以下、適宜図面を参照しながら、本発明に係る監視システム及び監視方法を具体的に開示した実施形態(以下、本実施形態という)を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
以下、本発明に係る監視システムの一例として、監視カメラシステムを例示して説明する。本実施形態のセンサーライトは、例えばユーザの自宅の敷地内(例えば屋内や、庭等の敷地内の屋外も含む)に設置される監視カメラシステムに適用されるものとして説明する。但し、本実施形態のセンサーライトは、ユーザの自宅の敷地内の防犯用途に限定されず、店舗、工場、オフィス等の事業所のうちいずれかにおける防犯用途として使用されてもよいことは言うまでもない。また、本実施形態のセンサーライトは、防犯目的として使用されず、設置場所を行き来する人に対する使い勝手を向上するために使用されるものであっても構わない。
なお、本発明は、監視システムに限定されず、監視システムにおける監視方法として表現することも可能であり、また監視システムの一例としての監視カメラシステムに含まれるセンサーライトの装置カテゴリとして規定することもできる。
図1は、本実施形態のセンサーライト90が組み込まれた監視カメラシステム5のシステム構成の一例を示す図である。監視カメラシステム5は、例えば宅内8に設置されており、固定電話機の親機10、2台の子機20A,20B、2台のカメラ30(例えば屋内カメラ30A,監視カメラ30B)、各種のセンサ40(例えば人感センサ40A,40B,煙センサ40C,開閉センサ40D)、スマートプラグ80、センサーライト90、スマートフォン50及び無線ルータ60から構成される。なお、この監視カメラシステム5の構成は一例であり、種々の態様に変更可能である。
親機10は、監視カメラシステム5における各種の機器との通信に関するゲートウェイとしての役割を有する。つまり、親機10は、監視カメラシステム5の全体の動作を制御する制御装置であり、例えばDECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)の無線通信方式を用いて、子機、カメラ、センサ等と通信可能に接続される。また、親機10は、無線LANを用いた無線ルータ60を介してインターネット65(ネットワーク)に接続される。また、親機10は、有線で固定電話網85に接続され、子機20A,20Bと他の固定電話機800との間で通話を可能とするための仲介処理を行う。また、親機10は、他の固定電話機800との間で直接に通話を行ってもよい。また、親機10は、差込口10aに挿入された子機20Aを充電する機能を有する。
子機20A,20Bは、DECTの通信方式で親機10と接続され、親機10と通話可能である。特に、2台の子機20A,20Bを区別する必要が無い場合、子機20と総称する。
各種のセンサ40(例えば人感センサ40A,40B,煙センサ40C,開閉センサ40D)は、DECTの通信方式で親機10と接続される。ここでは、センサとして、窓の開閉を検出する開閉センサ40D、煙を感知する煙センサ40C、及び赤外線によって人物を感知する人感センサ40A、40Bが用いられる。特に、これらのセンサの種類を区別する必要が無い場合、センサ40と総称する。また、後述するように、カメラ30に内蔵された赤外線センサ313(図4参照)も、人感センサとして用いられる。
2台のカメラ(例えば屋内カメラ30A,監視カメラ30B)は、通話機能を有し、DECTの通信方式で親機10と接続されて、子機20A,20Bとの間で通話が可能である。ここでは、カメラとして、屋外を撮像する監視カメラ30B、及び宅内8を撮像する屋内カメラ30Aが用いられる。特に、カメラの種類を区別する必要が無い場合、カメラ30と総称する。
スマートプラグ80は、DECTを用いた無線通信機能を有し、DECTの無線通信方式で親機10と接続される。スマートプラグ80は、親機10から送信される指示に従い、スマートプラグ80自身に接続された各種の電気機器(例えばエアーコンディショナ、照明器具、カメラ30、センサ40)に電力を供給する商用交流電源又は直流電源の通電又は遮断を切り替える。スマートプラグ80の詳細については後述する。
センサーライト90は、監視エリア(例えば宅内の庭、玄関)に居る人物の動きを検知し、夜間等で周囲が暗いと、点灯して監視エリアの周囲を照明する。なお、センサーライト90の輝度は、監視エリアを明るく照明できる程度に高くてもよいし、警告灯として使える程度に低くてもよい。センサーライト90は、DECTを用いた無線通信機能を有し、DECTの無線通信方式を用いて親機10と接続される。センサーライト90は、親機10を介してスマートフォン50からセンサーライト90の動作条件(以下、「シナリオ」ともいう)を任意に設定可能である。センサーライト90の詳細については後述する。
スマートフォン50は、無線LANを用いた無線ルータ60を介して親機10と接続され、3G(第3世代)や4G(第4世代)等の各種の通信方式を用いた携帯電話網75を介して、他の携帯電話機70や不図示の他のスマートフォン等と接続される。
図2は、本実施形態の監視カメラシステム5における親機10の内部構成の一例を示すブロック図である。親機10は、制御部109と、記憶部103と、操作部105と、表示部106とを含む構成である。親機10は、各種の入力操作を受け付け、また、表示部106に画像等の情報を表示する。制御部109は、呼制御部110及び音声ストリーム処理部112を内蔵し、通話の呼制御や音声データの処理等を行う。なお、表示部106は、タッチパネルを用いて構成されてもよい。このタッチパネルに対応する表示部106は、ユーザの操作を受け付けて制御部109に出力するとともに、制御部109から渡された表示データ(例えば後述するスマートコントロール設定画面GMのデータ)を表示する。
また、親機10は、画像メモリ制御部115と、画像メモリ116とを有し、カメラ30で撮像されかつカメラ30から転送された画像データ等を受信して画像メモリ116に記憶する。
また、親機10は、無線LAN制御部121と、無線LAN通信I/F部122とを有し、無線LANで接続された無線ルータ60を介してスマートフォン50、カメラ30等と画像データ及び音声データを送受信する。
また、親機10は、DECTプロトコル制御部108と、DECT無線I/F部107とを有し、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)の無線通信方式を用いて、子機20、センサ40、カメラ30、スマートプラグ80及びセンサーライト90との間でそれぞれ無線接続、無線通信を行う。
また、親機10は、音声バス117と、音声入出力制御部104と、スピーカ129と、マイク128とを有し、外部に対して音声の入出力を行う。
また、親機10は、固定電話回線I/F部101を有し、固定電話網85に接続された外部の固定電話機800と通話可能である。なお、上述したように、親機10は、固定電話網85に接続された外部の固定電話機800と子機20A,20Bとの間で通話が可能となるように通話時における音声データの各種処理を制御してもよい。
また、親機10は、子機/携帯端末充電部126を有し、差込口10aに挿入された子機20或いはスマートフォン50を充電する。
また、親機10は、USB通信I/F部127を有し、USB(Universal Serial Bus)規格のインタフェースを有する機器やメモリ等とデータを送受信する。
また、親機10は、各種のセンサ40(例えば人感センサ40A,40B,煙センサ40C,開閉センサ40D)と複数のカメラ30をそれぞれ関連付けて記憶部103に書き込んで登録する。例えば人感センサ40Bと監視カメラ30Bとは、屋外の近接した場所に設置されているので、関連付けて登録される。また、監視カメラ30Bは、後述するように、人感センサである赤外線センサ313(図4参照)を一体として内蔵するので、赤外線センサ313とも関連付けて登録される。また、人感センサ40Aと、煙センサ40Cと開閉センサ40Dとは、いずれも宅内8に設置されているので、屋内カメラ30Aとそれぞれ関連付けて登録される。
図3は、本実施形態の監視カメラシステム5における子機20の内部構成の一例を示すブロック図である。子機20は、制御部247と、記憶部242と、操作部244と、表示部245とを含む構成である。子機20は、各種の入力操作を受け付け、表示部245に画像等の情報を表示する。
また、子機20は、DECTプロトコル制御部249と、DECT無線I/F部248とを有し、DECTの無線通信方式を用いて親機10、センサ40及びカメラ30との間でそれぞれの無線接続、無線通信を行う。
また、子機20は、音声バス255と、音声入出力制御部243と、スピーカ252と、マイク251とを有し、外部(例えば外部の固定電話機800)に対して音声の入出力を行って通話する。
図4は、本実施形態の監視カメラシステム5におけるカメラ30の内部構成の一例を示すブロック図である。カメラ30の一例としての屋内カメラ30A及び監視カメラ30Bは、いずれもほぼ同じ仕様を有する。カメラ30は、制御部309と、記憶部303と、操作部305とを含む構成である。カメラ30は、撮像に関する動作を行うとともに、入力操作を受け付ける。
また、カメラ30は、DECTプロトコル制御部317と、DECT無線I/F部318とを有し、DECTの無線通信方式を用いて親機10との間で無線接続、無線通信を行う。
また、カメラ30は、無線LAN制御部321と、無線LAN通信I/F部322とを有し、無線LANで接続された無線ルータ60を介して親機10、スマートフォン50等と画像データ及び音声データを送受信する。
また、カメラ30は、音声バス307と、音声入出力制御部304と、スピーカ329と、マイク328とを有し、外部(例えば子機20A,20B)に対して音声の入出力を行って通話する。
また、カメラ30は、撮像部312と、画像メモリ制御部316と、画像メモリ315とを有し、撮像部312で撮像された画像データを画像メモリ315に記憶する。撮像部312は、レンズ及び撮像素子(例えばCCD(Charged Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ)を有する。
カメラ30は、人感センサとして、PIR(Passive Infra Red)センサである赤外線センサ(集電センサ)313を一体に内蔵する。赤外線センサ313は、人(人物)が発する熱(赤外線)の変化を検出して人の存在を感知する。カメラ30は、例えば商用交流電源又は直流電源により構成される電源部314を有する。
図5は、本実施形態の監視カメラシステム5におけるセンサ40の内部構成の一例を示すブロック図である。センサ40は、制御部447と、記憶部442と、表示ランプ445とを含む構成である。センサ40は、対象(例えば侵入者。以下同様。)を検出した場合に、表示ランプ445を点灯する等、所定の検出動作を行う。
また、センサ40は、DECTプロトコル制御部449と、DECT無線I/F部448とを有し、DECTの無線通信方式を用いて親機10と無線接続、無線通信を行い、対象を検出すると、センサ検出情報を親機10に送る。
センサ部453は、センサ40の種類によって異なる。例えば人感センサ40A,40Bの場合、センサ部453は、赤外線の変化によって人を感知するPIRセンサである。窓等の開閉を検出する開閉センサ40Dの場合、センサ部453は、開閉によってオン/オフに切り替わるリードスイッチである。煙センサ40Cの場合、センサ部453は、発光した光が煙によって遮光されることで煙を感知する発光・受光部である。
充電池450は、充電可能な電池であり、センサ40の各部に必要な電力を供給する。
図6は、本実施形態の監視カメラシステム5におけるスマートフォン50の内部構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン50は、制御部506と、記憶部504と、表示/操作部(例えばタッチパネル)503とを含む構成である。スマートフォン50は、各種の入力操作を受け付け、表示/操作部503に画像等の情報を表示する。制御部506は、後述するように、カメラ30の機能やセンサーライト90の設定情報やシナリオを設定可能な監視機能制御部514を内蔵する。表示/操作部503は、表示部及び操作部が一体化された表示入力部であり、画面に画像やアイコン等の情報を表示したり、センサーライト90の設定情報の生成画面(不図示)やシナリオの設定画面(例えば図10参照)を表示したりするとともに、使用者による画面へタップ操作(又はタッチ操作)を受け付ける。
また、スマートフォン50は、3G/4Gプロトコル制御部502と、3G/4G無線I/F部501とを有し、3G(第3世代)や4G(第4世代)の無線通信方式を用いて、携帯電話網75に接続された携帯電話機70や他のスマートフォンと無線接続、無線通信を行う。
また、スマートフォン50は、音声バス515と、音声入出力制御部505と、スピーカ513と、マイク512とを有し、外部に対して音声の入出力を行う。
また、スマートフォン50は、無線LAN制御部507と、無線LAN通信I/F部508とを有し、無線LANで接続された無線ルータ60を介して親機10、カメラ30等と画像データ及び音声データを送受信する。また、スマートフォン50は、スマートフォン50を操作するユーザの入力操作があると、その操作による信号を、無線ルータ60及び親機10に送信し、親機10を介して、センサーライト90、スマートプラグ80等の各種の設定情報を新規に作成したり、その設定情報を任意に変更したりすることが可能である。
また、スマートフォン50は、USB通信I/F部511を有し、USB(Universal Serial Bus)規格のインタフェースを有する機器やメモリ等とデータを送受信する。
図7は、本実施形態の監視カメラシステム5におけるスマートプラグ80の内部構成の一例を示すブロック図である。スマートプラグ80は、制御部847、記憶部842、及び表示ランプを備えた表示部845を有する。記憶部842には、スマートプラグ80が親機10との間でDECTを用いた無線通信を行うことで設定又は変更が可能なON/OFF条件に関するスケジュール設定情報が登録される。
また、スマートプラグ80は、DECTプロトコル制御部849、及びDECT無線I/F部848を有し、DECTの無線通信方式を用いて親機10と無線通信による接続を行い、この無線通信による接続を介して送信される信号(つまり、親機10からの切替制御信号)に従って、個々のスマートプラグ80に接続される各電気機器(例えばエアーコンディショナ、照明器具、カメラ30、センサ40)へ商用交流電源又は直流電源の供給又は遮断を切り替える。
また、スマートプラグ80は、スイッチ部850を有する。スイッチ部850は、例えば宅内8の配電盤(不図示)から接続された宅内8の各種の位置(例えばダイニングルーム、リビングルーム、ベッドルーム等の位置)に表出されたコンセント端子(不図示)に接続されるプラグ端子851と電気機器に接続されるコンセント端子852との間で、電源としての電力の供給線の接続又は遮断を行う。スイッチ部850は、例えばソレノイドコイル853によって駆動され、ソレノイドコイル853に交流電源からの駆動電流を流すことによってスイッチ部850を閉結し、プラグ端子851とコンセント端子852との間を導通させる。また、スイッチ部854は、制御部847の制御によってソレノイドコイル853に流す駆動電流をON/OFFさせる。
プラグ端子851とスイッチ部850との間には電流検出素子855が設けられ、プラグ端子851とコンセント端子852の間で電流が流れると、電流検出素子855が検知し、検知信号を制御部847へ送る。制御部847は、例えば操作部841からの入力操作があると、電流検出素子855からの検知信号を受けた場合に電気機器への電力を供給している量(電力供給量)を表示部845に表示する。
制御部847は、例えばユーザの操作に基づくスマートフォン50からの指示により親機10からスマートプラグ80の動作モードの指示信号がDECT無線I/F部848において受信された場合には、プラグ端子851とコンセント端子852との間を導通させるための切替制御信号をスイッチ部854に出力する。これにより、プラグ端子851とコンセント端子852との間が導通する。一方、制御部847は、例えばユーザの操作に基づくスマートフォン50からの指示により親機10からスマートプラグ80の動作停止モードの指示信号がDECT無線I/F部848において受信された場合には、プラグ端子851とコンセント端子852との間を非導通させるための切替制御信号をスイッチ部854に出力する。これにより、プラグ端子851とコンセント端子852との間が非導通となる。
また、制御部847は、記憶部842に記憶されているスケジュール設定情報を参照し、スケジュール設定情報に含まれる動作モードの時間になると、プラグ端子851とコンセント端子852との間を導通させるための切替制御信号をスイッチ部854に出力する。これにより、プラグ端子851とコンセント端子852との間が導通する。なお、動作モードの時間中では、例えばユーザの操作に基づくスマートフォン50からの指示により親機10から送信された動作停止モードの指示信号がDECT無線I/F部848において受信されない限り、プラグ端子851とコンセント端子852との間の導通状態は維持される。
一方、制御部847は、記憶部842に記憶されているスケジュール設定情報を参照し、スケジュール設定情報に含まれる動作停止モードの時間になると、プラグ端子851とコンセント端子852との間を非導通させるための切替制御信号をスイッチ部854に出力する。これにより、プラグ端子851とコンセント端子852との間が非導通となる。なお、動作停止モードの時間中では、例えばユーザの操作に基づくスマートフォン50からの指示により親機10から送信された動作モードの指示信号がDECT無線I/F部848において受信されない限り、プラグ端子851とコンセント端子852との間の非導通状態は維持される。
図8は、本実施形態の監視カメラシステム5におけるセンサーライト90の内部構成の一例を示すブロック図である。センサーライト90は、プロセッサ901と、DECT無線I/F部902と、DECTプロトコル処理部903と、メモリ904と、照度センサ905と、動作センサ906と、ライト907と、電池908とを含む構成を有する。
プロセッサ901は、DECT無線I/F部902及びDECTプロトコル処理部903を用いて、DECTの無線通信方式を用いて親機10と無線接続、無線通信を行う。センサーライト90は、親機10との間で無線通信を行うことで、各種のセンサ40、スマートフォン50、スマートプラグ80等の機器と接続可能である。
また、プロセッサ901は、点灯時間計測タイマ901z及び消灯遅延時間計測タイマ901yを内蔵する。点灯時間計測タイマ901zは、ライト907の点灯時間を計測する。消灯遅延時間計測タイマ901yは、消灯遅延時間を計測する。消灯遅延時間は、動作センサ906によって移動体(例えば人物)の動きが検知されなくなってからライト907を消灯させるまでの移動体の非検知状態の継続時間を示す。プロセッサ901は、消灯遅延時間計測タイマ901yによって計測される消灯遅延時間の計測値と、メモリ904に記憶された消灯遅延時間の設定値とを比較し、この比較結果に応じて、ライト907の点灯/消灯を制御する。
プロセッサ901は、ライト907が消灯中に人感を検知した場合には、ライト907の点灯時間の計測を開始するとともに、ライト907の点灯を開始する。
プロセッサ901は、ライト907の点灯中に、消灯遅延時間の計測値が消灯遅延時間の設定値を超え、かつ、ライト907の点灯時間の計測値がライト907の点灯時間の設定値を超えたと判定した場合に、ライト907を消灯する。例えばライト907の点灯時間の設定値が30秒、消灯遅延時間の設定値が5秒、ライト907の点灯時間の計測値が25秒の時点で人感が検知されなくなった場合を考える。この場合、人感が検知されなくなってから5秒間人感の非検知状態が継続すれば、消灯遅延時間の計測値が消灯遅延時間の設定値(5秒)に達し、かつライト907の点灯時間の計測値がライト907の点灯時間の設定値(30秒)に達するので、ライト907は消灯する。この例では、ライト907は計30秒点灯していたことになる。
また、プロセッサ901は、センサーライト90が電池駆動であるため、親機10との間ではDECTの無線通信方式を用いて通信可能ではあるが、親機10との間で無線通信を行う必要がある時(例えば後述する人感検知時や親機10との間の定期通信時)を除けば、通信をスリープモード(つまり、親機10との間の通信を一時的に中断している状態を示すモード)に設定している。これにより、センサーライト90は、親機10との間で常時通信モードに設定する必要が無いので、消費電力の増大を抑制することが可能である。
ライト907は、例えば光源である白色LEDと、この白色LEDから投射される光を前方に反射するリフレクタとで構成される。なお、光源としては、白色LEDに限らず、白色以外のカラーLED、白熱灯、蛍光灯、ハロゲンランプ、キセノンランプ等であってもよい。本実施形態では、例えば消費電力が少なく、かつ、自然光に近い白色LEDを用いる。
メモリ904は、プロセッサ901が実行する制御プログラムや各種データを記憶する。各種データには、後述する設定情報テーブル160、消灯遅延時間テーブル170等が含まれる。
センサの一例としての照度センサ905は、周囲の明るさを感知するものであり、人間の眼が感じる光の波長に近い波長の領域の光を感知する、つまり人間の眼に近い分光感度特性を有するフォトダイオードである。なお、照度センサには、イメージセンサを用いてもよく、この場合、イメージセンサの各画素の輝度値から照度を得るとともに、全画素の輝度値から画像を取得することも可能である。
センサの一例としての動作センサ906は、LED及びフォトダイオードを有し、監視エリアに向けてLEDから近赤外光を照射し、フォトダイオードでその反射光を受光し、反射光の変化に基づき、人物の動きを検知する。なお、ここでは、移動体の一例として、人物の動きを検知していたが、人物に限らず、犬、猫等の動物や、小型若しくは大型の車両やロボット等の構造物の動きを検知してもよい。また、ここでは、近赤外光を照射したが、可視光、紫外光等を照射し、その反射光の変化から、移動体の動きを検知してもよい。また、光を照射する代わりに、超音波を照射し、その反射波から移動体の動きを検知してもよい。また、動作センサは、移動体の動きを検知していたが、動きが極端に小さいと予想される移動体の場合には、移動体が動かなくてもその存在を検知できるものであってもよく、例えば、動作センサとして、人体が発する赤外光を感知する、人感センサとして、PIR(Passive Infra Red)センサである赤外線センサ(焦電センサ)を用いてもよい。集電センサを用いた場合、LEDのように発光しないので、省電力化が図られる。
電池908は、センサーライト90の電源として用いられる、例えば4本の単1乾電池である。なお、電池としては、マンガン乾電池、アルカリ乾電池等の一次電池だけでなく、ニッケル水素バッテリ、リチウムイオン電池、鉛バッテリ等の充電可能な二次電池を用いてもよい。また、本実施形態では、センサーライト90の電源として、電池を用いたが、電池の代わりに、商用交流電源に接続され、商用交流を変換して所定の電圧を出力する電源装置を内蔵してもよい。
図9は、本実施形態のセンサーライト90の外観の一例を示す斜視図である。センサーライト90は、ライト本体91と、連結部92と、台座93とを有する。ライト本体91は、図8に示す各部の電子部品が実装された基板を内蔵する。ライト本体91の前面には、監視エリアに向けて照射可能なライト907が配置される。また、ライト本体91の前面には、照度センサ905及び動作センサ906が配置されている。
台座93は、連結部92を介してライト本体91を支持する矩形板である。矩形板は、4つの角部が丸い形状(R形状)を有する。台座93の四隅には、ねじが挿通される孔93zがそれぞれ穿設されている。
連結部92は、ライト本体91と台座93とを連結し、台座93に対してライト本体91の向きを手動で段階的に調整可能なヒンジ機構を有する。台座93を任意の角度を有する面(例えば、水平な面、垂直な面、傾斜した面)を持つ部材に取り付けても、ヒンジ機構を調節することで、ライト本体91の前面を監視エリアの所望の方向に向けることができる。本実施形態では、センサーライト90は、家の外壁150に取り付けられる。この取り付けでは、台座93に設けられた4ヶ所の孔93zにねじ94を通して締め付けることで、センサーライト90の台座93は外壁150に固定される。取り付け後、ライト907が監視エリア(例えば、玄関前、庭、ガレージ等)を照明できるように、連結部92を手動で動かし、ライト本体91の向きを調節する。なお、センサーライトの取付場所は、宅外である家の外壁に限らず、ベランダ、門、支柱等であってもよいし、宅内の物置等であってもよい。
上記構成を有する監視カメラシステム5の動作について説明する。
始めに、監視カメラシステム5を構成する各機器の動作条件(つまり、シナリオ)が設定されたスマートコントロール設定テーブル180について説明する。スマートコントロール設定テーブル180は、例えば親機10の記憶部103に記憶されている。スマートコントロール設定テーブル180の初期値の登録は、例えば製造時やメンテナンス時に行われる。また、スマートコントロール設定テーブル180の登録内容は、ユーザがスマートフォン50を操作してシナリオを親機10に登録することで、任意の時に追加・更新・削除可能である。つまり、ユーザがスマートフォン50等の外部機器を操作してシナリオを作成すると、外部機器はシナリオのデータを親機10に送信する。親機10は、外部機器から送信されたシナリオのデータを受信して記憶部103に書き込んで登録する。また、ユーザが親機10の表示部106(例えばタッチパネル)を操作してシナリオを作成すると、親機10は、表示部106に入力されたシナリオのデータを記憶部103に書き込んで登録する。これにより、ユーザは、上述した製造時やメンテナンス時に限定されず、任意の時にスマートコントロール設定テーブル180の内容を追加・更新・削除が可能である。
図10は、スマートコントロール設定テーブル180の登録内容の一例を示す図である。スマートコントロール設定テーブル180には、シナリオ番号毎に、「起動トリガ」、「動作デバイス」、「動作内容」、「動作開始条件」及び「動作内容(詳細)」の項目が登録されている。ここで、シナリオは、起動トリガの処理があった時に動作開始条件が満たされていると、動作デバイスが動作内容(具体的には、「動作内容(詳細)」により示される処理)を実行する、一連の処理(スマートコントロール)の設定内容を表す。
シナリオ番号1には、窓に取り付けられている開閉センサ40Dが開いた時、動作開始条件(警戒モード:外出警戒又は在宅警戒、動作時間帯:終日、繰り返し:毎日)を満たしている場合、カメラ30(例えば屋内カメラ30A)が撮像した映像を3分間録画するというシナリオが登録されている。つまり、このシナリオでは、外出時の警戒中や在宅時の警戒中に窓が開いたら、例えば泥棒が侵入したとして、窓を撮像範囲として含むように配置されたカメラ30(例えば屋内カメラ30A)で撮像を開始し、さらに撮像した映像を3分間録画も行うという、処理内容が示されている。これにより、警戒モード中に窓が開いたときの証拠映像を残すことが可能となる。
シナリオ番号2には、センサーライト90の動作センサ906が人の動き(つまり、人感)を検知した時に、動作条件(警戒モード:全モード、動作時間帯:22:00〜翌6:00、繰り返し:月〜金)を満たしている場合、スマートプラグ80がスイッチ部850を閉結してコンセント端子852に接続される電気機器の電源を10分間ONにするというシナリオが登録されている。つまり、このシナリオでは、センサーライト90が夜間に人の動きを検知すると、電気機器(例えばスタンドライト)が接続されたスマートプラグ80を10分間ONにするという、処理内容が示されている。これにより、夜間でも人がいるように見せかけることができる。
シナリオ番号3には、屋外に設置された監視カメラ30Bの赤外線センサ313が人感を検知した時に、動作条件(警戒モード:全モード、動作時間帯:22:00〜翌6:00、繰り返し:毎日)を満たしている場合、センサーライト90が、10秒間にわたって、300ルーメンの輝度でライトONの点滅動作を行う。つまり、このシナリオでは、監視カメラ30Bが夜間に人の動き(人感)を検知すると、センサーライト90が10秒間、300ルーメンの輝度で点滅する、という処理内容が示されている。これにより、夜間に屋外の監視カメラ30Bの人感の検知範囲にいる人等を威嚇することができる。なお、これらのシナリオは、一例であり、任意のシナリオが登録されてもよいことは言うまでもない。
図11は、スマートフォン50に表示されるスマートコントロール設定画面GMの一例を示す図である。このスマートコントロール設定画面GMには、センサーライト90を点灯するためのシナリオの設定項目が表示されている。
起動トリガ(Triggered by)の項目m1には、例えば玄関前に設置された監視カメラ(Entrance: Camera 1. Motion)が人感を検知した時が設定されている。
動作内容(Light On with)の項目m2には、例えば玄関前に設置されたセンサーライト(Entrance Motion Light 1)を点灯させる動作が設定されている。
動作内容(詳細)の1つとして、LEDの点灯の仕方(LED Light)の項目m3には、例えば点灯時間(Lighting Duration)の入力項目m31、明るさ(Brightness)の入力項目m32、及びパターン(Lighting Pattern)の項目m33が設定可能である。ここでは、点灯時間が10秒、明るさが300ルーメン、パターンが点滅(Flashing)に設定されている。
また、動作開始条件の1つとして、繰り返し(Repeat)の項目m4が設定可能である。ここでは、曜日(Days)の入力項目m41には、毎日(Everyday)が設定されている。
また、動作開始条件の1つとして、シナリオが動作するARMモード(Arm Mode)の項目m5が設定可能である。ARMモードは、在宅警戒モード(At Home Mode)の項目m51、外出警戒モード(Away Mode)の項目m52、及び警戒解除モード(Disarm Mode)の項目m53のそれぞれにチェックマークが付されることで設定される。全ての項目m51,m51,m53にチェックマークが付された場合、全モードが設定される。ここでは、全モードが設定されている。
なお、ARMモードは、監視カメラシステム5における親機10の動作状態を示すものであり、3つのモードからユーザにより1つのモードが選択されて設定される。
在宅警戒モード(At Home Mode)中では、居住者であるユーザが在宅中でも、例えば窓が開いた場合には、親機10は警報音を出力するとともに、そのユーザが所持するスマートフォン50に異常が発生した旨を通知する。
外出警戒モード(Away Mode)中では、居住者であるユーザが外出中に、例えば窓が開いた場合には、親機10は警報音を出力するとともに、そのユーザが所持するスマートフォン50に異常が発生した旨を通知する。
警戒解除モード(Disarm Mode)中では、居住者であるユーザが在宅中でも外出中でも、例えば窓が開いた場合に、親機10は警報音を出力せず、そのユーザが所持するスマートフォン50にも異常が発生した旨を通知しない。
また、スマートコントロール設定画面GMには、OKボタンm6及びCancelボタンm7が設けられている。スマートコントロール設定画面GMにおける設定項目で、親機10の記憶部103に記憶されているスマートコントロール設定テーブル180を更新又は新規に追加する場合、ユーザはOKボタンm6を押下する。一方、更新しない場合又は新規に追加しない場合には、ユーザはCancelボタンm7を押下する。
次に、スマートコントロールが未設定時、スマートコントロールが未設定時から設定時に変更された時、スマートコントロールが設定時から未設定時に変更された時の、それぞれのセンサーライト90及び親機10の通信に関するシーケンスについて、図12〜図15を参照してそれぞれ説明する。なお、スマートコントロールの設定は、上述したように、例えば図11に示すスマートコントロール設定画面GMを用いてシナリオが新規作成されたことでなされる。以下の説明では、必要に応じて、スマートコントロール設定テーブル180に登録されたシナリオ番号3のシナリオに従って、監視カメラシステム5が動作する場合を示す。
(通常動作:スマートコントロールが未設定時の動作)
図12は、スマートコントロールが未設定時におけるセンサーライト90と親機10との間の通信の動作手順の一例を示すシーケンス図である。図12では、センサーライト90が人感を検知した時(人感検知時)や定期通信を行う時にセンサーライト90のスリープモードを解除する動作手順が示されている。図12の説明の前提として、親機10自身はセンサーライト90を含む他の機器(図1参照)との間で通信が可能なモードに設定されている。
なお、上述したように、センサーライト90は、電池駆動であるため、消費電力の増大を抑制するために、親機10との間ではDECTの無線通信方式を用いて通信可能ではあるが、親機10との間で無線通信を行う必要がある時(例えば図12に示す人感検知時や親機10との間の定期通信時)を除けば、通信をスリープモード(つまり、通信を行っていないモード)に設定している。
図12において、センサーライト90のDECT無線I/F部902は、初期状態では、スリープ状態にある(T0)。従って、親機10からセンサーライト90への通信は不可である。この状態で、センサーライト90内の動作センサ906が人の動き(人感)を検知した場合(T1)、この人感検知を含む動作検知をプロセッサ901に通知する(T2)。なお、動作検知には、人感検知の他、人以外の動物や車等の構造物の検知も含まれる。プロセッサ901は、照度センサ905で検知される照度を取得し(T3)、この照度から周囲が暗いか否かを判断する。
プロセッサ901は、周囲が暗いと判断した場合、ライト907に対し、点灯を指示する(T4)。なお、周囲が暗いか否かの判断は公知技術であり、詳細な説明は割愛するが、例えば手順T3で得られた照度が所定の閾値より小さい値であれば暗いと判断することが可能であり、以下同様である。ライト907は、点灯の指示を受けると、点灯する(T5)。
また、プロセッサ901は、ライト907への点灯指示と略同時に、DECT無線I/F部902のスリープを解除する(T6)。これにより、センサーライト90は、親機10との間で通信が可能となる。また、プロセッサ901は、起動したDECT無線I/F部902を介して、手順T1における動作検知を親機10の制御部109に通知する(T7)。
親機10の制御部109は、センサーライト90から動作検知を受けると、この応答(動作検知応答)を返す(T8)。プロセッサ901は、親機10から動作検知応答を受けると、DECT無線I/F部902をスリープ状態に設定する(T9)。DECT無線I/F部902は、スリープ状態に入る(T10)。これにより、センサーライト90は、親機10との間で通信を不可状態にすることで、常時通信を行う必要がなく、消費電力の増大を抑制することができる。
センサーライト90は、手順T5で点灯を開始した後、人の動きを検知し続けている間は、消灯せずに点灯を続ける。センサーライト90内の動作センサ906は、人の動き(人感)が検知されなくなった場合(T11)、この動作検知終了通知をプロセッサ901に出力する(T12)。図12では、動作センサ906が手順T1〜T11の期間、人感を検知していたことが示されている。
プロセッサ901は、動作検知終了通知を受けると、DECT無線I/F部902のスリープを解除する(T13)。これにより、センサーライト90は、親機10との間で通信が可能となる。また、プロセッサ901は、起動したDECT無線I/F部902を介して、手順T11における動作検知終了を親機10の制御部109に通知する(T14)。
親機10の制御部109は、センサーライト90から動作検知終了を受けると、この応答(動作検知終了応答)を返す(T15)。プロセッサ901は、親機10から動作検知終了応答を受けると、DECT無線I/F部902をスリープ状態に設定する(T16)。DECT無線I/F部902は、スリープ状態に入る(T17)。これにより、センサーライト90は、親機10との間で通信を不可状態にすることで、常時通信を行う必要がなく、消費電力の増大を抑制することができる。
プロセッサ901は、手順T12で動作検知終了通知を受けると、ライト907の点灯時間の計測値が予め設定されたライト907の点灯時間の設定値が経過し、かつ、消灯遅延時間の計測値が消灯遅延時間の設定値が経過した後、ライト907を消灯する(T18)。図12では、ライト907が手順T5〜T18の期間、点灯していたことが示されている。
また、センサーライト90のプロセッサ901は、親機10と定期通信を行っている。例えば、定期通信は90分に1度行われる。プロセッサ901は、定期通信の時刻に達すると、DECT無線I/F部902のスリープを解除する(T19)。これにより、センサーライト90は、親機10との間で通信が可能となる。また、プロセッサ901は、起動したDECT無線I/F部902を介して、親機10の制御部109と定期通信を行う(T20)。この定期通信では、センサーライト90は、動作状況等の情報を親機10に通知して報告することが可能である。
親機10の制御部109は、定期通信応答をセンサーライト90に返す(T21)。プロセッサ901は、親機10から定期通信応答を受けると、DECT無線I/F部902をスリープ状態に設定する(T22)。DECT無線I/F部902は、スリープ状態に入る(T23)。これにより、センサーライト90は、親機10との間で通信を不可状態にすることで、常時通信を行う必要がなく、消費電力の増大を抑制することができる。
このように、図12に示す通常動作では、センサーライト90は、親機10に対し、動作検知の通信及び定期通信を行う期間以外、DECT無線I/F部902をスリープ状態して通信を停止させる。これにより、電池の電力消費が抑えられ、省電力化が図られる。従って、電池の頻繁な交換が無くなる。
(スマートコントロールの未設定時から設定時へ:人感検知時に常時通信オン)
図13は、スマートコントロールが未設定時から設定時に移行した場合のセンサーライトと親機との間の通信の動作手順の第1例を示すシーケンス図である。図13では、センサーライト90が人感を検知した時(人感検知時)にスリープモードを解除して常時通信に切り替える動作手順が示されている。図13の説明の前提として、親機10自身はセンサーライト90を含む他の機器(図1参照)との間で通信が可能なモードに設定されている。
図13において、センサーライト90のDECT無線I/F部902は、初期状態では、スリープ状態にある(T30)。スマートフォン50は、ユーザの操作に応じてスマートコントロール設定画面GMを表示し、ユーザによってスマートコントロール設定画面GMで設定された、センサーライトの点灯に関するシナリオの追加操作を受け付ける(T31)。スマートフォン50は、センサーライトの点灯に関するシナリオのデータを親機10に送信する。
親機10の制御部109は、スマートコントロール設定画面GMで設定されたシナリオを受信すると、記憶部103に記憶されているスマートコントロール設定テーブル180に追加して更新する(T32)。センサーライトを点灯するためのシナリオとして、スマートコントロール設定テーブル180(図10参照)には、例えば屋外設置の監視カメラ30Bが人感検知を行うと、その動作検知通知を親機10に送り、親機10がセンサーライト90に対して点灯を指示するというシナリオが設定される。
シナリオが追加されると、親機10の制御部109は、常時通信フラグをオン(ON)にする(T33)。この後、制御部109は、ユーザが所持するスマートフォン50の表示/操作部503の画面上に、例えば「センサーライトの前で手を振ってください」等の人感検知を促す指示(メッセージ)を表示してもよい。これにより、親機10は、手順T32で追加されたシナリオで規定されたセンサーライト90の動作確認をユーザに試させることができ、使い勝手が向上する。
センサーライト90のDECT無線I/F部902がスリープ状態で、ユーザがスマートフォン50の表示/操作部503上に表示された指示(メッセージ)に従ってセンサーライト90の前で手を振った又は別の第三者がセンサーライト90の検知範囲に入った場合、動作センサ906は、ユーザの手の動き又は人感を検知し(T34)、この動作検知をプロセッサ901に通知する(T35)。プロセッサ901は、照度センサ905で検知される照度を取得し(T36)、この照度から周囲が暗いか否かを判断する。
プロセッサ901は、周囲が暗いと判断した場合、ライト907に対し、点灯を指示する(T37)。ライト907は、点灯の指示を受けると、点灯する(T38)。また、プロセッサ901は、ライト907への点灯指示と略同時に、DECT無線I/F部902のスリープを解除する(T39)。これにより、センサーライト90は、親機10との間で通信が可能となる。さらに、プロセッサ901は、起動したDECT無線I/F部902を介して、手順T34における動作検知を親機10の制御部109に通知する(T40)。
親機10の制御部109は、センサーライト90から動作検知を受けると、この応答を返すとともに、常時通信ONを通知する(T41)。
センサーライト90のプロセッサ901は、常時通信ONの通知を受けると、以後、常時通信OFFの通知を受ける或いは電源がオフに操作されるまで、親機10との間で常時通信を行う。動作センサ906は、ユーザによる手を振る動作が検知されなくなった場合又は別の第三者が検知されなくなった場合(T42)、プロセッサ901に動作検知終了通知を行う(T43)。プロセッサ901は、親機10の制御部109に動作検知終了通知を送信する(T44)。
親機10の制御部109は、動作検知終了応答をプロセッサ901に返す(T45)。プロセッサ901は、手順T45で動作検知終了応答を受けると、ライト907の点灯時間の計測値が予め設定されたライト907の点灯時間の設定値が経過し、かつ、消灯遅延時間の計測値が消灯遅延時間の設定値が経過した後、ライト907を消灯する(T46)。
手順T46の後、センサーライト90と親機10との間の互いの常時通信可能状態は継続しており、親機10の制御部109は、スマートコントロール設定テーブル180に登録されているセンサーライト90の点灯に関するシナリオが満たされた場合、センサーライト90に対し、点灯要求を行う(T47)。
センサーライト90のプロセッサ901は、親機10の制御部109から点灯要求を受け付けると、ライト907に点灯を指示する(T48)。ライト907は、点灯の指示を受け付けると、プロセッサ901から消灯の指示があるまで点灯する(T49)。
親機10の制御部109は、スマートコントロール設定テーブル180に登録されているセンサーライト90の消灯に関するシナリオ(不図示)が満たされた場合、センサーライト90に対し、消灯要求を行う(T50)。
センサーライト90のプロセッサ901は、親機10の制御部109から消灯要求を受け付けると、ライト907に消灯を指示する(T51)。ライト907は、消灯の指示を受け付けると、消灯する(T52)。
このように、センサーライト90が人の動作を検知するとその検知に同期するように、親機10は、センサーライト90に対し、常時通信の設定指示を行う。センサーライト90は、親機10からの設定指示に従って、通信のスリープモードを解除して常時通信を可能に設定する。従って、センサーライト90側に通信開始のトリガがある場合でも、親機10がセンサーライト90との間で通信する機会が確保され、センサーライト90は、親機10との間で通信を行う必要がある場合に常時通信オンに切り替えることができ、使い勝手が向上する。また、スマートフォン50の画面に「手を振ってください」等のメッセージを表示してセンサーライト90による人感検知を促し、センサーライト90から親機10に対し動作検知の通信を行わせる。これにより、親機10からの常時通信オンの設定をセンサーライト90に速やかに反映できる。
(スマートコントロールの未設定時から設定時へ:定期通信で常時通信オン)
図14は、スマートコントロールが未設定時から設定時に移行した場合のセンサーライトと親機との間の通信の動作手順の第2例を示すシーケンス図である。図14では、センサーライト90が定期通信を行う時にスリープモードを解除して常時通信に切り替える動作手順が示されている。図14の説明の前提として、親機10自身はセンサーライト90を含む他の機器(図1参照)との間で通信が可能なモードに設定されている。
図14において、センサーライト90のDECT無線I/F部902は、初期状態では、スリープ状態にある(T60)。手順T61〜T63において、親機10の制御部109が常時通信フラグをオンにする動作は、図13に示した手順T31〜T33と同様の動作であるので、その説明を省略する。
センサーライト90のプロセッサ901は、親機10との間で定期通信を行っている。例えば、定期通信は90分に1度行われる。プロセッサ901は、定期通信の時刻に達すると、DECT無線I/F部902のスリープを解除する(T64)。これにより、センサーライト90は、親機10との間で通信が可能となる。また、プロセッサ901は、起動したDECT無線I/F部902を介して、親機10の制御部109と定期通信を行う(T65)。この定期通信では、センサーライト90は、動作状況等の情報を親機10に通知して報告することが可能である。
親機10の制御部109は、定期通信応答をセンサーライト90に返すとともに、常時通信をオンにする指示を行う(T66)。
手順T66以降、センサーライト90と親機10との間で、DECT無線I/F部902を介して、常時通信が行われる。
図13に示した手順T47〜T52と同様、親機10の制御部109は、スマートコントロール設定テーブル180に登録されているセンサーライト90の点灯に関するシナリオが満たされた場合、センサーライト90に対し、点灯要求を行う(T67)。
センサーライト90のプロセッサ901は、親機10の制御部109から点灯要求を受け付けると、ライト907に点灯を指示する(T68)。ライト907は、点灯の指示を受け付けると、プロセッサ901から消灯の指示があるまで点灯する(T69)。
親機10の制御部109は、スマートコントロール設定テーブル180に登録されているセンサーライト90の消灯に関するシナリオ(不図示)が満たされた場合、センサーライト90に対し、消灯要求を行う(T70)。
センサーライト90のプロセッサ901は、親機10の制御部109から消灯要求を受け付けると、ライト907に消灯を指示する(T71)。ライト907は、消灯の指示を受け付けると、消灯する(T72)。
このように、センサーライト90から親機10への定期通信を利用することで、親機10は、センサーライト90に対し、常時通信の設定指示を行う。センサーライト90は、親機からの設定指示に従って、通信のスリープモードを解除して常時通信を可能に設定する。従って、センサーライト90側に通信開始のトリガがある場合でも、親機10がセンサーライト90との間で通信する機会が確保され、センサーライト90は、親機10との間で通信を行う必要がある場合に常時通信オンに切り替えることができ、使い勝手が向上する。また、定期通信を利用することで、ユーザは、センサーライト90に対して人感検知を行わせる、手を振るような動作を行わないで済む。
図15は、スマートコントロールが設定時から未設定時に移行した場合のセンサーライトと親機との間の通信の動作手順の一例を示すシーケンス図である。図15では、ユーザが所持するスマートフォン50の操作によって、センサーライト90の常時通信をオフに切り替えてスリープモードに移行する動作手順が示されている。図15の説明の前提として、親機10自身はセンサーライト90を含む他の機器(図1参照)との間で通信が可能なモードに設定されており、センサーライト90のDECT無線I/F部902は起動しており、センサーライト90と親機10とが常時通信を行っている。
図15において、スマートフォン50は、ユーザの操作により、センサーライト90の点灯に関するシナリオの削除指示を受け付ける(T81)。
親機10の制御部109は、センサーライト90の点灯に関するシナリオの削除指示を受け付けると、該当するシナリオを、記憶部103に記憶されているスマートコントロール設定テーブル180から削除する(T82)。そして、制御部109は、常時通信フラグをオフ(OFF)にする(T83)。
手順T84の後、親機10の制御部109は、センサーライト90に対し、常時通信オフを指示する(T84)。
センサーライト90のプロセッサ901は、常時通信オフの指示を受け付けると、常時通信OFF応答を制御部109に送信する(T85)。プロセッサ901は、DECT無線I/F部902にスリープを設定する(T86)。DECT無線I/F部902はスリープ状態に移行する(T87)。これにより、センサーライト90は、親機10との間で通信を不可状態にすることで、常時通信を行う必要がなく、消費電力の増大を抑制することができる。
このように、ユーザのスマートフォン50に対する操作によってセンサーライト90の点灯に関するシナリオが削除されると、親機10は、センサーライト90に対し、常時通信オフの設定を行う。従って、親機10は、ユーザの都合のいい時に、センサーライト90と親機10自身との間の通信を常時通信オフに切り替えることができ、使い勝手が向上する。
以上により、本実施形態の監視カメラシステム5では、センサーライト90は、通信のスリープモード中にイベントを検知する(例えば人の動きを検知したり定期通信等を行ったりする)場合、スリープモードをオフにし、親機10に対して人感検知を含む動作検知等の通知を送信する。親機10は、動作検知等の通知を受信すると、通信継続指示としての常時通信オン指示を生成してセンサーライト90に送信する。センサーライト90は、常時通信オン指示の受信に基づいて、スリープモードのオフ状態を継続する。このように、親機10は、センサーライト90におけるスリープモードのオフ状態を継続させる設定(つまり、常時通信オンの設定)に切り替えることが可能である。このため、親機10は、センサーライト90が常に通信を行わなくても、センサーライト90との間で情報を送受信する際にセンサーライト90との間で連携することができ、更に、その連携時に限ってセンサーライト90を常時通信可能にするので、センサーライト90の動作時の省電力化が図れ、使い勝手の劣化を抑制することができる。
また、センサーライト90の動作(例えば点灯、消灯)に関するシナリオが携帯電話端末としてのスマートフォン50等の外部機器の操作又は親機10の表示部106への操作により生成されると、親機10は、シナリオのデータをメモリとしての記憶部103に記憶し、さらにセンサーライト90に送信する。これにより、ユーザは、スマートフォン50を操作することで所望のシナリオを生成することができ、使い勝手が向上する。また、ユーザは、シナリオを生成することで、センサーライトを用いた動作を任意に設定することができる。
また、センサーライト90は、イベントとして、移動体(例えば人)が感知されたことを検知する。これにより、移動体の動作検知を速やかに親機に通知できる。従って、省電力化を図りつつ、検知対象の人物が侵入者等の不審者である場合には監視カメラシステム5における防犯性能を維持できる。また、監視カメラシステム5が防犯用途に用いられない場合でも、センサーライト90が人物の検知結果を速やかに親機10に通知できることで、親機10がセンサーライト90の人物検知を起動トリガにしたスマートコントロールの処理を効果的に行うことができ、利便性が向上する。
また、センサーライト90は、イベントとして、親機10との間の定期通信の時刻に達したことを検知する。これにより、定期的にセンサーライト90と親機10との間で通信が可能となり、通信開始のトリガがセンサーライト側にある場合でも、親機が通信する機会を確保できる。
また、スマートフォン50の操作によりセンサーライト90の動作(例えば点灯、消灯)に関するシナリオのデータが削除されると、親機10は、通信継続解除指示としての常時通信オフ指示を生成してセンサーライト90に送信する。センサーライト90は、常時通信オフ指示を受信すると、スリープモードのオン状態に移行する。このように、常時通信オフの設定に切り替え可能であるので、センサーライト90と親機10とが連携しなくてもよい時には、センサーライト90の消費電力が抑えられ、省電力化を図ることができる。
以上、図面を参照しながら実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば上述した本実施形態では、ユーザは、親機に接続されるスマートフォンからシナリオの設定・解除を行っていたが、親機10に接続されるPC等の電子機器(不図示)にインストールされたブラウザソフトウェアに対する操作からその設定・解除を行ってもよい。