JP6621911B2 - 揚力発生体 - Google Patents

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Description

本発明は、船において、推進プロペラの前方に位置する揚力発生体に関する。
従来、船の船尾部の推進プロペラの前方に、揚力発生体としてダクトが設けられる場合がある。推進プロペラの回転により、揚力発生体には船の前方側から後方側へ向かう水流が発生する。揚力発生体の断面は翼形になっているので、この水流により、揚力発生体に揚力が発生する。この揚力は、船の前方を向く方向の成分(前向き成分)を有する。その結果、推進プロペラを回転させるための動力が低減される。このような揚力発生体は、例えば特許文献1、2にダクトとして記載されている。
特開2011ー42204号公報 特許第4079742号
推進プロペラを回転させるための動力をさらに低減可能にする揚力発生体が望まれる。
すなわち、本発明の目的は、従来の揚力発生体(ダクト)と比べて、同じ動力で推進プロペラを回転させる場合に、より大きく船を推進できるようにする揚力発生体を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明によると、推進プロペラを備える船において、前記推進プロペラの前方に位置する揚力発生体であって、
揚力発生体は、前記推進プロペラの中心軸の延長線を回る周方向に延びる壁部を有し、この壁部は、前記延長線の方向に貫通する流路を内側に形成し、
前記周方向の設定範囲において、前記延長線を含む仮想平面による前記壁部の断面の形状は、翼形であり、
前記翼形において、前記壁部の外周面を形成する外側面が窪みを形成するように内側に曲がっており、
前記翼形の厚みは、該厚みが最大となる設定位置から後方へ移行するにつれて次第に小さくなっており、
前記設定位置から翼形の後縁までの全範囲にわたって、前記翼形は、

|dt/dx|≦0.15

を満たし、この不等式において、dxは、前記翼形の翼弦方向における位置座標xの微小変化量であり、dtは、dxに対する前記厚みtの微小変化量であり、|dt/dx|は、dt/dxの大きさである、揚力発生体が提供される。
本発明では、前記翼形において、前記壁部の外周面を形成する外側面は、窪みを形成するように内側に曲がっている。これにより、翼形において、流れの循環が大きくなり、その結果、内側面の圧力が低下して揚力が増大する。このような翼形の揚力の増大により、翼形の揚力の前向き成分も大きくなる(以下において、この作用を、揚力前向き成分の増加作用という)。
また、本発明では、設定位置から後縁までの全範囲にわたって、翼弦方向の位置xの微小変化量dxと当該位置xにおける厚みtの微小変化量dtとの比率dt/dxの大きさが0.15以下(dxとdtの単位は同じ)である。これにより、上述の窪みを形成しても、翼形の流体抵抗を小さく抑えられる(以下において、この作用を、流体抵抗の低減作用という)。
本発明によると、上述した揚力の前向き成分増加作用と、上述した流体抵抗の低減作用とが相まって、従来の揚力発生体と比べて、同じ動力で、より大きく船を推進できるようになる(例えば、後述の比較例1、2との比較を参照)。
上述の揚力発生体は、以下のように構成されてよい。
前記翼形において、前記外側面と、前記壁部の内周面を形成する内側面は、それぞれ、全体として前記流路の側に湾曲している。
このように翼形の外側面と内側面の各々は、全体として内側に湾曲している。これにより、翼形(特に内側面)から流体が剥離しやすくなるので、揚力発生体を通過した流体は乱れてその流速が下がる。したがって、流速の下がった水流が推進プロペラに流入する。その結果、推進プロペラの効率が向上する(以下において、この作用を、プロペラ効率の向上作用という)。
したがって、上述した揚力前向き成分の増加作用と、上述した流体抵抗の低減作用と、上述したプロペラ効率の向上作用とが相まって、従来の揚力発生体と比べて、同じ動力で、一層大きく船を推進できるようになる。
前記壁部は、前記外周面が鉛直下方を向く下端部分を有し、
前記延長線の方向において、該下端部分の長さは、前記壁部の上端部分の長さよりも小さい。
壁部において、外周面が鉛直下方を向く下端部分には、抗力が発生しやすい。
これに対し、上記構成では、壁部において下端部分の長さを上端部分の長さよりも小さくしているので、下端部分での抗力が抑えられる。
前記下端部分の前記断面の形状は、翼形であるが前記窪みを有せず、または翼形でない。
上述のように抗力が発生する下端部分には、上記窪みや翼形の断面が不要である。これにより、下端部分の断面形状を単純にできる。
前記設定範囲は、前記壁部の外周面が斜め上方を向いている前記周方向の範囲の少なくとも一部を含む。
この範囲では、大きな揚力を翼形に発生させられる。
本発明によると、翼形の外側面は、窪みを形成するように内側に曲がっているので、翼形に発生する揚力が大きくなる。その結果、翼形の揚力の前向き成分も大きくなる。
また、設定位置から後縁までの全範囲にわたって、翼弦方向の位置xの微小変化量dxと当該位置xにおける厚みtの微小変化量dtとの比率dt/dxの大きさが0.15以下である。これにより、上述の窪みを形成しても、翼形の流体抵抗を小さく抑えられる。
このような揚力の前向き成分増加と翼形の流体抵抗低減とが相俟って、従来の揚力発生体と比べて、同じ動力で、より大きく船を推進できるようになる。
本発明の実施形態による揚力発生体が適用された船の船尾部を示す。 図1AのB−B矢視図である。 図1BのII−II断面図である。 図1BのII−II断面図であり、翼形の他の特徴を示す。 本発明の実施形態の具体例による翼形と、比較例1による翼形との比較を説明する図である。 具体例と比較例1との比較を説明する別の図である。 具体例と比較例1との比較を説明する別の図である。 本発明の実施形態の具体例による翼形と比較例2による翼形との比較を説明する図である。 具体例と比較例2との比較を説明する別の図である。 具体例による翼形と比較例2による翼形との形状の差を示す。 具体例と比較例2との形状の差を示す別のグラフである。 揚力発生体の変更例を示す。
本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1Aは、本発明の実施形態による揚力発生体10が適用された船1の船尾部1aを示す側面図である。
船1は、海、湖または川を航行するものである。船1は、例えば船舶または艦艇である。船1は、船尾部1aに推進プロペラ3を備える。推進プロペラ3は、スクリュープロペラであってよい。推進プロペラ3は、水中で回転駆動されて、船1の前進推力を発生させる。推進プロペラ3の回転により、船1の前方側から後方側へ向かう方向(以下、後ろ向きという)に推進プロペラ3へ向かう流れが生じる。なお、本願において、前方とは船1の前側(船首側)を意味し、後方とは船1の後側(船尾側)を意味する。
揚力発生体10は推進プロペラ3の前方に設けられる。すなわち、揚力発生体10(後述の翼形9)は、推進プロペラ3による後ろ向きの上記流れの中に配置される。図1Aでは、揚力発生体10は、推進プロペラ3の直前に位置する。
図1Bは、図1AのB−B矢視図である。揚力発生体10は、推進プロペラ3の中心軸Cの延長線Ceを回る周方向(以下、単に周方向という)に延びる壁部7を有する。この壁部7は、延長線Ceの方向に貫通する流路5を内側に形成する。この流路5に延長線Ceが位置する。なお、図1では、揚力発生体10の壁部7における上端部分の周方向端面が船尾部1aに結合され、かつ、揚力発生体10は、結合部材6を介しても船尾部1aに結合されている。ただし、揚力発生体10は、他の手段により船尾部1aに結合されてもよい。中心軸Cは、船1における船体の中心線の方向(図1Aの左右方向)を向いていてもよいし、この中心線の方向から、船1の左右と上下の一方または両方に傾いていてもよい。
図2Aは、図1BのII−II断面図である。周方向の設定範囲(以下、単に設定範囲という)において、延長線Ceを含む仮想平面による壁部7の断面の形状は翼形9である。この翼形9を図2に基づいて説明する。設定範囲におけるいずれの周方向位置での上記断面の形状も、以下で説明する翼形9と同じであってよい。
設定範囲は、少なくとも、壁部7の外周面7aが斜め上方を向いている周方向の範囲θ1(図1Bを参照)を含む。本実施形態では、設定範囲は、壁部7が周方向に延びている全ての範囲である。この場合、図1Bでは、設定範囲は、範囲θ1と、壁部7の外周面7aが水平または斜め下方を向いている周方向の範囲θ2(図1Bを参照)と、壁部7の外周面7aが鉛直下方を向いている周方向の範囲θ3とからなる。
翼型9の翼弦Bc(すなわち図2Aにおいて翼形9の前縁Pfと後縁Prとを結ぶ直線)は推進プロペラ3の中心軸Cから傾いている。また、翼弦Bc上の点は、前方側に移行するにつれて中心軸Cの延長線Ceから離れていく。すなわち、翼弦Bc上の点が前方側に移行するにつれて、この延長線Ceと直交する方向(半径方向)における翼弦Bc上の当該点と延長線Ceとの距離D1が大きくなっている。これにより、前向き成分を持つ揚力が翼形9に発生する。便宜上、図2Aにおいて、延長線Ceを、実際の位置から翼形9の近くに平行移動して図示している。
翼形9(すなわち翼形9の輪郭)において、壁部7の外周面7a(図1Aと図1Bを参照)を形成する外側面9aは、窪み11を形成するように内側(流路5の側)に曲がっている。本実施形態では、翼形9において、外側面9aと、壁部7の内周面7bを形成する内側面9bは、それぞれ、全体として内側に湾曲している。これについて、外側面9aと内側面9b(特に内側面9b)での流体剥離による乱流が推進プロペラ3に流入するように、揚力発生体10は推進プロペラ3に近接している。
翼形9の厚みtは、翼弦方向における設定位置Psで最大になっている。翼弦方向とは、翼弦Bcと平行な方向である。本実施形態では、設定位置Psは、翼弦Bcの中央(すなわち翼弦Bcを二等分する点)よりも前方側にある。ただし、設定位置Psは、翼弦Bcの中央であってもよいし、翼弦Bcの中央よりも後方側にあってもよい。
翼形9の厚みtは、翼形9のキャンバーラインLcと直交する方向の厚みである。キャンバーラインLcは、前縁Pfから後縁Prまで延びる線であって、翼形9の外側面9aと内側面9bから等しい距離にある線(すなわち図2Aの一点鎖線)である。なお、翼弦方向の位置座標xにおける翼9の厚みtとは、翼弦方向の位置が当該座標xとなるキャンバーラインLc上の点でキャンバーラインLcと直交し外側面9aから内側面9bまで延びる線分の長さである。翼形9の厚みtは、前縁Pfから設定位置Psまで後方側へ移行するにつれて次第に大きくなり、設定位置Psから後縁Prまで後方側へ移行するにつれて次第に小さくなる。
図1Aから分かるように、壁部7の断面の翼形9の翼弦長(または延長線Ceの方向における翼形9の寸法)は、下方に移行するにつれて減っている。したがって、壁部7の下端部分(すなわち範囲θ3の部分)の翼弦長は、壁部7の上端部分の翼弦長よりも小さい。
本実施形態の揚力発生体10は、以下の特徴A〜Cを有する。
(特徴A)
図2Aにおいて、設定位置Psから後縁Prまでの全範囲にわたって、翼形9は次の不等式を満たす。

|dt/dx|≦0.15

ここで、dxは、翼形9の翼弦方向における位置座標xの微小変化量であり、dtは、位置座標xにおけるdxに対する厚みtの微小変化量であり、|dt/dx|はdt/dxの大きさ(絶対値)である。dt/dxは、位置座標xによる厚みtの微分であってよい。言い換えると、dt/dxは微小変化量dxに対するdtの比率である。位置座標xと厚みtの単位は同じである。設定位置Psから後縁Prまでの全範囲で、|dt/dx|が0.15以下であることにより、翼形9の流体抵抗が低く抑えられる。
(特徴B)
図2Bは、図1BのII−II断面図であるが、翼形9の他の特徴を示す。翼弦Bcの長さをCとし、翼形9の厚みtの最大値をtmとし、翼弦方向と直交する方向における翼弦Bcと外側面9aとの最大距離をDmとする。
tm/Cは、0.05≦tm/C≦0.3を満たすことが好ましい。
Dm/tmは、0.06<Dm/tm≦0.4、0.2<Dm/tm≦0.4、または0.3<Dm/tm≦0.4を満たすことが好ましい。
Dm/tmは、窪み11の大きさを示す指標になる。Dm/tmの大きさを上記のように設定することにより、窪み11がない場合と比べて、翼形9において流れの循環が大きくなる。その結果、内側面9bの圧力が低下して翼形9に発生する揚力が増大する。したがって、翼形9の揚力の前向き成分も大きくなる。
(特徴C)
図1Aにおいて、壁部7の後端13(すなわち周方向に延びる後端13)の全体は、船1における船体の中心線の方向(この図の左右方向)から見た場合に、推進プロペラ3が回転して通過する領域R(以下、推進プロペラ3の通過領域Rという)内に位置している。この構成で、翼形9を通過して上述のように乱流となることにより流速が低下した流れの全てまたはほぼ全てが、推進プロペラ3の通過領域Rに流入するようになる。その結果、推進プロペラ3の効率がより確実に向上する。
ただし、本発明によると、船1における船体の中心線の方向から見たときに、壁部7の下端が、推進プロペラ3の通過領域Rに位置していればよい。この場合においても、好ましくは、推進プロペラ3の中心軸Cの延長線Ceは流路5(すなわち壁部7の内側)に位置する。
次に、本実施形態による翼形9の具体例を、比較例1と比べて説明する。
図3Aは、本実施形態による具体例の翼形9と、比較例1の翼形を示す。図3Aにおいて、実線は具体例を示し、破線は比較例1を示す。比較例1の翼形9は、外側面において実質的に窪みを有しない。
図3Bに示すように、具体例と比較例1の翼形には同じ向きの揚力が発生するが、比較例1よりも具体例のほうが揚力は大きくなる。その結果、揚力の前向き成分は、具体例のほうが比較例1よりも大きくなる。
図3Cは、一定の推力を船に発生させる場合、推進プロペラ3を回転駆動するための動力の低減効果(以下、動力低減効果という)を、船1の流体抵抗低減量として示している。すなわち、図3Cは、推進プロペラ3の回転により得られる推力と、揚力発生体10の流体抵抗および揚力とを総合した場合の動力低減効果を船1の流体抵抗低減量に換算した値を示す。図3Cの結果は、CFD(computational fluid dynamics)によるシミュレーションで得られた。このシミュレーションにおいて、具体例と比較例1とでは、図3Aのように翼形が異なっているとし他の条件を同じにした。
図3Cに示すように、比較例1の流体抵抗低減量を100%とした場合に、具体例の流体抵抗低減量が110%強であった。したがって、具体例では、比較例1よりも10%強も多く流体抵抗(動力)が低減される。
次に、本実施形態による翼形9の具体例を、比較例2と比べて説明する。
図4Aは、本実施形態による具体例の翼形9と、比較例2の翼形を示す。図4Aにおいて、実線は、具体例を示し図3Aの場合と同じであり、破線は比較例2を示す。比較例2の翼形は、具体例と同程度の大きさの窪みを有するが、翼弦方向の位置座標xによる厚みtの微分dt/dxが具体例と異なる。
図5Aは、翼弦方向の位置座標xと翼形9の厚みtとの関係を示すグラフである。図5Aにおいて、横軸は、前縁Pfの座標xをゼロとし翼弦長を1とした場合の座標xを示す。図5Aにおいて、縦軸は、翼形9の厚みtを翼弦長で割った値(厚み/翼弦長)を示す。
図5Bは、翼弦方向の位置座標xと上述の微分dt/dxとの関係を示すグラフである。図5Bにおいて、横軸は、前縁Pfの座標xをゼロとし翼弦長を1とした場合の座標xを示す。図5Bにおいて、縦軸は微分dt/dxの値を示す。
具体例も比較例2も、翼形9の厚みtは、図5Aのように座標xが0.3の設定位置Psで最大となっている。
具体例では、dt/dxの大きさは、図5Bのように、設定位置Psから翼形9の後縁Pr(すなわち後端13の位置)までの全範囲にわたって0.15よりも小さくなっている。比較例2では、このようになっていない。すなわち、比較例2では、dt/dxの大きさが、座標xが0.86の位置から翼形の後端までの範囲にわたって0.15以上になっている。
図4Bは、図3Cの場合と同様に、動力低減効果を船の流体抵抗低減量に換算した値を示す。図4Bの結果は、CFDによるシミュレーションで得られた。このシミュレーションにおいて、具体例と比較例2とでは、図4Aと図5Aと図5Bのように翼形が異なっているとし他の条件を同じにした。
図4Bに示すように、比較例2の流体抵抗低減量を100%とした場合に、具体例の流体抵抗低減量が115%弱であった。したがって、具体例では、比較例2よりも15%弱も多く流体抵抗(動力)が低減される。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、以下の変更例1〜3のいずれかを単独で採用してもよいし、変更例1〜3の2つ以上を任意に選択して採用してもよい。この場合、以下で説明しない点は、上述と同じであってよい。
(変更例1)
壁部7の断面の形状が上述した翼形9となっている上述の設定範囲は、上述に限定されない。例えば、この設定範囲は、図1Bに示す上記の範囲θ2と範囲θ3の一方または両方の一部または全部を含まなくてもよい。また、上記設定範囲は、上記の範囲θ1のうち一部のみを含んでいてもよい。この場合、上記設定範囲は、上記の範囲θ2と範囲θ3の一方または両方の一部または全部を含まなくてもよい。
(変更例2)
図6は、図1Bに相当するが、揚力発生体10の変更例2を示す。図6のように、壁部7の内側の流路5は、鉛直下方(半径方向)に開口していてもよい。なお、流路5は、他の半径方向(すなわち延長線Ceと直交する方向)に開口していてもよい。
(変更例3)
船尾部1aに複数の推進プロペラ3が設けられる場合には、各推進プロペラ3の前方に揚力発生体10が設けられてよい。
(変更例4)
壁部7における下端部分の上記断面の形状は、翼形であるが、上記窪み11を有しなくてもよい。または、この下端部分の上記断面の形状は翼形でなくてもよい。
1 船、1a 船尾部、3 推進プロペラ、5 流路、6 結合部材、7 壁部、7a 外周面、7b 内周面、9 翼形、9a 外側面、9b 内側面、10 揚力発生体、11 窪み、13 後端、Bc 翼弦、C 中心軸、Ce 中心軸の延長線、D1 中心軸の延長線と翼弦上の点との距離、Ps 設定位置、Pf 前縁、Pr 後縁

Claims (5)

  1. 推進プロペラを備える船において、前記推進プロペラの前方に位置する揚力発生体であって、
    揚力発生体は、前記推進プロペラの中心軸の延長線を回る周方向に延びる壁部を有し、この壁部は、前記延長線の方向に貫通する流路を内側に形成し、
    前記周方向の設定範囲において、前記延長線を含む仮想平面による前記壁部の断面の形状は、前向き成分を有する揚力を発生させる翼形であり、
    前記翼形において、前記壁部の外周面を形成する外側面が窪みを形成するように内側に曲がっており、
    前記翼形の厚みは、該厚みが最大となる設定位置から後方へ移行するにつれて次第に小さくなっており、
    前記設定位置から翼形の後縁までの全範囲にわたって、前記翼形は、

    |dt/dx|≦0.15

    を満たし、この不等式において、dxは、前記翼形の翼弦方向における位置座標xの微小変化量であり、dtは、dxに対する前記厚みtの微小変化量であり、|dt/dx|は、dt/dxの大きさである、揚力発生体。
  2. 前記翼形において、前記外側面と、前記壁部の内周面を形成する内側面は、それぞれ、全体として前記流路の側に湾曲している、請求項1に記載の揚力発生体。
  3. 前記壁部は、前記外周面が鉛直下方を向く下端部分を有し、
    前記延長線の方向において、該下端部分の長さは、前記壁部の上端部分の長さよりも小さい、請求項1または2に記載の揚力発生体。
  4. 前記下端部分の前記断面の形状は、翼形であるが前記窪みを有せず、または翼形でない、請求項3に記載の揚力発生体。
  5. 前記設定範囲は、前記壁部の外周面が斜め上方を向いている前記周方向の範囲の少なくとも一部を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の揚力発生体。
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