JP2017102895A - 電子付箋システム - Google Patents

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【課題】電子付箋を表示して情報を共有するユーザーを限定して、最小限の電子付箋のみを表示させ、また、電子付箋の表示が必要な複数の案件に対して一気に表示設定を可能とする電子付箋システムを提供する。【解決手段】複数案件のIDを管理する案件ID管理手段、案件記録を構成する複数の文書種類を管理する文書種類管理手段、各案件の文書種類ごとの記録を管理する案件毎文書種類毎記録手段、前記複数のスタッフのIDを管理するスタッフID管理手段、電子付箋の内容を表示形式とともに作成し記録する電子付箋作成手段、当該電子付箋の表示を行う条件を設定、記録する電子付箋表示条件設定手段、案件記録表示の際に電子付箋が前記「表示を行う条件」に合致するかどうかを判別する電子付箋表示可否判別手段を備えている。【選択図】図4

Description

本発明は、記録や作業指示をコンピュータネットワークを用いて効率的に行いながらスタッフ間の注意喚起を行って、作業漏れや過誤を防ぐ電子付箋システム、とりわけ医療や介護、福祉機関で作成される、患者や入所者などの電子カルテにおける電子付箋システムに関する。
医療や介護の分野では、一人の患者/利用者について、医師、看護師、介護士など多くの職種のメンバーがかかわり、観察記録、作業上の指示、作業報告書などがカルテとして作成される。このカルテに記入、参照することで多職種のチームとしての作業が進んでゆく。近年では、電子カルテが普及し、記録や作業指示文書の作成を、コンピュータネットワークを用いて効率的に行うことが可能となっている。
電子カルテの利用が高度になるにつれて、作成される文書の種類や量は増え続け、その患者/利用者に関わるスタッフといえどもすべての文書に目を通すことは現実的に困難となってきている。とりわけ複数の職種が、時間差をおいて関わる協働作業においては、連絡の行き違いで作業漏れなどのミスが起きやすい。例えば外来受診が済んだ時に、次回は受付したらすぐ採血して診察前に検査結果が出るようにするといった約束をする場合、診察室の看護師と受付の事務職員は、職種も、次回来院時の勤務スタッフも異なっていることが多い。このため、次回患者が来院した際、採血を診察前に行うことを受付事務が知らず、何もせず無為に待たせて診察に至り、そこから慌てて採血するなどの事象が頻発していた。患者の不信を買うことはもちろん、場合によっては医療事故にすらつながりやすい。
前節のような作業ミスを防ぐため、紙のカルテにおいては、「次回来院時、診察前に採血」といった紙の付箋をカルテの表表紙に貼付し、作業が終わると剥がしていた。電子カルテにおいては、紙のカルテが使えないので、電子的な付箋を作成し、当該カルテを呼び出した際、モニター画面上に付箋の内容が表示されるようになった。
医療以外の企業においても同様の必要性があり、案件に多数のスタッフがかかわる際、行き違いを防ぐための電子付箋は有用である。この場合は、電子カルテの患者IDに代わり、書類受付番号などの案件IDが用いられる。
本電子付箋の出願に関連する先行技術文献としては特許文献1〜3の技術が知られている。
特開2001−142997号 特開2005−251082号 特許第5233524号
前記特許文献1では、作成された電子付箋の作成者、作成日時を自動的に電子付箋に記録することで、手動での同記録作成の手間を省くものである。
前記特許文献2では、電子カルテや診療報酬請求ソフト(レセコン)とは別に電子付箋データを作成し、電子カルテやレセコンで当該患者のデータを表示した際、電子付箋の内容も併せて表示するものである。
前記特許文献3では、ある患者の電子カルテの内容に、主治医の対応が必要となる重要な追加や変更が加えられた際、主治医の認識漏れがないように、当該主治医が当該患者の電子カルテを開いた時、電子付箋の内容も併せて表示し、主治医の対応を促すものである。
前記のいずれの電子付箋にしても、実際に運用していると、多数の付箋が各職種で作成され、電子カルテを開いた際に画面を覆い尽くすほどにさえなってくる。電子カルテ参照の邪魔になるだけでなく、あまりにも多数の電子付箋があるため、却って電子付箋の見落としが発生してしまう問題があった。これは、ある職種には重要でも他職種には無関係な電子付箋までが、一律にすべての電子カルテユーザーに表示されてしまうことによる。
逆に、同一の注意事項に関しての電子付箋を入院中の全患者カルテで表示させようとすると、該当するすべての電子カルテを一々開いて、同一内容の電子付箋を作成する手間をかける必要があった。
さらに、複数のスタッフに共有されている電子付箋を、或るスタッフが変更、削除した際、他のスタッフにとっては当該電子付箋の内容が突然変更されたり消滅したりするので、混乱をきたしてしまう問題があった。
本発明はかかる従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、電子付箋を表示して情報を共有するユーザーを限定して、最小限の電子付箋のみを表示させ、また、電子付箋の表示が必要な複数の案件に対して一気に表示設定を可能とし、さらに、電子付箋の内容が変更されたり、削除されたりしても、当該電子付箋を共有している他のスタッフにも変更や削除の事実が通知されることで混乱を予防することにより、簡便で、見落としを予防する電子付箋システムを提供することである。
前記目的を達成するための手段として請求項1記載の電子付箋システムでは、複数のスタッフが関与する複数案件の記録管理において、前記複数案件のIDを管理する案件ID管理手段、案件記録を構成する複数の文書種類を管理する文書種類管理手段、各案件の文書種類ごとの記録を管理する案件毎文書種類毎記録手段、前記複数のスタッフのIDを管理するスタッフID管理手段、電子付箋の内容を表示形式とともに作成し記録する電子付箋作成手段、当該電子付箋の表示を行う条件を設定、記録する電子付箋表示条件設定手段、案件記録表示の際に電子付箋が前記「表示を行う条件」に合致するかどうかを判別する電子付箋表示可否判別手段、電子付箋表示が可であれば当該電子付箋を案件記録とともにモニター画面に表示する電子付箋表示手段を備えていることを特徴とする。
請求項2記載の電子付箋システムでは、請求項1の電子付箋システムにおいて、前記電子付箋表示条件設定手段は、あるスタッフがある案件記録を参照する際に表示を行う条件として、当該案件の属性、当該スタッフの属性、参照対象の文書種類、参照の日付のいずれか、もしくは前記条件の組合せを設定可能としたことを特徴とする。
請求項3記載の電子付箋システムでは、請求項1〜2いずれか記載の電子付箋システムにおいて、作成済みの電子付箋を、あるスタッフが変更、削除した際に、当該スタッフ以外の表示対象スタッフに、当該電子付箋が変更、削除されたことを通知する電子付箋変更削除通知手段を備えたことを特徴とする。
請求項1記載の電子付箋システムでは、複数案件のIDを管理する案件ID管理手段、 案件記録を構成する複数の文書種類を管理する文書種類管理手段、各案件の文書種類ごとの記録を管理する案件毎文書種類毎記録手段、前記複数のスタッフのIDを管理するスタッフID管理手段を備えているので、案件の属性、作成される文書の種類、患者/利用者に関わるスタッフに応じて、電子付箋の表示を行わせる範囲を設定可能である。
電子付箋の内容を表示形式とともに作成し記録する電子付箋作成手段、当該電子付箋の表示を行う条件を設定、記録する電子付箋表示条件設定手段を備えているので、電子付箋の表示形式・表示条件を任意に設定できる。
案件記録表示の際に電子付箋が前記「表示を行う条件」に合致するかどうかを判別する電子付箋表示可否判別手段を備えているので、「表示を行う条件」に合致した案件、スタッフに対してのみ、当該電子付箋が案件記録とともにモニター画面に表示される。
請求項2記載の電子付箋システムでは、あるスタッフがある案件記録を参照する際に表示を行う条件として、当該案件の属性、当該スタッフの属性、参照対象の文書種類、参照の日付のいずれか、もしくは前記条件の組合せを設定可能としたので、電子付箋での情報共有が必要なスタッフに限定しての電子付箋表示が可能となる。
請求項3記載の電子付箋システムでは、作成済みの電子付箋を、あるスタッフが変更、削除した際に、当該スタッフ以外の表示対象スタッフに、当該電子付箋が変更、削除されたことを通知する電子付箋変更削除通知手段を備えているので、電子付箋の内容が変更されたり、削除されたりしても、当該電子付箋を共有している他のスタッフにも変更や削除の事実が通知される。
電子付箋例の説明図である。 案件ID管理手段例の説明図である。 スタッフID管理手段例の説明図である。 電子付箋システム構成の説明図である。 電子付箋変更削除通知手段の説明図である。
図1は、電子カルテの画面に、電子付箋を併せて表示した例である。電子付箋の上部には、作成者名、表示期間などが記載され、右上の▽アイコンは電子付箋表示条件設定手段の画面を開くアイコンである。右下には、表示サイズを変更する表示サイズ変更アイコン、左上には、電子付箋を非表示とする電子付箋非表示アイコンがある。
電子付箋下部には、「次回来院時に診察前採血」などの内容が表示されており、この電子付箋を見た外来受付の医事課職員や看護師は、患者を採血室にすぐ案内し、診察室に呼ばれる前に結果が準備できるようにする。
このように、電子付箋を活用して、複数の職種が情報を共有し、スムーズな作業を実現することができる。
図2は、案件ID管理手段の説明図である。
ここでは案件ID管理手段として入院患者リストを用いている。一番左に電子付箋を表示するかどうかのチェックボックスがあり、患者ごとに部屋番号、患者ID、患者氏名などが一覧表となっている。全患者について同一の電子付箋を付けたいならば、全ての患者にチェックを入れれば良いし、ある特定の患者に関してのみならば、当該患者にのみチェックを入れる。
ある病棟(例ではT2)に入院している患者のみであれば、T2病棟に属する部屋番号の患者にチェックを入れれば良い。このように、案件ID管理手段を用いることにより、電子付箋を作成した案件自体はもちろんのこと、部屋番号や氏名などの属性に応じて、当該案件以外の案件に対しても、当該電子付箋の表示の可否を設定することができる。
また、性別や年齢などの案件属性を用いても良い。その他、案件ID管理手段に登録されている属性はもちろん、別の情報源を参照しても良い。
案件ID管理手段として、本例では入院患者リストを用いているが、ある日の外来患者リスト、疾患別患者リストなど、必要に応じて選択すればよい。
図3は、スタッフID管理手段の説明図である。
一番左に電子付箋を表示するかどうかのチェックボックスがあり、スタッフごとにスタッフID、氏名、職種、勤務場所などが一覧表となっている。
全スタッフについて当該電子付箋を表示したいならば、全てのスタッフにチェックを入れれば良いし、ある特定のスタッフに関してのみ(例えば自分だけ)ならば、当該スタッフにのみチェックを入れる。
ある病棟(例ではT2)に勤務しているスタッフのみであれば、T2病棟に関係しているスタッフにチェックを入れれば良い。このように、スタッフID管理手段を用いることにより、スタッフの職種や勤務場所などの属性に応じて、当該電子付箋の表示の可否を設定することができる。
図2と図3を組み合わせることにより、ある電子付箋の表示を行わせる範囲を、任意の患者グループ、スタッフグループに設定することが可能である。
図4は、サーバーとLANを介した電子カルテ表示端末のネットワーク構成を示す。
サーバー内には、患者IDマスターや図2に示したような入院患者IDマスターなどの案件ID管理手段がある。
各案件は、医師記事や看護記事などのような複数種類の文書の集合体である。文書種類管理手段は、これらの文書種類のリストと、各文書種類を構成する項目のリストや属性、書式を管理する。
案件毎文書種類毎記録手段は、案件毎、文書種類ごとに作成された文書を記録する。
スタッフID管理手段は、図3に示すようなスタッフのリストと、スタッフ毎の属性を管理する。
案件管理システムへのログイン操作で、スタッフIDとパスワードを入力させることでスタッフの認証を行う。
LANを介して接続された端末では、案件の情報を表示する案件情報表示手段、電子付箋表示手段を備え、案件の情報、当該案件に関する電子付箋を表示する。本図では、本発明の説明に必要な要素のみを抽出して図示している。
サーバーと端末において通常備えられる案件情報の編集手段や送受信手段などは図示を省略している。サーバーはLAN内設置に限らず、別の施設、データセンター等のクラウド環境を利用しても良い。LANは有線、無線を問わない。
電子付箋作成手段では、電子付箋の内容を表示形式とともに作成し記録する。
電子付箋表示条件設定手段は、当該電子付箋の表示を行う条件を設定し記録する。
電子付箋表示可否判別手段は電子付箋が前記「表示を行う条件」に合致するかどうかを判別し、電子付箋表示が可であれば、電子付箋表示手段を用いて、当該電子付箋をモニター画面に表示する。
前記「表示を行う条件」としては、図2に示したような当該案件の属性、図3に示したような当該スタッフの属性の他に、当該案件を構成する文書種類のうち特定の文書種類を参照した際に電子付箋表示を行うとしたもの、参照を実行した日付が特定の日付の範囲内であれば電子付箋の表示を行うとしたもの、及びこれらの任意の組合せがある。また、これらに限定されず、前記以外の電子付箋表示条件を別途設定しても良い。
図4において、電子付箋作成手段、電子付箋表示条件設定手段で作成される電子付箋データは、案件毎文書種類毎記録手段で記録される文書データとは別個に記録するものとしているが、もし図2に示したような当該案件の属性を電子付箋表示条件として用いないのであれば、電子付箋の表示は、当該案件の参照に限定されるため、当該案件の文書データの中に記録しても良い。
図4では、端末にも処理ソフトウェアをインストールした従来型のサーバークライアントシステムのイメージで図示しているが、現在普及しているSaaSあるいは仮想端末などの仕組みを用いて、端末への処理ソフトウェアのインストールを行わない手法が、保守コスト軽減できるため、より好ましい構成といえる。
電子付箋作成手段は、ある案件記録を開いたうえで起動することが通常であるが、案件情報記録を開かずに、電子付箋作成手段を独立して起動して電子付箋を作成し、その後に電子付箋表示条件を設定しても良い。
作成済みの電子付箋を、あるスタッフが修正、削除した際に、突然当該電子付箋の内容が変化したり、表示されなくなったりすると、他のスタッフは、以前の電子付箋の内容で作業を進めたり、電子付箋が急に消えたことに混乱したりする。これを防ぐためには、電子付箋を変更、削除した当該スタッフ以外の表示対象スタッフに、当該電子付箋が変更、削除されたことを通知する電子付箋変更削除通知手段が必要である。
図5に示す例では、「この付箋は削除されています」あるいは「この付箋の内容は変更されています」などを電子付箋内に表示し、「OK」ボタンをクリックすると、削除の場合は当該電子付箋の表示が消え、修正の場合は、変更された新しい内容で再表示される。この場合は、削除/修正前の電子付箋内容を保持すると同時に、図3において、当該電子付箋を表示するスタッフのリストで、「OK」ボタンを「クリックした」/「未だ」の状態管理を行う必要がある。「OK」ボタンをすでにクリックしているスタッフには、当該電子付箋の最新の状態を表示し、未クリックのスタッフには、削除/修正前の電子付箋内容を、前記の削除/変更のメッセージとともに表示する。
場合によっては、当該電子付箋の表示対象のスタッフに、変更/削除の事実を、メールやショートメッセージなどの任意の手段で通知を行っても良い。この場合は、電子付箋の表示は、常に最新の状態のみとなる。
以上、医療や介護で用いられる電子カルテを例として実施例を説明してきたが、本発明の具体的な構成は前記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、顧客IDで管理されるホテルやサービス業のサービス記録、受付番号IDで管理される申請案件の審査記録、プロジェクトIDで管理される建設や開発などの進捗記録等々、何らかのIDで管理される案件の一件記録においては、電子カルテに対する電子付箋と同様の利用が可能である。
a 属性エリア
b 内容表示エリア
1 電子付箋非表示アイコン
2 表示期間
3 作成者表示
4 条件設定アイコン
5 表示サイズ変更アイコン
6 削除/変更メッセージ
7 削除/変更メッセージ確認ボタン

Claims (3)

  1. 複数のスタッフが関与する複数案件の記録管理において、
    前記複数案件のIDを管理する案件ID管理手段、
    案件記録を構成する複数の文書種類を管理する文書種類管理手段、
    各案件の文書種類ごとの記録を管理する案件毎文書種類毎記録手段、
    前記複数のスタッフのIDを管理するスタッフID管理手段、
    電子付箋の内容を表示形式とともに作成し記録する電子付箋作成手段、
    当該電子付箋の表示を行う条件を設定、記録する電子付箋表示条件設定手段、
    案件記録表示の際に電子付箋が前記「表示を行う条件」に合致するかどうかを判別する電子付箋表示可否判別手段、
    電子付箋表示が可であれば当該電子付箋を案件記録とともにモニター画面に表示する電子付箋表示手段を備えていることを特徴とする電子付箋システム。
  2. 前記電子付箋表示条件設定手段において、あるスタッフがある案件記録を参照する際に表示を行う条件として、当該案件の属性、当該スタッフの属性、参照対象の文書種類、参照の日付のいずれか、もしくは前記条件の組合せを設定可能としたことを特徴とする請求項1記載の電子付箋システム。
  3. 作成済みの電子付箋を、あるスタッフが変更、削除した際に、当該スタッフ以外の表示対象スタッフに、当該電子付箋が変更、削除されたことを通知する電子付箋変更削除通知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜2いずれか記載の電子付箋システム。
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