JP2938385B2

JP2938385B2 - 釣り針

Info

Publication number: JP2938385B2
Application number: JP4634196A
Authority: JP
Inventors: 哲男田辺; 中村　　剛
Original assignee: MARUKYUU KK
Current assignee: MARUKYUU KK
Priority date: 1996-03-04
Filing date: 1996-03-04
Publication date: 1999-08-23
Anticipated expiration: 2016-03-04
Also published as: JPH09233973A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ソフトワーム等の擬餌
を止着するための釣り針に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、海、川、湖等の場所で使用してい
る擬餌には、軟質樹脂等によって形成したソフトワーム
等の擬餌が知られている。そして、釣り針に餌を付ける
場合、擬餌の基端部に針先を挿入し、この擬餌をチモト
側にシゴいて挿通している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
釣り針は、針先にカエシ等の突起を設けているものの、
チモト側で擬餌を固定する事はできない。そのため、ソ
フトワーム等の擬餌は、水中への投げ入れ時に、竿の回
転によって遠心力が加わったり、水中で水の抵抗を受け
たり、魚が擬餌をくわえて引っ張ったりすると、チモト
側が針先側に後退し、釣り針から容易に脱落し易いもの
となっていた。

【０００４】本発明は上述の如き課題を解決しようとす
るものであって、擬餌を釣り針に装着した場合、水中へ
の投げ入れ時に、竿の回転による遠心力が加わったり、
水中で水の抵抗を受けたり、魚がくわえて引っ張ったり
しても、擬餌が釣り針から脱落を生じる事がなく、釣り
針への確実な固定を可能にしようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題
を解決するため、第１の発明は、釣り糸に接続するチモ
トを設けた釣り針本体と、この釣り針本体のチモト側に
基端側の装着部を回動可能に係合装着する針金状のコイ
ルとから成り、このコイルを、釣り針本体に止着する擬
餌内に挿入可能として成るものである。

【０００６】また、第２の発明は、釣り糸への接続部を
一端に設けたオモリ本体と、このオモリ本体にチモト側
を接続する釣り針本体と、この釣り針本体のチモト側に
基端側の装着部を回動可能に装着する針金状のコイルと
から成り、このコイルを、釣り針本体に止着する擬餌内
に挿入可能として成るものである。

【０００７】また、コイルは、擬餌の挿入方向の巻径よ
りも基端側の装着部の巻径を径小に形成しても良い。

【０００８】また、オモリ本体と釣り針本体との接続
は、連結糸を介して行っても良い。

【０００９】また、オモリ本体と釣り針本体との接続
は、一体的に固定して行っても良い。

【００１０】

【作用】上述の如く構成したものに於て、ソフトワーム
等の擬餌を釣り針に装着するには、釣り針本体の針先を
擬餌に挿入し、釣り針本体のチモト側に擬餌をシゴいて
挿通する。この餌付け作業までは、従来と同様の方法に
よって行う事が可能である。次に、釣り針本体のチモト
側に装着した針金状のコイルを擬餌の表面に挿入し、擬
餌に対してコイルを回動しながら、擬餌の内部にコイル
を挿入する。すると、コイルを擬餌内に止着固定する事
ができる。

【００１１】このように装着すると、擬餌は、釣り針本
体を挿通し、この釣り針本体のチモト側に係合装着した
コイルによって、更に止着する事ができる。この擬餌
は、コイルを挿入する事により保型されるとともにコイ
ルは、釣り針本体の軸方向の外周に臨ませて巻き回され
るものであるから、釣り針本体の軸方向とは交差する直
角方向に配置され、擬餌とは強固な係合関係を保つ事が
できる。

【００１２】そのため、擬餌は、水中への投げ入れ時
に、竿の回転によって遠心力が加わったり、水中で水の
抵抗を受けたり、魚が擬餌をくわえて引っ張ったりして
も、この遠心力、水の抵抗及び魚の引っ張り抵抗等は、
コイル部分で分散して吸収される。そのため、擬餌は、
チモト側が針先側に後退する事がなく、釣り針からの脱
落を確実に防止する事が可能となる。また、擬餌の一部
に強い力が集中する事がなく、水中投入前の擬餌の飛散
等は発生する事がない。

【００１３】また、釣り針本体は、コイルを接続し、オ
モリ本体を接続しないものとすると、オモリ本体の重量
が加わらず、総重量を軽減化する事が可能となる。その
ため、擬餌を水中に自然に漂わせる事ができ、中層に生
息する魚類を対象とした釣りを行う事が可能となる。

【００１４】また、コイルは、擬餌の挿入方向の巻径よ
りも基端側の装着部の巻径を径小に形成すれば、この装
着部を釣り針本体のチモト側に確実に係合装着する事が
でき、コイルの脱落を防止する効果を高める事が可能と
なる。

【００１５】また、釣り針本体には、コイルとともにオ
モリ本体を接続すれば、オモリ本体の重量によって擬餌
は水中に沈降し、根魚を対象としたり、流れの強い場所
での釣りを行う場合に好都合である。

【００１６】また、オモリ本体と釣り針本体との接続
は、連結糸を介して行えば、釣り針本体とオモリ本体が
完全に一体ではなく、連結糸部分から折曲したりして、
各々別個の動きをする事により、擬餌の動きを複雑に
し、更に集魚効果を高める事が可能となる。

【００１７】また、オモリ本体と釣り針本体との接続
は、一体的に固定して行えば、釣り針本体は、水中で針
先の方向を安定する事ができる。そのため、魚が擬餌を
くわえ込んだ場合、魚の顎に針先が刺さり易く、魚の確
実な釣り上げを可能とする。

【００１８】

【実施例】以下本発明は、ソフトワーム等の擬餌を止着
する事が可能なものであって、その一実施例を図面に於
て説明すれば、(１)はオモリ本体で、図２に示す如く、
釣り糸(２)への接続部(３)を一端に形成している。この
接続部(３)と釣り糸(２)間には、ヨリモドシ(４)を配置
し、オモリ本体(１)の回転による釣り糸(２)のネジレ等
を防止している。

【００１９】また、オモリ本体(１)は、図２に示す如
く、他端側の厚み方向に小孔(５)を貫通形成する。そし
て、この小孔(５)に連結糸(６)の一方を挿通して接続す
る。また、オモリ本体(１)は、連結糸(６)を介して釣り
針本体(７)のチモト(８)を接続する。このように連結糸
(６)を介して接続すれば、釣り針本体(７)に止着する擬
餌(１０)を、連結糸(６)部分からオモリ本体(１)とは別
個に折曲したりする事ができ、擬餌(１０)の動きが複雑
となり、集魚効果を高める事が可能となる。また、連結
糸(６)は、色彩や光沢等の装飾を施したビーズ(１１)を
挿通する事により、魚類の視覚を刺激させ、集魚効果を
高める事ができる。

【００２０】また、釣り針本体(７)は、図２に示す如
く、チモト(８)側に針金状のコイル(１２)を係合装着し
ている。このコイル(１２)は、細い針金等を螺旋状に加
工し、擬餌(１０)の挿入方向の巻径よりもチモト(８)側
の装着部(１３)の巻径を小さな直径で形成している。ま
た、このコイル(１２)の巻径は、擬餌(１０)の挿入方向
から装着部(１３)側を次第に小さな直径となるようにテ
ーパー状に形成している。また、コイル(１２)は、装着
部(１３)に連結糸(６)を挿通し、オモリ本体(１)と釣り
針本体(７)との間に装着部(１３)を回動可能に装着して
いる。

【００２１】そして、餌付けを行う場合は、釣り針本体
(７)の針先(１４)を擬餌(１０)内に挿入し、釣り針本体
(７)のチモト(８)側に擬餌(１０)をシゴいて挿通する。
次に、コイル(１２)に擬餌(１０)を装着するには、この
コイル(１２)の先端を擬餌(１０)内に挿入し、コイル
(１２)を回動する。すると、コイル(１２)は、図１に示
す如く、擬餌(１０)の内部に挿入され、擬餌(１０)に挿
入したコイル(１２)は、擬餌(１０)の内部に螺旋状に挿
入される。

【００２２】また、擬餌(１０)の投入時の遠心力、水中
での抵抗及び魚の引っ張り抵抗等は、釣り針本体(７)の
軸線方向に平行に加えられるから、従来公知の釣り針本
体では、擬餌(１０)が脱落し易いものとなる。しかし本
発明に於ては、コイル(１２)が釣り針本体(７)の軸線方
向の外周に臨ませて配置されるから、擬餌(１０)に加え
られる遠心力、抵抗等は、釣り針本体(７)の軸線方向と
は交差する方向に配置したコイル(１２)によって分散吸
収される。そのため、擬餌(１０)が釣り針本体(７)か
ら、脱落したり、千切れたりする事がなく、擬餌(１０)
の確実な固定が可能となる。

【００２３】また、上記第１実施例では、釣り針本体
(７)とオモリ本体(１)とを連結糸(６)にて接続した。し
かし第２実施例に於て、釣り針本体(７)とオモリ本体
(１)とを、図３に示す如く、一体的に固定している。ま
た、オモリ本体(１)は、釣り針本体(７)のチモト(８)側
に係合突起(９)を突設し、この係合突起(９)に、コイル
(１２)の装着部(１３)を回動可能に装着する。また、オ
モリ本体(１)は、針先(１４)の突出方向と同一の方向に
釣り糸(２)を接続している。そのため、釣り針本体(７)
は、水中で針先(１４)を上方向に配置する事ができ、魚
が擬餌(１０)をくわえ込んだ場合、魚の上顎に針先(１
４)が刺さり易く、魚の確実な釣り上げが可能となる。

【００２４】また、上記実施例では、釣り針本体(７)
は、コイル(１２)とともにオモリ本体(１)を接続した
が、第３実施例に於て、釣り針本体(７)は、図４に示す
如く、コイル(１２)のみを接続し、オモリ本体(１)を接
続しないものとしている。そのため、釣り針本体(７)に
オモリ本体(１)の重量が加わらず、総重量を軽減化する
事が可能となる。そのため、擬餌(１０)を水中に自然に
漂わせる事ができ、中層に生息する魚類を対象とした釣
りを行う場合に好都合なものとなる。また、オモリ本体
(１)の代わりに、重量の異なる他のオモリを、釣り糸
(２)に接続しても良い。

【００２５】また、上記の各実施例では、コイル(１２)
の巻径は、擬餌(１０)の挿入方向から装着部(１３)側が
次第に小さな直径となるようにテーパー状に形成した。
しかし、他の実施例に於て、コイル(１２)は、擬餌(１
０)の挿入方向の巻径よりもチモト(８)側の装着部(１
３)の巻径を小さな直径で形成し、この装着部(１３)を
除く他の部分の巻径を同一の直径で形成する事も可能で
ある。このように形成すると、コイル(１２)は、擬餌
(１０)の挿入方向の巻径を小さめの直径で形成する事が
でき、直径の小さな擬餌(１０)を固定する場合に好都合
なものとなる。

【００２６】

【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものである
から、擬餌は、釣り針本体と、この釣り針本体の軸線方
向とは交差する方向に配置したコイルとを挿通して固定
する事が可能となる。そのため、水中への投げ入れ時
に、竿の回転によって遠心力が加わったり、水中で水の
抵抗を受けたり、魚が擬餌をくわえて引っ張ったりして
も、この遠心力、水の抵抗及び魚の引っ張り抵抗等は、
コイルに分散され、擬餌の一部に集中する事がない。こ
のため、擬餌は、釣り針から千切れて脱落したり、針先
側に移動して脱落を生じる事がなく、釣り針への確実な
固定を可能とするものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】針本体に擬餌を装着した状態を示す第１実施例
の斜視図。

【図２】擬餌装着前の状態を示す第１実施例の正面図。

【図３】擬餌装着前の状態を示す第２実施例の斜視図。

【図４】釣り針本体にコイルを装着した状態を示す第３
実施例の正面図。

【符号の説明】

１オモリ本体２釣り糸６連結糸７釣り針本体８チモト１０擬餌１２コイル１３装着部

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】釣り糸に接続するチモトを設けた釣り針
本体と、この釣り針本体のチモト側に基端側の装着部を
回動可能に係合装着する針金状のコイルとから成り、こ
のコイルを、釣り針本体に止着する擬餌内に挿入可能と
した事を特徴とする釣り針。
【請求項２】釣り糸への接続部を一端に設けたオモリ
本体と、このオモリ本体にチモト側を接続する釣り針本
体と、この釣り針本体のチモト側に基端側の装着部を回
動可能に装着する針金状のコイルとから成り、このコイ
ルを、釣り針本体に止着する擬餌内に挿入可能とした事
を特徴とする釣り針。
【請求項３】コイルは、擬餌の挿入方向の巻径よりも
基端側の装着部の巻径を径小に形成した事を特徴とする
請求項１または２の釣り針。
【請求項４】オモリ本体と釣り針本体との接続は、連
結糸を介して行う事を特徴とする請求項２の釣り針。
【請求項５】オモリ本体と釣り針本体との接続は、一
体的に固定して行う事を特徴とする請求項２の釣り針。