JP6634844B2 - 使用済み中間転写箔の情報保護方法 - Google Patents

使用済み中間転写箔の情報保護方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6634844B2
JP6634844B2 JP2016009692A JP2016009692A JP6634844B2 JP 6634844 B2 JP6634844 B2 JP 6634844B2 JP 2016009692 A JP2016009692 A JP 2016009692A JP 2016009692 A JP2016009692 A JP 2016009692A JP 6634844 B2 JP6634844 B2 JP 6634844B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intermediate transfer
transfer
transfer foil
ink
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016009692A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017128058A (ja
Inventor
佑 加藤
佑 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2016009692A priority Critical patent/JP6634844B2/ja
Publication of JP2017128058A publication Critical patent/JP2017128058A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6634844B2 publication Critical patent/JP6634844B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、インクリボン並びに中間転写箔を用いて、感熱転写方式により中間転写箔の転写層上に画像を形成した後、この転写層上に形成された画像を被転写体上に転写層ごと転写して画像形成を行う画像形成装置、及び中間転写箔から被転写体上に画像を転写する際に転写不良が発生した場合に、前記中間転写箔上に残った情報を判読不能にすると同時に中間転写箔の転用を防止する処理方法に関するものである。
中間転写箔を用いた画像形成方法は、最終的に画像を設ける被転写体の基材が紙やプラスチックというように異なる場合であっても、画像形成時は中間転写箔に対して印画を行うため、印画対象が一定であり、安定した画像形成が可能であることから、インクリボンを用いた画像形成手段の一つして、以前から検討されてきた。
例えば、インクリボンを用いて、サーマルヘッド印字による画像形成を行う手法は既に公知の技術であり、カードへの印字や写真画像の印字出力、シール類への印字など多様な用途に用いられている。しかし、これらの印字手法の多くは、特定の受像層を媒体表面に設ける必要があり、その組み合わせが限定されるという問題があった。
そこで、インクリボンを用いて、特定の受像層(転写層)を有する中間転写箔上に画像を形成し、その後、被転写体に二次転写することにより、最終印画媒体の基材を選ばずに多色画像を形成することが可能な手法として、中間転写方式が提案されてきた(例えば、特許文献1参照)。
中間転写方式は、主にパスポートやID(Identification)カードなどの異なる基材に対して、多色画像を形成する手段として、用いられてきた。しかしながら、パスポートやIDカードなどは、5から10年という比較的長期間の使用を求められる場合も多く、高い耐久性が求められる。このため、インクリボンとして、昇華性の染料を用いたものではなく、顔料を用いた熱溶融形のインクリボンを用いた手法などが提案されてきた(例えば、特許文献2)。
また、パスポートやIDカードといった個人認証媒体においては、偽造や改竄といった不正行為に対する高い耐性も求められている。
そのため、中間転写方式による画像形成手法においても、中間転写箔中にホログラムなどのOVD(Optical Variable Device)層を設けることによって、高い偽造・改竄防止性を付与する手法などが用いられている。
その一方で、インクリボンを用いた画像形成方法においては、画像形成した後にインクリボン側にネガ情報として個人情報が残ってしまうことから、使用済みのインクリボンを廃棄する際に、個人情報保護の観点から使用済みインクリボンの保管方法や処理方法に対して、一定の管理が求められていた。
これに対し、インクリボン側に残されたネガ情報を判読不能にする手法なども提案されている(例えば、特許文献3)。しかしながら、中間転写方式においては、インクリボン側に残された情報の他に、中間転写箔から被転写体に画像転写する際に、被転写体表面の汚れやゴミの影響などによって、画像転写不具合が生じることがあり、これにより中間転写箔側に個人情報の一部が残される場合や、偽造や改竄防止のために設けられたホログラムなどのOVD層の一部が残される場合などがあった。
特開平4−72046号公報 特開平10−58728号公報 特許第4207682号公報
本発明は、これらの問題に対し、中間転写箔から被転写体への画像転写において、転写不具合などが発生した際に、特別な後処理を必要とせず、装置内で速やかに中間転写箔側に残された個人情報の一部あるいは、偽造や改竄の防止のために設けられたOVD層の転用などの不正使用を防ぐための方法を提供しようとするものである。
求項に記載の発明は、基材上に、複数色のインク層領域を所定の順に配列してなるインクリボンに対して、基材上に転写層を有する中間転写箔を対向配置して、サーマルヘッドからなる第1の加熱部を用いて加熱することにより、前記各インク層を前記転写層の所定の位置に転写して画像を形成する工程と、画像が形成された前記中間転写箔に対して、被転写体を重ね合わせ、第2の加熱部によって、前記被転写体上に二次転写して画像を形成する工程と、前記中間転写箔上に二次転写不良部が在るか否かを検知する工程とを含み、二次転写不良部がある場合には、前記中間転写箔を巻き戻し、前記第1の加熱部において、少なくとも前記二次転写不良部を覆うように、1つ以上のインク層を転写形成することを特徴とする使用済み中間転写箔の情報保護方法である。
請求項に記載の発明は、前記中間転写箔が、1画面分毎に前記被転写体に転写されない位置にセンサーマークが設けられており、二次転写不良の発生した前記中間転写箔に対し、前記センサーマークを含み、前記被転写体に転写されるべき1画面の領域全体を覆うように、1つ以上のインク層を転写形成することを特徴とする請求項に記載の使用済み中間転写箔の情報保護方法である。
請求項に記載の発明は、前記被転写体への二次転写不良発生時に、前記中間転写箔に対し、少なくとも二次転写不良発生部を覆うように転写形成されるインク層が、少なくとも墨インクを含み、1つ以上のインク層からなることを特徴とする請求項または請求項に記載の使用済み中間転写箔の情報保護方法である。
本発明によれば、感熱転写方式による画像形成法における中間転写箔を用いた間接転写方式において、中間転写箔上に形成された画像が被転写体に二次転写される際に、何らかの理由により一部の画像やOVDなどの偽造防止要素が中間転写箔に残ってしまった場合に対して、情報漏洩や偽造防止要素の悪用などを防止することが可能となる。
本発明の画像形成装置の一例を示す概念図である。 本発明の使用済み中間転写箔の情報保護方法の一例を示すフロー図である。 中間転写箔上に形成された画像の一例を示す平面図である。 (a)中間転写箔上に形成された鏡像の一例を示す平面図である。(b)(a)で示す鏡像が被転写体に正常に転写された例を示す平面図である。(c)(a)で示す鏡像が被転写体に正常に転写されなかった例を示す平面図である。 最終的に画像形成された被転写体の一例を示す平面図である。 二次転写で不具合の発生した中間転写箔のセンサーマークを有する例を示す平面図である。 センサーマークを有する不具合発生中間転写箔に対し、インキ層を形成した例を示す平面図である。 インクリボンの一例を示す平面図である。 画像形成された中間転写箔の一例を示す断面図である。 不具合発生中間転写箔にインク層を形成した例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図を参照しながら説明する。また、以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の細部について記載される。しかしながら、かかる特定の細部がなくても1つ以上の実施態様が実施できることは明らかであろう。他にも、図面を簡潔にするために、周知の構造及び装置については、その記載を省略している。
なお、全ての図面を通じて、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に本発明の画像形成装置1の概略図を示す。本発明では、中間転写箔10を用いた間接転写方式による画像形成を対象としている。
すなわち、中間転写箔10とインクリボン20とを対向設置し、第1加熱部(サーマルヘッド)50を用いて、中間転写箔10の転写層12上に鏡像画像を形成した後、中間転写箔巻取部10bにより、中間転写箔10の巻取りを行いながら、第2加熱部(熱ロール)60によって、先のサーマルヘッド50で形成した画像を中間転写箔10から被転写体30に対して二次転写して、最終的な画像形成を実施するという画像形成方法である。
ここで、前記熱ロール60による二次転写後に、中間転写箔10から被転写体30への二次転写が確実に実施されたかどうかを検知するための二次転写不良検知部40を設けている。
この二次転写不良検知部40において、被転写体30表面の汚れやゴミなどの影響により二次転写不良が発生しているかどうかの検知を実施することができる。
ここで、用いられる検知装置としては、ラインセンサや撮像カメラなどいずれの装置が用いられていても良い。また、検知の対象としては、前記サーマルヘッド50によって形成された画像部16だけでなく、中間転写箔10にホログラムや回折格子OVD(Optical Variable Device)層、角度によって色の変化する特殊な印刷や蛍光材料などが設けられている場合には、これらの画像も検知できることが望ましく、ラインセンサあるいは撮像カメラによる検知時に必要とされる照明光の波長領域や配置位置などは、その目的に応じて設定することができる。
また、二次転写不良検知部40は、印画領域15全体において、二次転写不良の発生があるかどうかを検知できることが望ましい。但し、印画領域15は、必ずしもその全領域が被転写体30に二次転写されるわけではなく、被転写体30に対して最終的な画像形成を実施した際に、未印画部分が発生しないように、被転写体30への画像形成領域よりも若干面積を大きく印画領域15が設定されていても良い。
図2は、本発明の使用済み中間転写箔の情報保護方法の例を示すフロー図である。図2では、前記第1加熱部(サーマルヘッド)50による画像形成部などについては、詳細な記載が省略されているが、全体として中間転写箔を用いた画像形成方法における既知の手法を採用することができる。例えば、画像の位置あわせ手法やシワ発生防止手法、インクリボン側に残された情報の不可視化処理手法など、既知の手法を採用することが可能であり、前記画像形成部に限らず任意の手法を用いることができる。
本発明の使用済み中間転写箔の情報保護方法においては、図2に示す通り、画像形成装置1側に印画情報が入力されると、まず第1の加熱部(サーマルヘッド)50によって、中間転写箔10に鏡像画像が印字101される。
その後、中間転写箔10は、中間転写箔巻取部10bによって巻き取られ、前記鏡像画像を被転写体30に転写できる位置まで印画領域15を移動させ、第2の加熱部(熱ロール)60によって、被転写体30に対し、画像転写102を実施する。
中間転写箔10は、熱ロール60による二次転写が行なわれると同時に、中間転写箔巻取部10bによって巻き取られ、二次転写不良検知部40によって、二次転写不良部があるかどうか103の判定が実施される。
判定の結果、二次転写不良が発生している場合には、中間転写箔10の二次転写不良の発生した印画領域15を第1の加熱部(サーマルヘッド)50の位置まで巻き戻す104と同時に問題が発生したことを出力105する。この際の出力方法は、本発明の画像形成装置1に表示部(ディスプレイあるいは表示ランプなど)を設けて表示する方法や、画像形成装置1を制御するPC(Personal Computer)などの端末側に出力する方法、あるいはそれら両方への出力を行なう方法など、任意に設定することができる。
また、インクリボン20は、巻き戻されることなく、次画面分の印画開始位置までインクリボン巻取部20bで巻取りを実施する。
その後、サーマルヘッド50によって、少なくとも二次転写不良発生部を覆うように、更に望ましくは、センサーマーク18を含み、かつ印画領域15全体を覆うようにインクリボン20の墨インクBkを印字107する。
これにより、中間転写箔10上に残された個人情報などの秘密情報を視認することが困難となると同時に、OVD層などの残存部を悪用しようとしても全面に墨インキBkが設けられていることにより、明らかに真正品とは異なることから、悪用も困難なとなる。
ここで、前記印画領域15全体を覆うように印字されるインクは、必ずしも墨インキBkに限定されるものではない。但し、一般に身分証などのIDカードやパスポート類などの個人認証媒体の分野では、氏名、ID番号、生年月日などの個人情報を墨インクで印字する例が多いため、これらの情報を視認し難くするためには、同様の色調のインクを用いることが望ましい。墨インクBk以外の使用例としては、シアンC、マゼンタM、イエローYの各色インキを重ね印字する方法などを用いることができる。また、墨Bk、シアンC、マゼンタM、イエローYの各色インクを単独あるいは、2色以上の組み合わせとして用いてあっても良い。更には、インク層によって形成されるパターンは、個人情報などの秘密情報を視認することが困難であれば、単色ベタ柄に限らず、いかなるパターンであっても任意に設定することができる。
上記のように、中間転写箔10の二次転写不良発生部に対し、墨インクの印字を行なった後、前記第1の加熱部(サーマルヘッド)において、新たな鏡像画像を形成する位置まで、中間転写箔10を巻取り108、再印画指示109に基づいて、二次転写不良が発生した鏡像画像を改めて印字する。
この際の再印画指示109は、画像形成装置1内で自動的に実施しても良く、あるいは画像形成装置1を制御するPCなどの端末側から自動的に指示が出されてもよい。また、画像形成装置1を操作するオペレータによって、指示が出される方式であっても良い。
また、再印字指示109が出されるタイミングは、必ずしも二次転写不良発生直後である必要はなく、不良発生情報を記憶するメモリーに情報を記録保持しておき、新たな印画処理を実施した後に、任意のタイミングで再印字指示109が出されても良い。
最終的に画像形成された被転写体30については、形成された画像に問題がないかどうかを画像形成装置1内に設けた別の検査部によって検査106され、問題が発生している場合には、問題が発生したことを出力105し、再印字指示109が成される。この時、105ならびに109の工程については、上述と同様の方法を用いることができる。
ここで、二次転写不良検知部40で検知できない被転写体30に形成された画像の問題としては、例えば第1の加熱部50で発生した場合や、二次転写時に中間転写箔側への残画像は残らないが、シワなどによる二次転写不良が発生した場合、あるいは第1の加熱部50や第2の加熱部60での問題はないが、被転写体に設けたICチップや磁気記録媒体などに記録された個人情報と印画された画像とが一致していない場合などが考えられる。
但し、第1の加熱部50で発生している問題については、第1の加熱部による鏡像画像印字101後に画像検査を実施して、不具合がある場合には、第2の加熱部による被転写体30への画像転写102を実施せずに、104の工程に移行することが望ましい。これは、高価な被転写体30のロスを低減するためである。
何れかの不具合が発生した被転写体30は、二次転写不良検知部40からの情報、あるいは、これとは別に設けた画像検査部からの情報を受けて、正常に二次転写が実施された被転写体の出力部とは異なる別の出力部に出力され、混じることがないようにすることが好ましい。
前記二次転写不良検知部40において、二次転写不良が発生していないと判定された場合には、正常に二次転写が実施された被転写体30として出力され、次の入力情報に基づいた出力作業が実施される。
また、何らかの原因により、画像形成装置1の稼動中に電源がダウンしてしまった場合などには、画像形成装置1に電源を投入した際に、図2に示す工程と同様の動作手順を踏むことによる初期化動作(イニシャライズ)を実施する。
図3は、中間転写箔10に形成される鏡像画像と二次転写後の中間転写箔の例を模式的に示した図である。
図3(a)は、中間転写箔10上に、鏡像画像が形成された例を示しており、(b)は(a)で形成された鏡像画像が正常に被転写体30に二次転写された後の中間転写箔10の状態を示した図である。
ここで、被転写体30に二次転写された後も印画領域15の一部が残されているが、これは、一般にIDカードなどに対して中間転写箔をもちいた画像形成を実施する場合には、カード表面に縁取り部分などの未印画部分を設定せず、全面に印画する場合があることから、二次転写時位置ズレによる未印画部分の発生を防ぐ目的から、被転写体に対する転写面積よりも少し大きい面積で、印画領域15を設定しているためである。
図3(b)では、二次転写領域17において、二次転写不具合部分が残されていない状態を示しており、二次転写された被転写体30の例は、図4に示している。
図3(c)は、二次転写において、不具合が発生した例を示したものである。被転写体30の表面汚れなどの影響により、印画された画像の一部が被転写体30に二次転写されずに中間転写箔10側に残ってしまった例である。図3(c)に示すように、個人情報の一部が中間転写箔10側に残され、そのまま廃棄された場合には、悪意ある第3者によって、悪用される可能性がある。
図5は、中間転写箔10に鏡像画像を形成する際、あるいは得られた鏡像画像を被転写体30に二次転写する際の位置特定に用いられるセンサーマーク部18を設けた中間転写箔10において、二次転写不具合が発生した例を示している。
図5に示すようにセンサーマーク部18を有する中間転写箔10において、二次転写されていない部分を含んだままの状態で廃棄処分等により外部流出した場合、同様の画像形成装置を用いて不正な個人認証媒体などを発行される可能がある。
このような危険性を回避するためには、図6に示すように画像形成装置1が位置の特定に使用しているセンサーマーク部18も含めて、印画領域15全体を覆うように墨インクBkなどのインク層を形成することが望ましい。
これにより、画像形成装置によるセンサーマーク読取が困難となり、同様の画像形成装置を悪用した場合であっても、二次転写動作を不能とさせることができる。
尚、図5ならびに図6において、印画領域15の周縁には一点鎖線が描かれており、センサーマーク部18の周縁には破線が描かれているが、これらの線は実際には存在しておらず、位置関係を明確にするために便宜的に描かれたものである。
図7は、本発明の画像形成装置1で用いられるインクリボン20の一例を示した図である。基材上に墨インクBk、シアンインクC、マゼンタインクM、イエローインクY、プライマーインクPの各インク領域が順次設けられた構成となっている。
本発明で用いられるインクリボンについては、昇華性染料を用いた昇華転写型のインクリボンと顔料を用いた熱溶融型のインクリボンとが考えられる。
パスポートやIDカードなどの個人認証用媒体では、5から10年という長期間の使用を想定する場合があり、形成される印画画像の耐久性を考慮すると、顔料を用いた熱溶融型のインクリボンがより望ましい。
熱溶融型のインクリボンを用いる場合、各インク層に用いる顔料としては、種々の公知
の顔料を使用することができ、例えばカーボンブラック、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、アンスラキノン系、イソインドリノン系等の顔料が挙げられる。これらは、2種類以上を組み合わせて使用することも可能であり、また色相調整のために公知の染料を添加しても良い。
これら色材を有する各インク層のバインダー樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、スルホンアミド樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、石油系樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、スチレン及びその誘導体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ヒドロキシメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類及びメタクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系単量体の単独あるいは共重合体などを用いることができる。また、これらの樹脂は2種類以上混合して用いることもできる。
また、各色インク層には前記顔料やバインダー樹脂の他に、適宜、離型剤、軟化剤、界面活性剤といった添加剤を添加することができる。
このようにして形成されるインクリボン20の基材としては、コンデンサペーパー等の紙、またはポリエステルフィルム、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレンフィルム、あるいはセロファン等が挙げられるが、特に耐熱性や取り扱いの容易性等を顧慮するとポリエステルフィルムが好ましく、具体的にはPET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート)等が好ましい。尚、基材の厚みは、機械的強度、取り扱いの容易さ、あるいは入手の容易性等から2〜50μmが良いが、より好ましくは2〜16μmが好適である。
また、基材には、前記各色インク層に対して反対面側にバックコート層を必要に応じて設けることができ、バックコート層としてはサーマルヘッド50の熱源に密着する層であり、主に耐熱性や滑り性が求められるが、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ウレタンシリコーン樹脂、あるいはこれらにシリコーンオイルやワックス、油脂、微粒子などを添加した公知のものを適宜選択することができる。
ここで、プライマーインクPは、中間転写箔10に鏡像画像を形成した後、被転写体30に二次転写を実施するにあたり、用途やユーザーの要望に応じて、被転写体3の素材や表面処理の状況などが異なる場合があるため、安定した最終印画物の特性を得るためのものである。
プライマーインクPに用いられる樹脂としては、各色インクと同じように、例えば、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、スルホンアミド樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、石油系樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、スチレン及びその誘導体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ヒドロキシメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類及びメタクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系単量体の単独あるいは共重合体などを用いることができる。また、これらの樹脂は2種類以上混合して用いることもできる。また、適宜、各種フィラー類などの添加剤が加えられてあってもよい。
図8は、中間転写箔10に対し、第1の加熱部50において、画像形成した後の例を示す断面図である。
ここで、中間転写箔10は、図8に示す通り、基材11と転写層12とからなっている
中間転写箔10の基材11は、インクリボン20の基材と同様、PETやPENが好ましく、その厚さには特に制限はないが、プリンタの搬送性等を考慮すると一般的には9〜300μmであり、サーマルヘッド50による多色画像の形成及び被転写体への転写時の熱ロール加熱などを考慮すると、12〜100μmがより好ましい。
転写層12としては、熱可塑性樹脂で、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等のスチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸エチル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルプチラール、ポリビニルアセタール等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、石油樹脂、エチレンアクリル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂、ロジン、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、ポリ塩素化オレフィン、セルロース誘導体等の1種又は2種以上の熱可塑性樹脂を主成分として用いることができる。
また、前記中間転写箔10には、その他の層として、剥離層やアンカー層、印刷層、OVD層などが設けられてあってもなんら問題はない。
図9は、中間転写箔10において、二次転写での不具合が発生した場合に、インク層が設けられた例を示す断面図である。ここでは、二次転写されなかった残画像部上にインク層を転写形成した例を示している。
図9に示す通り、二次転写されずに残った印画部16を覆うように、そして被転写体30との接着性向上のために設けられているプライマー層上を覆うように新たなインク層(図9では、墨インクBk)が形成されている。
これにより、二次転写されずに残ってしまった情報を視認することが困難となると同時に、悪意ある第3者が廃棄された使用済み中間転写箔を入手して悪用しようとした場合にも、被転写体30との密着性を向上させるプライマー層が覆われているため、十分な密着性が得られず、偽造品の作成が難しくなる。
また、何らかの方法により、被転写体に接着させることができたとしても、印画部16全体を覆うように墨インク層Bkが形成されているために、一見して真正品ではないことを認識することができる。
以上のことから、本発明の使用済み中間転写箔の情報保護方法を取ることにより、使用済み中間転写箔の廃棄にあたり、面倒な作業を必要とせず、印画装置内で情報保護処理がなされ、より簡便な廃棄作業が可能となる。
10 … 中間転写箔
10a… 中間転写箔巻出部
10b… 中間転写箔巻取部
11 … 基材
12 … 転写層
15 … 印画領域
16 … 印画部
17 … 二次転写領域
18 … センサーマーク部
20 … インクリボン
20a… インクリボン巻出部
20b… インクリボン巻取部
Bk … 墨インク
C … シアンインク
M … マゼンタインク
Y … イエローインク
P … プライマーインク
30 … 被転写体
40 … 二次転写不良検知部
50 … 第1加熱部(サーマルヘッド)
60 … 第2加熱部(熱ロール)

Claims (3)

  1. 基材上に、複数色のインク層領域を所定の順に配列してなるインクリボンに対して、基材上に転写層を有する中間転写箔を対向配置して、サーマルヘッドからなる第1の加熱部を用いて加熱することにより、前記各インク層を前記転写層の所定の位置に転写して画像を形成する工程と、
    画像が形成された前記中間転写箔に対して、被転写体を重ね合わせ、第2の加熱部によって、前記被転写体上に二次転写して画像を形成する工程と、
    前記中間転写箔上に二次転写不良部が在るか否かを検知する工程とを含み、
    二次転写不良部がある場合には、前記中間転写箔を巻き戻し、前記第1の加熱部において、少なくとも前記二次転写不良部を覆うように、1つ以上のインク層を転写形成することを特徴とする使用済み中間転写箔の情報保護方法。
  2. 前記中間転写箔が、1画面分毎に前記被転写体に転写されない位置にセンサーマークが設けられており、二次転写不良の発生した前記中間転写箔に対し、前記センサーマークを含み、前記被転写体に転写されるべき1画面の領域全体を覆うように、1つ以上のインク層を転写形成することを特徴とする請求項に記載の使用済み中間転写箔の情報保護方法。
  3. 前記被転写体への二次転写不良発生時に、前記中間転写箔に対し、少なくとも二次転写不良発生部を覆うように転写形成されるインク層が、少なくとも墨インクを含み、1つ以上のインク層からなることを特徴とする請求項または請求項に記載の使用済み中間転写箔の情報保護方法。
JP2016009692A 2016-01-21 2016-01-21 使用済み中間転写箔の情報保護方法 Active JP6634844B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016009692A JP6634844B2 (ja) 2016-01-21 2016-01-21 使用済み中間転写箔の情報保護方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016009692A JP6634844B2 (ja) 2016-01-21 2016-01-21 使用済み中間転写箔の情報保護方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017128058A JP2017128058A (ja) 2017-07-27
JP6634844B2 true JP6634844B2 (ja) 2020-01-22

Family

ID=59395962

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016009692A Active JP6634844B2 (ja) 2016-01-21 2016-01-21 使用済み中間転写箔の情報保護方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6634844B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017128058A (ja) 2017-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1136276B1 (en) Thermal transfer method and apparatus therefor
EP1013463B1 (en) Information recording medium and information recording apparatus
KR100311108B1 (ko) 열적 염료 전사법용의 수상 소자
JP6519582B2 (ja) 偽造防止媒体、及び、偽造防止媒体の製造方法
JP5832010B2 (ja) 光学読取帳票
US8011841B2 (en) Re-transfer printing machine and method thereof
US20050230965A1 (en) Process for printing a fluorescent security feature on identification cards and cards produced therefrom
US20200086675A1 (en) Information recording medium, label, card and method of authentication
JP6634844B2 (ja) 使用済み中間転写箔の情報保護方法
JP2007030294A (ja) 冊子へのプリント方法および冊子プリンタ
JPH07101138A (ja) フィルムとそれを用いた情報記録媒体並びに印刷物、および偽造判別方法
JP2016165800A (ja) コード形成媒体
JP3580805B2 (ja) 画像形成シートと画像形成方法及び画像形成装置
JP2000225774A (ja) 熱転写インクリボン、画像形成方法、画像形成装置および認証用画像形成物
JP2020066204A (ja) 中間転写箔およびその位置出し方法
JP7206738B2 (ja) 熱転写インクリボンおよび間接熱転写記録方法
JP7159601B2 (ja) 中間転写フィルム
JP2003341243A (ja) 画像記録方法およびそれに使用する画像記録装置
JP7318324B2 (ja) 情報記録体、熱転写媒体、および情報記録体の製造方法
JP7326940B2 (ja) 情報記録体および情報記録体の検証方法
JP6904058B2 (ja) 転写印刷方法
JP7377409B2 (ja) ガイド付顕像化体、表示キット、光透過層及び金型
JP2021185025A (ja) 感熱転写媒体および情報記録体
JP7251134B2 (ja) 偽造防止媒体、表示方法およびその作製方法
KR20000000656A (ko) 열전사 필름

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6634844

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250