JP6624887B2 - 電子機器、電子機器の制御方法及びプログラム - Google Patents

電子機器、電子機器の制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、特に、機器間で通信アプリケーションを行うために用いて好適な電子機器、電子機器の制御方法及びプログラムに関する。
近年、コネクタで接続することなく、近距離間で無線により通信を行う近距離無線通信システムが知られている。このような近距離無線通信システムにおいて、コマンドを電子機器に送信するためのデータ通信と、電子機器への電力の伝送とを同一のアンテナを介して行う無線通信装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2008−113519号公報
このような近距離無線通信システムにおいて、複数の近距離無線に係る通信アプリケーションを実行可能な場合、どの通信アプリケーションを開始するかは、近距離無線通信のイニシエータ側が任意に決めることができる。そのため、例えば近距離無線通信のターゲット側機器の電池残容量が少ない状況において、無線送電アプリケーションを実行せずに他の通信アプリケーションの実行を開始すると、実行中にターゲット側機器の電池残容量がなくなってしまうという課題がある。
本発明は前述の問題点に鑑み、近距離無線通信システムにおいて、機器の状態に応じて、実行する通信アプリケーションを適切に決定できるようにすることを目的としている。
本発明に係る電子機器は、電子機器であって、外部装置から無線で受け取った電力を用いて前記外部装置と近接無線通信を介して通信する近接無線通信手段と、前記近接無線通信手段を介して前記外部装置からアクセスすることができる記録手段と、複数のアプリケーション処理の実行を制御する制御手段と、電源とを有し、前記制御手段は、前記電源の状態に応じて、前記複数のアプリケーション処理のうち、前記電源の充電に関するアプリケーション処理を実行するための情報を前記記録手段に記録するよう制御し、前記電源の状態は、前記電子機器に装着されている電池の残容量の情報を含むことを特徴とする。
本発明によれば、近距離無線通信システムにおいて、機器の状態に応じて、実行する通信アプリケーションを適切に決定することができる。
近距離無線通信システムが概要を説明するための図である。 送電装置が有する構成要素の一例を説明するためのブロック図である。 送電装置の検出部の詳細な構成の一例を説明するための図である。 電子機器が有する構成要素の一例を説明するためのブロック図である。 電子機器で行われる処理の一例を説明するためのフローチャートである。 実施形態1において、構造体オブジェクトを作成する詳細な処理手順を説明するためのフローチャートである。 送電装置で行われる処理の一例を説明するためのフローチャートである。 実施形態2において、構造体オブジェクトを作成する詳細な処理手順を説明するためのフローチャートである。 実施形態2において、開始する通信アプリケーションを決定する詳細な処理手順を説明するためのフローチャートである。 実施形態3において、構造体オブジェクトを作成する詳細な処理手順を説明するためのフローチャートである。
[実施形態1]
以下、本発明の実施形態1について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、実施形態1に係る近距離無線通信システムは、無線通信装置である送電装置100と、電子機器200とを有する。実施形態1における通信システムにおいて、送電装置100と電子機器200との距離が所定の範囲内に存在する場合に、送電装置100は、電子機器200に無線により送電を行う。
また、電子機器200が送電装置100から所定の範囲内に存在する場合、電子機器200は、送電装置100から出力される電力を無線により受け取ることができる。ところが、電子機器200が送電装置100から所定の範囲内に存在しない場合は、電子機器200は、送電装置100から電力を受け取ることができない。ここで、所定の範囲とは、送電装置100が電子機器200と通信を行うことができる範囲であるものとする。なお、実施形態1では所定の範囲を送電装置100の筐体上の範囲としたが、これに限られないものとする。また、送電装置100は、複数の電子機器に対して無線により送電を行うものであってもよい。
一方、電子機器200は、カメラ等の撮像装置であってもよく、音声データや映像データ等の再生を行う再生装置であってもよい。また、電子機器200、携帯電話やスマートフォンのような通信装置であってもよいものとする。また、電子機器200は、電池を含む電池パックであってもよい。また、電子機器200は、送電装置100から供給される電力によって駆動する車のような装置であってもよい。また、電子機器200は、テレビジョン放送を受信する装置、映像データを表示するディスプレイ、またはパーソナルコンピュータであってもよいものとする。また、電子機器200は、電池が装着されていない場合であっても、送電装置100から供給される電力を用いて動作する装置であってもよい。
図2は、送電装置100が有する構成要素の一例を説明するためのブロック図である。
送電装置100は、図2に示すように、変換部101、発振器102、電力生成部103、整合回路104、NFC通信部105、送電アンテナ106、及びCPU(Central Processing Unit)107を有する。さらに、送電装置100は、ROM108、RAM109、表示部110、操作部111、無線通信部112及び検出部113を有する。
変換部101は、不図示のAC電源と送電装置100とが接続されている場合、不図示のAC電源から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を送電装置100全体に供給する。
発振器102は、AC電源から変換部101を介して供給される電力で駆動し、送電のために用いられる周波数を発振する。なお、発振器102は、水晶振動子等を用いる。
電力生成部103は、変換部101から供給される電力と、発振器102によって発振される周波数とに基づいて、送電アンテナ106を介して電子機器200に供給するための電力を生成する。電力生成部103は、内部にFET等を有し、発振器102によって発振される周波数に応じて、電子機器200に出力するための電力を生成する。なお、電力生成部103によって生成された電力は、検出部113を介して整合回路104に供給される。
また、電力生成部103によって生成される電力には、通信電力と送電電力とがある。送電装置100は、送電装置100と電子機器200との間でNFC(Near Field Communication)規格に準拠した送電を行う。通信電力は、送電装置100がNFC規格(NFCIP−1(ISO/IEC 18092)、またはNFCIP−2(ISO/IEC 21481))に準拠した無線通信を行うために電子機器200に供給する電力である。一方、送電電力は、送電装置100が電子機器200に電池の充電を行わせるために電子機器200に供給する電力である。通信電力は、例えば1W以下の電力であり、送電電力は、例えば2W以上の電力である。
なお、通信電力は、送電電力よりも低い電力であるものとする。また、通信電力は、送電装置100がNFC規格に準拠した無線通信を行うために用いられる電力であれば、1W以下の電力に限られないものとする。また、送電電力は、送電装置100が電子機器200に充電を行わせるために用いられる電力であれば、2W以上の電力に限られないものとする。
整合回路104は、送電アンテナ106と、図4に示す電子機器200の受電アンテナ201との間で共振を行うための共振回路である。また、整合回路104は、電力生成部103と送電アンテナ106との間のインピーダンスマッチングを行うための回路を含む。整合回路104には、不図示のコイルや不図示のコンデンサが含まれる。
送電装置100が通信電力及び送電電力のいずれか一つを出力する場合、CPU107は、送電アンテナ106と電子機器200の受電アンテナ201との間で共振を行うために、送電アンテナ106の共振周波数fが所定の周波数になるように制御する。この場合、CPU107は、整合回路104に含まれるインダクタンスの値、及び整合回路104に含まれるキャパシタンスの値を制御することにより、送電アンテナ106の共振周波数fを変更するようにする。なお、所定の周波数は、送電装置100と電子機器200との間で、NFC規格に準拠した無線通信を行うために用いられる周波数である。さらに所定の周波数は、送電装置100と電子機器200との間で共振を行うために用いられる周波数でもある。所定の周波数は、例えば、13.56MHzの周波数である。
さらに、整合回路104は、送電アンテナ106に流れる電流を検出し、送電アンテナ106に供給される電圧を検出することもできる。整合回路104は、検出した送電アンテナ106の電流の値をCPU107に通知するとともに、検出した送電アンテナ106の電圧の値をCPU107に通知する。さらに、整合回路104は、検出した送電アンテナ106の電流の値をNFC通信部105に通知する。
送電アンテナ106の共振周波数fが13.56MHzである場合、NFC通信部105は、NFC規格に準拠した無線通信を行う。送電アンテナ106の共振周波数fが13.56MHzである場合で、送電装置100が通信電力を電子機器200に供給する場合、NFC通信部105は、送電アンテナ106を介して電子機器200とNFC規格に準拠した無線通信を行うことができる。一方、発振器102により発振される周波数が13.56MHzである場合で送電装置100が送電電力を電子機器200に供給する場合、NFC通信部105は送電アンテナ106を介して電子機器200とNFC規格に準拠した無線通信を行うことができない。
NFC通信部105は、コマンドを通信電力に重畳させ、送電アンテナ106を介して電子機器200に送信する。この場合、NFC通信部105は、電子機器200に送信するコマンドに対応するパルス信号を生成するために、NFC規格のプロトコルに基づいて電力生成部103で生成された通信電力にASK(Amplitude Shift Keying)変調を行う。なお、ASK変調は、振幅変位を利用した変調であり、ICカードとカードリーダとの間の通信で用いられる。その後、第1の通信部105は、生成されたパルス信号をコマンドとして、送電アンテナ106を介して電子機器200に送信する。
電子機器200は、送電装置100から受信したパルス信号を解析することにより、「1」の情報と、「0」の情報とを含むビットデータを取得し、ビットデータによって示される処理を行う。送電装置100からコマンドを電子機器200が受信した場合、電子機器200は、電子機器200に含まれる負荷を変調させることにより、受信したコマンドに対応する応答データを送電装置100に送信する。電子機器200において負荷の変調が行われる場合、送電アンテナ106に流れる電流が変化する。このため、NFC通信部105は、整合回路104から供給される送電アンテナ106の電流の値をNFC通信部105に含まれる不図示の復調回路で復調することによって、電子機器200から応答データを受信することができる。
送電アンテナ106は、電力生成部103により生成された電力を外部に出力するためのアンテナである。送電装置100は、送電アンテナ106を介して電子機器200に電力を供給したり、送電アンテナ106を介して電子機器200にコマンドを送信したりする。また、送電装置100は、送電アンテナ106を介して、電子機器200からコマンド、及び電子機器200に送信したコマンドに対応する応答データを受信する。
CPU107は、ROM108に記憶されているコンピュータプログラムを実行することによって、送電装置100を制御する。また、CPU107は、電力生成部103を制御することによって電子機器200に供給する電力を制御する。また、CPU107は、通信電力が出力されてから経過した時間を計測するタイマー107aを備えている。
ROM108は、送電装置100を制御するためのコンピュータプログラム及び送電装置100に関するパラメータ等の情報が記録される。
RAM109は、書き換え可能なメモリであり、送電装置100を制御するためのコンピュータプログラム、送電装置100に関するパラメータ等の情報、NFC通信部105によって電子機器200から受信されたデータ等が記録される。
表示部110は、RAM109及びROM108のいずれか一つから供給される映像データを表示する。また、表示部110は、ユーザに対する警告表示を行う。
操作部111は、送電装置100を操作するためのユーザインターフェースを提供する。操作部111は、送電装置100の電源ボタン、送電装置100のモード切換ボタン等を有し、各ボタンはスイッチ、タッチパネル等により構成される。CPU107は、操作部111を介して入力された入力信号に従って送電装置100を制御する。
無線通信部112は、NFC規格に準拠した無線通信とは異なる無線通信を行う。無線通信部112は、NFC規格に準拠した無線通信よりも通信距離が長い無線通信を行うものとし、NFC規格に準拠した無線通信と異なる周波数の帯域を用いて無線通信を行うものとする。例えば、無線通信部112は、無線LAN(Local Area NetWork)規格に準拠した無線通信を行うものとする。
次に、図2の検出部113について説明する。
検出部113の詳細な構成の一例を、図3に示す。検出部113は、図3に示すように、トロイダルコア301、コンデンサ302、303、ダイオード304、抵抗305、コンデンサ306、307、ダイオード308及び抵抗309を有する。さらに、検出部113は、A/Dコンバータ310、311を有する。
検出部113は、送電アンテナ106から出力される電力の進行波をCM(誘導性結合及び容量性結合)結合によって、コンデンサ307の電圧として検出する。さらに、検出部113は、検出されたコンデンサ307の電圧をA/Dコンバータ310によってアナログ値からデジタル値に変更してからCPU107に供給する。また、検出部113は、送電アンテナ106から出力される電力の反射波をCM結合によって、コンデンサ303の電圧として検出する。さらに、検出部113は、検出されたコンデンサ303の電圧をA/Dコンバータ311によってアナログ値からデジタル値に変更してからCPU107に供給する。
なお、検出部113において、トロイダルコア301によって誘導性結合が行われ、コンデンサ302、306によって容量性結合が行われる。
CPU107は、A/Dコンバータ310から供給された電圧を進行波の振幅電圧V1として検出し、A/Dコンバータ311から供給された電圧を反射波の振幅電圧V2として検出する。CPU107は、進行波の振幅電圧V1と、反射波の振幅電圧V2とによって、電圧反射係数ρを取得する。さらに、CPU107は、電圧反射係数ρによって電圧定在波比VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)を定期的に算出する。
電圧定在波比VSWRは、送電アンテナ106から出力される電力の進行波と、送電アンテナ106から出力される電力の反射波との関係を示す値である。電圧定在波比VSWRの値が1に近いほど、反射電力が少なく、送電装置100から電子機器200に対して供給される電力の損失が少なく、効率が良い状態であることを示す。
下記の数式(1)は、電圧反射係数ρを示し、下記の数式(2)は、電圧定在波比VSWRを示すものとする。
ρ=V2/V1 ・・・(1)
VSWR=(1+ρ)/(1−ρ) ・・・(2)
なお、以下、電圧定在波比VSWRを「VSWR」と呼ぶ。CPU107は、算出されたVSWRを用いて、送電装置100の近傍に異物が存在するか否かを検出することができる。さらに、CPU107は、算出されたVSWRを用いて、送電装置100の近傍に電子機器200が存在するか否かを検出することができる。
次に、図4を参照して、電子機器200の構成の一例について説明を行う。
図4は、電子機器200が有する構成要素の一例を説明するためのブロック図である。
電子機器200は、図4に示すように、受電アンテナ201、整合回路202、整流平滑回路203、NFC通信部204、レギュレータ205、CPU206、ROM207及びRAM208を有する。さらに電子機器200は、第1の接続部209、第2の接続部210、充電制御部211、電池212、発振器213、電力生成部214、操作部215、画像処理部216及び切換部220を有する。
受電アンテナ201は、送電装置100から供給される電力を受電するためのアンテナである。電子機器200は、受電アンテナ201を介して、送電装置100から電力を受電したり、送電装置100とNFC規格に対応する無線通信を行ったりする。また、電子機器200は、受電アンテナ201を介して送電装置100からコマンドを受信した場合、送電装置100から受信したコマンドに対応する応答データを送電装置100に送信する。
整合回路202は、送電アンテナ106の共振周波数fと同じ周波数に応じて、送電アンテナ106と受電アンテナ201との間で共振するための共振回路である。また、整合回路202は、受電アンテナ201と整流平滑回路203との間のインピーダンスマッチングを行うための回路を含む。整合回路202には、不図示のコイルや不図示のコンデンサが含まれる。CPU206は、送電アンテナ106の共振周波数fと同じ周波数で受電アンテナ201が共振するように整合回路202に含まれるコイルの値やコンデンサの値を制御する。また、整合回路202は、受電アンテナ201によって受電される電力を整流平滑回路203に供給する。
整流平滑回路203は、整合回路202から供給される電力からコマンド及びノイズを取り除き、直流電力を生成する。さらに、整流平滑回路203は、生成した直流電力をレギュレータ205に供給する。また、整流平滑回路203は、受電アンテナ201によって受電される電力から取り除いたコマンドをNFC通信部204に供給する。
NFC通信部204は、NFC規格に準拠した無線通信を行う。NFC通信部204は、整流平滑回路203から供給されたコマンドをNFC規格のプロトコルに応じて解析し、コマンドの解析結果をCPU206に供給する。送電装置100から電子機器200に通信電力が供給されている場合、CPU206は、受信したコマンドに対する応答データを送電装置100に送信する。この場合、CPU206は、受信したコマンドに対する応答データを送電装置100に送信するために、NFC通信部204に含まれる負荷を変動させるようにNFC通信部204を制御する。
レギュレータ205は、整流平滑回路203、電池212、第1の接続部209及び第2の接続部210のいずれか一つから供給される電力を電子機器200に供給するように制御する。レギュレータ205は、CPU206からの指示に応じて、整流平滑回路203を介して送電装置100から供給される電力を電子機器200に供給する。レギュレータ205は、CPU206からの指示に応じて、充電制御部211を介して電池212から供給される放電電力を電子機器200に供給する。レギュレータ205は、CPU206からの指示に応じて、第1の接続部209を介して供給される電力を電子機器200に供給する。レギュレータ205は、CPU206からの指示に応じて、第2の接続部210を介して供給される電力を電子機器200に供給する。
CPU206は、NFC通信部204から供給されたコマンドの解析結果に応じて、NFC通信部204が受信したコマンドがどのコマンドであるかを判定し、受信したコマンドによって指定されている処理や動作を行うように電子機器200を制御する。また、CPU206は、ROM207に記憶されているコンピュータプログラムを実行することによって、電子機器200を制御する。
ROM207は、電子機器200を制御するためのコンピュータプログラム及び電子機器200に関する情報等が記録される。
RAM208は、書き換え可能なメモリであり、電子機器200を制御するためのコンピュータプログラム、送電装置100から送信されたデータ等が記録される。
第1の接続部209は、不図示の商用電源を接続するための端子を含む。第1の接続部209と商用電源とが接続された場合、第1の接続部209は、電子機器200と商用電源とが接続されたことを検出する。一方、第1の接続部209と商用電源とが接続されていない場合、第1の接続部209は、電子機器200と商用電源とが接続されていないことを検出する。第1の接続部209と商用電源とが接続された場合、第1の接続部209は、商用電源から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換された直流電力をレギュレータ205に供給する。
第2の接続部210は、外部電源装置を接続するための端子を含む。実施形態1において、第2の接続部210は、USB(Universal Serial Bus)ケーブルを介して外部電源装置と接続されるものとする。なお、この場合、外部電源装置は、USBケーブルを介して電子機器200に電力を供給することができるホストデバイスであり、例えば、パーソナルコンピュータである。
第2の接続部210と外部電源装置とがUSBケーブルを介して接続された場合、第2の接続部210は、電子機器200と外部電源装置とが接続されたことを検出する。第2の接続部210と外部電源装置とがUSBケーブルを介して接続されていない場合、第2の接続部210は、電子機器200と外部電源装置とが接続されていないことを検出する。第2の接続部210と外部電源装置とが接続された場合、第2の接続部210は、外部電源装置から供給される電力をレギュレータ205に供給する。
充電制御部211は、整流平滑回路203、第1の接続部209、及び第2の接続部210のいずれか一つからの電力がレギュレータ205から供給される場合、レギュレータ205から供給される電力を用いて、電池212の充電を行う。また、充電制御部211は、電池212から電力が放電される場合に、電池212から供給される放電電力をレギュレータ205に供給する。充電制御部211は、電池212の残容量を示す情報及び電池212の充電に関する情報を定期的に検出し、検出した情報をCPU206に通知する。
電池212は、電子機器200に着脱可能な電池である。また、電池212は、充電可能な二次電池であり、例えば、リチウムイオン電池等である。また、電池212は、リチウムイオン電池以外のものであっても良いものとする。
発振器213は、切換部220を介してレギュレータ205から供給される電力をCPU206によって設定された目標電力に変換するように電力生成部214を制御するために用いられる周波数を発振する。なお、発振器213は、水晶振動子等を用いる。
電力生成部214は、レギュレータ205から供給される電力と、発振器213によって発振される周波数とに基づいて、受電アンテナ201を介して外部に出力するための電力を生成する。電力生成部214は、内部にFET等を有し、発振器213によって発振される周波数に応じて、外部に出力するための電力を生成する。なお、電力生成部214によって生成された電力は、NFC通信部204に供給される。また、電力生成部103によって生成される電力は、通信電力であるものとする。
なお、CPU206は、電子機器200から送電装置100にNFC規格に規定されているコマンドを送信しない場合、発振器213とレギュレータ205とを接続しないように切換部220を制御し、電力生成部214の動作を停止させる。一方、CPU206は、電子機器200から送電装置100にNFC規格に規定されているコマンドを送信する場合、発振器213とレギュレータ205とを接続するように切換部220を制御し、電力生成部214の動作を開始させる。この場合、NFC通信部204は、電力生成部214から供給される通信電力にコマンドを重畳させて、受電アンテナ201を介して送電装置100に通信電力に重畳されたコマンドが送信されるようにする。
操作部215は、電子機器200を操作するためのユーザインターフェースである。操作部215は、電子機器200を操作するための電源ボタン及び電子機器200のモードを切り換えるモード切換ボタン等を有し、各ボタンはスイッチ、タッチパネル等により構成される。ユーザによって操作部215が操作された場合、操作部215は、ユーザによって行われた操作に対応する信号をCPU206に供給する。なお、操作部215は、不図示のリモートコントローラから受信したリモコン信号に応じて電子機器200を制御するものであってもよい。
画像処理部216は、撮像部217、無線通信部218及び記録部219を有する。
撮像部217は、被写体の光学像から映像データを生成するための撮像素子、撮像素子で生成された映像データに対して画像処理を行う画像処理回路、映像データを圧縮したり、圧縮された映像データを伸長したりするための圧縮伸長回路等を有する。撮像部217は、被写体の撮影を行い、撮影の結果により得られた静止画像や動画像等の映像データを記録部219に供給する。記録部219は、撮像部217から供給された映像データを記録媒体219aに記録する。なお、撮像部217は、被写体の撮影を行うための必要な構成をさらに有していてもよい。
無線通信部218は、ROM207または記録媒体219aに記録されている映像データ及び音声データを送電装置100に送信したり、送電装置100から映像データ及び音声データを受信したりすることができる。また、無線通信部218は、無線通信部112と共通する通信プロトコルに応じて、映像データ及び音声データの送受信を行う。例えば、無線通信部218は、無線通信部112と同様に無線LAN規格に準拠した無線通信を行うものとする。
記録部219は、無線通信部218及び撮像部217のいずれか一つから供給された映像データ、音声データ等のデータを記録媒体219aに記録する。また、記録部219は、映像データ、音声データ等のデータを記録媒体219aから読み出し、RAM208及び無線通信部218のいずれか一つに供給することもできる。なお、記録媒体219aは、ハードディスクやメモリカード等であってもよく、電子機器200に内蔵されていても、電子機器200に着脱可能な外部の記録媒体であってもよい。
なお、画像処理部216は、電子機器200が電源オンである場合にレギュレータ205から電力が供給される手段を含むものである。そのため、画像処理部216は、撮像部217、無線通信部218、記録部219及び記録媒体219a以外に映像データを表示するための表示手段やメールの送受信を行うための手段等をさらに含むものであってもよい。
切換部220は、発振器213とレギュレータ205とを接続するためのスイッチを含む。切換部220がオンである場合、発振器213とレギュレータ205とが接続され、切換部220がオンでない場合、発振器213とレギュレータ205とは接続されない。CPU206は、NFC規格に規定されているコマンドを送信するか否かに応じて、切換部220をオフにするか、オンにするかを制御する。
なお、送電アンテナ106及び受電アンテナ201は、ヘリカルアンテナであっても、ループアンテナであってもよく、メアンダラインアンテナ等の平面状のアンテナであってもよいものとする。
実施形態1において、送電装置100は、磁界共鳴方式に基づいて、電子機器200に無線送電を行うようにしたが、これに限られるものではない。例えば、送電装置100は、磁界共鳴方式の代わりに、電界結合に基づいて、電子機器200に無線送電を行うようにしてもよい。この場合、送電装置100及び電子機器200に電極を設ける必要があり、送電装置100の電極から電子機器200の電極に電力が無線により供給される。
また、例えば、送電装置100は、磁界共鳴方式の代わりに、電磁誘導に基づいて、電子機器200に無線送電を行うようにしてもよい。
また、例えば、送電装置100は、磁界共鳴方式の代わりに、WPC(Wireless Power Consortium)に規定されている規格(「Qi」規格)に基づいて、電子機器200に無線送電を行うようにしてもよい。
また、例えば、送電装置100は、磁界共鳴方式の代わりに、WPT(Wireless Power Transmisson)に規定されている規格に基づいて、電子機器200に無線送電を行うようにしてもよい。
また、例えば、送電装置100は、磁界共鳴方式の代わりに、CEA(Consumer Electronics Association)に規定されている規格に基づいて、電子機器200に無線送電を行うようにしてもよい。
以下、送電装置100は、無線により電力を電子機器200に供給するものとして説明するが、「無線」を「非接触」または「無接点」と言い換えてもよいものとする。
実施形態1において、送電装置100は、NFC規格に準拠した無線通信を電子機器200と行うものとする。このため、CPU107は、送電装置100において、送電アンテナ106の共振周波数fが13.56MHzになるように制御するものとする。
(電子機器200の処理)
次に、電子機器200によって行われる処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
図5は、電子機器200で行われる処理の一例を説明するためのフローチャートである。なお、本フローチャートで説明される処理を制御するためのプログラムは、CPU206によって実行されるものであり、ROM207に格納されている。
S501において、CPU206は、受電アンテナ201を用いて送電装置100が近距離無線通信を行える範囲に存在することを示すポーリング用のキャリア電波を検知する。CPU206は、ポーリング用のキャリア電波を検知しない場合は(S501、NO)、検知するまで待機する。CPU206は、ポーリング用のキャリア電波を検知した場合は(S501、YES)、S502に進む。
S502において、CPU206は、NFC通信部204により受信したキャリア電波を解析して、規格に準じた近距離無線の通信処理を開始し、近距離無線通信における通信の確立を行う。具体的には、電子機器200の機器ID情報、電子機器200がサポートする上位層のプロトコル(通信方式)情報等の機器情報をレスポンス情報として送電装置100に送る。これにより、通信を確立させる。ここで、上位層のプロトコル情報とは、リーダ/ライタモード、P2Pモード、カードエミュレーションモードといったモードに関する情報である。この情報を元に、送電装置100は、電子機器200と通信を行う際にどのモードで通信をするかを判別できるようになる。
次に、S503において、CPU206は、送電装置100対して送信するための構造体オブジェクトを作成する。ここで、構造体オブジェクトに格納する情報は、電子機器200が備える近距離無線通信を利用した通信アプリケーションに関する情報である。送電装置100は、電子機器200の構造体オブジェクトを取得することにより、電子機器200がサポートする通信アプリケーションに関する情報を知ることができ、それを元に通信アプリケーションを開始、実行できるようになる。
また、通信アプリケーションとしては、無線送電に関する通信アプリケーション、無線LANを行うためのハンドオーバーに関する通信アプリケーション、スマートポスターに関する通信アプリケーションなどがある。無線LANを行うためのハンドオーバーに関する通信アプリケーションとは、近距離無線通信を用いて通信相手とのペアリングだけを行い、実際のデータ転送は、無線LAN通信で行わせるためのアプリケーションである。近距離通信では、通信相手の認証処理を行い、通信相手を確認すると共に、無線LAN通信において通信を確立するための情報のやり取りを行う。スマートポスターに関する通信アプリケーションは、ポスター等に内蔵された近距離通信用タグICと近距離無線通信を行い、インターネットのURL情報等を取得するためのアプリケーションである。
なお、構造体オブジェクトを作成するための詳細な処理については、図6を用いて後述する。
次に、S504において、CPU206は、送電装置100からの構造体オブジェクトの送信リクエストを受信すると、S503で作成した構造体オブジェクトを、NFC通信部204を用いて送電装置100に送信する。
次に、S505において、CPU206は、送電装置100から受電アンテナ201が継続して受信しているキャリア電波が切断されたか否かを確認する。受電アンテナ201が受信していた送電装置100からのキャリア電波が切断された場合は(S505、YES)、CPU206は、送電装置100と確立した近距離無線通信を終了し、S508に移る。
次に、S508において、CPU206は、無線送電用の送電電力を受電アンテナ201が所定時間内に受けたかどうか確認する。CPU206は、無線送電用の送電電力を受電アンテナ201が所定時間内に受けない場合は(S508、NO)、S501に戻り、近距離無線通信のポーリング用のキャリア電波の受信待機の初期状態に戻る。
CPU206は、無線送電用の送電電力を受電アンテナ201が所定時間内に受けた場合は(S508、YES)、S509において、CPU206は、無線受電処理を開始する。無線受電処理では、送電装置100からの無線送電用の送電電力を受電アンテナ201が受信し、整合回路202および整流平滑回路203で直流電源に変換し、レギュレータ205を通り電池212に電力が供給され、電池212が充電される。無線送電処理の詳細は本件とは直接関係ないので、詳細な説明は省略する。そして、CPU206は、無線送電処理において無線送電用の送電電力の受電が終了したことを検知すると、S509の無線受電処理を終了させ、S501の処理に戻る。
一方、送電装置100からキャリア電波を受電アンテナ201が継続して受信している場合は(S505、NO)、CPU206は、送電装置100から通信アプリケーション開始のリクエストの受信を待機する。送電装置100は、電子機器200から受信した構造体オブジェクトに格納されている通信アプリケーションに関する情報の中から開始する通信アプリケーションを選択し、通信アプリケーションの実行を開始することができる。例えば、構造体オブジェクトの中に無線送電アプリケーション、無線LANハンドオーバーアプリケーション、スマートポスターアプリケーションの3種類の通信アプリケーションに関する情報が構造体オブジェクトの中に格納されているものとする。この場合は、その3種類の中からどれを実行するかは送電装置100側が決めてよい。
CPU206は、送電装置100から通信アプリケーション開始のリクエストを受信しない場合は(S506、NO)、S505に戻り、以後、キャリア電波の切断の有無の確認処理および通信アプリケーション開始の待機処理を繰り返し実行する。
一方、CPU206は、送電装置100から通信アプリケーション開始のリクエストを受信した場合は(S506、YES)、S507において、CPU206は、リクエストされた通信アプリケーションを開始実行する。送電装置100よりリクエストされる通信アプリケーションは、S504にて電子機器200から送信した構造体オブジェクトの中に含まれる通信アプリケーションだけである。具体的には、無線送電に関する通信アプリケーション、無線LANを行うためのハンドオーバーに関する通信アプリケーション、スマートポスターに関する通信アプリケーションなどであるが、処理の詳細は省略する。
通信アプリケーションの処理が完了すると、S505へ戻り、近距離無線通信用のキャリア電波が切断されるか、S506において新しい通信アプリケーションが開始されるまで待機処理が繰り返される。
以上の処理シーケンスを実行することにより、電子機器200は、送電装置100から近距離無線通信の通信要求をポーリング用のキャリア電波により検出し、近距離無線通信の確立を行う。そして、電子機器200は、自身が対応する通信アプリケーションに関する情報を格納した構造体オブジェクトを送電装置100に送る。これにより、送電装置100に実行可能な通信アプリケーション情報を通知し、送電装置100からリクエストされる通信アプリケーションを指定することができる。ただし、複数の通信アプリケーション情報を構造体オブジェクトの中に格納した場合は、複数の中からどの通信アプリケーションを実行するかを判断するのは、送電装置100の役割であり、電子機器200からではない。
次に、図6を用いて、S503の構造体オブジェクトを作成する処理の詳細を説明する。
図6は、実施形態1において、S503の構造体オブジェクトを作成する詳細な処理手順を説明するためのフローチャートである。
構造体オブジェクトの作成処理(S503)が開始されると、まずS601において、CPU206は、充電制御部211を用いて、第1の接続部209又は第2の接続部210にケーブルが挿入されており、有線による電力供給がされているか否かを確認する。そして、第1の接続部209および第2の接続部210にケーブルが挿入されていない、または、ケーブルが挿入されているが、電力供給がされていない場合は(S601、NO)、S602に進む。
S602において、CPU206は、充電制御部211を制御することにより、電池212の残容量に係る情報を取得する。
次に、S603において、CPU206は、S602で取得した電池212の残容量に係る情報から、電池212の残容量と予め決められた電池212の残容量の下限値(第1の所定値)とを比較する。そして、CPU206が電池212の残容量と予め決められた電池212の残容量の下限値とを比較した結果、電池212の残容量が下限値以下(第1の所定値以下)である場合は(S603、YES)、S604に移行する。ここで、残容量の下限値は、電池212の残容量が少なく、電池212の充電を最優先に行う必要がある状況であることを判断するための閾値である。この閾値以下の残容量である場合は、無線送電を最優先に行いたい状況であり、電池212の残容量を減らすような通信アプリケーションの実行を避けるべき状況である。
次に、S604において、CPU206は、RAM208上に構成する構造体オブジェクトの中に無線送電に関する通信アプリケーション情報を格納する。ここで、無線送電に関する通信アプリケーション情報の中には、対応する無線送電方式、送電方式のバージョン、無線製品固有のID情報などに関する機器固有の情報が含まれる。さらに、電池212の残容量、充電エラーステータス、要求する送電電力量、要求する近距離無線の通信頻度などの機器状態に関する情報も無線送電に関する通信アプリケーション情報に含まれる。機器固有の情報は、ROM207に格納されている情報を元に構成される。一方、機器状態に関する情報は、CPU206が充電制御部211を制御することにより取得される。これにより、送電装置100は、電子機器200から受信した構造体オブジェクトに格納される無線送電に関する通信アプリケーション情報を元に、実行可能な無線送電方式および受電機器状態に応じた送電シーケンスを制御することが可能になる。
次に、S605において、CPU206は、ROM207に格納されている近距離無線通信のキャリア電力(通信電力)だけで動作が可能な通信アプリケーションに関する情報を、RAM208上の構造体オブジェクトの中に格納する。通信電力だけで動作が可能な通信アプリケーションとは、電池212の残容量が空の状態で、かつ第2の接続部210からケーブルによる電力供給が無い状態であっても、通信電力だけで動作が可能な通信アプリケーションである。具体的には、例えばスマートポスターアプリケーションのようなTAGモードで動作するアプリケーションであり、近距離無線通信を実行するのに最低限必要なブロックだけに電力を供給して実行できるアプリケーションに限られる。
CPU206は、S605の処理を完了すると、構造体オブジェクトの作成が完了したと判断して、構造体オブジェクトの作成処理(S503)を終える。
以上の説明のように、電池212の残容量が前述の下限値以下の場合は、電池212の残容量が減るような通信アプリケーションの実行を防止する必要がある。このため、無線送電用の通信アプリケーション、及び通信電力だけで動作が可能な通信アプリケーションだけを構造体オブジェクトに格納する。これにより、電子機器200は、送電装置100から開始される近距離無線通信アプリケーションを無線送電用の通信アプリケーション、または、通信電力だけで動作が可能な通信アプリケーションに限定することが可能になる。したがって、電池212の残容量に影響する通信アプリケーションの実行を防止できる。
一方、CPU206がS602で取得した電池212の残容量に係る情報と、予め決められた電池212の残容量の下限値とを比較した結果、電池残容量の下限値よりも残容量が多い場合は(S603、NO)、S606に移行する。
次に、S606において、CPU206は、S602で取得した電池212の残容量に係る情報と予め決められた電池212の残容量の上限値(第2の所定値)とを比較する。そして、CPU206が電池212の残容量と予め決められた電池212の残容量の上限値とを比較した結果、電池212の残容量が上限値以上(第2の所定値以上)である場合は(S606、YES)、S607に移行する。ここで、残容量の上限値は、電池212の残容量が多く、電池212の充電を優先的に行う必要がない状況であることを判断するための閾値である。この閾値以上の残容量である場合は、無線送電を優先的に行う必要がないので、無線送電以外の近距離無線通信アプリケーションを実行すべき状況である。
次に、S607において、CPU206は、RAM208上に構成する構造体オブジェクトの中に無線送電に関する通信アプリケーション以外の通信アプリケーション情報を格納する。無線送電に関する通信アプリケーション以外の通信アプリケーション情報は、ROM207に予め格納されている情報であり、実施形態1においては、無線LANを行うためのハンドオーバー及びスマートポスターに関する通信アプリケーション情報である。
CPU206は、S607の処理を完了すると、構造体オブジェクトの作成が完了したと判断して、構造体オブジェクトの作成処理(S503)を終える。
また、第1の接続部209または第2の接続部210にケーブルが挿入されていて、かつ、電力供給が行われている場合(S601、YES)も、S607へ移行する。そして、同様の処理を行い、構造体オブジェクトの作成処理(S503)を終える。
以上の説明のように、電池212の残容量が上限値以上の場合は、電池212の残容量が十分存在するので、電池212に対する充電を行うための無線送電用の通信アプリケーションを優先的に実行する必要はない。また、ケーブルを介して外部から電力供給を受けている状態も同様に電池212に対する充電を行うための無線送電用の通信アプリケーションを優先的に実行する必要はない。したがって、無線送電用の通信アプリケーションを除いた他の全ての通信アプリケーションを構造体オブジェクトに格納する。これにより、電子機器200は、送電装置100から開始される近距離無線通信アプリケーションを無線送電用の通信アプリケーション以外の通信アプリケーションに限定することが可能になり、不要な無線送電用の通信アプリケーションの実行を防止できる。
また、CPU206が電池212の残容量と予め決められた電池212の残容量の上限値とを比較した結果、上限値よりも電池212の残容量が少ない場合は(S606、NO)、S608に移行する。そして、CPU206は、現在の電池212の残容量で処理の完了が見込める通信アプリケーションを選別し、選別した通信アプリケーションを構造体オブジェクトに格納する。通信アプリケーションの選別方法としては、各通信アプリケーションに対応する消費電力情報がROM207に予め保持されており、その情報と現在の電池212の残容量とを比較することにより決定する。具体的に実施形態1では、前述した3つのアプリケーションに対して消費電力情報と電池212の残容量との比較を行い、格納する通信アプリケーションを決定する。
CPU206は、S608の処理を完了すると、構造体オブジェクトの作成が完了したと判断して、構造体オブジェクトの作成処理(S503)を終える。
以上の説明のように、電池212の残容量が下限値以上かつ上限値未満の場合は、現在の残容量で実行可能な通信アプリケーションと電池212の残容量を増やすための無線送電用の通信アプリケーションとを構造体オブジェクトに格納する。これにより、電子機器200は、送電装置100から開始される近距離無線通信アプリケーションを無線送電用の通信アプリケーション、または、現在の電池残容量で実行可能な通信アプリケーションに限定することが可能になる。したがって、電池212の残容量が無くなることにより、実行を開始した通信アプリケーションが途中で中断されてしまうといった事態を回避できる。
以上のように、電子機器200は、電池212の残容量を考慮して、近距離無線通信アプリケーションの情報を構造体オブジェクトに格納し、送電装置100に送る。これにより、送電装置100から送られたリクエストにより開始した通信アプリケーションにおいて、電子機器200の電池212の残容量の枯渇が原因で動作の完了ができなくなるといった状況を回避することができる。
(送電装置100の処理)
次に、送電装置100によって行われる処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
図7は、送電装置100で行われる処理の一例を説明するためのフローチャートである。なお、本フローチャートで説明される処理を制御するためのプログラムは、CPU107によって実行されるものであり、ROM108に格納されている。
まず、S701において、CPU107は、送電装置100と電子機器200との距離が所定の範囲内に存在するか否かを検出するために、発振器102、電力生成部103及び整合回路104を制御してポーリング用のキャリア電波を送信する。
次に、S702において、CPU107は、所定の時間内に電子機器200からの応答を受信するかどうかにより、電子機器200が所定の範囲内に存在するか否かを判定する。そして、CPU107が、電子機器200が所定の範囲内に存在しないと判定した場合は(S702、NO)、S701に戻り、電子機器200との距離が所定の範囲内に存在するか否かを検出するために、キャリア電波の送信を再び開始する。
一方、CPU107が、電子機器200が所定の範囲内に存在すると判定した場合は(S702、YES)、電子機器200の機器情報を取得して電子機器200の状態を確認するために、S703に進む。
S703において、CPU107は、ROM108に格納されたプログラムに従い、NFC通信部105により、ASK変調された信号を生成して送信し、その送信信号に対する負荷変調信号を受信する。この一連の処理により、ISO14443−3、ISO18092、NFC Digital Protocol等で規定されるような機器認証処理を行う。例えば、電子機器200の存在を確かめて、複数の機器が存在する場合には、複数の機器の中からID情報により、通信する電子機器200を選択して活性化状態にする。また、CPU107は、ISO14443−3規格の場合は、電子機器200のUID(Unique Identifier)の情報をRAM109に保存する。一方、CPU107は、ISO18092の場合は電子機器200のNFCID(Near Field Communication Identifier)の情報をRAM109に保存する。これら一連の処理により、送電装置100と電子機器200との間で、近距離無線通信の接続が確立される。
次に、S704において、CPU107は、電子機器200が備える近距離無線通信の通信アプリケーションに関する情報を格納した構造体オブジェクトの情報を、電子機器200から取得するために、NFC通信部105を用いてリクエストを送信する。
次に、S705において、CPU107は、電子機器200からリクエストした構造体オブジェクトの受信を所定時間待つ。そして、所定時間内に電子機器200から構造体オブジェクトを受信しなかった場合は(S705、NO)、CPU107は、S704に戻り、構造体オブジェクトのリクエストを再度送信する。一方、所定時間内に電子機器200から構造体オブジェクトを受信した場合は(S705、YES)、CPU107は、受信した構造体オブジェクトの解析を行うため、S706に移行する。
S706において、CPU107は、受信した構造体オブジェクトから、電子機器200が備える通信アプリケーション情報を解析する。また、各通信アプリケーションにおける詳細な情報も構造体オブジェクトの解析により取得する。各通信アプリケーションの詳細な情報とは、その通信アプリケーションを実行する際に必要な情報である。例えば、この必要な情報とは、無線送電用の通信アプリケーションであれば、対応する無線送電方式、送電方式のバージョン、無線製品固有のID情報などの機器固有の情報である。さらには、電池残容量、充電エラーステータス、要求する送電電力量、要求する近距離無線の通信頻度などの機器状態に関する情報なども必要な情報に含まれる。送電装置100は、これらの情報を元に、電子機器200に対して無線送電を実行することができる。
次に、S707において、CPU107は、電子機器200から受信した構造体オブジェクトの中から実行を開始する通信アプリケーションを決定する。構造体オブジェクトの中に複数の通信アプリケーションがあった場合は、どの通信アプリケーションから実行するかはユーザの操作に基づいて決定してもよいが、基本的には先頭に登録されている通信アプリケーションから実行していくのが一般的である。
次に、S708において、CPU107は、決定した通信アプリケーションを実行する。通信アプリケーションの実行は、通信アプリケーションに定義されている仕様に沿って行われるが、詳細は省略する。また、複数の通信アプリケーション情報が構造体オブジェクトの中にある場合は、全ての通信アプリケーションを同時に実行してもよいし、1つの通信アプリケーションだけを実行してもよい。
通信アプリケーションの実行が完了すると、S709において、CPU107は、近距離無線通信のキャリア電波の送信を停止し、近距離無線通信の通信を終了する。
通信が終了したら、S701に戻り、ポーリング用のキャリア送信から再度処理を行う。
以上のように実施形態1において、送電装置100は、電子機器200から受信した構造体オブジェクトの中の通信アプリケーション情報の中から任意に通信アプリケーションを実行開始する。すなわち、送電装置100は、電子機器200の機器の状態等を考慮せず、自身の判断で開始する通信アプリケーションを決定することができる。実施形態1では、電子機器200が、自身の機器状態に応じた通信アプリケーションを構造体オブジェクトに格納する。したがって、送電装置100は電子機器200から受信した構造体オブジェクトの中に格納されているどの通信アプリケーションを実行しても、電子機器200にとって好適な通信アプリケーションになる。具体的には、例えば、電子機器200の電池212の残容量が少ない時は、無線送電を優先的に開始し、電池212の充電を優先的に実行させることができる。
実施形態1において、送電装置100及び電子機器200は、NFCに準拠した無線通信を行うものとした。しかし、送電装置100及び電子機器200は、近接無線通信を行うものであれば、NFCに準拠した無線通信以外の近接無線通信を行うものであっても良いものとする。送電装置100及び電子機器200は、NFC規格に準拠した無線通信の代わりに、FeliCa(登録商標)規格に準拠した無線通信を行うものであってもよいものとする。また、送電装置100及び電子機器200は、NFCに準拠した無線通信の代わりに、RFID(Radio Frequency IDentificationに準拠した無線通信を行うものであってもよいものとする。また、送電装置100及び電子機器200は、NFCに準拠した無線通信の代わりに、MIFARE(登録商標)規格(ISO/IEC 14443)に準拠した無線通信を行うものであってもよいものとする。また、送電装置100及び電子機器200は、NFCに準拠した無線通信の代わりに、TransferJet(登録商標)規格に準拠した無線通信を行うものであってもよいものとする。
[実施形態2]
実施形態1に記載の通信システムは、電子機器200が自身の機器状態に応じて構造体オブジェクトに格納する通信アプリケーションを決定していた。それに対し、実施形態2の通信システムでは、電子機器200は自身の機器状態を考慮せず、自身が備える全ての通信アプリケーションを構造体オブジェクトに格納して送電装置100に送る。そして、送電装置100は、電子機器200から受信した構造体オブジェクトの中に格納されている電子機器200の機器状態に関する情報を元に、開始する通信アプリケーションを決定する。これにより、電子機器200の機器状態に好適な通信アプリケーションの開始を実行する。
以下に、実施形態2について、図面を参照して詳細に説明する。実施形態2に係る通信システムを構成する送電装置100のブロック構成は、実施形態1で説明した図2および図3に記載のものと同様なため、説明を省略する。また、実施形態2に係る通信システムを構成する電子機器200のブロック構成は、実施形態1で説明した図4に記載のものと同様なため、説明を省略する。次に、電子機器200の処理の詳細および送電装置100の処理の詳細を説明する。
(電子機器200の処理)
実施形態2における電子機器200の基本的な処理手順は、実施形態1の図5に示したS501〜S509のフローと全て同じなため、説明を省略する。実施形態1と実施形態2とで異なる処理は、構造体オブジェクト作成処理(S503)における処理の内容である。実施形態1では、図6に示した手順で構造体オブジェクトを作成したが、実施形態2では異なる手順となっており、その手順について、図8を用いて説明する。
図8は、実施形態1において、S503の構造体オブジェクトを作成する詳細な処理手順を説明するためのフローチャートである。
構造体オブジェクトの作成処理(S503)が開始されると、S801において、CPU206は、ROM207に格納されている、電子機器200が備える全ての通信アプリケーションの情報を構造体オブジェクトに格納する。そして、CPU206は、構造体オブジェクトの作成が完了すると、構造体オブジェクトの作成処理(S503)を終了させる。
以上により、実施形態2では、電子機器200は自身の機器状態等を考慮せず、自身が備える全ての通信アプリケーションを構造体オブジェクトに格納して、送電装置100に送信する。
(送電装置100の処理)
実施形態2では、実施形態1と比較して、開始アプリケーション決定処理(S707)の処理内容が異なる。それ以外の処理については図7と同様であるため、説明は省略する。以下、図9を用いて送電装置100における、開始する通信アプリケーションを決定する処理(S707)の詳細を説明する。
図9は、実施形態2において、図7のS702の開始する通信アプリケーションを決定する詳細な処理手順を説明するためのフローチャートである。
送電装置100が、図7のS701〜S706を処理後、開始アプリケーション決定処理S707に移行すると、CPU107は、S901において、取得した構造体オブジェクトの中に複数の通信アプリケーションに関する情報が存在するか否かを確認する。そして、取得した構造体オブジェクトの中に複数の通信アプリケーションに関する情報が存在しない場合は(S901、NO)、S902に進む。そして、CPU107は、S902において、唯一存在する通信アプリケーションを開始すべき通信アプリケーションと決定して、開始する通信アプリケーションを決定する処理(S707)を終える。
一方、取得した構造体オブジェクトの中に複数の通信アプリケーションに関する情報が存在した場合は(S901、YES)、S903に進む。そして、CPU107は、S903において、構造体オブジェクトの中に複数存在する通信アプリケーションの中から、無線送電に関する通信アプリケーションが存在するか否かを確認する。
構造体オブジェクトの中に複数存在する通信アプリケーションの中に、無線送電に関する通信アプリケーションが存在しない場合は(S903、NO)、S904に進む。そして、CPU107は、S904において、構造体オブジェクトの中に登録されている通信アプリケーション順に開始することを決定して、開始する通信アプリケーションを決定する処理(S707)を終える。
一方、構造体オブジェクトの中に複数存在する通信アプリケーションの中に、無線送電に関する通信アプリケーションが存在した場合は(S903、YES)、S905に進む。そして、CPU107は、S905において、構造体オブジェクトの中の無線送電用の通信アプリケーション情報を解析する。この解析により、電子機器200が有線ケーブルにより電力供給されているか否かを判定する。構造体オブジェクトの中の無線送電用の通信アプリケーション情報内には、通信相手の電子機器200が電力状態に関する情報が格納されており、CPU107はその中の有線ケーブルによる電力供給の有無に関する情報を参照する。
有線ケーブルによる電力供給の有無に関する情報を参照し、電子機器200が有線ケーブルにより電力供給されている場合は(S905、YES)、S906に進む。そして、CPU107は、S906において、構造体オブジェクトの中に登録されている通信アプリケーションの中から無線送電以外の通信アプリケーションを開始すべき通信アプリケーションと決定する。このとき、構造体オブジェクトの中に無線送電以外の通信アプリケーションが複数存在する場合は、構造体オブジェクトの中に登録されている通信アプリケーション順に開始する。そして、CPU107は、S906の処理後、開始するアプリケーションを決定する処理(S707)を終える。
一方、有線ケーブルによる電力供給の有無に関する情報を参照し、電子機器200が有線ケーブルにより電力供給されていない場合は(S905、NO)、S907に進む。そして、CPU107は、S907において、構造体オブジェクトの中の無線送電用の通信アプリケーション情報内に存在する電池212の残容量に関する情報を取得する。
次に、CPU107は、S908において、電池212の残容量が上限値以上であるか否かを確認する。ここで用いる上限値は、ROM108の中に記憶されている情報であり、電池212を充電する必要が無い状態であることを判断するために用いる値である。取得した電池212の残容量が上限値以上であった場合は(S908、YES)、S906に進む。そして、CPU107は、S906において、構造体オブジェクトの中に登録されている通信アプリケーションの中から無線送電以外の通信アプリケーションを開始すべき通信アプリケーションと決定する。
一方、電池212の残容量が上限値未満である場合は(S908、NO)、S909に進む。そして、CPU107は、S909において、電池212の残容量が下限値以下であるか否かを確認する。ここで用いる下限値は、上限値と同様にROM108の中に記憶されている情報であり、電池の充電を最優先に行うかどうかを判断するために用いる値である。
電池212の残容量が下限値以下である場合は(S909、YES)、S910に進む。そして、CPU107は、S910において、構造体オブジェクトの中に登録されている通信アプリケーションの中から無線送電の通信アプリケーションを開始すべき通信アプリケーションと決定する。そして、CPU107は、S910の処理後、開始するアプリケーションを決定する処理(S707)を終える。
一方、電池212の残容量が下限値よりも大きい場合は(S909、NO)、S911に進む。そして、CPU107は、S911において、構造体オブジェクトの中に存在する各通信アプリケーションの完了に要する電池残容量に関する情報を取得する。
次に、CPU107は、S912において、取得した各通信アプリケーションの完了に要する電池残容量に関する情報と、現在の電子機器200の電池212の残容量との値を比較する。そして、現在の電池212の残容量に対して通信アプリケーションの完了に要する電池残容量の方が小さい通信アプリケーションを実行すべき通信アプリケーションと決定する。現在の電池212の残容量に対して通信アプリケーションの完了に要する電池残容量の方が小さい通信アプリケーションが複数存在した場合は、構造体オブジェクトの中に登録されている通信アプリケーションの順に開始するよう決定する。そして、CPU107は、S912の処理後、開始するアプリケーションを決定する処理(S707)を終える。
以上のように、送電装置100が電子機器200の電源状態を考慮することにより、通信アプリケーションを実行中に電子機器200の電池212の残容量がなくなってしまい、通信アプリケーションの実行が完了しないといった問題を回避することができる。また逆に、電池212の残容量が多い時には、時間のかかる無線送電の処理の前に、他の通信アプリケーションを実行することにより、他の通信処理の完了を早急に終えることができる。
[実施形態3]
実施形態3では、電子機器200が作成する構造体オブジェクトに関して、電子機器200に装着されている記録媒体219aの状態に応じて、格納する通信アプリケーションを決定する。以下に、実施形態3について、図面を参照して詳細に説明する。実施形態3に係る通信システムを構成する送電装置100のブロック構成は、実施形態1で説明した図2および図3に記載のものと同様なため、説明を省略する。また、実施形態3に係る通信システムを構成する電子機器200のブロック構成は、実施形態1で説明した図4に記載のものと同様なため、説明を省略する。さらに実施形態3に係る送電装置100の処理は、実施形態1で説明した図7と同様なため、説明を省略する。以下、電子機器200の処理の詳細を説明する。
(電子機器200の処理)
実施形態3における電子機器200の基本的な処理手順は、実施形態1の図5に示したS501〜S509のフローと全て同じなため、説明を省略する。実施形態1と実施形態3とで異なる処理は、構造体オブジェクトを作成する処理(S503)における処理の内容である。実施形態1では、図6に示した手順で構造体オブジェクトを作成したが、実施形態3では異なる手順となっており、その手順について、図10を用いて説明する。
図10は、実施形態3において、S503の構造体オブジェクトを作成する詳細な処理手順を説明するためのフローチャートである。
構造体オブジェクトの作成処理(S503)が開始されると、CPU206は、S1001において、記録部219に対して記録媒体219aが存在するか否かを確認する。
そして、記録媒体219aが存在しない場合は(S1001、NO)、S1005に進む。そして、S1005において、CPU206は、ROM207に格納されている電子機器200が備える全ての通信アプリケーションの情報の中から記録媒体219aを使用する通信アプリケーションの情報を除いたものを構造体オブジェクトに格納する。そして、CPU206は、構造体オブジェクトの作成が完了すると構造体オブジェクトの作成処理(S503)を終了させる。
一方、記録媒体219aが存在する場合は(S1001、YES)、S1002に移行する。そして、S1002において、CPU206は、記録部219を制御して、記録媒体219aの空き領域に関する情報を取得する。
次に、S1003において、CPU206は、取得した記録媒体219aの空き領域が所定の量よりも多いか否かを比較する。取得した記録媒体219aの空き領域が所定の量よりも多い場合は(S1003、YES)、S1004に進む。そして、CPU206は、S1004において、ROM207に格納されている電子機器200が備える全ての通信アプリケーション情報を構造体オブジェクトに格納する。そして、CPU206は、構造体オブジェクトの作成が完了すると、構造体オブジェクトの作成処理(S503)を終了させる。
一方、取得した記録媒体219aの空き領域が所定の量以下である場合は(S1003、NO)、S1005に進む。そして、CPU206は、S1005において、ROM207に格納されている電子機器200が備える全ての通信アプリケーション情報の中から記録媒体219aを使用する通信アプリケーションの情報を除いたものを構造体オブジェクトに格納する。そして、CPU206は、構造体オブジェクトの作成が完了すると構造体オブジェクト作成処理(S503)を終了させる。
以上のように、電子機器200は、装着されている記録媒体219aの記録可能な量を元に構造体オブジェクトに登録する通信アプリケーションを決定する。これにより、記録媒体219aが存在しない、または、記録可能な領域がほとんどないといった状況で、記録媒体219aに対してデータ記録を伴う通信アプリケーションの実行を防止することができる。これにより、データの記録ミス等のアプリケーションエラーを回避することができる。
(その他の実施形態)
本発明に係る送電装置は、実施形態1〜3において説明した送電装置100に限定されるものではない。また、本発明に係る電子機器も実施形態1〜3において説明した電子機器200に限定されるものではない。例えば、本発明に係る送電装置及び電子機器は、複数の装置から構成されるシステムにより実現することも可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
201 受電アンテナ
204 NFC通信部
206 CPU

Claims (9)

  1. 電子機器であって、
    外部装置から無線で受け取った電力を用いて前記外部装置と近接無線通信を介して通信する近接無線通信手段と、
    前記近接無線通信手段を介して前記外部装置からアクセスすることができる記録手段と、
    複数のアプリケーション処理の実行を制御する制御手段と、
    電源とを有し、
    前記制御手段は、前記電源の状態に応じて、前記複数のアプリケーション処理のうち、前記電源の充電に関するアプリケーション処理を実行するための情報を前記記録手段に記録するよう制御し、
    前記電源の状態は、前記電子機器に装着されている電池の残容量の情報を含むことを特徴とする電子機器。
  2. 前記電源の状態は、有線による電力供給の有無を含み、
    前記有線による電力の供給がある場合、前記制御手段は、前記複数のアプリケーション処理のうち、前記電源の充電に関するアプリケーション処理を実行するための情報を前記記録手段に記録しないよう制御することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記電池の残容量が第1の所定値以下である場合、前記制御手段は前記複数のアプリケーション処理のうち、前記電源の充電に関するアプリケーション処理を実行するための情報を前記記録手段に記録するよう制御し、
    前記電池の残容量が第1の所定値以下でない場合、前記制御手段は前記複数のアプリケーション処理のうち、前記電源の充電に関するアプリケーション処理を実行するための情報を前記記録手段に記録しないよう制御することを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 前記複数のアプリケーション処理のうち、前記近接無線通信手段が前記外部装置から無線で受けとった電力で実行可能なアプリケーション処理は、前記電源の状態に関わらず前記記録手段に記録されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電子機器。
  5. 前記近接無線通信手段よりも通信可能な距離が長い、無線通信手段を更に有し、
    前記複数のアプリケーション処理は、前記無線通信手段を介して前記外部装置との通信を制御するための通信アプリケーション処理を含み、
    前記制御手段は、前記電源の状態に応じて、前記通信アプリケーション処理を実行するための情報を前記記録手段に記録するよう制御することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電子機器。
  6. 前記電池の残容量が第2の所定値以上である場合、前記制御手段は前記通信アプリケーション処理を実行するための情報を前記記録手段に記録するよう制御し、
    前記電池の残容量が第2の所定値以上でない場合、前記通信アプリケーション処理を実行するための情報を前記記録手段に記録しないよう制御することを特徴とする請求項に記載の電子機器。
  7. 前記近接無線通信手段はNFCの規格に従って前記外部装置と通信し、
    前記無線通信手段は、無線LANの規格に従って前記外部装置と通信することを特徴とする請求項に記載の電子機器。
  8. 外部装置から無線で受け取った電力を用いて前記外部装置と近接無線通信を介して通信する近接無線通信手段と、前記近接無線通信手段を介して前記外部装置からアクセスすることができる記録手段と、複数のアプリケーション処理の実行を制御する制御手段と、電源とを有する電子機器の制御方法であって、
    前記電源の状態に応じて、前記複数のアプリケーション処理のうち、前記電源の充電に関するアプリケーション処理を実行するための情報を前記記録手段に記録するよう制御するステップを有し、
    前記電源の状態は、前記電子機器に装着されている電池の残容量の情報を含むことを特徴とする電子機器の制御方法。
  9. コンピュータを、請求項1からのいずれか1項に記載の電子機器の各手段として機能させるための、コンピュータが読み取り可能なプログラム。
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