JP4388253B2 - 潜熱蓄熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一定の温度で起きる物質の融解、凝固の相変化現象に基づく潜熱を利用した潜熱蓄熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、潜熱蓄熱材を利用した潜熱蓄熱装置としては、例えば、図12に示すものがある。図12の潜熱蓄熱装置100は、蓄熱タンク101に排熱回収回路102と排熱利用回路103を接続したものである。蓄熱タンク101には、蓄熱カプセル104が多数収納されている。蓄熱カプセル104は、伝熱面積を確保するために球状に形成され、充填された潜熱蓄熱材の相変化に伴う体積膨張に対応するようポリオレフィン系の剛性樹脂で形成されている。また、排熱回収回路102は、蓄熱タンク101と熱源機105とを接続するものであり、排熱回収用循環ポンプ106を駆動させることにより、熱源機105と蓄熱タンク101との間で排熱温水を循環させるようになっている。さらに、排熱利用回路103は、蓄熱タンク101と熱交換器107とを接続するものであり、排熱利用循環ポンプ108を駆動させることにより、蓄熱タンク101と熱交換器107との間で排熱温水を循環させるようになっている。尚、熱交換器107には、給湯水循環回路109が接続している。
【0003】
よって、図12の潜熱蓄熱装置100では、排熱回収用循環ポンプ106を作動させると、排熱温水が熱源機105において熱を吸収し、その熱を蓄熱タンク101において蓄熱カプセル104に伝達するため、潜熱蓄熱材が固相から液相に相変化して蓄熱する。
一方、排熱利用循環ポンプ108を作動させると、蓄熱タンク101内の排熱温水が熱交換器107に送り出されて給湯水と熱交換し、蓄熱タンク101に戻される。排熱温水は、給湯水に熱を与えて温度が下がっているため、潜熱蓄熱材は排熱温水に放熱し、排熱温水を加熱する。そして、潜熱蓄熱材は、温度低下に伴って液相から固相に相変化する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12の潜熱蓄熱装置100は、以下の点で問題であった。
(1)図12の潜熱蓄熱装置100は、設置容易性の観点から箱型のパッケージに納められることが多かった。それに対して、蓄熱タンク101は、球状の蓄熱カプセル104を少しでも多く収納して潜熱蓄熱材の充填率を高くするために、円筒形状に形成されていた。こうした円筒形状の蓄熱タンク101を箱型のパッケージに収納した場合、蓄熱タンク101の外側面とパッケージの内側面との間に形成されるデッドスペースが大きくなってしまい、パッケージ全体から見た蓄熱密度が小さくなってしまっていた。
(2)また、球状の蓄熱カプセル104を単に蓄熱タンク101に詰め込んだ構造であるため、蓄熱タンク101の内部において、排熱温水が流れやすい部分と流れにくい部分が生じてしまっていた。そのため、排熱温水が、全ての蓄熱カプセル104と同等に熱交換をすることができず、潜熱蓄熱材全体を有効に利用することができなかった。蓄熱タンク101内で蓄熱カプセル104が偏在する場合、潜熱蓄熱材全体を有効に利用することがさらに難しくなる。
(3)さらに、球状の蓄熱カプセル104は、表面積が容積に比して小さいため、潜熱蓄熱材の熱伝達率が小さく、短時間で蓄熱及び放熱することができなかった。具体的には、例えば、放熱時に、潜熱蓄熱材の外周面が内部より先に液相から固相に相変化し、潜熱蓄熱材から排熱温水に熱移動しにくくなってしまっていた。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、蓄熱特性及び放熱特性を向上させることができる潜熱蓄熱装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、潜熱蓄熱材を充填した蓄熱容器を多数収納した蓄熱タンクを備え、蓄熱タンクに熱媒体流体を循環させて、熱媒体流体と潜熱蓄熱材との間で熱交換を行うことにより、潜熱蓄熱材を相変化させて蓄熱を行う潜熱蓄熱装置において、蓄熱タンクを箱型に形成する一方、蓄熱容器を板状に形成し、蓄熱タンクに蓄熱容器を所定の間隔を持たせてずらして連設したこと、を特徴とする。
【0007】
よって、蓄熱タンクを箱型に形成したため、箱型のパッケージに蓄熱容器を納めたときに、パッケージと蓄熱容器との間に形成されるデッドスペースが小さくなり、パッケージ全体から見た蓄熱密度を向上させることができる。そして、蓄熱タンクは、板状の蓄熱容器で内部を仕切られて、熱媒体流体が蓄熱容器に沿って蓄熱タンク内を蛇行するように流れるので、熱媒体流体の偏流を防止することができる。このとき、熱媒体流体は、全ての蓄熱容器に充填された潜熱蓄熱材と熱交換を行うが、板状の蓄熱容器は表面積が容積に比して大きいため、潜熱蓄熱材の相変化を促すことができる。従って、請求項1に記載の発明によれば、蓄熱密度を向上させることができるとともに、熱伝達効率を向上させることができるので、蓄熱特性及び放熱特性を向上させることができる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、蓄熱タンクに給湯水が循環する給湯水循環通路を設けたこと、を特徴とする。
よって、給湯水は、蓄熱タンクを通過する際に給湯水循環通路を介して熱媒体流体から熱伝達されるので、熱媒体流体と給湯水との間で熱交換を行うための熱媒体流体を循環させる排熱利用回路、熱媒体流体と給湯水とが熱交換を行う熱交換器、排熱利用回路に熱媒体流体を循環させるポンプ等を設ける必要がなく、構造を簡素化して、装置サイズを小さくすることができる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明であって、蓄熱容器の内壁と外壁に伝熱フィンを設けることを特徴とする。
よって、潜熱蓄熱材と熱媒体流体が、蓄熱容器の側面の他に潜熱容器の内壁及び外壁に設けられた伝熱フィンを介して熱伝達を行うので、伝熱面積が増大し、潜熱蓄熱材の伝熱特性を向上させることができる。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明であって、蓄熱容器に熱媒体流体が流れる流路を形成したことを特徴とする。
よって、熱媒体流体が、蓄熱容器の側面の他に蓄熱容器に形成された流路内壁を介して熱伝達を行うので、蓄熱容器の伝熱面積が増大し、潜熱蓄熱材の伝熱特性を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1実施の形態)
以下、本発明の潜熱蓄熱装置の第1実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。第1実施の形態では、潜熱蓄熱装置は、都市ガスによる家庭用コージェネレーションシステムと組み合わせて使用される。図1は、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3を使用した家庭用コージェネレーションシステム1の概略構成図である。
図1のガスコージェネレーションシステム1は、燃料電池2、潜熱蓄熱装置3などを接続し、燃料電池2が発電した電力を電気機器Dに供給するとともに、発電時に発生する排熱を回収して潜熱蓄熱装置3に蓄熱し、その熱で水道水を加熱して追い焚きバーナ23に供給するよう構成されたものである。
【0012】
燃料電池2は、改質器5、燃料電池本体6、直流・交流変換器7等で構成されている。改質器5は、燃料電池本体6を冷却する冷却水系8から水蒸気を抽出し、その水蒸気と都市ガスとを反応させて、水素を主成分とするガスを生成するものである。燃料電池本体6は、改質器5で生成した水素と大気中の酸素とを取り入れ、直流電力を発生するものである。直流・交流変換器7は、燃料電池本体6で発生した直流電力を交流電力に変換し、電気機器Dに供給するものである。
【0013】
また、燃料電池2は、発電時に燃料電池本体6と改質器5から排熱を回収するよう構成されている。燃料電池本体6は、発電時にジュール熱が発生するが、固体高分子膜の劣化を防止するために、温度を80℃程度に抑えるよう冷却水系8が接続され、冷却水系8上に設けられた熱交換器9から70℃程度の温水が回収されるようになっている。一方、改質器5は、吸熱反応である改質反応を維持するために、燃料電池本体6で未反応の水素を燃焼させて加熱するが、その際に発生する排気ガスを大気放散するための排気管10が接続し、その排気管10上に熱交換器11が設けられている。熱交換器9と熱交換器11には、「熱媒体流体」に相当する排熱温水を潜熱蓄熱装置3に循環させるための排熱回収回路12が接続し、排気ガスなどから70℃程度の排熱温水が回収されるようになっている。
【0014】
図2に潜熱蓄熱装置3の概略構成図を示す。潜熱蓄熱装置3は、蓄熱タンク13に蓄熱容器14…を収納したものであって、蓄熱容器14に充填された潜熱蓄熱材の潜熱を利用して蓄熱又は放熱するよう構成されている。蓄熱タンク13は、箱型に形成され、排熱回収回路12上に配設されている。蓄熱タンク13には、排熱回収回路12を接続するための排熱温水入口15と排熱温水出口16が設けられ、常時満水状態にされている。排熱温水入口15と排熱温水出口16は、蓄熱タンク13の対角位置に設けられ、高温の排熱温水が蓄熱タンク13の上部に供給され、低温の排熱温水が蓄熱タンク13の底部から排出されるようになっている。
【0015】
蓄熱容器14は、熱伝導率が高い金属を中空の板状に形成したものであって、潜熱蓄熱材が充填されている。蓄熱タンク13は、収納する蓄熱容器14の数を調節することにより潜熱蓄熱材の充填率を任意に設定することが可能であり、その際、それらの蓄熱容器14は、排熱温水入口15と排熱温水出口16との間を遮るように等間隔に並べられ、排熱温水が排熱温水入口15から排熱温水出口16に向かって蛇行して流れるように交互にずらして連設される。
【0016】
そして、蓄熱タンク13には、図1に示すように、給湯水が流れる給湯水循環通路17の一部が内設され、給湯水循環通路17内を流れる水道水と蓄熱タンク13内の排熱温水とが熱交換するようになっている。給湯水循環通路17は、図2に示すように、蓄熱容器14…の側面に接して蓄熱タンク13内を蛇行するように設けられ、伝熱面積を増大させるために蓄熱タンク13内を往復している。給湯水循環通路17は、排熱温水の温度低下を極力抑えて加熱した給湯水を効率よく取り出すために、図2に示すように、排熱温水出口16付近に設けられた蓄熱タンク13の給湯水入口19から蓄熱タンク13に挿入され、給湯水入口19より上部に設けられた給湯水出口20から蓄熱タンク13の外部に取り出されている。
【0017】
給湯水循環通路17が接続する混合弁21には、図1に示すように、蓄熱タンク13をバイパスする水道水通路22も接続され、混合弁21で給湯水が設定温度になるように調節される。尚、混合弁21の下流には、給湯水の温度が低い場合に追い焚きを行うための追い焚きバーナ23が設けられている。
【0018】
続いて、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3を使用する家庭用コージェネレーションシステム1の作用について説明する。
燃料電池2は、改質器5において生成した水素と大気中の酸素とから直流電力を発生し、その直流電力を交流に変換して家庭の電気機器Dに供給する(図1参照)。このとき、改質器5は、排気ガスを排気管10に排出するが、その排気ガスから70℃程度の排熱温水が回収される。また、熱交換器9において燃料電池本体2で発生したジュール熱から70℃程度の排熱温水が回収される。これらの排熱温水は、排熱回収回路12に循環される(図2参照)。
【0019】
排熱温水は、蓄熱タンク13を流れる際に潜熱蓄熱材に熱伝達する。排熱温水は、排熱回収回路12から排熱温水入口15を介して蓄熱タンク13に入力すると、蓄熱容器14の側面や蓄熱タンク13の内壁などにぶつかりながら蛇行して流れ、蓄熱タンク13から排熱温水出口16を介して排熱回収回路12に排出される(図2参照)。このとき、蓄熱容器14は、その外周面に沿って流れる排熱温水と熱交換を行い、容器全体が熱伝導により均一な温度になって潜熱蓄熱材の外周面全体を加熱する。蓄熱容器14は、表面積が容積に比して大きく、外周面全体から内部に熱移動しやすいため、潜熱蓄熱材の相変化が促進される。
【0020】
そして、例えば、給湯需要がある場合は、水道水が給湯水入口19から蓄熱タンク13内に入力する。蓄熱タンク13では、潜熱蓄熱材が蓄熱容器14の全体を均一な温度に加熱し、その蓄熱容器14から給湯水循環通路17と排熱温水に熱伝達されるため、給湯水は、給湯水循環通路17、排熱温水、蓄熱容器14を介して潜熱蓄熱材に加熱されることになる。加熱された給湯水は給湯水出口20から混合弁21に導入され、設定温度を超える場合には水道水と混合して適温にする。尚、給湯水が設定温度に満たない場合には、追い焚きバーナ23で給湯水を加熱する。
【0021】
ここで、本発明の発明者らは、本実施の形態の潜熱蓄熱装置3の有効性を確認するために、蓄熱容器の蓄熱性能及び放熱性能に関する実験、及び、潜熱蓄熱装置の蓄熱特性及び放熱特性に関する実験を行った。以下に、これらの実験について図面を参照しながら説明する。
【0022】
先ず、蓄熱容器の蓄熱性能及び放熱性能に関する実験について説明する。本実験では、第1実施の形態の蓄熱容器14と、従来技術で説明した蓄熱カプセル104を使用しており、それらの仕様を表1に示す。
【0023】
【表1】
Figure 0004388253
【0024】
表1に示すように、蓄熱容器14は、SUS304を縦幅120(mm)、横幅30(mm)、高さ170(mm)、厚さ1(mm)の箱型に成形したものであり、容積612(mL)に対して潜熱蓄熱材を660(g)充填している。
一方、蓄熱カプセル104は、ポリプロピレンを直径67(mm)、厚さ2(mm)の球状に成形したものであり、容積157(mL)に対して潜熱蓄熱材を167(g)充填している。
【0025】
蓄熱容器の蓄熱性能に関する実験では、65℃の温水中に蓄熱容器14、蓄熱カプセル104を浸し、蓄熱が完了するまでの時間(潜熱蓄熱材が固相から液相に相変化するまでの時間)を測定した。なお、容器内に充填した潜熱蓄熱材の温度が融点(58℃)を越えた時点(60℃)で、蓄熱が完了したものとする。図3にその実験結果を示す。
蓄熱容器14は、実線で示すように、116分程度で蓄熱が完了しているのに対して、蓄熱カプセル104は、一点鎖線で示すように、204分程度で蓄熱を完了しており、蓄熱容器14は、蓄熱カプセル104の潜熱蓄熱材(167g)の約4倍の潜熱蓄熱材(660g)が充填されているにもかかわらず、蓄熱カプセル104の蓄熱時間の半分程度の時間で蓄熱を完了することができる。
【0026】
これは、蓄熱容器14は、熱伝導率が高いSUS304で形成されているため、温水から潜熱蓄熱材に熱伝達しやすいのに対して、蓄熱カプセル104は、熱伝導率が低いポリプロピレンで形成されているため、温水から潜熱蓄熱材に熱伝達しにくく、蓄熱容器14は蓄熱カプセル104より熱伝達率が優れているからである。また、箱型の蓄熱容器14は、容積に対する表面積の割合が球状の蓄熱カプセル104より大きいため、潜熱蓄熱材の外周面全体から内部への熱移動が促進されやすいからである。
【0027】
一方、蓄熱容器の放熱性能に関する実験では、潜熱蓄熱材を65℃にまで加温して液化させた蓄熱容器14、蓄熱カプセル104を20℃の水道水に浸し、放熱が完了するまでの時間(液相から固相に相変化するまでの時間)を測定した。なお、潜熱蓄熱材の温度が54℃を下回った時点で、放熱が完了したものとする。図4にその実験結果を示す。
蓄熱容器14は、実線で示すように、12分程度で放熱を完了し、蓄熱カプセル104は、74分程度で放熱を完了しており、蓄熱容器14は、蓄熱カプセル104の潜熱蓄熱材(167g)の約4倍の潜熱蓄熱材(660g)が充填されているにもかかわらず、蓄熱カプセル104の放熱時間の6分の1程度の時間で放熱を完了することができる。
【0028】
これは、蓄熱容器14は、熱伝導率が高いSUS304で形成されているため、潜熱蓄熱材から水道水に熱伝達しやすいのに対して、蓄熱カプセル104は、熱伝導率が低いポリプロピレンで形成されているため、潜熱蓄熱材から水道水に熱伝達しにくく、蓄熱容器14は蓄熱カプセル104より熱伝達率が優れているからである。また、箱型の蓄熱容器14は、容積に対する表面積の割合が球状の蓄熱カプセル104より大きいため潜熱蓄熱材の外周面全体から外部への熱移動が促進されやすいからである。
【0029】
従って、SUS304製の箱型容器に潜熱蓄熱材を充填することにより、潜熱蓄熱材の充填量を増大させて蓄熱能力の向上を図りつつ、蓄熱性能及び放熱性能を飛躍的に向上させることができることを確認できた。
【0030】
次に、潜熱蓄熱装置の蓄熱特性及び放熱特性に関する実験について説明する。図5は、潜熱蓄熱装置の蓄熱特性及び放熱特性に関する実験で使用される潜熱蓄熱装置50である。図6は、潜熱蓄熱装置の蓄熱特性及び放熱特性に関する実験で使用される潜熱蓄熱装置60である。
本実験では、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3に相当する図5の潜熱蓄熱装置50と、従来技術で説明した蓄熱カプセル104に相当する球状の蓄熱容器62を収納する図6の潜熱蓄熱装置60とを使用し、その仕様を表2に示す。
【0031】
【表2】
Figure 0004388253
【0032】
潜熱蓄熱装置50は、図5及び表2に示すように、縦幅320(mm)、横幅170(mm)、高さ170(mm)、容積9.2(L)の箱型に形成された蓄熱タンク51に、SUS304製の板状の蓄熱容器52…が所定の間隔をあけて交互にずらして配設されている。潜熱蓄熱材の総量は、4.0(kg)であり、蓄熱タンク51に対する潜熱蓄熱材の充填率は32.6%である。また、蓄熱タンク51には、排熱温水入口53と排熱温水出口54が対角位置に設けられ、給湯水循環通路55が蓄熱容器52に沿って蛇行するように設けられている。
また、潜熱蓄熱装置60は、図6及び表2に示すように、縦幅330(mm)、横幅330(mm)、高さ900(mm)、容積98(L)の箱型に形成された蓄熱タンク61に、ポリプロピレン製の球状の蓄熱容器62が多数収納されている。潜熱蓄熱材の総量は、22.7(kg)であり、蓄熱タンク61に対する潜熱蓄熱材の充填率は21.8%である。また、蓄熱タンク61には、排熱温水入口63と排熱温水出口64が上下に設けられ、給湯水循環通路65が全ての蓄熱容器62を囲うように螺旋状に設けられている。
【0033】
潜熱蓄熱装置の蓄熱特性に関する実験について説明する。表3に実験条件を示す。
【0034】
【表3】
Figure 0004388253
【0035】
この実験では、表3に示すように、潜熱蓄熱装置50に対しては、給湯は行わずに、400(W)で加熱した排熱温水を1.0(L/min)で蓄熱タンク51に供給して行った。一方、潜熱蓄熱装置60に対しては、給湯は行わずに、1000(W)で加熱した排熱温水を4.5(L/min)で蓄熱タンク61に供給して行った。ここで、加熱量及び排熱温水流量が相違するのは、装置サイズの相違を考慮したためである。図7に潜熱蓄熱装置50の実験結果を示し、図8に潜熱蓄熱装置60の実験結果を示す。
【0036】
図7及び図8に示すように、潜熱蓄熱装置50,60の何れも蓄熱が完了する時点(排熱温水入口の温度が75℃になる時点)において潜熱蓄熱材への蓄熱が完了(潜熱蓄熱材が固体から液体に完全に変化した状態)し、目標仕様(蓄熱速度:潜熱蓄熱装置50は100W、潜熱蓄熱装置60は1000W)を満足している。しかし、潜熱蓄熱装置50では、図7に示すように、潜熱蓄熱材が実験開始後100分頃から潜熱蓄熱を開始し、実験開始後160分頃に潜熱蓄熱を完了し、潜熱蓄熱に要した時間は60分程度である。それに対して、潜熱蓄熱装置60では、図8に示すように、潜熱蓄熱材が実験開始後180分頃から潜熱蓄熱を開始し、実験開始後420分頃に潜熱蓄熱を完了し、潜熱蓄熱に要した時間は240分程度である。加熱量を増やせば、潜熱蓄熱に要する時間を短縮することは可能であるが、加熱量が潜熱蓄熱材への蓄熱量を上回ると、潜熱蓄熱材への蓄熱が完了する前に、排熱温水入口の温度が75℃に到達することになる。潜熱蓄熱装置50と潜熱蓄熱装置60とでは、加熱量が異なるが、それぞれ、排熱温水入口温度が75℃に達する時点で潜熱蓄熱材への蓄熱が完了している。潜熱蓄熱装置50は、潜熱蓄熱装置60より潜熱蓄熱材の充填率が10%程度高いにもかかわらず、潜熱蓄熱に要した時間は4分の1程度である。よって、潜熱蓄熱装置50は、潜熱蓄熱装置60より蓄熱速度が4倍程度速いといえる。
【0037】
これは、潜熱蓄熱装置50は、蓄熱容器62より蓄熱性能の優れた蓄熱容器52を使用しているからである(図3参照)。
それに加えて、潜熱蓄熱装置50では、排熱温水が蓄熱容器52…に沿って蛇行して流れるのに対して、潜熱蓄熱装置60では排熱温水が蓄熱容器62…の隙間に入り込むようにして流れており、潜熱蓄熱装置50は、潜熱蓄熱装置60より排熱温水の流速が速く、高効率で熱伝達を行うからである。
また、潜熱蓄熱装置50は、蓄熱容器52…が蓄熱タンク51内に分散して設けられ、排熱温水が潜熱蓄熱材全体と熱交換するのに対して、潜熱蓄熱装置60は、蓄熱容器62が蓄熱タンク61の中心部に偏在しているため、排熱温水が蓄熱タンク61の中心部に存在する潜熱蓄熱材と熱交換しにくく、潜熱蓄熱装置50は、潜熱蓄熱装置60と比較して排熱温水と潜熱蓄熱材全体との熱交換率が高いからである。
【0038】
次に、潜熱蓄熱装置の放熱特性に関する実験について説明する。表4に実験条件を示す。
【0039】
【表4】
Figure 0004388253
【0040】
この実験では、表4に示すように、潜熱蓄熱装置50に対しては、給湯開始時における潜熱蓄熱材の温度を60℃、排熱温水の温度を60℃に設定し、排熱温水を加熱せずに1.0(L/min)で蓄熱タンク51に供給するとともに、給湯水を1.0(L/min)で給湯水循環通路55に供給して行った。一方、潜熱蓄熱装置60に対しては、給湯開始時における潜熱蓄熱材の温度を60℃、排熱温水の温度を65℃に設定し、排熱温水を加熱せずに4.5(L/min)で蓄熱タンク61に供給するとともに、給湯水を10.0(L/min)で給湯水循環通路65に供給して行った。ここで、給湯開始時の排熱温水の温度及び給湯量が相違するのは、装置サイズの相違を考慮したためである。尚、本実験では、一般的に、給湯水は、入浴や炊事などで使用され、40℃程度の給湯水の需要が高いので、給湯水入口と給湯水出口の温度差を20℃以上に維持できる時間(以下、「給湯可能時間」という。)について確認した。図9にその実験結果を示す。
【0041】
図9を参照すると、潜熱蓄熱装置50では、給湯可能時間が7分程度であるのに対して、潜熱蓄熱装置60では、給湯可能時間が4分程度であり、潜熱蓄熱装置50は、給湯可能時間を3分程度長くすることができる。一般的に給湯水は、炊事や洗面などで使用され、給湯可能時間を4分から7分に長くできれば、長くできた時間(本実験では、3分間)は、排熱温水を追い焚きバーナ23で加熱する必要がなく、省エネルギー効果に有効である。
【0042】
このように潜熱蓄熱装置50が潜熱蓄熱装置60より給湯可能時間を長くできるのは、潜熱蓄熱装置50は、潜熱蓄熱装置60の蓄熱容器62より放熱性能が優れた蓄熱容器52を使用しているからである(図4参照)。
それに加えて、潜熱蓄熱装置50では、排熱温水が蓄熱容器52…に沿って蛇行して流れるのに対して、潜熱蓄熱装置60では、排熱温水が蓄熱容器62…の隙間に入り込むようにして流れており、潜熱蓄熱装置50は、潜熱蓄熱装置60より排熱温水の流速が速く、高効率で熱伝達を行うからである。
【0043】
従って、潜熱蓄熱装置は、板状の蓄熱容器52を箱状の蓄熱タンク51に所定の間隔をもってずらして配置することにより、蓄熱タンク51に対する潜熱蓄熱材の充填率を高くして蓄熱能力の向上を図りつつ、蓄熱特性及び放熱特性を飛躍的に向上させることができることを確認できた。
【0044】
以上詳細に説明した通り、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3によれば、蓄熱タンク13を箱型に形成したので、箱型のパッケージに納めたときに、蓄熱タンク13とパッケージとの間に形成されるデッドスペースを小さくすることができ、パッケージ全体から見た蓄熱密度を大きくすることができる。それに加えて、箱型の蓄熱容器14に潜熱蓄熱材を充填し、潜熱蓄熱材の容積に対する表面積の割合を向上させたので、潜熱蓄熱材の外周面と内部とを同程度に相変化させることができる。そして、そうした蓄熱容器14を蓄熱タンク13に所定の間隔をもってずらして配置し、潜熱蓄熱材を蓄熱タンク13内に分散させたので、排熱温水の流速が速くなり、蓄熱容器14との相乗効果により、潜熱蓄熱装置3の蓄熱特性及び放熱特性を飛躍的に向上させることができる。
【0045】
また、給湯水は、蓄熱タンク13を通過する際に給湯水循環通路17を介して排熱温水から熱伝達されて加熱されるので、従来技術で説明した排熱利用回路103、熱交換器107、排熱利用循環ポンプ108等を別途設ける必要がなく、構造を簡素化して、装置サイズを小さくすることができる。
【0046】
(第2実施の形態)
続いて、本発明の潜熱蓄熱装置の第2実施の形態について説明する。第2実施の形態の潜熱蓄熱装置は、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3と蓄熱容器が相違し、その他は第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3と同様の構造である。よって、ここでは、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3と相違する点についてのみ説明し、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3と同様の構成には同一符号を付することにする。
【0047】
図10は、第2実施の形態の潜熱蓄熱装置で使用される蓄熱容器30の概略構成図である。蓄熱容器30は、熱伝達率が高い金属を板状に形成したものであって、金属製の伝熱フィン31…,32…が外壁と内壁にそれぞれ垂設されている。外壁の伝熱フィン31…は、蓄熱タンク13内を流れる排熱温水の流れと平行に設けられる一方、内壁の伝熱フィン32…は、潜熱蓄熱材が融解する際に液相の自然対流を妨げないように垂直方向に設けられている。蓄熱容器30は、第1実施の形態の蓄熱容器14と同様に、蓄熱タンク13に収納される。
【0048】
このような蓄熱容器30を使用する第2実施の形態の潜熱蓄熱装置では、蓄熱タンク13の排熱温水入口15に供給された排熱温水が、蓄熱容器30に沿って蛇行して流れ、排熱温水出口16から燃料電池2の熱交換器11に排出される。各々の蓄熱容器30では、排熱温水の熱が伝熱フィン31と側面に伝達され、伝熱フィン32を含めた蓄熱容器30全体が短時間で均一な温度になるため、潜熱蓄熱材は、蓄熱容器30の側面に接した部分が加熱されるとともに、伝熱フィン32により内部も加熱される。
【0049】
そして、給湯水循環通路17に給湯水を循環させ、給湯水循環通路17を介して給湯水を排熱温水で加熱する。このとき、潜熱蓄熱材が保有している熱は、蓄熱容器30の側面と伝熱フィン32に熱伝達され、その後、蓄熱容器30の側面及び伝熱フィン31から排熱温水に熱伝達される。
【0050】
よって、第2実施の形態の潜熱蓄熱装置においては、伝熱フィン31,32を蓄熱容器30に設けたので、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3の蓄熱容器14より伝熱面積が増大し、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3より伝熱特性を向上させることができる。
【0051】
(第3実施の形態)
続いて、本発明の潜熱蓄熱装置の第3実施の形態について説明する。第3実施の形態の潜熱蓄熱装置は、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3と蓄熱容器の相違し、その他は第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3と同様の構造である。よって、ここでは、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3と相違する点についてのみ説明し、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3と同一の構成については同一符号を付することにする。
【0052】
図11は、第2実施の形態の潜熱蓄熱装置で使用される蓄熱容器40の概略構成図である。蓄熱容器40は、幅の異なる板状の小型容器40a,40b,40cを連設したものであり、小型容器40b,40cと蓄熱タンク13との間に排熱温水が流入するよう構成されている。そして、小型容器40a,40b,40cの間に流路41,42が形成され、小型容器40b,40cと蓄熱タンク13との間に流入した排熱温水が流れるようになっている。蓄熱容器40は、第1実施の形態の蓄熱容器14と同様に蓄熱タンク13に収納される。
【0053】
このような蓄熱容器40を使用する第2実施の形態の潜熱蓄熱装置は、排熱温水入口15から蓄熱タンク13に供給された排熱温水が、蓄熱容器40に沿って蛇行して流れ、排熱温水出口16から排熱回収回路12を介して燃料電池2の熱交換器11に排出される。ここで、排熱温水は、蓄熱タンク13の内壁に衝突して方向転換するときに、蓄熱タンク13の内壁と小型容器40b,40cとの間に形成された隙間に入り込み、流路41,42に沿って流れる。蓄熱容器40では、小型容器40a,40b,40cが排熱温水に加熱されて均一な温度になり、潜熱蓄熱材をそれぞれ加熱するため、蓄熱容器40の潜熱蓄熱材を内部から加熱することができる。
【0054】
そして、給湯水循環通路17に給湯水を循環させると、排熱温水が給湯水循環通路17を介して給湯水に熱伝達し、給湯水を加温する。これに伴って、蓄熱容器40では、小型容器40a,40b,40cが潜熱蓄熱材から排熱温水に熱伝達するため、潜熱蓄熱材の内部から排熱温水に速やかに熱伝達される。
【0055】
よって、第3実施の形態の潜熱蓄熱装置においては、蓄熱容器40は、流路41,42を形成されたことにより、第1実施の形態の潜熱蓄熱装置3の蓄熱容器14より伝熱面積が増大したので、第1実施の形態の蓄熱容器14と比較して伝熱特性を向上させることができる。
【0056】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で、例えば、以下のように実施することもできる。
【0057】
(1)前記第1実施の形態では、潜熱蓄熱装置3を家庭用コージェネレーション装置1に使用した。それに対し、燃料電池又はガスエンジン、ガスタービン等の熱源機を備える様々なシステムに使用することも可能である。
【0058】
(2)上記第3実施の形態では、蓄熱容器40を分割するようにして流路41,42を設けた。それに対し、板状の蓄熱容器にチューブを貫通させて、排熱温水の流路を形成するようにしてもよい。
【0059】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明の構成によれば、蓄熱容器の偏在や熱媒体流体の偏流を防止して全ての潜熱蓄熱材を有効利用できるとともに、パッケージ全体から見た蓄熱密度を増大させることができるので、蓄熱特性及び放熱特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態の潜熱蓄熱装置が使用された家庭用ガスコージェネレーションシステムの概略構成図である。
【図2】第1実施の形態の潜熱蓄熱装置の概略構成図である。
【図3】蓄熱容器の蓄熱性能に関する実験の実験結果であって、縦軸に潜熱蓄熱材温度(℃)を示し、横軸に経過時間(min)を示す。
【図4】蓄熱容器の放熱性能に関する実験の実験結果であって、縦軸に潜熱蓄熱材温度(℃)を示し、横軸に経過時間(min)を示す。
【図5】潜熱蓄熱装置の蓄熱特性及び放熱特性に関する実験で使用される潜熱蓄熱装置を示す図である。
【図6】潜熱蓄熱装置の蓄熱特性及び放熱特性に関する実験で使用される潜熱蓄熱装置を示す図である。
【図7】潜熱蓄熱装置の蓄熱特性に関する実験の実験結果であって、縦軸に温度(℃)を示し、横軸に経過時間(min)を示す。
【図8】潜熱蓄熱装置の蓄熱特性に関する実験の実験結果であって、縦軸に温度(℃)を示し、横軸に経過時間(min)を示す。
【図9】潜熱蓄熱装置の放熱特性に関する実験の実験結果であって、縦軸に温度差(℃)、横軸に給湯時間(min)を示す。
【図10】本発明の第2実施の形態の潜熱蓄熱装置で使用される蓄熱容器の概略構成図を示す。
【図11】本発明の第3実施の形態の潜熱蓄熱装置で使用される蓄熱容器の概略構成図を示す。
【図12】従来の潜熱蓄熱装置の概略構成図である。
【符号の説明】
2 燃料電池
3 潜熱蓄熱装置
12 排熱回収回路
13 蓄熱タンク
14,30,40 蓄熱容器
17 給湯水循環通路
31,32 伝熱フィン
41,42 流路

Claims (2)

  1. 潜熱蓄熱材を充填した蓄熱容器を多数収納した蓄熱タンクを備え、前記蓄熱タンクに熱媒体流体を循環させて、前記熱媒体流体と前記潜熱蓄熱材との間で熱交換を行うことにより、前記潜熱蓄熱材を相変化させて蓄熱を行う潜熱蓄熱装置において、
    前記蓄熱タンクを箱型に形成する一方、前記蓄熱容器を板状に形成し、
    前記蓄熱タンクに前記蓄熱容器を所定の間隔を持たせてずらして連設したことと、
    前記蓄熱タンクに給湯水が流れる給湯水循環通路を、前記蓄熱容器の側面に接して前記蓄熱タンク内を蛇行するように設けたこと、
    前記蓄熱容器の外壁に、前記蓄熱タンク内を流れる熱媒体流体の流れと平行に設けられた第1伝熱フィンを有すること、
    前記蓄熱容器の内壁に、前記潜熱蓄熱材が融解する際に液層の自然対流を妨げないように垂直方向に設けられた第2伝熱フィンを有すること、
    を特徴とする潜熱蓄熱装置。
  2. 請求項1に記載の潜熱蓄熱装置であって、
    前記蓄熱容器が、幅の異なる板状の小型容器を連設したものであり、前記小型容器の間に前記熱媒体流体が流れる流路を形成していること、を特徴とする潜熱蓄熱装置。
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