図1には、本発明の実施形態に係る情報処理システムとしてのテンプレート管理システムの一例が示されている。テンプレート管理システムは、情報処理装置としてのテンプレート管理装置10と端末装置12とを含む。テンプレート管理装置10と端末装置12は、ネットワーク等の通信経路Nに接続されている。図1に示す例では、1つの端末装置12が通信経路Nに接続されているが、複数の端末装置12が通信経路Nに接続されていてもよい。
テンプレート管理装置10は、編集物を作成するためのテンプレートを管理し、要求に応じて、テンプレートを提供する機能を備えている。編集物は、例えば、チラシ、広告、ダイレクトメール(DM)、ポスター、はがき、カタログ、その他の文書、その他の画像、等である。テンプレートは、その編集物を作成するための雛型のデータである。また、テンプレート管理装置10は、他の装置との間でデータを送受信する機能を備えている。
端末装置12は、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレットPC、スマートフォン、携帯電話等の装置であり、他の装置との間でデータを送受信する機能を備えている。端末装置12は、例えば、テンプレートを利用して編集物を作成するときに使用される装置である。
本実施形態に係るテンプレート管理システムにおいては、テンプレートの編集時に、例えば、テンプレートのデータがテンプレート管理装置10から端末装置12に送信され、そのテンプレートが端末装置12に表示される。端末装置12を利用してユーザによって編集指示が与えられると、テンプレート管理装置10又は端末装置12において、その編集指示に従ってテンプレートが編集される。
なお、端末装置12がテンプレート管理装置10に組み込まれて、テンプレート管理装置10と端末装置12が物理的に一体化された装置であってもよい。
以下、テンプレート管理装置10の構成について詳しく説明する。図2には、テンプレート管理装置10の構成が示されている。
通信部14は通信インターフェースであり、通信経路Nを介して、他の装置にデータを送信する機能、及び、他の装置からデータを受信する機能を備えている。例えば、通信部14によって、テンプレートのデータが端末装置12に送信され、端末装置12から送信された文書データが受信される。なお、文書データは画像データを含むデータであってもよい。
基本テンプレート格納部16はハードディスク等の記憶装置であり、基本テンプレートのデータを記憶する。例えば、デザインの異なる複数種類の基本テンプレートが予め作成され、それら複数の基本テンプレートのデータが基本テンプレート格納部16に予め記憶されている。
基本テンプレートは、例えば、背景領域と、画像が表示される画像表示領域と、文字列が表示される文字列表示領域とを含む。背景領域や画像表示領域には、画像や図形等が表示される。文字列表示領域として、例えば、タイトル(表題)に関する文字列が入力されるタイトル表示領域、キャプション(説明文等)に関する文字列が入力されるキャプション表示領域、詳細説明に関する文字列が入力される詳細内容表示領域、等が、テンプレートに含まれている。
各基本テンプレートのデータには、当該基本テンプレートを識別するためのテンプレート識別情報(例えば、テンプレートIDやテンプレート名)と、テンプレートテイスト情報と、サンプル情報と、画像表示領域の個数を示す情報と、が予め対応付けられている。
テンプレートテイスト情報は、テンプレートのテイスト(印象)を示す情報である。このテイストは、例えば、人が対象物に対して有する印象を類型化した嗜好モデルに基づいて予め決定される。嗜好モデルにおいては、対象物の色相や色調によって印象が複数種類に分類されており、テンプレートの色相や色調によってテンプレートのテイストが決定される。例えば、テンプレートにおいて支配的な色相や色調が求められ、その支配的な色相や色調によってテンプレートのテイストが決定される。例えば、テイストの分布を示すテイストマップが予め作成されており、テンプレートテイスト情報は、そのテイストマップ上の座標を示すテイスト値である。テンプレートのテイストは、後述するサンプル画像やサンプル文字列のレイアウト、サンプル文字列のフォントのサイズ、そのフォントの種類、サンプル画像のサイズ、等によって決定されてもよい。なお、テンプレートのテイストやテイスト値がテンプレートの印象類似度の一例に相当する。
サンプル情報は、例えば、サンプルとして予め作成された文字列データ(サンプル文字列)や画像データ(サンプル画像)等である。サンプルとして、サンプル文字列とサンプル画像の両方が用いられてもよいし、いずれか一方が用いられてもよい。サンプル情報には、サンプルを識別するためのサンプル識別情報(例えば、サンプルID、サンプル名)と、サンプルテイスト情報と、基本テンプレート上におけるサンプルのサイズを示す情報と、が予め対応付けられている。基本テンプレートにおいて、例えば、サンプル文字列が文字列表示領域に予め入力されていてもよいし、サンプル画像が画像表示領域や背景領域に予め入力されていてもよい。サンプル情報は、ユーザによる編集が許可された情報であり、サンプル情報が編集されることにより、基本テンプレートに依拠した編集物が作成される。また、基本テンプレートには、ユーザによる編集が禁止された領域が含まれていてもよい。
サンプルテイスト情報は、サンプルのテイストを示す情報である。サンプル画像のテイストは、例えば色相や色調によって決定される。サンプル文字列のテイストは、文字列の色、文字列のフォントの種類、文字の大きさ、等によって決定される。サンプルテイスト情報は、例えば、テイストマップ上の座標を示すテイスト値である。
コンテンツ抽出部18は、文書データに対して画像解析を適用することにより、文書データに含まれているコンテンツのデータを抽出する機能を備えている。文書データは、例えば、PDF(Portable Document Format)形式のデータやJPEG形式のデータ等であり、コンテンツとして、背景コンテンツ、画像コンテンツ、文字列コンテンツ(テキストコンテンツ)、等を含む。背景コンテンツは文書中の背景である。画像コンテンツは、背景画像以外の画像である。文字列コンテンツは、文書中の文字列(テキスト)である。文書データは、例えば、端末装置12から送信されてもよいし、他の装置から送信されてもよい。また、文書データは、用紙等の記録媒体をスキャナによって読み取ることにより生成されたデータであってよい。文書データに、背景画像コンテンツ、画像コンテンツ及び文字列コンテンツが含まれている場合、コンテンツ抽出部18は、文書データから、背景コンテンツのデータ、画像コンテンツのデータ及び文字列コンテンツのデータを抽出する。
テイスト判定部20は、コンテンツ抽出部18によって抽出された各コンテンツを解析することにより各コンテンツのテイスト(印象)を判定し、各コンテンツのテイストを示すコンテンツテイスト情報を作成する機能を備えている。背景コンテンツと画像コンテンツについては、テイスト判定部20は、例えば、画像において支配的な色相や色調を求め、その支配的な色相や色調から、背景コンテンツや画像コンテンツのテイストを判定する。文字列コンテンツについては、テイスト判定部20は、文字列の色、文字列のフォントの種類、文字の大きさ、等によって、文字列コンテンツのテイストを判定する。コンテンツテイスト情報は、例えば、テイストマップ上の座標を示すテイスト値である。なお、コンテンツのテイストやテイスト値がコンテンツの印象類似度の一例に相当する。
テイスト情報格納部22はハードディスク等の記憶装置であり、テイストの定義を示すテイスト情報を記憶する。テイスト情報においては、テイストを識別するためのテイスト識別情報(例えば、テイストID、テイスト名)と、テイストに対応する色調や色相を示す情報(例えば、カラーパレット)と、テイストを文字列で示す感性キーワードと、が対応付けられている。
デザイン品質評価部24は、文書データから抽出された各コンテンツのテイストに基づいて、当該文書のデザインの品質を評価する機能を備えている。例えば、全コンテンツの中で基準数以上又は基準割合以上のコンテンツのテイストが類似範囲に含まれる場合に、デザインの品質は「良」であると判定され、それ以外の場合に、デザインの品質は「不良」であると判定される。基準割合は、全コンテンツ数に対するコンテンツ数の割合である。基準数と基準割合は、例えば予め設定された値である。基準数と基準割合は、ユーザ等によって変更されてもよい。また、類似範囲の大きさは、例えば予め設定された大きさである。類似範囲の大きさは、ユーザ等によって変更されてもよい。全コンテンツのテイストが類似範囲に含まれる場合に、デザインの品質は「良」であると判定され、1つ以上のコンテンツが類似範囲に含まれない場合に、デザインの品質は「不良」であると判定されてもよい。また、全コンテンツの中で基準数以上又は基準割合以上のコンテンツのテイストが同一テイストである場合に、デザインの品質は「良」であると判定され、それ以外の場合に、デザインの品質は「不良」であると判定されてもよい。
具体的には、全コンテンツの中で基準数以上又は基準割合以上のコンテンツのテイストの差が閾値以下になる場合に、デザインの品質は「良」であると判定され、それ以外の場合に、デザインの品質は「不良」であると判定される。閾値は、例えば予め設定された値である。閾値は、ユーザ等によって変更されてもよい。デザイン品質評価部24は、例えば、テイストマップ上において、各コンテンツのテイスト値に対応する位置(座標)の間の距離を演算する。基準数以上又は基準割合以上のコンテンツのテイスト値に対応する位置の間の距離が閾値以下になる場合に、デザインの品質は「良」であると判定され、それ以外の場合に、デザインの品質は「不良」であると判定される。
テンプレート選択部26は、文書のデザインの品質が「不良」であると判定された場合に、基本テンプレート格納部16に記憶されているテンプレート群の中から、各コンテンツのテイストに調和する基本テンプレートを選択する機能を備えている。テンプレート選択部26は、例えば、文書データから抽出された全コンテンツの中の少なくとも1つのコンテンツのテイスト値に基づいて代表値を演算し、その代表値の調和範囲に含まれるテイスト値を有する基本テンプレートを選択する。この代表値は、文書のデザインのテイストを表していると言える。なお、代表値が代表印象類似度の一例に相当する。具体的には、テンプレート選択部26は、全コンテンツの中の少なくとも1つのコンテンツのテイスト値の平均値、又は、テイストマップ上において、当該少なくとも1つのコンテンツのテイスト値の中心位置もしくは重心位置に対応するテイスト値を、代表値として演算する。調和範囲は、例えば、テイストマップ上において、代表値に対応する位置(座標)を基準にして規定される範囲である。調和範囲の大きさは、例えば予め設定された大きさである。調和範囲の大きさは、ユーザ等によって変更されてもよい。テンプレート選択部26は、代表値に対応するテイストと同一のテイストを有する基本テンプレートを選択してもよい。また、テンプレート選択部26は、コンテンツのテイストに調和する基本テンプレートであって、文書データに含まれる画像コンテンツの数と同じ数の画像表示領域を有する基本テンプレートを選択してもよい。
テンプレート選択部26は、文書データから抽出された全コンテンツ(背景コンテンツ、画像コンテンツ、文字列コンテンツ)のテイスト値に基づいて代表値を演算してもよい。別の例として、テンプレート選択部26は、背景コンテンツ、画像コンテンツ、又は、文字列コンテンツのいずれかのテイスト値に基づいて代表値を演算してもよい。別の例として、テンプレート選択部26は、全コンテンツから選択された2種類以上のコンテンツのテイスト値に基づいて代表値を演算してもよい。別の例として、テンプレート選択部26は、ユーザによって指定されたコンテンツのテイスト値に基づいて代表値を演算してもよい。
テンプレート生成部28は、文書のデザインの品質が「良」であると判定された場合、文書データをテンプレートのデータとして登録する機能を備えている。テンプレート生成部28は、例えば、文書データから抽出された背景コンテンツ、画像コンテンツ及び文字列コンテンツを有するテンプレートを作成し、そのテンプレートのデータを編集済みテンプレートのデータとして編集済みテンプレート格納部30に記憶させる。
また、テンプレート生成部28は、文書のデザインの品質が「不良」であると判定された場合に、テンプレート選択部26によって選択された基本テンプレートに、文書データから抽出された各コンテンツを追加する機能を備えている。これにより、基本テンプレートに各コンテンツがマージされる。テンプレート生成部28は、例えば、文書データから抽出された画像コンテンツをサンプル画像に替えて基本テンプレートに挿入し、文書データから抽出された文字列コンテンツをサンプル文字列に替えて基本テンプレートに入力する。これにより、編集済みテンプレートが作成され、そのデータは編集済みテンプレート格納部30に記憶される。
編集済みテンプレート格納部30はハードディスク等の記憶装置であり、テンプレート生成部28によって作成された編集済みテンプレートのデータを記憶する。
制御部32は、テンプレート管理装置10の各部の動作を制御する機能を備えている。制御部32は、例えば、テンプレートの追加、削除、編集及び表示処理等を行う機能を備えている。制御部32は、例えば、新たに登録された基本テンプレートのデータを基本テンプレート格納部16に記憶させる。また、制御部32は、テンプレートを端末装置12に表示させる機能を備えている。制御部32は、例えば、テンプレート選択部26によって選択されたテンプレート、テンプレートのサムネイル画像(縮小画像)、又は、ユーザによって指定されたテンプレートを、端末装置12に表示させる機能を備えている。
テンプレートの編集時には、ユーザが端末装置12を利用することにより、画像表示領域や文字列表示領域の内容が編集される。なお、編集には、情報の変更や追加等が含まれる。文字列表示領域については、例えば、文字列の入力、文字列の変更、フォントの設定、文字列のサイズの設定、文字の色の設定、文字の配置位置の変更、等が実行される。画像表示領域については、例えば、画像の追加、画像の変更、画像サイズの変更、画像の配置位置の変更、等が実行される。また、画像表示領域や文字列表示領域の位置が変更されてもよい。このような編集操作により、テンプレートに依拠した編集物が作成される。
以下、端末装置12について詳しく説明する。図3には、端末装置12の構成が示されている。
通信部34は通信インターフェースであり、通信経路Nを介して、他の装置にデータを送信する機能、及び、他の装置からデータを受信する機能を備えている。例えば、通信部34によって、テンプレート管理装置10から送信されたテンプレートのデータが受信され、文書データがテンプレート管理装置10に送信される。記憶部36はハードディスク等の記憶装置であり、プログラムやデータ等を記憶する。UI部38はユーザインターフェースであり、表示部と操作部を含む。表示部は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置であり、操作部は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置である。制御部40は端末装置12の各部の動作を制御する機能を備えている。
以下、図4を参照して、テンプレートについて詳しく説明する。図4には、基本テンプレートの一例が示されている。基本テンプレート42は、例えば、背景領域44と、画像が表示される画像表示領域46,48と、文字列が表示される文字列表示領域50,52,54,56と、を含む。背景領域44にはサンプル画像が予め入力されており、画像表示領域46,48にはサンプル画像が予め入力されており、文字列表示領域50,52,54,56にはサンプル文字列が予め入力されている。テンプレートの編集時においては、例えば、テンプレート管理装置10に登録されている基本テンプレートの一覧が、端末装置12のUI部38に表示される。その一覧の中から基本テンプレート42がユーザによって選択されると、基本テンプレート42が端末装置12のUI部38に表示される。端末装置12においては、ユーザによって、文字列表示領域に文字列が入力され、画像表示領域に画像が入力される。または、サンプル文字列が編集されたり、サンプル画像が他の画像に変更されたりする。なお、編集済みテンプレートの一覧からテンプレートが選択され、そのテンプレートがユーザによって編集されてもよい。
以下、図5を参照して、文書データについて詳しく説明する。図5には、文書の一例が示されている。この文書58は、背景コンテンツ60と、画像コンテンツ62,64と、文字列コンテンツ66,68,70,72と、を含む。コンテンツ抽出部18によって、文書58からこれらのコンテンツが抽出され、テイスト判定部20によって、各コンテンツのテイストが判定される。各コンテンツのテイストに基づいて、文書58のデザインの品質が評価される。
以下、図6を参照して、テイストの評価に用いられるテイストマップについて説明する。図6には、テイストマップの一例が示されている。テイストマップ74は、テイストの分布を示すマップである。テイストマップ74は予め作成され、そのデータはテイスト情報格納部22に予め記憶されている。テイストマップ74は、例えば、2つの軸で規定される2次元マップである。テイストマップ74上の各座標には、テイスト情報と感性キーワードとカラーパレットとが予め対応付けられている。つまり、テイストマップ74上の各座標は、各テイストを示すテイスト値に対応している。テイストマップ74上の座標を指定することにより、その座標に対応するテイストと感性キーワードが特定される。
テイストマップ74においては、横軸がテイストの指標「WARM」と「COOL」を規定する指標軸であり、縦軸がテイストの指標「HARD」と「SOFT」を規定する指標軸である。例えば、右側の領域ほど「COOL」のテイスト感が強くなっている。つまり、右側の領域ほど「COOL」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。一方、左側の領域ほど「WARM」のテイスト感が強くなっている。つまり、左側の領域ほど「WARM」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。また、上側の領域ほど「SOFT」のテイスト感が強くなっている。つまり、上側の領域ほど「SOFT」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。一方、下側の領域ほど「HARD」のテイスト感が強くなっている。つまり、下側の領域ほど「HARD」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。
図6に示す例では、テイストマップ74は複数の領域に分割されており、各領域にはテイスト情報(例えば符号76で示すテイスト「ロマンチック」等)が対応付けられている。また、各座標に感性キーワード(例えば符号78で示す感性キーワード「可憐な」等)が対応付けられている。なお、テイストマップは、3次元以上の次元を有するマップであってもよいし、1次元のマップであってもよい。
カラーパレット(例えば符号80で示すカラーパレット等)は、テイストに対応する色相や色調を示す情報である。例えば、カラーパレットを利用することにより、テンプレートのテイストやコンテンツのテイストが判定される。テイスト判定部20は、例えば、画像コンテンツに含まれる全画素の色相と色調を分析し、色相と色調との組み合わせ毎に、その組み合わせに属する画素数をカウントし、画素数が最も多い色相と色調との組み合わせに対応するテイストを、当該画像コンテンツのテイストとして判定する。そのテイストに対応する感性キーワードが、例えば、当該画像コンテンツの画像感性キーワードに対応する。背景コンテンツやサンプル画像についても同様にテイストが判定される。別の例として、テイスト判定部20は、テイストマップ74上において、色相と色調との組み合わせ毎に、画像数に応じた直径の円を形成し、複数の円の重心位置に対応するテイストを、当該画像コンテンツのテイストとして判定してもよい。更に別の例として、Lab色空間中の座標で規定されるL*、a*、b*が用いられてテイストが判定されてもよい。
また、テイストマップ74の各座標に、フォントの種類を示す情報が対応付けられていてもよい。テイスト判定部20は、テイストマップ74上において、文字列コンテンツのフォントに対応する座標を特定し、その座標に対応するテイストを、当該文字列コンテンツのテイストとして判定する。テイスト判定部20は、文字列の色、文字の大きさ、等によって、文字列コンテンツのテイストを判定してもよい。サンプル文字列についても同様にテイストが判定されてもよい。
図7には、テイスト管理テーブルの一例が示されている。テイスト管理テーブルは予め作成され、そのデータはテイスト情報格納部22に予め記憶されている。テイスト管理テーブルにおいては、テイストIDとテイスト値の範囲を示す情報とが対応付けられている。テイストIDは、テイストマップ74上のテイスト領域を示す情報である。テイスト値の範囲は、テイストマップ74上におけるテイスト領域の座標によって定義されている。例えば、テイストBは、テイストマップ74上のテイスト領域Bを示しており、そのテイスト領域Bはテイスト「ロマンチック」に対応する領域である。テイスト値の範囲として、そのテイスト領域Bの座標が規定されている。他のテイストについても同様である。このテイスト管理テーブルを参照することにより、テイストマップ74上の位置(座標)に対応するテイストが特定される。
以下、図8を参照して、基本テンプレート管理テーブルについて説明する。図8には、基本テンプレート管理テーブルの一例が示されている。基本テンプレート管理テーブルは予め作成され、そのデータは基本テンプレート格納部16に予め記憶されている。基本テンプレート管理テーブルにおいては、IDと、画像表示領域数と、テイスト値と、格納場所を示す情報と、が対応付けられている。IDは、基本テンプレートを識別するための情報である。画像表示領域数は、基本テンプレートに設定されている画像表示領域の数である。図4に示す例で説明すると、基本テンプレート42には、画像表示領域46,48が含まれている。従って、基本テンプレート42の画像表示領域数は「2」である。テイスト値は、基本テンプレートのテイストを示すテンプレートテイスト情報の一例であり、テイストマップ74上の座標に相当する。格納場所を示す情報は、基本テンプレートのデータの格納先を示すアドレス情報である。基本テンプレート管理テーブルを参照することにより、各基本テンプレートに設定されている画像表示領域の数とテイスト値が特定される。
以下、図9を参照して、テンプレート管理装置10による処理について説明する。図9には、その処理を示すフローチャートが示されている。
まず、ユーザが端末装置12を利用して、処理の対象となる文書データを入力する(S01)。その文書データは、端末装置12からテンプレート管理装置10に送信される。
テンプレート管理装置10においては、コンテンツ抽出部18が、文書データから背景コンテンツ、画像コンテンツ及び文字列コンテンツを抽出する(S02)。
次に、テイスト判定部20が、各コンテンツを解析することにより各コンテンツのテイストを判定する(S03)。これにより、各コンテンツのテイストを示すコンテンツテイスト情報(テイスト値)が作成される。
次に、デザイン品質評価部24が、各コンテンツのテイストに基づいて、文書のデザインの品質を評価する。例えば、全コンテンツの中で基準数以上又は基準割合以上のコンテンツのテイストが類似範囲に含まれる場合に、デザインの品質は「良」であると判定され、それ以外の場合に、デザインの品質は「不良」であると判定される。
評価結果を示す情報がテンプレート管理装置10から端末装置12に送信され、端末装置12のUI部38に評価結果が表示されてもよい。これにより、文書のデザインの品質が、ユーザに提示される。また、抽出された各コンテンツのデータがテンプレート管理装置10から端末装置12に送信され、端末装置12のUI部38に表示されてもよい。ユーザがUI部38を利用することにより、各コンテンツが修正されてもよい。
文書のデザインの品質が「不良」であると判定された場合(S04,No)、テンプレート選択部26は、基本テンプレート格納部16に記憶されているテンプレート群の中から、各コンテンツのテイストに調和する基本テンプレートを選択する(S05)。テンプレート選択部26は、例えば、全コンテンツの中の少なくとも1つのコンテンツのテイスト値から代表値を演算し、その代表値の調和範囲に含まれるテイスト値を有する基本テンプレートを選択する。
次に、テンプレート生成部28は、基本テンプレートに、文書から抽出された各コンテンツをマージする(S06)。これにより、編集済みテンプレートが作成される。編集済みテンプレートのデータは、編集済みテンプレート格納部30に記憶され、テンプレート管理装置10から端末装置12に送信される。端末装置12においては、UI部38に、編集済みテンプレートが表示される(S07)。
一方、文書のデザインの品質が「良」であると判定された場合(S04,Yes)、テンプレート生成部28は、文書からテンプレートを作成する(S08)。テンプレート生成部28は、例えば、文書から抽出された背景コンテンツ、画像コンテンツ及び文字列コンテンツを有する編集済みテンプレートを作成する。編集済みテンプレートのデータは、編集済みテンプレート格納部30に記憶され、テンプレート管理装置10から端末装置12に送信される。端末装置12においては、UI部38に、編集済みテンプレートが表示される(S07)。
なお、文書のデザインの品質が「不良」であると判定された場合に、ユーザの指示によって、ステップS05,S06の処理が実行されてもよい。例えば、品質が「不良」と判定された場合であっても、文書データの利用がユーザによって指示された場合、その文書データからテンプレートが作成されてもよい。
以下、テンプレート管理装置10による処理について、具体例を挙げて説明する。例えば、図5に示されている文書58のデータが処理対象の文書データとして入力されたものとする。この場合、文書58から、背景コンテンツ60、画像コンテンツ62,64、及び、文字列コンテンツ66,68,70,72のそれぞれのテイストが判定され、各コンテンツのテイスト値が求められる。この判定処理には、例えば、図6に示されているテイストマップ74が用いられる。
図10には、各コンテンツのテイスト値の一例が示されている。各コンテンツのテイスト値は、テイストマップ74上の座標に対応している。テイスト値82は背景コンテンツ60のテイスト値であり、テイスト領域Oに属している。テイスト値84は画像コンテンツ62のテイスト値であり、テイスト領域Jに属している。テイスト値86は画像コンテンツ64のテイスト値であり、テイスト領域Eに属している。テイスト値88は文字列コンテンツ66,68,70,72のテイスト値(例えば、平均のテイスト値)であり、テイスト領域Dに属している。例えば、背景コンテンツ60のテイストは「クラシック・ダンディ」であり、画像コンテンツ62のテイストは「ゴージャス」であり、画像コンテンツ64のテイストは「ナチュラル」であり、文字列コンテンツ66,68,70,72のテイストは「カジュアル」である。
デザイン品質評価部24は、例えば、全コンテンツの中で基準数以上又は基準割合以上のコンテンツのテイストが同一テイストである場合に、文書58のデザインの品質は「良」であると判定し、それ以外の場合に、デザインの品質は「不良」であると判定してもよい。例えば、2つ以上のコンテンツのテイストが同一テイストである場合や、50%以上のコンテンツのテイストが同一テイストである場合に、デザインの品質は「良」であると判定される。もちろん、基準数と基準割合の値は一例に過ぎず、別の値が用いられてもよい。図10に示す例では、全コンテンツが異なるテイストを有しているため、この判定基準によると、文書58のデザインの品質は「不良」であると判定される。
別の例として、デザイン品質評価部24は、全コンテンツのテイストが同一テイストである場合に、文書58のデザインの品質は「良」であると判定し、それ以外の場合に、デザインの品質は「不良」であると判定してもよい。図10に示す例では、全コンテンツが異なるテイストを有しているため、この判定基準によると、文書58のデザインの品質は「不良」であると判定される。
別の例として、デザイン品質評価部24は、テイストマップ74上において、テイスト値82,84,86,88に対応する位置(座標)の間の距離を演算し、基準数以上又は基準割合以上のコンテンツのテイスト値に対応する位置の間の距離が閾値以下になる場合に、文書58のデザインの品質は「良」であると判定し、それ以外の場合に、デザインの品質は「不良」であると判定してもよい。全コンテンツのテイスト値に対応する位置の間の距離が閾値以下となる場合に、デザインの品質は「良」であると判定されてもよい。
別の例として、デザイン品質評価部24は、テイストマップ74上において、全コンテンツの中で基準数以上又は基準割合以上のコンテンツのテイストが、互いに隣接するテイスト領域に含まれる場合に、デザインの品質は「良」であると判定し、それ以外の場合に、デザインの品質は「不良」であると判定してもよい。全コンテンツのテイストが互い隣接するテイスト領域に含まれる場合に、デザインの品質は「良」であると判定されてもよい。
以下、図11を参照して、文書58のデザインの品質が「不良」であると判定された場合の処理について説明する。図11には、テイストマップの一例が示されている。テンプレート選択部26は、全コンテンツの中の少なくとも1つのコンテンツのテイスト値に基づいて代表値を演算する。テンプレート選択部26は、例えば、以下に示す演算条件1〜8の中の少なくとも1つの条件に従って代表値を演算する。演算に用いられる演算条件は、ユーザによって指定されてもよいし、予め設定されていてもよい。複数の演算条件が指定され、演算条件毎に代表値が演算されてもよい。
演算条件1においては、テンプレート選択部26は、文書データから抽出された全コンテンツのテイスト値に基づいて代表値を演算する。この場合、全コンテンツのテイスト値の平均値、又は、テイストマップ74上における全コンテンツのテイスト値の中心位置もしくは重心位置に対応するテイスト値が、代表値として用いられる。具体例においては、テイスト値82,84,86,88の平均値、中心位置に対応するテイスト値、又は、重心位置に対応するテイスト値が、代表値として用いられる。
演算条件2においては、テンプレート選択部26は、背景コンテンツのテイスト値を代表値として用いる。具体例においては、背景コンテンツ60のテイスト値82が代表値として用いられる。
演算条件3においては、テンプレート選択部26は、全画像コンテンツのテイスト値に基づいて代表値を演算する。この場合、全画像コンテンツのテイスト値の平均値、又は、全画像コンテンツのテイスト値の中心位置もしくは重心位置に対応するテイスト値が、代表値として用いられる。具体例においては、テイスト値84,86の平均値、中心位置に対応するテイスト値、又は、重心位置に対応するテイスト値が、代表値として用いられる。
演算条件4においては、テンプレート選択部26は、全文字列コンテンツのテイスト値に基づいて代表値を演算する。この場合、全文字列コンテンツのテイスト値の平均値、又は、全文字列コンテンツのテイスト値の中心位置もしくは重心位置に対応するテイスト値が、代表値として用いられる。具体例においては、テイスト値88が代表値として用いられる。
演算条件5においては、テンプレート選択部26は、背景コンテンツと全画像コンテンツのテイスト値に基づいて代表値を演算する。この場合、背景コンテンツと全画像コンテンツのテイスト値の平均値、又は、背景コンテンツと全画像コンテンツのテイスト値の中心位置もしくは重心位置に対応するテイスト値が、代表値として用いられる。具体例においては、テイスト値82,84,86の平均値、中心位置に対応するテイスト値、又は、重心位置に対応するテイスト値が、代表値として用いられる。
演算条件6においては、テンプレート選択部26は、背景コンテンツと全文字列コンテンツのテイスト値に基づいて代表値を演算する。この場合、背景コンテンツと全文字列コンテンツのテイスト値の平均値、又は、背景コンテンツと全文字列コンテンツのテイスト値の中心位置もしくは重心位置に対応するテイスト値が、代表値として用いられる。具体例においては、テイスト値82,88の平均値、中心位置に対応するテイスト値、又は、重心位置に対応するテイスト値が、代表値として用いられる。
演算条件7においては、テンプレート選択部26は、全画像コンテンツと全文字列コンテンツのテイスト値に基づいて代表値を演算する。この場合、全画像コンテンツと全文字列コンテンツのテイスト値の平均値、又は、全画像コンテンツと全文字列コンテンツのテイスト値の中心位置もしくは重心位置に対応するテイスト値が、代表値として用いられる。具体例においては、テイスト値84,86,88の平均値、中心位置に対応するテイスト値、又は、重心位置に対応するテイスト値が、代表値として用いられる。
演算条件8においては、テンプレート選択部26は、ユーザによって指定された1又は複数のコンテンツのテイスト値に基づいて代表値を演算する。
一例として、代表値90が求められたものとする。この代表値90は、文書58のデザインのテイストを示していると言える。代表値90はテイスト領域Eに属しており、そのテイストは「ナチュラル」である。従って、文書58のデザインのテイストは、「ナチュラル」であると評価されたことになる。
テンプレート選択部26は、基本テンプレート格納部16に記憶されている基本テンプレート群の中から、文書58に含まれる画像コンテンツの数と同じ数の画像表示領域を有する基本テンプレートであって、代表値90の調和範囲に含まれるテイスト値を有する1又は複数の基本テンプレートを選択する。具体例においては、文書58には、2つの画像コンテンツ(画像コンテンツ62,64)が含まれているため、2つの画像表示領域を有する基本テンプレートが選択される。もちろん、テンプレート選択部26は、文書58に含まれる画像コンテンツの数と異なる数の画像表示領域を有する基本テンプレートであって、代表値90の調和範囲に含まれるテイスト値を有する基本テンプレートを選択してもよい。
テンプレート選択部26は、例えば、テイスト領域Eに属する基本テンプレートを選択してもよいし、代表値90の座標に対応付けられているテイストを有する基本テンプレートを選択してもよい。これにより、文書58と同一テイストを有する基本テンプレートが選択される。つまり、文書58と調和する基本テンプレートが選択される。
別の例として、テンプレート選択部26は、調和範囲92を画定し、テイストがその調和範囲92に含まれる基本テンプレートを選択してもよい。これにより、文書58と調和する基本テンプレートが選択される。調和範囲92は、例えば、代表値90の位置を中心位置として、予め設定された直径を有する円状の領域である。もちろん、調和範囲92は、矩形状の領域であってもよい。また、代表値は調和範囲の中心位置でなくてもよい。図11に示す例では、テイスト領域E(ナチュラル)に属する基本テンプレート、テイスト領域J(ゴージャス)に属する基本テンプレート、及び、テイスト領域K(クラシック)に属する基本テンプレートが選択される。
更に別の例として、テンプレート選択部26は、テイストマップ74上において、テイスト領域Eに隣り合うテイスト領域を調和範囲として採用してもよい。図11に示す例では、テイスト領域B,D,E,G,J,Kが調和範囲として採用され、これらの領域に属する基本テンプレートが選択される。
テンプレート選択部26は、テイストが調和範囲に含まれる複数の基本テンプレートの中で、代表値90に対応するテイストに近いテイストを有する基本テンプレートほど、調和度の高い基本テンプレートとして選択してもよい。テンプレート選択部26は、例えば、代表値90の位置を中心位置として、同心円状に複数の調和範囲を形成し、テイストが中心位置に近い調和範囲に属する基本テンプレートほど、文書58との調和度が高い基本テンプレートとして選択する。例えば、テイストが中心位置に最も近い調和範囲に属する基本テンプレートが、文書58との調和度が「大」の基本テンプレートに相当し、2番目に近い調和範囲に属する基本テンプレートが、文書58との調和度が「中」の基本テンプレートに相当し、3番目に近い調和範囲に属する基本テンプレートが、文書58との調和度が「小」の基本テンプレートに相当する。なお、4つ以上の調和範囲が設定されてもよい。
上記の選択処理によって、例えば、図4に示されている基本テンプレート42が選択されたものとする。テンプレート生成部28は、その基本テンプレート42に、文書58から抽出されたコンテンツ(背景コンテンツ60、画像コンテンツ62,64、文字列コンテンツ66,68,70,72)をマージする。これにより、編集済みテンプレートが作成され、そのデータは編集済みテンプレート格納部30に記憶されている。また、編集済みテンプレートのデータは、テンプレート管理装置10から端末装置12に送信され、端末装置12のUI部38に表示される。
複数の基本テンプレートが選択された場合、選択された各基本テンプレートに、文書58から抽出されたコンテンツがマージされ、これにより、複数の編集済みテンプレートが作成される。また、上記の演算条件1〜8の中から複数の演算条件が指定され、演算条件毎に代表値が演算された場合、代表値毎に、その代表値の調和範囲に含まれる基本テンプレートが選択される。この場合、複数の基本テンプレートに、文書58から抽出されたコンテンツがマージされ、これにより、複数の編集済みテンプレートが作成される。複数の編集済みテンプレートのデータは編集済みテンプレート格納部30に格納される。また、端末装置12のUI部38には、複数の編集済みテンプレートが表示される。複数の編集済みテンプレートが作成された場合、ユーザによって指定された編集済みテンプレートのデータが編集済みテンプレート格納部30に記憶され、ユーザによって指定されなかった編集済みテンプレートは記憶されなくてもよい。
選択される基本テンプレートの数が、予め設定されていてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。この場合、調和度の高い基本テンプレートから順に、その数の基本テンプレートが選択されてもよいし、任意の基本テンプレートが選択されてもよい。
図12には、編集済みテンプレートの一例が示されている。編集済みテンプレート94は、基本テンプレート42と文書58から抽出されたコンテンツとによって作成されたテンプレートである。具体的には、基本テンプレート42の背景領域44に、文書58から抽出された背景コンテンツ60が挿入されており、基本テンプレート42の画像表示領域46,48に、文書58から抽出された画像コンテンツ62,64が挿入されており、基本テンプレート42の文字列表示領域50,52,54,56に、文書58から抽出された文字列コンテンツ66,68,70,72が挿入されている。
テンプレート生成部28は、文字列表示領域50,52,54,56に入力された文字列コンテンツ66,68,70,72のフォントとして、基本テンプレート42の文字列表示領域50,52,54,56に設定されているフォントを用いてもよい。これにより、文字列コンテンツ66,68,70,72は、文字列表示領域50,52,54,56に設定されているフォントによって表現される。これにより、基本テンプレートのテイストと調和する文字列コンテンツが得られる。もちろん、ユーザによって指定されたフォントが用いられてもよい。
また、テンプレート生成部28は、画像コンテンツ62,64のテイストが、基本テンプレート42のテイストの類似範囲に含まれるように、画像コンテンツ62,64に対して色補正処理を適用してもよい。この色補正処理によって、画像コンテンツ62,64の色相や色調が調整される。類似範囲は、例えば、テイストマップ74上において、基本テンプレート42のテイスト値に対応する位置を中心位置として設定された範囲である。その範囲は、円形状の範囲であってもよいし、矩形状の範囲であってもよいし、その他の形状を有する範囲であってもよい。テンプレート生成部28は、画像コンテンツ62,64のテイストが、基本テンプレート42のテイストと同一のテイストとなるように、画像コンテンツ62,64の色相や色調を調整してもよい。テンプレート生成部28は、画像コンテンツ62,64のテイスト値と基本テンプレート42のテイスト値との差が閾値以上となる場合に、色補正処理を適用してもよい。この処理により、基本テンプレートのテイストと調和する画像コンテンツが得られる。
また、テンプレート生成部28は、画像コンテンツ62,64のサイズを、基本テンプレート42中の画像表示領域46,48のサイズに変換して、画像コンテンツ62,64を画像表示領域46,48に配置してもよい。テンプレート生成部28は、例えば、画像コンテンツ62,64の縦サイズと横サイズが、画像表示領域46,48の縦サイズと横サイズに一致するように、画像コンテンツ62,64に対してトリミング処理を適用する。例えば、画像コンテンツの中心座標を基準として、画像表示領域のサイズに一致するように画像コンテンツにトリミング処理を適用する。または、ユーザがトリミング処理の対象となる領域を指定してもよい。
テンプレート生成部28は、基本テンプレート42のテイストの類似範囲に含まれるテイストを有するフォントを特定してもよい。そのフォントを示す情報は、テンプレート管理装置10から端末装置12に送信される。端末装置12のUI部38には、そのフォントを示す情報が、デザイン編集のガイドとして表示される。これにより、基本テンプレート42のテイストに調和するフォントがユーザに提供される。
テンプレート生成部28は、文書58から抽出されたコンテンツ群の中から、基本テンプレート42にマージされないコンテンツを削除し、削除されなかったコンテンツを基本テンプレート42にマージしてもよい。削除対象となるコンテンツは、例えば、端末装置12を利用してユーザによって指定される。
テンプレート生成部28は、編集済みテンプレート94のテイストを変更してもよい。例えば、ユーザが端末装置12を利用して変更指示を与える。テンプレート生成部28は、その変更指示が示すテイストに調和するように、編集済みテンプレート94に含まれている各コンテンツのテイストを変更する。
なお、基本テンプレート42に含まれている画像表示領域の数は、テンプレートの作成者や管理者等によって変更されてもよい。
文書58のデザインの品質が「良」であると判定された場合、テンプレート生成部28は、文書58からテンプレートを作成する。この場合、背景コンテンツ60と、画像コンテンツ62,64と、文字列コンテンツ66,68,70,72と、を含むテンプレートが作成される。このテンプレートのデータは、編集済みテンプレートのデータとして編集済みテンプレート格納部30に記憶される。
以上のように、本実施形態では、入力された文書からコンテンツ群が抽出され、各コンテンツのテイストが判定され、各コンテンツのテイストに基づいて、文書のデザイン品質が評価される。つまり、各コンテンツが調和しているか否かが判定される。この処理により、文書のデザイン品質の評価結果がユーザに提示される。例えば、デザインの品質評価を行うことがユーザによって困難な場合であっても、本実施形態によると、その評価結果がユーザに提示される。
また、文書のデザインの品質が「良」であると判定された場合、入力された文書からテンプレートが作成され、そのテンプレートが登録される。一方、文書のデザインの品質が「不良」であると判定された場合、その文書からテンプレートは作成されない。これにより、入力された文書から常にテンプレートを作成して登録する場合と比較して、よりデザイン性の高いテンプレートが作成されて登録される。このテンプレートを用いることにより、相対的にデザイン性の高い編集物が作成され得る。
文書のデザインの品質が「不良」であると判定された場合、その文書のテイストに調和する基本テンプレートが選択され、その文書から抽出されたコンテンツ群が基本テンプレートにマージされ、これにより、編集済みテンプレートが作成される。これにより、デザインの品質が「不良」であると判定された文書からテンプレートを作成する場合と比べて、よりデザイン性の高いテンプレートが作成されて登録される。このテンプレートを用いることにより、相対的にデザイン性の高い編集物が作成され得る。
また、本実施形態によると、膨大なテンプレートの中から常にユーザがテンプレートを選択する場合と比べて、文書のテイストに調和するテンプレートが選択され易くなり、ユーザの手間が軽減される。
上記のテンプレート管理装置10は、一例としてハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、テンプレート管理装置10は、図示しないCPU等のプロセッサを備えている。当該プロセッサが、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、テンプレート管理装置10の各部の機能が実現される。上記プログラムは、CDやDVD等の記録媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、記憶装置に記憶される。または、テンプレート管理装置10の各部は、例えばプロセッサや電子回路等のハードウェア資源により実現されてもよい。その実現においてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。別の例として、テンプレート管理装置10の各部は、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって実現されてもよい。