以下、本発明の各実施形態に係るイオン発生装置について図を参照して説明する。以下の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るイオン発生装置の外観を示す斜視図である。図2は、図1のイオン発生装置をII−II線矢印方向から見た断面図である。図3は、図2のイオン発生装置を矢印III方向から見た断面図である。
図1〜3に示すように、本発明の実施形態1に係るイオン発生装置100は、筐体110と、筐体110の内部において並んで配置された針状の複数の放電電極、および複数の放電電極を支持する基板131を有し、正イオンおよび負イオンの少なくとも一方を発生させるイオン発生器130と、イオン発生器130によって発生されるイオンを送出するための気流を筐体の内部に発生させる送風機120とを備える。
筐体110は、筒形状を有し、一端に送風機120を固定するための突出部112を有し、他端に吹出し口111を有している。突出部112は、筐体110の内面から円周状に突出している。筐体110は、一端側から他端側に向かうに従って互いに対向する内周壁面同士の間隔が狭くなっている集束部113をさらに有している。筐体110は、集束部113の末端と吹出し口111との間に、イオン発生器130を取り付けるための被取付部114をさらに有している。本実施形態においては、被取付部114は、吹出し口111と対向している。
送風機120の送風により、筐体110の一端側から他端側に向かう気流が発生する。上記気流は、集束部113を通過することにより流速が大きくなる。基板131は、筐体110の内部において上記気流と直交する向きで配置されている。すなわち、基板131がボルトまたは接着剤などにより被取付部114に取り付けられた状態において、基板131の主面が筐体110の軸方向(筐体110の一端と他端とを最短で結ぶ方向)と直交している。なお、基板131の主面と筐体110の軸方向との相対的位置関係は、直交に限られず、交差していればよい。
以下、イオン発生器130について詳細に説明する。
図4は、本発明の実施形態1に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す分解斜視図である。図5は、図4のイオン発生器をV−V線矢印方向から見た断面図である。図6は、本発明の実施形態1に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器を駆動する電気回路を示すブロック図である。
図4,5に示すように、イオン発生器130は、2つの針状の放電電極133と、基板131と、2つの導風管132とを有している。ただし、イオン発生器130が有する針状の放電電極133および導風管132の各々の数は、2つに限られず、3つ以上でもよい。
基板131には、2つの針状の放電電極133を挿通させるための2つの第1貫通孔131aと、気流を通過させるための2つの第2貫通孔131bとが設けられている。2つの第2貫通孔131bは、2つの放電電極133の各々に対応するように設けられている。2つの第1貫通孔131aおよび2つの第2貫通孔131bの各々は、基板131の主面に直交する方向に延びている。
本実施形態においては、2つの第2貫通孔131bの各々は、2つの放電電極133の延びる方向から見て2つの放電電極133の各々を中心とする円弧状に設けられている。第2貫通孔131bは、放電電極133の略全周に亘って設けられている。
2つの導風管132は、2つの放電電極133とそれぞれ同軸配置されている。2つの導風管132は、基板131に対して接着剤などの接合材によって接合されている。2つの導風管132の各々は、円環状の外形を有している。導風管132の内径は、第2貫通孔131bの最外径より大きい。すなわち、2つの第2貫通孔131bが、2つの導風管132によって塞がれないように、第2貫通孔131bおよび導風管132の各々の寸法設定がされている。ただし、2つの導風管132によって、2つの第2貫通孔131bの一部が塞がれていてもよい。
上記の構成を有するイオン発生器130が図2,3に示すように被取付部114に取り付けられることにより、2つの第2貫通孔131bを通過した気流は、2つの導風管132の各々の内側132xを、2つの放電電極133の各々の先端部に向かって2つの放電電極133の延びる方向に沿って通過する。
図6に示すように、イオン発生装置100は、イオン発生器130を駆動する電気回路10をさらに備えている。電気回路10は、電源入力コネクタ11と、駆動回路12と、高電圧発生回路13と、正高電圧生成回路14と、負高電圧生成回路15とを有している。電源入力コネクタ11は、入力電源としての直流電源や商用交流電源の供給を受ける。この電源入力コネクタ11を通じて入力電圧を供給された駆動回路12は、高電圧発生回路13を駆動させることにより入力電圧を昇圧させて高電圧を発生させる。高電圧発生回路13は、正高電圧生成回路14を通じて、正イオンを発生させる針状の放電電極133に正極性の高電圧を印加し、また負高電圧生成回路15を通じて、負イオンを発生させる針状の放電電極133に負極性の高電圧を印加する。
イオン発生装置100においては、一方の放電電極133の先端では正コロナ放電を発生させて正イオンを発生させ、他方の放電電極133の先端では負コロナ放電を発生させて負イオンを発生させる。印加する波形はここでは、特に問わず、直流、正負にバイアスされた交流波形または正負にバイアスされたパルス波形などの高電圧とする。なお、イオン発生装置100において、正イオンのみ、または、負イオンのみを発生させてもよい。
一方の放電電極133で発生した正イオンは、一方の導風管132の内側を、一方の放電電極133の先端部に向かって一方の放電電極133の延びる方向に沿って通過する気流に乗って運ばれる。一方の放電電極133の先端部には、一方の放電電極133の延びる方向に沿う電界が生じている。すなわち、気流の向きと電界の向きとが一致している。これにより、正イオンをより遠くまで運ぶことができる。
他方の放電電極133で発生した負イオンは、他方の導風管132の内側を、他方の放電電極133の先端部に向かって他方の放電電極133の延びる方向に沿って通過する気流に乗って運ばれる。他方の放電電極133の先端部には、他方の放電電極133の延びる方向に沿う電界が生じている。すなわち、気流の向きと電界の向きとが一致している。これにより、負イオンをより遠くまで運ぶことができる。
正イオンが一方の導風管132を通過した気流に乗って運ばれ、負イオンが他方の導風管132を通過した気流に乗って運ばれることにより、正イオンと負イオンとが筐体110内にて結合して消滅することを抑制できる。
これらの結果、イオン発生装置100は、吹出し口111から正イオンおよび負イオンの各々を多数放出することができる。正イオンおよび負イオンの両極性のイオンを放出することにより、空気中の正イオンであるH+(H2O)m(mは任意の自然数)と、負イオンであるO2 -(H2O)n(nは任意の自然数)とを略同等量発生させ、両イオンが空気中を浮遊するカビ菌およびウィルスの周りを取り囲んだ際に生成される活性種の水酸化ラジカル(・OH)の作用により、浮遊カビ菌などを除去することが可能となる。
本実施形態に係るイオン発生装置100においては、基板131に設けられた2つの第2貫通孔131bによって気流の向きと電界の向きとを一致させることにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置100は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
また、2つの第2貫通孔131bの各々が、2つの放電電極133の延びる方向から見て2つの放電電極133の各々の略全周に亘って設けられていることにより、放電電極133に対して気流を均一に並行にすることができる。その結果、イオンを安定して遠くまで放出することができる。
以下、本発明の実施形態2に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、第2貫通孔の形状のみ実施形態1に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態2)
図7は、本発明の実施形態2に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の基板の第2貫通孔の形状を示す斜視図である。図7に示すように、本発明の実施形態2に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の基板の第2貫通孔131b1は、複数の放電電極133の各々の近傍に1つのみ矩形状に設けられている。なお、第2貫通孔131b1の形状は、楕円形状などであってもよい。
この場合にも、基板131に設けられた第2貫通孔131b1によって気流1の向きと電界2の向きとを一致させることにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置も、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
以下、本発明の実施形態3に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、第2貫通孔の数のみ実施形態2に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態3)
図8は、本発明の実施形態3に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の基板の第2貫通孔の配置を示す斜視図である。図8に示すように、本発明の実施形態3に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の基板の第2貫通孔131b1は、複数の放電電極133の各々の近傍に2つずつ、放電電極133を互いの間に挟むように並んで設けられている。
この場合にも、基板131に設けられた第2貫通孔131b1によって気流1の向きと電界2の向きとを一致させることにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置も、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
また、2つの第2貫通孔131b1が、放電電極133の延びる方向から見て、放電電極133を互いの間に挟むように並んで設けられていることにより、放電電極133に沿って通過する気流を増やすことができる。その結果、イオン放出量を増加できる。
以下、本発明の実施形態4に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、第2貫通孔の数のみ実施形態2,3に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態4)
図9は、本発明の実施形態4に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の基板の第2貫通孔の配置を示す斜視図である。図9に示すように、本発明の実施形態4に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の第2貫通孔131b1は、複数の放電電極133の各々の近傍に3つずつ、放電電極133の周りを囲むように並んで設けられている。
この場合にも、基板131に設けられた第2貫通孔131b1によって気流1の向きと電界2の向きとを一致させることにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置も、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
また、3つの第2貫通孔131b1が、放電電極133の延びる方向から見て、放電電極133の周りを囲むように設けられていることにより、放電電極133に沿って通過する気流を増やすことができる。その結果、イオン放出量を増加できる。
以下、本発明の実施形態5に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、第2貫通孔の貫通方向のみ実施形態1〜4に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態5)
図10は、本発明の実施形態5に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の基板の第2貫通孔の貫通方向を示す断面図である。図10に示すように、本発明の実施形態5に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の第2貫通孔131b2は、基板131の主面に対して斜めに交差する方向に延びている。
この場合にも、基板131に設けられた第2貫通孔131b2によって気流1の向きと電界2の向きとを一致させることにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置も、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
以下、本発明の実施形態6に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、第2貫通孔の貫通方向のみ実施形態1〜5に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態6)
図11は、本発明の実施形態6に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の基板の第2貫通孔の貫通方向を示す断面図である。図12は、本発明の実施形態6に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の基板の第2貫通孔の配置を示す斜視図である。
図11,12に示すように、本発明の実施形態6に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の第2貫通孔131b3は、断面視にて円弧状に湾曲している。第2貫通孔131b3は、複数の放電電極133の各々の近傍に4つずつ、放電電極133の周りを囲むように並んで設けられている。
4つの第2貫通孔131b3を通過した気流は、放電電極133の各々の先端部に向かって放電電極133の延びる方向に沿って螺旋状に通過する。
この場合にも、基板131に設けられた第2貫通孔131b3によって気流1の向きと電界2の向きとを一致させることにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置も、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。また、気流を旋回させることにより、イオンを遠くまで放出することができる。
以下、本発明の実施形態7に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置200は、イオン発生器の構成が主に実施形態1に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態7)
図13は、本発明の実施形態7に係るイオン発生装置の外観を示す斜視図である。図14は、図13のイオン発生装置をXIV−XIV線矢印方向から見た断面図である。図15は、図14のイオン発生装置を矢印XV方向から見た断面図である。
図13〜15に示すように、本発明の実施形態7に係るイオン発生装置200は、筐体210と、筐体210の内部において並んで配置された針状の複数の放電電極233を有し、正イオンおよび負イオンの少なくとも一方を発生させるイオン発生器230と、イオン発生器230によって発生されるイオンを送出するための気流を筐体210の内部に発生させる送風機120と、筐体210の内部において複数の放電電極233の各々に対応するように配置され、複数の放電電極233の各々の先端部に向かって複数の放電電極233の延びる方向と交差する方向に上記気流が通過するように案内する複数の導風部232とを備える。
筐体210は、筒形状を有し、一端に送風機120を固定するための突出部212を有し、他端に吹出し口211を有している。突出部212は、筐体210の内面から円周状に突出している。筐体210は、一端側から他端側に向かうに従って互いに対向する内周壁面同士の間隔が狭くなっている集束部213をさらに有している。筐体210は、集束部213の末端と吹出し口211との間に、イオン発生器230を取り付けるための被取付部214をさらに有している。
送風機120の送風により、筐体210の一端側から他端側に向かう気流が発生する。上記気流は、集束部213を通過することにより流速が大きくなる。基板231は、筐体210の内部において上記気流に沿う向きで配置されている。すなわち、基板231がボルトまたは接着剤などにより被取付部214に取り付けられた状態において、基板231の主面が筐体210の軸方向(筐体210の一端と他端とを最短で結ぶ方向)と平行である。なお、基板231の主面と筐体210の軸方向との相対的位置関係は、平行に限られず、交差していてもよい。
以下、イオン発生器230について詳細に説明する。
図16は、本発明の実施形態7に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す斜視図である。図16に示すように、イオン発生器230は、2つの針状の放電電極233と、基板231と、2つの導風部232とを有している。ただし、イオン発生器230が有する針状の放電電極233および導風部232の各々の数は、2つに限られず、3つ以上でもよい。
基板231には、2つの針状の放電電極233を挿通させるための2つの第1貫通孔231aが設けられている。2つの第1貫通孔231aは、基板231の主面に直交する方向に延びている。
本実施形態においては、2つの導風部232の各々は、放電電極233に近づくに従って互いの距離が短くなるように配置された1対の板部材で構成されている。1対の板部材は、基板231に対して接着剤などの接合材によって接合されている。
上記の構成を有するイオン発生器230が図14,15に示すように被取付部214に取り付けられることにより、2つの導風部232を通過した気流は、2つの導風部232の各々の内側を、2つの放電電極233の各々の先端部に向かって2つの放電電極233の延びる方向と交差する方向に通過する。
本実施形態に係るイオン発生装置200においては、集束部213を通過することにより流速が大きくなった気流が、さらに2つの導風部232の各々を通過して加速されて、2つの放電電極233の各々の先端部を通過する。これにより、2つの放電電極233の各々の先端部にて発生するイオンの数量を増やすことができるとともに、2つの放電電極233の各々の先端部にて発生したイオンを遠くまで運ぶことができる。その結果、吹出し口211から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。また、2つの放電電極233の各々の先端部に塵および埃などが付着することによってイオンの発生量が減少することを抑制できる。
正イオンが一方の導風部232を通過した気流に乗って運ばれ、負イオンが他方の導風部232を通過した気流に乗って運ばれることにより、正イオンと負イオンとが筐体210内にて結合して消滅することを抑制できる。
これらの結果、イオン発生装置200は、吹出し口211から正イオンおよび負イオンの各々を多数放出することができる。
本実施形態に係るイオン発生装置200においては、基板231に設けられた2つの導風部232によって、気流が2つの放電電極233の各々の先端部に向かうように案内することにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置200は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
以下、本発明の実施形態8に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、導風部の形状のみ実施形態7に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態8)
図17は、本発明の実施形態8に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す斜視図である。図17に示すように、本発明の実施形態8に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器230aの2つの導風部232aの各々は、2つの放電電極233の延びる方向と交差する方向に延びる筒形状を有する。2つの導風部232aは、2つの放電電極233にそれぞれ近づくに従って内部が狭くなっている。2つの導風部232aの各々は、放電電極233と対向する送風口232axを有している。
本実施形態においては、2つの導風部232aの各々は、放電電極233に近づくに従って互いの距離が短くなるように配置された1対の壁部、および、1対の壁部を接続し基板231と対向する接続部を含む。2つの導風部232aの各々は、基板231に対して接着剤などの接合材によって接合されている。
本実施形態に係るイオン発生装置においては、集束部213を通過することにより流速が大きくなった気流が、さらに2つの導風部232aの各々を通過して加速されて送風口232axから外出し、2つの放電電極233の各々の先端部を通過する。
この場合にも、基板231に設けられた2つの導風部232aによって、気流が2つの放電電極233の各々の先端部に向かうように案内することにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
以下、本発明の実施形態9に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、導風部の形状のみ実施形態7に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態9)
図18は、本発明の実施形態9に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す斜視図である。図18に示すように、本発明の実施形態9に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器230bの2つの導風部232bの各々は、2つの放電電極233の延びる方向と交差する方向に延びる筒形状を有する。2つの導風部232bの内周壁面は、円筒状である。2つの導風部232bの各々は、放電電極233と対向する送風口232bxを有している。2つの導風部232bの各々は、基板231に対して接着剤などの接合材によって接合されている。
この場合にも、基板231に設けられた2つの導風部232bによって、気流が2つの放電電極233の各々の先端部に向かうように案内することにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
以下、本発明の実施形態10に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、導風部の形状のみ実施形態7に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態10)
図19は、本発明の実施形態10に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す斜視図である。図20は、図19のイオン発生装置を矢印XX方向から見た断面図である。
図19,20に示すように、本発明の実施形態10に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器230cの2つの導風部232cの各々は、2つの放電電極233の延びる方向と交差する方向に延びる筒形状を有する。2つの導風部232cは、2つの放電電極233にそれぞれ近づくに従って内部が狭くなっている。2つの導風部232cの各々は、放電電極233の先端部と対向する送風口232cxと、送風口232cxとは反対側に位置する取込口232ceとを有している。2つの導風部232cの各々においては、取込口232ce側から送風口232cx側に向かうに従って内周壁面232cyの内径が小さくなっている。2つの導風部232cの各々は、基板231に対して接着剤などの接合材によって接合されている。
この場合にも、基板231に設けられた2つの導風部232cによって、気流が2つの放電電極233の各々の先端部に向かうように案内することにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
以下、本発明の実施形態11に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、導風部の構造が主に実施形態7に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態11)
図21は、本発明の実施形態11に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す斜視図である。図22は、図21のイオン発生装置のXXII−XXII線矢印方向から見た断面図である。
図21,22に示すように、本発明の実施形態11に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器230dの2つの導風部232dtの各々に、サイクロン機構232dが接続されている。具体的には、サイクロン機構232dは、吸入口232deと、吸入口232deに接続された2つの分流部232dpと、2つの分流部232dpにそれぞれ接続された2つのサイクロン本体232dcとを含む。2つの導風部232dtは、2つのサイクロン本体232dcにそれぞれ接続されている。
2つのサイクロン本体232dcの各々の内周壁面232dciは、円筒状である。2つの分流部232dpは、2つのサイクロン本体232dcの外周壁にそれぞれ接続されている。
2つの導風部232dtの各々は、2つの放電電極233の延びる方向と交差する方向に延びる筒形状を有する。2つの導風部232dtは、2つのサイクロン本体232dcの中心部にそれぞれ到達するように、2つのサイクロン本体232dcの内周壁面232dciとそれぞれ同軸配置されている。
2つの導風部232dtは、2つの放電電極233にそれぞれ近づくに従って内部が狭くなっている。2つの導風部232dtの各々は、放電電極233の先端部と対向する送風口232dxと、送風口232dxとは反対側に位置する取込口232dteとを有している。2つの導風部232dtの各々においては、取込口232dte側から送風口232dx側に向かうに従って内周壁面232dtyの内径が小さくなっている。2つの導風部232dtの各々は、基板231に対して接着剤などの接合材によって接合されている。
この場合にも、基板231に設けられた2つの導風部232dtによって、気流が2つの放電電極233の各々の先端部に向かうように案内することにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
また、サイクロン機構232dによって、気流に含まれる塵および埃などを除去することができる。その結果、2つの放電電極233の各々の先端部に塵および埃などが付着することによってイオンの発生量が減少することを抑制できる。
以下、本発明の実施形態12に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、サイクロン機構の構成のみ実施形態11に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態12)
図23は、本発明の実施形態12に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す斜視図である。図23に示すように、本発明の実施形態12に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器230eの2つの導風部232dtの各々に、サイクロン機構232eが接続されている。具体的には、サイクロン機構232eは、吸入口を有するサイクロン本体232dcと、サイクロン本体232dcに接続された2つの分流部232dsと、2つの分流部232dsにそれぞれ接続された2つの導風部232dtとを含む。サイクロン本体232dcの内周壁面の軸方向と基板231の主面とは直交している。
この場合にも、基板231に設けられた2つの導風部232dtによって、気流が2つの放電電極233の各々の先端部に向かうように案内することにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。また、実施形態11に係るイオン発生装置と比較して、サイクロン本体232dcの数が少ないため、構造がより簡易になっている。
以下、本発明の実施形態13に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、イオン発生器の構成が主に実施形態7に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態13)
図24は、本発明の実施形態13に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す斜視図である。図25は、図24のイオン発生装器をXXV−XXV線矢印方向から見た断面図である。図26は、本発明の実施形態13に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す分解斜視図である。図27は、図26のイオン発生装器の誘導電極を矢印XXVII方向から見た下面図である。
本発明の実施形態13に係るイオン発生装置は、筐体と、筐体の内部において並んで配置された針状の複数の放電電極および誘導電極を有し、正イオンおよび負イオンの少なくとも一方を発生させるイオン発生器330と、イオン発生器330によって発生されるイオンを送出するための気流を筐体の内部に発生させる送風機とを備える。
図24〜27に示すように、本発明の実施形態13に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器330は、2つの針状の放電電極133と、基板331と、誘導電極334とを有している。ただし、イオン発生器330が有する針状の放電電極133の数は、2つに限られず、3つ以上でもよい。
誘導電極334には、2つの放電電極133の各々に対応して設けられた、2つの放電電極133の延びる方向から見て2つの放電電極133の各々を中心とする円弧状の2つの切欠部334bが設けられている。2つの切欠部334bの各々が気流1の風下側に向かって開放するように誘導電極334が配置されている。
本実施形態においては、2つの切欠部334bの各々は、2つの放電電極133の延びる方向から見て半円弧状である。ただし、2つの切欠部334bの各々の形状は、半円弧状に限られず、円弧上であればよい。これにより、放電時の電界集中を抑制することができる。
誘導電極334は、一体の金属板からなる。2つの切欠部334bの各々は、金属板をプレス加工することにより形成されている。2つの切欠部334bの各々の周縁部分は、誘導電極334の主面部から屈曲した屈曲部334cとなっている。
また、誘導電極334は、両端部に、誘導電極334の主面部から屈曲した基板挿入部334dを有している。基板挿入部334dは、幅の広い支持部分334d1と、幅の狭い挿入部分334d2とを有している。支持部分334d1の一方端は主面部に繋がっており、他方端は挿入部分334d2に繋がっている。
さらに、誘導電極334は、誘導電極334の主面部から屈曲した基板支持部334eを有する。この基板支持部334eは、基板挿入部334dの屈曲方向と同じ方向(図26において下側)に屈曲している。
なお、屈曲部334cは基板挿入部334dおよび基板支持部334eと同じ方向(図26において下側)に折り曲げられているが、基板挿入部334dおよび基板支持部334eと逆の方向(図26において上側)に折り曲げられていてもよい。また、屈曲部334c、基板挿入部334dおよび基板支持部334eは、主面部に対して略直角に屈曲している。
基板331には、2つの針状の放電電極133を挿通させるための2つの第1貫通孔331a、および、基板挿入部334dの挿入部分334d2を挿通させるための2つの第3貫通孔331cが設けられている。2つの第1貫通孔231aおよび2つの第3貫通孔331cは、基板231の主面に直交する方向に延びている。
2つの基板挿入部334dの支持部分334d1が2つの第3貫通孔331cにそれぞれ嵌入されることにより、誘導電極334が基板331に対して固定される。この状態で、2つの放電電極133は、図27に示すように2つの切欠部334bの中心Cにそれぞれ位置している。基板支持部334eの先端は、基板331の主面と接触している。基板331を貫通した2つの基板挿入部334dの挿入部分334d2の各々に、リード線または配線パターンなどを電気的に接続することが可能である。
図28は、本発明の実施形態13に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器を駆動する電気回路を示すブロック図である。図28に示すように、イオン発生装置は、イオン発生器330を駆動する電気回路20をさらに備えている。電気回路20は、電源入力コネクタ11と、駆動回路12と、高電圧発生回路13と、正高電圧生成回路14と、負高電圧生成回路15とを有している。
本実施形態に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器330においては、2つの切欠部334bの各々が気流1の風下側に向かって開放するように誘導電極334が配置されているため、一方の放電電極133の先端で発生させた正イオンおよび他方の放電電極133の先端で発生させた負イオンの各々が、誘導電極334に吸着されて消滅することを抑制できる。その結果、本実施形態に係るイオン発生装置は、吹出し口から正イオンおよび負イオンの各々を多数放出することができる。
本実施形態に係るイオン発生装置においては、誘導電極の形状を変更するのみで吹出し口から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
ここで、本実施形態に係るイオン発生装置の効果を検証した実験例について説明する。
(実験例)
本実験例においては、誘導電極の形状のみ異なる3つのイオン発生装置を用意した。具体的には、本発明の実施形態13と同様の構成を有する実施例1に係るイオン発生装置と、特許文献2に記載された貫通孔が設けられた誘導電極を有する比較例1に係るイオン発生装置と、実施例1に係るイオン発生装置とは、気流に対する誘導電極の向きのみが異なる(2つの切欠部334bの各々が気流1の風上側に向かって開放するように誘導電極334が配置されている)比較例2に係るイオン発生装置とを用意した。
実施例1、比較例1,2に係るイオン発生装置の各々において、吹出し口にて検出した正イオンおよび負イオンの放出量を比較した。表1は、実施例1、比較例1,2に係るイオン発生装置の各々において、吹出し口にて検出したイオンの放出量の比較結果をまとめたものである。
表1においては、比較例1に係るイオン発生装置の正イオンの放出量、負イオンの放出量、イオンの総放出量の各々を基準にして規格化した数値を記載している。イオンの総放出量は、正イオンおよび負イオンの両方を含むイオンの放出量である。
表1に示すように、実施例1に係るイオン発生装置は、比較例1に係るイオン発生装置に比較して、正イオンの放出量が109.9%、負イオンの放出量が113.3%、イオンの総放出量が111.7%となった。比較例2に係るイオン発生装置は、比較例1に係るイオン発生装置に比較して、正イオンの放出量が100.3%、負イオンの放出量が99.7%、イオンの総放出量が100%となった。
上記の実験結果から、切欠部が気流の風下側に向かって開放するように誘導電極を配置することにより、誘導電極に吸着されて消滅するイオンの数を減らすことができ、本発明の実施形態13に係るイオン発生装置が、特許文献2に記載されたイオン発生装置に比較して、イオン放出量を増加できることが確認できた。
以下、本発明の実施形態14に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、導風部を有する点が主に実施形態13に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態14)
図29は、本発明の実施形態14に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す斜視図である。本発明の実施形態14に係るイオン発生装置は、筐体の内部において2つの放電電極133の各々に対応するように配置され、2つの放電電極133の各々の先端部に向かって2つの放電電極133の延びる方向と交差する方向に気流1が通過するように案内する2つの導風部432とを備える。
2つの導風部432の各々は、放電電極133に近づくに従って互いの距離が短くなるように配置された1対の板部材で構成されている。1対の板部材は、基板331に対して接着剤などの接合材によって接合されている。2つの導風部432が配置される位置に対応して、誘導電極434に切欠が設けられている。
上記の構成を有するイオン発生器430においては、2つの導風部432を通過した気流1は、2つの導風部432の各々の内側を、2つの放電電極133の各々の先端部に向かって2つの放電電極133の延びる方向と交差する方向に通過する。
本実施形態に係るイオン発生装置においては、基板331に設けられた2つの導風部432によって、気流が2つの放電電極133の各々の先端部に向かうように案内することにより、吹出し口から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
以下、本発明の実施形態15に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、複数の貫通孔の各々の内周壁面に螺旋状の溝が設けられている点が主に実施形態1に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態15)
図30は、本発明の実施形態15に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す分解斜視図である。図31は、図30のイオン発生器をXXXI−XXXI線矢印方向から見た断面図である。
図30,31に示すように、本発明の実施形態15に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器530は、2つの針状の放電電極133と、基板131と、2つの導風管532とを有している。ただし、イオン発生器530が有する針状の放電電極133および導風管532の各々の数は、2つに限られず、3つ以上でもよい。
基板131には、2つの針状の放電電極133を挿通させるための2つの第1貫通孔131aと、気流を通過させるための2つの第2貫通孔531bとが設けられている。2つの第2貫通孔531bは、2つの放電電極133の各々に対応するように設けられている。2つの第1貫通孔131aおよび2つの第2貫通孔531bの各々は、基板131の主面に直交する方向に延びている。2つの第2貫通孔531bの各々の内周壁面に螺旋状の溝531sが設けられている。
本実施形態においては、2つの第2貫通孔531bの各々は、2つの放電電極133の延びる方向から見て2つの放電電極133の各々を中心とする円弧状に設けられている。第2貫通孔531bは、放電電極133の略全周に亘って設けられている。
2つの導風管532は、2つの放電電極133とそれぞれ同軸配置されている。2つの導風管532は、基板131に対して接着剤などの接合材によって接合されている。2つの導風管532の各々は、円環状の外形を有している。2つの導風管532の各々の内周壁面に螺旋状の溝532sが設けられている。導風管532の内径は、第2貫通孔531bの最外径より大きい。すなわち、2つの第2貫通孔531bが、2つの導風管532によって塞がれないように、第2貫通孔531bおよび導風管532の各々の寸法設定がされている。ただし、2つの導風管532によって、2つの第2貫通孔531bの一部が塞がれていてもよい。
上記の構成を有するイオン発生器530が図2,3に示すように被取付部114に取り付けられることにより、2つの第2貫通孔531bを通過した気流は、第2貫通孔531bの内周壁面に設けられた螺旋状の溝531sによって、2つの導風管132の各々の内側532xを、2つの放電電極133の各々の先端部に向かって2つの放電電極133の延びる方向に沿って螺旋状に通過する。本実施形態においては、導風管532の内周壁面にも螺旋状の溝532sが設けられているため、気流をより旋回させて気流の直進性を向上でき、イオンを遠くまで放出することができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。ただし、必ずしも導風管532の内周壁面に螺旋状の溝532sが設けられていなくてもよい。
以下、本発明の実施形態16に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、複数の導風部の各々の内周壁面に螺旋状の溝が設けられている点のみ実施形態9に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態16)
図32は、本発明の実施形態16に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す斜視図である。図33は、図32のイオン発生装置を矢印XXXIII方向から見た断面図である。図32,33に示すように、本発明の実施形態16に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器630の2つの導風部632の各々は、2つの放電電極233の延びる方向と交差する方向に延びる筒形状を有する。2つの導風部632の内周壁面は、円筒状である。2つの導風部632の各々の内周壁面に螺旋状の溝632sが設けられている。2つの導風部632の各々は、放電電極233と対向する送風口632xと、送風口632xとは反対側に位置する取込口632eとを有している。2つの導風部632の各々は、基板231に対して接着剤などの接合材によって接合されている。
この場合にも、基板231に設けられた2つの導風部632によって、気流が2つの放電電極233の各々の先端部に向かうように案内することにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。また、導風部632の内周壁面に螺旋状の溝632sが設けられているため、気流を旋回させて気流の直進性を向上でき、イオンを遠くまで放出することができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
以下、本発明の実施形態17に係るイオン発生装置について説明する。なお、本実施形態に係るイオン発生装置は、複数の導風部の各々の内周壁面に螺旋状の溝が設けられている点のみ実施形態10に係るイオン発生装置と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態17)
図34は、本発明の実施形態17に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器の構成を示す斜視図である。図35は、図34のイオン発生装置を矢印XXXV方向から見た断面図である。
図34,35に示すように、本発明の実施形態17に係るイオン発生装置が備えるイオン発生器630aの2つの導風部632aの各々は、2つの放電電極233の延びる方向と交差する方向に延びる筒形状を有する。2つの導風部632aは、2つの放電電極233にそれぞれ近づくに従って内部が狭くなっている。2つの導風部632aの各々は、放電電極233の先端部と対向する送風口632axと、送風口632axとは反対側に位置する取込口632aeとを有している。2つの導風部632aの各々においては、取込口632ae側から送風口632ax側に向かうに従って内周壁面632ayの内径が小さくなっている。2つの導風部632aの各々の内周壁面632ayに螺旋状の溝632asが設けられている。2つの導風部632aの各々は、基板231に対して接着剤などの接合材によって接合されている。
この場合にも、基板231に設けられた2つの導風部632aによって、気流が2つの放電電極233の各々の先端部に向かうように案内することにより、吹出し口111から放出される正イオンおよび負イオンの各々の数量を増やすことができる。また、導風部632aの内周壁面632ayに螺旋状の溝632asが設けられているため、気流を旋回させて気流の直進性を向上でき、イオンを遠くまで放出することができる。すなわち、本実施形態に係るイオン発生装置は、簡易な構造でイオン放出量を増加できる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。