JP6631644B2 - 炭材内装造粒粒子の検査方法および炭材内装焼結鉱の製造方法 - Google Patents

炭材内装造粒粒子の検査方法および炭材内装焼結鉱の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高炉などで鉄含有原料として使用される焼結鉱の製造技術に関するものであり、具体的には、炭材内装造粒粒子の検査方法および炭材内装造粒粒子を用いた炭材内装焼結鉱の製造方法に関するものである。
高炉製鉄法では、現在、鉄源として、焼結鉱や鉄鉱石、ペレットなどの鉄含有原料を主に用いている。ここで、焼結鉱とは、粒径が10mm未満の鉄鉱石の他に、製鉄所内で発生する各種ダスト、精錬ニッケルスラグ、珪石や蛇紋岩などからなるSiO含有原料、石灰石や生石灰などの石灰含有原料、粉コークスや無煙炭などからなる固体燃料等から構成された造粒原料に適量の水を添加し、ドラムミキサーなどを用いて混合・造粒した造粒粒子を焼結原料とし、当該焼結原料を焼結機の循環移動するパレットに装入し、造粒粒子中に含まれる固体燃料を燃焼させて焼結し、得られた焼結ケーキを破砕し、整粒して、一定の粒径以上のものを成品として回収した塊成鉱の一種である。
近年、塊成鉱として、鉄鉱石や製鉄ダスト等の鉄源と小塊コークス等の炭材を近接配置したものが注目されている。この理由は、鉄鉱石等の鉄源と炭材とを一つの塊成鉱の中で近接配置すると、鉄源側の還元反応(発熱反応)と炭材側のガス化反応(吸熱反応)とが速い速度で繰り返し起きるので製鉄反応効率が向上し、高炉の生産性を低下させることなく、炉内温度を低下できるからである。
このような塊成鉱の製造方法として、特許文献1には、炭材を鉄鉱石粉とCaO含有原料で被覆した炭材内装造粒粒子を作製し、これを通常の焼結原料を造粒した造粒粒子に混合後、下方吸引型焼結機において焼結する方法が開示されている。
特許第5790966号公報
特許文献1に記載された炭材内装造粒粒子における炭材核の内装状況は必ずしも一定とは限らず、造粒条件によっては外層が十分な厚さで形成されなかったり、炭材核が内装されない場合もある。炭材内装造粒粒子における炭材核の内装状況を確認するためには、造粒された粒子を切断する等の破壊検査でしか確認できない、といった課題があった。本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、炭材内装造粒粒子を破壊することなく、迅速に炭材内装造粒粒子の品質を管理するための管理指標を算出できる炭材内装造粒粒子の検査方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は、以下の通りである。
(1)鉄鉱石粉と石灰含有原料とを混合して混合粉とし、炭材核と前記混合粉とを含む造粒原料を造粒することで、前記炭材核の周囲に前記混合粉の外層を形成させた炭材内装造粒粒子の検査方法であって、前記炭材内装造粒粒子を透過撮影して生成された透過画像データを用いて、炭材核含有率、炭材核粒径および前記混合粉の外層の厚さの少なくとも1つを算出する、炭材内装造粒粒子の検査方法。
(2)前記透過撮影は、前記炭材内装造粒粒子を透過できるX線またはテラヘルツ波を用いて行う、(1)に記載の炭材内装造粒粒子の検査方法。
(3)(1)または(2)に記載の炭材内装造粒粒子の検査方法で前記炭材核含有率を算出し、焼結原料に対する前記炭材核を含有する炭材内装造粒粒子の割合が一定になるように、前記炭材核含有率に応じて前記炭材内装造粒粒子の焼結原料への混合比率を調整する、炭材内装焼結鉱の製造方法。
本発明に係る炭材内装造粒粒子の検査方法を用いることで、炭材内装造粒粒子を破壊することなく、炭材内装造粒粒子の炭材内装状況を確認し、炭材内装造粒粒子の管理指標となる炭材核含有率、炭材核粒径、前記混合粉の外層の厚さの少なくとも1つを算出できる。当該管理指標で、炭材内装造粒粒子の造粒を管理することで品質の安定した炭材内装造粒粒子を造粒できる。
高炉における還元反応速度と、炭材−鉄含有原料間距離の関係を示した概念図である。 鉄鉱石と炭材とが近接しているときの、熱交換と鉄鉱石の還元反応と炭材(コークス)のガス化反応の関係を示した概念図である。 本実施形態に係る炭材内装造粒粒子の検査方法を含む、炭材内装焼結鉱の製造方法の一例を示す模式図である。 炭材内装造粒粒子32の透過画像である。 炭材内装造粒粒子をサンプル台62に設置した状況を示す写真である。
高炉製鉄法では、鉄鉱石や焼結鉱などの鉄含有原料を、コークスなどの炭材の燃焼熱で高温に加熱するとともに還元して銑鉄を製造している。このとき、高炉の炉頂からの製鉄原料の装入は、高炉内の通気性を向上させるために、鉄含有原料と炭材とを分別して層状に装入している。一方、鉄含有原料の還元反応速度を高めるという観点では、鉄含有原料と炭材との間の距離を小さくすることが好ましいが、鉄含有原料と炭材との距離を小さくするために鉄含有原料層および炭材層の層厚を薄くすると、高炉内の通気性が悪化し、却って、還元反応速度が遅くなる。
そこで、還元反応速度を高める方法として検討されているのが、フェロコークス、炭材内装焼結鉱および超微細化の技術である。図1は、高炉における還元反応速度と、炭材−鉄含有原料間距離の関係を示した概念図である。ここで、フェロコークスとは、炭材と鉄含有原料とを混合・成形した後に焼き固めた製鉄原料である。また、炭材内装とは、鉄含有原料中に炭材を内装したものを製鉄原料とする技術であり、超微細化とは、主として炭材を微細化して使用する技術である。
これらの技術の考え方は、図2に示す理論に基づくものである。図2は、高炉内の現象を模式的に示した図であり、図2(a)は、従来の高炉内の現象の概念図を示し、図2(b)は、鉄鉱石と炭材を近接配置した場合の高炉内の現象の概念図を示している。鉄鉱石側では、FeとCOとが反応して、FeとCOとなる還元反応が起きる。この反応は発熱反応である。一方、炭材側では、COとCとが反応してCOを発生する「ブドワール反応」と呼ばれるガス化反応(ガス改質反応)が起きる。この反応は吸熱反応である(以後の説明において、上記還元反応と、上記ガス化反応とを合わせて「製鉄反応」ともいう)。
ここで、図2(a)に示すように、高炉内に鉄含有原料と炭材とが層状に装入されている従来の高炉内では、発熱反応である還元反応と吸熱反応であるガス化反応とが別々の場所で起こる。このため、上記反応に必要な熱の伝達およびCO、COの供給にはガスの移動が必要となる。一方、図2(b)に示したように、鉄含有原料と炭材とを近接配置した場合には、発熱反応である還元反応と吸熱反応であるガス化反応とが速い速度で繰り返されるので製鉄反応効率が向上する。従って、鉄含有原料と炭材を近接配置することが製鉄反応効率を高める上では有効であると考えられる。このような考えの下では、炭材核が鉄含有原料中に埋設された炭材内装焼結鉱が理想的な形態となる。
さらに、炭材内装焼結鉱において、上述したガス化反応に必要な熱が炭材内装焼結鉱の内部に及ぶと、そのガス化反応で発生したCOによってFeが還元される還元反応が起こり、その還元反応で発生したCOが次のガス化反応を引き起こすというように、塊成鉱の内部から外部に向って反応が連鎖的に起こり、内部のFeが順次に自己還元されてFe(金属鉄)が生じる。このように、還元反応とガス化反応が塊成鉱の内部で進行することから、外部からの熱供給が少なくて済み、その分だけ、炉内温度を低下させることができる。
このように、製鉄反応効率を高め、炉内温度を低下できる炭材内装焼結鉱であるが、これを実現するには、炭材内装焼結鉱を安定して製造できることが必要になり、このためには、造粒段階で炭材が内装されていること、さらには、焼結時に炭材核が燃焼消失しない程度の緻密な外層が十分な厚さで形成されている、といった品質の安定した炭材内装造粒粒子を造粒することが必要になる。
そこで、本発明者らは、造粒された炭材内装造粒粒子における炭材の内装状況を検査できる炭材内装造粒粒子の検査方法を検討した結果、炭材内装造粒粒子を透過撮影した透過画像を用いて、全造粒粒子に対する炭材内装造粒粒子の割合である炭材核含有率、炭材核として内装されている炭材の粒径である炭材核粒径および炭材核の周囲を覆う混合粉の外層の厚さを算出でき、これらを管理指標として、炭材内装造粒粒子を管理できることを見出して本発明を完成させた。以下、本発明の実施形態を通じて本発明を説明する。
図3は、本実施形態に係る炭材内装造粒粒子の検査方法を含む、炭材内装焼結鉱の製造方法の一例を示す模式図である。貯蔵槽10に保管された鉄鉱石粉16は、搬送機14に所定量切り出される。同じく貯蔵槽12に保管された石灰含有原料18も、搬送機14に所定量切り出される。鉄鉱石粉16と、石灰含有原料18は、搬送機14によって混練機20に搬送される。鉄鉱石粉16と、石灰含有原料18は、適量の水19とともに混練機20で均一に撹拌・混合されて混合粉22にされる。
本実施形態で用いる鉄鉱石粉16としては、粒径が10μm以上1000μm未満の割合が90質量%以上の鉄鉱石を用いることが好ましく、粒径が10μm以上250μm未満のペレットフィードを用いることがより好ましい。このペレットフィードは、粒径が10μm以上250μm未満の割合が90質量%以上の微粒鉱石であって、高品位(高Fe、低脈石)のヘマタイトやマグネタイトを主成分とし、かつ、安価に大量に入手できる点で優れる。また、粒径が上記範囲内であれば、ペレットフィードの他に、ミルスケール、転炉排ガス回収ダスト(OGダスト)、選鉱時に発生したテーリング等を用いてもよく、また、これらをペレットフィードに混合したものを用いてもよい。
混練機20で均一に撹拌・混合された混合粉22は、搬送機24に所定量切り出される。また、貯蔵槽26に保管されたコークス粒子28も、搬送機24に所定量切り出されて、混合粉22とコークス粒子28とを含む造粒原料となる。造粒原料は、搬送機24によって造粒機30に搬送される。
造粒機30では、適量の水19が供給されて撹拌されることで、供給された水の水架橋力等によってコークス粒子28の周囲に混合粉22が被覆される。これにより、コークス粒子28を炭材核とし、当該炭材核の周囲に混合粉22の外層が形成された炭材内装造粒粒子32が製造される。なお、本実施形態において、炭材内装造粒粒子32とは、必ずコークス粒子28を含有する造粒粒子を意味するものではなく、コークス粒子28と混合粉22とを含む造粒原料を造粒した、コークス粒子28を含有する造粒粒子と一部のコークス粒子28を含有しない造粒粒子とを含む造粒粒子を意味する。
本実施形態において、炭材内装造粒粒子32の炭材核となるコークス粒子28は、焼結時における燃焼・消失を阻止する観点から、その大きさを3mm以上10mm未満とすることが好ましい。また、コークス粒子28の周囲に形成される外層の厚みを2mm以上8mm未満とすることが好ましい。外層の厚みを2mm未満とすると、焼結時に溶融しても、酸素遮断層として十分に機能しないおそれがある他、コークス粒子28には凹凸が多くあるので炭材核を完全に被覆ができないおそれがある。通常、造粒粒子は外部から加熱されるので、外層の厚みを厚くすると、加熱時において中心側が昇温しづらくなる。したがって、外層の厚さを8mm未満とすることが好ましい。同様の観点から、外層の厚みを3mm以上7mm未満とすることがより好ましい。さらに、炭材内装造粒粒子32の粒径も適正範囲に制御することが好ましい。
このようにして造粒された炭材内装造粒粒子32は、搬送機34によって搬送されるとともに、搬送機34に設置された検査装置36によって炭材内装状況が検査される。検査装置36は、例えば、X線透過撮影部と画像解析部を有する装置である。X線透過撮影部は、搬送機34上においてX線照射領域に移動された炭材内装造粒粒子32にX線を透過させ、透過したX線をX線用フラットパネルで検出して透過画像データを生成する。X線透過条件は、コークス粒子28と周囲の混合粉22が判別できる条件であればよく、例えば、80kV以上150kV以下の管電圧が望ましい。また、搬送機34上でそのまま透過撮影してもよいが、X線照射方向に対して、炭材内装造粒粒子が重ならないように並べて透過撮影することがより好ましい。より正確に検査するには、別ラインに一部の炭材内装造粒粒子32を移動させて、所定数量、例えば100〜200個、好ましくは500個程度の炭材内装造粒粒子32を透過撮影してもよい。
次に、画像解析部による画像解析について説明する。図4は、炭材内装造粒粒子32の透過画像を示す。図4(a)は、炭材内装造粒粒子32の透過画像を示す。図4(b)は、コークス粒子28が内装されている炭材内装造粒粒子32の透過画像を示す。図4(c)は、コークス粒子28が内装されていない炭材内装造粒粒子32の透過画像を示す。図4(a)および図4(c)からわかるように、透過画像では背景が最も白く表示され、コークス粒子28が灰色で表示され、混合粉22は黒く表示される。
画像解析部は、透過画像データの輝度値を用いて、透過画像データにおけるコークス粒子28を示す画像領域と、混合粉22を示す画像領域を特定する。画像解析部には、同じ透過撮影条件で透過撮影された過去の透過画像データの解析によってコークス粒子28およびコークス粒子28の外側の混合粉22の外層の画像領域を特定するために用いる、コークス粒子28と混合粉22の境界を定める輝度値(以後の説明において、コークス粒子28と混合粉22の境界を定める輝度値を「閾値」という)が記憶されている。画像解析部は、当該閾値を用いて、透過画像データにおけるコークス粒子28を示す画像データ領域およびコークス粒子28の外側の混合粉22の外層を示す画像データ領域を特定する。
また、標準測定用の炭材内装造粒粒子を準備し、当該炭材内装造粒粒子をX線透過撮影部で定期的に透過撮影し、記憶された閾値を更新してもよい。X線管球や装置は、装置の使用によりその状態が変動する場合がある。上述したように閾値を更新することで、X線管球や装置の状態が変動したとしてもその変動に対応して閾値も更新されるので、当該状態が変動する前と同様に、コークス粒子28を示す画像データ領域およびコークス粒子28の外側の混合粉22の外層を示す画像データ領域を特定できる。
例えば、コークス粒子28の粒径(炭材核粒径)を算出する場合において、画像解析部は、特定されたコークス粒子28を示す画像データ領域の輪郭を検出し、当該輪郭の周長を算出する。画像解析部は、当該周長が同じ周長円相当径がコークス粒子28の粒径(炭材核粒径)であるとして、コークス粒子28の粒径を算出する。
また、例えば、混合粉22の外層の厚さを算出する場合において、画像解析部は、コークス粒子28を示す画像データ領域の有無からコークス粒子28を有する炭材内装造粒粒子32を特定する。画像解析部は、特定された炭材内装造粒粒子32の混合粉の外層を示す画像データ領域の輪郭を検出し、当該輪郭の周長を算出する。画像解析部は、当該周長が同じ周長円相当径が炭材内装造粒粒子32の粒径であるとして、炭材内装造粒粒子32の粒径を算出する。また、画像解析部は、上述した方法で、特定された炭材内装造粒粒子32に内装されるコークス粒子28の粒径を算出する。画像解析部は、算出された炭材内装造粒粒子32の粒径と、当該炭材内装造粒粒子32に内装されたコークス粒子28の粒径と、下記(1)式とを用いて混合粉22の外層の厚さを算出する。
「外層の厚さ」=(「炭材内装造粒粒子の粒径」−「コークス粒子の粒径」)/2・・・(1)
また、例えば、炭材核含有率を算出する場合において、画像解析部は、混合粉22の外層を示す画像データ領域と、コークス粒子28を示す画像データ領域とを特定し、当該画像データ領域の数から炭材内装造粒粒子32とコークス粒子28の個数を特定する。画像解析部は、特定されたコークス粒子28の個数を特定された炭材内装造粒粒子32の個数で除し100を乗ずることで炭材核含有率を算出する。
このように、画像解析部は、炭材内装造粒粒子32を透過撮影した透過画像データを用いて、炭材核含有率、炭材核粒径、前記混合粉の外層の厚さの少なくとも1つを算出する。そして、算出された炭材核含有率、炭材核粒径、前記混合粉の外層の厚さの少なくとも1つが、予め定められた基準を満たさない場合に、同じロットの当該炭材内装造粒粒子32は不良品であると判断し、不良品と判断されたロットの炭材内装造粒粒子32を解砕して再度造粒して通常の焼結原料としてもよい。このように、炭材核含有率、炭材核粒径および混合粉の外層の厚さの少なくとも1つを管理指標として炭材内装造粒粒子32を管理することで、品質の安定した炭材内装造粒粒子32を用いて、品質の安定した炭材内装焼結鉱を安定して製造できるようになる。
炭材内装造粒粒子32は、検査装置36によって検査された後、搬送機42に切り出される。また、炭材核が内装されていない通常の造粒粒子40も搬送機42に所定量切り出されて、これらが混合されて焼結原料となる。なお、通常の造粒粒子とは、粉鉄鉱石と、石灰石およびドロマイトなどの石灰含有原料と、生石灰等の造粒助剤と、コークス粉や無煙炭などの炭材(以下、「凝結材」ともいう)と、を混合し、ドラムミキサー等の造粒機を用いて造粒した造粒粒子である。焼結原料は、下方吸引式焼結機のパレットに装入され、下方吸引式焼結機で焼結され、その後、破砕・冷却・篩分けされて炭材内装焼結鉱が製造され、当該炭材内装焼結鉱が鉄含有原料として高炉60に装入される。
本実施形態に係る炭材内装造粒粒子32の検査方法では、炭材内装造粒粒子32を透過撮影して生成された透過画像データを用いて、炭材核含有率、炭材核粒径および混合粉の外層の厚さの少なくとも1つを算出する。これにより、炭材核含有率、炭材核粒径および混合粉の外層の厚さの少なくとも1つを管理指標として炭材内装造粒粒子32を管理でき、これにより、品質の安定した炭材内装造粒粒子32を用いて、品質の安定した炭材内装焼結鉱を安定して製造できるようになる。そして、品質の安定した炭材内装焼結鉱が鉄含有原料として高炉に装入されることで、製鉄反応効率を高め、高炉の生産性を低下させることなく炉内温度を低下できる。
なお、本実施形態において、炭材内装造粒粒子32を搬送機42に所定量切り出し、通常の造粒粒子40を搬送機42に所定量切り出して焼結原料とする例を示したが、これに限られない。例えば、検査装置36によって算出された炭材核含有率に応じて、炭材内装造粒粒子32の焼結原料への混合比率を調整してもよい。具体的には、検査装置36によって算出された炭材核含有率が高い場合には焼結原料への炭材内装造粒粒子32の混合比率を下げ、炭材核含有率が低い場合には、焼結原料への炭材内装造粒粒子32の混合比率を上げる。これにより、焼結原料に対するコークス粒子28を含有する炭材内装造粒粒子32の割合を一定にできる。
上述したように、炭材内装焼結鉱を用いると製鉄反応効率が向上するが、製鉄反応効率向上の程度に応じて高炉の操業条件を最適化しないと、高炉の内部状態が変動して高炉の操業が不安定になる。これに対し、焼結原料に対するコークス粒子28を含有する炭材内装造粒粒子32の割合を一定にできれば、製鉄反応効率が向上する度合いの変動を抑制でき、これにより高炉の内部状態の変動も抑制され、安定した高炉操業が可能になる。
また、本実施形態において、炭材内装造粒粒子32は、搬送機34上で透過撮影される例を示したが、これに限られない。例えば、X線照射領域においては、床面に凸形状が設けられた搬送機で搬送させ、凸形状によって炭材内装造粒粒子32同士を離間させてもよい。また、炭材内装造粒粒子32の透過撮影もX線に限られず、透過撮影して、コークス粒子28と周囲の混合粉22の外層が判別できれば良く、例えば、テラヘルツ波等の電磁波を用いて透過撮影を行ってもよい。
さらに、本実施形態において、コークス粒子28および炭材内装造粒粒子32の粒径を、周長が同じである周長円相当径で算出する例を示したが、これに限られない。例えば、画像解析部は、特定されたコークス粒子28または炭材内装造粒粒子32を示す画像データ領域の面積を算出し、コークス粒子28または炭材内装造粒粒子32の粒径は、面積が同じである面積円相当径であるとして、コークス粒子28または炭材内装造粒粒子32の粒径を算出してもよい。
(実施例1)
試験用の撹拌混合装置、造粒装置を用いて、ペレットフィードおよび生石灰を混合した混合粉と、コークス粒子とを用いて、炭材内装造粒粒子を造粒する実験を行った。90質量%の粒径250μm未満のペレットフィード(ヘマタイト(Fe):97.7質量%)と10質量%の生石灰を混合して混合粉とし、当該混合粉95質量%と、炭材核となる粒径3mmのコークス粒子5質量%を混合し、造粒して炭材内装造粒粒子を準備した。この際、コークス粒子を内装した炭材内装造粒粒子とともに、コークス粒子を内装しない造粒粒子も準備し、コークス粒子の内装状況を検査した。実験には、(株)リガク社製X線透過装置を用いた。X線源は3530CP、X線検出器は、Xmaru0707CF(Flat Panel 75×75mm、ピクセルサイズ48μm)を用い、管電圧を120kV、焦点と検出器距離を800mmに設定して透過撮影した。
この透過撮影によって得られた透過画像が、図4(a)である。上述したように、透過画像においては、背景が最も白く表示され、コークス粒子28が灰色で表示され、混合粉22は黒く表示される。このため、上述したように、コークス粒子を示す画像データ領域と、混合粉22の外層を示す画像データ領域とを特定することで、炭材核含有率、炭材核粒径および混合粉の外層の厚さの少なくとも1つが算出できることは明らかである。
(実施例2)
実施例1と同様の条件で炭材内装造粒粒子を準備し、X線透過法を用いて炭材の内装状況を検査する実験を行った。松定プレシジョン株式会社社製X線検査装置を用いて、X線管電圧を110kV、パワーを20W、測定時間を各造粒粒子5秒に設定して炭材の内装状況の検査を実施した。
図5は、炭材内装造粒粒子をサンプル台62に設置した状況を示す写真である。図5に示すように、実施例2では、縦180mm、横400mmのサンプル台62に125個の炭材内装造粒粒子を設置し、1個の造粒粒子を透過撮影した後にサンプル台62を移動させることを繰り返し実施して、125個の炭材内装造粒粒子を透過撮影した。移動時間を除く総撮影時間は約10分であった。
125個の炭材内装造粒粒子を透過撮影し、閾値を用いてコークス粒子を示す画像データ領域を特定した結果、101個の炭材内装造粒粒子においてコークス粒子を示す画像データ領域が特定され、24個の炭材内装造粒粒子においてコークス粒子を示す画像データ領域が特定されなかった。これらの結果から算出される炭材核含有率は81%となった。
透過撮影後に、この炭材内装造粒粒子を割ってコークス粒子内装の有無を確認した所、101個の炭材内装造粒粒子はコークス粒子を内装し、24個の炭材内装造粒粒子はコークス粒子を内装しておらず、その炭材核含有率は81%であった。これらの結果から、透過撮影により生成された透過画像データを用いて算出された炭材核含有率と、炭材内装造粒粒子を割って確認された炭材核含有率は一致し、本実施形態に係る炭材内装造粒粒子の検査方法を用いることで、炭材内装造粒粒子の炭材核含有率が算出できることが確認された。
なお、実施例2では、1視野で1個の炭材内装造粒粒子を透過撮影する例を示したが、1視野で複数の炭材内装造粒粒子を透過撮影してもよい。この場合に、画像解析部は、複数の炭材内装造粒粒子を透過画像データごとに解析してもよく、当該画像データをつなげて125個の炭材内装造粒粒子の透過画像データを作製し、当該画像データを解析してもよい。これにより、多数の炭材内装造粒粒子を短時間で透過撮影でき、炭材内装造粒粒子の検査時間を短くできる。
10 貯蔵槽
12 貯蔵槽
14 搬送機
16 鉄鉱石粉
18 石灰含有原料
19 水
20 混練機
22 混合粉
24 搬送機
26 貯蔵槽
28 コークス粒子
30 造粒機
32 炭材内装造粒粒子
34 搬送機
36 検査装置
40 通常の造粒粒子
42 搬送機
50 焼結機
60 高炉
62 サンプル台

Claims (3)

  1. 鉄鉱石粉と石灰含有原料とを混合して混合粉とし、
    炭材核と前記混合粉とを含む造粒原料を造粒することで、前記炭材核の周囲に前記混合粉の外層を形成させた炭材内装造粒粒子の検査方法であって、
    前記炭材内装造粒粒子を透過撮影して生成された透過画像データを用いて、炭材核含有率、炭材核粒径および前記混合粉の外層の厚さの少なくとも1つを算出する、炭材内装造粒粒子の検査方法。
  2. 前記透過撮影は、前記炭材内装造粒粒子を透過できるX線またはテラヘルツ波を用いて行う、請求項1に記載の炭材内装造粒粒子の検査方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の炭材内装造粒粒子の検査方法で前記炭材核含有率を算出し、焼結原料に対する前記炭材核を含有する炭材内装造粒粒子の割合が一定になるように、前記炭材核含有率に応じて前記炭材内装造粒粒子の焼結原料への混合比率を調整する、炭材内装焼結鉱の製造方法。
JP2018009335A 2017-02-22 2018-01-24 炭材内装造粒粒子の検査方法および炭材内装焼結鉱の製造方法 Active JP6631644B2 (ja)

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