JP6631359B2 - 蒸発器 - Google Patents

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Description

本発明は、空気との熱交換により冷媒を蒸発させる蒸発器に関する。
例えば車両用の空調装置等に用いられる冷凍サイクルには、空気との熱交換により冷媒を蒸発させる蒸発器が備えられる。冷凍サイクルの動作中において、蒸発器には、上流側の絞り弁を通過した低温且つ低圧の冷媒が、液相の状態で供給される。
蒸発器には、この外部からの冷媒を受け入れるためのタンクが設けられている。タンクに供給された冷媒は、タンクに繋がる複数のチューブに分配された後、それぞれのチューブを流れながら外部の空気により加熱される。尚、上記のようにタンクやチューブを備えた構成は、蒸発器のみならず凝縮器においても採用されており、熱交換器においては一般的な構成となっている(例えば、下記特許文献1を参照)。
蒸発器の吸熱性能を十分に発揮させるためには、複数のチューブを冷媒が流れる際の圧力損失は可能な限り小さくした方が望ましい。また、空気との熱交換に伴う冷媒の蒸発、すなわち液相から気相への変化は、それぞれのチューブにおいて可能な限り均等に生じさせることが望ましい。
特開2011−89729号公報
圧力損失を小さくするためには、蒸発器の内部で冷媒が流れる経路の流路断面積を大きくすればよい。もしくは、蒸発器の内部で冷媒の流れる経路を短くすればよい。これを実現するために、外部から供給されタンクに受け入れられた冷媒が、可能な限り多くのチューブに分配されて流れるような構成とした方が望ましい。
しかしながら、液相の冷媒を多くのチューブに均等に分配することは容易ではない。特に、タンクの長手方向が上下方向に沿っており、複数のチューブが上下方向に積層されているような構成の蒸発器においては、上方側に配置されたチューブにはタンクからの液相冷媒が流入しにくく、気相の冷媒のみが流れる状態となってしまうことがある。この場合、冷媒の蒸発が上方側のチューブにおいては生じず、下方側部分のみにおいて局所的に生じることとなってしまう。その結果、蒸発器の吸熱性能が十分に発揮されなくなってしまう。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、タンクの長手方向が上下方向に沿うように配置された場合であっても、空気との熱交換に伴う冷媒の蒸発をそれぞれのチューブにおいて均等に生じさせることのできる蒸発器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る蒸発器は、外部から供給される冷媒を一時的に貯える容器であって、その長手方向が上下方向に沿うように配置される第1タンク(100)と、一端が第1タンクに接続されており、冷媒が流れる流路が内部に形成された複数のチューブ(11)と、それぞれのチューブの他端が接続された容器であって、その長手方向が上下方向に沿うように配置される第2タンク(200)と、を備える。第1タンクには、外部から供給される冷媒を内部に受け入れるための受入部(110)が形成されている。受入部には、供給された冷媒の流れ方向を、第1タンクの内部において上方側に変化させる方向変更部(300,300A,300B)が設けられている。方向変更部は、第1タンクの長手方向に沿った方向以外には、冷媒の流れ方向を変化させないものである。第1タンクには、冷媒を外部に排出するための排出部は設けられておらず、第1タンクから全てのチューブへと冷媒が分配されるように構成されている。方向変更部のうち第1タンクの内部に配置された部分には、冷媒を上方に向けて噴射するための上側噴射穴(310,310B)が形成されている。受入部は、第1タンクのうち下方側の部分に形成されている。方向変更部のうち第1タンクの内部に配置された部分には、冷媒を下方に向けて噴射するための下側噴射穴(320)が更に形成されている。
このような構成の蒸発器では、第1タンクの受入部に供給された冷媒が、第1タンクの内部においてその流れ方向を上方側に向けて変化させる。これにより、従来は液相の冷媒が到達しにくかった第1タンクの上端部近傍に対しても、液相の冷媒を確実に到達させることができる。その結果、当該部分に接続されたチューブの内部にも液相の冷媒を流入させることができるので、蒸発器の全体において均等に冷媒を蒸発させることが可能となる。
本発明によれば、タンクの長手方向が上下方向に沿うように配置された場合であっても、空気との熱交換に伴う冷媒の蒸発をそれぞれのチューブにおいて均等に生じさせることのできる蒸発器が提供される。
本発明の第1実施形態に係る蒸発器の全体構成を示す図である。 図1のA部における構成を示す図である。 方向変更部の構成を示す図である。 熱交換コア部における液相冷媒の分布を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る蒸発器に設けられる、方向変更部の構成を示す図である。 熱交換コア部における液相冷媒の分布を模式的に示す図である。 本発明の第3実施形態に係る蒸発器に設けられる、方向変更部の構成を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1を参照しながら、本発明の実施形態に係る蒸発器10の構成について説明する。蒸発器10は、車両用空調装置の冷凍サイクル(不図示)の一部として用いられるものである。従来の蒸発器と同様に、蒸発器10は、外部を流れる空気との熱交換により、内部で冷媒を蒸発させるための装置として構成されている。
尚、蒸発器10は、ヒートポンプシステムの一部として用いられる熱交換器であってもよい。つまり、蒸発器10は、常に蒸発器として機能するような熱交換器である必要はなく、ヒートポンプシステムの動作モードによっては一時的に凝縮器として機能するような熱交換器であってもよい。
蒸発器10は、第1タンク100と、第2タンク200と、チューブ11と、フィン12と、を備えている。
第1タンク100は、外部から供給される冷媒を一時的に貯えるための容器である。第1タンク100は、略円柱形上の細長い容器として形成されており、その長手方向を上下方向に沿わせた状態で配置されている。
第1タンク100のうち、その上下方向において中央となる位置よりも下方側の部分には、受入部110が形成されている。受入部110は、外部から供給される冷媒を受け入れて、これを第1タンク100の内部に流入させる部分である。受入部110は、冷凍サイクルにおいて冷媒が流れる配管を接続するためのコネクタとして形成されている。受入部110には、供給される冷媒の入口となる略円形の開口111が形成されている。
第2タンク200は、第1タンク100と同様に、冷媒を一時的に貯えるための容器として設けられている。第2タンク200は、略円柱形上の細長い容器として形成されており、その長手方向を上下方向に沿わせた状態で配置されている。第2タンク200は、その長手方向が第1タンク100の長手方向と平行となるように配置されている。
第2タンク200のうち、その上下方向において中央となる位置よりも上方側の部分には、排出部210が形成されている。排出部210は、チューブ11を通って第2タンク200の内部に一旦貯えられた冷媒を、外部に排出するための部分である。排出部210は、第1タンク100の受入部110と同様に、冷凍サイクルにおいて冷媒が流れる配管を接続するためのコネクタとして形成されている。排出部210には、排出される冷媒の出口となる略円形の開口211が形成されている。
チューブ11は、筒状に形成された金属製の配管であって、蒸発器10に複数本供えられている。チューブ11の内部空間は、第1タンク100から第2タンク200に向けて冷媒が流れる流路となっている。冷媒の流れ方向に対して垂直な断面におけるチューブ11の形状は扁平形状となっており、当該扁平形状の長手方向は空気の流れ方向(図1においては紙面に垂直な方向)に沿っている。
それぞれのチューブ11は、その一端が第1タンク100に接続されており、その他端が第2タンク200に接続されている。これにより、第1タンク100の内部空間は、それぞれのチューブ11を介して、第2タンク200の内部空間と連通されている。
また、それぞれのチューブ11は、その長手方向が第1タンク100等の長手方向とは垂直となっており、第1タンク100等の長手方向(つまり上下方向)に沿って積層された状態で保持されている。
フィン12は、波状に折り曲げられた金属板であって、隣り合うチューブ11の間に挿入されている。波状となっているフィン12のそれぞれの頂部は、チューブ11の側面(上下面)にろう付けされている。冷凍サイクルの動作中においては、通過する空気の熱がチューブ11に直接伝達される他、フィン12を介してもチューブ11に伝達される。つまり、空気との接触面積がフィン12によって大きくなっており、これにより空気と冷媒との熱交換が効率的に行われる。
積層された全てのチューブ11及びフィン12が配置された部分のことを、以下では「熱交換コア部」とも称する。熱交換コア部は、外部の空気と内部の冷媒との間で熱交換が行われる部分である。熱交換コア部の上下両側となる位置には、平坦な金属板であるサイドプレート13、14が設けられている。サイドプレート13、14は、熱交換コア部を上下両側から挟み込むことにより、熱交換コア部を補強してその形状を維持するためのものである。
冷凍サイクルが動作しているときにおける冷媒の流れについて説明する。冷媒は、蒸発器10の上流側において膨張弁(不図示)を通過し、その温度及び圧力を低下させた状態で蒸発器10に供給される。このとき、冷媒はそのほぼ全体が液相の状態となっている。既に述べたように、冷媒は、受入部110から第1タンク100の内部に流入し、第1タンク100において一時的に貯えられる。
その後、冷媒はそれぞれのチューブ11の内部に流入し、チューブ11を通って第2タンク200に向かって流れる。冷凍サイクルのうち蒸発器10よりも下流側となる位置には、冷媒を循環させるための圧縮機(不図示)が配置されている。第1タンク100の内部では、当該圧縮機の吸引力によって各チューブ11への冷媒の分配が行われる。
冷媒は、チューブ11を通る際に、熱交換コア部を通過する外部の空気によって加熱される。つまり、空気からの吸熱が行われる。これにより、チューブ11を通る冷媒はその温度を上昇させ、その一部又は全部が液相から気相へと変化する。また、熱交換コア部を通過する空気はその熱を奪われて冷却される。
それぞれのチューブ11を通った冷媒は、第2タンク200の内部に流入し、第2タンク200において一時的に貯えられる。その後、冷媒は第2タンク200に形成された排出部210から外部に排出され、冷凍サイクルの圧縮機に向かって流れる。
本実施形態においては、第1タンク100と第2タンク200との間を冷媒が往復して流れるのではなく、全ての冷媒が第1タンク100から第2タンク200に向かって1回だけ流れる構成となっている。これにより、蒸発器10の内部において冷媒の流れる経路は比較的短くなっており、冷媒の流れにおける圧力損失は比較的小さくなっている。
第1タンク100から一度に冷媒が分配されるチューブ11の本数は、冷媒が往復して流れるような場合に比べて多くなっている。このような構成においては、全てのチューブ11に対して液相の冷媒を均等に流入させるのは容易ではない。重力の影響により、第1タンク100の上方側部分には液相の冷媒が到達しにくいので、当該部分に接続されたチューブ11には液相の冷媒が流入せず、気相の冷媒のみが流入する可能性がある。
この場合、当該チューブ11においては冷媒の蒸発が生じないので、空気からの吸熱が効率的には行われなくなる。換言すれば、冷媒の蒸発が熱交換コア部のうち下方側部分のみにおいて局所的に生じることとなるので、蒸発器10の吸熱性能が十分に発揮されなくなってしまう。
そこで、本実施形態に係る蒸発器10では、受入部110における構成を工夫することにより、上方側のチューブ11に冷媒が到達しなくなることを防止している。
図2は、蒸発器10のうち図1の点線Aで示された部分を切り出して、斜視図として描いたものである。図2に示されるように、受入部110の内部には方向変更部300が設けられている。方向変更部300は、第1タンク100とは別部品として予め形成された後に、受入部110に挿入され取り付けられた部材である。方向変更部300の全体形状は図3に示されている。
方向変更部300は、受入部110の開口111から第1タンク100の内部に挿入され、第1タンク100に対して固定されている。方向変更部300は、全体が扁平形状の部材であって、その内部には空間が形成されている。方向変更部300のうち、最も開口111側の部分には、開口302が形成されている。開口302は、受入部110に供給された冷媒が、方向変更部300の内部に流入する際の入口となる部分である。
方向変更部300のうち、開口302の縁となる部分には、開口111側に向けて突出する一対の板状部303、304が形成されている。板状部303、304は、方向変更部300を第1タンク100に対して固定するために形成された部分である。また、板状部303、304は、受入部110に供給された冷媒の全てを、開口302から方向変更部300の内部へと導くための部分としても機能する。
方向変更部300のうち上方側部分(符号301が付された上面部分)には、上側噴射穴310が形成されている。上側噴射穴310によって、第1タンク100の内部空間と、方向変更部300の内部空間とが連通されている。このため、受入部110に冷媒が供給されると、当該冷媒は方向変更部300の内部においてその流れ方向を上方側に変化させ、第1タンク100の内部において上側噴射穴310から上方に向けて噴射される。このように、方向変更部300は、供給された冷媒の流れ方向を、第1タンク100の内部において上方側に変化させるものとして機能する。
このような方向変更部300を設けたことの効果について、図4を参照しながら説明する。図4(A)において斜線で示されるのは、仮に方向変更部300が設けられていないとした場合において、熱交換コア部のうち、冷凍サイクルの動作中に液相の冷媒が存在している領域である。図4(A)においては、受入部110及び排出部210の図示を省略している。代わりに、受入部110から供給される冷媒の流れを矢印AR1で示しており、排出部210から排出される冷媒の流れを矢印AR2で示している。後述の図4(B)や図6においても同様である。
図4(A)のように方向変更部300が設けられていない場合には、既に述べたように、第1タンク100の上方側部分には液相の冷媒が到達しにくい。このため、点線DL1よりも上方側の部分においては、チューブ11を気相の冷媒が流れている状態となる。当該部分では冷媒の蒸発が行われず、空気からの吸熱がほとんど行われない。
図4(B)において斜線で示されるのは、本実施形態に係る蒸発器10の熱交換コア部のうち、冷凍サイクルの動作中に液相の冷媒が存在している領域である。本実施形態においては、方向変更部300から上方に向けて液相の冷媒が噴射されるので、上方側に配置されたチューブ11にも液相の冷媒が流入している。これにより、熱交換コア部の上方側にある全てのチューブ11において冷媒の蒸発が生じており、空気からの吸熱が行われている。本発明者らが行った実験によれば、方向変更部300を設けることにより、蒸発器の吸熱性能を従来よりも8%上昇させることができた。
尚、本実施形態では、点線DL2よりも下方側にある小さな領域において、気相の冷媒が流れる状態となっている。これは、全ての液相冷媒が一旦上方側に向けて噴射されることにより、液相の冷媒が到達しにくい領域が第1タンク100の下方側に生じたためと考えられる。しかしながら、方向変更部300に設けられた上側噴射穴310の大きさや位置等を調整すれば、熱交換コア部のうち液相冷媒が流れない領域(点線DL2よりも下方の領域)を狭くするか、もしくは無くすことが可能である。
上側噴射穴310の開口面積は、方向変更部300のうち最も上流側部分における流路断面積、すなわち、開口302の開口面積よりも小さい。このため、供給される冷媒の流量が小さい場合であっても、上側噴射穴310から噴射される液相冷媒の流速を高めて、冷媒を第1タンク100の上端部近傍まで到達させることが可能となっている。
本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る蒸発器10Aは、方向変更部300Aの形状においてのみ第1実施形態と異なっており、その他の点においては第1実施形態と同じである。以下では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明し、第1実施形態と共通する部分については適宜説明を省略する。
方向変更部300Aの形状について、図5を参照しながら説明する。方向変更部300Aには、上側噴射穴310に加えて下側噴射穴320が形成されている。下側噴射穴320は、方向変更部300Aのうち下方側部分において略円形の開口として形成されている。
受入部110に冷媒が供給されると、当該冷媒の大部分は、第1実施形態の場合と同様に上側噴射穴310から上方に向けて噴射される。これに加えて本実施形態では、冷媒の一部は方向変更部300Aの内部においてその流れ方向を下方側に変化させ、第1タンク100の内部において下側噴射穴320から下方に向けて噴射される。
図6は、蒸発器10Aの熱交換コア部のうち液相の冷媒が存在している領域を、図4と同様の方法で示したものである。本実施形態では、冷媒の一部が下側噴射穴320から下方側に向けて噴射されるので、第1タンク100の下端部近傍にも液相の冷媒が確実に到達する。このため、上方側及び下方側を含む全てのチューブ11に液相の冷媒が供給され、冷媒の蒸発が熱交換コア部の略全体で均等に生じている。このため、蒸発器10Aの吸熱性能が効率よく発揮される状態となっている。本発明者らが行った実験によれば、方向変更部300Aを設けることにより、蒸発器の吸熱性能を従来よりも13%上昇させることができた。
尚、第1タンク100の下端部近傍は、重力の影響により、当初から液相冷媒が到達しやすかった部分である。本実施形態では、方向変更部300Aが設けられたことにより第1タンク100の下方側に液相冷媒が到達しにくくなってしまうので、これを補う目的で下側噴射穴320が形成されている。このため、下側噴射穴320から噴射される冷媒の量は少量でよい。
そこで、本実施形態では、下側噴射穴320の開口面積が、上側噴射穴310の開口面積よりも小さくなっている。これにより、下側噴射穴320からは必要最低限の液相冷媒しか噴射されないので、それぞれのチューブ11にバランス良く液相冷媒を到達させることが可能となっている。
また、下側噴射穴320は、方向変更部300Aのうち、冷媒の流れ方向において下流側(図5では右側)の端部近傍となる位置に形成されている。方向変更部300Aに冷媒が供給されると、当該冷媒は方向変更部300のうち下流側端部の壁に一旦衝突し、そこで流れが乱された後にその流れ方向を変化させる。このように冷媒の流れが乱れる位置の近傍に方向変更部300が形成されているので、方向変更部300からは確実に液相の冷媒が下方側に向けて噴射されることとなる。
尚、下側噴射穴320が形成される位置は、必ずしも方向変更部300Aの下流側端部近傍でなくてもよい。下側噴射穴320は、方向変更部300Aのうち冷媒の流れ方向において中央よりも下流側となる位置に形成されていれば、上記と同様の効果を発揮する。
本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る蒸発器(全体は不図示)は、方向変更部300Bの形状においてのみ第1実施形態と異なっており、その他の点においては第1実施形態と同じである。以下では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明し、第1実施形態と共通する部分については適宜説明を省略する。
方向変更部300Bの形状について、図7を参照しながら説明する。方向変更部300Aでは、上側噴射穴310Bが複数個形成されている。それぞれの上側噴射穴310Bは、方向変更部300Bの上方側部分に形成された略円形の開口となっている。また、それぞれの上側噴射穴310Bは、方向変更部300Bの内部を冷媒が流れる方向に沿って1列に並ぶように形成されている。尚、上側噴射穴310Bが複数列に並ぶように形成されていてもよい。
このような構成においては、それぞれの上側噴射穴310Bの開口面積が小さいので、噴射される冷媒の流速を高めることができ、第1タンク100の上端部に液相の冷媒をより確実に到達させることができる。また、複数の上側噴射穴310Bが第1タンク100内で一列に並ぶように形成されているので、第1タンク100の内部空間のうち広範囲に亘り液相冷媒を噴射することができる。
尚、このような構成の方向変更部300Bに対しても、第2実施形態のように下側噴射穴320を追加で形成してもよい。
以上の実施形態においては、受入部110が第1タンク100のうち下方側部分、すなわち、上下方向において中央よりも下方となる位置に形成された構成となっている。このような構成においては、方向変更部300等が設けられることの効果が特に発揮されやすい。しかしながら、受入部110が第1タンク100のうち上方側部分に形成されているような構成の蒸発器であっても、受入部110に方向変更部300等を設けることができ、これにより上記と同様の効果を発揮させることができる。
以上の実施形態では、方向変更部300等は、第1タンク100とは別部品として予め形成された後、第1タンク100の受入部110に取り付けられている。このような構成に替えて、方向変更部300が第1タンク100(及び受入部110)と一体形成されていてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10,10A:蒸発器
11:チューブ
100:第1タンク
110:受入部
200:第2タンク
300,300A,300B:方向変更部
310,310B:上側噴射穴
320:下側噴射穴

Claims (7)

  1. 空気との熱交換により冷媒を蒸発させる蒸発器(10,10A)であって、
    外部から供給される冷媒を一時的に貯える容器であって、その長手方向が上下方向に沿うように配置される第1タンク(100)と、
    一端が前記第1タンクに接続されており、冷媒が流れる流路が内部に形成された複数のチューブ(11)と、
    それぞれの前記チューブの他端が接続された容器であって、その長手方向が上下方向に沿うように配置される第2タンク(200)と、を備え、
    前記第1タンクには、外部から供給される冷媒を内部に受け入れるための受入部(110)が形成されており、
    前記受入部には、
    供給された冷媒の流れ方向を、前記第1タンクの内部において上方側に変化させる方向変更部(300,300A,300B)が設けられており、
    前記方向変更部は、前記第1タンクの長手方向に沿った方向以外には、冷媒の流れ方向を変化させないものであり、
    前記第1タンクには、冷媒を外部に排出するための排出部は設けられておらず、前記第1タンクから全ての前記チューブへと冷媒が分配されるように構成されており、
    前記方向変更部のうち前記第1タンクの内部に配置された部分には、冷媒を上方に向けて噴射するための上側噴射穴(310,310B)が形成されており、
    前記受入部は、前記第1タンクのうち下方側の部分に形成されており、
    前記方向変更部のうち前記第1タンクの内部に配置された部分には、冷媒を下方に向けて噴射するための下側噴射穴(320)が更に形成されている蒸発器。
  2. 前記上側噴射穴は複数個形成されている、請求項1に記載の蒸発器。
  3. 前記上側噴射穴の開口面積は、前記方向変更部のうち最も上流側部分における流路断面積よりも小さい、請求項1に記載の蒸発器。
  4. 前記下側噴射穴の開口面積は、前記上側噴射穴の開口面積よりも小さい、請求項に記載の蒸発器。
  5. 前記下側噴射穴は、前記方向変更部のうち、冷媒の流れ方向において中央よりも下流側となる位置に形成されている、請求項に記載の蒸発器。
  6. 前記方向変更部は、前記第1タンクとは別部品として形成された後、前記受入部に取り付けられたものである、請求項1に記載の蒸発器。
  7. 前記方向変更部は、前記受入部に一体形成されたものである、請求項1に記載の蒸発器。
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