JP2005140390A - 熱交換方法および潜熱蓄熱式熱交換器 - Google Patents

熱交換方法および潜熱蓄熱式熱交換器 Download PDF

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Abstract

【課題】民生用コージェネレーションに最適な、迅速な負荷平準化に優れ、設置コストの低減が図れる熱交換方法および潜熱蓄熱式熱交換器を提供する。
【解決手段】熱交換セルの外周面を構成する外筒を設け、当該外筒の内部に潜熱蓄熱材を収容する容器を配置し、当該外筒の上方から下方に熱媒体を流通させ、前記潜熱蓄熱材の相変態を利用して放熱または蓄熱が行われる潜熱蓄熱式熱交換器における熱交換方法であって、前記容器の熱伝達面と接触しながら流下する熱媒体に前記容器の外周部を流下する過程と前記容器の内周部を流下する過程とを交互に組み合わせ、上方から下方に向かって蛇行しながら流通させることを特徴とする熱交換方法である。さらに、この方法が適用できる潜熱蓄熱式熱交換器である。
【選択図】図5

Description

本発明は、民生用コージェネレーションに最適な、潜熱蓄熱材を用いた熱交換方法およびこれを適用できる潜熱蓄熱式熱交換器に関するものである。
最近では、地球温暖化防止を図るために、一層、温室効果ガス削減の要請が強くなっている。このような要請への対応として、エネルギー利用の高効率化と同時に、エネルギー資源の有効活用の達成を図るべく、近年の経済活動や社会生活やに応じた、省エネルギーの推進が必要になっている。
ところが、エネルギーの消費動向の実態として、産業用はほぼ横ばい状態であるのに対し、民生用では、核家族化や単身所帯化などによる世帯数の増加、さらに給湯、暖房需要、家電製品の普及にともなって、そのエネルギー消費が増加する傾向にある。このような消費動向に鑑みて、民生用での省エネルギー化を図るため、コージェネーションシステムの導入が検討されている。
民生用コージェネレーションでの中核電源として、燃料電池が注目されている。すなわち、燃料電池はコージェネレーションに対応した発電規模であり、さらに高効率および低騒音、振動、排気ガスが少ないなど、地域環境との調和性に優れた発電技術とされている。このような観点から種々の技術開発が加えられ、コージェネレーションでの電源として、燃料電池の実用化が望める段階になっている。
コージェネレーションシステムでは、電源から発生する電気と熱を効率良く利用することができることから、高い省エネルギー効果を達成できる。また、このシステムの中核となる電源は、発電すると同時に熱も発生し、両者の有効利用が可能になる。しかし、一般家庭の場合、電力や熱の負荷変動が激しく、需給量と供給量が必ずしも一致しないことから、一戸の家庭内ではいずれかが余剰エネルギーとなり、十分な省エネルギーが図れない結果となっている。
そこで、利用者をある一定数集めたコミュニティを一個のユニットとして、その中核においた電源から発生する排熱を高温水(80〜90℃)として循環させ、循環ループ内にある利用者の家庭に、戸別に熱の配給を行いうコージェネレーションシステムを検討することができる。このような検討に際し、コミュニティ内での熱の融通を相互に助け合う意識を象徴して「隣組コージェネレーションシステム」と称して、実用化の取り組みが進められている。
図1は、実用化が検討されている「隣組コージェネレーションシステム」の全体構成の概念を示す図である。上述の「隣組コージェネレーションシステム」では、対象を従来の1戸の家庭ではなく、40〜400戸の集合体にすることで、発電規模を100kW〜数100kWとし、電源の高効率化を図るとともに、電気および熱の負荷の平準化が可能になる。
しかしながら、一般家庭の場合に電力や熱の負荷変動が激しく、需給量と供給量が必ずしも一致しない。このような課題を前提として、「隣組コージェネレーションシステム」の実用化を具体的に展開して行くには、システム設置コストの低減、電源の高効率化、さらには電気、熱負荷の最適平準化による燃料使用量低減等を、いずれも達成しなけらばならないという問題がある。
特開2003−28449号公報
前述の通り、民生用コージェネレーションの適用には、多くの問題が存在する。このような問題を解決するため、各家庭に蓄熱式熱交換セル(熱交換器)を用いた給湯装置を設置したエネルギー供給システムが提案されている(例えば、特許文献1)。
この提案のシステムでは、高温供給ラインを流れる高温水の温度に応じて蓄熱量または放熱量を調整するものである。例えば、一戸の家庭で大量の熱エネルギーを消費して、高温供給ラインを流れる高温水の温度が低下した場合に、下流側の家庭に設置している蓄熱式熱交換セルから放熱することによって、高温供給ラインを流れる高温水の温度を上昇させることができ、再び給湯に使用できるとしている。
前記「隣組コージェネレーションシステム」においても、実用化の検討に際して、各家庭に蓄熱式熱交換セル(熱交換器)を配置することを必須として、省エネルギーシステムのネットワーク構築の検討が進められている。
図2は、前記「隣組コージェネレーションシステム」の実用化の段階で採用が検討されている蓄熱式熱交換器を用いた熱交換ユニットの全体構成を説明する図である。同図に示す熱交換ユニット1の心臓部となる蓄熱式熱交換器2は、熱交換セルの外周面を構成する外筒2aによって外観が形成されている。
熱交換ユニット1は、熱交換セル本体(蓄熱式熱交換器)2とこれを囲繞するように配された伝熱管3と、さらにこれら全体を収容するケーシング4とで構成されている。さらに、この熱交換ユニット1に熱源温水を供給する熱源温水ライン5と、水道水を供給する給水ライン6と、家庭内に供給する循環温水7の循環ライン8が設けられている。これらの熱交換ユニット1、熱源温水ライン5、給水ライン6および循環ライン8で、戸別家庭用のコージェネレーションシステムが構築される。
まず、熱源温水は、熱源温水ライン5から温度TIaの熱源温水として取り込まれ、取り込んだ熱源温水は、伝熱管3に導入され熱交換ユニット1内を通り、戻り配管から温度TIbで熱源温水ライン5に戻される。
一方、水道水は、給水ライン6から導入され、伝熱管3を介して熱交換ユニット1内で昇温され、その後、給湯ライン6に戻り、家庭内の給湯設備に供給される。このとき、供給される湯水の温度を適温に調節するため、熱交換ユニット1で昇温された湯水と水道水とが混合される。
例えば、熱交換ユニット1内で熱源温水と水道水の熱交換を行うには、熱交換ユニット1に配置される伝熱管3を2重管として、水道水を内側管に流通させ、熱源温水を外側管に流通させて、対向流で水道水と熱源温水との間で熱交換を行うようにできる。
家庭内で、循環温水7が供給される機器としては、床暖房機7a、浴槽乾燥機7b、風呂追い炊き器7cおよび吸着除湿器7dなどがある。これらに供給される循環温水7は、循環ポンプ9によって循環ライン8を通って、家庭内を循環しつつ各機器7a〜dに供給される。循環ポンプ9から吐出された循環温水7は、温度TIdで各機器7a〜dに供給され、温度TIeで熱交換ユニツト1に供給される。
このとき、循環温水7は、熱交換ユニット1内で2重管(伝熱管3)の外側管の管壁と接触し、熱源温水との間で熱交換を行い、次いで、熱交換セル本体2の上部から供給するようにできる。循環温水7は、熱交換セル2との熱交換によって昇温し、温度TIdを確保した後、循環ポンプ9から吐出され、再び各機器7a〜dで循環使用される。
図2に示す熱交換ユニットを採用することによって、民生用の省エネルギーシステムのネットワークの構築が可能になる。特許文献1で提案するエネルギー供給システムも、同様にネットワークの構築ができる。しかしながら、家庭における電力や熱の負荷変動が激しく、需給量と供給量が一致しないため、このような変動を前提とした省エネルギーの検討が必要になる。
このため、家庭用のエネルギー供給システムとして、システム設置コストの低減と同時に、迅速な最適平準化が必須となる。そして、これらの必須とされる課題の解決は、個別に設置される潜熱蓄熱式熱交換器が発揮する性能に依存することになる。
本発明は、上述した民生用の省エネルギーシステムとして要求される課題に鑑みてなされたものであり、家庭における電力、熱負荷が激しく変動する場合であっても、需給量と供給量を安定的に、かつ迅速に平準化が図れるとともに、家庭内の循環温水との間で行われる熱交換をシンプルな構造で設備規模を抑えることにより、設置コストの低減化が可能な熱交換方法および潜熱蓄熱式熱交換器を提供することを目的にしている。
上記目的を達成するため、本発明の潜熱蓄熱式熱交換器は、熱交換セルの外周面を構成する外筒を設け、この外筒の内部に潜熱蓄熱材を収容する容器を配置し、熱交換セル外筒の上方から下方に熱媒体として循環温水を流通させ、前記潜熱蓄熱材の相変態を利用して放熱または蓄熱が行われるように構成する。
相変態物質(PCM:Phase Change Material)からなる蓄熱材として、融点温度の制御ができるとともに、低コスト化が可能なパラフィンが望ましく、さらに酢酸ナトリウム三水塩なども検討することができる。
上記の蓄熱材を用いることにより、高温の熱媒体の流通により相変態物質は溶融し、固相から液相に相変態する。相変態にともなって、大きな熱エネルギが潜熱として蓄熱体内に蓄積される。
具体的には、上記図2の熱交換ユニット1おいて、熱源温水の温度TIaが十分高く、各熱負荷機器7a〜dでの熱エネルギ使用量が少ない場合には、循環温水7は2重管(伝熱管3)との接触時に熱源温水によって昇温され、昇温された循環温水7が蓄熱材を溶融させて蓄熱を行う。一方、熱源温水の温度が低い場合には、循環温水7と熱交換セル2との熱交換時に、蓄熱材が放熱し循環温水7を昇温させ、昇温した循環温水7が2重管(伝熱管3)に接触時に熱源温水を昇温させる。これにより、他の家庭には高温の温水を供給することができる。
本発明の潜熱蓄熱式熱交換器では、潜熱蓄熱材を収容する容器をチューブの束または積層された扁平ディスクカップで構成している。これにより、熱媒体と接触する熱伝達面を大きくし、熱伝達効率を向上させることができる。
さらに、熱交換セル内を流通する熱媒体は、上方から下方に向かって、強制的に蛇行しながら流通させることにより、潜熱蓄熱材を収容する容器との接触時における熱伝達係数を高く維持することができる。
本発明は、上述した知見に基づいて完成したものであり、下記(1)の潜熱蓄熱材の相変態を利用した熱交換方法、並びに(2)および(3)の潜熱蓄熱式熱交換器を発明の要旨としている。
(1)熱交換セルの外周面を構成する外筒を設け、当該外筒の内部に潜熱蓄熱材を収容する容器を配置し、当該外筒の上方から下方に熱媒体を流通させ、前記潜熱蓄熱材の相変態を利用して放熱または蓄熱が行われる潜熱蓄熱式熱交換器における熱交換方法であって、前記容器の熱伝達面と接触しながら流下する熱媒体に前記容器の外周部を流下する過程と前記容器の内周部を流下する過程とを交互に組み合わせ、上方から下方に向かって蛇行しながら流通させることを特徴とする熱交換方法である。
上記の熱交換方法では、前記容器をチューブの束または積層された扁平ディスクカップで構成し、熱媒体と接触する熱伝達面を大きく確保するのが望ましい。
(2)熱交換セルの外周面を構成する外筒を設け、当該外筒の内部に潜熱蓄熱材を収容する容器を配置し、当該外筒の上方から下方に熱媒体を流通させ、前記潜熱蓄熱材の相変態を利用して放熱または蓄熱が行われる潜熱蓄熱式熱交換器であって、前記容器は上端を解放したチューブの束で構成され、前記各チューブは熱交換セル内に複数のバッフルプレートで相互に間隔を設けて固定され、前記バッフルプレートのうち一種は前記外筒の内周に全周に亘って当接し、その内周側に熱媒体の流通孔が設けられ、前記バッフルプレートの他の種はその内周側に熱媒体の流通孔が設けることなく、前記外筒の内周と間隙を設けて配置されていることを特徴とする潜熱蓄熱式熱交換器である(以下、「第1の熱交換器」という)。
第1の熱交換器では、熱媒体の強制的な蛇行を促進するため、前記二種のバッフルプレートを熱交換セル内で交互に配置するのが望ましい。また、蓄熱材の凝固、溶融を促進するため、前記チューブの内面に伝熱を促進する突起が設けることが望ましい。
(3)熱交換セルの外周面を構成する外筒を設け、当該外筒の内部に潜熱蓄熱材を収容する容器を配置し、当該外筒の上方から下方に熱媒体を流通させ、前記潜熱蓄熱材の相変態を利用して放熱または蓄熱が行われる潜熱蓄熱式熱交換器であって、前記容器は積層された複数の扁平ディスクカップで構成され、各扁平ディスクカップは連通孔を介し相互に間隔を設けて固定され、前記扁平ディスクカップのうち一種は前記外筒の内周に全周に亘って当接し、その内周側に熱媒体の流通孔が設けられ、前記扁平ディスクカップの他の種はその内周側に熱媒体の流通孔が設けることなく、前記外筒の内周とは間隙を設けて配置されていることを特徴とする潜熱蓄熱式熱交換器である(以下、「第2の熱交換器」という)。
第2の熱交換器では、熱媒体の強制的な蛇行を促進するため、前記二種の扁平ディスクカップを熱交換セル内で交互に配置するのが望ましい。また、耐食性を有し、高温強度を確保するため、前記扁平ディスクカップをステンレス鋼製にするのが望ましい。
本発明の熱交換方法および潜熱蓄熱式熱交換器によれば、上記の構成を採用し、潜熱蓄熱材を収容する容器をチューブの束または積層された扁平ディスクカップとし、熱交換セル内を流通する熱媒体を強制的に蛇行しながら流通させるので、熱交換セルの単位体積当りの放熱量および蓄熱量が大きくすることができ、熱交換器の構造はシンプルとなり、全体構成もコンパクトになる。
また、相変態物質を蓄熱材として用いるので、大きな熱エネルギを潜熱として蓄熱できる。この蓄熱材を充填、収容する容器の数とその配置などを適宜選ぶことにより、大型化や多様な要求温度に対応するシステムの構築が可能になる。さらに、相変態物質の体積膨張があっても、上端を解放することによって熱応力発生の問題をなくし、熱応力の発生がある場合でも、扁平型のディスクカップとしているのでその影響を軽減できる。
本願発明は、これらの効果により、民生用の省エネルギーシステムとして要求される迅速な負荷の適正平準化が図れるとともに、システム設置コストの低減が可能になる。
以下、本発明の「第1の熱交換器」および「第2の熱交換器」の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の熱交換器)
図3は「第1の熱交換器」の全体構成を示す斜視図であり、図4は、図3のX−X矢視による平面断面図である。
本発明の熱交換器では、熱交換セルの外周面を構成する外筒2aを設けており、この外筒の内部に潜熱蓄熱材を収容する容器を配置して、熱交換セル外筒2aの上方から下方に熱媒体(例えば、循環温水)を流通させ、潜熱蓄熱材の相変態を利用して放熱または蓄熱を行うようにしている。図4に示すように、本発明の熱交換器を配置した熱交換ユニット1は、熱交換セル本体(熱交換器)2を囲繞して伝熱管3を配し、これら全体を収容するケーシング4で構成している。
第1の熱交換器では、潜熱蓄熱材を収容する容器を上端を解放したチューブ21の束で構成している。収容容器をチューブ21の束で構成することによって、熱媒体7と接触する単位蓄熱量当たりの熱伝導面を確保することができる。これにより、熱交換セル2の単位体積当りの放熱量および蓄熱量を増大できる。
さらに、チューブ21の束で容器を構成することによって、潜熱蓄熱材を収容するチューブ数とその配置などを適宜選ぶことにより、大型化や多様な要求温度に対応するシステムの構築が可能になる。
また、収容容器の上端を解放する構造にしているので、相変態物質の変態にともなう体積膨張があっても、熱応力発生を回避できる。しかし、上端を解放する構造であっても、熱媒体7が流入する熱交換セル外筒2aの上面から、チューブ21の上端が十分に突出しているため、熱媒体7がチューブ21内に侵入することがない。
第1の熱交換器では、各チューブは熱交換セル2内に複数のバッフルプレート22で相互に間隔を設けて固定される。チューブ21相互間に間隔が設けられるのは、チューブ間に熱媒体7が十分に流下できる間隙を設けて配置するためである。適正な間隔は、流通する熱媒体にもよるが、循環温水を想定する場合には2mm程度となる。
チューブ21の束を固定するバッフルプレート22には、2種類のものが用意されている。図4に示すように、バッフルプレート22aは熱交換セル外筒2aの内周に全周に亘って当接しているが、その内周側に熱媒体の流通孔23が設けられている。このため、熱媒体がバッフルプレート22aを通過するときは、その内周側を通過する。
これに対し、バッフルプレート22bは、バッフルプレート22aに比べて小径に製作されており、熱交セル外筒2aの内周とは間隙を設けて配置されているが、その内周側に熱媒体の流通孔23が設けられていない。このため、熱媒体がバッフルプレート22bを通過するときは、その外周側を通過することになる。
図5は、「第1の熱交換器」の熱交換セルの内部を熱媒体が流下する状態を示す図である。熱交換セル外筒の上部から供給された熱媒体7は、各チューブ21の熱伝導面を通過してバッフルプレート22aに至ると、その内周側に設けられた流通孔(図示せず)を通過し、流下する。
次に、熱媒体7はバッフルプレート22bに至ると、その外周部の全周から流下する。このように、熱交換セル内にバッフルプレート22aおよび22bを配置することによって、熱媒体7を上方から下方に向かって強制的に蛇行させることができ、熱交換時の熱伝達係数を高く維持することができる。さらに、バッフルプレート22aおよび22bを交互に配置すれば、熱媒体7の強制的な蛇行を促進できるので望ましい。
図6は、収容容器となるチューブ内部の形状を示す斜視図である。図6に示すように、チューブ21内部に突起(フィン状も含む)21aを設けることによって、伝熱効率を改善し凝固、融解を促進させるのが望ましい。
第1の熱交換器で採用するチューブ21は、アルミニウム製で押出加工材を用いるのが望ましい。加工性に優れ、量産に適することによる。
(第2の熱交換器)
図7は「第2の熱交換器」の全体構成を示す斜視図であり、図8は、図7のY−Y矢視による平面断面図であり、さらに、図9は、図8のZ部の詳細を示す図である。
第2の熱交換器では、潜熱蓄熱材を収容する容器を積層された複数の扁平ディスクカップ24で構成している。収容容器を複数の扁平ディスクカップ24で構成することによって、熱媒体と接触する単位蓄熱量当たりの熱伝導面を確保することができる。これにより、熱交換セル2の単位体積当りの放熱量および蓄熱量を増大し、熱交換効率を向上できる。
また、容器を複数の扁平ディスクカップ24で構成するので、潜熱蓄熱材を収容するディスクカップ数とその配置などを適宜選ぶことにより、多様な要求に対応できる。さらに、相変態物質の体積膨張があっても、扁平型のディスクカップ24としているので熱応力の影響を軽減できる。
第2の熱交換器では、各扁平ディスクカップ24は連通孔25を介し相互に間隔を設けて固定される。扁平ディスクカップ24相互間に間隔が設けられるのは、扁平ディスクカップ24間に熱媒体が十分に流下できる間隙を設けて配置するためである。
扁平ディスクカップ24の円周面上に4個の連通孔25が設けられており、各扁平ディスクカップ24間の流通の役割を果たしている。各扁平ディスクカップ24は、この連通孔25を介しお互いに固定されるため、この箇所は交互の突き合わせ面として加工されており、ろう付け接合により一体の積層体を構成する。
積層される扁平ディスクカップ24には、2種類のものが用意されている。図9に示すように、扁平ディスクカップ24aは熱交換セル外筒2aの内周に全周に亘って当接しているが、その内周側に熱媒体の流通孔23が設けられている。このため、熱媒体7が扁平ディスクカップ24aを通過するときは、その内周側の流通孔23を通過する。
これに対し、扁平ディスクカップ24bは、扁平ディスクカップ24aに比べて小径に製作されており、熱交セル外筒2aの内周とは間隙を設けて配置されているが、その内周側に熱媒体の流通孔が設けられていない。このため、熱媒体が扁平ディスクカップ24bを通過するときは、その外周側を通過することになる。
図10は、「第2の熱交換器」の熱交換セルの内部を熱媒体が流下する状態を模式的に示す図である。熱交換セル外筒の上部から供給された熱媒体7は、各扁平ディスクカップ24aを通過する場合に、その内周側に設けられた流通孔23を流下し、次に扁平ディスクカップ24bを通過する場合には、その外周部の全周から流下する。
このように、熱交換セル内に扁平ディスクカップ24aおよび24bを配置することによって、熱媒体7を上方から下方に向かって強制的に蛇行させることができ、熱交換時の熱伝達係数を高く維持することができる。さらに、熱媒体7の蛇行を顕著にするため、扁平ディスクカップ24aおよび24bを交互に配置するのが望ましい。
前述の通り、相変態物質からなる蓄熱材として、酢酸ナトリウム三水塩なども検討されており、耐食性を要求される場合もあることから、ステンレス鋼(特に、オーステナイト系ステンレス鋼)製の扁平ディスクカップを採用するのが望ましい。
本発明の熱交換器は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明の熱交換方法および潜熱蓄熱式熱交換器によれば、熱交換セルの単位体積当りの放熱量および蓄熱量が大きくすることができ、全体構成をコンパクトにでき、また、その構造もシンプルにできる。さらに、相変態物質を蓄熱材として用いるので、大きな熱エネルギを潜熱として蓄熱でき、この蓄熱材を充填、収容する容器の数とその配置などを適宜選ぶことにより、多様なシステムの構築が可能になる。
このため、家庭における電力、熱負荷が激しく変動する場合であっても、迅速な負荷の適正平準化が図れるとともに、システム設置コストの低減が可能になる。これにより、民生用の省エネルギーシステムに最適な熱交換方法および熱交換器として適用されることになる。
実用化が検討されている「隣組コージェネレーションシステム」の全体構成の概念を示す図である。 「隣組コージェネレーションシステム」の実用化の段階で採用が検討されている蓄熱式熱交換器を用いた熱交換ユニットの全体構成を説明する図である。 「第1の熱交換器」の全体構成を示す斜視図である。 前記図3のX−X矢視による「第1の熱交換器」の全体構成を示す平面断面図である。 「第1の熱交換器」の熱交換セルの内部を熱媒体が流下する状態を示す図である。 収容容器となるチューブ内部の形状を示す斜視図である。 「第2の熱交換器」の全体構成を示す斜視図である。 前記図7のY−Y矢視による「第2の熱交換器」の全体構成を示す平面断面図である。 前記図8のZ部の詳細を示す図である。 「第2の熱交換器」の熱交換セルの内部を熱媒体が流下する状態を模式的に示す図である。
符号の説明
1:熱交換ユニット、2:熱交換器、熱交換セル
2a:熱交換セル外筒、 3:伝熱管
4:ケーシング、 5:熱源温水ライン
6:給水ライン、 7:循環温水、熱媒体
7a:床暖房機、 7b:浴槽乾燥機
7c:風呂追い焚き器、 7d:吸着除湿器
8:循環ライン、 9:循環ポンプ
21:チューブ、 21a:突起、フィン
22、22a、22b:バッフルプレート
23:流通孔
24、24a、24b:扁平ディスクカップ
25:連通孔

Claims (8)

  1. 熱交換セルの外周面を構成する外筒を設け、当該外筒の内部に潜熱蓄熱材を収容する容器を配置し、当該外筒の上方から下方に熱媒体を流通させ、前記潜熱蓄熱材の相変態を利用して放熱または蓄熱が行われる潜熱蓄熱式熱交換器における熱交換方法であって、
    前記容器の熱伝達面と接触しながら流下する熱媒体に前記容器の外周部を流下する過程と前記容器の内周部を流下する過程とを交互に組み合わせ、上方から下方に向かって蛇行しながら流通させることを特徴とする熱交換方法。
  2. 前記容器をチューブの束または積層された扁平ディスクカップで構成し、前記熱媒体と接触する熱伝達面を確保することを特徴とする請求項1に記載の熱交換方法。
  3. 熱交換セルの外周面を構成する外筒を設け、当該外筒の内部に潜熱蓄熱材を収容する容器を配置し、当該外筒の上方から下方に熱媒体を流通させ、前記潜熱蓄熱材の相変態を利用して放熱または蓄熱が行われる潜熱蓄熱式熱交換器であって、
    前記容器は上端を解放したチューブの束で構成され、前記各チューブは熱交換セル内に複数のバッフルプレートで相互に間隔を設けて固定され、
    前記バッフルプレートのうち一種は前記外筒の内周に全周に亘って当接し、その内周側に熱媒体の流通孔が設けられ、
    前記バッフルプレートの他の種はその内周側に熱媒体の流通孔が設けることなく、前記外筒の内周と間隙を設けていることを特徴とする潜熱蓄熱式熱交換器。
  4. 前記二種のバッフルプレートが熱交換セル内で交互に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の潜熱蓄熱式熱交換器。
  5. 前記チューブの内面に伝熱を促進する突起が設けられていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の潜熱蓄熱式熱交換器。
  6. 熱交換セルの外周面を構成する外筒を設け、当該外筒の内部に潜熱蓄熱材を収容する容器を配置し、当該外筒の上方から下方に熱媒体を流通させ、前記潜熱蓄熱材の相変態を利用して放熱または蓄熱が行われる潜熱蓄熱式熱交換器であって、
    前記容器は積層された複数の扁平ディスクカップで構成され、各扁平ディスクカップは連通孔を介し相互に間隔を設けて固定され、
    前記扁平ディスクカップのうち一種は前記外筒の内周に全周に亘って当接し、その内周側に熱媒体の流通孔が設けられ、
    前記扁平ディスクカップの他の種はその内周側に熱媒体の流通孔が設けることなく、前記外筒の内周と間隙を設けて配置されていることを特徴とする潜熱蓄熱式熱交換器。
  7. 前記二種の扁平ディスクカップが熱交換セル内で交互に積層されていることを特徴とする請求項6に記載の潜熱蓄熱式熱交換器。
  8. 前記扁平ディスクカップがステンレス鋼製であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の潜熱蓄熱式熱交換器。
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