JP6628609B2 - 風力発電設備の異常診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、風力発電設備の異常診断装置に関する。
風力発電設備は、50m以上あるタワーの上端部に回動可能にナセルが設置され、このナセルに設けられた主軸の一端側に風を受けるブレードが設置され、主軸の他端側には増速機や、発電機が設置されている。
風力発電設備には、上記のように主軸、増速機及び発電機といった回転機器を有しており、これらの機器の異常を診断する方法として、振動センサを用いた診断方法が提案されている。
例えば、特許文献1には「転がり軸受の異常診断装置、風力発電装置及び異常診断システム」という発明が提案されている。
特許文献1のものは、「転がり軸受の振動波形を測定するための振動センサと、前記転がり軸受の異常を診断するための処理部とを備え、前記処理部は、前記振動センサを用いて測定された前記振動波形の実効値を算出する第1の演算部と、前記振動センサを用いて測定された前記振動波形にエンベロープ処理を行なうことによって前記振動波形のエンベロープ波形を生成するエンベロープ処理部と、前記エンベロープ処理部によって生成された前記エンベロープ波形の交流成分の実効値を算出する第2の演算部と、前記第1の演算部によって算出された前記振動波形の実効値および前記第2の演算部によって算出された前記エンベロープ波形の交流成分の実効値に基づいて前記転がり軸受の異常を診断する診断部とを含む、転がり軸受の異常診断装置。」(請求項1参照)である。
また、特許文献2には、「状態監視システム」という発明が提案されており、これは「風力発電装置に設けられた機器の異常を診断する状態監視システムであって、前記機器に設けられるセンサを含むモニタ装置と、前記モニタ装置が前記機器の異常を診断するために使用するしきい値を設定し、前記しきい値に基づいて前記機器の異常を診断する監視側制御装置と、前記機器の状態を監視する監視用端末装置とを備え、前記モニタ装置は、前記診断前の第1の期間に計測したしきい値設定用データを前記監視側制御装置へ送信し、前記監視側制御装置は、前記しきい値設定用データに基づき、前記しきい値を生成し、前記モニタ装置は、前記第1の期間経過後の第2の期間に、測定したデータを前記監視側制御装置に送信し、前記監視側制御装置は、前記データと前記データに対応する前記しきい値とに基づいて前記機器が異常か否かを診断し、前記監視用端末装置に診断の結果を送信する、状態監視システム。」というものである。
特開2011−154020号公報 特開2013−185507号公報
風力発電設備に生じる故障箇所や態様を列挙すると、主軸ベアリング損傷(フレーキング、摩耗、割損等)、増速機低速側ベアリング損傷、増速機高速側ギヤ歯欠損(歯面摩耗、歯欠損等)、遊星歯車軸受割損、遊星歯車スプライン軸歯面損傷、発電機軸受破損、電食、ヨー軸受損傷、ブレードピッチボルト折損、ナセルフレーム亀裂、ブレード破損(ブレードのアンバランス)、主軸と増速機、増速機と発電機間の芯狂いによる異常振動などがあり、極めて多様である。
このような多様な故障が生じる主な原因としては、主軸・増速機・発電機まで通り芯(以下、単に「通り芯」という)が狂っている状態で運転されていることが考えられる。
そして、通り芯が狂う原因としては、ナセルに設置される主軸、増速機、発電機の基礎には防振ゴム等が用いられ変形や撓みが大きいという点が挙げられる。
このような防振措置がとられるのは、ナセル内設置の発電機、増速機からの振動が伝搬し、ナセルカバーやタワーから放射され、外部に騒音を発するのを防止するためである。
また、風力発電設備は主軸側の低速回転系(10〜30rpm程度)と増速機側の高速回転系(数千rpm)の複合設備であり、増速比が高く、そのため発電時においては主軸等に大きな荷重が作用し、基礎部に対しても大きな応力が作用する。
さらに、風速によってブレードの回転数が異なり、突風・強風により、衝撃荷重が作用することもある。
また、主軸はブレードが所定の回転数になったら増速機に連結する(カットインする)構造になっているため、カットインする際には衝撃が発生する。
以上、要するに主軸、増速機、発電機が柔構造の基礎に設置され、かつ衝撃が生じやすい環境化にあることが、通り芯を狂わせる原因となっており、そして通り芯の狂いが風力発電設備に生ずる種々の故障の原因となっている。
このような点から、風力発電設備の異常診断については、通り芯の狂いをできるだけ早期に発見することが重要である。
この点、特許文献1の技術は、主軸の転がり軸受の異常診断に限定した発明であり、通り芯の狂いを早期に発見することはできない。
また、特許文献2の技術は、複数の箇所にセンサを設置してモニタリングしているが、各センサからの情報を個別に用いたものであり、通り芯の診断を適切に行うことはできない。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、風力発電設備において種々の故障の原因となる通り芯の狂いを的確に診断できる風力発電設備の異常診断装置を提供することを目的としている。
発明者は上述した風力発電設備の特殊性に鑑みて、その異常診断、特に通り芯狂いの有無を正確に行うには通常の一般回転機械等の診断手法だけでは不十分であり、特定の解析手法であるリサージュ解析と実稼動解析を複合させて判定することで正確な診断ができることを見い出して本願発明を完成したものであり、具体的には以下の構成を備えてなるものである。
(1)本発明に係る風力発電設備の異常診断装置は、風力によって回転するブレードと、該ブレードに連結された主軸を回転可能に支持する主軸受、前記主軸に連結されて主軸の回転を増速する増速機、該増速機の出力軸に接続される発電機を備えた風力発電設備に設けられて機器の異常を診断する風力発電設備の異常診断装置であって、
診断対象となる機器の振動に関するデータを収集するデータ収集装置と、該データ収集装置で収集されたデータに基づいて機器の異常の有無を診断する診断装置とを備え、
前記データ収集装置は、前記主軸受と、前記増速機の入側と、該増速機の出側と、前記発電機の入側の4箇所において、それぞれ直交位置に設置された少なくとも8個の振動センサと、これら振動センサの計測値を同時にサンプリングするサンプリング処理回路とを有し、
前記診断装置は、前記データ収集装置で収集された情報に基づいて、リサージュ解析及び実稼動解析を行う解析手段と、該解析手段の解析結果に基づいて通り芯のずれの有無を判定する判定手段とを有することを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、判定手段は、実稼動解析の結果から通り芯狂いの可能性の有無を判定し、通り芯狂いの可能性があると判定した場合、リサージュ解析の結果から軸の振れ回りの大きさが予め定めた閾値を越えている場合に通り芯狂いがあると判定することを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記収集装置は、サンプリングしたデータを外部に送信するデータ送信手段及び通信制御手段を有し、前記診断装置は、前記収集装置から送信されたデータを受信する通信制御手段を有し、
風力発電設備のナセル内に設置された前記収集装置の収集したデータに基づいて、前記風力発電設備の外部で異常診断をできるようにしたことを特徴とするものである。
本発明に係る風力発電設備の異常診断装置は、診断対象となる機器の振動に関するデータを収集するデータ収集装置と、該データ収集装置で収集されたデータに基づいて機器の異常の有無を診断する診断装置とを備え、前記データ収集装置は、前記主軸受と、前記増速機の入側と、該増速機の出側と、前記発電機の入側の4箇所において、それぞれ直交位置に設置された少なくとも8個の振動センサと、これら振動センサの計測値を同時にサンプリングするサンプリング処理回路を有し、前記診断装置は、前記データ収集装置で収集された情報に基づいて、リサージュ解析及び実稼動解析を行う解析手段と、該解析手段の解析結果に基づいて通り芯のずれの有無を判定する判定手段とを有することにより、診断対象となる機器類が特殊な設置環境にある風力発電設備において、最も重要となる通り芯狂いの有無を正確に判定することができる。
本発明の一実施の形態に係る風力発電設備の異常診断装置の構成を説明する説明図である。 本発明の一実施の形態に係る風力発電設備の異常診断装置におけるリサージュ解析の説明図である(その1)。 本発明の一実施の形態に係る風力発電設備の異常診断装置におけるリサージュ解析の説明図である(その2)。 本発明の一実施の形態に係る風力発電設備の異常診断装置におけるリサージュ解析の説明図である(その3)。 本発明の一実施の形態に係る風力発電設備の異常診断装置における実稼動解析を説明する説明図であって、解析の対象とした振動計の位置を説明する図である。 本発明の一実施の形態に係る風力発電設備の異常診断装置における実稼動解析の解析結果の説明図である(その1)。 本発明の一実施の形態に係る風力発電設備の異常診断装置における実稼動解析の解析結果の説明図である(その2)。 本発明の一実施の形態に係る風力発電設備の異常診断装置における実稼動解析の他の態様の説明図である。 本発明の一実施の形態に係る風力発電設備の異常診断装置における判定手段の機能を説明する説明図である。
本実施の形態に係る風力発電設備の異常診断装置1(以下、単に「異常診断装置1」という)は、図1に示すように、風力によって回転するブレード3と、ブレード3に連結された主軸5を回転可能に支持する主軸受6、主軸5に連結されて主軸5の回転を増速する増速機7、増速機7の出力軸に接続される発電機9を備えた風力発電設備11に設けられて機器の異常を診断するものである。
そして、異常診断装置1は、ナセル内に設置されてデータの収集を行うデータ収集装置13と、インターネット回線を介してデータ収集装置13で収集されたデータを受信し、受信したデータに基づいて診断を行う診断装置15を備えている。
以下、各装置について詳細に説明する。
<データ収集装置>
データ収集装置13は、主軸受6と、増速機7の入側と、増速機7の出側と、発電機9の入側の4箇所に設置された振動センサ17を有している。4箇所のそれぞれにおいては、水平方向(H方向)と垂直方向(V方向)の2箇所に振動センサ17が設けられているので、振動センサ17は合計8個設けられている(図1参照)。
また、データ収集装置13は、図1に示すように、8個の振動センサ17から出力される信号を入力して各振動センサ17ごとに振動波形データを取り込むアナログ回路19、アナログ回路19で取り込まれたアナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換回路21と、A/D変換回路21によってデジタル変換されたデータを予め設定されたサンプリング条件に基づいてサンプリングするサンプリング処理回路23と、サンプリング処理回路23でサンプリングされたデータを記憶する記憶手段25と、記憶手段25に蓄積されたデータを読み出して送信するデータ送信手段27と、通信回線(例えば、インターネット回線)を介して接続された診断装置15との通信を行うための通信制御手段29を備えている。
アナログ回路19は、積分回路、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタなどを備えて構成される。
<診断装置>
診断装置15は、図1に示すように、インターネット回線を介して送信されるデータを受信する通信制御手段29と、記憶されている解析プログラム(リサージュ解析プログラム31、実稼動解析プログラム33)を読み出して、データ収集装置13から送信されたデータに基づいてリサージュ解析及び実稼動解析を行う解析手段35と、解析手段35の解析結果に基づいて通り芯のずれの有無を判定する判定手段36とを備えている。
なお、診断装置15がリサージュ解析プログラム31、実稼動解析プログラム33以外の解析プログラムを有している場合を排除するものではない。
以下、解析手段35と判定手段36について詳細に説明する。
<解析手段>
解析手段35が行うリサージュ解析と実稼動解析の有効性等について説明する。
《リサージュ解析》
前述したように、風力発電設備11の増速機7の基礎には防振ゴム等の柔基礎が用いられ変形や撓みが大きい。このため、ブレード3のアンバランス、主軸受6の摩耗、増速機7の内部異常、カップリングのミスアライメントがあれば主軸5及び増速機7の出力軸の振れ回りとなって現われる。
この振れ回りを状態監視し傾向管理することは、風力発電設備11のように低速回転系(10〜30rpm程度)と高速回転系(数千rpm)が連結される系全体の異常検知に有効である。
また、リサージュ解析はブレード3のバランシング及びカップリングのアライメント修正にも有効である。振れ回り量及び中心点のズレ量にも着目すべきである。
図2、図3は増速機7の入力軸と出力軸の上下左右方向の振れ回り変位を計測してリサージュ解析した結果である。また、図4は、増速機7入力軸と出力軸における上下方向と左右方向の振れ回り変位を計測してリサージュ解析した結果である。
図2に示す例は、通り芯が良好な状態を示しており、水平方向・垂直方向ともにリサージュ波形は中心点回りに小さく振れ回る。
図3は、左右方向で通り芯不良が生じた場合を示しており、リサージュ波形は、中心点から外れ、大きく振れ回る。
図4は、左右方向)及び垂直方向上下方向で通り芯不良となっている場合である。
《実稼動解析》
実稼動解析は、機械の運転状態における複数の測定点の振動波形を同時採取し、それらの波形を用いて機械の実際の振動の動きをアニメーション表示によって可視化する解析手法である。今現在生じている振動の様子をモニタなどの画面でアニメーション表示するので正常状態と異常状態の差を容易に判断することが可能となる。
剛基礎上の場合であればリサージュ解析で一方向の偏りがあれば芯がずれている状態にあると判断可能であり、剛基礎であるために、仮にその部位で芯ずれが生じていたとしても、その影響によって他機器の軸芯まで影響を及ぼすことは少ない。
しかしながら、柔基礎上に機器が設置されている風力発電設備1においては、1箇所に芯ずれが発生すると、柔基礎であるがゆえその影響によって他機器の芯にまで影響を及ぼす。つまり芯ずれによる力の作用が他機器へ伝達され、逆位相となって他の機器への芯を狂わすことが生ずる。そのため、リサージュ解析のみでは正確な判断ができず、実稼動解析によって、接続されている機器類全体の位相をチェックすることが重要である。つまり機器間で逆位相(くの字)のような状態が生じていれば通り芯狂いと診断することで正確な診断となる。
このように、リサージュ解析に加えて実稼動解析を行うことは、風力発電設備1において有効である。
実稼動解析の具体的な処理手順は以下の通りである。
(i)実稼働解析の対象となる設備の振動波形を収集する。
(ii)収集した波形に対して、必要に応じてフィルタ処理を行う。
(iii)実稼働解析を実行する。
(iv)解析結果をアニメーション表示する。
図6、図7は、図1に示した8個の振動センサ17のうち、図5に示すa〜dの位置に設置した振動センサ17のデータに基づいて実稼動解析した結果を示す図であり、図6が垂直方向(V方向)、図7が水平方向(H方向)のある瞬間の結果を図示したものである。
図5に示すようにaの発電機とbの増速機出力軸の間にカップリングがあるが、図6からこの部分で位相が反転しているのがわかる。また、bとcでも位相が反転し、さらにcとd部でも位相が反転している。この結果から主軸受から発電機までの通り芯が出ていないと判断できる。つまり、通り芯が出ていない(通り芯狂いがある)場合には、a、b、c、dの4点で順次位相が反転している状態となる。
図7をみると、図6と同様の動きであることを示している。
なお、図8に示すように、V方向のデータとH方向のデータを組み合わせて、3次元的な動きでアニメーション表示して、実際の挙動を可視化して確認するようにしてもよい。
上記からすれば、通り芯狂いの判断には、実稼動解析のみでも足りそうに思えるが、実稼動解析では、実稼動解析は、各点の相対的な位相の変化を瞬間的に捉えることはできるが、その変化量が許容値内にあるかどうかを正確に判断することは難しい。そこで、軸の振れ回りをリサージュ解析で検出することで、その大きさから通り芯狂いが許容値の範囲内かどうか、またどの軸の振れ回りが原因で通り芯狂いが生じたのかを正確に判定でき、それに対する対処も迅速かつ正確にできる。
<判定手段>
判定手段36は、解析手段35の解析結果に基づいて通り芯のずれの有無を判定する。より具体的には、解析手段35の実稼動解析及びリサージュ解析の各結果を数値化し、総合的な判断を行う。
リサージュ解析の数値化の一例を図9に基づいて説明する。
図9(a)はリサージュ解析の結果であり、この結果から振れ回りの円(楕円)の中心を座標面上に設定し図9(b)、中心の座標点(P,Q)を設定する(図9)。そして、P、Qの値を軸の振れ回りの大きさの判定に用いる。
なお、軸の振れ回りが円又は楕円であることの確認は、周波数分析を行うことで確認することができ、周波数分析の結果、各部位の卓越周波数成分が軸の回転周波数成分(1次成分)であることで、軸が円又は楕円で振れ回っていると判断することができる。
判定手段36による判定は以下のように行う。
まず、実稼動解析の結果からは、連続する測定点の位相が順次反転している場合には、通り芯狂いの可能性があると判定する。例えば、図7の例では、a点からb点は図中左方向にずれ、b点からc点では図中右方向にずれ、c点からd点では図中左方向にずれていることから、連続する測定点の位相が順次反転しており、通り芯狂いの可能性があると判定する。
他方、連続する測定点の位相が順次反転していない場合には、通り芯狂いの可能性があるとは判定しない。
実稼動解析結果から通り芯狂いの可能性があると判定されたときに、リサージュ解析結果における各測定点の座標点(P,Q)の各値が予め設定した閾値を越えているかどうかを確認する。その結果、測定点の一点でも、P,Qの片方でも閾値を越えている場合には、通り芯狂いがあると判定する。
さらに、P,Qのうちの最も大きい値があった測定点を、例えば表示する等することで、どの測定点が通り芯狂いの起点となったかを示すようにしてもよい。
他方、いずれの測定点においても、P,Qのいずれの値も閾値を越えていない場合には、通り芯狂いはない(許容範囲内である)と判定する。
以上のように、本実施の形態の異常診断装置1によれば、診断対象となる機器類が特殊な設置環境にある風力発電設備において、最も重要となる通り芯狂いの有無を正確に判定することができる。
1 異常診断装置
3 ブレード
5 主軸
6 主軸受
7 増速機
9 発電機
11 風力発電設備
13 データ収集装置
15 診断装置
17 振動センサ
19 アナログ回路
21 A/D変換回路
23 サンプリング処理回路
25 記憶手段
27 データ送信手段
29 通信制御手段
31 リサージュ解析プログラム
33 実稼動解析プログラム
35 解析手段
36 判定手段

Claims (2)

  1. 風力によって回転するブレードと、該ブレードに連結された主軸を回転可能に支持する主軸受、前記主軸に連結されて主軸の回転を増速する増速機、該増速機の出力軸に接続される発電機を備えた風力発電設備に設けられて機器の異常を診断する風力発電設備の異常診断装置であって、
    診断対象となる機器の振動に関するデータを収集するデータ収集装置と、該データ収集装置で収集されたデータに基づいて機器の異常の有無を診断する診断装置とを備え、
    前記データ収集装置は、前記主軸受と、前記増速機の入側と、該増速機の出側と、前記発電機の入側の4箇所において、それぞれ直交位置に設置された少なくとも8個の振動センサと、これら振動センサの計測値を同時にサンプリングするサンプリング処理回路とを有し、
    前記診断装置は、前記データ収集装置で収集された情報に基づいて、リサージュ解析及び実稼動解析を行う解析手段と、該解析手段の解析結果に基づいて通り芯のずれの有無を判定する判定手段とを有し、
    前記判定手段は、実稼動解析の結果から通り芯狂いの可能性の有無を判定し、通り芯狂いの可能性があると判定した場合、かつリサージュ解析の結果から軸の振れ回りの大きさが予め定めた閾値を越えている場合に通り芯狂いがあると判定することを特徴とする風力発電設備の異常診断装置。
  2. 前記収集装置は、サンプリングしたデータを外部に送信するデータ送信手段及び通信制御手段を有し、前記診断装置は、前記収集装置から送信されたデータを受信する通信制御手段を有し、
    風力発電設備のナセル内に設置された前記収集装置の収集したデータに基づいて、前記風力発電設備の外部で異常診断をできるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の風力発電設備の異常診断装置。
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