JP4127140B2 - 文書処理装置及び文書処理プログラム、並びに文書処理装置の制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、文書に装飾処理を施す装置およびプログラム、並びに方法に係り、特に、自動化に好適で、かつ、文書の内容に応じた装飾を行うのに好適な文書処理装置および文書処理プログラム、並びに文書処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、文書または画像を処理する技術としては、例えば、特許文献1に開示されているデザイン評価用カラーシミュレーター、特許文献2に開示されている作品作成支援システム、特許文献3に開示されている画像処理方法、および特許文献4に開示されているフォント管理装置があった。
【0003】
特許文献1記載の発明は、地域別、性別、年齢別等に大別された不特定多数の人間が「楽しく感じる色」、「軽く感じる色」等を調査した結果に基づいて感性用語と色とを関連付けた複数のデータベース(以下、データベースのことを単にDBと略記する。)からなる感性DB群と、感性用語および感性DB群のうちのDBを選択する入力等を行うための入力部と、感性用語に対応する入力層および複数の候補色に対応する出力層からなるニューラルネットワークと、入力部への入力内容に応じて評価に用いる候補色を決定する表示色決定部とを備える。表示色決定部は、入力部への入力によって選択されたDBの格納内容に応じてニューラルネットワークを構成する網の重み付けを行ない、ニューラルネットワークを用いて候補色を決定する。
【0004】
特許文献2記載の発明は、プレゼンテーションの種類、対象者、雰囲気等の特徴を特徴入力部から入力し、適合属性検索部により、入力した特徴を用いて、背景パターン、レイアウト、色の組合せ、文字フォント、グラフ形態、BGMの種類等のプレゼンテーションの出力属性を感性知識DBから検索する。次に、テンプレート合成部により、索出した出力属性を用いてプレゼンテーションのテンプレートを合成する。
【0005】
特許文献3記載の発明は、パソコンにおいて編集指示部により画像データに対して「シャープさ」、「柔らかさ」等の感性表現による編集指示を行う。この際、入力条件設定部によりパソコンのモニタの特性等に応じて処理の内容を修正してモニタに表示する。そして、編集指示の結果を汎用感性表現スクリプトとしてラボに転送する。ラボにおいては、汎用感性表現スクリプトに基づいて画像データに対して画像処理を施す。この際、出力条件設定部により、処理済み画像データの出力媒体の特性等に応じて画像処理の程度を変更する。処理済み画像データは出力部において所定の出力媒体に出力される。
【0006】
特許文献4記載の発明は、フォントごとにそのフォントを見た人が感じる感性に基づく評価項目の評価値を準備するステップと、それぞれの評価項目に対する目標値および重みを入力するステップと、準備ステップにて準備された評価値と入力ステップにて入力された目標値および重みとに基づいて、評価値と目標値との差を2乗した値に重みを乗算した値をすべての評価項目について順次加算して総合評価値を算出するステップと、すべてのフォントについて総合評価値の算出が終了すると、総合評価値の小さい順にフォントを並べ替えるステップと、総合評価値の小さいフォントを用いて例文を表示するステップとを含む。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−121595号公報
【特許文献2】
特開平8−212258号公報
【特許文献3】
特開平2000−244722号公報
【特許文献4】
特開平2002−24210号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、文書をレイアウトする技術には、文書または画像等のコンテンツをコンテンツDBのなかから選択し、レイアウトテンプレートを用いて選択コンテンツを自動でレイアウトする自動レイアウトシステムがある。この場合、読みやすさや面白さを向上する観点からは、文書の内容に応じた装飾を行うことが望ましい。
【0009】
しかしながら、特許文献1記載の発明にあっては、感性用語の入力および感性DBの選択をユーザが行う構成となっているため、入力および選択という手作業が発生し、自動化には不向きであるという問題があった。また、感性用語に対する候補色を決定する構成となっているだけであり、文書の内容に応じた装飾を行うのは困難であるという問題もあった。
【0010】
また、特許文献2記載の発明にあっては、プレゼンテーションの特徴をユーザが入力する構成となっているため、同様に、入力という手作業が発生し、自動化には不向きであるという問題があった。
また、特許文献3記載の発明にあっては、画像データに対して感性表現による編集指示をユーザが行う構成となっているため、同様に、指示という手作業が発生し、自動化には不向きであるという問題があった。また、汎用感性表現スクリプトに基づいて画像データに対して画像処理を施す構成となっているだけであり、文書の内容に応じた装飾を行うのは困難であるという問題もあった。
【0011】
また、特許文献4記載の発明にあっては、フォントごとにそのフォントを見た人が感じる感性に基づく評価項目に対する目標値および重みをユーザが入力するため、同様に、入力という手作業が発生し、自動化には不向きであるという問題があった。また、総合評価値の小さいフォントを用いて例文を表示するだけであり、文書(例文)の内容に応じた装飾を行うのは困難であるという問題もあった。
【0012】
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、自動化に好適で、かつ、文書の内容に応じた装飾を行うのに好適な文書処理装置および文書処理プログラム、並びに文書処理方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
〔発明1〕
上記目的を達成するために、発明1の文書処理装置は、
文書に装飾処理を施す装置であって、
前記文書の文書内容または付加情報に基づいて前記文書の特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記特徴量算出手段で算出した特徴量に基づいて複数の文書装飾属性のなかから前記文書装飾属性を選択する文書装飾属性選択手段と、前記文書装飾属性選択手段で選択した文書装飾属性に従って前記文書に装飾処理を施す装飾処理手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
このような構成であれば、特徴量算出手段により、文書の文書内容または付加情報に基づいて文書の特徴量が算出される。そして、文書装飾属性選択手段により、算出された特徴量に基づいて、複数の文書装飾属性のなかから文書装飾属性が選択され、装飾処理手段により、選択された文書装飾属性に従って文書に装飾処理が施される。
【0015】
これにより、文書内容または付加情報から算出された特徴量に基づいて文書に装飾処理が施されるので、入力等の手作業が発生することがなく、従来に比して、自動化に適するという効果が得られる。さらに、文書内容または付加情報の内容に応じた文書装飾属性に従って文書に装飾処理が施されるので、従来に比して、文書の内容に比較的適合した装飾を行うことができるという効果も得られる。
【0016】
ここで、文書の特徴量としては、例えば、「格調高い」、「シックな」、「カジュアルな」または「迫力のある」といったように文書がもつ感性を定量的に表現したもの、また例えば、「スポーツ」、「芸術」または「訃報」といったように文書の内容に応じたカテゴリ情報が含まれる。以下、発明10の文書処理プログラム、および発明11の文書処理方法において同じである。
〔発明2〕
さらに、発明2の文書処理装置は、発明1の文書処理装置において、
前記特徴量算出手段は、前記文書内容または前記付加情報に含まれる感性表現語に基づいて、前記文書の特徴量を算出するようになっていることを特徴とする。
【0017】
このような構成であれば、特徴量算出手段により、文書内容または付加情報に含まれる感性表現語に基づいて、文書の特徴量が算出される。
これにより、感性表現語に応じた文書装飾属性に従って文書に装飾処理が施されるので、文書の感性に比較的適合した装飾を行うことができるという効果も得られる。
〔発明3〕
さらに、発明3の文書処理装置は、発明2の文書処理装置において、
前記文書装飾属性を感性と対応付けておき、
前記文書装飾属性選択手段は、前記特徴量算出手段で算出した特徴量に基づいて、前記複数の文書装飾属性のなかから前記文書の感性に対応する文書装飾属性を選択するようになっていることを特徴とする。
【0018】
このような構成であれば、文書装飾属性選択手段により、算出された特徴量に基づいて、複数の文書装飾属性のなかから文書の感性に対応する文書装飾属性が選択される。
これにより、文書の感性にさらに適合した装飾を行うことができるという効果も得られる。
〔発明4〕
さらに、発明4の文書処理装置は、発明3の文書処理装置において、
前記文書装飾属性は、前記文書の前景を彩る前景色および前記文書の背景を彩る背景色であり、
異なる複数の各感性ごとに、当該感性を表現するのに適する前記前景色および前記背景色の組み合わせを対応付けたことを特徴とする。
【0019】
このような構成であれば、文書装飾属性選択手段により、算出された特徴量に基づいて、前景色および背景色の複数の組み合わせのなかから文書の感性に対応する前景色および背景色の組み合わせが選択され、装飾処理手段により、選択された前景色および背景色に従って文書に装飾処理が施される。
これにより、文書の感性に比較的適合した前景色および背景色となるという効果も得られる。
〔発明5〕
さらに、発明5の文書処理装置は、発明3の文書処理装置において、
前記文書装飾属性は、前記文書のフォントであり、
異なる複数の各感性ごとに、当該感性を表現するのに適する前記フォントを対応付けたことを特徴とする。
【0020】
このような構成であれば、文書装飾属性選択手段により、算出された特徴量に基づいて、複数のフォントのなかから文書の感性に対応するフォントが選択され、装飾処理手段により、選択されたフォントに従って文書に装飾処理が施される。
これにより、文書の感性に比較的適合したフォントで文字を表示することができるという効果も得られる。
〔発明6〕
さらに、発明6の文書処理装置は、発明3の文書処理装置において、
前記文書装飾属性は、前記文書のレイアウトを規定したレイアウトテンプレートであり、
異なる複数の各感性ごとに、当該感性を表現するのに適するレイアウトを規定した前記レイアウトテンプレートを対応付けたことを特徴とする。
【0021】
このような構成であれば、文書装飾属性選択手段により、算出された特徴量に基づいて、複数のレイアウトテンプレートのなかから文書の感性に対応するレイアウトテンプレートが選択され、装飾処理手段により、選択されたレイアウトテンプレートに従って文書がレイアウトされる。
これにより、文書の感性に比較的適合したレイアウトとなるという効果も得られる。
〔発明7〕
さらに、発明7の文書処理装置は、発明3の文書処理装置において、
前記文書装飾属性は、前記文書を格納するフレーム枠であり、
異なる複数の各感性ごとに、当該感性を表現するのに適する形状を有した前記フレーム枠を対応付けたことを特徴とする。
【0022】
このような構成であれば、文書装飾属性選択手段により、算出された特徴量に基づいて、複数のフレーム枠のなかから文書の感性に対応するフレーム枠が選択され、装飾処理手段により、選択されたフレーム枠に従って文書がレイアウトされる。
これにより、文書の感性に比較的適合した形状のフレーム枠と併せて文書を表示することができるという効果も得られる。
〔発明8〕
さらに、発明8の文書処理装置は、発明3の文書処理装置において、
前記文書には、画像が対応付けられており、
前記文書装飾属性は、前記画像を処理する画像処理方法であり、
異なる複数の各感性ごとに、当該感性を表現するのに適する前記画像処理方法を対応付け、
前記装飾処理手段は、前記文書装飾属性選択手段で選択した画像処理方法に従って前記画像に画像処理を施すようになっていることを特徴とする。
【0023】
このような構成であれば、文書装飾属性選択手段により、算出された特徴量に基づいて、複数の画像処理方法のなかから文書の感性に対応する画像処理方法が選択され、装飾処理手段により、選択された画像処理方法に従って画像に画像処理が施される。
これにより、文書に対応付けられている画像に対しては、その文書の感性に比較的適合した画像処理を行うことができるという効果も得られる。
【0024】
ここで、画像処理としては、例えば、色相、彩度、明度、階調、周波数特性といった画像自身がもつ特性を変更する処理のほか、画像のトリミング、拡大・縮小、回転、反転、フィルタによる特殊効果(写真を油絵調や水彩画調にする)といった画像に対する加工処理が含まれる。
〔発明9〕
さらに、発明9の文書処理装置は、発明8の文書処理装置において、
さらに、前記画像が加工禁止対象の画像であるか否かを判定する加工禁止対象画像判定手段を備え、
前記装飾処理手段は、前記加工禁止対象画像判定手段で前記加工禁止対象の画像であると判定されたときは、前記画像に対する画像処理を禁止または制限するようになっていることを特徴とする。
【0025】
このような構成であれば、加工禁止対象画像判定手段により、画像が加工禁止対象の画像であるか否かが判定される。その結果、加工禁止対象の画像であると判定されると、装飾処理手段により、画像に対する画像処理が禁止される。
これにより、加工禁止対象の画像を加工してしまう可能性を低減することができるという効果も得られる。
〔発明10〕
一方、上記目的を達成するために、発明10の文書処理プログラムは、
文書に装飾処理を施すプログラムであって、
前記文書の文書内容または付加情報に基づいて前記文書の特徴量を算出する特徴量算出手段、前記特徴量算出手段で算出した特徴量に基づいて複数の文書装飾属性のなかから前記文書装飾属性を選択する文書装飾属性選択手段、および前記文書装飾属性選択手段で選択した文書装飾属性に従って前記文書に装飾処理を施す装飾処理手段として実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0026】
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、発明1の文書処理装置と同等の作用および効果が得られる。
〔発明11〕
一方、上記目的を達成するために、発明11の文書処理方法は、
文書に装飾処理を施す方法であって、
前記文書の文書内容または付加情報に基づいて前記文書の特徴量を算出する特徴量算出ステップと、前記特徴量算出ステップで算出した特徴量に基づいて複数の文書装飾属性のなかから前記文書装飾属性を選択する文書装飾属性選択ステップと、前記文書装飾属性選択ステップで選択した文書装飾属性に従って前記文書に装飾処理を施す装飾処理ステップとを含むことを特徴とする。
【0027】
これにより、発明1の文書処理装置と同等の効果が得られる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1ないし図15は、本発明に係る文書処理装置および文書処理プログラム、並びに文書処理方法の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、本発明に係る文書処理装置および文書処理プログラム、並びに文書処理方法を、文書および画像を自動レイアウトしてテーマパークアルバムを作成するアルバム作成システムに適用したものである。
【0029】
次に、本発明に係る文書処理装置100の構成を図1を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る文書処理装置100の構成を示すブロック図である。
文書処理装置100は、図1に示すように、制御プログラムに基づいて演算およびシステム全体を制御するCPU30と、所定領域にあらかじめCPU30の制御プログラム等を格納しているROM32と、ROM32等から読み出したデータやCPU30の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM34と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F38とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス39で相互にかつデータ授受可能に接続されている。
【0030】
I/F38には、外部装置として、ヒューマンインターフェースとしてデータの入力が可能なキーボードやマウス等からなる入力装置40と、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置42と、画像信号に基づいて画面を表示する表示装置44とが接続されている。
記憶装置42には、文書および画像を対応付けたコンテンツデータが複数記憶されている。
【0031】
図2は、コンテンツデータのデータ構造を示す図である。
コンテンツデータは、図2に示すように、XML(eXtensible Markup Language)形式で記述することができ、所定の開始タグ(例えば、<contents>)と終了タグ(例えば、</contents>)との間に、開始タグと終了タグとのタグセットを記述することにより文書を記述し文書および画像の対応付けを設定するようになっている。図2の例では、文書を記述する領域を示すタグセット500,502と、文書に対応付ける画像に関する情報を設定するタグセット504,506とが記述されている。
【0032】
また、タグセット504,506内では、文書に対応付ける画像データのファイル名を設定するタグセット508,510と、文書に対応付ける画像が加工禁止対象の画像であるか否かを設定するタグセット512,514とが記述されている。ここで、上段のタグセット508,510により「画像1.jpg」が、上段のタグセット512,514により「テーマパーク」がそれぞれ記述されている。これは、文書に対応付ける第1の画像データとしてファイル名「画像1.jpg」の画像データを使用し、著作権利者がテーマパークである(すなわち、加工禁止対象の画像である)ことを示している。また、下段のタグセット508,510により「画像2.jpg」が、下段のタグセット512,514により「ユーザ」がそれぞれ記述されている。これは、文書に対応付ける第2の画像データとしてファイル名「画像2.jpg」の画像データを使用し、著作権利者がユーザである(すなわち、加工禁止対象の画像でない)ことを示している。
【0033】
また、記憶装置42には、文書および画像のレイアウトを規定したレイアウトテンプレートが複数記憶されている。
図3は、レイアウトテンプレートが規定するレイアウト状態を示す図である。
図4は、レイアウトテンプレートのデータ構造を示す図である。
レイアウトテンプレートは、図3に示すように、タイトル情報を格納するためのタイトル情報格納枠362と、文字情報を格納するための文字情報格納枠364と、画像情報を格納するための画像情報格納枠366と、画像情報格納枠368と、文字情報格納枠370とをレイアウト領域360に配置したレイアウト状態を規定している。なお、図3はあくまで一例であり、情報格納枠の形状、大きさ、個数またはレイアウト領域360での配置位置は、各レイアウトテンプレートによってそれぞれ異なる。
【0034】
レイアウトテンプレートは、図4に示すように、XML形式で記述することができ、所定の開始タグ(例えば、<page>)と終了タグ(例えば、</page>)との間に、開始タグと終了タグとのタグセットを記述することによりレイアウト書式を設定するようになっている。図4の例では、画像情報格納枠を設定するタグセット520,522と、画像情報格納枠の配置位置を設定するタグセット524,526とが記述されている。
【0035】
また、タグセット524,526内では、画像情報格納枠の上辺のY座標を設定するタグセット532,534と、画像情報格納枠の左辺のX座標を設定するタグセット536,538と、画像情報格納枠の下辺のY座標を設定するタグセット540,542と、画像情報格納枠の右辺のX座標を設定するタグセット544,546とが記述されている。ここで、タグセット532,534により「10」が、タグセット536,538により「50」が、タグセット540,542により「220」が、タグセット544,546により「250」がそれぞれ記述されている。これは、レイアウト領域360のうち、座標(50,10)、(250,10)、(50,220)および(250,220)で囲まれる領域を画像情報格納枠として定義している。
【0036】
また、記憶装置42には、文書または画像を格納するフレーム枠が複数記憶されている。
図5は、フレーム枠を示す図である。
フレーム枠は、図5に示すように、情報格納枠の周縁の形状を規定した画像データである。図5(a)の例では、情報格納枠の周縁がギザギザ模様の形状となっており、これは、インパクトがある印象を与えるので、インパクトのある文書または画像を格納するのに用いると好適である。図5(b)の例では、情報格納枠の周縁が額縁形状となっており、これは、格調高い印象を与えるので、格調高い文書または画像を格納するのに用いると好適である。
【0037】
また、記憶装置42には、各文書特徴量ごとに文書装飾属性を対応付けて登録した文書装飾属性登録テーブル400が記憶されている。
文書装飾属性登録テーブル400は、各文書特徴量(文書の代表的な感性を示す感性表現語。以下、代表感性表現語という。)ごとに、その感性を表現するのに適するレイアウトを規定したレイアウトテンプレート、その感性を表現するのに適するフォント、その感性を表現するのに適する前景色および背景色の組み合わせ、その感性を表現するのに適する形状を有したフレーム枠、並びにその感性を表現するのに適する画像処理方法をそれぞれ対応付けている。これらの対応付けは、例えば、地域別、性別、年齢別等に大別された不特定多数の人間の感性を調査し、その調査結果に基づいて行うことができる。
【0038】
レイアウトテンプレートについては、例えば、文書特徴量が「迫力ある」の場合は、画像情報格納枠が大きいレイアウトテンプレートを対応付けるといったことが考えられる。また、前景色および背景色の組み合わせについては、例えば、それら組み合わせ色が持つ感性的なイメージを用いて文書特徴量と対応付けることができる。例えば、赤や橙、黄色のような暖色系の色は、「あたたかみのある」印象を与えるのに対して、青や青緑のような寒色系の色は、「涼しげな」印象を与える。また、フォントについては、例えば、フォントが持つ感性的なイメージを用いて文書特徴量と対応付けることができる。例えば、ゴシック体は、「男性的な」、「力強い」という印象を与えるのに対して、明朝体は、「女性的な」、「繊細な」という印象を与える。
【0039】
また、フレーム枠については、例えば、文書や画像を装飾するフレーム枠を適切に選択することで文書の印象が大きく変わることに着目し、文書特徴量に合わせて最適なフレーム枠を選択することは有用である。また、画像処理方法については、画像の持つ明度、彩度、色相を操作することによって画像の印象を変えることができることに着目し、文書特徴量に合わせて画像に対する最適な画像処理方法を選択することができる。
【0040】
図6は、文書装飾属性登録テーブル400のデータ構造を示す図である。
文書装飾属性登録テーブル400には、図6に示すように、各文書特徴量ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、文書の代表的な感性を示す代表感性表現語を登録したフィールド402と、文書のレイアウトに適用するレイアウトテンプレートを登録したフィールド404と、文書の文字装飾に適用するフォントを登録したフィールド406と、文書の前景色および背景色を登録したフィールド408と、文書のレイアウトに適用するフレーム枠を登録したフィールド410と、文書に対応付けられている画像の画像処理方法を登録したフィールド412とを含んで構成されている。ここで、フィールド404〜412が文書装飾属性に対応している。
【0041】
図6の例では、第1段目のレコードには、代表感性表現語として「迫力ある」が、レイアウトテンプレートとして「テンプレート3」が、フォントとして「ゴシック体、太め」が、前景色および背景色として「濃緑、濃紫」が、フレーム枠として「爆発フレーム」が、画像処理方法として「手段1(拡大、周波数強調)」がそれぞれ登録されている。これは、文書の感性が迫力のあるものである場合、その文書をレイアウトするのにレイアウトテンプレート3および爆発イメージを形状としたフレーム枠を利用し、フォントを太めゴシック体に、前景色を濃緑に、背景色を濃紫にそれぞれ設定することを示している。さらに、その文書に画像が対応付けられている場合は、画像を拡大し周波数強調されるようにその画像を画像処理することを示している。
【0042】
図1に戻り、CPU30は、マイクロプロセッシングユニット(MPU)等からなり、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図7のフローチャートに示すコンテンツ装飾処理を実行するようになっている。
図7は、コンテンツ装飾処理を示すフローチャートである。
【0043】
コンテンツ装飾処理は、文書および画像に装飾処理を施す処理であって、CPU30において実行されると、図7に示すように、まず、ステップS100に移行するようになっている。
ステップS100では、記憶装置42のなかからコンテンツデータを選択し、選択したコンテンツデータを記憶装置42から読み出し、ステップS102に移行する。
【0044】
ステップS102では、読み出したコンテンツデータに含まれる文書内容に基づいて文書特徴量を算出する。文書特徴量は、例えば、イメージスケールに基づいて文書特徴量を算出する方法、および文書ベクトルに基づいて文書特徴量を算出する方法により算出することができる。
まず、イメージスケールに基づいて文書特徴量を算出する方法を説明する。
【0045】
図8は、イメージスケールのデータ構造を示す図である。
イメージスケールは、図8に示すように、第1の軸52と、第1の軸52と直交する第2の軸54とを有する座標系の仮想平面50上に、複数の感性表現語をそれらイメージの関連度に応じて配置したものである。
第1の軸52は、クールという感性を定量化したときのその大きさを一方の軸方向(図面右方向)に割り当て、かつ、ウォームという感性を定量化したときのその大きさを他方の軸方向(図面左方向)に割り当ててある。すなわち、第1の軸52上では、第2の軸54と交差する点を原点とし、原点から一方の軸方向に向かうにつれてクールという感性が大きくなっていき、逆に原点から他方の軸方向に向かうにつれてウォームという感性が大きくなっていくことを意味する。
【0046】
第2の軸54は、ソフトという感性を定量化したときのその大きさを一方の軸方向(図面上方向)に割り当て、かつ、ハードという感性を定量化したときのその大きさを他方の軸方向(図面下方向)に割り当ててある。すなわち、第2の軸54上では、第1の軸52と交差する点を原点とし、原点から一方の軸方向に向かうにつれてソフトという感性が大きくなっていき、逆に原点から他方の軸方向に向かうにつれてハードという感性が大きくなっていくことを意味する。
【0047】
図8の例では、「ロマンチック」および「清らかな」という感性表現語が仮想平面50の第1象限に配置されている。イメージスケールによれば、これらは、ソフトでかつクールという感性を有する言葉であると定義付けられる。また、「洗練された」、「シャープな」、「拡張ある」および「フォーマル」という感性表現語が仮想平面50の第4象限に配置されている。イメージスケールによれば、これらは、ハードでかつクールという感性を有する言葉であると定義付けられる。
【0048】
図9は、イメージスケールを分割した場合を示す図である。
イメージスケールに基づいて文書特徴量を算出するには、次の手順で行う。
図9に示すように、文書装飾属性登録テーブル400の各代表感性表現語ごとに、イメージスケールの仮想平面50をあらかじめ分割しておく。図9の例では、「楽しげな」、「平和な」、「幻想的な」、「迫力ある」および「格調高い」という代表感性表現語が文書装飾属性登録テーブル400に登録されているので、それら代表感性表現語ごとに仮想平面50が分割されている。例えば、「楽しげな」という代表感性表現語には、「かわいい」および「楽しい」という感性表現語が属し、「平和な」という代表感性表現語には、「のどかな」および「素朴な」という感性表現語が属している。
【0049】
図10は、イメージスケールを分割した場合を示す図である。
次いで、コンテンツデータに含まれる文書(以下、選択文書という。)を自然言語解析し、形容詞または形容動詞を感性表現語として選択文書から抽出し、抽出した感性表現語をイメージスケールの仮想平面50上にマッピングする。同一の感性表現語が複数回出現した場合は、図10に示すように、出現回数も併せて記憶しておく。図10において黒丸が出現回数を示している。
【0050】
図10の例では、「楽しげな」という代表感性表現語に属する感性表現語の出現数が最も多いので、この選択文書についての文書特徴量は、「楽しげな」として算出することができる。
次に、文書ベクトルに基づいて文書特徴量を算出する方法を説明する。
図11は、文書ベクトルの生成方法の概要を示す図である。
【0051】
図11に示すように、例えば、「楽しげな」および「迫力ある」という代表感性表現語についてそれぞれ評価用の文書を複数用意しておく。これは、文書の代表的な感性として「楽しげな」および「迫力ある」という感性を表していると思われる文書である。
図12は、代表感性表現語の評価文書群についての文書ベクトルを示す図である。
【0052】
次いで、図12に示すように、ある代表感性表現語について、これに対応する各評価文書ごとに文書ベクトルを算出する。文書ベクトルは、各評価文書D1〜Dmとユニークな文字列T1〜Tnとの対応関係を示したものであり、各文字列T1〜Tnが各評価文書D1〜Dmのなかに何回出現するかを数え、それを示したものである。ここで、Wmnに相当する行列の各要素は、文字列の出現回数をそのまま用いてもよいが、TFIDF(Term Frequency & Inverse Document Frequency)という文字列の重要度を反映した重み付け方法を用いると、各評価文書の特徴をよく表現した文書ベクトルが生成できることが知られている。
【0053】
TFIDFは、ある評価文書D内での文字列Tの出現頻度(TF:Term Frequency)と、文書集合全体で文字列Tが出現する文書数の頻度を逆数(IDF:Inverse Document Frequency)の積で求め、数値が大きいほどその文字列Tが重要であることを表すものである。TFは、頻出する文字列は重要であるという指標であり、ある文書中に文字列が出現する頻度が増加すると大きくなる性質を持っている。IDFは、多くの文書中に出現する文字列は重要でない、つまり特定の文書に出現する文字列が重要であるという指標であり、ある文字列が使われている文書数が減少すると大きくなるという性質を持っている。したがって、TFIDFの値は、特定の文書に頻繁に出現する文字列に対しては大きくなる性質を持っており、逆に、頻繁に出現するが多くの文書に出現する文字列(接続詞や助詞等)や、特定の文書にのみ出現しその文書に低頻度で出現する文字列に対しては小さくなる性質を持っている。TFIDFによって文書中の文字列は数値化され、文字列の重要度を加味したその数値を要素として文書をベクトル化することができる。
【0054】
図13は、代表感性表現語の評価文書群についての文書ベクトルを示す図である。
次いで、図13に示すように、各評価文書の文書ベクトルを合成し、その合成ベクトルをその代表感性表現語の文書ベクトルとする。
図14は、各代表感性表現語の文書ベクトルを示す図である。
【0055】
次いで、図12および図13と同様の手順により、他のすべての代表感性表現語について文書ベクトルを算出する。ただし、文書ベクトルの長さは1に正規化する。したがって、各代表感性表現語の文書ベクトルは、図14に示すようになる。
図15は、各代表感性表現語および選択文書の文書ベクトルを示す図である。
【0056】
次いで、図12および図13と同様の手順により、選択文書の文書ベクトルを算出する。ただし、文書ベクトルの長さは1に正規化する。したがって、各代表感性表現語および選択文書の文書ベクトルは、図15に示すようになる。
そして、選択文書の文書ベクトルと各代表感性表現語の文書ベクトルとを比較し、選択文書の文書ベクトルに対して内積が最も大きい文書ベクトルを特定し、その文書ベクトルに対する代表感性表現語を選択文書の文書特徴量とする。図15の例では、「楽しげな」という代表感性表現語の文書ベクトルとの内積が最も大きいので、この選択文書についての文書特徴量は、「楽しげな」として算出することができる。
【0057】
次いで、図7に戻り、ステップS104に移行して、文書装飾属性登録テーブル400を参照して、選択文書の文書特徴量に対応するレイアウトテンプレートを選択し、ステップS106に移行して、文書装飾属性登録テーブル400を参照して、選択文書の文書特徴量に対応するフォントを選択し、ステップS108に移行する。
【0058】
ステップS108では、文書装飾属性登録テーブル400を参照して、選択文書の文書特徴量に対応する前景色および背景色の組み合わせを選択し、ステップS110に移行して、文書装飾属性登録テーブル400を参照して、選択文書の文書特徴量に対応するフレーム枠を選択し、ステップS112に移行して、文書装飾属性登録テーブル400を参照して、選択文書の文書特徴量に対応する画像処理方法を選択し、ステップS114に移行する。
【0059】
ステップS114では、選択文書に画像が対応付けられているか否かを判定し、画像が対応付けられていると判定したとき(Yes)は、ステップS116に移行して、選択文書に対応付けられている画像が加工禁止対象の画像であるか否かを判定し、加工禁止対象の画像でないと判定したとき(No)は、ステップS118に移行する。
【0060】
ステップS118では、選択文書に対応付けられている画像データを記憶装置42から読み出し、ステップS120に移行して、ステップS112で選択した画像処理方法に従って、読み出した画像データに画像処理を施し、ステップS122に移行する。
ステップS122では、ステップS104〜S110で選択したレイアウトテンプレート、フォント、前景色および背景色の組み合わせ、並びにフレーム枠に従って選択文書をレイアウトするとともに、ステップS104,S110で選択したレイアウトテンプレートおよびフレーム枠に従って、選択文書に対応付けられている画像をレイアウトし、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0061】
一方、ステップS116で、選択文書に対応付けられている画像が加工禁止対象の画像であると判定したとき(Yes)、およびステップS114で、選択文書に画像が対応付けられていないと判定したとき(No)はいずれも、ステップS112に移行する。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
【0062】
テーマパークは、複数のアトラクションから構成され、テーマパーク運営会社はそれぞれのアトラクションの特徴を記述した電子的な文書を保有している。また、テーマパークには、そのテーマパークの象徴的なキャラクタが存在し、テーマパーク運営会社はそのキャラクタ画像も保有している。ここで、テーマパーク運営会社は、キャラクタ画像の使用を許可する際には、その画像には一切加工を許さず、そのままの画像で利用することを利用者と契約を交わすものとする。
【0063】
一方、テーマパークの利用者は、そのテーマパーク内での記録としてデジタルスチルカメラ等によって写真画像を撮影する。さらに、利用者がアトラクションで楽しんでいる様子を固定カメラにより自動撮影した写真画像を利用者が購入できるようなサービスをテーマパーク運営会社が行っている。
本実施の形態は、テーマパーク運営会社が保有しているアトラクションの特徴を記述した電子的な文書およびキャラクタ画像と、利用者が撮影した画像および利用者が購入した写真画像を組み合わせて、利用者個人のテーマパークアルバムを作成する。
【0064】
まず、各アトラクションごとにテーマパーク運営会社保有の電子文書およびキャラクタ画像と、利用者が撮影した写真画像および利用者が購入した写真画像を関連付ける。関連付けは、オペレータにより手作業で行ってもよいし、写真画像に撮影位置情報を付加することによって自動で行ってもよい。画像が関連付けられた結果は、コンテンツデータとして管理される。
【0065】
次いで、コンテンツデータおよび画像データを文書処理装置100に与える。コンテンツデータおよび画像データが与えられると、ステップS100,S102を経て、コンテンツデータが読み出され、読み出されたコンテンツデータに含まれる文書内容に基づいて選択文書の文書特徴量が算出される。次いで、ステップS104〜S110を経て、文書装飾属性登録テーブル400が参照されて、選択文書の文書特徴量に対応するレイアウトテンプレート、フォント、前景色および背景色の組み合わせ、フレーム枠、並びに画像処理方法が選択される。
【0066】
選択文書に画像が対応付けられている場合は、ステップS116を経て、選択文書に対応付けられている画像が加工禁止対象の画像であるか否かが判定される。その結果、加工禁止対象の画像でないと判定されると、ステップS118,S120を経て、選択文書に対応付けられている画像データが読み出され、選択された画像処理方法に従って、読み出された画像データに画像処理が施され、画像処理後の画像がレイアウトに利用される。これに対して、加工禁止対象の画像であると判定されると、画像処理が施されずそのままの状態でレイアウトに利用される。
【0067】
そして、ステップS122を経て、選択されたレイアウトテンプレートおよびフレーム枠に従って選択文書がレイアウトされる。選択文書は、文書情報格納枠に格納され、その文書情報格納枠には、選択されたフレーム枠が適用される。また、選択文書のフォント、前景色および背景色は、選択されたフォント、前景色および背景色となるように設定される。さらに、選択文書に画像が対応付けられている場合は、選択されたレイアウトテンプレートおよびフレーム枠に従って対応画像がレイアウトされる。対応画像は、画像情報格納枠に格納され、その画像情報格納枠には、選択されたフレーム枠が適用される。
【0068】
例えば、ジェットコースターのアトラクションの文書をレイアウトする場合は、「迫力ある」イメージを伝えるために、レイアウトテンプレートは3を選択し、使用するフォントは太めのゴシック体、配色は前景を濃い緑、背景を濃い紫とし、文書全体を囲むフレーム枠は爆発フレームを使用し、画像処理方法は、画像を拡大し、周波数を強調する処理を選択する。その結果、迫力のある印象の出力文書を得ることが期待できる。
【0069】
また、お化け屋敷の文書をレイアウトする場合は、「恐ろしい」イメージを伝えるために、レイアウトテンプレートは7を選択し、使用するフォントは細めの行書体、配色は前景を白、背景を黒とし、文書全体を囲むフレーム枠はぼかしフレームを使用し、画像処理方法は、画像の色相を暗めにする処理を選択する。その結果、暗く、恐ろしい印象の出力文書を得ることが期待できる。
【0070】
さらに、「幻想的な」、「楽しげな」、「格調高い」イメージのアトラクションについてもそれぞれイメージに合わせた出力文書を同様の方法により得ることが期待できる。
このようにして、本実施の形態では、文書内容に基づいて選択文書の文書特徴量を算出し、算出した文書特徴量に基づいて複数の文書装飾属性のなかから文書装飾属性を選択し、選択した文書装飾属性に従って選択文書に装飾処理を施すようになっている。
【0071】
これにより、文書内容から算出された文書特徴量に基づいて選択文書に装飾処理が施されるので、入力等の手作業が発生することがなく、従来に比して、自動化に適する。さらに、文書内容の内容に応じた文書装飾属性に従って選択文書に装飾処理が施されるので、従来に比して、選択文書の内容に比較的適合した装飾を行うことができる。
【0072】
さらに、本実施の形態では、文書内容に含まれる感性表現語に基づいて、選択文書の文書特徴量を算出するようになっている。
これにより、感性表現語に応じた文書装飾属性に従って選択文書に装飾処理が施されるので、選択文書の感性に比較的適合した装飾を行うことができる。
さらに、本実施の形態では、算出した文書特徴量に基づいて、複数の文書装飾属性のなかから選択文書の感性に対応する文書装飾属性を選択するようになっている。
【0073】
これにより、選択文書の感性にさらに適合した装飾を行うことができる。
さらに、本実施の形態では、文書装飾属性は、文書の前景を彩る前景色および文書の背景を彩る背景色であり、各代表感性表現語ごとに、その感性を表現するのに適する前景色および背景色の組み合わせを対応付けた。
これにより、選択文書の感性に比較的適合した前景色および背景色となる。
【0074】
さらに、本実施の形態では、文書装飾属性は、文書のフォントであり、各代表感性表現語ごとに、その感性を表現するのに適するフォントを対応付けた。
これにより、選択文書の感性に比較的適合したフォントで文字を表示することができる。
さらに、本実施の形態では、文書装飾属性は、文書のレイアウトを規定したレイアウトテンプレートであり、各代表感性表現語ごとに、その感性を表現するのに適するレイアウトを規定したレイアウトテンプレートを対応付けた。
【0075】
これにより、選択文書の感性に比較的適合したレイアウトとなる。
さらに、本実施の形態では、文書装飾属性は、文書を格納するフレーム枠であり、各代表感性表現語ごとに、その感性を表現するのに適する形状を有したフレーム枠を対応付けた。
これにより、選択文書の感性に比較的適合した形状のフレーム枠と併せて選択文書を表示することができる。
【0076】
さらに、本実施の形態では、文書装飾属性は、選択文書に対応付けられている画像を処理する画像処理方法であり、各代表感性表現語ごとに、その感性を表現するのに適する画像処理方法を対応付けた。
これにより、選択文書に対応付けられている画像に対しては、その文書の感性に比較的適合した画像処理を行うことができる。
【0077】
さらに、本実施の形態では、選択文書に対応付けられている画像が加工禁止対象の画像であると判定したときは、その画像に対する画像処理を禁止するようになっている。
これにより、加工禁止対象の画像を加工してしまう可能性を低減することができる。
【0078】
さらに、本実施の形態では、選択文書を自然言語解析し、形容詞または形容動詞を感性表現語として選択文書から抽出し、抽出した感性表現語をイメージスケールの仮想平面50上にマッピングし、そのマッピング結果に基づいて選択文書の文書特徴量を算出するようになっている。
これにより、選択文書の感性にさらに適合した文書特徴量を算出することができる。
【0079】
さらに、本実施の形態では、各代表感性表現語の文書ベクトルおよび選択文書の文書ベクトルを算出し、それらの文書ベクトルを比較し、選択文書の文書ベクトルに対して内積が最も大きい文書ベクトルを特定し、その文書ベクトルに対する代表感性表現語を選択文書の文書特徴量とした。
これにより、選択文書の感性にさらに適合した文書特徴量を算出することができる。
【0080】
上記実施の形態において、ステップS102は、発明1ないし3若しくは10の特徴量算出手段、または発明11の特徴量算出ステップに対応し、ステップS104〜S112は、発明1、3、8若しくは10の文書装飾属性選択手段、または発明11の文書装飾属性選択ステップに対応している。また、ステップS116は、発明9の加工禁止対象画像判定手段に対応し、ステップS120,S122は、発明1、8ないし10の装飾処理手段、または発明11の装飾処理ステップに対応している。
【0081】
なお、上記実施の形態においては、文書内容に含まれる感性表現語に基づいて選択文書の文書特徴量を算出するように構成したが、これに限らず、感性表現語を含む説明文を付加情報として選択文書に付加しておき、付加情報に含まれる感性表現語に基づいて選択文書の文書特徴量を算出するように構成することもできる。
【0082】
また、上記実施の形態においては、選択文書に対応付けられている画像が加工禁止対象の画像であると判定したときは、その画像に対する画像処理を禁止するように構成したが、これに限らず、選択文書に対応付けられている画像が加工禁止対象の画像であると判定したときは、その画像に対する画像処理を一部制限するように構成することもできる。例えば、周波数強調処理のみ禁止されている画像については、画像処理のうち周波数強調処理は禁止するが、拡大や縮小等の他の画像処理は許可する。
【0083】
また、上記実施の形態において、図7のフローチャートに示す処理を実行するにあたっては、ROM32にあらかじめ格納されている制御プログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAM34に読み込んで実行するようにしてもよい。
【0084】
ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
【0085】
また、上記実施の形態においては、本発明に係る文書処理装置および文書処理プログラム、並びに文書処理方法を、文書および画像を自動レイアウトしてテーマパークアルバムを作成するアルバム作成システムに適用したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他の場合にも適用可能である。例えば、次の応用例を提案することができる。
【0086】
第1に、画像を分類する場合について適用することができる。
第2に、上記実施の形態のような自動レイアウトシステムに限らず、レイアウト支援ソフトにおいてユーザが入力した文書に装飾処理を施す機能として適用することができる。
第3に、ニュース記事配信システムにおいて、ニュース記事の内容を文書特徴量算出手段により算出し、算出された文書特徴量に合わせて、そのニュース記事に対する最適な記事テンプレート、配色、フォント等を選択することが可能となる。また、ニュース記事に画像が関連付けられている場合は、その画像に対する画像処理手段やフレーム枠についても文書特徴量に合わせて選択することができる。さらに、報道写真画像をニュース記事を保持している事業主が通信社から購入しており、通信社の報道写真画像には加工を加える事ができないという契約が交わされている場合は、加工禁止対象画像判定手段により、通信社の報道写真画像については、画像に加工を加えないようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る文書処理装置100の構成を示すブロック図である。
【図2】 コンテンツデータのデータ構造を示す図である。
【図3】 レイアウトテンプレートが規定するレイアウト状態を示す図である。
【図4】 レイアウトテンプレートのデータ構造を示す図である。
【図5】 フレーム枠を示す図である。
【図6】 文書装飾属性登録テーブル400のデータ構造を示す図である。
【図7】 コンテンツ装飾処理を示すフローチャートである。
【図8】 イメージスケールのデータ構造を示す図である。
【図9】 イメージスケールを分割した場合を示す図である。
【図10】 イメージスケールを分割した場合を示す図である。
【図11】 文書ベクトルの生成方法の概要を示す図である。
【図12】 代表感性表現語の評価文書群についての文書ベクトルを示す図である。
【図13】 代表感性表現語の評価文書群についての文書ベクトルを示す図である。
【図14】 各代表感性表現語の文書ベクトルを示す図である。
【図15】 各代表感性表現語および選択文書の文書ベクトルを示す図である。
【符号の説明】
100…文書処理装置,30…CPU,32…ROM,34…RAM,38…I/F,39…バス,40…入力装置,42…記憶装置,44…表示装置,50…仮想平面,52…第1の軸,54…第2の軸,360…レイアウト領域,362…タイトル情報格納枠,364,370…文字情報格納枠,366,368…画像情報格納枠,400…文書装飾属性登録テーブル,500〜514…タグセット,520〜546…タグセット
Claims (10)
- 画像が対応付けられた文書に装飾処理を施す文書処理装置であって、
前記文書の文書内容又は付加情報に基づいて前記文書の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記特徴量算出手段で算出した特徴量に基づいて、前記画像を処理する画像処理方法を含む複数の文書装飾属性のなかから前記文書装飾属性を選択する文書装飾属性選択手段と、
前記文書装飾属性選択手段で選択した文書装飾属性に従って前記文書に装飾処理を施す装飾処理手段と、
前記画像が加工禁止対象の画像であるか否かを判定する加工禁止対象画像判定手段とを備え、
前記装飾処理手段は、前記文書装飾属性に含まれる画像処理方法に従って前記画像に画像処理を施し、
前記装飾処理手段は、前記加工禁止対象画像判定手段で前記加工禁止対象の画像であると判定されたときは、前記画像に対する画像処理を禁止又は制限することを特徴とする文書処理装置。 - 請求項1において、
前記特徴量算出手段は、前記文書内容又は前記付加情報に含まれる感性表現語に基づいて、前記文書の特徴量を算出するようになっていることを特徴とする文書処理装置。 - 請求項2において、
前記文書装飾属性を感性と対応付けておき、
前記文書装飾属性選択手段は、前記特徴量算出手段で算出した特徴量に基づいて、前記複数の文書装飾属性のなかから前記文書の感性に対応する文書装飾属性を選択するようになっていることを特徴とする文書処理装置。 - 請求項3において、
前記文書装飾属性は、前記文書の前景を彩る前景色及び前記文書の背景を彩る背景色であり、
異なる複数の各感性ごとに、当該感性を表現するのに適する前記前景色及び前記背景色の組み合わせを対応付けたことを特徴とする文書処理装置。 - 請求項3において、
前記文書装飾属性は、前記文書のフォントであり、
異なる複数の各感性ごとに、当該感性を表現するのに適する前記フォントを対応付けたことを特徴とする文書処理装置。 - 請求項3において、
前記文書装飾属性は、前記文書のレイアウトを規定したレイアウトテンプレートであり、
異なる複数の各感性ごとに、当該感性を表現するのに適するレイアウトを規定した前記レイアウトテンプレートを対応付けたことを特徴とする文書処理装置。 - 請求項3において、
前記文書装飾属性は、前記文書を格納するフレーム枠であり、
異なる複数の各感性ごとに、当該感性を表現するのに適する形状を有した前記フレーム枠を対応付けたことを特徴とする文書処理装置。 - 請求項3において、
異なる複数の各感性ごとに、当該感性を表現するのに適する前記画像処理方法を対応付けたことを特徴とする文書処理装置。 - 画像が対応付けられた文書に装飾処理を施す処理をコンピュータに実行させるための文書処理プログラムであって、
前記文書の文書内容又は付加情報に基づいて前記文書の特徴量を算出する特徴量算出ステップと、
前記特徴量算出ステップで算出した特徴量に基づいて、前記画像を処理する画像処理方 法を含む複数の文書装飾属性のなかから前記文書装飾属性を選択する文書装飾属性選択ステップと、
前記文書装飾属性選択ステップで選択した文書装飾属性に従って前記文書に装飾処理を施す装飾処理ステップと、
前記画像が加工禁止対象の画像であるか否かを判定する加工禁止対象画像判定ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであり、
前記装飾処理ステップは、前記文書装飾属性に含まれる画像処理方法に従って前記画像に画像処理を施し、
前記装飾処理ステップは、前記加工禁止対象画像判定ステップで前記加工禁止対象の画像であると判定されたときは、前記画像に対する画像処理を禁止又は制限することを特徴とする文書処理プログラム。 - 画像が対応付けられた文書に装飾処理を施す文書処理装置の制御方法であって、
前記文書の文書内容又は付加情報に基づいて前記文書の特徴量を算出する特徴量算出ステップと、
前記特徴量算出ステップで算出した特徴量に基づいて、前記画像を処理する画像処理方法を含む複数の文書装飾属性のなかから前記文書装飾属性を選択する文書装飾属性選択ステップと、
前記文書装飾属性選択ステップで選択した文書装飾属性に従って前記文書に装飾処理を施す装飾処理ステップと、
前記画像が加工禁止対象の画像であるか否かを判定する加工禁止対象画像判定ステップとを含み、
前記装飾処理ステップは、前記文書装飾属性に含まれる画像処理方法に従って前記画像に画像処理を施し、
前記装飾処理ステップは、前記加工禁止対象画像判定ステップで前記加工禁止対象の画像であると判定されたときは、前記画像に対する画像処理を禁止又は制限することを特徴とする文書処理装置の制御方法。
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