以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素は単なる例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、図1を用いて説明する。情報処理装置100は、患者の食事を管理する装置である。
図1に示すように、情報処理装置100は、食事データベース101と、食事メニュー取得部102と、食事選択画面提供部103と、選択メニュー取得部104と、変化検出部105と、食事メニュー制御部106と、を含む。食事データベース101は、患者111に対応付けて食事メニュー112を記憶する。食事メニュー取得部102は、管理栄養士が操作する栄養士端末120から複数の食事メニューを取得する。食事選択画面提供部103は、患者が操作する患者端末110に複数の食事メニューを含む食事選択画面を提供する。選択メニュー取得部104は、食事選択画面から患者により選択された食事メニューを患者端末110から取得する。変化検出部105は、患者の電子カルテ130に基づいて、患者の容態の変化、あるいは、患者に対する診察計画または処置計画の変化を検出する。食事メニュー制御部106は、患者により選択された食事メニューと、患者の容態の変化、あるいは、診察計画または処置計画の変化とに基づいて、食事データベース101に記憶された患者111に対応付けられた食事メニュー112を制御する。
本実施形態によれば、患者の食事に関与する各担当者、すなわち、患者と、医師または看護師と、配膳担当者と、管理栄養士とが食事の変更に関する情報を共有できるので、患者への間違った食事の提供を防ぐことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置および通信端末を含む病院食管理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理装置および通信端末を含む病院食管理システムは、管理栄養士からの食事メニューと、患者が選択した食事メニューと、医師や看護師からの診察計画あるいは処置計画と、患者の容態変化とを取得する。そして、食事データベースの食事メニューの更新が必要な場合に、食事データベースを更新する。これによって、食事データベースに記憶された患者に対応付けられた食事メニューの制御を実行するので、患者と、医師または看護師と、配膳担当者と、管理栄養士とが食事の変更に関する情報を共有でき、患者への間違った食事の提供を防ぐことができる。
この場合に、医師や看護師からの診察計画あるいは処置計画に基づく食事メニューの変更を判定して食事メニューを制御する。また、患者の容態を取得して、患者の容態に基づく食事メニューの変更を判定して食事メニューを制御する。なお、食事メニューの制御は、患者の容態の変化、あるいは、診察計画または処置計画の変化に基づく、患者に対する食事の変更または中止を含む。また、食事選択画面においては、電子カルテに基づいて、患者が摂取できない食事が選択不可となるような画面を提供する。ここで、患者の容態の変化、あるいは、患者に対する診察計画あるいは処置計画の変化は電子カルテに基づいて検出してよい。また、患者による食事メニューの変更を変更判定部で判定して、患者による食事メニューの変更に基づいて、食事データベースに記憶された患者に対応付けられた食事メニューを制御する。また、管理栄養士からの食事メニューの変更を変更判定部で判定して、管理栄養士による食事メニューの変更に基づいて、食事データベースに記憶された患者に対応付けられた食事メニューを制御する。そして、食事データベースに記憶された患者に対応付けられた食事メニューに基づいて各患者の食事メニューの一覧を生成し、配膳担当者への食事メニュー一覧提供を実施する。また、食事データベースに記憶された患者に対応付けられた食事メニューに基づいて食事発注情報を生成し、管理栄養士端末への発注情報提供を実施する。また、食事データベースに記憶された患者に対応付けられた食事メニューをまとめて食事発注情報を生成し、食事製造とその提供を委託する食事委託業者への発注情報提供を実施する。
《通信端末の表示画面》
以下、図2A〜図2Dを参照して、本実施形態に係る食事管理サーバとしての情報処理装置と接続される通信端末の表示画面の遷移について説明する。
図2Aは、本実施形態に係る情報処理装置に対して通信端末210をログインして患者識別子(患者ID)を入力した後に表示されるメニューとしてのピクトグラム画面211である。なお、図2Aにおいて、本実施形態と関連が少ない説明は省略する。
図2Aの「お食事選択」ボタン221は、通信端末210から情報処理装置に食事メニューの選択画面の表示を指示するボタンである。
図2Bは、図2Aの「お食事選択」ボタン221にタッチした場合に、表示される1週間の食事メニューの選択画面212である。
図2Bの食事メニューの選択画面212には、選択すべき食事メニュー231が表示されている。本実施形態においては、食事メニュー231には、1週間分の朝食と、昼食の通常食および選択食と、夕食の通常食および選択食と、が含まれる。
食事メニュー231において、右上がりの斜線で示すメニュー232は、禁忌やアレルギーあるいは他の食事制限条件によりあらかじめ患者が選択できないメニューである。また、中止(手術)との表示233は、手術のため食事が無いことを示している。各メニュー候補234は、クリックすることでその詳細画面を開くことができる。
「決定」ボタン235は、食事メニュー選択を完了した後の決定指示のボタンである。また、「終了」ボタン236は、食事メニュー選択表示を終了し、図2Aのピクトグラム画面211に戻るボタンである。
図2Cは、図2Bのメニュー候補234をクリックした場合に、表示される各食事メニューの詳細画面213である。
図2Cの詳細画面213には、メニュー候補234の詳細情報241が表示されている。詳細情報241には、食事メニューの画像242や食材の詳細、成分の詳細が表示される。
「決定」ボタン243は、メニュー候補234の決定指示のボタンである。また、「終了」ボタン244は、詳細表示を終了し、図2Bの選択画面212に戻るボタンである。
図2Dは、新たな検査が入ったために、食事が中止されることの通知と更新された食事メニューとの表示画面214である。
図2Dの表示画面214には、食事が中止されることの通知252と更新された食事メニュー251とが表示されている。また、更新された食事メニュー251においては、図2Bにおいて、2/7(水)の通常食と2/8(木)の通常食253が選択されなかったことが、右下がりの斜線で示されている。また、検査が入ったことによる新たな食事の中止(検査)254が追加されている。
「決定」ボタン255は、更新された食事メニューを了解する決定指示のボタンである。また、「終了」ボタン256は、食事が中止されることの通知画面を終了し、図2Aのピクトグラム画面211などに戻るボタンである。
《病院食管理システム》
図3〜図4Bに従って、本実施形態に係る情報処理装置および通信端末(ベッドサイド端末)を含む病院食管理システムの構成および動作を説明する。
(構成)
図3は、本実施形態に係る情報処理装置(ベッドサイド端末管理サーバ)310および通信端末(ベッドサイド端末)210を含む病院食管理システム300の構成を示すブロック図である。
病院食管理システム300は、ネットワーク380を介して接続された、ベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置310と、病院管理サーバとしての電子カルテ管理サーバ320と、ベッドサイド端末としての通信端末210と、その他の端末330〜370と、を含む。その他の端末330〜370としては、医師用の端末330と、管理栄養士用の端末340と、看護師用の端末350と、外部の食事委託業者用の端末360と、配膳担当者用の端末370と、を含む。なお、情報処理装置310は、電子カルテ管理サーバ320の一部として含まれてもよい。
情報処理装置310は、食事データベース311を有し、通信端末210と管理栄養士端末340と配膳担当者端末370とにおいて患者の食事情報を共有させるように動作する。電子カルテ管理サーバ320は、電子カルテデータベース321を有し、患者カルテに基づいて患者情報や治療情報を含む医療情報を管理する。電子カルテ管理サーバ320には、医師端末330や看護師端末350が接続されて、電子カルテデータベース321に記憶された患者の状態を通知すると共に、診察計画や処置計画の設定あるいは患者の状態情報の入力を電子カルテデータベース321に反映させる。そして、電子カルテ管理サーバ320は、患者の容態変化および患者に対する診察計画や処置計画の変化を情報処理装置310に通知する。情報処理装置310は、電子カルテ管理サーバ320からの患者の容態変化および患者に対する診察計画や処置計画の変化の通知を受けて、必要であれば食事データベース311の対応する患者の食事メニューを変更せる。なお、電子カルテ管理サーバ320は1つのクラウドサーバで実現してもよいし、個々の処理を行うサーバの分散システムとして実現してもよい。
ベッドサイド端末としての通信端末210は、患者のベッド301の脇に添え付けられた棚302に配置される。すなわち、図3の例では、各ベッドに通信端末210は配備される。通信端末210は、患者識別子(患者ID)により電子カルテ管理サーバ320から取得した患者情報を含むピクトグラムを情報処理装置310から受信して表示する。また、通信端末210は、例えば、近距離通信などにより測定機器と通信して、測定された患者の状態情報を取得して、電子カルテ管理サーバ320に送信したりする。近距離通信としては、Wi-Fiや赤外線通信やRFIDなどが含まれる。なお、通信端末210は、棚に配置されるばかりでなく、ベッド脇の壁に埋め込まれたり、ベッドに取り付けられたアーム上に配置されたりしてもよく、配置方法は限定されない。
医師用の端末330は、電子カルテ管理サーバ320に対して医師が患者の診察予定や処置予定を入力したり、電子カルテ管理サーバ320からの患者の検査結果などを閲覧したりするのに使用される。看護師用の端末350は、持ち運び可能な携帯端末であるのが望ましく、病室の回診に携帯して、電子カルテ管理サーバ320からの患者の状態を閲覧したり、電子カルテ管理サーバ320に対して処理結果などを入力したりするのに使用される。管理栄養士用の端末340は、一般的な食事メニュー、あるいは、患者の病状や容態などを参照した個人の食事メニューを作成入力して食事データベース311に格納したり、各患者が選択した食事メニューを閲覧して食事状態を監視したりするために使用される。外部の食事委託業者用の端末360は、所定期間、例えば1−2週間の食事メニューが確定した場合、食事の発注先となる端末である。なお、外部の食事委託業者への食事の発注は、管理栄養士用の端末340から行われてよいが、限定されるものではない。配膳担当者用の端末370は、患者毎のメニューの一覧を取得して表示し、外部の食事委託業者から運び込まれた食事を患者毎のメニューに合致するように配膳するために使用される。
(動作シーケンス)
図4Aおよび図4Bは、本実施形態に係る情報処理装置310および通信端末210を含む病院食管理システム300の動作手順を示すシーケンス図である。
(食事メニューの生成処理)
図4Aは、患者の食事メニューを生成する動作手順を示すシーケンス図である。図4Aの前半のシーケンス(S401〜S419)は、診療科などの所定グループの患者に共通の食事メニューが提供される例である。また、図4Aの後半のシーケンス(S421〜S439)は、特定の患者のための食事メニューが提供される例である。
ステップS400において、各サーバおよび各端末において食事管理アプリケーションが起動され、食事管理の支援を求める端末のそれぞれにおいては、ログイン処理が実行される。
ステップS401において、ベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置310は、電子カルテ管理サーバ320から患者IDに基づいて患者情報を受信する。なお、患者情報の受信は、情報処理装置310から電子カルテ管理サーバ320への問い合わせへの応答であっても、電子カルテ管理サーバ320から情報処理装置310への通知による情報の反映であってもよい。ステップS403において、管理栄養士が生成した食事メニューが情報処理装置310に送信される。情報処理装置310は、ステップS405において、栄養士端末340から食事メニューを受信して、患者情報に基づいてあらかじめ患者が摂取できない食事の食事制限を付加して通信端末210に送信する。また、情報処理装置310は、ステップS407において、栄養士端末340から受信した食事メニューを食事データベース311に記憶する。
通信端末210は、ステップS409において、患者に対応して食事制限が付加された食事メニュー選択画面を表示する。そして、通信端末210は、ステップS411において、患者が選択した食事メニューを情報処理装置310に送信する。情報処理装置310は、ステップS413において、通信端末210から受信した患者毎の食事メニューを食事データベース311に記憶すると共に、患者毎の食事メニューの一覧を栄養士端末340および配膳担当者端末370に送信する。配膳担当者端末370は、ステップS415において、患者毎の食事メニューの一覧を受領する。また、栄養士端末340は、ステップS417において、患者毎の食事メニューの決定をまとめて食事委託業者へ発注する。食事委託業者端末360は、ステップS419において、食事委託の発注を受領する。
ステップS421において、電子カルテ管理サーバ320は、ベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置310および栄養士端末340に患者IDに対応する患者履歴情報を送信する。また、ステップS423において、医師端末330または看護師端末350は、患者IDに対応する診察計画や処置計画、あるいは、患者の状態情報を電子カルテ管理サーバ320に通知する。なお、患者の状態情報には各種の測定情報や医師または看護師の患者についてのコメントや患者の関連データなどが含まれる。電子カルテ管理サーバ320は、患者IDに対応する診察計画や処置計画を栄養士端末340および情報処理装置310に送信する。さらに、ステップS425において、通信端末210は、センサを含む測定機器から取得した患者の容態情報を情報処理装置310に送信する。情報処理装置310は、患者の容態情報を電子カルテ管理サーバ320および栄養士端末340に送信する。
管理栄養士は患者履歴情報と診察計画や処置計画と患者の容態情報とを参照して、特定患者の食事メニューを作成し、栄養士端末340は、ステップS427において、特定患者の食事メニューを、情報処理装置310を介して通信端末210に送信する。通信端末210は、ステップS429において、受信した患者用の食事メニューを表示する。なお、患者の選択が可能な場合は、食事選択画面として表示し、ステップS431において、選択結果が情報処理装置310に送信される。情報処理装置310は、ステップS433において、患者に対応する食事メニューを食事データベース311に記憶すると共に、患者毎の食事メニューの一覧を栄養士端末340および配膳担当者端末370に送信する。なお、患者が選択する余地がない場合は、栄養士端末340から送信さえた食事メニューがそのまま食事データベース311に記憶され、食事メニューの一覧が栄養士端末340および配膳担当者端末370に送信される。また、栄養士端末340は、ステップS437において、患者の食事メニューを食事委託業者へ発注する。食事委託業者端末360は、ステップS439において、食事委託の発注を受領する。
(食事メニューの更新処理)
図4Bは、患者の食事メニューを更新する動作手順を示すシーケンス図である。図4Bの上段(S441〜453)は、患者の容態変化による食事メニューの更新処理のシーケンスである。図4Bの中段(S461〜473)は、診療計画や処置計画の変更による食事メニューの更新処理のシーケンスである。図4Bの下段(S481〜493)は、食事委託事業者の変更依頼による食事メニューの更新処理のシーケンスである。
ステップS441において、通信端末210は、センサを含む測定機器から取得した患者の容態変化を、情報処理装置310および電子カルテ管理サーバ320に送信する。電子カルテ管理サーバ320は、患者の容態変化を医師端末330または看護師端末350に通知する。また、医師端末330または看護師端末350から、ステップS442において、患者の状態情報が入力されると、電子カルテ管理サーバ320に登録され情報処理装置310に送信される。なお、患者の状態情報には各種の測定情報や医師または看護師の患者についてのコメントや患者の関連データなどが含まれる。情報処理装置310は、ステップS443において、測定機器から取得した患者の容態変化や医師端末330または看護師端末350から入力された患者の状態情報による食事制限を付加して、通信端末210に送信する。そして、情報処理装置310は、ステップS445において、新たな食事制限および更新された食事メニューを食事データベース311に記憶すると共に、更新された食事メニュー一覧を栄養士端末340および配膳担当者端末370に送信して食事メニュー一覧提供を実施する。配膳担当者端末370は、ステップS447において、変更された食事メニュー一覧を受領する。通信端末210は、ステップS449において、食事制限の追加を患者に通知する。なお、時間的に間に合えば、栄養士端末340は、ステップS451において、食事メニューの変更を食事委託業者へ通知する。食事委託業者端末360は、ステップS453において、食事メニューの変更を受領する。
ステップS461において、医師または看護師から診察計画や処置計画の変更が入力されると、医師端末330または看護師端末350は、計画変更を電子カルテ管理サーバ320に通知する。電子カルテ管理サーバ320は、診察計画や処置計画の変更を情報処理装置310に送信する。情報処理装置310は、ステップS463において、計画変更による食事制限を付加して、通信端末210に送信する。そして、情報処理装置310は、ステップS465において、新たな食事制限および更新された食事メニューを食事データベース311に記憶すると共に、更新された食事メニュー一覧を栄養士端末340および配膳担当者端末370に送信する。配膳担当者端末370は、ステップS467において、変更された食事メニュー一覧を受領する。通信端末210は、ステップS469において、食事制限の追加を患者に通知する。なお、時間的に間に合えば、栄養士端末340は、ステップS471において、食事メニューの変更を食事委託業者へ通知する。食事委託業者端末360は、ステップS473において、食事メニューの変更を受領する。
ステップS481において、食事委託業者から食事メニューの変更が要請されると、食事委託業者端末360は、食事メニューの変更依頼を、栄養士端末340を介して情報処理装置310に送信する。情報処理装置310は、ステップS483において、栄養士端末340に食事メニュー変更の指示を送信する。栄養士が食事メニュー変更の指示を参照して食事メニューを変更すると、栄養士端末340は、ステップS485において、変更された食事メニューを情報処理装置310に送信する。情報処理装置310は、ステップS487において、患者情報に基づく食事制限を付加して、通信端末210に送信し、受信した変更された食事メニューを食事データベース311に記憶すると共に、更新された食事メニュー一覧を配膳担当者端末370に送信する。配膳担当者端末370は、ステップS491において、変更された食事メニュー一覧を受領する。通信端末210は、ステップS493において、食事メニューの変更を患者に通知する。
なお、図4Bには、管理栄養士が発端となる食事メニューの変更については図示していないが、ステップS481とS483との処理なしに管理栄養士が食事メニューの変更をすることで、同様の手順により食事メニューの変更が共有される。
《情報処理装置の機能構成》
図5は、本実施形態に係るベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置310の機能構成を示すブロック図である。
ベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置310は、通信制御部501と、食事メニュー受信部502と、患者選択メニュー受信部503と、患者情報受信部504と、診察処置計画受信部505と、食事制限部506と、食事データベース311と、を備える。また、情報処理装置310は、食事選択画面生成部507と、食事選択画面送信部508と、食事制限通知生成部509と、食事制限通知送信部510と、食事メニュー一覧生成部と、食事メニュー一覧送信部512と、を備える。なお、食事データベース311は、情報処理装置310の内部にあっても、情報処理装置310の外部にあってもよい。なお、ベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置310は、ログイン/ログアウト処理部、アプリケーション提供部、アプリケーションデータベースなども備えるが、図5には図示していない。
通信制御部501は、通信端末210、栄養士端末340および配膳担当者端末370、または、電子カルテ管理サーバ320との通信を制御する。食事メニュー受信部502は、管理栄養士が生成した複数の食事メニューを管理栄養士端末340から受信する。患者選択メニュー受信部503は、複数の食事メニューから各患者が選択した食事メニューを受信する。患者情報受信部504は、患者の状態、特に食事の制限に関わる容態の変化などの情報を、電子カルテ管理サーバ320から受信する。診察処置計画受信部505は、各患者に対する診察計画や処置計画を電子カルテ管理サーバ320から受信する。食事制限部506は、食事制限テーブル561を有し、管理栄養士が生成した食事メニューに対して、あるいは、各患者が選択した食事メニューに対して、各患者の容態の変化や診察計画や処置計画に応じて、食事の中止や食品の排除を含め食事を制限する。食事制限には、患者の選択前の制限であれば、患者による食事メニューの選択を不可とする方法や、患者の選択後の制限であれば、食事制限の通知や更新された食事メニューの再送などの方法が取られる。なお、食事制限部506は、管理栄養士からの栄養的観点からの指示や、配膳担当者や食事委託業者などからの要請、あるいは、患者からの要求に基づいて、食事制限を行ってもよい。
食事データベース311は、患者情報記憶部531と、食事メニュー記憶部532と、患者毎の食事メニュー記憶部533と、を含む。食事データベース311は、通信端末210や各端末330〜370、電子カルテ管理サーバ320において各患者の食事情報を実時間で共有するため、食事情報の格納および更新が制御される。患者情報記憶部531は、各患者を特定する情報および各患者の現在の状況を表す情報を逐次記憶する。食事メニュー記憶部532は、食事メニュー受信部502が管理栄養士端末340から受信した複数の食事メニューを記憶する。患者毎の食事メニュー記憶部533は、各患者により選択され、さらに、各患者の容態や診察または処置計画などに基づき制限された、逐次変化する患者毎の食事メニューを記憶する。
食事選択画面生成部507は、食事選択画面フォーマット571を有し、管理栄養士端末340から受信した複数の食事メニューに対し、各患者の食事制限を考慮した、各患者の通信端末210に送信する食事選択画面を生成する。食事選択画面送信部508は、食事選択画面生成部507が生成した食事選択画面を各患者の通信端末210に送信する。食事制限通知生成部509は、食事制限部506による食事制限を食事選択画面に反映させると共に、各患者の食事制限の通知情報を生成する。食事制限通知送信部510は、各患者の食事制限の通知情報を、食事制限情報を共有すべき各端末、例えば、通信端末210、管理栄養士端末340、配膳担当者端末370、必要であれば電子カルテ管理サーバ320を介して医師端末330や看護師端末350に送信する。食事メニュー一覧生成部511は、患者毎の食事メニューをまとめて、各患者に対応付けた食事メニュー一覧を生成する。食事メニュー一覧送信部512は、各患者に対応付けた食事メニュー一覧を栄養士端末340および配膳担当者端末370に送信する。なお、食事メニュー一覧生成部511で食事のトータル発注数を算出して、食事メニュー一覧送信部512から食事委託業者端末360に発注してもよい。
(患者情報記憶部)
図6Aは、本実施形態に係る食事データベース311内の患者情報記憶部531の構成を示す図である。患者情報記憶部531は、各患者を特定する情報および各患者の現在の状況を表す情報を逐次に記憶更新し、各患者に送信する食事メニューを選別するために使用される。
患者情報記憶部531は、患者ID611に対応付けて、患者属性612と、診療科613と、現在の容態を含む病状614と、電子カルテ管理サーバ320が記録するカルテを検索可能なカルテID615と、を記憶する。患者属性612や診療科613、病状614、カルテ内容は、各患者に送信する食事メニューを選別するために考慮される。
(食事メニュー記憶部)
図6Bは、本実施形態に係る食事データベース311内の食事メニュー記憶部532の構成を示す図である。食事メニュー記憶部532は、食事メニュー受信部502が管理栄養士端末340から受信した複数の食事メニューを逐次に記憶更新し、患者からの食事メニューの予約を受け付けるために使用される。なお、本実施形態では、1週間分の食事メニューとしたが、期間は1週間に限定されない。
食事メニュー記憶部532は、対象患者の種類621に対応付けて、各曜日622の食事別(朝食、昼食、夕食)623について、1つまたは複数の選択可能な食事メニューID624と、メニュー内容625と、カロリー量626などの数値と、を記憶する。対象患者の種類621は、診療科の違いや大人や子供の違いなどで分けられる。
(患者毎の食事メニュー記憶部)
図6Cは、本実施形態に係る食事データベース311内の患者毎の食事メニュー記憶部533の構成を示す図である。患者毎の食事メニュー記憶部533は、各患者により選択され、さらに、各患者の容態や診察または処置計画などに基づき制限された、逐次変化する患者毎の食事メニューを逐次に記憶更新し、食事委託業者への注文、各患者の配膳、各患者への通知などにおける食事情報の共有のために使用される。
食事メニュー記憶部533は、患者ID631に対応付けて、各曜日632の食事別(朝食、昼食、夕食)633について、患者が選択したメニュー634と、禁忌食品やアレルギー食品を含む制限情報635と、患者容態情報636と、診察計画または処置計画情報637と、を記憶する。そして、患者が選択したメニュー634に対して、制限情報635や患者容態情報636、診察計画または処置計画情報637を考慮して、決定された食事内容638と通知コメント639とを記憶する。食事内容638には、患者が選択したメニュー634からの変更や、食事そのものの中止も含まれる。
(食事制限テーブル)
図6Dは、本実施形態に係る食事制限テーブル561の構成を示す図である。食事制限テーブル561は、食事制限部506により、様々な食事制限の原因となる状況変化に基づいて、制限内容を設定するために使用される。
食事制限テーブル561は、禁忌641と、アレルギー642と、患者容態情報643と、診察または処置計画644と、の様々な条件に対応付けて、食事制限情報645を記憶する。食事制限情報645には、制限時期や制限内容が含まれる。例えば、診察または処置計画644として胃カメラ検査であれば、制限時期として前日の夕方以降、制限内容として水のみ、を記憶する。また、患者容態情報643として血圧が異常上昇した場合、制限時期として当分の間、制限内容として食事内容からの所定食品の排除、を記憶する。
(食事選択画面フォーマット)
図6Eは、本実施形態に係る食事選択画面フォーマット571の構成を示す図である。食事選択画面フォーマット571は、食事選択画面生成部507が、各患者の通信端末210に送信する食事選択画面を生成するために使用する。
食事選択画面フォーマット571は、患者ID/患者名651に対応付けて、担当医名652と、管理栄養士名653と、他担当者名654と、を記憶する。そして、食事選択画面フォーマット571は、食事メニューとして、食事メニューの月655および日付(曜日)656と、食事別(朝食、昼食、夕食)657と、1つまたは複数の選択可能なメニュー内容658と、各メニュー内容658に対応するコメント659と、を記憶する。
なお、2月5日(月)の朝食の2つ目のメニューについては、例えば、対象患者が選択不可な食事内容の場合の例を示している。これは、食事選択画面フォーマット571には設定されていなく、各患者の食事選択画面の生成時に制限情報に基づいて設定される。
《通信端末の機能構成》
図7Aは、本実施形態に係るベッドサイド端末としての通信端末210の機能構成を示すブロック図である。
通信端末210は、通信制御部701と、入出力インタフェース702と、無線通信インタフェース703と、アプリケーション704と、を備える。通信制御部701は、ベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置310との通信を制御する。入出力インタフェース702には、表示部721と、操作部722と、USBコネクタなどを含む機器接続コネクタ723が接続される。また、無線通信インタフェース703には、Wi-Fi制御部731と、ビーコン制御部732と、赤外線通信制御部733などの近距離無線通信が含まれる。
アプリケーション704は、汎用の通信端末210を本実施形態のベッドサイド端末や医療従事者用の携帯端末として使用するためのアプリケーションプログラムであって、少なくとも以下の機能を備えている。アプリケーション704は、ログイン/ログアウト処理部741と、アプリケーション起動部742と、を備える。また、アプリケーション704は、患者ID取得部743と、患者ID送信部744と、医療従事者ID取得部745と、医療従事者ID送信部746と、ピクトグラム画面受信部747と、ピクトグラム画面表示指示部748と、を備える。また、アプリケーション704は、食事選択画面受信部749と、食事メニュー選択画面表示指示部750と、食事選択情報取得部751と、食事選択情報送信部752と、メニュー変更通知受信部753と、メニュー変更通知表示指示部754と、を備える。
ログイン/ログアウト処理部741は、電子カルテ管理サーバ320や情報処理装置310のアプリケーションへのログインおよびログアウトを処理する。アプリケーション起動部742は、電子カルテ管理サーバ320または情報処理装置310からダウンロードしたアプリケーション704を操作部722からの指示に従って起動する。
患者ID取得部743は、機器接続コネクタ723に接続されたバーコードリーダや、無線通信インタフェース703を介して、患者が付けた入院患者識別バンドから患者IDを取得する。患者ID送信部744は、取得した患者IDを患者確認のため電子カルテ管理サーバ320あるいは情報処理装置310に送信する。医療従事者ID取得部745は、機器接続コネクタ723に接続されたバーコードリーダや、無線通信インタフェース703を介して、医療従事者が携帯する認証カードから医療従事者IDを取得する。医療従事者ID送信部746は、取得した医療従事者IDを医療従事者確認のため電子カルテ管理サーバ320に送信する。
ピクトグラム画面受信部747は、情報処理装置310から送信されたピクトグラム画面を受信する。そして、ピクトグラム画面表示指示部748は、受信したピクトグラム画面を表示部721に表示させる。なお、ログイン時にはログイン画面が、患者IDが確認された時は患者情報ピクトグラムの画面が、さらに医療従事者IDが確認された時は医療従事者用ピクトグラム画面や患者情報入力画面が表示される。なお、食事メニュー画面がピクトグラム画面に含まれる場合は、ピクトグラム画面表示指示部748により、食事メニュー画面が表示されてもよい。本実施形態においては、食事メニュー画面の表示を食事メニュー選択画面表示指示部750が表示するとして説明する。
食事選択画面受信部749は、ピクトグラム画面などから食事選択が指示された場合に、管理栄養士が生成して食事管理サーバから送信された複数の食事メニューを含む食事選択画面を受信する。食事メニュー選択画面表示指示部750は、食事メニュー選択画面フォーマット755を有し、食事選択画面受信部749が受信した食事選択画面を通信端末210に対応する食事メニュー選択画面の表示を表示部721に指示する。なお、食事管理サーバから送信された食事選択画面をそのまま表示できる場合は、食事メニュー選択画面フォーマット755は使用されなくてよい。食事選択情報取得部751は、患者が、食事メニュー選択画面から選択入力した食事選択情報を取得する。食事選択情報送信部752は、食事選択情報取得部751が取得した食事選択情報を食事管理サーバに送信する食事メニュー送信機能を果たす。メニュー変更通知受信部753は、患者が選択した食事メニューに食事制限情報に基づく変更があった場合に、食事管理サーバから報知情報としてメニュー変更通知を受信する。メニュー変更通知表示指示部754は、メニュー変更通知受信部753が受信したメニュー変更通知を表示部721に表示させる。なお、食事変更表示として、同時に更新された食事メニュー画面にメニュー変更通知を重畳して表示してもよい。
(食事メニュー選択画面フォーマット)
図7Bは、本実施形態に係る食事メニュー選択画面フォーマット755の構成を示す図である。食事メニュー選択画面フォーマット755は、食事メニュー選択画面表示指示部750が表示部721に食事メニュー選択画面を表示するために使用される。
食事メニュー選択画面フォーマット755は、図2Bまたは図2Dにおいて、患者名や食事メニューが空欄となったフォーマットであり、食事管理サーバから送信された食事選択画面の内容が空欄に充填されて、表示部721に表示される。
《通信端末の処理手順》
図8は、本実施形態に係るベッドサイド端末としての通信端末210の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、通信端末210が有するCPUがRAMなどを使用して実行し、図7Aの機能構成部を実現する。
通信端末210は、ステップS811において、患者IDの入力があったか否かを判定する。患者IDの入力があったと判定すると、通信端末210は、ステップS813において、患者の医療情報の取得のため患者IDを情報処理装置310に送信する。そして、通信端末210は、ステップS815において、情報処理装置310が患者IDにより電子カルテ管理サーバ320から取得した患者の医療情報に基づいて生成したピクトグラムを、情報処理装置310から取得して表示する。
患者IDの入力がないと判定すると、通信端末210は、ステップS821において、看護師IDや医師IDを含む医療従事者IDの入力があったか否かを判定する。医療従事者IDの入力があったと判定すると、通信端末210は、ステップS823において、患者IDが既に入力され患者認証が完了しているかを判定する。なお、ステップS823は情報処理装置310で判定されて、判定結果を受領する構成であってもよい。患者認証が完了していると判定された場合、通信端末210は、ステップS825において、患者の医療情報基づいて生成した医療従事者用ピクトグラムを、情報処理装置310から取得して表示する。患者認証が完了していないと判定された場合、何もせずに処理を終了する。
患者IDの入力も医療従事者IDの入力もない場合、通信端末210は、ステップS831において、情報処理装置310からの管理栄養士が生成した食事メニューの受信であるか否かを判定する。食事メニューの受信であると判定した場合、通信端末210は、ステップS833において、受信した食事メニューの選択画面を表示する。なお、食事メニューの選択画面には、患者の状態に基づいて既に制限を受けた食事メニューが表示される。あるいは、制限された食事は選択不可の状態で表示される。通信端末210は、ステップS835において、患者による食事メニューの選択指示の完了を待機する。食事メニューの選択指示が完了すると、通信端末210は、ステップS837において、選択された食事メニューを情報処理装置310に送信する。
患者IDの入力も医療従事者IDの入力もなく、食事メニューの受信でもない場合、通信端末210は、ステップS841において、通信端末210に有線あるいは無線で接続する測定機器などから、患者の容態変化があったか否かを判定する。なお、患者の容態変化があったか否かの判定は、情報処理装置310で行われて判定結果が通信端末210に通知される構成でもよい。患者の容態変化があったと判定された場合、通信端末210は、ステップS843において、必要な測定機器などから患者の状態情報を取得する。通信端末210は、ステップS844において、通信端末210で食事メニューを調整することが可能か否かを判定する。食事メニューを調整することが可能でなければ、通信端末210は、ステップS845において、取得した患者の状態情報を、情報処理装置310を介して電子カルテ管理サーバ320に送信する。なお、電子カルテ管理サーバ320は、取得した患者の状態情報を医師端末330などに通知する。食事メニューを調整することが可能であれば、通信端末210は、ステップS847において、患者の容態を含む状態情報に対応して食事メニューの制限を含む調整を行う。そして、通信端末210は、ステップS847において、調整された食事メニューを情報処理装置310に送信する。なお、調整された食事メニューは、情報処理装置310から栄養士端末340や配膳担当者端末370などに通知される。
《各端末の機能構成》
図9は、本実施形態に係る各端末330〜370の機能構成を示すブロック図である。
端末330〜370は、通信制御部901と、入出力インタフェース902と、無線通信インタフェース903と、アプリケーション904と、を備える。通信制御部901は、栄養士端末340や配膳担当者端末370の場合に情報処理装置310との通信を制御し、医師端末330や看護師端末350の場合に電子カルテ管理サーバ320との通信を制御する。入出力インタフェース902には、表示部921と、操作部922と、USBコネクタなどを含む機器接続コネクタ923が接続される。また、無線通信インタフェース903には、Wi-Fi制御部931と、ビーコン制御部932と、赤外線通信制御部933などの近距離無線通信が含まれる。
アプリケーション904は、端末330〜370を各医療従事者用の端末として使用するためのアプリケーションプログラムであって、少なくとも以下の機能を備えている。アプリケーション904は、ログイン/ログアウト処理部941と、アプリケーション起動部942と、を備える。また、アプリケーション904は、ピクトグラム画面受信部944と、ピクトグラム画面表示指示部943と、入力情報取得部945と、入力情報送信部946と、を備える。また、アプリケーション904は、食事関連画面受信部947と、食事関連画面表示指示部948と、指示情報取得部951と、指示情報送信部952と、を備える。
ログイン/ログアウト処理部941は、電子カルテ管理サーバ320や情報処理装置310のアプリケーションへのログインおよびログアウトを処理する。アプリケーション起動部942は、電子カルテ管理サーバ320または情報処理装置310からダウンロードしたアプリケーション904を操作部922からの指示に従って起動する。
ピクトグラム画面受信部944は、操作担当者に対応して操作担当者が閲覧可能なピクトグラム画面を受信する。ピクトグラム画面表示指示部943は、ピクトグラム画面受信部944が受信したピクトグラム画面の表示部921への表示を指示する。入力情報取得部945は、表示されたピクトグラム画面に対して操作部922から入力された入力情報を取得する。入力情報送信部946は、入力情報取得部945が取得した入力情報を電子カルテ管理サーバ320または情報処理装置310に送信する。
食事関連画面受信部947は、食事メニューを含む食事関連画面を情報処理装置310から受信する。食事関連画面表示指示部948は、食事関連画面受信部947が受信した食事関連画面を表示部921に表示させる。指示情報取得部951は、操作担当者からの指示情報を取得する。指示情報送信部952は、指示情報取得部951が取得した指示情報を電子カルテ管理サーバ320または情報処理装置310に送信する。例えば、医師端末330や看護師端末350の場合は、診察計画や処置計画が取得されて電子カルテ管理サーバ320に送信される。また、管理栄養士端末340の場合は、食事メニューが取得されて情報処理装置310に送信される。また、配膳担当者端末370の場合は、各患者に対する配膳済みの検査情報が取得されて情報処理装置310に送信される。また、食事委託業者端末360の場合は、製造して発送された食事メニュー一覧が取得され情報処理装置310や管理栄養士端末340に送信される。
(管理栄養士端末の表示画面)
図10Aは、本実施形態に係る管理栄養士端末340の表示画面1041を示す図である。図10Aは、管理栄養士が一週間の食事メニューを作成した状態を示している。
表示画面1041は、この食事メニューの対象診療科・部門情報1042と、対象患者の特定の食事メニューの場合の対象患者情報1043と、食事メニューを作成した管理栄養士名1044と、を含む。そして、表示画面1041は、作成された食事メニュー1045と、食事メニューを確定する決定ボタン1046と、図2Cに示したような、各食事の詳細を表示または設定するための詳細設定ボタン1047と、食事メニューの作成処理を終了する終了ボタン1048と、を含む。なお、図10Aの表示画面1041は一例であって、これに限定されない。
(配膳担当者端末の表示画面)
図10Bは、本実施形態に係る配膳担当者端末370の表示画面1071を示す図である。図10Bは、配膳担当者が配膳中の確認をしている状態を示している。
表示画面1071は、この配膳処理の対象診療科・部門情報1072と、対象患者の特定の食事メニューの場合の対象患者情報1073と、配膳している配膳担当者名1074と、を含む。そして、表示画面1071は、表示された配膳一覧1075と、続きの次頁の表示を指示する次頁ボタン1076と、配膳が完了し配膳一覧を終了する終了ボタン1077と、を含む。配膳一覧1075には、各患者名(ID)に対応付けて、チェック枠を有する配膳内容と、食事制限の情報と、そして、各配膳完了フラグとが含まれる。なお、図10Bの表示画面1071は一例であって、これに限定されない。
(医師端末の入力画面)
図10Cは、本実施形態に係る医師端末330からの入力画面1031を示す図である。図10Cは、医師が患者の診療スケジュールなどを表示し、変更があれば変更している状態を示している。
入力画面1031は、この診察スケジュールの対象診療科・部門情報1032と、診察スケジュールの対象患者情報1033と、担当医師名または担当看護師名1034と、を含む。そして、医師は、入力画面1031から、対象患者(山田太郎)に対する診察計画、対象患者に対する処理計画、投薬内容などを入力する。また、入力画面1031は、診察スケジュールの変更や新たな設定を指示する変更/設定ボタン1036と、診察スケジュールの設定が完了して終了する終了ボタン1037と、を含む。かかる、変更あるいは設定された内容は、電子カルテ管理サーバ320に送られて、電子カルテデータベース321に記憶される。なお、図10Cの入力画面1031は一例であって、これに限定されない。
(看護師端末の入力画面)
図10Dは、本実施形態に係る看護師端末350からの入力画面1051を示す図である。図10Dは、看護師が患者の状態情報を含むデータを入力している状態を示している。
入力画面1051は、この入力に係る対象診療科・部門情報1052と、入力される情報の対象患者情報1053と、担当医師名または担当看護師名1054と、を含む。そして、看護師は、入力画面1051から、対象患者(山田太郎)に対する所定日時の、検査結果、患者の容態や食事に関連するコメントなどを入力する。また、入力画面1051は、入力データの変更や新たな設定を指示する変更/設定ボタン1056と、患者情報の入力が完了して終了する終了ボタン1057と、を含む。かかる、入力された内容は、電子カルテ管理サーバ320に送られて、電子カルテデータベース321に記憶される。なお、図10Dの入力画面1051は一例であって、これに限定されない。
《情報処理装置のハードウェア構成》
図11は、本実施形態に係るベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置310のハードウェア構成を示すブロック図である。
図11で、CPU(Central Processing Unit)1110は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図5の機能構成部を実現する。CPU1110は1つであっても複数であってもよい。ROM(Read Only Memory)1120は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。ネットワークインタフェース1130は、ネットワークを介して、通信端末210や他の端末330〜370あるいは電子カルテ管理サーバ320との通信を制御する。
RAM(Random Access Memory)1140は、CPU1110が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1140には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。患者ID(端末ID)1141は、通信端末から受信した患者IDあるいは通信端末IDのデータである。食事選択画面1142は、情報処理装置310から通信端末210に送信される食事選択画面のデータである。食事選択情報1143は、通信端末210から受信した各患者の食事選択のデータである。患者容態情報1144は、電子カルテ管理サーバ320から取得した現在の患者の容態のデータである。診察計画情報/処置計画情報1145は、電子カルテ管理サーバ320から取得した医者端末や看護師端末による診察計画や処置計画の情報である。食事制限情報1146は、食事制限テーブル561に基づいて作成された食事制限のデータであり、制限時期と制限内容とを含む。送受信データ1147は、ネットワークインタフェース1130を介して、電子カルテ管理サーバ320や各端末330〜370と送受信するデータである。
ストレージ1150は、CPU1110が使用する、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。食事データベース311は、図6A〜図6Cに示した、患者情報記憶部531と食事メニュー記憶部532と患者毎の食事メニュー記憶部533とを含む。食事制限テーブル561は、図6Dに示した、食事制限情報を生成するテーブルである。食事選択画面フォーマット571は、図6Eに示した、食事選択画面を生成するためのフォーマットデータである。食事情報共有アルゴリズム1151は、第5実施形態において上述する、食事データベース311に格納され逐次更新されるデータを、電子カルテ管理サーバ、情報処理装置、通信端末および各医療関係者のサーバや端末と共有するためのアルゴリズムである。
ストレージ1150には、以下のプログラムが格納される。情報処理装置制御プログラム1152は、本情報処理装置310全体を制御するプログラムである。食事メニュー取得モジュール1153は、管理栄養士が生成した食事メニューを取得するためのモジュールである。食事選択情報取得モジュール1154は、通信端末210に食事選択画面を送信して、患者の食事メニュー選択結果の情報を取得するためのモジュールである。食事制限制御モジュール1155は、患者の選択前に食事制限のため選択不可としたり、患者の選択後の容態変化や診療処置の追加などによる食事制限を追加したりして、食事メニューを制御するモジュールである。
なお、図11のRAM1140やストレージ1150には、ベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置310が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
《情報処理装置の処理手順》
図12は、本実施形態に係る食事管理サーバとしての情報処理装置310の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図11のCPU1110がRAM1140を使用して実行し、図5の機能構成部を実現する。
情報処理装置310は、ステップS1211において、通信端末(ベッドサイド端末)210からのアクセスか否かを判定する。通信端末210からのアクセスであれば、情報処理装置310は、ステップS1213において、アクセス元を記憶する。そして、情報処理装置310は、ステップS1215において、ベッドサイド端末からのアクセス処理を実行する。
情報処理装置310は、ステップS1221において、管理栄養士端末340からのアクセスか否かを判定する。管理栄養士端末340からのアクセスであれば、情報処理装置310は、ステップS1233において、アクセス元を記憶する。そして、情報処理装置310は、ステップS1235において、管理栄養士端末からのアクセス処理を実行する。
情報処理装置310は、ステップS1231において、配膳担当者端末370からのアクセスか否かを判定する。配膳担当者端末370からのアクセスであれば、情報処理装置310は、ステップS1233において、アクセス元を記憶する。そして、情報処理装置310は、ステップS1235において、配膳担当者端末からのアクセス処理を実行する。
情報処理装置310は、ステップS1241において、電子カルテ管理サーバ320からのアクセスか否かを判定する。電子カルテ管理サーバ320からのアクセスであれば、情報処理装置310は、ステップS1243において、アクセス元を記憶する。そして、情報処理装置310は、ステップS1245において、電子カルテ管理サーバからのアクセス処理を実行する。
(通信端末からのアクセス処理)
図13Aは、本実施形態に係る通信端末(ベッドサイド端末)210からのアクセス処理(S1215)の手順を示すフローチャートである。なお、図13Aにおいては、食事に関連する処理を示し、図8に図示した通信端末210からの患者の医療情報の表示に関連する処理は省略している。
情報処理装置310は、ステップS1301において、患者登録であるか否かを判定する。患者登録であれば、情報処理装置310は、ステップS1303において、患者IDに対応する患者情報を電子カルテ管理サーバ320から取得する。そして、情報処理装置310は、ステップS1305において、取得した患者情報を患者IDに対応付けて食事データベース311の患者情報記憶部531に登録する。
患者登録でなければ、情報処理装置310は、ステップS1311において、食事選択であるか否かを判定する。食事選択であれば、情報処理装置310は、ステップS1313において、食事データベース311の食事メニュー記憶部532から対応する食事選択画面を取得して表示する。次に、情報処理装置310は、ステップS1315において、食事選択画面から食事を選択入力があるか否かを判定する。食事の選択入力がない場合は処理を終了する。食事の選択入力があれば、情報処理装置310は、ステップS1317において、選択した食事を食事データベース311の患者毎の食事メニュー記憶部533に記憶する。情報処理装置310は、ステップS1319において、選択入力の完了を待って、ステップS1315とS1317を繰り返す。選択入力が完了して決定ボタンにタッチされると食事選択を終了する。
患者登録でなく食事選択でなければ、情報処理装置310は、ステップS1321において、自分の食事メニューの閲覧であるか否かを判定する。食事メニューの閲覧であれば、情報処理装置310は、ステップS1323において、食事データベース311の患者毎の食事メニュー記憶部533から患者IDに対応する食事メニュー表を取得する。そして、情報処理装置310は、ステップS1325において、操作患者の食事メニュー表を表示する。情報処理装置310は、ステップS1327において、患者が食事メニューを変更するか否かを判定する。患者が食事メニューを変更する場合、情報処理装置310は、ステップS1329において、食事データベース311を変更して、栄養士端末340および配膳担当者端末370に食事メニューの変更を通知する。
患者登録でなく食事選択でなく閲覧でなければ、情報処理装置310は、ステップS1331において、患者容態の変化があるか否かを判定する。患者容態の変化があれば、情報処理装置310は、ステップS1333において、患者の状態情報を取得する。そして、情報処理装置310は、ステップS1334において、情報処理装置310で食事メニューの変更が可能であるか否かを判定する。食事メニューの変更が可能でなければ、情報処理装置310は、ステップS1335において、患者容態の変化を、電子カルテ管理サーバ320および栄養士端末340に通知する。なお、患者の容態変化が重大であれば、ベッドサイド端末としての通信端末210を含めて警報を指示してもよい。食事メニューの変更が可能であれば、情報処理装置310は、ステップS1337において、患者容態の変化に対応した食事メニューの変更(制限)を行う。そして、情報処理装置310は、ステップS1339において、食事メニューの変更を管理栄養士端末や配膳担当者端末に通知する。
(管理栄養士端末からのアクセス処理)
図13Bは、本実施形態に係る管理栄養士端末340からのアクセス処理(S1225)の手順を示すフローチャートである。
情報処理装置310は、ステップS1341において、診療科を対象とする食事メニューの生成であるか否かを判定する。診療科を対象とする食事メニューの生成であれば、情報処理装置310は、ステップS1343において、食事データベース311の必要情報を管理栄養士端末340に送信する。次に、情報処理装置310は、ステップS1345において、管理栄養士が生成した診療科を対象とする食事メニューの受信を待つ。食事メニューを受信すると、情報処理装置310は、ステップS1347において、受信された食事メニューを食事データベース311の食事メニュー記憶部532に記憶する。
診療科を対象とする食事メニューの生成でなければ、情報処理装置310は、ステップS1351において、各患者を対象とする特殊な食事メニューの生成であるか否かを判定する。各患者を対象とする特殊な食事メニューの生成であれば、情報処理装置310は、ステップS1353において、食事データベース311の患者IDに対応する情報を管理栄養士端末340に送信する。次に、情報処理装置310は、ステップS1355において、管理栄養士が生成した各患者を対象とする特殊な食事メニューの受信を待つ。食事メニューを受信すると、情報処理装置310は、ステップS1357において、受信された食事メニューを食事データベース311の食事メニュー記憶部532または患者毎の食事メニュー記憶部533に記憶する。
診療科を対象とする食事メニューの生成および各患者を対象とする特殊な食事メニューの生成でなければ、情報処理装置310は、ステップS1361において、食事メニューの変更であるか否かを判定する。食事メニューの変更であれば、情報処理装置310は、ステップS1363において、食事メニュー変更の原因となる情報を管理栄養士端末340に送信する。次に、情報処理装置310は、ステップS1365において、管理栄養士が変更した食事メニューの受信を待つ。食事メニューを受信すると、情報処理装置310は、ステップS1367において、受信された食事メニューを食事データベース311の食事メニュー記憶部532または患者毎の食事メニュー記憶部533に記憶する。なお、かかるステップS1361〜S1367の処理はオプションである。
(配膳担当者端末からのアクセス処理)
図13Cは、本実施形態に係る配膳担当者端末370からのアクセス処理(S1245)の手順を示すフローチャートである。
情報処理装置310は、ステップS1371において、各患者の確定した食事メニューを患者毎の食事メニュー記憶部533から取得する。情報処理装置310は、ステップS1373において、取得した各患者の確定した食事メニューに基づいて、配膳用に各患者IDに対応付けた食事メニューの一覧を生成する。そして、情報処理装置310は、ステップS1375において、食事メニューの一覧を、配膳済みを判別可能となるように配膳担当者端末370に表示させる。
(電子カルテ管理サーバからのアクセス処理)
図13Dは、本実施形態に係る電子カルテ管理サーバ320からのアクセス処理(S1255)の手順を示すフローチャートである。
情報処理装置310は、ステップS1381において、電子カルテ管理サーバ320を参照して、食事メニューの確定後に医師などによる診察の変更があったか否かを判定する。診察の変更があった場合、情報処理装置310は、ステップS1383において、患者IDと診察の変更内容を取得する。そして、情報処理装置310は、ステップS1385において、診察変更に対応する食事変更を、食事制限テーブル561などを用いて予測する。その結果、情報処理装置310は、ステップS1387において、食事データベース311の患者毎の食事メニュー記憶部533を変更して、ベッドサイド端末としての通信端末210、栄養士端末340および配膳担当者端末370などに通知する。
診察の変更でない場合、情報処理装置310は、ステップS1391において、電子カルテ管理サーバ320を参照して、食事メニューの確定後に看護師などによる処置の変更があったか否かを判定する。処置の変更があった場合、情報処理装置310は、ステップS1393において、患者IDと処置の変更内容を取得する。そして、情報処理装置310は、ステップS1395において、処置変更に対応する食事変更を、食事制限テーブル561などを用いて予測する。その結果、情報処理装置310は、ステップS1397において、食事データベース311の患者毎の食事メニュー記憶部533を変更して、ベッドサイド端末としての通信端末210、栄養士端末340および配膳担当者端末370などに通知する。
診察の変更でなく処置の変更でない場合、情報処理装置310は、ステップS1401において、電子カルテ管理サーバ320からの情報から患者の容態が変化したか否かを判定する。患者の容態が変化したと判定した場合、情報処理装置310は、ステップS1403において、容態の変化した患者IDを取得する。情報処理装置310は、ステップS1405において、容態変化に基づいて食事変更を、食事制限テーブル561などを用いて予測する。そして、情報処理装置310は、ステップS1407において、食事データベース311の患者毎の食事メニュー記憶部533を変更して、ベッドサイド端末としての通信端末210、栄養士端末340および配膳担当者端末370などに通知する。
本実施形態によれば、食事データベースの食事メニューの更新が必要な外部装置からのアクセスに応じて、食事データベースを更新することによって、食事データベースに記憶された患者に対応付けられた食事メニューの制御を実行する。したがって、患者と、医師または看護師と、配膳担当者と、管理栄養士とが食事の変更に関する情報を共有できるので、患者への間違った食事の提供を防ぐことができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る情報処理装置および通信端末を含む病院食管理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理装置および通信端末を含む病院食管理システムは、上記第2実施形態と比べると、食事メニューを撮像した画像に基づいて食事情報を共有する点で異なる。すなわち、食事メニューは画像情報により各装置および端末間を転送される。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
《病院食管理システムの構成》
図14は、本実施形態に係るベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置1410および通信端末210を含む病院食管理システム1400の構成を示すブロック図である。なお、図14において、図3と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
病院食管理システム1400では、患者に配膳された食事1422を食事画像取得部としての撮像部(カメラ)1421で撮像して、食事メニューの画像情報を食事管理サーバとしての情報処理装置1410に送信する。情報処理装置1410が有する食事データベース1411に格納された食事メニューも画像情報であり、画像情報により食事メニューを共有することで、患者への食事提供の間違いをより確実に減少することが可能になる。
なお、図14では、患者に配膳された食事1422を撮像する撮像部(カメラ)1421のみを図示したが、管理栄養士端末340や配膳担当者端末370にも撮像部(カメラ)を接続して、装置間の食事情報の転送を画像情報で行うのが望ましい。この場合に、画像情報を画像情報から抽出した食品や量が判別可能な特徴量で表すのが、さらに望ましい。
《情報処理装置の機能構成》
図15は、本実施形態に係る食事管理サーバとしての情報処理装置1410の機能構成を示すブロック図である。なお、図15において、図5と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
情報処理装置1410は、情報処理装置310と異なる食事データベース1411と食事画像照合部1513とを備える。食事データベース1411は、食事メニュー記憶部1532と患者毎の食事メニュー記憶部1533とを含む。食事メニュー記憶部1532と患者毎の食事メニュー記憶部1533とは、食事を撮像した食事画像情報を格納している。
食事画像照合部1513は、患者毎の食事メニュー記憶部1533に記憶された食事メニューの画像と、患者に配膳された食事1422を撮像部(カメラ)1421が撮像した画像とが照合されて、一致しない場合は配膳エラーを通知することで、食事判定部を構成する。さらに、患者毎の食事メニュー記憶部1533に記憶された食事メニューの画像と、配膳担当者が配膳した食事を配膳担当者に接続された撮像部(カメラ)が撮像した画像とが照合されて、一致しない場合は配膳エラーを通知する。
(食事メニュー記憶部)
図16Aは、本実施形態に係る食事データベース内の食事メニュー記憶部1532の構成を示す図である。図16Aにおいて、図6Bと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
図16Aは、あらかじめ登録された画像から生成された食事画像情報1625を記憶する。食事画像情報1625は、食事メニューの画像とその画像から抽出されたメニューとが含まれる。なお、食事画像情報1625には、配膳担当者が配膳後に撮像した画像が記憶されてもよい。
(患者毎の食事メニュー記憶部)
図16Bは、本実施形態に係る食事データベース内の患者毎の食事メニュー記憶部1533の構成を示す図である。図16において、図6Cと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
図16Bは、各患者の各食事の食事メニューを撮像して得た、あるいは、あらかじめ登録された画像から生成された食事画像情報1638を記憶する。食事画像情報1638には、食事メニューの画像と、その画像から抽出されたメニューとが含まれる。
なお、食事画像情報1638には、配膳担当者が配膳後に撮像した画像が記憶されてもよい。かかる構成によれば、配膳担当者が患者ごとに配膳した食事が間違わずに患者に提供されていることが確認できる。
さらに、第2実施形態においては食事メニューをメニューデータで転送していたが、画像データや画像データから抽出した特徴量で食事メニューを転送する構成にしてもよい。
本実施形態によれば、食事メニューを撮像した画像に基づいて食事情報を共有するので、患者への間違った食事の提供をより確実に防ぐことができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る情報処理装置および通信端末を含む病院食管理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理装置および通信端末を含む病院食管理システムは、上記第2実施形態および第3実施形態と比べると、食事管理サーバがベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置とは別途に設けられた点で異なる。すなわち、食事メニューは、別途に設けられた食事管理サーバにより管理される。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
《病院食管理システムの構成》
図17は、本実施形態に係る情報処理装置1710、食事管理サーバ1790および通信端末210を含む病院食管理システムの構成を示すブロック図である。なお、図17において、図3と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
食事管理サーバ1790は、図3の情報処理装置310が有していた食事データベース311を有して、食事の管理を行う。一方。ベッドサイド端末管理サーバとしての情報処理装置1710は、食事に関する処理は食事管理サーバ1790に任せて、ベッドサイド端末の管理を中心に行う。なお、本実施形態の処理は、電子カルテ管理サーバ320に全ての機能を一体化させて1つのクラウドサーバで実現してもよいし、個々の処理を行うサーバをさらに分散して分散システムとして実現してもよい。
本実施形態によれば、各サーバが得意な分野の制御に集中的に取り組みことにより、迅速な処理ができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る情報処理装置および通信端末を含む病院食管理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理装置および通信端末を含む病院食管理システムは、上記第2実施形態乃至第4実施形態と比べると、病院全体のシステムが含む複数のサーバ間におけるデータ、特に食事データの実時間の共有を実現する点で異なる。すなわち、各サーバ間の同期は本実施形態の仕組みにより管理される。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
(食事情報共有アルゴリズム)
図18Aは、図11に破線で示した、本実施形態に係る食事情報共有アルゴリズム1151の構成を示す図である。
食事情報共有アルゴリズム1151は、ステータスの遷移に従って電子カルテ管理サーバ、医師端末/看護師端末、管理栄養士端末、通信端末(ベッドサイド端末)、配膳担当者端末、食事委託業者端末への処理を実行する構成である。したがって、各端末や装置を操作する担当者間における食事情報共有が可能である。なお、図18Aの情報共有用アルゴリズムは一例であってこれに限定されない。
食事情報共有アルゴリズム1151においては、現ステータス1801に対して、ステータス遷移先条件としてのアクセス元端末1802とアクセス内容1803とが記憶される。そして、ステータス遷移先条件による遷移先の次ステータス1804と、現ステータス1801で実行される実行処理1805が記憶される。
アクセス内容1803としては、各アクセス元端末1802からの指示コマンドと付加データ(パラメータ)が含まれる。また、実行処理1805としては、実行対象である電子カルテ管理サーバ、医師端末/看護師端末、管理栄養士端末、通信端末(ベッドサイド端末)、配膳担当者端末、食事委託業者端末と、それらへの実行内容とが含まれる。図18Aのように、あるステータスにおいて実行対象とすべき、病院管理サーバ、医師端末/看護師端末、管理栄養士端末、通信端末(ベッドサイド端末)、配膳担当者端末、食事委託業者端末に対し処理が同時に実行されることで、情報共有が実現される。
(食事情報共有のステータス遷移)
図18Bは、本実施形態に係る食事情報共有のステータス遷移1800を示す図である。ステータス遷移1800は一例であって、図18Aに示した情報共有用アルゴリズムに従って実現される。なお、図18Bにおいて、ステータスSxyの“x”が処理の種類を表し、“y”がアクセス元や更なる子ステータス(例えば、詳細ステータス)などの異なるステータスへの遷移状態を表している。
ステータスS00をスタートとする。ステータスS10は登録処理であり、各端末からの登録指示を受けて遷移する。登録処理においては、電子カルテ管理サーバアクセスS15に遷移して電子カルテ管理サーバから登録情報を取得する。ステータスS20は食事メニュー取得の処理であり、管理栄養士端末からのアクセスによりステータスS12を経由して遷移する。
ステータスS30は食事メニューを含む食事関連情報の閲覧処理であり、食事情報の共有において中心となる処理である。食事メニューを含む食事関連情報の閲覧処理には、通信端末(ベッドサイド端末)からのアクセスによりステータスS11を介して遷移する。あるいは、配膳担当者端末からのアクセスによりステータスS35において食事メニュー一覧を表示させる。また、通信端末からの食事選択によりステータスS31を介して、食事メニュー記憶のステータスS40に遷移し、患者毎の食事メニュー記憶部533に記憶する。また、容態変化のステータスS32、計画変更のステータスS33、他の変更指示のステータスS34を介して、食事メニュー変更のステータスS50に遷移する。
ステータスS40は食事メニューの記憶処理であり、1つはステータスS20から遷移して管理栄養士端末から取得した食事メニューを食事メニュー記憶部532に記憶する。また、通信端末からの食事選択によりステータスS31を介して、ステータスS40に遷移する。また、食事メニュー変更のステータスS50において食事メニューの変更が完了すると、ステータスS40に遷移して患者毎の食事メニュー記憶部533を更新する。
なお、図18Bは、ステータス遷移の一部を図示したものでしかない。また、図18Bは、病院内部における処理を示し、食事委託事業者端末からのアクセスについては、別途の機密処理が必要であり図示していない。また、第4実施形態のように、食事管理サーバ1790が別途設けられた場合は、食事管理サーバ1790も本実施形態のアクセス元および通知先として組み込まれる。
本実施形態によれば、個々の処理を行うサーバをどのように分散して分散システムを構築しても、それらの処理で扱うデータを常に共有することができる。
[他の実施形態]
なお、本実施形態においては、主に食事メニューとその制限情報の共有について説明したが、中長期的な医者の治療計画や栄養士からの栄養バランスを考慮した、各患者の食事メニューの変更や、さらに食事メニューの追加などにおいても、本発明の適用により食事情報の共有が実現される。
また、本実施形態においては、栄養サポートチーム(NST:Nutrition Support Team)による食事メニューの調整などを記載していないが、これらを組み込んだ病院食管理システムにおいても本発明は適用でき、同様の効果を奏する。また、病院食管理システムは、食事委託業者までの範囲に限定されることなく、食事委託業者の食材発注までを含んだ病院食管理システムの食事メニュー情報の共有にも適用される。
また、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。