JP6634257B2 - 透明積層体 - Google Patents

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本発明は、透明積層体、これを備えた印刷版、及び透明積層体の製造方法に関する。
ガラス繊維フィルムは、機械強度が高く、環境変化による収縮等が小さいという利点があるため、種々の用途に用いられている。例えば、特許文献1では、透明のガラス繊維フィルムを、印刷版の支持体として利用することが開示されている。
特許第2675121号公報
しかしながら、特許文献1のガラス繊維フィルムは、耐溶剤性に問題があった。すなわち、ガラス繊維フィルムに溶剤が接触すると、ガラス繊維フィルムが膨潤し、浸食されるという問題があった。したがって、例えば、印刷版に用いられる透明のガラス繊維フィルムにおいては、耐溶剤性が求められていた。このような問題は、印刷版における支持体のみならず、環境変化による収縮等の寸法変化が小さいことが要求される用途全般においても起こりうる問題であり、さらに、ガラス繊維フィルムのみならず、ガラス繊維以外の繊維が含有されたフィルムを用いる場合にも要望される問題である。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、環境変化による収縮等の寸法変化が小さく、耐溶剤性能が高い、透明積層体、これを備えた印刷版、及び透明積層体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る透明積層体は、透明樹脂が繊維構造物に含浸された繊維含有シート層と、前記繊維含有シート層の少なくとも一方の面に積層された透明の耐溶剤性層と、を備えている。
上記透明積層体は、波長365nmの光透過率が50%以上とすることができる。
上記各透明積層体においては、前記耐溶剤性層の厚みに対する、前記繊維含有シート層の厚みの割合を、0.3以上とすることができる。
上記透明積層体において、前記耐溶剤性層は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びポリイミドから選択することができる。
上記各透明積層体において、前記繊維構造物は、ガラス繊維とすることができる。
本発明に係る印刷版は、印刷面が形成されたシート状の印刷基材と、上述したいずれかの透明積層体であって、前記印刷基材の前記印刷面が形成された面とは反対側の面を支持する透明積層体と、を備えている。
本発明に係る透明積層体の製造方法は、シート状の繊維構造物を、透明で耐溶剤性を有する耐溶剤性シート上に配置する、第1ステップと、前記耐溶剤性シート上で、前記繊維構造物に、透明樹脂を含浸させる、第2ステップと、前記透明樹脂を硬化する、第3ステップと、を備えている。
上記透明積層体の製造方法において、前記第1ステップは、ロール状に巻き取られた前記耐溶剤性シートを繰り出すステップと、ロール状に巻き取られた前記繊維構造物を繰り出しつつ、前記耐溶剤性シートの上に重ね合わせるステップと、を備えることができる。
本発明によれば、環境変化による収縮等の寸法変化を小さくすることができ、しかも耐溶剤性能を高くすることができる。
本発明の一実施形態に係る透明積層体の断面図である。 本発明の一実施形態に係る透明積層体の製造方法を示す概略図である。
以下、本発明に係る透明積層体及びその製造方法の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る透明積層体の断面図である。
<1.透明積層体>
図1に示すように、本実施形態に係る透明積層体は、透明樹脂を繊維構造物に含浸させた繊維含有シート層1と、この繊維含有シート層1の一方の面に配置される耐溶剤性を有する耐溶剤性層2と、を備えている。以下、各部材について詳細に説明する。
<1−1.繊維構造物>
繊維構造物は、繊維材料を用いてシート状に構成したものであり、編物、織物、不織布などが挙げられる。繊維材料としては、公知のガラス繊維、ナノセルロース等を用いることができる。
<1−2.繊維含有シート層>
繊維含有シート層1は、透明樹脂を繊維構造物に含浸させたものである。透明樹脂は、繊維構造物と屈折率が近接するもの、例えば、繊維構造物との波長550nmの光の屈折率の差が、±0.1以下であるものを用いることができる。また、耐熱性を有することが好ましい。ここでいう耐熱性としては、例えば、150℃で極端な収縮や膨張がないことが好ましい。そのような透明樹脂として、具体的には、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、シラン化合物の加水分解縮合物、及びアリル基含有樹脂等を用いることができる。
また、このような繊維含有シート層1の厚みは、例えば、10〜500μmとすることができ、30〜300μmとすることが好ましく、100〜200μmとすることがさらに好ましい。
<1−3.耐溶剤性層>
上記の繊維含有シート層1は、例えば、溶剤と接触すると、それによって、繊維含有シート層が膨潤したり、あるいは浸食されるおそれがある。そこで、本実施形態に係る透明積層体では、繊維含有シート層1の一方の面に、耐溶剤性層2を配置し、溶剤が繊維含有シート層1に接触しないようにしている。耐溶剤性層2が、耐性を奏すべき溶剤は特には限定されないが、例えば、メチルエチルケトン(MEK),N−メチルピロリドン(NMP),アセトンなど、洗浄などに用いる溶剤を挙げることができる。
耐溶剤性層2としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミドなどを挙げることができ、その厚みは、例えば、1〜250μmとすることができ、10〜100μmとすることが好ましい。なお、耐溶剤性層は透明樹脂を侵す溶剤に耐久性のあるものが選ばれる。
また、耐溶剤性層2は、種々の方法で繊維含有シート層1に積層することができ、例えば、シート状の耐溶剤性層2を接着剤により繊維含有シート層1に接着することができる。また、上述した材料からなる液状の耐溶剤性材料を、繊維含有シート層1の一方の面にコーティングすることもできる。さらに、後述するように透明積層体の製造工程において、透明樹脂の硬化に伴って、透明樹脂とシート状の耐溶剤性層2とを固定することができる。
なお、耐溶剤性層2は、繊維含有シート層1の両面に積層することもできる。
<2.透明積層体の厚み>
次に、透明積層体の厚みについて、詳細に説明する。本実施形態に係る透明積層体は、20〜1000μmであることが好ましく、50〜300μmであることがさらに好ましい。これは、20μmよりも小さいと、薄すぎてハンドリングが難しく、また機械強度が低下するからである。一方、1000μmよりも大きいと、硬すぎで湾曲または屈曲し難いため、対象物への取付が困難になるからである。
また、透明積層体における繊維含有シート層1と耐溶剤性層2の厚みの割合、つまり、繊維含有シート層1の厚み/耐溶剤性層2の厚み(以下、厚み比率ということがある)は、以下のように設定することができる。上記のように、繊維含有シート層1により、透明積層体が、高い機械強度を有するとともに、環境変化による収縮等を低減するようにしている。しかしながら、本発明者は、透明積層体の全体の厚みに占める、耐溶剤性層2の厚みが大きくなると、環境変化に対する透明積層体の収縮等の変化が大きくなることを見出した。そこで、透明積層体における、耐溶剤性層2の厚みに対する、繊維含有シート層1の厚みの割合、つまり厚み比率は、0.3以上であることが好ましく、1.5以上であることがさらに好ましく、3.0以上であることが特に好ましい。
これは、厚み比率が0.3より小さいと、透明積層体に占める耐溶剤性層2の厚みが大きくなりすぎ、耐溶剤性層2の物性が透明積層体の物性として発現しやすくなるからである。特に、耐溶剤性層2の厚みが大きくなると、温度線膨張率や湿度線膨張率が大きくなり、環境変化に対する収縮が大きくなるため、好ましくない。一方、厚み比率の上限は、特には限定されないが、大きすぎると、繊維含有シート層1の厚みの割合が大きくなり、可撓性が低減することがあるため、概ね10以下であることが好ましい。
<3.透明積層体の物性>
透明積層体は、上記のように、環境変化に対する収縮が小さいことが好ましく、この観点から、温度線膨張率及び湿度線膨張率が20×10-6/K以下であることが好ましく、15×10-6/K以下であることがさらに好ましく、12×10-6/K以下であることが特に好ましい。また、機械強度としては、例えば、0.8×104MPa以上であることが好ましく、1.0×104MPa以上であることが好ましい。
また、上記のような温度線膨張率、湿度線膨張率、及び機械強度を達成するため、透明積層体の重量のうち、繊維構造物の比率は10〜90%であることが好ましく、30〜70%であることがさらに好ましい。
また、この透明積層体は、透明または半透明であればよいが、例えば、後述する一例であるフレキソ版の支持体として用いる場合には、紫外線を透過する必要があるため、波長が365nm(紫外線)の光透過率が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがさらに好ましい。
<4.透明積層体の製造方法>
次に、本実施形態に係る透明積層体の製造方法の一例を、図2を参照しつつ説明する。図2は当該製造装置の概略図である。同図に示すように、この製造装置においては、繊維構造物11を巻き取った第1ロール3と、上述した耐溶剤性層2を構成する耐溶剤性シート21を巻き取った第2ロール4と、を備えており、第1ロール3が第2ロール4よりも上方に配置されている。また、これらロール3,4の下流側には、コンマコータや、グラビアコータなどのコーティング装置5、乾燥機としてのオーブン6、及びUV照射装置7が,この順で配置されている。
上記のような製造装置では、次のように、透明積層体の製造が行われる。まず、両ロール3,4の下流側では、第2ロール4から繰り出された耐溶剤性シート21の上に、第1ロール3から繰り出された繊維構造物11を重ね合わせ、この状態で繊維構造物11及び耐溶剤性シート21を下流側に繰り出していく。次に、耐溶剤性シート21上にある繊維構造物11に対し、コーティング装置5により、透明樹脂を塗布していく。このとき、耐溶剤性シート21は、液不透過性であるため、透明樹脂は、繊維構造物11を透過しても耐溶剤性シート21によって受け止められ、下方にはほぼ流れ落ちない。
こうして、繊維構造物11に塗布された透明樹脂は、オーブン6の熱により乾燥された後、UV照射装置7によって紫外線が照射され、硬化される。これにより、透明樹脂は、繊維構造物11に含浸された状態で硬化するとともに、耐溶剤性シート21に対しても密着し、固定される。すなわち、透明積層体が作製され、UV照射装置7の下流において、ロール8に巻き取られる。
以上のような製造方法によれば、塗布された透明樹脂が、耐溶剤性シート21上で受け止められるため、例えば、ディッピングなどの繊維含有シートの製造方法に比べ、透明樹脂の使用量を大きく低減することができる。また、透明樹脂の硬化に伴って、耐溶剤性シート21、繊維構造物11、及び透明樹脂を一体化することができる。すなわち、繊維含有シート1の製造に伴い、耐溶剤性シート21の固定も同時に行うことができるため、製造効率を向上することができる。なお、UV硬化性樹脂だけでなく、熱硬化性樹脂を用いても良い。
<5.用途>
上記のような透明積層体は、種々の用途に用いることができる。例えば、フレキソ版などの印刷版において,ゴム版(印刷基材)を支持する支持体として用いることができる。例えば、透明積層体において、耐溶剤性シートとは反対側の面を、ウレタン系接着剤などで、ゴム版に固定することができる。
ここで、本実施形態に係る透明積層体は、機械強度が高く、また温度線膨張率及び湿度線膨張率が小さいという特性を有する。そのため、引っ張りなどの外力や、温度や湿度の変化に対しても、透明積層体の寸法が変化しがたい。その結果、透明積層体により支持されるゴム版の寸法の変化を抑制することができる。また、引っ張りに対する機械強度が高いため、印刷版を印刷胴に取り付ける際に、ゴム版が変形するのを防止することができる。また、インクのパターニング及び硬化させるために、透明積層体はUV透過性が必要である。
また、印刷版に対して、インクの拭き取りに溶剤を用いることがあるが、本実施形態に係る透明積層体は、耐溶剤性層が設けられているため、溶剤が繊維含有シート層に接触するのを防止することができる。これにより、繊維含有シート層が、溶剤によって膨潤したり、浸食されるのを防止することができる。
その他、この透明積層体は、上述した特性が要求される用途、例えば、液晶パネルの支持体等の光学用途に用いることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は、以下の実施例に限定されない。
<1.実施例及び比較例の準備>
以下では、4種類の実施例と2種類の比較例を準備した。いずれも、297×210mmの試験片を作製した。
(実施例1)
繊維構造物として、ユニチカガラスクロス目開き織品(品番:M155)、透明樹脂として、荒川化学製コンポセランSQシリーズ、耐溶剤性シートとして、東洋紡PET−A4100の25μm厚品を準備した。そして、これらの材料を用い、耐溶剤性シートの上に繊維構造物を配置した後、透明樹脂を滴下し、乾燥させた。その後、別のPETフィルムを被せ、その上からローラーで貼り合せて、UV照射して硬化させた。最後に、前記PETフィルムを剥がすことにより実施例1に係る透明積層体(厚み:225μm)を得た。
(実施例2)
繊維構造物として、ユニチカガラスクロス目開き織品(品番:M155)、透明樹脂として、荒川化学製コンポセランSQシリーズ、耐溶剤性シートとして、東洋紡PET−A4300の50μm厚品を準備した。そして、これらの材料を用い、耐溶剤性シートの上に繊維構造物を配置した後、透明樹脂を滴下し、乾燥させた。その後、別のPETフィルムを被せ、その上からローラーで貼り合せて、UV照射して硬化させた。最後に、前記PETフィルムを剥がすことにより,実施例1に係る透明積層体(厚み:250μm)を得た。
(実施例3)
繊維構造物として、ユニチカガラスクロス平織品(品番:H201)、透明樹脂として、荒川化学製コンポセランSQシリーズ、耐溶剤性シートとして、東洋紡PET−A4100の100μm厚品を準備した。そして、これらの材料を用い、耐溶剤性シートの上に繊維構造物を配置した後、透明樹脂を滴下し、乾燥させた。その後、別のPETフィルムを被せ、その上からローラーで貼り合せて、UV照射して硬化させた。最後に、前記PETフィルムを剥がすことにより,実施例2に係る透明積層体(厚み:300μm)を得た。
(実施例4)
繊維構造物として、ユニチカガラスクロス平織品(品番:H28)、透明樹脂として、荒川化学製コンポセランSQシリーズ、耐溶剤性シートとして、東洋紡PET−A4100の100μm厚品を準備した。そして、これらの材料を用い、耐溶剤性シートの上に繊維構造物を配置した後、透明樹脂を滴下し、乾燥させた。その後、別のPETフィルムを被せ、その上からローラーで貼り合せて、UV照射して硬化させた。最後に、前記PETフィルムを剥がすことにより,実施例3に係る透明積層体(厚み:140μm)を得た。
(実施例5)
繊維構造物として、ユニチカガラスクロス平織品(品番:H105)、透明樹脂として、荒川化学製コンポセランSQシリーズ、耐溶剤性シートとして、東洋紡PET−A4100の100μm厚品を準備した。そして、これらの材料を用い、耐溶剤性シートの上に繊維構造物を配置した後、透明樹脂を滴下し、乾燥させた。その後、別のPETフィルムを被せ、その上からローラーで貼り合せて、UV照射して硬化させた。最後に、前記PETフィルムを剥がすことにより,実施例4に係る透明積層体(厚み:220μm)を得た。
(比較例1)
繊維構造物として、ユニチカガラスクロス目開き織160μm品(品番:M155)、透明樹脂として、荒川化学製コンポセランSQシリーズを準備した。ポリエチレンテレフタレートフィルムの上に繊維構造物を配置した後、透明樹脂を滴下し、乾燥させた。その後、別のポリエチレンテレフタレートフィルムを被せ、その上からローラーで貼り合せて、UV照射して硬化させた。最後に、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がすことにより、比較例1に係る透明シートを得た。
(比較例2)
比較例2として、厚みが188μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる透明シートを準備した。
<2.評価>
以下の三種類の試験を行った。
(温度線膨張率)
測定装置としてTA−インスツルメント製 TMA Q400を用い、実施例及び比較例の両端を掴んで、加熱を行い、膨張・収縮を測定した。試験方法は、JIS K7197に基づいた。
(引っ張り応力)
測定装置として島津製作所製 AUTOGRAPH AG−X 500Nを用い、実施例及び比較例の両端を掴んで、引張り力を付与し、その変位を測定して引っ張り応力(ヤング率)を算出した。試験方法は、JIS K7161に基づいた。
(耐溶剤性)
実施例1〜5に対しては、耐溶剤性シート上に、比較例に対しては、いずれかの面に、溶剤としてNMPを2cc滴下した。そして、表面の白化の有無を確認した。
結果は、以下の通りである。
表1の試験結果によれば、実施例1〜5は、耐溶剤性シートが設けられているため、溶剤を滴下しても白化がなかった。一方、耐溶剤性シートが設けられていない比較例1は、溶剤によって繊維含有シートが白化した。
実施例1〜5は、繊維含有シート及び耐溶剤性シートの厚みに関わらず、いずれも高いヤング率を示した。すなわち、透明積層体においては、繊維含有シートを有することで、耐溶剤性シートの厚みに関わらず、比較例2のポリエチレンテレフタレートフィルムの3倍もの高い引っ張り性能を示した。
また、実施例1〜5は、比較例1と比べると、耐溶剤性シートが設けられていることにより、繊維含有シート単体よりも、若干、温度線膨張率が低下しているが、比較例2の概ね10分の1以下の低い温度線膨張率を示している。
以上より、上記各実施例に係る透明積層体は、耐溶剤性能を有し、高い引っ張り応力、及び低い温度線膨張率を示し、高い機械強度及び環境変化による収縮が小さい用途に適していることが分かった。
1 繊維含有シート層
2 耐溶剤性層

Claims (8)

  1. 溶剤使用環境下で他の部材を支持する支持体として用いられる透明積層体であって、
    透明樹脂が繊維構造物に含浸された繊維含有シート層と、
    前記繊維含有シート層の少なくとも一方の面に積層された透明の耐溶剤性層と、
    を備え、
    前記耐溶剤性層は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びポリイミドから選択される、透明積層体。
  2. 透明樹脂が繊維構造物に含浸された繊維含有シート層と、
    前記繊維含有シート層の少なくとも一方の面に積層された透明の耐溶剤性層と、
    を備え、
    前記耐溶剤性層は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びポリイミドから選択される
    前記耐溶剤性層の厚みに対する、前記繊維含有シート層の厚みの割合が、2.0以上である、透明積層体。
  3. 波長365nmの光透過率が50%以上である、請求項1または2に記載の透明積層体。
  4. 前記耐溶剤性層の厚みに対する、前記繊維含有シート層の厚みの割合が、0.3以上である、請求項に記載の透明積層体。
  5. 前記繊維構造物は、ガラス繊維である、請求項1から4のいずれかに記載の透明積層体。
  6. 印刷面が形成されたシート状の印刷基材と、
    請求項1から5のいずれかに記載の透明積層体であって、前記印刷基材の前記印刷面が形成された面とは反対側の面を支持する透明積層体と、
    を備えている、印刷版。
  7. シート状の繊維構造物を、透明で耐溶剤性を有する耐溶剤性シート上に配置する、第1ステップと、
    前記耐溶剤性シート上で、前記繊維構造物に、透明樹脂を含浸させる、第2ステップと、
    前記透明樹脂を硬化する、第3ステップと、
    を備え、
    前記耐溶剤性層は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びポリイミドから選択される、透明積層体の製造方法。
  8. 前記第1ステップは、
    ロール状に巻き取られた前記耐溶剤性シートを繰り出すステップと、
    ロール状に巻き取られた前記繊維構造物を繰り出しつつ、繰り出された前記耐溶剤性シートの上に重ね合わせるステップと、
    を備えている、請求項7に記載の透明積層体の製造方法。
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