JP6624220B2 - 冷間圧延用ロール、冷間圧延用ロールの製造方法、表面処理鋼板の調質圧延方法および表面処理鋼板 - Google Patents

冷間圧延用ロール、冷間圧延用ロールの製造方法、表面処理鋼板の調質圧延方法および表面処理鋼板 Download PDF

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本発明は、表面処理鋼板の調質圧延に好適に用いることができる冷間圧延用ロールおよびその製造方法、表面処理鋼板の調質圧延方法、プレス成形性と塗装後鮮映性に優れる表面処理鋼板に関する。
一般的に鋼板に求められる特性として、外観が優れていることと、成形加工性に優れていることの2つが挙げられる。
鋼板の外観に重大な影響を及ぼす指標として、鋼板の塗装後鮮映性(単に、「鮮映性」と称することもある)が従来から注目されている。塗装後鮮映性は、鋼板に塗料等を塗装した後の、鋼板の表面における鮮明さを評価するものである。特に自動車の外板用や電化製品用に鋼板を用いる場合、塗装後の鋼板の外観は直接ユーザーに品質を訴える要素の一つであるので、良好な塗装後鮮映性を確保することが望まれている。
また、自動車等の製品の耐食性を改善する方法として、めっき処理等を施した表面処理鋼板の使用比率が増加している。よって、表面処理鋼板の塗装後鮮映性を改善する技術も、その重要性を益々増している。特に、耐食性重視の設計から、溶融めっき鋼板のような厚めっき鋼板が要求されている今日、このような厚めっきの表面処理鋼板を用いる場合においても、塗装後鮮映性がより重要になると考えられている。
尚、鋼板に求められるもう一つの特性である成形加工性の具体例としては、プレス成形性が挙げられる。より詳しくは、プレス成形時において金型と鋼板(原板)との凝着を防ぐことが重要である。特に、自動車用の鋼板では、各種の形状にプレス成形した後に使用されることを前提としているので、優れたプレス成形性を有することが望まれる。
ところで、塗装後鮮映性の改善は、従来は、主に塗装技術の課題とされ、塗装方法や、塗料の改善が盛んに検討されてきた。近年では、塗装の多層塗りが普及し、自動車製造のラインでは工程が増えコスト上昇の一因となっている。そのため、より塗装後鮮映性の解明が求められている。一方で、従来は影響が小さいと考えられていた鋼板の表面粗さによる塗装後鮮映性への影響が、特に高品質の鋼板において明らかとなってきた。鋼板の表面粗さと塗装後鮮映性との関係を示した文献として、以下の非特許文献1及び2がある。
非特許文献1には、鋼板の中心線平均粗さと塗装後鮮映性との関係が報告されている。しかし、非特許文献1では、鮮映性を改善するには鋼板の表面粗さをできる限り小さくする必要があることを述べているにすぎない。すなわち、塗装後鮮映性のみを考慮すると、鋼板の表面をブライト面(表面粗さが極めて小さい面)とすることが最適ということになる。
しかし、ブライト面を有する表面処理鋼板は、プレス成形性や加工時におけるハンドリング性等が極めて悪いことから、自動車用鋼板等のプレス成形を行う鋼板として用いることは不可能である。実際には、特にプレス成形を行う鋼板の場合、プレス成形性やハンドリング性等を向上させる目的で、鋼板の表面において凹凸を設けるダル目付けが行われている。ダル目付けが行われた鋼板は、表面粗さが大きくなるので、当然に鮮映性も良好ではなくなってしまう。
非特許文献2では、鋼板の表面粗さが塗装後の鮮映性に及ぼす影響についてより詳細な検討がなされている。具体的には、ショットブラスト加工、放電加工及びレーザ加工によりダル加工を施したロールを用いて調質圧延し、種々の算術平均粗さRa及びPPI(peak per inch)を備えた鋼板を作製し、55〜80μmの厚さの塗装を施した後の鮮映性を調査した結果、以下のことが明らかにされている。
(1)鋼板のRaが小さくなるほど鮮映性が向上する。
(2)鋼板のPPIは鮮映性に影響しない。
(3)鋼板の粗度パターンのうち、うねり(波長や周期の長い表面凹凸)成分は塗装後にも残存し、それが鮮映性に大きく影響する。
(4)ショットブラスト加工のシミュレーション結果から、ショットブラスト加工を用いた方法では、うねりの発生の抑制は困難であり、鋼板表面に残存したうねりが鮮映性の向上を阻害することが推察される。
(5)レーザダル加工では、マイクロクレーター(レーザによって生じる凹部)の大きさ、間隔によってうねりの波長が決まるので、鮮映性を阻害しない程度にうねりの波長を制御することによって、プレス加工に必要な表面粗さを維持しつつ、鮮映性の向上を図ることができる。また、レーザダル加工では平坦部が多いことも鮮映性の向上に寄与している。
以上のように、鋼板のプレス成形性や鮮映性は、鋼板の表面性状(特にRa等を含む表面の微視的凹凸の形態)によって大きく変化するので、適切に表面性状を制御することが重要である。
例えば、プレス成形では、金型と鋼板との凝着を防止するために、金型と鋼板との界面における保油性を高める必要がある。保油性を高めるためには、一定値以上の算術平均粗さRaを鋼板表面に付与する必要がある。また、ピークカウント(PPI)も大きければ大きいほど、保油性を向上させる効果があると考えられる。
一方で、塗装後鮮映性を向上させるためには、塗装後においても鋼板表面に残留して鮮映性に悪影響を及ぼす長周期の凹凸(うねり)を小さくすることが必要である。
すなわち、優れたプレス成形性と良好な塗装後鮮映性とを両立させるためには、RaやPPI等の指標で示される短周期の凹凸の大きさ及び数を大きくし、Wa等の指標で示される長周期の凹凸の大きさ及び数を小さくすることが求められる。しかしながら、鋼板表面の短周期の凹凸と長周期の凹凸とは正の相関関係があることから、いずれか一方のみを大きく又は小さくなるように制御することは難しい。
また、非特許文献1及び2の他に、塗装後鮮映性を向上させる技術が特許文献1に開示されている。特許文献1では、高鮮鋭性鋼板を製造するための調質圧延ロールとして、放電加工によってろ波中心線うねりWcaを1.1μm以下、Raを1.0μm以上に加工したロールを使用する方法が開示されている。しかしながら、放電加工では原理的にランダムな凹凸を形成するため、短周期成分の平均高さで定義されるRaが2.0μmを超える場合は、長波長成分の平均高さで定義されるWcaも必然的に大きくなり、Wcaを1.1μm以下に制御することは容易ではない等、特許文献1の技術では、優れたプレス成形性と良好な塗装後鮮映性とを両立することはできない。
特公平6−23409号公報
T.G.NILAN, B.M.PERFETTI and B.J. SCIALABBA: SAE Tech. Paper Ser., No.800208(1980) 角山浩三、外4名「塗装後の鮮映性に及ぼす鋼板表面粗度の影響」、鉄と鋼、一般社団法人日本鉄鋼協会、1989年、vol.75、No.11、P2090−2097
ここで、非特許文献2に記載のレーザーダル加工によれば、短周期の凹凸と長周期の凹凸をある程度個別に制御可能だが、加工の熱影響により、長周期の凹凸を小さくできないという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、表面処理を施した鋼板を調質圧延して、非常に優れたプレス成形性と良好な塗装後鮮映性とを同時に兼ね備えた表面処理鋼板を製造することができる調質圧延ロールとして使用できる冷間圧延用ロールおよびその製造方法ならびに表面処理鋼板の調質圧延方法を提供することを課題とする。また、非常に優れたプレス成形性と良好な塗装後鮮映性とを同時に兼ね備えた表面処理鋼板を提供することを課題とする。
本発明は、上記の目的を達成するために、以下のような特徴を有している。
[1] 表面が、算術平均粗さRaが1〜10μm、算術平均うねりWaが0.01〜0.1μm、1インチ当たりのピーク数PPIが300〜2000であることを特徴とする冷間圧延用ロール。
[2] 表面に、深さ5〜10μm、角度60〜120°のV字状の断面を有する複数の溝が互いに略平行に設けられていることを特徴とする[1]に記載の冷間圧延用ロール。
[3] 表面に、直径10〜40μmの半球状の複数の窪みが間隔5〜20μmで設けられていることを特徴とする[1]に記載の冷間圧延用ロール。
[4] 表面に冷間圧延用ロールの基材よりも硬い皮膜を有することを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一つに記載の冷間圧延用ロール。
[5] 前記皮膜がダイヤモンドライクカーボンであることを特徴とする[4]に記載の冷間圧延用ロール。
[6] 調質圧延ロールであることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか一つに記載の冷間圧延用ロール。
[7] 円筒状のロールの表面に、パルス幅が100フェムト秒〜10ピコ秒の超短パルスレーザを照射する工程を有することを特徴とする[1]〜[6]のいずれか一つに記載の冷間圧延用ロールの製造方法。
[8] [1]〜[6]のいずれか一つに記載の冷間圧延用ロールを用いて、表面処理鋼板に対して伸長率0.1〜2.0%の調質圧延を行うことを特徴とする表面処理鋼板の調質圧延方法。
[9] 表面が、算術平均粗さRaが0.5〜10μm、算術平均うねりWaが0.01〜0.6μm、1インチ当たりのピーク数PPIが300〜2000であることを特徴とする表面処理鋼板。
[10] 表面に、高さ5〜10μm、頂角の角度60〜120°の三角形状の断面を有する複数の筋状の突起が互いに略平行に設けられていることを特徴とする[9]に記載の表面処理鋼板。
[11] 表面に、直径10〜40μmの半球状の複数の突起が間隔5〜20μmで設けられていることを特徴とする[9]に記載の表面処理鋼板。
本発明によると、非常に優れたプレス成形性と良好な塗装後鮮映性とを兼ね備えた表面処理鋼板の製造に好適な調質圧延ロールとして使用できる冷間圧延用ロールを提供することができる。そして本発明の冷間圧延用ロールを用いて調質圧延すると、非常に優れたプレス成形性と良好な塗装後鮮映性とを兼ね備えた表面処理鋼板を得ることができる。
冷間圧延用ロールの一例を示す模式図である。 冷間圧延用ロールの表面例を説明する拡大平面図および拡大断面図である。 冷間圧延用ロールの表面例を説明する拡大平面図および拡大断面図である。 冷間圧延用ロールの表面例を説明する拡大断面図である。 冷間圧延用ロールの表面例を説明する拡大平面図および拡大断面図である。 調質圧延機の一例を示す模式図である。 表面処理鋼板のプレス成形性評価のための摺動試験の模式図である。 表面処理鋼板のプレス成形性を評価した例を示すグラフである。 表面処理鋼板の塗装後鮮鋭性を評価した例を示すグラフである。
本発明の冷間圧延用ロールは、表面が、算術平均粗さRa(以下単に「Ra」とも記載する)が1〜10μm、算術平均うねりWa(以下単に「Wa」とも記載する)が0.01〜0.1μm、1インチ当たりのピーク数PPI(以下単に「PPI」とも記載する)が300〜2000であることを特徴とする。本発明の冷間圧延用ロールは、このように所定の凹凸を表面(外周面)に有するため、例えば表面処理鋼板の調質圧延に用いることにより、非常に優れたプレス成形性と良好な塗装後鮮映性とを兼ね備えた表面処理鋼板を製造することができる。前記Raは1.0〜3.0μmが好ましい。また、Waは0.04〜0.07μmが好ましい。また、PPIが350〜1300が好ましい。
本発明の冷間圧延用ロールは、従来のショットブラスト加工により表面に凹凸が付与されたダルロールや、放電加工により表面に凹凸が付与されたダルロールよりも、超短パルスでのレーザ加工により表面に凹凸が付与されたダルロールであることが好ましい。
ピコ秒(ps)やフェムト秒(fs)での超短パルスレーザ加工(光アブレーション)は、材料を結合構成している分子または原子レベルの結合を直接破壊するため、単なる熱加工では無い。さらに、超短パルスを使用すると、そのレーザが照射した箇所は極めて短時間に除去されるため、熱エネルギーがその材料周囲に広がる時間もなく、その大半が材料の除去に使用される。結果的にこれらが総合的に作用して熱影響層が著しく減少することから、ピコ秒やフェムト秒の超短パルスを用いたレーザ加工は、非常にクリーンな加工であり、材料を変質させないため、厄介な後処理の必要も無い。よって、パルス幅がピコ秒やフェムト秒の超短パルスを用いたレーザ加工では、所定の微細な凹凸を形成することが可能、すなわち、ロール表面をRaが1〜10μm、Waが0.01〜0.1μm且つPPIが300〜2000を満たすようにすることが可能である。また、超短パルスレーザ加工では、凹凸分布を規則的であり均一にすることができる。
一方、ショットブラスト加工により表面に凹凸が付与されたダルロールのRaの範囲は0.5〜3.6μm程度であり、PPIの範囲は150〜500程度である。なお、ショットブラスト加工により表面に凹凸が付与されたダルロールの凹凸分布は、ランダムであり不規則な凹凸である。そして、放電加工により表面に凹凸が付与されたダルロールのRaの範囲は0.5〜7.2μm程度であり、PPIの範囲は100〜600程度である。また、ショットブラスト加工により表面に凹凸が付与されたダルロールの凹凸分布は、ランダムであり不規則な凹凸である。
このように、ピコ秒やフェムト秒の超短パルスを用いたレーザ加工では、ショットブラストや放電加工に比べ、短周期の凹凸を示すRa値やPPI値を高くできプレス成形性の向上が可能となると共に、同時に長周期の凹凸を示すWa値を低くして塗装後鮮映性の向上が可能となる。これは、ショットブラストや放電加工では、Ra値を高くしようとすると、Wa値もPPI値も高くなってしまうが、超短パルスレーザ加工では、テクスチャの模様パターンがミクロンオーダーで自由に設計できるため、Ra値とWa値とPPIを独立的に制御できる。
さらに、従来のダルロールに施されているレーザ加工は、YAGレーザやCOレーザ一などがあるが、これら従来のレーザ加工は加工部に熱影響があるためロール表面上に加工時に発生した残骸や熱で溶けて再凝固した変質部分が発生してしまうため、これら従来のレーザ加工では、本発明のように表面形状がRa:1〜10μm、Wa:0.01〜0.1μmおよびPPI:300〜2000の全て満たす冷間圧延用ロールを製造することは難しい。さらには、ショットブラスト加工、放電加工や、従来のダルロールに施されているレーザ加工では、Ra:1〜10μm、Wa:0.01〜0.1μmおよびPPI:300〜2000の全てを満たし、且つ、規則的で均一なロールを製造することはできなかった。
ここで、Raは、JIS B 0601−1994に規定される算術平均粗さである。
PPIは、SAE911規格で規定されるものであり、単位長(1インチ(2.54cm))あたりの凹凸ピーク数であり、カウントレベルが±0.63μmにおける値である。
Waは、JIS B 0601−1994に規定される算術平均うねりであり、ロールまたは鋼板の表面の凹凸のうち、波長が0.8mm〜8mmなる長周期成分(λc=0.8mm、λf=8mm)を抽出したうねり曲線について求める。
Ra、PPI、Waは、サーフコム1500SD3(東京精密製)を用いて測定することができる。
また、本発明の冷間圧延用ロールは、表面が、上述したようにRa:1〜10μm、Wa:0.01〜0.1μm且つPPI:300〜2000を満たすことに加えて、表面の凹凸が規則的で均一、すなわち、同一形状の溝や窪みが、間隔をあけずに連続して又は同一間隔で、所定の方向に配列していることが好ましい。なお、同一形状や、同一間隔は、完全に同一でなくてもよい。このように表面の凹凸が規則的で均一であるようにすることで、冷間圧延によって鋼板の表面に規則的で均一な凹凸を付与することができ、非常に優れたプレス成形性と良好な塗装後鮮映性を鋼板全体に亘って均一に付与することができる。本発明においては、超短パルスでのレーザ加工で表面に凹凸を付与することにより、ロール表面上に、加工時に発生する残骸や熱で溶けて再凝固した変質部分を実質的に存在しないようにできるため、Ra:1〜10μm、Wa:0.01〜0.1μm且つPPI:300〜2000という微細な凹凸であっても、規則的で均一な凹凸パターンにすることができる。
本発明の冷間圧延用ロールの表面の凹凸の具体例について以下に説明する。
本発明の冷間圧延用ロールは、表面(外周面)に、いずれかの方向に延びる複数の溝が互いに略平行に設けられていてもよく、また、複数の窪みが所定の間隔で設けられていてもよい。
具体的には例えば、本発明の冷間圧延用ロールは、表面(外周面)に、V字状の断面を有する複数の溝が互いに略平行に設けられていてもよい。表面に、V字状の断面を有する複数の溝が互いに略平行に設けられている冷間圧延用ロールを、図1〜図2を用いて説明する。図1は、冷間圧延用ロールの一例を示す模式図である。また、図2は、冷間圧延用ロールの表面例を説明する拡大平面図および拡大断面図であり、図2(a)は図1の冷間圧延用ロールの外周面の拡大平面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図である。
図1に示すように、冷間圧延用ロール10は、円筒形状である。そして、冷間圧延用ロール10の表面(外周面11)には、冷間圧延用ロール10の軸方向に平行に、冷間圧延用ロール10の軸方向の一方の端部からもう一方の端部まで形成された溝が複数設けられている。すなわち、冷間圧延用ロール10の端部から端部まで形成された複数の溝は、冷間圧延用ロール10の軸方向に互いに平行に並んでいる。該複数の溝21は、図2に示すように冷間圧延用ロール10の軸方向に垂直な方向の断面の形状はV字状であり、溝21は、深さdが5〜10μm、角度θが60〜120°である。
このように、表面(外周面)に、断面形状がV字状で、深さd:5〜10μm、角度θ:60〜120°である複数の溝21が互いに略平行に並んでいる冷間圧延用ロールとすることにより、プレス成形時の潤滑油の保油性や摩耗粉の堆積性を向上することができる。また、このように、所定の深さdおよび所定の角度θのV字状の断面を有する溝であるため、規則的で均一な凹凸を表面に有する冷間圧延用ロールとなり、冷間圧延によって鋼板の表面に規則的で均一な凹凸を付与することができる。
図2においては断面がV字状の溝21が間隔をあけずに連続している例を示したが、断面がV字状の溝は、図3に示すように、間隔xをあけて設けられていてもよい。図3は、冷間圧延用ロールの表面例を説明する拡大平面図および拡大断面図であり、図3(a)は冷間圧延用ロールの外周面の拡大平面図であり、図3(b)は図3(a)のB−B線断面図である。図3において、図2と同一の構成には同一の符号を付し、説明は一部省略する。
図3においては、図2と同様に、円筒状の冷間圧延用ロール10の表面(外周面11)には、冷間圧延用ロール10の軸方向に平行に、冷間圧延用ロール10の軸方向の端部から端部まで形成された溝21が、複数設けられ、該複数の溝21は、冷間圧延用ロール10の軸方向に垂直な方向の断面の形状はV字状であり、溝21は、深さdが5〜10μm、角度θが60〜120°である。そして、図3の溝21は、間隔xをあけて設けられており、隣り合う溝21の間には、円筒状のロールの外周面を維持した非溝部22が存在している。溝21の間隔xは20μm以下が好ましい。なお、溝21の間隔xは、隣り合う溝同士の最短距離である。
また、断面がV字状の溝は、例えば図4に示すように、断面が完全なV字の溝でなくてもよい。図4(a)および図4(b)は、それぞれ、冷間圧延用ロールの表面例を説明する拡大断面図であり、冷間圧延用ロール10の軸方向に垂直な方向の拡大断面図である。
なお、上記では、冷間圧延用ロール10の軸方向に平行に溝21が複数設けられている例を記載したが、溝21が設けられる方向は特に限定されず、溝21は、ロールの周方向に沿って設けられていてもよく、また、その他の方向に設けられていてもよい。また、上記では、断面がV字状の溝について記載したが、溝の断面形状は限定されず、例えば、断面が半円状の溝でもよい。
また、本発明の冷間圧延用ロールは、表面に、半球状の窪みが複数設けられていてもよい。表面に、半球状の窪みが複数設けられている冷間圧延用ロールを、図5を用いて説明する。図5は、冷間圧延用ロールの表面例を説明する拡大平面図および拡大断面図であり、図5(a)は図1の冷間圧延用ロールの外周面の拡大平面図であり、図5(b)は図5(a)のC−C線断面図である。
図5においては、円筒状の冷間圧延用ロール10の表面(外周面11)には、複数の窪み31が、冷間圧延用ロール10の表面全体に設けられている。該複数の窪み31は、半球状であり、直径yが10〜40μmであり、間隔zが5〜20μmとなるように設けられている。なお、窪み31の間隔zは、隣り合う窪み同士の最短距離である。
このように、表面(外周面)に、直径10〜40μmの半球状の複数の窪みが間隔5〜20μmで設けられている冷間圧延用ロールとすることにより、プレス成形時の潤滑油の保油性や摩耗粉の堆積性を向上することができ、また、等方性を高くすることができる。また、このように、所定の直径yの半球状の窪みが所定の間隔で並んだ構造であるため、規則的で均一な凹凸を表面に有する冷間圧延用ロールとなり、冷間圧延によって鋼板の表面に規則的で均一な凹凸を付与することができる。
なお、上記半球状の窪みは、深さが球の半径未満である球欠状の窪みを含む。また、上記では、半球状の窪みについて記載したが、窪みの形状は限定されず、例えば、円錐状の窪みでもよい。
また、本発明の冷間圧延用ロールは、表面に冷間圧延用ロールの基材よりも硬い皮膜である硬質皮膜を有するようにしてもよい。表面処理鋼板の調質圧延時に圧延距離が長くなるにつれて、調質圧延ロールとしての冷間圧延用ロールの表面が摩耗し上記所定の範囲を維持できなくなり、その結果、所望の凹凸パターンを表面処理鋼板へ付与できない場合がある。しかしながら、表面に硬質皮膜を有する冷間圧延用ロールとすることにより、摩耗を抑制することができる。硬質皮膜の硬さは、例えば、ビッカース硬度で7000Hv以下である。硬質皮膜の具体例としては、例えば、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等が挙げられる。硬質皮膜の厚さは、例えば1〜3μmである。硬質皮膜の厚さが1〜3μmであれば、冷間圧延用ロールの基材に設けた上記所定の凹凸に対して十分に厚みが薄いため、硬質皮膜の形成により上記所定の凹凸は目つぶれすることなく、所定の凹凸を冷間圧延用ロール表面に維持できる。具体的には、例えば、ロール表面の硬度は冷間工具鋼の90Hs(ビッカース硬度820Hv)程度が一般的であるが、ロールの表面に膜厚1〜3μm程度のDLC(ダイヤモンドライクカーボン)の硬質皮膜を設けておけば、テクスチャ面はビッカース硬度1000Hv〜7000Hvの硬質皮膜で覆われるため、圧延距離による摩耗の可能性は無い。なお、ビッカース硬度は、ビッカース硬度計を用いて測定することができる。
このような本発明の冷間圧延用ロールは、上述したように、超短パルスでのレーザ加工で表面に凹凸を付与することにより製造することができる。すなわち、本発明の冷間圧延用ロールの製造方法は、円筒状のロールの表面に、パルス幅が100フェムト秒〜10ピコ秒の超短パルスレーザを照射する工程を有することを特徴とする。また、表面に硬質皮膜を有する冷間圧延用ロールを製造する場合は、超短パルスレーザを照射する工程の後に、気相成長法等により硬質被膜を表面に形成すればよい。
上記本発明の冷間圧延用ロールは表面処理鋼板の調質圧延に好適に用いることができる。すなわち、本発明の表面処理鋼板の調質圧延方法(以下単に「本発明の調質圧延方法」とも称する)は、本発明の冷間圧延用ロールを用いて、表面処理鋼板に対して伸長率0.1〜2.0%の調質圧延を行うことを特徴とする。
調質圧延とは、硬度調整などを目的として鋼板に施される伸長率の小さい冷間圧延である。調質圧延の伸長率は例えば0.1〜2.0%である。
そして、本発明の調質圧延方法では、表面処理鋼板を調質圧延の対象とする。表面処理鋼板とは、防食性を高めるために表面にめっき処理等を施した鋼板であり、具体例としては亜鉛めっき鋼板、錫めっき鋼板、アルミめっき鋼板、及び複数金属による合金めっき鋼板等を挙げることができる。
このようなめっき等の表面処理が施された表面処理鋼板を、本発明の冷間圧延用ロールを用いて調質圧延する。具体的には、例えば、調質圧延機の一例を示す模式図である図6に示すように、表面処理鋼板101を、スプレーノズル102a及び102bから潤滑油を塗布しウェット状態とした後に、もしくは、潤滑油を塗布せずにドライ状態として、調質圧延機に供給し、上下一対のワークロール103a及び103bによって挟圧することで、伸長率0.1〜2.0%の調質圧延を施す。なお、図6の矢印は表面処理鋼板101の通板方向である。そして、本発明の調質圧延方法においては、ワークロール103aおよび103bとして、上記本発明の冷間圧延用ロール10を用いる。本発明の冷間圧延用ロール10は、表面に所定の凹凸を有するため、調質圧延時に、該冷間圧延用ロールの所定の凹凸に応じた凹凸を表面処理鋼板に付与(転写)することができ、調質圧延後の表面処理鋼板を非常に優れたプレス成形性と良好な塗装後鮮映性とを兼ね備えたものとすることができる。
本発明の冷間圧延用ロール10を用いて表面処理鋼板を圧延することで、該冷間圧延用ロール10表面の所定の凹凸に応じた凹凸が表面に付与(転写)され、表面が、算術平均粗さRaが0.5〜10μm、算術平均うねりWaが0.01〜0.6μm、1インチ当たりのピーク数PPIが300〜2000である本発明の表面処理鋼板が得られる。また、本発明の表面処理鋼板は、表面の凹凸が規則的で均一である。これにより、非常に優れたプレス成形性と良好な塗装後鮮映性を本発明の表面処理鋼板の全体に亘って均一に付与することができる。本発明の表面処理鋼板表面のRaは0.8〜5μmが好ましい。Waは0.1〜0.6μmが好ましい。PPIは400〜1500が好ましい。
本発明の表面処理鋼板の表面の凹凸の具体例について以下に説明する。例えば、図2に示した本発明の冷間圧延用ロールを用いて表面処理鋼板を圧延することで、前記冷間圧延用ロール表面の凹凸に応じた凹凸が表面に付与(転写)され、表面に、高さ5〜10μm、頂角の角度60〜120°の三角形状の断面を有する複数の筋状の突起が互いに略平行に設けられた表面処理鋼板が得られる。前記複数の筋状の突起は、表面処理鋼板の幅方向に平行に、かつ、幅方向の一方の端部から他方の端部まで形成される。なお、図3に示した本発明の冷間圧延用ロールを用いると、当該冷間圧延用ロール表面の凹凸に応じて、前記複数の筋状の突起が間隔xをあけて形成される。さらに前記複数の筋状の突起の断面は、図4(a)、(b)に示した本発明の冷間圧延用ロール表面の凹凸に対応するように、完全な三角形でなくてもよい。また、前記複数の筋状の突起が形成される方向は、特に限定されず、表面処理鋼板の長手方向に平行に形成されてもよいし、その他の方向に形成されてもよい。また、前記複数の筋状の突起の断面形状は、特に限定されず、例えば、半円状等であってもよい。
また、図5に示した本発明の冷間圧延用ロールを用いて表面処理鋼板を圧延することで、前記冷間圧延用ロール表面の凹凸に応じた凹凸が表面に付与(転写)され、表面に、直径10〜40μmの半球状の複数の突起が間隔5〜20μmで設けられた表面処理鋼板が得られる。なお、前記半球状の突起は、高さが球の半径未満である球欠状の突起を含む。また、前記複数の突起の形状は、特に限定されず、例えば、円錐状であってもよい。
本発明の表面処理鋼板は、表面に、上記のような凹凸が規則的で均一に形成されている。これにより、非常に優れたプレス成形性と良好な塗装後鮮映性とを兼ね備え、前記プレス成形性と塗装後鮮映性とを表面処理鋼板の全体に亘って均一に得ることができる。
なお、本発明の表面処理鋼板は、プレス成形や塗装等を施されて、自動車用の外板や電化製品等として好適に使用される。
また、上記では、本発明の冷間圧延用ロールを表面処理鋼板の調質圧延に用いた例について記載したが、本発明の冷間圧延用ロールは、その他の冷間圧延に用いてもよい。例えば、表面処理が施されていない鋼板の調質圧延に用いてもよく、また、調質圧延以外の冷間圧延に用いてもよい。
以下に、本発明の更なる理解のために実施例を用いて説明するが、実施例はなんら本発明を限定するものではない。
図6に示すような実験用の圧延機で調質圧延を行なった。圧延対象材として、冷延鋼板を溶融亜鉛めっき処理した後の状態であって調質圧延が施されていない表面処理鋼板を用いた。また、調質圧延ロールとして、直径が500mmで、材質が冷間工具鋼SUJ2(JIS G4805)の円筒状のロール外周面に、凹凸を付与する加工を行なったものを用いた。具体的には、比較例1ではショットブラストでロール外周面全体に凹凸を付与したロール、比較例2では放電加工でロール外周面全体に凹凸を付与したロールを、調質圧延ロールとして用いた。また、実施例1では、パルス幅180〜190fsの超短パルスレーザ加工で、ロール外周面に、ロールの軸方向に平行に、ロールの軸方向の一方の端部からもう一方の端部まで形成され、ロールの軸方向に垂直な方向の断面の形状はV字状であり、深さdが6μm、角度θが118度の複数の溝を、間隔をあけずに連続して、ロール外周面全体に設けたロールを、調質圧延ロールとして用いた。実施例2では、パルス幅180〜190fsの超短パルスレーザ加工で、ロール外周面に、直径yが40μmの半球状の窪みを間隔z20μmでロール外周面全体に設けたロールを、調質圧延ロールとして用いた。各調質圧延ロールについて、Ra、PPI、Waを、上述の測定方法でそれぞれ測定した。V字状の溝を設けた実施例1ではPPIはV字状の溝を設けた方向に垂直な方向(図2のA−A線)に測定し、半球状の窪みを設けた実施例2ではPPIは窪みを通る方向(図5のC−C線)に測定した。結果を表1に示す。尚、調質圧延機の直前では、鋼板の表裏面に水潤滑を噴霧し、調質圧延機で伸長率1%の冷間圧延を行った。
また、調質圧延後の表面処理鋼板のRa、PPI、Waを、上述の測定方法でそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜2の調質圧延ロールは、Raが1〜10μm、Waが0.01〜0.1μm且つPPIが300〜2000であった。具体的には、実施例1では、Raが1.72μm、Waが0.0467μm、PPIが1244であり、実施例2では、Raが2.75μm、Wa0.0596μm、PPIが406であった。また、実施例1〜2の凹凸分布は規則的で均一であった。
一方、表1に示すように、ショットブラストの比較例1ではRaが1.76μm、Waが0.98μm、PPIが229であり、放電加工の比較例2ではRaが1.79μm、Waが1.06μm、PPIが203であった。また、比較例1〜2の凹凸分布はランダムで不規則であった。
そして、調質圧延した後の表面処理鋼板は、実施例1では、Raが0.99μm、Waが0.12μm、PPIが1016であり、実施例2では、Raが2.12μm、Waが0.56μm、PPIが406であった。また、実施例1〜2の表面処理鋼板の凹凸分布は、規則的で均一であった。一方、比較例1では、Raが1.10μm、Waが1.57μm、PPIが177であり、比較例2では、Raが1.31μm、Waが0.89μm、PPIが203であった。また、比較例1〜2の表面処理鋼板の凹凸分布は、ランダムで不規則であった。
さらに、調質圧延後の表面処理鋼板のプレス成形性の評価として摺動試験を図7に示すような試験機で試験した。摺動試験は、曲率半径が20mmRの上下押付片に押付力Pを加え、調質圧延後の表面処理鋼板から採取した幅20mm、長さ300mmの試験片を矢印方向に引抜き、そのときの引抜力Dを測定するものである。試験片の引抜き速度は100mm/sec、移動距離は80mm、面圧は300MPaである。40℃における粘度が16.3cStのプレス油を試験片に塗布して引抜きを行った。摩擦係数μを、μ=引抜力/(2×押付力)によって求めた。結果を図8に示す。調質圧延後の表面処理鋼板は、比較例1では摩擦係数0.16であり、比較例2では摩擦係数0.15であり、本発明例の実施例1では摩擦係数0.11、実施例2では摩擦係数0.12であった。
また、塗装後鮮映性は、調質圧延後の表面処理鋼板に、リン酸塩処理、電着塗装(20μm)、中塗り塗装(35μm)、上塗り塗装(35μm)、クリアー塗装(25μm)を順に施して作製した塗装板のNSIC値を、写像鮮映度計(スガ試験機製HA-NSIC)を用いて測定することで評価した。NSIC値は黒板研磨ガラスを100とし、その値が100に近いほど良好な鮮映性と評価できる。結果を図9に示す。調質圧延後の表面処理鋼板は、比較例1ではNSIC値28であり、比較例2ではNSIC値41であり、本発明例の実施例1ではNSIC値75であり、実施例2ではNSIC値52であった。
このように、実施例1〜2は、比較例1〜2と比べて、Raが同程度又は大きくPPIが顕著に大きいことから、プレス成形性については実施例1〜2は非常に優れていることが分かる。また、実施例1〜2は、比較例1〜2と比べて、Waが顕著に小さいことから、塗装後鮮映性についても実施例1〜2は非常に優れていることが分かる。したがって、実施例1〜2は、非常に優れたプレス成形性と塗装後鮮映性の向上を両立可能となったと言える。
また、実施例1および実施例2と同様にして作成した各調質圧延ロールの表面に、DLC硬質皮膜を生成させて得られたロールを調質圧延ロールとして用いて、圧延距離3kmの実操業試験を実施したところ、DLC硬質皮膜により、表面の凹凸は摩耗せずに、調質圧延前の凹凸を維持していることが確認された。一方、実施例1〜2のDLC硬質皮膜を有さない調質圧延ロールを用いて、圧延距離1kmの実操業試験を実施したところ、調質圧延に問題がない程度ではあるが、圧延距離1km付近で凹凸の初期摩耗が生じた。
10 冷間圧延用ロール
11 外周面
21 溝
22 非溝部
31 窪み
101 表面処理鋼板
102a、102b スプレーノズル
103a、103b ワークロール

Claims (7)

  1. 表面が、算術平均粗さRaが1〜10μm、算術平均うねりWaが0.01〜0.1μm、1インチ当たりのピーク数PPIが300〜2000であり、
    表面に、深さ5〜10μm、角度60〜120°のV字状の断面を有する複数の溝が互いに略平行に規則的で均一に設けられていることを特徴とする冷間圧延用ロール。
  2. 表面に冷間圧延用ロールの基材よりも硬い皮膜を有することを特徴とする請求項1に記載の冷間圧延用ロール。
  3. 前記皮膜がダイヤモンドライクカーボンであることを特徴とする請求項に記載の冷間圧延用ロール。
  4. 調質圧延ロールであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の冷間圧延用ロール。
  5. 円筒状のロールの表面に、パルス幅が100フェムト秒〜10ピコ秒の超短パルスレーザを照射する工程を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の冷間圧延用ロールの製造方法。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の冷間圧延用ロールを用いて、表面処理鋼板に対して伸長率0.1〜2.0%の調質圧延を行うことを特徴とする表面処理鋼板の調質圧延方法。
  7. 表面が、算術平均粗さRaが0.5〜10μm、算術平均うねりWaが0.01〜0.6μm、1インチ当たりのピーク数PPIが300〜2000であり、
    表面に、高さ5〜10μm、頂角の角度60〜120°の三角形状の断面を有する複数の筋状の突起が互いに略平行に規則的で均一に設けられていることを特徴とする表面処理鋼板。
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