JP6622077B2 - 工作機械 - Google Patents

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Description

本発明は、主軸の回転運動を利用したアタッチメントの割出が可能な工作機械に関する。
横中ぐり盤や門型加工機等の工作機械においては、アタッチメントを装着して主軸の回転運動を当該主軸と異なる軸方向の回転運動として伝達し、加工方向を変換することができる(例えば、特許文献1参照)。また、一つのアタッチメント(例えば、主軸の回転運動を90°変換するもの)であっても、当該アタッチメントの装着向きを変えること(割出)によって、アタッチメントにおける工具の向き(加工方向)を主軸の回転軸回りに変え、ワークに対して種々の加工を行うことができる。
このようなアタッチメントの割出を行う方法として、主軸の回転運動を利用するものがある。主軸の回転運動を利用したアタッチメントの割出動作について、図5Aおよび図5Bを参照して説明する。ここで、図5Aおよび図5Bは、工作機械におけるアタッチメントの装着状態を示す説明図であり、図5Aは加工時の装着状態、図5Bは割出時の装着状態をそれぞれ示している。
まず、図5Aに示すように、アタッチメント117は、加工時の装着状態において、アーバ144aおよびクランプ軸130aがそれぞれ主軸116およびラム115に固定されており、ハースカップリング115b,141bの噛み合いによって、ラム115に対するアタッチメント117の装着向き(旋回部140の位相)が決められている。
そして、アタッチメント117の割出を行う際には、クランプ軸130aのクランプを解除(アンクランプ)することにより、固定部130および旋回部140がラム115から離脱(離間)し、アタッチメント117は、アーバ144aによって主軸116のみに支持された状態となる(図5B参照)。
このとき、旋回部140内に設けられたキー部材146とジョイント部材145(キー溝145a)とが係合し、主軸116の回転軸C回りの回転駆動によって旋回部140を同軸(回転軸C)回りに回転することができるようになる。つまり、旋回部140を固定部130に対して回転することにより、アタッチメント117の割出を行うことができる。
実開昭62−32740号公報
しかし、上述したアタッチメント117の割出動作においては、アタッチメント117が加工時の装着状態(図5A参照)から割出時の装着状態(図5B参照)へと移行する際に、アタッチメント117(旋回部140)がラム115または主軸116に位置決めされていない状態(ニュートラル状態)が存在してしまう。
このニュートラル状態は、クランプ軸130aをアンクランプし、ハースカップリング115b,141bの噛み合いが外れてからキー部材146とキー溝145aとが係合するまでの間に生じるものである。そして、アタッチメント117に装着された工具(図5Aおよび図5Bにおいては、不図示)が重量物である場合には、上述のニュートラル状態において旋回部140が固定部130(ラム115および主軸116)に対して回転してしまうことがある。
このようにニュートラル状態において旋回部140が回転してしまった状態では、キー部材146とキー溝145aとが係合されず、アタッチメント117の割出を行うことができない。また、キー部材146とキー溝145aとの位相がずれているため、キー部材146とジョイント部材145とが干渉し、キー部材146およびジョイント部材145が折損してしまう虞がある。
なお、クランプ軸130aをアンクランプしたときに、ハースカップリング115b,141bの噛み合いが外れると同時(または、外れる前)に、キー部材146とキー溝145aとが係合するような構造とすることは、設計上不可能である。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、工作機械におけるアタッチメントの割出を確実に行うことを目的とする。
上記課題を解決する第一の発明に係る工作機械は、ラムに対して摺動および回転可能に支持される主軸と、前記ラムおよび前記主軸に装着されるアタッチメントと、前記アタッチメントの割出動作を制御する制御装置とを備えた工作機械であって、前記アタッチメントが、前記主軸に対して摺動および回転可能な本体部と、前記ラムと前記本体部との軸方向における相対的な移動によって係脱可能に前記ラムと前記本体部とを係合する第一係合手段と、前記主軸と前記本体部との前記軸方向における相対的な移動によって係脱可能に前記主軸と前記本体部とを係合する第二係合手段とを備えたものであり、前記制御装置が、前記アタッチメントの割出動作において、前記第一係合手段による係合がなされて前記本体部が前記ラムに回転不能に位置決めされた状態で前記主軸を前記ラムに対して前記軸方向の一方側へ移動することによって前記第二係合手段による係合をなした後、前記本体部を前記ラムから離脱させることによって前記第一係合手段による係合を解除するように制御するものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第二の発明に係る工作機械は、第一の発明に係る工作機械において、前記第二係合手段が、前記主軸に固定される主軸側係合部と前記本体部に固定される本体部側係合部とを備え、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との噛み合いによって前記主軸と前記本体部とを係脱可能に係合するものであり、前記制御装置が、前記第一係合手段による係合がなされた状態で前記主軸を一方側へ移動した際に、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との噛み合いがなされていないことを検出すると、前記主軸の一方側への移動を停止するよう制御するものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第三の発明に係る工作機械は、第二の発明に係る工作機械において、前記制御装置が、前記主軸を移動する際の抵抗を検出することによって、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との噛み合いがなされているか否かを判断するものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第四の発明に係る工作機械は、第二または第三の発明に係る工作機械において、前記制御装置が、前記主軸の一方側への移動を停止した後、前記主軸を他方側へ移動し、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との相対的な位相のずれを補正するよう制御するものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第五の発明に係る工作機械は、第四の発明に係る工作機械において、前記アタッチメントが、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との相対的な位相を検出する位相検出手段を備えたものであり、前記制御装置が、前記位相検出手段による検出結果に基づいて、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との相対的な位相のずれを補正するよう制御するものであることを特徴とする。
第一の発明に係る工作機械によれば、主軸を一方側へ移動することにより、第一係合手段による係合がなされた状態で第二係合手段による係合をなすことができる。よって、アタッチメントの割出動作において、本体部は第一係合手段または第二係合手段のいずれか一方による係合がなされ、ラムまたは主軸の少なくとも一方に位置決めされているので、本体部がラムおよび主軸に対して動く(回転する)ことはない。つまり、工作機械におけるアタッチメントの割出を確実に行うことができる。
第二の発明に係る工作機械によれば、主軸側係合部と本体部側係合部との噛み合いがなされていない場合に、主軸の一方側への移動を停止することにより、主軸側係合部および本体部側係合部の損傷等を防止することができる。
第三の発明に係る工作機械によれば、主軸の移動抵抗によって主軸側係合部と本体部側係合部との噛み合いの有無(干渉の有無)を検出することにより、当該構成を簡易なものとすることができる。
第四の発明に係る工作機械によれば、主軸側係合部と本体部側係合部との位相ずれを補正することにより、第二係合手段による係合動作、すなわち、主軸側係合部と本体部側係合部との噛み合わせ動作を再度行うことができる。
第五の発明に係る工作機械によれば、位相検出手段の検出結果に基づいて主軸側係合部と本体部側係合部との位相ずれを補正することにより、主軸側係合部と本体部側係合部とを確実に噛み合わせることができる。
実施例1に係る工作機械の構造を示す説明図である。 実施例1に係る工作機械におけるアタッチメントの装着状態(加工時)を示す説明図である。 実施例1に係る工作機械におけるアタッチメントの装着状態(割出準備時)を示す説明図である。 実施例1に係る工作機械におけるアタッチメントの装着状態(割出時)を示す説明図である。 実施例1に係る工作機械におけるアタッチメントのキー部材とキー溝との位相ずれ量の検出方法を示す説明図である。 実施例1に係る工作機械におけるアタッチメントの割出動作を示すフローチャートである。 従来の工作機械におけるアタッチメントの装着状態(加工時)を示す説明図である。 従来の工作機械におけるアタッチメントの装着状態(割出時)を示す説明図である。
以下に、本発明に係る工作機械の実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。以下に示す実施例は、本発明に係る工作機械を横中ぐり盤に採用したものであり、本発明は以下の実施例に限定されず、例えば、門型加工機等に採用しても良い。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の実施例1に係る工作機械の構造について、図1および図2Aを参照して説明する。
図1に示すように、横形中ぐり盤である工作機械1には、床面(基礎)に固定されるベッド11が設けられている。ベッド11の上面には、水平なX軸方向に摺動可能なコラムベース12が設けられ、このコラムベース12の上面には、コラム13が立設されている。コラム13の前面には、鉛直なY軸方向に摺動可能なサドル14が設けられており、このサドル14には、水平なZ軸方向に摺動可能なラム15が設けられている。ラム15内には、水平な回転軸C1回りに回転可能、且つ、Z軸と平行なW軸方向に摺動可能な主軸16が支持されている。
図2Aに示すように、ラム15および主軸16には、アタッチメント17が着脱可能に装着されるようになっている。アタッチメント17は、主軸16の回転運動を所定角度(本実施例においては、90°)変換して工具Tに伝達するだけでなく、主軸16の回転運動を利用して、当該アタッチメント17の装着向き(工具Tによる加工方向)を変換することができるものである。アタッチメント17の構造については、後に詳述する。
図1に示すように、ベッド11の側方には、床面(基礎)に固定されるテーブルベッド21が設けられており、このテーブルベッド21の上面には、鉛直な回転軸B1回りに回転可能な回転テーブル22が支持されている。そして、回転テーブル22の上面には、被加工物であるワークWが着脱可能に装着(載置)されるようになっている。
よって、工作機械1は、コラムベース12、サドル14、ラム15、主軸16および回転テーブル22を動作することによって、ワークWに対して水平方向からの加工を行うことができるだけでなく、ラム15および主軸16にアタッチメント17(図2A参照)を装着することによってワークWに対して他の方向(例えば、鉛直方向)からの加工を行うことができるようになっている。
そして、工作機械1には、工作機械1全体を制御するNC装置(制御装置)100が備えられており(図1参照)、このNC装置100によって、工作機械1におけるワークWの加工動作およびアタッチメント17の割出動作等の種々の制御がなされるようになっている。
アタッチメント17の構造について、図2Aから図2Cを参照して詳細に説明する。ここで、図2Aから図2Cは、ラム15および主軸16とアタッチメント17との装着状態を示す説明図であり、図2Aは加工時の装着状態、図2Bは割出準備時の装着状態、図2Cは割出時の装着状態をそれぞれ示している。
図2Aに示すように、アタッチメント17には、ラム15の端面15aに当接して固定される固定部30と、この固定部30の内側において回転可能に支持される旋回部40とが設けられている。工作機械1においては、主軸16の回転運動を利用して、旋回部40が固定部30に対して回転軸C1回りに回転されることにより、アタッチメント17の割出がなされる。
固定部30には、一方側(図2Aにおいては、右方側)へ突出するクランプ軸30aが設けられており、このクランプ軸30aがラム15内に設けられた図示しないクランプ装置によってクランプされることにより、固定部30はラム15側に引き付けられるようにして固定されている。
なお、アタッチメント17の割出動作においては、クランプ軸30aがクランプまたはアンクランプされることにより、固定部30は、ラム15と当接した位置(加工時または割出準備時の装着状態であって、図2Aおよび図2Bに示す位置)とラム15から離間した位置(割出時の装着状態であって、図2Cに示す位置)との間を軸方向に移動されるようになっている。
図2Aに示すように、旋回部40には、固定部30に嵌入されて当該固定部30に対して水平な回転軸C1回りに回転可能な旋回本体部(本体部)41が設けられている。旋回本体部41の端面(図2Aにおいては、右方側端面)41aには、ハースカップリング(第一係合手段)41bが設けられており、このハースカップリング41bが、ラム15の端面15aに設けられたハースカップリング(第一係合手段)15bと噛み合う(係合する)ことにより、旋回本体部41は、ラム15に位置決めされている。
なお、旋回本体部41は、固定部30と共に軸方向に移動されるようになっており、アタッチメント17の割出動作においては、クランプ軸30aがクランプまたはアンクランプされることにより、旋回本体部41は、固定部30と共に、ラム15と当接した位置(加工時または割出準備時の装着状態であって、図2Aおよび図2Bに示す位置)とラム15から離間した位置(割出時の装着状態であって、図2Cに示す位置)との間を軸方向に移動されるようになっている。
そして、クランプ軸30aのアンクランプによって、旋回本体部41がラム15から離脱(離間)した位置にあるときには(図2C参照)、ハースカップリング15b,41bが噛み合っておらず、旋回本体部41を固定部30に対して回転軸C1回りに回転することができる。
図2Aに示すように、旋回本体部41内には、当該旋回本体部41に対して主軸16と同軸(回転軸C1)回りに回転可能な水平軸部42と、旋回本体部41に対して回転軸C1と直交する回転軸B2(アタッチメント17の割出によって方向が変えられる軸であり、例えば、鉛直軸)回りに回転可能な直交軸部43とが設けられている。水平軸部42および直交軸部43には、それぞれかさ歯車42a,43aが設けられており、アタッチメント17においては、これらかさ歯車42a,43aの噛み合いにより、水平軸部42と直交軸部43との直交する二軸間における動力の伝達がなされるようになっている。
水平軸部42には、主軸16と同軸(W軸)方向(図2Aにおいては左右方向)に摺動可能な動力伝達軸部44が嵌入されている。動力伝達軸部44の一端側(主軸16側であって、図2Aにおける右方側)には、当該動力伝達軸部44を主軸16に固定するためのアーバ44aが設けられており、このアーバ44aが主軸16内に設けられた図示しないクランプ装置によってクランプされることにより、動力伝達軸部44は主軸16に引き付けられるようにして固定されている。
また、動力伝達軸部44の他端側(主軸16と反対の側であって、図2Aにおける左方側)には、外歯車44bが形成されており、この外歯車44bが水平軸部42に形成された内歯車42bと噛み合うことにより、動力伝達軸部44と水平軸部42とは周方向に拘束されている。
よって、主軸16が回転軸C1回りに回転駆動されると、動力伝達軸部44および水平軸部42が同軸(回転軸C1)回りに回転駆動されると共に、かさ歯車42a,43aを介して直交軸部43が回転軸B2回りに回転駆動されるようになっている。直交軸部43には、図示しないクランプ装置によって工具Tが着脱可能に装着されており、前述した直交軸部43の回転駆動によって、工具Tが回転駆動される。
また、動力伝達軸部44には、水平軸部42よりも主軸16側に位置して略円盤形状のジョイント部材(第二係合手段、主軸側係合部)45が設けられている。ジョイント部材45には、周方向外側に臨んで切り欠かれた溝(キー溝)45aが形成されており、このキー溝(第二係合手段、主軸側係合部)45aは、旋回本体部41に設けられたキー部材(第一係合手段、本体部側係合部)46と係合可能な形状から成る。
キー部材46とキー溝45aとは、主軸16と旋回本体部41との軸方向における相対的な移動によって、係脱可能に係合される(噛み合う)ようになっており、主軸16と旋回本体部41とが軸方向において相対的に移動され、このキー部材46とキー溝45aとが噛み合うことにより、主軸16と旋回本体部41とが係合される、すなわち、旋回本体部41が主軸16に位置決めされる。ここで、主軸16と旋回本体部41との軸方向における相対的な移動としては、主軸16が移動される場合と、クランプ軸30aのアンクランプによって旋回本体部41(回転部30)が移動される場合とがある。
このようにキー部材46とキー溝45aとが係合した状態においては、主軸16の回転運動が、アーバ44a、動力伝達軸部44、ジョイント部材45(キー溝45a)およびキー部材46を介して、旋回本体部41に伝達され、アタッチメント17を割出することができるようになっている。
本発明の実施例1に係る工作機械の動作について、図1から図4を参照して説明する。
ワークWに対して加工を行う場合には、主軸16に直接またはアタッチメント17を介して工具Tを装着し、NC装置100によって、コラムベース12、サドル14、ラム15、主軸16および回転テーブル22の動作を制御する(図1および図2A参照)。そして、アタッチメント17を用いた加工において、アタッチメント17の装着向き、すなわち、工具Tによる加工方向を変える場合には、アタッチメント17の割出を行う。
工作機械1におけるアタッチメント17の割出は、アタッチメント17を加工時の装着状態(図2A参照)から割出準備時の装着状態(図2B参照)へと移行し、さらに、割出準備時の装着状態(図2B参照)から割出時の装着状態(図2C参照)へと移行して行われる。アタッチメント17の割出動作(装着状態の移行および割出)について、図4に示すフローチャートに沿って説明する。
まず、ステップS1において、キー部材46とキー溝45aとの位相合わせを行う。つまり、アタッチメント17が加工時の装着状態である場合において、主軸16を回転軸C1回りに回転駆動する。この主軸16の回転運動により、アーバ44aおよび動力伝達軸部44を介して、ジョイント部材45が同軸(回転軸C1)回りに回転され、当該ジョイント部材45に設けられたキー溝45aの位相が旋回本体部41に固定されたキー部材46の位相に合わせられる。
ここで、キー部材46の位相すなわち旋回本体部41の位相、および、キー溝45aの位相すなわちジョイント部材45(動力伝達軸部45、アーバ44aおよび主軸16)の位相は、図示しないエンコーダ等を用いてNC装置100によって制御されている。
次に、ステップS2において、キー部材46とキー溝45aとの係合動作を開始する。つまり、キー部材46とキー溝45aとの位相が合わされた状態である場合において、主軸16をラム15に対してW軸方向の一方側(図2Aにおいては、右方側)へ移動する。この主軸16の移動により、アーバ44aおよび動力伝達軸部44を介して、ジョイント部材45が同方向(W軸方向の一方側)へ移動される。
このとき、クランプ軸30aは、ラム15内に設けられた図示しないクランプ装置にクランプされており、ハースカップリング15b,41bは、噛み合っている。よって、アタッチメント17は、ラム15に位置決めおよび固定された状態であり、アタッチメント17に装着された工具Tが重量物であっても、旋回部40が動く(回転する)ことはない。
次に、ステップS3において、キー部材46とジョイント部材45との干渉はないか否かを判断する。この判断は、NC装置100によって主軸16の摺動抵抗を監視し、主軸16の摺動抵抗の異常(抵抗値の急な上昇)を検出することによって行われる。
ステップS3において、主軸16の摺動抵抗の異常(抵抗値の急な上昇)を検出しなかった場合には、キー部材46とジョイント部材45とが干渉していない(YES)と判断し、後述するステップS8に移行する。
一方、ステップS3において、主軸16の摺動抵抗の異常(抵抗値の急な上昇)を検出した場合には、キー部材46とジョイント部材45とが干渉した(NO)と判断し、ステップS4において、キー部材46とキー溝45aとの係合動作を停止する。
ここで、キー部材46とジョイント部材45との干渉は、キー部材46とキー溝45aとの位相がずれていることが原因であり、キー部材46とキー溝45aとの係合動作、すなわち、主軸16の一方側への移動を停止することにより、キー部材46およびジョイント部材45の折損等を防ぐことができる。
そして、ステップS5において、主軸16を元位置へ復帰する。つまり、主軸16をラム15に対してW軸方向の他方側(図2Aにおいては、左方側)へ移動する。この主軸16の移動により、アーバ44aおよび動力伝達軸部44を介して、ジョイント部材45が同方向(W軸方向の他方側)へ移動され、キー部材46から離間される。
その後、ステップS6においてキー部材46とキー溝45aとの位相ずれ量を検出し、ステップS7において位相ずれ量を補正する。
ここで、アタッチメント17においては、キー部材46の一端面(ジョイント部材45と対向する面であって、図3においては左方側端面)に、近接センサ(位相検出手段)47が設けられている。よって、主軸16(ジョイント部材45)を回転駆動することにより(図3における矢印参照)、近接センサ47の検出結果に基づいて、キー部材46とジョイント部材45(キー溝45a)との相対的な位相を検出することができると共に、キー部材46とジョイント部材45(キー溝45a)との位相ずれ量を演算し、工作機械1における当該位相ずれ量を補正することができる。
その後、ステップS1に戻って前述した手順(ステップS1からステップS3)を繰り返す。
前述したステップS8においては、キー部材46とキー溝45aとが係合したか否かを判断する。この判断は、主軸16のW軸方向における位置(または、主軸16のW軸方向における移動量)を監視(検出)することによって行われる。
ステップS8において、主軸16が所定位置に至っていない(または、主軸16の移動量が所定量に達していない)場合には、キー部材46とキー溝45aとが係合していない(NO)と判断し、ステップS3に戻る。
一方、ステップS8において、主軸16が所定位置に至った(または、主軸16の移動量が所定量に達した)場合には、キー部材46とキー溝45aとが係合した(YES)と判断し、ステップS9において、キー部材46とキー溝45aとの係合動作を終了する。
つまり、主軸16が所定位置に至り(または、主軸16の移動量が所定量に達し)、キー部材46およびキー溝45aの一部が係合するまで、ステップS3における判断が繰り返される。
以上の手順(ステップS1からステップS9)により、キー部材46およびキー溝45aの一部が係合し、アタッチメント17の加工時の装着状態(図2A参照)から割出準備時の装着状態(図2B参照)への移行が完了する。なお、この間(ステップS1からステップS9まで)においては、前述したように、クランプ軸30aがクランプされ、ハースカップリング15b,41bが噛み合っている。よって、アタッチメント17は、ラム15に位置決めされているので、アタッチメント17に装着された工具Tが重量物であっても、旋回部40が動く(回転する)ことはない。
そして、ステップS10において、クランプ軸30aをアンクランプする。つまり、アタッチメント17が割出準備時の装着状態である場合において、ラム15内に設けられた図示しないクランプ装置によって、クランプ軸30aをアンクランプする。このクランプ軸30aのアンクランプにより、固定部30および旋回本体部41がラム15から離脱(離間)し、アタッチメント17は、アーバ44aによって主軸16のみに支持された状態となる(図2C参照)。
以上の手順(ステップS10)により、キー部材46およびキー溝45aの全部が係合し、アタッチメント17の割出準備時の装着状態(図2B参照)から割出時の装着状態(図2C参照)への移行が完了する。なお、この間(ステップS10)においては、クランプ軸30aがアンクランプされてハースカップリング15b,41bが噛み合っていないが、キー部材46およびキー溝45aの少なくとも一部が係合している。よって、アタッチメント17は、主軸16に位置決めされているので、アタッチメント17に装着された工具Tが重量物であっても旋回部40が動く(回転する)ことはない。
そして、ステップS11において、アタッチメント17の割出を開始する。つまり、アタッチメント17が割出時の装着状態である場合において、主軸16を回転軸C1回りに回転駆動する。この主軸16の回転運動により、アーバ44a、動力伝達軸部44、ジョイント部材45(キー溝45a)およびキー部材46を介して、旋回本体部41(旋回部40)が同軸(回転軸C1)回りに回転駆動され、アタッチメント17(旋回部40)が所望の向きとなる。
このとき、水平軸部42と動力伝達軸部44との相対的な移動によって、外歯車44bと内歯車42bとは、離脱されて噛み合いが外された状態であり、主軸16の回転運動は、水平軸部42に伝達されないようになっている。
そして、ステップS12において、アタッチメント17の割出を終了する。つまり、前述した手順(ステップS1からステップS10)の逆の手順を行えば良く、アタッチメント17が所望の向きとなった状態で、クランプ軸30aをラム15内に設けられた図示しないクランプ装置によってクランプすることによって割出準備時の装着状態(図2B参照)に戻し、その後、主軸16をラム15に対してW軸方向における他方側(図2Bにおいては、左方側)へ移動することによって加工時の装着状態(図2A参照)に戻す。
このとき、水平軸部42と動力伝達軸部44との相対的な移動によって、外歯車44bと内歯車42bとが噛み合わされ、主軸16の回転運動は、水平軸部42に伝達されるようになる。
もちろん、この間(ステップS11およびステップS12)においても、ハースカップリング15b,41bの噛み合いまたはキー部材46とキー溝45aとの係合により、アタッチメント17は、ラム15または主軸16に位置決めされているので、アタッチメント17に装着された工具Tが重量物であっても旋回部40が動く(回転する)ことはない。
本実施例に係る工作機械1においては、ハースカップリング15b,41bが、ラム15と旋回本体部41との軸方向における相対的な移動によって係脱可能にラム15と旋回本体部41とを係合する第一係合手段であり、キー部材46およびジョイント部材45(キー溝45a)が、主軸16と旋回本体部41との軸方向における相対的な移動によって係脱可能に主軸16と旋回本体部41とを係合する第二係合手段であり、NC装置100が、ハースカップリング15b,41bが噛み合ってラム15と旋回本体部41とが係合した状態で主軸16を一方側へ移動し、キー部材46とジョイント部材45とを噛み合わせた(係合させた)後、クランプ軸30aのアンクランプによって旋回本体部41を一方側へ移動し、ハースカップリング15b,41bの噛み合わせを外してラム15と旋回本体部41との係合を解除するよう制御する制御装置である。
本実施例に係る工作機械1によれば、アタッチメント17の割出動作において、アタッチメント17(旋回部40)がラム15または主軸16に位置決めされていない状態(ニュートラル状態)が存在せず、アタッチメント17(旋回部40)は常にラム15または主軸16の少なくとも一方に位置決めされているので、アタッチメント17に装着された工具Tが重量物であっても旋回部40が動く(回転する)ことはない。よって、キー部材46およびジョイント部材45等の損傷を防ぐことができ、アタッチメント17の割出を確実に行うことができる。また、NC装置100におけるステップS4からステップS7までの手順(係合動作のリトライ機能)により、アタッチメント17の割出をより確実に行うことができる。
1 工作機械
11 ベッド
12 コラムベース
13 コラム
14 サドル
15 ラム
15a ラムの端面
15b ハースカップリング(第一係合手段)
16 主軸
17 アタッチメント
21 テーブルベース
22 回転テーブル
30 固定部
30a クランプ軸
40 旋回部
41 旋回本体部(本体部)
41a 旋回本体部の端面
41b ハースカップリング(第一係合手段)
42 水平回転軸部
42a かさ歯車
43 直交回転軸部
43a かさ歯車
44 動力伝達軸部
44a アーバ
44b 外歯車
45 ジョイント部材(第二係合手段、主軸側係合部)
45a キー溝(第二係合手段、主軸側係合部)
46 キー部材(第二係合手段、本体部側係合部)
47 近接センサ(位相検出手段)
100 NC装置(制御装置)
T 工具
W ワーク

Claims (5)

  1. ラムに対して摺動および回転可能に支持される主軸と、前記ラムおよび前記主軸に装着されるアタッチメントと、前記アタッチメントの割出動作を制御する制御装置とを備えた工作機械であって、
    前記アタッチメントが、前記主軸に対して摺動および回転可能な本体部と、前記ラムと前記本体部との軸方向における相対的な移動によって係脱可能に前記ラムと前記本体部とを係合する第一係合手段と、前記主軸と前記本体部との前記軸方向における相対的な移動によって係脱可能に前記主軸と前記本体部とを係合する第二係合手段とを備えたものであり、
    前記制御装置が、前記アタッチメントの割出動作において、前記第一係合手段による係合がなされて前記本体部が前記ラムに回転不能に位置決めされた状態で前記主軸を前記ラムに対して前記軸方向の一方側へ移動することによって前記第二係合手段による係合をなした後、前記第二係合手段による係合を維持したまま前記本体部を前記ラムから離脱させることによって前記第一係合手段による係合を解除するように制御するものであることを特徴とする工作機械。
  2. 前記第二係合手段が、前記主軸に固定される主軸側係合部と前記本体部に固定される本体部側係合部とを備え、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との噛み合いによって前記主軸と前記本体部とを係脱可能に係合するものであり、
    前記制御装置が、前記第一係合手段による係合がなされた状態で前記主軸を一方側へ移動した際に、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との噛み合いがなされていないことを検出すると、前記主軸の一方側への移動を停止するよう制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
  3. 前記制御装置が、前記主軸を移動する際の抵抗を検出することによって、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との噛み合いがなされているか否かを判断するものであることを特徴とする請求項2に記載の工作機械。
  4. 前記制御装置が、前記主軸の一方側への移動を停止した後、前記主軸を他方側へ移動し、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との相対的な位相のずれを補正するよう制御するものであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の工作機械。
  5. 前記アタッチメントが、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との相対的な位相を検出する位相検出手段を備えたものであり、
    前記制御装置が、前記位相検出手段による検出結果に基づいて、前記主軸側係合部と前記本体部側係合部との相対的な位相のずれを補正するよう制御するものであることを特徴とする請求項4に記載の工作機械。
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