好適には、前記車両の停止によって生じる加速度変動が大きいほど、前記パーキングロック機構の前記非ロック位置から前記ロック位置への切替えの遅延を禁止する時間を長く設定する。このようにすれば、車両の停止によって生じる加速度変動が大きい場合において前記切替えの遅延を禁止する時間が長くされることにより加速度変動が低下するまで前記切替えが禁止されるので、車両が停止している路面の勾配の測定値の変動に起因する前記パーキングロック機構のロックを遅延した際の意図しない車両の移動を好適に抑制することができる。また、車両の加速度変化が低下した後は、ロック位置への切替えの遅延禁止を解除することによって、前記パーキングロック機構の前記ロック位置から非ロック位置への切替え時に生じるショックを抑制することができる。
図1は、本発明の一例である車両用シフト制御装置10の構成を説明する図である。シフト制御装置10は、シフト操作装置24、電子制御装置20、駆動装置22などを備え、駆動装置22のシフトポジションを電気的に切り替えるシフトバイワイヤ方式のシフト制御装置10として機能する。なお、以下においては、駆動力源としてエンジンと電動機とを備えたハイブリッド車両に本発明のシフト制御装置10が適用された場合の例について説明するが、本発明のシフト制御装置10は、エンジン車両、電動車両など、他の形式の車両であっても適用できる。なお、電子制御装置20が、本発明の制御装置に対応する。
シフト操作装置24は、例えば運転者の近傍に配置され、Pスイッチ26とシフトレバー32とを備えている。Pスイッチ26は、車両のシフトポジションをPポジションすなわちパーキングポジションと非Pポジションすなわち非パークポジションとの間を切り替えるためのスイッチであり、Pスイッチ26が押されることによって運転者等の入力操作が実行されるとともに、Pスイッチ26の状態を知らせるためのインジケータを持っている。シフトレバー32は、複数のシフト位置へ操作されるモーメンタリ式の操作子である。なお、モーメンタリ式とは、運転者によるシフトレバー32の操作が解除されると、シフトレバー32が予め設定されている中立ポジション(M位置)へ自走的に復帰する形式である。
電子制御装置20は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを複数個含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、駆動装置22に備えられた不図示のエンジンやモータMGに関するハイブリッド駆動制御等の駆動制御、シフトバイワイヤ方式を用いた駆動装置40のシフトポジションの切替制御などを実行する。
電子制御装置20には、例えばシフトレバー32のシフト位置(シフト操作位置)を検出する為の位置センサからのシフト位置信号Pss(シフト操作位置信号)、運転者に操作されて駆動装置40のシフトポジションをパーキングポジション(Pポジション)とパーキングポジション以外の非Pポジションとの間で切り替えるためのPスイッチ信号Ponを含む複数の信号、路面の傾斜勾配を検出する加速度センサ38からの加速度信号Gin(m/sec2)、図示されていないフートブレーキの操作によるブレーキスイッチ40からのブレーキオン信号Bon、出力軸回転速度センサ42により検出される車速V(km/h)に対応する出力軸回転速度Nout(rpm)などが供給される。
また、電子制御装置20からは、例えば駆動装置40のシフトポジションを切り替える為のシフトポジション信号Ssh、パーキングロック機構50の作動を指令するP切替制御指令信号Sp等が、それぞれ出力される。
駆動装置22は、図示されていない複数の電動機、エンジン、変速部、およびパーキングロック機構50等を備えている。
図2は、図1のシフトレバー32によって操作されるシフト操作装置24の概要を一例として示している。なお、図2にあっては、Pスイッチ26が省略されている。シフトレバー32は、シフトゲート36に沿って車両前後方向に平行なシフト方向および車幅方向に平行なセレクト方向への移動が許容されている。シフト操作装置24において、シフトレバー32のシフト方向への操作は、第1直線L1に沿った操作と、第1直線に平行な第2直線L2に沿った操作が許容されている。第1直線L1上には、後進走行ポジションに切り替えられるRポジション(R位置)、動力伝達が遮断されるニュートラルポジション(N位置)、および前進走行ポジションに切り替えられるDポジション(D位置)の3つのシフト位置Psが設定されている。また、第2直線L2上には、シフトレバー32の操作後に自動復帰させられる中立ポジション(M位置)、およびエンジンブレーキを発生させるBポジション(B位置)の2つの操作ポジションが設定されている。また、M位置とN位置との間でシフトレバー32のセレクト操作が許容されている。
図3は、パーキングロック機構50の構成を説明する斜視図であり、図4は、そのシフト切替装置48に備えられたディテント部材58を拡大して示す図である。図3に示すように、パーキングロック機構50は、アクチュエータ52により回転駆動される軸部材56と、パーキングロック位置(以降、パーキング機構50のロック位置をパーキングロック位置とする)及び非パーキングロック位置(以降、パーキング機構50の非ロック位置を非パーキングロック位置とする)に位置決めされるための第1凹状谷部72及び第2凹状谷部73(図4を参照)を有するカム面60を外周縁部に備えて上記軸部材56の所定位置に相対回転不能に固定されると共にその軸心まわりに回動可能に設けられるディテント部材58と、そのディテント部材58のカム面60に向かって付勢されてそのカム面60に圧接させられると共に前記第1凹状谷部72及び第2凹状谷部73に選択的に係合される係合材64と、ボルト等の締着具70により固定部材68に固定される固定部66とを、両端部に備えた長手平板状のばね材から成る係合部材62とを、有している。なお、上記ディテント部材58は、ディテントプレート、パーキングレバー、ディテントレバー、節度板等とも称される。また、上記係合部材62は、ディテントスプリング等とも称される。
駆動装置22に備えられた変速機の出力軸と差動歯車装置との間の動力伝達経路の一部には図示しないカウンタ軸が設けられており、そのカウンタ軸の軸端にはパーキングロックギヤ74が固設されている。また、そのパーキングロックギヤ74の外周歯76と係合するパーキングロック位置と非パーキングロック位置とに回動させられる長手状(レバー状)のパーキングロックポール(係合爪部材)78が回動可能に設けられている。このパーキングロックポール78は、基端部がピン80によって回動可能に支持されており、上記外周歯76と係合するための係合歯82を長手方向の中央部に備えるとともに、後述のパーキングロックカム88に摺接させられる摺接部84を先端部に備え、図示しないリターンスプリングによって非パーキングロック位置すなわち上記外周歯76及び係合歯82が相互に係合しない位置に向かって常時付勢されている。
基端部が前記ディテント部材58に回動可能に連結されたL字状のパーキングロッド94の先端部には、前記パーキングロックカム88が長手方向の移動可能に嵌め付けられている。このパーキングロックカム88はテーパ状カム面100を備えており、そのパーキングロッド94の先端部には、パーキングロックカム88を図示しない先端ストッパへ向かって予め設定された予荷重で付勢するコイル状の与圧ばね90が上記パーキングロッド94の先端部の所定位置に固定されたばね受92と上記パーキングロックカム88との間に介挿されている。そして、このように構成されたパーキングロッド94の先端部は、そのパーキングロッド94の長手方向(ディテント部材58に回動可能に連結されている軸方向と垂直を成す方向)の移動可能に支持され、パーキングロックカム88がパーキングロックポール78の摺接部84に対して摺動可能に移動させられるようになっている。
係合部材62は、好適には、長手平板状の板ばねであり、その一端部に設けられた係合部64が前記ディテント部材58のカム面60に向かって所定の押圧力で常時付勢されてカム面60に圧接させられている。係合部64は、係合部材62の先端部においてディテント部材58の回動軸心と平行な軸心まわりの回転が可能に支持されるローラであり、これにより、基本的には、その係合部64が前記第1凹状谷部72内に落ち込むことによりディテント部材58がパーキングロック位置に位置決めされ、前記第2凹状谷部73内に落ち込むことによりディテント部材58が非パーキングロック位置に位置決めされるようになっている。また、エンコーダ54は、アクチュエータ52の駆動量すなわち回転量に応じた計数値(エンコーダカウント)を取得するためのパルス信号を出力する。
図1に戻り、電子制御装置20には、その制御機能の要部を説明する機能ブロック線図が示されている。車速判定手段112は、実際の車速Vが、パーキングロック機構50の非ロック位置からロック位置への切り替えが許可される車速すなわちP切替え許可速度V2以下であるか否か、および実際の車速Vが車両の完全停止までの時間を判定する車速すなわち停止判定速度V1以下であるか否かを判定する。また、車両加速度検出手段110は、例えば出力軸回転速度Noutを時間微分し、車両の加速度α(m/sec2)を算出する。車両完全停止判定手段114は、予め設定された関係から車両加速度αと車速Vに基づいて算出された車両完全停止待ち時間もしくは予め設定されたガード時間の何れか短い時間を車両完全停止待ち時間T1とし、実際の車速Vが停止判定速度V1以下となってからの経過時間が車両完全停止待ち時間T1を越えたか否かを判定する。停止判定速度V1は、例えば1.5km/hから2km/h程度に設定される。車速Vを停止判定速度V1における車両の加速度αと車速Vとに基づいて算出するのは、出力軸に取り付けられた図示されていないロータの凹凸の数を読み取ることによって出力軸の回転側を判定する一般的な回転速度センサにおいて生じる、回転速度Noutの低下に伴う速度の測定精度の低下を避けるため、すなわち車速Vが略零における出力軸回転速度Noutによる車両の停止判定を避けるためである。また、車両の加速度αが所定値を超える場合に、車両の加速度αと車速Vとから車両の停止すなわち車速Vが略零となる時間を設定し、車両の加速度αが所定値以下の場合に予め設定した所定時間を用いても良い。
G変動収束判定手段116は、車両完全停止判定手段114が車両完全停止待ち時間T1の経過を判定すると、車両完全停止が判定されてからの経過時間が車両の停止直後に発生する車両のサスペンションの振動が低下するまでの待ち時間である予め設定されたG変動収束待ち時間T2を越えたことに基づいてG変動収束を判定する。またディレイ許可設定手段118は、上記G変動収束が判定されると、パーキング非ロックからパーキングロックへの切り替えを遅らせるディレイを許可するフラグ(F=1)をセットする。
Pスイッチ26が押され、電子制御装置20にPスイッチ信号Ponの発生が判断され、且つ車速VがPロック許可車速V2以下である場合は、パーキングロック制御手段120は、ディレイ禁止フラグF=0がセット(F=0)されている場合は、ディレイ時間待機を実施せずにPロック、すなわちパーキングロック機構50の非ロックからロックへの切り替えを行う。また、ディレイ許可フラッグF=1がセット(F=1)されている場合は、予め設定されている所定のディレイ時間、すなわち非ロック位置からロック位置への切り替えを遅延させることによって、パーキングロック機構50をロック位置から非ロック位置への解除時に生じるショックを軽減するためのディレイを実施する。
実車速Vは、車両停止後に発生するサスペンションの振動によって発生する前後加速度の変動(脈動)の影響を受ける虞がある。このため、G変動収束判定手段116は、車両完全停止判定手段114による車両完全停止判定の後、車両の停車直後のサスペンションの振動が大きい時間、すなわち予め設定されたG変動収束待ち時間T2を完全停止判定後の経過時間が越えたことの判定を行う。なお、G変動収束待ち時間T2は、路面の勾配θの判定に影響を与える車両固有のサスペンションの振動が急速に減少する、サスペンションの振動の1変動周期以上の時間とすることが好ましい。一般的には、G変動収束待ち時間T2は400msec程度が選択される。
図5は、Pスイッチ26が操作された場合における電子制御装置20の制御作動の要部、すなわち基本ルーチンを説明するフローチャートである。先ず、電子制御装置20へのPスイッチ信号Ponの入力の判定に対応するステップ(以下、「ステップ」を省略する。)S10において、Pスイッチ24によるPロック操作が行われたか否かが判定される。この判定が否定される場合はS10からの判定が繰り返される。この判定が肯定される場合は、車速判定手段112に対応するS20において、車速VがPロック許可車速V2以下であるか否かが判定される。この判定が否定される場合はS10からの判定が繰り返される。この判定が肯定される場合は、パーキングロック制御手段120に対応するS30において、フラグの設定すなわちディレイを禁止するフラグ(F=0)が設定されているか否かが判定される。この判定が否定される、すなわちディレイ許可フラグF=1が設定されている場合は、パーキングロック制御手段120に対応するS40において、予め設定されたディレイ時間の待機すなわちパーキングロック機構50のディレイ時間における非ロックによる待機が行われる。また、この判定が肯定される場合は、パーキングロック制御手段120に対応するS50において、Pロックが実行される。また、S40において、ディレイ時間待機が実行され、ディレイ時間か完了した場合も、パーキングロック制御手段120に対応するS50において、Pロックが実行される。
図6は、Pロック時に遅延制御ルーチンすなわちディレイが設定されるフラグの切替制御動作の要部を説明するフローチャートである。車速判定手段112に対応するS110において、車速Vが車両停止判定速度V1以下かが判定される。この判定が否定された場合、ディレイ許可設定手段118に対応するS150において、ディレイ禁止フラグF=0が設定される。この判定が肯定される場合は、車両完全停止判定手段114に対応するS120において、車両加速度αと車速Vとに基づいて算出された車両完全停止待ち時間と予め設定されている一定のガード時間との何れか短い時間を車両完全停止待ち時間T1として設定し、実車速Vが停止判定速度V1となってからの経過時間がその時間T1を越えたか否かが判定される。この判定が否定される場合は、ディレイ許可設定手段118に対応するS150において、ディレイ禁止フラグF=0が設定される。この判定が肯定される場合は、G変動収束判定手段116に対応するS130において、車両完全停止判定からの経過時間がG変動収束待ち時間T2を越えたか否かが判定される。この判定が否定される場合は、ディレイ許可設定手段118に対応するS150において、ディレイ禁止フラグF=0が設定される。この判定が肯定される場合は、ディレイ許可設定手段118に対応するS140において、ディレイ許可フラグF=1が設定される。
図7において、本実施例すなわち車両の停車時における電子制御装置20のパーキングロック機構50の非ロック位置からロック位置への切り替えにおける制御動作にかかわるタイムチャートの一例が示されている。この例においては、t0からt2時点まで、車両の加速度αは負の一定値である加速度α2を示している。したがって車速Vはt0時点における車速V3からt1時点におけるV2、およびt2時点におけるV1まで直線で減速している。t1時点において車速Vは、P切替え許可速度V2に達し、P切り替え許可及びディレイ禁止が電子制御装置20によって判断されている。t2時点において、車速Vは停止判定速度V1に達し、車速Vの時間微分値αと車速Vとに基づいて求められた車両完全停止待ち時間もしくは予め定められ記憶されている一定のガード時間の何れか短い時間が、車両完全停止待ち時間T1として判定される。図7においては、t2時点におけるV1からt5時点における車速0までの車速Vが鎖線で示されている。すなわち、t2時点における停止判定速度V1と加速度α2とから判定されるt2時点から車両の完全停止時点t5までの時間を車両完全停止待ち時間T1としている。加速度αについては、t2時点以降、出力軸回転速度Noutを時間微分して求められた加速度αが実線で示され、Gセンサ38からの加速度信号Ginが破線で示されている。出力軸回転速度Noutから求められた加速度は、t2時点の加速度α2からt3時点において加速度α1すなわち負側に一旦変動し、t4時点において加速度0を示している。一方Gセンサ38からの加速度信号Ginは、t2時点からt5時点まで一定値であるα2を示している。前述のように、出力軸回転速度センサ42の測定精度は、回転速度の減少とともに低下するため、出力軸回転速度Noutを微分して得られた加速度αより、Gセンサ38の加速度信号Ginのほうがより正確な値となっている。Gセンサ38の加速度信号Ginは、t6時点において正の値であるα4を示し、t7時点において負の値であるα3を示している。この加速度αの正負への変動(脈動)は、車両停止後に発生するサスペンションの振動によって発生する加速度の変動に係わるものであり、予め設定されたG変動収束待ち時間T2、すなわちt5時点からt8時点までの時間の経過後のt8時点において、路面の勾配θをGセンサ38の加速度信号Ginに基づいて判定し、路面の勾配θが所定勾配θa以下と判定された場合にディレイ許可が判断される。なお、t5以降、鎖線で表されている加速度αは、破線で示される加速度αの変動を移動平均した値であり、サスペンションの振動が減少し、路面の勾配θに基づくGセンサ38の加速度信号Ginに収束する状態を参考として示したものである。
上述のように、本実施例では、シフト操作装置24による操作に応じて電気的な信号により車輪の回転を拘束するロック位置と車輪の回転を拘束する非ロック位置との少なくとも2つの位置に選択的に切り替えられるパーキングロック機構50を備えた車両において、車両の停止に際してシフト操作装置24においてパーキングポジションへの切替えが行われた場合に、パーキングロック機構50の非ロック位置からロック位置への切替えを遅延させる車両の電子制御装置20であって、車両の停止によって生じる加速度αの変動が低下するまで、パーキングロック機構50の非ロック位置からロック位置への切替えの遅延を禁止する。これによって、車両の停止によって発生する加速度変化が低下するまでは、パーキングロック機構50のロック位置への切替えの遅延を禁止することによって、車両が停止している路面の勾配θの測定値Ginの変動に起因するパーキングロック機構50のロックを遅延した際の意図しない車両の移動を抑制することができる。また、車両の加速度変化が低下した後は、ロック位置への切替えの遅延禁止を解除することによって、パーキングロック機構50のロック位置から非ロック位置への切替え時に生じるショックを抑制することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
前述の実施例においては、車両の停止に際してシフト操作装置24においてパーキングポジションへの切替えが行われた場合に、パーキングロック機構50の非ロック位置からロック位置への切替えを遅延させる車両の電子制御装置20であって、車両の停止によって生じる加速度変動が低下するまで、パーキングロック機構50の非ロック位置からロック位置への切替えの遅延を禁止するものであった。この加速度αの変動に関して、車両の停止によって生じる加速度αの変動が大きいほど、パーキングロック機構50の非ロック位置からロック位置への切替えの遅延を禁止する時間を長く設定する。このようにすれば、車両の停止によって生じる加速度変動が大きい場合においてパーキングロック機構50の非ロック位置からロック位置への切替えの遅延を禁止する時間が長くされることにより加速度変動が低下するまでロック位置への切替えが禁止されるので、車両が停止している路面の勾配θの測定値Ginの変動に起因するパーキングロック機構50のロックを遅延した際の意図しない車両の移動を好適に抑制することができる。また、車両の加速度変化が低下した後は、ロック位置への切替えの遅延禁止を解除することによって、パーキングロック機構50のロック位置から非ロック位置への切替え時に生じるショックを抑制することができる。
前述の実施例のシフト操作装置30は、手動変速モードを持たないものであったが、特にこれに限らず、シフトレバー32の手動操作に基づいて手動変速制御が実行される手動変速モードを選択するMポジション、Sポジションを備えるものであっても良い。
また、前述の実施例のシフト操作装置24における各シフト位置の配置は一例であって、適宜変更することができる。また、シフトレバー32がモーメンタリ式となっているが、必ずしもモーメンタリ式に限定されない。
さらに前述の実施例のパーキングロック機構50は、ディテント部材58が、第1凹状部72と第2凹状部73とによって係合歯82と外周歯76とのロックおよび非ロックを選択するものであったが、例えば非ロック位置である第2凹状部73をシフト操作装置24のP以外の複数のシフト位置を選択するものとし、ロックと複数のシフト位置からなる非ロックを選択するものとしても良い。
上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。