JP6636364B2 - 繋留牛のモニタリングシステム及びモニタリング方法 - Google Patents

繋留牛のモニタリングシステム及びモニタリング方法 Download PDF

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Description

本発明は、ストールに繋留された繋留牛の発情や健康等の牛体状態をモニタリングする際に用いて好適な繋留牛のモニタリングシステム及びモニタリング方法に関する。
一般に、ストールに繋留された繋留牛の発情や健康等の牛体状態を正確に知り、牛体の空胎率を低減させたり牛体の疾病や体調不良を早期に発見することは、酪農経営を安定化させる観点からも重要であり、このような牛体状態の管理を目的としたモニタリングシステムも提案されている。
従来、この種のモニタリングシステムとしては、既に、本出願人が提案した特許文献1で開示される乳牛の健康状態管理システムが知られている。この健康状態管理システムは、健康状態に対する誤判別の確率を低減し、乳牛の健康状態を的確に管理可能にするとともに、乳牛の健康や疾病等をより早くより的確に把握可能にすることを目的としたものであり、具体的には、自動給餌機に、ストールの飼槽位置における飼料の量を検出可能な餌量検出センサ部及びストールの特定位置における牛体の有無を検出する牛体検出センサ部を付設し、所定の給餌時に自動給餌機が各ストールへ移動した際に、餌量検出センサ部により、前回の給餌時に投与した飼料の残量を検出し、この後、飼槽位置に飼料の投与を行うとともに、牛体検出センサ部により、特定位置における牛体の存在有無を検出し、当該存在有無の検出結果と残量の検出結果に基づいて、乳牛の健康状態を管理するようにしたものである。
特開2012−205555号公報
しかし、上述した繋留牛に対する従来のモニタリングシステム(健康状態管理システム)は、次のような解決すべき課題も存在した。
即ち、上述した健康状態管理システムは、基本的に牛体の健康状態を管理するため、牛体における発情状態など、健康状態以外の牛体状態についての管理は事実上困難となる。したがって、牛体状態を総合的な見地からモニタリングし、より省力化を図ることにより、作業者による人的な管理を出来るだけ削減する観点からは必ずしも十分とは云えず、更なる改善の余地があった。
ところで、牛体の発情状態の有無を正確に知ることは、牛体に対して最適なタイミングで種付け等を行うことにも繋がるため、生産乳量にも直接影響する重要な課題となる。したがって、発情状態をより的確に検知ためのシステムも提案されているが、発情状態の検知に特化したシステムとして構成されるため、上述した課題、即ち、牛体状態を総合的な見地からモニタリングすることはできない。
しかも、牛体状態を総合的な見地からモニタリングする場合、各目的に特化した専用のシステムをそれぞれ導入する必要があるため、設備の煩雑化及びコストアップを招く要因になるとともに、ストールに各種のセンサ類を設置することにも繋がるため、牛体に対して心理的な悪影響を与えかねない。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した繋留牛のモニタリングシステム及びモニタリング方法の提供を目的とするものである。
本発明に係る繋留牛のモニタリングシステム1は、上述した課題を解決するため、ストールS…に繋留された繋留牛C…の牛体状態をモニタリングする繋留牛のモニタリングシステムを構成するに際して、繋留牛Cの上方及び/又は側方に配設することにより繋留牛Cに対する距離L…を計測する非接触方式による少なくとも一つ以上の測距センサ2p…を有して、繋留牛Cの左右への移動,少なくとも首振りを含む牛体各部の動き,の少なくとも一つ以上を検出可能なセンシング部2と、このセンシング部2により得られる距離データDdd…に基づき、繋留牛Cの左右へ移動する回数に基づく活発度Km,少なくとも首振りを含む牛体各部の動きに基づく落着度Kc,の少なくとも一つ以上を含む動静状態(Km…)を判定する第一判定処理部3f,この第一判定処理部3fから得る少なくとも一つ以上の動静状態(Km…)の判定結果を含む基礎データDo…に基づき牛体状態(Msp…)を判定する第二判定処理部3s,及びこの第二判定処理部3sから得る牛体状態(Msp…)の判定結果に係わる判定情報Moを出力する出力部3oを有するコンピュータ処理機能部3とを具備してなることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、センシング部2には、繋留牛Cの上方であって、ストールSにおける右寄位置Xp,中間位置Xm,及び左寄位置Xqに対応する三つの測距センサ2p,2m,2qを設けることができる。この際、センシング部2は、繋留牛Cの上方であって、前足Cmfから後方における所定の範囲内に計測位置Pmを設定することが望ましい。また、センシング部2には、測距センサ2p…を覆い、かつ繋留牛Cに対するセンシング用開口部11oを有するセンサカバー11を設けることができる。一方、第一判定処理部3fにより判定する動静状態(Km…)には、起立時間に基づく起立度Ksを含ませることも可能である。他方、第二判定処理部3sにより判定する牛体状態(Msp…)には、発情状態Mspの有無或いは健康状態Mshの良否を含ませることができる。さらに、基礎データDoには、コンピュータ処理機能部3に備えるデータベース3dに格納した過去データDrd,搾乳機12に備える乳量計から得る搾乳量データDdm,搾乳機12から得る乳温に基づく体温データDdt,の一部又は全部を含ませることができる。
一方、本発明に係る繋留牛のモニタリング方法は、上述した課題を解決するため、ストールS…に繋留された繋留牛C…の牛体状態をモニタリングするに際し、繋留牛Cの上方及び/又は側方に、繋留牛Cに対する距離L…を計測する非接触方式による少なくとも一つ以上の測距センサ2p…を有して、繋留牛Cの左右への移動,少なくとも首振りを含む牛体各部の動き,の少なくとも一つ以上を検出可能なセンシング部2を配設し、このセンシング部2により距離データDdd…を得るとともに、この距離データDdd…をコンピュータ処理機能部3に付与し、第一判定処理部3fにより、距離データDdd…に基づき、繋留牛Cの左右へ移動する回数に基づく活発度Km,少なくとも首振りを含む牛体各部の動きに基づく落着度Kc,の少なくとも一つ以上を含む動静状態(Km…)を判定するとともに、第二判定処理部3sにより、第一判定処理部3fから得る少なくとも一つ以上の動静状態(Km…)の判定結果を含む基礎データDo…に基づき牛体状態(Msp…)を判定し、出力部3oにより第二判定処理部3sから得る牛体状態(Msp…)の判定結果に係わる判定情報Moを出力するようにしたことを特徴とする。
このような本発明に係る繋留牛のモニタリングシステム1及びモニタリング方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 繋留牛C…の管理に重要となる発情や健康等に対するモニタリングを含ませることができるため、繋留牛C…の牛体状態(Msp…)に対して、より総合的な見地からモニタリング可能になり、作業者による人的な管理を大幅に削減し、より省力化を図ることができる。しかも、単一システムにより実現できるため、設備の簡略化及びコストダウンを図れるとともに、小型のセンサ及び少ない数量により実現できるため、繋留牛C…に対する圧迫感等の心理的な悪影響の抑制にも寄与できる。
(2) 第一判定処理部3fにより判定する動静状態(Km…)には、繋留牛Cの左右へ移動する回数に基づく活発度Km,少なくとも首振りを含む牛体各部の動きに基づく落着度Kc,を含む少なくとも一つ以上の動静状態(Km…)を用いるため、特に、繋留牛Cの動きに係わる十分な情報を得ることができ、牛体状態(Msp…)に対する的確なモニタリングを行うことができる。加えて、好適な実施の態様により、動静状態(Km…)に、起立時間に基づく起立度Ksを含ませれば、牛体状態(Msp…)に対するより的確なモニタリングを行うことができる。
(3) 好適な態様により、センシング部2に、繋留牛Cの上方であって、ストールSにおける右寄位置Xp,中間位置Xm,及び左寄位置Xqに対応する三つの測距センサ2p,2m,2qを設ければ、センシング部2を三つの測距センサ2p,2q,2mのみで構成しつつ、かつ繋留牛Cの動静状態(Km…)に係わる必要十分な情報を取得できるなど、実施の容易性及び低コスト性の観点から最適な形態として実施できる。
(4) 好適な態様により、センシング部2を、繋留牛Cの上方であって、前足Cmfから後方における所定の範囲内に計測位置Pmを設定すれば、比較的横幅が狭い牛体部位に対して計測可能になるため、右寄位置Xpや左寄位置Xqで計測する場合であっても、相隣る測距センサ2p…同士の干渉を回避できる。また、繋留牛Cの胴体部に近い位置を計測可能になるため、左右方向の動き及び上下方向の動きを的確に計測(検知)できるとともに、首振り等の動きも的確に検知することができる。
(5) 好適な態様により、センシング部2に、測距センサ2p…を覆い、かつ繋留牛Cに対するセンシング用開口部11oを有するセンサカバー11を設ければ、外光等による悪影響、更には物の衝突や汚れの付着等を低減できるため、外乱等から測距センサ2p…を有効に保護できる。
(6) 好適な態様により、第二判定処理部3sにより判定する牛体状態に、発情状態Mspの有無を含ませれば、繋留牛Cの動きに係わる十分な情報に基づき、特に、発情状態Mspの有無に係わる精度の高い判定を行うことができる。この結果、繋留牛Cに対する最適なタイミングによる種付け等が可能になるなど、空胎率の低減及び生産乳量アップに繋げることができるとともに、酪農経営の安定化にも寄与できる。
(7) 好適な態様により、第二判定処理部3sにより判定する牛体状態に、健康状態Mshの良否を含ませれば、繋留牛Cの動きに係わる十分な情報に基づき、特に、健康状態Mshの良否に対する精度の高い判定を行うことができるなど、繋留牛Cの疾病や体調不良の早期発見に寄与できる。
(8) 好適な態様により、基礎データDoに、コンピュータ処理機能部3に備えるデータベース3dに格納した過去データDrdを含ませれば、特に、繋留牛Cの個体単位の相対変化を確認できるため、周期性や特性などに関する個体単位の情報を得ることができる。これにより、牛体状態(Msp…)に対するより正確な判定を行うことができる。
(9) 好適な態様により、基礎データDoに、搾乳機12に備える乳量計から得る搾乳量データDdmを含ませれば、特に、搾乳量を判定情報として利用できるため、搾乳量変化の観点からも牛体状態(Msp…)に対するより正確な判定を行うことができる。
(10) 好適な態様により、基礎データDoに、搾乳機12から得る乳温に基づく体温データDdtを含ませれば、特に、体温を判定情報として利用できるため、体温変化の観点からも牛体状態(Msp…)に対するより正確な判定を行うことができる。
本発明の好適実施形態に係る繋留牛のモニタリングシステムの全体構成を示す概要図、 同モニタリングシステムに備えるセンシング部を設置したストールの側面構成図、 同モニタリングシステムに備えるセンシング部を設置したストールの平面構成図、 同モニタリングシステムに備えるセンシング部の側面構成図、 同モニタリングシステムに備えるセンシング部の平面構成図、 同モニタリングシステムに備えるセンシング部の正面構成図、 同センシング部の一部を示す断面構成図、 同モニタリングシステムのブロック系統図、 本発明の好適実施形態に係る繋留牛のモニタリング方法を説明するためのコンピュータ処理機能部におけるモニタリング処理機能の機能ブロック図、 同モニタリングシステムによりモニタリングする判定項目(第二判定項目)と採取したデータ(基礎データ)の一覧表、 同モニタリングシステムに備えるセンシング部の作用説明図、 同モニタリングシステムのセンシング部により計測した動きデータの時間に対する変化図、 同モニタリングシステムのセンシング部により計測した動きデータの異なる日時の対比図、 同モニタリングシステムに備えるセンシング部の支持機構に係る変更例を示す側面構成図、 同モニタリングシステムに備えるセンシング部の支持機構に係る他の変更例を示す側面構成図、 同モニタリングシステムに備えるセンシング部の変更例を示す一部断面構成図、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本発明の理解を容易にするため、繋留牛舎の概要について、図1〜図3を参照して説明する。
通常、図1及び図3に示す繋留牛舎Hには、隔柵80…により仕切られた多数のストールS…が配列設置され、各ストールS…には乳牛(繋留牛)C…が係留される。そして、このストールS…の上方に、配列方向に沿って移動可能な搾乳機12を備える搾乳システムが設置され、また、このストールS…の前方には、配列方向に沿って移動可能な給餌機31を備える給餌システムが設置される。なお、例示するストールSの牛床幅は、約150〔cm〕である。
搾乳機12は、図8に示すように、搾乳機コントローラ22を備える。この搾乳機コントローラ22は、コンピュータ処理機能を備えており、内部メモリに格納した制御プログラムに基づく一連の制御処理(シーケンス制御)をはじめ、演算処理,記憶処理及び入出力処理等の各種処理を実行することができる。また、搾乳機コントローラ22には、乳量センサ23により検出される搾乳量データDdm,乳温センサ24により検出される乳温に基づく体温データDdt,乳電導度センサ25により検出される乳電導度データ,牛番センサ26により検出される牛番データを含む各種データが付与される。さらに、搾乳機コントローラ22には無線方式の通信部27を接続し、この通信部27により、後述するモニタリングコンピュータ(管理コンピュータ)61の通信部62と相互通信を行うことができる。なお、図1は、搾乳機12の概要を示している。この搾乳機12は、ミルククロー29cが吊下げられた自動離脱装置28を備え、このミルククロー29cには四つのティートカップ29t…が接続されている。
一方、給餌機31は、図8に示すように、給餌機コントローラ32を内蔵する。給餌機コントローラ32は、コンピュータ処理機能を備え、内部メモリに格納した処理プログラムに基づく一連の制御処理(シーケンス制御処理)をはじめ、演算処理,記憶処理及び入出力処理等の各種処理を実行することができる。また、給餌機コントローラ32には、不図示のセンサから給餌量データ,残餌量データ,牛番データ等を含む各種データが付与される。さらに、給餌機コントローラ32には無線方式の通信部33を接続し、この通信部33により、後述するモニタリングコンピュータ(管理コンピュータ)61の通信部62と相互通信を行うことができる。
他方、ストールS…の上方には、ストールS…の配列方向に沿ったミルクパイプ41及び真空パイプ42が配設され、例示の場合、このミルクパイプ41及び真空パイプ42は、図2及び図3に示すように、ストールS…を構成する前側の隔柵80f…により支持されている。
次に、本実施形態に係る繋留牛のモニタリングシステム1の構成について、図1〜図8を参照して説明する。
本実施形態に係るモニタリングシステム1は、図1及び図8に示すように、基本構成として、センシング部2及びコンピュータ処理機能部3を備える。
センシング部2は、図4〜図7に示すように、支持機構51及びこの支持機構51により支持されるセンシングユニット55を備え、このセンシングユニット55には、ストールSにおける右寄位置Xp,中間位置Xm,左寄位置Xqにそれぞれ対応する三つの測距センサ2p,2m,2qを備えている。
例示の支持機構51は、複数のフレーム部材52f…を組合わせて構成した支持機構本体52を備え、この支持機構本体52の一端(先端)で前述したセンシングユニット55を支持する。さらに、この支持機構本体52の後端には、一対の取付部54,54を一体に設ける。各取付部54,54は所定間隔を置いて離間し、それぞれ前述したミルクパイプ41に取付けることができる。例示の取付部54は、ボルトナットにより締付け可能なバンド形固定金具であり、前述したミルクパイプ41の外周面に装着して取付けることができる。
また、支持機構本体52は、取付部54…から上方に起立した起立部52vと、この起立部52vの上端から折曲し、水平方向に延設したアーム部52hを備える。そして、このアーム部52hの先端に、センシングユニット55におけるセンサカバー11の上面をボルトナット方式等により固定する。この場合、センサカバー11の長手方向は、ミルクパイプ41に対して平行となる。なお、アーム部52hの中途位置には、下方に延設した支持フレーム52s…を一体に設け、この支持フレーム52s…の下端を真空パイプ42の上面に当接させることにより、支持機構本体52の取付強度(取付剛性)を高めている。さらに、起立部52vには、図6に示すように、支持パネル52pを取付け、この支持パネル52pに、図8に示す信号処理部56を内蔵する制御ボックス53を取付けている。この制御ボックス53は表示機能を兼用し、この制御ボックス53の前面パネルにより各種の表示(判定情報表示等)や入力(牛番入力等)を行うことができる。
一方、センサカバー11は、断面を矩形に形成した細長い角形筒部材であり、底面には長手方向のスリットを形成する。このスリットが繋留牛Cに対するセンシング用開口部11oとなる。そして、センサカバー11の内部における天面には、ストールSにおける右寄位置Xp,中間位置Xm,左寄位置Xqにそれぞれ対応して配した三つの測距センサ2p,2m,2qを取付ける。実施形態で使用する測距センサ2p,2m,2qは、発光部と受光部を有する非接触方式の赤外線位置センサであり、繋留牛Cに対する距離L…を計測できる。各測距センサ2p,2m,2qは、それぞれ30〔cm〕間隔で配した。したがって、センサカバー11の長さは、60〔cm〕を稍超える長さに選定できる。使用する赤外線位置センサは、スポットセンサであり、計測幅は、センサ中心から±3〔cm〕、計測可能長さは、20〜150〔cm〕である。
これにより、各測距センサ2p,2m,2qは下方に赤外線を発光し、反射光を受光することにより、下方位置における繋留牛C又は牛床間の距離L…を計測することができる。この場合、測距センサ2p,2m,2qの高さは、横臥状態にある繋留牛Cの上面から150〔cm〕以上高く、かつ起立状態にある繋留牛Cの上面から20〔cm〕以上高い位置を選定する。このような位置選定を行えば、測距センサ2p…の直下に位置する繋留牛Cに対して、計測距離が150〔cm〕以上あれば、横臥状態にあると判定できるとともに、計測距離が150〔cm〕未満であれば、起立状態にあると判定できる。
このように、センシング部2を構成するに際し、測距センサ2p…を覆い、かつ繋留牛Cに対するセンシング用開口部11oを有するセンサカバー11を設ければ、外光等による悪影響、更には物の衝突や汚れの付着等を低減できるため、外乱等から測距センサ2p…を有効に保護できる。また、センシング部2に、繋留牛Cの上方であって、ストールSにおける右寄位置Xp,中間位置Xm,及び左寄位置Xqに対応する三つの測距センサ2p,2m,2qを設ければ、センシング部2を三つの測距センサ2p,2q,2mのみで構成しつつ、かつ繋留牛Cの動静状態(Km…)に係わる必要十分な情報を取得できるなど、実施の容易性及び低コスト性の観点から最適な形態として実施できる利点がある。
このセンシング部2は、前述したように、支持機構51の取付部54,54を用いて、ストールS内に位置するミルクパイプ41に取付けることができる。これにより、センシングユニット52は、ストールSの左右方向中央位置に配することができるとともに、さらに、繋留牛Cの上方であって、特に、繋留牛Cの前足Cmfから後方における所定の範囲内に計測位置Pmを設定することができる。
このように、センシング部2を、繋留牛Cの上方であって、前足Cmfから後方における所定の範囲内に計測位置Pmを設定すれば、比較的横幅が狭い牛体部位に対して計測可能になるため、右寄位置Xpや左寄位置Xqで計測する場合であっても、相隣る測距センサ2p…同士の干渉を回避できる。また、繋留牛Cの胴体部に近い位置を計測可能になるため、左右方向の動き及び上下方向の動きを的確に計測(検知)できるとともに、首振り等の動きも的確に検知できる利点がある。
他方、各測距センサ2p,2m,2qは、制御ボックス53に内蔵した図8に示す信号処理部56に接続するとともに、この信号処理部56は無線方式の通信部57に接続する。この通信部57は、図1に示すように、通信機ボックス58に収容することができ、この通信機ボックス58は、制御ボックス53に近い位置における隔柵80に取付けることができる。この通信部57により、後述するモニタリングコンピュータ(管理コンピュータ)61の通信部62と相互通信を行うことができる。したがって、通信部57からは、センシング部2により計測した距離データDdd…を、モニタリングコンピュータ61に転送できるとともに、モニタリングコンピュータ61からは、判定情報Mo等が送信されるため、この判定情報Mo等を制御ボックス53における前面パネルに表示させることができる。
一方、コンピュータ処理機能部3は、図1に示すように、モニタリングコンピュータ61を備え、このモニタリングコンピュータ61に、無線方式の通信部62,データベース3d及び出力部3oを接続して構成する。モニタリングコンピュータ61は、図8に示すように、モニタリングコンピュータ本体61s及びこのモニタリングコンピュータ本体61sに付属する内部メモリ61mを備える。この内部メモリ61mには、少なくともモニタリングシステム1を機能させるための処理プログラムを格納したプログラムエリア61mp及び各種データを書込むデータエリア61mdを備え、このモニタリングコンピュータ61によりモニタリング処理機能61cを実行することができるとともに、各種の演算処理,記憶処理,通信処理及び入出力処理等の各種処理を実行することができる。
また、通信部62は、前述した、搾乳機コントローラ22の通信部27,給餌機コントローラ32の通信部33及びセンシング部2の通信部57に対してそれぞれ相互通信できるとともに、スマートフォン等の携帯端末71に対して相互通信できる。さらに、データベース3dには、主に過去データDrdが格納されている。一方、出力部3oは、少なくとも後述する判定情報Moを出力する機能を有し、プリンタ63p,ティスプレイ等の表示部63d,前述した制御ボックス53に備える前面パネルの表示部及び携帯端末71等の各種表示手段が含まれる。なお、64はキーボード及びマウス等の入力部である。
図9に、モニタリングコンピュータ61によるモニタリング処理機能61cを、より具体化した機能ブロック、即ち、コンピュータ処理機能部3により実行される機能をブロック系統で示したものである。図9において、3fは、センシング部2により得られる距離データDdd…に基づき繋留牛Cの少なくとも一つ以上の動静状態(Km…)を判定する第一判定処理部である。この第一判定処理部3fにより、繋留牛Cの動静状態(Km…)が判定される。この動静状態(Km…)には、繋留牛Cの左右へ移動する回数に基づく活発度Km,少なくとも首振りを含む牛体各部の動きに基づく落着度Kc,起立時間に基づく起立度Ksが含まれる。動静状態(Km…)に、活発度Km,落着度Kc,起立度Ks,の少なくとも一つ以上を含ませれば、特に、繋留牛Cの動きに係わる十分な情報を得ることができるため、牛体状態(Msp…)に対する的確なモニタリングを行うことができる利点がある。
また、図9において、3sは、第一判定処理部3fから得る少なくとも一つ以上の動静状態(Km…)の判定結果を含む基礎データDo…に基づき牛体状態(Msp…)を判定する第二判定処理部である。したがって、この基礎データDoには、距離データDdd…以外のデータ、即ち、搾乳量データDdm,体温データDdt,過去データDrd等が含まれるとともに、乳電導度データや牛番データ、更には給餌量データや残餌量データ等が含まれる。この第二判定処理部3sにより牛体状態(Msp…)、即ち、発情状態Mspの有無或いは健康状態Mshの良否が判定される。
そして、第二判定処理部3sから得る牛体状態(Msp…)の判定結果に係わる判定情報Moは、出力部3oより出力する。したがって、作業者は、この判定情報Moを、視覚的/及び又は聴覚的に確認することができる。
次に、本実施形態に係る繋留牛のモニタリングシステム1の機能(動作)を含むモニタリング方法について、図1〜図8を参照して説明する。
今、任意のストールSに繋留牛(乳牛)Cが係留され、この繋留牛Cに対して、モニタリングシステム1によりモニタリングが行われている場合を想定する。
まず、コンピュータ処理機能部3により各種データの採取が行われる。センシング部2では、三つの測距センサ2p,2m,2qにより距離L…の計測処理が行われるため、設定されたサンプリング周期(例示は、10〔秒〕間隔)により、距離L…が計測され、信号処理部56及び通信部57を経ることにより、距離データDdd…としてコンピュータ処理機能部3に転送される。そして、内部メモリ61mのデータエリア61mdに書き込まれる。
一方、予め設定した搾乳時刻では、搾乳機12により搾乳処理が行われる。これにより、乳量センサ23からの搾乳量データDdm,乳温センサ24からの乳温に基づく体温データDdt,乳電導度センサ25からの乳電導度データ,牛番センサ26からの牛番データ等がそれぞれ得られるため、これらの各データDdm…は、搾乳機コントローラ22及び通信部27を経ることにより、コンピュータ処理機能部3に転送され、内部メモリ61mのデータエリア61mdに書き込まれる。そして、これらの各データDdm…のうち、搾乳量データDdmと体温データDdtが今回例示するモニタリングのための基礎データDoとして用いられる。
このように、基礎データDoに、搾乳機12に備える乳量計から得る搾乳量データDdmを含ませれば、特に、搾乳量を判定情報として利用できるため、搾乳量変化の観点からも牛体状態(Msp…)に対するより正確な判定を行える利点がある。また、基礎データDoに、搾乳機12から得る乳温に基づく体温データDdtを含ませれば、特に、体温を判定情報として利用できるため、体温変化の観点からも牛体状態(Msp…)に対するより正確な判定を行える利点がある。
他方、予め設定した給餌時刻では、給餌機31により給餌処理が行われる。これにより、給餌量データ,残餌量データ及び牛番データ等がそれぞれ得られるため、これらの各データは、給餌機コントローラ32及び通信部33を経ることにより、コンピュータ処理機能部3に転送され、内部メモリ61mのデータエリア61mdに書き込まれる。なお、給餌機31から得るデータは、今回例示のモニタリング、即ち、基礎データDoとしては使用しない。
さらに、コンピュータ処理機能部3に備えるデータベース3dには、過去データDrdが格納されているため、今回のモニタリング対象である繋留牛Cに係わる過去データDrdを読出し、基礎データDoとしてデータエリア61mdに転送する。この過去データDrdは、モニタリング対象となる繋留牛Cのいわば個体カレンダであり、当該繋留牛Cの持つ固有周期に係わるデータ、具体的には、出産日等の出産データ,種付け日等の種付けデータ,受胎日や受胎期間等の受胎データ等が利用される。
このように、基礎データDoに、コンピュータ処理機能部3に備えるデータベース3dに格納した過去データDrdを含ませれば、特に、繋留牛Cの個体単位の相対変化を確認できるため、周期性や特性などに関する個体単位の情報を得ることができ、牛体状態(Msp…)に対するより正確な判定を行える利点がある。
他方、採取したデータに対するコンピュータ処理機能部3によるデータ処理は次のように行われる。
前述したように、コンピュータ処理機能部3は、格納する処理プログラムにより実行されるモニタリング処理機能61cを備えており、このモニタリング処理機能61cは、図9に示す機能ブロックに従って実行される。したがって、コンピュータ処理機能部3は、基本的な処理部として、センシング部2により得られる距離データDdd…に基づき繋留牛Cの少なくとも一つ以上の動静状態(Km…)を判定する第一判定処理部3f,この第一判定処理部3fから得る少なくとも一つ以上の動静状態(Km…)の判定結果を含む基礎データDo…に基づき牛体状態(Msp…)を判定する第二判定処理部3s,及びこの第二判定処理部3sから得る牛体状態(Msp…)の判定結果に係わる判定情報Moを出力する出力部3oを備えている。
上述したように、モニタリング中は、計測等により各種データが採取され、データエリア61mdに書き込まれる。図10に、採取したデータを一覧表により示す。この一覧表における二点鎖線Umで囲った部分に、今回のモニタリングに使用する基礎データDo…が含まれる。
そして、コンピュータ処理機能部3では、まず、採取された距離データDdd…から、繋留牛Cに対する少なくとも一つ以上の動静状態(Km…)を求める。実施形態は、図10に示す「活発度Km」,「落着度Kc」,「起立度Ks」の三つの動静状態を求める場合を示す。以下、この三つの動静状態(Km…)、即ち、「活発度Km」,「落着度Kc」,「起立度Ks」を求める方法について説明する。
図12(a),(b)は、1日(午前0時からの24時間)の距離データDdd…の変化を時系列のグラフで示したものである。このグラフは出力部3oから出力させることができる。なお、図12中、区間Zeは給餌時間を示すとともに、区間Zmは搾乳時間を示している。後述のように、図12は、発情日(発情期)のデータを示しているが、このときの搾乳は殆どが乾乳となり、搾乳時間も比較的短時間となる。
また、図12(a)は、繋留牛Cに対する上下方向の距離L〔cm〕…を示しており、繋留牛Cが横臥状態にあるか、起立状態にあるかを知ることができる。即ち、使用した測距センサ2p,2m,2qは、計測可能長さが、20〜150〔cm〕であるため、計測距離Lが150〔cm〕以上のときは、全て150〔cm〕レベルに固定されることになり、この状態は横臥状態を示す。これに対して、計測距離Lが150〔cm〕未満のときは起立状態を示す。また、この起立状態では、繋留牛Cに対する距離L…を計測可能になるため、繋留牛Cが首振り等により上下に動いた場合、この動きに対応して計測距離Lも変動する。例示の場合、起立状態での計測距離Lは、概ね40〔cm〕前後となる。したがって、測距センサ2p,2m,2qの全てが150〔cm〕以上を計測すれば、繋留牛Cが横臥状態にあると判定できるとともに、測距センサ2p,2m,2qのいずれか一つが150〔cm〕未満を計測すれば、繋留牛Cが起立状態にあると判定できる。
一方、図12(b)は、起立状態の繋留牛Cに対して、どの測距センサ2p,2m,2qが計測したかを示しており、計測した測距センサ2p(又は2m,2q)に基づいて、繋留牛Cの左右方向への動きを知ることができる。左右方向への動きは起立状態のみ検出可能となる。図12(b)における中央のレベルライン「中」が測距センサ2mにより中央位置Xmにおける繋留牛Cを検知したとき、上側のレベルライン「左」が測距センサ2qにより左寄位置Xqにおける繋留牛Cを検知したとき、下側のレベルライン「右」が測距センサ2pにより右寄位置Xpにおける繋留牛Cを検知したとき、をそれぞれ示している。
図11(a)〜(d)は繋留牛Cの異なる位置及び状態におけるセンシング作用を模式的に示す。なお、図11中、楕円Tcは、繋留牛Cの計測位置における有効計測部位を示している。図11(a)は、ストールSの左右方向の中央位置Xmで起立状態にある繋留牛Cに対して計測する場合を示しており、この場合、測距センサ2mが150〔cm〕未満を計測し、測距センサ2p,2qが150〔cm〕以上を計測する。図11(b)は、ストールSの左右方向の中央位置Xmで横臥状態にある繋留牛Cに対して計測する場合を示しており、この場合、測距センサ2p,2m,2qの全てが150〔cm〕以上を計測する。図11(c)は、ストールSの左寄位置Xqで起立状態にある繋留牛Cに対して計測する場合を示しており、この場合、測距センサ2qが150〔cm〕未満を計測し、測距センサ2m,2pが150〔cm〕以上を計測する。図11(d)は、ストールSの右寄位置Xpで横臥状態にある繋留牛Cに対して計測する場合を示しており、測距センサ2p,2m,2qの全てが150〔cm〕以上を計測する。
以上の点を踏まえ、図12における仮想線で示す領域Acに着目した場合、この領域Acにおける繋留牛Cは、図12(a)から明らかなように、起立状態の時間が相対的に長くなっている。これは、「起立度Fc」が高いことを示している。また、この領域Acでは、繋留牛Cが起立状態と横臥状態を頻繁に繰り返すとともに、起立状態における計測距離L…の変動(首振り等)も大きくなっている。これは、「落着度Fb」が低いことを示している。さらに、図12(b)から明らかなように、繋留牛Cは、左右に頻繁に動いている。これは、「活発度Km」が高いことを示している。
このように、距離データDdd…から繋留牛Cの動きの状態を知ることができるため、例えば、繋留牛Cの、一定時間当たりの起立状態と横臥状態の繰り返し回数,一定時間当たりの起立状態と横臥状態の比率,一定時間当たりの左寄位置と右寄位置の繰り返し回数,一定時間当たりの起立状態の時間の累積,計測距離Lの変動幅が一定レベル範囲を超えた累積時間,一定時間当たりの計測距離Lの変動回数(頻度)等を、「判定基準」として設定すれば、「活発度Km」,「落着度Kc」,「起立度Ks」の指標が、平常レベルを超えた高いレベルにあるか低いレベルにあるかの動静状態を判定でき、この判定が第一判定処理部3fによる判定処理となる。
ところで、一般に、発情状態Mspにある乳牛は、牛床内の移動や足踏数、また、首振りや耳・尾の挙動がそれぞれ増えるとともに、起立時間が長くなることが知られている。したがって、「活発度Km」,「落着度Kc」,「起立度Ks」をモニタリングすることにより、発情状態Mspの発見が可能であることを推測できる。さらに、発情状態Mspでは、乳量が低下すること、体温が変化すること、乳電導度が変化すること等が知られており、繋留牛Cの動静状態(Km…)以外の各種判定要素(計測データ等)を付加することにより、判定精度をより高めることができる。
同様に、健康状態Mshについても、繋留牛Cの動静状態(Km…)をモニタリングすることにより、健康状態Mspの良否を判定できる。例えば、横臥状態が平常時に比べて異常に長いときは、脚等に異常が発生していることが考えられるとともに、動静状態(Km…)以外の判定要素を付加することにより、判定精度をより高めることができる。本発明(本実施形態)に係る繋留牛のモニタリングシステム1は、基本的に、以上の原理を利用したものである。
以下、コンピュータ処理機能部3における処理手順について、図9及び図10を参照して具体的に説明する。
まず、センシング部2により得られる距離データDdd…は、第一判定処理部3fに供給され、上述した繋留牛Cの動静状態(Km…)を示す「活発度Km」,「落着度Kc」,「起立度Ks」が、設定さそれた一定のレベルに達しているか否の判定を上述した「判定基準」を用いて行う。
図12に示したグラフは発情判定日、即ち、発情状態の日のデータを示している。また、図13(b)には、図12に示した区間Acを抽出して示すとともに、図13(a)には、発情前日における対応する区間Acrを対比して示すとともに、図13(c)には、発情の次の日における対応する区間Acfを対比して示す。図13(a),(b),(c)から明らかなように、発情判定日における繋留牛Cの動静状態は、その前日及び次の日の動静状態に対して明らかな変化が認められるため、この動静状態(Km…)を判別できる固有の「判定基準」を設定すれば、当該繋留牛Cに係る発情の有無を識別することができる。特に、この「判定基準」には、データベースDdに格納されている過去データDrdを参考にして当該繋留牛Cの固有の「判定基準」として設定できる。そして、第一判定処理部3fによる動静状態の判定結果、即ち、「活発度Km」,「落着度Kc」,「起立度Ks」の有無が、判定基準を越えたか否かの結果として第二判定処理部3sに供給される。
一方、第二判定処理部3sでは、第一判定処理部3fから得る動静状態(Km…)の判定結果と、この判定結果以外の計測データ等を含む基礎データDoに基づき繋留牛Cに係わる牛体状態(Msp…)を判定する。この場合、判定結果以外の計測データとは、前述した搾乳量データDdm…等が含まれ、第二判定処理部3sに設定した判定基準により牛体状態(Msp…)を判定する。
なお、図10において、「A」は、牛体状態を判定するに際しての重要項目であることを示している。また、「B」は、牛体状態を判定するに際しての追加項目を示している。さらに、「C」は、今回のモニタリングでは使用しない項目を参考として示している。記号に付した矢印は増減方向を示しており、発情状態Mspでは、矢印方向において、より可能性が高いことを示すとともに、健康状態Mshでは、矢印方向において、より否の可能性が高いことを示す。
したがって、第二判定処理部3sでは、「判定基準」として、例えば、「A」の項目が二つ以上基準を越えた状態が発生し、かつ「B」の項目も二つ以上基準を越えた状態が発生したときに「発情状態Msp」と判定したり、或いは、「B」(「A」を含む)の項目が四つ以上基準を越えたなら、「健康状態Msh」が否と判定するなどの、判定処理を行うことができる。
このように、第二判定処理部3sにより判定する牛体状態に、発情状態Mspの有無を含ませれば、繋留牛Cの動きに係わる十分な情報に基づき、特に、発情状態Mspの有無に係わる精度の高い判定を行うことができる。この結果、繋留牛Cに対する最適なタイミングによる種付け等が可能になるなど、空胎率の低減及び生産乳量アップに繋げることができるとともに、酪農経営の安定化にも寄与できる。また、第二判定処理部3sにより判定する牛体状態に、健康状態Mshの良否を含ませれば、繋留牛Cの動きに係わる十分な情報に基づき、特に、健康状態Mshの良否に対する精度の高い判定を行うことができるなど、繋留牛Cの疾病や体調不良の早期発見に寄与できる。
そして、牛体状態としての、発情状態Msp,健康状態Mshの判定結果は、判定情報Moとして出力部3oから外部に出力される。具体的には、図8に示すように、表示部63d、即ち、モニタリングコンピュータ61に付属するディスプレイ画面に、例えば、「発情」のメッセージを表示、或いは必要により点滅させたり、アラーム音を組合わせるなどにより出力させることができる。また、判定の一部について、作業者が判定できるように、各種データを含む判定結果をプリンタ63pからプリントアウトできる。さらに、通信部62からスマートフォン等の携帯端末71に送信し、作業者に対して速やかに知らせることも可能である。
一方、作業者は、出力された判定情報Moを確認し、発情した際における必要な種付け処理等の処置を行うことができる。図12に示すtc時点が、作業者により最終的に判断した発情開始時点を示すとともに、tu時点が、種付け処理時点を示している。以上、発情状態Mspの判定結果についての処理手順を説明したが、健康状態Mshの判定結果についても基本的な処理手順は同じとなる。
よって、このような本実施形態に係る繋留牛のモニタリングシステム1によれば、基本構成として、繋留牛Cの上方に配設することにより繋留牛Cに対する距離L…を計測する非接触方式による三つの測距センサ2p,2m,2qを有するセンシング部2と、このセンシング部2により得られる距離データDdd…に基づき繋留牛Cの動静状態(Km…)を判定する第一判定処理部3f,この第一判定処理部3fから得る動静状態(Km…)の判定結果を含む基礎データDo…に基づき牛体状態(Msp…)を判定する第二判定処理部3s,及びこの第二判定処理部3sから得る牛体状態(Msp…)の判定結果に係わる判定情報Moを出力する出力部3oを有するコンピュータ処理機能部3とを備えるため、繋留牛C…の管理に重要となる発情や健康等に対するモニタリングを含ませることができる。この結果、繋留牛C…の牛体状態(Msp…)に対して、より総合的な見地からモニタリング可能になり、作業者による人的な管理を大幅に削減し、より省力化を図ることができる。しかも、単一システムにより実現できるため、設備の簡略化及びコストダウンを図れるとともに、小型のセンサ及び少ない数量により実現できるため、繋留牛C…に対する圧迫感等の心理的な悪影響の抑制にも寄与できる。
次に、本実施形態に係るモニタリングシステム1における各部の変更例について、図14〜図16を参照して説明する。
図14は、センシング部2を構成する支持機構51の変更例を示す。図1〜図3に示した支持機構51は、ミルクパイプ41を利用して取付けた場合を示したが、図14に示す支持機構51は、センシングユニット55を吊り下げる別途の支持フレーム101をストールSの隔柵80…等を利用して設置し、この支持フレーム101にフック部材102を掛けるとともに、このフック部材102の下端に、吊下部材104を介してセンシングユニット55(センサカバー11)の上端を吊下げたものである。なお、103は、ナットによりセンサカバー11に固定したアイボルト、102cは、フック部材102を被覆した合成樹脂等により形成した被覆部材をそれぞれ示す。
また、図15は、センシング部2を構成する支持機構51の他の変更例を示す。図15も、図14に示した支持フレーム101を利用する形態であり、この支持フレーム101に、フレキシブル性を有するワイヤ部材105を利用してセンシングユニット55を吊り下げたものである。なお、103は、ナットによりセンサカバー11に固定したアイボルトを示す。このように、支持機構51はセンシングユニット55を支持する機能を有するものであれば、その具体的な構成は問わず、各種形態により実施可能である。
図16は、センシング部2の変更例を示す。図1〜図3に示したセンシング部2は、繋留牛Cの上方であって、ストールSにおける右寄位置Xp,中間位置Xm,左寄位置Xqに対応する三つの測距センサ2p,2m,2qを設けた形態を示したが、図16に示す変更例は、繋留牛Cの側方に配設した形態を示す。この場合、繋留牛Cに対する距離L…を計測する非接触方式による測距センサ2pは一つで足りる。
具体的には、ストールSを構成する縦方向の隔柵80(80f)の中途に開口部80oを形成し、この開口部80oに対向する隔柵80(80f)の内壁面80fiに、一つの測距センサ2pを取付けて構成したものである。この変更例では、上下方向における繋留牛Cに対する高さは計測できないが、起立状態にあるか横臥状態にあるかの判別は可能である。一方、繋留牛Cの左右方向における位置は具体的な数値として計測可能になる。
このように、センシング部2に使用する測距センサ2p…の数量は任意である。例示では、繋留牛Cの上方に三つの測距センサ2p,2m,2qを配する例と繋留牛Cに向かって右側方に一つの測距センサ2pを配する例を示したが、繋留牛Cの上方に四つ又はそれ以上の測距センサ2p,2m,2q…を配してもよいし、繋留牛Cに向かって左側方に一つの測距センサ2p或いは左右側方に二つの測距センサ2p…を配してもよく、基本的には、少なくとも一つ以上の測距センサ2p…により実施可能である。
また、例示のように、三つの測距センサ2p,2m,2qは、前足Cmfから後方における所定の範囲内に計測位置Pmを設定することが望ましいが、前足Cmfの上方或いは前足Cmfよりも前方に設定する場合を排除するものではない。加えて、左右方向に一列に並べた三つの測距センサ2p,2m,2qを用いた例を示したが、計六つの測距センサ2p,2m,2q…を使用することにより、前後離間した位置に二列に配してもよいし、対応する数量の測距センサ2p,2m,2q…を用意することにより、三列以上に配してもよい。さらに、測距センサ2p,2m,2q…を上方に配する配置パターン(例えば、図1)と測距センサ2p…を左及び/又は右の側方に配する配置パターン(例えば、図16)を組合わせた配置パターン等でもよく、配置パターン(配置形態)は任意に選定できる。
以上、変更例を含む好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値,手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、非接触方式の測距センサ2p…として、赤外線位置センサを利用した場合を示したが、その他、超音波センサや可視光域の光学センサなど、非接触方式の各種センサを利用できるとともに、イメージセンサ(CCD,3Dカメラ等)も利用可能である。また、動静状態(Km…)として「活発度Km」,「落着度Kc」,「起立度Ks」を例示したが、他の動静状態を含めてもよい。同様に、基礎データDoも、例示した基礎データDoに限定されるものではなく、他の各種データを基礎データDoとして利用可能である。さらに、牛体状態(Msp…)として、発情状態Mspの有無或いは健康状態Mshの良否を判定する場合を例示したが、他の牛体状態(Msp…)を含めてもよい。また、各通信部62…の通信方式として、無線通信方式を例示したが、有線通信方式であってももちろんよい。
本発明に係る繋留牛のモニタリングシステムは、ストールに繋留された繋留牛に対する発情状態や健康状態等の各種牛体状態をモニタリングする際に利用できる。
1:モニタリングシステム,2:センシング部,2p:測距センサ,2q:測距センサ,2m:測距センサ,3:コンピュータ処理機能部,3f:第一判定処理部,3s:第二判定処理部,3b:データベース,3o:出力部,11:センサカバー,11o:センシング用開口部,12:搾乳機,S…:ストール,C…:繋留牛,Cmf:牛体の前足,Do:基礎データ,Ddd…:距離データ,Drd:過去データ,Ddm:搾乳量データ,Ddt:体温データ,L…:牛体に対する距離,(Km…):動静状態,Km:活発度,Kc:落着度,Ks:起立度,(Msp…):牛体状態,Msp:発情状態,Msh:健康状態,Mo…:判定情報,Xp:右寄位置,Xq:左寄位置,Xm:中間位置,Pm:計測位置

Claims (12)

  1. ストールに繋留された繋留牛の牛体状態をモニタリングする繋留牛のモニタリングシステムであって、前記繋留牛の上方及び/又は側方に配設することにより前記繋留牛に対する距離を計測する非接触方式による少なくとも一つ以上の測距センサを有して、前記繋留牛の左右への移動,少なくとも首振りを含む牛体各部の動き,の少なくとも一つ以上を検出可能なセンシング部と、このセンシング部により得られる距離データに基づき、前記繋留牛の左右へ移動する回数に基づく活発度,少なくとも首振りを含む牛体各部の動きに基づく落着度,の少なくとも一つ以上を含む動静状態を判定する第一判定処理部,この第一判定処理部から得る少なくとも一つ以上の前記動静状態の判定結果を含む基礎データに基づき前記牛体状態を判定する第二判定処理部,及びこの第二判定処理部から得る前記牛体状態の判定結果に係わる判定情報を出力する出力部を有するコンピュータ処理機能部とを具備してなることを特徴とする繋留牛のモニタリングシステム。
  2. 前記センシング部は、前記繋留牛の上方であって、前記ストールにおける右寄位置,中間位置,及び左寄位置に対応する三つの前記測距センサを備えることを特徴とする請求項1記載の繋留牛のモニタリングシステム。
  3. 前記センシング部は、前記繋留牛の前足から後方における所定の範囲内に計測位置を設定することを特徴とする請求項2記載の繋留牛のモニタリングシステム。
  4. 前記センシング部は、前記測距センサを覆い、かつ前記繋留牛に対するセンシング用開口部を有するセンサカバーを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の繋留牛のモニタリングシステム。
  5. 前記測距センサには、3Dカメラを含むイメージセンサを用いることを特徴とする請求項1記載の繋留牛のモニタリングシステム。
  6. 前記第一判定処理部により判定する動静状態には、起立時間に基づく起立度を含むことを特徴とする請求項1記載の繋留牛のモニタリングシステム。
  7. 前記第二判定処理部により判定する前記牛体状態には、発情状態の有無を含むことを特徴とする請求項1記載の繋留牛のモニタリングシステム。
  8. 前記第二判定処理部により判定する前記牛体状態には、健康状態の良否を含むことを特徴とする請求項1記載の繋留牛のモニタリングシステム。
  9. 前記基礎データには、前記コンピュータ処理機能部に備えるデータベースに格納した過去データを含むことを特徴とする請求項1記載の繋留牛のモニタリングシステム。
  10. 前記基礎データには、搾乳機に備える乳量計から得る搾乳量データを含むことを特徴とする請求項1又は9記載の繋留牛のモニタリングシステム。
  11. 前記基礎データには、搾乳機から得る乳温に基づく体温データを含むことを特徴とする請求項1又は9記載の繋留牛のモニタリングシステム。
  12. ストールに繋留された繋留牛の牛体状態をモニタリングする繋留牛のモニタリング方法であって、前記繋留牛の上方及び/又は側方に、前記繋留牛に対する距離を計測する非接触方式による少なくとも一つ以上の測距センサを有して、前記繋留牛の左右への移動,少なくとも首振りを含む牛体各部の動き,の少なくとも一つ以上を検出可能なセンシング部を配設し、このセンシング部により距離データを得るとともに、この距離データをコンピュータ処理機能部に付与し、第一判定処理部により、前記距離データに基づき、前記繋留牛の左右へ移動する回数に基づく活発度,少なくとも首振りを含む牛体各部の動きに基づく落着度,の少なくとも一つ以上を含む動静状態を判定するとともに、第二判定処理部により、前記第一判定処理部から得る少なくとも一つ以上の前記動静状態の判定結果を含む基礎データに基づき前記牛体状態を判定し、出力部により前記第二判定処理部から得る前記牛体状態の判定結果に係わる判定情報を出力することを特徴とする繋留牛のモニタリング方法。
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