JP6632651B2 - 光モジュールの製造方法、及び、光モジュール - Google Patents

光モジュールの製造方法、及び、光モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP6632651B2
JP6632651B2 JP2018045789A JP2018045789A JP6632651B2 JP 6632651 B2 JP6632651 B2 JP 6632651B2 JP 2018045789 A JP2018045789 A JP 2018045789A JP 2018045789 A JP2018045789 A JP 2018045789A JP 6632651 B2 JP6632651 B2 JP 6632651B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
receiving
emitting
optical fiber
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2018045789A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019159114A (ja
Inventor
将人 瀧ヶ平
将人 瀧ヶ平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2018045789A priority Critical patent/JP6632651B2/ja
Publication of JP2019159114A publication Critical patent/JP2019159114A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6632651B2 publication Critical patent/JP6632651B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Description

本発明は、高い効率で光電変換を行う場合に好適な光モジュールの製造方法、及び、光モジュールに関する。
光モジュールとして、光エネルギーと電気エネルギーとの変換を行う光電変換素子と光ファイバとが互いに固定され、光電変換素子と光ファイバとの間で光が伝搬するものがある。この光電変換モジュールでは、光信号から電気信号に信号が変換されたり、電気信号から光信号に信号が変換されたりする。このような光電変換モジュールの例として、光ファイバがレーザダイオード(LD:Laser Diode)に固定されレーザダイオードから出射する光を光ファイバで伝搬するものや、光ファイバがフォトダイオード(PD:Photodiode)に固定され、光ファイバから出射する光がフォトダイオードで受光されるものを挙げることができる。
下記特許文献1には、このような光モジュールが記載されている。下記特許文献1に記載の光モジュールは、光電変換素子である光半導体素子上に光ファイバが所定の間隔をあけて配置され、光半導体素子と光ファイバとの間に透明な樹脂が充填され、光ファイバが光半導体に固定されている。この透明な樹脂は、光半導体素子の受発光部と光ファイバの端面との間にも充填されると共に、光ファイバの長手方向及び受発光面に垂直な方向のそれぞれに対して傾斜する傾斜面を有している。この透明な樹脂は、当該傾斜面で光を反射し、光半導体素子の受発光部と光ファイバのコアとを光学的に結合する光結合部とされる。従って、光半導体素子の受発光部から出射する光は当該光結合部を介して光ファイバのコアに入射し、光ファイバのコアから出射する光は当該光結合部を介して光半導体素子の受発光部に入射する。
国際公開第WO2011/083812号
上記特許文献1に記載の光モジュールでは、光結合部が樹脂で形成されることにより、低コストで高効率な光伝送をすることができる。しかし、光の損失がより低減された光モジュールが求められている。
そこで、本発明は光の損失を低減し得る光モジュールの製造方法、及び、光モジュールを提供することを目的とする。
本発明は、光の受光または発光を行う受発光部を有する光電変換素子と、光ファイバと、表面の所定領域で光を内部反射して前記光ファイバのコアと前記受発光部とを光学的に結合させる光透過樹脂と、を有する光モジュールの製造方法であって、前記光電変換素子の素子面から前記受発光部が露出する受発光面に沿って長手方向が延在するように前記光ファイバの一方の端部を配置する配置工程と、前記素子面における前記受発光面を含む樹脂配置領域に光透過樹脂を塗布する塗布工程と、前記光透過樹脂が前記受発光面と前記光ファイバの前記一方の端部とに接した状態で前記光透過樹脂を硬化する硬化工程と、を備え、前記光電変換素子は、前記樹脂配置領域の縁の少なくとも一部において、前記素子面が凹む段差部を有し、前記塗布工程では前記段差部のエッジで前記光透過樹脂が止まるように塗布を行うことを特徴とするものである。
この光モジュールの製造方法では、樹脂配置領域の縁の少なくとも一部に段差部が設けられている。ところで、未硬化の樹脂を基材に塗布する場合、平面では濡れ広がる場合であっても、段差部のエッジでは表面張力により樹脂の濡れ広がりが止まる傾向にある。従って、このような光モジュールの製造方法によれば、塗布工程において、光透過樹脂の表面張力により、当該光透過樹脂の濡れ広がりを段差部のエッジで止め易くすることができる。このため、光透過樹脂が塗布される領域を段差部のエッジにより正確に制御することができ、上記特許文献1に記載の光モジュールの様に樹脂の流れを止めるべき部位に段差が設けられていない場合と比べて、光透過樹脂の形状をより正確に制御することができる。従って、光ファイバのコアと光電変換素子の受発光部との間における光の結合損失を抑制し得る光モジュールを製造することができる。また、光透過樹脂は光電変換素子の放熱の妨げになる傾向にあるが、段差部により光透過樹脂の塗布範囲が制限されるため、製造される光モジュールの放熱の低下を抑制し得る。従って、本発明の光モジュールの製造方法によれば、信頼性に優れる光モジュールを製造し得る。なお、硬化工程において光透過樹脂が受発光面と光ファイバの一方の端部とに接した状態とされれば、配置工程と塗布工程とはどちらが先に行われても良く、配置工程の少なくとも一部と塗布工程の少なくとも一部とが同時に行われても良い。
また、本発明の光モジュールは、光の受光または発光を行う受発光部を有する光電変換素子と、前記光電変換素子の素子面から前記受発光部が露出する受発光面に沿って長手方向が延在するように一方の端部が配置される光ファイバと、前記光ファイバの前記一方の端部に接すると共に前記素子面における前記受発光面を含む樹脂配置領域に配置され、表面の所定領域で光を内部反射して前記光ファイバのコアと前記受発光部とを光学的に結合する光透過樹脂と、を備え、前記光電変換素子は、前記樹脂配置領域の縁の少なくとも一部において、前記素子面が凹む段差部を有し、前記光透過樹脂は前記段差部のエッジまで配置されていることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、光透過樹脂の形状を適切にしやすく、光ファイバのコアと光電変換素子の受発光部との間における光の結合損失を抑制することができる。また、光電変換素子に段差部が形成されることにより、段差部が形成されない場合と比べて光電変換素子の表面積を増加させることでき、光電変換素子の放熱性を高めることができる。また、上記のように光透過樹脂は光電変換素子の放熱の妨げになる傾向にあるが、本発明の光モジュールでは光透過樹脂の広がりが段差部のエッジまでに制限されることで、放熱の低下を抑制することができる。こうして本発明の光モジュールによれば、信頼性に優れた光モジュールとすることができる。
また、前記段差部は、前記受発光面を囲む曲線状に延在することが好ましい。この場合、前記光ファイバは、前記受発光面の向く方向から見る場合に前記コアの中心を通る直線が前記受発光面と重なるように配置されることがより好ましい。
このような構成である場合、光透過樹脂の光が内部反射する表面の所定領域を受発光部を囲むような曲面状の形状に形成し易くすることができる。ところで、光電変換素子が発光素子であり受発光部が発光部である場合、発光部から出射する光は所定の発散角を有して伝搬する。このように光が所定の発散角を有して伝搬する場合に、上記のように光透過樹脂の光が内部反射する表面の所定領域が受発光部を囲むような曲面状の形状とされることで、反射した光を光ファイバのコアに集光させ易くすることができる。また、光電変換素子が受光素子であり受発光部が受光部である場合、光ファイバのコアから出射する光は、所定の発散角を有して光透過樹脂内を伝搬する。この場合であっても、上記のように光透過樹脂の光が内部反射する表面の所定領域が受発光部を囲むような曲面状の形状とされることで、反射した光を受光部に集光させ易くすることができる。特に、受発光面の向く方向から見る場合に受発光部がコアの中心を通る直線と重なる位置に配置される場合、受発光部と光ファイバのコアとの光学的な結合をより強くすることができる。こうして、本構成によれば、光の結合損失をより抑えた光モジュールとし得る。
また、前記段差部は前記光ファイバの前記一方の端部の長手方向に垂直な直線状に延在することが好ましい。この場合、前記光電変換素子は前記コアと光学的に結合する前記受発光部を複数有することが好ましい。
このように段差部が直線状とされることで、段差部が曲線状の場合と比べて段差部を形成するための加工をより容易に行うことができる。また、直線状の段差部のエッジで樹脂が止まることで、光透過樹脂の光が内部反射する表面の所定領域の形状を平面に近づけることができる。この場合、上記のように複数の受発光部が光ファイバのコアと光学的に結合している場合に、それぞれの受発光部とコアとの光学的な結合の効率を均一に近づけることができる。それぞれの受発光部とコアとの光学的な結合の効率に大きな差がある場合、最もコアとの光学的な結合の効率が高い受発光部が機能しなくなると、コアと複数の受発光部とが結合する全体の光量が大きく変化する。これに対し、それぞれの受発光部とコアとの光学的な結合の効率が均一に近い場合、どれか一つの受発光部が機能しなくなっても、コアと複数の受発光部が結合する光量が大きく変化することを抑制することができる。従って、どれか一つの受発光部が機能しなくなっても、光モジュールが機能しなくなることを抑制し得る。また、上記のように光透過樹脂の光が内部反射する表面の所定領域の形状を平面に近づけることにより、複数の受発光部の位置がずれても、それぞれの受発光部とコアとの光学的な結合の効率のずれを抑制することができる。このため信頼性に優れる光モジュールとすることができる。
また、前記段差部は、溝により形成されるが好ましい。
段差部が溝により形成されることで、段差部をエッチング等により容易に形成することができる。
また、前記エッジの角度は鋭角とされることが好ましい。
このように段差部のエッジの角度が鋭角とされると、エッジの角度が鈍角である場合と比べて当該エッジにおける未硬化の光透過樹脂の濡れ広がる力が小さくなり、光透過樹脂を塗布する際に、光透過樹脂をより段差部のエッジで停止させ易くなるため、光透過樹脂の形状をより適切にすることができる。従って、光の結合損失をより抑えた光モジュールとし得る。
以上のように、本発明によれば、光の損失を低減し得る光モジュールの製造方法、及び、光モジュールが提供される。
本発明の第1実施形態に係る光モジュールを示す平面図である。 図1の光モジュールの要部を示す拡大平面図である。 図2のIII−III線に沿った光モジュールの断面図である。 図1に示す光モジュールの製造方法の工程手順を示すフローチャートである。 配置工程後の様子を示す図である。 塗布工程の様子を示す図である。 第1実施形態に係る光モジュールの他の例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る光モジュールの要部を示す拡大平面図である。 図8のVIII−VIII線に沿った光モジュールの断面図である。 段差部の第1の変形例を示す平面図である。 段差部の第2の変形例を示す平面図である。 段差部の第3の変形例を示す断面図である。 段差部の第4の変形例を示す断面図である。
以下、本発明に係る光モジュール、及び、その製造方法の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、本実施形態の光モジュールについて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る光モジュールを示す平面図である。
図1に示すように、本実施形態の光モジュール1は、基板10と、光電変換素子20と、光ファイバ30と、光透過樹脂41と、固定樹脂45とを主な構成として備える。
基板10は、本実施形態ではプリント配線板であり、基板本体11と、基板本体11上に形成される端子12及びランド13,14とを備える。基板本体11は、ガラスエポキシやセラミック等の絶縁体から成る板状の部材である。また、端子12及びランド13,14は、銅箔等の導電体から成る。ランド13は、光電変換素子20の信号用の端子と接続されるためのランドであり、ランド14は、光電変換素子20のグランド端子と接続されるためのランドであり、端子12は、外部の機器と接続される端子である。一方の端子12とランド13、及び他方の端子12とランド14とは、それぞれ図示しない配線や他の電子部品を介して互いに電気的に接続されている。
図2は、図1の光モジュールの要部を示す拡大平面図であり、図3は、図2のIII−III線に沿った光モジュールの断面図である。ただし、図2では、光電変換素子20の一部を示し、図3では、基板10を省略している。
図1から図3に示すように、基板10上には光電変換素子20が固定されている。光電変換素子20は、GaAs(ガリウムヒ素)等から成る基体にInGaP(インジウムガリウムリン)等から成る受発光部25が設けられる素子で光半導体素子と呼ばれる場合がある。光電変換素子20は、光信号から電気信号への変換を行う受光素子または電気信号から光信号への変換を行う発光素子とされる。光電変換素子20はこのように受光や発光を行うため、光電変換素子20の所定の面である素子面21からは受発光部25が露出しており、この露出した部分がの受発光面26とされる。受発光部25は光の受光または発光を行う。なお、ここでいう露出とは光学的に露出していることを指し、例えば、受発光部25上に薄い透明な層が形成されていても良い。
光電変換素子20が受光素子である例としては、フォトダイオード等を挙げることができ、この場合、受発光部25は受光部とされ、素子面21は受光素子面とされ、受光部の受光面が受光素子面から露出する。また、光電変換素子20が発光素子である例としては、面発光レーザダイオード等を挙げることができ、この場合、受発光部25は発光部とされ、素子面21は発光素子面とされ、発光部の発光面が発光素子面から露出する。
なお、本実施形態では、光電変換素子20は1つの受発光部25を有している。また、光電変換素子20は、図2、図3に示すように、その表面に絶縁層27と配線層28とが積層されており、受発光面26は、これら絶縁層27及び配線層28から露出している。また、光電変換素子20の素子面21には配線層28を介して受発光部25と電気的に接続される信号用の端子23が形成されており、素子面21と反対側には図示せぬグランド端子が形成されている。端子23と基板10のランド13とは、ワイヤ配線15を介して電気的に接続され、図示せぬグランド端子と基板のランド14とが電気的に接続されている。ワイヤ配線15は、導電性の配線であり、例えば、金、アルミニウム、銅等の金属から成る。なお、本実施形態とは異なるが、グランド端子が素子面21に形成される場合もあり、この場合当該グランド端子と電気的に接続されるランドがランド13とは別に設けられ、当該グランド端子と当該ランドとがワイヤ配線等で電気的に接続される。
また、光電変換素子20の素子面21における受発光部25を基準とした光ファイバ30側と反対側には溝部16が形成されている。つまり、本実施形態では、溝部16は、光電変換素子20の素子面21における受発光部25と端子23との間に形成されている。また、本実施形態では、溝部16は、受発光面26の向く方向から見る場合に、受発光面26を囲む円弧状の曲線状に形成されている。すなわち、溝部16は、受発光部25側が凹状とされる曲線状に形成されている。この溝部16により、溝部16の受発光部25側に段差部17が形成され、この段差部17によりエッジ18が形成されている。溝部16が上記の形状とされるため、段差部17及びエッジ18も受発光面26の向く方向から見る場合に、受発光面26を囲む円弧状の曲線状に延在する。また、本実施形態では、エッジ18の角度が概ね90度とされる。このエッジ18を縁の一部として、素子面21における受発光面26を含む領域が、光透過樹脂41が配置される樹脂配置領域40とされる。従って、段差部17は、樹脂配置領域40の縁の少なくとも一部に沿って形成され、素子面21が凹む形状とされる。また、上記エッジ18の形状より、樹脂配置領域40の光ファイバ30側と反対側における縁の少なくとも一部の形状は、受発光面26を囲む円弧状の曲線状となる。
また、光電変換素子20の素子面21上には、光ファイバ30が固定されている。光ファイバ30は、コア31と、コア31の外周面を囲むクラッド32とクラッド32の外周面を被覆する保護層33とを有する。コア31の平均屈折率はクラッド32の屈折率よりも高くされる。このような光ファイバとしては、コア31及びクラッド32が石英から形成される石英系光ファイバや、コア31及びクラッド32がプラスチックから形成されるプラスチック光ファイバや、コアが石英から形成されクラッドがプラスチックから形成されるポリマークラッド光ファイバ等を挙げることができる。また、コア31の屈折率分布で分類すると、光ファイバ30としては、例えば、コア31の中央部の屈折率がコア31の外周部の屈折率よりも高くされるグレーデッドインデックスファイバや、コア31の径方向の屈折率が概ね一定であるステップインデックスファイバ等を挙げるとこができる。なお、保護層33は、例えば光硬化樹脂等から形成される。
光ファイバ30は、例えば、複数のモードの光を伝搬するマルチモードファイバとされる。クラッド32の外径は特に限定されないが、例えば125μmとされ、コア31の直径は、マルチモードファイバの場合、例えば50μmとされる。なお、光ファイバ30は、基本モードの光のみを伝搬するシングルモードファイバであっても良く、この場合、コア31の直径は、例えば10μmとされる。
光ファイバ30は、光電変換素子20に固定される側の一方の端部において、保護層33からクラッド32が露出するように所定の長さ口出しされている。また、本実施形態では、光ファイバ30の端面は長手方向に垂直とされる。この口出しの長さは、例えば、10μm以上15mm以下とされることが好ましく、1.5mm以上5mm以下とされることがより好ましい。クラッド32が口出しされた光ファイバ30の一方の端部は、クラッド32の外周面が光電変換素子20の素子面21に接するように光電変換素子20上に配置されている。このため、光ファイバ30は、長手方向が受発光面26に沿って配置されている。また、光ファイバ30は、受発光面26の向く方向に沿って見る場合に、少なくとも受発光面26の中心と重ならないように配置されると共に、光ファイバ30のコア31の中心を通る直線が受発光部25の中心を通るように配置されている。また、図2、図3に示すように、光ファイバ30は、受発光面26の全体と重ならないように配置されることがより好ましい。
光ファイバ30の一方の端部が光電変換素子20上に配置された状態において、光ファイバ30の保護層33と保護層33から露出したクラッド32の一部は、固定樹脂45により基板10に固定されている。固定樹脂45は、硬質な樹脂であり、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂またはこれらを混合または合成した樹脂等の光硬化樹脂とされる。この固定樹脂45により、光ファイバ30の位置が動くことが抑制される。
また、光電変換素子20上に配置された光ファイバ30の一方の端部は、光透過樹脂41で光電変換素子20に固定されている。光透過樹脂41は、光ファイバ30を伝搬する光を透過する樹脂から構成される。このような樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂またはこれらを混合または合成した樹脂等の光硬化樹脂を挙げることができ、光透過樹脂41は、樹脂配置領域40に塗布により配置された後に硬化されている。
樹脂配置領域40に配置される光透過樹脂41は、段差部17のエッジ18まで配置されており、段差部17内には配置されていない。上記のように段差部17及びエッジ18は受発光部25を囲む円弧状の曲線状に延在するため、エッジ18まで配置される光透過樹脂41の縁も受発光部25を囲む円弧状の曲線状に延在する。このため、本実施形態では、光透過樹脂41の表面の少なくとも一部が受発光部25を囲む曲面状に形成されており、光透過樹脂41は全体として概ね円錐状の形状とされる。
なお、上記のように光ファイバ30及び光透過樹脂が配置された状態で、光ファイバ30のコア31を長手方向に沿って光透過樹脂41の表面の所定領域42に映し出して内部反射させ、光電変換素子20に映し出される光ファイバ30のコア31の領域が射影領域AR1とされる。この射影領域AR1は上記樹脂配置領域40内に位置し、本実施形態では、受発光部25は射影領域AR1内に位置する。つまり、光ファイバ30の一方の端部は、このように受発光部25が位置するように光電変換素子20上に配置されるのである。また、受発光面26の法線方向から見る場合において、段差部17の光ファイバ30の長手方向に垂直な方向における長さL1は、射影領域AR1における光ファイバ30の長手方向に垂直な方向の長さM1以上とされることが好ましい。
このように光ファイバ30及び光透過樹脂41が配置された状態で、この光透過樹脂41は、表面の所定領域42で光を内部反射することにより、光ファイバ30のコア31と光電変換素子20の受発光部25とを光学的に結合させている。従って、図3において破線で示す光軸Cのように、光ファイバ30と受発光部25との間を伝搬する光は、光透過樹脂41の表面の所定領域42で内部反射して伝搬する。この所定領域42が、上記の受発光部25を囲む曲面状に形成された光透過樹脂41の表面の一部とされる。
また、本実施形態では、受発光部25が露出する受発光面26の中心から上記所定領域42までの距離と、光ファイバ30の端面におけるコア31の中心から上記所定領域42までの距離とが互いに等しくされている。従って、図3に示すように、受発光面26の垂線に対する光を内部反射する上記所定領域42の角度をθとすると、角度θは、40度以上50度以下であることが好ましく、45度であることがより好ましい。
なお、光透過樹脂41は、固定樹脂45よりも軟質であることが好ましい。仮に、光透過樹脂41が固定樹脂45よりも硬質である場合、光モジュール1に振動等が加わり、固定樹脂45が変形して光ファイバ30の端部が動くと、当該端部の動きによる応力が光電変換素子20にかかり、光電変換素子20に損傷を与える懸念がある。しかし、上記のように光透過樹脂41が固定樹脂45よりも軟質であれば、固定樹脂45が変形する場合に、当該変形により光ファイバ30に過度の応力が加わって光ファイバ30が損傷することを抑制したり、当該変形による光ファイバ30の端部の動きを光透過樹脂41が吸収することで、光電変換素子20が損傷することを抑制したりすることができる。
次に光モジュール1の動作について説明する。
光モジュール1の光電変換素子20が発光素子の場合、光モジュール1の端子12に入力する電気信号に基づき、光電変換素子20の端子23に電気信号が入力し、発光部である受発光部25から光が出射する。受発光部25から出射する光は、光透過樹脂41の表面の所定領域42で内部反射し、光ファイバ30のコア31に入射し、コア31を一方の端部から他方の端部に向かって伝搬する。
一方、光モジュール1の光電変換素子20が受光素子の場合、光ファイバ30の一方の端部から光が出射すると、コア31から出射する光は、光透過樹脂41の表面の所定領域42で内部反射し、受光部である受発光部25で受光される。受発光部25で光が受光されると、光電変換素子20の端子23から電気信号が出力し、当該電気信号に基づく電気信号が光モジュール1の端子12から出力する。
このように、光ファイバ30のコア31や光電変換素子20の受発光部25から光が出射する際に、光は所定の発散角を有して出射して、当該発散角を有して光透過樹脂41内を伝搬する。しかし、本実施形態では、段差部17のエッジ18の形状が上記のように曲線状とされ、光透過樹脂41がエッジ18まで配置されているため、光が内部反射する所定領域42が受発光部25を囲むような曲面状とされる。従って、所定領域42で内部反射した光は、発散角が抑えられる。このため、本実施形態の光モジュール1によれば、光の損失を抑制することができ、効率の良い光電変換をすることができる。
次に、本実施形態の光モジュールの製造方法について説明する。
図4は、図1に示す光モジュール1の製造する工程手順の一例を示すフローチャートである。図4に示すように本実施形態の光モジュール1の製造方法は、配置工程P1と、塗布工程P2と、硬化工程P3とを主な工程として備える。
<配置工程P1>
まず、図1に示すような、予め光電変換素子20が実装された基板10、及び、光ファイバ30を準備する。準備された光電変換素子20が実装された基板10において、端子23と基板10のランド13とは、ワイヤ配線15を介して電気的に接続されている。また、光電変換素子20の素子面21には溝部16が形成され、溝部16により段差部17が形成されている。溝部16は、例えば、エッチング等により形成されている。また、光ファイバ30は、上記のように一方の端部が口出しされた状態とされる。
このように光電変換素子20が実装された基板10と光ファイバ30とが準備された後、配置工程P1を行う。本工程は、長手方向が受発光面26に沿って延在するように光ファイバ30の一方の端部を配置する工程である。本工程では、受発光面26の向く方向から見る場合に、光ファイバ30の口出しされた一方の端部を、樹脂配置領域40における受発光部25を基準とした段差部17と反対側において、光電変換素子20の素子面21と重なるようにし、かつ、少なくとも受発光部25の中心と重ならないようにして配置する。また、本実施形態では、光ファイバ30のコア31の中心を通る直線が、図2に示すように、受発光面26の向く方向から見る場合に、受発光部25の中心を通るようにする。そして、本実施形態では、光ファイバ30の一方の端部を素子面21に接触するように素子面21上に配置する。こうして、図5に示すように光ファイバ30が配置された状態とされる。
<塗布工程P2>
次に、塗布工程P2を行う。本工程は、光電変換素子20における受発光部25が露出する受発光面26を含む樹脂配置領域40と光ファイバ30の一方の端部との間に光透過樹脂41を塗布する工程である。本工程では、図6に示す様に、素子面21の上方から、受発光部25に、精密ディスペンサ等の樹脂ディップ装置50を用いて、未硬化の光透過樹脂41を図6の矢印に示す方向に滴下する。このとき、本実施形態では、樹脂ディップ装置50の光透過樹脂が射出する領域は、光ファイバ30の先端の一部及び受発光部25と重なっており、光透過樹脂は光ファイバ30の側面にも塗布される。すると、滴下された光透過樹脂41は、光ファイバ30の一方の端部と樹脂配置領域40との間に充填され、光ファイバ30の一方の端部及び樹脂配置領域40内に濡れ広がる。しかし、光透過樹脂41は段差部17のエッジ18に達すると、光透過樹脂41の表面張力によりエッジ18で止まる傾向にある。その後、光透過樹脂41が適切な量だけ素子面21上に配置され、光透過樹脂41が受発光部25と光ファイバ30の一方の端部との間に適切に充填された時点で、樹脂の滴下を停止する。その結果、本実施形態では、樹脂は全体として概ね円錐形状となり、エッジ18に沿った部分においてはその傾斜面が曲面形状とされる。
<硬化工程P3>
次に、硬化工程P3を行う。本工程は、光透過樹脂41が受発光面26と光ファイバ30の一方の端部とに接した状態で、光透過樹脂41を硬化する工程である。本工程では、素子面21上に配置された光透過樹脂41の種類に応じて、未硬化の光透過樹脂41を硬化させる。例えば、光透過樹脂41が紫外線硬化樹脂である場合には紫外線の照射を行い、光透過樹脂41が熱硬化樹脂である場合には加熱を行い、光透過樹脂41を硬化させる。これにより、光透過樹脂41は、光電変換素子20の受発光部25と光ファイバ30のコア31とを光学的に結合する光結合部とされる。
また、硬化工程P3の後、或いは、配置工程P1と塗布工程P2との間において、固定樹脂45により光ファイバ30を基板10に固定する基板固定工程を行う。この工程は、配置された光ファイバ30と基板10との間に固定樹脂45を塗布して、硬化することにより行う。固定樹脂45が紫外線硬化樹脂である場合には紫外線の照射により硬化を行い、固定樹脂45が熱硬化樹脂である場合には加熱により硬化を行う。
こうして、図1に示す光モジュール1が製造される。
以上説明したように、本実施形態の光モジュール1の製造方法は、光電変換素子20の素子面21から受発光部25が露出する受発光面26に沿って長手方向が延在するように光ファイバ30の一方の端部を配置する配置工程P1と、素子面21における受発光面26を含む樹脂配置領域40に光透過樹脂41を塗布する塗布工程P2と、光透過樹脂41が受発光部25と光ファイバ30の一方の端部とに接した状態で光透過樹脂41を硬化する硬化工程と、を備える。そして、この光電変換素子20は、樹脂配置領域40の縁の少なくとも一部において、素子面21が凹む段差部17を有し、塗布工程P2では段差部17のエッジ18で光透過樹脂41が止まるように塗布を行う。
このような光モジュール1の製造方法によれば、樹脂配置領域40の縁の少なくとも一部に段差部17が設けられているため、塗布工程P2において、光透過樹脂41の表面張力により、光透過樹脂41の濡れ広がりを段差部17のエッジ18で止め易くすることができる。従って、光透過樹脂41が塗布される領域をより正確に制御することができ、樹脂の流れを止めるべき部位に段差が設けられていない場合と比べて、光透過樹脂41の形状をより正確に制御することができる。このため、光ファイバ30のコア31と光電変換素子20の受発光部25との間における光の結合損失を抑制し得る光モジュール1を製造することができる。なお、本実施形態の上記製造方法では、配置工程P1の後に塗布工程P2が行われたが、硬化工程P3において光透過樹脂41が受発光部25と光ファイバ30の一方の端部とに接した状態とされれば、配置工程P1と塗布工程P2とはどちらが先に行われても良く、配置工程P1の少なくとも一部と塗布工程P2の少なくとも一部とが同時に行われても良い。
また、本実施形態の光モジュール1において、光電変換素子20は、受発光面26を含み光透過樹脂41が配置される樹脂配置領域40の縁の少なくとも一部において、素子面が凹む段差部17を有し、光透過樹脂41は段差部17のエッジ18まで配置されている。
従って、光透過樹脂41の形状を適切にし易く、光ファイバ30のコア31と光電変換素子20の受発光部25との間における光の結合損失を抑制することができる。また、光電変換素子20に段差部17が形成されることにより、段差部が形成されない場合と比べて光電変換素子20の表面積を増加させることでき、光電変換素子20の放熱性を高め得る。このため、信頼性に優れた光モジュール1とすることができる。
また、本実施形態では、段差部17は受発光面26を囲む曲線状に延在する。このため、光透過樹脂41の光が内部反射する表面の所定領域42を受発光部25を囲むような曲面状の形状に形成し易くすることができる。上記のように、光電変換素子20が発光素子であり受発光部25が発光部である場合、受発光部25から出射する光は所定の発散角を有して伝搬する。このように光が所定の発散角を有して伝搬する場合に、上記のように光透過樹脂41の光が内部反射する表面の所定領域42を受発光面26を囲むような曲面状の形状とされることで、反射した光を光ファイバ30のコア31に入射させ易くすることができる。また、光電変換素子20が受光素子であり受発光部25が受光部である場合、光ファイバ30のコア31から出射する光は、所定の発散角を有して光透過樹脂41内を伝搬する。この場合であっても、上記のように光透過樹脂41の光が内部反射する表面の所定領域42を受発光面26を囲むような曲面状の形状とされることで、反射した光を受光部に入射させ易くすることができる。
特に本実施形態では、光ファイバ30は、受発光面26の向く方向から見る場合にコア31の中心を通る直線が受発光面26と重なるように配置される。このため、光を内部反射する所定領域42が上記のように曲面状に形成されることで、受発光部25と光ファイバ30のコア31との光学的な結合をより強くすることができる。こうして、本構成によれば、光の結合損失をより抑えた光モジュール1とし得る。
なお、塗布工程P2において、滴下する樹脂の量や粘度等をコントロールすることで、図3に示す光透過樹脂41における上記所定領域42の角度θがコントロールされた光透過樹脂41を形成することができる。この角度θは、上記のように、受発光部25から出射する光を内部反射する所定領域42の角度である。本実施形態の光モジュールの製造方法では、段差部17のエッジ18で塗布された光透過樹脂41が留まる傾向にあるため、段差部が形成されていない場合には濡れ広がってしまう量の光透過樹脂41を塗布する場合であっても、濡れ広がりを抑制して塗布する光透過樹脂41の量を増やすことができる。図7は、第1実施形態に係る光モジュールの他の例を示す断面図である。図7に示すように、この光モジュールでは、上記実施形態よりも光透過樹脂41の量が増やされて、角度θが調整されている。この場合、光を内部反射する所定領域42は、例えば、放物面とされる。この場合、受発光部25が光透過樹脂41の当該放物面の焦点に一致するように所定領域42の形状を制御することで、光電変換素子20が発光素子である場合、発光素子からの光を放物面で概ね平行光となるように内部反射して光ファイバ30のコア31に入射することができ、結合する光量を増やすことができる。また、光電変換素子20が受光素子である場合、同様に光ファイバ30のコア31からの光を放物面で平行光となるように内部反射して受光素子に集光することができ、結合する光量を増やすことができる。この様に段差部17のエッジ18で樹脂の濡れ広がりを抑制することで、図7に示すような光透過樹脂41の形状も適切に調整することができる。
また、段差部17は、溝部16により形成されるため、エッチング等により容易に段差部17を形成することができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について図8、図9を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る光モジュールの要部を示す拡大平面図であり、図9は、図8のVIII−VIII線に沿った光モジュールの断面図である。
本実施形態の光電変換素子20は、複数の受発光部25A〜25Cを備える点において、第1実施形態の光電変換素子20と異なる。なお、本実施形態では、受発光部の数が3つの例を示しているが、受発光部の数は3つに限定されない。それぞれの受発光部25A〜25Cは、配線層28を介して互いに並列に接続されており、第1実施形態において、受発光部25が端子23と電気的に接続されるのと同様にして、それぞれの受発光部25A〜25Cは配線層28を介して端子23と電気的に接続される。
また、本実施形態においても第1実施形態と同様に光電変換素子20の素子面21における受発光部25A〜25Cを基準とした光ファイバ30側と反対側に溝部16が形成されている。ただし、本実施形態の溝部16は、第1実施形態の溝部16と異なり、受発光面26の向く方向から見る場合に、光ファイバ30の一方の端部の長手方向に垂直な方向に沿った直線状に形成されている。従って、溝部16により形成される段差部17及び段差部17のエッジ18も光ファイバ30の一方の端部の長手方向に垂直な方向に沿った直線状に形成されている。このエッジ18を縁の一部として、素子面21における受発光部25A〜25Cが露出する受発光面26を含む領域が、本実施形態の樹脂配置領域40とされる。本実施形態においても、段差部17は、樹脂配置領域40と端子23との間に形成されると共に当該縁の少なくとも一部に沿って形成され、素子面21が凹む形状とされる。この段差部17が上記のように直線状に形成されるため、樹脂配置領域40の光ファイバ30側と反対側における縁の少なくとも一部は、光ファイバ30の一方の端部の長手方向に垂直な方向に沿った直線状とされる。
また、本実施形態では、それぞれの受発光部25A〜25Cのうち少なくとも2つの受発光部25B,25Cは、エッジ18に沿って設けられている。これらエッジ18に沿って設けられる受発光部25B,25Cは、複数の受発光部25A〜25Cの中で最もエッジ18に近い位置で、光ファイバ30から最も離れた位置に設けられている。なお、2つの受発光部25B,25Cがエッジ18に沿っていなくてもよい。
なお、それぞれの受発光部25A〜25Cは、第1実施形態の射影領域AR1と同様に定義される射影領域AR2内に位置している。つまり、射影領域AR2内にそれぞれの受発光部25A〜25Cが位置するように光ファイバ30は配置される。この状態において、それぞれの受発光部25A〜25Cは、光ファイバ30のコア31の中心軸の延長線が光透過樹脂41の表面で内部反射され素子面21に映し出された点から互いに等しい距離に位置することが、それぞれの受発光部25A〜25Cとコア31との光学的な結合を均一に近づけることができる観点から好ましい。また、本実施形態の段差部17の光ファイバ30の長手方向に垂直な方向における長さL1は、射影領域AR2における光ファイバ30の長手方向に垂直な方向の長さM2以上とされることが好ましい。
光ファイバ30の構成は第1実施形態の光ファイバ30と同様であり、光電変換素子20上に配置された口出しされた光ファイバ30の一方の端部は、光透過樹脂41で光電変換素子20上に固定されている。また、第1実施形態と同様に光透過樹脂41は、光電変換素子20の素子面21の樹脂配置領域40に塗布により配置されている。
また、上記のように樹脂配置領域40の縁の一部は、光ファイバ30の一方の端部の長手方向に垂直な方向に沿った直線状とされる。このため、光透過樹脂41の表面の少なくとも一部は概ね平面状の形状とされ、光透過樹脂41は全体として概ね三角柱状の形状とされる。従って、上記の射影領域AR2は、コア31の半径と概ね同じ半径を有する円形とされ、当該円形の射影領域AR2内に、それぞれの受発光部25A〜25Cが配置されている。
また、この光透過樹脂41は、第1実施形態と同様に表面の所定領域42で光を内部反射することにより、光ファイバ30のコア31と光電変換素子20のそれぞれの受発光部25とを光学的に結合させている。この所定領域42が、上記の概ね平面状に形成された光透過樹脂41の表面の一部とされる。従って、上記射影領域AR2は第1実施形態の射影領域AR1よりも大きくなる傾向にある。この様に所定領域42が概ね平面状とされることで、射影領域AR2を大きくすることができるので、本実施形態のように受発光部が複数の場合であっても、それぞれの受発光部25A〜25Cをコア31の射影領域AR2内に配置し易い。
次に本実施形態の光モジュールの動作について説明する。
光モジュールの光電変換素子20が発光素子であり、それぞれの受発光部25A〜25Cが発光部である場合、光モジュールの端子12に入力する電気信号に基づき、光電変換素子20の端子23に電気信号が入力し、それぞれの受発光部25から光が出射する。各受発光部25から出射する光は、光透過樹脂41の表面の所定領域42で内部反射し、光ファイバ30のコア31に入射し、コア31を一方の端部から他方の端部に向かって伝搬する。このとき、上記のように所定領域42が概ね平面状であるため、それぞれの受発光部25A〜25Cから出射する光を適切にコア31に入射させることができる。
なお、本実施形態の光モジュールは第1の実施形態の光モジュール1の製造方法と同様の製造方法により製造することができる。本実施形態においても、塗布工程P2において、塗布された光透過樹脂41は樹脂配置領域40内を濡れ広がり、光透過樹脂41が段差部17のエッジ18に達すると、表面張力によりエッジ18で止まる。塗布された光透過樹脂41は、エッジ18が直線状であるため、表面の一部が概ね平面状とされる。こうして、光透過樹脂41の全体的な形状が概ね三角柱状とされる。
以上のように、本実施形態の光モジュールによれば、段差部17は光ファイバ30の一方の端部の長手方向に垂直な直線状に延在する。従って、段差部が曲線状の場合と比べて段差部を形成するための加工を容易に行うことができる。
また、本実施形態の光モジュールにおいて、光電変換素子20はコア31と光学的に結合する受発光部25A〜25Cを複数有する。上記のように、段差部17が光ファイバ30の一方の端部の長手方向に垂直な直線状に延在するため、光透過樹脂41の光が内部反射する表面の所定領域42の形状を平面に近づけることができる。このため、それぞれの受発光部25A〜25Cとコア31との光学的な結合の効率を均一に近づけることができる。それぞれの受発光部25A〜25Cとコア31との光学的な結合の効率に大きな差がある場合、最もコア31との光学的な結合の効率が高い受発光部が機能しなくなると、コア31と複数の受発光部とが結合する全体の光量が大きく変化する。これに対し、上記のようにそれぞれの受発光部25A〜25Cとコア31との光学的な結合の効率が均一に近い場合、どれか一つの受発光部25A〜25Cが機能しなくなっても、コア31と複数の受発光部25A〜25Cが結合する光量が大きく変化することを抑制することができる。この場合、どれか一つの受発光部が機能しなくなっても、光モジュールが機能しなくなることを抑制し得る。また、上記のように光透過樹脂41の光が内部反射する表面の所定領域の形状を平面に近づけることにより、複数の受発光部25A〜25Cの位置がずれても、それぞれの受発光部25A〜25Cとコア31との光学的な結合の効率のずれを抑制することができる。このため信頼性に優れる光モジュールとすることができる。なお、上記のように、それぞれの受発光部25A〜25Cが、光ファイバ30のコア31の中心軸の延長線が光透過樹脂41の表面で内部反射され素子面21に映し出された点から互いに等しい距離に位置すれば、それぞれの受発光部25A〜25Cとコア31との光学的な結合をより均一に近づけることができるためより好ましい。
以上、本発明について、第1、第2実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
上記第1実施形態で段差部17が曲線状に延在する例を示し、上記第2実施形態で段差部17が直線状に延在する例を示した。これらの例において、段差部17が延在する長さは、射影領域AR1,AR2の光ファイバ30の長手方向に垂直な方向の長さM1,M2以上とされた。しかし、本発明はこれに限らない。図10は段差部17の第1の変形例を示す平面図である。図10に示すように、第1、第2実施形態と同様にして、樹脂配置領域40の縁の一部に溝部16が設けられる。ただし、本変形例では、溝部16の長さは射影領域の光ファイバ30の長手方向に垂直な方向の長さよりも短くされる。従って、段差部17の長さも、射影領域の光ファイバ30の長手方向に垂直な方向の長さよりも短くされる。この場合においても、段差部17のエッジにより光透過樹脂41の形状をコントロールし得る。ただし、より適切に光透過樹脂41の形状をコントロールするためには、上記実施形態のように、段差部17が延在する長さは、射影領域の光ファイバ30の長手方向に垂直な方向の長さ以上とされることが好ましい。
また、段差部17が複数に分かれていても良い。図11は、段差部17の第2の変形例を示す平面図である。図11に示すように、本変形例では、溝部16が複数形成され、段差部17も樹脂配置領域40の縁に沿った複数個所に形成される。このように、段差部17を複数個所に設けても、光透過樹脂41の形状をコントロールし得る。
また、素子面21の受発光部25と端子23との間に凸部を形成することで、段差部17を形成しても良い。図12は、段差部17の第3の変形例を示す断面図である。図12に示すように、本変形例では、受発光部25と端子23との間に凸部19が設けられている。この凸部19は、樹脂配置領域40内に設けられ、凸部19の端子23側の段差部17のエッジ18は、樹脂配置領域40の縁に位置する。従って、段差部17は、上記実施形態の段差部17と同様に、素子面21が凹む形状とされる。この様な段差部17によっても、エッジ18で塗布された光透過樹脂41を止めることができ、光透過樹脂41の形状をコントロールし得る。
また、溝部16は必須の構成ではない。例えば、段差部17により、受発光面26が凹み、端子23まで平面状とされても良い。ただし、溝部16は切削等により容易に形成できるため、溝部16により段差部17を形成した方が、簡易に段差部17を形成することができる。
また、上記実施形態では、エッジ18の角度が概ね90度とされた。しかし、エッジ18の当該角度は90度に限らない。図13は、段差部17の第4の変形例を示す断面図である。図13に示す様に、溝部16を段差部17のエッジ18の角度αが鋭角となるように形成しても良い。このエッジ18の角度αが鋭角になることで、光透過樹脂41をエッジ18でより止めやすくすることができる。従って、本変形例によれば、光透過樹脂41の形状をより適切にすることができ、光の結合損失をより抑えた光モジュールとし得る。
また、例えば、第1、第2実施形態においては光電変換素子に固定される光ファイバの一方の端部のクラッドの外周面が素子面に接触しているが、光ファイバ30の一方の端部のクラッド32の外周面が素子面と離間している構成にも良い。
また、第1実施形態では、受発光部25が射影領域AR1内に配置され、第2実施形態では、受発光部25A〜25Cが射影領域AR2内に配置された。しかし、受発光部は、射影領域内に少なくとも一部が位置するように配置されれば良い。ただし、受発光部と光ファイバ30のコア31との光学的な結合効率の観点から、射影領域内に受発光部の光軸が位置することが好ましく、上記実施形態のように射影領域内に受発光面26の全体が位置することがより好ましい。なお、受発光部の一部が、射影領域外に位置する場合、受発光面26は上記樹脂配置領域40内に位置し、この場合、段差部17の光ファイバ30の長手方向に垂直な方向における長さL1,L2は、全ての受発光面26を含む領域における光ファイバ30の長手方向に垂直な方向の長さ以上とされることが好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、光の損失を低減し得る光モジュールの製造方法、及び、光モジュールが提供され、自動車用、家電用、その他の分野における部品等として利用することができる。
1・・・光モジュール
10・・・基板
15・・・ワイヤ配線
16・・・溝部
17・・・段差部
18・・・エッジ
19・・・凸部
20・・・光電変換素子
21・・・素子面
25,25A〜25C・・・受発光部
30・・・光ファイバ
31・・・コア
32・・・クラッド
40・・・樹脂配置領域
41・・・光透過樹脂
P1・・・配置工程
P2・・・塗布工程
P3・・・硬化工程

Claims (12)

  1. 光の受光または発光を行う受発光部を有する光電変換素子と、光ファイバと、表面の所定領域で光を内部反射して前記光ファイバのコアと前記受発光部とを光学的に結合させる光透過樹脂と、を有する光モジュールの製造方法であって、
    前記光電変換素子の素子面から前記受発光部が露出する受発光面に沿って長手方向が延在するように前記光ファイバの一方の端部を配置する配置工程と、
    前記素子面における前記受発光面を含む樹脂配置領域に光透過樹脂を塗布する塗布工程と、
    前記光透過樹脂が前記受発光面と前記光ファイバの前記一方の端部とに接した状態で前記光透過樹脂を硬化する硬化工程と、
    を備え、
    前記光電変換素子は、前記樹脂配置領域の縁の少なくとも一部において、前記素子面が凹む段差部を有し、
    前記段差部及び前記段差部のエッジは、前記受発光面を囲む曲線状に延在し、
    前記塗布工程では前記段差部の前記エッジで前記光透過樹脂が止まって概ね円錐状の形状となるように塗布を行い、
    前記所定領域は、前記受発光部を囲むような曲面状である
    ことを特徴とする光モジュールの製造方法。
  2. 前記光ファイバは、前記受発光面の向く方向から見る場合に前記コアの中心を通る直線が前記受発光面と重なるように配置される
    ことを特徴とする請求項に記載の光モジュールの製造方法。
  3. 光の受光または発光を行う受発光部を有する光電変換素子と、光ファイバと、表面の所定領域で光を内部反射して前記光ファイバのコアと前記受発光部とを光学的に結合させる光透過樹脂と、を有する光モジュールの製造方法であって、
    前記光電変換素子の素子面から前記受発光部が露出する受発光面に沿って長手方向が延在するように前記光ファイバの一方の端部を配置する配置工程と、
    前記素子面における前記受発光面を含む樹脂配置領域に光透過樹脂を塗布する塗布工程と、
    前記光透過樹脂が前記受発光面と前記光ファイバの前記一方の端部とに接した状態で前記光透過樹脂を硬化する硬化工程と、
    を備え、
    前記光電変換素子は、前記樹脂配置領域の縁の少なくとも一部において、前記素子面が凹む段差部を有し、
    前記段差部及び前記段差部のエッジは、前記光ファイバの前記一方の端部の長手方向に垂直な直線状に延在し、
    前記塗布工程では前記段差部の前記エッジで前記光透過樹脂が止まって概ね三角柱状の形状となるように塗布を行い、
    前記所定領域は、概ね平面状である
    ことを特徴とする光モジュールの製造方法。
  4. 前記光電変換素子は前記コアと光学的に結合する前記受発光部を複数有する
    ことを特徴とする請求項に記載の光モジュールの製造方法。
  5. 前記段差部は、溝により形成される
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の光モジュールの製造方法。
  6. 前記エッジの角度は鋭角とされる
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の光モジュールの製造方法。
  7. 光の受光または発光を行う受発光部を有する光電変換素子と、
    前記光電変換素子の素子面から前記受発光部が露出する受発光面に沿って長手方向が延在するように一方の端部が配置される光ファイバと、
    前記光ファイバの前記一方の端部に接すると共に前記素子面における前記受発光面を含む樹脂配置領域に配置され、表面の所定領域で光を内部反射して前記光ファイバのコアと前記受発光部とを光学的に結合する光透過樹脂と、
    を備え、
    前記光電変換素子は、前記樹脂配置領域の縁の少なくとも一部において、前記素子面が凹む段差部を有し、
    前記段差部及び前記段差部のエッジは、前記受発光面を囲む曲線状に延在し、
    前記光透過樹脂は、概ね円錐状の形状で前記段差部の前記エッジまで配置され
    前記所定領域は、前記受発光部を囲むような曲面状である
    ことを特徴とする光モジュール。
  8. 前記光ファイバは、前記受発光面の向く方向から見る場合に前記コアの中心を通る直線が前記受発光面と重なるように配置される
    ことを特徴とする請求項に記載の光モジュール。
  9. 光の受光または発光を行う受発光部を有する光電変換素子と、
    前記光電変換素子の素子面から前記受発光部が露出する受発光面に沿って長手方向が延在するように一方の端部が配置される光ファイバと、
    前記光ファイバの前記一方の端部に接すると共に前記素子面における前記受発光面を含む樹脂配置領域に配置され、表面の所定領域で光を内部反射して前記光ファイバのコアと前記受発光部とを光学的に結合する光透過樹脂と、
    を備え、
    前記光電変換素子は、前記樹脂配置領域の縁の少なくとも一部において、前記素子面が凹む段差部を有し、
    前記段差部及び前記段差部のエッジは、前記光ファイバの前記一方の端部の長手方向に垂直な直線状に延在し、
    前記光透過樹脂は、概ね三角柱状の形状で前記段差部の前記エッジまで配置され
    前記所定領域は、概ね平面状である
    ことを特徴とする光モジュール。
  10. 前記光電変換素子は前記コアと光学的に結合する前記受発光部を複数有する
    ことを特徴とする請求項に記載の光モジュール。
  11. 前記段差部は、溝により形成される
    ことを特徴とする請求項から10のいずれか1項に記載の光モジュール。
  12. 前記エッジの角度は鋭角とされる
    ことを特徴とする請求項から11のいずれか1項に記載の光モジュール。
JP2018045789A 2018-03-13 2018-03-13 光モジュールの製造方法、及び、光モジュール Expired - Fee Related JP6632651B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018045789A JP6632651B2 (ja) 2018-03-13 2018-03-13 光モジュールの製造方法、及び、光モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018045789A JP6632651B2 (ja) 2018-03-13 2018-03-13 光モジュールの製造方法、及び、光モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019159114A JP2019159114A (ja) 2019-09-19
JP6632651B2 true JP6632651B2 (ja) 2020-01-22

Family

ID=67992598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018045789A Expired - Fee Related JP6632651B2 (ja) 2018-03-13 2018-03-13 光モジュールの製造方法、及び、光モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6632651B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5718376A (en) * 1980-07-07 1982-01-30 Mitsubishi Electric Corp Condensing device for semiconductor light emitting element
JP3570882B2 (ja) * 1997-03-13 2004-09-29 日本電信電話株式会社 光素子実装基板、該実装基板を用いた光モジュール、およびそれらの製造方法
JP2005070189A (ja) * 2003-08-20 2005-03-17 Yazaki Corp 光束多重通信用光リンク及び双方向光通信用光リンク
EP2523029B1 (en) * 2010-01-06 2017-02-15 Fujikura Ltd. Optical coupling structure and optical transreceiver module

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019159114A (ja) 2019-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101443562B1 (ko) 광 커넥터
US9989713B1 (en) Fluid control structure
WO2011083812A1 (ja) 光結合構造および光送受信モジュール
JP2005250483A (ja) チップ・ボード間の相互接続用の光学ブリッジ及びその製造方法
TW200404487A (en) A light reception/emission device built-in module with optical and electrical wiring combined therein and method of making the same
JPH11134918A (ja) 線状照明装置
US8909005B2 (en) Photoelectric conversion module having pattern for restricting a position of an optical fiber
JP6359848B2 (ja) 光レセプタクルおよびこれを備えた光モジュール
US20090304323A1 (en) Optical coupling structure and substrate with built-in optical transmission function, and method of manufacturing the same
US20080279504A1 (en) Optical substrate, optical waveguide, and optical waveguide substrate
JP2008191397A (ja) 光モジュール、光伝送装置、および光モジュールの製造方法
US11137558B2 (en) Optical receptacle and optical module
JP6632651B2 (ja) 光モジュールの製造方法、及び、光モジュール
JP2007178950A (ja) 光配線基板および光配線モジュール
JP2019159112A (ja) 光モジュールの製造方法、及び、光モジュール
JP6666943B2 (ja) 光モジュール、及び、光モジュールの製造方法
JP2008134444A (ja) 光モジュール及び光導波路構造体
JP6652982B2 (ja) 光モジュール
JP6205001B2 (ja) 光電変換モジュール、及び、アクティブ光ケーブル
JP2008185601A (ja) 光モジュール、光伝送装置、および光モジュールの製造方法
JP4337918B2 (ja) 光電子回路基板
JP6666942B2 (ja) 光モジュールの製造方法、光モジュール、及び、光電変換部品
WO2022176987A1 (ja) 発光装置
WO2020196562A1 (ja) 光ファイバにおける端部構造および半導体レーザモジュール
US20230021122A1 (en) Light emitting device, manufacturing method therefor, and waveguide structure

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191210

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6632651

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees