JP6621584B2 - レドックスフロー電池用電解液およびレドックスフロー電池 - Google Patents
レドックスフロー電池用電解液およびレドックスフロー電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6621584B2 JP6621584B2 JP2015038021A JP2015038021A JP6621584B2 JP 6621584 B2 JP6621584 B2 JP 6621584B2 JP 2015038021 A JP2015038021 A JP 2015038021A JP 2015038021 A JP2015038021 A JP 2015038021A JP 6621584 B2 JP6621584 B2 JP 6621584B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liter
- salt
- solution
- redox flow
- mol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
Description
正極:V4+ → V5+ + e-(充電) V4+ ← V5+ + e-(放電)
負極:V3+ + e- → V2+(充電) V3+ + e- ← V2+(放電)
実際には、V4+はVO2+で存在し、V5+ はVO2 +で存在していると推定され、それぞれ水和した状態や硫酸根が配位した状態で存在していると推定される。
1.室温で作動する
2.大変安定でサイクル寿命が長い
3.危険物を使用しないので爆発引火性がない
4.活物質が液体でタンク貯蔵を行うことで蓄電量を大型化しやすい
5.電解液組成を監視することで充放電状態の制御可能
6.イオンが混合しても容易に再生可能である
等の有利な特徴を有している。
[レドックスフロー電池用電解液]
本発明のレドックスフロー電池用電解液(以下、単に「本発明の電解液」ともいう。)は、活物質としてモリブデン塩を含有する酸性水溶液からなることを特徴とする。
正極:Mo5+ → Mo6+ + e-(充電) Mo5+ ← Mo6+ + e-(放電)
負極:Mo5++ 2e-→ Mo3+(充電) Mo5+ + 2e-← Mo3+(放電)
標準の反応電位は、正極で+1.05V程度、負極で+0.09V程度である。両極の電位差はそれほど大きくないが、負極での充放電反応が2電子反応であるため、負極における一度の反応容量は1電子反応の2倍になる。
酸性水溶液中における硫酸、塩酸、硝酸等の合計の酸濃度は、好ましくは1.0グラム当量/リットル以上20.0グラム当量/リットル以下、より好ましくは2.0グラム当量/リットル以上15.0グラム当量/リットル以下、特に好ましくは4.0グラム当量/リットル以上12.0グラム当量/リットル以下である。
本発明の電解液には、塩の析出防止や副反応防止の観点から、本発明の効果を損なわない範囲で公知の添加剤を含有させてもよい。
本発明のレドックスフロー電池は、上述した本発明の電解液を含むことを特徴とする。本発明のレドックスフロー電池は、公知の構成を採用することができる(例えば、NTT Building Technology Institute 2004「電力貯蔵システムの最新動向」参照。)。単セルでの電圧は0.9V〜1.4V程度と低いため、単セルを100枚程度積層した電池セルスタックを構成して使用することができる。
本発明のレドックスフロー電池は、従来のバナジウム単独のレドックスフロー電池よりもエネルギー密度が高く、かつ、サイクル寿命が長い。
[実施例1]
以下の構成を有する単セル(以下「実験セル」ともいう。)を用いて実験を行った。前記実験セルの模式図を図4に示す。正極および負極として投影面積が25cm2の自製のカーボンフェルト(圧縮前の厚みが3mm)を用い、イオン交換膜としてNafion(商標)117膜を用いた。両極周囲をEPDM製ガスケットで密閉して液漏れが起きないようにして、カーボン製集電板で正極および負極の厚みがそれぞれ2mmになるまで挟みこんで実験セルを構成した。実験セルには、電解液タンクから、送液ポンプにより循環配管を通して、正極室および負極室の下部に電解液を送り込むための液の入口を10カ所設け、また、正極室および負極室の上部から電解液を電解液タンクに戻すための液の出口を10カ所設けた。正極および負極の電解液(以下、それぞれ「正極液」および「負極液」ともいう。)として、6グラム当量/リットルの硫酸水溶液に5塩化モリブデンを3.5モル/リットルとなる量で溶解した液を用いた。
実施例1と同じ実験セルを用いて、負極液として、6グラム当量/リットルの硫酸と5グラム当量/リットルの塩酸の混酸に5塩化モリブデンを2.0モル/リットルおよびV2O3を2.0モル/リットルとなる量で溶解した液を用い、正極液として、前記混酸に5塩化モリブデンを2.0モル/リットルおよびVOSO4を2.0モル/リットルとなる量で溶解した液を用いた。実験セルにおける循環電解液量は、正極液が負極液の1.5倍量となるようにした。これらの条件以外は実施例1と同様にして充電深度が80%になるまで充電試験を行った。実際の充電終止電圧は1.56Vであった。次いで、上記充電試験と同じ流速で電解液を実験セルに流し、電圧が0.4Vになるまで電流密度50mA/cm2で放電試験を行った。その時の実際の電圧変化を図2に示す。サイクル1回目の放電のエネルギー密度は42.2kWh/m3であった。さらに充放電を繰り返し行ったところ、100サイクルを経過しても放電容量は1サイクル目の98%を維持していた。
実施例1と同じ実験セルを用いて、負極液として、6グラム当量/リットルの硫酸と5グラム当量/リットルの塩酸の混酸に5塩化モリブデンを2.5モル/リットルおよびV2O3を1.5モル/リットルとなる量で溶解した液を用い、正極液として、前記混酸に5塩化モリブデンを2.5モル/リットルおよびVOSO4を1.5モル/リットルとなる量で溶解した液を用いた。実験セルにおける循環電解液量は、正極液が負極液の1.6倍量となるようにした。これらの条件以外は実施例1と同様にして充電深度が80%になるまで充電試験を行った。実際の充電終止電圧は1.52Vであった。次いで、上記充電試験と同じ流速で電解液を実験セルに流し、電圧が0.4Vになるまで電流密度50mA/cm2で放電試験を行った。サイクル1回目の放電のエネルギー密度は45.3kWh/m3であった。さらに充放電を繰り返し行ったところ、100サイクルを経過しても放電容量は1サイクル目の96%を維持していた。
実施例1と同じ実験セルを用いて、負極液として、8グラム当量/リットルの硫酸と2グラム当量/リットルの塩酸の混酸に5塩化モリブデンを1.0モル/リットルおよびV2O3を1.5モル/リットルとなる量で溶解した液を用い、正極液として、前記混酸に5塩化モリブデンを1.0モル/リットルおよびVOSO4を1.5モル/リットルとなる量で溶解した液を用いた。実験セルにおける循環電解液量は、正極液が負極液の1.4倍量となるようにした。これらの条件以外は実施例1と同様にして充電深度が80%になるまで充電試験を行った。実際の充電終止電圧は1.58Vであった。次いで、上記充電試験と同じ流速で電解液を実験セルに流し、電圧が0.4Vになるまで電流密度50mA/cm2で放電試験を行った。サイクル1回目の放電のエネルギー密度は29.8kWh/m3であった。さらに充放電を繰り返し行ったところ、100サイクルを経過しても放電容量は1サイクル目の99%を維持していた。
実施例1と同じ実験セルを用いて、負極液として、8グラム当量/リットルの硫酸水溶液に5塩化モリブデンを2.0モル/リットルおよびV2O3を1.0モル/リットルとなる量で溶解した液を用い、正極液として、前記硫酸水溶液に5塩化モリブデンを2.0モル/リットルおよびVOSO4を1.0モル/リットルとなる量で溶解した液を用いた。実験セルにおける循環電解液量は、正極液が負極液の1.6倍量となるようにした。これらの条件以外は実施例1と同様にして充電深度が80%になるまで充電試験を行った。実際の充電終止電圧は1.56Vであった。次いで、上記充電試験と同じ流速で電解液をセルに流し、電圧が0.4Vになるまで電流密度50mA/cm2で放電試験を行った。サイクル1回目の放電のエネルギー密度は36.2kWh/m3であった。さらに充放電を繰り返し行ったところ、100サイクルを経過しても放電容量は1サイクル目の98%を維持していた。
実施例1と同じ実験セルを用いて、負極液として、6グラム当量/リットルの硫酸水溶液にV2O3を2.0モル/リットルとなる量で溶解した液を用い、正極液として、前記硫酸水溶液にVOSO4を2.0モル/リットルとなる量で溶解した液を用いた。実験セルにおける循環電解液量は、正極液と負極液が同じ量となるようにした。これらの条件以外は実施例1と同様にして充電深度が80%になるまで充電試験を行った。実際の充電終止電圧は1.61Vであった。次いで、上記充電試験と同じ流速で電解液をセルに流し、電圧が0.4Vになるまで電流密度50mA/cm2で放電試験を行った。その時の実際の電圧変化を図3に示す。サイクル1回目の放電のエネルギー密度は27.8kWh/m3であった。さらに充放電を繰り返し行ったところ、100サイクルを経過しての放電容量は1サイクル目の87%であった。
上記実施例および比較例の結果を表1に示す。
Claims (6)
- 活物質としてモリブデン塩を含有し、さらにバナジウムイオンからなる塩およびバナジン酸イオンからなる塩からなる群より選ばれる少なくとも1種のバナジウム塩を含有する酸性水溶液からなり、
前記モリブデン塩の濃度が、正極液の場合、0.2モル/リットル以上5.0モル/リットル以下であり、負極液の場合、0.1モル/リットル以上4.0モル/リットル以下であることを特徴とするレドックスフロー電池用電解液。 - 前記モリブデン塩が、Mo3+からなる塩、Mo4+からなる塩、Mo5+からなる塩、Mo6+からなる塩、MoO2 +からなる塩およびMoO2OH+からなる塩からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載のレドックスフロー電池用電解液。
- 前記酸性水溶液が、硫酸水溶液、塩酸水溶液、硝酸水溶液、リン酸水溶液、または、硫酸、塩酸、硝酸およびリン酸から選ばれる2種以上を含む混酸水溶液であることを特徴とする、請求項1または2に記載のレドックスフロー電池用電解液。
- 前記バナジウム塩の濃度が、0.2モル/リットル以上4.0モル/リットル以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池用電解液。
- 前記酸性水溶液の酸濃度が、1.0グラム当量/リットル以上20.0グラム当量/リットル以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池用電解液。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載されたレドックスフロー電池用電解液を含むことを特徴とするレドックスフロー電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015038021A JP6621584B2 (ja) | 2015-02-27 | 2015-02-27 | レドックスフロー電池用電解液およびレドックスフロー電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015038021A JP6621584B2 (ja) | 2015-02-27 | 2015-02-27 | レドックスフロー電池用電解液およびレドックスフロー電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016162529A JP2016162529A (ja) | 2016-09-05 |
JP6621584B2 true JP6621584B2 (ja) | 2019-12-18 |
Family
ID=56847141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015038021A Expired - Fee Related JP6621584B2 (ja) | 2015-02-27 | 2015-02-27 | レドックスフロー電池用電解液およびレドックスフロー電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6621584B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102229442B1 (ko) * | 2016-09-22 | 2021-03-17 | 주식회사 엘지화학 | 수계 레독스 플로우 전지용 유기계 양극 활물질 |
JPWO2019078146A1 (ja) * | 2017-10-17 | 2020-09-17 | 昭和電工株式会社 | 電解液、およびレドックスフロー電池 |
WO2019181983A1 (ja) * | 2018-03-20 | 2019-09-26 | 昭和電工株式会社 | 電解液およびレドックスフロー電池 |
WO2022215822A1 (ko) * | 2021-04-07 | 2022-10-13 | 솔브레인 주식회사 | 바나듐 전해액 제조방법 및 바나듐 전해액을 포함하는 전지 |
KR102706590B1 (ko) * | 2021-07-27 | 2024-09-19 | 솔브레인 주식회사 | 바나듐 전해액 제조방법 및 바나듐 전해액을 포함하는 전지 |
KR102707200B1 (ko) * | 2021-04-07 | 2024-09-20 | 솔브레인 주식회사 | 바나듐 전해액 제조방법 및 바나듐 전해액을 포함하는 전지 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AUPS192102A0 (en) * | 2002-04-23 | 2002-05-30 | Unisearch Limited | Vanadium bromide redox flow battery |
JP2016177868A (ja) * | 2013-08-07 | 2016-10-06 | 住友電気工業株式会社 | レドックスフロー電池 |
-
2015
- 2015-02-27 JP JP2015038021A patent/JP6621584B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016162529A (ja) | 2016-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6621584B2 (ja) | レドックスフロー電池用電解液およびレドックスフロー電池 | |
JP4835792B2 (ja) | レドックスフロー電池 | |
US8771857B2 (en) | Redox flow battery | |
TWI604658B (zh) | Redox flow battery | |
US11532832B2 (en) | All-vanadium sulfate acid redox flow battery system | |
JP6231202B2 (ja) | 全バナジウムレドックスフロー電池及びその運転方法 | |
TWI716373B (zh) | 氧化還原液流電池 | |
WO2011111717A1 (ja) | レドックスフロー電池 | |
US20130084482A1 (en) | Rebalancing electrolytes in redox flow battery systems | |
JP5712688B2 (ja) | レドックスフロー電池 | |
WO2016078491A1 (zh) | 一种长寿命锌溴液流电池 | |
JP5713186B2 (ja) | レドックスフロー電池 | |
JP2011233372A (ja) | レドックスフロー電池 | |
WO2020036107A1 (ja) | レドックスフロー電池用電解液、レドックスフロー電池およびその運転方法 | |
JP2011210696A (ja) | レドックスフロー電池 | |
JP2017054631A (ja) | レドックスフロー電池用電解液およびレドックスフロー電池 | |
KR101521391B1 (ko) | 레독스 흐름 전지 | |
JP4863172B2 (ja) | レドックスフロー電池 | |
JP5489008B2 (ja) | レドックスフロー電池 | |
JP2020107415A (ja) | レドックスフロー電池 | |
JPWO2019078146A1 (ja) | 電解液、およびレドックスフロー電池 | |
WO2019124300A1 (ja) | 電解液およびレドックスフロー電池 | |
KR20200124398A (ko) | 아연-철 레독스 흐름 전지 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171114 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180919 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181023 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190409 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190523 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191023 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191120 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6621584 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |