JP6631695B2 - 混雑マネジメント装置、混雑マネジメントプログラム及び混雑マネジメント方法 - Google Patents

混雑マネジメント装置、混雑マネジメントプログラム及び混雑マネジメント方法 Download PDF

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Description

本発明は、混雑マネジメント装置、混雑マネジメントプログラム及び混雑マネジメント方法に関する。
一般に、大規模イベントの終了等で一斉に移動手段に対する需要が発生する場合や、電車の遅延・事故などで移動手段の供給が著しく低下した場合等には、混雑が発生することが知られている。
また、従来では、端末装置から出発地と目的地及び移動手段の提示要求を受けると、利用可能な移動手段の候補と、各移動手段の混雑状況とを合わせて端末装置に表示させ、混雑が緩和するように利用者を誘導する技術が知られている。
特開2001−337967号公報 特開2014−104764号公報 特開2015−108913号公報 特開2011−141773号公報
上記の従来の技術では、画一的な情報を不特定多数の利用者に提供するものであり、個々の利用者が混雑を避けて移動手段や出発時刻等を変更するか否か、等が考慮されていない。
このため、従来の技術では、混雑を避けて移動手段や出発時刻等を変更する利用者の数によっては、十分に混雑が解消されない場合や、別の移動手段や時間帯に新たな混雑を発生させる場合があり、混雑の解消に十分に貢献することが困難である。
開示の技術は、混雑の解消に貢献する行動を選択させることが可能な混雑マネジメント装置、混雑マネジメントプログラム及び混雑マネジメント方法を提供することを目的としている。
一様態によれば、利用者の時間帯別の行動選択肢を生成する選択肢生成部と、前記選択肢生成部によって生成された行動選択肢毎に、前記行動選択肢に対する利用者の選択確率を算出する選択確率算出部と、前記行動選択肢毎の、前記行動選択肢が示す行動へ誘導し得る人数の上限値を保持する記憶部と、前記行動選択肢毎に、過去の利用者の行動選択肢の選択確率に基づき、該行動選択肢を選択したと推定される推定人数を算出する推定人数算出部と、を有し、前記選択肢生成部は、前記行動選択肢毎の前記上限値と前記推定人数とに基づき、前記利用者へ提示する行動選択肢を抽出する、混雑マネジメント装置である。
上記各部は、上記各部を実現する各処理を手順としてコンピュータにより実行させる方法、プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とすることもできる。
混雑の解消に貢献する行動を選択させる。
行動選択肢の提示について説明する図である。 第一の実施形態の混雑マネジメントシステムのシステム構成を説明する図である。 第一の実施形態の混雑マネジメント装置のハードウェア構成について説明する図である。 第一の実施形態の利用者データベースの一例を示す図である。 第一の実施形態の誘導上限値データベースの一例を示す図である。 第一の実施形態の混雑度データベースの一例を示す図である。 第一の実施形態の推定人数データベースの一例を説明する図である。 第一の実施形態の混雑マネジメントシステムの有する各装置の機能について説明する図である。 第一の実施形態の行動選択肢を説明するための図である。 第一の実施形態の端末装置の動作を説明するフローチャートである。 第一の実施形態の混雑マネジメント装置200の動作を説明するフローチャートである。 第一の実施形態の選択肢生成部の処理を説明するフローチャートである。 第一の実施形態の選択確率に基づく行動選択肢の集合の決定の手順を説明する図である。 実現可能な行動選択肢の集合の一例を示す第一の図である。 実現可能な行動選択肢の集合の一例を示す第二の図である。 第一の実施形態において端末装置に表示された行動選択肢の例を示す図である。 第二の実施形態の混雑マネジメントシステムのシステム構成を説明する図である。 第二の実施形態の利用者データベースの一例を示す図である。 第二の実施形態の誘導上限値データベースの一例を示す図である。 第二の実施形態の混雑度データベースの一例を示す図である。 第二の実施形態の推定人数データベースの一例を示す図である。 第二の実施形態のクーポン情報データベースの一例を示す図である。 第二の実施形態の混雑マネジメントシステムの有する各装置の機能について説明する図である。 第二の実施形態の行動選択肢を説明するための図である。 第二の実施形態の選択肢生成部の処理を説明するフローチャートである。 第二の実施形態における選択確率に基づく行動選択肢の集合の決定の手順を説明する図である。 第二の実施形態において端末装置に表示された行動選択肢の例を示す図である。 第三の実施形態の混雑マネジメントシステムの有する混雑マネジメント装置の機能を説明する図である。
(第一の実施形態)
以下に図面を参照して第一の実施形態について説明する。図1は、行動選択肢の提示について説明する図である。
本実施形態の混雑マネジメントシステム100において、混雑マネジメント装置200は、利用者の端末装置300から出発地、目的地及び出発時刻と共に、利用可能な移動選択肢の提示要求を受け付けると、端末装置300に対して移動選択肢の候補を表示させる。
このとき、本実施形態の混雑マネジメント装置200は、まず出発時刻と、出発地及び目的地に応じた移動選択肢を抽出する。そして、混雑マネジメント装置200は、抽出された移動選択肢毎に、移動選択肢に対して誘導可能な人数の上限値と、これまでに移動選択肢に誘導されたであろう利用者の推定人数と、が対応付けられた情報を参照し、推定人数が上限値に達していない移動選択肢を、利用可能な移動選択肢として抽出する。そして、混雑マネジメント装置200は、抽出した移動選択肢を、混雑の解消に対する貢献度が高く且つ利用者により選択される確率が高い順に、端末装置300に表示させる。
本実施形態では、このように、移動選択肢の候補を端末装置300に表示させることで、利用者に対して混雑の解消に貢献する行動を選択させることができる。
尚、本実施形態の移動選択肢とは、出発地から目的地までの交通手段、時間、経路等により表現される移動の仕方を選択させるためのものである。また、移動選択肢に対して誘導可能な人数の上限値と、移動選択肢に誘導されたであろう利用者の推定人数についての詳細は後述する。
また、以下の説明では、移動選択肢を、行動選択肢と呼ぶ。本実施形態の行動選択肢は、利用者が取り得る行動の選択肢を示すものであり、移動選択肢は、移動に関して利用者が取り得る行動の一例である。本実施形態の行動選択肢には、例えば移動選択肢の他にも、ショッピングや飲食店への立ち寄り等、利用者が取り得る行動を含む。
また、本実施形態において、端末装置300から混雑マネジメント装置200へ送信される移動選択肢の提示要求は、行動選択肢の提示要求の一例である。したがって、以下の説明では、端末装置300から混雑マネジメント装置200へ送信される要求を行動選択肢の提示要求と呼ぶ。本実施形態の提示要求とは、混雑マネジメント装置200に対し、利用者が受け容れやすく、利用者の嗜好等に合わせたより良い行動選択肢を出力(提案)させるための要求である。
以下に、図1を参照し、混雑マネジメント装置200の動作について説明する。図1の例では、端末装置300から受け付けた提示要求に対し、出発地、目的地及び出発時刻に応じて抽出された移動選択肢は、17:00〜17:14、17:15〜17:29、17:30〜17:44、17:45〜17:59のそれぞれの時間帯に運行する鉄道M、バスB、タクシーTである。
ここで、混雑マネジメント装置200は、各移動選択肢に対して誘導可能な人数の上限値と、各移動選択肢に対して誘導されたであろう利用者の推定人数と、が格納された記憶部を参照し、推定人数が上限値に達していない移動選択肢を抽出する。
図1の例では、推定人数が上限値に達している移動選択肢は、17:00〜17:14の時間帯に運行する鉄道M、バスB、17:15〜17:29の時間帯に運行するバスBの3つである。
したがって、混雑マネジメント装置200は、この3つの移動選択肢を除いた移動選択肢を、利用可能な移動選択肢として抽出する。そして、混雑マネジメント装置200は、これらの移動選択肢を、混雑の解消に対する貢献度が高く且つ、提示要求を行った端末装置300の利用者により選択される確率の高い順に端末装置300に表示させる。
以下に、本実施形態の混雑マネジメントシステム100について説明する。図2は、第一の実施形態の混雑マネジメントシステムのシステム構成を説明する図である。
本実施形態の混雑マネジメントシステム100は、混雑マネジメント装置200と、端末装置300とを有する。混雑マネジメント装置200と端末装置300とは、ネットワークを介して接続される。
本実施形態の混雑マネジメント装置200は、利用者データベース210、誘導上限値データベース220、混雑度データベース230、推定人数データベース240、地図データベース250、交通運行データベースを有する。また、本実施形態の混雑マネジメント装置200は、混雑マネジメント処理部270を有する。
本実施形態の混雑マネジメント処理部270は、端末装置300から移動選択肢の提示要求を受けて、各データベースを参照し、混雑を緩和に貢献し且つ端末装置300の利用者に選択される確率が高い順に抽出した移動選択肢を端末装置300に表示させる。
言い換えれば、混雑マネジメント処理部270は、端末装置300から行動選択肢の提示要求を受けて、各データベースを参照し、混雑を緩和に貢献し且つ端末装置300の利用者に選択される確率が高い順に抽出した行動選択肢を端末装置300に表示させる。
尚、図2の例では、本実施形態の地図データベース250と交通運行データベース260は混雑マネジメント装置200の内部に設けられるものとしたが、これに限定されない。地図データベース250と交通運行データベース260は、外部装置により保持されていても良い。また、本実施形態のその他のデータベースも、外部装置へ設けられていても良い。
次に、図3を参照し、本実施形態の混雑マネジメント装置200のハードウェア構成について説明する。図3は、混雑マネジメント装置のハードウェア構成を説明する図である。
本実施形態の混雑マネジメント装置200は、それぞれバスBで相互に接続されている入力装置21、出力装置22、ドライブ装置23、補助記憶装置24、メモリ装置25、演算処理装置26及びインターフェース装置27を有する。
入力装置21は、各種信号の入力と各種情報の表示をするために用いられる装置であり、例えばマウスやキーボード等である。出力装置22は、各種の情報を出力するために用いられる装置であり、例えばディスプレイ等である。
インターフェース装置27は、モデム,LANカード等を含み、ネットワークに接続する為に用いられる。
混雑マネジメントプログラムは、混雑マネジメント装置200を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。混雑マネジメントプログラムは例えば記録媒体28の配布やネットワークからのダウンロードなどによって提供される。混雑マネジメントプログラムを記録した記録媒体28は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
また、混雑マネジメントプログラムを記録した記録媒体28がドライブ装置23にセットされると、混雑マネジメントプログラムは記録媒体28からドライブ装置23を介して補助記憶装置24にインストールされる。ネットワークからダウンロードされた混雑マネジメントプログラムは、インターフェース装置27を介して補助記憶装置24にインストールされる。
補助記憶装置24は、インストールされた混雑マネジメントプログラムを格納すると共に、必要なファイル、データ等を格納する。メモリ装置25は、コンピュータの起動時に補助記憶装置24から混雑マネジメントプログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置26はメモリ装置25に格納された混雑マネジメントプログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
尚、本実施形態の端末装置300は、一般的なタブレット型コンピュータや、スマートフォン等であり、そのハードウェア構成は、入力装置と出力装置の代わりに、表示操作装置を有する点以外は混雑マネジメント装置と同様であるため、説明を省略する。尚、端末装置300は、タブレット型コンピュータやスマートフォン以外の端末装置であっても良い。具体的には、端末装置300は、例えばノート型のコンピュータであっても良いし、一般的なデスクトップ型のコンピュータであっても良い。
次に、本実施形態の混雑マネジメント装置200の有する各データベースについて説明する。
図4は、第一の実施形態の利用者データベースの一例を示す図である。本実施形態の利用者データベース210には、利用者による行動選択肢毎の効用を算出する際に用いられる利用者毎のパラメータが格納されている。本実施形態では、後述する混雑マネジメント処理部270の処理により、利用者データベース210に格納されたパラメータを用いて、利用者毎の行動選択肢の効用が算出される。
行動選択肢の効用とは、効用とはミクロ経済学の分野で用いられる概念であり、行動選択肢を選択することで利用者が得られる満足度の水準を表す。効用の算出の詳細は後述する。
本実施形態の利用者データベース210は、情報の項目として、利用者ID、ASC、ASC、ASC、βfare、βTT、βDT、βCGを有する。
本実施形態の利用者データベース210において、項目「利用者ID」と、その他の項目の値とは対応付けられており、項目「利用者ID」と、その他の項目の値とを含む情報を、利用者情報と呼ぶ。
尚、図4の利用者データベース210では、項目「利用者ID」と各パラメータと対応付けられるものとしたが、これに限定されない。利用者データベース210では、利用者IDに、各パラメータに加えて、利用者の氏名、年齢、性別等が対応付けられていても良い。
項目「利用者ID」の値は、利用者を特定する識別情報である。尚、本実施形態の項目「利用者ID」の値は、例えば端末装置300が特定の利用者にのみ利用される場合等には、端末装置300を特定するための識別情報を利用者IDとしても良い。
項目「ASC」の値は、鉄道Mを選択することによる、利用者の満足度の水準を示す。項目「ASC」の値は、バスBを選択することによる、利用者の満足度の水準を示す。項目「ASC」の値は、タクシーTを選択することによる、利用者の満足度の水準を示す。
項目「ASC」、「ASC」、「ASC」それぞれの値は、移動選択肢毎に、固有に決められた定数である。
項目「βfare」の値は、行動選択肢を選択したことにより発生する料金に対する重みを示す。言い換えれば、項目「βfare」の値は、利用者が行動選択肢を選択した際の満足度に対し、料金が寄与する程度を示す。
項目「βTT」の値は、移動時間に対する重みを示す。言い換えれば、項目「βTT」の値は、利用者が行動選択肢を選択した際の満足度に対し、行動を行った移動時間が寄与する程度を示す。
項目「βDT」の値は、待ち時間に対する重みを示す。待ち時間とは、現在の時刻から、移動を開始する時刻までの時間である。項目「βDT」の値は、言い換えれば、利用者が行動選択肢を選択した際の満足度に対し、移動を行うまでの待ち時間が寄与する程度を示す。
項目「βCG」の値は、選択した行動選択肢と対応する行動に対する混雑度に対する重みを示す。項目「βCG」の値は、利用者が行動選択肢を選択した際の満足度に対し、混雑度が寄与する程度を示す。混雑度とは、例えば選択した行動選択肢と対応する行動が、移動であった場合には、移動選択肢の混雑度を示す。また、混雑度とは、例えば選択した行動選択肢と対応する行動が、ショッピングであった場合には、ショッピングを行う店舗の混雑度を示す。つまり、本実施形態の混雑度は、行動選択肢と対応する行動を行った場合に遭遇する混雑度を示す。
図4では、利用者ID「001」の利用者は、重みを示す各項目のうち、項目「βCG」の値が最も小さい「−2」である。このことから、利用者ID「001」の利用者は、混雑を嫌う傾向がある利用者であることがわかる。
次に、図5を参照して誘導上限値データベース220について説明する。図5は、第一の実施形態の誘導上限値データベースの一例を示す図である。
本実施形態の誘導上限値データベース220は、時間帯別の各移動手段に対して誘導可能な人数の上限値を格納している。誘導可能な人数の上限値とは、例えば、この人数を超えると、多くの人が不快と感じる程度の混雑が生じると判断される閾値となる人数であっても良い。
以下の説明では、誘導可能な人数の上限値を誘導上限値と呼ぶ。
図5の例では、一例として、17:00〜17:14、17:15〜17:29、17:30〜17:44、17:45〜17:59の4つの時間帯を示している。以下の説明では、時間帯をlとしたとき、17:00〜17:14を時間帯l=0、17:15〜17:29を時間帯l=1とする。また、時間帯をlとしたとき、17:30〜17:44を時間帯l=2、17:45〜17:59を時間帯l=3とする。
また、図5では、上述した各時間帯の移動手段の一例として、鉄道Mによる移動、バスBによる移動、タクシーTによる移動を示しているが、これに限定されない。誘導上限値データベース220には、任意の数の移動手段に対する誘導上限値が格納されていても良い。
図5では、時間帯l=0〜3のそれぞれにおける、鉄道Mに対する誘導上限値は500人、バスBに対する誘導上限値は300人、タクシーTに対する誘導上限値は100人である。
言い換えれば、図5の例では、「時間帯「l=0」に移動手段「鉄道M」で移動する」という行動選択肢に対する誘導上限値は500人である。同様に、図5の例では、「時間帯「l=0」に移動手段「バスB」で移動する」という行動選択肢に対する誘導上限値は300人である。また、図5の例では、「時間帯「l=0」に移動手段「タクシーT」で移動する」という行動選択肢に対する誘導上限値は100人である。
このように、図5の例では、時間帯と移動手段の組合せを1つの行動選択肢としている。
本実施形態の誘導上限値データベース220は、予め混雑マネジメント装置200に格納されたものであり、誘導上限値は、例えば時間帯別の交通手段の運行頻度や、車両毎の乗車定員等に基づき決定されても良い。
また、図5では、時間帯と移動手段の組合せを行動選択肢として示したが、行動選択肢はこれに限定されない。例えば行動選択肢が、時間帯とイベントへの参加の組合せであっても良いし、時間帯と映画鑑賞の組合せ等であっても良い。こられの場合には、イベント会場の収容人数や映画館の客席数等が誘導上限値となる。
また、図5の例では、時間帯をl=0〜3としたが、これに限定されない。誘導上限値データベース220における時間帯は、任意の時間帯であって良い。誘導上限値データベース220には、例えば、早朝の時間帯から深夜の時間帯までのそれぞれに対して、誘導上限値が設定されていても良いし、時間帯の長さも任意の長さであって良い。
次に、図6を参照して混雑度データベース230について説明する。図6は、第一の実施形態の混雑度データベースの一例を示す図である。
本実施形態の混雑度データベース230では、時間帯別に各移動手段と混雑度レベルとが対応付けられて格納されている。言い換えれば、混雑度データベース230は、行動選択肢毎に混雑度レベルが対応付けられて格納されている。
本実施形態では、混雑度データベース230は、予め混雑マネジメント装置200に格納されている。
図6の例では、移動手段「鉄道M」、「バスB」、「タクシーT」と時間帯l=0〜3のそれぞれの組合せにおける混雑度レベルが対応付けられている。
本実施形態の混雑度レベルは、移動手段毎に定義される。具体的には、例えば、移動手段「鉄道M」の混雑度はレベル1〜3に分類される。混雑度レベル1は、座席に座れるレベル、混雑度レベル2は座席に座れないがまだ不快ではないレベル、混雑度レベル3は、座席に座れず不快なレベルである。本実施形態の混雑度レベルは、例えば鉄道Mの乗車率の統計等から求められても良い。
移動手段「バスB」の場合、混雑度レベルは、鉄道と同様の定義により、車両内の混雑度をレベル1〜3に分類してもよい。また、車両内の混雑度レベルと道路の混雑度レベルを組み合わせたものであっても良い。
また、移動手段「タクシーT」の場合、混雑度は、タクシー乗り場の待ち時間に基づいて混雑度をレベル1〜3に分類することが考えられる。本実施形態では、乗り場での待ち時間が5分未満であればレベル1、15分未満であればレベル2、15分以上であればレベル3としてもよい。
尚、混雑度レベルと対応付けられている行動選択肢は、図6に示す行動選択肢以外の行動選択肢も含む。また、混雑度データベース230における時間帯は、図5と同様に、任意の時間帯であって良い。
次に、本実施形態の推定人数データベース240について説明する。図7は、第一の実施形態の推定人数データベースの一例を説明する図である。
本実施形態の推定人数データベース240は、混雑マネジメント装置200が端末装置300から行動選択肢の提示要求を受けて、端末装置300へ行動選択肢を表示させる度に更新される。
本実施形態の推定人数データベース240は、時間帯別の各移動手段に対して、誘導されたと思われる利用者の人数を格納している。言い換えれば、推定人数データベース240は、時間帯と移動手段の組合せにより示される行動選択肢毎に、この行動選択肢が示す行動を行ったと思われる利用者の人数を格納している。
以下の説明では、誘導されたと思われる利用者の人数を推定人数と呼ぶ。つまり、推定人数は、混雑マネジメント装置200が提示した行動選択肢に誘導され、この行動選択肢を選択したと思われる利用者の人数と言える。
図7では、時間帯l=0〜3のそれぞれに対する移動手段「鉄道M」、「バスB」、「タクシーT」の推定人数が格納された推定人数データベース240を示している。
図7の例では、行動選択肢「時間帯l=0(17:00〜17:14)に移動手段「鉄道M」で移動」という行動を行ったと思われる推定人数は250人である。また、図7の例では、行動選択肢「時間帯l=0(17:00〜17:14)に移動手段「バスB」で移動」という行動を行ったと思われる推定人数は100人である。また、行動選択肢「時間帯l=0(17:00〜17:14)に移動手段「タクシーT」で移動」という行動を行ったと思われる推定人数は10人である。本実施形態の推定人数の算出の詳細は後述する。
また、本実施形態の推定人数データベース240は、時間帯l=0〜3のそれぞれに対する移動手段「鉄道M」、「バスB」、「タクシーT」の推定人数が格納されるものとしたが、これに限定されない。本実施形態の推定人数データベース240は、誘導上限値データベース220に示される行動選択肢と同様の組合せを有していれば良い。
例えば誘導上限値データベース220において、行動選択肢「時間帯「18:00〜20:00」に「イベント参加」」と対応する誘導上限値が格納されていた場合、推定人数データベース240にも、同様の行動選択肢に対する推定人数が格納される。
次に、本実施形態の地図データベース250と、交通運行データベース260について説明する。
本実施形態の地図データベース250は、道路に関する情報が格納される。道路に関する情報は、例えば、道路をノードとリンクからなるネットワークとして表現した情報であり、交差点や各種POI(Point Of Interests)の緯度、経度、道路の長さや幅、信号の有無、交通規制情報等を含む。また、道路に関する情報は、車両等に搭載された各種センサにより、リアルタイムに取得される道路の交通情報等が含まれても良い。また、交通情報には、各道路の通過所要時間が含まれても良い。
本実施形態の交通運行データベース260は、交通手段毎の運行に関する情報が格納されている。交通手段毎の運行に関する情報は、例えば、駅やバス停など乗降地点の位置、乗降地点を結ぶ路線の情報、路線間の乗換に関する情報を含む。また、交通手段毎の運行に関する情報は、運賃等の料金の関する情報や、各車両がどの乗降地点に何時に発着するかという時刻表情報、車両の乗車定員等を含む。
次に、図8を参照して本実施形態の混雑マネジメントシステム100の有する各装置の機能について説明する。図8は、第一の実施形態の混雑マネジメントシステムの有する各装置の機能について説明する図である。
本実施形態の混雑マネジメントシステム100において、混雑マネジメント装置200は、混雑マネジメント処理部270を有する。本実施形態の混雑マネジメント処理部270は、混雑マネジメント装置200の演算処理装置26が、混雑マネジメント装置200にインストールされた混雑マネジメントプログラムを実行することにより実現される。
本実施形態の混雑マネジメント処理部270は、要求受付部271、応答送信部272、選択肢生成部273、混雑緩和貢献度算出部274、混雑度取得部275、選択確率算出部276、選択肢決定部277、推定人数算出部278を有する。
本実施形態の要求受付部271は、端末装置300から送信される提示要求等を受信する。提示要求には、利用者ID、行動日、希望する行動開始時刻又は希望する行動終了時刻、行動開始場所等の条件の指定を含む。例えば行動選択肢が移動選択肢である場合には、提示要求には、利用者ID、交通機関の利用日、希望する出発時刻又は希望する到着予定時刻、出発地及び目的地が含まれる。
応答送信部272は、選択肢決定部277により決定された行動選択肢を端末装置300へ送信する。
選択肢生成部273は、交通運行データベース260に格納された各種の交通手段の時刻表等を参照し、提示要求に基づき、出発地から目的地までの移動選択肢を行動選択肢として生成する。
混雑緩和貢献度算出部274は、誘導上限値データベース220と、推定人数データベース240とを算出し、選択肢生成部273によって生成された行動選択肢毎の混雑緩和貢献度を算出する。混雑緩和貢献度の算出の詳細は後述する。
混雑度取得部275は、混雑度データベース230を参照し、選択肢生成部273によって生成された行動選択肢毎の混雑度を取得する。
選択確率算出部276は、選択肢生成部273によって生成された行動選択肢毎に、利用者が行動選択肢を選択する確率を示す選択確率を算出する。言い換えれば、選択確率算出部276は、選択肢生成部273によって生成された行動選択肢群の部分集合毎に、部分集合に含まれる各行動選択肢の選択確率を算出する。選択確率算出部276による選択確率の算出の詳細は後述する。
選択肢決定部277は、選択確率算出部276により算出された選択確率と、混雑緩和貢献度算出部274により算出された混雑緩和貢献度とに基づき、端末装置300へ出力する行動選択肢を決定する。具体的には、選択肢決定部277は、選択肢生成部273により生成された行動選択肢から、混雑緩和貢献度と選択確率を用いて、混雑緩和貢献度の期待値を算出する。そてし、選択肢決定部277は、混雑緩和貢献度の期待値が最も大きくなる行動選択肢Pの集合を求め、この集合に含まれる各行動選択肢を、端末装置300へ出力する行動選択肢に決定する。
推定人数算出部278は、選択肢決定部277により、行動選択肢が決定されると、各行動選択肢に対して、これまでに誘導されたであろうと思われる推定人数を算出し、推定人数データベース240を更新する。推定人数の算出の詳細は、後述する。
本実施形態の端末装置300は、入力制御部310、要求送信部320、応答受信部330、出力制御部340、GPS(Global Positioning System)部350を有する。これら各部は、端末装置300にインストールされたプログラムが、端末装置300の演算処理装置により実行されることで実現される。
本実施形態の入力制御部310は、各種の情報の入力を受け付ける。要求送信部320は、入力に応じた提示要求を混雑マネジメント装置200に送信する。
応答受信部330は、要求送信部320によって送信された提示要求に対する応答を受信する。具体的には、応答受信部330は、混雑マネジメント装置200から送信される行動選択肢を示す情報を受信する。
出力制御部340は、応答受信部330によって受信された応答に含まれている情報を、端末装置300の表示操作装置に表示させる。具体的には、出力制御部340は、応答受信部330により受信した行動選択肢を表示操作装置に表示させる。
GPS部350は、端末装置300が受信するGPS信号に基づいて、端末装置300の現在位置を示す位置情報を取得する。
本実施形態の端末装置300では、要求送信部320において、出発地の代わりに、GPS部350により取得した位置情報を提示要求と共に混雑マネジメント装置200に送信しても良い。
次に、本実施形態の混雑マネジメント装置200及び端末装置300の動作の説明に先立ち、本実施形態の行動選択肢について説明する。
図9は、第一の実施形態の行動選択肢を説明するための図である。本実施形態では、テーブル91に示すように、移動手段nを用いて時間帯lに移動する行動選択肢をPn,lと表す。具体的には、例えば、移動手段が鉄道Mで時間帯がl=0の行動選択肢は、pM,0となる。以下の説明では、個々の行動選択肢を示す場合をpn,lとし、行動選択肢の集合を示す場合をPn,lとする。
ここで、移動手段nの集合を集合Nとし、時間帯lの集合を集合Lとし、移動手段nと時間帯lのすべての組み合わせに対する行動選択肢の集合を集合Pとする。また、実現可能な行動選択肢の集合を集合Fとし、端末装置300に出力する行動選択肢の集合を集合Aとしたとき、集合P、F、Aは、以下の式(1)に示す関係となる。
Figure 0006631695
実現可能な行動選択肢の集合を集合Fは、その時間帯に移動手段が提供されており、且つ、推定人数が誘導上限値に達していない行動選択肢であり、集合Pの部分集合となる。また、端末装置300に出力する行動選択肢の集合Aは、集合Fの部分集合となる。尚、端末装置300に出力する行動選択肢の集合Aとは、混雑マネジメントシステム100の利用者に提示される行動選択肢の集合である。
次に、本実施形態の混雑マネジメントシステム100の有する各装置の動作について説明する。始めに、図10を参照し、端末装置300の動作について説明する。
図10は、第一の実施形態の端末装置の動作を説明するフローチャートである。
本実施形態の端末装置300は、入力制御部310により、利用者から行動選択肢の提示要求を受け付けると(ステップS1001)、要求送信部320により、提示要求を混雑マネジメント装置200へ送信する(ステップS1002)。このとき、端末装置300では、提示要求と共に入力された出発地と目的地及び希望出発時刻又は希望到着時刻を混雑マネジメント装置200へ送信しても良い。また、端末装置300は、提示要求と共に、端末装置300の利用者の利用者IDを混雑マネジメント装置200へ送信する。
また、端末装置300は、出発地が入力されていない場合には、GPS部350により端末装置300の位置情報を出発地の代わりに混雑マネジメント装置200へ送信しても良い。また、端末装置300は、出発時刻が入力されていない場合には、端末装置300の時計機能から現在時刻を取得し、出発時刻の代わりに混雑マネジメント装置200へ送信しても良い。
続いて、端末装置300は、応答受信部330により、混雑マネジメント装置200から、行動選択肢を組合せを示す情報を受信する(ステップS1003)。続いて端末装置300は、出力制御部340により、受信した情報が示す行動選択肢の組合せを表示操作装置に表示させ(ステップS1004)、処理を終了する。
次に、図11を参照し、本実施形態の混雑マネジメント装置200の動作について説明する。図11は、第一の実施形態の混雑マネジメント装置200の動作を説明するフローチャートである。
混雑マネジメント装置200の混雑マネジメント処理部270、要求受付部271により、端末装置300から行動選択肢の提示要求を受け付ける(ステップS1101)。具体的には、要求受付部271は、端末装置300から、行動選択肢の提示要求と共に、希望出発時刻、出発地及び目的地を受け付ける。尚、要求受付部271は、現在時刻を希望出発時刻として受け付けても良い。また、要求受付部271は、出発地の代わりに、端末装置300の位置情報を受け付けても良い。
また、本実施形態の混雑マネジメント装置200は、提示要求と共に、端末装置300の利用者の利用者IDを取得するものとした。
続いて、混雑マネジメント処理部270は、選択肢生成部273により、実現可能な行動選択肢を生成する(ステップS1102)。
ここで生成された、実現可能な行動選択肢の集合Fは、移動手段nと時間帯lのすべての組合せを含む行動選択肢の集合Pの部分集合である。言い換えれば、集合Fは、その時間帯に移動手段が提供されており、且つ、推定人数が誘導上限値に達していない行動選択肢の集合である。
続いて混雑マネジメント処理部270は、選択確率算出部276と選択肢決定部277により、選択確率に基づく行動選択肢の組合せを決定する(ステップS1103)。言い換えれば、混雑マネジメント処理部270は、行動選択肢の集合Fの部分集合Aの中から、端末装置300に表示させる行動選択肢の集合A*を選択する。ステップS1103の処理の詳細は後述する。
続いて、混雑マネジメント処理部270は、推定人数算出部278により、利用者に提示される行動選択肢に決定された各行動選択肢の選択確率を用いて、行動選択肢毎の推定人数を算出し、推定人数データベース240を更新する(ステップS1104)。
続いて、混雑マネジメント処理部270は、応答送信部272により、選択肢決定部277により決定された行動選択肢の集合A*を端末装置300へ出力し(ステップS1105)、処理を終了する。
次に、図12を参照し、本実施形態の選択肢生成部273の処理について説明する。図12は、第一の実施形態の選択肢生成部の処理を説明するフローチャートである。
本実施形態の選択肢生成部273は、全ての行動選択肢pn,lについて、ステップS1202以降の処理を実行したか否かを判定する(ステップS1201)。ステップS1201において、全ての行動選択肢pn,lについて、処理を行った場合は、処理を終了する。
選択肢生成部273は、全ての行動選択肢pn,lについて、処理を行っていない場合、地図データベース250と交通運行データベース260とを参照し、希望出発時刻、出発地から目的地に至る移動手段nが時間帯lに存在するか否かを判定する(ステップS1202)。尚、ここでの時間帯lは、出発時刻から想定され得る時間帯となる。
ステップS1202において、該当する移動手段nが存在しない場合、選択肢生成部273は、ステップS1201へ戻る。
ステップS1202において、該当する移動手段nが存在する場合、選択肢生成部273は、誘導上限値データベース220と、推定人数データベース240とを参照し、推定人数Cn,lが誘導上限値CMAX n,l未満であるか否かを判定する(ステップS1203)。
ステップS1203において、推定人数Cn,lが誘導上限値CMAX n,l未満でない場合、つまり、推定人数Cn,lが誘導上限値CMAX n,lに達していた場合、選択肢生成部273は、ステップS1201へ戻る。
ステップS1203において、推定人数Cn,lが誘導上限値CMAX n,l未満である場合、選択肢生成部273は、行動選択肢pn,lを実現可能な行動選択肢の集合Fに追加し(ステップS1204)、ステップS1201へ戻る。
ここで、本実施形態の推定人数Cn,lについて説明する。本実施形態のCn,lは、以下の式(2)で表すことができる。
Figure 0006631695
推定人数Cn,lは、これまでに行動選択肢pn,lを選択したと思われる人数である。式(2)では、現在の利用者をn番目の利用者としたときの、推定人数Cn,lを示す。尚、式(2)における選択確率Probn,l(X)の算出方法については後述する。
式(2)から分かるように、本実施形態の推定人数Cn,lは、n番目の利用者が行動選択肢pn,lの提示要求を行った際に、n−1番目までの利用者毎の行動選択肢pn,lの選択確率Probn,l(X)を累積した値となる。
以上のように、本実施形態の選択肢生成部273は、希望出発時刻、出発地及び目的地に基づき検索された行動選択肢(移動選択肢)のうち、推定人数が誘導上限値に達していない行動選択肢のみを抽出する。したがって、本実施形態によれば、推定人数が誘導上限値に達した行動選択肢については、利用者の流入を抑制することで、混雑を緩和している。
次に、混雑マネジメント処理部270による、選択確率に基づく行動選択肢の集合(行動選択肢のパターン)A*を決定する処理について説明する。
本実施形態では、行動選択肢Pn,lを利用者に提示するか否かを決定するための決定変数xn,lを導入する。具体的には、本実施形態では、決定変数xn,l=1ならば行動選択肢Pn,lを利用者に提示することを示す。また、本実施形態では、決定変数xn,l=0ならば、行動選択肢Pn,lを利用者に提示しないことを示す。
本実施形態では、実現可能でない行動選択肢Pn,lは利用者に提示することができないので、決定変数xn,lは常に0である。以下の式(3)で表される行列Xは、利用者に提示する行動選択肢Pn,lの集合のある候補Aを示す行列である。
Figure 0006631695
ここで、本実施形態の選択肢決定部277は、混雑緩和貢献度算出部274が算出する混雑緩和貢献度が最大になるような行動選択肢の集合Aを、利用者に提示する行動選択肢の集合A*として選択する。これは、以下の式(4)のような最適化問題として定式化される。
Figure 0006631695
上記の式(4)において、Probn,l(X)は、行列Xで示される行動選択肢の集合Aにおける行動選択肢pn,lの選択確率である。この選択確率は、選択確率算出部276により算出される。
また、上記の式(4)において、Rn,lは、行列Xで示される行動選択肢の集合Aにおいて、行動選択肢pn,lが選択された場合に得られる混雑緩和貢献度である。混雑緩和貢献度は、混雑緩和貢献度算出部274により、例えば、以下の式(5)により算出される。
Figure 0006631695
ここで、Cn,lは、推定人数データベース240において、行動選択肢pn,lと対応付けられた推定人数を示す。また、CMAX n,lは、誘導上限値データベース220において、行動選択肢pn,lと対応付けられた誘導上限値を示す。
本実施形態の混雑緩和貢献度Rn,lは、式(5)からわかるように、行動選択肢pn,lの誘導上限値に対する推定人数の割合が小さい行動選択肢が選択されると、混雑緩和貢献度Rn,lの値が大きくなる。
つまり、誘導上限値CMAX n,lと推定人数Cn,lの差分が大きいほどの行動選択肢pn,lが選択された場合の混雑緩和貢献度Rn,lの値が大きくなる。尚、混雑緩和貢献度Rn,lは、上記と異なる式を用いて算出されてもよい。
本実施形態の選択肢決定部277は、行列Xで示される行動選択肢の集合Aにおいて、各行動選択肢pn,l毎に、選択確率Probn,l(X)と、混雑緩和貢献度Rn,lの積を算出する。選択確率Probn,l(X)と、混雑緩和貢献度Rn,lの積は、行動選択肢pn,lについての混雑緩和貢献度の期待値である。
選択肢決定部277は、行例Xで示される行動選択肢の集合Aに含まれる各行動選択肢pn,lについて、混雑緩和貢献度の期待値を算出し、その総和を集合Aの混雑緩和貢献度の期待値とする。そして、選択肢決定部277は、混雑緩和貢献度の期待値が最も大きい集合Aを、集合A*に決定する。したがって、集合A*に含まれる各行動選択肢pn,lが、利用者に提示される行動選択肢となる。
次に、選択確率算出部276による選択確率Probn,l(X)の算出について説明する。
本実施形態では、利用者による行動選択肢pn,lの選択は、多項ロジットモデル(Multinomial Logit Model, MNL)に基づいて行われると仮定する。したがって、行列Xで表される集合Aが利用者に提示された場合、行動選択肢pn,lが選択される確率(選択確率)Probn,l(X)は、以下の式(6)で計算することができる。
Figure 0006631695
尚、式(6)におけるVn,lは、行動選択肢pn,lの効用を示す。効用Vn,lは、例えば、以下の式(7)で算出することができる。
Figure 0006631695
具体的には、選択確率算出部276は、利用者データベース210を参照し、端末装置300から取得した利用者IDと対応する利用者情報を取得し、利用者情報に含まれる各項目の値を、式(7)に代入する。
また、選択確率算出部276は、例えば交通運行データベース260を参照し、移動手段による移動に係る料金を示す値を取得し、式(7)に代入しても良い。
また、選択確率算出部276は、混雑度取得部275により、混雑度データベース230を参照し、行動選択肢pn,lと対応する混雑度レベルを取得し、式(7)に代入しても良い。また、選択確率算出部276は、端末装置300において入力された希望出発時刻と行動選択肢pn,lにおける時間帯とから、待ち時間を求め、式(7)に代入しても良い。
以下に、図13を参照し、選択確率に基づく行動選択肢の集合(組合せ)A*の決定について、さらに説明する。図13は、第一の実施形態の選択確率に基づく行動選択肢の集合の決定の手順を説明する図である。
図13で説明する手順は、図11のステップS1103において行われる演算の手順を示している。
選択確率算出部276は、選択肢生成部273により、実現可能な行動選択肢Pn,lが生成されると、行列Xで示される行動選択肢Pn,lの集合Aにおける各行動選択肢pn,lの選択確率を求める(ステップS1301)。
具体的には、選択確率算出部276は、利用者データベース210を参照し、利用者IDと対応付けられた利用者情報を取得する。また、選択確率算出部276は、混雑度データベース230を参照し、行動選択肢pn,lが示す時間帯lの移動手段nの混雑度レベルを取得する。そして、選択確率算出部276は、式(7)で示す効用Vn,lを算出する。
つまり、選択確率算出部276は、集合Aにおける行動選択肢pn,lに対する利用者の満足度の水準を示す値を算出する。
次に、選択確率算出部276は、式(6)で示す選択確率Probn,l(X)を算出する。
つまり、本実施形態の選択確率算出部276は、集合Aに含まれる各行動選択肢の満足度の度合いを示す値から、行動選択肢Pn,lの選択確率を求める。
言い換えれば、本実施形態では、利用者が得られる満足度が高い行動選択肢Pn,l程、選択確率が高いことを示す。
次に、混雑緩和貢献度算出部274は、集合Aの各行動選択肢pn,l毎に、混雑緩和貢献度Rn,lを算出する(ステップS1302)。
具体的には、混雑緩和貢献度算出部274は、誘導上限値データベース220と、推定人数データベース240とから、行動選択肢Pn,l毎に、行動選択肢Pn,lと対応付けられた誘導上限値CMAX n,lと推定人数Cn,lとを取得する。そして、混雑緩和貢献度算出部274は、行動選択肢pn,l毎に、式(5)に示す混雑緩和貢献度Rn,lを求める。
続いて、選択肢決定部277は、行動選択肢Pn,l毎の選択確率Probn,l(X)と、混雑緩和貢献度Rn,lと、から、集合Aの混雑緩和貢献度の期待値を算出する(ステップS1303)。
具体的には、選択肢決定部277は、式(4)に示すように、行動選択肢Pn,l毎に、選択確率Probn,l(X)と混雑緩和貢献度Rn,lとの積である混雑緩和貢献度の期待値を求める。そして、選択肢決定部277は、行動選択肢Pn,l毎の混雑緩和貢献度の期待値の和を、集合Aの混雑緩和貢献度の期待値とする。
続いて、選択肢決定部277は、実現可能な行動選択肢Pn,lの集合Fから得られる全てのパターンについて、集合Aの期待値を算出したか否かを判定する(ステップS1304)。ステップS1304において、全ての集合Aについて、期待値を算出していない場合、選択肢決定部277はステップS1301へ戻る。
ステップS1304において、全ての集合Aについて、期待値を算出した場合、選択肢決定部277は、混雑緩和貢献度の期待値が最大となる集合Aを、端末装置300に提示する行動選択肢Pn,lの集合A*に決定し(ステップS1305)、処理を終了する。
以下に、図14及び図15を参照し、集合A*を決定する手順について具体的に説明する。
図14は、実現可能な行動選択肢の集合の一例を示す第一の図である。
図14の例では、移動手段nと時間帯lの組合せに対して「○」とされた行動選択肢は、推定人数Cn,lが誘導上限値CMAX n,l未満であり、実現可能な行動選択肢pn,lであることを示している。また、図14の例では、移動手段nと時間帯lの組合せに対して「×」とされた行動選択肢は、推定人数Cn,lが誘導上限値CMAX n,lに達しており、実現不可能な行動選択肢pn,lであることを示している。
図14の例では、実現可能な行動選択肢pn,lとして、n=鉄道M、l=1の行動選択肢、n=鉄道M、l=2の行動選択肢、n=鉄道M、l=3の行動選択肢が生成されている。また、図14の例では、実現可能な行動選択肢pn,lとして、n=バスB、l=1の行動選択肢、n=バスB、l=3の行動選択肢が生成されている。また、図14の例では、実現可能な行動選択肢pn,lとして、n=タクシーT、l=0の行動選択肢、n=タクシーT、l=2の行動選択肢、n=タクシーT、l=3の行動選択肢が生成される。
つまり、図14の例では、実現可能な行動選択肢pn,lの集合Aは、行動選択肢pMeto,1、pMeto,2、pMeto,3、pB,1、pB,3、pT,0、pT,2、pT,3となる。
図15は、実現可能な行動選択肢の集合の一例を示す第二の図である。図15では、図14で説明した集合Aに含まれる行動選択肢pn,lにおいて、利用者へ提示する行動選択肢pn,lの集合候補をn行l列の行列Xとして示している。
図15(A)は、図14において「○」とされた行動選択肢pn,l全てを利用者へ提示した場合のパターンを示している。
この場合において、各行動選択肢pn,lと、各行動選択肢pn,lの選択確率Probn,l(X)と、を対応付けた情報が、テーブルPr−1である。
テーブルPr−1に示すように、選択確率算出部276は、行列Xにおいて、値が「0」となる成分と対応する行動選択肢pn,lは、利用者に提示されないため、選択確率は算出されない。
本実施形態の選択肢決定部277は、テーブルPr−1に示すように、各行動選択肢pn,lの選択確率Probn,l(X)が算出されると、各選択確率Probn,l(X)と混雑緩和貢献度との積である混雑緩和貢献度の期待値を算出する。そして、選択肢決定部277は、積の合計を集合Fの混雑緩和貢献度の期待値とする。この期待値は、行列Xが示す集合Aに含まれる各行動選択肢pn,lを利用者に提示した際の、テーブルPr−1に示す選択確率に基づく混雑緩和貢献度の期待値である。
図15(B)は、図14において「○」とされた行動選択肢pn,lのうち、行動選択肢pT,0を利用者へ提示する行動選択肢から除外した場合のパターンを示している。したがって、行列Xでは、該当する要素の値が「0」となる。
この場合において、各行動選択肢pn,lの選択確率Probn,l(X)と、を対応付けた情報が、テーブルPr−2となる。テーブルPr−2では、n=タクシーT、l=0と対応する行動選択肢pT,0は算出されていない。選択肢決定部277は、図15(A)と同様に、テーブルPr−2に示す選択確率に基づく混雑緩和貢献度の期待値を算出する。
図15(C)は、図14において「○」とされた行動選択肢pn,lのうち、行動選択肢pM,1を利用者へ提示する行動選択肢から除外した場合のパターンを示している。したがって、行列Xでは、該当する要素の値が「0」となる。
この場合において、各行動選択肢pn,lの選択確率Probn,l(X)と、を対応付けた情報が、テーブルPr−3となる。テーブルPr−3では、n=鉄道M、l=1と対応する行動選択肢pM,1は算出されていない。選択肢決定部277は、図15(A)と同様に、テーブルPr−3に示す選択確率に基づく混雑緩和貢献度の期待値を算出する。
本実施形態では、このようにして、集合Aに含まれる行動選択肢pn,lにおいて、取り得る全てのパターンについて、混雑緩和貢献度の期待値を算出する。
図15の例では、実現可能な行動選択肢pn,lは7つであり、行列Xにおけるそれぞれの行動選択肢pn,lと対応する要素の値として、「0」、「1」の2通りが存在する。したがって、選択肢決定部277は、2の7乗通りのパターンに対して混雑緩和貢献度の期待値を算出することになる。
そして、選択肢決定部277は、最も混雑緩和貢献度の期待値が大きいパターンにおいて、値が「1」の要素と対応する行動選択肢pn,lの集合Aを、利用者に提示する行動選択肢の集合A*とする。
このとき、選択肢決定部277は、期待値が大きいパターンにおける行動選択肢Pn,lのうち、選択確率Probn,l(X)が大きい行動選択肢pn,lから順に、端末装置300に表示させる。
尚、本実施形態の混雑マネジメント装置200は、このとき行動選択肢pn,lと対応する混雑度レベルを端末装置300に送信しても良い。端末装置300は、行動選択肢pn,l毎に、対応する混雑度レベルに応じた混雑状況を示す情報を表示させても良い。
以下に、図16を参照し、行動選択肢Pn,lが端末装置300に表示された場合について説明する。図16は、第一の実施形態において端末装置に表示された行動選択肢の例を示す図である。
図16では、図15(A)に示すパターンが最も混雑緩和貢献度の期待値が大きかった場合の端末装置300の画面の例を示している。
図16の画面301では、表示欄302、303を有する。表示欄302は、行動選択肢が表示されている。また、表示欄303には、行動選択肢毎の混雑状況を示す情報が表示されている。
表示欄302では、テーブルPr−1において選択確率Probn,l(X)が最も大きい行動選択肢pn,lである「17:30〜17:44にタクシーTで移動」が最上位に表示される。また、表示欄303では、行動選択肢「17:30〜17:44タクシーTで移動」に対応する混雑度レベル「2」に相当する混雑状況を示す情報が表示される。
また、表示欄302では、テーブルPr−1において選択確率Probn,l(X)が二番目に大きい行動選択肢pn,lである「17:15〜17:29にバスBで移動」が次に表示される。
また、表示欄303では、行動選択肢「17:15〜17:29にバスBで移動」に対応する混雑度レベル「2」に相当する混雑状況を示す情報が表示される。混雑情報を示す情報は、例えば混雑度データベース230において、各移動手段の混雑度レベルと対応付けられて記憶されていても良い。
尚、図16の例では、選択確率が高い行動選択肢から順に端末装置300に表示されるものとしたが、これに限定されない。本実施形態では、例えば混雑緩和貢献度の期待値が大きい行動選択肢から順に、端末装置300に表示させても良い。
このように、本実施形態によれば、利用者の満足度の水準を示す値に基づく行動選択肢毎の選択確率と、混雑緩和貢献度とに基づき、利用者の端末装置300に表示させる行動選択肢を決定する。
したがって、本実施形態によれば、利用者に選択される可能性と、混雑の緩和に対する貢献の両方が考慮された行動選択肢を利用者に提示することができる。したがって、本実施形態によれば、混雑の解消に貢献する行動を選択させることができる。
また、本実施形態では、端末装置300の利用者が個々に行動選択肢の提示要求を行う度に、推定人数データベース240が更新される。したがって、本実施形態によれば、行動選択肢の提示要求を行った利用者に対し、最新の混雑状況に合わせた行動選択肢を提示することができる。また、本実施形態によれば、行動選択肢の提示要求毎の推定人数データベース240の更新により、同一の行動選択肢が提示され続けること抑制されるため、その結果として混雑の緩和に貢献できる。
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して第二の実施形態について説明する。第二の実施形態では、混雑緩和貢献度の代わりに、売上貢献度を用いて決定された行動選択肢を利用者に提示する点が第一の実施形態と相違する。以下の第二の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
図17は、第二の実施形態の混雑マネジメントシステムのシステム構成を説明する図である。
本実施形態の混雑マネジメントシステム100Aは、端末装置300と混雑マネジメント装置200Aとを有する。
本実施形態の混雑マネジメント装置200Aは、利用者データベース210A、誘導上限値データベース220A、混雑度データベース230A、推定人数データベース240Aを有する。また、本実施形態の混雑マネジメント装置200Aは、地図データベース250、交通運行データベース260、クーポン情報データベース280を有する。また、本実施形態の混雑マネジメント装置200Aは、混雑マネジメント処理部270Aを有する。
本実施形態の混雑マネジメント処理部270Aでは、移動手段による移動行動に、店舗による購買行動を組み合わせた行動選択肢を端末装置300に出力する。また、本実施形態では、購買行動による売上に対する貢献度を考慮した行動選択肢を端末装置300へ出力する。購買行動による売上とは、例えば行動選択肢において、立ち寄り先として提示された店舗等の売上である。
尚、図17の例では、地図データベース250、交通運行データベース260、クーポン情報データベース280が混雑マネジメント装置200A内に設けられるものとしたが、これに限定されない。地図データベース250、交通運行データベース260、クーポン情報データベース280は、混雑マネジメント装置200A以外の装置に設けられていても良い。また、地図データベース250、交通運行データベース260、クーポン情報データベース280は、それぞれが別々の装置に設けられていても良い。
以下に図18乃至図22を参照し、本実施形態の混雑マネジメント装置200Aの有する各データベースについて説明する。
図18は、第二の実施形態の利用者データベースの一例を示す図である。本実施形態の利用者データベース210Aは、第一の実施形態の利用者データベース210の有する各項目に加え、項目「β」を有する。
項目「β」の値は、選択した行動選択肢と対応する行動に付与される貨幣価値に対する重みを示す。言い換えれば、項目「β」の値は、利用者が選択した行動選択肢に付与される貨幣価値が、この行動選択肢を選択した際の満足度に対して寄与する程度を示す。
貨幣価値とは、例えばクーポン等である。つまり、項目「β」の値は、例えば利用者の行動に店舗への立ち寄り等が含まれる場合に、貨幣価値のあるクーポンが付与されることが、この行動に対する満足度に寄与する程度を示している。
利用者データベース210Aにおける項目「β」以外の項目の値は、第一の実施形態の利用者データベース210と同様であるから、説明を省略する。
図19は、第二の実施形態の誘導上限値データベースの一例を示す図である。本実施形態の誘導上限値データベース220Aでは、移動手段nと時間帯lとの組合せ毎に、誘導上限値が対応付けられて格納されている。また、本実施形態の誘導上限値データベース220Aでは、店舗と時間帯lとの組合せ毎に、誘導上限値が対応付けられて格納されている。
尚、図19で誘導上限値データベース220Aにおいて誘導上限値が格納される店舗は、図19の例では一店舗といたが、これに限定されない。誘導上限値が格納される店舗は、任意の数であって良い。図19で示す時間帯lも同様に、任意の時間帯が含まれて良い。
例えは図19の例では、時間帯l=0における店舗Kの誘導上限値は20人であり、時間帯l=1における店舗Kの誘導上限値は50人であることがわかる。
図20は、第二の実施形態の混雑度データベースの一例を示す図である。本実施形態の混雑度データベース230Aは、時間帯l=0〜3のそれぞれに対する鉄道M、バスB、タクシーT、立ち寄り先となる店舗Kにおける混雑度レベルが格納されている。
尚、図20における時間帯lと、移動手段n、店舗は、図19と同様に任意の時間帯を含んで良いし、任意の行動を含んで良い。
図21は、第二の実施形態の推定人数データベースの一例を示す図である。本実施形態の推定人数データベース240Aは、時間帯l=0〜3のそれぞれに対する鉄道M、バスB、タクシーB、立ち寄り先となる店舗Kにおける推定人数が格納されている。
尚、図21における時間帯l及び移動手段や立ち寄り先は、図19と同様に任意の時間帯を含んで良いし、任意の店舗を含んで良い。
図22は、第二の実施形態のクーポン情報データベースの一例を示す図である。本実施形態のクーポン情報データベース280は、情報の項目として、店舗名と、クーポン有無、所在地を有する。項目「店舗名」の値は、店舗の名称を示す。項目「クーポン有無」の値は、クーポンの有無を示す。項目「所在地」の値は、店舗の所在地を示す。
具体的には、項目「クーポン有無」の値が「有」の場合、対応する店舗で利用可能な貨幣価値を持つクーポン等のインセンティブが付与されることを示す。つまり、項目「クーポン有無」の値が「有」の場合、対応する店舗に立ち寄ることで、インセンティブが付与されることを示す。
また、項目「クーポン有無」の値が「無」の場合、対応する店舗で利用可能な貨幣価値を持つクーポン等のインセンティブが付与されないことを示す。つまり、項目「クーポン有無」の値が「無」の場合、対応する店舗に立ち寄ることに、インセンティブが付与されないことを示す。
尚、図22に示すクーポン情報データベース280では、店舗毎のクーポンの有無を示す情報が格納されるものとしたが、これに限定されない。クーポン情報データベース280には、例えば店舗以外にも、行動選択肢に選択することでインセンティブが付与される施設や移動手段等と、それらのインセンティブの有無が格納されていても良い。
例えば、行動選択肢としてタクシーTでの移動行動を選択した場合に、クーポン情報データベース280には、割引サービスが得られる場合等には、移動手段「タクシーT」と、インセンティブ「有」とが対応付けられた情報が格納されていても良い。
次に、図23を参照して本実施形態の混雑マネジメントシステム100Aの有する各装置の機能について説明する。
図23は、第二の実施形態の混雑マネジメントシステムの有する各装置の機能について説明する図である。
本実施形態の混雑マネジメント装置200Aの有する混雑マネジメント処理部270Aは、要求受付部271、応答送信部272、選択肢生成部273A、売上貢献度算出部274Aを有する。また、本実施形態の混雑マネジメント処理部270Aは、混雑度取得部275、選択確率算出部276A、選択肢決定部277A、推定人数算出部278、インセンティブ付与部279を有する。
本実施形態の選択肢生成部273Aは、端末装置300において入力された希望出発時刻、出発地及び目的地に基づき、実現可能な行動選択肢を生成する。具体的には、本実施形態の選択肢生成部273Aは、誘導上限値データベース220A、推定人数データベース240Aを参照し、移動手段nと時間帯lとの組合せにおいて、推定人数が誘導上限値未満の組合せを抽出する。そして、選択肢生成部273Aは、時間帯lにおいて移動手段nと組み合わせることが可能な店舗のうち、推定人数が誘導上限値未満の店舗を抽出し、移動手段nと組み合わせ、行動選択肢とする。
また、選択肢生成部273Aは、推定人数が誘導上限値未満の店舗が存在しない場合、移動手段nと時間帯lの組合せを行動選択肢とする。
本実施形態の売上貢献度算出部274Aは、クーポン情報データベース280を参照し、店舗におけるインセンティブの付与の有無に応じた売上貢献度を算出する。
尚、本実施形態の売上貢献度とは、行動選択肢を選択することで、端末装置300を中心とした所定範囲の地域に存在する商業施設の売上に貢献する度合いを示す。
本実施形態の選択確率算出部276Aは、利用者データベース210Aに格納された各項目の値に基づく行動選択肢毎の効用から、行動選択肢毎の選択確率を算出する。
本実施形態の選択肢決定部277Aは、選択確率算出部276Aにより算出された選択確率と、売上貢献度算出部274Aにより算出された売上貢献度とに基づき、端末装置300へ出力する行動選択肢を決定する。具体的には、選択肢決定部277Aは、選択肢生成部273Aにより生成された行動選択肢から、売上貢献度と選択確率を用いて、売上貢献度の期待値を算出する。そてし、選択肢決定部277Aは、売上貢献度の期待値が最も大きくなる行動選択肢の集合を求め、この集合に含まれる各行動選択肢を、端末装置300へ出力する行動選択肢に決定する。
本実施形態のインセンティブ付与部279は、選択肢生成部273Aにより生成された行動選択肢において、店舗が移動手段と組み合わされている場合、この店舗のクーポンが存在する場合には、インセンティブiの値を「1」に設定する。具体的には、インセンティブ付与部279は、行動選択肢に店舗が含まれる場合、クーポン情報データベース280を参照し、店舗と対応するクーポン有無が「有」の場合に、インセンティブiの値を「1」とする。また、インセンティブ付与部279は、行動選択肢に店舗が含まれる場合、クーポン情報データベース280を参照し、店舗と対応するクーポン有無が「無」の場合に、インセンティブiの値を「0」とする。
尚、本実施形態の端末装置300の機能は、第一の実施形態と同様であるから、説明を省略する。
図24は、第二の実施形態の行動選択肢を説明するための図である。本実施形態では、テーブル91A−1、91A−2に示すように、インセンティブが付与される場合の行動選択肢と、インセンティブが付与されない場合の行動選択肢とを含む。したがって、本実施形態の行動選択肢は、行動選択肢Pn,l,iと示す。iは、インセンティブの有無を示す値である。
本実施形態では、インセンティブiが付与されない場合は、i=0となる。したがって、テーブル91A−1に示すように、インセンティブi=0の場合の行動選択肢は、行動選択肢Pn,l,0となる。
また、本実施形態では、インセンティブiが付与される場合は、i=1となる。したがって、テーブル91A−2に示すように、インセンティブi=1の場合の行動選択肢は、行動選択肢Pn,l,1となる。
本実施形態において、インセンティブiが付与される場合とは、例えば移動手段nと時間帯lに組み合わせる店舗が存在し、且つその店舗において貨幣価値のあるクーポンが発行されている場合である。尚、移動手段nと時間帯lに組み合わせる店舗が存在しない場合でも、移動手段nの運賃の割引券等が存在する場合には、インセンティブiが付与されるものとしても良い。
また、本実施形態において、インセンティブiが付与されない場合とは、例えば移動手段nと時間帯lに組み合わせる店舗が存在し、且つその店舗においてクーポンが発行されていない場合である。また、インセンティブiが付与されない場合とは、例えば移動手段nと時間帯lに組み合わせる店舗が存在しない場合である。
次に、本実施形態の混雑マネジメント装置200Aの動作について説明する。本実施形態の混雑マネジメント処理部270Aの全体の動作は、図11と同様であるから、説明を省略する。
以下に、図25を参照し、本実施形態の選択肢生成部273Aの処理について説明する。図25は、第二の実施形態の選択肢生成部の処理を説明するフローチャートである。
図25のステップS2501からステップS2504までの処理は、図12のステップS1201からステップS1204までの処理と同様であるから、説明を省略する。
ステップS2504に続いて、選択肢生成部273Aは、時間帯lの間に立ち寄り可能な店舗が存在するか否かを判定する(ステップS2505)。
具体的には、選択肢生成部273Aは、端末装置300から、行動選択肢の提示要求と共に端末装置300の位置情報を取得し、クーポン情報データベース280に、位置情報が示す位置から所定の範囲内の店舗の情報が格納されているか否かを判定する。そして、選択肢生成部273Aは、クーポン情報データベース280に、該当する店舗が存在するとき、立ち寄り可能な店舗が存在すると判定する。また、選択肢生成部273Aは、クーポン情報データベース280に、該当する店舗が存在しないとき、立ち寄り可能な店舗が存在しないと判定する。
ステップS2505において、該当する店舗が存在しない場合、選択肢生成部273Aは、ステップS2501へ戻る。
ステップS2505において、該当する店舗が存在する場合、選択肢生成部273Aは、ステップS2503へ戻る。
次に、混雑マネジメント処理部270Aによる、選択確率に基づく行動選択肢の集合(組合せ)A*を決定する処理について説明する。
本実施形態では、行動選択肢Pn,l,iを利用者に提示するか否かを決定するための決定変数xn,l,iを導入する。具体的には、本実施形態では、決定変数xn,l,i=1ならば行動選択肢Pn,l,iを利用者に提示することを示す。また、本実施形態では、決定変数xn,l,i=0ならば、行動選択肢Pn,l,iを利用者に提示しないことを示す。
ここで、本実施形態の選択肢決定部277Aは、売上貢献度算出部274Aが算出する売上貢献度が最大になるような行動選択肢の集合Aを、利用者に提示する行動選択肢の集合A*として選択する。これは、以下の式(8)のような最適化問題として定式化される。
Figure 0006631695
上記の式(8)において、Probn,l,i(X)は、行列Xで示される行動選択肢の集合Aにおける行動選択肢pn,l,iの選択確率である。この選択確率は、選択確率算出部276Aにより算出される。
また、上記の式(8)において、Rn,l,iは、行列Xで示される行動選択肢の集合Aにおいて、行動選択肢pn,l,iが選択された場合に得られる売上貢献度である。売上貢献度は、売上貢献度算出部274Aにより、例えば、以下の式(9)により算出される。
Figure 0006631695
ここで、αは予め与えられた定数である。本実施形態の売上貢献度Rn,l,iは、式(9)からわかるように、移動までの待ち時間が延びるほど大きな値となり、クーポンがある場合にはさらに大きい値となる。尚、売上貢献度Rn,l,iは、上記と異なる式を用いて算出されてもよい。
本実施形態の選択肢決定部277Aは、行列Xで示される行動選択肢の集合Aにおいて、各行動選択肢pn,l,i毎に、選択確率Probn,l,i(X)と、売上貢献度Rn,l,iの積を算出する。選択確率Probn,l,i(X)と、売上貢献度Rn,l,iの積は、行動選択肢pn,l,iについての売上貢献度の期待値である。
選択肢決定部277Aは、集合Aに含まれる各行動選択肢pn,l,iについて、売上貢献度の期待値を算出し、その総和を集合Aの売上貢献度の期待値とする。そして、選択肢決定部277Aは、売上貢献度の期待値が最も大きい集合Aを、集合A*に決定する。したがって、集合A*に含まれる行動選択肢pn,l,iが、利用者に提示される行動選択肢となる。
次に、選択確率算出部276Aによる選択確率Probn,l,i(X)の算出について説明する。
本実施形態において、行列Xで表される集合Aが利用者に提示された場合、行動選択肢pn,l,iが選択される確率(選択確率)Probn,l,i(X)は、式(6)の効用Vn,lをVn,l,iとして、同様に求めることができる。
効用Vn,l,iは、以下の式(10)で算出することができる。尚、本実施形態の選択確率算出部276Aは、選択肢生成部273Aにより生成された、実現可能な行動選択肢pn,l,iに、店舗が含まれる場合には、クーポン情報データベース280を参照する。そして、選択確率算出部276Aは、この店舗と対応するクーポン有無が「有」である場合、インセンティブi=1とし、クーポン有無が「無」である場合、インセンティブi=0とする。
Figure 0006631695
具体的には、選択確率算出部276Aは、利用者データベース210Aを参照し、端末装置300から取得した利用者IDと対応する利用者情報を取得し、利用者情報に含まれる各項目の値を、式(10)に代入する。
次に、図26を参照し、選択確率に基づく行動選択肢の集合(組合せ)A*の決定について、さらに説明する。図26は、第二の実施形態における選択確率に基づく行動選択肢の集合の決定の手順を説明する図である。
選択確率算出部276Aは、選択肢生成部273Aにより、実現可能な行動選択肢Pn,l,iが生成されると、行列Xで示される行動選択肢pn,l,iの集合Aにおける各行動選択肢Pn,l,iの選択確率を求める(ステップS2601)。
具体的には、選択確率算出部276Aは、利用者データベース210Aを参照し、利用者IDと対応付けられた利用者情報を取得する。また、選択確率算出部276Aは、混雑度データベース230Aを参照し、行動選択肢Pn,l,iが示す時間帯lの移動手段nの混雑度レベルを取得する。そして、選択確率算出部276Aは、式(10)で示す効用Vn,l,iを算出する。
次に、選択確率算出部276Aは、選択確率Probn,l,i(X)を算出する。
次に、売上貢献度算出部274Aは、集合Aの各行動選択肢pn,l,i毎に、売上貢献度Rn,l,iを算出する(ステップS2602)。
続いて、選択肢決定部277Aは、行動選択肢Pn,l,i毎の選択確率Probn,l,i(X)と、売上貢献度Rn,l,iと、から、集合Aの売上貢献度の期待値を算出する(ステップS2603)。
具体的には、選択肢決定部277Aは、式(8)に示すように、行動選択肢pn,l,i毎に、選択確率Probn,l,i(X)と売上貢献度Rn,l,iとの積である売上貢献度の期待値を求める。そして、選択肢決定部277Aは、行動選択肢pn,l,i毎の売上貢献度の期待値の和を、集合Aの売上貢献度の期待値とする。
続いて、選択肢決定部277Aは、実現可能な行動選択肢pn,l,iの集合Fから得られる全てのパターンについて、集合Aの期待値を算出したか否かを判定する(ステップS2604)。ステップS2604において、全ての集合Aについて、期待値を算出していない場合、選択肢決定部277AはステップS2601へ戻る。
ステップS2604において、全ての集合Fについて、期待値を算出した場合、選択肢決定部277Aは、売上貢献度の期待値が最大となる集合Aを、端末装置300に提示する行動選択肢pn,l,iの集合A*に決定し(ステップS2605)、処理を終了する。
以下に、図27を参照し、行動選択肢Pn,l,iが端末装置300に表示された場合について説明する。図27は、第二の実施形態において端末装置に表示された行動選択肢の例を示す図である。
図27に示す画面301Aは、表示欄304と表示欄305を有し、行動選択肢として、時間帯毎の移動手段と店舗の組合せが表示されている。
画面301Aにおいて、表示欄304には、移動手段nと時間帯lの組合せが表示される。また、画面301Aにおいて、表示欄305には、移動手段nと時間帯lの組合せに対応付けられた店舗の情報が表示されている。
図27の例では、表示欄304において、「乗り場Aから、タクシーTで17:30〜17:44に移動」という組合せが利用者により選択された場合を示している。この場合、表示欄305には、この組合せと対応付けられた店舗の店舗情報307が表示される。
店舗情報307は、例えばクーポン情報データベース280において、該当する店舗のクーポン有無が「有」の場合は、クーポンが表示される画面のURL(Uniform Resource Locator)が含まれても良い。また、店舗情報307には、該当する店舗のホームページのURLが表示されていても良い。
図27の例では、店舗情報307において、クーポンボタン307aが操作されると、クーポンが画面301Aに表示されても良い。また、図27の例では、店舗情報307において、詳細ボタン307bが操作されると、店舗Kのホームページが画面301Aに表示されても良い。
尚、図27の例では、移動手段の混雑状況を示す情報が表示され、店舗の混雑状況を示す情報については表示されないものとしたが、これに限定されない。例えば立ち寄り先が映画館や飲食店等の座席数に制限がある施設である場合には、混雑度データベース230Aに格納された施設毎の混雑度レベルに応じた混雑状況を示す情報を表示させても良い。
以上のように、本実施形態では、行動選択肢を選択することにより付与されるインセンティブを考慮した選択確率に基づき、売上貢献度の期待値を算出し、この期待値に応じた行動選択肢を端末装置300に表示させる。
したがって、本実施形態によれば、インセンティブの付与に対する満足度が高い利用者に対しては、インセンティブが付与される行動選択肢を提示することで、高い確率で提示された行動選択肢を選択させることができる。
よって、例えば交通機関に混雑が生じていた場合等でも、混雑の解消に貢献する行動を選択させることができる。
(第三の実施形態)
以下に図面を参照して第三の実施形態について説明する。第三の実施形態では、混雑緩和貢献度と売上貢献度の両方を用いる点が第一及び第二の実施形態と相違する。以下の第三の実施形態の説明では、第一及び第二の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一及び第二の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一及び第二の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
図28は、第三の実施形態の混雑マネジメントシステムの有する混雑マネジメント装置の機能を説明する図である。
本実施形態の混雑マネジメントシステム100Bは、端末装置300と混雑マネジメント装置200Bとを有する。本実施形態の混雑マネジメント装置200Bは、第二の実施形態の混雑マネジメント装置200Aの有する各データベースと、混雑マネジメント処理部270Bとを有する。
本実施形態の混雑マネジメント処理部270Bは、要求受付部271、応答送信部272、選択肢生成部273A、混雑緩和貢献度算出部274、売上貢献度算出部274Aを有する。
また、本実施形態の混雑マネジメント処理部270Bは、混雑度取得部275、選択確率算出部276A、選択肢決定部277B、推定人数算出部278を有する。
本実施形態の選択肢決定部277Bは、端末装置300に出力する行動選択肢を含む集合A*の決定の際に、混雑緩和及び売上貢献度を算出する。そして、選択肢決定部277Bは、混雑緩和及び売上貢献度と選択確率との積の和、集合Aの混雑緩和及び売上貢献度の期待値を算出し、この期待値が最も大きい集合Aを集合A*とする。
本実施形態の混雑緩和及び売上貢献度は、混雑緩和貢献度と、売上貢献度とを用いて、
以下の式(11)で示すことができる。
Figure 0006631695
尚、式(11)において、Rcong n,l,iは、混雑緩和貢献度を示し、Rsale n,l,iは、売上貢献度を示している。また、式(11)において、αとαは、予め決められた定数である。
定数α、αは、混雑緩和貢献度と売上貢献度のそれぞれに対して与えられる重みである。したがって、定数α、αを任意に設定することで、混雑緩和貢献度と売上貢献度のそれぞれに重み付けをすることができる。
以上のように、本実施形態によれば、利用者に対して選択される確率が高く、且つ混雑緩和貢献度と売上貢献度を考慮した行動選択肢を利用者に提示することができる。したがって、本実施形態によれば、混雑の緩和に貢献する行動を選択させることができる。
尚、式(11)は、第三の実施形態において用いられるものとしたが、式(11)は、第一の実施形態及び第二の実施形態で用いられても良い。
式(11)を第一の実施形態で用いる場合には、定数α=1、定数α=0とすれば良い。また、式(11)を第二の実施形態で用いる場合には、定数α=0、定数α=1と
本発明は、具体的に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
100、100A、100B 混雑マネジメントシステム
200、200A、200B 混雑マネジメント装置
210、210A 利用者データベース
220、220A 誘導上限値データベース
230、230A 混雑度データベース
240、240A 推定人数データベース
270、270A、270B 混雑マネジメント処理部
273、273A 選択肢生成部
274 混雑緩和貢献度算出部
274A 売上貢献度算出部
276、276A 選択確率算出部
277、277A、277B 選択肢決定部
278 推定人数算出部
279 インセンティブ付与部
300 端末装置

Claims (11)

  1. 利用者の時間帯別の行動選択肢を生成する選択肢生成部と、
    前記選択肢生成部によって生成された行動選択肢毎に、前記行動選択肢に対する利用者の選択確率を算出する選択確率算出部と、
    前記行動選択肢毎の、前記行動選択肢が示す行動へ誘導し得る人数の上限値を保持する記憶部と、
    前記行動選択肢毎に、過去の利用者の行動選択肢の選択確率に基づき、該行動選択肢を選択したと推定される推定人数を算出する推定人数算出部と、を有し、
    前記選択肢生成部は、
    前記行動選択肢毎の前記上限値と前記推定人数とに基づき、前記利用者へ提示する行動選択肢を抽出する、混雑マネジメント装置。
  2. 前記選択肢生成部は、
    前記推定人数が、前記上限値未満である行動選択肢を、前記利用者へ提示する行動選択肢として抽出する請求項1記載の混雑マネジメント装置。
  3. 前記選択確率算出部は、
    前記利用者が前記行動選択肢を選択することで得られる満足度の水準を表す値を用いて、前記行動選択肢の選択確率を算出する、請求項1又は2記載の混雑マネジメント装置。
  4. 前記選択肢生成部により抽出された行動選択肢から、前記行動選択肢を選択することによる混雑緩和貢献度に基づき、前記利用者へ提示する行動選択肢を決定する選択肢決定部を有する請求項1乃至3の何れか一項に記載の混雑マネジメント装置。
  5. 前記行動選択肢毎の前記上限値と前記推定人数とから、前記混雑緩和貢献度を算出する混雑緩和貢献度算出部を有する請求項4記載の混雑マネジメント装置。
  6. 前記選択肢決定部は、
    前記抽出された行動選択肢から、前記利用者へ提示し得る全ての行動選択肢のパターンを生成し、
    前記全ての行動選択肢のパターン毎に、前記パターンに含まれる行動選択肢の前記選択確率と前記混雑緩和貢献度との積の和を算出し、
    前記積の和が最も大きいパターンに含まれる行動選択肢を、前記利用者に提示する行動選択肢に決定する、請求項4又は5記載の混雑マネジメント装置。
  7. 前記選択肢生成部により抽出された行動選択肢から、前記行動選択肢を選択することによる売上貢献度に基づき、前記利用者へ提示する行動選択肢を決定する選択肢決定部を有する請求項1乃至3の何れか一項に記載の混雑マネジメント装置。
  8. 前記時間帯と、前記行動選択肢を選択することにより貨幣価値の有無に応じて、前記売上貢献度を算出する請求項7記載の混雑マネジメント装置。
  9. 前記選択肢決定部は、
    前記抽出された行動選択肢から、前記利用者へ提示し得る全ての行動選択肢のパターンを生成し、
    前記全ての行動選択肢のパターン毎に、前記パターンに含まれる行動選択肢の前記選択確率と前記売上貢献度との積の和を算出し、
    前記積の和が最も大きいパターンに含まれる行動選択肢を、前記利用者に提示する行動選択肢に決定する、請求項7又は8記載の混雑マネジメント装置。
  10. コンピュータに、
    利用者の時間帯別の行動選択肢を生成する処理と、
    生成された前記行動選択肢毎に、前記行動選択肢に対する利用者の選択確率を算出する処理と、
    前記行動選択肢毎に、過去の利用者の行動選択肢の選択確率に基づき、該行動選択肢を選択したと推定される推定人数を算出する処理と、を実行させ、
    前記生成する処理は、
    前記行動選択肢毎の、前記行動選択肢が示す行動へ誘導し得る人数の上限値を保持する記憶部を参照し、前記行動選択肢毎の前記上限値と前記推定人数とに基づき、前記利用者へ提示する行動選択肢を抽出する処理を実行させる、混雑マネジメントプログラム。
  11. コンピュータによる混雑マネジメント方法であって、該コンピュータが、
    利用者の時間帯別の行動選択肢を生成する手順と、
    生成された前記行動選択肢毎に、前記行動選択肢に対する利用者の選択確率を算出する手順と、
    前記行動選択肢毎に、過去の利用者の行動選択肢の選択確率に基づき、該行動選択肢を選択したと推定される推定人数を算出する手順と、を実行し、
    前記生成する手順は、
    前記行動選択肢毎の、前記行動選択肢が示す行動へ誘導し得る人数の上限値を保持する記憶部を参照し、前記行動選択肢毎の前記上限値と前記推定人数とに基づき、前記利用者へ提示する行動選択肢を抽出する、混雑マネジメント方法。
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