JP6623648B2 - セラミックハニカム構造体及びその製造方法並びにコート材 - Google Patents

セラミックハニカム構造体及びその製造方法並びにコート材 Download PDF

Info

Publication number
JP6623648B2
JP6623648B2 JP2015193171A JP2015193171A JP6623648B2 JP 6623648 B2 JP6623648 B2 JP 6623648B2 JP 2015193171 A JP2015193171 A JP 2015193171A JP 2015193171 A JP2015193171 A JP 2015193171A JP 6623648 B2 JP6623648 B2 JP 6623648B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
mass
outer peripheral
ceramic honeycomb
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015193171A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017065970A (ja
Inventor
航 曽我
航 曽我
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2015193171A priority Critical patent/JP6623648B2/ja
Publication of JP2017065970A publication Critical patent/JP2017065970A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6623648B2 publication Critical patent/JP6623648B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Filtering Materials (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)

Description

本発明は、コーディエライト質セラミックハニカム構造体及び前記セラミックハニカム構造体の製造方法、並びにコーディエライト質セラミックハニカム体に塗布するコート材に関するものである。
自動車などのエンジンの排気ガス中に含まれる有害物質を削減するため、セラミックハニカム構造体を使用した排気ガス浄化用の触媒コンバータや微粒子捕集用のセラミックハニカムフィルタが使用されている。
セラミックハニカム構造体10は、例えば図1(a)及び図1(b)に示すように、多孔質の隔壁11により形成された軸方向に延びる多数のセル12を有するセラミックハニカム体13と、前記セラミックハニカム体13の外周面に形成された外周壁14とからなる。このようなセラミックハニカム構造体10は、使用時には、金属製収納容器(図示せず)の内周面に配置された把持部材により外周壁14が強固に把持されて収納されている。
従来、セラミックハニカム構造体10は以下のような工程で製造される。まず、例えば、セラミックス原料としてコーディエライト生成原料粉末、成形助剤、造孔剤及び水を混合及び混練してセラミック坏土とする。このセラミック坏土を、金型を通じてハニカム形状に押出成形し、外周壁14と隔壁11とが一体に形成されたセラミックハニカム構造を有する成形体とする。この成形体を乾燥炉に入れて成形体中の水分などを蒸発乾燥させ、さらに焼成炉に入れて成形体中の成形助剤などを除去した後、焼成する。これにより、所定の形状と強度を有し、隔壁11に微細な細孔を有するセラミックハニカム構造体10が得られる。このようなセラミックハニカム構造体10は、その機械的強度をさらに向上させる目的で、外周に外周壁14が形成されている。
そのようなセラミックハニカム構造体として、特許文献1(特開2004-231506号)は、主成分としてのコージェライト粉末と、水とを含んでなるコート材を塗布し、塗布した前記コート材を乾燥及び/又は焼成することにより外周壁を形成するセラミックスハニカム構造体の製造方法であって、前記コージェライト粉末のタップかさ密度が1.3 g/cm3以上であるセラミックスハニカム構造体の製造方法を開示している。特許文献1は、前記製造方法により、乾燥工程におけるコート層内の各部位で水分含有率差が生じ難くなるため、外周壁におけるクラック、外周壁の剥離等の不具合の発生が防止されたセラミックスハニカム構造体を歩留り良好に製造することが可能であると記載している。
特許文献2(特開2010-132538号)は、平均粒径が23〜39μmであり、粒度分布広さ(粒径ごとの頻度をプロットした粒度分布曲線におけるピーク高さの半値幅を、前記ピーク高さで除算した値)が15〜33であり、前記粒度分布曲線のピークが一本であるセラミックス粉末骨材に水を混合してコート材を得るコート材調整工程と、セラミックスハニカム構造体の外周を被覆するように前記コート材を塗布するコート材塗布工程と、前記コート材塗布工程の後で前記コート材を加熱乾燥させることによって前記外壁を形成するコート材加熱乾燥工程とを含むセラミックスハニカム構造体の製造方法を開示している。特許文献2は、前記方法により、コート材の乾燥時にその外周壁に発生するクラック、剥離等の不具合が防止されたハニカム構造体を製造することが可能であると記載している。
特許文献3(国際公開第2008/078748号)は、隔壁で囲まれた軸方向に延びる多数のセルを有するセラミックハニカム体と、前記セラミックハニカム体の外周面に形成された外周壁とからなるセラミックハニカム構造体の製造方法であって、セラミックハニカム体の外周面に位置する隔壁によって形成された軸方向に延びる凹溝に、100質量部のセラミック粒子と2〜30質量部の平均粒径4〜60 nmのコロイダルシリカとを有するコート材を塗布後、100〜500℃で熱風乾燥するセラミックハニカム構造体の製造方法を開示している。特許文献3は、前記製造方法により、外周壁の非常に大きな振動や衝撃を受けても外周壁の硬度を確保しつつ、耐熱衝撃性を確保することができるセラミックハニカム構造体が得られると記載している。
特許文献4(国際公開第2008/143225号)は、セラミックハニカム体の外周面に形成された外周壁とからなるセラミックハニカム構造体の製造方法であって、細長い形状のコロイド粒子を有するコロイダルシリカを含むコート材を外周面に塗布し、乾燥して外周壁部を形成するセラミックハニカム構造体の製造方法を開示している。特許文献4は、コート材をセラミックハニカム体の外周面に塗布し、大気中で24時間放置した後、90℃の熱風、マイクロ波又はRFで前記コート材を乾燥させる方法を実施例で開示している。特許文献4は、前記方法により、コート材乾燥時のクラック発生を抑えることができるので、触媒コンバータやフィルタとして使用したときに、熱衝撃によるき裂が発生しないセラミックハニカム構造体を得ることができると記載している。さらに外周壁の強度を高めることができるので、ハンドリング中の小さな衝撃では欠けが発生しないセラミックハニカム構造体を得ることができると記載している。
特許文献5(特開2004-75524号)は、セラミックハニカム構造体の外周部を加工により除去したセラミックハニカム体の外周面に、コート材を塗布して外周壁部を形成するセラミックハニカム構造体の製造方法であって、前記コート材が、コーディエライト粒子及び/又はセラミックファイバー、コロイド状酸化物、及びコロイド状酸化物分散物質を主成分として、前記コーディエライト粒子及び/又はセラミックファイバー100質量部に対して、コロイド状酸化物を固形分換算で3〜35質量部を含有するとともに、コロイド状酸化物分散物質を前記コロイド状酸化物の固形分100質量部に対して5〜50質量部の割合で含むことを特徴とするセラミックハニカム構造体の製造方法を開示している。特許文献5は、前記製造方法により、コロイド状酸化物が外周壁部表面へ移動するのを防止し、乾燥時の割れを確実に防止できるため、強度、耐熱衝撃性を併せ持つセラミックハニカム構造体を得られると記載している。さらに、特許文献5は、ハニカム体がコーディエライト質セラミックスの場合は、コート材のコーディエライト粒子が外周壁とハニカム体との熱膨張係数差を小さくできるため特に好ましいと記載している。
しかしながら、特許文献1から特許文献5に記載された外周壁部を形成する方法を用いて、外径が200 mm以上で長さが200 mm以上となるような大型のセラミックハニカム構造体を製造する場合、生産性を向上させるため、例えば、100℃以上に保持した炉に投入して100℃を超えるような温度に急速に加熱して、塗布したコート材を速やかに乾燥させようとすると、外周壁にクラックが発生し、急速な加熱乾燥が難しいことがわかった。乾燥時に外周壁に発生したクラックは補修することも可能だが、その場合はクラックを補修するための工程が増える。従って、塗布したコート材を急速に加熱乾燥した場合でも外周壁にクラックが発生しない製造方法の開発が望まれている。また、前述したような大型のセラミックハニカム構造体は、移載時、キャニング時、触媒コート時等に外周壁端部に衝撃が加わった場合、外周壁端部に破損が生じ易いといった問題を有していることがわかった。触媒コート時に外周壁端部近傍を保持する必要があるが、外周壁端部に破損が生じると、保持が不十分となり触媒コートを十分行えない場合がある。さらに、特許文献1から特許文献5に記載された方法で製造したセラミックハニカム構造体は、触媒コンバータやフィルタとして使用したときの耐熱衝撃性の問題を依然有していた。
特開2004-231506号公報 特開2010-132538号公報 国際公開第2008/078748号 国際公開第2008/143225号 特開2004-75524号公報
従って、本発明の目的は、外径が200 mm以上で長さが200 mm以上となるような大型のセラミックハニカム構造体の外周壁を形成するために、セラミックハニカム体の外周面に塗布したコート材を、例えば100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥した場合であっても、乾燥後の外周壁のクラックの発生を抑えることができ、外周壁に発生したクラックを補修する工数の削減が可能なセラミックハニカム構造体の製造方法を提供することである。さらに、移載時、キャニング時、触媒コート時等で外周壁端部に衝撃が加わった場合であっても外周壁端部に破損が生じ難く、外周壁の硬度を確保しつつ、耐熱衝撃性の良好なセラミックハニカム構造体を提供することである。さらに、前記セラミックハニカム構造体の外周壁を形成するためのコート材を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、70〜97質量%のコーディエライト粒子と3〜30質量%の非晶質シリカ粒子とからなる骨材と、前記骨材100質量部に対して0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、前記骨材100質量部に対して固形分で0.5〜15質量部のコロイド状酸化物とを含んでなるスラリーをコート材として使用することにより、外径が200 mm以上で長さが200 mm以上となるような大型のセラミックハニカム体の外周面に塗布したコート材を、例えば100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥した場合であっても、外周壁のクラックの発生を抑えることができ、外周壁に発生したクラックを補修する工数の削減が可能となること、さらに、移載時、キャニング時、触媒コート時等で外周壁端部に衝撃が加わった場合であっても外周壁端部に破損が生じ難く、外周壁の硬度を確保しつつ、耐熱衝撃性の良好なセラミックハニカム構造体を提供できることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明のセラミックハニカム構造体は、多孔質の隔壁により形成された軸方向に延びる多数のセルと外周面に軸方向に延びる溝とを有するコーディエライト質セラミックハニカム体と、前記セラミックハニカム体の外周面に形成された外周壁とからなるセラミックハニカム構造体であって、前記外周壁は、前記軸方向に延びる溝を被覆するように配設されており、前記外周壁は、骨材100質量部に対して、0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、前記骨材の間に存在する0.5〜15質量部の非晶質酸化物マトリクスと有してなり、前記骨材100質量部中に、70〜97質量部のコーディエライト粒子と3〜30質量部の非晶質シリカ粒子とを含むことを特徴とする。
前記コーディエライト粒子は、平均粒子径が5〜30μm、粒子径2μm以下の粒子が前記コーディエライト粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記コーディエライト粒子全体の6質量%以下であり、前記非晶質シリカ粒子は、平均粒子径が15〜35μm、粒子径2μm以下の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の15質量%以下であるのが好ましい。
前記外周壁の気孔率は30〜50%であるのが好ましい。
セラミックハニカム構造体を製造する本発明の方法は、多孔質の隔壁により形成された軸方向に延びる多数のセルと外周面に軸方向に延びる溝とを有するコーディエライト質セラミックハニカム体の外周面に外周壁を形成する工程を有するセラミックハニカム構造体の製造方法であって、前記外周壁を形成する工程は、前記軸方向に延びる溝を、骨材100質量部に対して、0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、固形分で0.5〜15質量部のコロイド状酸化物と、バインダーと、水とを含んでなるコート材で被覆する工程、及び前記被覆したコート材を乾燥又は焼成する工程を有し、前記骨材100質量部中に、70〜97質量部のコーディエライト粒子と3〜30質量部の非晶質シリカ粒子を含むことを特徴とする。
本発明の方法において、前記コーディエライト粒子は、平均粒子径が5〜30μm、粒子径2μm以下の粒子が前記コーディエライト粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記コーディエライト粒子全体の6質量%以下であり、前記非晶質シリカ粒子は、平均粒子径が15〜35μm、粒子径2μm以下の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の15質量%以下であるのが好ましい。
本発明の方法において、前記コロイド状酸化物はコロイダルシリカであるのが好ましい。
本発明の方法において、前記コロイド状酸化物のコロイド粒子は細長い形状を有しているのが好ましい。
本発明の方法において、前記コーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子のタップかさ密度はそれぞれ1.27 g/cm3未満であるのが好ましい。
本発明のコート材は、コーディエライト質セラミックハニカム体に塗布するコート材であって、骨材100質量部に対して、0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、固形分で0.5〜15質量部のコロイド状酸化物と、バインダーと、水とを含み、前記骨材100質量部中に、70〜97質量部のコーディエライト粒子と3〜30質量部の非晶質シリカ粒子を含むことを特徴とする。
本発明のコート材において、前記コーディエライト粒子は、平均粒子径が5〜30μm、粒子径2μm以下の粒子が前記コーディエライト粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記コーディエライト粒子全体の6質量%以下であり、前記非晶質シリカ粒子は、平均粒子径が15〜35μm、粒子径2μm以下の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の15質量%以下であるのが好ましい。
本発明のコート材において、前記コロイド状酸化物はコロイダルシリカであるのが好ましい。
本発明のコート材において、前記コロイド状酸化物のコロイド粒子は細長い形状を有しているのが好ましい。
本発明によれば、外径が200 mm以上で長さが200 mm以上となるような大型のセラミックハニカム構造体の外周壁を形成するために塗布したコート材を、例えば100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥した場合であっても、外周壁のクラックの発生を抑えることができ、外周壁に発生したクラックを補修する工数の削減が可能となる。さらに、移載時、キャニング時、触媒コート時等で外周壁端部に衝撃が加わった場合であっても外周壁端部に破損が生じ難く、外周壁の硬度を確保しつつ、触媒コンバータやフィルタとして使用したときに耐熱衝撃性の良好なセラミックハニカム構造体を提供することができる。さらに、前記セラミックハニカム構造体の外周壁を形成するためのコート材を提供することができる。
セラミックハニカム体の一例を示す模式図である。 本発明のセラミックハニカム構造体の一例を示す模式図である。 セラミックハニカム構造体の外周壁端部の強度を測定する方法を説明する模式図である。
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
[1] セラミックハニカム構造体
本発明のセラミックハニカム構造体は、図1(a)及び図1(b)に示すように、多孔質の隔壁11により形成された軸方向に延びる多数のセル12と、外周面に軸方向に延びる溝15とを有するコーディエライト質セラミックハニカム体13と、前記セラミックハニカム体13の外周面に形成された外周壁14とからなり、前記外周壁14は、前記軸方向に延びる溝15を被覆するように配設されて形成されており、前記外周壁14は、骨材100質量部に対して、0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、前記骨材の間に存在する0.5〜15質量部の非晶質酸化物マトリクスとを有してなり、前記骨材100質量部中に、70〜97質量部のコーディエライト粒子と3〜30質量部の非晶質シリカ粒子とを含むことを特徴とする。
本発明のセラミックハニカム構造体の外周壁は、前記のように、70〜97質量%のコーディエライト粒子と3〜30質量%の非晶質シリカ粒子とを含む骨材を主体とし、それらの間に存在する前記骨材100質量部に対して0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、骨材、セラミックスファイバー及びセラミックハニカム体を結合する0.5〜15質量部の非晶質酸化物マトリックスとから形成されている。このような構成とすることにより、移載時、キャニング時、触媒コート時等で外周壁端部に衝撃が加わった場合であっても外周壁端部に破損が生じ難い、外周壁の硬度を確保しつつ、触媒コンバータやフィルタとして使用したときに耐熱衝撃性が良好なセラミックハニカム構造体を得ることができる。
前記外周壁は、セラミックハニカム体の外周面の軸方向に延びる溝を、骨材(70〜97質量%のコーディエライト粒子と3〜30質量%の非晶質シリカ粒子とからなる)と、前記骨材100質量部に対して0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、前記骨材100質量部に対して固形分で0.5〜15質量部のコロイド状酸化物と、バインダーと、水とを含んでなるコート材で被覆するように配設した後、前記被覆したコート材を乾燥又は焼成することによって形成される。このようなコート材を使用することで、セラミックハニカム体の外周面の軸方向に延びる溝を被覆した後、100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥した場合であっても、外周壁に発生するクラックをより好適に抑えることができ、耐熱衝撃性のより良好なセラミックハニカム構造体を得ることができる。
耐熱衝撃性の良好なセラミックハニカム構造体を得るために、骨材中のコーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子の含有量は、それぞれ75〜95質量%及び5〜25質量%であるのが好ましく、それぞれ85〜92質量%及び8〜15質量%であるのがより好ましい(いずれも骨材の合計量に対する含有量)。
骨材を構成するコーディエライト粒子は、その平均粒子径が5〜30μm、粒子径2μm以下の粒子が前記コーディエライト粒子全体の5質量%以下、粒子径50μm以上の粒子が前記コーディエライト粒子全体の6質量%以下であるのが好ましい。非晶質シリカ粒子は、その平均粒子径が15〜35μm、粒子径2μm以下の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の5質量%以下、粒子径50μm以上の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の15質量%以下であるのが好ましい。骨材に用いられるコーディエライト粒子には、不純物として、Na2O、Fe2O3、K2O、CaO、TiO2をそれぞれ1質量%以下で含有していても良い。非晶質シリカ粒子は、その平均粒子径が15〜35μm、粒子径2μm以下の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の5質量%以下、粒子径50μm以上の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の15質量%以下であるのが好ましい。非晶質シリカ粒子には、不純物として、Al2O3、Na2O、K2O、CaO、Fe2O3、TiO2をそれぞれ0.1質量%以下で含有していても良い。
(1) コーディエライト粒子
外周壁を構成するコーディエライト粒子の平均粒子径が5μm未満の場合、セラミックハニカム体の外周面の前記軸方向に延びる溝を被覆した前記コート材を、100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥する際、コート材の収縮が大きくなり易く、場合によっては、乾燥後の外周壁にクラックが生じることもあるので好ましくない。一方、30μmを超えると、相対的に粒子径の大きいコーディエライト粒子が多くなるため、外周壁のコーディエライト粒子同士の結合が弱くなり、外周壁の強度が低下し、使用中や移載時に外周端部に衝撃が加わった場合に破損することもあるので好ましくない。コーディエライト粒子の平均粒子径は好ましくは7〜25μmであり、さらに好ましくは8〜23μmである。
粒子径2μm以下の粒子が前記コーディエライト粒子全体の5質量%超の場合、セラミックハニカム体の外周面の前記軸方向に延びる溝を被覆した前記コート材を、100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥する際、収縮が大きくなることもあり、乾燥後の外周壁にクラックが生じ易くなるので好ましくない。一方、粒子径50μm以上の粒子が前記コーディエライト粒子全体の6質量%超の場合、相対的に粒子径の大きいコーディエライト粒子が多くなりすぎるため、外周壁のコーディエライト粒子同士の結合が弱くなり、外周壁の強度が低下し、使用中に破損し易くなることもあるので好ましくない。粒子径2μm以下の粒子の割合は、好ましくは前記コーディエライト粒子全体の4質量%以下であり、粒子径50μm以上の粒子の割合は、好ましくは前記コーディエライト粒子全体の5質量%以下であり、さらに好ましくは前記コーディエライト粒子全体の4質量%以下である。
(2) 非晶質シリカ粒子
非晶質シリカ粒子は、コージェライト粒子及び非晶質シリカ粒子を含む骨材100質量部に対して、0.1〜5質量部のセラミックスファイバー及び0.5〜15質量部の非晶質酸化物マトリックスを有する外周壁の熱膨張係数を下げる効果を有する。コーディエライト質セラミックハニカム体の熱膨張係数は、押出し成形法で製造されるため異方性を有しており、その熱膨張係数は流路に沿った方向で、例えば7.0〜9.0×10-7/℃、流路に直交する方向で、8.0〜10.0×10-7/℃である。一方、外周壁を形成するためのコート材中のコーディエライト粒子は、ランダム配向となるため、その熱膨張係数は13×10-7/℃程度とセラミックハニカム体に比べて大きい。このため、外周壁を構成する骨材がコーディエライト粒子のみから形成されていると、セラミックハニカム構造体に熱衝撃が加わった際に、外周壁とセラミックハニカム体の熱膨張係数差により外周壁にキレツが発生することがあるが、非晶質シリカ粒子を骨材中に3〜30質量%含有させることにより、外周壁の熱膨張係数を小さくすることができるため、耐熱衝撃性が良好となる。非晶質シリカ粒子を、骨材中に30質量%を超えて含有させると、コージェライト質セラミックハニカム体の外周面にコート材を塗布した後、1000℃を超える温度に急速加熱して乾燥させた際にクラックが発生するため、その上限は骨材中に30質量%とする。
非晶質シリカ粒子の平均粒子径が15μm未満の場合、セラミックハニカム体の外周面の前記軸方向に延びる溝を被覆した前記コート材を、100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥する際、収縮が大きくなり易く、乾燥後の外周壁にクラックが生じることもあるので好ましくない。一方、35μmを超えると、相対的に粒子径の大きい非晶質シリカ粒子が多くなりすぎるため、外周壁の非晶質シリカ粒子同士の結合が弱くなり、外周壁の強度が低下し、使用中に破損することもあるので好ましくない。非晶質シリカ粒子の平均粒子径は、好ましくは16〜30μmであり、さらに好ましくは17〜27μmである。
さらに、粒子径2μm以下の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の5質量%超の場合、セラミックハニカム体の外周面の前記軸方向に延びる溝を被覆した前記コート材を、100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥する際、収縮が大きくなり、乾燥後の外周壁にクラックが生じることもあるので好ましくない。一方、粒子径50μm以上の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の15質量%超の場合、相対的に粒子径の大きい非晶質シリカ粒子が多くなりすぎるため、外周壁の非晶質シリカ粒子同士の結合が弱くなり、外周壁の強度が低下し、使用中に破損することもあるので好ましくない。粒子径2μm以下の粒子の割合は、好ましくは前記非晶質シリカ粒子全体の4質量%以下、粒子径50μm以上の粒子の割合は、好ましく前記非晶質シリカ粒子全体の14質量%以下である。
(3) セラミックスファイバー
セラミックスファイバーは、外周壁の機械的強度を向上させ、特に外周壁が水分を含んだ状態で外周端部に衝撃が加わった場合であっても破損を生じ難くするとともに、外周壁の硬度を確保することができる。セラミックスファイバーの含有量は、骨材100質量部に対して、0.5〜4質量部であるのが好ましく、1〜3質量部であるのがより好ましい。セラミックスファイバーは、平均長さが短い場合、外周壁の機械的強度を向上させる効果が小さくなり、外周壁が水分を含んだ状態で外周端部に衝撃が加わった場合に破損することもあるので、0.1 mm以上であるのが好ましい。一方、平均長さが長過ぎると、コート材をセラミックハニカム体の外周面に軸方向に延びる溝に塗布した際、外周面の溝にコート材が侵入し難くなり外周壁が剥離し易くなるので3 mm以下であるのが好ましい。前記平均長さは0.2〜2 mmであるのがより好ましく、0.3〜1 mmであるのが最も好ましい。セラミックスファイバーの平均径は、0.5〜20μm、好ましくは1〜15μm、さらに好ましくは2〜12μmである。また、セラミックファイバーとしての効果を十分に発揮するためには、セラミックファイバー中の繊維化していない粒径212μm以上のショットの含有率は20%以下であるのが好ましく、15%以下であるのがさらに好ましい。
セラミックスファイバーの平均長さと平均径は、セラミックスファイバーを撮影した電子顕微鏡写真から、画像解析装置(例えば、Media Cybernetics 社製 Image-Pro Plus ver.7.0)で次のように解析することによって求めることができる。具体的には、平均長さは、倍率100倍で撮影した電子顕微鏡写真の画像データを基に、白黒2値化処理後、フィルタコマンドにより細線化処理を行い1ピクセル幅の線に細線化し、カウントコマンドにより撮影されたファイバーの全周囲長を測定し、この全周囲長の1/2を全ファイバーの長さの合計値とする。次に、1ピクセル幅の線に細線化した画像から、端点数(ファイバーの両端点の数に相当する数)を測定し、この端点数の1/2をファイバー本数とする。全ファイバーの長さの合計値をファイバー本数で除してファイバーの平均長さを求める。平均径は、電子顕微鏡写真の画像データから、距離測定でファイバーの幅を測定して求める。
セラミックスファイバーは、化学成分がAl2O3:30〜50%、SiO2:50〜70%であるもの、Al2O3:25〜35%、SiO2:45〜65%、ZrO2:10〜25%であるもの、SiO2:70〜80%、CaO+MgO:20〜30%であるもの等を用いるのが好ましい。さらに好ましくは、化学成分がAl2O3:40〜50%、SiO2:50〜60%であるもの、Al2O3:28〜34%、SiO2:50〜58%、ZrO2:10〜20%であるもの、SiO2:70〜80%、CaO+MgO:20〜25%であるもの等を用いるのが好ましい。
(4) 非晶質酸化物マトリクス
非晶質酸化物マトリクスは、前記のように骨材及びセラミックスファイバーを結合して外周壁を形成する無機バインダーとして作用する。非晶質酸化物マトリクスとして、コロイダルシリカ又はコロイダルアルミナから形成されたもの、なかでもコロイダルシリカから形成されたものを用いることで、セラミックハニカム体の外周面の軸方向に延びる溝をコート材で被覆した後、100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥した場合であっても、外周壁に発生するクラックをより良好に抑えることができ、触媒コンバータやフィルタとして使用したときに、耐熱衝撃性の良好なセラミックハニカム構造体を得ることができる。外周壁中の非晶質酸化物マトリクスの含有量は、骨材100質量部に対して、1〜12質量部であるのが好ましく、2〜10質量部であるのがより好ましい。
(5) 骨材のタップかさ密度
本発明において、前記骨材のコーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子のタップかさ密度がそれぞれ1.27g/cm3未満であることで、セラミックハニカム体の外周面の前記軸方向に延びる溝を被覆した前記コート材を、100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥した場合であっても、外周壁のクラック発生をより一層抑えることができ、移載時やキャニング時、触媒コート時等に外周端部に衝撃が加わった場合に外周端部が破損しにくくなり、耐熱衝撃性の良好なセラミックハニカム構造体を得ることができる。ただし、外周壁の強度を維持するために、コーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子のタップかさ密度は、それぞれ0.70 g/cm3以上であるのが好ましい。コーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子のタップかさ密度は、より好ましくはそれぞれ0.70〜1.25 g/cm3であり、最も好ましくは、それぞれ0.80〜1.20 g/cm3である。なお、タップかさ密度は、JIS R 1628-1997「ファインセラミックス粉末のかさ密度測定方法」の定容積測定法に従って測定する。
(6) 外周壁の気孔率
外周壁の気孔率が30〜50%であることで、触媒コンバータやフィルタとして使用したときに、耐熱衝撃性が良好となる。外周壁の気孔率は、外周壁の断面を撮影した電子顕微鏡写真から、画像解析装置(例えば、Media Cybernetics 社製 Image-Pro Plus ver.7.0)で解析することによって求める。
[2] セラミックハニカム構造体の製造方法
本発明のセラミックハニカム構造体を製造する方法は、多孔質の隔壁により形成された軸方向に延びる多数のセルと外周面に軸方向に延びる溝とを有するコーディエライト質セラミックハニカム体の外周面に外周壁を形成する工程を有し、前記外周壁を形成する工程は、骨材100質量部に対して、0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、固形分で0.5〜15質量部のコロイド状酸化物と、バインダーと、水とを含んでなるコート材で前記軸方向に延びる溝を被覆する工程、及び前記被覆したコート材を乾燥又は焼成する工程を有する。前記骨材100質量部中に、70〜97質量部のコーディエライト粒子と3〜30質量部の非晶質シリカ粒子を含む。
(1)コート材
コート材は、70〜97質量%のコーディエライト粒子及び3〜30質量%の非晶質シリカ粒子からなる骨材と、前記骨材100質量部に対して、0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、固形分で0.5〜15質量部のコロイド状酸化物とを含有し、バインダー及び水を含んでなる。前記コート材をコーディエライト質セラミックハニカム体の外周面に軸方向に延びる溝に被覆するように配設し、乾燥又は焼成することで、セラミックハニカム体の外周面を被覆するように外周壁を形成する。配設されたコート材は、100℃以上に保持された炉に投入して急速に加熱して乾燥した場合であっても、得られる外周壁にクラックがほとんど発生しないので、発生したクラックを補修する工数の削減が可能になる。さらに、このようにして形成された外周壁は、移載時、キャニング時、触媒コート時等で外周壁端部に衝撃が加わった場合であっても外周壁端部に破損が生じ難くなるとともに、外周壁の硬度が確保され、その結果、耐熱衝撃性の良好なセラミックハニカム構造体を与える。
前記コロイド状酸化物は、非晶質酸化物マトリクスを形成し、骨材であるコーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子、並びにセラミックスファイバーを互いに強固に結合する効果を有する。前記コロイド状酸化物は、上記効果を得るために、骨材100質量部に対して、固形分で0.5〜15質量部添加する。前記コロイド状酸化物の添加量は、骨材100質量部に対して、好ましくは固形分で1〜12質量部であり、さらに好ましくは固形分で2〜10質量部である。
前記コロイド状酸化物としては、コロイダルシリカ又はコロイダルアルミナを用いることができるが、コロイダルシリカを用いるのがより好ましい。前記コロイド状酸化物としてコロイダルシリカを用いることで、骨材であるコーディエライト粒子、非晶質シリカ粒子及びセラミックスファイバーの結合を助ける効果がより顕著となる。
前記コロイド状酸化物のコロイド粒子としては、細長い形状のものを用いるのが好ましい。前記コロイド状酸化物のコロイド粒子が細長い形状であることで、骨材であるコーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子同士を強固に結合する効果が顕著に得られ、外周壁の硬度を確保することができる。そのため、コート材を被覆した後、例えば、100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超える温度に急速に加熱して乾燥した場合であっても、外周壁にクラックの発生をより抑えることができるので好ましい。外周壁にクラックの発生をより抑えることができることで、外周壁に発生したクラックを補修する工数の削減を向上させることができる。さらに、触媒コンバータやフィルタとして使用したときに、耐熱衝撃性の良好なセラミックハニカム構造体を得ることができる。ここで、コロイド状酸化物のコロイド粒子が細長い形状とは、繊維状、鎖状や球状粒子が連結してなる数珠状等の形状のものをいい、動的光散乱法で測定した粒子径が30〜150 nmであり、倍率1万倍〜10万倍の電子顕微鏡写真から測定される細長いコロイド粒子の長さ方向に略直交する方向である太さが1〜15 nmのものを言う。
コート材に含まれるバインダーとしては、コート材の粘度を適切に調整する目的と、コート材が乾燥した後のコーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子を結合させる目的を達成するものであれば良く、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロポキシルメチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール等を用いることができる。バインダーは、骨材に対して1〜3質量%配合するのが好ましい。
コート材に含まれる水は、蒸留水、イオン交換水、純水等を用いることができる。なかでも、セラミックハニカム体の外周面の軸方向に延びる溝を被覆することができるように、イオン交換水を骨材に対して15〜35質量%添加するのが好ましい。15質量%未満の場合、コート材が流動し難くなり被覆が困難になる場合があるので好ましくない。一方、35質量%を超えるとコート材の保形性が低下し被覆後に外周壁が形成されなくなる場合があるので好ましくない。
コート材には、本発明の効果を損なわない範囲において、上記コーディエライト粒子、非晶質シリカ粒子、セラミックスファイバー、コロイド状酸化物、バインダー、水に加え、分散剤、界面活性剤、潤滑剤、種々の添加材等を含んでも良い。
[3] コート材
本発明のコート材は、コーディエライト質セラミックハニカム体に塗布するコート材であって、前記コート材は骨材100質量部に対して、0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、固形分で0.5〜15質量部のコロイド状酸化物と、バインダーと、水とを含み、前記骨材100質量部中に、70〜97質量部のコーディエライト粒子と3〜30質量部の非晶質シリカ粒子を含む。
前記コート材は、セラミックハニカム体の外周面の軸方向に延びる溝を被覆するように配設した後、100℃以上に保持された炉に投入して、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥した場合であっても、得られる外周壁にはクラックがほとんど発生せず、移載時に外周端部に衝撃が加わった場合であっても外周壁端部に破損が生じ難く、外周壁の硬度を確保しつつ、触媒コンバータやフィルタとして使用したときに、耐熱衝撃性の良好なセラミックハニカム構造体を得ることができる。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1〜18及び比較例1〜8
カオリン、タルク、シリカ及びアルミナの粉末を、50質量%のSiO2、36質量%のAl2O3、及び14質量%のMgOのコーディエライト組成となるように調整し、バインダーとしてメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、潤滑剤、及び造孔材としてグラファイトを添加し、乾式で十分混合した後、水を添加し、十分な混練を行って可塑化したセラミック杯土を作製した。このセラミック坏土を押出成形し、所定長さに切断し、周縁部と隔壁とが一体に形成されたハニカム構造を有する成形体を得た。この成形体の周縁部を加工により除去して外周面を形成し、乾燥及び焼成し、外径が280 mm、全長が300 mm、隔壁厚が0.3 mm、セルピッチが1.5 mm、気孔率61%のコージェライト質のセラミックハニカム体を得た。このセラミックハニカム体は、その外周面に軸方向に延びる多数の溝を有していた。セラミックハニカム体の軸方向の熱膨張係数は7.3×10-7/℃、軸方向と直交し壁面に沿う方向の熱膨張係数は8.8×10-7/℃であった。
次に、表1に示すコーディエライト粒子、表2に示す非晶質シリカ粒子、表3に示すセラミックファイバー及び表4に示すコロイダルシリカ(コロイド状酸化物)を表5-1及び表5-2に示す配合量で配合した。コロイダルシリカA及びBは球状の粒子からなり、コロイダルシリカCは細長い形状の粒子からなる(表4を参照)。さらに骨材であるコーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子の合計100質量部に対して、1質量部のメチルセルロース(バインダー)及び22質量部の水を添加して、実施例1〜18及び比較例1〜8に用いる各条件のコート材を調整した。これらの各条件のコート材をセラミックハニカム体の外周面に最小の厚さが1.2 mmとなるよう塗布し、塗布後5分以内に140℃の熱風炉に入れて20分間乾燥して外周壁を形成した。なおコート材は、セラミックハニカム体の外周面に軸方向に延びる溝を埋めて塗布し、乾燥後のセラミックハニカム構造体は外径が282.4 mmの円筒形の外形を有していた。そして、同一条件のコート材で5個のセラミックハニカム構造体を制作し、実施例1〜18及び比較例1〜8のセラミックハニカム構造体を各5個ずつ製作した。
Figure 0006623648
Figure 0006623648
Figure 0006623648
注(1):繊維化していない粒径212μm以上の繊維状粒子の割合
Figure 0006623648
注(1) 粒子径は動的光散乱法による
(2)平均太さは電子顕微鏡写真で測定した。
Figure 0006623648
Figure 0006623648
注(1):固形分配合量は、添加したシリカ固形分の量。
得られたセラミックハニカム構造体の外周壁のクラック発生状況、外周壁の硬度、外周壁端部の強度、耐熱衝撃性評価、外周壁の気孔率、外周壁の熱膨張係数を以下の方法により行った。結果を表6に示す。
外周壁のクラック発生状況は、乾燥後の外周壁を目視で観察し、各実施例で製作した5個の試料について、以下の基準で評価した。
5個ともにクラックが生じていないもの・・・◎
5個のうち、1個でも長さ5 mm未満のクラックが1か所生じていたもの・・・○
5個のうち、1個でも長さ5 mm未満のクラックが2〜4か所、もしくは、長さ5 mm以上10 mm未満のクラックが1か所生じていたもの・・・△
5個のうち、1個でも長さ5 mm未満のクラックが5か所以上、もしくは、長さ5 mm以上10 mm未満のクラックが2か所以上、もしくは、長さ10 mm以上のクラックが1か所以上生じていたもの・・・×
外周壁の硬度は、B型デュロメータ硬度試験方法(ASTM D2240規格)に準拠したアスカーゴム硬度計B型(高分子計器株式会社製)の押針を各ハニカム構造体の外周壁部の表面に押し付け測定した。
外周壁端部の強度は、以下の方法で測定した。まず作製したセラミックハニカム構造体を電気炉に入れて、100℃/hrで500℃まで昇温し、2時間保持後、100℃/hrで室温まで冷却した。次に、外周壁に水が十分浸み込むように、セラミックハニカム構造体を水槽に沈めて5分間保持した後、セラミックハニカム構造体を水槽から取り出した。次に、図2に示すように、内周面に45°の傾斜21を有するすり鉢状のステンレス製の治具20に、外周壁14の端部14aが前記治具の内周面に当接するようにセラミックハニカム構造体10を設置し、セラミックハニカム構造体10の軸方向に荷重Fを加え、外周壁14の端部14aにカケが生じたときの荷重を求めた。各実施例で製作した5個の試料について、以下の基準で外周壁端部の強度を評価した。
5個全てで荷重50kgで外周壁端部にカケが生じなかった・・・◎
5個のうち、1個でも荷重40kg以上50kg未満で外周壁端部にカケが生じた・・・○
5個のうち、1個でも荷重30kg以上40kg未満で外周壁端部にカケが生じた・・・△
5個のうち、1個でも荷重30kg未満で外周壁端部にカケが生じた・・・×
耐熱衝撃性の評価は、作製したセラミックハニカム構造体のうち、前記した外周壁のクラック発生状況の評価で評価が◎、〇、△のものを用いて450℃の電気炉で30分間加熱し、その後室温に急冷して外周壁のクラックの発生の有無を目視で観察することにより行った。クラックが発見されない場合は、電気炉の温度を25℃上昇させて同様の試験を行い、この操作をクラックが発生するまで繰り返した。なお、本耐熱衝撃性試験で生じるクラックと、乾燥後の外周壁に生じていたクラックとを区別するために、乾燥後の外周壁に生じていたクラックにあらかじめ耐熱マーカーでマーキングしておいた。各試料につき試験数を3個で行い、少なくとも1個のハニカム構造にクラックが発生した温度と室温の差(加熱温度-室温)を耐熱衝撃温度とし、以下の基準で評価し、表6に示した。
耐熱衝撃温度が550℃以上であったもの・・・◎
耐熱衝撃温度が500℃以上550℃未満であったもの・・・○
耐熱衝撃温度が450℃以上500℃未満であったもの・・・△
耐熱衝撃温度が450℃未満であったもの・・・×
クラック発生状況の評価が×で未評価のもの・・・−
外周壁の気孔率は、セラミックハニカム構造体から切り出した外周壁部の断面を撮影した電子顕微鏡写真から、画像解析装置(Media Cybernetics 社製 Image-Pro Plus ver.7.0)で解析することによって求めた。
外周壁の熱膨張係数(20〜800℃間)は、セラミックハニカム構造体から外周壁部を軸方向に長さ50 mm、幅5 mmで切り出した試験片を用いて測定した。
Figure 0006623648
表6の評価結果から、実施例1〜18の本発明のセラミックハニカム構造体は、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥した時のクラック発生が抑えられ、かつ外周壁端部の強度に優れた外周壁を有し、さらに耐熱衝撃性に優れたものであることがわかる。
実施例7及び8のセラミックハニカム構造体は、骨材として使用したコーディエライト粒子が粒子径2μm以下の粒子を比較的多く含んでいたため、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥した時にやや長さの長いクラックが発生した。
実施例10のセラミックハニカム構造体は、骨材として使用したコーディエライト粒子が、比較的大きい平均粒径を有し、粒子径10μm以上の粒子を比較的多く含んでおり、タップかさ密度も比較的高かったので外周壁端部の強度がやや劣っていた。
実施例16のセラミックハニカム構造体は、コート材の骨材としてコーディエライト粒子の配合量に対して非晶質シリカ粒子の配合量が多いため、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥した時にやや長いクラックが発生した。
コート材の骨材としてコーディエライト粒子のみ含有し非晶質シリカ粒子及びセラミックファイバーを含有しなかった比較例1〜6のセラミックハニカム構造体は、外周壁端部の強度及び耐熱衝撃性が劣っていた。さらにコロイド状酸化物としてコロイド粒子が細長い形状のコロイダルシリカを使用せず球状のコロイダルシリカを使用した比較例1〜4のセラミックハニカム構造体は、100℃を超えるような温度に急速に加熱して乾燥した時に比較的多くのクラックが発生した。
コート材の骨材としてコーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子を含有するがセラミックファイバーを含有しなかった比較例7のセラミックハニカム構造体は、外周壁端部の強度が劣っていた。
コート材の骨材として非晶質シリカ粒子のみを含有しセラミックファイバーを含有しなかった比較例8のセラミックハニカム構造体は、乾燥後、外周壁に長いクラックが多数発生し、クラックを補修する必要があるうえ、耐熱衝撃性の評価ができなかった。
10・・・セラミックハニカム構造体
11・・・隔壁
12・・・セル
13・・・セラミックハニカム体
14・・・外周壁
14a・・・外周壁端部
15・・・軸方向に延びる溝
20・・・すり鉢状の治具
21・・・傾斜

Claims (12)

  1. 多孔質の隔壁により形成された軸方向に延びる多数のセルと外周面に軸方向に延びる溝とを有するコーディエライト質セラミックハニカム体と、前記セラミックハニカム体の外周面に形成された外周壁とからなるセラミックハニカム構造体であって、
    前記外周壁は、前記軸方向に延びる溝を被覆するように配設されており、
    前記外周壁は、骨材100質量部に対して、0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、前記骨材の間に存在する0.5〜15質量部の非晶質酸化物マトリクスとを有してなり、
    前記骨材100質量部中に、70〜97質量部のコーディエライト粒子と3〜30質量部の非晶質シリカ粒子とを含み、前記外周壁の気孔率が30〜50%であることを特徴とするセラミックハニカム構造体。
  2. 請求項1に記載のセラミックハニカム構造体において、前記コーディエライト粒子は、平均粒子径が5〜30μm、粒子径2μm以下の粒子が前記コーディエライト粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記コーディエライト粒子全体の6質量%以下であり、前記非晶質シリカ粒子は、平均粒子径が15〜35μm、粒子径2μm以下の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の15質量%以下であることを特徴とするセラミックハニカム構造体。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体において、前記コーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子はタップかさ密度がそれぞれ1.27 g/cm 3 未満であることを特徴とするセラミックハニカム構造体。
  4. 多孔質の隔壁により形成された軸方向に延びる多数のセルと外周面に軸方向に延びる溝とを有するコーディエライト質セラミックハニカム体の外周面に外周壁を形成する工程を有するセラミックハニカム構造体の製造方法であって、前記外周壁を形成する工程は、前記軸方向に延びる溝を、骨材100質量部に対して、0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、固形分で0.5〜15質量部のコロイド状酸化物と、バインダーと、水とを含んでなるコート材で被覆する工程、及び前記被覆したコート材を乾燥又は焼成する工程を有し、前記骨材100質量部中に、70〜97質量部のコーディエライト粒子と3〜30質量部の非晶質シリカ粒子を含み、前記コーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子はタップかさ密度がそれぞれ1.27 g/cm 3 未満であることを特徴とするセラミックハニカム構造体の製造方法。
  5. 請求項4に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法において、前記コーディエライト粒子は、平均粒子径が5〜30μm、粒子径2μm以下の粒子が前記コーディエライト粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記コーディエライト粒子全体の6質量%以下であり、前記非晶質シリカ粒子は、平均粒子径が15〜35μm、粒子径2μm以下の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の15質量%以下であることを特徴とするセラミックハニカム構造体の製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法において、前記コロイド状酸化物がコロイダルシリカであることを特徴とするセラミックハニカム構造体の製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法において、前記コロイド状酸化物のコロイド粒子が細長い形状を有していることを特徴とするセラミックハニカム構造体の製造方法。
  8. 請求項4〜7のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法において、前記コーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子のタップかさ密度がそれぞれ0.70 g/cm 3 以上であることを特徴とするセラミックハニカム構造体の製造方法。
  9. コーディエライト質セラミックハニカム体に塗布するコート材であって、前記コート材は骨材100質量部に対して、0.1〜5質量部のセラミックスファイバーと、固形分で0.5〜15質量部のコロイド状酸化物と、バインダーと、水とを含み、前記骨材100質量部中に、70〜97質量部のコーディエライト粒子と3〜30質量部の非晶質シリカ粒子を含み、前記コーディエライト粒子及び非晶質シリカ粒子はタップかさ密度がそれぞれ1.27 g/cm 3 未満であることを特徴とするコート材。
  10. 請求項9に記載のコート材において、前記コーディエライト粒子は、平均粒子径が5〜30μm、粒子径2μm以下の粒子が前記コーディエライト粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記コーディエライト粒子全体の6質量%以下であり、前記非晶質シリカ粒子は、平均粒子径が15〜35μm、粒子径2μm以下の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の5質量%以下、及び粒子径50μm以上の粒子が前記非晶質シリカ粒子全体の15質量%以下であることを特徴とするコート材。
  11. 請求項9又は10に記載のコート材において、前記コロイド状酸化物がコロイダルシリカであることを特徴とするコート材。
  12. 請求項9〜11のいずれかに記載のコート材において、前記コロイド状酸化物のコロイド粒子が細長い形状を有していることを特徴とするコート材。
JP2015193171A 2015-09-30 2015-09-30 セラミックハニカム構造体及びその製造方法並びにコート材 Active JP6623648B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015193171A JP6623648B2 (ja) 2015-09-30 2015-09-30 セラミックハニカム構造体及びその製造方法並びにコート材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015193171A JP6623648B2 (ja) 2015-09-30 2015-09-30 セラミックハニカム構造体及びその製造方法並びにコート材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017065970A JP2017065970A (ja) 2017-04-06
JP6623648B2 true JP6623648B2 (ja) 2019-12-25

Family

ID=58494072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015193171A Active JP6623648B2 (ja) 2015-09-30 2015-09-30 セラミックハニカム構造体及びその製造方法並びにコート材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6623648B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6966984B2 (ja) * 2018-09-20 2021-11-17 日本碍子株式会社 外周コート材、外周コートハニカム構造体及び集塵用フィルタ

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3529051B1 (ja) * 2002-11-11 2004-05-24 日立金属株式会社 セラミックハニカム構造体
JP4216174B2 (ja) * 2003-01-09 2009-01-28 日本碍子株式会社 コート材、セラミックスハニカム構造体及びその製造方法
US7745363B2 (en) * 2005-05-09 2010-06-29 Corning Incorporated Geopolymer composites and structures formed therefrom
EP2159209B1 (en) * 2007-05-18 2019-11-06 Hitachi Metals, Ltd. Ceramic honeycomb structure and its production method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017065970A (ja) 2017-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5532606B2 (ja) セラミックハニカム構造体及びその製造方法
US8642137B2 (en) Ceramic honeycomb structure and its production method
US9028946B2 (en) Ceramic honeycomb structure with applied inorganic skin
EP2560931B1 (en) Alumina ceramic for spark plug insulator
JP6294836B2 (ja) 結晶性無機繊維質材料を有するセメント表皮組成物を含むハニカム構造体
CN103889929B (zh) 陶瓷蜂窝结构体的制造方法和陶瓷蜂窝结构体
WO2003106028A1 (ja) セラミックハニカム構造体及びその製造方法並びにその製造に用いるコート材
JP2015231947A (ja) セメント外皮を含むハニカム構造およびそのためのセメント
JPWO2009014200A1 (ja) ハニカム構造体用コーティング材
JP2006298745A (ja) ハニカム構造体の製造方法及びハニカム構造体
US9273575B2 (en) Porous material, honeycomb structure, and method of manufacturing porous material
US9045372B2 (en) Honeycomb structure body
JPWO2008117621A1 (ja) セラミックハニカム構造体の製造方法
US9174158B2 (en) Cement to make thermal shock resistant ceramic honeycomb structures and method to make them
JP2015171981A (ja) ハニカム構造体
JP5478025B2 (ja) コーディエライトセラミックスおよびその製造方法
JP6398546B2 (ja) セラミックハニカム構造体及びその製造方法並びにコート材
JP6623648B2 (ja) セラミックハニカム構造体及びその製造方法並びにコート材
JP2004075524A (ja) セラミックハニカム構造体の製造方法、コート材、及びセラミックハニカム構造体
JP2004075523A (ja) セラミックハニカム構造体、その製造方法及びそのためのコート材
CA2766653A1 (en) Process for producing cemented and skinned acicular mullite honeycomb structures
CN113227776A (zh) 气体传感器
JP3529051B1 (ja) セラミックハニカム構造体
WO2022014613A1 (ja) 排気管
CN115461316A (zh) 陶瓷胶合剂混合物以及具有陶瓷胶合剂表皮的陶瓷蜂窝

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190423

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191029

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6623648

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350