JP6622674B2 - ソフトルアー装着用ジグヘッド、釣り用ルアー - Google Patents

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本発明は、釣り用のソフトルアー装着用ジグヘッド、及びジグヘッドにソフトルアーを装着した釣り用ルアーに関する。
釣り用ルアー(疑似餌)として、対象魚を誘引しやすいような様々な形状、材質、色、匂い等を付与したものが提供されている。この釣り用ルアーの一つに、ジグヘッドに、軟質樹脂で形成したソフトルアーを装着したものがある。これは、図3に一例を示すように、釣り用ルアー100は全体として小魚の形状を有しており、頭部を鉛等で形成したジグヘッド110とし、その後方の胴体を軟質樹脂で形成したソフトルアー120として、このソフトルアー120をジグヘッド110に装着して一体としたものである。
この釣り用ルアー100は、ジグヘッド110が鉛等で形成されている一方、ソフトルアー120は軟質樹脂で形成されているため耐久性に差がある。またソフトルアー120には釣り針(図示せず)を掛けることもあり、ジグヘッド110が耐久性を有するのに対してソフトルアー120は消耗品であり、ジグヘッド110に対して劣化したソフトルアー120を取り外し、新たなソフトルアー120を取り付けることができるようになっている。
このジグヘッド110に対するソフトルアー120の取り付け構成として、図3に示すように、ジグヘッド110の装着面111から棒体112を突き出し、これにソフトルアー120を差し込んで固定していた。また、ソフトルアー120は装着し易く脱落(取り外し)し難いほうが良いため、棒体112を太くし、その全周にわたって断面三角形状の返し113が形成されているものがあるが、これでもソフトルアー120の脱落防止として十分に機能するとはいえなかった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、ソフトルアーが脱落しにくいソフトルアー装着用ジグヘッド及びジグヘッドにソフトルアーを装着した釣り用ルアーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、ソフトルアーを装着する装着面から心棒および心棒を囲む螺旋を有する抜け止め部材が突出しているソフトルアー装着用ジグヘッドを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、前記螺旋は螺旋バネであることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記装着面には、装着したソフトルアーの抜け方向への回転を規制する回り止めを有することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、前記回り止めは、心棒からの距離が相違する複数箇所にあることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のソフトルアー装着用ジグヘッドにソフトルアーを装着した釣り用ルアーを特徴とする。
本発明によれば、ジグヘッドに装着したソフトルアーが脱落しにくいソフトルアー装着用ジグヘッド及びジグヘッドにソフトルアーを装着した釣り用ルアーとすることができる。
図1(a)は本実施形態の釣り用ルアーの側面図、図1(b)はソフトルアー装着用ジグヘッド(頭部)の全体側面図、図1(c)は同平面図、図1(d)は同背面図、図1(e)はソフトルアー装着用ジグヘッド(頭部)の内部構造を示す説明図、図1(f)はT字部材の平面図、図1(g)は抜け止め部材の平面図。 図2(a)は、心棒を胴体に差し込んだときの説明図、図2(b)は、螺旋が胴体に当接した状態の説明図、図2(c)は頭部と胴体とを装着完了した状態の説明図。 従来の釣り用ルアーの概要図。
以下、本発明を具体化した釣り用ルアー10の一実施形態を図1および図2にしたがって説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態の釣り用ルアー10は、釣り対象魚(例えば太刀魚)の補食対象となる魚(例えばイワシ)の外形に似せた形状としている。
この釣り用ルアー10は、魚の頭部に当たるソフトルアー装着用ジグヘッド20と魚の胴部及び尾部に当たるソフトルアー30からなり、両者は取り付け、取り外し可能である。なお、以下、本実施形態においてソフトルアー装着用ジグヘッド20を頭部20ともいい、ソフトルアー30を胴体30ともいう。
このうち、頭部20は鉛やタングステン等の比重の高い材料で形成されており錘としての機能を兼ねている。また、胴体30は軟質材料で形成されており、水中で魚の動きに似た挙動を採って対象魚の注意を引くことができる。なお、ソフトルアー30はソフトベイド、ソフトワーム、ワームなど別の名称で用いられることもある。
本実施形態の釣り用ルアー10は、ソフトルアー装着用ジグヘッド(頭部)20にソフトルアー(胴体)30を装着した構造であり、異なる材質を組み合わせているためハイブリッドルアーとも呼ばれることがある。
図1(b)、図1(c)に示すように、頭部20には目及び口が描かれ、頭部20の上面に釣り糸を掛ける釣り糸用ループ21を有し、頭部20の下面には釣り針を掛ける釣り針用ループ22を有する。これら釣り糸用ループ21及び釣り針用ループ22は開放部分を有しない閉塞ループである。
また、頭部20のうち胴体30を接合して装着する面となる装着面23には、装着面23を正面に見て(図1(d)のアングル、以下同様)、その中央部分から装着面23に直交する方向、魚で言えば背骨の方向に沿って直線状に伸びる心棒24が突出して形成されており、その長さは頭部20の長さと略同じ程度である。
また、装着面23には抜け止め部材25も突出形成されている。この抜け止め部材25は、装着面23から心棒24と平行に伸びる直線部26とその途中から心棒24の周囲を螺旋状に囲む螺旋部27を備える。螺旋部27はバネ性を有する螺旋バネであり、基端(装着面23側)から先端(直線部26と反対側)に向かうほど螺旋の径が小さく、また螺旋の向きは螺旋の先端から基端に向かって時計回り(Z巻き)となっている。
図1(b)、図1(c)、図1(d)に示すように、装着面23の心棒24の上下位置には、それぞれ心棒から異なる長さとなる位置(非同心円となる位置)に上側回り止め28と下側回り止め29が形成されている。これら回り止め28、29は頭部20の装着面23に一体成形された三角錐形状の突起である。このうち、上側回り止め28は、装着面23を正面に見て、左から右に向かうほど装着面23からの高さが高くなる斜辺及び上下の面を有し、その右端は装着面23に垂直な係止面28aとなっている。また、下側回り止め29は、同じく装着面23を正面に見て、右から左に向かうほど装着面23からの高さが高くなる斜辺及び上下の面を有し、その左端は装着面23に垂直な係止面29aとなっている。つまり、上側回り止め28と下側回り止め29は、装着面23の中心を上下に伸びる線に対称となる位置に形成されている。なお、下側回り止め29の斜辺の長さが上側よりも大きく形成されている。
図1(e)、図1(f)に示すように、釣り糸用ループ21、釣り針用ループ22及び心棒24は、予め、1本の金属棒を頭部下面に位置する部分を基点として一筆書きで略T字状となるように折り曲げ、T字の両端に当たる部分にそれぞれループを形成したT字部材40を使用している。このT字部材40を頭部20の成形型にインサートしておくことにより頭部20に対して釣り糸用ループ21、釣り針用ループ22及び心棒24が所定位置に形成される。なお、釣り糸用ループ21は、T字部材40としては開放部分を有するループであるが、同開放部分はインサート形成により頭部20に埋設し、閉塞したループとなる。
また、図1(g)に示すように、抜け止め部材25も、同じく予め1本の金属棒に直線部26と螺旋部27を形成しておき、T字部材40と併せて頭部20の型にインサートしておくことにより頭部20の装着面23に突出形成されることとなる。なお、抜け止め部材25は頭部20に埋設される直線部26の基端がL字状に折り曲げられており、抜け止め部材25が頭部20にインサートされたときの固定用となっている。
胴体30は、前方に頭部20の装着面23に装着する端面となる被装着面31を有し、軟質樹脂により一体成形したものである。胴体30に使用することができる軟質材料として、軟質の合成樹脂、エラストマーがあり、具体的には、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコン樹脂、スチレン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、天然ゴム、合成ゴム等である。
次に、この頭部20と胴体30とを装着する方法について説明する。
図2(a)に示すように、まず、頭部20の装着面23から伸びる心棒24の先端を、胴体30の被装着面31の中心に真っ直ぐに差し込む。胴体30をそのまま差し込んでいき、心棒24が胴体30の被装着面31からある程度の深さ突き刺さると、図2(b)に示すように、胴体30の被装着面31に抜け止め部材25の螺旋部27の先端が当たる。
ここで、装着面23を正面に見て、頭部20に対して胴体30を時計回りに回転させると螺旋部27が胴体30に螺旋状に食い込んでいく。そのまま、胴体30を時計回りの方向に回転しつづけると、螺旋部27は螺旋状に胴体30内に食い込むため、胴体30は回転しながら頭部20に近づき、頭部20の装着面23と胴体30の被装着面31とが接触する状態となる。この状態では、頭部20の装着面23に形成されている上側回り止め28と下側回り止め29が胴体30の被装着面31に接触するが、いずれも斜辺が胴体30の被装着面31に接触するため、胴体30の回転抵抗は大きくならない。
そして、図2(c)に示すように、頭部20の装着面23と胴体30の被装着面31とが完全に接触した状態となり、互いの向きを揃えれば装着が完了し、釣り用ルアー10が完成する。なお、装着完了時には、上側回り止め28の係止面28aと下側回り止め29の係止面29aが胴体30の被装着面31に食い込む形で接するため、胴体30の頭部20から外れる方向への回転を規制する。
上記実施形態の釣り用ルアー10によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、ソフトルアー装着用ジグヘッド(頭部)20の装着面23に突出された抜け止め部材25の螺旋部27が、ソフトルアー(胴体)30の被装着面31に螺旋状に食い込むため、両者が脱落しにくい。
(2)頭部20に胴体30を装着するにあたり、心棒24が胴体30に真っ直ぐ食い込み、これを中心に螺旋部27が胴体30に食い込むため、装着時に胴体30を回転しながら突き刺していっても芯ずれしない。
(3)螺旋部27はバネとなっており、頭部20の装着面23に対して胴体30の被装着面31が接触した後も回転を続けて、螺旋部27を胴体30に更に食い込ませると螺旋部27が伸びながら胴体30内に食い込む。その後に、螺旋部27は縮む方向へのバネ力が作用するため、胴体30を頭部20側へ引き寄せることとなり、頭部20と胴体30とをより密着させる。
(4)装着面23には上側回り止め28、下側回り止め29が形成されており、それらの係止面28a、29aが胴体30の被装着面31に食い込む形で接触するため、頭部20に対して胴体30が外れる方向(本実施形態では装着面23を正面に見て、頭部20に対して反時計回り方向)の回転を規制することができる。
(5)上側回り止め28と下側回り止め29が形成される位置は心棒24からの長さが異なっているため、胴体30を回転させながら頭部20に装着する際にそれぞれの回り止め28、29が胴体30の被装着面31に軌跡(へこみ)を成形しても互いに影響を与えない。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 釣り用ルアー10として魚に似せた形状としたが、それ以外の生物(エビ、かに、ゴカイ、たこ、イカ、ミミズ、昆虫、クモ、クラゲ等)の形状、非生物(ひも、円筒、数珠)の形状にしてもよい。
○ 螺旋部は本実施形態の向きように、螺旋の先端から基端に向かって時計回り(Z巻き)が装着の容易性のために好ましいが、螺旋部27の螺旋の向きを逆にしても良い。
○ 頭部20の装着面23と胴体30の被装着面31との間は密着させると最も強く装着されるが、軽い接触や少し間隔を開けてもよい。
○ 上側回り止め28、下側回り止め29のいずれか或いは双方を省略、或いは形成する位置や数を変更してもよい。
○ 抜け止め部材25の直線部26を省略して、頭部20の装着面23から螺旋部27が突出するようにしてもよい。
10・・釣り用ルアー、20・・・ソフトルアー装着用ジグヘッド(頭部)、23・・・装着面、24・・・心棒、25・・・抜け止め部材、27・・・螺旋部、28・・・上側回り止め、29・・・下側回り止め、30・・・ソフトルアー(胴体)、31・・・被装着面。

Claims (4)

  1. ソフトルアーを装着する装着面から心棒および心棒を囲む螺旋を有する抜け止め部材が突出し、前記装着面に、装着したソフトルアーの抜け方向への回転を規制する回り止めを有することを特徴とするソフトルアー装着用ジグヘッド。
  2. 前記螺旋は螺旋バネであることを特徴とする請求項1に記載のソフトルアー装着用ジグヘッド。
  3. 前記回り止めは、心棒からの距離が相違する複数箇所にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のソフトルアー装着用ジグヘッド。
  4. 請求項1ないしのいずれか一項に記載のソフトルアー装着用ジグヘッドにソフトルアーを装着した釣り用ルアー。
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