本発明の実施形態に係る情報処理システムとしてのデザイン作成システムについて説明する。図1には、本実施形態に係るデザイン作成システムの一例が示されている。デザイン作成システムは、情報処理装置としてのデザイン作成装置10と端末装置12とを含む。デザイン作成装置10と端末装置12は、ネットワーク等の通信経路Nに接続されている。図1に示す例では、1つの端末装置12が通信経路Nに接続されているが、複数の端末装置12が通信経路Nに接続されてもよい。
デザイン作成装置10は、対象物のデザイン作成に関するテンプレートのデータを記憶しており、そのテンプレートのデータを提供し、ユーザの指示に応じてテンプレートを編集し、その編集物としての出力物(例えば画像データ等)を提供する装置である。対象物は、例えば、名刺、チラシ、広告、ダイレクトメール(DM)、ポスター、はがき、カタログ、その他の文書、衣服、車、建物、橋、等である。また、デザイン作成装置10は、他の装置との間でデータを送受信する機能を備えている。
端末装置12は、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレットPC、スマートフォン、携帯電話、等の装置であり、他の装置との間でデータを送受信する機能を備えている。端末装置12は、例えば対象物のデザインを作成するときに使用される。
本実施形態では、互いにデザインの異なる複数のテンプレートがマッピングされたテンプレート印象マップが、デザイン作成装置10から端末装置12に提供される。端末装置12において特定のテンプレートが指定され、そのテンプレートを用いて出力物が作成される。
なお、端末装置12がデザイン作成装置10に組み込まれて、デザイン作成装置10と端末装置12が物理的に一体化された装置であってもよい。
以下、図2を参照して、デザイン作成装置10の構成について詳しく説明する。図2には、デザイン作成装置10の構成が示されている。
通信部14は通信インターフェースであり、通信経路Nを介して、他の装置にデータを送信する機能、及び、他の装置からデータを受信する機能を備えている。例えば、通信部14によって、テンプレート印象マップのデータが端末装置12に送信され、端末装置12から送信された情報が受信される。
情報記憶部16はハードディスク等の記憶装置であり、テンプレート記憶部18、印象マップ記憶部20及び履歴情報記憶部22を含む。
テンプレート記憶部18には、互いにデザインの異なる複数のテンプレートのデータが予め記憶されている。テンプレートは、対象物についてのデザインの雛型である。対象物毎に、互いにデザインの異なる複数のテンプレートが予め作成されてテンプレート記憶部18に記憶されている。例えば、名刺について互いにデザインの異なる複数のテンプレートが予め作成されている。他の対象物についても同様である。各テンプレートには、当該テンプレートを識別するための識別情報(例えば、テンプレートの名称やテンプレートID等)、テンプレートの用途(テンプレートに適した対象物)を示す情報、及び、テンプレートが喚起するテイストを示す情報、等が対応付けられている。これらの情報を用いて、テンプレートが検索されるようになっている。テイストは、例えば、ある対象に対して人が有する印象を類型化した嗜好モデルに従って予め決定されている。
テンプレートは、例えば1又は複数種類のオブジェクト(デザインアイテム、デザイン部品)によって構成されている。チラシや広告のテンプレートにおいては、オブジェクトは、例えば、表題(タイトル)文字オブジェクト、本文文字オブジェクト、画像オブジェクト、図形オブジェクト、等である。画像オブジェクトは、例えばビットマップ形式の画像データである。図形オブジェクトは、例えばベクタ形式で表される図形データである。各オブジェクトには、当該オブジェクトのデザインを規定する複数の異なるデザイン要素が属しており、テンプレートは、各オブジェクトのデザイン要素によって構成されている。テンプレートについては、図4を参照して後で詳しく説明する。
印象マップ記憶部20には、テンプレート印象マップ(テンプレートテイストマップ)のデータとオブジェクト印象マップ(オブジェクトテイストマップ)のデータが記憶されている。オブジェクト印象マップとして、例えば、表題文字印象マップ、本文文字印象マップ、画像印象マップ、図形色印象マップ、図形影印象マップ、等の印象マップが、印象マップ記憶部20に記憶されている。
テンプレート印象マップは、各テンプレートが喚起するテイスト(印象)に従って、互いに異なるテイストを喚起する複数のテンプレート(互いにテイストが異なる複数のテンプレート)がマッピングされた複数次元のマップである。つまり、テンプレート印象マップは、テンプレートについてのデザインのバリエーションを示すマップである。各テンプレートが喚起するテイストが、テンプレート印象マップ上の座標に対応しており、各テンプレートが喚起するテイストに従って、各テンプレートがテンプレート印象マップ上に配置されている。
オブジェクト印象マップは、オブジェクトに属する各デザイン要素が喚起するテイストに従って、当該オブジェクトに属する複数の異なるデザイン要素がマッピングされた複数次元のマップである。つまり、オブジェクト印象マップは、オブジェクトについてのデザインのバリエーションを示すマップである。オブジェクト印象マップにおいては、テンプレート印象マップにおけるマッピング条件と同一の条件に従って、各デザイン要素がマッピングされている。オブジェクトに属する各デザイン要素が喚起するテイストが、オブジェクト印象マップ上の座標に対応しており、各デザイン要素が喚起するテイストに従って、各デザイン要素がオブジェクト印象マップ上に配置されている。対象物毎にオブジェクト印象マップが作成される。例えば、名刺やチラシ毎に異なるオブジェクト印象マップが作成される。他の対象物についても同様である。なお、オブジェクトの種類によっては、複数の対象物で共通のオブジェクト印象マップが利用されてもよい。
テンプレート印象マップ及びオブジェクト印象マップは、例えばn次元(nは2以上の整数)の軸で規定されるn次元マップであり、一例として、2次元の軸で規定される2次元マップである。テンプレート印象マップについては、図5を参照して後で詳しく説明する。オブジェクト印象マップについては、図6から図10を参照して後で詳しく説明する。
履歴情報記憶部22には、テンプレート毎の利用履歴を示す利用履歴情報が記憶されている。利用履歴情報においては、例えば、各テンプレートのテンプレートIDと、各テンプレートの利用回数(利用頻度)と、が対応付けられている。利用回数は、例えば、テンプレートがコピーされた回数(コピー数、コピー頻度)、テンプレートがダウンロードされた回数(ダウンロード数、ダウンロード頻度)、テンプレートへのアクセスの回数(アクセス数、アクセス頻度)、等である。テンプレートの利用履歴は、制御部30によって管理される。制御部30は、各テンプレートについての利用回数をカウントし、テンプレートが利用される度に利用履歴情報を更新する。例えば、ユーザが端末装置12を利用して、テンプレートをダウンロードしてテンプレートを編集した場合、そのダウンロードの履歴が利用履歴として履歴情報記憶部22に記憶される。
出力物作成部24は、テンプレートを用いて出力物を作成する。出力物作成部24は、例えば、ユーザによって与えられた編集指示に従って、ユーザによって指定された特定のテンプレートを編集する。これにより、対象物についての出力物(画像データ等)が作成される。例えば、名刺のテンプレートが編集された場合、その名刺についての出力物(画像データ等)が作成される。出力物は、通信経路Nを介してデザイン作成装置10から端末装置12に送信されてもよいし、印刷されてもよい。
印象マップ作成部26は、各テンプレートが喚起するテイストに従って、互いに異なるテイストを喚起する複数のテンプレートを複数次元のマップ上にマッピングすることにより、テンプレート印象マップを作成する。印象マップ作成部26は、例えばオブジェクト印象マップを利用することにより、テンプレート印象マップを作成する。印象マップ作成部26による処理については後で詳しく説明する。
UI部28はユーザインターフェースであり、表示部と操作部を含む。表示部は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置であり、操作部は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル、等の入力装置である。なお、UI部28はデザイン作成装置10に設けられていなくてもよい。
制御部30は、デザイン作成装置10の各部の動作を制御する。また、制御部30は、表示制御部32を含む。表示制御部32は、テンプレート印象マップ上の表示対象領域内のマップ部分を表示装置に表示させる。例えば、表示制御部32は、通信経路Nを介して、その表示対象領域内のマップ部分を端末装置12に表示させる。
以下、図3を参照して、端末装置12について詳しく説明する。図3には、端末装置12の構成が示されている。通信部34は通信インターフェースであり、通信経路Nを介して、他の装置にデータを送信する機能、及び、他の装置からデータを受信する機能を備えている。例えば、通信部34によって、テンプレートの編集指示等を示す情報がデザイン作成装置10に送信され、デザイン作成装置10から送信されたテンプレート印象マップやテンプレート等の情報が受信される。記憶部36はハードディスク等の記憶装置であり、プログラムやデータ等を記憶する。UI部38はユーザインターフェースであり、表示部と操作部を含む。操作部は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル、等の入力装置である。制御部40は、端末装置12の各部の動作を制御する。
以下、具体例を挙げて、デザイン作成装置10について詳しく説明する。
まず、図4を参照して、テンプレートについて詳しく説明する。図4には、チラシや広告に関するテンプレートの一例が示されている。テンプレート42は、例えば、表題文字オブジェクト44,46、本文文字オブジェクト48、画像オブジェクト50、図形オブジェクト52及び変更禁止の画像オブジェクト54によって構成されている。表題文字オブジェクト44,46、本文文字オブジェクト48、画像オブジェクト50及び図形オブジェクト52は、デザインの変更が許可されたオブジェクトである。変更禁止の画像オブジェクト54は、デザインの変更が禁止されたたオブジェクトである。画像オブジェクト50は、例えばビットマップ形式の画像であり、図形オブジェクト52は、例えばベクタ形式の図形である。
各オブジェクトに属するデザイン要素を異ならせながら、複数のテンプレートが作成される。これにより、各オブジェクトに属するデザイン要素が互いに異なる複数のテンプレートが作成される。例えば、表題文字オブジェクト44,46に属するデザイン要素(フォント)を異ならせながら、複数のテンプレートを作成する。これにより、表題文字オブジェクト44,46に属するデザイン要素(フォント)が互いに異なる複数のテンプレートが作成される。他のオブジェクトについても同様である。また、対象物毎に、複数の異なるテンプレートが作成される。各テンプレートは予め作成されてテンプレート記憶部18に記憶されている。
次に、図5を参照して、テンプレート印象マップについて詳しく説明する。図5には、テンプレート印象マップ56が示されている。
テンプレート印象マップ56は、例えば、2つの軸(X軸、Y軸)で規定された2次元マップである。テンプレート印象マップ56上の各座標には、テイストを示す感性情報が予め対応付けられている。テンプレート印象マップ56上の座標を指定することにより、その座標に対応するテイストが特定される。
テンプレート印象マップ56において、横軸(X軸)がテイストの指標「Warm」と「Cool」を規定する指標軸であり、縦軸(Y軸)がテイストの指標「Hard」と「Soft」を規定する指標軸である。例えば、右側の領域ほど「Cool」の印象が強くなっている。つまり、右側の領域ほど「Cool」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。一方、左側の領域ほど「Warm」の印象が強くなっている。つまり、左側の領域ほど「Warm」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。また、上側の領域ほど「Soft」の印象が強くなっている。つまり、上側の領域ほど「Soft」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。一方、下側の領域ほど「Hard」感が強くなっている。つまり、下側の領域ほど「Hard」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。
テンプレート印象マップ56上には、各テンプレートが喚起するテイストに従って、互いに異なるテイストを喚起する複数のテンプレート又はテンプレートのサムネイル画像(縮小画像)がマッピングされている。図5に示す例では、各テンプレートのサムネイル画像58が、テンプレート印象マップ56上にマッピングされている。
一例として、テンプレート印象マップ56は、テンプレートが喚起するテイストを数値化することで得られた感性スコア(印象類似度)に基づいて作成される。感性スコアは、例えば、テイストに対するテンプレートの喚起度を示す値、つまり、テンプレートがテイストの喚起に寄与する程度を示す値(印象の強度を示す値)である。感性スコアは、例えば、類型化1類に従った感性評価実験によって得られる。感性スコアに基づいてテンプレート印象マップ上の座標が決定され、各テンプレート又は各サムネイル画像がテンプレート印象マップ上に配置されている。
なお、テンプレート印象マップは、3次元以上の次元を有するマップであってもよいし、2次元のマップと1次元のスライダとが組み合わされたマップであってもよい。
次に、図6を参照して、オブジェクト印象マップとしての表題文字印象マップについて詳しく説明する。図6には、表題文字印象マップ60が示されている。
表題文字印象マップ60は、テンプレート印象マップ56と同様に、2つの軸(X軸、Y軸)で規定された2次元マップである。表題文字印象マップ60上の各座標には、テイストを示す感性情報が予め対応付けられている。表題文字印象マップ60上の座標を指定することにより、その座標に対応するテイストが特定される。
表題文字印象マップ60において、横軸(X軸)がテイストの指標「Warm」と「Cool」を規定する指標軸であり、縦軸(Y軸)がテイストの指標「Hard」と「Soft」を規定する指標軸である。これらの指標軸(X軸、Y軸)は、テンプレート印象マップ56における指標軸(X軸、Y軸)と同じである。従って、表題文字印象マップ60においては、テンプレート印象マップ56と同様に、右側の領域ほど「Cool」感が強く感じられるテイストが対応付けられており、左側の領域ほど「Warm」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。また、上側の領域ほど「Soft」感が強く感じられるテイストが対応付けられており、下側の領域ほど「Hard」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。
表題文字印象マップ60上には、表題文字オブジェクトに属する各デザイン要素が喚起するテイストに従って、表題文字オブジェクトに属する複数の異なるデザイン要素がマッピングされている。つまり、表題文字印象マップ60は、表題文字オブジェクトについてのデザインのバリエーションを示すマップである。表題文字オブジェクトに属するデザイン要素は、例えば文字のフォントである。従って、表題文字印象マップ60は、表題文字オブジェクトのフォントのバリエーションを示すマップである。表題文字オブジェクトには、互いに異なるテイストを喚起する複数のデザイン要素(フォント)、つまり、互いにテイストが異なる複数のデザイン要素(フォント)が属しており、表題文字印象マップ60には、互いに異なるテイストを喚起する複数のデザイン要素(フォント)がマッピングされている。表題文字オブジェクトに属する各デザイン要素(フォント)が喚起するテイストが、表題文字印象マップ60上の座標に対応しており、各デザイン要素(フォント)が喚起するテイストに従って、各デザイン要素(フォント)が表題文字印象マップ60上に配置されている。
図6に示す例では、デザイン要素としてのフォントが喚起するテイストに従って、フォント(ポップ、丸ゴシック、各ゴシック、明朝等)を示す情報が、表題文字印象マップ60上にマッピングされている。
一例として、表題文字印象マップ60は、デザイン要素が喚起するテイストを数値化することで得られた感性スコアに基づいて作成される。感性スコアは、例えば、テイストに対する表題文字オブジェクトのデザイン要素(フォント)の喚起度を示す値、つまり、デザイン要素(フォント)がテイストの喚起に寄与する程度を示す値である。感性スコアに従って表題文字印象マップ60上の座標が決定され、各デザイン要素(フォント)が表題文字印象マップ60上に配置されている。
なお、表題文字印象マップは、3次元以上の次元を有するマップであってもよい。
次に、図7を参照して、オブジェクト印象マップとしての本文文字印象マップについて詳しく説明する。図7には、本文文字印象マップ62が示されている。
本文文字印象マップ62は、テンプレート印象マップ56と同様に、2つの軸(X軸、Y軸)で規定された2次元マップである。本文文字印象マップ62上の各座標には、テイストを示す感性情報が予め対応付けられている。本文文字印象マップ62上の座標を指定することにより、その座標に対応するテイストが特定される。
本文文字印象マップ62において、横軸(X軸)がテイストの指標「Warm」と「Cool」を規定する指標軸であり、縦軸(Y軸)がテイストの指標「Hard」と「Soft」を規定する指標軸である。これらの指標軸(X軸、Y軸)は、テンプレート印象マップ56における指標軸(X軸、Y軸)と同じである。従って、本文文字印象マップ62においては、テンプレート印象マップ56と同様に、右側の領域ほど「Cool」感が強く感じられるテイストが対応付けられており、左側の領域ほど「Warm」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。また、上側の領域ほど「Soft」感が強く感じられるテイストが対応付けられており、下側の領域ほど「Hard」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。
本文文字印象マップ62上には、本文文字オブジェクトに属する各デザイン要素が喚起するテイストに従って、本文文字オブジェクトに属する複数の異なるデザイン要素がマッピングされている。つまり、本文文字印象マップ62は、本文文字オブジェクトについてのデザインのバリエーションを示すマップである。本文文字オブジェクトに属するデザイン要素は、例えば文字のフォントである。従って、本文文字印象マップ62は、本文文字オブジェクトのフォントのバリエーションを示すマップである。本文文字オブジェクトには、互いに異なるテイストを喚起する複数のデザイン要素(フォント)、つまり、互いにテイストが異なる複数のデザイン要素(フォント)が属しており、本文文字印象マップ62には、互いに異なるテイストを喚起する複数のデザイン要素(フォント)がマッピングされている。本文文字オブジェクトに属する各デザイン要素(フォント)が喚起するテイストが、本文文字印象マップ62上の座標に対応しており、各デザイン要素(フォント)が喚起するテイストに従って、各デザイン要素(フォント)が本文文字印象マップ62上に配置されている。
図7に示す例では、デザイン要素としてのフォントが喚起するテイストに従って、フォント(ポップ、丸ゴシック、各ゴシック、明朝等)を示す情報が、本文文字印象マップ62上にマッピングされている。
一例として、本文文字印象マップ62は、デザイン要素が喚起するテイストを数値化することで得られた感性スコアに基づいて作成される。感性スコアは、例えば、テイストに対する本文文字オブジェクトのデザイン要素(フォント)の喚起度を示す値、つまり、デザイン要素(フォント)がテイストの喚起に寄与する程度を示す値である。感性スコアに従って本文文字印象マップ62上の座標が決定され、各デザイン要素(フォント)が本文文字印象マップ62上に配置されている。
なお、本文文字印象マップは、3次元以上の次元を有するマップであってもよい。
次に、図8を参照して、オブジェクト印象マップとしての画像印象マップについて詳しく説明する。図8には、チラシや広告についての画像印象マップ64が示されている。
画像印象マップ64は、テンプレート印象マップ56と同様に、2つの軸(X軸、Y軸)で規定された2次元マップである。画像印象マップ64上の各座標には、テイストを示す感性情報が予め対応付けられている。画像印象マップ64上の座標を指定することにより、その座標に対応するテイストが特定される。
画像印象マップ64において、横軸(X軸)がテイストの指標「Warm」と「Cool」を規定する指標軸であり、縦軸(Y軸)がテイストの指標「Hard」と「Soft」を規定する指標軸である。これらの指標軸(X軸、Y軸)は、テンプレート印象マップ56における指標軸(X軸、Y軸)と同じである。従って、画像印象マップ64においては、テンプレート印象マップ56と同様に、右側の領域ほど「Cool」感が強く感じられるテイストが対応付けられており、左側の領域ほど「Warm」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。また、上側の領域ほど「Soft」感が強く感じられるテイストが対応付けられており、下側の領域ほど「Hard」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。
画像印象マップ64上には、画像オブジェクトに属する各デザイン要素が喚起するテイストに従って、画像オブジェクトに属する複数の異なるデザイン要素がマッピングされている。つまり、画像印象マップ64は、画像オブジェクトについてのデザインのバリエーションを示すマップである。画像オブジェクトに属するデザイン要素は、例えばビットマップ形式の画像データである。従って、画像印象マップ64は、画像のバリエーションを示すマップである。画像オブジェクトには、互いに異なるテイストを喚起する複数のデザイン要素(画像)、つまり、互いにテイストが異なる複数のデザイン要素(画像)が属しており、画像印象マップ64には、互いに異なるテイストを喚起する複数のデザイン要素(画像)がマッピングされている。画像オブジェクトに属する各デザイン要素(画像)が喚起するテイストが、画像印象マップ64上の座標に対応しており、各デザイン要素(画像)が喚起するテイストに従って、各デザイン要素(画像)が画像印象マップ64上に配置されている。
図8に示す例では、デザイン要素としての画像が喚起するテイストに従って、画像Aから画像Gが、画像印象マップ64上に配置されている。
一例として、画像印象マップ64は、デザイン要素が喚起するテイストを数値化することで得られた感性スコアに基づいて作成される。感性スコアは、例えば、テイストに対する画像オブジェクトのデザイン要素(画像)の喚起度を示す値、つまり、デザイン要素(画像)がテイストの喚起に寄与する程度を示す値である。感性スコアに従って画像印象マップ64上の座標が決定され、各デザイン要素(画像)が画像印象マップ64上に配置されている。
なお、画像印象マップは、3次元以上の次元を有するマップであってもよい。
次に、オブジェクト印象マップとしての図形色印象マップと図形影印象マップについて詳しく説明する。図形色印象マップと図形影印象マップは、図形オブジェクトに属する各デザイン要素が喚起するテイストに従って、図形オブジェクトに属する複数の異なるデザイン要素がマッピングされた複数次元のマップである。つまり、図形色印象マップ及び図形影印象マップは、図形オブジェクトについてのデザインのバリエーションを示すマップである。図形オブジェクトに属するデザイン要素は、例えば、図形の色(図形内を塗り潰す色)、及び、図形の影(図形内の透過度)である。従って、図形色印象マップは、図形の色のバリエーションを示すマップであり、図形影印象マップは、図形の影のバリエーションを示すマップである。
図9には、図形色印象マップ66が示されている。図形色印象マップ66は、テンプレート印象マップ56と同様に、2つの軸(X軸、Y軸)で規定された2次元マップである。図形色印象マップ66上の各座標には、テイストを示す感性情報が予め対応付けられている。図形色印象マップ66上の座標を指定することにより、その座標に対応するテイストが特定される。
図形色印象マップ66において、横軸(X軸)がテイストの指標「Warm」と「Cool」を規定する指標軸であり、縦軸(Y軸)がテイストの指標「Hard」と「Soft」を規定する指標軸である。これらの指標軸(X軸、Y軸)は、テンプレート印象マップ56における指標軸(X軸、Y軸)と同じである。従って、図形色印象マップ66においては、テンプレート印象マップ56と同様に、右側の領域ほど「Cool」感が強く感じられるテイストが対応付けられており、左側の領域ほど「Warm」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。また、上側の領域ほど「Soft」感が強く感じられるテイストが対応付けられており、下側の領域ほど「Hard」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。
図形オブジェクトには、互いに異なるテイストを喚起する複数のデザイン要素(図形の色)、つまり、互いにテイストが異なる複数のデザイン要素(図形の色)が属している。図形色印象マップ66には、互いに異なるテイストを喚起する複数のデザイン要素(図形の色)がマッピングされている。図形オブジェクトに属する各デザイン要素(図形の色)が喚起するテイストが、図形色印象マップ66上の座標に対応しており、各デザイン要素(図形の色)が喚起するテイストに従って、各デザイン要素(図形の色)が図形色印象マップ66上に配置されている。
図9に示す例では、デザイン要素としての図形の色が喚起するテイストに従って、カラーAからカラーEが、図形色印象マップ66上に配置されている。
一例として、図形色印象マップ66は、デザイン要素が喚起するテイストを数値化することで得られた感性スコアに基づいて作成される。感性スコアは、例えば、テイストに対する図形オブジェクトのデザイン要素(図形の色)の喚起度を示す値、つまり、デザイン要素(図形の色)がテイストの喚起に寄与する程度を示す値である。感性スコアに従って図形色印象マップ66上の座標が決定され、各デザイン要素(図形の色)が図形色印象マップ66上に配置されている。
なお、図形色印象マップは、3次元以上の次元を有するマップであってもよい。
図10には、図形影印象マップ68が示されている。図形影印象マップ68は、テンプレート印象マップ56と同様に、2つの軸(X軸、Y軸)で規定された2次元マップである。図形影印象マップ68上の各座標には、テイストを示す感性情報が予め対応付けられている。図形影印象マップ68上の座標を指定することにより、その座標に対応するテイストが特定される。
図形影印象マップ68において、横軸(X軸)がテイストの指標「Warm」と「Cool」を規定する指標軸であり、縦軸(Y軸)がテイストの指標「Hard」と「Soft」を規定する指標軸である。これらの指標軸(X軸、Y軸)は、テンプレート印象マップ56における指標軸(X軸、Y軸)と同じである。従って、図形影印象マップ68においては、テンプレート印象マップ56と同様に、右側の領域ほど「Cool」感が強く感じられるテイストが対応付けられており、左側の領域ほど「Warm」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。また、上側の領域ほど「Soft」感が強く感じられるテイストが対応付けられており、下側の領域ほど「Hard」感が強く感じられるテイストが対応付けられている。
図形オブジェクトには、互いに異なるテイストを喚起する複数のデザイン要素(図形の影)、つまり、互いにテイストが異なる複数のデザイン要素(図形の影)が属している。図形影印象マップ68には、互いに異なるテイストを喚起する複数のデザイン要素(図形の影)がマッピングされている。図形オブジェクトに属する各デザイン要素(図形の影)が喚起するテイストが、図形影印象マップ68上の座標に対応しており、各デザイン要素(図形の影)が喚起するテイストに従って、各デザイン要素(図形の影)が、図形影印象マップ68上に配置されている。
図10に示す例では、デザイン要素としての図形の影が喚起するテイストに従って、透過度70%(影あり)、透過度30%(影あり)、及び、透過度0%(影なし)が、図形影印象マップ68上に配置されている。
一例として、図形影印象マップ68は、デザイン要素が喚起するテイストを数値化することで得られた感性スコアに基づいて作成される。感性スコアは、例えば、テイストに対する図形オブジェクトのデザイン要素(図形の影)の喚起度を示す値、つまり、デザイン要素(図形の影)がテイストの喚起に寄与する程度を示す値である。感性スコアに従って図形影印象マップ68上の座標が決定され、各デザイン要素(図形の色)が図形影印象マップ68上に配置されている。
なお、図形影印象マップは、3次元以上の次元を有するマップであってもよい。
上述したテンプレート印象マップ56は予め作成されて印象マップ記憶部20に記憶されていてもよいし、テンプレート印象マップ56の表示指示に応じて、その都度、印象マップ作成部26によって作成されてもよい。また、オブジェクト印象マップ(表題文字印象マップ60、本文文字印象マップ62、画像印象マップ64、図形色印象マップ66及び図形影印象マップ68)は、予め作成されて印象マップ記憶部20に記憶されている。
次に、図11を参照して、印象マップ作成部26によるテンプレート印象マップの作成処理について詳しく説明する。図11には、その処理を示すフローチャートが示されている。
まず、ユーザが端末装置12を用いて、テンプレート印象マップの表示指示を与える。この表示指示を示す情報は、通信経路Nを介して端末装置12からデザイン作成装置10に送信される。印象マップ作成部26は、その表示指示に応じてテンプレート印象マップを作成する。以下、印象マップ作成部26による処理について説明する。
印象マップ作成部26は、テンプレート記憶部18からマッピング対象のテンプレートを取得し、当該テンプレートを複数のオブジェクトに分解する(S01)。例えば図4に示す例では、マッピング対象のテンプレート42が、表題文字オブジェクト44,46、本文文字オブジェクト48、画像オブジェクト50及び図形オブジェクト52に分解される。
次に、印象マップ作成部26は、各オブジェクト印象マップを参照することにより、マッピング対象のテンプレートにおいて各オブジェクトに利用されているデザイン要素の感性スコア(オブジェクト印象マップ上の座標を示す情報)を取得する(S02)。具体的には、印象マップ作成部26は、図6に示されている表題文字印象マップ60を参照することにより、テンプレート42の表題文字オブジェクト44,46に利用されているデザイン要素(フォント)の感性スコア(表題文字印象マップ60上の座標を示す情報)を取得する。表題文字オブジェクト44,46に利用されているデザイン要素(フォント)が、例えば「丸ゴシック」の場合、印象マップ作成部26は、表題文字印象マップ60上のデザイン要素「丸ゴシック」の座標を示す情報を取得する。印象マップ作成部26は、他のオブジェクトについても、利用されているデザイン要素の感性スコア(座標を示す情報)を、対応するオブジェクト印象マップから取得する。
次に、印象マップ作成部26は、各オブジェクトに利用されているデザイン要素の感性スコア(各オブジェクト印象マップ上の座標を示す情報)の平均値(平均の座標)を算出する(S03)。図4に示す例では、表題文字オブジェクト44,46に利用されているデザイン要素(フォント)のスコア(座標)と、本文文字オブジェクト48に利用されているデザイン要素(フォント)のスコア(座標)と、画像オブジェクト50に利用されているデザイン要素(画像)のスコア(座標)と、図形オブジェクト52に利用されているデザイン要素(図形の色、影)のスコア(座標)と、の平均値(平均の座標)が算出される。感性スコアの平均値(平均の座標)が、マッピング対象のテンプレートの感性スコア(テンプレート印象マップ上の座標)に相当する。
次に、印象マップ作成部26は、マッピング対象のテンプレートについての利用履歴情報を履歴情報記憶部22から取得し、その利用履歴情報が示す利用回数に応じて、テンプレート印象マップ上における当該テンプレートの表示サイズを決定する(S04)。例えば、印象マップ作成部26は、マッピング対象のテンプレートのサムネイル画像(縮小画像)を作成し、そのサムネイル画像の表示サイズを決定する。具体的には、印象マップ作成部26は、利用回数が多いテンプレートほど、サムネイル画像の表示サイズを大きくし、利用回数が少ないテンプレートほど、サムネイル画像の表示サイズを小さくする。これにより、利用回数が多いテンプレートのサムネイル画像ほど、テンプレート印象マップ上においてより目立つようになる。
印象マップ作成部26は、マッピング対象のテンプレート群に対して、上記のステップS01からステップS04の処理を適用する。例えば、印象マップ作成部26は、テンプレート記憶部18に記憶されている全テンプレートを対象として、上記のステップS01からステップS04の処理を適用する。
マッピング対象のテンプレート群がユーザによって指定されている場合、印象マップ作成部26は、ユーザによって指定されたテンプレート群を対象として、上記のステップS01からステップS04の処理を適用する。
例えば、ユーザが端末装置12を利用して特定の対象物(用途)を指定した場合、その特定の対象物(用途)を示す情報が検索キーとして、通信経路Nを介して端末装置12からデザイン作成装置10に送信される。この場合、印象マップ作成部26は、その対象物(用途)を示す情報が対応付けられているテンプレート群を対象として、上記のステップS01からステップS04の処理を適応する。具体例を挙げて説明すると、ユーザによって対象物(用途)「チラシ」が指定された場合、印象マップ作成部26は、その対象物「チラシ」を示す情報が対応付けられているテンプレート群(チラシ用のテンプレート群)を対象として、上記のステップS01からステップS04の処理を適用する。
また、ユーザが端末装置12を利用して特定のテイストを指定した場合、その特定のテイストを示す情報が検索キーとして、通信経路Nを介して端末装置12からデザイン作成装置10に送信される。この場合、印象マップ作成部26は、そのテイストを示す情報が対応付けられているテンプレート群を対象として、上記のステップS01からステップS04の処理を適用する。具体例を挙げて説明すると、ユーザによってテイスト「ダイナミック」が指定された場合、印象マップ作成部26は、そのテイスト「ダイナミック」を示す情報が対応付けられているテンプレート群を対象として、上記のステップS01からステップS04の処理を適用する。
次に、印象マップ作成部26は、テンプレート印象マップ上におけるマッピング対象のテンプレート群(サムネイル群)の分布状態、及び、各テンプレート(各サムネイル画像)の表示サイズに基づいて、テンプレート印象マップのサイズを決定する(S05)。例えば、印象マップ作成部26は、各テンプレートの感性スコア(テンプレート印象マップ上の座標)に基づいて、テンプレート印象マップ上における各サムネイル画像間の距離を算出し、各サムネイル画像間の距離及び各サムネイル画像の表示サイズに応じて、テンプレート印象マップを拡大又は縮小する。例えば、印象マップ作成部26は、テンプレート印象マップ上に各サムネイル画像を配置したときに、テンプレート印象マップ上において各サムネイル画像が重ならないように、テンプレート印象マップを拡大又は縮小する。具体的には、印象マップ作成部26は、各サムネイル画像間の距離が短いほど、テンプレート印象マップを縮小する。
次に、印象マップ作成部26は、マッピング対象の各テンプレートの感性スコア(テンプレート印象マップ上の座標)に従って、テンプレート印象マップ上にマッピング対象のテンプレート群(サムネイル画像群)を配置する(S06)。これにより、マッピング対象のテンプレート群(サムネイル画像群)がマッピングされたテンプレート印象マップが作成される。
なお、ステップS01からステップS03の処理は予め実行されていてもよい。この場合、各テンプレートには、自身の感性スコア(テンプレート印象マップ上の座標を示す情報)が予め対応付けられており、印象マップ作成部26は、各テンプレートの感性スコア(座標)に従って、テンプレート印象マップ上にテンプレート(サムネイル画像)を配置する。
図12には、上記のようにして作成されたテンプレート印象マップ56が示されている。テンプレート印象マップ56上には表示対象領域70が設定されており、その表示対象領域70内のマップ部分のデータが、通信経路Nを介してデザイン作成装置10から端末装置12に送信され、そのマップ部分が端末装置12のUI部38に表示される。表示対象領域70は、予め設定された形状を有する領域であり、図12に示す例では矩形状の形状を有している。ユーザが端末装置12のUI部38を利用して、テンプレート印象マップ56上で表示対象領域70を移動させると、移動先の表示対象領域70内のマップ部分が端末装置12に表示される。また、ユーザが端末装置12のUI部38を利用してズームインの指示を与えると、表示対象領域70内のマップ部分が拡大して表示される。一方、ユーザが端末装置12のUI部38を利用してズームアウトの指示を与えると、表示対象領域70内のマップ部分が縮小して表示される。
テンプレート印象マップ56上に配置された複数のテンプレート(サムネイル画像)の中からユーザによって特定のテンプレートが選択され、編集指示がユーザによって与えられると、制御部30は、その編集指示に従って、その特定のテンプレートを編集する。例えば、テンプレート中のフォントの種類、文字の配置、色、画像、等が、ユーザによって変更される。これにより、テンプレートに基づく出力物(例えば画像データ)が作成される。また、ユーザによって印刷指示が与えられた場合、編集前のテンプレートや出力物が印刷されてもよい。
以上のように、本実施形態によると、互いに異なるテイストを喚起する複数のテンプレート(サムネイル画像)が、テンプレートが喚起するテイストに従って、テンプレート印象マップ56上に配置される。ユーザがテイストを手掛かりにして表示対象領域70を移動させることにより、移動先の領域に対応するテイストを喚起するテンプレート(サムネイル画像)が表示される。これにより、複数のテンプレートを登録順や名手順に並べて表示する場合と比べて、目的のテイストを喚起するテンプレートが見つけ易くなる。
また、テンプレート印象マップ56においては、利用回数の多いテンプレートのサムネイル画像ほど拡大して表示され、利用回数の少ないテンプレートのサムネイル画像ほど縮小して表示される。それ故、ユーザにおいて、サムネイル画像の表示サイズを参照することにより、テンプレートの利用頻度に認識される。例えば、テンプレートの人気又は不人気を判断する上で参考となる情報が、視覚的に判断し易い情報として、ユーザに提供される。
以下、テンプレート印象マップのサイズを変更する場合について説明する。図13には、変更前の通常サイズのテンプレート印象マップ72が示されている。説明を簡便にするために、テンプレート印象マップ72には、テンプレートのサムネイル画像74,76のみが配置されているものとする。サムネイル画像74の座標は(10,15)であり、サムネイル画像76の座標は(20,−20)である。サムネイル画像74,76の間にはスペースが形成されている。この場合、印象マップ作成部26は、サムネイル画像74,76の大きさ及び座標を変えずに、サムネイル画像74,76が重ならない位置まで、テンプレート印象マップ72を縮小する。これにより、テンプレート印象マップの縮尺が縮小される。図14には、縮小後のテンプレート印象マップ78が示されている。テンプレート印象マップ78においては、サムネイル画像74,76の大きさ及び座標が維持されており、マップの縮尺のみが小さくなっている。
上記のようにテンプレート印象マップ78を縮小することにより、テンプレート印象マップのサイズを常に固定する場合と比べて、表示対象領域の移動距離が短くなるので、ユーザの操作量が減少し、目的のテイストを喚起するテンプレートがより見つけ易くなる。例えば、全テンプレートを対象としてテンプレート印象マップが作成された後に、ユーザが特定の対象物(用途)や特定のテイストを検索キーとして指定して、テンプレートの検索を指示したとする。この場合、その検索キーに対応するテンプレートがマッピング対象のテンプレートとして用いられるため、マッピング対象のテンプレートの数、つまり、テンプレート印象マップ上に配置されるテンプレートの数は、全テンプレートの数よりも少なくなる。この場合、印象マップ作成部26は、各テンプレート間(各サムネイル画像間)の距離に応じて、テンプレート印象マップを縮小する。
また、テンプレート印象マップを作成するときに、各テンプレート(各サムネイル画像)が重ならないようにテンプレート印象マップのサイズが決定されるので、各テンプレートが重なっている場合と比べて、テンプレート(サムネイル画像)が見易い。
本実施形態においては、表示制御部32は、テンプレート印象マップ上におけるテンプレート(サムネイル画像)の分布密度に応じて、表示対象領域のサイズを変更してもよい。図15から図17を参照して、この処理について説明する。図15には、テンプレート印象マップ80が示されている。表示制御部32は、テンプレート印象マップ80上におけるテンプレート(サムネイル画像)の分布密度が疎になるほど、表示対象領域のサイズを拡大し、テンプレート(サムネイル画像)の分布密度が密になるほど、表示対象領域のサイズを縮小する。つまり、分布密度が疎になるほどズームアウトし、分布密度が密になるほどズームインする。図15において、表示対象領域82が、ズームアウトした状態の表示対象領域であり、表示対象領域84が、ズームインした状態の表示対象領域である。
表示対象領域のサイズを変更した場合であっても、端末装置12のUI部38に表示される表示ウィンドウ(表示対象領域内のマップ部分が表示されるウィンドウ)のサイズは変わらない。図16及び図17には、端末装置12のUI部38に表示される表示ウィンドウ86,88が示されている。表示ウィンドウ86には、表示対象領域82内のマップ部分が表示されており、表示ウィンドウ88には、表示対象領域84内のマップ部分が表示されている。表示ウィンドウ86,88のサイズは同一である。表示ウィンドウ86には、表示対象領域82内のテンプレート(サムネイル画像)のサイズが維持されつつ、表示対象領域84内のマップ部分の縮尺が縮小された状態で、表示対象領域82内のマップ部分が表示されている。
以上のように、テンプレート印象マップ上におけるテンプレート(サムネイル画像)の分布密度に応じて表示対象領域のサイズを変更することにより、表示対象領域のサイズを常に固定する場合と比べて、テンプレート印象マップの視認性が向上し、目的のテイストを喚起するテンプレートが見つけ易くなる。
具体的には、テンプレート印象マップ上におけるテンプレート(サムネイル画像)の分布密度が疎になるほど、表示対象領域のサイズを拡大することにより(ズームアウトすることにより)、より小さなサイズの表対対象領域を用いる場合と比べて、表示対象領域の移動距離が短くなるので、ユーザの操作量が減少する。また、テンプレート印象マップ上におけるテンプレート(サムネイル画像)の分布密度が密なるほど、表示対象領域のサイズを縮小することにより(ズームインすることにより)、より大きなサイズの表示対象領域を用いる場合と比べて、各テンプレートが拡大して表示されるので、視認性が向上する。
また、本実施形態において、印象マップ作成部26は、テンプレート(サムネイル画像)の分布状態に応じて、テンプレート印象マップのスケールの最大値及び最小値を変更してもよい。例えば、印象マップ作成部26は、マッピング対象のテンプレート群がテンプレート印象マップ上に配置されるようにしつつ、テンプレートが配置されていない領域が少なくなるようにスケールの最大値及び最小値を決定する。以下、図18及び図19を参照して、この処理について説明する。
図18には、変更前の通常サイズのテンプレート印象マップ90が示されている。テンプレート印象マップ90においては、X,Y軸の座標の最大値は100であり、X,Y軸の座標の最小値は−100である。テンプレート印象マップ90は、例えば、全テンプレートを対象として作成されたマップであるとする。図18に示す例では、テンプレート印象マップ90上のほぼ全域にわたって、テンプレート(サムネイル画像)が配置されている。
テンプレート印象マップ90が作成された後に、ユーザが特定の対象物(用途)や特定のテイストを検索キーとして指定して、テンプレートの検索を指示したとする。この場合、その検索キーに対応するテンプレートがマッピング対象のテンプレートとして用いられるため、マッピング対象のテンプレートの数、つまり、テンプレート印象マップ上に配置されるテンプレートの数は、全テンプレートの数よりも少なくなる。この場合、印象マップ作成部26は、変更後のテンプレート(サムネイル画像)の分布状態に応じて、テンプレート印象マップのスケールの最大値及び最小値を変更する。例えば、破線領域92で囲まれているテンプレートがマッピング対象のテンプレートとして選択されておらず、それ以外のテンプレートがマッピング対象のテンプレートとして選択されたものとする。この場合、印象マップ作成部26は、マッピング対象のテンプレートがテンプレート印象マップに含まれるようにしつつ、破線領域92で囲まれている非マッピング処理対象のテンプレートが配置されている領域がテンプレート印象マップに含まれないように、テンプレート印象マップのスケールの最大値を小さくするとともに、最小値を大きくする。
図19には、スケールが変更された後のテンプレート印象マップ94が示されている。テンプレート印象マップ94には、破線領域92で囲まれた非マッピング対象のテンプレートは配置されていない。マッピング対象のテンプレートが含まれつつ、非マッピング対象のテンプレートが配置されていた領域が含まれないように、テンプレート印象マップ94のスケールの最大値及び最小値が決定されている。図19に示す例では、X軸の最大値が「100」から「70」に変更されており、X軸の最小値が「−100」から「−70」に変更されており、Y軸の最大値が「100」から「60」に変更されており、Y軸の最小値が「−100」から「−50」に変更されている。
以上のように、テンプレート印象マップ上におけるテンプレート(サムネイル画像)の分布状態に応じて、テンプレート印象マップのスケールの最大値及び最小値を変更することにより、テンプレート印象マップのスケールの最大値及び最小値を常に固定する場合と比べて、テンプレート印象マップ上においてテンプレート(サムネイル画像)が配置されていない領域が少なくなる。これにより、スケールの最大値及び最小値を常に固定する場合と比べて、テンプレート印象マップ上におけるテンプレート探索対象領域が狭くなるので、目的のテイストを喚起するテンプレートが見つけ易くなる。例えば、スケールの最大値及び最小値を常に固定する場合と比べて、表示対象領域の移動量が少なくて済むため、ユーザの操作量が減少する。
上記のデザイン作成装置10は、一例としてハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、デザイン作成装置10は、図示しないCPU等のプロセッサを備えている。当該プロセッサが、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、デザイン作成装置10の各部の機能が実現される。上記プログラムは、CDやDVD等の記録媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、記憶装置に記憶される。または、デザイン作成装置10の各部は、例えばプロセッサや電子回路等のハードウェア資源により実現されてもよい。その実現においてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。別の例として、デザイン作成装置10の各部は、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって実現されてもよい。