JP6631341B2 - 信号処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、音信号の処理に関する。
電子楽器において音信号を処理する技術が知られている。特許文献1には、ピアノの弦の振動が響板を伝搬する状態をシミュレートするフィルタを設けた音像定位装置が記載されている。特許文献2には、入力信号を分離し、分離された信号それぞれに対し、信号レベルに応じた効果を付加する技術が記載されている。
特開平4−343394号公報 特開2000−148139号公報
特許文献1の技術においては、正確なシミュレーションと、シミュレーション結果を再現するための高度な信号処理が必要であった。また、特許文献2の技術においては、入力信号のレベルに関わらずに効果が付加されるため、楽器に適用した場合に自然な音にならないという問題があった。
これに対し本発明は、より簡単な構成で、電子楽器の音像制御にも用いることができる信号処理装置を提供する。
本発明は、第1音信号を入力するための第1入力部と、第2音信号を入力するための第2入力部と、前記第1音信号から特定の周波数帯域の音信号を通過させる第1フィルタと、前記第2音信号から前記特定の周波数帯域の音信号を通過させる第2フィルタと、前記第1音信号のレベルおよび前記第2音信号のレベル、並びに当該第1音信号と当該第2音信号とのレベル差に応じて、前記第1音信号に対する第1ゲインおよび前記第2音信号に対する第2ゲインを算出する算出部と、前記算出部により算出された前記第1ゲインで、前記第1フィルタの出力信号を増幅する第1増幅器と、前記算出部により算出された前記第2ゲインで、前記第2フィルタの出力信号を増幅する第2増幅器と、前記第1増幅器の出力信号を前記第1音信号に加算する第1加算器と、前記第2増幅器の出力信号を前記第2音信号に加算する第2加算器と前記第1加算器による加算結果を出力する第1出力部と、前記第2加算器による加算結果を出力する第2出力部とを有する信号処理装置を提供する。
前記算出部は、前記第1音信号のレベルと前記第2音信号とのレベル差がしきい値未満であった場合、基準となる入出力特性に従って前記第1ゲインおよび前記第2ゲインを算出し、前記レベル差がしきい値以上であった場合、前記算出部は、レベルの大きい音信号のゲインを前記基準となる入出力特性よりも小さく、レベルの小さい音信号のゲインを前記基準となる入出力特性よりも大きく算出してもよい。
前記算出部は、前記第1音信号と前記第2音信号との前記特定の周波数帯域と異なる周波数帯域の音信号のレベル差に応じて、前記第1ゲインおよび前記第2ゲインを算出してもよい。
本発明によれば、より簡単な構成で、電子楽器の音像制御をすることができる。
一実施形態に係る電子楽器1の外観を例示する図。 一実施形態に係る電子楽器1の構成を例示する図。 信号処理装置17における信号処理の基準特性を例示する図。 信号処理装置17における信号処理の概要を示す図。 ゲイン算出部175におけるゲイン算出処理を例示するフローチャート。 変形例1に係る基準特性を例示する図。 変形例1に係る信号処理の概要を示す図。 変形例2に係る信号処理装置17の構成を例示する図。
1.構成
図1は、一実施形態に係る電子楽器1の外観を例示する図である。この例で、電子楽器1は鍵盤楽器である。電子楽器1は、本体11、鍵盤12、スピーカ13、およびスピーカ14を有する。本体11は、鍵盤12、スピーカ13、およびスピーカ14を含む他の構成要素を収容するものであり、例えばアップライトピアノを模した形状の筐体を含む。鍵盤12は、演奏者(ユーザ)による演奏操作を受け付ける操作子の一例であり、複数の鍵を含む。鍵が操作されると、操作された鍵に応じた音信号を音源(図1では不図示)が生成する。音信号は信号処理装置(図1では不図示)で処理される。スピーカ13およびスピーカ14は、信号処理装置により処理された音信号に応じた音を出力する。この例で、スピーカ13およびスピーカ14は、鍵盤12よりも下側に設けられている。なお、スピーカ13およびスピーカ14が鍵盤12よりも下側にあるとは、電子楽器1を使用状態に置いたときにスピーカ13およびスピーカ14が鍵盤12よりも低い位置にあることをいう。
図2は、一実施形態に係る電子楽器1の構成を例示する図である。電子楽器1は、押鍵センサ15、発音制御部16、信号処理装置17、および増幅器18を有する。押鍵センサ15は、鍵盤12の複数の鍵のうちどの鍵が押鍵されているか検知し、押鍵された鍵を示す信号を出力する。この信号は、各鍵の押鍵量(鍵がどのくらい押し込まれているか)を示す情報を含んでいてもよい。押鍵センサ15は、例えば、LEDおよびフォトダイオードを用いた光学式のセンサである。
発音制御部16は、鍵盤12の操作に応じて、すなわち押鍵センサ15から出力される信号に応じて音信号を生成する。発音制御部16は、音源161および音信号生成部162を有する。音源161は、各鍵に対応する音データを記憶している。ある鍵に対応する音データは、その鍵を押鍵したときに発生する音の立ち上がりから消え際までの音波形を示すデータである。各鍵に対応する音データは、左チャンネルのデータおよび右チャンネルのデータを含む。音信号生成部162は、押鍵センサ15から出力された信号に応じた音データを音源161から読み出し、読み出された音データに応じた音信号を出力する。
信号処理装置17は、発音制御部16から出力された音信号を処理する。信号処理装置17は、音信号を処理する音処理部の一例である。この例で、信号処理装置17は、音像の位置を上に持ち上げる処理、すなわち音像をスピーカ位置より上方に定位させる処理を行う。一般に音の広がり感は高域と関連があることが知られており、特に2〜6kHzの周波数帯域を強調することにより音像位置が上昇することが知られている。音信号に対してこの周波数帯域を強調する処理を行えば音像位置を上昇させる効果が期待される。しかし一方で、この周波数帯域は人間の聴覚上、感度が高い周波数帯域でもあり、強調しすぎると音色が変化したように感じられてしまう。そこで、信号処理装置17は、この特定の周波数帯域の音信号を強調する処理を、入力された音信号のレベルに応じて制御する。信号処理装置17は、処理された特定の周波数帯域の音信号を、元の音信号に加算して出力する。ここで「特定の周波数帯域」とは、上述のとおり音の広がり感に影響を与える周波数帯域をいい、例えば、2〜6kHzの周波数帯域である。
信号処理装置17は、BPF(Band Pass Filter、帯域通過フィルタ)171、増幅器172、加算器173、レベル検知部174、ゲイン算出部175、入力部178、および出力部179を有する。ゲイン算出部175以外の要素については、左チャンネルの音信号(第1音信号の一例)および右チャンネルの音信号(第2音信号の一例)のそれぞれに対して設けられている。左チャンネルの処理系と右チャンネルの処理系とを区別するときは、左チャンネルの処理系には添字Lが、右チャンネルの処理系には添字Rが、それぞれ付される。
入力部178L(第1入力部の一例)および入力部178R(第2入力部の一例)は、それぞれ、発音制御部16から出力された左チャンネルおよび右チャンネルの音信号を入力するためのものである。入力部178は、少なくとも音信号の入力を受け付けるための端子を含む。
ここではまず左チャンネルの処理系を例に説明する。入力部178Lを介して入力された音信号は、2つに分岐される。分岐された一方の音信号は、そのまま加算器173Lに入力される。分岐された他方の音信号に対しては、特定の周波数帯域を強調する処理を行うため、BPF171Lに入力される。
図3は、信号処理装置17における特定の周波数帯域の音信号の入出力特性を例示する図である。図3の上段は、信号処理装置17の入力信号および出力信号の特性(入出力特性Ps)を例示する図である。横軸は入力レベルすなわち入力される音信号のレベルを、縦軸は出力レベルすなわち出力される音信号のレベルを示している。図3の下段は、この入出力特性に対応するゲインαSを示している。
図中の破線は、出力レベル=入力レベルとなる特性、すなわちゲインα[dB]がゼロとなる特性を示している。分岐された音信号のうちBPF171に入力されずそのまま加算器173に入力された音信号の入出力特性は、この破線の特性に従う。これに対し信号処理装置17は、入力レベルがしきい値S1よりも低い範囲において、入力レベルに対し出力レベルを増幅する。すなわち、入力レベルがS1未満の範囲ではαS>0であり、入力レベルがS1以上の範囲ではαS=0である。この例では、入力レベルが最低のときにゲインが最大となり、入力レベルの増加に伴ってゲインが線形に減少する。本実施形態においては、入力された全周波数帯域の音信号レベルに基づいて、特定の周波数帯域の音信号レベルを設定する。
この例で、音源161のデータはアコースティックピアノからサンプリングされたものである。したがって、ある鍵を押鍵したときに発音制御部16により生成される音信号における音像は、その鍵の近傍に位置する。例えば、鍵盤12の中央の鍵を押鍵したときの音像は中央に、左の鍵を押鍵したときの音像は左に、それぞれ位置している。図3の入出力特性Psは、鍵盤12のうち基準となる鍵、この例では中央の鍵に対して最大の音像上昇効果が得られるように設定されている。入出力特性Psを基準特性という。入出力特性Psは、基準となる入出力特性の一例である。
鍵盤12のうち、例えば左端の鍵を押鍵したときの音像は左に位置する。この音信号を基準特性で処理すると、左チャンネルの音が過度に強調され、音色の変化が生じてしまう。そこで、信号処理装置17は、左チャンネルの音信号に対するゲインを基準特性よりも下げる。これにより、音色の変化が抑制される。ただし、単に左チャンネルのゲインを下げただけでは音の広がり感が乏しくなるので、信号処理装置17は、右チャンネルのゲインを上げる。
図4は、信号処理装置17における特定の周波数帯域の音信号に対する信号処理の概要を示す図である。ここでは、左チャンネルの全周波数帯域の音信号レベルと右チャンネルの全周波数帯域の音信号レベルとの差に基づいて、特定の周波数帯域の音信号レベルを設定する。左チャンネルの音信号レベルSLが右チャンネルの音信号レベルSRよりも大きい場合、より具体的には音信号レベルSLと音信号レベルSRとの差がしきい値Sth以上である例((SL−SR)≧Sth)を示している。この例では、左チャンネルのゲインαLは基準特性によるゲインαL(SL)よりも小さく、右チャンネルのゲインαRは基準特性によるゲインαS(SR)よりも大きく設定される。これにより、音色を維持しつつ、音に広がり感を与えることができる。ここで、αS(SL)は基準特性において音信号レベルSLに対応するゲインであり、αS(SR)は基準特性において音信号レベルSRに対応するゲインである。
再び図2を参照する。BPF171Lは、特定の周波数帯域の音信号を通過させる。具体的には、BPF171Lは、低域側のカットオフ周波数fL以下の周波数帯の音信号および高域側のカットオフ周波数fH以上の周波数帯の音信号を減衰させ、これらの間の周波数帯の音信号を通過させる。カットオフ周波数fLおよびfHは、例えば、fL=2kHzおよびfH=6kHzである。増幅器172Lは、BPF171Lの出力信号をkL倍に増幅する。増幅器172Lにおける係数kL(第1ゲインの一例)は、ゲイン算出部175により決定される。ゲイン算出部175は、左チャンネルの音信号のレベルを用いて、増幅器172Lにおける係数kLを算出(決定)する。左チャンネルの音信号のレベルは、レベル検知部174により検知される。
信号処理装置17における左チャンネルの音信号の入力から出力までの全体のゲインαL[dB]は、
Figure 0006631341
である。なおBLはBPF171Lのゲイン(リニアスケール)を表す(理想的なBPFでは通過帯域でBL=1、阻止帯域でBL=0)。すなわち、増幅器172Lにおける係数kLを算出することは、特定の周波数帯域の音信号の処理系のゲインαLを算出することと同義である。なお右チャンネルの処理系全体のゲインαR[dB]も、左チャンネルと同様に、
Figure 0006631341
で表される。なお、kRは増幅器172Rにおける係数を、BRはBPF171Rのゲインを、それぞれ表す。係数kRは第2ゲインの一例である。図3および図4におけるゲインはαLおよびαRを表している。また、以下の説明においてはゲイン算出部175がゲインαLおよびαRを算出すると記載しているが、これは所望のαLおよびαRを得るための係数kLおよびkRを算出することと同義である。なお、係数kが0<k<1のときは、増幅器172は、BPF171から出力された特定の周波数帯域の音信号を減衰させて出力する。入力レベルの増加に伴いkの値を減少させ、入力レベルがS1になったところでk=0、すなわち、α=0となるように係数kの値を設定する。
ゲイン算出部175は、第1音信号のレベルおよび第2音信号のレベル、並びに第1音信号と第2音信号とのレベル差に応じて、第1音信号に対する第1ゲインおよび第2音信号に対する第2ゲインを算出する算出部の一例である。増幅器172Lは第1フィルタの出力信号を第1ゲインで増幅する第1増幅器の一例であり、増幅器172Rは第1フィルタの出力信号を第2ゲインで増幅する第1増幅器の一例である。
加算器173L(第1加算器の一例)は、増幅器172Lの出力信号を左チャンネルの音信号に加算して出力する。加算器173R(第2加算器の一例)は、増幅器172Rの出力信号を右チャンネルの音信号に加算して出力する。
出力部179L(第1出力部の一例)および出力部179R(第2出力部の一例)は、それぞれ、加算器173から出力された音信号を、外部に出力するためのものである。出力部179は、少なくとも音信号を出力するための端子を含む。
図5は、ゲイン算出部175におけるゲイン算出処理を例示するフローチャートである。ステップS1において、ゲイン算出部175は、レベルSLとレベルSRとの差ΔS(=SL−SR)を算出する。ステップS2において、ゲイン算出部175は、差の絶対値|ΔS|がしきい値Sth以上であるか判断する。|ΔS|がしきい値Sth未満である(|ΔS|<Sth)と判断された場合(S2:NO)、ゲイン算出部175は、処理をステップS3に移行する。|ΔS|がしきい値Sth以上である(|ΔS|≧Sth)と判断された場合(S2:YES)、ゲイン算出部175は、処理をステップS4に移行する。
ステップS3において、ゲイン算出部175は、基準特性に従ってゲインを算出する。すなわち、ゲイン算出部175は、基準特性から左チャンネルの音信号レベルSに対応するゲインαLを算出し、さらに基準特性から右チャンネルの音信号レベルSに対応するゲインαRを算出する(次式(3)および(4))。
αL=αS(SL) …(3)
αR=αS(SR) …(4)
ステップS4において、ゲイン算出部175は、レベルSLとレベルSRとの差ΔSの正負を判断する。ΔS>0の場合(すなわちSL>SRの場合)、ゲイン算出部175は、処理をステップS5に移行する。ΔS<0の場合(すなわちSL<SRの場合)、ゲイン算出部175は、処理をステップS6に移行する。
ステップS5において、ゲイン算出部175は、次式(5)および(6)に従ってゲインを算出する。
αL=kD・αS(SL) …(5)
αR=kU・αS(SR) …(6)
ここで、kDは基準特性よりもゲインを下げるための係数であり、0<kD<1である。kUは基準特性よりもゲインを上げるための係数であり、kU>1である。計数kDおよび係数kUは、例えば、それぞれあらかじめ決められた定数である。
ステップS6において、ゲイン算出部175は、次式(7)および(8)に従ってゲインを算出する。
αL=kU・αS(SL) …(7)
αR=kD・αS(SR) …(8)
なお、式(7)および(8)により算出されたゲインで増幅した場合の信号レベルの差ΔSがなおしきい値Sthを超えるときは、ゲイン算出部175は、信号レベルの差ΔSがSthと等しくなるようにゲインαLおよびαRをさらに調整してもよい。式(7)および(8)によるゲイン調整後においてもなおΔSがしきい値Sthを超えていると、音色が変化したように感じられる場合があるためである。
ステップS7において、ゲイン算出部175は、増幅器172Lおよび増幅器172Rにおけるゲインα1L[dB]およびゲインα1R[dB]を次式(9)および(10)に従って算出する。なお次式(9)および(10)におけるゲインαLおよびαRは、ステップS5またはS6で算出されたゲインである。
Figure 0006631341
ゲイン算出部175は、増幅器172Lおよび増幅器172Rにおけるゲインα1Lおよびゲインα1Rを式(9)および(10)で算出された値に設定する。増幅器172Lおよび増幅器172Rにおけるゲインをこのように設定することにより、ステップS5またはS6で算出された、信号処理装置17の入力から出力までのゲインαLおよびゲインαRが実現する。ゲイン算出部175は、ステップS1〜S7の処理を周期的に繰り返し実行する。
再び図2を参照する。増幅器18は、出力部179を介して信号処理装置17から出力された音信号を増幅する。スピーカ13およびスピーカ14は、増幅器18により増幅された音信号に応じた音を出力する。電子楽器1によれば、音色を維持しつつ音に広がり感を与えることができる。
2.変形例
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下の変形例のうち2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。
2−1.変形例1
図6は、変形例1に係る基準特性を例示する図である。基準特性は図3に例示したものに限定されない。図6の例では、入力レベルが最低値S0のときにゲインが0dBであり、ゲインが最大となる入力レベルSmが、S0<Sm<S1の範囲内にある。
図7は、変形例1に係る信号処理の概要を示す図である。ここでは、音信号レベルSLと音信号レベルSRとの差がしきい値Sth以上である例((SL−SR)≧Sth)を示している。この例では、左チャンネルのゲインαLは基準特性よりも小さく、右チャンネルのゲインαRは基準特性よりも大きく設定される。図3の例では、入力レベルが低いときに特定の周波数帯域が過度に強調されてしまうことがあったが、図6の例によれば入力レベルが低いときの特定の周波数帯域の過度な強調が抑制される。
2−2.変形例2
図8は、変形例2に係る信号処理装置17の構成を例示する図である。この例で、信号処理装置17は、BPF176RおよびBPF176Lを有する。BPF176Rは、右チャンネルの音信号のうち一部の周波数帯域の成分を通過させる。レベル検知部174Rは、BPF176Rの出力信号のレベルを検知する。左チャンネルの処理系についても同様である。ここで、BPF176を通過する「一部の周波数帯域」は、例えばBPF171を通過する「特定の周波数帯域」と同じ周波数帯域である。この例によれば、増幅器172によって強調される信号成分のレベルに応じてゲインを設定することができる。別の例で、BPF176を通過する「一部の周波数帯域」は、例えばBPF171を通過する「特定の周波数帯域」と異なる周波数帯域であってもよい。ここで、「異なる周波数帯域」とは、2つのBPFにおいて低域側のカットオフ周波数および高域側のカットオフ周波数の少なくとも一方が異なっていることをいう。この場合、BPF176を通過する「一部の周波数帯域」は、例えば、電子楽器1の音色に影響を与える周波数帯域(例えば、鍵盤12のうち最も高音の鍵の基音を含む周波数帯域)、または人間の聴覚上、感度の高い周波数帯域である。この例によれば、電子楽器1の音色または人間の聴感に影響のある信号成分のレベルに応じてゲインを設定することができる。
2−3.他の変形例
信号処理装置17の具体的構成は図2および図8に例示したものに限定されない。例えば、信号処理装置17は、BPFに代えてLPF(Low Pass Filter、低域通過フィルタ)またはHPF(High Pass Filter、高域通過フィルタ)を有してもよい。どの帯域の成分を強調するかは、楽器の特性や人間の聴覚に応じて設定される。
信号処理装置17は、電子鍵盤楽器に用いられるものに限定されない、打楽器、管楽器、弦楽器等、鍵盤楽器以外の電子楽器、またはオーディオ装置等、電子楽器以外の装置における音信号の処理に用いられてもよい。
1…電子楽器、11…本体、12…鍵盤、13…スピーカ、14…スピーカ、15…押鍵センサ、16…発音制御部、17…信号処理装置、18…増幅器、161…音源、162…音信号生成部、171…BPF、172…増幅器、173…加算器、174…レベル検知部、175…ゲイン算出部、176…BPF

Claims (3)

  1. 第1音信号を入力するための第1入力部と、
    第2音信号を入力するための第2入力部と、
    前記第1音信号から特定の周波数帯域の音信号を通過させる第1フィルタと、
    前記第2音信号から前記特定の周波数帯域の音信号を通過させる第2フィルタと、
    前記第1音信号のレベルおよび前記第2音信号のレベル、並びに当該第1音信号と当該第2音信号とのレベル差に応じて、前記第1音信号に対する第1ゲインおよび前記第2音信号に対する第2ゲインを算出する算出部と、
    前記算出部により算出された前記第1ゲインで、前記第1フィルタの出力信号を増幅する第1増幅器と、
    前記算出部により算出された前記第2ゲインで、前記第2フィルタの出力信号を増幅する第2増幅器と、
    前記第1増幅器の出力信号を前記第1音信号に加算する第1加算器と、
    前記第2増幅器の出力信号を前記第2音信号に加算する第2加算器と
    前記第1加算器による加算結果を出力する第1出力部と、
    前記第2加算器による加算結果を出力する第2出力部と
    を有する信号処理装置。
  2. 前記算出部は、前記第1音信号のレベルと前記第2音信号とのレベル差がしきい値未満であった場合、基準となる入出力特性に従って前記第1ゲインおよび前記第2ゲインを算出し、
    前記レベル差がしきい値以上であった場合、前記算出部は、レベルの大きい信号のゲインを前記基準となる入出力特性よりも小さく、レベルの小さい号のゲインを前記基準となる入出力特性よりも大きく算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記算出部は、前記第1音信号と前記第2音信号との前記特定の周波数帯域と異なる周波数帯域の音信号のレベル差に応じて、前記第1ゲインおよび前記第2ゲインを算出する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の信号処理装置。
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