JP7471983B2 - 状態監視装置および状態監視方法 - Google Patents
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Description
本発明は、状態監視装置および状態監視方法に関し、特に回転機器などの状態を監視する状態監視装置および状態監視方法に関する。
従来から、機器の状態を表わす測定データに基づいて診断基準を設定し、その診断基準に従って、機器の状態を診断する装置が知られている。
たとえば、特許文献1に記載されている状態監視システムは、風力発電装置に設けられた機器の異常を診断する状態監視システムであって、機器の状態を示す測定データと風力発電装置の運転条件を示す運転条件データとを計測する複数のセンサを含み、測定データから診断パラメータを算出するモニタ装置と、情報を記憶する記憶部を含み、機器の異常を診断するための第1のしきい値を設定し、第1のしきい値に基づいて機器の異常を診断する監視側制御装置と、情報を表示する表示部を含み、機器の状態を監視する監視用端末装置とを備える。監視側制御装置は、モニタ装置および監視用端末装置の各々と通信回線によって結合されている。基礎データを収集する第1の期間と、第1のしきい値を設定する第2の期間と、機器の異常を診断する第3の期間とが監視用端末装置によって順次設定される。第1の期間では、モニタ装置によって計測および算出された測定データ、運転条件データ、および診断パラメータが記憶部に格納されて表示部に表示され、監視用端末装置を用いて診断運転条件が設定される。第2の期間では、風力発電装置の運転条件が診断運転条件を満たす場合に計測された測定データから算出された診断パラメータが記憶部に格納され、監視側制御装置は記憶部に格納された診断パラメータに基づいて第1のしきい値を生成する。第3の期間では、風力発電装置の運転条件が診断運転条件を満たす場合に計測された測定データから算出された診断パラメータが記憶部に格納され、監視側制御装置は記憶部に格納された診断パラメータと第1のしきい値とを比較し、診断パラメータが第1のしきい値を超えている場合は機器に異常が発生したと判別され、その判別結果が記憶部に格納されて表示部に表示される。
特許文献1では、診断基準を設定するためにデータが必要である。
状態監視装置を設置してから、データに基づいて診断基準を設定する調整期間には、診断を実施することができない。したがって、調整期間は短い方が好ましい。
状態監視装置を設置してから、データに基づいて診断基準を設定する調整期間には、診断を実施することができない。したがって、調整期間は短い方が好ましい。
しかしながら、監視対象機器が、運用期間において、調整期間と異なる状態になると、例え正常な状態であっても、状態監視システムは監視対象機器に異常が発生したと判断することがある。よって、監視対象機器のできるだけ多くの状態に基づいて、診断基準が設定されるように、調整期間を長くする必要がある。
上記理由のため、従来では、調整期間と診断精度とは、トレードオフとなる課題がある。
それゆえに、本発明の目的は、調整期間が短く、かつ高精度の診断が可能な状態監視装置および状態監視方法を提供することである。
本発明は、監視対象機器と接続可能な状態監視装置である。監視対象機器が状態監視装置に接続される前の第1の期間と、監視対象機器が状態監視装置に接続された後であって、監視対象機器の異常の診断の準備段階の第2の期間と、監視対象機器が状態監視装置に接続された後であって、監視対象機器の異常の診断を実施する第3の期間とが設定される。状態監視装置は、第2の期間および第3の期間において、監視対象機器に含まれるセンサから、監視対象機器の状態を表わすセンシングデータを取得するセンシングデータ入力部と、第2の期間および第3の期間におけるセンシングデータに基づいて、第2の期間および第3の期間における診断パラメータを算出する診断パラメータ算出部と、監視対象機器に含まれるロガーから、第1の期間および第2の期間における監視対象機器の特性を表わす特性データを取得する特性データを取得する特性データ入力部と、第2の期間における特性データおよび第2の期間における診断パラメータを用いて、特性データと診断パラメータとの関係を表わす回帰モデルを生成する回帰モデル生成部と、回帰モデルを用いて、第1の期間における特性データに対応する第1の期間における診断パラメータを推定する診断パラメータ推定部と、第1の期間および第2の期間における診断パラメータを用いて、診断基準を設定する診断基準設定部と、第3の期間における診断パラメータと、診断基準とに基づいて、監視対象機器の異常を診断する診断部とを備える。
本発明は、監視対象機器と接続可能な状態監視装置における状態監視方法である。監視対象機器が状態監視装置に接続される前の第1の期間と、監視対象機器が状態監視装置に接続された後であって、監視対象機器の異常の診断の準備段階の第2の期間と、監視対象機器が状態監視装置に接続された後であって、監視対象機器の異常の診断を実施する第3の期間とが設定される。状態監視方法は、状態監視装置が、第2の期間において、監視対象機器に含まれるセンサから、監視対象機器の状態を表わすセンシングデータを取得するステップと、状態監視装置が、第2の期間におけるセンシングデータに基づいて、第2の期間おける診断パラメータを算出するステップと、状態監視装置が、監視対象機器に含まれるロガーから、第1の期間および第2の期間における監視対象機器の特性を表わす特性データを取得する特性データを取得するステップと、状態監視装置が、第2の期間における特性データおよび第2の期間における診断パラメータを用いて、特性データと診断パラメータとの関係を表わす回帰モデルを生成するステップと、状態監視装置が、回帰モデルを用いて、第1の期間における特性データに対応する第1の期間における診断パラメータを推定するステップと、状態監視装置が、第1の期間および第2の期間における診断パラメータを用いて、診断基準を設定するステップと、状態監視装置が、第3の期間において、監視対象機器に含まれるセンサから、監視対象機器の状態を表わすセンシングデータを取得するステップと、状態監視装置が、第3の期間におけるセンシングデータに基づいて、第3の期間おける診断パラメータを算出するステップと、状態監視装置が、第3の期間における診断パラメータと、診断基準とに基づいて、監視対象機器の異常を診断するステップとを備える。
本発明によれば、診断の精度を維持したまま調整期間を短縮することができる。よって、状態監視装置を設置してから、監視対象機器の診断を実施する運用状態に移行するまでの期間を短縮することができる。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
(状態監視システムの構成)
図1は、一般的な状態監視システムの構成例を表わす図である。図2は、第1の実施形態における状態監視システムの構成例を表わす図である。
[第1の実施形態]
(状態監視システムの構成)
図1は、一般的な状態監視システムの構成例を表わす図である。図2は、第1の実施形態における状態監視システムの構成例を表わす図である。
図1に示すように、一般的な状態監視システムは、監視対象機器901と、状態監視装置902と、状態表示器903と、ストレージ904とを備える。監視対象機器901は、センサ905を備える。状態監視装置902は、センシングデータ入力部906と、診断パラメータ算出部907と、診断部908と、診断基準設定部909と、出力部910とを備える。
図2に示すように、本実施の形態の状態監視システムは、監視対象機器101と、状態監視装置102と、状態表示器903と、ストレージ904とを備える。
監視対象機器101が、監視対象機器901と相違する点は、監視対象機器101が、さらに、ロガー103を備える点である。状態監視装置102が、状態監視装置902と相違する点は、状態監視装置102が、さらに、特性データ入力部104と、回帰モデル生成部105と、診断パラメータ推定部106とを備える点である。
本実施の形態では、一般的な状態監視ステムでは、利用しないロガー103の情報を活用することによって、診断精度を維持しつつ調整期間を短縮することができる。
監視対象機器101は、状態監視装置102が状態監視および診断を行う対象の機器である。監視対象機器101は、例えば、風力発電設備、生産設備、または工作機械などである。
センサ905は、監視対象機器101に設置される。センサ905は、監視対象機器101の加速度、温度、または電流などの物理量を計測する。センサ905は、例えば、加速度センサ、温度センサ、または近接センサなどである。
ストレージ904は、状態監視装置102に入力されたデータなどを保存する。ストレージ904は、状態監視装置102に内蔵された不揮発性メモリ、またはインターネットによって接続されたサーバなどである。
状態表示器903は、状態監視装置102の診断結果を表示する機器である。状態表示器903は、たとえば、監視対象機器101に設置される表示盤(表示灯)である。
ロガー103は、監視対象機器101の特性データを保持している機器または媒体である。ロガー103は、必ずしも、監視対象機器101に内蔵されている必要はない。ロガー103は、例えば、制御装置(PLC(Programmable Logic Controller)またはSCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)のメモリなど)、または他の状態監視装置などである。
(状態監視の状態遷移)
図3は、第1の実施形態の状態監視システムの状態遷移を表わす図である。
図3は、第1の実施形態の状態監視システムの状態遷移を表わす図である。
状態監視システムには、3つの状態がある。
未設置状態は、状態監視装置102が設置されておらず、状態監視装置102と監視対象機器101とが接続されていない状態である。
未設置状態は、状態監視装置102が設置されておらず、状態監視装置102と監視対象機器101とが接続されていない状態である。
調整状態は、状態監視装置102と監視対象機器101とが接続され、状態監視装置102が、監視対象機器101のセンシングデータおよび特性データを収集し、診断基準を設定している状態である。調整状態では、診断は行われない。
運用状態は、状態監視装置102と監視対象機器101とが接続され、状態監視装置102が監視対象機器101のセンシングデータを収集して、設定された診断基準に基づいて診断が行われている状態である。
設置とは、状態監視装置102を設置して、状態監視装置102と、監視対象機器101とが接続された状態である。設置によって、状態監視装置102は、未設置状態から調整状態に移行する。
撤去とは、状態監視装置102と監視対象機器101との接続を解除して、状態監視装置102を撤去することである。これによって、状態監視装置102は、調整状態または運用状態から未設置状態に移行する。
診断基準の設定によって、状態監視装置102は、調整状態から運用状態に移行する。
状態変化とは、状態監視装置102とその周辺の構成に変化があり、診断基準が不適切になることである。状態変化には、例えば、監視対象機器101のメンテナンス、またはセンサの交換などがある。状態変化によって、状態監視装置102は、運用状態から調整状態に移行する。
状態変化とは、状態監視装置102とその周辺の構成に変化があり、診断基準が不適切になることである。状態変化には、例えば、監視対象機器101のメンテナンス、またはセンサの交換などがある。状態変化によって、状態監視装置102は、運用状態から調整状態に移行する。
本実施の形態では、未設置状態にある期間を第1の期間、調整状態にある期間を第2の期間、運用状態にある期間を第3の期間とする。すなわち、状態監視装置102は、監視対象機器101が状態監視装置102に接続される前の第1の期間と、監視対象機器101が状態監視装置102に接続された後であって、監視対象機器101の異常の診断のための調整段階の第2の期間と、監視対象機器101が状態監視装置102に接続された後であって、監視対象機器101の異常の診断を実施する第3の期間とが設定される。
本実施の形態では、調整状態にある期間(第2の期間)を短縮することによって、早期に運用状態へ移行できるようにする。
再び、図2を参照して、センシングデータ入力部906は、第2の期間(調整期間)および第3の期間(運用期間)において、監視対象機器101に含まれるセンサ905から、監視対象機器101の状態を表わすセンシングデータを取得する。
診断パラメータ算出部907は、第2の期間(調整期間)および第3の期間(運用期間)におけるセンシングデータに基づいて、第2の期間(調整期間)および第3の期間(運用期間)における診断パラメータを算出する。
特性データ入力部104は、監視対象機器101に含まれるロガー103から、第1の期間(未設置期間)および第2の期間(調整期間)における監視対象機器の特性を表わす特性データを取得する。
回帰モデル生成部105は、第2の期間(調整期間)における時刻tiの特性データおよび第2の期間(調整期間)における時刻tiの診断パラメータを用いて、特性データと診断パラメータとの関係を表わす回帰モデルを生成する。ただし、i=1~nである。
診断パラメータ推定部106は、回帰モデルを用いて、第1の期間(未設置期間)における特性データに対応する第1の期間(未設置期間)における診断パラメータを推定する。
診断基準設定部109は、第1の期間(未設置期間)および第2の期間(調整期間)における診断パラメータを用いて、診断基準を設定する。
診断部908は、第3の期間(運用期間)における診断パラメータと、設定された診断基準とに基づいて、監視対象機器101の異常を診断する。
出力部910は、診断部908の診断結果を出力する。
(調整データ)
図4は、一般的な状態監視システムにおけるデータの活用と、本実施の形態の状態監視システムにおけるデータの活用とを比較した図である。
(調整データ)
図4は、一般的な状態監視システムにおけるデータの活用と、本実施の形態の状態監視システムにおけるデータの活用とを比較した図である。
一般的な状態監視システムでは、診断基準設定部909による診断基準の設定に用いられる基礎データは、第2の期間(調整期間)におけるセンサ905が出力するセンシングデータに基づいて算出された診断パラメータである。
本実施の形態の状態監視システムでは、診断基準設定部109による診断基準の設定に用いられる基礎データは、第2の期間(調整期間)におけるセンサ905が出力するセンシングデータに基づいて算出された診断パラメータに加えて、第1の期間(未設置期間)における特性データから推定される第1の期間(未設置期間)における診断パラメータである。
一般的な状態監視システムの調整手順では、調整期間においてセンサ905が出力するセンシングデータに基づいて算出された診断パラメータのみを基礎データとして用いるため、次のような課題がある。
第1に、正しい診断基準を設定するためには、多くのセンシングデータが必要である。その結果、調整状態から運用状態への遷移に必要な期間(調整期間)が長い。
第2に、調整期間を無理に短縮すると、診断基準の設定のための基礎データが減少する。その結果、正しい診断基準を設定できない可能性が高くなる。
第3に、調整期間中の監視対象機器の状態に偏りがあると、基礎データに偏りが生じる。その結果、正しい診断基準が設定できない。
第4に、基礎データが監視対象機器101の多様な状態のうちどれだけを網羅できたかを評価する手段が少ない。その結果、適切な調整期間の設定が難しい。
本実施の形態では、未設置期間においてロガー103に保持されていた特性データから推定される未設置期間における診断パラメータを基礎データに追加することによって、上記の課題を解決することができる。
第1および第2の問題について、本実施の形態では、調整期間においてセンサ905が出力するセンシングデータに基づいて算出された診断パラメータが少なくても、未設置期間における推定された診断パラメータを基礎データに追加することによって、十分な量の基礎データが確保できる。これによって、短い調整期間で正しい診断基準を設定できる。
第3の問題について、本実施の形態では、調整期間中の監視対象機器の状態に偏りがあった場合でも、未設置期間の診断パラメータを推定して、基礎データに加えることによって、基礎データの偏りを低減できる。これによって、正しい診断基準を設定できる。
第4の問題について、本実施の形態では、回帰モデルが正確ならば、ロガーに蓄積された特性データから十分な量の診断パラメータを推定して、基礎データに加えることができる。これによって、回帰モデルの性能を評価することで、適切な時期に調整期間を終えることができる。
(調整の手順)
図5は、一般的な状態監視システムの調整状態における処理手順を表わすフローチャートである。図6は、第1の実施形態の状態監視システムの調整状態における処理手順を表わすフローチャートである。撤去による未設置状態への遷移は、調整状態中のいつでも行えるため、これらのフローチャートには記載されていない。
図5は、一般的な状態監視システムの調整状態における処理手順を表わすフローチャートである。図6は、第1の実施形態の状態監視システムの調整状態における処理手順を表わすフローチャートである。撤去による未設置状態への遷移は、調整状態中のいつでも行えるため、これらのフローチャートには記載されていない。
図5に示すように、一般的な状態監視システムの調整状態の処理手順は、ステップS101、S102、およびS106を備える。図6に示すように、本実施の形態の状態監視システムの調整状態の処理手順は、ステップS101~S106を備える。
図6を参照して、ステップS101において、センシングデータ入力部906は、調整期間において、監視対象機器101に設置したセンサ905から出力される監視対象機器101の状態を表わすセンシングデータを収集する(データ計測)。センサ905のセンシングデータは、例えば、加速度センサ、電流センサ、電圧計、カラーセンサ、方位センサ、風速センサ、流量センサ、圧力センサ、または近接センサのデータである。
ステップS102において、診断パラメータ算出部907は、調整期間におけるセンシングデータに基づいて、調整期間における診断パラメータを算出する。診断パラメータは、センサ905の検出データそのものだけでなく、センサ905の検出データの実効値、変調値、平均値、中央値、尖度、歪度などの統計量、電流値と定格電圧とを乗算して求めた電力量、監視対象機器101に含まれる搬送機の複数箇所に設置された近接センサの入力の時間差と、これらの近接センサ間の距離から求めた搬送物の速度などの物理量である。
ステップS103において、特性データ入力部104は、監視対象機器101に含まれるロガー103から、未設置期間および調整期間における監視対象機器101の特性を表わす特性データを取得する。監視対象機器101の特性データには、監視対象機器の圧力、温度、回転速度、電流値、流量、またはメンテナンス情報などがある。監視対象機器101が風力発電設備の場合における特性データには、風向、風速、天気、または気圧などがある。監視対象機器101が工作機械における特性データには、加工品の種類、加工工程の種類、工具情報、または材料の種類などがある。
ステップS104において、回帰モデル生成部105は、調整期間における特性データおよび調整期間における診断パラメータを用いて、特性データと診断パラメータとの関係を表わす回帰モデルを生成する。回帰モデルとは、単回帰モデル(単回帰式)、重回帰モデル(重回帰式)、順伝播型ニューラルネットワーク、またはRBF(Radial Basis Function)ネットワークなどの各種ニューラルネットワークである。
ステップS105において、診断パラメータ推定部106は、回帰モデルを用いて、未設置期間における特性データに対応する未設置期間における診断パラメータを推定する。
ステップS106において、診断基準設定部109は、未設置期間の診断パラメータと調整期間の診断パラメータとからなる基礎データから、診断基準を作成する。診断基準は、閾値、または調整済みニューラルネットワークである。閾値は、たとえば、基礎データの平均値に基礎データの標準偏差の定数倍(例えば3倍)を加えた値である。
(調整の具体例)
調整の具体例として、監視対象機器101が風力発電設備の場合の一例を示す。風力発電設備内の増速機に振動センサが設置されている。
調整の具体例として、監視対象機器101が風力発電設備の場合の一例を示す。風力発電設備内の増速機に振動センサが設置されている。
ステップS101において、センシングデータ入力部906は、調整期間において、監視対象機器101に設置した振動センサから出力される監視対象機器101の振動状態を表わす振動データを収集する。
ステップS102において、診断パラメータ算出部907は、調整期間における振動データから、調整期間における振動実効値を診断パラメータとして算出する。
ステップS103において、特性データ入力部104は、監視対象機器101に含まれるロガー103から、未設置期間および調整期間における風力発電設備の制御装置内に保存されている主軸回転速度を風力発電設備の特性データとして取得する。
ステップS104において、回帰モデル生成部105は、調整期間における特性データ(主軸回転速度)および調整期間における診断パラメータ(振動実効値)を用いて、特性データと診断パラメータとの関係を表わす2次の多項式回帰モデルを生成する。
ステップS105において、診断パラメータ推定部106は、2次の多項式回帰モデルを用いて、未設置期間における特性データ(主軸回転速度)に対応する未設置期間における診断パラメータ(振動実効値)を推定する。
ステップS106において、診断基準設定部909は、未設置期間の振動実効値と調整期間の振動実効値とからなる基礎データから、第1の閾値Th1および第2の閾値Th2からなる診断基準を作成する。第1の閾値Th1および第2の閾値Th2は、基礎データの標準偏差と平均とをそれぞれσとμとして、下記のように表される。
Th1=μ+a×σ… (1)
Th2=μ+a×σ×n… (2)
ただし、aは任意の実数、nは1より大きい任意の定数である。たとえば、a=3、n=2としてもよい。
Th2=μ+a×σ×n… (2)
ただし、aは任意の実数、nは1より大きい任意の定数である。たとえば、a=3、n=2としてもよい。
(データの例)
図7は、状態監視装置の設置後の診断パラメータの推移を表わす図である。8/1に状態監視装置が設置されたとする。図8は、SCADAに保存されている風力発電設備の主軸回転速度のデータを表わす図である。状態監視装置の設置後1ヶ月間(8/1~9/1)では、風車の主軸回転数が低い状態が続き、主軸回転数の低いときの振動実効値(診断パラメータ)しか計測できていない。このため、一般的な方法では、状態監視装置の設置後1ヶ月以上、振動センサによる振動データの計測を行わなければ、正しい診断基準を設定できないという問題がある。
図7は、状態監視装置の設置後の診断パラメータの推移を表わす図である。8/1に状態監視装置が設置されたとする。図8は、SCADAに保存されている風力発電設備の主軸回転速度のデータを表わす図である。状態監視装置の設置後1ヶ月間(8/1~9/1)では、風車の主軸回転数が低い状態が続き、主軸回転数の低いときの振動実効値(診断パラメータ)しか計測できていない。このため、一般的な方法では、状態監視装置の設置後1ヶ月以上、振動センサによる振動データの計測を行わなければ、正しい診断基準を設定できないという問題がある。
図9は、第1の実施形態における調整期間における診断パラメータの推移を表わす図である。状態監視装置の設置後の1か月間(8/1~9/1)を調整期間として、この調整期間において、センサ905のセンシングデータから診断パラメータである振動実効値が算出される。
図10は、第1の実施形態における2次の多項式回帰モデルを表わす図である。状態監視装置の設置後の1か月間(8/1~9/1)である調整期間における振動実効値(診断パラメータ)と主軸回転速度(特性データ)とのセットを用いて、主軸回転速度(特性データ)から振動実効値(診断パラメータ)を推定する2次の多項式回帰モデルが生成される。調整期間では、主軸回転数が低いため、低い主軸回転数と、それに対応する振動実効値とから、2次の多項式回帰モデルが生成される。
図11は、推定された診断パラメータを表わす図である。未設置期間の主軸回転数(特性データ)に対応する振動実効値(診断パラメータ)が得られる。
図12は、基礎データの例を表わす図である。調整期間において振動センサのセンシングデータから算出される振動実効値(診断パラメータ)と、未設置期間において、2次の多項式回帰モデルを用いて、主軸回転数(特性データ)から推定される振動実効値(診断パラメータ)とが基礎データとなる。
図13は、基礎データおよび診断基準の例を表わす図である。図13に示すように、基礎データから診断基準である第1の閾値Th1および第2の閾値Th2が設定される。以上のようにして、本実施の形態では、状態監視装置の設置後1ヶ月で、診断基準を設定し、運用状態に遷移することができる。
図14は、基礎データおよび運用期間における診断パラメータの例を表わす図である。9/1に運用期間が開始される。運用期間において振動センサのセンシングデータから得られる振動実効値(診断パラメータ)と第1の閾値Th1および第2の閾値Th2とを比較することによって、診断が実効される。
(運用)
図15は、第1の実施形態の状態監視システムにおける運用状態における処理手順を表わすフローチャートである。
図15は、第1の実施形態の状態監視システムにおける運用状態における処理手順を表わすフローチャートである。
撤去による未設置への遷移、および状態変化による調整への遷移は、運用状態においていつでも行えるため、フローチャートには記載されていない。更に、運用状態は撤去、あるいは状態変化がない限り継続されるため、フローチャートの終端も記載されていない。
ステップS301において、運用期間において、センシングデータ入力部906は、監視対象機器101に設置したセンサ905から出力される監視対象機器101の状態を表わすセンシングデータを収集する。
ステップS302において、診断パラメータ算出部907は、運用期間におけるセンシングデータに基づいて、運用期間における診断パラメータを算出する。
ステップS303において、診断部908は、調整期間において設定された診断基準を用いて、ステップS302において算出した診断パラメータを分析することによって、監視対象機器101の状態を診断する。
ステップS304において、出力部910は、診断結果を状態表示器903へ出力する。
(診断)
診断部908による診断の方法には、診断パラメータと閾値とを比較することによって、監視対象機器101の状態を診断する方法、診断パラメータをクラスタリングして分類されたクラスタによって診断する方法、調整済みニューラルネットワークへ診断パラメータを入力してニューラルネットワークの出力を診断結果とする方法などがある。
診断部908による診断の方法には、診断パラメータと閾値とを比較することによって、監視対象機器101の状態を診断する方法、診断パラメータをクラスタリングして分類されたクラスタによって診断する方法、調整済みニューラルネットワークへ診断パラメータを入力してニューラルネットワークの出力を診断結果とする方法などがある。
以下では、診断パラメータと閾値とを比較して、場合毎に監視対象機器101の状態を診断する方法を説明する。
図16は、第1の実施形態の状態監視システムにおける診断の手順を示すフローチャートである。
ステップS501において、診断パラメータ(x)が、第1の閾値(Th1)以下のときには、処理がステップS503に進む。診断パラメータ(x)が、第1の閾値(Th1)を超えるときには、処理がステップS502に進む。
ステップS502において、診断パラメータ(x)が、第2の閾値(Th2)以下のときには、処理がステップS504に進む。診断パラメータ(x)が、第2の閾値(Th2)を超えるときには、処理がステップS505に進む。
ステップS503において、診断部908は、監視対象機器101が「正常状態」であると判定する。「正常」とは、監視対象機器101に異常がない状態である。
ステップS504において、診断部908は、監視対象機器101が「要点検状態」であると判定する。「要点検状態」とは、監視対象機器101に、何らかの異常の兆候があり、点検などが必要な状態である。
ステップS505において、診断部908は、監視対象機器101が「要停止状態」であると判定する。「要停止状態」とは、監視対象機器101を、これ以上連続運転させると、監視対象機器にダメージを与える状態である。
本実施の形態では、制御装置などに存在するデータを活用することによって、調整期間を短縮しても、診断の精度を維持できる。調整期間を短縮することによって、状態監視装置を設置してから、診断を開始するまでのタイムラグを縮小することができるので、診断が開始される前に異常が発生して異常を見逃す可能性を低減できる。
[第2の実施形態]
図17は、第2の実施形態における状態監視システムの構成例を表わす図である。
図17は、第2の実施形態における状態監視システムの構成例を表わす図である。
第2の実施形態における状態監視システムは、第1の実施形態における状態監視システムの構成に加えて、特性データ選別部107を備え、回帰モデル生成部105に代えて回帰モデル生成部205を備える。
特性データ選別部107は、複数の第2の期間における特性データのうち、第2の期間における診断パラメータとの相関係数が閾値以上となる特性データを選別する。たとえば、診断パラメータが振動実効値のときに、特性データとして、主軸回転速度と、風向と、風量とが得られたとする。特性データ選別部107は、第2の期間における主軸回転速度と第2の期間における振動実効値との相関係数が閾値以上で、第2の期間における風向と第2の期間における振動実効値との相関係数が閾値未満で、第2の期間における風量と第2の期間における振動実効値との相関係数が閾値未満のときには、主軸回転速度を選別する。
回帰モデル生成部205は、選別された特性データを用いて、回帰モデルを生成する。
図18は、第2の実施形態の状態監視システムの調整状態の処理手順を表わすフローチャートである。図18の第2の実施形態のフローチャートが、図6の第1の実施形態のフローチャートと相違する点は、図18の第2の実施形態のフローチャートが、ステップS201を備える。
図18は、第2の実施形態の状態監視システムの調整状態の処理手順を表わすフローチャートである。図18の第2の実施形態のフローチャートが、図6の第1の実施形態のフローチャートと相違する点は、図18の第2の実施形態のフローチャートが、ステップS201を備える。
ステップS201において、特性データ選別部107は、複数の第2の期間(調整期間)における特性データのうち、第2の期間(調整期間)における診断パラメータとの相関係数が閾値以上となる特性データを選別して、回帰モデル生成部205へ出力する。
本実施の形態によれば、診断パラメータとの相関関係が高い特性データを用いることによって、精度の高い回帰モデルを作成することができる。
[第3の実施形態]
図19は、第3の実施形態における状態監視システムの構成例を表わす図である。
図19は、第3の実施形態における状態監視システムの構成例を表わす図である。
第3の実施形態における状態監視システムは、第2の実施形態における状態監視システムの構成に加えて、回帰モデル評価部303を備える。
回帰モデル評価部303は、評価指標に基づいて、回帰モデルの評価値を求める。評価指標は、正解率、適合率、再現率、F値、平均二乗誤差、二乗平均平方根誤差、または決定係数などである。
たとえば、回帰モデル評価部303は、調整期間の時刻tiにおける特性データに対応する調整期間の時刻tiにおける算出された診断パラメータと、回帰モデルに時刻tiの特性データを入力して得られる診断パラメータとの平均二条誤差を算出する。ただし、i=1~nである。
回帰モデルの評価値が予め定められた値に達するまで、センシングデータ入力部906によるセンシングデータの取得、診断パラメータ算出部907による診断パラメータの算出、特性データ入力部104による特性データの取得、回帰モデル生成部205による回帰モデルの生成が繰り返される。
図20は、第3の実施形態の状態監視システムの調整状態の処理手順を表わすフローチャートである。図20の第3の実施形態のフローチャートが、図18の第2の実施形態のフローチャートと相違する点は、図20の第3の実施形態のフローチャートが、ステップS105の後にステップS401を備える点である。
ステップS401において、回帰モデル評価部303は、評価指標に基づいて、回帰モデルの評価値求める。
回帰モデルの評価値が予め定められた値以上のときには、処理がステップS105に進む。回帰モデルの評価値が予め定められた値未満のときには、処理がステップS101に進む。
本実施の形態では、回帰モデルの性能を評価することによって、調整期間の終了時期を適切に判定できる。調整期間の終了時期を適切に判定することによって、不必要に調整期間を長くするリスク、調整期間を必要な期間よりも短くして誤診断するリスクを低減できる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態の状態監視システムは、運用期間において、診断基準を修正する機能を有する。
第4の実施形態の状態監視システムは、運用期間において、診断基準を修正する機能を有する。
図21は、第4の実施形態の状態監視システムの運用状態の処理手順を表わすフローチャートである。
ステップS601において、運用期間において、センシングデータ入力部906は、監視対象機器101に設置したセンサ905から出力される監視対象機器101の状態を表わすセンシングデータを収集する。
ステップS602において、診断パラメータ算出部907は、運用期間におけるセンシングデータに基づいて、運用期間における診断パラメータを算出する。
ステップS603において、診断部908は、調整期間において設定された診断基準または運用期間において修正された診断基準を用いて、ステップS602において算出した診断パラメータを分析することによって、監視対象機器101の状態を診断する。
ステップS604において、出力部910は、診断結果を状態表示器903へ出力する。
ステップS605において、特性データ入力部104は、監視対象機器101に含まれるロガー103から、運用期間における監視対象機器101の特性を表わす特性データを取得する。
ステップS606において、回帰モデル生成部205は、調整期間と運用期間における特性データおよび調整期間と運用期間における診断パラメータを用いて、特性データと診断パラメータとの関係を表わす回帰モデルを修正する。
ステップS607において、診断パラメータ推定部106は、修正された回帰モデルを用いて、未設置期間における特性データに対応する未設置期間における診断パラメータを再推定する。
ステップS608において、診断基準設定部109は、未設置期間の診断パラメータと調整期間の診断パラメータと運用期間の診断パラメータとからなる基礎データから、診断基準を修正する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
101,901 監視対象機器、102,902 状態監視装置、103 ロガー、104 特性データ入力部、105,205 回帰モデル生成部、106 診断パラメータ推定部、107 特性データ選別部、109,909 診断基準設定部、303 回帰モデル評価部、903 状態表示器、904 ストレージ、905 センサ、906 センシングデータ入力部、907 診断パラメータ算出部、908 診断部、910 出力部。
Claims (8)
- 監視対象機器と接続可能な状態監視装置であって、前記監視対象機器が前記状態監視装置に接続される前の第1の期間と、前記監視対象機器が前記状態監視装置に接続された後であって、前記監視対象機器の異常の診断の調整段階の第2の期間と、前記監視対象機器が前記状態監視装置に接続された後であって、前記監視対象機器の異常の診断を実施する第3の期間とが設定され、前記状態監視装置は、
前記第2の期間および前記第3の期間において、前記監視対象機器に含まれるセンサから、前記監視対象機器の状態を表わすセンシングデータを取得するセンシングデータ入力部と、
前記第2の期間および前記第3の期間における前記センシングデータに基づいて、前記第2の期間および前記第3の期間における診断パラメータを算出する診断パラメータ算出部と、
前記監視対象機器に含まれるロガーから、前記第1の期間および前記第2の期間における前記監視対象機器の特性を表わす特性データを取得する特性データを取得する特性データ入力部と、
前記第2の期間における前記特性データおよび前記第2の期間における前記診断パラメータを用いて、前記特性データと前記診断パラメータとの関係を表わす回帰モデルを生成する回帰モデル生成部と、
前記回帰モデルを用いて、前記第1の期間における特性データに対応する前記第1の期間における診断パラメータを推定する診断パラメータ推定部と、
前記第1の期間および前記第2の期間における診断パラメータを用いて、診断基準を設定する診断基準設定部と、
前記第3の期間における診断パラメータと、前記診断基準とに基づいて、前記監視対象機器の異常を診断する診断部とを備えた、状態監視装置。 - 複数の前記第2の期間における前記特性データのうち、前記第2の期間における前記診断パラメータとの相関係数が閾値以上となる特性データを選別する特性データ選別部をさらに備え、
前記回帰モデル生成部は、選別された前記特性データを用いて、前記回帰モデルを生成する、請求項1記載の状態監視装置。 - 定められた評価指標に基づいて、前記生成された回帰モデルの評価値を求める回帰モデル評価部をさらに備え、
前記回帰モデルの評価値が予め定められた値に達するまで、前記センシングデータの取得、前記診断パラメータの算出、前記特性データの取得、および前記回帰モデルの生成が繰り返される、請求項1または2記載の状態監視装置。 - 前記監視対象機器は、風力発電設備であり、
前記センサは、振動センサであり、
前記診断パラメータは、振動実効値であり、
前記特性データは、主軸回転速度である、請求項1または3記載の状態監視装置。 - 前記診断基準設定部は、前記第1の期間および前記第2の期間における診断パラメータの平均値μと標準偏差σとに基づいて、以下の式に従って、第1の閾値Th1を含む診断基準を作成し、
Th1=μ+a×σ… (1)
ただし、aは任意の実数、
前記診断部は、前記第3の期間における診断パラメータが前記第1の閾値Th1以下のときに、前記監視対象機器が正常であると判定する、請求項1~4のいずれか1項に記載の状態監視装置。 - 前記診断基準設定部は、前記第1の期間および前記第2の期間における診断パラメータの平均値μと標準偏差σとに基づいて、以下の式に従って、第2の閾値Th2をさらに含む診断基準を作成し、
Th2=μ+a×σ×n… (2)
ただし、aは任意の実数、nは1より大きい任意の定数、
前記診断部は、前記第3の期間における診断パラメータが前記第1の閾値を超え、前記第2の閾値以下のときに、前記監視対象機器が要点検状態であると判定する、請求項5記載の状態監視装置。 - 前記診断部は、前記第3の期間における診断パラメータが前記第2の閾値を超えるときに、前記監視対象機器が要停止状態であると判定する、請求項6記載の状態監視装置。
- 監視対象機器と接続可能な状態監視装置における状態監視方法であって、前記監視対象機器が前記状態監視装置に接続される前の第1の期間と、前記監視対象機器が前記状態監視装置に接続された後であって、前記監視対象機器の異常の診断の準備段階の第2の期間と、前記監視対象機器が前記状態監視装置に接続された後であって、前記監視対象機器の異常の診断を実施する第3の期間とが設定され、前記状態監視方法は、
前記状態監視装置が、前記第2の期間において、前記監視対象機器に含まれるセンサから、前記監視対象機器の状態を表わすセンシングデータを取得するステップと、
前記状態監視装置が、前記第2の期間における前記センシングデータに基づいて、前記第2の期間おける診断パラメータを算出するステップと、
前記状態監視装置が、前記監視対象機器に含まれるロガーから、前記第1の期間および前記第2の期間における前記監視対象機器の特性を表わす特性データを取得する特性データを取得するステップと、
前記状態監視装置が、前記第2の期間における前記特性データおよび前記第2の期間における前記診断パラメータを用いて、前記特性データと前記診断パラメータとの関係を表わす回帰モデルを生成するステップと、
前記状態監視装置が、前記回帰モデルを用いて、前記第1の期間における特性データに対応する前記第1の期間における診断パラメータを推定するステップと、
前記状態監視装置が、前記第1の期間および前記第2の期間における診断パラメータを用いて、診断基準を設定するステップと、
前記状態監視装置が、前記第3の期間において、前記監視対象機器に含まれるセンサから、前記監視対象機器の状態を表わすセンシングデータを取得するステップと、
前記状態監視装置が、前記第3の期間における前記センシングデータに基づいて、前記第3の期間おける診断パラメータを算出するステップと、
前記状態監視装置が、前記第3の期間における診断パラメータと、前記診断基準とに基づいて、前記監視対象機器の異常を診断するステップとを備えた、状態監視方法。
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