JP6628280B2 - 燃料供給装置および発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料供給装置および発電装置に関し、特に、木質バイオマス等の比較的水分を多く含み得る燃料を供給するために好適な燃料供給装置およびこれを用いた発電装置に関する。
再生可能エネルギー資源の1つとして、木質バイオマス(生物由来の木質有機性資源)が注目されている。木質バイオマスは、例えば、廃棄木材、間伐材、木質チップ、木質ペレットまたはPKS(palm kernel shell)などである。木質バイオマスを燃料として利用することによって、従来の化石燃料を用いる場合に比べて二酸化炭素の排出量を削減することができるとともに、山林の保全性を高め、林業の活性化を図ることができる。木質バイオマス発電に対する期待は高く、特に固定価格買い取り制度(FIT)が制定されていることから、今後、高効率発電システムのさらなる開発および普及が促進すると考えられている。
一般的な木質バイオマス発電においては、バイオマス燃料を燃焼させることによってボイラーで蒸気を生成し、この蒸気を用いてタービンを駆動することによって発電が行われる。また、従来の廃棄物焼却装置においても、同様の方式で発電が行われることがある。これらの用途において、ボイラーの燃焼室への燃料の投入には燃料供給装置が用いられ、燃焼させる燃料の供給量が調整されている。
本願出願人による特許文献1に記載の燃料供給装置では、ホッパー内に燃料が常時充満されるように、押込み投入により燃料供給がなされる。この方式によれば、ホッパー内の燃料の嵩密度を一定化することができ、これにより供給の安定性を図ることができる。
特開平8−94061号公報 特表2015−507162号公報
木質バイオマスや石炭、あるいは、これらの混合物などからなる固形燃料は、保管状態にもよるが、比較的多くの水分を含んでいることが多い。特に木質バイオマスの場合、例えば屋外ヤードでの一時貯留、車両搬送中の降雨等によって、水分の含有量がかなり多いこともある。このため、水分が少ない燃料と同様の方式で燃焼炉に供給すると、次のような種々の問題が生じることがあった。
例えば、水分が多い燃料を用いる場合、燃焼効率が低下するので、ボイラーに対して所望の熱量を与えることができなくなる。また、燃焼の不安定化により、運転管理の負担増、プラント寿命低下等の不具合が生じ、さらに燃料の消費量も増加するという問題がある。また、木質バイオマス燃料の場合には、発生した水蒸気等によって、燃料供給路を構成する金属部材の腐食や汚損が進行しやすいという問題も生じる。
水分を比較的多く含む燃料への対処方法として、例えば特許文献2には、火力発電所で使用する石炭燃料に残存する水分を除去するための技術が開示されている。より具体的には、過熱蒸気ボイラーから供給された過熱蒸気で石炭表面の水分を除去し、高温空気供給器から供給された高温空気で石炭の内部水分を除去するとともに、フラットベルトコンベヤで移送しながら石炭を常温で自然乾燥することが開示されている。このように構成された石炭乾燥システムによれば、燃焼炉に投入する前の石炭を乾燥させることによって、安定した燃焼を行うことができる。
ただし、特許文献2に記載の方法は、石炭への使用に限定されたものである。また、過熱蒸気を供給する機構などの比較的複雑な構成や多くの追加設備を必要とするので、設備コストやランニングコストが大幅に増大するという不利点を有する。
一方、伐採木や剪定枝、雑草交じりの木質など、生木を中心とした含水率の高い木質バイオマス燃料については、ヤードにおいて天日乾燥や風乾燥させておく方法が採用されている。また、燃油を利用して水分を飛ばす方法も知られている。
ただし、上記の方法では、通常、数日〜一週間程度の時間をかけて木質バイオマスの乾燥が行われ、長期の乾燥期間が必要となる。また、乾燥状態は天候や地域に左右されやすいので、所望の乾燥状態を得るために乾燥状態を調査するなど種々の手順も必要になる。
例えば大きなプラントであれば、木質チップなどの使用料は例えば2000m3/日に上ることもある。このような場合、燃料貯留上で自然乾燥させようとすると、多量の燃料乾燥を行うために広大な敷地が必要となるが、このような広大な敷地を必ず利用できる場合ばかりではない。また、乾燥効率が天候に左右されるので効率的とは言えない。
さらに、本発明者の知見によれば、トラックなどで運ばれて山盛りに積まれた大量の木質バイオマスを自然乾燥させる場合、外側の部分だけが乾燥し、この部分が通気性を妨げる殻のような働きをするため、内部の乾燥がなかなか進まず、全体を乾燥させるためには非常に長い期間を要し、結局のところ十分に乾燥させられないこともあった。
燃料の水分を前もって低減しておく方法は、その後に使用する燃焼装置の態様を選ばない点で有利である。ただしその一方で、工程日数や処理コストの大幅な増加は免れない。このため、より効率的にできるだけ低コストで燃料の乾燥を行うことが求められていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、比較的水分を多く含む燃料(例えば木質バイオマス燃料)を燃焼炉に供給するために適切に用いられる燃料供給装置およびこれを備えた発電装置を提供することをその目的とする。
本発明の実施形態による燃料供給装置は、燃料受入部に接続され、前記燃料受入部から搬出された燃料を搬送するための供給搬送路であって、囲いを有し前記囲いの内側において燃料が搬送される供給搬送路と、前記供給搬送路を通って移送された燃料を受け取り、前記燃料を燃焼室に導入するためのホッパーを有する燃料投入機構と、前記ホッパーにおける余剰燃料を前記燃料受入部へと戻すための循環搬送路と、前記供給搬送路の囲いの内側の空間に接続され、前記供給搬送路内を移送される燃料からのガスを前記囲いの外側に排出するように構成された排気機構とを備える。
ある実施形態において、前記供給搬送路は、移送機構を用いて、下方に設けられた前記燃料受入部から上方に設けられた前記ホッパーへと前記燃料を移送するように構成されており、前記排気機構は、少なくとも前記供給搬送路の上端部からガスを排出するように設けられている。
ある実施形態において、前記循環搬送路は囲いを有し、前記排気機構は、前記供給搬送路を介さずに前記循環搬送路の囲いの内側の空間に接続されている。
ある実施形態において、前記循環搬送路は、前記燃料受入部に対して上方から前記余剰燃料を排出するように設けられており、前記排気機構は、前記循環搬送路の上端部からガスを排出する。
ある実施形態において、前記排気機構は、誘引送風機と、前記誘引送風機の下流側に設けられた集塵機とを備える。
ある実施形態において、前記供給搬送路を通って移送された燃料を前記ホッパーに上方から押込み供給するように構成された押込み搬送装置をさらに備え、前記ホッパーに前記燃料が充填されたとき、前記燃料が前記燃焼室への経路をシールする。
ある実施形態において、前記供給搬送路はフライトコンベアによって構成されている。
ある実施形態において、前記循環搬送路は、前記燃料受入部上で、水平面を基準として50°以上の角度で延びるように設けられている。
ある実施形態において、前記循環搬送路は、前記燃料受入部上で、水平面を基準として垂直に延びるように設けられている。
ある実施形態において、前記燃料は、木質バイオマス燃料である。
ある実施形態において、前記燃料受入部は上面開放であり、前記燃料は前記燃料受入部に直接投入され貯留される。
ある実施形態において、前記燃料受入部から搬出される単位時間当たりの燃料の量が、前記燃料に含まれる水分が第1の水分量のときには第1の搬送量であり、前記燃料に含まれる水分が前記第1の水分量よりも多い第2の水分量のときには前記第1の搬送量よりも多い第2の搬送量である。
本発明の実施形態による発電装置は、上記いずれかの燃料供給装置と、前記燃焼室に関連付けられたボイラーと、前記ボイラーによって駆動される蒸気タービンとを備える。
本発明の実施形態にかかる燃料供給装置および発電装置によれば、予め乾燥させることなく投入された燃料であっても燃焼室にて適切に燃焼させることができる。
比較形態のボイラープラントを示すブロック図である。 本発明の実施形態にかかる燃料供給装置を模式的に示す図である。 図2に示した実施形態にかかる燃料供給装置を備える発電装置を示すブロック図である。 本発明の別の実施形態にかかる燃料供給装置を模式的に示す図である。
後述する本発明の実施形態では、発電装置に備えられた燃料供給装置において、燃料受入部に投下された燃料を予め乾燥させてから燃焼させるが、そのための乾燥装置を別個に設けるのではなく、なるべく最小限の設備追加で効率的に乾燥させながら燃焼炉への燃料供給を行う。以下、本発明の実施形態の説明を行う前に、別個に設けられた乾燥装置を用いて行う比較形態のボイラープラント(発電装置)について説明する。
図1は、乾燥機97を備える比較形態のボイラープラント900のブロック図を示す。ボイラープラント900は、燃料受入部90と、第1搬送装置91および第2搬送装置92と、燃料投入機構93と、燃料投入機構93によって燃料が投入される燃焼室を備えたボイラー94と、ボイラー94からの排ガスを処理する集塵機95および排気筒96とを備える。また、ボイラー94にはタービン等が接続されており、ボイラー94で発生した蒸気を用いて発電を行うことができる。
ボイラープラント900において、燃料供給装置(すなわち、第1搬送装置91、第2搬送装置92、および、燃料投入機構93)は、循環させながら燃料を供給するように構成されている。より具体的に説明すると、第2搬送装置92は、燃料投入機構93のホッパーに燃料を充填するとともに、消費量を超える余剰な燃料を燃料受入部90に戻すように構成されている。
このように構成されたボイラープラント900において、第1搬送装置91と第2搬送装置92との間には、燃料の水分を蒸発させるための乾燥機97が設けられている。乾燥機97には、これに空気を供給するための送風機98bが接続されている。送風機98bから乾燥機97に送られる空気は、送風機98bと乾燥機97との間に設けられた熱交換器98aによって高温にされる。熱交換器98aは、例えば図1に示すように、ボイラー94で生成された高温蒸気を用いて、送風機98bから送られた空気を暖めるものであってよい。
上記の乾燥機97において、第1搬出装置91から搬出された燃料には高温の空気が吹き付けられ、これによって燃料に含まれる水分を低減させて乾燥させることができる。その後、乾燥した燃料は、第2搬出装置92を介して燃料投入機構93に供給される。なお、乾燥機97において燃料乾燥のために用いられた高温の空気、および、燃料から発生する水蒸気は、集塵機98cを通して外界へと排気される。
乾燥機97を設けたことによって、燃料中の水分を例えば50%から35%に低下させることができ、水分を大きく低減することが可能になる。しかしながら、乾燥機97には高い乾燥効率が求められることから、高温空気を使用した加熱方式を採用すること一般的であり、高温空気を得るための燃料が必要となる。例えば、上記の態様ではボイラー94を熱源として熱交換器98aにて空気の加熱を行っているが、高温の空気を得るために、ボイラー94では発電用以外の燃料が余分に消費されている。
また、図1に示すボイラープラント900では、熱源としてボイラー94が生成する蒸気を利用しているが、燃料節約のために、ボイラー94下流の集塵機95の出口から排出された高温の排ガスを用いる態様も考えられる。しかし、この場合には、排ガスと接する機器類の腐食対策や、排ガス使用後の処理も必要になる。
このように、燃料搬送路の途中に乾燥機97を設ける比較形態のボイラープラント900は、燃料受入部90への投入前の乾燥工程を必要としないという利点を有するものの、乾燥機設置スペースの確保、イニシャルコスト、メンテナンスコスト等という観点からは不利な面も有している。
そこで、下記に説明する本発明の実施形態では、ヤードなどで予め燃料を乾燥させておくことなく燃料の直接投入を可能とするとともに、上記比較形態のボイラープラント900のように別個の乾燥機97を設けることなく、燃料投入機構までの搬送経路において効率的に燃料を乾燥させるように燃料供給装置を構成している。これにより、木質バイオマスなどの水分が多い燃料であっても、予備乾燥の手間や期間をかけずに、熱利用効率高く、より経済的に発電を行うことが可能になる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図2は、本発明の実施形態による燃料供給装置100を示す模式図である。燃料供給装置100は、間伐材や木質チップなどの木質バイオマスや石炭等などの比較的多くの水分を含み得る固形燃料を乾燥させてから(すなわち、燃料に含まれる水分を減少させてから)、ボイラーの燃焼炉に供給するように構成されている。燃料供給装置100は、例えば、水蒸気が発生しやすい木質バイオマス燃料の供給装置として好適に利用される。
図2に示すように、燃料供給装置100は、燃料受入部10に接続された供給搬送路20と、供給搬送路20を通って移送された燃料5をボイラー燃焼室(図示せず)に導入するための燃料投入機構30とを備える。燃料供給装置100はまた、燃料投入機構30に燃料を押込み供給するための押込み搬送路50と、燃料投入機構30に収容しきれなかった余剰燃料を押込み搬送路50から燃料受入部10に戻すための循環搬送路40とを備えている。
なお、図2において、棒矢印は、燃料の移動方向を示し、白抜き矢印は、空気や水蒸気などのガスの流れを示している。
上記の燃料受入部10は、燃料を貯蔵することができるように構成されており、例えば上面開放の設備である。燃料受入部10には、ホイールローダなどによって燃料が投下・貯蔵される。燃料受入部10に貯蔵される燃料は、乾燥工程などの前処理が行われていないバイオマス燃料であってよい。また、図2に示すように、燃料受入部10は、底面に設けられた任意の搬送手段12を用いて、供給搬送路20へと燃料を適宜搬出できるように構成されていてもよい。
供給搬送路20は、燃料受入部10から燃料を搬出するように設けられた囲い20aを有する中空の搬送路であり、囲い20aの内側に設けられた移送機構によって燃料が移送される。より具体的には、本実施形態において供給搬送路20および移送機構はフライトコンベアを構成するものであり、下方に配置された燃料受入部10から搬出された燃料を30m程上方(図示する態様では斜め上方)に移送することができる。
本実施形態において、燃料投入機構30には2つのホッパー32が設けられており、各ホッパー32に投入・充填された燃料は、下方にそれぞれ設けられた投入コンベア34によって供給量が調整されながら、ボイラーの燃焼室へと送られる。燃焼室への燃料の供給量は、投入コンベア34の搬送速度を制御することによって、容易に調整することが可能である。
燃料供給装置100は、燃料投入機構30のホッパー32上に配置された押込み搬送路50と、余剰燃料を燃料受入部10に循環させるための循環搬送路40を備えている。押込み搬送路50は、上記の供給搬送路20および移送機構によって移送された燃料を受け取り、これをホッパー32に押込み供給するとともに、余剰な燃料を循環搬送路40に排出するように構成されている。なお、図2では、供給搬送路20から押込み搬送路50への燃料の移送に別の搬送手段を用いることが示されているが、供給搬送路20から搬送路50に直接燃料が移送されてもよいことは言うまでもない。
押込み搬送路50は、例えば、特許文献1に記載の燃料押込み機構と同様に、チェーンコンベアの搬送面に複数の矩形板状の羽根部材が間隔を開けて設けられたものであってよい。この場合、押込み供給搬送装置50を構成するコンベアの一端において搬送供給路20から供給された燃料は、コンベア下面で移動する羽根部材によってホッパー32の上面開口に押し込まれる。同時に、余った燃料は羽根部材によって擦切られるようにしてホッパー32開口上を通過し、コンベアの他端において循環搬送路40に投下される。
循環搬送路40は、図示する態様では、水平面を基準として例えば50°以上の角度をなし斜め上方に延びるシュートを形成しており、その下面開口(排出口)が燃料受入部10に面している。この態様において、押込み搬送路50の端部から押し出された燃料は、循環搬送路40の囲い40aの内壁面に沿って滑るようにして燃料受入部10へと投下される。ただしこの態様に限られず、図4を参照して後述するように、循環搬送路は水平面を基準として略垂直方向(例えば85°以上の角度)に延びるように設けられていてもよい。
なお、燃料供給装置10を用いて燃料が供給されるボイラー(図示せず)では、燃焼によって蒸気(典型的には高温水蒸気)が生成され、この蒸気は蒸気タービンを駆動するために利用される。燃焼室またはボイラーとしては種々の態様のものを用いることができ、これらは従来の任意の発電装置あるいは焼却装置において用いられるものであってよい。ボイラーの燃焼室は、例えば、ストーカ式の燃焼室であってもよいし、流動層式の燃焼室であってもよい。
上記のように、燃料受入部10に貯蔵された燃料5はホッパー32に押込み供給されるため、消費に対応する量だけがホッパー32に投じられて余剰分は回収される。言い換えると、消費量を上回る供給量の燃料がホッパー32上を通過するようにして循環している。
この構成において、ホッパー32には使用量に見合う燃料が常に供給されるとともに、マテリアルシール、つまり、燃料がシール材として機能する状態が実現されている。これによって、燃焼室の外部に対する気密性が保たれ、安定した燃焼工程を実行することができる。ただし、その一方で、ホッパー32までの燃料供給路の通気性は、経路が比較的長いこともあり、上面開放のホッパーに燃料を直接的に投入する態様に比べると低下したものとなる。
このように、燃焼室との気密性が保たれた燃料循環搬送経路の途中において、本実施形態の燃料供給装置10では、この経路を排気する、または、この経路中のガスを置換するための排気機構(あるいは換気機構)60が設けられている。本実施形態において、排気機構60は、誘引送風機62と、誘引送風機62の下流側に設けられた集塵機64とを備えている。誘引送風機62としては任意の態様のものを使用し得るが、例えば、ターボ型遠心送風機を用いることができる。
ただしこれに限られず、他の態様において、排気機構60は例えば誘引送風機のみで構成されていてもよいし、ガス浄化装置などの他の装置をさらに備えていてもよい。また、誘引送風機62の代わりにエアーポンプなどの吸気装置を用いてもよいし、あるいは、吸気装置に限られず、押込み送風機などを用いてもよい。排気機構60は、燃料循環経路の排気または換気が可能な限り、吸気または送風を行える種々の機構であってよい。
図1に示すように、排気機構60は、供給搬送路20の上端部25からガスを排出するように設けられている。供給搬送路20において、排気機構60は、下端部(燃料受入部10側)から上端部(燃料投入機構30側)に流れる気流G1を生じさせており、これにより、供給搬送路20内を移送される燃料の全体が気流に曝されることになる。この構成において、排気機構60の駆動時には、供給搬送路20のガス置換が常時行われ、移送される燃料から発生したガスは、供給搬送路20の囲い20aの外側へと随時排出される。
また、排気機構60は、循環搬送路40の上端部45(すなわち、押込み搬送装置50との接続部)からもガスを排出するように設けられている。ここで、循環搬送路40も、囲い40aを有する中空の経路(シュート)であり、余剰燃料は囲い40aの内側を通って燃料受け入れ部10に排出される。循環搬送路40において、排気機構60は、下端部(燃料受入部10側)から上端部(押込み搬送装置50側)に流れる気流G2、すなわち、循環燃料の流れに対向する気流を生じさせており、循環搬送路40のガス置換が常時行われる。
以上の説明からわかるように、本実施形態において、排気機構60は、供給搬送路20と循環搬送路40とから、それぞれ別の経路で排気を行うように構成されている。この構成において、排気機構60は、循環搬送路40に、供給搬送路20を介さずに接続されている。
上記のように本実施形態の燃料供給装置10においては排気機構60が設けられているので、燃料受入部10から搬出された燃料5は、循環搬送路において乾燥しやすい状態に保たれる。燃料5は、ホッパー32に投入される前にも、ホッパー32を通過した後にも、気流に曝され、乾燥しやすい状態にある。
また、供給搬送路20および循環搬送路40では、燃料5が広げられた状態にあり、表面積が比較的大きい状態にあるので、燃料に含まれる水分の蒸発が進みやすい。このため、特に供給搬送路20および循環搬送路40において気流を生じさせることによって、燃料の水分を効率的に低下させることができる。これにより、排気機構60を設けない場合に比べて、ボイラーに投入される燃料5の水分を大幅に低減することができ、燃料費削減、補機類の長寿命化などを実現することができる。
さらに、バイオマス燃料の場合、発生した水蒸気などにより搬送路を構成する金属部材の腐食や汚損が進行することが確認されている。また、燃料由来の細かい粒子が搬送路に付着して、汚損や通気性の低下を引き起こすことも分かっている。これに対して、排気機構60を設けて搬送路のガス置換を行えば、搬送路の損傷を効果的に抑制することができる。したがって、燃料供給装置の耐用年数を向上させ、また、メンテナンスにかかる頻度、費用を低減することができる。
なお、図2に示すように排気機構60の集塵機64によって集められた集塵物は、燃料受入部10に排出され、再度、燃料として利用することができる。また、効果は落ちるが、集塵機64から排出されるガスを燃料受入部10に導入して、燃料の乾燥に利用してもよい。
以下、本願発明を完成するにあたって本発明者が得た知見について説明する。通常、燃料搬送系統の負荷を低減するために循環燃料量を極力少なくして運転するが、通常よりも循環燃料量を増やして(燃料受入部10からの搬出量を多くして)運転すると、燃料受入部10に供給する新しい燃料の使用量が、想定の使用量よりも少なくなる傾向があることがわかった。
そこで、循環燃料の水分を測定したところ、新しい燃料の水分が31%であったのに対して、循環燃料の水分は29%であった。つまり、燃料を単純に循環させるだけでもある程度の水分低下が期待でき、循環量または循環速度を増加させると水分低下をさらに促進できるものと考えられる。燃料の有姿での低位発熱量は、水分31%のときに12.2MJ/kg程度であり、水分29%のときには12.6MJ/kg程度である。したがって燃料としては3%近くの削減が可能である。なお、3%の燃料削減は、例えば、6MW発電の場合、燃料使用量は約7ton/hであるので、年間の燃料削減量は、7ton/h×24×330×3%≒1700tonにも及ぶ。
また、従来の燃料供給装置では、搬送装置の内部で結露が生じていることが確認できた。これは、燃料供給路内を移動する燃料からの水分蒸発の量がかなり多く、搬送路内が高い湿度に保たれていることを表している。特に、木質バイオマス燃料の場合、貯留時に発酵し、発酵熱により50℃程度の温度を有する場合があるので、水分蒸発が促進されるものと考えられる。この結露による水滴は、装置の腐食促進の原因となることもあり、この観点からも内部を空気で置換することが好ましい。
このような知見に基づいて、本願発明者は、循環経路内のガス置換を積極的に行う排気機構(または換気機構)を設けることが、燃料の水分低減にきわめて有効であるとの結論に達した。また、上述したように、燃料の水分は、燃料の循環量を多くすることによっても低減し得るので、燃料受入部から搬出される単位時間当たりの燃料の量を、燃料の水分が多いときや、乾燥効率をより向上させたいときなどには、より多くしてもよい。具体的には、燃料に含まれる水分が比較的低い量(第1の水分量)のときに比べて、燃料に含まれる水分が比較的多い量(第1の水分量よりも多い第2の水分量)のときには、より多い搬送量で燃料を搬送してもよい。
図3は、図2に示した燃料供給装置100を備える発電装置(ボイラープラント)200を模式的に示すブロック図である。図に示すように、燃料受入部10に接続された燃料搬送装置15(上述した実施形態における供給搬送路20、循環搬送路40、押込み搬送装置50を含む)において燃料が循環され、その一部が燃料投入機構30に供給される。この燃料搬送装置100には排気機構60が接続されており、燃料は循環搬送中に効率よく乾燥させられる。
そして、水分が低下した燃料が、燃料投入機構30からボイラー70の燃焼室に投入され、ここで燃焼される。ボイラー70は燃焼熱を利用して蒸気を発生させ、接続されたタービンを駆動する。このようにしてタービンを駆動することによって、発電を行うことができる。一方、ボイラー70の燃焼室からは、飛灰を含む排ガスが排出され、図示するように、集塵機72で清浄化された後に、排気筒(煙突)74を介して外界へ排出される。集塵機72は、例えばバグフィルタである。なお、図3において棒矢印は燃料の供給路を示し、白抜矢印は乾燥のための空気の流れを示し、黒矢印は排ガスの流れを示している。また、破線矢印はボイラーが発生させた蒸気(高温水蒸気)の流れを示している。
なお、ボイラー70の下流側において、集塵機72の上流側には、例えば減温塔などが設けられていてもよい。また、集塵機72の下流側には例えば誘引ファンが設けられていてもよい。これらの構成は、従来の任意の発電装置または焼却装置と同様であってよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、種々の改変が可能である。例えば、図4に示す燃料供給装置110のように、循環搬送路42が、燃料受入部10上で、水平面を基準として略垂直方向に延びるように設けられ、その内部を余剰燃料が自由落下して燃料受入部10に収容されるように構成されていてもよい。このような態様においては、余剰燃料が比較的ばらけた状態で落下するとともに、排気機構による空気流が反対方向に流れるので、この循環搬送路42においてより効率的に燃料を乾燥させ得る。また、ばらけた燃料がより空気を含む状態となって燃料受入部に戻されるので、燃料供給に際してより水分の蒸発が促進されやすくなる効果も見込める。このように燃料をばらけさせる効果をより高めるために、循環搬送路42において、棒状、板状の抵抗物が配されていてもよい。なお、燃料供給装置110の他の構成要素については、上記実施形態の燃料供給装置100と同様であるので、図面において同じ参照符号を付すとともに詳細な説明は省略する。
また、上記のように排気機構60を設けて搬送路内に気流を生じさせるだけで、水分を効果的に低減することができるが、より乾燥させやすくするために、搬送路を流れる気流を加熱するための加熱機構をさらに設けてもよい。このために、例えば燃焼室からの排熱を利用して上記の供給搬送路20および循環搬送路40、42を加熱するように構成されていてもよい。
本発明にかかる種々の実施形態にかかる燃料供給装置において、燃料の水分低減を実現することにより、燃料費削減のみならず、ボイラー使用電力の削減(例えば、送風機など)、灰処理費用の削減、燃焼管理の容易性向上、補機類の負荷低減(長寿命化)、総合的な温室効果ガスの削減などを図ることができる。
本発明の実施形態による燃料供給装置および発電装置は、例えば木質バイオマス燃料などの水分含有量が比較的多い燃料を用いる発電プラント等において好適に利用される。
5 燃料
10 燃料受入部
20 供給搬送路
20a 囲い
30 燃料投入機構
32 ホッパー
40 循環搬送路
40a 囲い
50 押込み搬送路
60 排気機構(換気機構)
62 誘引送風機
64 集塵機
100 燃料供給装置

Claims (13)

  1. 燃料受入部に接続され、前記燃料受入部から搬出された燃料を搬送するための供給搬送路であって、囲いを有し前記囲いの内側において燃料が搬送される供給搬送路と、
    前記供給搬送路を通って移送された燃料を受け取り、前記燃料を燃焼室に導入するためのホッパーを有する燃料投入機構と、
    前記ホッパーにおける余剰燃料を前記燃料受入部へと戻すための循環搬送路であって、囲いの内側において前記余剰燃料を前記燃料受入部に戻すように構成された循環搬送路と、
    前記供給搬送路の囲いの内側の空間および前記循環搬送路の囲いの内側の空間の両方に接続され、前記供給搬送路内を移送される燃料および前記循環搬送路を移動する燃料からのガスを囲いの外側に排出するように構成された排気機構と
    を備え
    前記供給搬送路は、移送機構を用いて、下方に設けられた前記燃料受入部から上方に設けられた前記ホッパーへと前記燃料を移送するように構成されており、一方で、前記循環搬送路は、前記燃料受入部に対して上方から前記余剰燃料を排出するように設けられており、
    前記排気機構は、少なくとも前記供給搬送路の上端部および前記循環搬送路の上端部の両方からガスを排出するように構成されている、燃料供給装置。
  2. 記排気機構は、前記供給搬送路を介さずに前記循環搬送路の囲いの内側の空間に接続されている、請求項に記載の燃料供給装置。
  3. 前記排気機構は、誘引送風機と、前記誘引送風機の下流側に設けられた集塵機とを備える、請求項1または2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記排気機構の前記集塵機によって集められた集塵物は、前記燃料受入部に排出されて燃料として利用される、請求項3に記載の燃料供給装置。
  5. 前記循環搬送路において、燃料をばらけさせるための抵抗物が配されている、請求項1から4のいずれかに記載の燃料供給装置。
  6. 前記供給搬送路を通って移送された燃料を前記ホッパーに上方から押込み供給するように構成された押込み搬送路をさらに備え、前記ホッパーに前記燃料が充填されたとき、前記燃料が前記燃焼室への経路をシールする、請求項1から5のいずれかに記載の燃料供給装置。
  7. 前記供給搬送路はフライトコンベアによって構成されている、請求項1から6のいずれかに記載の燃料供給装置。
  8. 前記循環搬送路は、前記燃料受入部上で、水平面を基準として50°以上の角度で延びるように設けられている、請求項1から7のいずれかに記載の燃料供給装置。
  9. 前記循環搬送路は、前記燃料受入部上で、水平面を基準として垂直に延びるように設けられている、請求項8に記載の燃料供給装置。
  10. 前記燃料は、木質バイオマス燃料である、請求項1から9のいずれかに記載の燃料供給装置。
  11. 前記燃料受入部は上面開放であり、前記燃料は前記燃料受入部に直接投入され貯留される、請求項1から10のいずれかに記載の燃料供給装置。
  12. 前記燃料受入部から搬出される単位時間当たりの燃料の量が、前記燃料に含まれる水分が第1の水分量のときには第1の搬送量であり、前記燃料に含まれる水分が前記第1の水分量よりも多い第2の水分量のときには前記第1の搬送量よりも多い第2の搬送量である、請求項1から11のいずれかに記載の燃料供給装置。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の燃料供給装置と、前記燃焼室に関連付けられたボイラーと、前記ボイラーによって駆動されるタービンとを備える発電装置。
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