WO2017221774A1 - 炭材内装焼結鉱の製造方法 - Google Patents

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  • the carbonaceous material-containing sintered ore according to the present embodiment using the sintered raw material in which the carbonaceous material-containing particles are blended so that the blending ratio with respect to the sintered raw material is in the range of 10% by mass or more and 30% by mass or less. Sintering experiments confirmed that by implementing the manufacturing method, a highly reducible carbonaceous material-containing sintered ore that can improve the reduction efficiency can be manufactured with high productivity.

Abstract

還元効率を向上できる炭材内装焼結鉱を、高い生産性で製造できる炭材内装焼結鉱の製造方法を提供する。 炭材核の周囲に、鉄鉱石粉と、CaOと、を含有する原料からなる外層が形成された炭材内装粒子を、通常の造粒粒子に配合してなる焼結原料を下方吸引式焼結機のパレットに装入して焼結鉱を製造する炭材内装焼結鉱の製造方法であって、焼結原料に対する炭材内装粒子の配合率は、10質量%以上30質量%以下の範囲内である。

Description

炭材内装焼結鉱の製造方法
 本発明は、高炉などで製鉄原料として使用される焼結鉱の製造技術に関するものであり、具体的には、炭材を内装した造粒粒子(以下、炭材内装粒子という)を焼結原料の一部とした炭材内装焼結鉱の製造方法に関するものである。
 高炉製鉄法では、現在、鉄源として、鉄鉱石や焼結鉱などの鉄含有原料を主に用いている。焼結鉱は、以下の手順にて製造される。粒径が10mm以下の鉄鉱石と、珪石や蛇紋岩、精錬ニッケルスラグなどからなるSiO含有原料や石灰石、生石灰などのCaO含有原料などからなる副原料と、粉コークスや無煙炭などからなる凝結材と、から構成される焼結原料に適量の水を添加し、ドラムミキサーなどを用いて混合・造粒して擬似粒子とする。擬似粒子とされた焼結原料は、焼結機の循環移動するパレットに装入される。焼結機では、焼結原料に含まれる炭材が燃焼、焼結され、擬似粒子とされた焼結原料は、焼結ケーキとなる。焼結ケーキは、破砕、冷却、整粒されて、一定の粒径以上のものが成品焼結鉱として回収される。焼結鉱は、このようにして製造される塊成鉱の一種である。
 近年、上記塊成鉱として、鉄鉱石やダスト等の鉄源と、コークス等の炭材とが近接配置された炭材内装塊成鉱が注目を浴びている。その理由は、鉄鉱石等の鉄源と炭材とを一つの塊成鉱の中で近接配置することで、還元効率を向上させることができ、さらに、高炉上部の温度を低下させることができるからである。
 このような塊成鉱として、特許文献1には、高炉・転炉ダスト、圧延スケール、スラッジ、鉄鉱石粉等の製鉄工程で発生する鉄含有粉をそれぞれ単独あるいは混合した原料に、石炭、コークス等の炭材、澱粉を加えて混合、混練し、さらに造粒機で澱粉溶液を供給して造粒された製鉄原料用ペレットが開示されている。しかしながら、上記特許文献1に開示の製鉄原料用ペレットは、焼結鉱製造時にペレット中の炭材が焼失してしまうので、実際には鉄鉱石等の鉄含有原料と炭材とが近接配置されたものとはなっていない。また、近接配置を目的として、鉄鉱石や炭材の粒径を単に小さくしただけでは、熱を伝搬するガスの移動抵抗が大きくなり過ぎ、却って、反応速度の低下を招いて、還元効率を低下させてしまう。
 鉄鉱石と炭材との近接配置を目的とした技術は、特許文献2~5にも開示されている。これらに開示の技術は、鉄鉱石等の鉄含有原料とコークス等の炭材とを混合したのち、熱間成形して塊成化したもの、あるいは焼成せずに生粒子のまま、高炉等において製鉄用原料として使用するものである。しかしながら、これらの塊成物は、均一混合物もしくは多層化造粒物からなる非焼成のものであるので強度が不足し、粉化が激しくなる。このため、これを高炉等に装入すると、脱水粉化や還元粉化を招いて、高炉の通気性を阻害するため、使用量が制限されてしまうという問題点がある。
 このような問題点を解決する技術として、炭材内装塊成鉱の技術が提案されている。特許文献6には、小塊コークスからなる炭材核のまわりに、造粒機を使って、製鉄ダストやミルスケール等の金属鉄含有酸化鉄粉を被覆して低酸化度の酸化鉄殻を被覆形成した後、大気中で200℃以上300℃未満の温度で0.5~5時間加熱して酸化処理することにより、該酸化鉄殻表面にのみ高酸化度の酸化鉄からなる硬質薄層を形成することで炭材内装塊成鉱を得る技術が開示されている。
 特許文献7には、製鉄ダストやミルスケール等の酸化鉄粉もしくは鉄鉱石粉と炭材とを、造粒機を使って混合造粒し、次いで、その造粒物の外表面に金属鉄含有酸化鉄粉を被覆して低酸化度の酸化鉄殻を被覆形成することで、酸化鉄粉もしくは鉄鉱石粉の中に、3mm以下の大きさのコークス粉を分散状態で含む塊成鉱を得る技術が開示されている。さらに、特許文献8には、炭材を鉄鉱石粉とCaO含有原料で被覆した炭材内装粒子を作製し、これを焼結原料に混合後、下方吸引型焼結機において焼結する方法が開示されている。
特開2001-348625号公報 特許第3502008号公報 特許第3502011号公報 特開2005-344181号公報 特開2002-241853号公報 特開2011-195943号公報 特開2011-225926号公報 特許第5790966号公報
佐藤 駿、吉永 真弓、一伊達 稔、川口 尊三、焼結原料の造粒および通気現象のモデル化の検討、鉄と鋼、1982年、Vol.68、No.15、2174-2181
 特許文献6および7に開示の技術によれば、製鉄原料として適当な大きさと十分な強度を有し、しかも、鉄含有原料と炭材とが近接配置されるので、還元反応を起こし易く、低温還元が可能な炭材内装焼結鉱を得ることができる。しかしながら、これらの技術を実施するためには、大気中で200℃以上300℃未満の温度で0.5~5時間加熱して酸化処理をする設備が必要であり、生産量に制限があるという問題がある。
 特許文献8に開示の技術では、焼結機で炭材内装焼結鉱を製造することで生産量の制限を解決しているが、炭材内装粒子の焼結原料への配合率については何ら考慮されていない。炭材内装粒子の焼結原料への配合率が高すぎる場合は、炭材内装焼結鉱の強度低下による生産性の低下を招き、炭材内装粒子の焼結原料への配合率が低すぎる場合は、還元効率の向上効果を享受できない可能性がある。
 本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、還元効率を向上できる炭材内装焼結鉱を、高い生産性で製造できる炭材内装焼結鉱の製造方法を提供することにある。
 このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
 (1)炭材核の周囲に、鉄鉱石粉と、CaOと、を含有する原料からなる外層が形成された炭材内装粒子を、通常の造粒粒子に配合してなる焼結原料を下方吸引式焼結機のパレットに装入して焼結鉱を製造する炭材内装焼結鉱の製造方法であって、前記焼結原料に対する前記炭材内装粒子の配合率は、10質量%以上30質量%以下の範囲内である、炭材内装焼結鉱の製造方法。
 (2)前記焼結原料に対する前記炭材内装粒子の配合率は、15質量%以上25質量%以下の範囲内である、(1)に記載の炭材内装焼結鉱の製造方法。
 本発明の炭材内装焼結鉱の製造方法を実施することにより、炭材内装粒子を含む焼結原料によって形成される装入層の通気性を向上させることができる。このように通気性が向上された装入層は短時間で焼結できるので、本発明の炭材内装焼結鉱の製造方法の実施により、還元効率を向上できる炭材内装焼結鉱を高い生産性で製造できる。
図1は、本実施形態に係る炭材内装焼結鉱の製造方法の一例を説明する模式図である。 図2は、炭材内装粒子配合率と、装入密度および通気性との関係を示すグラフである。 図3は、炭材内装粒子配合率と、冷間強度および被還元性との関係を示すグラフである。 図4は、炭材核内装率が97質量%、90質量%および80質量%である炭材内装粒子の配合率と、焼結鉱生産率との関係を示すグラフである。
 以下、発明の実施形態を通じて、本発明を説明するが、以下の実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。図1は、本実施形態に係る炭材内装焼結鉱の製造方法の一例を説明する模式図である。図1を用いて、炭材内装粒子および炭材内装焼結鉱の製造方法を説明する。
 図1に示すように、まず、混練機を用いて鉄鉱石粉と生石灰(CaO)とを含有する原料を均一に混合して混合物とする。当該混合物と、炭材核となる粒径3mm以上のコークス粒子とを造粒機へ供給し、所定量の水を添加する。造粒機では、水の架橋力によってコークス粒子の周囲に鉄鉱石粉と生石灰とが均一化された混合粉からなる外層が形成され、粒径5mm以上の大きさを有する炭材内装粒子が造粒される。このような造粒工程で炭材内装粒子は造粒されるが、造粒された炭材内装粒子の全てに炭材核が内装されているのではなく、一部の炭材核が内装されていない造粒粒子を含む。本実施形態において炭材内装粒子とは、上記造粒工程で造粒された、炭材核を内装する造粒粒子と一部の炭材核を内装しない造粒粒子とを含む造粒粒子を意味する。なお、本実施形態における粒径とは、JIS(日本工業規格) Z 8801-1に準拠した公称目開きの篩を用いて篩分けされた粒径であり、例えば、粒径3mm以上とは、JIS Z 8801-1に準拠した公称目開き3mmの篩を用いて篩上に篩分けされる粒径をいう。
 次いで、従来の原料をドラムミキサー等で撹拌、造粒された通常の造粒粒子である擬似粒子に、炭材内装粒子を配合して焼結原料とする。このとき、焼結原料に対する配合率が10質量%以上30質量%以下の範囲内となるように炭材内装粒子を配合する。なお、本実施形態において、炭材内装粒子の焼結原料に対する配合率とは、炭材内装粒子の質量を、焼結原料の質量で除して算出される値である。
炭材内装粒子が配合された焼結原料は、下方吸引式焼結機のサージホッパーに搬入される。焼結原料は、サージホッパーから無端移動式のパレットに装入され、装入層が形成される。本実施形態では、炭材内装粒子を、焼結原料に対する配合率が10質量%以上30質量%以下の範囲内となるように配合している。このような配合率にすることで、パレットに装入された装入層の通気性を向上させることができる。装入層の通気性をさらに高めるためには、焼結原料に対する炭材内装粒子の配合率を10質量%以上30質量%未満の範囲内とすることが好ましく、当該配合率を15質量%以上25質量%以下の範囲内とすることがより好ましく、当該配合率を20質量%とすることがさらに好ましい。
 装入層は、上方に設置された点火炉によって点火され、下方に設置されたウインドボックスから上方のガスを下方に吸引することで装入層を順次燃焼される。装入層は、当該燃焼により発生する燃焼熱で焼結されて焼結ケーキとなる。このようにして得られた焼結ケーキは、排鉱部で破砕および整粒され、約5mm以上の塊成物が成品の炭材内装焼結鉱として回収される。このようにして、炭材内装焼結鉱が製造され、当該炭材内装焼結鉱が高炉の製鉄原料として使用される。
 上述したように、配合率が10質量%以上30質量%以下の範囲内になるように炭材内装粒子が配合されることでパレットに装入された装入層の通気性は向上する。通気性が向上された装入層は、通気性が向上されていない装入層と比較してより短時間で焼結されるので、上述した配合率の範囲内になるように炭材内装粒子を配合することで、炭材内装焼結鉱の生産性を向上させることができる。また、本実施形態に係る炭材内装焼結鉱の製造方法は、既存の焼結機を用いて実施できるので、新たな焼結設備を用意するための設備コストが発生することもない。
 また、炭材内装粒子の造粒工程においても、炭材内装粒子の全質量に対する炭材核となるコークス粒子の配合率を1質量%以上10質量%以下の範囲内とすれば、例えば、ディスクペレタイザーといった従来から用いられている造粒機をそのまま用いることができる。
 次に、炭材内装焼結鉱について説明する。本実施形態に係る炭材内装焼結鉱の製造方法で製造される炭材内装焼結鉱は、炭材と鉄鉱石等の鉄源とが塊成鉱内で近接配置されている。炭材と鉄源とを塊成鉱の中で近接配置すると、炭材側のガス化反応(吸熱反応)で発生したCOが、鉄源側の還元反応(発熱反応)に使用され、還元反応で発生したCOが、ガス化反応で使用される、といったように、これらの反応が、塊成鉱内部で連鎖的に速い速度で繰り返して起こるので還元効率が向上する。さらに、炭材と鉄源とを近接配置するとガス化反応に必要となる熱が、鉄源の還元反応によって供給されるので熱効率も向上し、還元効率を低下させることなく高炉上部の温度を低下させることもできる。このように、炭材内装焼結鉱を高炉用の製鉄原料として用いることで、還元効率を向上させることができ、さらに、高炉上部の温度を低下させることができる。
 内径が300mmφ×高さが400mmの円筒状の焼結実験装置(以下、焼結鍋と記載する)を使用して焼結実験を行なった。焼結鍋に擬似粒子を400mmの厚さまで装入して装入層を形成させ、その上表面を、プロパンを燃料としたバーナーを用いて60秒間加熱して点火し、焼結鍋の下部から700mmAqで吸引して、焼結ケーキを作製した。
 上記焼結実験においては、焼結鍋の下部から排出される燃焼排ガスの温度を測定し、点火からこの温度がピークに達した時点までの時間を焼結時間とした。また、焼結実験終了後、焼結ケーキを2mの高さから1回落下させ、目開き10mmの篩の上に残った焼結鉱を成品焼結鉱として定義した。成品歩留は、10mm以上の成品焼結鉱の質量を焼結ケーキの質量で除して算出した。また、焼結鍋の断面積(m)と、成品焼結鉱の質量(t)と、焼結時間(h)と、から単位炉床面積(m)および単位時間(h)当たりの焼結鉱生産量(t)である焼結鉱の生産率(t/(h×m))を算出した。
 炭材内装粒子の炭材核となるコークス粒子は、JIS Z 8801-1に準拠した篩を用いて篩分けした粒径2.8mm以上4.75mm以下の範囲内のコークス粒子を使用した。このコークス粒子の周囲に、鉄鉱石粉(150μm以下)と生石灰とが混合された混合粉層の厚さが5mmになるようにディスクペレタイザーで造粒して、炭材核の内装率が97質量%である炭材内装粒子を作製した。
 一方、通常の造粒粒子は、通常の粉鉱石と石灰石等の副原料、さらに粒径2.8mm以下の粉コークスに水を加えて混合し、ドラムミキサーで算術平均の粒径が3~4mm程度となるように造粒した原料を使用した。なお、算術平均の粒径は、複数の粒度範囲に篩分けした造粒粒子の重量を測定し、それぞれの粒度範囲の代表粒径を用いて加重平均することで算出した。
 当該通常の造粒粒子に、作製した炭材内装粒子を配合して焼結原料とした。焼結原料に対する炭材内装粒子の配合率を変えた焼結原料を調整し、当該焼結原料を用いて焼結実験を行った。表1に、焼結実験の条件を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 
 各条件において、焼結鍋に装入した炭材内装粒子および擬似粒子に含まれるCaOと、SiOと、塩基度と、が一定となるように石灰石や硅石で調整した。その他の成分は成り行きとした。また粉コークスは炭材内装粒子と焼結原料の質量和に対して、5質量%となるように擬似粒子中に配合した。
 図2は、炭材内装粒子配合率と、装入密度および通気性との関係を示すグラフである。図2に示したグラフにおいて、横軸は炭材内装粒子配合率(質量%)であり、一方の縦軸は装入密度(dry-t/m)であり、他方の縦軸は通気性(J・P・U指数(-))である。図2における装入密度(dry-t/m)は、水分が除かれた焼結原料であって装入鍋に装入された質量(t)を焼結鍋の内容積(m)で除した値である。また、J・P・U指数(-)とは、通気性の評価に用いられる指数であって、非特許文献1に記載の方法に従って算出される指数である。
 図2に示すように、炭材内装粒子の配合率の増加に伴い、装入層の装入密度は高くなった。一方、装入層の通気性を示すJ・P・U指数は、炭材内装粒子の配合率の増加に伴い20質量%付近までは向上したものの、それ以上炭材内装粒子の配合率を増やすと、J・P・U指数は減少に転じた。これは、炭材内装粒子は通常の造粒粒子よりも粒径が大きいので、装入した炭材内装粒子が空気の通り道となり、配合率20質量%付近までは通気性が向上したと考えられる。一方、配合率20質量%を超えると通気性は低下した。これは、炭材内装粒子同士を結び付ける溶融した通常の造粒粒子が減少したことで装入層内に分散した炭材内装粒子が層内の荷重に耐えきれずに一部が崩壊し、これにより、空気の通り道が塞がれたり、装入密度の増加により増加した粉コークスの燃焼熱により炭材内装粒子が溶融したためと考えられる。さらに、炭材内装粒子の配合率が30質量%を上回ると、装入層の通気性は著しく低下した。
 図3は、炭材内装粒子配合率と、冷間強度および被還元性との関係を示すグラフである。
図3に示したグラフにおいて、横軸は炭材内装粒子配合率(質量%)であり、一方の縦軸は炭材内装焼結鉱の冷間強度:TI(%)であり、他方の縦軸は炭材内装焼結鉱の被還元性:RI(%)である。なお、図3における冷間強度は、JIS M 8712に準拠して測定を行ない、被還元性は、JIS M 8713に準拠して測定を行なった。
 図3に示すように、炭材内装粒子の配合率の増加に伴い、炭材内装焼結鉱の強度を示す冷間強度はわずかに低下した。これは、通気性の改善に起因するものと考えられるが、本実験における炭材内装粒子の配合率の範囲内では、それほど大きな冷間強度の低下は見られなかった。一方、被還元性は、炭材内装粒子の配合率の増加に伴い高くなった。このことから、炭材内装粒子の配合率を増加させることで、鉄源である炭材内装焼結鉱の被還元性を高めることができることが確認された。
 図4は、炭材核内装率が97質量%、90質量%および80質量%である炭材内装粒子の配合率と、焼結鉱生産率との関係を示すグラフである。図4に示したグラフにおいて、横軸は炭材内装粒子配合率(質量%)であり、縦軸は炭材内装焼結鉱の生産率(t/(h×m))である。また、丸プロットは、炭材核内装率が97質量%の炭材内装粒子の結果であり、三角プロットは、炭材核内装率が90質量%の炭材内装粒子の結果であり、四角プロットは、炭材核内装率が90質量%の炭材内装粒子の結果を示す。
 図4に示すように、炭材核の内装率に関わらず、炭材内装焼結鉱の生産率は、炭材内装粒子の配合率の増加に伴い、20質量%付近までは向上した。一方、炭材内装粒子の配合率が20質量%を上回ると炭材内装焼結鉱の生産率は減少に転じた。これらの傾向は、装入層の通気性と同じである。
 炭材核の有無に関わらず、炭材内装粒子は通常の造粒粒子よりも粒径が大きい。このため、炭材核の有無に関わらず、上述した配合率の範囲内になるように炭材内装粒子を配合することで、装入された炭材内装粒子が空気の通り道となって装入層の通気性が向上し、これにより、炭材内装焼結鉱の生産性を向上できたと考えられる。これらの結果から、炭材核の内装率に関わらず、炭材内装粒子の配合率を10質量%以上30質量%以下の範囲内とすることで、炭材内装焼結鉱の生産率、すなわち、炭材内装焼結鉱の生産性を高められることが確認された。
 また、図4に示すように、炭材内装焼結鉱の生産率を示すプロファイルは、炭材内装粒子の配合率20質量%付近を頂点とした上凸形のプロファイルとなっている。このため、炭材内装焼結鉱の生産性を高めるためには、炭材内装粒子の配合率を10質量%以上30質量%未満の範囲内とすることが好ましく、当該配合率を15質量%以上25質量%以下の範囲内とすることがより好ましく、当該配合率を20質量%とすることがさらに好ましいことがわかる。
 このように、焼結原料に対する配合率が10質量%以上30質量%以下の範囲内になるように炭材内装粒子を配合した焼結原料を用いる本実施形態に係る炭材内装焼結鉱の製造方法を実施することで、還元効率を向上できる被還元性の高い炭材内装焼結鉱を、高い生産性で製造できることが焼結実験により確認された。

Claims (2)

  1.  炭材核の周囲に、鉄鉱石粉と、CaOと、を含有する原料からなる外層が形成された炭材内装粒子を、通常の造粒粒子に配合してなる焼結原料を下方吸引式焼結機のパレットに装入して焼結鉱を製造する炭材内装焼結鉱の製造方法であって、
     前記焼結原料に対する前記炭材内装粒子の配合率は、10質量%以上30質量%以下の範囲内である、炭材内装焼結鉱の製造方法。
  2.  前記焼結原料に対する前記炭材内装粒子の配合率は、15質量%以上25質量%以下の範囲内である、請求項1に記載の炭材内装焼結鉱の製造方法。
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