JP6635354B1 - コンバイン - Google Patents

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Abstract

【課題】尿素水タンクに補水用の尿素水を容易に補給することができるコンバインを提供する。【解決手段】尿素水タンク25を、グレンタンク7の後側で、且つ、揚穀部8Aの機体外側の部位に、尿素水タンクの給水口25Aを機体後方に向けて配置し、尿素水タンクを支持する支持台の後部に設けられた固定部材32に、第1開口部32Aを形成し、揚穀部の後方に、揚穀部を回転自在に支持する支持フレーム40を設け、固定部材の左部と支持フレームを連結する収納部材に、第2開口部を形成し、尿素水タンクに尿素水を補水する場合には、補水用の尿素水容器を載置する載置台33の前部を第1開口部に係合して載置台を尿素水容器が載置可能な姿勢に保持し、尿素水タンクへの尿素水の補水が完了した場合には、載置台の下部を前記第2開口部に挿通して載置台を起立姿勢に保持する構成とした。【選択図】図11

Description

本発明は、排気浄化装置を備えたコンバインに関するものである。
従来のコンバインでは、グレンタンクの後側に立設された排出オーガの揚穀部の左側に燃料タンクを設け、グレンタンクの後側に設けられた開閉カバーの内面に、補給用の燃料容器を載置する矩形状の載置台を設け、載置台の下部を前後方向に延在する支軸に回転自在に支持する技術が知られている。(特許文献1)
特開2007−186049号公報
しかし、特許文献1の技術では、燃料タンクの給油口と載置台の間の間隔が広いので、載置台が大きく、且つ、重いので、燃料タンクに補給用の燃料を補給する作業負担が大きいという問題がある。
そこで、本発明の主たる課題は、尿素水タンクに補水用の尿素水を容易に補給することができるコンバインを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、エンジン(E)を搭載する機体フレーム(1)上に穀稈を脱穀する脱穀装置(4)を設け、該脱穀装置(4)の右側に脱穀された穀粒を貯留するグレンタンク(7)を設け、該グレンタンク(7)の後側に貯留された穀粒を外部に排出する排出オーガ(8)の揚穀部(8A)を配置したコンバインにおいて、
前記エンジン(E)の排気ガスを浄化する排気浄化装置(20)を設け、該排気浄化装置(20)には、前記エンジン(E)から排出される排気ガス中の未燃焼ガスを酸化する酸化触媒(21)と、該酸化触媒(21)通過後の排気ガス中の窒素酸化物を尿素水から発生するアンモニアで還元して浄化するSCR触媒(22)を備え、前記SCR(22)に供給される尿素水を貯留する尿素水タンク(25)を設け、該尿素水タンク(25)を、前記グレンタンク(7)の後側で、且つ、前記揚穀部(8A)の機体外側の部位に、前記尿素水タンク(25)の給水口(25A)を機体後方に向けて配置し、前記尿素水タンク(25)を支持する支持台(30)の後部に設けられた固定部材(32)に、第1開口部(32A)を形成し、前記揚穀部(8A)の後方に、前記揚穀部(8A)を回転自在に支持する支持フレーム(40)を設け、前記固定部材(32)の左部と支持フレーム(40)を連結する収納部材(34)に、第2開口部(34D)を形成し、前記尿素水タンク(25)に尿素水を補水する場合には、補水用の尿素水容器を載置する載置台(33)の前部を前記第1開口部(32A)に係合して該載置台(33)を尿素水容器が載置可能な姿勢に保持し、前記尿素水タンク(25)への尿素水の補水が完了した場合には、前記載置台(33)の下部を前記第2開口部(34D)に挿通して該載置台(33)を起立姿勢に保持する構成としたことを特徴とするコンバインである。
請求項2記載の発明は、前記載置台(33)の起立姿勢時において、前記載置台(33)を、左右方向に所定の幅を有して上下方向に延在する本体部(33A)と、該本体部(33A)の上部に後側に向かって延出する上部係合部(33B)で形成した請求項1記載のコンバインである。
請求項3記載の発明は、前記本体部(33A)の両側部に、前側に向かって延出する側部係合部(33C)を形成し、該側部係合部(33C)における上側部の前側に向かって延出する長さを、前記側部係合部(33C)における下側部の前側に向かって延出する長さよりも長く形成した請求項2記載のコンバインである。
請求項4記載の発明は、前記収納部材(34)を、左右方向に所定の幅を有して前側に延出する上板部(34A)と、左右方向に所定の幅を有して前側に延出する下板部(34B)と、前記上板部(34A)の後部と下板部(34B)の後部を後板部(34C)で連結し、前記第2開口部(34A)を上板部(34A)と下板部(34B)に形成した請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバインである。
請求項5載の発明は、前記本体部(33A)の左右方向の中心部の下部に、前側に向かって延出するピン(33D)を設け、前記下板部(34B)の上面の左右方向の中心部に、前記ピン(33D)と係合するロック部材(34E)を設けた請求項4記載のコンバインである。
請求項1記載の発明によれば、尿素水タンク(25)の給水口(25A)の後側の近傍に設けられた固定部材(32)に載置台(33)を装着して、尿素水タンク(25)に補水用の尿素水を容易に補水することができる。また、尿素水の補水が完了した場合には、載置台(33)を起立姿勢にして収納部材(34)に収納することができる。さらに、固定部材(32)と支持フレーム(40)の剛性が高まり、固定部材(32)と支持フレーム(40)の変形を抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、上部係合部(33B)を利用して、収納部材(34)から載置台(33)を容易に取出すことができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明による効果に加えて、側部係合部(33C)における上側部の下部が、収納部材(34)における第2開口部(34E)の近傍部に係合して、載置台(33)を収納部材(34)に容易に収納することができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、収納部材(34)を簡易に形成することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明による効果に加えて、載置台(33)を収納部材(34)の所定の位置に確実に保持し、載置台(33)の収納部材(34)からの落下を防止することができる。
コンバインの左側面図である。 コンバインの右側面図である。 浄化装置の配置位置を説明する右側面図である。 浄化装置の配置位置を説明する平面図である。 浄化装置の平面図である。 浄化装置の左側面図である。 浄化装置の右側面図である。 浄化装置の正面図である。 浄化装置の背面図である。 浄化装置の尿素水タンクを説明する(a)は背面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。 図10(a)の部分拡大図である。 図10(b)の部分拡大図である。 図10(c)の部分拡大図である。 補給用の尿素水が貯留されたビニール袋を載置する置台の(a)は背面図、(b)は右側面図である。 置台を収納する収納部材の(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は背面図である。 操縦部の表示モニタを後方上側から撮影した写真である。 油圧回路図である。 コンプレッサの駆動用プーリの右側面図である。
図1,2に示すように、コンバインは、機体フレーム1の下側に土壌面を走行する左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の前側に圃場の穀稈を刈取る刈取装置3が設けられ、刈取装置3の後方左側に刈取られた穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置4が設けられ、刈取装置3の後方右側に操縦者が搭乗する操縦部5が設けられている。
操縦部5の下側にはエンジンEを搭載するエンジンルーム6が設けられ、操縦部5の後側には脱穀・選別処理された穀粒を貯留するグレンタンク7が設けられ、グレンタンク7の後側に穀粒を外部に排出する上下方向に延在する揚穀部8Aと前後方向に延在する横排出部8Bからなる排出オーガ8が設けられている。
図3,4に示すように、脱穀装置4の右壁の下部とグレンタンク7の左壁の上部は、脱穀装置4で脱穀・選別処理された穀粒をグレンタンク7に搬送する第1揚穀筒9で連通されている。また、第1揚穀筒9の後側には、枝梗付着粒等の2番物を脱穀装置4に還元する第2揚穀筒10が設けられている。
エンジンEで燃焼された排気ガスは、排気浄化装置20で排気ガス中の不純物が浄化された後に外部に排気される。排気浄化装置20は、排気ガス中の有害成分を触媒で酸化するDOC(請求項における「酸化触媒」)21と、DOC21から排気された排気ガス中の窒素酸化物質を尿素水溶液(以下、尿素水と言う。)から発生するアンモニアで還元して浄化するSCR(請求項における「SCR触媒」)22から構成されている。また、本実施形態では、SCR22に尿素水を噴射するドージングモジュール23と、ドージングモジュール23に尿素水を圧送するサプライモジュール24と、サプライモジュール24に供給する尿素水を貯留する尿素水タンク25が設けられている。
図5〜9に示すように、排気ガスの流動方向を上下方向に向けて設けたDOC21と排気ガス流動方向を前後方向に向けて設けたSCR22は、支持部材50に固定されている。支持部材50は、機体フレーム1に着脱自在に固定される左右方向に所定の幅を有して前後方向に延在する水平支持部材(請求項における「第2支持部材」)51と、前後方向に所定の幅を有して上下方向に延在する鉛直支持部材52から形成されている。
DOC21は、鉛直支持部材(請求項における「第1支持部材」)52の左面に上下一対のメタルバンド21Aで固定され、SCR22は、水平支持部材51の上面に前後一対のメタルバンド22Aで固定されている。
鉛直支持部材52の下部は、水平支持部材51における前側左部に固定されている。平面視において、鉛直支持部材52は、鉛直支持部材52における前部から後部に向かうに従って左側に傾斜して固定され、本実施形態では、前後方向に延在する仮想線と交差する鋭角側の角度が30度に設定されている。また、機体正面視において、鉛直支持部材52におけるSCR22の左部に対向する部位には、上下方向に長軸を有する長穴状の開口部53が形成されている。これにより、SCR22における前側左部を開口部53に侵入させて、DOC21とSCR22を近接、すなわち、余剰な空間を抑制してコンパクトに支持部材50に固定することができる。
本実施形態では、機体側面視において、DOC21の下部が、開口部53の上下方向の中心に位置して設けられ、SCR22の上下方向の中心が、開口部53の上下方向の中心に位置して設けられている。これにより、DOC21とSCR22をより近接、すなわち、余剰な空間を抑制してよりコンパクトに支持部材50に固定することができる。また、DOC21の下側に形成された空間には、エンジンEに供給する燃料を移送する燃料ホース67が配策されている。これにより、DOC21の下側に形成された空間を有活活用することができる。
エンジンEの排気口と、DOC21の下部に形成された吸気口は、可撓性の接続管11で接続されている。平面視において、接続管11は、エンジンEの排気口から左側に向かって延在した後に、後側に向かって湾曲してエンジンEのフライホイールの上方を後側に向かって延在する。その後、右側に向かって湾曲して右側に向かって延在してDOC21の吸気口に至っている。また、機体側面視において、接続管11は、エンジンEの排気口からエンジンEのフライホイールの上方を後側に向かって延在した後に、後下がりに延在してDOC21の吸気口に至っている。
DOC21の上部に形成された排気口とSCR22の後部に形成された吸気口は、非可撓性の接続管12で接続され、接続管12の上流側の部位には、ドージングモジュール23が設けられている。SCR22の前部に形成された排気口には、排気ガスを外部に導く排気管13が接続されている。
機体側面視において、水平支持部材51には、SCR22の右部と排気管13の右部を覆う遮熱カバー57を着脱自在に固定する前側に位置する第1カバー支持部材55と後側に位置する第2カバー支持部材56が設けられている。これにより、グレンタンク7を開放状態した状態で脱穀装置4の保守作業を行う作業者が、高温のSCR22に接触して火傷等を負うのを防止することができる。
第1カバー支持部材55の下部は、水平支持部材51における前側右部に固定され、第1カバー支持部材55の上部は、鉛直支持部材52の上部に固定されている。これにより、鉛直支持部材52の剛性が高まり鉛直支持部材52の変形をより防止することができる。また、機体正面視において、第1カバー支持部材55は、略くの字形状に形成されている。
第2カバー支持部材56の下部は、水平支持部材51における後側右部に固定され、第2カバー支持部材56の上部は、排気管13の上部の後側に位置している。また、機体正面視において、第2カバー支持部材56は、略くの字形状に形成されている。
機体側面視において、DOC21とSCR22は、グレンタンク7の前壁と第1揚穀筒9の間に設けられている。また、平面視において、DOC21とSCR22は、グレンタンク7の右下がり傾斜に形成された底壁の下側、すなわち、底壁に形成された凹部に臨んで設けられている。これにより、DOC21とSCR22に雨水や直射日光、洗車時の高圧水が直接当たることを抑制することができる。
ドージングモジュール23の給水口とサプライモジュール24の送水口は、可撓性の接続管14で接続されている。また、接続管14には、エンジンEによって加熱された冷却水をラジエータに移送する接続管15が近接して設けられている。これにより、接続管14を移送される尿素水が凍結するのを防止することができる。接続管15の前部は、DOC21の上側に形成された空間に配策され、また、接続管15の後部は、サプライモジュール24の上方に設けられた前後方向に延在する支持部材18に沿って配策されている。
機体側面視において、サプライモジュール24は、第2揚穀筒10の下部の側部近傍に設けられている。これにより、第1揚穀筒9を迂回させて第1揚穀筒9の右側に接続管14を容易に配策することができる。
平面視において、サプライモジュール24は、グレンタンク7の右下がり傾斜に形成された底壁の下側に臨んで設けられている。また、サプライモジュール24に対向する左右方向に隣接する機体フレーム1に架設して設けられた板状のフレーム70には、開口部71が形成されている。これにより、サプライモジュール24に雨水や直射日光、洗車時の高圧水が直接当たることを抑制することができ、また、サプライモジュール24に残留した尿素水を外部に容易に排出することができる。なお、通常時には、フレーム70の開口部は、着脱自在なカバー72によって覆われている。
サプライモジュール24を支持する支持部材75と、燃料タンク60に貯留された燃料内の異物を除去する燃料フィルタ64及び燃料をエンジンEに移送する燃料ポンプ65を支持する支持部材66は、機体クレーム1に固定された丸鋼からなる固定部材76に固定されている。
固定部材76は、機体フレーム1の上面から右側上方に向かって延在した後に、後側に湾曲して後側に向かって延在する。これにより、平面視において、サプライモジュール24を、固定部材76の右側に設けて機体フレーム1に設けられたフレーム70の開口部71の上側に配置することができる。
サプライモジュール24の給水口と尿素水タンク25の送水口は、可撓性の接続管16で接続されている。また、サプライモジュール24の給水口と送水口の間の内部配管には、開閉バルブが設けられ、開閉バルブには開閉バルブを操作するハーネス17が接続されている。これにより、尿素水タンク25内に貯留された尿素水が所定温度よりも低温や高温になった場合に、開閉バルブを閉じて尿素水タンク25からサプライモジュール24への尿素水の供給を停止することができる。
機体側面視において、第1揚穀筒9の下部に形成された掃除口9Aは、SCR22とサプライモジュール24の間に配置され、第2揚穀筒10の下部に形成された掃除口10Aは、サプライモジュール24と燃料ポンプ65の間に配置されている。これにより、グレンタンク7を開放状態にして第1揚穀筒9内と第2揚穀筒10内に滞留した藁屑等を容易に取除くことができる。
図10〜13に示すように、尿素水タンク25は、揚穀部8Aの右側、すなわち機体外側に、長手方向を前後方向に沿わせて設けられている。機体側面視において、尿素水タンク25の前部は、グレンタンク7の後壁の後側に配置され、尿素水タンク25の後部は、揚穀部8Aを縦軸回動自在に支持する支持フレーム40に重なる位置に設けられている。また、尿素水タンク25における後側上部に形成された後下がり傾斜の傾斜壁には、給水口25Aが斜め後方上側に向けて突設されている。これにより、給水口25Aは、揚穀部8Aよりも後側において、機体の後方に向けて配置され、尿素水タンク25の給水口25Aから尿素水を容易に補給することができる。また、機体背面視において、尿素水タンク25は、グレンタンク7の右壁と揚穀部8Aの間に設けられている。これにより、グレンタンク7の後壁の後方に形成された空間を有効に活用することができる。
尿素水タンク25の上壁には、尿素水の温度を測定するセンサ25Bが設けられ、尿素水タンク25の底壁の前部には、尿素水の濃度を測定するセンサ25Cが設けられている。
尿素水タンク25は、板状の支持台30の上面に載置されている。支持台30における前側右部には、支持部材31が支持されている。支持部材31は、支持台30から上側に向かって延在する第1延在部と、第1延在部の上部で湾曲して後方に向かって延在する第2延在部から形成されている。これにより、尿素タンク25が支持台30から落下するのを防止し、また、尿素タンク25を支持台30から取外す場合には、支持部材31を支持台30から取外して尿素タンク25を容易に取外すことができる。
支持部材31の第2延在部の後部には、左右方向に所定の間隔を有して上下方向に延在する固定部材32が設けられている。固定部材32には、尿素水の補給時に、補給用の尿素水が貯留されたビニール袋またはビニール袋を収容した箱等の容器を載置する板状体の載置台33を係合する開口部(請求項における「第1開口部」)32Aが形成されている。これにより、尿素水の補給時には、載置台33を固定部材32の背面に速やかに取付けることができる。
載置台33を開口部32Aに係合して保持した状態で、この載置台33は水平姿勢になるように設定するのが好ましい。または、前後方向に傾斜した姿勢であっても、尿素水容器を載置できる程度の傾斜であればよい。
固定部材32の左部と支持フレーム40の上下方向の中間部は、収納部材34を介して連結され、固定部材32の左部と収納部材34の右部は、ボルト等の締結手段によって連結および連結解除可能に形成されている。また、収納部材34には、尿素水の非補給時に、載置台33を収納する開口部(請求項における「第1開口部」)34Dが形成されている。これにより、尿素水の非補給時には、載置台33を連結部材32の背面に速やかに取付けることができる。
図14に示すように、載置台33は、左右方向に所定の幅を有して上下方向に延在する本体部33Aと、本体部33Aの上部の後側に向かって延在する上部係合部33Bと、本体部33Aの両側部の前側に向かって延在する側部係合部33Cから形成されている。これにより、尿素水の補給時には、上部係合部33Aと固定部材32における開口部32Aの上側の部位を確実に係合させることができ、また、載置台33の剛性を高めて載置台33に生じる変形を抑制することができる。
側部係合部33Cにおける上側部の前側に向かって延在する長さは、下側部の前側に向かって延在する長さよりも長く形成されている。これにより、載置台33を収納部材34に収納する場合には、側部係合部33Cの上側部の下部が、収納部材34の開口部34Dの後側の部位に係合するので、載置台33を収納部材34の所定の収納位置に容易に収納することができる。
本体部33Aの左右方向の中心部の下部には、後側に延出するピン33Dが形成されている。これにより、載置台33を収納部材34に収納する場合には、ピン33Dが、収納部材34のロック部材34Eと係合して、載置台33が、収納部材34から落下するのを防止することができる。
図15に示すように、収納部材34は、左右方向に所定の幅を有して前後方向に延在する上板部34Aと、左右方向に所定の幅を有して前後方向に延在する下板部34Bと、上板部34Aの後部と下板部34Bの後部を連結する後板部34Cから形成されている。また、上板部34Aと下板部34Bには、載置台33を挿入させる開口部34Dがそれぞれ形成され、下壁34Bの上面には、載置台33のピン33Dをロックするロック部材34Eが設けられている。
図11〜13に示すように、支持台30は、前後方向に所定の間隔を隔てて設けられた2本の脚部35を介して回動フレーム36に支持されている。回動フレーム36は、支持フレーム40の下部に連結及び連結解除可能に設けられている。また、回動フレーム36は、支持フレーム40の下部との連結位置から右側に向かって延在した後に、前側に向かって延在して機体フレーム1における後側右部の部位に形成された上下方向に延在する支軸37に回動自在に軸支されている。なお、固定部材32の左部も収納部材34の右部に連結および連結解除可能に設けられている。これにより、支軸37を中心に回動フレーム36を回動させて、回動フレーム36に支持された支持台30と一緒に尿素水タンク25を機体外側方へ回動させることができ、揚穀部8Aの着脱作業や尿素水タンク25のメンテナンスを容易に行なうことができる。
支持フレーム40の上部は、前側に向かって延在する回転支持部材41を介して揚穀部8Aの上部に回転自在に支持されている。また、支持フレーム40の下部は、前側に向かって延在して機体フレーム1の後部に連結されている。
グレンタンク7の底部に設けられた搬送螺旋と揚穀部8Aの下部はオーガメタル45を介して連結されている。本実施形態においては、オーガメタル45における前側下部を機体フレーム1の後端部に固定している。すなわち、オーガメタル45は、機体フレーム1の後端部から後側に延出しており、オーガメタル45の下側には、機体フレーム1が設けられていない。これにより、グレンタンク7の貯留容量を増やすことができる。また、オーガメタル45の下部には、掃除口45Aが形成されており、機体側面視において、掃除口45Aの後側に前側の脚部35が設けられている。これにより、揚穀部8A内とオーガメタル45内に滞留した藁屑等を容易に取除くことができる。
オーガメタル45の下側には、底部が右下がり傾斜に形成された籾受け部(図示省略)が設けられている。これにより、グレンタンク7を機体フレーム1の機体外側の開放位置に移動させた場合には、オーガメタル45の前側部と後側部の連結が解除されてオーガメタル45から落下してくる籾を効率良く回収することができる。
支持台30の前部には、前側に延出する配策ガイド38が設けられ、配策ガイド38の内周部には、グレンタンク7の後壁と揚穀部8Aの間に位置するサプライモジュール24と尿素水タンク25を接続する接続管16及びハーネス17が配策されている。これにより、接続管16及びハーネス17が過度に折曲がるのを防止することができる。
<モニタ>
次に、操縦部5のフロントパネルの中央部に設けられたモニタ80について説明する。図16に示すように、モニタ80の走行装置2の走行速度、エンジンEの回転数等を表示する表示部81の上側には、表示部81から上方に所定の間隔を隔てて左右方向に延在する遮光部材82が設けられている。これにより、太陽からの光を遮断して、操縦者が容易に表示部81に表示された走行速度等を視認することができる。
本実施形態においては、遮光部材である前後方向に所定の幅を有して左右方向に延在する板状の鋼材を折曲げて遮光部材82を形成しているが、一部の光を透過させるプラスチック等で形成することもできる。また、上下方向に2枚の遮光部材82を設けて一方の遮光部材82を固定して、他方の遮光部材82を固定された遮光部材82に沿って前後方向に移動可能に形成することもできる。これにより、太陽の位置により表示部81を覆う遮光部材81の領域を増減させることができる。
モニタ80の下部に設けられた操作ボタン83を操作して尿素水タンク25の給水用キャップの施錠と燃料タンク60の給油用キャップの施錠を行うことができる。また、尿素水タンク25の尿素水の貯留量が増加しないにも関わらず、所定の時間に亘って給水用キャップが開いている場合には、警告音を鳴らすと共に、表示部82に給水用キャップが開いている旨の警告表示を行い、燃料タンク60の軽油の貯留量が増加しないにも関わらず、所定の時間に亘って給油用キャップが開いている場合には、警告音を鳴らすと共に、表示部82に給油用キャップが開いている旨の警告表示を行う。さらに、表示部81に表示される走行装置2の走行速度、エンジンEの回転数等の表示位置、数字の大きさ、色彩を任意に設定することができる。これにより、異常が発生した場合には、操縦者に迅速に警告を行い、また、操縦者の作業負担を軽減することができる。
<油圧回路>
次に、油圧回路について説明する。図17に示すように、油圧回路は、油圧ポンプ90と、機体を左右方向に旋回させる一対のブレーキバルブ91と、機体の左右方向の高さのズレを調整する一対のローリングバルブ92と、機体の前後方向の高さのズレを調整するピッチングバルブ93と、油圧ポンプ90から圧送されたオイルをローリングバルブ92、ピッチングバルブ93に供給する切換バルブ94を備えて形成されている。
ブレーキバルプ91と切換バルブ94は、接続管95で接続され、油圧ポンプ90及び切換バルブ94とローリングバルブ92及びピッチングバルブ93は、接続管96で接続されている。
脱穀装置4が駆動しておらずエンジンEの負荷が小さい場合には、ブレーキバルブ91から走行装置2のブレーキに供給されたオイルを、接続管95を介して切換バルブ94に供給する。これにより、接続管96を介してローリングバルブ92やピッチングバルブ93に供給されるオイル量を所定以上に維持することができるので、ローリングバルブ92やピッチングバルブ93をスムーズに駆動することができる。一方、脱穀装置4が駆動しておりエンジンEの負荷が大きい場合には、ブレーキバルブ91を操作してブレーキバルブ91と接続管95の連通を遮断する。
また、ローリングバルブ92やピッチングバルブ93と並列して、機体の両側部を同時に下降させる同時バルブ(図示省略)を設けることができる。
<コンプレッサ用プーリの支持構造>
次に、エンジンEの出力回転が伝動されるコンプレッサ用ファンについて説明する。図18に示すように、ファン用プーリ100に伝動されたエンジンEの出力回転は、ベルトを介してコンプレッサ用プーリ101に伝動される。
コンプレッサ用プーリ101は回転軸102を介してフレーム103に回転自在に支持され、フレーム103の下部は、左右方向に所定の幅を有して前後方向に延在するプレート104の上面に固定されている。
機体クレーム1の前部には、後方上側に向かって延在する前ステー105が設けられ、機体クレーム1の後部に、上側に向かって延在する後テー106設けられている。プレート104の前部は、つば付き弾性部材108を介して前ステー105の上部に固定され、プレート104の後部は、つば付き弾性部材108を介して後ステー106の上部に固定されている。これにより、機体フレーム1に発生した振動がコンプレッサ用プーリ101に伝動されるのを防止して、コンプレッサ用プーリ101に巻回されたベルト等の劣化を防止することができる。
ファン用プーリ100で駆動される冷却ファン(図示省略)によってエンジンEの冷却水を冷却するラジエータ等の冷却を効率的に行うためにエアコンに供給される冷媒を冷却するコンデンサをラジエータの前方下側に設けるのが好ましい。
1 機体フレーム
4 脱穀装置
7 グレンタンク
8 排出オーガ
8A 揚穀部
20 排気浄化装置
21 DOC(酸化触媒)
22 SCR(SCR触媒)
25 尿素水タンク
25A 給水口
30 支持台
32 固定部材
32A 開口部(第1開口部)
33 載置台
33A 本体部
33B 上部係合部
33C 側部係合部
33D ピン
34 収納部材
34A 上板部
34B 下板部
34C 後板部
34D 開口部(第2開口部)
34E ロック部材
40 支持フレーム
E エンジン

Claims (5)

  1. エンジン(E)を搭載する機体フレーム(1)上に穀稈を脱穀する脱穀装置(4)を設け、該脱穀装置(4)の右側に脱穀された穀粒を貯留するグレンタンク(7)を設け、該グレンタンク(7)の後側に貯留された穀粒を外部に排出する排出オーガ(8)の揚穀部(8A)を配置したコンバインにおいて、
    前記エンジン(E)の排気ガスを浄化する排気浄化装置(20)を設け、
    該排気浄化装置(20)には、前記エンジン(E)から排出される排気ガス中の未燃焼ガスを酸化する酸化触媒(21)と、該酸化触媒(21)通過後の排気ガス中の窒素酸化物を尿素水から発生するアンモニアで還元して浄化するSCR触媒(22)を備え、
    前記SCR(22)に供給される尿素水を貯留する尿素水タンク(25)を設け、
    該尿素水タンク(25)を、前記グレンタンク(7)の後側で、且つ、前記揚穀部(8A)の機体外側の部位に、前記尿素水タンク(25)の給水口(25A)を機体後方に向けて配置し、
    前記尿素水タンク(25)を支持する支持台(30)の後部に設けられた固定部材(32)に、第1開口部(32A)を形成し、
    前記揚穀部(8A)の後方に、前記揚穀部(8A)を回転自在に支持する支持フレーム(40)を設け、
    前記固定部材(32)の左部と支持フレーム(40)を連結する収納部材(34)に、第2開口部(34D)を形成し、
    前記尿素水タンク(25)に尿素水を補水する場合には、補水用の尿素水容器を載置する載置台(33)の前部を前記第1開口部(32A)に係合して該載置台(33)を尿素水容器が載置可能な姿勢に保持し、
    前記尿素水タンク(25)への尿素水の補水が完了した場合には、前記載置台(33)の下部を前記第2開口部(34D)に挿通して該載置台(33)を起立姿勢に保持する構成としたことを特徴とするコンバイン。
  2. 前記載置台(33)の起立姿勢時において、前記載置台(33)を、左右方向に所定の幅を有して上下方向に延在する本体部(33A)と、該本体部(33A)の上部に後側に向かって延出する上部係合部(33B)で形成した請求項1記載のコンバイン。
  3. 前記本体部(33A)の両側部に、前側に向かって延出する側部係合部(33C)を形成し、該側部係合部(33C)における上側部の前側に向かって延出する長さを、前記側部係合部(33C)における下側部の前側に向かって延出する長さよりも長く形成した請求項2記載のコンバイン。
  4. 前記収納部材(34)を、左右方向に所定の幅を有して前側に延出する上板部(34A)と、左右方向に所定の幅を有して前側に延出する下板部(34B)と、前記上板部(34A)の後部と下板部(34B)の後部を後板部(34C)で連結し、
    前記第2開口部(34A)を上板部(34A)と下板部(34B)に形成した請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバイン。
  5. 前記本体部(33A)の左右方向の中心部の下部に、前側に向かって延出するピン(33D)を設け、前記下板部(34B)の上面の左右方向の中心部に、前記ピン(33D)と係合するロック部材(34E)を設けた請求項4記載のコンバイン。
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