JP6904058B2 - 転写印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、いわゆる間接転写印刷方法を利用して、偽造困難な印刷物を製造する方法及びこうして得られた印刷物に関するものである。
間接転写印刷方法は、転写箔と印刷対象物に加えて中間転写媒体を利用して、その印刷対象物の上に印刷画像を形成する技術である。
転写箔には着色インキ層が設けられている。また、中間転写媒体はこの着色インキ層を接着することのできる受像層を有している。そして、この間接転写印刷方法では、まず、転写箔の着色インキ層を中間転写媒体の受像層に転写して印刷画像を形成する。
典型的には、着色インキ層として、イエロー、マゼンタ、シアンの三色、あるいはこの三色に黒色を加えた四色の着色インキ層が用いられており、この四色の着色インキ層を繰り返し転写することにより、中間転写媒体上の受像層にフルカラーの印刷画像を形成することができる。なお、転写印刷の手段としては、サーマルヘッドが一般に用いられている。転写箔に中間転写媒体を重ね、転写箔の裏面からサーマルヘッドを押し当て、部分的に加熱することにより、加熱部位の着色インキ層を転写して、印刷画像を形成するのである。
そして、このようにフルカラーの印刷画像を形成した中間転写媒体を印刷対象物に重ね、中間転写媒体の裏面から熱圧することにより、前記印刷画像を形成した受像層を印刷対象物に転写するのである。転写印刷の手段としては、加熱盤又は加熱ロールを使用することが通常である。
この間接転写印刷方法においては、サーマルヘッドの制御によってさまざまな印刷画像を形成することができ、しかも、印刷画像は中間転写媒体の受像層に形成され、この受像層が印刷対象物に接着して転写されるため、さまざまな材質の印刷対象物に印刷画像を形成することができる。このような利点を生かして、間接転写印刷方法は、印刷対象物ごとに異なる印刷画像を形成する必要のある用途に幅広く利用されている。例えば、身分証明カード(IDカード)等の各種プラスチックカードやパスポート等の冊子を印刷対象物として、その持ち主の住所氏名や顔写真を印刷する用途である。また、同じ転写箔と中間転写媒体とを使用して、材質の異なる印刷対象物にこれら印刷画像を形成することもできる。
ところで、このような用途は、その持ち主の身分等を証明する機能を有するため、形成される印刷画像には、その偽造を困難とする偽造防止機能が付与されていることが望まれている。このような要望に応えるため、前記転写箔として、前述の三色又は四色の着色インキ層に加えて、蛍光顔料を含むインキ層を使用する方法が知られている(特許文献1)。この方法によれば、印刷対象物に、蛍光顔料を含むインキ層をパターン状に形成した印刷画像が形成される。この印刷画像は自然光や室内光の下では観察できず、このため、その存在自体が秘密状態に置かれる。一方、この印刷画像に紫外線を照射すると蛍光を発光するから、この印刷物が真正なものであることが認識できるのである。
特開平11−180057号公報
本発明は、蛍光顔料を含むインキ層を有する転写箔を使用して、しかも、偽造防止機能を高めた間接転写印刷方法を提供するものである。また、併せて、本発明は、偽造防止機能を高めた印刷物を提供する。
すなわち、請求項1に記載の発明は、転写箔基材上に蛍光顔料を含むインキ層を有する転写箔と、中間転写媒体基材上に剥離可能に受像層を有する中間転写媒体と、印刷対象物とを使用する転写印刷方法であって、前記転写箔と中間転写媒体とを重ね、転写箔の前記インキ層を中間転写媒体の受像層の上に転写して印刷画像を形成する1次転写印刷工程と、その中間転写媒体を印刷対象物に重ね、前記印刷画像と共に受像層を印刷対象物に転写する2次転写印刷工程とを有する転写印刷方法において、
前記1次転写印刷工程が、前記インキ層を転写すると共に、前記インキ層と受像層との境界面のうち少なくとも一部の境界面に、可視光を散乱する凹凸を形成する工程であることを特徴とする転写印刷方法である。
次に、請求項2に記載の発明は、前記1次転写印刷工程が、前記インキ層を転写すると共に、前記インキ層と受像層との境界面のうち一部の境界面に、可視光を散乱する凹凸を形成し、残部の境界面を可視光が散乱しない面とする工程であることを特徴とする請求項1に記載の転写印刷方法である。
次に、請求項3に記載の発明は、前記転写箔が蛍光顔料を含む前記インキ層と共に、着色剤を含む着色インキ層を有しており、前記1次転写印刷工程が、蛍光顔料を含む前記インキ層と共に前記着色インキ層を受像層の上に転写する工程であることを特徴とする請求項1又は2記載の転写印刷方法である。
次に、請求項4に記載の発明は、前記1次転写印刷工程が、転写箔と中間転写媒体とを重ね、転写箔の背面側からサーマルヘッドを押し当て、加熱して転写する工程であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の転写印刷方法である。
本発明においては、蛍光顔料を含むインキ層(蛍光インキ層)を受像層と共に印刷対象物に転写して印刷画像を形成するから、紫外線を励起光として、この励起光を印刷画像に照射することにより、この印刷画像は蛍光を発光する。
一方、インキ層と受像層との境界面には、少なくともその一部に、可視光を散乱する凹凸が設けられている。そこで、励起光の光源として、紫外線に加えて短波長の可視光(青色光)を発光する紫外線ランプを使用すれば、この青色光は前記境界面で散乱反射される。
このため、蛍光インキ層で発光した蛍光と、前記境界面で散乱反射した青色光とが重畳して、その混合色を表示する。例えば、前記蛍光が緑色の場合、この緑色光と青色光とが混色して、シアンを表示する。
そして、このような混色がみられない印刷物は、真正なものではないと判断することができる。例えば、紫外線と青色光とを発光するランプで照射して、印刷画像が混合色を表示しないIDカードは偽造カードである。
図1は本発明の転写箔の具体例に係り、図1(a)はその平面図、図1(b)は断面図である。 図2は本発明の中間転写媒体の具体例に係る断面図である。 図3は蛍光インキ層を転写した中間転写媒体に係り、図3(a)は両者の境界面に凹凸が形成されていない中間転写媒体の断面説明図、図3(b)は両者の境界面に凹凸が形成された中間転写媒体の断面説明図である。 図4は本発明の印刷対象物の具体例に係り、図4(a)はその平面図、図4(b)は一部断面図である。 図5は本発明の印刷物の具体例の平面図である。 図6は本発明の印刷物の具体例に係り、図6(a)は両者の境界面に凹凸が形成されていない印刷物の断面説明図、図6(b)は両者の境界面に凹凸が形成された印刷物の断面説明図である。 図7は本発明の中間転写媒体を使用して転写印刷する方法の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の具体例を説明する。
本発明の転写印刷方法においては、転写箔1、中間転写媒体2及び印刷対象物3を使用する。本発明の転写印刷方法は、これら三者を使用して印刷対象物に印刷画像を形成することにより、印刷物を製造する方法である。
図1は転写箔1の具体例に係り、図1(a)はその平面図、図1(b)は断面図である。これらの図に示すように、転写箔1は、転写箔基材11上にインキ層Y,M,C,B,Fを積層して構成されている。なお、インキ層Yはイエローの着色顔料を含む着色インキ層、インキ層Mはマゼンタの着色顔料を含む着色インキ層、インキ層Cはシアンの着色顔料を含む着色インキ層、インキ層Bは黒色の着色顔料を含む着色インキ層である。また、インキ層Fは蛍光顔料を含むインキ層(蛍光インキ層)である。この図から分かるように、各インキ層Y,M,C,B,Fは、転写箔基材11上に面順次に積層されている。
転写箔基材11としては、コンデンサペーパー等の紙、またはポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリルフィルム、ポリプロピレンフィルム、あるいはセロファン等が使用できる。中でも、ポリエステルフィルムを好ましく使用できる。厚みは2〜50μmでよい。
各インキ層Y,M,C,B,Fは、それぞれ、着色顔料又は蛍光顔料を樹脂バインダーに混合して、塗布又は印刷することによって形成することができる。また、このほか、適宜、離型剤、軟化剤、界面活性剤等を配合してもよい。着色顔料としては、種々の公知の顔料を使用することができ、例えばカーボンブラック、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、アンスラキノン系、イソインドリノン系等の顔料が挙げられる。また、蛍光顔料も公知の蛍光顔料を使用することができる。例えば、励起光として紫外線を照射して、緑色の蛍光を発光する蛍光顔料である。樹脂バインダーとしては、例えば、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、スルホンアミド樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、石油系樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等を用いることができる。
次に、中間転写媒体2は、図2に示すように、中間転写媒体基材21上に剥離層22と受像層23とをこの順に積層して構成されている。
中間転写媒体基材21としてはポリエステルフィルムが好ましく使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等である。厚みは10〜300μmでよい。
剥離層22は中間転写媒体基材21と受像層23とを剥離容易とする役割を有している。中間転写媒体基材21と受像層23との剥離は、中間転写媒体基材21と剥離層22との境界面で生じてもよいし、剥離層22と受像層23との境界面で生じてもよい。また、剥離層22が凝集破壊して中間転写媒体基材21と受像層23とが剥離するものであってもよい。
剥離層22は、例えば、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、セルロース系樹脂、ポリアセタール樹脂、あるいはUV硬化樹脂等の各種樹脂を塗布することで構成することができる。また、これら樹脂にシリコンやフッ素系のパウダーや添加剤、あるいはポリエステル樹脂や各種天然ワックス類、合成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪酸エステルとグリセライト系ワックス、アミン及びアマイド系ワックス、高級脂肪酸金属塩などを添加したもので構成してもよい。
次に、受像層23は前記各インキ層Y,M,C,B,Fをこの受像層23上に接着して印刷画像を形成すると共に、印刷対象物3に接着する役割を有するものである。受像層23は、例えば、スチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸エチル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルプチラール、ポリビニルアセタール等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、石油樹脂、エチレンアクリル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂、ロジン、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、ポリ塩素化オレフィン、セルロース誘導体等の各種樹脂を塗布することで構成することができる。
そして、本発明の転写印刷方法においては、まず、1次転写印刷工程として、この中間転写媒体2の受像層23上に印刷画像を形成する。すなわち、転写箔1と中間転写媒体2とを重ね、転写箔1の背面側からサーマルヘッドを押し当て、サーマルヘッドを発熱させることにより、この発熱部位の各インキ層Y,M,C,B,Fを転写する。そして、この転写を各インキ層Y,M,C,B,Fごとに繰り返すことにより、受像層23上にフルカラーの印刷画像を形成することができる。
この1次転写印刷工程においては、サーマルヘッドの発熱量に応じて、受像層23上に転写される各インキ層Y,M,C,B,Fの面積が変化する。すなわち、サーマルヘッドの発熱量が大きいほど転写される各インキ層Y,M,C,B,Fの面積が大きくなる。そこで、この発熱量を制御することにより転写面積を制御して諧調のある印刷画像を形成することができる。例えば、サーマルヘッドの発熱量を256段階に制御すれば、256階調の印刷画像を形成することができるのである。
このようにサーマルヘッドの発熱量に応じて各インキ層Y,M,C,B,Fの転写面積が変化するが、最大の転写面積となる発熱量を超えて、サーマルヘッドを過剰に発熱させると、その熱によって受像層23表面が軟化し、凹凸を発生する。すなわち、このような
過剰な発熱によって、各インキ層Y,M,C,B,Fが受像層23表面に転写されると共に、各インキ層Y,M,C,B,Fと受像層23との境界面に凹凸が形成されるのである。この凹凸は微細なものであり、例えば短波長の可視光(青色光)を散乱する。もちろん、その散乱光の一部は反射散乱光となる。
そこで、この1次転写印刷工程において、前記蛍光インキ層Fを転写する際に、サーマルヘッドの発熱量を、転写に必要な適正な量とすれば、図3(a)に示すように、蛍光インキ層Fと受像層23との境界面には凹凸が形成されず、可視光(青色光)も散乱されない。一方、サーマルヘッドを過剰に発熱させた場合には、図3(b)に示すように、蛍光インキ層Fと受像層23との境界面に凹凸yが形成されて、この凹凸面yが可視光(青色光)を反射散乱する。
そして、このため、励起光の光源として、紫外線に加えて短波長の可視光(青色光)を発光する紫外線ランプを使用すれば、凹凸のない平滑な境界面xを有する部位においては、蛍光インキ層で発光した蛍光が表示される。一方、凹凸面yが形成された部位では、蛍光インキ層で発光した蛍光と、前記境界面で散乱反射した青色光とが重畳して、その混合色を表示する。
例えば、前記蛍光が緑色の場合、凹凸のない平滑な境界面xを有する部位においては、蛍光の緑色が観察できる。一方、凹凸面yが形成された部位では、蛍光の緑色光と青色光とが混色して、シアンが観察できる。また、前記蛍光が赤色の場合には、凹凸面yが形成された部位では、蛍光の赤色光と青色光とが混色して、マゼンタに近い色彩が観察できる。
このため、サーマルヘッドの制御によって、蛍光インキ層Fと受像層23との境界面の一部に可視光(青色光)を反射散乱する凹凸面yを形成し、残部の境界面を可視光が散乱しない面とすることができる。この場合には、蛍光インキ層Fの一部の部位で蛍光と青色光との混合色が表示され、残部の部位で蛍光の色彩が表示される。なお、各着色インキ層Y,M,C,Bが転写された部位では、転写されたインキ層の色彩に応じ、その色彩が表示される。もちろん、この印刷画像を肉眼で観察した場合には、転写された面積に応じて濃淡が観察され、また、各インキ層が混色した中間色も観察できる。
なお、このように蛍光インキ層Fと受像層23との境界面に凹凸面yを形成するためには、例えば、受像層23の材質がエポキシ系樹脂である場合には、サーマルヘッドの発熱面積である84μm×84μmの面積に対して、0.4mJ以上を与えるように発熱制御すればよい。
次に、こうして印刷画像が形成された中間転写媒体2を印刷対象物3に重ね、前記印刷画像と共に受像層23を印刷対象物3に転写する(2次転写印刷工程)ことにより、印刷対象物に印刷画像を形成して印刷物とすることができる。
前述のように、印刷対象物3としては様々な材質のものを使用することができる。例えば、プラスチックカードである。また、紙を材質とする冊子等である。例として、プラスチック製IDカードを図4に示す。図4(a)はその平面図、図4(b)は一部断面図である。
このIDカード3は、コアシート31の片面に印刷画像32を形成し、その両面を透明表面フィルム33,33で被覆したものである。印刷画像32はそれぞれのIDカード3に共通する情報を構成するもので、例えば、図4(a)から分かるように、地紋、カードの種類、カード発行者等を表示している。IDカード3は、ICチップを内蔵するICカ
ードであってもよいし、磁気記録層を有する磁気カードであってもよい。また、ホログラム等の偽造防止手段を施したものでもよい。
2次転写印刷工程は、中間転写媒体2を印刷対象物3に重ね、中間転写媒体2の背面から熱圧して両者を接着した後、中間転写媒体基材21を剥離除去することによって行うことができる。両者の熱圧は加熱盤又は加熱ロールを押圧することによって可能である。また、前述のように、中間転写媒体基材21と剥離層22との境界面で剥離して中間転写媒体基材21を除去してもよいし、剥離層22と受像層23との境界面で剥離して中間転写媒体基材21を除去してもよい。剥離層22の凝集破壊によって中間転写媒体基材21を除去することも可能である。
こうして印刷画像を形成した印刷物(IDカード)3’の例を図5に示す。この図から分かるように、このIDカード3’には、共通情報を示す印刷画像に加えて、2次転写印刷工程で形成された印刷画像が表示されている。この印刷画像のうち、図中、aは四色の着色インキ層Y,M,C,Bで構成されたカラー写真である。また、図中、bは黒色インキ層Bで構成された文字画像である。そして、Fxは蛍光インキ層Fで構成された「ABC」の文字で、しかも、蛍光インキ層Fと受像層23との境界面に凹凸が形成されていない画像を示している(図6(a)参照)。また、Fyは蛍光インキ層Fで構成された「DEF」の文字で、蛍光インキ層Fと受像層23との境界面に凹凸が形成された画像を示すものである(図6(b)参照)。
そして、このため、自然光又は室内光でこのIDカード3’を観察したときには、カラー写真a及び文字画像bが観察できるが、蛍光インキ層Fで構成された「ABC」の文字画像Fx及び「DEF」の文字画像Fyを観察することはできない。一方、紫外線に加えて短波長の可視光(青色光)を発光する紫外線ランプを使用し、その光を励起光として照射すると、前記カラー写真a及び文字画像bに加えて、文字画像Fx及び文字画像Fyを観察することができる。文字画像Fxは蛍光インキで発光する蛍光の色彩であり、文字画像Fyはその蛍光と反射散乱された可視光(青色光)との混合色である。例えば、蛍光インキの発光が緑色の場合、「ABC」の文字画像Fxは緑色に観察でき、「DEF」の文字画像Fyはシアンに観察できる。蛍光インキの発光が赤色の場合には、「DEF」の文字画像Fyはマゼンタに近い色彩である。
そして、このため、IDカード3’に前記励起光を照射したとき、「ABC」の文字画像Fxが緑色で、しかも、「DEF」の文字画像Fyがシアンに見えたときには、他に異常がないことを条件として、このIDカード3’を真正なカードと推定できる。一方、文字画像Fxが緑色ではなく、あるいは、文字画像Fyがシアンではない場合には、そのIDカード3’を真正なものではないと推定できる。
以上、本発明の転写印刷方法に加えて得られる印刷物について説明したが、本発明の転写印刷方法は、その1次転写印刷工程と2次転写印刷工程とを連続して行うことができる。
図7はこの方法を示す説明図である。すなわち、まず、ウエブ状の転写箔1及びウエブ状の中間転写媒体2を巻き出し、ガイドレールに沿って走行させて、両者を重ね合わせ、転写箔1の背面側からサーマルヘッド4を押圧すると共に発熱させ、各インキ層Y,M,C,B,Fを中間転写媒体2に転写して印刷画像を形成する(1次転写印刷工程)。なお、この1次転写印刷工程においては、各インキ層Y,M,C,B,Fを転写する都度中間転写媒体2を巻き戻して転写箔1と位置合わせすることにより、各インキ層Y,M,C,B,Fを転写してカラーの印刷画像を形成することができる。
次に、こうして印刷画像を形成した中間転写媒体2を走行させると共に、印刷対象物3を供給し、両者を重ね合わせ、中間転写媒体2の背面側から熱圧して、その印刷画像を受像層23と共に印刷対象物3に転写し、中間転写媒体基材21を剥離除去する(2次転写印刷工程)。なお、図中、5は加熱ロール、6はバックロールを示す符号である。
1:転写箔 11:転写箔基材 Y:イエローの着色インキ層 M:マゼンタの着色インキ層 C:シアンの着色インキ層 B:黒色の着色インキ層 F:蛍光インキ層
2:中間転写媒体 21:中間転写媒体基材 22:剥離層 23:受像層
3:印刷対象物 31:コアシート 32:共通情報の印刷画像 33:透明表面フィルム
4:サーマルヘッド
5:加熱ロール
6:バックロール
x:凹凸のない境界面 y:凹凸のある境界面
Fx:凹凸のない境界面の蛍光インキ層 Fy:凹凸のある境界面の蛍光インキ層

Claims (4)

  1. 転写箔基材上に蛍光顔料を含むインキ層を有する転写箔と、中間転写媒体基材上に剥離可能に受像層を有する中間転写媒体と、印刷対象物とを使用する転写印刷方法であって、前記転写箔と中間転写媒体とを重ね、転写箔の前記インキ層を中間転写媒体の受像層の上に転写して印刷画像を形成する1次転写印刷工程と、その中間転写媒体を印刷対象物に重ね、前記印刷画像と共に受像層を印刷対象物に転写する2次転写印刷工程とを有する転写印刷方法において、
    前記1次転写印刷工程が、前記インキ層を転写すると共に、前記インキ層と受像層との境界面のうち少なくとも一部の境界面に、可視光を散乱する凹凸を形成する工程であることを特徴とする転写印刷方法。
  2. 前記1次転写印刷工程が、前記インキ層を転写すると共に、前記インキ層と受像層との境界面のうち一部の境界面に、可視光を散乱する凹凸を形成し、残部の境界面を可視光が散乱しない面とする工程であることを特徴とする請求項1に記載の転写印刷方法。
  3. 前記転写箔が蛍光顔料を含む前記インキ層と共に、着色剤を含む着色インキ層を有しており、前記1次転写印刷工程が、蛍光顔料を含む前記インキ層と共に前記着色インキ層を受像層の上に転写する工程であることを特徴とする請求項1又は2記載の転写印刷方法。
  4. 前記1次転写印刷工程が、転写箔と中間転写媒体とを重ね、転写箔の背面側からサーマルヘッドを押し当て、加熱して転写する工程であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の転写印刷方法。
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