JP6623080B2 - 液液接触装置及び液液接触方法 - Google Patents

液液接触装置及び液液接触方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6623080B2
JP6623080B2 JP2016032984A JP2016032984A JP6623080B2 JP 6623080 B2 JP6623080 B2 JP 6623080B2 JP 2016032984 A JP2016032984 A JP 2016032984A JP 2016032984 A JP2016032984 A JP 2016032984A JP 6623080 B2 JP6623080 B2 JP 6623080B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
heavy
light
light liquid
heavy liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016032984A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017148727A (ja
Inventor
松岡 亮
亮 松岡
野一色 公二
公二 野一色
知宏 大園
知宏 大園
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2016032984A priority Critical patent/JP6623080B2/ja
Priority to CN201780012603.5A priority patent/CN108697949A/zh
Priority to PCT/JP2017/003951 priority patent/WO2017145702A1/ja
Priority to US16/079,026 priority patent/US10561963B2/en
Priority to KR1020187025860A priority patent/KR102106946B1/ko
Publication of JP2017148727A publication Critical patent/JP2017148727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6623080B2 publication Critical patent/JP6623080B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D11/00Solvent extraction
    • B01D11/04Solvent extraction of solutions which are liquid
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D11/00Solvent extraction
    • B01D11/04Solvent extraction of solutions which are liquid
    • B01D11/0484Controlling means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D11/00Solvent extraction
    • B01D2011/002Counter-current extraction

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Description

本発明は、液液接触装置及び液液接触方法に関する。
従来、軽液とその軽液よりも比重が大きい重液との間で相互作用を生じさせるために軽液と重液とを向流接触させる液液接触装置が知られている。下記特許文献1には、このような液液接触装置の一例としての抽出装置が開示されている。
特許文献1に開示された抽出装置は、軽質液(軽液)と重質液(重液)とを向流接触させてその軽質液と重質液の一方から他方への特定成分の抽出を相互作用として生じさせるものである。この特許文献1の抽出装置は、上下方向に延びる外管とその外管内に当該外管と同方向に延びるように設置された内管とからなる二重管構造を有する。内管の内側の空間が軽質液と重質液を向流接触させるための内室となっている。内管の外壁面と外管の内壁面との間に外室が形成されている。内管の下部には内室を外室と連通させる重質液抜出し孔が設けられている。
内管の下部で重質液抜出し孔よりも上側の位置には、内室に軽質液を供給するための軽質液供給管が設けられている。内管の上部には、内室に連通していてその内室から軽質液を排出させる軽質液排出管が設けられている。軽質液排出管よりも若干上側の位置には、内室に重質液を供給するための重質液供給管が設けられている。外管の上部には、外室に連通していてその外室から重質液を排出させる重質液排出管が設けられている。
そして、軽質液供給管から吐出された軽質液が内室においてその下部から上昇する一方、重質液供給管から吐出された重質液が内室においてその上部から降下し、その軽質液と重質液が内室において向流接触するようになっている。この向流接触により、軽質液と重質液の一方から他方へ特定成分が抽出される。向流接触後の軽質液は、内室の上部から軽質液排出管を通って装置外へ排出される。また、向流接触後の重質液は、内室の下部から重質液抜出し孔を通って外室へ流出し、その外室内を上昇して重質液排出管を通って装置外へ排出されるようになっている。
特開平4−313303号公報
特許文献1に開示された抽出装置では、内室への軽質液と重質液の供給条件によっては、重質液が内室の上側から軽質液排出管を通って溢れ出し、本来軽質液を排出する軽質液排出管を通って重質液が装置外へ流出するフラッディングという現象が生じる虞がある。例えば、内室の下部への軽質液の供給流量が内室の上部への重質液の供給流量よりも増大した場合には、内室の下部から上昇する多量の軽質液によって重質液が内室の上部から降下しにくくなり、その結果、内室の上部に繋がる軽質液排出管を通じて重質液が装置外へ溢れ出る。このような場合には、本来軽質液のみが重質液から分離した状態で排出される軽質液排出管を通じて重質液が排出されることになって、抽出装置での処理後の軽質液と重質液が混ざり、その後、軽質液と重質液を分離させる処理を行う必要が生じる。
本発明の目的は、内室に導入された重液が内室の上側から溢れ出した場合であっても、液液接触装置から処理後の軽液と重液が混ざって排出されるのを防ぐことが可能な液液接触装置及び液液接触方法を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明による液液接触装置は、軽液とその軽液よりも比重が大きい重液とを向流接触させる液液接触装置であって、上下方向に延びていて下側から上昇する前記軽液と上側から降下する前記重液とを向流接触させるための内室の周りを囲む内部筐体と、前記内部筐体の周りに外室を形成するように前記内部筐体を囲む外部筐体と、前記内室へ前記軽液を導くように前記軽液を吐出する軽液導入管と、前記内室へ前記重液を導くように前記重液を吐出するとともに、前記軽液導入管から前記軽液が吐出される位置よりも上側の位置で前記重液を吐出する重液導入管と、を備え、前記内部筐体は、前記重液と向流接触した後の前記軽液が前記内室から前記外室へ流出するのを許容する上側開口と、前記上側開口よりも下側の位置で開口していて前記軽液と向流接触した後の前記重液が前記内室から前記外室へ流出するのを許容する下側開口と、を有し、前記外室は、当該外室のうち前記下側開口よりも下側に位置する空間であって前記下側開口の真下の領域から上下方向に直交する方向において外側へ連続して広がる空間である下部空間と、当該外室のうち前記内部筐体の外周面と前記外部筐体の内周面との間において前記下部空間から上方へ連続して延びる領域である隙間領域と、を含み、前記外部筐体は、前記外室の前記下部空間と前記隙間領域とのうちのいずれか一方から前記重液を排出させる重液排出口と、前記重液排出口よりも上側に設けられていて前記外室から前記軽液を排出させる軽液排出口と、を有する。
この液液接触装置では、外室から軽液を排出させる外部筐体の軽液排出口が外室から重液を排出させる外部筐体の重液排出口よりも上側に設けられているため、内室に導入された重液が上側開口から外室へ溢れ出した場合には、その溢れ出した重液は、軽液排出口を通って排出されず、軽液排出口よりも下側に位置する重液排出口を通って排出される。具体的に、外室には、通常、上側開口を通って外室へ流出した軽液が存在し、前記のように重液が上側開口から外室へ溢れ出した場合には、外室内の軽液中に重液が混在することになる。このとき、重液には軽液に比べて重力により下方への力が大きく作用するため、外室に溢れ出した重液は早く降下する一方、軽液はその重液のようには降下しない。このため、軽液排出口と重液排出口とのうちで上側に設けられた軽液排出口からは、早く降下する重液は排出されず、軽液が排出される一方、軽液排出口と重液排出口とのうちで下側に設けられた重液排出口からは、重液のようには降下しない軽液は排出されず、重液が排出される。従って、この液液接触装置では、内室に導入された重液が内室の上側開口から外室へ溢れ出した場合であっても、本来軽液のみを排出する軽液排出口を通って重液が排出されるのを防ぐことができ、軽液排出口から処理後の軽液と重液が混ざって排出されるのを防ぐことができる。また、この液液接触装置では、内室に導入された軽液が内室の下側開口から外室へ溢れ出した場合であっても、本来重液のみを排出する重液排出口を通って軽液が排出されるのを防ぐことができ、重液排出口から処理後の重液と軽液が混ざって排出されるのを防ぐことができる。
前記液液接触装置において、前記軽液排出口は、前記上側開口よりも上側に配置されていることが好ましい。
この構成では、軽液排出口が上側開口よりも上側に配置されているので、重液が上側開口から外室へ溢れ出した場合にその重液が軽液排出口を通って排出されるのをより確実に防ぐことができる。
前記液液接触装置において、前記重液排出口は、前記下側開口よりも下側に配置されていることが好ましい。
この構成では、重液排出口が下側開口よりも下側に配置されているので、軽液が下側開口から外室へ溢れ出した場合にその軽液が重液排出口を通って排出されるのをより確実に防ぐことができる。
前記液液接触装置において、前記重液導入管は、前記内室における前記上側開口よりも下側の位置で前記重液を吐出することが好ましい。
この構成によれば、重液導入管から吐出される重液を確実に内室に導入することができる。
前記液液接触装置において、前記軽液導入管は、前記内室における前記下側開口よりも上側の位置で前記軽液を吐出することが好ましい。
この構成によれば、軽液導入管から吐出される軽液を確実に内室に導入することができる。
前記液液接触装置は、前記外室において形成される前記軽液と前記重液との接触界面の高さ位置が前記軽液排出口と前記重液排出口との間で維持されるように前記軽液排出口を通じた前記外室からの前記軽液の排出流量及び前記重液排出口を通じた前記外室からの前記重液の排出流量の少なくとも一方を制御する排出流量制御装置をさらに備えることが好ましい。
この構成では、排出流量制御装置によって軽液排出口を通じた外室からの軽液の排出流量と重液排出口を通じた外室からの重液の排出流量とのうちの少なくとも一方が制御されることにより、外室内における軽液と重液との接触界面の高さ位置が軽液排出口と重液排出口との間で維持されるため、内室への重液の導入流量が増加した場合に前記接触界面が上昇して軽液排出口に達したり、内室への軽液の導入流量が増加した場合に前記接触界面が低下して重液排出口に達したりするのを防止できる。このため、内室への重液と軽液の導入流量の変動に伴って、外室から重液が軽液排出口を通って排出されたり、外室から軽液が重液排出口を通って排出されたりするのを防止できる。
前記液液接触装置は、前記外室において形成される前記軽液と前記重液との接触界面の高さ位置が前記軽液排出口と前記重液排出口との間で維持されるように前記軽液導入管を通じた前記内室への前記軽液の導入流量及び前記重液導入管を通じた前記内室への前記重液の導入流量の少なくとも一方を制御する導入流量制御装置をさらに備えることが好ましい。
この構成では、導入流量制御装置によって軽液導入管を通じた内室への軽液の導入流量と重液導入管を通じた内室への重液の導入流量とのうちの少なくとも一方が制御されることにより、外室内における軽液と重液との接触界面の高さ位置が軽液排出口と重液排出口との間で維持されるため、前記接触界面が低下して重液排出口に達するまで内室への軽液の導入流量が増加したり、前記接触界面が上昇して軽液排出口に達するまで重液の導入流量が増加したりするのを防ぐことができる。従って、この構成では、外室から重液が軽液排出口を通って排出されたり、外室から軽液が重液排出口を通って排出されたりするような内室への軽液と重液の導入流量の変動を防止できる。
本発明による液液接触方法は、軽液とその軽液よりも比重が大きい重液とを向流接触させる液液接触方法であって、前記排出流量制御装置を備える前記液液接触装置を用意する用意工程と、前記軽液導入管を通じて前記内室へ前記軽液を導入するとともに前記重液導入管を通じて前記内室へ前記重液を導入する導入工程と、前記内室に導入した前記軽液が上昇するとともに前記内室に導入した前記重液が降下し、それらの軽液と重液が向流接触する接触工程と、前記接触工程の後、前記軽液が前記内室から前記上側開口を通って前記外室へ流出し、前記軽液排出口を通って前記外室から排出される一方、前記重液が前記内室から前記下側開口を通って前記外室へ流出し、前記重液排出口を通って前記外室から排出される排出工程と、前記外室において形成される前記軽液と前記重液との接触界面の高さ位置が前記軽液排出口と前記重液排出口との間で維持されるように前記軽液排出口を通じた前記外室からの前記軽液の排出流量及び前記重液排出口を通じた前記外室からの前記重液の排出流量の少なくとも一方を制御する排出流量制御工程と、を備える。
この液液接触方法では、軽液排出口を通じた外室からの軽液の排出流量と重液排出口を通じた外室からの重液の排出流量とのうちの少なくとも一方を制御することにより、外室内における軽液と重液との接触界面の高さ位置を軽液排出口と重液排出口との間で維持するため、内室への重液の導入流量が増加した場合に前記接触界面が上昇して軽液排出口に達したり、内室への軽液の導入流量が増加した場合に前記接触界面が低下して重液排出口に達したりするのを防止できる。このため、内室への重液と軽液の導入流量の変動に伴って、外室から重液が軽液排出口を通って排出されたり、外室から軽液が重液排出口を通って排出されたりするのを防止できる。
また、本発明による液液接触方法は、軽液とその軽液よりも比重が大きい重液とを向流接触させる液液接触方法であって、前記導入流量制御装置を備える前記液液接触装置を用意する用意工程と、前記軽液導入管を通じて前記内室へ前記軽液を導入するとともに前記重液導入管を通じて前記内室へ前記重液を導入する導入工程と、前記内室に導入した前記軽液が上昇するとともに前記内室に導入した前記重液が降下し、それらの軽液と重液が向流接触する接触工程と、前記接触工程の後、前記軽液が前記内室から前記上側開口を通って前記外室へ流出し、前記軽液排出口を通って前記外室から排出される一方、前記重液が前記内室から前記下側開口を通って前記外室へ流出し、前記重液排出口を通って前記外室から排出される排出工程と、前記外室において形成される前記軽液と前記重液との接触界面の高さ位置が前記軽液排出口と前記重液排出口との間で維持されるように前記軽液導入管を通じた前記内室への前記軽液の導入流量及び前記重液導入管を通じた前記内室への前記重液の導入流量の少なくとも一方を制御する導入流量制御工程と、を備える。
この液液接触方法では、軽液導入管を通じた内室への軽液の導入流量と重液導入管を通じた内室への重液の導入流量とのうちの少なくとも一方を制御することにより、外室内における軽液と重液との接触界面の高さ位置を軽液排出口と重液排出口との間で維持するため、前記接触界面が低下して重液排出口に達するまで内室への軽液の導入流量が増加したり、前記接触界面が上昇して軽液排出口に達するまで重液の導入流量が増加したりするのを防止できる。従って、この液液接触方法では、外室から重液が軽液排出口を通って排出されたり、外室から軽液が重液排出口を通って排出されたりするような内室への軽液と重液の導入流量の変動を防止できる。
以上説明したように、本発明によれば、内室に導入された重液が上側開口から溢れ出した場合であっても、液液接触装置から処理後の軽液と重液が混ざって排出されるのを防ぐことができる。
本発明の一実施形態による液液接触装置の模式図である。 本発明による液液接触方法によって得られる効果を調べるための実験に用いた液液接触装置の模式図である。 前記実験に用いた液液接触装置の内部筐体の縦断面図である。 前記実験に用いた液液接触装置の内部筐体を下方から見た図である。 本発明の一実施形態の第1変形例による液液接触装置の模式図である。 本発明の一実施形態の第2変形例による液液接触装置の模式図である。 本発明の一実施形態の第3変形例による液液接触装置の模式図である。 本発明の一実施形態の第4変形例による液液接触装置の模式図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態による液液接触装置1の全体構成が示されている。液液接触装置1は、軽液とその軽液よりも比重が大きい重液とに相互作用を生じさせるために軽液と重液とを向流接触させるものである。本実施形態では、液液接触装置1は、相互作用として、軽液と重液のうちの一方の液体から他方の液体への特定成分の抽出を生じさせる。すなわち、本実施形態による液液接触装置1は、抽出装置である。液液接触装置1は、相互作用後(抽出処理後)の軽液と重液を互いに分離した状態で個別に排出できるように構成されている。
液液接触装置1は、軽液導入管12と、重液導入管13と、装置本体14と、液面計17と、排出流量制御装置18と、軽液導入流量調節弁62と、重液導入流量調節弁64と、軽液排出流量調節弁66と、を備える。
軽液導入管12は、装置本体14の後述する内室40へ軽液を導入するための配管である。重液導入管13は、装置本体14の後述する内室40へ重液を導入するための配管である。軽液導入管12及び重液導入管13の具体的な構成については後述する。
装置本体14は、軽液と重液とを向流接触させる処理及び処理後の軽液と重液を分離して個別に排出する処理が行われるものである。装置本体14は、内部筐体25と、外部筐体26と、多孔板36と、充填物37とを有する。
内部筐体25は、下側から上昇する軽液と上側から降下する重液とを向流接触させる空間である内室40の周りを囲むものである。内部筐体25は、上下方向に延びる筒体である。内部筐体25は、上側開口32と、その上側開口32よりも下側の位置で開口した下側開口33とを有する。すなわち、内部筐体25は、その上端及び下端がそれぞれ開口しており、当該内部筐体25の上端の開口が上側開口32であり、当該内部筐体25の下端の開口が下側開口33である。後述するように、内室40には下側から軽液が導入されるとともに上側から重液が導入され、導入された軽液が内室40において上昇する一方、導入された重液が内室40において降下することにより、その軽液と重液が当該内室40において向流接触するようになっている。そして、向流接触後の軽液が上側開口32から流出するとともに向流接触後の重液が下側開口33から流出するようになっている。
外部筐体26は、内部筐体25を囲んでその内部筐体25の周りに外室50を形成するものである。外部筐体26は、筐体本体27と、下蓋28と、上蓋29と、軽液排出管15と、重液排出管16と、を有する。
筐体本体27は、上下方向に延びる筒状のものである。筐体本体27は、内部筐体25よりも大径で且つ内部筐体25の長さよりも大きい長さを有する。筐体本体27は、内部筐体25と同軸に且つその内部筐体25を囲むように配置されている。これにより、二重管構造が形成されている。筐体本体27の上端及び下端はそれぞれ開口している。下蓋28は、筐体本体27の下端の開口を覆って封止するように当該筐体本体27の下端に取り付けられている。上蓋29は、筐体本体27の上端の開口を覆って封止するように当該筐体本体27の上端に取り付けられている。
外部筐体26の内側で且つ内部筐体25の外側に形成される外室50は、内部筐体25の上側開口32及び下側開口33により内室40と連通している。外室50は、内室40から内部筐体25の上側開口32を通って流出した軽液と内室40から内部筐体25の下側開口33を通って流出した重液とが一時的に溜まる空間である。この外室50において、軽液と重液は、それらの比重差により上下に分離して溜まるようになっている。外室50は、上部空間51と、下部空間52と、隙間領域53とからなる。
上部空間51は、外室50のうち内部筐体25の上端よりも上側に位置する領域、すなわち外室50のうち内部筐体25の上側開口32よりも上側に位置する領域に相当する。下部空間52は、外室50のうち内部筐体25の下端よりも下側に位置する領域、すなわち外室50のうち内部筐体25の下側開口33よりも下側に位置する領域に相当する。隙間領域53は、外室50のうち内部筐体25の外周面と外部筐体26の内周面との間の領域に相当する。上部空間51と隙間領域53の概ね上半部に軽液が溜まり、下部空間52と隙間領域53の概ね下半部に重液が溜まるようになっている。従って、外室50に溜まる軽液と重液との接触界面100が隙間領域53に形成されるようになっている。
多孔板36は、多数の貫通孔が形成された板体である。多孔板36は、略水平となるように内室40の下部に配置され、内部筐体25に固定されている。
充填物37は、多孔板36上で内室40内に充填されている。充填物37は、内室40において向流接触する軽液と重液との接触効率を向上させるためのものである。
内部筐体25内の内室40の下部には、軽液導入管12が下側開口33を通って挿入されている。軽液導入管12は、外部筐体26の下側から下蓋28を貫通して内室40の下部に挿入されている。軽液導入管12は、内室40へ軽液を導くように軽液を吐出するものである。軽液導入管12の先端(上端)は、内室40の下部のうち多孔板36の下側で且つ下側開口33の上側の位置に配置されている。この軽液導入管12の先端には、吐出口が設けられており、この吐出口から軽液が吐出されるようになっている。従って、軽液導入管12は、内室40における下側開口33よりも上側の位置で軽液を吐出する。
また、内部筐体25内の内室40の上部には、重液導入管13が上側開口32を通って挿入されている。重液導入管13は、外部筐体26の上側から上蓋29を貫通して内室40の上部に挿入されている。重液導入管13は、内室40へ重液を導くように重液を吐出するものである。重液導入管13の先端(下端)は、内室40の上部のうち充填物37の上側で且つ上側開口32の下側の位置に配置されている。この重液導入管13の先端には、吐出口が設けられており、この吐出口から重液が吐出されるようになっている。従って、重液導入管13は、内室40における上側開口32よりも下側の位置で重液を吐出する。また、重液導入管13は、軽液導入管12から軽液が吐出される位置よりも上側の位置で重液を吐出する。
軽液排出管15は、外室50から軽液を排出するための配管である。軽液排出管15は、上蓋29を貫通するように当該上蓋29に取り付けられている。軽液排出管15は、その下端に設けられた軽液排出口15aを有する。軽液排出口15aは、外室50から軽液を排出させる外部筐体26の軽液の排出口である。軽液排出口15aは、内部筐体25の上側開口32よりも上側の位置、すなわち、内部筐体25の上端よりも上側の位置に配置されている。具体的には、軽液排出口15aは、外室50の上端部、すなわち上部空間51の上端部に配置されており、内部筐体25の上側開口32から上側へ離れて配置されている。外室50の上部空間51から軽液がこの軽液排出口15aを通って排出されて軽液排出管15内に流れ込み、その軽液排出管15内を通って液液接触装置1の外部へ排出されるようになっている。
重液排出管16は、外室50から重液を排出するための配管である。重液排出管16は、下蓋28を貫通するように当該下蓋28に取り付けられている。重液排出管16は、その上端に設けられた重液排出口16aを有する。重液排出口16aは、外室50から重液を排出させる外部筐体26の重液の排出口である。重液排出口16aは、内部筐体25の下側開口33よりも下側の位置、すなわち、内部筐体25の下端よりも下側の位置に配置されている。具体的には、重液排出口16aは、外室50の下端部、すなわち下部空間52の下端部に配置されており、内部筐体25の下側開口33から下側へ離れて配置されている。外室50の下部空間52から重液がこの重液排出口16aを通って排出されて重液排出管16内に流れ込み、その重液排出管16内を通って液液接触装置1の外部へ排出されるようになっている。
液面計17は、外室50内における軽液と重液との接触界面100の高さ位置を検出するものである。具体的には、液面計17は、隙間領域53に形成される軽液と重液との接触界面100の高さ位置を検出する。液面計17は、検出した接触界面100の高さ位置のデータを排出流量制御装置18の後述する制御部70へ逐次出力する。
排出流量制御装置18は、本実施形態では、重液排出管16を通じた外室50からの重液の排出流量を制御するものである。この排出流量制御装置18は、外室50内における軽液と重液との接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持されるように外室50の下部空間52から重液排出管16を通じた重液の排出流量を制御する。具体的には、排出流量制御装置18は、前記接触界面100の高さ位置が内部筐体25の上側開口32と下側開口33との間で維持されるように外室50の下部空間52から重液排出管16を通じた重液の排出流量を制御する。詳しくは、排出流量制御装置18は、前記接触界面100の高さ位置が内部筐体25の上下方向の中央位置近傍で維持されるように重液排出管16を通じた重液の排出流量を制御する。排出流量制御装置18は、重液排出流量調節弁68と制御部70を有する。
重液排出流量調節弁68は、外室50から排出される重液の流量を調節するためのものである。重液排出流量調節弁68は、重液排出管16に設けられており、その重液排出管16を通って流れる重液の流量を調節する。重液排出流量調節弁68は、制御部70から入力される制御信号に応じて重液の排出流量を増減させるようになっている。
制御部70は、液面計17によって検出される軽液と重液との接触界面100の高さ位置のデータに応じて、その接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持されるように重液排出流量調節弁68に重液の排出流量を調節させる。
具体的に、制御部70は、前記接触界面100の高さ位置の設定値として、軽液排出口15aと重液排出口16aとの間の所定の設定高さ位置を記憶している。前記設定高さ位置は、内部筐体25の上側開口32と下側開口33のちょうど中間の高さ位置であり、内部筐体25の上下方向の中央の高さ位置に相当する。制御部70は、液面計17から受けたデータが示す接触界面100の高さ位置が設定高さ位置よりも高い場合には、重液排出流量調節弁68へ重液の排出流量の増加を指示する制御信号を送り、それによって重液排出流量調節弁68に重液排出管16を通じた外室50の下部空間52からの重液の排出流量を増加させる。これにより、接触界面100が設定高さ位置へ向かって低下する。
一方、制御部70は、液面計17から受けたデータが示す接触界面100の高さ位置が前記設定高さ位置よりも低い場合には、重液排出流量調節弁68へ重液の排出流量の減少を指示する制御信号を送り、それによって重液排出流量調節弁68に重液排出管16を通じた外室50の下部空間52からの重液の排出流量を減少させる。これにより、接触界面100が設定高さ位置へ向かって上昇する。
制御部70が以上のように軽液排出流量調節弁66に軽液の排出流量を調節させることによって、外室50における軽液と重液との接触界面100の高さ位置が設定高さ位置付近で維持されるようになっている。
軽液導入流量調節弁62は、軽液導入管12に設けられている。この軽液導入流量調節弁62は、軽液導入管12を通じて内室40に導入される軽液の流量を調節するためのものである。
重液導入流量調節弁64は、重液導入管13に設けられている。この重液導入流量調節弁64は、重液導入管13を通じて内室40に導入される重液の流量を調節するためのものである。
軽液排出流量調節弁66は、軽液排出管15に設けられている。この軽液排出流量調節弁66は、軽液排出管15を通じて外室50の上部空間51から排出される軽液の排出流量を調節するためのものである。
次に、本実施形態による液液接触方法について説明する。なお、本実施形態では、液液接触方法において軽液と重液とを向流接触させることにより軽液と重液との相互作用として特定成分の抽出が行われる場合について説明する。
まず、前記の構成を有する液液接触装置1を用意する。そして、その液液接触装置1において、軽液導入管12を通じて内室40に軽液を導入するとともに、重液導入管13を通じて内室40に重液を導入する。内室40に導入する軽液と重液のうちの一方の液体に抽出対象の特定成分が含まれており、その軽液と重液のうちの他方の液体は前記一方の液体から前記特定成分を抽出可能な抽剤である。
軽液は、軽液導入管12の上端から内室40内の多孔板36の下側の位置で吐出され、多孔板36に形成された多数の孔を通って内室40内を上昇する。一方、重液は、重液導入管13の下端から内室40内の充填物37の上側の位置で吐出され、内室40内を降下する。これにより、内室40内の特に充填物37が充填された領域において軽液と重液が向流接触する。この向流接触により、軽液と重液のうちの一方の液体から他方の液体へ特定成分が抽出される。そして、向流接触後の軽液は上昇して上側開口32から外室50へ流出し、向流接触後の重液は降下して多孔板36の多数の孔を通り、下側開口33から外室50へ流出する。
外室50へ流出した軽液は、外室50の上部空間51及び隙間領域53の上半部に一時的に溜まるとともに、軽液排出口15aから軽液排出管15内を通って排出される。また、外室50へ流出した重液は、外室50の下部空間52及び隙間領域53の下半部に一時的に溜まるとともに、重液排出口16aから重液排出管16内を通って排出される。
外室50に一時的に溜まる軽液と重液は、それらの接触界面100を隙間領域53に形成する。液面計17は、この接触界面100の高さ位置を検出し、その検出した高さ位置のデータを排出流量制御装置18の制御部70へ出力する。
排出流量制御装置18では、液面計17により検出された接触界面100の高さ位置のデータに基づいて、外室50の隙間領域53に形成される軽液と重液との接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持されるように重液排出口16a(重液排出管16)を通じた外室50からの重液の排出流量の制御を行う。
具体的に、制御部70は、記憶している接触界面の設定高さ位置と液面計17から受けたデータが示す接触界面100の高さ位置とを比較する。そして、制御部70は、液面計17から受けたデータが示す接触界面100の高さ位置が設定高さ位置よりも高い場合には重液排出流量調節弁68へ重液の排出流量の増加を指示する制御信号を送る。一方、制御部70は、液面計17から受けたデータが示す接触界面100の高さ位置が設定高さ位置よりも低い場合には重液排出流量調節弁68へ重液の排出流量の減少を指示する制御信号を送る。
重液排出流量調節弁68は、制御部70から受けた制御信号が重液の排出流量の増加を指示するものである場合には、重液排出管16を通じた外室50からの重液の排出流量を増加させる。一方、重液排出流量調節弁68は、制御部70から受けた制御信号が重液の排出流量の減少を指示するものである場合には、重液排出管16を通じた外室50からの重液の排出流量を減少させる。制御部70からの制御信号に応じたこのような重液排出流量調節弁68による重液の排出流量の調節により、外室50における軽液と重液との接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとのちょうど中間の高さ位置付近、詳しくは内部筐体25の上側開口32と下側開口33とのちょうど中間の高さ位置付近で維持される。
以上のようにして、本実施形態による液液接触装置1を用いた抽出方法が行われる。
本実施形態では、外室50から軽液を排出させる軽液排出口15aが外室50から重液を排出させる重液排出口16aよりも上側に設けられている。このため、仮に、内室40に導入された重液が上側開口32から外室50へ溢れ出した場合には、その溢れ出した重液は、軽液排出口15aを通って排出されず、軽液排出口15aよりも下側に位置する重液排出口16aを通って排出される。
具体的に、外室50には、通常、上側開口32を通って外室50へ流出した軽液が存在し、前記のように重液が上側開口32から外室50へ溢れ出した場合には、外室50内の軽液中に重液が混在することになるが、このとき、重液には軽液に比べて重力により下方への力が大きく作用するため、外室50に溢れ出した重液は早く降下する一方、軽液はその重液のようには降下しない。このため、軽液排出口15aと重液排出口16aのうちで上側に設けられた軽液排出口15aからは、早く降下する重液は排出されず、軽液が排出される一方、軽液排出口15aと重液排出口16aのうちで下側に設けられた重液排出口16aからは、重液のようには降下しない軽液は排出されず、重液が排出される。従って、本実施形態では、内室40に導入された重液が内室40の上側開口32から外室50へ溢れ出した場合であっても、本来軽液のみを排出する軽液排出口15aを通って重液が排出されるのを防ぐことができ、軽液排出口15aから処理後の軽液と重液が混ざって排出されるのを防ぐことができる。また、本実施形態では、内室40に導入された軽液が内室40の下側開口33から外室50へ溢れ出した場合であっても、本来重液のみを排出する重液排出口16aを通って軽液が排出されるのを防ぐことができ、重液排出口16aから処理後の重液と軽液が混ざって排出されるのを防ぐことができる。
また、本実施形態では、軽液排出口15aが内部筐体25の上側開口32よりも上側に配置されているため、重液が内室40から上側開口32を通って外室50へ溢れ出した場合であっても、その重液が軽液排出口15aを通って排出されるのをより確実に防ぐことができる。
また、本実施形態では、重液排出口16aが内部筐体25の下側開口33よりも下側に配置されているため、軽液が内室40から下側開口33を通って外室50へ溢れ出した場合であっても、その軽液が重液排出口16aを通って排出されるのをより確実に防ぐことができる。
また、本実施形態では、重液導入管13が内室40における上側開口32よりも下側の位置で重液を吐出するため、当該重液導入管13から吐出される重液を確実に内室40に導入することができる。
また、本実施形態では、軽液導入管12が内室40における下側開口33よりも上側の位置で軽液を吐出するため、軽液導入管12から吐出される軽液を確実に内室に導入することができる。
また、本実施形態では、排出流量制御装置18によって、外室50内における軽液と重液との接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持されるように重液排出管16を通じた外室50からの重液の排出流量が制御される。このため、内室40への重液の導入流量が増加した場合に接触界面100が上昇して軽液排出口15aに達したり、内室40への軽液の導入流量が増加した場合に接触界面100が低下して重液排出口16aに達したりするのを防止できる。このため、内室40への重液と軽液の導入流量の変動に伴って、外室50から重液が軽液排出口15aを通って排出されたり、外室50から軽液が重液排出口16aを通って排出されたりするのを防止できる。
次に、液液接触装置1を用いた液液接触方法において、内室40で軽液と重液との向流接触が実際に行われるか、また、その向流接触後に内室40から外室50へ流出した軽液と重液との接触界面100が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間の高さ位置に形成されて軽液排出管15から排出される軽液への重液の混入及び重液排出管16から排出される重液への軽液の混入が生じないかについて調べた実験の結果について説明する。
この実験では、図2に示すような液液接触装置1を用いた。この実験で用いた液液接触装置1が有する基本的な構成は、前記した液液接触装置1の構成と同様である。ただし、この実験で用いた液液接触装置1では、軽液排出管15及び重液排出管16が筐体本体27に取り付けられている。具体的には、軽液排出管15は、筐体本体27のうち内部筐体25の上端の上側開口32よりも下側で且つ筐体本体27の上下方向の中央位置よりも上側の箇所に取り付けられ、重液排出管16は、筐体本体27のうち内部筐体25の下端の下側開口33よりも上側で且つ筐体本体27の上下方向の中央位置よりも下側の箇所に取り付けられている。これにより、軽液排出口15aは、上側開口32よりも下側で且つ筐体本体27の上下方向の中央位置よりも上側に位置し、重液排出口16aは、下側開口33よりも上側で且つ筐体本体27の上下方向の中央位置よりも下側に位置する。軽液排出管15及び重液排出管16は、筐体本体27に対するそれらの取付箇所から筐体本体27の径方向外側へ水平に延びている。
また、この実験に用いた液液接触装置1は、軽液導入流量調節弁及び重液導入流量調節弁を備えておらず、重液の排出流量を調節させるために重液排出流量調節弁68を制御する制御部も備えていない。
また、この実験に用いた液液接触装置1では、筐体本体27として、103mmの内径、114mmの外径、及び、800mmの上下方向の長さを有する塩化ビニル製のパイプが用いられている。また、内部筐体25として、71mmの内径、76mmの外径、及び、600mmの上下方向の長さを有する塩化ビニル製のパイプが用いられている。
内部筐体25の下端部には、図4に示すような4つの脚25aを設け、内部筐体25をこの4つの脚25aで下蓋28上に立たせて外室50内に設置した。各脚25aは、200mmの上下方向の長さ、5mmの厚み、及び、内部筐体25の径方向において15mmの幅を有する板状の小片からなる。4つの脚25aは、内部筐体25の周方向に等間隔で配置されている。また、各脚25aは、内部筐体25の下端から下方へ100mm突出するとともに、内部筐体25の内壁面からその径方向内側へ10mm突出する状態で内部筐体25に取り付けられている。
また、内室40の下部に設置する多孔板36として、PEEK(polyether ether ketone)もしくはPVC(polyvinyl chloride)により形成された円板状のものであって、10mmの直径を有する多数の貫通孔が千鳥状に配設されたものを用いた。
また、内室40のうち多孔板36の上側の空間には、多数のセラミック製ラシヒリングを充填物37として充填した。ラシヒリングは、円筒状のものであり、中心軸方向の長さと外径が共に12mmで、肉厚が2mmのものである。
また、図示していないが、外室50における軽液と重液との接触界面100の高さ位置を検出する界面計として、プローブを有するレベルセンサを用いた。プローブは、接触界面100の位置を検出する検出部であり、概ね上蓋29から内部筐体25の下端近傍までの距離に亘る長さを有する。このプローブを、上下方向に延びる姿勢で上蓋29を貫通させて外室50の隙間領域53に内部筐体25の下端付近の位置まで挿入し、その状態でレベルセンサを外部筐体26に固定した。
以上のような液液接触装置1を用い、重液導入管13を通じて内室40に重液を30L/hの流量で導入するとともに、軽液導入管12を通じて内室40に軽液を30L/hの流量で導入した。重液としては、金属イオンを含有する水を用いた。また、軽液としては、大八化学工業株式会社製の金属抽出剤であるPC−88Aをケロシンで1mol/Lに希釈したものを用いた。PC−88Aは、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ2−エチルヘキシルエステルを主成分とするものである。
前記のように内室40に重液と軽液を導入した結果、重液は内室40においてその上部から降下する一方、軽液は内室40においてその下部から上昇し、当該内室40において軽液と重液が向流接触することが確認できた。また、向流接触後に内室40から上側開口32を通って外室50へ流出した軽液と、向流接触後に内室40から下側開口33を通って外室50へ流出した重液とが、外室50の隙間領域53において軽液排出口15aと重液排出口16aとの間の高さ位置にそれらの接触界面100を形成することが確認できた。そして、軽液排出管15を通じて軽液のみが排出されてその排出される軽液に重液は混入せず、重液排出管16を通じて重液のみが排出されてその排出される重液に軽液は混入しないことが確認できた。
なお、本発明による液液接触装置は、前記実施形態のようなものに必ずしも限定されない。本発明による液液接触装置の構成として、例えば以下のような構成を採用することが可能である。
軽液排出管15は、必ずしも外部筐体26の上蓋29に取り付けられていなくてもよく、重液排出管16は、必ずしも外部筐体26の下蓋28に取り付けられていなくてもよい。すなわち、前記の実験で用いた液液接触装置1のように軽液排出管15及び重液排出管16が筐体本体27に取り付けられていてもよい。ただし、筐体本体27に対する軽液排出管15及び重液排出管16の取付箇所は、前記の実験で用いた液液接触装置1において軽液排出管15及び重液排出管16が筐体本体27に取り付けられた箇所に限定されない。図5には、筐体本体27に対する軽液排出管15及び重液排出管16の取付箇所として前記の実験で用いた液液接触装置1の場合とは異なる取付箇所を採用した第1変形例による液液接触装置1が示されている。
この第1変形例による液液接触装置1では、軽液排出管15は、筐体本体27のうち内部筐体25の上端の上側開口32よりも上側に位置する箇所に取り付けられており、重液排出管16は、筐体本体27のうち内部筐体25の下端の下側開口33よりも下側に位置する箇所に取り付けられている。具体的には、軽液排出管15は筐体本体27の上端部の側壁に取り付けられており、重液排出管16は筐体本体27の下端部の側壁に取り付けられている。
軽液排出管15は、筐体本体27に取り付けられた箇所から筐体本体27の径方向外側へ水平に延びている。また、重液排出管16は、筐体本体27に取り付けられた箇所から筐体本体27の径方向外側へ水平に延びている。軽液排出口15aは、内部筐体25の上端の上側開口32よりも上側に位置し、重液排出口16aは、内部筐体25の下端の下側開口33よりも下側に位置している。
第1変形例による液液接触装置1の上記以外の構成は、上記実施形態による液液接触装置1の構成と同様である。
また、排出流量制御装置18は、外室50において形成される軽液と重液との接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持されるように軽液排出口15aを通じた外室50からの軽液の排出流量を制御するものであってもよい。図6には、このような排出流量制御装置18を備えた第2変形例による液液接触装置1が示されている。
この第2変形例による液液接触装置1では、排出流量制御装置18は、軽液排出流量調節弁66及び制御部70を有する。
軽液排出流量調節弁66は、軽液排出管15に設けられている。軽液排出流量調節弁66は、軽液排出管15を通じて外室50の上部空間51から排出される軽液の排出流量、すなわち軽液排出口15aを通じて外室50の上部空間51から排出される軽液の排出流量を制御部70からの制御信号に応じて調節する。
制御部70は、液面計17によって検出される軽液と重液との接触界面100の高さ位置のデータに応じて、その接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持されるように軽液排出流量調節弁66に外室50の上部空間51からの軽液の排出流量を調節させる。
具体的に、制御部70は、前記実施形態の場合と同様、接触界面100の設定高さ位置を記憶している。制御部70は、液面計17から受けたデータが示す接触界面100の高さ位置が設定高さ位置よりも高い場合には、軽液排出流量調節弁66へ軽液の排出流量の減少を指示する制御信号を送り、それによって軽液排出流量調節弁66に外室50の上部空間51からの軽液の排出流量を減少させる。これにより、接触界面100が設定高さ位置へ向かって低下する。
一方、制御部70は、液面計17から受けたデータが示す接触界面100の高さ位置が設定高さ位置よりも低い場合には、軽液排出流量調節弁66へ軽液の排出流量の増加を指示する制御信号を送り、それによって軽液排出流量調節弁66に外室50の上部空間51からの軽液の排出流量を増加させる。これにより、接触界面100が設定高さ位置へ向かって上昇する。
制御部70が以上のように軽液排出流量調節弁66に軽液の排出流量を調節させることによって、外室50において形成される接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間の設定高さ位置付近、具体的には内部筐体25の上側開口32と下側開口33のちょうど中間の高さ位置付近で維持されるようになっている。
第2変形例による液液接触装置1の上記以外の構成は、上記実施形態による液液接触装置1の構成と同様である。
また、液液接触装置1は、外室50において形成される軽液と重液との接触界面100の高さ位置を軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持するための手段として、排出流量制御装置18の代わりに、重液導入管13を通じた内室40への重液の導入流量を制御する導入流量制御装置80を備えていてもよい。図7には、このような導入流量制御装置80を備えた第3変形例による液液接触装置1が示されている。
この第3変形例による液液接触装置1において、導入流量制御装置80は、外室50において形成される軽液と重液との接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持されるように重液導入管13を通じた内室40への重液の導入流量を制御する。導入流量制御装置80は、直接的には、重液導入管13を通る重液の流量、すなわち重液導入管13から吐出される重液の吐出流量を制御するものである。導入流量制御装置80は、重液導入流量調節弁64及び制御部70を有する。
重液導入流量調節弁64は、重液導入管13に設けられており、その重液導入管13を通じて内室40へ導入される重液の導入流量(重液導入管13からの重液の吐出流量)を制御部70からの制御信号に応じて調節する。
制御部70は、液面計17によって検出される軽液と重液との接触界面100の高さ位置のデータに応じて、その接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持されるように重液導入流量調節弁64に内室40への重液の導入流量(重液導入管13からの重液の吐出流量)を調節させる。
具体的に、制御部70は、前記実施形態の場合と同様、接触界面100の設定高さ位置を記憶している。制御部70は、液面計17から受けたデータが示す接触界面100の高さ位置が設定高さ位置よりも高い場合には、重液導入流量調節弁64へ重液の導入流量の減少を指示する制御信号を送り、それによって重液導入流量調節弁64に内室40への重液の導入流量を減少させる。これにより、内室40から下側開口33を通って外室50へ流出する重液の流量が減少し、その結果、接触界面100が設定高さ位置へ向かって低下する。
一方、制御部70は、液面計17から受けたデータが示す接触界面100の高さ位置が設定高さ位置よりも低い場合には、重液導入流量調節弁64へ重液の導入流量の増加を指示する制御信号を送り、それによって重液導入流量調節弁64に内室40への重液の導入流量を増加させる。これにより、内室40から下側開口33を通って外室50へ流出する重液の流量が増加し、その結果、接触界面100が設定高さ位置へ向かって上昇する。
制御部70が以上のように重液導入流量調節弁64に重液の導入流量を調節させることによって、外室50において形成される接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間の設定高さ位置付近、具体的には内部筐体25の上側開口32と下側開口33のちょうど中間の高さ位置付近で維持されるようになっている。
第3変形例による液液接触装置1の上記以外の構成は、上記実施形態による液液接触装置1の構成と同様である。
また、導入流量制御装置80は、外室50において形成される軽液と重液との接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持されるように軽液導入管12を通じた内室40への軽液の導入流量を制御するものであってもよい。図8には、このような導入流量制御装置80を備えた第4変形例による液液接触装置1が示されている。
この第4変形例による液液接触装置1では、導入流量制御装置80は、直接的には、軽液導入管12を通る軽液の流量、すなわち軽液導入管12から吐出される軽液の吐出流量を制御するものである。この第4変形例における導入流量制御装置80は、軽液導入流量調節弁62及び制御部70を有する。
軽液導入流量調節弁62は、軽液導入管12に設けられており、その軽液導入管12を通じて内室40へ導入される軽液の導入流量(軽液導入管12からの軽液の吐出流量)を制御部70からの制御信号に応じて調節する。
制御部70は、液面計17によって検出される軽液と重液との接触界面100の高さ位置のデータに応じて、その接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持されるように軽液導入流量調節弁62に内室40への軽液の導入流量(軽液導入管12からの軽液の吐出流量)を調節させる。
具体的に、制御部70は、前記実施形態の場合と同様、接触界面100の設定高さ位置を記憶している。制御部70は、液面計17から受けたデータが示す接触界面100の高さ位置が設定高さ位置よりも高い場合には、軽液導入流量調節弁62へ軽液の導入流量の増加を指示する制御信号を送り、それによって軽液導入流量調節弁62に内室40への軽液の導入流量を増加させる。これにより、内室40から上側開口32を通って外室50へ流出する軽液の流量が増加し、その結果、接触界面100が設定高さ位置へ向かって低下する。
一方、制御部70は、液面計17から受けたデータが示す接触界面100の高さ位置が設定高さ位置よりも低い場合には、軽液導入流量調節弁62へ軽液の導入流量の減少を指示する制御信号を送り、それによって軽液導入流量調節弁62に内室40への軽液の導入流量を減少させる。これにより、内室40から上側開口32を通って外室50へ流出する軽液の流量が減少し、その結果、接触界面100が設定高さ位置へ向かって上昇する。
制御部70が以上のように軽液導入流量調節弁62に軽液の導入流量を調節させることによって、外室50において形成される接触界面100の高さ位置が軽液排出口15aと重液排出口16aとの間の設定高さ位置付近、具体的には内部筐体25の上側開口32と下側開口33のちょうど中間の高さ位置付近で維持されるようになっている。
第4変形例による液液接触装置1の上記以外の構成は、上記実施形態による液液接触装置1の構成と同様である。
また、本発明による液液接触装置は、排出流量制御装置及び導入流量制御装置を必ずしも備えていなくてもよい。
また、外室50において形成される軽液と重液との接触界面100の高さ位置を軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持するための、重液排出流量調節弁68による重液の排出流量の調節、軽液排出流量調節弁66による軽液の排出流量の調節、重液導入流量調節弁64による重液の導入流量の調節、及び、軽液導入流量調節弁62による軽液の導入流量の調節は、必ずしも、制御部70が液面計17によって検出された接触界面100の高さ位置のデータに応じて自動的に各調節弁を制御することによりそれらの調節弁に行わせるものに限定されない。例えば、各調節弁を手動で制御することにより、外室50からの重液の排出流量の調節、外室50からの軽液の排出流量の調節、内室40への重液の導入流量の調節、及び、内室40への軽液の導入流量の調節を行い、それによって外室50に形成される接触界面100の高さ位置を軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持してもよい。
また、重液排出流量調節弁を用いることなく外室からの重液の排出流量を制御してもよく、軽液排出流量調節弁を用いることなく外室からの軽液の排出流量を制御してもよい。また、重液導入流量調節弁を用いることなく内室への重液の導入流量を制御してもよく、軽液導入流量調節弁を用いることなく内室への軽軽の導入流量を制御してもよい。
また、排出流量制御装置18は、外室50からの軽液の排出流量及び重液の排出流量の両方を制御して接触界面100の高さ位置を軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持するものであってもよい。この場合には、例えば、制御部70が、軽液排出流量調節弁66へ制御信号を送ってその軽液排出流量調節弁66に軽液の排出流量を調節させるとともに、重液排出流量調節弁68へ制御信号を送ってその重液排出流量調節弁68に重液の排出流量を調節させるようにしてもよい。
また、導入流量制御装置80は、内室40への軽液の導入流量及び重液の導入流量の両方を制御して接触界面100の高さ位置を軽液排出口15aと重液排出口16aとの間で維持するものであってもよい。この場合には、例えば、制御部70が、軽液導入流量調節弁62へ制御信号を送ってその軽液導入流量調節弁62に内室40への軽液の導入流量を調節させるとともに、重液導入流量調節弁64へ制御信号を送ってその重液導入流量調節弁64に内室40への重液の導入流量を調節させるようにしてもよい。
また、内部筐体は必ずしも筒体でなくてもよく、外部筐体の筐体本体も必ずしも筒体でなくてもよい。
また、上側開口は必ずしも内部筐体の上端に設けられていなくてもよく、下側開口は必ずしも内部筐体の下端に設けられていなくてもよい。すなわち、下側開口が上側開口よりも下側に配置されているのであれば、上側開口は内部筐体の上端以外の箇所に設けられていてもよく、下側開口は内部筐体の下端以外の箇所に設けられていてもよい。
また、軽液排出口は、必ずしも軽液排出管に設けられたものに限定されない。例えば、軽液排出口は、外部筐体の上蓋や筐体本体に形成されたものであってもよい。
また、重液排出口は、必ずしも重液排出管に設けられたものに限定されない。例えば、重液排出口は、外部筐体の下蓋や筐体本体に形成されたものであってもよい。
また、軽液排出口が内部筐体の上側開口よりも上側に配置されている構成において、重液排出口が内部筐体の下側開口よりも上側に配置されていてもよい。
また、重液排出口が内部筐体の下側開口よりも下側に配置されている構成において、軽液排出口が内部筐体の上側開口よりも下側に配置されていてもよい。
また、本発明において軽液と重液を向流接触させることにより軽液と重液に生じさせる相互作用は、抽出に限定されるものではない。例えば、軽液と重液との向流接触により軽液と重液に生じさせる相互作用は、軽液と重液との化学反応であってもよい。
また、軽液導入管は、必ずしも、内室における内部筐体の下側開口よりも上側の位置で軽液を吐出するものに限定されない。例えば、軽液導入管は、内室の外側で且つ下側開口の下方の位置(真下の位置)において軽液を吐出するように構成されていてもよい。すなわち、軽液を吐出する軽液導入管の吐出口は、内部筐体の下側開口の下方の位置(真下の位置)に配置されていてもよい。この構成では、軽液導入管の吐出口から吐出された軽液は、上昇して下側開口を通って内室に流入する。
また、重液導入管は、必ずしも、内室における内部筐体の上側開口よりも下側の位置で重液を吐出するものに限定されない。例えば、重液導入管は、内室の外側で且つ上側開口の上方の位置(直上の位置)において重液を吐出するように構成されていてもよい。すなわち、重液を吐出する重液導入管の吐出口は、内部筐体の上側開口の上方の位置(直上の位置)に配置されていてもよい。この構成では、重液導入管の吐出口から吐出された重液は、降下して上側開口を通って内室に流入する。
1 液液接触装置
12 軽液導入管
13 重液導入管
15a 軽液排出口
16a 重液排出口
18 排出流量制御装置
25 内部筐体
26 外部筐体
32 上側開口
33 下側開口
40 内室
50 外室
80 導入流量制御装置

Claims (9)

  1. 軽液とその軽液よりも比重が大きい重液とを向流接触させる液液接触装置であって、
    上下方向に延びていて下側から上昇する前記軽液と上側から降下する前記重液とを向流接触させるための内室の周りを囲む内部筐体と、
    前記内部筐体の周りに外室を形成するように前記内部筐体を囲む外部筐体と、
    前記内室へ前記軽液を導くように前記軽液を吐出する軽液導入管と、
    前記内室へ前記重液を導くように前記重液を吐出するとともに、前記軽液導入管から前記軽液が吐出される位置よりも上側の位置で前記重液を吐出する重液導入管と、を備え、
    前記内部筐体は、前記重液と向流接触した後の前記軽液が前記内室から前記外室へ流出するのを許容する上側開口と、前記上側開口よりも下側の位置で開口していて前記軽液と向流接触した後の前記重液が前記内室から前記外室へ流出するのを許容する下側開口と、を有し、
    前記外室は、当該外室のうち前記下側開口よりも下側に位置する空間であって前記下側開口の真下の領域から上下方向に直交する方向において外側へ連続して広がる空間である下部空間と、当該外室のうち前記内部筐体の外周面と前記外部筐体の内周面との間において前記下部空間から上方へ連続して延びる領域である隙間領域と、を含み、
    前記外部筐体は、前記外室の前記下部空間と前記隙間領域とのうちのいずれか一方から前記重液を排出させる重液排出口と、前記重液排出口よりも上側に設けられていて前記外室から前記軽液を排出させる軽液排出口と、を有する、液液接触装置。
  2. 前記軽液排出口は、前記上側開口よりも上側に配置されている、請求項1に記載の液液接触装置。
  3. 前記重液排出口は、前記下側開口よりも下側に配置されている、請求項1又は2に記載の液液接触装置。
  4. 前記重液導入管は、前記内室における前記上側開口よりも下側の位置で前記重液を吐出する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液液接触装置。
  5. 前記軽液導入管は、前記内室における前記下側開口よりも上側の位置で前記軽液を吐出する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液液接触装置。
  6. 前記外室において形成される前記軽液と前記重液との接触界面の高さ位置が前記軽液排出口と前記重液排出口との間で維持されるように前記軽液排出口を通じた前記外室からの前記軽液の排出流量及び前記重液排出口を通じた前記外室からの前記重液の排出流量の少なくとも一方を制御する排出流量制御装置をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液液接触装置。
  7. 前記外室において形成される前記軽液と前記重液との接触界面の高さ位置が前記軽液排出口と前記重液排出口との間で維持されるように前記軽液導入管を通じた前記内室への前記軽液の導入流量及び前記重液導入管を通じた前記内室への前記重液の導入流量の少なくとも一方を制御する導入流量制御装置をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液液接触装置。
  8. 軽液とその軽液よりも比重が大きい重液とを向流接触させる液液接触方法であって、
    請求項に記載の液液接触装置を用意する用意工程と、
    前記軽液導入管を通じて前記内室へ前記軽液を導入するとともに前記重液導入管を通じて前記内部筐体へ前記重液を導入する導入工程と、
    前記内室に導入した前記軽液が上昇するとともに前記内室に導入した前記重液が降下し、それらの軽液と重液が向流接触する接触工程と、
    前記接触工程の後、前記軽液が前記内室から前記上側開口を通って前記外室へ流出し、前記軽液排出口を通って前記外室から排出される一方、前記重液が前記内室から前記下側開口を通って前記外室へ流出し、前記重液排出口を通って前記外室から排出される排出工程と、
    前記外室において形成される前記軽液と前記重液との接触界面の高さ位置が前記軽液排出口と前記重液排出口との間で維持されるように前記軽液排出口を通じた前記外室からの前記軽液の排出流量及び前記重液排出口を通じた前記外室からの前記重液の排出流量の少なくとも一方を制御する排出流量制御工程と、を備える、液液接触方法。
  9. 軽液とその軽液よりも比重が大きい重液とを向流接触させる液液接触方法であって、
    請求項に記載の液液接触装置を用意する用意工程と、
    前記軽液導入管を通じて前記内室へ前記軽液を導入するとともに前記重液導入管を通じて前記内室へ前記重液を導入する導入工程と、
    前記内室に導入した前記軽液が上昇するとともに前記内室に導入した前記重液が降下し、それらの軽液と重液が向流接触する接触工程と、
    前記接触工程の後、前記軽液が前記内室から前記上側開口を通って前記外室へ流出し、前記軽液排出口を通って前記外室から排出される一方、前記重液が前記内室から前記下側開口を通って前記外室へ流出し、前記重液排出口を通って前記外室から排出される排出工程と、
    前記外室において形成される前記軽液と前記重液との接触界面の高さ位置が前記軽液排出口と前記重液排出口との間で維持されるように前記軽液導入管を通じた前記内室への前記軽液の導入流量及び前記重液導入管を通じた前記内室への前記重液の導入流量の少なくとも一方を制御する導入流量制御工程と、を備える、液液接触方法。
JP2016032984A 2016-02-24 2016-02-24 液液接触装置及び液液接触方法 Active JP6623080B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016032984A JP6623080B2 (ja) 2016-02-24 2016-02-24 液液接触装置及び液液接触方法
CN201780012603.5A CN108697949A (zh) 2016-02-24 2017-02-03 液液接触装置及液液接触方法
PCT/JP2017/003951 WO2017145702A1 (ja) 2016-02-24 2017-02-03 液液接触装置及び液液接触方法
US16/079,026 US10561963B2 (en) 2016-02-24 2017-02-03 Liquid-liquid contact device and liquid-liquid contact method
KR1020187025860A KR102106946B1 (ko) 2016-02-24 2017-02-03 액액 접촉 장치 및 액액 접촉 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016032984A JP6623080B2 (ja) 2016-02-24 2016-02-24 液液接触装置及び液液接触方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017148727A JP2017148727A (ja) 2017-08-31
JP6623080B2 true JP6623080B2 (ja) 2019-12-18

Family

ID=59685299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016032984A Active JP6623080B2 (ja) 2016-02-24 2016-02-24 液液接触装置及び液液接触方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10561963B2 (ja)
JP (1) JP6623080B2 (ja)
KR (1) KR102106946B1 (ja)
CN (1) CN108697949A (ja)
WO (1) WO2017145702A1 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2614064A (en) 1949-10-31 1952-10-14 Phillips Petroleum Co Method of and apparatus for liquid-liquid contacting
US3718319A (en) 1971-11-16 1973-02-27 Us Army Apparatus and process for contacting immiscible liquids
US5076930A (en) 1988-10-19 1991-12-31 Stone & Webster Engineering Corporation Apparatus and process for liquid-liquid contact
JPH04313303A (ja) * 1991-04-10 1992-11-05 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 連続抽出装置
CN1168518C (zh) * 2002-03-05 2004-09-29 中国科学院过程工程研究所 液-液-液三相连续萃取震动筛板塔
PL2906315T3 (pl) * 2012-12-21 2021-01-25 Sulzer Management Ag Układ do ekstrakcji ciecz-ciecz i sposób jego zastosowania
CN204261377U (zh) * 2014-09-16 2015-04-15 毛学峰 一种连续液-液萃取装置
JP6488512B2 (ja) * 2014-12-26 2019-03-27 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 エマルション流の制御方法
CN104740900B (zh) * 2015-01-30 2016-08-24 中兴农谷湖北有限公司 一种高效的液液分离器
CN104667578A (zh) * 2015-02-04 2015-06-03 上海安赐机械设备有限公司 一种生物柴油中连续化脱除甘油系统及工艺

Also Published As

Publication number Publication date
CN108697949A (zh) 2018-10-23
WO2017145702A1 (ja) 2017-08-31
KR20180105240A (ko) 2018-09-27
JP2017148727A (ja) 2017-08-31
US20190046896A1 (en) 2019-02-14
US10561963B2 (en) 2020-02-18
KR102106946B1 (ko) 2020-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3681229A (en) Alumina feeder
US7531099B1 (en) Water surge interface slot for three phase separator
US4039441A (en) Coalescing method and apparatus
JP6623080B2 (ja) 液液接触装置及び液液接触方法
JP5721587B2 (ja) 溶解分離タンクおよび気液混合溶解装置
JP4474467B2 (ja) 工業用水を排水流路へ排出するための重力流下式水槽を備えた装置
JP2008298779A (ja) 可変抽出筒を有する液体容器
JP2010005484A (ja) 窒素置換式脱酸素装置
SA08290355B1 (ar) حاوية تحتوي على طبقة حبيبية وتوزيع طور غازي وطور سائل يدوران في تدفق متصاعد
EP2869914A1 (en) Multiphase flow mixing apparatus and method of mixing
JP2019035242A (ja) 分離装置
KR102015036B1 (ko) 수두차를 이용한 콜드브루 커피 추출 장치
JP5436579B2 (ja) 非混和性液の処理のための装置及び方法
US20050092553A1 (en) Strainer for oil supply mouth
CN111863577A (zh) 排出流动调节部及包括其的等离子处理装置
KR102008709B1 (ko) 코팅액 공급 장치 및 방법과 이를 위한 토출밸브
JP4048646B2 (ja) 溶融ガラスの減圧脱泡方法および減圧脱泡によるガラスの製造装置
EP0127405B1 (en) Improved flow control apparatus
EP2330080A1 (en) A replaceable filter cartridge for percolation filter devices such as filter jugs and the like
CN210057548U (zh) 一种过滤器
JP4360330B2 (ja) 脱泡装置
CN103785200A (zh) 一种反冲洗装置测试机及其测试方法
JP2022058052A (ja) 可燃性ガス噴出予測装置、及び可燃性ガス噴出危険度判定装置
JP5935016B2 (ja) 触媒分離装置
CN207615825U (zh) 桶装水利用装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191030

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6623080

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150