この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
(実施例1)
図1は実施例1の折曲げ開封包装体1Aの説明図であり、詳しくは、図1(a)は折曲げ開封包装体1Aを斜め上方から見た斜視図、図1(b)は(a)に示す折曲げ開封包装体1Aの平面図である。
図2は折曲げ開封包装体1Aの開封構造の説明図であり、詳しくは、図2(a)は短手方向Sの中央部で分断した折曲げ開封包装体1Aの断面図、図2(b)は(a)に示すa部拡大断面図、図3は封止材18を折曲げ部15に圧着したシート部材2の拡大断面図である。
図4は折曲げ開封包装体1Aの折曲げ動作の説明図であり、詳しくは、図4(a)は折曲げ開封包装体1Aを折り曲げ始めた状態の側面図、図4(b)は折曲げ開封包装体1Aを二つ折りした状態の側面図、図5は内容物Cを折曲げ開封包装体1Aから取り出す際の部分拡大断面図である。
図6は図1の折曲げ開封包装体1Aを二つ折りした状態の説明図であり、詳しくは、図6(a)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Aを折曲げ部15側から見た斜視図、図6(b)は(a)の折曲げ開封包装体1Aを折り曲げ側から見た正面図、図6(c)は(a)の折曲げ開封包装体1Aを折曲げ部15側から見た平面図、図6(d)は偏平状態の折曲げ開封包装体1Aを折曲げ部15側から見た平面図である。
なお、以下の説明における長手方向L(長さ方向)とは、平面視略矩形を有する折曲げ開封包装体1Aの長手方向と一致する方向であり、短手方向S(幅方向)とは、平面方向において長手方向Lと直交する方向である。
実施例1の折曲げ開封包装体1Aは、1回の使用に必要な量の内容物Cを封入(充填)した小型の包装体であり、平面視略矩形の包装体本体1aを、二つ折り状態に折曲げ可能なシート部材2と、シート部材2の裏面側に貼り合わされた柔軟性を有するフィルム部材3と、部材2,3同士の対向面間に形成された所望量の内容物Cを収容する袋状の収容部4とで構成している(図1(a)(b)、図2(a)(b)参照)。
シート部材2は、肉厚0.3mmに形成したアモルファスポリエチレンテレフタレート製(A−PET)のシート基部2aと、肉厚0.03mmに形成したポリエチレン製(PE)のフィルムシール材2bとで構成している。フィルムシール材2bは、シート基部2aの表裏両面(あるいは、表裏両面のうち少なくとも一方の面)を覆うように貼着している(図2(b)参照)。
シート部材2全体は、シート部材2とフィルム部材3とが厚み方向Tに重ね合わされた方向と反対の方向に向けて亀の甲羅状に張り出した形状に形成している。シート部材2における張り出した部分の中央部の高さh1は、シート部材2の長手方向L及び短手方向Sのうち少なくとも一方の寸法を基準として、約3%〜約30%の範囲に含まれる高さに形成するとともに、シート部材2の肉厚を基準として、約3倍〜約30倍の範囲に含まれる高さに形成している(図2(a)参照)。
フィルム部材3は、肉厚0.3mmに形成した二軸延伸ポリエステル製(OPET)の図示しないフィルム基部と、肉厚0.03mmに形成したポリエチレン製(PE)の図示しないフィルムシール材とで構成している。フィルムシール材は、フィルム基部の表裏両面(又は一方の面)を覆うように貼着している。
フィルム部材3における収容部4と対応する側の外周縁部は、シート部材2における収容部4と対応する側の外周縁部に対して接合している。部材2,3同士の対向する外周縁部を接合して形成したシール部415,416より内側の対向面間に、袋状の収容部4を形成している(図2(a)参照)。
収容部4は、部材2,3同士の対向する外周縁部を接合して形成した長辺側両縁部のシール部415及び短辺側両縁部のシール部416より内側に形成している(図2(a)参照)。なお、シール部415,416の幅はシート部材2の端部より最低で約2mm必要である。
収容部4に対応するフィルム部材3の未接合部分は、包装体本体1aのシール部415,416より内側に形成している。フィルム部材3の未接合部分の面積は、シート部材2全体の面積を基準として約10%〜約90%の範囲に含まれる面積に形成している(図2(a)参照)。
亀の甲羅状に張り出したシート部材2における長手方向Lの中央部には、長手方向Lに対して二つ折り状態に折曲げ可能な折曲げ部15を、シート部材2の長手方向Lと直交して短手方向Sに形成している(図1、図2参照)。
折曲げ部15における短手方向Sの中央部には、図1中の二点鎖線で示す開封領域16を設定している。折曲げ部15における開封領域16内の中央部表面には、スリット状の切込み17をシート部材2の厚み方向Tに貫通して形成している(図1、図2参照)。
切込み17は、シート部材2の長手方向Lと交差して短手方向Sに向けて形成するとともに、シート部材2の表面を厚み方向Tから見て平面視略直線状に形成している。切込み17の幅Wiは、シート部材2の短手方向Sの幅以下(望ましくは約70%以下)に形成している(図1(b)参照)。
切込み17の両端部には、シート部材2の厚み方向Tに貫通した平面視略直線状の分断部としての切込み17A,17Aaを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように形成するとともに、折曲げ部15と直交して切込み17の両端部に対して対称に形成している。切込み17Aは、切込み17の両端部より内側に形成された第1の分断切込みであり、切込み17Aaは、前記第1の分断切込みより外側に形成された第2の分断切込みである。
切込み17Aaは切込み17Aより短く、切込み17における切込み17Aより外側の端部に形成するとともに、切込み17Aに対して所定間隔を隔てて配置している(図1(b)のd部拡大図参照)。
切込み17A,17Aaは、切込み17の両端部に対してシート部材2の長手方向Lと略平行となるように形成している。切込み17A,17Aaの長さは、切込み17の長さを基準として約0.1倍〜約3倍の長さに形成している。折曲げ部15における切込み17,17A,17Aaで囲まれた部分には、平面視略矩形状の舌片28Aを互いに対峙して形成している。
折曲げ部15における開封領域16内には、シート部材2の折曲げ動作に伴い破断し開封される封止材18を、折曲げ部15に形成された切込み17,17A,17Aa及び舌片28Aを覆うように圧着するとともに、後述する折曲げ罫線21における切込み17Aの両端部に向けて延びるように付設された端部を覆うように圧着している(図1(b)参照)。
実施例1における切込み17Aはシート部材2の厚み方向Tに貫通しているが、切込み17Aaはシート部材2の厚み方向Tに貫通していなくてもよく、断面略V字形状の溝部であってもよい。
封止材18は、肉厚0.02mmに形成したアルミニウム箔と、アルミニウム箔の表裏両面にコーティングしたヒートシール可能なアクリル・コポリマーとで構成している(図2(b)参照)。
封止材18におけるシート部材2の表面に対して圧着される裏面側には、ホットメルト剤などの接着剤からなる接着層18aを略均一にコーティング(又は塗布)している。封止材18の周縁部18bより内側の表面には、凹部19と凸部20とを表面全体に対して略均一となるように多数付設している(図1〜図3参照)。
封止材18は折曲げ部15の開封領域16より一回り小さく、開封領域16の切込み17,17A,17Aa及び舌片28Aを覆う大きさ及び形状に形成しており、シート部材2の折曲げ部15を二つ折り状態に折り曲げた際に山側となる開封領域16内の表面に対して、開封領域16の切込み17,17A,17Aa及び舌片28Aを覆うように圧着している。封止材18の破断強度は、シート部材2の折曲げ部15を所定の折曲げ角度θ1以下に折曲げた際に破断される強度に設定している(図4参照)。
封止材18の周縁部18bは、シート部材2の表面に対して厚み方向Tに所定の深さD1を食い込ませて、シート部材2の表面より下方に没するように圧着している。周縁部18bは、封止材18の中央部から外周部に向けて徐々に食い込みが深くなるように圧着している(図3のb部拡大図参照)。
周縁部18bの食い込み深さD1は約0.1mmに設定している。凹部19と凸部20との高低差D2は、封止材18の肉厚を基準として、約0.1倍〜約10倍の範囲に含まれる差に設定しているが、好ましくは5倍以内に設定している(図3のb部拡大図参照)。
封止材18の周囲には、シート部材2の表面より外方に向けて突出する断面略弧状の突出部24を、封止材18の周縁部18bに沿って封止材18の全周に亘り連続して形成している(図3のb部拡大図参照)。
突出部24の幅Wkは約0.1mmに形成している。突出部24の外面は、シート部材2の周縁部から封止材18の周縁部に向けて徐々に高くなる滑らかな曲面に形成している(図3のb部拡大図参照)。
突出部24の高さE2は、封止材18の肉厚E1を基準として、肉厚E1の約50%以上の高さに形成している。具体的には、封止材18の肉厚0.02mm(=20μ)に対して、突出部24の高さE2を約0.01mm(=10μ)に形成している(図3のb部拡大図参照)。封止材18の肉厚E1の約50%以上の高さであれば、突出部24の高さE2を約0.01mm以上に形成してもよい。
上述の折曲げ開封包装体1Aから内容物Cを取り出す際の取り出し方法について説明する。
先ず、手の指を、折曲げ開封包装体1Aにおける短辺側両縁部に形成されたシール部416,416に掛けて、折曲げ開封包装体1Aをシート部材2の折曲げ部15が下向きとなる状態に保持した後、折曲げ方向Gに向けて二つ折り状態に折り曲げ開始する(図4(a)参照)。
折曲げ開封包装体1Aを所定の折曲げ角度θ1以下に折り曲げた際に、折曲げ部15の封止材18を破断し開封するとともに、切込み17,17A,17Aaを厚み方向Tに貫通させて開口する(図4(b)参照)。
折曲げ開封包装体1Aの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17と対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、切込み17A,17Aaの相乗作用によって一対の舌片28Aの挙動が分断される。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Aが折曲げ方向Gに向けて変形されず、折曲げ開封包装体1Aの折曲げ動作に伴い折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における一対の舌片28Aの間に開口部29Aを開口することができる(図6(a)(b)参照)。
この結果、折曲げ部15に開口された開口部29Aから多くの内容物Cを素早く取り出すことができる(図5参照)。
しかも、一対の舌片28Aを折曲げ部15より外方に向けて突出するため、内容物Cを取り出す際に舌片28Aが邪魔になりにくく、開口部29Aをより大きく開口することができる(図5参照)。
さらに、折曲げ部15の開口部29Aから排出される内容物Cを、折曲げ部15より外方に向けて突出した一対の舌片28Aの間を通過させるため、内容物Cを所望する方向に向けて取り出すことができる(図5参照)。
さらにまた、内容物Cを折曲げ部15の開口部29Aから取り出す際に、内容物Cは一対の舌片28Aに接触しながら押し出されるため、内容物Cが勢いよく一挙に押し出されることを防止できるとともに、内容物Cが周囲に飛び散ることを防止できる(図5参照)。
さらにまた、切込み17Aaを、切込み17における切込み17Aより外側の端部に形成しているため、折曲げ開封包装体1Dの折曲げ動作に伴い、内容物Cを折曲げ部15の開口部29Aから取り出した際に、折曲げ部15の開口部29Aを略偏平状態に変形することができる(図6(d)参照)。
これにより、略全ての内容物Cを折曲げ部15の開口部29Aから絞り出すようにして素早く取り出すことができる。
さらにまた、折曲げ開封包装体1Aを所定の折曲げ角度θ1以下に折り曲げるまでは、切込み17,17A,17Aaを覆う封止材18が破断し開封されることがなく、収容部4に収容された内容物Cが外部へ流出することを確実に防止できる。
さらにまた、折曲げ開封包装体1Aを二つ折り状態に折り曲げるだけで、折曲げ部15における一対の舌片28Aの間に開口部29Aを開口することができるため、折曲げ部15を短手方向Sの中央部に向けて両側から押圧する必要がなく、簡単に開口することができる。
これにより、例えば粘性の高い内容物や、固形物と練り物とが混ざり合った内容物等であっても、あるいは、二つ折りする際の折曲げ力が弱くても、折曲げ部15に開口された開口部29Aが大きければスムーズに取り出すことができる。
以下、上述の折曲げ開封包装体1Aにおけるその他の例について説明する。この説明において、前記構成と同一または同等の部位については同一の符号を記してその詳しい説明を省略する。
(実施例2)
実施例1では切込み17A,17Aaを切込み17の両端部に形成した折曲げ開封包装体1Aについて説明したが、実施例2では、図7に示すように、平面視略直線状の切込み27を切込み17の両端部に形成した折曲げ開封包装体1Bについて説明する。
図7は実施例2の折曲げ開封包装体1Bの説明図であり、詳しくは、図7(a)は折り曲げ前の折曲げ開封包装体1Bの平面図、図7(b)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Bの正面図、図7(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Bを折曲げ部15側から見た斜視図、図7(d)は(c)の折曲げ開封包装体1Bを折曲げ部15側から見た平面図である。
実施例2の折曲げ開封包装体1Bは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した平面視略直線状の切込み17Bを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように形成するとともに、折曲げ部15と直交して切込み17の両端部に対して左右対称に形成している(図7参照)。
切込み17Bは、切込み17の両端部に対して長手方向Lと略平行となるように形成している。折曲げ部15における切込み17,17Bで囲まれた部分には、平面視略矩形状の舌片28Bを互いに対峙して形成している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17,17B及び舌片28Bを覆うように圧着している(図7参照)。
折曲げ開封包装体1Bの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17と対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、一対の切込み17Bによって一対の舌片28Bの挙動が分断される(図7(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Bが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における一対の舌片28Bの間に開口部29Bを開口することができる(図7(d)参照)。
この結果、折曲げ部15の開口部29Bから多くの内容物Cを素早く取り出すことができるため、実施例1に加えた作用及び効果を奏することができる。
(実施例3)
実施例3では、図8に示すように、平面視略V字形状の切込み17Cを切込み17の両端部に形成した折曲げ開封包装体1Cについて説明する。
図8は実施例3の折曲げ開封包装体1Cの説明図であり、詳しくは、図8(a)は折曲げ開封包装体1Cの平面図、図8(b)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Cの正面図、図8(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Cを折曲げ部15側から見た斜視図、図8(d)は(c)の折曲げ開封包装体1Cを折曲げ部15側から見た平面図である。
実施例3の折曲げ開封包装体1Cは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した平面視略V字形状の切込み17Cを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように形成するとともに、折曲げ部15と交差して切込み17の両端部に対して左右対称に形成している(図8参照)。
切込み17Cは、切込み17の両端部に対してV字の谷部同士が向かい合わせとなるように形成している。折曲げ部15における切込み17,17Cで囲まれた部分には、平面視略台形状の舌片28Cを互いに対峙して形成している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17,17C及び舌片28Cを覆うように圧着している(図8参照)。
折曲げ開封包装体1Cの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17と対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、一対の切込み17Cによって一対の舌片28Cの挙動が分断される(図8(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Cが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における一対の舌片28Cの間に開口部29Cを開口することができる(図8(d)参照)。
この結果、折曲げ部15の開口部29Cから多くの内容物Cを素早く取り出すことができるため、実施例1,2に加えた作用及び効果を奏することができる。
(実施例4)
実施例4では、図9に示すように、平面視略V字形状の切込み17Dを谷部が外向きとなるように形成した折曲げ開封包装体1Dについて説明する。
図9は実施例4の折曲げ開封包装体1Dの説明図であり、詳しくは、図9(a)は両端が真っ直ぐな切込み17Dを備えた折曲げ開封包装体1Dの平面図、図9(b)は(a)の二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Dを折曲げ部15側から見た斜視図、図9(c)は両端が屈曲する切込み17Dを備えた折曲げ開封包装体1Dの平面図、図9(d)は(c)の二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Dを折曲げ部15側から見た斜視図である。
実施例4の折曲げ開封包装体1Dは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した平面視略V字形状の切込み17Dを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように形成するとともに、切込み17の両端部に対して谷部が外向きとなるように形成している(図9参照)。
折曲げ部15における切込み17,17Dで囲まれた部分には、平面視略台形状の舌片28Dを互いに対峙して形成している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17,17D及び舌片28Dを覆うように圧着している(図9参照)。
折曲げ開封包装体1Dの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17と対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、一対の切込み17Dによって一対の舌片28Dの挙動が分断される(図9(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Dが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における一対の舌片28Dの間に開口部29Dを開口することができる(図9(d)参照)。
この結果、折曲げ部15の開口部29Dから多くの内容物Cを素早く取り出すことができるため、実施例1,2に加えた作用及び効果を奏することができる。
また、図9(c)(d)に示す折曲げ開封包装体1Dは、切込み17Dの両端を折曲げ部15に向けて屈曲しているため、折曲げ開封包装体1Dを二つ折り状態に折り曲げた際に、折曲げ部15における開口部29Dの両端と対応する部分を略偏平状態に変形することができる。
折曲げ開封包装体1Dの折曲げ動作に伴い、内容物Cを折曲げ部15の開口部29Dから取り出した際に、折曲げ部15の開口部29Dを略偏平状態に絞り込むことにより、略全ての内容物Cを折曲げ部15の開口部29Dから絞り出すようにして取り出すことができる。
(実施例5)
実施例5では、図10に示すように、平面視略弧形状の切込み17Eを切込み17の両端部に形成した折曲げ開封包装体1Eについて説明する。
図10は実施例5の折曲げ開封包装体1Eの説明図であり、詳しくは、図10(a)は折曲げ開封包装体1Eの平面図、図10(b)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Eの正面図、図10(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Eを折曲げ部15側から見た斜視図、図10(d)は(c)の折曲げ開封包装体1Eを折曲げ部15側から見た平面図である。
実施例5の折曲げ開封包装体1Eは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した平面視略弧形状の切込み17Eを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように形成するとともに、折曲げ部15と交差して切込み17の両端部に対して左右対称に形成している(図10参照)。
切込み17Eは、切込み17の両端部に対して弧状に湾曲する内周側が向かい合わせとなるように形成している。折曲げ部15における切込み17,17Eで囲まれた部分には、平面視略半楕円形状の舌片28Eを互いに対峙して形成している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17,17E及び舌片28Eを覆うように圧着している(図10参照)。
折曲げ開封包装体1Eの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17と対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、一対の切込み17Eによって一対の舌片28Eの挙動が分断される(図10(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Eが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における一対の舌片28Eの間に開口部29Eを開口することができる(図10(d)参照)。
この結果、折曲げ部15の開口部29Eから多くの内容物Cをより素早く取り出すことができるため、実施例1,2に加えた作用及び効果を奏することができる。
さらに、折曲げ部15の開口部29Eを略偏平状態に変形することができるため、略全ての内容物Cを折曲げ部15の開口部29Eから絞り出すようにして取り出すことができる。
(実施例6)
実施例6では、図11に示すように、切込み17を所望の形状に形成した折曲げ開封包装体1Fについて説明する。
図11は実施例6の折曲げ開封包装体1Fの説明図である。詳しくは、図11(a)に示す折曲げ開封包装体1Fは切込み17Faを平面視略弧形状に形成している。図11(b)に示す折曲げ開封包装体1Fは切込み17Fbを平面視略波形状に形成している。切込み17Fa,17Fbの両端部には切込み17Bを形成している。
図11(c)に示す折曲げ開封包装体1Fは切込み17Fcを平面視略卍形状に形成している。切込み27Fcの中央には長尺の切込み27Fを形成し、切込み27cの両端には短尺の切込み27Fを互い違いに形成している。図11(d)に示す折曲げ開封包装体1Fは切込み17Fdを平面視略横S字形状に形成している。切込み17B,17Fa〜17Fdはシート部材2の厚み方向Tに貫通している。
折曲げ部15における切込み17B,17Fa〜17Fdで囲まれた部分には、舌片28Fa〜28Fdを互いに対峙して形成している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17B,17Fa〜17Fd及び舌片28Fa〜28Fdを覆うように圧着している(図11参照)。
折曲げ開封包装体1Fの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17Fa〜17Fdと対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、一対の切込み17Bによって一対の舌片28Fa〜28Fdの挙動が分断されるため、折曲げ部15における一対の舌片28Fa〜28Fdの間に図示しない開口部を開口することができる。
この結果、折曲げ部15の開口部から多くの内容物Cを素早く取り出すことができるため、実施例1〜5に加えた作用及び効果を奏することができる。
なお、上述の切込み17を、例えば鋸刃形状、櫛歯形状、凸凹形状等の形状に形成してもよい。
(実施例7)
実施例7では、図12、図13に示すように、平面視略弧形状の切込み17Gを互いに対峙して折曲げ部15に形成した折曲げ開封包装体1Gについて説明する。
図12は実施例7の折曲げ開封包装体1Gの説明図であり、詳しくは、図12(a)は折曲げ開封包装体1Gの平面図、図12(b)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Gの正面図、図12(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Gを折曲げ部15側から見た斜視図、図12(d)は(c)の折曲げ開封包装体1Gを折曲げ部15側から見た平面図である。図13は内容物Cを折曲げ開封包装体1Gから取り出す際の部分拡大断面図である。
実施例7の折曲げ開封包装体1Gは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した平面視略弧形状の切込み17Gを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を基準線として対称に一対形成するとともに、互いに対峙して折曲げ部15に配置している(図12参照)。
切込み17Gは、折曲げ部15に対して弧状に湾曲する外周側が向かい合わせとなるように形成するとともに、折曲げ部15と直交する方向に所定間隔を隔てて配置している。折曲げ部15における切込み17Gで囲まれた部分には、平面視略三日月形状の舌片28Gを互いに対峙して形成している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を一対の切込み17G及び舌片28Gを覆うように圧着している(図12参照)。
折曲げ開封包装体1Gの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17Gと対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、一対の切込み17Gによって一対の舌片28Gの挙動が分断される(図12(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Gが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における一対の舌片28Gと対応する部分に開口部29Gを2箇所開口することができる(図12(d)参照)。
この結果、内容物Cを1箇所の開口部(図示省略)から取り出すよりも、2箇所の開口部29Gから略同時に取り出した方が、より多くの内容物Cをより素早く取り出すことができるため(図13参照)、実施例1,2に加えた作用及び効果を奏することができる。
しかも、内容物Cを2箇所の開口部29Gから取り出す際に、内容物Cが一対の舌片28Gの間に取り残された切残し部30Gに接触するため、内容物Cが勢いよく一挙に押し出されることを防止できるとともに、内容物Cが周囲に飛び散ることを防止できる(図13参照)。
(実施例8)
実施例8では、図14に示すように、平面視略門形状の切込み17Vを互いに対峙して折曲げ部15に形成した折曲げ開封包装体1Vについて説明する。
図14は実施例8の折曲げ開封包装体1Vの説明図であり、詳しくは、図14(a)は折曲げ開封包装体1Vの平面図、図14(b)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Vの正面図、図14(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Vを折曲げ部15側から見た斜視図、図14(d)は(c)の折曲げ開封包装体1Vを折曲げ部15側から見た平面図である。
実施例8の折曲げ開封包装体1Vは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した平面視略門形状の切込み17Vを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を基準線として対称に一対形成するとともに、互いに対峙して折曲げ部15に配置している(図14参照)。
切込み17Vは、折曲げ部15に対して中央部の直線部分が向かい合わせとなるように形成するとともに、折曲げ部15と直交する方向に所定間隔を隔てて配置している。折曲げ部15における切込み17Vで囲まれた部分には、平面視略矩形状の舌片27Vを互いに対峙して形成している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を一対の切込み17V及び舌片28Vを覆うように圧着している(図14参照)。
折曲げ開封包装体1Vの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17Vと対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、一対の切込み17Vによって一対の舌片28Vの挙動が分断される(図14(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Vが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における一対の舌片28Vと対応する部分に開口部29Vを2箇所開口することができる(図14(d)参照)。
この結果、内容物Cを1箇所の開口部(図示省略)から取り出すよりも、2箇所の開口部29Vから略同時に取り出した方が、より多くの内容物Cをより素早く取り出すことができるため、実施例1,2に加えた作用及び効果を奏することができる。
しかも、内容物Cを2箇所の開口部29Vから取り出す際に、内容物Cが一対の舌片28Vの間に取り残された切残し部30Vに接触するため、内容物Cが勢いよく一挙に押し出されることを防止できるとともに、内容物Cが周囲に飛び散ることを防止できる。
(実施例9)
実施例9では、図15に示すように、平面視略波形状の切込み17Hを互いに対峙して折曲げ部15に形成した折曲げ開封包装体1Hについて説明する。
図15は実施例9の折曲げ開封包装体1Hの説明図であり、詳しくは、図15(a)は折曲げ開封包装体1Hの平面図、図15(b)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Hの正面図、図15(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Hを折曲げ部15側から見た斜視図、図15(d)は(c)の折曲げ開封包装体1Hを折曲げ部15側から見た平面図である。
実施例9の折曲げ開封包装体1Hは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した平面視略波形状の切込み17Hを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を基準線として対称に一対形成するとともに、互いに対峙して折曲げ部15に配置している(図15参照)。
切込み17Hは、折曲げ部15に対して波状に湾曲する部分が同一方向となるように形成するとともに、折曲げ部15と直交する方向に所定間隔を隔てて配置している。折曲げ部15における切込み17Hで囲まれた部分には、平面視略波形状の舌片28Hを同一方向に向けて形成している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を一対の切込み17H及び舌片28Hを覆うように圧着している(図15参照)。
折曲げ開封包装体1Hの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17Hと対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、一対の切込み17Hによって一対の舌片28Hの挙動が分断される(図15(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Hが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における一対の舌片28Hと対応する部分に開口部29Hを2箇所開口することができる(図15(d)参照)。
この結果、内容物Cを1箇所の開口部(図示省略)から取り出すよりも、2箇所の開口部29Hから略同時に取り出した方が、より多くの内容物Cをより素早く取り出すことができるため、実施例1,2に加えた作用及び効果を奏することができる。
しかも、内容物Cを2箇所の開口部29Hから取り出す際に、内容物Cが開口部29Hの間に取り残された切残し部30Hに接触するため、内容物Cが勢いよく一挙に押し出されることを防止できるとともに、内容物Cが周囲に飛び散ることを防止できる。
(実施例10)
実施例10では、図16に示すように、平面視略矩形状の切込み17Jを形成した折曲げ開封包装体1Jについて説明する。
図16は実施例10の折曲げ開封包装体1Jの説明図であり、詳しくは、図16(a)は折曲げ開封包装体1Jの平面図、図16(b)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Jの正面図、図16(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Jを折曲げ部15側から見た斜視図、図16(d)は(c)の折曲げ開封包装体1Jを折曲げ部15側から見た平面図である。
実施例10の折曲げ開封包装体1Jは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した切込み17Jを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように形成するとともに、折曲げ部15と交差して平面視略矩形状に形成している(図16参照)。
折曲げ部15における切込み17Jで囲まれた部分には、平面視略矩形状の舌片28Jをシート部材2の折曲げ部15を跨ぐように形成している。舌片28Jにおける片側の長辺側縁部と、切込み17Jにおける片側の長辺側縁部は複数の部分にて折曲げ可能に連設している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17J及び舌片28Jを覆うように圧着している(図16参照)。
折曲げ開封包装体1Jの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17Jと対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、切込み17Jによって舌片28Jの挙動が分断される(図16(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における舌片28Jが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における舌片28Jと対応する部分に開口部29Jを開口することができる(図16(d)参照)。
この結果、折曲げ部15の開口部29Jからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができるため、実施例1,2に加えた作用及び効果を奏することができる。
つまり、舌片28Jを片側へ開くため、内容物Cを取り出す際に舌片28Jが邪魔になりにくく、開口部29Jをより大きく開口することができるとともに、折曲げ部15の開口部29Jからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができる。
しかも、内容物Cを折曲げ部15の開口部29Jから取り出す際に、内容物Cは舌片28Jに接触しながら押し出されるため、内容物Cが勢いよく一挙に押し出されることを防止できるとともに、内容物Cが周囲に飛び散ることを防止できる。
(実施例11)
実施例11では、図17に示すように、平面視略流線形状の切込み17Kを形成した折曲げ開封包装体1Kについて説明する。
図17は実施例11の折曲げ開封包装体1Kの説明図であり、詳しくは、図17(a)は折曲げ開封包装体1Kの平面図、図17(b)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Kの正面図、図17(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Kを折曲げ部15側から見た斜視図、図17(d)は(c)の折曲げ開封包装体1Kを折曲げ部15側から見た平面図である。
実施例11の折曲げ開封包装体1Kは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した切込み17Kを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように形成するとともに、折曲げ部15と交差して平面視略流線形状に形成している(図17参照)。
折曲げ部15における切込み17Kで囲まれた部分には、平面視略流線形状の舌片28Kをシート部材2の折曲げ部15を跨ぐように形成している。舌片28Kにおける片側の弧状を有する縁部と、切込み17Kにおける片側の弧状を有する縁部は複数の部分にて折曲げ可能に連設している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17K及び舌片28Kを覆うように圧着している(図17参照)。
折曲げ開封包装体1Kの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17Kと対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、切込み17Kによって舌片28Kの挙動が分断される(図17(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における舌片28Kが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における舌片28Kと対応する部分に開口部29Kを開口することができる(図17(d)参照)。
この結果、折曲げ部15の開口部29Kからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができるため、実施例1〜4に加えた作用及び効果を奏することができる。
つまり、舌片28Kを片側へ開くため、内容物Cを取り出す際に舌片28Kが邪魔になりにくく、開口部29Kをより大きく開口することができるとともに、折曲げ部15の開口部29Kからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができる。
しかも、内容物Cを折曲げ部15の開口部29Kから取り出す際に、内容物Cは舌片28Kに接触しながら押し出されるため、内容物Cが勢いよく一挙に押し出されることを防止できるとともに、内容物Cが周囲に飛び散ることを防止できる。
(実施例12)
実施例12では、図18に示すように、平面視略楕円形状の切込み17Lを形成した折曲げ開封包装体1Lについて説明する。
図18は実施例12の折曲げ開封包装体1Lの説明図であり、詳しくは、図18(a)は折曲げ開封包装体1Lの平面図、図18(b)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Lの正面図、図18(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Lを折曲げ部15側から見た斜視図、図18(d)は(c)の折曲げ開封包装体1Lを折曲げ部15側から見た平面図である。
実施例12の折曲げ開封包装体1Lは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した切込み17Lを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように形成するとともに、折曲げ部15と交差して平面視略楕円形状に形成している(図18参照)。
折曲げ部15における切込み17Lで囲まれた部分には、平面視略楕円形状の舌片28Lをシート部材2の折曲げ部15を跨ぐように形成している。舌片28Lにおける片側の長辺側縁部と、切込み17Lにおける片側の長辺側縁部は複数の部分にて折曲げ可能に連設している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17L及び舌片28Lを覆うように圧着している(図18参照)。
折曲げ開封包装体1Lの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17Lと対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、切込み17Lによって舌片28Lの挙動が分断される(図18(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における舌片28Lが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における舌片28Lと対応する部分に開口部29Lを開口することができる(図18(d)参照)。
この結果、折曲げ部15の開口部29Lからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができるため、実施例1〜4に加えた作用及び効果を奏することができる。
つまり、舌片28Lを片側へ開くため、内容物Cを取り出す際に舌片28Lが邪魔になりにくく、開口部29Lをより大きく開口することができるとともに、折曲げ部15の開口部29Lからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができる。
しかも、内容物Cを折曲げ部15の開口部29Lから取り出す際に、内容物Cは舌片28Lに接触しながら押し出されるため、内容物Cが勢いよく一挙に押し出されることを防止できるとともに、内容物Cが周囲に飛び散ることを防止できる。
(実施例13)
実施例13では、図19に示すように、平面視略段違い形状の切込み17Mを形成した折曲げ開封包装体1Mについて説明する。
図19は実施例13の折曲げ開封包装体1Mの説明図であり、詳しくは、図19(a)は折曲げ開封包装体1Mの平面図、図19(b)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Mの正面図、図19(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Mを折曲げ部15側から見た斜視図、図19(d)は(c)の折曲げ開封包装体1Mを折曲げ部15側から見た平面図である。
実施例13の折曲げ開封包装体1Mは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した切込み17Mを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように形成するとともに、折曲げ部15と交差して平面視略段違い形状に付設している(図19参照)。
折曲げ部15における切込み17Mで囲まれた部分には、平面視略段違い形状の舌片28Mをシート部材2の折曲げ部15を跨ぐように形成している。舌片28Mにおける折曲げ部15の片側に偏心した長辺側縁部と、切込み17Mにおける折曲げ部15の同一側に偏心した長辺側縁部は複数の部分にて折曲げ可能に連設している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17M及び舌片28Mを覆うように圧着している(図19参照)。
折曲げ開封包装体1Mの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17Mと対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、切込み17Mによって舌片28Mの挙動が分断される(図19(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における舌片28Mが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における舌片28Mと対応する部分に開口部29Mを開口することができる(図19(d)参照)。
この結果、折曲げ部15の開口部29Mからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができるため、実施例1〜4に加えた作用及び効果を奏することができる。
つまり、舌片28Mを片側へ開くため、内容物Cを取り出す際に舌片28Mが邪魔になりにくく、開口部29Mをより大きく開口することができるとともに、折曲げ部15の開口部29Mからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができる。
しかも、内容物Cを折曲げ部15の開口部29Mから取り出す際に、内容物Cは舌片28Mに接触しながら押し出されるため、内容物Cが勢いよく一挙に押し出されることを防止できるとともに、内容物Cが周囲に飛び散ることを防止できる。
なお、上述の折曲げ部15に形成される舌片を、例えば平面視略丸形状、平面視略正方形、平面視略菱形、平面視略三角形、平面視略雲形等の所望する形状に形成してもよい。
(実施例14)
実施例14では、図20に示すように、一対の舌片28Nを備えた折曲げ開封包装体1Nについて説明する。
図20は実施例14の折曲げ開封包装体1Nの説明図であり、詳しくは、図20(a)は折曲げ開封包装体1Nの平面図、図20(b)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Nの正面図、図20(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Nを折曲げ部15側から見た斜視図、図20(d)は(c)の折曲げ開封包装体1Nを折曲げ部15側から見た平面図である。
実施例14の折曲げ開封包装体1Nは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した切込み17Nを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように連続して形成するとともに、折曲げ部15と交差して平面視略楕円形状に形成している(図20参照)。
折曲げ部15における切込み17Nで囲まれた部分には、平面視略半楕円形状の舌片28Nを互いに対峙して形成している。一対の舌片28Nにおける長辺側縁部と、切込み17Nにおける長辺側縁部は複数の部分にて折曲げ可能に連設している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17N及び舌片28Nを覆うように圧着している(図20参照)。
折曲げ開封包装体1Nの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17Nと対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、切込み17Nによって一対の舌片28Nの挙動が分断される(図20(b)(c)参照)。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Nが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における一対の舌片28Nの間に開口部29Nを開口することができる(図20(d)参照)。
この結果、折曲げ部15の開口部29Nからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができるため、実施例1〜4に加えた作用及び効果を奏することができる。
つまり、一対の舌片28Nを外側へ開いて、開口部29Nをより大きく開口することができるため、折曲げ部15の開口部29Nからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができる。
しかも、内容物Cを折曲げ部15の開口部29Nから取り出す際に、内容物Cが一対の舌片28Nに接触しながら押し出されるため、内容物Cが勢いよく一挙に押し出されることを防止できるとともに、内容物Cが周囲に飛び散ることを防止できる。
(実施例15)
実施例15では、図21に示すように、折曲げ開封包装体1Aにおけるシート部材2の開口部2D〜2Jを覆うように封止材18を圧着した他の開封構造について説明する。
図21はシート部材2の開口部2D〜2Jを封止材18で封止した実施例15の他の開封構造の説明図である。
図21(a)に示す開封構造は、封止材18を、シート部材2の折曲げ部15に形成された切込み17と、切込み17の両端部に形成された厚み方向Tに貫通する平面視略三角形状の開口部2Eを覆うように圧着している。図21(b)に示す開封構造は、封止材18を、シート部材2の折曲げ部15に形成された切込み17と、切込み17の両端部に形成された厚み方向Tに貫通する平面視略V字形状の開口部2Hを覆うように圧着している。
図21(c)に示す開封構造は、封止材18を、シート部材2の折曲げ部15に形成された厚み方向Tに貫通する平面視略横長形状の開口部2Fを覆うように圧着している。図21(d)に示す開封構造は、封止材18を、シート部材2の折曲げ部15に形成された厚み方向Tに貫通する平面視略ジグザグ形状の開口部2Gを覆うように圧着している。
図21(e)に示す開封構造は、封止材18を、シート部材2の折曲げ部15に形成された厚み方向Tに貫通する平面視略楕円形状の開口部2Dと、開口部2Dの両端部に形成された細長い窓部2Daを覆うように圧着している。図21(f)に示す開封構造は、封止材18を、シート部材2の折曲げ部15に形成された厚み方向Tに貫通する平面視略丸形状の開口部2Jを覆うように圧着している。
上述の開口部2D〜2Jのうち開口部2E,2Hは、折曲げ部15と交差する方向に向けて突出する大きさ及び形状に形成しているため、シート部材2の折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17と対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、開口部2E,2Hによって切込み27を形成した部分の挙動が分断される。
これにより、折曲げ部15における切込み17と対応する部分が折曲げ方向Gに向けて変形されず、シート部材2の折曲げ動作に伴い折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における切込み17と対応する部分に図示しない開口部を開口することができる。
この結果、折曲げ部15に開口された開口部からより多くの内容物を素早く確実に取り出すことができるため、実施例1〜4に加えた作用及び効果を奏することができる。
しかも、上述の開口部2D〜2Jは厚み方向Tに貫通しているため、シート部材2の折曲げ動作に伴い封止材18を破断し開封するだけで、開口部2D〜2Jを確実に開口することができる。
(実施例16)
実施例16では、図22に示すように、凹状の窪み部22をシート部材2における折曲げ部15の両端部に形成した折曲げ開封包装体1Pについて説明する。
図22は凹状の窪み部22を折曲げ部15の両端部に形成した実施例16の折曲げ開封包装体1Pの説明図であり、詳しくは、図22(a)は折曲げ開封包装体1Pを斜め上方から見た斜視図、図22(b)は折曲げ開封包装体1Pの平面図である。
実施例16の折曲げ開封包装体1Pは、折曲げ部15における開封領域16内の切込み17の両端部に、シート部材2の厚み方向Tに貫通した平面視略直線状の切込み17P,17Paを形成している。折曲げ部15における切込み17,17P,17Paで囲まれた部分に、平面視略矩形状の舌片28Pを互いに対峙して形成している(図22参照)。
シート部材2における折曲げ部15と対応する長辺側両縁部の中央部に、平面視略V字状に窪んだ窪み部22を短手方向Sの両端部から中央部に向けて凹状に窪んだ形状に形成している(図22参照)。
シート部材2の長辺側両縁部に形成した窪み部22の谷部が、シート部材2の長辺側両縁部より短手方向Sの内側に入り込んでいるとともに、シート部材2における窪み部22を形成した部分の横幅が、窪み部22が形成されてない部分より幅狭であるため、折曲げ部15の剛性が他の部分に比べて弱く、折曲げ開封包装体1Pを二つ折り状態に容易に折り曲げることができる。
折曲げ開封包装体1Pの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15の封止材18を破断し開封した際に、切込み17,17P,17Paを厚み方向Tに貫通させて開口するとともに、一対の舌片28Pを折曲げ部15より外方に向けて突出する。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Pの間に開口部29Pが開口されるため、折曲げ部15の開口部29Pからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができる。この結果、実施例1〜13に加えた作用及び効果を奏することができる。
(実施例17)
上述の実施例1〜13では、シート部材2とフィルム部材3を互いに貼り合わせて形成した折曲げ開封包装体1A〜1Nについて説明したが、実施例17では、図23、図24に示すように、2枚のフィルム部材3Rを互いに貼り合わせて形成した折曲げ開封包装体1Rについて説明する。
図23は実施例17の折曲げ開封包装体1Rの説明図であり、詳しくは、図23(a)は折曲げ開封包装体1Rを斜め上方から見た斜視図、図23(b)は折曲げ開封包装体1Rの平面図である。
図24は図23の折曲げ開封包装体1Rを二つ折りした状態の説明図であり、詳しくは、図23(a)は二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Rを折曲げ部15側から見た斜視図、図23(b)は(a)の折曲げ開封包装体1Rを折曲げ部15側から見た平面図である。
実施例17の折曲げ開封包装体1Rは、包装体本体1bを、略同一の大きさ及び形状に形成された2枚のフィルム部材3R同士を互いに重ね合わせるとともに、フィルム部材3R同士の対向する周縁部を互いに貼り合わせて構成している(図23参照)。
一方のフィルム部材3Rにおける裏面側には、フィルム部材3Rより一回り小さいシート部材2Rを、フィルム部材3Rに形成された厚み方向Tに貫通する開口部34を覆うように貼着している。シート部材2Rの表面側には、封止材18をシート部材2Rに形成された切込み17,17R,17Ra、及びフィルム部材3Rの開口部34を覆うように圧着している(図23参照)。
折曲げ部15における開封領域16内の切込み17の両端部には、シート部材2の厚み方向Tに貫通した平面視略直線状の切込み17R,17Raを形成している。折曲げ部15における切込み17,17R,17Raで囲まれた部分には、平面視略矩形状の舌片28Rを互いに対峙して形成している(図23参照)。
折曲げ開封包装体1Rの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15の封止材18を破断し開封した際に、切込み17,17R,17Raを厚み方向Tに貫通させて開口するとともに、一対の舌片28Rを折曲げ部15より外方に向けて突出する(図24(a)(b)参照)。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Rの間に開口部29Rが開口されるため(図24(b)参照)、折曲げ部15の開口部29Rからより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができる。この結果、実施例1〜14に加えた作用及び効果を奏することができる。
(実施例18)
実施例18では、図25に示すように、1枚のフィルム部材3Sを二つ折り状態に折り重ねて形成した折曲げ開封包装体1Sについて説明する。
図25は実施例18の折曲げ開封包装体1Sの説明図であり、詳しくは、図25(a)は折曲げ開封包装体1Sを斜め上方から見た斜視図、図25(b)は折曲げ開封包装体1Sの平面図である。
実施例18の折曲げ開封包装体1Sは、包装体本体1bを、長手方向Lに連設された2枚分のフィルム部材3Rと対応する大きさ及び形状に形成された1枚のフィルム部材3Sを、長手方向Lの中央部に設定された図示しない仮想折曲げ線に沿って二つ折り状態に折り重ねるとともに、二つ折り状態のフィルム部材3Sにおける対向する3辺の縁部同士を互いに貼り合わせて構成している(図25参照)。
一方のフィルム部材3Sにおける裏面側には、フィルム部材3Sより一回り小さいシート部材2Sを、フィルム部材3Sに形成された開口部34を覆うように貼着している。フィルム部材3Sの表面側には、封止材18をシート部材2Sに形成された切込み17,17S,17Sa、及びフィルム部材3Sの開口部34を覆うように圧着している(図25参照)。
折曲げ部15における開封領域16内の切込み17の両端部には、シート部材2の厚み方向Tに貫通した平面視略直線状の切込み17S,17Saを形成している。折曲げ部15における切込み17,17S,17Saで囲まれた部分には、平面視略矩形状の舌片28Sを互いに対峙して形成している(図25参照)。
折曲げ開封包装体1Sの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15の封止材18を破断し開封した際に、切込み17,17S,17Saを厚み方向Tに貫通させて開口するとともに、一対の舌片28Sを折曲げ部15より外方に向けて突出する(図24(a)(b)参照)。
これにより、折曲げ部15における一対の舌片28Sの間に図示しない開口部が開口されるため、折曲げ部15の開口部からより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができる。この結果、実施例1〜14に加えた作用及び効果を奏することができる。
(実施例19)
上述の実施例1〜17では、凹部19及び凸部20を封止材18全体に付設して、封止材18全体の肉厚を薄くした折曲げ開封包装体1A〜1Sについて説明したが、実施例19では、図26に示すように、封止材18における切込み17と対応する部分の肉厚を薄くした折曲げ開封包装体1Tについて説明する。
図26は実施例19の折曲げ開封包装体1Tの説明図であり、詳しくは、図26(a)は短手方向Sの中央部で分断した折曲げ開封包装体1Tの断面図、図26(b)は(a)に示すc部拡大断面図である。
詳しくは、封止材18全体の肉厚を薄くした場合、輸送時や運搬時に付与される外力によってシート部材2が多少変形されるだけでも、封止材18が破断し開封されやすく、収容部4に収容された内容物Cが切込み17以外の部分から漏洩するおそれがある。
これに対して、実施例19の折曲げ開封包装体1Tは、肉厚の薄い部分18Tを封止材18における切込み17と対応する部分に形成している。薄い部分18Tの肉厚は、切込み17と対応しない部分の肉厚より薄く形成(略1/2程度)している。薄い部分18Tの肉厚は、封止材18の肉厚に応じて変更してもよい。
上述のような外力によってシート部材2が多少変形された際には、封止材18の薄い部分18Tが破断し開封されても、封止材18における切込み17と対応しない部分が破断し開封されることを防止できる(図26(b)のc部拡大図参照)。
折曲げ開封包装体1Tの折曲げ動作に伴い、封止材18における切込み17と対応する肉厚の薄い部分18Tを確実に破断し開封することができるとともに、切込み17を厚み方向Tに貫通させて開口することができる。この結果、実施例1〜17に加えた作用及び効果を奏することができる。
(実施例20)
上述の実施例1〜18では、切込み17をシート部材2における折曲げ部15の略平坦な部分に形成した折曲げ開封包装体1A〜1Tについて説明したが、実施例20では、図27、図28に示すように、切込み17をシート部材2における折曲げ部15に突出された断面略半球形状の張出し部26に形成した折曲げ開封包装体1Uについて説明する。
図27は実施例20の折曲げ開封包装体1Uの説明図であり、詳しくは、図27(a)は張出し部26を一方のシート部材2に形成した折曲げ開封包装体1Uの平面図、図27(b)は短手方向Sの中央部で分断した折曲げ開封包装体1Uの断面図である。
図28は張出し部26を一方及び両方のシート部材2に形成した実施例20の折曲げ開封包装体1Uの説明図であり、詳しくは、図28(a)は図27の折曲げ開封包装体1Uを二つ折りした状態の断面図、図28(b)は張出し部26を表裏両方のシート部材2に形成した折曲げ開封包装体1Uの断面図である。
実施例20の折曲げ開封包装体1Uは、断面略半球形状の張出し部26を、一方のシート部材2における折曲げ部15の短手方向Sの中央部に形成し、封止材18を張出し部26に形成された切込み17を覆うように圧着している(図27参照)。
折曲げ開封包装体1Uの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15の張出し部26を覆う封止材18を破断し開封した際に、張出し部26が切込み17に沿って二つ割り状態に分割されるとともに、一対の舌片28Aが折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、分割された張出し部26の間をより大きく開口することができる(図28(a)参照)。
これにより、二つ割り状態に分割された張出し部26の間からより多くの内容物Cをより素早く取り出すことができる。この結果、実施例1〜18に加えた作用及び効果を奏することができる。
上述では張出し部26を片方のシート部材2に形成した例について説明したが、図28(b)に示すように、張出し部26を表裏両方のシート部材2に形成してもよい。
図28(b)の折曲げ開封包装体1Uは、略同一の大きさ及び形状に形成された2枚のシート部材2を互いに貼り合わせて形成し、張出し部26を表裏両方のシート部材2における折曲げ部15に形成している(図28(b)参照)。
この場合、折曲げ開封包装体1Uを表裏反転しても、収容部14に収容された内容物Cを表裏のどちらからでもより確実に素早く取り出すことができる。この結果、実施例1〜18に加えた作用及び効果を奏することができる。
(実施例21)
実施例21では、図29に示すように、平面視略丸形状の切込み17Wを覆うように封止材18を圧着した折曲げ開封包装体1Wと、平面視略丸形状の開口部29Xを覆うように封止材18を圧着した折曲げ開封包装体1Xについて説明する。
図29は実施例21の折曲げ開封包装体1W,1Xの説明図であり、詳しくは、図29(a)は平面視略丸形状の切込み17Wを備えた折曲げ開封包装体1Wの平面図、図29(b)は(a)の二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Wを折曲げ部15側から見た斜視図である。
図29(c)は平面視略丸形状の開口部29Xを備えた折曲げ開封包装体1Xの平面図、図29(d)は(c)の二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Xを折曲げ部15側から見た斜視図である。
図29(a)(b)に示す折曲げ開封包装体1Wは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した切込み17Wを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように形成するとともに、折曲げ部15と交差して平面視略丸形状に形成している。
折曲げ部15における切込み17Wで囲まれた部分には、平面視略丸形状の舌片28Wをシート部材2の折曲げ部15を跨ぐように形成している。切込み17W及び舌片28Wにおける対向する両側縁部は複数の部分にて折曲げ可能に連設している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17W及び舌片28Wを覆うように圧着している。
折曲げ開封包装体1Wの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における切込み17Wと対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、切込み17Wによって舌片28Wの挙動が分断される(図29(b)参照)。
これにより、折曲げ部15における舌片28Wが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における舌片28Wの下側に開口部29Wを開口することができる。
この結果、折曲げ部15の開口部29Wから多くの内容物Cを素早く取り出すことができるため、実施例1,2に加えた作用及び効果を奏することができる。
図29(c)(d)に示す折曲げ開封包装体1Xは、シート部材2の厚み方向Tに貫通した開口部29Xを、シート部材2における折曲げ部15の開封領域16に対して折曲げ部15を跨ぐように形成するとともに、折曲げ部15と交差して平面視略丸形状に形成している。開口部29Xの周縁部には、シート部材2の厚み方向Tに貫通した切込み17Xを周方向に所定間隔を隔てて4本形成している。
折曲げ部15における切込み17Xの間には、平面視略台形状の舌片28Xをシート部材2の折曲げ部15を跨ぐように形成している。折曲げ部15の開封領域16には、封止材18を切込み17X及び舌片28Xを覆うように圧着している。
折曲げ開封包装体1Xの折曲げ動作に伴い、折曲げ部15における開口部29Xと対応する部分を折曲げ方向Gに向けて変形しようとする際に、切込み17Xによって舌片28Xの挙動が分断される(図29(d)参照)。
これにより、折曲げ部15における舌片28Xが同一方向に変形されず、折曲げ部15より外方に向けて突出されるため、折曲げ部15における舌片28Xの内側に開口部29Xを開口することができる。
この結果、折曲げ部15の開口部29Xから多くの内容物Cを素早く取り出すことができるため、実施例1,2に加えた作用及び効果を奏することができる。
(実施例22)
上述の実施例1〜21では、1つの収容部4を備えた折り曲げ開封包装体1A〜10Xについて説明したが、実施例22では、図30に示すように、複数の収容部4を備えた折曲げ開封包装体1Gについて説明する。
図30は実施例22の折曲げ開封包装体1Gの説明図であり、詳しくは、図30(a)は2つの収容部4a,4bを備えた折曲げ開封包装体1Gの平面図、図30(b)は(a)の二つ折り状態の折曲げ開封包装体1Gを折曲げ部15側から見た斜視図、図30(c)は(b)の折曲げ開封包装体1Gを真横から見た側面図、図30(d)は4つの収容部4a〜4dを備えた折曲げ開封包装体1Gの平面図である。
実施例22の折曲げ開封包装体1Gは、シート部材2及びフィルム部材3における折曲げ部15と対応する部分を接合して、1つの収容部4を、折曲げ部15に形成したシール部1Gaにて2つの収容部4a,4bに分割している。収容部4a,4bは折曲げ部15に形成した一対の切込み17Gと連通している。収容部4a,4bには2種類の内容物Cをそれぞれ収容している(図30(a)(b)参照)。
折曲げ開封包装体1Gの折曲げ動作に伴い、一対の舌片28Gを折曲げ部15より外方に向けて突出し、折曲げ部15における一対の舌片28Gと対応する部分に開口部29Gを2箇所開口することにより、2箇所の開口部29Gが収容部4a,4bとそれぞれ連通される(図30(c)参照)。
この結果、収容部4a,4bに収容された2種類の内容物Cを2つの開口部29Gから取り出すことができるため、実施例1〜21に加えた作用及び効果を奏することができる。
図30(d)に示す折曲げ開封包装体1Gは、1つの収容部4を、折曲げ部15に形成したシール部1Gaと、短手方向Sの中央部に形成したシール部1Gbとで4つの収容部4a〜4dに分割している。収容部4a〜4dは、折曲げ部15における収容部4a〜4dと対応する部分に形成した4箇所の切込み17Gと連通している。収容部4a〜4dには4種類の内容物Cをそれぞれ収容している(図30(d)参照)。
折曲げ開封包装体1Gの折曲げ動作に伴い、収容部4a〜4dと対応して形成した4つの舌片28Gを折曲げ部15より外方に向けて突出し、折曲げ部15における4つの舌片28Gと対応する部分に開口部29Gを4箇所開口することにより、4箇所の開口部29Gが収容部4a〜4dとそれぞれ連通される。
この結果、4つの収容部4a〜4dに収容された4種類の内容物Cを、4つの開口部29Gから取り出すことができるため、実施例1〜21に加えた作用及び効果を奏することができる。
なお、同一の種類の内容物Cを収容部4a〜4dにそれぞれ収容しておいてもよい。また、1つの収容部4を短手方向Sの中央部に形成したシール部1Gbで分割して、収容部4a,4cを長手方向Lに連通し、収容部4b,4dを長手方向Lに連通してもよく、2種類の内容物Cを4つの開口部29Gから取り出すことができる。
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
上述の実施例1〜19では、封止材18をシート部材2の折曲げ部15のみに圧着しているが、シート部材2の表面全体に圧着してもよい。