JP6628626B2 - 開放燃焼式温風暖房機 - Google Patents
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Description
つまり、送風機が作動すると、温風通風路を通して、吸気口に直接吸引作用すると共に、燃焼ガス吹出口、燃焼室、空気取入口を介して吸気口に吸引作用して、吸気口から取り入れられた空気が、直接、温風通風路の上流端に導入されると共に、空気取入口から燃焼室内に導入される。
そして、バーナによって、燃焼室内において、空気取入口から導入された空気を燃焼用空気として燃料が燃焼され、その燃焼ガスが燃焼ガス吹出口から温風通風路に吹き出されて、吸気口から直接温風通風路に導入された空気と混合されて温風が生成され、その温風が温風通風路を通風して、温風吹出口から暖房対象空間に吹き出されるのである。
このように電気ヒータを具備した開放燃焼式温風暖房機として、従来、例えば、以下に説明するものが提案されている。
吸気口からの空気と燃焼ガスとが混合された温風を通風させるための温風通風路(以下、バーナ用の温風通風路と記載する場合がある)と送風機(以下、バーナ用の送風機と記載する場合がある)とは別に、上流端が吸気口に連通し且つ下流端が温風吹出口に連通する電気ヒータ用の温風通風路、及び、その電気ヒータ用の温風通風路を通して吸気口に吸引作用すると共に、吸気口からの空気を電気ヒータ用の温風通風路を通風させて温風吹出口から吹き出すように通風作用する電気ヒータ用の送風機が設けられ、電気ヒータが、電気ヒータ用の温風通風路内に設けられたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
又、電気ヒータがバーナ用の温風通風路内に設けられて、バーナ用の送風機の通風作用により温風通風路を通風する空気を電気ヒータによって加熱するように構成されたものもあった(例えば、特許文献3の第3図参照。)。
又、特許文献1及び特許文献2のいずれの開放燃焼式温風暖房機でも、電気ヒータが電気ヒータ用の温風通風路内に設けられているため、電気ヒータが作動されて赤熱すると、その赤熱による赤色光が温風吹出口から洩れ易かった。そして、電気ヒータの赤熱による赤色光が温風吹出口から洩れると、開放燃焼式温風暖房機に異常がないにも拘らず過熱状態になっているかの違和感を使用者に感じさせる虞があった。
しかしながら、電気ヒータが電気ヒータ用の温風通風路内に設けられると、その電気ヒータからの輻射熱により、温度センサや温度ヒューズにより過熱状態が誤検知されて、過熱防止処理が不必要に行われる虞があった。
しかしながら、電気ヒータがバーナ用の温風通風路内に設けられると、その電気ヒータからの輻射熱により、温度センサや温度ヒューズにより過熱状態が誤検知されて、過熱防止処理が不必要に行われる虞があった。
下方に前記吸気口に連通する空気取入口を備え且つ上方に燃焼ガス吹出口を備えた燃焼室、及び、
上流側が前記吸気口と前記燃焼ガス吹出口とに連通し、且つ、下流端が前記温風吹出口に連通する温風通風路が設けられ、
前記燃焼室内に、バーナが、前記空気取入口から前記燃焼室内に導入される空気を燃焼用空気として燃料を燃焼し、且つ、燃焼ガスを前記燃焼ガス吹出口から吹き出すように設けられ、
前記温風通風路を通して前記吸気口と前記燃焼ガス吹出口とに吸引作用すると共に、前記吸気口からの空気と前記燃焼ガス吹出口からの燃焼ガスとが混合された温風を前記温風通風路を通風させて、前記温風吹出口から吹き出すように通風作用する送風機が設けられた開放燃焼式温風暖房機であって、その特徴構成は、
前記燃焼室内において、前記バーナにより上方向きに形成される火炎の横側方における、前記送風機の通風作用により空気が通風し且つ前記火炎に接触しない位置に、電気ヒータが前記燃焼室内に放熱可能に配置されている点にある。
又、燃焼室は、燃焼室形成体等によって区画された空間として形成されるので、そのような区画された燃焼室内に電気ヒータを配置することにより、電気ヒータの赤熱による赤色光が温風吹出口から洩れるのを、効果的に抑制することができる。
更には、過熱状態の検知用として、温風通風路内の温度を検出可能に設けられた温度センサや、温風通風路内からの伝熱により加熱可能に設けられた温度ヒューズが、電気ヒータからの輻射熱により加熱されることがないようにすることが可能であるので、過熱防止処理が不必要に行われるのを回避することができる。
ところで、電気ヒータが燃焼室内に設けられるにしても、燃焼室内において、バーナにより上方向きに形成される火炎の横側方における、送風機の通風作用により空気が通風し且つ火炎に接触しない位置に設けられることにより、バーナの燃焼熱による電気ヒータの加熱を抑制できるので、電気ヒータの耐久性の低下を十分に抑制できることは勿論である。
従って、電気ヒータを具備しながらも、大型化及び高価格化を回避でき、又、異常ではないにも拘らず過熱状態になっているかの違和感を使用者に感じさせるのを回避でき、更には、過熱状態でないにも拘らず過熱防止処理が不必要に行われるのを回避できる開放燃焼式温風暖房機を提供することができる。
前記吸気口が前記本体ケースの後面に設けられ、前記温風吹出口が前記本体ケースの前面下部に設けられ、
前記バーナが、複数の炎孔を列状に備えて構成されて、その炎孔の並び方向を左右方向に沿わせた姿勢で、前記燃焼室内に設けられ、
前記温風通風路が、温風の通風方向を下向きにする状態で、前記燃焼室の前方に設けられ、
前記燃焼室内において前記電気ヒータを配置するヒータ配置領域が、前記燃焼室内における前記火炎と前記燃焼室の後方を区画する燃焼室後板との間、又は、前記火炎と前記燃焼室の前方を区画する燃焼室前板との間で、左右方向に延びる領域に設定されている点にある。
又、温風吹出口が本体ケースの前面下部に設けられ、温風通風路が、温風の通風方向を下向きにする状態で燃焼室の前方に設けられていることから、燃焼室の上方の燃焼ガス吹出口が温風吹出口よりも上方に位置することとなり、電気ヒータの赤熱による赤色光が温風吹出口から洩れるのを確実に防止することができる。
従って、壁面等の前方にコンパクトに設置することができ、しかも、異常ではないにも拘らず過熱状態になっているかの違和感を使用者に感じさせるのを確実に回避することができる。
従って、壁面等の前方にコンパクトに設置することができるようにしながら、電気ヒータによる暖房能力を一層高めることができる。
前記シーズヒータが、各直線状部の長手方向を左右方向に沿わせた姿勢で、前記ヒータ配置領域に配置されている点にある。
しかも、電気ヒータの制御構成を一系統にすることができるので、制御構成の複雑化による高価格化を回避することができる。
従って、価格の上昇を抑制しながら、電気ヒータによる暖房能力を更に高めることができる。
前記本体ケース内に、前記温風通風路を形成する通風路形成体が、前記吸気口の上縁部から前記燃焼室の上方を覆う状態で前方に延びて下向きに屈曲し、更に、前記燃焼室前板の前方を覆う状態で下方に延びて、前記温風吹出口の上縁部に連なる形態で設けられて、
前記温風通風路が、前記燃焼室の上方を前方に延びて下方に屈曲し、更に、前記燃焼室の前方を下方に延びる形態で設けられている点にある。
従って、温風通風路を形成する構成の簡略化により、電気ヒータを具備した開放燃焼式温風暖房機の低価格化を図ることができる。
前記燃焼室前板の上端部が、斜め上後方に屈曲され、
前記火炎の後方に設定される前記ヒータ配置領域としての火炎後方ヒータ配置領域が、前記燃焼室後板の上端側の斜め上前向き屈曲部よりも下方の領域に設定され、
前記火炎の前方に設定される前記ヒータ配置領域としての火炎前方ヒータ配置領域が、前記燃焼室前板の上端側の斜め上後ろ向き屈曲部よりも下方の領域に設定されている点にある。
そして、そのような火炎後方ヒータ配置領域や火炎前方ヒータ配置領域に電気ヒータを配置することにより、バーナの燃焼熱による電気ヒータの加熱を一層抑制できるので、電気ヒータの耐久性を向上することができる。
従って、電気ヒータの耐久性を向上することによって、電気ヒータを具備した開放燃焼式温風暖房機の耐久性を向上することができる。
前記バーナが、前記炎孔から噴出する燃料を前記複数の燃焼室で段階的に燃焼させる多段階燃焼型に構成され、
最上段の燃焼室の後方を区画する前記燃焼室後板としての上段燃焼室後板が、前記直下燃焼室の後方を区画する前記燃焼室後板としての直下燃焼室後板に対向し且つ当該直下燃焼室後板よりも上方に延びる状態で設けられ、
前記最上段の燃焼室の前方を区画する前記燃焼室前板としての上段燃焼室前板が、前記直下燃焼室の前方を区画する前記燃焼室前板としての直下燃焼室前板に対向し且つ当該直下燃焼室前板よりも上方に延びる状態で設けられ、
前記火炎の後方に設定される前記ヒータ配置領域としての火炎後方ヒータ配置領域が、前記上段燃焼室後板と、前記直下燃焼室後板及び当該直下燃焼室後板にて形成される前記直下燃焼室の後面を上方に仮想的に伸ばした仮想延伸後面との間に設定され、
前記火炎の前方に設定される前記ヒータ配置領域としての火炎前方ヒータ配置領域が、前記上段燃焼室前板と、前記直下燃焼室前板及び当該直下燃焼室前板にて形成される前記直下燃焼室の前面を上方に仮想的に伸ばした仮想延伸前面との間に設定されている点にある。
つまり、上下方向に並べられた複数の燃焼室において、上方の燃焼室ほど、燃焼ガス及び燃焼用空気を含めた流体流量が多くなって、燃焼室内の温度が低くなるので、火炎後方ヒータ配置領域や火炎前方ヒータ配置領域が上述のように設定されることにより、火炎後方ヒータ配置領域や火炎前方ヒータ配置領域が、極力温度の低い領域に設定される。
従って、電気ヒータの耐久性を更に向上することによって、電気ヒータを具備した開放燃焼式温風暖房機の耐久性を更に向上することができ、しかも、更なる低NOx化を図ることができる。
図1〜図4に示すように、開放燃焼式温風暖房機は、吸気口11及び温風吹出口12が設けられた本体ケース13内に、下方に吸気口11に連通する空気取入口2を備え且つ上方に燃焼ガス吹出口3を備えた燃焼室1、及び、上流側が吸気口11と燃焼ガス吹出口3とに連通し、且つ、下流端が温風吹出口12に連通する温風通風路14が設けられて構成されている。
又、図2〜図4に示すように、燃焼室1内に、ガスバーナ15が、空気取入口2から燃焼室1内に導入される空気を燃焼用空気としてガス燃料を燃焼し、且つ、燃焼ガスを燃焼ガス吹出口3から吹き出すように設けられている。
更に、温風通風路14を通して吸気口11と燃焼ガス吹出口3とに吸引作用すると共に、吸気口11からの空気と燃焼ガス吹出口3からの燃焼ガスとが混合された温風を温風通風路14を通風させて、温風吹出口12から吹き出すように通風作用する送風機16が設けられている。
図2〜図4に示すように、ガスバーナ15、送風機16、燃焼室1及び温風通風路14等を一体的に組み付けて、温風を生成して温風吹出口12から吹き出す温風生成ユニットUが構成され、その温風生成ユニットUが、本体ケース13内に設けられている。
本体ケース13は、前後方向の寸法が左右方向の寸法よりも小さい横断面形状が長方形状となる薄型形状に構成され、吸気口11が本体ケース13の後面に設けられ、温風吹出口12が本体ケース13の前面下部に設けられている。燃焼室1も、本体ケース13の薄型形状に対応して、前後方向の寸法が左右方向の寸法よりも小さい薄型形状に構成されている。
そして、この実施形態では、燃焼室1内において電気ヒータ8を配置するヒータ配置領域Zが、燃焼室1内における火炎Fと燃焼室1の後方を区画する燃焼室後板4との間、又は、火炎Fと燃焼室1の前方を区画する燃焼室前板5との間で、左右方向に延びる領域に設定されている。
つまり、燃焼室1として、それぞれ、下方に吸気口11に連通する空気取入口2を有し且つ上方に燃焼ガス吹出口3を有する複数の燃焼室1が、それぞれ、直ぐ下方の燃焼室1である直下燃焼室1Aの燃焼ガス吹出口3から燃焼ガスと共に導入される未燃のガス燃料を、それぞれの空気取入口2から導入される燃焼用空気により燃焼可能な状態で、上下方向に並べて設けられている。
この実施形態では、燃焼室1が2室設けられて、ガスバーナ15が、2段階燃焼型に構成されている。
以下の説明では、2室の燃焼室1のうち、下方の燃焼室1(直下燃焼室1Aに相当する)を、下段燃焼室1Aと記載し、上方の燃焼室1(最上段の燃焼室に相当する)を、上段燃焼室1Bと記載する場合がある。上段燃焼室1Bは、前後方向の寸法が左右方向の寸法よりも小さい薄型形状に構成され、下段燃焼室1Aは、左右方向に長い上段燃焼室1Bに対応して、左右方向に長い細長状に構成されている。
又、下段燃焼室1Aの空気取入口2を下段用空気取入口2Aと記載し、下段燃焼室1Aの燃焼ガス吹出口3を下段用燃焼ガス吹出口3Aと記載する場合がある。
又、上段燃焼室1Bの空気取入口2を上段用空気取入口2Bと記載し、上段燃焼室1Bの燃焼ガス吹出口3を上段用燃焼ガス吹出口3Bと記載する場合がある。
尚、以下の説明において、左右、前後、上下の方向を用いて各部材の形状、各部材の配置関係等を説明するに当たっては、左右、前後及び上下の各方向は、図1〜図4の各図中で各部材に対応する方向として説明する。
温風生成ユニットUは、正面視で左側の左側板17及び右側の右側板18に、ガスバーナ15、内部に下段燃焼室1Aを形成する下段燃焼室形成体6、上段燃焼室1Bの後方を区画する燃焼室後板4としての上段燃焼室後板4B、上段燃焼室1Bの前方を区画する燃焼室前板5としての上段燃焼室前板5B、温風通風路14を形成する通風路形成体19、送風機16、及び、送風機16の羽根体16fの収納空間を形成するファンケース20等を支持した形態に、ユニット化されている。
バーナ本体15mは、左右方向に長い細長状に構成されて、その内部空間に混合管15pから混合気が供給されるように、混合管15pの上方に連通状態で接続され、このバーナ本体15mの上面部に、左右方向に沿って、複数の炎孔15hが列状に形成されている。
そして、炎孔15hの並び方向を左右方向に沿わせた姿勢で、バーナ本体15mをバーナ挿通孔7に挿入させた状態で、ガスバーナ15を下段燃焼室形成体6に支持させ、そのようにガスバーナ15を支持させた下段燃焼室形成体6が、左側板17及び右側板18に支持されている。
このような上段燃焼室前板5Bが、その樋状底部5Bgにてガスバーナ15の下方を覆い、且つ、その本体部5Bmが下段燃焼室1Aの前方を区画する燃焼室前板5としての下段燃焼室前板5A(下段燃焼室形成体6の前壁に相当する)に間隔を隔てて対向して、下段燃焼室前板5Aよりも上方に延びる状態で、左側板17及び右側板18に支持されている。ちなみに、下段燃焼室前板5Aは、直下燃焼室前板に相当する。
このような上段燃焼室後板4Bが、その下端縁が上段燃焼室前板5Bの板状縁部5Beの上方に間隔を隔てて位置し、且つ、その本体部4Bmが下段燃焼室12Aの後方を区画する燃焼室後板4としての下段燃焼室後板4A(下段燃焼室形成体6の後壁に相当する)に間隔を隔てて対向して、下段燃焼室後板4Aよりも上方に延びる状態で、左側板17及び右側板18に支持されている。ちなみに、下段燃焼室後板4Aは、直下燃焼室後板に相当する。
そして、左側板17と右側板18との間に、上段燃焼室前板5Bの本体部5Bmと下段燃焼室前板5Aの下端縁とにより形成される左右方向に細長い開口部、及び、上段燃焼室後板4Bの本体部4Bmと下段燃焼室後板4Aの下端縁とにより形成される左右方向に細長い開口部が、上段用空気取入口2Bとされる。
又、左側板17と右側板18との間に、上段燃焼室前板5Bの斜め上後ろ向き屈曲部5Btの上端縁と、上段燃焼室後板4Bの斜め上前向き屈曲部4Btの上端縁とにより形成される左右方向に細長い開口部が、上段用燃焼ガス吹出口3Bとされる。
そこで、送風機16の吸引作用により、上段用燃焼ガス吹出口3Bから燃焼ガスが吹き出し易くするために、上段燃焼室前板5Bにおける斜め上後ろ向き屈曲部5Btの屈曲位置は、上段燃焼室後板4Bにおける斜め上前向き屈曲部4Btの屈曲位置よりも多少低くすると共に、斜め上後ろ向き屈曲部5Btの上端縁の高さも、斜め上前向き屈曲部4Btの高さよりも多少低くしている。つまり、上段用燃焼ガス吹出口3Bが、斜め上前向きに開口するように設けられている。
このような通風路形成体19が、そのフード部19hにて上段燃焼室1Bの上方を覆い、且つ、その本体部19mが上段燃焼室前板5Bの前方に間隔を隔てて対向するように位置させた状態で、左側板17及び右側板18に支持されている。
このように通風路形成体19が左側板17及び右側板18に支持された状態では、通風路形成体19の本体部19mは、上段燃焼室前板5Bの樋状底部5Bgの下端よりも下方に延びる状態となっている。
このようなファンケース20が、長手方向を左右方向に沿わせた姿勢で、その開口部を斜め上前向きに向けて、通風路形成体19の下端部と上段燃焼室前板5Bの下端部とにより形成される斜め下後ろ向きの開口部に対向させた状態で、左側板17及び右側板18に支持されている。
又、温風生成ユニットUの前面部には、左側板17の前端縁、右側板18の前端縁、通風路形成体14の下端縁及びファンケース20の前端縁により、前方視で左右方向に長い細長矩形状の温風吹出用開口部24が形成される。
又、本体ケース13の前面の下部には、温風生成ユニットUの温風吹出用開口部24と略同形状の温風吹出口12が形成されている。
そして、このように温風生成ユニットUが本体ケース13内に配設されることで、温風通風路14の上流側が、上段用燃焼ガス吹出口3Bに連通すると共に、その上段用燃焼ガス吹出口3Bを介して下段用燃焼ガス吹出口3Aに連通し、並びに、空気取入用開口部22を介して吸気口11に連通し、下流端が温風吹出口12に連通することになる。
又、下段用空気取入口2A及び上段用空気取入口2B夫々が、温風生成ユニットUの連通用開口部23を介して、吸気口11に連通することになる。
又、吸気口11が、本体ケース13の後面における、燃焼ガス吹出口3(具体的には、上段用燃焼ガス吹出口3B)よりも上方に対応する部位にまで開口するように設けられ、本体ケース13内に、温風通風路14を形成する通風路形成体19が、吸気口11の上縁部から燃焼室1(具体的には、上段燃焼室1B)の上方を覆う状態で前方に延びて下向きに屈曲し、更に、燃焼室前板5(具体的には、上段用燃焼室前板5B)の前方を覆う状態で下方に延びて、温風吹出口12の上縁部に連なる形態で設けられて、温風通風路14が、燃焼室1(具体的には、上段燃焼室1B)の上方を前方に延びて下方に屈曲し、更に、燃焼室1(具体的には、上段燃焼室1B)の前方を下方に延びる形態で設けられていることになる。
送風機16を作動させることにより、温風通風路14を通して、吸気口11及び上段用燃焼ガス吹出口3Bに吸引作用し、上段用燃焼ガス吹出口3B、上段燃焼室1B、上段用空気取入口2B及び連通用開口23を介して吸気口11に吸引作用すると共に、上段用燃焼ガス吹出口3B、上段燃焼室1B、下段用燃焼ガス吹出口3A、下段燃焼室1A、下段用空気取入口2A及び連通用開口23を介して吸気口11に吸引作用し、並びに、バイパス風路25を通して吸気口11に吸引作用する。
すると、吸気口11から取り入れられた空気は、直接、温風通風路14の上流端に導入され、並びに、連通用開口部23を介して、下段用空気取入口2Aから下段燃焼室1A内に二次燃焼用空気として導入されると共に、上段用空気取入口2Bから上段燃焼室1B内に二次燃焼用空気として導入され、更には、バイパス風路25を通って、下段燃焼室1A及び上段燃焼室1Bを迂回して温風通風路14に導入される。
そして、一次燃焼による燃焼ガス及び二次燃焼による燃焼ガスが上段用燃焼ガス吹出口3Bから温風通風路14に吹き出されて、吸気口11から直接温風通風路14の上流端に導入された空気と混合されて温風が生成され、その温風が温風通風路14を通風し、途中でバイパス風路25を通して吸気口11から直接取り入れられた空気が混合されながら、温風吹出口12から本体ケース1外に吹き出される。
又、火炎前方ヒータ配置領域Zfは、左側板17と右側板18の間において、二次火炎Fbと上段用燃焼室前板5Bとの間、及び、下段燃焼室前板5Aと上段用燃焼室前板5Bとの間の領域、即ち、下段燃焼室1Aで形成される一次火炎Fa及び上段燃焼室1Bで形成される二次火炎Fbと上段用燃焼室前板5Bとの間の領域に設定されている。
更には、火炎後方ヒータ配置領域Zrが、上段燃焼室後板4Bの本体部4Bmと、下段燃焼室後板4A及び当該下段燃焼室後板4Aにて形成される下段燃焼室1Aの後面を上方に仮想的に伸ばした仮想延伸後面Srとの間に設定され、火炎前方ヒータ配置領域Zfが、上段燃焼室前板5Bの本体部5Bmと、下段燃焼室前板5A及び当該下段室前板5Aにて形成される下段燃焼室1Aの前面を上方に仮想的に伸ばした仮想延伸前面Sfとの間に設定されている。
又、図2に示すように、火炎後方ヒータ配置領域Zrの下端は、下段燃焼室後板4Aの下端縁に設定され、火炎前方ヒータ配置領域Zfの下端は、下段燃焼室前板5Aの下端縁に設定される。
更に、1本のシーズヒータ81が、2本の直線状部81pを平行状態に備えた形態のU字状に屈曲され、そのU字状のシーズヒータ81が、各直線状部81pの長手方向を左右方向に沿わせた姿勢で、火炎後方ヒータ配置領域Zrに配置されている。
火炎後方ヒータ配置領域Zrにおけるシーズヒータ81の上下方向での配置領域について、更に詳細に説明すると、この実施形態では、シーズヒータ81の上下方向での配置領域は、火炎後方ヒータ配置領域Zrの下方側で、大部分が上段燃焼室後板4Bの本体部4Bmと下段燃焼室後板4Aとの間に対応する領域に含まれるように設定される。
送風機16を作動させることにより、先に、ガスバーナ15による温風の生成形態について説明したのと同様に、温風通風路14を通して、吸気口11及び上段用燃焼ガス吹出口3Bに吸引作用し、上段用燃焼ガス吹出口3B、上段燃焼室1B、上段用空気取入口2B及び連通用開口23を介して吸気口11に吸引作用すると共に、上段用燃焼ガス吹出口3B、上段燃焼室1B、下段用燃焼ガス吹出口3A、下段燃焼室1A、下段用空気取入口2A及び連通用開口23を介して吸気口11に吸引作用し、並びに、バイパス風路25を通して吸気口11に吸引作用する。
すると、吸気口11から取り入れられた空気は、連通用開口部23を介して、上段用空気取入口2Bから上段燃焼室1B内に導入され、上段燃焼室1B内において上段燃焼室後板4Bの本体部4Bmと下段燃焼室後板4Aとの間を通流する間に、シーズヒータ81により加熱されたのち、下段用燃焼ガス吹出口3Aから吹き出される空気と混合されて、上段用燃焼ガス吹出口3Bから温風通風路14に吹き出され、吸気口11から直接温風通風路14の上流端に導入された空気と混合されて温風が生成され、その温風が温風通風路14を通流し、途中でバイパス風路25を通して吸気口11から直接取り入れられた空気が混合されながら、温風吹出口12から本体ケース1外に吹き出される。
従って、過熱状態でないにも拘らず、過熱状態になっているかの違和感を使用者に感じさせるのを回避することができる。
そのようにガスバーナ15を2段階燃焼型に構成することにより、上段燃焼室1Bの方が、下段燃焼室1Aに比べて、燃焼ガス及び二次燃焼用空気を含めた流体流量が多くなって、燃焼室内の温度が低くなる。
そして、シーズヒータ81が、そのように温度が比較的低い上段燃焼室1B内において、火炎F(具体的には二次火炎Fb)の後方の二次燃焼用空気の通風域に、火炎Fに接触しないように配置されている。
しかも、シーズヒータ81は、上段燃焼室1B内において、特に、上段燃焼室後板4Bの本体部4Bmと下段燃焼室後板4Aとの間、即ち、二次火炎Fbの後方の下方側で、下段燃焼室後板4Aにより一次火炎Faが遮蔽される領域に配置されている。このことにより、シーズヒータ81が一次火炎Fa及び二次火炎Fbに接触するのを確実に回避できると共に、シーズヒータ81が一次火炎Fa及び二次火炎Fbにより加熱されるのを抑制することができ、更に、シーズヒータ81が通流する空気により冷却されることになる。
従って、ガスバーナ15の燃焼熱によるシーズヒータ81の加熱を効果的に抑制することができるので、シーズヒータ81の耐久性を向上することができ、延いては、開放燃焼式温風暖房機の耐久性を向上することができる。
図3に示すように、ガスバーナ15にガス燃料を供給する燃料供給路32には、ガスバーナ15へのガス燃料の供給を断続する燃料断続弁33、及び、ガスバーナ15へのガス燃料の供給量を調整する燃料調整弁34が設けられている。ちなみに、燃料断続弁33は電磁弁にて構成され、燃料調整弁34は比例電磁弁にて構成される。
又、開放燃焼式温風暖房機の過熱防止用として、通風路形成体19の本体部19mの外面に、温風通風路14内の温度を検出可能に通風路温度センサ36が設けられ、並びに、通風路形成体19のフード部19hの外面に、通風路形成体19からの伝熱により加熱可能に温度ヒューズ37が設けられている。
又、図3に示すように、ガスバーナ15にて形成される火炎F(具体的には、一次火炎Fa)を検出する火炎センサ38が設けられている。
図示を省略するが、操作部31には、ガスバーナ15を熱源として温風を生成するガス燃焼式暖房運転の開始及び停止を指令するガス燃焼運転スイッチ、シーズヒータ81を熱源として温風を生成する電気式暖房運転の開始及び停止を指令するヒータ運転スイッチ、並びに、暖房目標温度を設定する目標温度設定スイッチ等が設けられている。
又、運転制御部30は、ガス燃焼式暖房運転の実行中に、ガス燃焼運転スイッチが再度押されて運転の停止が指令されると、燃料断続弁33及び燃料調整弁34を閉弁すると共に、ファン駆動用モータ16mを停止する消火処理を実行することにより、ガスバーナ1を消火させて、ガス燃焼式暖房運転を停止する。
又、運転制御部30は、ガス燃焼式暖房運転の実行中に、通風路温度センサ36の検出温度が予め設定された過熱防止用設定温度以上になったり、火炎センサ38によりガスバーナ15の立ち消えが検出されると、消火処理を実行してガス燃焼式暖房運転を停止する。
運転制御部30は、電気式暖房運転の実行中に、ヒータ運転スイッチが再度押されて、電気式暖房運転の停止が指令されると、シーズヒータ81及びファン駆動用モータ16mの作動を停止して、電気式暖房運転を停止する。
又、運転制御部30は、電気式暖房運転の実行中に、通風路温度センサ36の検出温度が過熱防止用設定温度以上になると、シーズヒータ81及びファン駆動用モータ16mの作動を停止して、電気式暖房運転を停止する。
そして、温度ヒューズ37は、運転制御部30を構成する電気回路(図示省略)中において、溶断することによって燃料断続弁33及び燃料調整弁34夫々への給電、並びに、シーズヒータ81への給電を停止可能な位置に設けられている。
つまり、開放燃焼式温風暖房機が何らかの要因により過熱しても、運転制御部30の温度が耐熱温度を越えるまでに、温度ヒューズ37が溶断することにより、ガスバーナ15が燃焼中の場合は、燃料断続弁33及び燃料調整弁34が閉じてガスバーナ15が消火され、シーズヒータ81が作動中の場合は、シーズヒータ81の作動が停止されるので、熱により運転制御部30が故障するのが防止される。
(A)火炎後方ヒータ配置領域Zrにおけるシーズヒータ81の配置位置は、上記の実施形態において例示した位置、即ち、上段燃焼室後板4Bの本体部4Bmと下段燃焼室後板4Aとの間に限定されるものではなく、例えば、上段燃焼室後板4Bの本体部4Bmと仮想延伸後面Srとの間の位置でも良い。
又、ガスバーナ15から噴出されるガス燃料を1室の燃焼室1で完全燃焼するように構成して、燃焼室1を1室だけ設ける構成としても良い。
1A 下段燃焼室(直下燃焼室)
1B 上段燃焼室(最上段の燃焼室)
2 空気取入口
3 燃焼ガス吹出口
4 燃焼室後板
4A 下段燃焼室後板(直下燃焼室後板)
4B 上段燃焼室後板
4Bt 斜め上前向き屈曲部
5 燃焼室前板
5A 下段燃焼室前板(直下燃焼室前板)
5B 上段燃焼室前板
5Bt 斜め上後ろ向き屈曲部
8 電気ヒータ
11 吸気口
12 温風吹出口
13 本体ケース
14 温風通風路
15 ガスバーナ(バーナ)
15h 炎孔
16 送風機
19 通風路形成体
81 シーズヒータ
81p 直線部
F 火炎
Sf 仮想延伸前面
Sr 仮想延伸後面
Z ヒータ配置領域
Zf 火炎前方ヒータ配置領域
Zr 火炎後方ヒータ配置領域
Claims (7)
- 吸気口及び温風吹出口が設けられた本体ケース内に、
下方に前記吸気口に連通する空気取入口を備え且つ上方に燃焼ガス吹出口を備えた燃焼室、及び、
上流側が前記吸気口と前記燃焼ガス吹出口とに連通し、且つ、下流端が前記温風吹出口に連通する温風通風路が設けられ、
前記燃焼室内に、バーナが、前記空気取入口から前記燃焼室内に導入される空気を燃焼用空気として燃料を燃焼し、且つ、燃焼ガスを前記燃焼ガス吹出口から吹き出すように設けられ、
前記温風通風路を通して前記吸気口と前記燃焼ガス吹出口とに吸引作用すると共に、前記吸気口からの空気と前記燃焼ガス吹出口からの燃焼ガスとが混合された温風を前記温風通風路を通風させて、前記温風吹出口から吹き出すように通風作用する送風機が設けられた開放燃焼式温風暖房機であって、
前記燃焼室内において、前記バーナにより上方向きに形成される火炎の横側方における、前記送風機の通風作用により空気が通風し且つ前記火炎に接触しない位置に、電気ヒータが前記燃焼室内に放熱可能に配置されている開放燃焼式温風暖房機。 - 前記本体ケース及び前記燃焼室が、それぞれ、前後方向の寸法が左右方向の寸法よりも小さい薄型形状に構成され、
前記吸気口が前記本体ケースの後面に設けられ、前記温風吹出口が前記本体ケースの前面下部に設けられ、
前記バーナが、複数の炎孔を列状に備えて構成されて、その炎孔の並び方向を左右方向に沿わせた姿勢で、前記燃焼室内に設けられ、
前記温風通風路が、温風の通風方向を下向きにする状態で、前記燃焼室の前方に設けられ、
前記燃焼室内において前記電気ヒータを配置するヒータ配置領域が、前記燃焼室内における前記火炎と前記燃焼室の後方を区画する燃焼室後板との間、又は、前記火炎と前記燃焼室の前方を区画する燃焼室前板との間で、左右方向に延びる領域に設定されている請求項1に記載の開放燃焼式温風暖房機。 - 前記電気ヒータとして、シーズヒータが、その長手方向を左右方向に沿わせた姿勢で、前記ヒータ配置領域に配置されている請求項2に記載の開放燃焼式温風暖房機。
- 1本の前記シーズヒータが、複数の直線状部を平行状態に備えた形態に屈曲され、
前記シーズヒータが、各直線状部の長手方向を左右方向に沿わせた姿勢で、前記ヒータ配置領域に配置されている請求項3に記載の開放燃焼式温風暖房機。 - 前記吸気口が、前記本体ケースの後面における、前記燃焼ガス吹出口よりも上方に対応する部位にまで開口するように設けられ、
前記本体ケース内に、前記温風通風路を形成する通風路形成体が、前記吸気口の上縁部から前記燃焼室の上方を覆う状態で前方に延びて下向きに屈曲し、更に、前記燃焼室前板の前方を覆う状態で下方に延びて、前記温風吹出口の上縁部に連なる形態で設けられて、
前記温風通風路が、前記燃焼室の上方を前方に延びて下方に屈曲し、更に、前記燃焼室の前方を下方に延びる形態で設けられている請求項2〜4のいずれか1項に記載の開放燃焼式温風暖房機。 - 前記燃焼室後板の上端部が、斜め上前方に屈曲され、
前記燃焼室前板の上端部が、斜め上後方に屈曲され、
前記火炎の後方に設定される前記ヒータ配置領域としての火炎後方ヒータ配置領域が、前記燃焼室後板の上端側の斜め上前向き屈曲部よりも下方の領域に設定され、
前記火炎の前方に設定される前記ヒータ配置領域としての火炎前方ヒータ配置領域が、前記燃焼室前板の上端側の斜め上後ろ向き屈曲部よりも下方の領域に設定されている請求項2〜5のいずれか1項に記載の開放燃焼式温風暖房機。 - 前記燃焼室として、それぞれ、下方に前記吸気口に連通する空気取入口を有し且つ上方に燃焼ガス吹出口を有する複数の燃焼室が、それぞれ、直ぐ下方の燃焼室である直下燃焼室の燃焼ガス吹出口から燃焼ガスと共に導入される未燃の燃料を、それぞれの前記空気取入口から導入される燃焼用空気により燃焼可能な状態で、上下方向に並べて設けられて、
前記バーナが、前記炎孔から噴出する燃料を前記複数の燃焼室で段階的に燃焼させる多段階燃焼型に構成され、
最上段の燃焼室の後方を区画する前記燃焼室後板としての上段燃焼室後板が、前記直下燃焼室の後方を区画する前記燃焼室後板としての直下燃焼室後板に対向し且つ当該直下燃焼室後板よりも上方に延びる状態で設けられ、
前記最上段の燃焼室の前方を区画する前記燃焼室前板としての上段燃焼室前板が、前記直下燃焼室の前方を区画する前記燃焼室前板としての直下燃焼室前板に対向し且つ当該直下燃焼室前板よりも上方に延びる状態で設けられ、
前記火炎の後方に設定される前記ヒータ配置領域としての火炎後方ヒータ配置領域が、前記上段燃焼室後板と、前記直下燃焼室後板及び当該直下燃焼室後板にて形成される前記直下燃焼室の後面を上方に仮想的に伸ばした仮想延伸後面との間に設定され、
前記火炎の前方に設定される前記ヒータ配置領域としての火炎前方ヒータ配置領域が、前記上段燃焼室前板と、前記直下燃焼室前板及び当該直下燃焼室前板にて形成される前記直下燃焼室の前面を上方に仮想的に伸ばした仮想延伸前面との間に設定されている請求項2〜6のいずれか1項に記載の開放燃焼式温風暖房機。
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