JP6630946B2 - 潜熱蓄熱装置 - Google Patents

潜熱蓄熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6630946B2
JP6630946B2 JP2018534443A JP2018534443A JP6630946B2 JP 6630946 B2 JP6630946 B2 JP 6630946B2 JP 2018534443 A JP2018534443 A JP 2018534443A JP 2018534443 A JP2018534443 A JP 2018534443A JP 6630946 B2 JP6630946 B2 JP 6630946B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat transfer
heat
heat storage
transfer cylinder
storage material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018534443A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018034352A1 (ja
Inventor
丸岡 伸洋
伸洋 丸岡
洋 埜上
洋 埜上
太一 堤
太一 堤
昭久 伊藤
昭久 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku University NUC
Original Assignee
Tohoku University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku University NUC filed Critical Tohoku University NUC
Publication of JPWO2018034352A1 publication Critical patent/JPWO2018034352A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6630946B2 publication Critical patent/JP6630946B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D20/00Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00
    • F28D20/02Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using latent heat
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D20/00Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00
    • F28D20/02Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using latent heat
    • F28D20/021Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using latent heat the latent heat storage material and the heat-exchanging means being enclosed in one container
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F19/00Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers
    • F28F19/008Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers by using scrapers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F5/00Elements specially adapted for movement
    • F28F5/02Rotary drums or rollers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
  • Central Heating Systems (AREA)

Description

本発明は、潜熱蓄熱装置に関する。
エネルギー使用量やCO排出量の削減には、エネルギーを段階的に使用すること、いわゆる、熱のカスケード利用が重要であり、蓄熱はそれを実現するための技術として注目されている。このような蓄熱技術の1つして、固液相変態時の潜熱を利用して高密度に蓄熱することが可能な相変化物質(PCM)を使用した潜熱蓄熱式熱交換器が提案されている(特開2005−140390号公報及び特開2007−101030号公報(特許文献2))。しかしながら、従来の潜熱蓄熱式熱交換器においては、放熱時に生成する熱伝導率の低い凝固相のため、潜熱蓄熱材と熱媒体との間の熱移動速度(放熱速度及び蓄熱速度)が遅く、また、潜熱蓄熱材搭載量から算出した理論蓄熱量に対して放熱可能な熱量(有効熱利用率)が少ないものであった。
また、特開2005−9804号公報(特許文献3)及び特開2011−80657号公報(特許文献4)には、伝熱筒体と、前記伝熱筒体の内部に配置された前記伝熱筒体の内周面に近接又は摺接して境膜を剥ぎ取る内部固定羽根と、前記伝熱筒体の外周面に近接又は摺接して境膜を剥ぎ取る外部固定羽根とを備え、前記伝熱筒体の内外に流通する温度差のある流体同士の間で前記伝熱筒体を介して熱交換を行う熱交換器が開示されているが、これらの熱交換器は、液体同士や気体同士、液体と気体との熱交換を対象としたものである。
特開2005−140390号公報 特開2007−101030号公報 特開2005−9804号公報 特開2011−80657号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、放熱量(有効熱利用率)が多く、潜熱蓄熱材と熱媒体との間の伝熱性能に優れた潜熱蓄熱装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、内部を熱媒体が流通する伝熱筒体の周囲に潜熱蓄熱材が配置されている潜熱蓄熱装置において、前記伝熱筒体の外周面に近接又は摺接するように固定羽根を設置し、かつ、前記伝熱筒体をその長軸を中心として回転させることによって、放熱量(有効熱利用率)が増大し、また、潜熱蓄熱材と熱媒体との間の伝熱速度(放熱速度及び蓄熱速度)が速くなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の潜熱蓄熱装置は、内部を熱媒体が流通可能であり、長軸を回転中心として回転可能な伝熱筒体と、前記伝熱筒体の外周面に近接又は摺接している固定羽根と、前記伝熱筒体の周囲に配置されている潜熱蓄熱材と、を備えており、
前記伝熱筒体が回転することによって、前記固定羽根が、前記伝熱筒体の外周面に付着した前記潜熱蓄熱材の凝固体を前記伝熱筒体の外周面から剥ぎ取り、また、潜熱蓄熱材の流動を生起する、潜熱蓄熱装置である。
本発明の潜熱蓄熱装置においては、前記固定羽根の幅が前記伝熱筒体の直径の15%以上であることが好ましい。また、本発明の潜熱蓄熱装置においては、前記伝熱筒体の周囲に所定のスペースをもって外筒が配置されており、前記伝熱筒体と前記外筒の間の前記スペースに前記固定羽根及び前記潜熱蓄熱材が配置されていてもよく、この場合、前記固定羽根の幅が前記伝熱筒体と前記外筒の間のスペースの幅の30%以上100%以下であることが好ましい。
また、本発明の潜熱蓄熱装置においては、前記伝熱筒体の一方の端部が閉塞されており、かつ、前記伝熱筒体の他方の端部から前記伝熱筒体内の前記閉塞された端部の近傍に前記熱媒体を導入するための熱媒体導入管が前記伝熱筒体内に配置されていてもよく、この場合、前記熱媒体導入管を通して前記熱媒体を前記伝熱筒体内に導入することによって、前記伝熱筒体内の前記閉塞された端部の近傍から前記他方の端部に前記熱媒体が流通する。
さらに、本発明の潜熱蓄熱装置においては、前記伝熱筒体の外周面と前記潜熱蓄熱材との間に、該潜熱蓄熱材と混和しない液状充填剤が配置されていることが好ましい。
なお、本発明の潜熱蓄熱装置において、放熱量が増大し、また、潜熱蓄熱材と熱媒体との間の伝熱速度が速くなる理由は以下のとおりであると本発明者らは確信している。すなわち、内部を熱媒体が流通する伝熱筒体の周囲に潜熱蓄熱材が配置されている従来の潜熱蓄熱装置においては、放熱時に、潜熱蓄熱材が伝熱筒体の外周面の近傍で凝固するため、伝熱筒体の外周面に潜熱蓄熱材の凝固体が付着する。この潜熱蓄熱材の凝固体は、熱伝導のみによって熱を伝えるため、伝熱抵抗が大きく、放熱時には、潜熱蓄熱材から熱媒体への熱移動を阻害するため、潜熱蓄熱材から熱媒体への伝熱速度は遅くなる。さらに、伝熱筒体の外周面から空間的に離れた部分にある液状の潜熱蓄熱材が保有する熱のうち、潜熱蓄熱材の凝固体と液体の界面付近の熱のみが利用されるため、放熱量も少なくなる。また、蓄熱操作の初期においては、潜熱蓄熱材の凝固体中の熱移動が遅く、伝熱筒体の外周面近傍の潜熱蓄熱材の凝固体から徐々に液状に変化するため、また、蓄熱中期から後期にかけては、液状となった潜熱蓄熱材の運動が自然対流のみによって生起し、流動の生じる空間が小さいことから、潜熱蓄熱材の運動は非常に弱く、伝熱筒体から空間的に離れた凝固体への熱供給は、主に、液状潜熱蓄熱材内の熱伝導のみによって行われるため、蓄熱速度が遅くなる。
一方、本発明の潜熱蓄熱装置においては、伝熱筒体の外周面に近接又は摺接するように固定羽根を設置し、伝熱筒体をその長軸を中心として回転させることによって、放熱時に、伝熱筒体の外周面に潜熱蓄熱材の凝固体が付着しても、固定羽根によって潜熱蓄熱材の凝固体が伝熱筒体の外周面から剥ぎ取られるため、潜熱蓄熱材から熱媒体への熱移動が阻害されず、伝熱速度は速くなる。また、伝熱筒体の回転と固定羽根によって生起した潜熱蓄熱材の流動により潜熱蓄熱材が攪拌されるため、潜熱蓄熱材全体の保有熱量を取り出すことができ、放熱量も多くなる。さらに、蓄熱時には、伝熱筒体の外周面近傍で凝固体から液状に変化した潜熱蓄熱材が、伝熱筒体の回転を駆動力として流動し、また、この流れが固定羽根に衝突することによって生起される伝熱筒体の外周面に垂直な方向(半径方向)の流れによって、伝熱筒体から空間的に離れた部分にある潜熱蓄熱材の凝固体に、液状の潜熱蓄熱材の対流により、熱伝導よりも高速に熱が伝わるため、並びに、潜熱蓄熱材が均一に撹拌されるため、蓄熱速度が速くなる。
本発明によれば、放熱量が多く、潜熱蓄熱材と熱媒体との間の伝熱性能に優れた潜熱蓄熱装置を得ることが可能となる。
本発明の潜熱蓄熱装置の一実施態様を示す断面図である。 本発明の潜熱蓄熱装置の他の一実施態様を示す断面図である。 本発明の潜熱蓄熱装置における潜熱蓄熱材の流動状態を示す模式図である。 本発明の潜熱蓄熱装置の他の一実施態様を示す断面図である。 本発明の潜熱蓄熱装置の他の一実施態様を示す断面図である。 実施例1〜2及び比較例1で実施した放熱試験における総括伝熱係数の経時変化を示すグラフである。 実施例1〜2及び比較例1で実施した放熱試験における熱利用率(放熱率)の経時変化を示すグラフである。 実施例1〜2及び比較例1で実施した放熱試験における熱利用率(放熱率)と伝熱速度(放熱速度)との関係を示すグラフである。 実施例1〜2及び比較例1で実施した放熱試験における熱利用率(放熱率)と総括伝熱係数との関係を示すグラフである。 実施例3〜4及び比較例2で実施した蓄熱試験における蓄熱速度の経時変化を示すグラフである。 実施例5〜6及び比較例3で実施した蓄熱試験における蓄熱速度の経時変化を示すグラフである。 実施例5〜6及び比較例3で実施した蓄熱試験における熱利用率(蓄熱率)と蓄熱速度との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明は前記図面に限定されるものではない。なお、以下の説明及び図面中、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。
図1Aは本発明の潜熱蓄熱装置の一実施態様を示す断面図である。図1Aに示す本発明の潜熱蓄熱装置は、伝熱筒体1と固定羽根2と潜熱蓄熱材3とを備えており、潜熱蓄熱材3が外筒4、閉塞部材5a及び5bによって密封されたものであるが、本発明の潜熱蓄熱装置は、潜熱蓄熱材3が伝熱筒体1の周囲に配置されているものであれば、これに限定されるものではなく、例えば、図1Bに示すように、伝熱筒体1と固定羽根2とが設置され、上部が開放されている外筒容器4aに潜熱蓄熱材3が収容されていてもよい。また、本発明の潜熱蓄熱装置においては、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3との間に、潜熱蓄熱材3と混和せず、熱交換時(放熱時及び蓄熱時)の温度条件下で液状の充填剤が配置されていることが好ましい。
本発明にかかる伝熱筒体1においては、その内部を熱媒体が流通することが可能なように、空洞となっている。また、この伝熱筒体1は、その長軸を回転中心として回転することができるものである。このような伝熱筒体1の材質としては、熱伝導性が良好なものであれば特に制限はなく、例えば、銅等が挙げられる。また、伝熱筒体1の内部には、図1A及び図1B中のA−A断面図に示すように、内周面に近接又は摺接するように、非回転状態の固定羽根6(内部固定羽根)が設置されていてもよい。このような内部固定羽根6は1枚であっても2枚以上であってもよい。この内部固定羽根6は、伝熱筒体1の内周面近傍に形成される熱媒体の境膜を、伝熱筒体1が回転することによって剥ぎ取る役割を果たすものであり、これにより、伝熱筒体1の内周面近傍の伝熱抵抗が低減され、伝熱筒体1と熱媒体との間の熱移動速度が速くなる。
本発明の潜熱蓄熱装置においては、伝熱筒体1の外周面に近接又は摺接するように、非回転状態の固定羽根2(外部固定羽根)が配置されている。特に、伝熱筒体1の周囲に外筒4が配置されている本発明の潜熱蓄熱装置(図1A)及び上部が開放されている外筒容器4aに伝熱筒体1が設置されている本発明の潜熱蓄熱装置(図1B)においては、伝熱筒体1と外筒4又は外筒容器4aの側部との間の所定のスペースに固定羽根2(外部固定羽根)が配置されている。このような外部固定羽根2は1枚であっても2枚以上であってもよい。この外部固定羽根2は、放熱時に、伝熱筒体1の外周面に付着する潜熱蓄熱材3の凝固体を、伝熱筒体1が回転することによって伝熱筒体1の外周面から剥ぎ取る役割を果たすものであり、これにより、伝熱筒体1の外周面近傍の伝熱抵抗が低減され、伝熱筒体1と潜熱蓄熱材3との間の熱移動速度が速くなる。また、伝熱筒体1の回転により潜熱蓄熱材3の流動が生起し、潜熱蓄熱材3を攪拌するため、潜熱蓄熱材3全体の保有熱量を利用することが可能となるため、放熱量が増大する。また、伝熱筒体1の回転により生起した潜熱蓄熱材3の流れは、外部固定羽根2の設置により伝熱筒体1の外周面に垂直な方向(半径方向)の運動が生じて、潜熱蓄熱材3の攪拌が強化される。
蓄熱時には、潜熱蓄熱材3の凝固体は伝熱筒体1の外周面近傍から徐々に液状に変化し、熱媒体8から供給される熱は、液状の潜熱蓄熱材を通して凝固体に移動する。このとき、伝熱筒体1の回転によって、伝熱筒体1の外周面近傍で凝固体から液状に変化した潜熱蓄熱材3が流動する。液状化した潜熱蓄熱材3の流れによる対流伝熱速度は、静止した潜熱蓄熱材3中の伝導伝熱速度よりも大きいため、蓄熱速度が速くなる。さらに、この流れが外部固定羽根2に衝突することによって伝熱筒体1の外周面に垂直な方向の流れが生じ、また、潜熱蓄熱材3が均一に撹拌され、伝熱筒体1から潜熱蓄熱材3の凝固体への熱移動が促進され、蓄熱速度増加の効果が強化される。
このような外部固定羽根2の幅としては特に制限はないが、図2に示すように、伝熱筒体1の外周面から約3mm離れた位置の潜熱蓄熱材3aが外部固定羽根2を乗り越えないような幅が好ましい。これにより、潜熱蓄熱材3が均一に撹拌され、蓄熱速度が速くなる。このような外部固定羽根2の幅は、伝熱筒体1、外筒4及び外筒容器4aの直径、伝熱筒体1の回転速度等によって適宜設定されるものであるが、例えば、伝熱筒体1の直径の15%以上が好ましく、30%以上がより好ましく、50%以上が特に好ましい。外部固定羽根2の幅の上限についても特に制限はないが、伝熱筒体1の直径の100%以下が好ましい。また、伝熱筒体1の周囲に外筒4が配置されていたり(図1A)、上部が開放されている外筒容器4aに伝熱筒体1が設置されていて(図1B)、伝熱筒体1と外筒4又は外筒容器4aの側部との間のスペースに外部固定羽根2が配置されている場合、外部固定羽根2の幅としては、伝熱筒体1と外筒4又は外筒容器4aの側部との間のスペースの幅の30%以上100以下が好ましく、40%以上100%以下がより好ましく、50%以上100%以下が特に好ましい。このような幅の外部固定羽根2を使用することによって、潜熱蓄熱材3がより均一に撹拌され、蓄熱速度がより速くなる。
また、本発明の潜熱蓄熱装置において、潜熱蓄熱材3は伝熱筒体1の周囲に配置されている。特に、伝熱筒体1の周囲に外筒4が配置されている本発明の潜熱蓄熱装置(図1A)及び上部が開放されている外筒容器4aに伝熱筒体1が設置されている本発明の潜熱蓄熱装置(図1B)においては、伝熱筒体1と外筒4又は外筒容器4aの側部との間の所定のスペースに潜熱蓄熱材3が配置されている。このような潜熱蓄熱材3の種類としては、固液相変態時の潜熱を利用して高密度に蓄熱することが可能な相変化物質であれば特に制限はなく、例えば、パラフィン、酢酸ナトリウム三水塩、エリスリトール、溶融塩等が挙げられる。
さらに、本発明の潜熱蓄熱装置においては、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3との間に、潜熱蓄熱材3と混和せず、熱交換時(放熱時及び蓄熱時)の温度条件下で液状の充填剤が配置されていることが好ましい。このような液状充填剤が、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3との間に存在すること、特に、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3の凝固体との間の空隙に充填されることによって、蓄熱速度が更に速くなる。また、潜熱蓄熱材3として、酢酸ナトリウム三水塩等の水和物系の潜熱蓄熱材を用いた場合には、水分の蒸発を抑制することができ、エリスリトール等の糖や糖アルコール系の潜熱蓄熱材を用いた場合には、空気による酸化を抑制することができる。
また、このような液状充填剤としては、潜熱蓄熱材に比べて、融点が低く、密度が小さく、粘度が低く、比熱が大きく、蒸気圧が低いものが好ましい。また、前記液状充填剤の沸点・引火点は熱交換時(放熱時及び蓄熱時)の上限温度以上であることが好ましい。このような液状充填剤としては、例えば、シリコーンオイル、鉱物油、化学合成油等の各種熱媒油・潤滑油、パラフィン等のオイルが挙げられる。
また、このような液状充填剤の量としては特に制限はないが、潜熱蓄熱材の固液相変態時の体積変化を補うことができる量以上であることが好ましく、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3の凝固体との間の空隙や、潜熱蓄熱材3の凝固体中の空隙を充填できる量以上であることがより好ましい。
図1Aに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、伝熱筒体1の両端に閉塞部材7a、7bが装着されており、この閉塞部材7a、7bが軸受(図示なし)によってそれぞれ熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに回転自在に保持されている。この場合、必要に応じて設置してもよい内部固定羽根6は熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに固定されている(固定手段は図示なし)。また、他の態様として、伝熱筒体1が軸受(図示なし)によって閉塞部材7a、7bに回転自在に保持されていてもよい。この場合、閉塞部材7a、7bにはそれぞれ熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aが固定されており、また、必要に応じて設置してもよい内部固定羽根6は閉塞部材7a、7bに固定されていてもよいし、熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに固定されていてもよい(固定手段は図示なし)。さらに、他の態様として、伝熱筒体1が軸受(図示なし)によって閉塞部材5a、5bに回転自在に保持されていてもよい。この場合も、閉塞部材7a、7bにはそれぞれ熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aが固定されており、また、必要に応じて設置してもよい内部固定羽根6は閉塞部材7a、7bに固定されていてもよいし、熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに固定されていてもよい(固定手段は図示なし)。また、伝熱筒体1と閉塞部材5a、5bとはシールド部材(図示なし)によってシールされている。また、伝熱筒体1には、ベルト等(図示なし)によって回転駆動手段(図示なし)が連接されており、この回転駆動手段を用いて伝熱筒体1を回転させる。さらに、図1Aに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、外部固定羽根2が伝熱筒体1の外周面に近接又は摺接するように配置されている。外部固定羽根2は非回転状態で配置されていれば、その方法は特に制限はないが、通常、外筒4、閉塞部材5a及び5bのうちの少なくとも1箇所に固定されている。また、伝熱筒体1の周囲には潜熱蓄熱材3が配置(好ましくは、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3との間に前記液状充填剤が更に配置)されており、この潜熱蓄熱材3及び前記液状充填剤は、外筒4、閉塞部材5a及び5bによって密封されている。
また、図1Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、伝熱筒体1の両端に閉塞部材7a、7bが装着されており、この閉塞部材7a、7bが軸受(図示なし)によってそれぞれ熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに回転自在に保持されている。この場合、必要に応じて設置してもよい内部固定羽根6は熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに固定されている(固定手段は図示なし)。また、伝熱筒体1を安定させるために、熱媒体流出管9bは、治具等(図示なし)を用いて外部の非回転部材(図示なし)に保持されていることが好ましい。また、他の態様として、伝熱筒体1が軸受(図示なし)によって閉塞部材7a、7bに回転自在に保持されていてもよい。この場合、閉塞部材7a、7bにはそれぞれ熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aが固定されており、また、必要に応じて設置してもよい内部固定羽根6は閉塞部材7a、7bに固定されていてもよいし、熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに固定されていてもよい(固定手段は図示なし)。また、伝熱筒体1を安定させるために、上部の閉塞部材7a及び熱媒体流出管9bの少なくとも一方は、治具等(図示なし)を用いて外部の非回転部材(図示なし)に保持されていることが好ましい。さらに、他の態様として、伝熱筒体1の下部が軸受(図示なし)によって、上部が開放されている外筒容器4aの底部に回転自在に保持されていてもよい。この場合も、閉塞部材7a、7bにはそれぞれ熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aが固定されており、また、必要に応じて設置してもよい内部固定羽根6は閉塞部材7a、7bに固定されていてもよいし、熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに固定されていてもよい(固定手段は図示なし)。また、伝熱筒体1を安定させるために、上部の閉塞部材7a及び熱媒体流出管9bの少なくとも一方は、治具等(図示なし)を用いて外部の非回転部材(図示なし)に回転自在に保持されていることが好ましい。さらに、伝熱筒体1と外筒容器4aの底部とはシールド部材(図示なし)によってシールされている。また、伝熱筒体1を安定させるために、上部の閉塞部材7aは、治具等(図示なし)を用いて外部の非回転部材(図示なし)に回転自在に保持されていることが好ましい。さらに、伝熱筒体1は、ベルト等(図示なし)によって回転駆動手段(図示なし)が連接されており、この回転駆動手段を用いて伝熱筒体1を回転させる。また、図1Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、外部固定羽根2が伝熱筒体1の外周面に近接又は摺接するように配置されている。外部固定羽根2は非回転状態で配置されていれば、その方法は特に制限はないが、治具等(図示なし)を用いて外部の非回転部材(図示なし)に固定されていてもよいし、外筒容器4aの底部に固定されていてもよい。さらに、伝熱筒体1の周囲には潜熱蓄熱材3が配置(好ましくは、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3との間に前記液状充填剤が更に配置)されており、この潜熱蓄熱材3及び前記液状充填剤は外筒容器4aに収容されている。このような外筒容器4aとしては、伝熱筒体1に装着された閉塞部材7bを底部に保持することができ、かつ、潜熱蓄熱材3及び前記液状充填剤を収容できるものであれば特に制限はなく、小型の容器(例えば、一斗缶、ドラム缶程度の専用蓄熱容器)であっても大型のタンク(例えば、コンテナ程度の専用蓄熱槽等)であってもよい。特に、外筒容器4aとして大型のタンクを用いた場合には、1つのタンクに複数個の伝熱筒体1を設置することが可能となる。
さらに、図1A及び図1Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、伝熱筒体1と外筒4又は外筒容器4aの側部との間のスペースに潜熱蓄熱材3が配置(充填)されている。また、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3との間、特に、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3との間の空隙に、前記液状充填剤が配置されていることが好ましい。このような潜熱蓄熱装置の伝熱筒体1に熱媒体8として冷媒(例えば、冷水)を流通させると、潜熱蓄熱材3から冷媒への熱移動が起こり、冷媒は温められ、潜熱蓄熱材3は凝固して伝熱筒体1の外周面に付着する。このとき、伝熱筒体1を回転させることによって、伝熱筒体1の外周面に付着した潜熱蓄熱材3の凝固体が外部固定羽根2によって伝熱筒体1の外周面から剥ぎ取られて、液状の潜熱蓄熱材3、又は剥ぎ取られた凝固体と液状の潜熱蓄熱材3とが混合したスラリー状の潜熱蓄熱材3が伝熱筒体1の外周部と直接接触することになり、潜熱蓄熱材3の凝固体が付着したままの場合に比べて、伝熱筒体1の外周面近傍での伝熱抵抗が低減され、放熱速度が速くなるとともに、潜熱蓄熱材3の混合により潜熱蓄熱材3全体が伝熱筒体1と順次接触するようになり、潜熱蓄熱材3全体の保有熱を取り出すことが可能となり、放熱量が増大する。また、伝熱筒体1に熱媒体8として熱媒(例えば、温水)を流通させると、熱媒から潜熱蓄熱材3への熱移動が起こり、熱媒は冷却され、凝固している潜熱蓄熱材3は液状となる。このような潜熱蓄熱材3の溶融は、伝熱筒体1の外周面近傍で進行するが、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3との間、特に、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3との間の空隙に、前記液状充填剤が存在すると、熱媒から潜熱蓄熱材3への熱移動が起こりやすく、凝固している潜熱蓄熱材3は溶融しやすくなるため、蓄熱速度が増加する。また、伝熱筒体1を回転させることによって、伝熱筒体1の外周面近傍の液状の潜熱蓄熱材3が流動し、潜熱蓄熱材3の凝固体に対流で熱を輸送するため、伝熱筒体1の外周面近傍に液状の潜熱蓄熱材3が滞ったままの場合に比べて、蓄熱速度が増加する。さらに、この流れが外部固定羽根2に衝突することによって、伝熱筒体の外周面に垂直な方向の流れが生起し、蓄熱速度は更に増加する。また、この流れにより液状の潜熱蓄熱材3が外筒4又は外筒容器4aの側部の内周面近傍の潜熱蓄熱材3の凝固体と均一に混じり合い、蓄熱速度がさらに速くなる。
以上、本発明の潜熱蓄熱装置の好適な実施形態について説明したが、本発明の潜熱蓄熱装置は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、図3A及び図3Bに示すように、伝熱筒体として、一方の端部が閉塞された筒状の伝熱容器1aを用いることもできる。この筒状伝熱容器1a内には、他方の端部(開口端部)から閉塞された端部(閉塞端部)の近傍まで熱媒体導入管9aが配置されており、この熱媒体導入管9aを通して筒状伝熱容器1aの開口端部から閉塞端部近傍に熱媒体8を導入することができる。そして、閉塞端部近傍に導入された熱媒体8は、筒状伝熱容器1a内の熱媒体導入管9の外側を開口端部に向かって流通し、潜熱蓄熱材3との熱交換を行い、熱媒体流出管9bを通して流出される。
図3Aに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、伝熱筒体1の開口端部に閉塞部材7aが装着されており、この閉塞部材7aが軸受(図示なし)によって熱媒体流出管9bに回転自在に保持されている。この場合、必要に応じて設置してもよい内部固定羽根6は熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに固定されている(固定手段は図示なし)。また、他の態様として、伝熱筒体1が軸受(図示なし)によって閉塞部材7aに回転自在に保持されていてもよい。この場合、閉塞部材7aには熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aが固定されており、また、必要に応じて設置してもよい内部固定羽根6は閉塞部材7aに固定されていてもよいし、熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに固定されていてもよい(固定手段は図示なし)。さらに、他の態様として、伝熱筒体1が軸受(図示なし)によって閉塞部材5aに回転自在に保持されていてもよい。この場合も、閉塞部材7aには熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aが固定されており、また、必要に応じて設置してもよい内部固定羽根6は閉塞部材7aに固定されていてもよいし、熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに固定されていてもよい(固定手段は図示なし)。また、伝熱筒体1と閉塞部材5aとはシールド部材(図示なし)によってシールされている。また、伝熱筒体1には、ベルト等(図示なし)によって回転駆動手段(図示なし)が連接されており、この回転駆動手段を用いて伝熱筒体1を回転させる。さらに、図3Aに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、外部固定羽根2が伝熱筒体1の外周面に近接又は摺接するように配置されている。外部固定羽根2は非回転状態で配置されていれば、その方法は特に制限はないが、通常、外筒4、閉塞部材5a及び5bのうちの少なくとも1箇所に固定されている。また、伝熱筒体の周囲には潜熱蓄熱材3が配置(好ましくは、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3との間に前記液状充填剤が更に配置)されており、この潜熱蓄熱材3及び前記液状充填剤は、外筒4、閉塞部材5a及び5bによって密封されている。
また、図3Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、伝熱筒体1の開口端部に閉塞部材7aが装着されており、この閉塞部材7aが軸受(図示なし)によって熱媒体流出管9bに回転自在に保持されている。この場合、通常、熱媒体流出管9bが治具等(図示なし)を用いて外部の非回転部材(図示なし)に、軸受(図示なし)によって保持されている。また、必要に応じて設置してもよい内部固定羽根6は熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに固定されている(固定手段は図示なし)。また、他の態様として、伝熱筒体1が軸受(図示なし)によって閉塞部材7aに回転自在に保持されていてもよい。この場合、通常、閉塞部材7a及び熱媒体流出管9bの少なくとも一方が治具等(図示なし)を用いて外部の非回転部材(図示なし)に固定される。さらに、閉塞部材7aには熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aが固定されており、また、必要に応じて設置してもよい内部固定羽根6は閉塞部材7aに固定されていてもよいし、熱媒体流出管9b及び熱媒体導入管9aに固定されていてもよい(固定手段は図示なし)。また、伝熱筒体1には、ベルト等(図示なし)によって回転駆動手段(図示なし)が連接されており、この回転駆動手段を用いて伝熱筒体1を回転させる。また、図3Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、外部固定羽根2が伝熱筒体1の外周面に近接又は摺接するように配置されている。外部固定羽根2は非回転状態で配置されていれば、その方法は特に制限はないが、治具等(図示なし)を用いて外部の非回転部材(図示なし)に固定されていてもよいし、外筒容器4aの底部に固定されていてもよい。さらに、図3Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、伝熱筒体1とその周囲に配置されている潜熱蓄熱材3と(好ましくは、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3との間に更に配置されている前記液状充填剤と)が、上部が開放されている外筒容器4aに収容されている。このような外筒容器4aとしては特に制限はなく、小型の容器(例えば、一斗缶、ドラム缶程度の蓄熱容器)であっても大型のタンク(例えば、コンテナ程度の蓄熱槽等)であってもよい。このような潜熱蓄熱装置においては、伝熱筒体1を装着した閉塞部材7aを外筒容器4aに固定する必要がないため、潜熱蓄熱材3及び前記液状充填剤が収容されている外筒容器4aの任意の位置に、伝熱筒体1を設置することが可能である。また、外筒容器4aとして大型のタンクを用いた場合には、複数個の伝熱筒体1を設置することが可能となる。
図1A及び図1Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、剥ぎ取られた潜熱蓄熱材3の凝固体が下部の閉塞部材5bや外筒容器4aの底部のシール部材上に堆積すると、伝熱筒体1の回転によってシール部材に負荷がかかるため、シール部材が破損する場合があり、保守・点検する間隔(次の保守・点検までの期間)を短くする必要がある。一方、図3A及び図3Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置においては、下部の閉塞部材5bや外筒容器4aの底部にシール部材が存在しないため、剥ぎ取られた潜熱蓄熱材3の凝固体が下部の閉塞部材5bや外筒容器4aの底部に堆積しても、シール部材の破損といった不具合はなく、保守・点検する間隔(次の保守・点検までの期間)を長くすることが可能となる。
また、図3A及び図3Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置は、筒状伝熱容器1aを装着した1つの閉塞部材7aを閉塞部材5a又は治具等(図示なし)を用いて外部の非回転部材(図示なし)に回転自在に保持するだけであり、下部の閉塞部材5bや外筒容器4aの底部に保持する必要がないため、図1A及び図1Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置に比べて、組立てが容易である。さらに、図3A及び図3Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置は、図1A及び図1Bに示す本発明の潜熱蓄熱装置に比べて、シール部材や軸受等の部品の数が少なく、経済的な面でも優れている。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1Aに示す潜熱蓄熱装置を用いて放熱試験を実施した。伝熱筒体1として銅管(内径47mm)を使用し、外筒4としてアクリル製円筒(内径150mm)を使用した。伝熱筒体1の内部には、4枚の内部固定羽根6(テフロン(登録商標)製、幅14mm)を十字に装着し、伝熱筒体1の外側には、1枚の外部固定羽根2(テフロン(登録商標)製、幅10mm)を装着した。なお、図1Aでは、2枚の外部固定羽根2が装着されているが、本実施例では装着した外部固定羽根2は1枚である。伝熱筒体1と外筒4の間のスペース(容積1.6L)には、潜熱蓄熱材3として温度65℃の酢酸ナトリウム三水塩(融点58℃)を1000g充填した。伝熱筒体1に熱媒体8として温度40℃の水を1.0L/分の流量で流通させ、伝熱筒体1を100rpmで回転させた。アクリル製円筒内の潜熱蓄熱材3の状態を観察したところ、銅管の外周面近傍において放熱により潜熱蓄熱材3の凝固体が生成し、銅管の外周面に付着し始めたが、外部固定羽根2により凝固体は剥ぎ取られ、液状部分と混合されて、潜熱蓄熱材3はスラリー化した。その後、放熱試験を継続したところ、スラリー状態が約350秒間維持された。
この間の潜熱蓄熱装置の総括伝熱係数を測定したところ、図4に示すように、高い値を示した。また、潜熱蓄熱材から熱媒体(水)に移動した熱量を算出し、潜熱蓄熱材の潜熱と顕熱との和で除して熱利用率(放熱率)を求めた。その結果を図5に示す。
(実施例2)
伝熱筒体1の回転数を500rpmに変更した以外は実施例1と同様に放熱試験を実施した。アクリル製円筒内の潜熱蓄熱材3の状態を観察したところ、銅管の外周面近傍において放熱により潜熱蓄熱材3の凝固体が生成し、銅管の外周面に付着し始めたが、外部固定羽根2により凝固体は剥ぎ取られ、潜熱蓄熱材3はスラリー化した。その後、放熱試験を継続したところ、スラリー状態が約220秒間維持された。この間の潜熱蓄熱装置の総括伝熱係数を測定したところ、図4に示すように、高い値を示した。また、実施例1と同様にして熱利用率(放熱率)を求めた。その結果を図5に示す。
(比較例1)
伝熱筒体1の回転数を0rpmに変更した以外は実施例1と同様に放熱試験を実施した。アクリル製円筒内の潜熱蓄熱材3の状態を観察したところ、銅管の外周面近傍において放熱により潜熱蓄熱材3の凝固体が生成し、銅管の外周面に付着し始めた。その後、放熱試験を継続したところ、銅管側の潜熱蓄熱材3から徐々に凝固した。この間の熱利用率(放熱率)を実施例1と同様にして求めたところ、図5に示すように、非常に低く、2時間経過後でも67%にとどまった。また、この間の潜熱蓄熱装置の総括伝熱係数及び熱利用率(放熱率)を求めた。その結果を図4に示す。
図4に示した結果から明らかなように、300秒経過時点の総括伝熱係数は、無回転(0rpm)では300W/(m・K)であったが、100rpmでは1800W/(m ・K)、500rpmでは3700W/(m・K)となり、伝熱筒体を回転させて、その外周面に付着した潜熱蓄熱材の凝固体を剥ぎ取ることによって、総括伝熱係数が増大することがわかった。また、伝熱筒体を回転させた場合、総括伝熱係数は、ある程度の時間まで高い値が維持されるが、それ以降は急激に低下することがわかった。これは、放熱により潜熱蓄熱材が完全に凝固し、蓄えた潜熱の放出が終了したためと考えられる。さらに、伝熱筒体の回転速度が速くなるほど、高い総括伝熱係数が維持される時間が短くなることがわかった。これは、伝熱筒体の回転速度が速いほど、潜熱蓄熱材からの放熱速度が速くなるため、潜熱蓄熱材が蓄えた潜熱及び顕熱を放出するのに要する時間が短くなるためと考えられる。
図5に示した結果から明らかなように、伝熱筒体の回転の有無にかかわらず、熱利用率(放熱率)は時間の経過とともに増大することがわかった。また、伝熱筒体の回転速度が速くなるほど、熱利用率(放熱率)の増加速度が速くなることがわかった。さらに、伝熱筒体を回転させて、その外周面に付着した潜熱蓄熱材の凝固体を剥ぎ取ることによって、潜熱蓄熱材が保有する熱エネルギーを短時間で取り出せることがわかった。
図4及び図5に示した結果に基づいて、熱利用率(放熱率)と伝熱速度(放熱速度)及び総括伝熱係数との関係を求めた。その結果を図6及び図7に示す。図6及び図7に示した結果から明らかなように、伝熱筒体を回転させて、その外周面に付着した潜熱蓄熱材の凝固体を剥ぎ取ることによって、熱利用率(放熱率)が高くなっても(すなわち、潜熱蓄熱材が保有する熱エネルギーが少なくなっても)、伝熱速度(放熱速度)や総括伝熱係数が高く、高い伝熱性能が維持されることがわかった。一方、無回転の場合には、熱利用率(放熱率)が低くても(すなわち、潜熱蓄熱材に多くの熱エネルギーが残存していても)、伝熱速度(放熱速度)や総括伝熱係数が低く、高い伝熱性能を得ることはできなかった。このことから、本発明の潜熱蓄熱装置においては、潜熱蓄熱材が保有する熱エネルギーの大部分を実用的な熱供給速度で利用できることがわかった。一方、伝熱筒体が無回転の場合、すなわち、従来の潜熱蓄熱装置においては、潜熱蓄熱材が保有する熱エネルギーのうち、実用的な熱供給速度で利用できる割合は僅かであることがわかった。
また、例えば、熱利用率(放熱率)が50%の場合、無回転(0rpm)では、伝熱速度(放熱速度)は9W、総括伝熱係数は41W/(m・K)であったが、100rpmでは、伝熱速度(放熱速度)は399W(無回転の43倍)、総括伝熱係数は1696W/(m・K)(無回転の42倍)、500rpmでは、伝熱速度(放熱速度)は647W(無回転の70倍)、総括伝熱係数は3531W/(m・K)(無回転の87倍)となり、伝熱筒体を回転させて、その外周面に付着した潜熱蓄熱材の凝固体を剥ぎ取ることによって、伝熱速度(放熱速度)及び総括伝熱係数が著しく増大することがわかった。
さらに、500rpmの場合には熱利用率(放熱率)が25〜70%の間で伝熱速度(放熱速度)が一定であったが、100rpmの場合には無回転(0rpm)と比較して高い伝熱速度(放熱速度)ではあったが、徐々に減少した。これは、熱利用率(放熱率)の増加に伴い、潜熱蓄熱材中の液相率が減少して固相率が増加するため、伝熱量あたりに伝熱筒体の外周面に形成する凝固体の厚みが増加し、低回転(100rpm)の場合には、固定羽根で剥ぎ取られる前に、伝熱筒体の外周表面上で凝固体が伝熱抵抗が顕著になる厚さに成長すること、また、液状及びスラリー状の潜熱蓄熱材の混合状態が悪化して、潜熱蓄熱材内の温度分布が顕著になること、により伝熱速度(放熱速度)が徐々に低下したものと推察される。したがって、あらかじめ伝熱筒体の回転数が定められている場合には、伝熱筒体の外周面に付着した凝固体を確実に剥ぎ取ることができ、また、液状及びスラリー状の潜熱蓄熱材の混合状態が良好なものとなるように、回転数に応じた固定羽根枚数の選定が重要である。
また、図4、図6、図7に示したように、放熱操作において、潜熱蓄熱材の凝固が進行している期間の伝熱速度(放熱速度)及び総括伝熱係数は、伝熱筒体の回転数増加と共に増加することがわかった。一方、熱媒体の供給速度及び供給温度が一定の条件では、伝熱速度(放熱速度)は熱媒体の出口温度と一対一で対応する。このことは、潜熱蓄熱装置から流出する熱媒体の温度を、伝熱筒体の回転数を調整することにより一定に制御できることを示す。
(実施例3)
図1Aに示す潜熱蓄熱装置を用いて蓄熱試験を実施した。伝熱筒体1として銅管(外径55mm、厚さ2mm、高さ334mm)を使用し、外筒4としてアクリル製円筒(内径110mm、高さ228mm)を使用した。伝熱筒体1の内部には、4枚の内部固定羽根6(テフロン(登録商標)製、幅14mm)を十字に装着し、伝熱筒体1の外側には、1枚の外部固定羽根2(テフロン(登録商標)製、幅10mm)を装着した。なお、図1Aでは、2枚の外部固定羽根2が装着されているが、本実施例では装着した外部固定羽根2は1枚である。
先ず、伝熱筒体1と外筒4の間のスペース(容積1.6L)に、潜熱蓄熱材3として酢酸ナトリウム三水塩(融点58℃)1000gを装入し、さらに、過冷却防止剤としてリン酸ナトリウム12水和物36gを添加した。次に、伝熱筒体1に熱媒体8として温度70℃の温水を流通させて潜熱蓄熱材3を溶融し、潜熱蓄熱材3を65℃まで昇温した。その後、伝熱筒体1を500rpmで回転させながら、伝熱筒体1に熱媒体8として温度40℃の水を1.0L/分の流量で流通させ、潜熱蓄熱材3を凝固させた。凝固した潜熱蓄熱材3の温度は40℃であり、潜熱蓄熱材3の凝固体からなる相の高さは8.4cmであった。
次に、伝熱筒体1を500rpmで回転させながら、伝熱筒体1に熱媒体8として温度70℃の温水を1.0L/分の流量で流通させて蓄熱試験を実施した。この間の潜熱蓄熱材3の温度を測定して蓄熱量を求め、さらに、蓄熱速度を算出した。図8には、蓄熱速度の経時変化を示す。
(実施例4)
伝熱筒体1の回転数を100rpmに変更した以外は実施例3と同様にして蓄熱試験を実施した。この間の潜熱蓄熱材3の温度を測定して蓄熱量を求め、さらに、蓄熱速度を算出した。図8には、蓄熱速度の経時変化を示す。
(比較例2)
伝熱筒体1の回転数を0rpmに変更した以外は実施例3と同様にして蓄熱試験を実施した。この間の潜熱蓄熱材3の温度を測定して蓄熱量を求め、さらに、蓄熱速度を算出した。図8には、蓄熱速度の経時変化を示す。
図8に示した結果から明らかなように、伝熱筒体の回転の有無にかかわらず、蓄熱試験の前半では蓄熱速度は非常に小さくなった。これは、潜熱蓄熱材が放熱時に凝固する際に収縮して、伝熱筒体の外周面と潜熱蓄熱材の凝固体との間に空隙が生成し、蓄熱開始時に、この空隙が伝熱阻害となって、伝熱筒体からの熱が伝熱筒体の外周面近傍の潜熱蓄熱材の凝固体に十分に伝わらず、潜熱蓄熱材の凝固体の溶融が遅くなったためと考えられる。
また、伝熱筒体が無回転(0rpm)の場合、蓄熱試験の後半になっても蓄熱速度は増加しなかった。これは、伝熱筒体が無回転の場合、伝熱筒体の外周面近傍の溶融した潜熱蓄熱材は自然対流するが、自然対流による伝熱は速度が遅く、伝熱筒体から潜熱蓄熱材の凝固体への伝熱速度が増加しなかったためと考えられる。
これに対して、伝熱筒体を回転させた場合には、蓄熱試験の後半において蓄熱速度が増加した。これは、伝熱筒体の外周面近傍の溶融した潜熱蓄熱材が伝熱筒体の回転により強制対流し、この流れが外部固定羽根に衝突して外筒の方向の流れに変化し、さらに、外筒の内壁に沿った流れに変化することによって、外部固定羽根近傍や外筒の内壁近傍においても潜熱蓄熱材の凝固体が溶融したためと考えられる。
(実施例5)
伝熱筒体1と外筒4の間のスペース(容積1.6L)に、液状充填剤としてシリコーンオイル(信越化学工業(株)製「信越シリコーンKF−10CS」、動粘度(25℃):10CS)68gを更に添加した以外は実施例3と同様にして、潜熱蓄熱材3の凝固体を形成させた。潜熱蓄熱材3の凝固体の温度は40℃であり、潜熱蓄熱材3の凝固体からなる相の高さは8.4cmであった。また、シリコーンオイルは伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3の凝固体との間の空隙に充填されており、その相の高さは1.0cmであった。
次に、伝熱筒体1を500rpmで回転させながら、伝熱筒体1に熱媒体8として温度70℃の温水を1.0L/分の流量で流通させて蓄熱試験を実施した。この間の潜熱蓄熱材3の温度を測定して蓄熱量を求め、さらに、蓄熱速度を算出した。図9には、蓄熱速度の経時変化を示す。
(実施例6)
伝熱筒体1の回転数を100rpmに変更した以外は実施例5と同様にして蓄熱試験を実施した。この間の潜熱蓄熱材3の温度を測定して蓄熱量を求め、さらに、蓄熱速度を算出した。図9には、蓄熱速度の経時変化を示す。
(比較例3)
伝熱筒体1の回転数を0rpmに変更した以外は実施例5と同様にして蓄熱試験を実施した。この間の潜熱蓄熱材3の温度を測定して蓄熱量を求め、さらに、蓄熱速度を算出した。図9には、蓄熱速度の経時変化を示す。
図9に示した結果から明らかなように、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3の凝固体との間の空隙にシリコーンオイルを充填することによって、蓄熱試験の初期から蓄熱が進行することが確認された。これは、伝熱筒体1の外周面と潜熱蓄熱材3の凝固体との間の空隙に充填されたシリコーンオイルにより、伝熱筒体1から潜熱蓄熱材3の凝固体への伝熱が促進されたためと考えられる。
また、実施例5〜6及び比較例3について、各蓄熱時間における潜熱蓄熱材の蓄熱量を、潜熱蓄熱材の潜熱と顕熱との和で除して熱利用率(蓄熱率)を求めた。この熱利用率(蓄熱率)と蓄熱速度との関係を図10に示す。図10に示した結果から明らかなように、伝熱筒体を回転させて、伝熱筒体の外周面近傍の溶融した潜熱蓄熱材を強制対流させることによって、熱利用率(蓄熱率)が高くなっても、伝熱速度(蓄熱速度)が高く、高い伝熱性能が維持されることがわかった。一方、無回転の場合には、熱利用率(蓄熱率)が低くても、伝熱速度(蓄熱速度)が低く、高い伝熱性能を得ることはできなかった。このことから、本発明の潜熱蓄熱装置においては、多くの熱エネルギーを実用的な速度で蓄熱できることがわかった。一方、伝熱筒体が無回転の場合、すなわち、従来の潜熱蓄熱装置においては、実用的な速度で蓄熱できる熱エネルギーは僅かであることがわかった。
以上の結果から明らかなように、内部を熱媒体が流通する伝熱筒体の周囲に潜熱蓄熱材が配置されている潜熱蓄熱装置において、前記伝熱筒体の外周面に近接又は摺接するように固定羽根を設置し、かつ、前記伝熱筒体を回転させて、放熱時には、その外周面に付着する潜熱蓄熱材の凝固体を剥ぎ取ることによって、また、蓄熱時には、その外周面近傍の溶融した潜熱蓄熱材を強制対流させることによって、伝熱性能が著しく向上することが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、放熱量が多く、潜熱蓄熱材と熱媒体との間の伝熱性能に優れた潜熱蓄熱装置を得ることが可能となる。
したがって、本発明の潜熱蓄熱装置は、潜熱蓄熱材と熱媒体との間の伝熱性能に優れるため、熱のカスケード利用において有効であり、特に、工業排熱を蓄熱・輸送し民生で利用する熱輸送システムや、工業排熱を蓄熱し、吸収式冷凍機などの熱源としてその場利用するシステム、単価の安い深夜電力を用いて蓄熱し、単価の高い日中に熱利用するシステム、太陽光発電の余剰電力や太陽光集光熱を用いて蓄熱し、日中・夜間を問わず太陽光が遮られた時に熱供給をする日照変動の緩和システム等の用途に有用である。
1:伝熱筒体
1a:筒状容器
2:固定羽根(外部固定羽根)
3、3a:潜熱蓄熱材
4:外筒
4a:外筒容器
5a、5b:閉塞部材
6:固定羽根(内部固定羽根)
7a、7b:閉塞部材
8:熱媒体
9a:熱媒体導入管
9b:熱媒体流出管

Claims (6)

  1. 内部を熱媒体が流通可能であり、長軸を回転中心として回転可能な伝熱筒体と、
    前記伝熱筒体の外周面に近接又は摺接している固定羽根と、
    前記伝熱筒体の周囲に配置されている潜熱蓄熱材と、
    を備えており、
    放熱時には、前記伝熱筒体が回転することによって、前記固定羽根が、前記伝熱筒体の外周面に付着した前記潜熱蓄熱材の凝固体を前記伝熱筒体の外周面から剥ぎ取り、また、前記伝熱筒体の回転と固定羽根によって前記潜熱蓄熱材の流動を生起して前記潜熱蓄熱材を攪拌し、
    蓄熱時には、前記伝熱筒体の外周面近傍で凝固体から液状に変化した前記潜熱蓄熱材が、前記伝熱筒体の回転を駆動力として流動し、該潜熱蓄熱材の流動が固定羽根に衝突することによって前記伝熱筒体の外周面に垂直な方向の流れを生起する、潜熱蓄熱装置。
  2. 前記固定羽根の幅が前記伝熱筒体の直径の15%以上である、請求項1に記載の潜熱蓄熱装置。
  3. 前記伝熱筒体の周囲に所定のスペースをもって外筒が配置されており、
    前記伝熱筒体と前記外筒の間の前記スペースに前記固定羽根及び前記潜熱蓄熱材が配置されている、請求項1又は2に記載の潜熱蓄熱装置。
  4. 前記固定羽根の幅が前記伝熱筒体と前記外筒の間のスペースの幅の30%以上100%以下である、請求項3に記載の潜熱蓄熱装置。
  5. 前記伝熱筒体の一方の端部が閉塞されており、かつ、前記伝熱筒体の他方の端部から前記伝熱筒体内の前記閉塞された端部の近傍に前記熱媒体を導入するための熱媒体導入管が前記伝熱筒体内に配置されており、
    前記熱媒体導入管を通して前記熱媒体を前記伝熱筒体内に導入することによって、前記伝熱筒体内の前記閉塞された端部の近傍から前記他方の端部に前記熱媒体が流通する、請求項1〜4に記載の潜熱蓄熱装置。
  6. 前記伝熱筒体の外周面と前記潜熱蓄熱材との間に、該潜熱蓄熱材と混和しない液状充填剤が配置されている、請求項1〜5に記載の潜熱蓄熱装置。
JP2018534443A 2016-08-19 2017-08-18 潜熱蓄熱装置 Active JP6630946B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016161454 2016-08-19
JP2016161454 2016-08-19
PCT/JP2017/029687 WO2018034352A1 (ja) 2016-08-19 2017-08-18 潜熱蓄熱装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018034352A1 JPWO2018034352A1 (ja) 2019-06-20
JP6630946B2 true JP6630946B2 (ja) 2020-01-15

Family

ID=61197179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018534443A Active JP6630946B2 (ja) 2016-08-19 2017-08-18 潜熱蓄熱装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11060800B2 (ja)
JP (1) JP6630946B2 (ja)
WO (1) WO2018034352A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021199905A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 国立大学法人東北大学 回転式熱交換器

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114576872B (zh) * 2022-01-14 2023-04-25 南京航空航天大学 一种滚筒式光热转换及储/放热一体化系统

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52137745A (en) * 1976-05-13 1977-11-17 Kajima Corp Prevention method of thermal conductivity drop of heat accumulating materia l
US4126177A (en) * 1977-03-10 1978-11-21 Chemetron Corporation Dual scraped surface heat exchanger
JPS58221388A (ja) * 1982-06-17 1983-12-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 潜熱型蓄熱装置
JPS60186642A (ja) * 1984-03-07 1985-09-24 Hitachi Chem Co Ltd 給湯装置
CH674472A5 (ja) * 1987-05-06 1990-06-15 List Ag
JP2726822B2 (ja) * 1988-08-26 1998-03-11 株式会社櫻製作所 境膜式熱交換反応方法及び装置
US5042573A (en) * 1989-05-24 1991-08-27 Van Den Bergh Foods Co., Division Of Conopco, Inc. Scraped surface heat exchanger
US5165469A (en) * 1991-05-17 1992-11-24 Smith Douglas W P High viscous fluid heat exchanger
JPH05203201A (ja) * 1992-01-27 1993-08-10 Yazaki Corp 潜熱蓄熱器
US5220954A (en) * 1992-10-07 1993-06-22 Shape, Inc. Phase change heat exchanger
DE19533622A1 (de) * 1995-09-12 1997-03-13 Deutsche Forsch Luft Raumfahrt Latentwärmespeicher
JP3324392B2 (ja) * 1996-04-25 2002-09-17 三菱電機株式会社 蓄熱材
US6196296B1 (en) * 1997-02-04 2001-03-06 Integrated Biosystems, Inc. Freezing and thawing vessel with thermal bridge formed between container and heat exchange member
JP4603777B2 (ja) * 2003-06-20 2010-12-22 陽一 千葉 境膜剥ぎ取り熱交換器とそれを使用した熱交換方法
JP2005140390A (ja) 2003-11-06 2005-06-02 Sumitomo Precision Prod Co Ltd 熱交換方法および潜熱蓄熱式熱交換器
JP4792902B2 (ja) 2005-10-03 2011-10-12 パナソニック株式会社 熱交換器
JP4823854B2 (ja) * 2006-10-31 2011-11-24 陽一 千葉 二重境膜剥ぎ取り熱交換装置
WO2009126080A1 (en) * 2008-04-11 2009-10-15 Exencotech Ab An energy cell
WO2010008329A1 (en) * 2008-07-16 2010-01-21 Exencotech Ab An energy cell
DE112008003941T5 (de) * 2008-07-16 2011-05-26 Exencotech Ab Energiesystem mit Phasenübergangsmaterial
DE102009005637A1 (de) * 2009-01-22 2010-07-29 Ludwig Bauer Energiespeicher
JP5471262B2 (ja) * 2009-10-06 2014-04-16 千葉 幸子 熱交換装置
KR20190104235A (ko) * 2011-08-05 2019-09-06 메사추세츠 인스티튜트 오브 테크놀로지 액체 함침 표면, 이의 제조 방법 및 이것이 일체화된 장치
DE102012202665A1 (de) * 2012-02-21 2013-08-22 BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH Haushaltsgerät, insbesondere Wäschetrockner, umfassend einen Latentwärmespeicher, sowie Verfahren zu seinem Betreiben
US10295167B2 (en) * 2013-04-24 2019-05-21 Xiaodong Xiang Cooling mechanism for LED light using 3-D phase change heat transfer
AU2014266638B2 (en) * 2013-05-17 2016-06-09 Ihi Corporation Heat storage system
JP6384404B2 (ja) * 2015-06-01 2018-09-05 トヨタ自動車株式会社 複合活物質粉体の製造装置、及び、複合活物質粉体の製造方法
EP3159054B1 (en) * 2015-10-19 2018-08-29 Nederman Holding AB Evaporator

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021199905A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 国立大学法人東北大学 回転式熱交換器
DE112021002022T5 (de) 2020-03-31 2023-02-23 Tohoku University Rotationswärmetauscher

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2018034352A1 (ja) 2019-06-20
WO2018034352A1 (ja) 2018-02-22
US20190186844A1 (en) 2019-06-20
US11060800B2 (en) 2021-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Akgün et al. Experimental study on melting/solidification characteristics of a paraffin as PCM
Al-Abidi et al. Experimental study of melting and solidification of PCM in a triplex tube heat exchanger with fins
Mettawee et al. Thermal conductivity enhancement in a latent heat storage system
Al-Abidi et al. Internal and external fin heat transfer enhancement technique for latent heat thermal energy storage in triplex tube heat exchangers
Huang et al. Microencapsulated phase change slurries for thermal energy storage in a residential solar energy system
US20140123646A1 (en) Concentrating Solar Power Methods and Systems with Liquid-Solid Phase Change Material for Heat Transfer
JP6630946B2 (ja) 潜熱蓄熱装置
Solomon et al. Analysis of the heat transfer mechanisms during energy storage in a Phase Change Material filled vertical finned cylindrical unit for free cooling application
JP6308051B2 (ja) 蓄熱システム
JP2007107773A (ja) 蓄熱装置、ヒートポンプシステムおよびソーラーシステム
US9891010B2 (en) Waste heat recovery apparatus having hollow screw shaft and method for the same
JP6501894B2 (ja) 蓄熱熱交換装置
US20170254601A1 (en) Thermal energy storage systems comprising encapsulated phase change materials and a neutralizing agent
Shank et al. Experimental study of a latent heat thermal energy storage system assisted by variable-length radial fins
JP2014137159A (ja) 蓄熱装置
JP6427852B2 (ja) 蓄熱剤の蓄放熱速度の調整方法
Surya et al. Comparative study of heat transfer enhancement in a latent heat thermal energy storage system using mild steel and stainless steel spherical PCM containers
JP6477249B2 (ja) 蓄熱システム
WO2021199905A1 (ja) 回転式熱交換器
Yu et al. Melting and solidification characteristics of a mixture of two types of latent heat storage material in a vessel
US20160060499A1 (en) Heat storage system
CN104549785A (zh) 带蒸发盘管的冷冻离心机分离腔体
JP5594752B2 (ja) 蓄熱装置
JP2016217664A (ja) 蓄熱システム
JP2015183973A (ja) 過冷却型潜熱蓄熱材組成物および蓄熱システム

Legal Events

Date Code Title Description
A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A5211

Effective date: 20190218

A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20190319

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190924

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190924

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20191008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6630946

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250