JP6624021B2 - 車載電池パック - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車や電気自動車などに搭載される車載電池パックに関する。
電気自動車やハイブリッド自動車には、駆動用モータの電源として電池パックが搭載されている。この電池パックは車両本体の下部やラゲッジに配置されることがある。
ところで、車両衝突時には、車両本体を構成するフレームに衝撃が加わってフレームが変形し、この変形したフレームが電池パックに干渉して電池パックが損傷する可能性がある。このため、フレームの所定位置に、他の部分よりも強度が低い低強度部を設けて、フレームに衝撃が加わったときに、この低強度部を積極的に変形させることによって、フレームが電池パックに干渉することを抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−150927号公報
特許文献1に記載の技術では、車両衝突時にフレームが電池パックに干渉することを抑制できる。しかし、車両衝突時には、電池パックに車両衝突時の慣性力が作用する。電池パックは、多数の電池セルを積層して構成された電池スタックと、この電池スタックを収容するケーシングとを備えている。電池スタックに車両衝突時の慣性力が作用すると、電池スタックが撓んで湾曲することがあり、電池スタックがケーシングの側壁に衝突する可能性がある。
特に、電池スタックの電池セルの積載方向が車幅方向に平行である場合に、車両が前方衝突すると、車両前後方向の慣性力が電池スタックに作用し、電池スタックは、車両前後方向に向かって弓なりに湾曲変形して、ケーシングの側壁に衝突する可能性がある。慣性力による電池スタックのケーシングの側壁への衝突現象について、図9、10を参照して説明する。電池スタック100は、図9に示すように、多数の角型の電池セル102が積層されて構成される。電池スタック100の積層方向両端には、一対のエンドプレート104が設けられている。また、電池スタック100の上部には2本の拘束バンド106が積層方向(車幅方向)Xに沿って配置されている。図示されていないが、電池スタック100の下部にも2本の拘束バンドが配置されている。これら4本の拘束バンドの両端は、それぞれ、一対のエンドプレート104に固定されている。各拘束バンド106は、積層された多数の電池セル102に対して圧縮荷重を作用させて、電池スタック100を一体の構造物としている。
各エンドプレートの下部には、2つの取付部108が形成されている。電池スタック100は、図9に示すように、両端のエンドプレート104の合計4つの取付部108によって、ケーシング110内に収容固定される。詳しくは、ケーシング110は、一対の側壁112a,112bと、ケーシング110の長手方向両端において側壁112a,112bの各下部に連結された底フレーム114a,114bとを備える。そして、電池スタック100は、両端のエンドプレート104の取付部108がケーシング110の底フレーム114a,114bにボルト等によって固定される。
このようにケーシング110内に収容固定された電池スタック100は、両端がケーシング110に固定されているが、それ以外はケーシング110に対して浮いた状態になっている。そのため、図10に示すように、車両衝突時に電池スタック100に慣性力が作用した場合、エンドプレート104の取付部108に外力が作用することで、電池スタック100がスタック反力(またはスタック慣性力)によって破線で示すように湾曲した状態に撓む。その結果、ケーシング110の側壁112aに電池スタック100が衝突干渉して電池セル102が破損する可能性がある。
そこで、本発明では、電池パックに衝突による慣性力が作用したときに、電池スタックがケーシング側壁に衝突干渉することを抑制する車載電池パックを提供することを目的とする。
本発明に係る車載電池パックは、車両のラゲッジに搭載された車載電池パックであって、各電池セル間にスペーサ部材を挟んで複数の電池セルが車幅方向に積層されている電池群と、前記スペーサ部材の下面を保持して複数の前記電池セルを前記車幅方向に拘束する拘束バンドとを含む電池スタックと、前記スペーサ部材によって前記各電池セル間に形成された冷却通路に冷却空気を供給する、前記電池スタックの下方に配設された吸気部材と、前記電池スタック及び前記吸気部材を収容するケーシングであって、前記電池セルの前記車幅方向に沿って前記電池スタックの両側に配置される一対の側壁、前記一対の側壁の各下部に固定される底部、および、前記一対の側壁の上部に固定される天井部を少なくとも含み、前記電池スタックの前記車幅方向両端部が前記底部に固定されているケーシングと、前記電池スタックと前記吸気部材との間であって、かつ、前記拘束バンドと前記側壁との間に介在され、前記吸気部材と一体に形成された介在部材とを備え、前記介在部材は、前記吸気部材の車両前方向、かつ、車幅方向中央領域に設けられ、前記車両前方向において、前記電池スタックの側面よりも前記ケーシングの側壁に近接するように延出された前側介在部材と、前記吸気部材の車両後方向、かつ、少なくとも前記車幅方向中央領域に設けられ、前記車両後方向において、前記電池スタックの側面よりも前記ケーシングの側壁に近接するように延出された後側介在部材とを備え、前記前側介在部材の前記車幅方向の長さより、前記後側介在部材の前記車幅方向の長さが長いことを特徴とする。
本発明によれば、車両衝突時に、電池パックに衝突による慣性力が作用しても、電池スタックのケーシング側壁への衝突干渉を抑制できる。
本発明の一実施形態である車載電池パックの断面図である。 図1中のA−A断面図である。 図1の電池パックに含まれる下側吸気トレイを示す斜視図である。 図1の電池パックに含まれる上側吸気トレイを示す斜視図である。 電池パックを各電池スタックのスペーサ部材の位置で切断した断面を示す図である。 図1中のB−B断面図である。 図1の電池パックの下部の部分拡大図であり、(A)は車両衝突時の慣性力により電池スタックが車両後方に撓んだ状態を示し、(B)は反動により電池スタックが車両前方に撓んだ状態を示す。 波板部の有無における電池スタックの撓み量を示す特性図である。 電池スタックの斜視図である。 従来の電池パックの一例を示す図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの構成を適宜組み合わせて用いることは当初から想定されている。
以下においては、2つの電池スタックが上下2段でケーシング内に収容固定されている車載電池パックについて説明するが、本発明は1つの電池スタックがケーシング内に収容固定された車載電池パックに適用されてもよい。
図1は、本発明の一実施形態である車載電池パック(以下、単に「電池パック」という。)10の断面図である。図1には、電池パック10における電池セルの積層方向(紙面奥行方向)が車両の幅方向に沿って搭載されたときの車両上下方向および車両前後方向が矢印で示されている。また、図2には、車両の上方向および右方向が矢印で示されている。
電池パック10は、ハイブリッド自動車や電気自動車などに搭載されて、走行用動力を出力するモータに電力供給する電源として用いることができる。電池パック10は、車両後部に設けられるラゲッジ(またはトランク)に設置されている。
電池パック10は、上下2段に配置された電池スタック12,14と、電池スタック12,14を収容するケーシング50とを備える。電池スタック12,14は、同一の構成を有する。そのため、下記では、下段に配置された電池スタック12を例に説明し、上段の電池スタック14についての詳細な説明を省略する。
図2に示すように、電池スタック12は、多数の電池セル18が一方向に積層されて構成されている。本実施形態では、電池セル18は、例えば、扁平角形のリチウムイオン電池が好適に用いられる。以下において、電池セル18が積層される方向を積層方向Xという。
図1及び図2に示すように、各電池セル18間には、スペーサ部材20が挟まれた状態で設けられている。スペーサ部材20は、例えば、絶縁性の樹脂部材によって好適に形成される。スペーサ部材20は、各電池セル18間を電気的に絶縁するとともに、各電池セル18間に冷却通路22(図5参照)を形成するものである。また、電池スタック12の両側面には、スペーサ部材20の冷却通路22から冷却空気を排気するための排気口または開口が形成されている。
図1に示すように、スペーサ部材20の上部および下部には、それぞれ、一対のバンド挿通部(突部)24が突出して一体に形成されている。一対のバンド挿通部24は、所定間隔をおいて設けられている。また、バンド挿通部24の内部には、拘束バンド30を挿通するための空間が形成されている。
図2に示すように、電池スタック12の積層方向Xの両端には、例えば金属板等で形成された一対のエンドプレート26が配置されている。各エンドプレート26は、その下部に、略L字状に曲がって形成された2つの取付部27を有する。取付部27には、ボルト挿通孔が形成されている。
拘束バンド30は、例えば、長尺帯状をなす金属板で構成される。拘束バンド30は、スペーサ部材20を間に挟んだ状態で積層された多数の電池セル18を一対のエンドプレート26で押圧または拘束して一体化するものである。拘束バンド30は、スペーサ部材20の上部および下部に形成されたバンド挿通部24を貫いて挿通され、両端部がエンドプレート26に例えば溶接等によって固定される。これにより、電池パック10が一体の構造物として構成される。
電池スタック12の上方には、機器設置プレート32が配置されている。機器設置プレート32の長手方向(積層方向X)の両端は、エンドプレート26の上部にそれぞれ固定されている。これにより、機器設置プレート32の上面には、機器42が例えばねじ留め等によって設置されている。機器42としては、電池スタック12の電圧を検出する電圧センサ、電池スタック12の電流を検出する電流センサ、電池スタック12の温度を検出する温度センサ、これらセンサからの情報に基づき電池スタック12の状態を監視する制御装置等がある。
次に、電池スタック12,14を収容するケーシング50について説明する。図1に示すように、ケーシング50は、電池スタック12,14の車両前後方向両側に電池セル18の積層方向Xに沿って配置される一対の側壁52a,52b、両側壁52a,52bの下部に固定される底部54、および、両側壁52a,52bの上部に固定される天井部56を含む。
また、図2に示すように、ケーシング50は、電池スタック12,14の積層方向Xの両端に対向する一対の端壁58a,58bをさらに含む。両端壁58a,58bは、下部と上部が底部54及び天井部56に固定されるとともに、車両前後方向の端縁部が両側壁52a,52bに固定されている。このようにしてケーシング50は、一対の側壁52a,52b、底部54、天井部56及び一対の端壁58a,58bによって、略直方体状の筐体として構成される。
図1に示すように、一対の側壁52a,52bは、例えばアルミニウム合金等の金属材料からなる中空構造の板材によって構成されて、強度および剛性が確保されている。これにより、車両前後方向に対向する側壁52a,52bに車両衝突による衝突外力が作用した場合でも、側壁52a,52bが変形しにくく、内部に収容された電池スタック12,14を有効に保護することができる。
図2に示すように、ケーシング50の端壁58a,58bは、ケーシング50の内側に突出する底端部フレーム60および上側端部フレーム62を有する。底端部フレーム60には、下段の電池スタック12の両端部がエンドプレート26の取付部27を介して固定されている。上側端部フレーム62には、上段の電池スタック14の両端部がエンドプレート26の取付部27を介して固定されている。
また、ケーシング50は、図1及び図2に示すように、電池スタック12,14の積層方向中央に対応する位置に、底中央フレーム64及び上側中央フレーム66を有する。底中央フレーム64及び上側中央フレーム66の両端部は、一対の側壁52a,52bの内壁にそれぞれ固定されている。このように底中央フレーム64及び上側中央フレーム66によって一対の側壁52a,52bが連結されることで、ケーシング50の強度が向上する。ここで、底中央フレーム64は、底端部フレーム60とともに、下段の電池スタック12についての底部54を構成する。また、上側中央フレーム66は、上側端部フレーム62とともに、上段の電池スタック14についての底部を構成する。
次に、図1及び図2に加えて、図3及び図4を参照して、本実施形態の電池パック10における吸気トレイ(吸気部材)について説明する。図3は、電池パック10に含まれる下側吸気トレイ70aを示す斜視図である。図4は、電池パック10に含まれる上側吸気トレイ70bを示す斜視図である。また、図5は、電池パック10を電池スタック12,14のスペーサ部材20の位置で切断した断面を示す図である。さらに、図6は、図1中のB−B断面図である。
まず、下側吸気トレイ70aについて説明する。図1に示すように、下側吸気トレイ70aは、下段の電池スタック12とケーシング50の底部54との間に配置されている。
下側吸気トレイ70aは、図3に示すように、矩形筒状をなすダクト部72と、ダクト部72と一体に形成されている流路形成部76と、流路形成部76の車両前後方向に一体に形成されている介在部材としての一対の支持部74(前側介在部材)及び波板部78(後側介在部材)とを有する。下側吸気トレイ70aは、例えば、樹脂材料によって一体に形成することができる。
ダクト部72は、電池スタック12の積層方向Xの中央に対応して設けられている。ダクト部72は、電池パック10が組み立てられたとき、図5に示すように、一方の側壁である側壁52aから車両前方側に突出して配置され、ダクト部材68の下端部が接続される。これにより、電池パック10の外側から冷却空気が電池パック10内に送り込まれて、下段の電池スタック12に供給される。
図3に示すように、支持部74は、ダクト部72を挟んで流路形成部76に一体に設けられている。支持部74は、内部が空間である直方体形状に形成され、上方に突出している。支持部74の内部には、支持部74の強度を保つために十字状の板部材が設けられている。このように、支持部74の内部を空間として、十字状の板部材により補強することにより、樹脂材料の使用量を低減しながら支持部74の強度を保つことができる。
図1、7に示すように、支持部74の車両前方側の端部74a(図7参照)は、電池スタック12の側面よりもケーシング50の側壁52aに近接するように延出している。具体的には、支持部74の車両前方側の端部74aと側壁52aとの間の隙間は例えば2mmに設定され、電池スタック12と側壁52aとの間の隙間は例えば7mmに設定されている。このように支持部74の車両前方側の端部74aを電池スタック12よりも側壁52aに近接して延出したことで、車両衝突時に電池スタック12が車両前方に向かって撓んだとき、支持部74の車両前方側の端部74aが、電池スタック12よりも先にケーシング50の側壁52aに接触する。したがって、電池スタック12とケーシング50の側壁52aとが衝突して電池セル18が破損することを抑制できる。なお、電池スタック12が撓んだときの電池セル18の破損抑制動作については後述する。
また、支持部74は、図2に示すように、その下面が底中央フレーム64上に載って支持されている。支持部74の上面は、図1及び図2に示すように、電池スタック12の積層方向中央領域であって車両前方側の下面に当接している。これにより、支持部74は、両端部のエンドプレート26が底端部フレーム60に固定された電池スタック12の中央領域を押し上げるように突っ張った状態で支持する着座部となっている。
図3に示すように、下側吸気トレイ70aの流路形成部76は、電池スタック12の積層方向Xに沿って略長方形状に延伸している。流路形成部76の上面には、ダクト部72から送り込まれた冷却空気を積層方向両側へ分岐させて流すための溝77が形成されている。
流路形成部76は、図1に示すように、電池スタック12の下面から突出する一対のバンド挿通部24の間の空間の下方を閉じるように配置される。これにより、電池スタック12の下面と、一対のバンド挿通部24と、流路形成部76とによって、吸気チャンバ25が区画形成される。
図3に示すように、流路形成部76の両端下面には、位置決めピン71が下方に突出して形成されている。位置決めピン71は、下側吸気トレイ70aがケーシング50の底部54に組付けられるとき、底端部フレーム60に形成された位置決め孔(図示せず)に挿入される。これにより、下側吸気トレイ70aが正確に位置決めされて組み付けられる。その後、下段の電池スタック12が下側吸気トレイ70a上に載置されて両端が底端部フレーム60に固定されると、下側吸気トレイ70aは電池スタック12と底部54とに挟持されて固定される。
図5に示すように、ダクト部72から送り込まれた冷却空気は、吸気チャンバ25を介して各電池セル18間にあるスペーサ部材20によって形成された冷却通路22を略T字状に流れる。これにより、電池スタック12を構成する各電池セル18が所定の温度範囲となるように冷却される。そして、冷却空気は、電池スタック12の車両前後方向の側面から排気され、ケーシング50に設けられた隙間や開口を介して電池パック10外に放出される。
図3を再び参照すると、流路形成部76と一体に形成されている波板部78は、電池スタック12の積層方向Xに沿って延伸して形成され、電池スタック12と略同じ長さを有している。すなわち、支持部74がダクト部72の両側にのみ設けられているのに対して、波板部78は電池スタック12と略同じ長さを有しており、積層方向Xにおいて、波板部78は支持部74の長さよりも長く設定されている。
波板部78は、図6に示すように、略台形状の凸状屈曲部79a,79b,79cが連続する波板状に形成されている。このように波板部78を形成することで、樹脂材料の使用量を低減しながら波板部78の強度を増すことができる。ただし、波板部78に代えて、所定の強度が確保できる厚みを有する平板部等を介在部材としてもよい。
図6に示すように、波板部78を構成する凸状屈曲部のうち、電池スタック12の積層方向中央領域に位置する複数の凸状屈曲部79aは、その下面が底中央フレーム64上に載って支持されている。そして、これらの凸状屈曲部79aの上面は、電池スタック12の積層方向中央領域であって車両後方側の下面に当接している。これにより、凸状屈曲部79aは、電池スタック12の積層方向中央領域を押し上げた状態で支持する着座部となっている。底中央フレーム64に載っている凸状屈曲部79aの間に位置する凸状屈曲部79bは、下面が底中央フレーム64上に載ってはいないが、その上面は電池スタック12の下面に当接している。これに対し、凸状屈曲部79aよりも電池スタック12の積層方向端部側に位置する凸状屈曲部79cは、電池スタック12の下面に対して離間している。
このように波板部78が電池スタック12の積層方向中央領域を支持する着座部を有することで、電池スタック12は、上述した下側吸気トレイ70aの支持部74と共に波板部78の凸状屈曲部79aによって、両端部のエンドプレート26が底端部フレーム60に固定された電池スタック12の中央領域を押し上げるように突っ張った状態で支持される。
この場合、本実施形態の電池パック10では、電池スタック12の下面のうち車両前方側の端部に支持部74が当接しており、車両後方側の端部に波板部78の凸状屈曲部79aが当接している。このように積層方向Xと直交する方向に間隔を空けて配置された支持部74および凸状屈曲部79aによって電池スタック12が支持されることで、電池スタック12がねじれ方向(図9参照)に変位するのを効果的に抑制することができる。
また、図1に示すように、波板部78は、電池スタック12の下面とケーシング50の底部54との間であって、かつ、電池スタック12の下面に突出する車両後方側のバンド挿通部24とケーシング50の側壁52bとの間に介在して配置されている。このように波板部78が介在されていることで、電池スタック12の積層方向中央領域が車両前後方向に撓んだり振動したりするのを効果的に抑制できる。
さらに、図1、7に示すように、波板部78の車両後方側の端部78a(図7参照)は、電池スタック12の側面よりもケーシング50の側壁52bに近接するように延出している。具体的には、波板部78の車両後方側の端部78aと側壁52bとの間の隙間は例えば2mmに設定され、電池スタック12と側壁52bとの間の隙間は例えば7mmに設定されている。このように波板部78の車両後方側の端部78aを電池スタック12よりも側壁52bに近接して延出したことで、車両衝突時に電池スタック12が車両前方に向かって撓んだとき、波板部78の車両後方側の端部78aが、電池スタック12よりも先にケーシング50の側壁52bに接触する。したがって、電池スタック12とケーシング50の側壁52bとが衝突して電池セル18が破損することを抑制できる。なお、電池スタック12が撓んだときの電池セル18の破損抑制動作については後述する。
他方、図1及び図2に示すように、上側吸気トレイ70bは、上段の電池スタック14に冷却空気を供給するための吸気部材である。上側吸気トレイ70bは、積層方向両端が電池スタック14のエンドプレート26と上側端部フレーム62とに挟持されて固定され、積層方向中央領域では電池スタック14と上側中央フレーム66との間に支持部74及び波板部78の凸状屈曲部79aが挟持されて固定される。
図5に示すように、上側吸気トレイ70bのダクト部72は、側壁52aの内側に位置し、ダクト部材68の上端部がケーシング50に挿入されて連結される点で、下側吸気トレイ70aと相違する。上側吸気トレイ70bの他の構成は、上述した下側吸気トレイ70aと同様であるため、同一構成には同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
また、図5に示すように、下段の電池スタック12の積層方向中央領域に対応する位置に、例えばゴム、ウレタンフォーム、ばね等で構成される2つの弾性部材38が設けられている。弾性部材38は、機器設置プレート32の上面に形成された凹部36内にそれぞれ配置されて、上側中央フレーム66との間に挟まれている。機器設置プレート32の凹部36の下面は、電池スタック12の上面に突出する2つのバンド挿通部24にそれぞれ当接している。これにより、電池スタック12は、弾性部材38によってバンド挿通部24を介して下方に押圧されている。このことは、上段の電池スタック14についても同様である。すなわち、電池スタック14は、機器設置プレート32と上側中央フレーム67との間に挟まれて設けられた弾性部材38によって、バンド挿通部24を介して下方に押圧されている。
次に、図7を参照して、電池スタック12が撓んだときの電池セル18の破損抑制動作について説明する。図7(A)に示すように、車両衝突時に電池スタック12に慣性力が矢印F1方向に作用した場合、電池スタック12が車両後方に湾曲して撓むことによって車両後方側の拘束バンド30も同様に撓む。車両後方側の拘束バンド30が撓むことによって、波板部78の端部78aがケーシング50の側壁52bに向かって押し出されて、波板部78の端部78aがケーシング50の側壁52bに接触する。そして、波板部78は、十分な強度を有しているので座屈することなく、車両後方側の拘束バンド30とケーシング50の側壁52bとの間で慣性力を受け止める。すなわち、波板部78が車両後方側の拘束バンド30とケーシング50の側壁52bとの間で挟まれることによって、電池スタック12がケーシング50の側壁52bに衝突して電池セル18が破損するのを抑制できる。換言すれば、波板部78は、電池スタック12がケーシング50の側壁52bに衝突することを抑制するストッパとして機能する。
また、波板部78は、電池スタック12と略同じ長さを有しているので、拘束バンド30とケーシング50の側壁52bとの間で挟まれたときに、慣性力による荷重を分散させることができ、波板部78の一部分への集中荷重を避けることができる。
その後、図7(B)に示すように、電池スタック12は、反動による力によって図7(B)において矢印F2方向に向かって湾曲して撓む。このときの撓み量は、矢印F1方向への撓み量に比べて小さいが、この電池スタック12の撓みによっても車両前方側の拘束バンド30が撓み、支持部74がケーシング50の側壁52aに向かって押し出されて、支持部74の車両前方側の端部74aがケーシング50の側壁52aに接触する。そして、支持部74も十分な強度を有しているので座屈することなく、車両前方側の拘束バンド30とケーシング50の側壁52aとの間で反動力を受け止める。すなわち、支持部74が車両前方側の拘束バンド30とケーシング50の側壁52bとの間で挟まれることによって、電池スタック12がケーシング50の側壁52aに衝突して電池セル18が破損するのを抑制できる。換言すれば、支持部74は、電池スタック12がケーシング50の側壁52aに衝突することを抑制するストッパとして機能する。
また、反動による力は慣性力よりも小さいので、支持部74を電池スタック12の積層方向Xの中央領域にのみ設けることで、反動力を受け止めることができ、樹脂材料の使用量を低減することができる。
図8に車両衝突時の慣性力により電池スタック12,100に作用する加速度と、電池スタック12,100の撓み量との関係を示す。図8において、特性T1は、図9、10における電池スタック100の撓み量を示し、特性T2は、本実施形態における電池スタック12の撓み量を示す。また、符号Dは、特性T1,T2の撓み量の最大差を示し、特性T2は特性T1の約1/4まで撓み量を低減することができる。このように、本実施形態による構成を適用することによって、電池スタック12の撓み量を大幅に低減することができる。
上述したように、電池スタック12と略同じ長さの波板部78が、車両後方側の拘束バンド30とケーシング50の側壁52bとの間に介在されることによって、車両衝突時の慣性力により電池スタック12,14が車両後方向に撓んだ場合、電池スタック12,14がケーシング50の側壁52bに衝突干渉することを抑制できる。
また、ダクト部72の両側に、すなわち、電池スタック12の積層方向Xの中央領域に設けられた支持部74が、車両前方側の拘束バンド30とケーシング50の側壁52aとの間に介在されることによって、反動により電池スタック12,14が車両前方向に撓んだ場合、電池スタック12,14がケーシング50の側壁52aに衝突干渉することを抑制できる。さらに、介在部材となる波板部78及び支持部74が吸気トレイ70a,70bと一体に形成されているので、部品点数を削減でき、組み立てコストを低減することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびそれと均等な範囲内において、種々の変更や改良が可能である。
10 電池パック、12,14 電池スタック、18 電池セル、20 スペーサ部材、22 冷却通路、24 バンド挿通部、25 吸気チャンバ、26 エンドプレート、27 取付部、30 拘束バンド、32 機器設置プレート、36 凹部、38 弾性部材、42 機器、50 ケーシング、52a,52b 側壁、54 底部、56 天井部、58a,58b 端壁、60 底端部フレーム、62 上側端部フレーム、64 底中央フレーム、66 上側中央フレーム、67 天井中央フレーム、68 ダクト部材、70a 下側吸気トレイ、70b 上側吸気トレイ、71 位置決めピン、72 ダクト部、74 支持部、76 流路形成部、77 溝、78 波板部、79a,79b,79c 凸状屈曲部、X 積層方向。

Claims (1)

  1. 車両のラゲッジに搭載された車載電池パックであって、
    各電池セル間にスペーサ部材を挟んで複数の電池セルが車幅方向に積層されている電池群と、前記スペーサ部材の下面を保持して複数の前記電池セルを前記車幅方向に拘束する拘束バンドとを含む電池スタックと、
    前記スペーサ部材によって前記各電池セル間に形成された冷却通路に冷却空気を供給する、前記電池スタックの下方に配設された吸気部材と、
    前記電池スタック及び前記吸気部材を収容するケーシングであって、前記電池セルの前記車幅方向に沿って前記電池スタックの両側に配置される一対の側壁、前記一対の側壁の各下部に固定される底部、および、前記一対の側壁の上部に固定される天井部を少なくとも含み、前記電池スタックの前記車幅方向両端部が前記底部に固定されているケーシングと、
    前記電池スタックと前記吸気部材との間であって、かつ、前記拘束バンドと前記側壁との間に介在され、前記吸気部材と一体に形成された介在部材と、
    を備え、
    前記介在部材は、
    前記吸気部材の車両前方向、かつ、車幅方向中央領域に設けられ、前記車両前方向において、前記電池スタックの側面よりも前記ケーシングの側壁に近接するように延出された前側介在部材と、
    前記吸気部材の車両後方向、かつ、少なくとも前記車幅方向中央領域に設けられ、前記車両後方向において、前記電池スタックの側面よりも前記ケーシングの側壁に近接するように延出された後側介在部材と、
    を備え、
    前記前側介在部材の前記車幅方向の長さより、前記後側介在部材の前記車幅方向の長さが長い
    ことを特徴とする車載電池パック。
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