JP7113668B2 - 状態監視システム - Google Patents

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Description

この発明は、状態監視システムに関し、特に、風力発電装置の主軸や増速機、ナセル等の状態を監視する状態監視システムに関する。
従来、監視対象の機器に設けられたセンサによって測定された測定データとしきい値とを比較することにより当該機器が異常か否かを診断する状態監視システムが知られている。たとえば、特許第6216242号(特許文献1)には、設備または装置に装着されたセンサから出力される多次元時系列センサ信号から抽出された特徴ベクトルの異常測度と異常判定しきい値とを比較して、当該設備または当該装置の異常を検知する異常検知装置が開示されている。
特許文献1に開示されている異常検知装置においては、学習データから異常測度が高い区間を除外して異常測度を再算出することを逐次繰り返し、各回の結果に基づいて学習データから除外する区間および異常判定しきい値を設定する。当該異常検知装置によれば、学習データから異常な区間が適切に除外されることにより低い異常判定しきい値を設定することができるため、高感度な異常検知を実現することができる。
特許第6216242号
特許文献1においては、正常モデルからの距離に基づく異常測度を指標として用いて、学習データ(しきい値生成用データ)から除外すべき区間を決定している。しきい値生成用データから除外すべきか否かを決定するために用いられる指標を適切に選択することにより、高精度に異常を検出することが可能なしきい値の設定が可能になる。しかし、特許文献1には、どのような指標がより適切かについて具体的に開示されていない。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、風力発電装置に設けられる機器の異常を高精度に検出することができる状態監視システムを提供することである。
本発明に係る状態監視システムは、風力発電装置に設けられた機器の異常を診断する。状態監視システムは、モニタ装置と、監視側制御装置と、監視用端末とを備える。モニタ装置は、機器に設けられるセンサを含む。監視側制御装置は、機器の異常を診断するためのしきい値を設定し、しきい値に基づいて機器の異常を診断する。監視用端末は、機器の状態に関する情報を表示する。モニタ装置は、機器の診断前の第1の期間に生成したN個のしきい値生成用データを監視側制御装置へ送信する。N個のしきい値生成用データの各々は、第1の期間にモニタ装置によって測定された測定データを含む。監視側制御装置は、N個のしきい値生成用データのうち所定の条件を満たすM個のしきい値生成用データに基づき、しきい値を生成する。所定の条件は、N個のしきい値生成用データ各々に含まれる測定データの振幅の分布に関する条件を含む。モニタ装置は、第1の期間経過後の第2の期間に測定した測定データを監視側制御装置に送信する。監視側制御装置は、第2の期間に測定した測定データとしきい値とに基づいて機器が異常か否かを診断し、監視用端末に診断の結果を送信する。
本発明に係る状態監視システムによれば、所定の条件を満たさないしきい値生成用データはしきい値の生成に使用されない。所定の条件はしきい値生成用データに含まれる測定データの振幅の分布に関する条件を含むため、異常な測定データを含むしきい値生成用データをしきい値の生成から精度よく除外することができる。当該しきい値を用いることにより、風力発電装置に設けられる機器の異常を高精度に検出することができる。
実施の形態に係る、風力発電装置の状態監視システムの全体構成を概略的に示した図である。 風力発電装置の概略的な構成図である。 実施の形態において状態が監視される機器と、当該機器に発生する異常に対応する故障モードと、当該機器に設けられたセンサと、診断パラメータとの対応関係を説明するための図である。 基礎データ収集期間に状態監視システムによって行なわれる処理の流れを説明するためのフローチャートである。 学習期間に状態監視期間によって行なわれる処理の流れを説明するためのフローチャートある。 図5のしきい値生成用データの生成および送信の処理の具体的な処理の流れを説明するためのフローチャートである。 図5のしきい値生成処理の具体的な処理の流れを示すフローチャートである。 図7の所定の条件を満たすしきい値生成用データを抽出する処理の具体的な処理の流れを説明するためのフローチャートである。 図7の所定の条件を満たすしきい値生成用データを抽出する処理の他の例を説明するためのフローチャートである。 図7の所定の条件を満たすしきい値生成用データを抽出する処理の他の例を説明するためのフローチャートである。 図7の所定の条件を満たすしきい値生成用データを抽出する処理の他の例を説明するためのフローチャートである。 運用期間での処理を説明するためのフローチャートである。 監視用端末340のモニタに表示される診断パラメータの値の経時的な変化を示す図である。 監視用端末340のモニタに表示される或る運転条件下での周波数スペクトルを示す図である。 監視用端末340のモニタに表示される測定データの振動エンベロープスペクトルを示す図である。
以下、本発明について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
<状態監視システムの全体構成>
図1は、実施の形態に係る、風力発電装置10の状態監視システムの全体構成を概略的に示した図である。図1を参照して、状態監視システムは、モニタ装置80と、データサーバ(監視側制御装置)330と監視用端末340とを備える。
モニタ装置80は、後述するセンサ70A~70H(図2)を含む。モニタ装置80は、センサ70A~70Hによって測定された風力発電装置10の各機器の振動等の各種データ(以下、測定データという。)から実効値、ピーク値、クレストファクター、エンベロープ処理後の実効値、およびエンベロープ処理後のピーク値等の診断パラメータを算出する。モニタ装置80は、インターネット320を介して、測定データおよび診断パラメータをデータサーバ330へ送信する。
モニタ装置80とデータサーバ330との通信は有線によって行われてもよいし、無線によって行われてもよい。
データサーバ330と監視用端末340とは、たとえば社内LAN(Local Area Network)によって接続される。監視用端末340は、データサーバ330が受信した測定データを閲覧、測定データの詳細な解析、モニタ装置の設定変更、および風力発電装置の各機器の状態を表示させる。
<風力発電装置の構成>
図2は、風力発電装置10の概略的な構成図である。図2を参照して、風力発電装置10は、主軸20と、ブレード30と、増速機40と、発電機50と、主軸受60とを備える。増速機40、発電機50、主軸受60、センサ70A~70Hおよびモニタ装置80は、ナセル90に格納されている。ナセル90は、タワー100によって支持されている。
主軸20は、ナセル90内に進入して増速機40の入力軸に接続され、主軸受60によって回転自在に支持される。主軸20は、風力を受けたブレード30により発生する回転トルクを増速機40の入力軸へ伝達する。ブレード30は、主軸20の先端に設けられ、風力を回転トルクに変換して主軸20に伝達する。
主軸受60は、ナセル90内において固設され、主軸20を回転自在に支持する。主軸受60は、転がり軸受によって構成され、たとえば、自動調芯ころ軸受や円すいころ軸受、円筒ころ軸受、あるいは玉軸受等によって構成される。なお、これらの軸受は、単列のものでも複列のものでもよい。
センサ70A~70Hは、ナセル90の内部の各機器に固設される。具体的には、センサ70Aは、主軸受60の上面に固設され、主軸受60の状態を監視する。センサ70B~70Dは、増速機40の上面に固設され、増速機40の状態を監視する。センサ70E,70Fは、発電機50の上面に固設され、発電機50の状態を監視する。センサ70Gは主軸受60に固設され、ミスアライメントとナセルの異常振動を監視する。センサ70Hは主軸受60に固設され、アンバランスとナセルの異常振動を監視する。
増速機40は、主軸20と発電機50との間に設けられ、主軸20の回転速度を増速して発電機50へ出力する。一例として、増速機40は、遊星ギヤ、中間軸、および高速軸等を含む歯車増速機構によって構成される。なお、特に図示しないが、増速機40内にも、複数の軸を回転自在に支持する複数の軸受が設けられている。発電機50は、増速機40の出力軸に接続され、増速機40から受ける回転トルクによって発電する。発電機50は、たとえば、誘導発電機によって構成される。なお、発電機50内にも、ロータを回転自在に支持する軸受が設けられている。
モニタ装置80は、ナセル90の内部に設けられ、センサ70A~70Hによって測定された各機器の振動、音、あるいはAE(Acoustic emission)等の測定データを受ける。なお、図示はしていないが、センサ70A~70Hとモニタ装置80とは、有線ケーブルで接続されている。
監視用端末340には、少なくとも、データサーバ330に格納されている測定データの閲覧、詳細な解析、モニタ装置の設定変更、風力発電装置10の各機器の状態の表示を行なうプログラムが予め格納されている。監視用端末340には、風力発電装置10の専門家が判断するのに役立つ風力発電装置10の各機器の状態についての情報が表示される。
なお、監視用端末340を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、実施の形態の本質的な部分は、記憶媒体に格納された上述したソフトウェア(プログラム)であるともいえる。
<診断パラメータと故障モードの関係>
図3は、実施の形態において状態が監視される機器と、当該機器に発生する異常に対応する故障モードと、当該機器に設けられたセンサと、診断パラメータとの対応関係を説明するための図である。図3には、風力発電装置10の異常が発生した各機器と当該異常に対応する故障モードとの関係が示されている。
具体的には、図2、図3に示されるように、主軸受60については、主軸受60に固設された高周波用振動センサ70Aにより測定された測定データから、モニタ装置80によって実効値が算出される。当該実効値が当該実効値に対応するしきい値を越えているとデータサーバ330によって判定された場合には、監視用端末340に主軸受60が軸受損傷していることが表示される。
主軸受60については、主軸の半径方向振動を測定するように付けた低周波用振動センサ70Hによって測定された測定データから、モニタ装置80により1次回転周波数成分、2次回転周波数成分、および3次回転周波数成分が算出される。低周波用振動センサ70Hによって測定された測定データの1次回転周波数成分、2次回転周波数成分、および3次回転周波数成分の各々が当該1次回転周波数成分、2次回転周波数成分、および3次回転周波数成分の各々に対応するしきい値を越えているとデータサーバ330によって判定された場合には、監視用端末340に主軸受60がアンバランスであることが表示される。
主軸受60については、主軸の軸方向振動を測定するように付けた低周波用振動センサ70Gによって測定された測定データから、モニタ装置80により1次回転周波数成分、2次回転周波数成分、および3次周波数成分が算出される。低周波用振動センサ70Gによって測定された測定データの1次回転周波数成分、2次回転周波数成分、および3次周波数成分の各々が当該1次回転周波数成分、2次回転周波数成分、および3次周波数成分の各々に対応するしきい値を越えているとデータサーバ330によって判定された場合には、監視用端末340に主軸受60がミスアライメントであることが表示される。
増速機40については、高周波用振動センサ70B~70Dによって測定された測定データから、モニタ装置80により実効値が算出される。当該実効値が、当該実効値に対応するしきい値を越えているとデータサーバ330によって判定された場合には、監視用端末340に増速機40が軸受損傷していることが表示される。
増速機40については、高周波用振動センサ70B~70Dによって測定された測定データから、モニタ装置80により歯車の1次かみ合い周波数成分、2次かみ合い周波数成分、および3次かみ合い周波数成分が算出される。歯車の1次かみ合い周波数成分、2次かみ合い周波数成分、および3次かみ合い周波数成分の各々が、当該歯車の1次かみ合い周波数成分、2次かみ合い周波数成分、および3次かみ合い周波数成分の各々に対応するしきい値を越えているとデータサーバ330によって判定された場合には、監視用端末340に増速機40が歯車損傷していることが表示される。
発電機50については、高周波用振動センサ70E,70Fによって測定された測定データから、モニタ装置80により実効値が算出される。当該実効値が当該実効値に対応するしきい値を越えているとデータサーバ330によって判定された場合には、監視用端末340に発電機50が軸受損傷していることが表示される。
ナセル90については、主軸の半径方向振動を測定するように付けた低周波用振動センサ70Hによって測定された測定データから、モニタ装置80により低周波振動成分が算出される。当該低周波振動成分が当該低周波振動成分に対応するしきい値を越えているとデータサーバ330によって判定された場合には、監視用端末340にナセル90が異常振動していることが表示される。
ナセル90については、主軸の軸方向振動を測定するように付けた低周波用振動センサ70Gによって測定された測定データから、モニタ装置80により低周波振動成分を算出し、当該低周波振動成分が当該低周波振動成分に対応するしきい値を越えている場合には、監視用端末340にナセル90が異常振動していることが表示される。
実施の形態において使用可能な診断パラメータは、図3に示される診断パラメータに限定されない。たとえば、振動センサ、AEセンサ、あるいは音センサの測定データに対して統計的手法を適用し、実効値、ピーク値、平均値、クレストファクター、エンベロープ処理後の実効値、およびエンベロープ処理後のピーク値を診断パラメータとして算出することができる。
<状態監視システムの動作>
実施の形態の状態監視システムの処理について以下に説明する。状態監視システムの処理は、基礎データ収集期間の処理(図4参照)、学習期間での処理(図5~図8参照)、および運用期間での処理(図12参照)に分けられる。基礎データ収集期間においては、風力発電装置10の診断運転条件が設定される。基礎データ収集期間経過後の学習期間においては、診断運転条件を満たす測定データが異常か否かを判定するために必要なしきい値を生成する。学習期間経過後の運用期間においては、風力発電装置10が実際に運用され、学習期間に生成されたしきい値を用いて風力発電装置10の各機器の状態が監視される。
(基礎データ収集期間での処理)
基礎データ収集期間とは、風力発電装置10の診断運転条件を決定するために必要な基礎データ収集する期間である。図4は、基礎データ収集期間に状態監視システムによって行なわれる処理の流れを説明するためのフローチャートである。以下ではステップを単にSと記載する。
図4を参照して、風力発電装置10の動作が開始された後、S1において担当者によって監視用端末340から基礎データ収集指令がデータサーバ330に送信されると、データサーバ330は、モニタ装置80に基礎データ収集指令を送信する(S2)。
モニタ装置80は、基礎データ収集指令を受けると風力発電装置10の測定データ、回転速度、および発電電流の各種のデータ(以下、運転条件データという。)を併せて収集する(S3)。モニタ装置80は、測定データから診断パラメータを算出する(S4)。モニタ装置80は、診断パラメータ、測定データ、および運転条件データをデータサーバ330に送信する(S5)。
データサーバ330は、診断パラメータ、測定データおよび運転条件データを受信し、記憶部へ格納する(S6)。測定データおよび運転条件データの測定(S3)、診断パラメータの算出(S4)、データサーバ330への送信(S5)、およびデータサーバ330における記憶部への格納(S6)の処理は、モニタ装置80が監視用端末340から基礎データ収集終了指令を受信するS7まで続けられる(S7;NO)。
なお、運転条件データは、回転速度、および発電電流に限定されることなく、たとえば風速および発電機軸のトルクなど風力発電装置10の運転状態を特徴づける物理量も含む。
また、測定データは、振動に限定されることなく、AE、および音響など各機器の状態を示す物理量も含まれる。
担当者が監視用端末340から基礎データ収集の終了を指示する場合(S91;YES)には、監視用端末340から基礎データ収集終了指令がデータサーバ330に送信される(S9)。データサーバ330は、監視用端末340から基礎データ収集終了指令を受けると、モニタ装置80に基礎データ収集終了指令を送信する(S8)。モニタ装置80は、データサーバ330から基礎データ収集終了指令を受けると基礎データの収集を終了する(S7;YES)。データサーバ330は基礎データ収集期間に収集した全ての診断パラメータ、測定データ、および運転条件データを監視用端末340に送信する(S10)。なお、担当者が監視用端末340から基礎データ収集の終了を指示しない場合(S91;NO)には、監視用端末340は処理を終了する。
監視用端末340では、診断パラメータ、測定データ、および運転条件データを表示する(S11)。担当者は診断パラメータと運転条件データとを見て、診断運転条件を指定する(S12)。診断運転条件は、状態監視システムが風力発電装置10の各機器の状態を診断する運転条件である。たとえば、診断運転条件を、主軸の回転速度が12rpmから17rpmであり、かつ、発電電流が300Aから1000Aと指定した場合、回転速度、発電電流の各種のデータ(運転条件データ)が測定される。風力発電装置10の主軸の回転速度が12rpmから17rpmの範囲にあり、かつ、発電電流が300Aから1000Aの範囲にある場合、運転条件と診断運転条件とが満たされるために、運転条件データとともに測定された測定データから診断パラメータを算出し、当該診断パラメータと当該診断パラメータに対応するしきい値とを比較して風力発電装置10の各機器の状態を診断する。なお、運転条件が診断運転条件を満たさない場合は、風力発電装置10の各機器の状態の診断を実施しない。また、診断運転条件を複数指定することができる。
監視用端末340は、S12において指定された診断運転条件をデータサーバ330に送信し(S13)、処理を終了する。データサーバ330は、監視用端末340から受けた診断運転条件を記憶部に格納し(S14)、処理を終了する。
(学習期間での処理)
学習期間とは、上述した風力発電装置10の診断運転条件を決定するために必要な基礎データ収集期間経過後に、風力発電装置10の各機器の状態を判断するためのしきい値を生成する期間である。
図5は、学習期間に状態監視期間によって行なわれる処理の流れを説明するためのフローチャートある。図5を参照して、担当者が監視用端末340において学習開始を指示すると、監視用端末340は、学習開始指令をデータサーバ330に送信する(S15)。データサーバ330は、学習開始指令を受けて、記憶部に格納されている診断運転条件をモニタ装置80に送信する(S16)。モニタ装置80は、診断運転条件を受信し(S17)、測定データを運転条件データとともに測定する(S18)。モニタ装置80は、測定データから診断パラメータを算出する(S19)。
現在の運転条件が診断運転条件を満たす場合、診断パラメータ、測定データ、および運転条件データの集合をしきい値生成用データとしてデータサーバ330に送信する(S20)。S20の具体的な処理の流れは、後に図6を用いて説明する。
測定データおよび運転条件データの測定(S18)、診断パラメータの算出(S19)、データサーバ330へのしきい値生成用データの送信(S20)、およびデータサーバ330における記憶部への格納(S22)の処理は、モニタ装置80が監視用端末340から学習終了指令を受信するS21まで続けられる(S21;NO)。
担当者が監視用端末340から学習の終了を指示した場合(S241;YES)、監視用端末340は学習終了指令をデータサーバ330に送信する(S24)。データサーバ330は、監視用端末340は学習終了指令を受けて、モニタ装置80に学習終了指令を送信する(S23)。モニタ装置80は、データサーバ330から学習終了指令を受けて、測定データおよび運転条件データの収集を終了する(S21;YES)。
データサーバ330は、診断運転条件ごとに診断パラメータのしきい値を自動的に生成する(S25)。S25の具体的な処理の流れは、後に図12を用いて説明する。データサーバ330は、S25において生成したしきい値をデータサーバ330の記憶部に格納するとともに、監視用端末340に送信する(S26)。監視用端末340は、データサーバ330から受信したしきい値をモニタ等の表示部に表示し(S27)、処理を終了する。担当者は、表示部に表示されたしきい値を確認することができる。なお、担当者が監視用端末340から学習の終了を指示しない場合(S241;NO)、監視用端末340は、処理を終了する。
なお、しきい値を生成するための基礎データ収集期間および学習期間は、任意に変更することができる。
学習期間において、監視対象の機器に異常な振動が発生する場合がある。異常な振動としては、ノイズ等の外乱振動、運転が安定するまでの不安定な振動、あるいは監視対象の潤滑状態に影響される振動(たとえば、転がり軸受内でのころの落下による振動、あるいはころが軌道面を擦過することによる振動)等を挙げることができる。
監視対象の状態が異常か正常かを決定するしきい値は、正常な状態からの乖離の程度を示す値である。しきい値の生成に用いられる測定データに異常な測定データが含まれると、正常な状態からの乖離の程度が正確にしきい値に反映されず、監視対象の状態が異常であることを高精度に検出することが困難になり得る。
そこで、実施の形態においては、測定データの振幅の分布に関する条件を用いて、異常な測定データを含むしきい値生成用データをしきい値の生成から除外する。異常な振動が発生している状態で測定された測定データにおける振幅の分布は、正常な測定データにおける振幅の分布と大きく異なることが多い。実施の形態に係る状態監視システムによれば、異常な測定データがしきい値を生成するための測定データから精度よく除外されるため、監視対象の状態が異常か正常かを高精度に決定することが可能なしきい値を生成することができる。その結果、風力発電装置に設けられる機器の異常について高精度に診断することができる。
実施の形態においては、測定データの振幅の分布に関する条件は、尖度(KTS)に関する条件およびパワースペクトル密度(PSD)に関する条件を含む。尖度に関する条件は、時間領域における振幅の分布に関する条件である。パワースペクトル密度に関する条件は、周波数領域における振幅の分布に関する条件である。
図6は、図5のしきい値生成用データの生成および送信を行なう処理(S20)の具体的な処理の流れを説明するためのフローチャートである。図6に示される処理は、各機器の今回(i回目)の測定データ毎に行なわれる。
図6を参照して、モニタ装置80は、S201において、現在の運転条件が診断運転条件を満たすか否かを判定する。現在の運転条件が診断運転条件を満たしている場合(S201においてYES)、モニタ装置80は、S202において、今回の測定データの時間領域において尖度KTSを算出し、処理をS203に進める。モニタ装置80は、S203において今回の測定データの周波数領域においてパワースペクトル密度PSDを算出し、処理をS204に進める。モニタ装置80は、S204において、一定周波数間隔(たとえば500Hz)毎にパワースペクトル密度PSDの部分和Pi,1~Pi,d(dは2以上の整数)を算出し、処理をS205に進める。モニタ装置80は、S205において、今回の診断パラメータ、今回の測定データ、今回の運転条件データ、尖度KTS、および部分和Pi,1~Pi,dの集合をしきい値生成用データLとしてデータサーバ330に送信し、しきい値生成用データの生成および送信の処理を終了する。
現在の運転条件が診断運転条件を満たしていない場合(S201においてNO)、モニタ装置80は、しきい値生成用データの生成および送信の処理を終了する。
図7は、図5のしきい値生成処理(S25)の具体的な処理の流れを示すフローチャートである。図7においては、学習期間においてN個のしきい値生成用データL~Lがモニタ装置80からデータサーバ330に送信されたとする。
図7を参照して、データサーバ330は、S251において、尖度KTS~KTSの平均値μおよび標準偏差σを算出し、処理をS252に進める。データサーバ330は、S252において、各部分和Pi,1~Pi,dについて平均値μp1~μpdおよび標準偏差σp1~σpdをそれぞれ算出し、処理をS253に進める。たとえば、平均値μp1および標準偏差σp1は、部分和P1,1~P1,dの平均値および標準偏差である。
データサーバ330は、S253において所定の条件を満たす正常な測定データを含むしきい値生成用データを抽出し、処理をS254に進める。図7においてはN個のしきい値生成用データL~LのうちM個のしきい値生成用データが所定の条件を満たすとする。所定の条件の具体的な内容については、図8を用いて説明する。データサーバ330は、S254において、抽出されたM個のしきい値生成用データに含まれる診断パラメータを用いた統計的演算によってしきい値を生成し、しきい値生成処理を終了する。
図8は、図7の所定の条件を満たすしきい値生成用データを抽出する処理(S253)の具体的な処理の流れを説明するためのフローチャートである。図8に示される処理は、N個のしきい値生成用データL~Lに対して行なわれる。図8を参照して、データサーバ330は、S2531において、しきい値生成用データLの尖度KTSが以下の式(1)を満たすか否かを判定する。係数Xは、予め定められた定数である。
Figure 0007113668000001
尖度KTSが式(1)を満たす場合(S2531においてYES)、データサーバ330は、S2532において部分和Pi,1~Pi,dの各々が以下の式(2)を満たすか否かを判定する。式(2)において整数jは、1以上d以下である。また、係数Yは、予め定められた定数である。
Figure 0007113668000002
部分和Pi,1~Pi,dの各々が式(2)を満たす場合(S2532においてYES)、データサーバ330は、しきい値生成用データLには異常な測定データは含まれていないとして、S2533において、しきい値生成用データLをしきい値の生成に用いるしきい値生成用データとして抽出し、しきい値生成用データ抽出処理を終了する。
尖度KTSが式(1)を満たさない場合(S2531においてNO)、または部分和Pi,1~Pi,dのいずれかが式(2)を満たさない場合(S2532においてNO)、データサーバ330は、しきい値生成用データLには異常な測定データが含まれているとして、S2534においてしきい値生成用データLをしきい値の生成から除外して、しきい値生成用データ抽出処理を終了する。
図8においては、尖度に関する条件およびパワースペクトル密度に関する条件の両方を満たすしきい値生成用データが抽出される場合について説明した。しきい値生成用データを抽出する所定の条件は、図8に示される条件に限定されない。しきい値生成用データを抽出する条件として、尖度に関する条件およびパワースペクトル密度に関する条件の双方が用いられる必要はなく、図9あるいは図10に示されるように、尖度に関する条件およびパワースペクトル密度に関する条件のいずれか一方が用いられてもよい。また、図11に示されるように、尖度に関する条件およびパワースペクトル密度に関する条件のいずれか一方を満たすしきい値生成用データが抽出されてもよい。しきい値を生成するための所定の条件は、状態監視システムに求められる異常検出精度に応じて適宜設定することができる。
以下では、理解を容易にするために、或る診断運転条件下において風力発電装置10の一つの機器について2段階のしきい値が生成される場合について具体的に説明する。
再び図5を参照して、S22においては、複数の診断パラ―メータが記憶部に格納される。複数の診断パラメータの平均値をμ0、標準偏差をσ0とする。たとえば、第一のしきい値CTをμ0+3σ0と仮定し、第二のしきい値WNを第一のしきい値の3倍と仮定する。第一のしきい値CTおよび第二のしきい値WNはそれぞれ、以下の式(3),(4)で示される。
しきい値CT=μ0+3σ0…(3)
しきい値WN=3(μ0+3σ0)…(4)
しきい値CT,WNを用いて後述する運用期間の診断パラメータを用いて、データサーバ330が風力発電装置10の各機器の状態が異常か否かを判定し、その結果が監視用端末340に表示される。たとえば、しきい値CTを越える場合には、監視用端末340に、機器の状態が異常であることを示すたとえば「注意」のメッセージが表示される。しきい値WNを越える場合には、監視用端末340に、機器の状態の異常の程度がより大きいことを示すたとえば「警告」のメッセージが表示される。
しきい値のレベルを2段階に設定することにより、診断パラメータがしきい値CTより小さい場合には専門家の判断を不要とし、診断パラメータがしきい値WNより大きい場合には専門家が慎重に風力発電装置10の各機器の状態を判断することが必要とすることにより、専門家の判断の要否を容易に決定することができる。また、診断パラメータがしきい値CTとしきい値WNとの間である場合には、たとえば、風力発電装置10の各機器の状態の様子を担当者が観察した後に、専門家に診断を依頼するかどうかを決定することができる。
このような構成を取ることにより、専門家を常時駐在させることなく、風力発電装置10の各機器の状態の診断に要するコストを削減することができる。
なお、しきい値のレベルを2段階に設定する場合について説明したが、しきい値のレベルはこれに限定されることになく、さらに複数のレベルを設定してもよい。
(運転期間での処理)
運転期間とは、学習期間経過後、風力発電装置10が実際に運用される期間である。運転期間においては、学習期間に生成されたしきい値を用いて風力発電装置10の状態が監視される。
図12は、運用期間での処理を説明するためのフローチャートである。図12を参照して、監視用端末340から、担当者によって風力発電装置10の各機器の状態の診断を開始するための指令(診断開始指令)がデータサーバ330に送信される(S30)。データサーバ330は、監視用端末340から診断開始指令を受け、モニタ装置80に診断運転条件を送信する(S31)。
モニタ装置80は、データサーバ330から診断運転条件を受信し(S32)、風力発電装置10の各機器の測定データを、主軸の回転速度、発電機電流などの運転条件データとともに測定する(S33)。
モニタ装置80は、現在の運転条件が診断運転条件を満たしているか否かを判断する(S34)。現在の運転条件が診断運転条件を満たす場合(S34;YES)には、測定データから診断パラメータを算出し(S35)、診断パラメータ、測定データ、および運転条件データをデータサーバ330に送信する(S36)。一方、現在の運転条件が診断運転条件を満たさない場合(S34;NO)、モニタ装置80は、再度測定データおよび運転条件データを測定するために、S33に処理を戻す。
データサーバ330は、モニタ装置80から診断パラメータ、測定データ、および運転条件データを受信する(S37)。データサーバ330は、診断パラメータと学習期間に生成されたしきい値とに基づいて、風力発電装置10の各機器の状態を診断する。たとえば、データサーバ330は、診断パラメータが第二のしきい値WNを越えている場合、診断結果をWNとし、診断パラメータが第一のしきい値CTを越えている場合、診断結果をCTとする(S38)。データサーバ330は、診断結果、診断パラメータ値、測定データ、および運転条件データを記憶部に格納し、診断結果、診断パラメータ値、測定データ、および運転条件データを監視用端末340に送信する(S39)。
監視用端末340は、診断結果、診断パラメータ値、測定データ、および運転条件データを受信し(S40)、診断結果を表示する。診断結果がWNならば「警告」と表示し、CTならば「注意」、WNおよびCT以外ならば「良好」と表示する(S41)。
また、診断結果がWNあるいはCTの場合には、担当者にE-mailを送信することによって、確実に異常状態であることを知らせることができる。
風力発電装置10の運転方法が変化した場合、診断運転条件あるいはしきい値を変更する必要が発生する。このような場合も図4のS1からの処理を行なうことにより、診断運転条件およびしきい値を更新することができる。なお、しきい値は監視用端末340から担当者によって変更されてもよい。
なお、図12のS40において、監視用端末340が診断結果と共に診断パラメータ値および測定データを受信するので、監視用端末340は、評価および解析可能な最新かつ最適な測定データ等を専門家に容易に提供することができる。また、監視用端末340は、測定データに関連するデータを測定データとともにモニタ(図示せず)上に表示することができる。専門家は、当該モニタに表示された画像をもとに詳細な診断が必要か否かを容易に判断することができる。
(監視用端末のモニタに表示される測定結果)
図13は、監視用端末340のモニタに表示される診断パラメータの値の経時的な変化を示す図である。図13を参照して、縦軸に実効値が示され、横軸に過去60日間の月日が示されている。また、波形W1は、診断パラメータの一例の経時的な変化を示し、実線Th1,Th2は、それぞれ機器の状態が第1の状態(上述した「注意」状態)、第2の状態(上述した「警告」状態)であるしきい値を示し、波形W1と合わせて表示されている。
たとえば、監視用端末340の表示部(図示せず)に診断パラメータの経時的な変化を表示することにより、専門家は、9月20日付近から実効値が増加し、9月30日前には機器の実効値が「注意」状態を超えていることを把握することができる。専門家は、当該機器に対して詳細診断が必要であると判断することができる。
なお、監視用端末340の表示部に表示された波形画像を基に、最新の診断パラメータが上昇傾向にある等の診断パラメータの変化の傾向を知ることができるとともに、当該傾向に基づいて診断パラ―メータがしきい値を超えるまでにどの程度の期間が残されているということを予測することができる。
図14は、監視用端末340のモニタに表示される或る運転条件下での周波数スペクトルを示す図である。図14において、波形W2は、最新の測定データの周波数解析の結果得られた周波数スペクトルを示す。波形W3は、任意の日時(過去)の正常な測定データの周波数解析の結果得られた周波数スペクトルを示す。なお、波形W2,W3が測定されたときの運転条件は同一である。
波形W2で示される機器の状況を正確に把握するために、監視用端末340は波形W2との比較の対象として波形W3も表示する。専門家が、波形W2と波形W3とを比較することにより、監視対象の機器の状態が正常状態に近いのか、異常状態に近いのかを簡易に把握することができる。その結果、測定データの評価を短時間に行うことが可能である。
図15は、監視用端末340のモニタに表示される測定データの振動エンベロープスペクトルを示す図である。図15を参照して周波数領域A1~A5(斜線部)は、第1次~第5次までの欠陥周波数(外輪欠陥周波数)に5パーセントの許容範囲を含んだ領域を示し、波形W4とともに表示されている。
このような許容範囲を設けた理由は、回転速度の測定時と振動の測定時がずれたり、振動測定の初めと終わりで回転速度が変化したりすると、測定された周波数スペクトルと予め算出される欠陥周波数が異なった場合でも、風力発電装置10の各機器の状態の異常検出を可能にするためである。
このように予め算出された欠陥周波数に許容範囲を含ませることで、風力発電装置10の各機器の異常検出(欠陥検出)が容易となる。特に、風車の場合は回転速度が変化するため、この許容範囲を設定する際には回転速度の変化に応じて設けることが好ましい。
なお、上述した欠陥周波数には、たとえば外輪が欠陥しているときに発生する周波数(外輪欠陥周波数Fo)、内輪が欠陥しているときに発生する周波数(内輪欠陥周波数Fi)、転動体が欠陥しているときに発生する周波数(転動体欠陥周波数Fb)があるが、これらについては、以下の式(5)~(7)によって予め算出することができる。
Fo=(Fr/2)×(1-(d/D)×cosα)×z…(5)
Fi=(Fr/2)×(1+(d/D)×cosα)×z…(6)
Fb=(Fr/2)×(D/d)(1-(d/D)2×cos2α)…(7)
式(5)~(7)において、「Fr」は回転周波数(Hz)、「d」は転動体の直径(mm)、「D」はピッチ円直径(mm)、「α」は接触角度、「z」は転動体数を示す。また、第n次(nは自然数)の欠陥周波数は、それぞれn×Fo,n×Fi,n×Fbと表すことができる。
以上、実施の形態に係る状態監視システムによれば、風力発電装置に設けられる機器の異常を高精度に検出することがすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 風力発電装置、20 主軸、30 ブレード、40 増速機、50 発電機、60 主軸受、70A~70H センサ、80 モニタ装置、90 ナセル、100 タワー、320 インターネット、330 データサーバ、340 監視用端末。

Claims (11)

  1. 風力発電装置に設けられた機器の異常を診断する状態監視システムであって、
    前記機器に設けられるセンサを含むモニタ装置と、
    前記機器の異常を診断するためのしきい値を設定し、前記しきい値に基づいて前記機器の異常を診断する監視側制御装置と、
    前記機器の状態に関する情報を表示する監視用端末とを備え、
    前記モニタ装置は、前記機器の診断前の第1の期間に生成したN個のしきい値生成用データを前記監視側制御装置へ送信し、
    前記N個のしきい値生成用データの各々は、前記第1の期間に前記モニタ装置によって測定された測定データ、および当該測定データから変換された診断パラメータを含み、
    前記監視側制御装置は、前記N個のしきい値生成用データのうち、前記N個のしきい値生成用データの各々に含まれる測定データに関する所定の条件を満たすM個のしきい値生成用データに含まれる診断パラメータを用いる統計的手法によって前記しきい値を生成し、
    前記所定の条件は、前記N個のしきい値生成用データ各々に含まれる測定データの振幅の分布に関する条件を含み、
    前記モニタ装置は、前記第1の期間経過後の第2の期間に測定した測定データを前記監視側制御装置に送信し、
    前記監視側制御装置は、前記第2の期間に測定した測定データから変換された診断パラメータと前記しきい値との比較に基づいて前記機器が異常か否かを診断し、
    前記監視用端末に診断の結果を送信する、状態監視システム。
  2. 前記所定の条件は、前記N個のしきい値生成用データ各々に含まれる測定データの尖度に関する条件を含む、請求項1に記載の状態監視システム。
  3. 前記所定の条件は、前記N個のしきい値生成用データ各々に含まれる測定データのパワースペクトル密度に関する条件を含む、請求項1または2に記載の状態監視システム。
  4. 前記N個のしきい値生成用データは、前記風力発電装置の運転条件ごとに生成され、
    前記しきい値は、前記運転条件ごとに決定され、
    前記運転条件は、風速、主軸の回転速度、発電機軸の回転速度、発電量、および発電機軸のトルクを示す物理量の少なくともいずれか1つによって規定される、請求項1~3のいずれか1項に記載の状態監視システム。
  5. 前記測定データは、前記機器の振動、前記機器から発生するアコーステックエミッション、および前記機器の動作音のいずれか1つに関するデータを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の状態監視システム。
  6. 記診断パラメータは、実効値、ピーク値、平均値、クレストファクター、エンベロープ処理後の実効値、およびエンベロープ処理後のピーク値のいずれか1つを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の状態監視システム。
  7. 前記モニタ装置は、インターネットと接続可能な送信部を含み、
    前記送信部は、前記N個のしきい値生成用データを送信する、請求項1~3のいずれか1項に記載の状態監視システム。
  8. 前記監視用端末から前記しきい値を変更することができる、請求項1~3のいずれか1項に記載の状態監視システム。
  9. 前記監視用端末は、前記第2の期間において、同一運転条件の下で測定された測定データを経時的に表示する、請求項1~3のいずれか1項に記載の状態監視システム。
  10. 前記N個のしきい値生成用データは、前記風力発電装置の運転条件ごとに測定され、
    前記しきい値は、前記運転条件ごとに決定され、
    前記監視用端末は、
    前記第2の期間に測定された測定データのうち最新のデータの周波数スペクトルを、前記データの前記運転条件と同一であって前記監視側制御装置に格納され、現在まで前記しきい値を用いて正常と判断された測定データの周波数スペクトルとともに表示する、請求項1~3のいずれか1項に記載の状態監視システム。
  11. 前記N個のしきい値生成用データは、前記風力発電装置の運転条件ごとに測定され、
    前記しきい値は、前記運転条件ごとに決定され、
    前記監視用端末は、
    前記測定データのうち最新のデータのエンベロープ処理後の周波数スペクトルを、前記測定データの前記運転条件と同一であって前記監視側制御装置に格納され、現在まで前記しきい値を用いて正常と判断された測定データのエンベロープ処理後の周波数スペクトルとともに表示する、請求項1~3のいずれか1項に記載の状態監視システム。
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