以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(ユーザ情報や管理情報に基づいて無線通信に関する制御を行う例)
2.第2の実施の形態(マルチソース環境下でマルチシンクを設定する例)
3.応用例
<1.第1の実施の形態>
[通信システムの構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100のシステム構成例を示すブロック図である。図1では、P2P(Peer to Peer)ダイレクト通信により無線接続を行うことができる通信システムの一例を示す。
通信システム100は、情報処理装置200と、情報処理装置300と、情報処理装置400とを備える。また、通信システム100は、情報処理装置200および情報処理装置400のうちの少なくとも1つから送信されるデータ(例えば、画像データや音声データ)を情報処理装置300が受信する通信システムである。
また、情報処理装置200、300、400は、無線通信機能を備える送受信機器である。例えば、情報処理装置200、300、400は、無線通信機能を備える表示装置(例えば、パーソナルコンピュータ)や携帯型の情報処理装置(例えば、スマートフォン、タブレット端末)である。また、例えば、情報処理装置200、300、400は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11、IEEE802.15、IEEE802.16、3GPP(3rd Generation Partnership Project)仕様(例えば、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、WiMAX2、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(Advanced))に準拠した情報処理装置である。そして、情報処理装置200、300、400は、無線通信機能を利用して各種情報のやり取りを行うことができる。
ここで、一例として、情報処理装置200および情報処理装置300間、または、情報処理装置400および情報処理装置300間で無線LAN(Local Area Network)を用いた無線通信を行う場合の例を説明する。
この無線LANとして、例えば、Wi−Fi(Wireless Fidelity) Direct、TDLS(Tunneled Direct Link Setup)、アドホックネットワーク、メッシュネットワークを用いることができる。また、通信システム100に用いられる近距離無線AV(Audio Visual)伝送通信として、例えば、Wi−Fi CERTIFIED Miracast(技術仕様書名:Wi−Fi Display)を用いることができる。なお、Wi−Fi CERTIFIED Miracastは、Wi−Fi DirectやTDLSの技術を利用して、一方の端末で再生される音声や表示画像を他の端末に送信し、他の端末でも同様にその音声、画像データを出力させるミラーリング技術である。
また、Wi−Fi CERTIFIED Miracastでは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)上でUIBC(User Input Back Channel)を実現している。UIBCは、一方の端末から他方の端末へマウスやキーボード等の入力機器の操作情報を送信する技術である。なお、Wi−Fi CERTIFIED Miracastの代わりに、他のリモートデスクトップソフトウェア(例えば、VNC(Virtual Network Computing))を適用するようにしてもよい。
ここで、Wi−Fi CERTIFIED Miracastでは、画像(映像)を、例えば、H.264を用いて圧縮・展開することが定められている。また、例えば、Wi−Fi CERTIFIED Miracastでは、H.264を送信側で調整することができる。なお、H.264に限らず、例えば、H.265(例えば、HEVC(high efficiency video coding)、SHVC(scalable video coding extensions of high efficiency video coding))やMPEG(Moving Picture Experts Group)4、JPEG(JointPhotographic Experts Group)2000にも対応することができる。また、例えば、1ライン以上を束ねて圧縮したり、2ライン以上を2×2以上のマクロブロックに分割して圧縮・展開を行うラインベースコーデック(例えば、Wavelet、DCT(Discrete Cosine Transform))にも対応することができる。また、例えば、特定の符号量領域(Pictureまたは複数ラインの束またはマクロブロック等)の前符号量領域との差分を求めることでDCTやWavelet等の圧縮を行わずに伝送レートを減らすコーデックにも対応することができる。また、非圧縮で画像(映像)を送信・受信するようにしてもよい。
また、本技術の第1の実施の形態では、情報処理装置200は、撮像動作により生成された画像データおよび音声データを送信対象とする例を示す。また、本技術の第1の実施の形態では、情報処理装置400は、記憶部(例えば、ハードディスク)に保存されているコンテンツ(例えば、画像データおよび音声データからなるコンテンツ)を送信対象とする例を示す。なお、情報処理装置200として、カメラを搭載した電子機器(例えば、パソコン、ゲーム機、スマートフォン、タブレット端末)を用いるようにしてもよい。また、情報処理装置300として、表示部を備える他の電子機器(例えば、撮像装置、ゲーム機、スマートフォン、タブレット端末)を用いるようにしてもよい。また、情報処理装置400にテザリング機能を設け、情報処理装置400が、無線または有線ネットワークを介してISP(Internet Services Provider)に保存されているコンテンツを取得して送信対象とするようにしてもよい。
例えば、情報処理装置200の撮像動作により生成された画像データが情報処理装置300に送信され、その画像データに基づく画像11が情報処理装置300の表示部351に表示される。また、情報処理装置400の記憶部(例えば、ハードディスク)に保存されているコンテンツが情報処理装置300に送信され、そのコンテンツに基づく画像12が情報処理装置300の表示部351に表示される。
このように、本技術の第1の実施の形態では、ソース側の情報処理装置(ソース機器)を情報処理装置200、400とし、シンク側の情報処理装置(シンク機器)を情報処理装置300とする例を示す。
また、図1では、P2P(Peer to Peer)ダイレクト接続により、無線通信を利用して情報処理装置300が直接通信することができる範囲を情報伝達範囲101として示す。この情報伝達範囲101は、情報処理装置300を基準とした場合における情報伝達範囲(サービス範囲)である。
[情報処理装置(ソース機器)の構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200の機能構成例を示すブロック図である。なお、情報処理装置400の無線通信に関する機能構成は、情報処理装置200と略同一の構成である。このため、本技術の第1の実施の形態では、情報処理装置200についてのみ説明し、情報処理装置400の説明を省略する。
情報処理装置200は、アンテナ210と、無線通信部220と、制御信号受信部230と、制御部240と、画像・音声信号生成部250と、画像・音声圧縮部260と、ストリーム送信部270とを備える。
無線通信部220は、制御部240の制御に基づいて、無線通信を利用して、他の情報処理装置(例えば、情報処理装置300)との間で各情報(例えば、画像データおよび音声データ)の送受信をアンテナ210を介して行うものである。例えば、画像データの送信処理が行われる場合には、画像・音声信号生成部250により生成された画像データが画像・音声圧縮部260により圧縮され、この圧縮された画像データ(画像ストリーム)が無線通信部220を経由してアンテナ210から送信される。
また、無線通信部220は、複数の周波数チャネルを利用して、他の情報処理装置(例えば、情報処理装置300)との間で各情報の送受信を行うことが可能であるものとする。本技術の第1の実施の形態では、無線通信部220が、2.4GHz、5GHz、60GHzの3種類の周波数チャネルを送受信可能な機能を備える例を示す。このように、ソース機器が、複数の周波数チャネルを送受信可能な機能を備える場合には、シンク機器(例えば、情報処理装置300)は、各ソース機器にどの周波数チャネルを使用させるかを制御することができる。
制御信号受信部230は、無線通信部220により受信された各情報のうちから、他の情報処理装置(例えば、情報処理装置300)から送信された制御信号(例えば、情報処理装置300とのやりとりの情報)を取得するものである。そして、制御信号受信部230は、その取得された制御信号を制御部240に出力する。
制御部240は、情報処理装置200から送信される各情報に関する制御を行うものである。例えば、制御部240は、制御信号受信部230により受信された制御信号に基づいて、画像・音声信号生成部250および画像・音声圧縮部260に対する制御を行う。例えば、制御部240は、送信対象となる画像データの解像度や音声のチャネル数を変更させるための制御や、送信対象となる画像データの画像領域を変更させるための制御を行う。すなわち、制御部240は、制御信号受信部230により受信された制御信号に基づいて、送信対象となるストリームの伝送制御を行う。このストリームの伝送制御は、例えば、例えば、データ伝送速度制御、マルチ受信ダイバーシティの設定制御、コンテンツプロテクションの設定制御である。
また、制御部240は、無線通信を利用してシンク機器との間でデータの送受信が行われている際における電波伝搬状況(リンク電波伝搬状況)を測定する機能を備え、その測定結果(電波伝搬測定情報)をシンク機器に送信するようにしてもよい。
ここで、電波伝搬測定情報は、例えば、シンク機器との回線品質が、画像データおよび音声データの送受信を行うことができる品質であるか否かを判断する際に用いられる情報である。また、電波伝搬測定情報は、例えば、ストリームの伝送制御を行う際に用いられる。なお、電波伝搬測定情報については、図4を参照して詳細に説明する。なお、電波伝搬測定情報の代わりに、制御部240に同一パケットの再送回数をカウントさせ、このカウント数に基づいて、ストリームの伝送制御を行うようにしてもよい。
ここで、データ伝送速度は、主に、通信路を占有する率を意味し、通信速度や通信容量の意味を含むものとする。また、解像度は、例えば、画像データの画枠(縦・横のピクセル数)、画像データのビットレート(圧縮率)等の要素から構成される画質の指標と定義する。また、画質の指標としては、ストリームのスループットを用いることができる。また、音声のチャネル数は、モノラル(1.0ch)、ステレオ(2.0ch)、5.1ch、9.1ch、ハイレゾ(ハイレゾリューションオーディオ(High-Resolution Audio))等の音声の記録再生方法の意味を含むものとする。また、音声のチャネル数は、音声データのビットレート(圧縮率)やチャネル数等の要素から構成される音質の指標と定義する。また、音質の指標としては、ストリームのスループットを用いることができる。
また、制御部240は、データレート制御では安定化することができない状態を改善させるための制御を行う。例えば、制御部240は、シンク機器(例えば、情報処理装置300)との情報のやりとりにより、シンク機器のシステム性能情報を把握する。ここで、システム性能情報は、例えば、シンク機器のシステムに関する性能情報である。例えば、システム性能情報は、使用可能な周波数チャネル、解像度、TCP(Transmission Control Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)である。また、システム性能情報は、例えば、暗号化方法の対応、SD(Standard Definition)/HD(High Definition)対応、低消費電力モードの対応のそれぞれを示す情報である。例えば、制御部240は、シンク機器が低消費電力モードに対応しているか否かに応じて、通信システム100のシステム全体の安定度をさらに向上させるストリームの伝送制御(例えば、データ伝送速度制御)方法を選ぶことができる。
例えば、制御部240は、情報処理装置300との情報のやりとりの中に、情報処理装置200がモバイル機器であるかどうかの情報を入れるものとする。例えば、情報処理装置200に関するCapability情報に、情報処理装置200がモバイル機器であるかどうかの情報を含めることができる。また、情報処理装置300は、情報処理装置200がモバイル機器であることを把握すると、他に接続した情報処理装置との関連に基づいて、情報処理装置200を動作させる必要がないと判断することができる。このように、情報処理装置200を動作させる必要がないと判断された場合には、情報処理装置200は、情報処理装置300から送信停止コマンドを受信する。そして、制御部240は、その送信停止コマンドを把握すると、画像・音声信号生成部250と、画像・音声圧縮部260と、ストリーム送信部270とのそれぞれの機能の電源を一定時間ダウンさせることができる。また、制御部240は、無線通信部220についても間欠受信(情報処理装置300からコマンドを受信できる程度に定期的に起き上がり、他は電源をダウンさせるモード)に移行することができる。
画像・音声信号生成部250は、制御部240の制御に基づいて、出力対象となるデータ(画像データ、音声データ)を生成するものであり、生成されたデータを画像・音声圧縮部260に出力する。例えば、画像・音声信号生成部250は、撮像部(図示せず)および音声取得部(図示せず)を備える。この撮像部(例えば、レンズ、撮像素子、信号処理回路)は、被写体を撮像して画像(画像データ)を生成するものである。また、音声取得部(例えば、マイク)は、その画像データの生成時における周囲の音声を取得するものである。このように生成されたデータは、他の情報処理装置(例えば、情報処理装置300)への送信対象となる。
画像・音声圧縮部260は、制御部240の制御に基づいて、画像・音声信号生成部250により生成されたデータ(画像データおよび音声データ)を圧縮(エンコード)するものである。そして、画像・音声圧縮部260は、その圧縮されたデータ(画像データおよび音声データ)をストリーム送信部270に出力する。この場合に、制御部240は、ソース機器またはシンク機器がモバイル機器であるか否かに基づいて、画像・音声圧縮部260にデータの圧縮および非圧縮を行わせるか否かを判断するようにしてもよい。すなわち、制御部240は、ソース機器またはシンク機器がモバイル機器であるか否かに基づいて、Transcodeせずに圧縮データのまま送信するか否かを判断するようにしてもよい。例えば、画像・音声圧縮部260は、ソース機器がモバイル機器でない場合には、画像・音声信号生成部250により生成されたデータを圧縮せずに出力することができる。なお、画像・音声圧縮部260は、ソフトウェアによるエンコードの実行により実現するようにしてもよく、ハードウエアによるエンコードの実行により実現するようにしてもよい。また、画像・音声圧縮部260は、上述したように、コーデックとして機能することを想定しているが、非圧縮の画像または音声を扱えるものとする。さらに、画像・音声圧縮部260は、スケーラブル・コーデックとしても機能することができる。ここで、スケーラブル・コーデックは、例えば、受信側の情報処理装置(シンク機器)の解像度やネットワーク環境等に応じて、自在に適応することができるコーデックを意味する。
ストリーム送信部270は、制御部240の制御に基づいて、画像・音声圧縮部260により圧縮されたデータ(画像データおよび音声データ)をストリームとして無線通信部220を経由してアンテナ210から送信する送信処理を行うものである。
なお、情報処理装置200は、上述した各部以外にも、表示部、音声出力部、操作受付部等を備えることができるが、これらについては、図2での図示を省略する。また、情報処理装置200が、送信対象となる画像データおよび音声データを生成する例を示すが、情報処理装置200は、送信対象となる画像データおよび音声データを外部装置から取得するようにしてもよい。例えば、情報処理装置200は、マイクロフォン付きのWebカメラから、送信対象となる画像データおよび音声データを取得するようにしてもよい。また、情報処理装置200は、情報処理装置200の内部、外部にかかわらず、記憶装置(例えば、ハードディスク)に保存されているコンテンツ(例えば、画像データおよび音声データからなるコンテンツ)を送信対象とするようにしてもよい。この場合に、その記憶装置に保存されているコンテンツが圧縮済のコンテンツである場合も想定される。この場合に、その圧縮済のコンテンツが、通信システム100で採用されている規格で定義されたエンコード方式で圧縮されている場合には、その圧縮済のコンテンツを復号(デコード)せずにそのまま送信するようにしてもよい。
情報処理装置200の表示部(図示せず)は、例えば、画像・音声信号生成部250により生成された画像を表示する表示部である。なお、表示部として、各種の表示パネルを用いることができる。例えば、有機EL(Electro Luminescence)、クリスタルLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ(Crystal LED Display)、LCD(Liquid Crystal Display)を用いることができる。
情報処理装置200の音声出力部(図示せず)は、例えば、画像・音声信号生成部250により生成された音声を出力する音声出力部(例えば、スピーカ)である。なお、画像については、送信機器および受信機器の双方から出力することもできるが、音声については何れか一方のみから出力することが好ましい。
情報処理装置200の操作受付部(図示せず)は、ユーザにより行われた操作入力を受け付ける操作受付部であり、例えば、キーボード、マウス、ゲームパッド、タッチパネル、カメラ、マイクである。なお、操作受付部および表示部については、使用者がその指を表示面に接触または近接することにより操作入力を行うことが可能なタッチパネルを用いて一体で構成することができる。
[情報処理装置(シンク機器)の構成例]
図3は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置300の機能構成例を示すブロック図である。
情報処理装置300は、アンテナ310と、無線通信部320と、ストリーム受信部330と、画像・音声展開部340と、画像・音声出力部350と、ユーザ情報取得部360と、制御部370と、制御信号送信部380と、管理情報保持部390とを備える。
無線通信部320は、制御部370の制御に基づいて、無線通信を利用して、他の情報処理装置(例えば、情報処理装置200)との間で各情報(例えば、画像データおよび音声データ)の送受信をアンテナ310を介して行うものである。例えば、画像データの受信処理が行われる場合には、アンテナ310により受信された画像データが、無線通信部320、ストリーム受信部330を経由して画像・音声展開部340により展開(復号)される。そして、その展開された画像データが画像・音声出力部350に供給され、その展開された画像データに応じた画像が画像・音声出力部350から出力される。すなわち、その展開された画像データに応じた画像が表示部351に表示される。
また、無線通信部320は、複数の周波数チャネルを利用して、他の情報処理装置(例えば、情報処理装置200)との間で各情報の送受信を行うことが可能であるものとする。本技術の第1の実施の形態では、無線通信部320が、2.4GHz、5GHz、60GHzの3種類の周波数チャネルを送受信可能な機能を備える例を示す。すなわち、無線通信部320は、第1の周波数帯を用いる通信と、第1の周波数帯よりも高速なデータ伝送速度の第2の周波数帯を用いる通信とを行うことが可能である。また、制御部370は、各ソース機器との無線通信に、複数の周波数チャネルのうちのどの周波数チャネルを使用させるかを制御する。
なお、情報処理装置200および情報処理装置300間のリンクと、情報処理装置400および情報処理装置300間のリンクとは同一の周波数チャネルとするようにしてもよく、異なる周波数チャネルとするようにしてもよい。
また、本技術の第1の実施の形態では、無線通信部320が、2.4GHz、5GHz、60GHzの3種類の周波数チャネルを送受信可能な機能を備える例を示すが、これに限定されない。例えば、無線通信部320が、他の周波数チャネルや、2または4以上の周波数チャネルを送受信可能な機能を備えるようにしてもよい。
ストリーム受信部330は、制御部370の制御に基づいて、無線通信部320により受信された各情報のうちから、各ソース機器とのやりとりの情報およびストリーム(例えば、画像ストリーム、音声ストリーム)を受信するものである。そして、ストリーム受信部330は、受信したコマンド情報を制御部370に出力し、受信したストリームを画像・音声展開部340および制御部370に出力する。
ここで、各ソース機器とのやりとりの情報は、ソース機器(例えば、情報処理装置200)から送信される情報であり、例えば、情報処理装置300のシステム性能情報の取得要求を含む。このシステム性能情報は、例えば、使用可能な周波数チャネル、解像度、TCP、UDPや、暗号化方法の対応、SD/HD対応、低消費電力モードの対応のそれぞれを示す情報である。
また、ストリーム受信部330は、無線通信を利用してシンク機器との間でデータの送受信が行われている際における電波伝搬状況(リンク電波伝搬状況)を測定する機能を備える。そして、ストリーム受信部330は、その測定結果(電波伝搬測定情報)を制御部370に出力する。なお、電波伝搬測定情報については、図4を参照して詳細に説明する。
画像・音声展開部340は、制御部370の制御に基づいて、他の情報処理装置(例えば、情報処理装置200)から送信されたストリーム(画像データおよび音声データ)を展開(デコード)するものである。そして、画像・音声展開部340は、その展開されたデータ(画像データおよび音声データ)を画像・音声出力部350に出力する。なお、画像・音声展開部340は、ソフトウェアによるデコードの実行により実現するようにしてもよく、ハードウエアによるデコードの実行により実現するようにしてもよい。また、画像・音声展開部340は、コーデックとして機能することを想定しているが、非圧縮の画像または音声を扱えるものとする。また、画像・音声展開部340は、スケーラブル・コーデックとしても機能することができる。
画像・音声出力部350は、表示部351および音声出力部352を備える。
表示部351は、画像・音声展開部340により展開された画像データに基づく各画像(例えば、図1に示す画像11、12)を表示する表示部である。なお、表示部351として、例えば、有機ELパネル、クリスタルLEDディスプレイ、LCDパネル等の表示パネルを用いることができる。なお、表示部351として、使用者がその指を表示面に接触または近接することにより操作入力を行うことが可能なタッチパネルを用いるようにしてもよい。
音声出力部352は、画像・音声展開部340により展開された音声データに基づく各種音声(表示部351に表示された画像に関する音声等)を出力する音声出力部(例えば、スピーカ)である。ここで、音声の出力方法としては、例えば、中央チャネル(メイン画像)に割り当てられたソース機器の音声のみをスピーカから再生して周辺チャネル(サブ画像)に割り当てられたソース機器の音声を再生しない方法を用いることができる。また、他の音声の出力方法として、例えば、中央チャネルに割り当てられたソース機器の音声の音量をメインにして、周辺チャネルに割り当てられたソース機器の音声の音量を下げて再生する方法を用いることができる。なお、これら以外の音声の出力方法を用いるようにしてもよい。
ユーザ情報取得部360は、ユーザに関する情報(ユーザ情報)を取得するものであり、その取得されたユーザ情報を制御部370に出力する。例えば、ユーザ情報取得部360は、ユーザが表示方法を直接設定することができる操作受付部(キーボード、マウス、リモコン、ゲームパッド、タッチパネル)からの入力を受け付けることによりユーザ情報を取得することができる。なお、操作受付部は、例えば、表示部351に表示される画像における任意の領域を指定するための操作部材である。また、例えば、ユーザ情報取得部360は、カメラ、マイク、各種センサ(例えば、ジャイロセンサ、人体を感知するセンサ)等のようにユーザの意図を把握することができるデバイスからの入力を受け付けることによりユーザ情報を取得することができる。
例えば、ユーザ情報取得部360は、無線通信を利用して他の情報処理装置(例えば、情報処理装置200)から受信したストリームに基づく情報が画像・音声出力部350から出力されている際におけるユーザ動作により生じるユーザ情報を取得する。このユーザ情報は、例えば、表示部351に表示されている画像に関するユーザ動作により生じるユーザ情報である。例えば、ユーザ情報は、表示部351に表示されている画像に関するユーザ操作に基づいて生成される情報である。
例えば、ユーザ情報取得部360は、撮像部361(図1に示す)により生成された画像データを取得してユーザ情報を生成することができる。また、例えば、ユーザ情報取得部360は、外部装置(例えば、各センサ、ウェアラブルデバイス)により取得される情報(例えば、位置情報、識別情報)を取得してユーザ情報を生成するようにしてもよい。
制御部370は、ストリーム受信部330により取得された各情報を管理情報保持部390に保持させ、管理情報保持部390に保持されている管理情報に基づいて各ソース機器を管理するものである。また、制御部370は、複数のソース機器から送信されるストリームをシステム全体で安定度が向上するようにストリームの伝送制御を行う。
例えば、制御部370は、ユーザ情報取得部360により取得されたユーザ情報と、管理情報保持部390に保持されている管理情報とに基づいてストリームの伝送制御を行う。例えば、データ伝送速度制御、スケーラビリティ伝送レート制御、マルチ受信ダイバーシティの設定制御、コンテンツプロテクションの設定制御を行う。具体的には、制御部370は、管理情報保持部390に保持されている管理情報に基づいて、ストリームの伝送制御を行うための制御信号をソース機器毎に生成し、この生成された制御信号を制御信号送信部380に出力する。例えば、制御部370は、ユーザ情報および管理情報に基づいて、表示部351に表示される画像の解像度を変更し、この解像度と同等の送信レートを各ソース機器に要求するための制御信号を生成する。また、例えば、制御部370は、ユーザ情報および管理情報に基づいて、表示部351における画像の表示領域を変更するための制御信号を生成する。また、例えば、制御部370は、ユーザ情報および管理情報に基づいて、表示部351における画像のサイズを変更するための制御信号を生成する。
また、制御部370は、ユーザ情報および管理情報に基づいて、使用する周波数チャネルと解像度を設定するための制御を行う。例えば、制御部370は、無線通信部320が備える複数の周波数チャネルについて、使用する周波数チャネルをソース機器毎に設定する。また、制御部370は、周波数チャネル毎に、消費電力モードが異なる場合には、それぞれのモードを把握し、モバイル機器の消費電力をケアした周波数チャネルを設定することができるようにする。すなわち、制御部370は、第1の周波数帯に関する第1の消費電力モードと、第1の周波数帯よりも高速なデータ伝送速度の第2の周波数帯に関する第2の消費電力モードを別々に設定することができる。
制御信号送信部380は、制御部370から出力された制御信号を無線通信部320、アンテナ310を介して、他の情報処理装置に送信する送信処理を行うものである。
管理情報保持部390は、無線通信を利用して情報処理装置300に接続される各ソース機器を管理するための情報(管理情報)を保持するテーブルである。なお、管理情報保持部390の保持内容については、図4を参照して詳細に説明する。
[管理情報保持部の保持内容例]
図4は、本技術の第1の実施の形態における管理情報保持部390の保持内容の一例を模式的に示す図である。
管理情報保持部390は、無線通信を利用して情報処理装置300に接続される各ソース機器を管理するための情報(管理情報)を保持するテーブルである。例えば、管理情報保持部390には、端末識別情報391と、周波数チャネル392と、電波伝搬測定情報393と、機器情報394と、帯域使用レベル395と、表示形態396と、スタンバイ/ウェークアップ397と、マルチ受信ダイバーシティ対応398と、基本サービス105と、コンカレントの有無106とが関連付けて保持される。
端末識別情報391には、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されるソース機器を識別するための識別情報が格納される。
周波数チャネル392には、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されるソース機器が実際に使用している周波数チャネルが格納される。
電波伝搬測定情報393には、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されるソース機器に関する電波伝搬測定情報が格納される。この電波伝搬測定情報は、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されるソース機器毎にストリーム受信部330により測定される。
電波伝搬測定情報393として、例えば、PER(Packet Error Rate)、BER(Bit Error Rate)、パケットの再送回数、スループットが格納される。また、電波伝搬測定情報393として、例えば、フレーム落ち、SIR(Signal to Interference Ratio)、RSSI(Received Signal Strength Indicator)が格納される。ここで、SIRの代わりにSINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)を用いてもよい。なお、図4に示す電波伝搬測定情報393は、一例であり、これらのうちの少なくとも1つを格納するようにしてもよく、他の電波伝搬測定情報をストリーム受信部330が測定して格納するようにしてもよい。また、ソース機器により測定された電波伝搬測定情報を取得して格納するようにしてもよい。さらに、受信側が受け取るパケット遅延を判断し、このパケット遅延に関する情報を電波伝搬測定情報として用いるようにしてもよい。このパケット遅延は、例えば、エラー発生時に、レイヤ2での再送処理によって受信側への伝送に遅延が発生されるため、電波伝搬に関する1つの指標となる。さらに、パケット遅延は、例えば、複数の装置で無線帯域を共有している無線システムでは、どこかのリンク特性が劣化しているかを示す指標となる。
機器情報394には、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されるソース機器の種別(ソース機器の属性)が格納される。例えば、ソース機器の種別として、モバイル機器、または、据え置き機器の何れかが格納される。なお、ソース機器の種別として、電源を挿しながら使用する機器、または、それ以外の機器の何れかを格納するようにしてもよい。また、ソース機器の種別として、バッテリ駆動の機器、または、それ以外の機器の何れかを格納するようにしてもよい。
帯域使用レベル395には、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されるソース機器による帯域の使用レベルが格納される。帯域使用レベルとしては、例えば、解像度やスループットを用いることができる。また、例えば、帯域使用レベルには、使用中のスループットを格納するようにしてもよく、予め決められたテーブルを用意し、そのテーブルのどの範囲に相当するかを示す番号を格納して管理するようにしてもよい。
表示形態396には、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されるソース機器から送信されるストリームに基づくデータの表示形態(出力形態)が格納される。例えば、ソース機器から送信されるストリームに基づく画像データの表示部351における表示形態(メイン画像(中央チャネル)、サブ画像(周辺チャネル))が格納される。また、例えば、ソース機器から送信されるストリームに基づく音声データの音声出力部352からの出力形態(メイン音声、サブ音声)が格納される。なお、表示形態によって、サブ画像(周辺チャネル)を表示しないという形式であってもよい。
スタンバイ/ウェークアップ397には、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されるソース機器のモード(スタンバイモード、ウェークアップモード)が格納される。
マルチ受信ダイバーシティ対応398には、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されるソース機器がマルチ受信ダイバーシティに対応しているか否かを示す情報が格納される。なお、マルチ受信ダイバーシティについては、本技術の第3の実施の形態で詳細に説明する。
基本サービス105には、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されるソース機器が対応しているサービスが格納される。このサービスとして、例えば、画像の送受信が可能(ソース機器、シンク機器の双方になることが可能)、画像の送信のみが可能(ソース機器になることが可能)、画像の受信のみが可能(シンク機器になることが可能)の何れかが格納される。
コンカレントの有無106には、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されるソース機器が無線LAN機能としてコンカレント機能(時分割コンカレント機能または同時利用コンカレント機能)を備えるか否かが格納される。このコンカレント機能を備えるソース機器は、アクセスポイントおよびシンク機器の切断切替を行わなくても、アクセスポイントおよびシンク機器の双方への時分割または同時接続が可能である。
このように、管理情報保持部390に保持される管理情報は、他の情報処理装置を識別するための識別情報(端末識別情報391)と、他の情報処理装置に関するCapability情報とを紐付けて管理する情報である。また、その管理情報は、他の情報処理装置に関するCapability情報として、他の情報処理装置との通信に関する電波伝播測定に関する情報(電波伝搬測定情報393)と、消費電力に関する情報(スタンバイ/ウェークアップ397)とを少なくとも含む。また、管理情報保持部390に保持される管理情報は、他の情報処理装置に関するCapability情報として、画像情報を表示するための表示形態に関する情報(表示形態396)を少なくとも含む。この表示形態に関する情報は、例えば、画像情報をメイン表示またはサブ表示することを示す情報である。
[画像の遷移例]
図5は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置300の表示部351に表示される画像の遷移例を示す図である。
図5のaには、画像11をメイン画像とし、画像12をサブ画像として、情報処理装置300の表示部351に画像11および画像12を表示する表示形態の一例を示す。
図5のbには、画像11をサブ画像とし、画像12をメイン画像として、情報処理装置300の表示部351に画像11および画像12を表示する表示形態の一例を示す。
例えば、情報処理装置200および情報処理装置400のそれぞれが、標準的な解像度のストリーム(画像データおよび音声データ)を情報処理装置300に送信する場合を想定する。この場合には、図1に示すように、情報処理装置200からの画像データに基づく画像11と、情報処理装置400からの画像データに基づく画像12とのそれぞれのサイズが同一となるように、情報処理装置300の表示部351に表示することができる。なお、この例では、与えられた解像度と表示領域とを同一と定義しているが、表示部351にスケーラ機能を追加し、画像11、画像12をリスケールして表示部351に表示するようにしてもよい。ただし、本技術の実施の形態では、説明を簡略化させるため、この機能を使用しない前提で説明を行う。
また、画像11および画像12のそれぞれの表示形態については、例えば、前回の通信時に設定された表示形態を保持しておき、この表示形態に応じて画像11および12を情報処理装置300の表示部351に表示するようにしてもよい。
また、情報処理装置300に接続された順序に基づいて、画像11および画像12のそれぞれの表示形式を決定するようにしてもよい。例えば、情報処理装置200が情報処理装置300に最初に接続され、この接続後に情報処理装置400が情報処理装置300に接続された場合を想定する。この場合には、画像11を中央チャネルとし、画像12を周辺チャネルとして、情報処理装置300の表示部351に画像11および画像12を表示する。すなわち、情報処理装置300への接続順序に基づいて、中央チャネル、周辺チャネルの順に表示するようにしてもよい。
また、図5のaに示すように、画像11を中央チャネルとし、画像12を周辺チャネルとして、表示部351に画像11および画像12が表示されている場合に、画像12を中央チャネルとするユーザ情報がユーザ情報取得部360により取得された場合を想定する。例えば、視聴者がリモコンやジェスチャー等のポインターを用いて画像12を中央チャネルとするための操作を行うことにより、画像12を中央チャネルとするユーザ情報がユーザ情報取得部360により取得される。この場合には、図5のbに示すように、画像12を中央チャネルとし、画像11を周辺チャネルとして、表示部351に画像11および画像12が表示される。また、表示部351の表示面における画像11および画像12の表示位置についても、ユーザ情報取得部360により取得されるユーザ情報(例えば、手動操作、視線)に基づいて決定される。
[通信例]
図6乃至図8は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。なお、図6乃至図8では、情報処理装置200および情報処理装置300間における通信処理例を示す。
また、図6乃至図8では、情報処理装置200を構成する各部のうち、画像・音声信号生成部250、画像・音声圧縮部260およびストリーム送信部270をデータ送信系201として示す。また、アンテナ210、無線通信部220、制御信号受信部230および制御部240を回線制御系202として示す。
また、図6乃至図8では、情報処理装置300を構成する各部のうち、アンテナ310、無線通信部320、ストリーム受信部330、制御部370および制御信号送信部380を回線制御系301として示す。また、画像・音声展開部340、画像・音声出力部350およびユーザ情報取得部360を入出力系302として示す。
また、図6乃至図8では、最初に、情報処理装置200からの画像データに基づく画像を、サブ画像として情報処理装置300の表示部351に表示させ、情報処理装置200において低消費電力モードを設定する例を示す。続いて、情報処理装置200からの画像データに基づく画像を、メイン画像として表示部351に表示させ、情報処理装置200において通常の消費電力モードを設定する例を示す。すなわち、図6乃至図8では、情報処理装置200および情報処理装置300の接続セットアップ例と、情報処理装置200における消費電力モードの遷移例とを示す。
最初に、情報処理装置300の電源がオンされたときには、情報処理装置300の表示形態(画像表示形態、音声出力形態)として前回の表示形態(情報処理装置300の電源のオフ時の表示形態)が設定される(501)。また、情報処理装置300の制御部370は、無線通信を利用して情報処理装置300に接続されている各ソース機器の管理情報を管理情報保持部390(図4に示す)に保持させる。また、情報処理装置300の制御部370は、図5に示すように、前回の表示形態に基づいて、情報処理装置200および情報処理装置400のそれぞれから送信された2つのストリームに対応する画像11、12を表示部351に表示させる。
続いて、ユーザによる表示形態の設定操作(変更操作)が行われた場合を想定する(502)。この場合には、その設定操作に係る制御信号がユーザ情報としてユーザ情報取得部360に取得され、そのユーザ情報が制御部370に出力される。そして、制御部370は、そのユーザ情報に基づいて、管理情報保持部390(図4に示す)における保持内容を変更する(503、504)。例えば、図5のbに示すように、情報処理装置200からの画像データに基づく画像11をサブ画像とするための設定操作(変更操作)が行われた場合を想定する。この場合には、制御部370は、管理情報保持部390における情報処理装置200の表示形態396(図4に示す)を「サブ」に変更する(503、504)。
また、情報処理装置200は、定期的または不定期(開始時のみも含む)に、モードテーブル要求(解像度/音質、低消費電力モード等の問い合わせ要求)を情報処理装置300に送信する(505、506)。このモードテーブル要求は、情報処理装置300において管理されている各情報(情報処理装置300に関する管理情報で、情報処理装置200との通信を行う上で使用する情報(例えば、情報処理装置200が表示可能な解像度情報等))の送信を要求するものである。
モードテーブル要求を受信すると(506)、情報処理装置300は、そのモードテーブル要求に応じたコマンド情報を送信する(507、508)。このコマンド情報は、情報処理装置300が、例えば、電波伝搬環境と表示形態を加味して情報処理装置200に設定要望するための、情報処理装置200に関する情報である。例えば、コマンド情報は、解像度/音質の表示形態情報(例えば、メイン画像、サブ画像)、低消費電力モードへの対応可否、メーカ名、マルチ受信ダイバーシティ機能の有無を含む情報である。また、例えば、コマンド情報は、解像度/音質、画像・音声コーデックの種類、3D機能の有無、コンテンツプロテクションの有無、ディスプレイ機器の表示サイズ、トポロジ情報、使用可能なプロトコル、これらのプロトコルの設定情報(ポート情報等)、接続インターフェース情報(コネクタタイプ等)、水平同期・垂直同期の位置、ソース機器の性能プライオリティ要求情報、低消費電力モードへの対応可否等のモード制御テーブル返答、無線での送信最大スループットまたは受信可能な最大スループット、CPU(Central Processing Unit)パワー、電池残量、電源供給情報を含む情報である。また、これらの各情報はCapability情報の一部に含まれる。ここで、情報処理装置200に関する解像度/音質の表示形態情報は、例えば、情報処理装置200からのデータの表示形態が、メインであるかサブであるかを示す情報である。また、情報処理装置300は、情報処理装置300の視点で、解像度/音質や低消費電力モードの設定に関する要望をパラメータとしてコマンド情報に含めて送信する。なお、情報処理装置300は、情報処理装置200に関する各情報以外に、全てのソース機器に関する各情報を、コマンド情報として送信するようにしてもよい。この場合、情報処理装置200が自装置向けの情報のみを選択して使用する。なお、Wi−Fi CERTIFIED Miracast準拠の装置の場合、RTSP Messageとして定義されるwfd−audio−codecs、wfd−video−formats、wfd−content−protection、wfd−displayedid、wfd−coupledsink、wfd−client−rtpports、wfd−I2C、wfd−uibcCapability、wfd−connectortype、wfd−standby−resume−Capability等に対応するが、本コマンドにおいて、送信するメッセージ内容には限定はないものとする。
コマンド情報を受信した場合には(508)、情報処理装置200の制御部240は、コマンド情報に基づいて、情報処理装置200からのデータの表示形態がメインであるかサブであるかを特定する。また、情報処理装置200の制御部240は、コマンド情報に基づいて、消費電力動作モードに対応する機能を情報処理装置300が備えるか否かを判断する。続いて、情報処理装置200の制御部240は、その特定された表示形態に設定する旨を示すモード設定情報を情報処理装置300に送信する(509、510)。ここでは、情報処理装置200からのデータの表示形態がサブであることが特定されたものとする。また、低消費電力モードに対応する機能を情報処理装置300が備えるものとする。そこで、情報処理装置200の制御部240は、その特定された表示形態(サブ)に設定する旨と、低消費電力モードを設定する旨とを通知するためのモード設定情報を情報処理装置300に送信する(509、510)。
なお、この例では、コマンド情報に基づいて、メイン画像であるかサブ画像であるかを特定して低消費電力モードを設定する例を示すが、メイン画像であるかサブ画像であるかを判断基準として使用せずに低消費電力モードを設定するようにしてもよい。例えば、低消費電力モードに移行可能な許可フラグのやりとりをソース機器およびシンク機器間で行うことにより、低消費電力モードを設定するようにしてもよい。
続いて、情報処理装置200の制御部240は、送信モードとしてサブモードを設定する(511)。これにより、データ送信系201では、サブ画像を表示するための解像度と、サブ音声を出力するための音質とが設定される(512)。また、回線制御系202では、低消費電力モードが設定される(513)。
ここで、このように、低消費電力モードを設定する場合には、シンク機器およびソース機器の双方がその機能を備える必要があるものとする。また、例えば、モバイル機器(例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末)は、バッテリ駆動により動作を行うことが多い。このため、自装置からのデータの表示形態がメインでない場合(サブである場合)には、自装置のバッテリ消費を極力低減させることが好ましい。そこで、シンク機器における表示形態がサブに設定されているソース機器については、低消費電力モードを設定することが好ましい。さらに、設定処理(512)において、メイン画像に割り当てられたソース機器の音声のみをスピーカから再生してサブ画像に割り当てられたソース機器の音声を再生しない設定をするようにしてもよい。また、メイン画像に割り当てられたソース機器の音声の音量をメインとし、サブ画像に割り当てられたソース機器の音声の音量を下げて再生する設定をするようにしてもよい。
このように、情報処理装置300の制御部370は、表示形態がサブ画像(サブ表示)として設定されていた場合に、情報処理装置200に低消費電力モードを設定するための制御を行う。すなわち、情報処理装置300の制御部370は、ストリームに基づいて画像情報を出力する表示部351の表示形態に基づいて情報処理装置200における消費電力モードを設定する制御を行う。
このように、低消費電力モードが設定された場合には(513)、情報処理装置200の制御部240は、間欠送信を開始する(514乃至522)。
具体的には、情報処理装置200は、一定時間だけ送信処理を停止させ、各部をスリープさせる(514)。続いて、一定時間経過すると(514)、情報処理装置200は、
送信処理を行うため、情報処理装置200の各部をウェークアップ(WakeUp)させ、情報処理装置300へ送信処理を行う(515乃至520)。
例えば、情報処理装置200の制御部240は、情報処理装置300において何らかの変更(例えば、表示形態の変更)があるか否かを確認するための問合せメッセージを情報処理装置300に送信する(515、516)。
問合せメッセージを受信すると(516)、情報処理装置300の制御部370は、何らかの変更(例えば、表示形態の変更)があるか否かを通知するための応答メッセージを情報処理装置200に送信する(517、518)。ここでは、情報処理装置300において変更(例えば、表示形態の変更)がないものとする。このため、情報処理装置300の制御部370は、変更(例えば、表示形態の変更)がない旨を通知するための応答メッセージを情報処理装置200に送信する(517、518)。
このように、変更(例えば、表示形態の変更)がない旨の応答メッセージを受信した場合には(518)、情報処理装置200において設定の変更を行う必要がない。このため、情報処理装置200の制御部240は、サブ画像およびサブ音声を出力するためのストリームを情報処理装置300に送信する(519、520)。このように、ストリームを受信すると(520)、情報処理装置300は、受信したストリームに基づく画像および音声を出力させる(521)。例えば、図5のbに示すように、情報処理装置200からのストリームに基づく画像11がサブ画像として表示部351に表示される。
また、送信処理が終了すると(519)、情報処理装置200は、一定時間だけ送信処理を停止させ、各部をスリープさせる(522)。また、情報処理装置300からの変更要求があるまでの間、間欠送信が継続して行われる。
ここで、間欠送信では、情報処理装置200からストリームが送信されない期間が発生する。このため、情報処理装置300は、最後に情報処理装置200から受信したストリームに対応する画像を補間して表示するような表示処理を行うことが好ましい。しかしながら、情報処理装置300が補間処理機能を備えていないことも想定される。この場合には、スリープ期間中に、情報処理装置200からの画像を表示部351に表示させておくことができない。このため、情報処理装置300が補間処理機能を備えていない場合には、情報処理装置200からの画像データの送信を継続して行うようにしてもよい。例えば、情報処理装置200からの送信対象となるストリームのうち、送信停止時における最後の画像データを送信バッファに保持させる。そして、スリープ期間中には、情報処理装置200の画像処理を停止させるが、無線リンクについては送信処理を継続して行い、その送信バッファに保持されている画像データの送信を継続して行うようにする。
また、スリープ期間中には、情報処理装置400から送信されたストリームに対応する画像のみを表示部351に表示するようにしてもよい。例えば、情報処理装置400から送信されたストリームに対応する画像を表示部351の全面に表示することができる。
次に、ユーザによる表示形態の設定操作(変更操作)が行われた場合の例を示す。
ユーザによる表示形態の設定操作(変更操作)が行われた場合には(531)、上述したように、制御部370は、その設定操作に係るユーザ情報に基づいて、管理情報保持部390(図4に示す)における保持内容を変更する(532、533)。例えば、図5のaに示すように、情報処理装置200からの画像データに基づく画像11をメイン画像とするための設定操作(変更操作)が行われた場合を想定する。この場合には、制御部370は、管理情報保持部390における情報処理装置200の表示形態396(図4に示す)を「メイン」に変更する(532、533)。
ここで、上述したように、情報処理装置200において低消費電力モードが設定されている場合には、情報処理装置200がスリープとなっていることが想定される。このように、情報処理装置200がスリープとなっている場合には、ユーザによる表示形態の設定操作(変更操作)が行われた旨を情報処理装置200に通知することができない。
そこで、ユーザによる表示形態の設定操作(変更操作)が行われ(531)、管理情報保持部390(図4に示す)における保持内容が変更された場合には(532、533)、情報処理装置300の制御部370は、変更トリガを設定する(534)。この変更トリガは、情報処理装置200から問合せメッセージを受信した場合に、ユーザによる表示形態の設定操作(変更操作)が行われた旨を情報処理装置200に通知するためのトリガである。この変更トリガにより、情報処理装置200がStandbyモードになっている状態を解除させ、ユーザによる表示形態の設定操作(変更操作)が行われた旨を情報処理装置200に通知する。
ここで、情報処理装置200の各部がウェークアップされ、情報処理装置300へ送信処理が開始された場合を想定する。この場合には、情報処理装置300の制御部370は、Standby解除メッセージを情報処理装置200に送信する(535、536)。
Standby解除メッセージを受信すると(536)、情報処理装置200の制御部240は、応答メッセージを情報処理装置300に送信する(537、538)。
このように、シンク機器からのStandbyモード解除要求により(535乃至538)、情報処理装置200において設定の状況を問い合わせる必要がある。このため、情報処理装置200の制御部240は、モードテーブル要求を情報処理装置300に送信する(539、540)。このモードテーブル要求は、上述したように、情報処理装置300において管理されている各情報(情報処理装置200に関する管理情報)の送信を要求するものである。なお、上述した各処理(535乃至538)において、変更(例えば、表示形態の変更)がある旨のやりとり(例えば、各処理(515乃至518)における問合せメッセージに対する応答メッセージ)をするようにしてもよい。
モードテーブル要求を受信すると(540)、情報処理装置300は、そのモードテーブル要求に応じたコマンド情報を送信する(541、542)。ここで、情報処理装置300から情報処理装置200にコマンド情報が既に送信されている場合には、情報処理装置200は、そのコマンド情報に含まれる情報については既に取得していることになる。このため、ここでは、情報処理装置300は、そのモードテーブル要求に応じたコマンド情報として、差分情報のみを送信するようにしてもよい(541、542)。この差分情報は、変更に係る情報であり、例えば、情報処理装置200に関する解像度/音質の表示形態情報である。
コマンド情報を受信した場合には(542)、情報処理装置200の制御部240は、コマンド情報に基づいて、情報処理装置200からのデータの表示形態がメインであるかサブであるかを特定する。続いて、情報処理装置200の制御部240は、その特定された表示形態に設定する旨を示すモード設定情報を情報処理装置300に送信する(543、544)。ここでは、情報処理装置200からのデータの表示形態がメインであることが特定されたものとする。そこで、情報処理装置200の制御部240は、その特定された表示形態(メイン)に設定する旨と、通常の消費電力モードを設定する旨とを通知するためのモード設定情報を情報処理装置300に送信する(543、544)。なお、各処理(539乃至544)は、Wi−Fi CERTIFIED Miracast準拠の装置の場合、Capability Re−negotiationで行うようにしてもよい。Capability Re−negotiationの場合、処理(534)で表示形態に変化がない設定値に関しては再度ネゴシエーションする必要はない。例えば、wfd−displayedid、wfd−client−rtpports、wfd−I2C、wfd−connectortype等が挙げられる。
続いて、情報処理装置200の制御部240は、送信モードとしてメインモードを設定する(545)。これにより、データ送信系201では、メイン画像を表示するための解像度と、メイン音声を出力するための音質とが設定される(546)。また、回線制御系202では、通常の消費電力モードが設定される(547)。
このように、通常の消費電力モードが設定された場合には(547)、情報処理装置200の制御部240は、通常の送信処理を開始する(548、549)。すなわち、情報処理装置200は、メイン画像およびメイン音声を出力するためのストリームを情報処理装置300に送信する(548、549)。このように、ストリームを受信すると(549)、情報処理装置300は、受信したストリームに基づく画像および音声を出力させる(550)。例えば、図5のaに示すように、情報処理装置200からのストリームに基づく画像11がメイン画像として表示部351に表示される。
なお、この例では、情報処理装置300の電源がオンされた場合において、表示部351の表示形態として、前回の表示形態(情報処理装置300の電源のオフ時の表示形態)を設定する例を示した。ただし、情報処理装置300の電源がオンされた場合には、他の表示形態を設定するようにしてもよい。例えば、情報処理装置300の電源がオンされた場合には、デフォルトの表示形態を常に設定するようにしてもよい。または、情報処理装置300に接続された順序に基づいて、表示形態を決定するようにしてもよい。
なお、図6乃至図8では、情報処理装置200が、情報処理装置300の設定情報を問い合わせて、受信したパラメータ情報を元に、送信パラメータを設定する例を示した。ただし、情報処理装置200が設定したいパラメータを情報処理装置300へ設定依頼し、情報処理装置300が問題ない旨の応答を受信した時点で設定するようにしてもよい。
ここで、管理情報保持部390に保持される管理情報について、例えば、管理情報の交換は、Wi−Fi CERTIFIED Miracastで用意されているコマンドを用いることもできる。この場合、Wi−Fi Display仕様で定められるCapability negotiationまたはCapability re−negotiationで行うことができる。ここで、Capability negotiationまたはCapability re−negotiationとして、例えば、RFC5939やWi−Fi CERTIFIED Miracast仕様が挙げられる。ただし、Capability negotiationまたはCapability re−negotiationは、これらに限定されるものではなく、装置性能情報のやりとりと定義する。このWi−Fi CERTIFIED Miracast仕様コマンドを用いたやりとりの通信例を図9に示す。
[Wi−Fi CERTIFIED Miracast仕様コマンドを用いたやりとりの通信例]
図9は、本技術の第1の実施の形態におけるソース機器およびシンク機器間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。図9では、RTSPプロトコルを用いたやりとりの通信例を示す。なお、ソース機器420は、情報処理装置200、400に対応し、シンク機器430は、情報処理装置300に対応する。
最初に、図9を参照して説明する。例えば、図9の点線の矩形410内に示すように、ソース機器からシンク機器に送信される「RTSP M3 Request」(RTSP GET_PARAMETER Request)メッセージと、これに応答してシンク機器からソース機器に送信される「RTSP M3 Response」(RTSP GET_PARAMETER Response)メッセージとを用いることができる。この交換処理は、例えば、図6に示す処理(505乃至508)、図8に示す処理(539乃至542)に対応する。一方、ソース機器からシンク機器に適宜送信するようにしてもよい。例えば、「RTSP M3 Request」(RTSP GET_PARAMETER Request)メッセージと、「RTSP M3 Response」(RTSP GET_PARAMETER Response)メッセージとのやりとりを省略し、ソース機器からシンク機器に送信されるメッセージに管理情報を含めて、ソース機器からシンク機器に管理情報を送信し、シンク機器が情報を選択して管理情報保持部390に保持するようにしてもよい。例えば、コンテンツプロテクション設定を行う場合、M3 Response後にリンクプロテクションセットアップを行う。このため、M4以上のメッセージのみを行うことで、一度設定されたリンクの秘話性を確保したまま、通信を行えることが望まれることもある。
このように、無線通信部320は、Capability情報の交換を、Wi−Fi Display仕様に定められるCapability negotiationまたはCapability re−negotiationで行うことができる。また、Capability情報は、例えば、Capability negotiationまたはCapability re−negotiationにおけるRTSP M3 Messageにおいて交換される。
このように、例えば、情報処理装置300の無線通信部320は、情報処理装置300に関するCapability情報と、情報処理装置200に関するCapability情報とを交換するための通信をソース機器との間で行う。また、情報処理装置200の無線通信部220は、情報処理装置200に関するCapability情報と、情報処理装置300に関するCapability情報とを交換するための通信を情報処理装置300との間で行う。これらの場合に、無線通信部220、320は、Capability情報の交換をCapability negotiationまたはCapability re−negotiationで行うことができる。
また、情報処理装置300の制御部370は、情報処理装置200に関するCapability情報と、情報処理装置200との通信に関する電波伝搬測定情報と、情報処理装置300の使われ方とに基づいて情報処理装置200とのストリームの伝送制御(例えば、データ伝送速度制御、スケーラビリティ伝送レート制御、マルチ受信ダイバーシティの設定制御、コンテンツプロテクションの設定制御)を行う。また、本技術の実施の形態とストリーム伝送の方法は異なるが、情報処理装置200の制御部240は、情報処理装置200に関するCapability情報と、情報処理装置300とのストリームの通信に関する電波伝搬測定情報とに基づく情報処理装置300からの制御に基づいて情報処理装置300とのストリームの伝送制御(例えば、データ伝送速度制御、スケーラビリティ伝送レート制御、マルチ受信ダイバーシティの設定制御、コンテンツプロテクションの設定制御)を行うこともできる。
また、情報処理装置300の制御部370は、情報処理装置200に関するCapability情報(例えば、モバイル機器であるか否かを示す情報)に基づいて情報処理装置200における消費電力モードを設定する制御を行う。この場合に、制御部370は、情報処理装置200に関するCapability情報と、情報処理装置200を管理するための管理情報とに基づいて情報処理装置200に低消費電力モードを設定する制御を行うことができる。また、情報処理装置200の制御部240は、情報処理装置200に関するCapability情報に基づく情報処理装置300からの制御に基づいて消費電力モードを設定する。なお、本技術の実施の形態ではソース機器を2台にしたトポロジでの一例を説明したが、本技術は本技術の実施の形態に限定されない。例えば、2台以上であれば、台数分のデータ伝送速度制御を行う必要があり、状態遷移が多いため、制御が難しくなるが、有益である。2台以上のソース機器が接続するトポロジでも対応することができる。
<2.第2の実施の形態>
本技術の第1の実施の形態では、1つ以上のソース機器から1つのシンク機器に画像伝送を行う例を示した。ここで、1つ以上のソース機器から複数のシンク機器に画像伝送を行うことも可能である。
そこで、本技術の第2の実施の形態では、1つ以上のソース機器から複数のシンク機器に画像伝送を行う例について説明する。特に、マルチソース環境下でマルチシンクトポロジを設定する設定方法について説明する。
最初に、1つの無線通信部を備える第1のシンク機器と、1つの無線通信部を備える第2のシンク機器と、複数のソース機器間の通信例について説明する。
[通信システムの構成例]
図10および図11は、本技術の第2の実施の形態における通信システム640のシステム構成例を示すブロック図である。図10および図11では、複数のシンク機器(情報処理装置650、情報処理装置660)と、複数のソース機器(情報処理装置670、情報処理装置680)との間で通信を行う場合の例を示す。
通信システム640は、情報処理装置650と、情報処理装置660と、情報処理装置670と、情報処理装置680を備える。なお、通信システム640は、図1に示す通信システム100に対応するものである。例えば、情報処理装置650、情報処理装置660は、シンク機器である情報処理装置300に対応し、情報処理装置680は、ソース機器である情報処理装置200に対応し、情報処理装置670は、ソース機器である情報処理装置400に対応する。このため、以下では、通信システム100と共通する部分についての説明の一部を省略する。
本技術の第2の実施の形態では、図5に示すように、メイン画像の表示面積がサブ画像よりも大きい場合を例にして説明する。この場合には、メイン画像はサブ画像よりも解像度が大きいため、メイン画像については高品位画像伝送を行い、サブ画像については標準画質画像伝送を行うことが望ましい。
また、本技術の第2の実施の形態では、2.4GHz、5GHz、60GHzの3種類の周波数チャネルのうちの複数の周波数チャネルを同時に利用することが可能なコンカレント・オペレーションが可能な情報処理装置を用いる例を示す。このコンカレント・オペレーションでは、同一周波数チャネル、または、複数(2つ以上)の異なる周波数チャネルにおいて、複数の機器との間で切り替えながら接続処理を行うことができる。また、同一周波数チャネル、または、異なる複数の周波数チャネルにおいて、複数のMAC(Media Access Control)層を備え、同時接続するようにしてもよい。
例えば、メイン画像を高品位画像伝送するためには、高速なデータ伝送レートを行うことが可能な通信方式を選択する必要がある。そこで、本技術の第2の実施の形態では、メイン画像を高品位画像伝送する場合には、60GHzに代表される、IEEE802.11ad規格準拠の無線通信部を用いる。一方、サブ画像を標準画質画像伝送する場合には、2.4GHzまたは5GHzの無線通信部を用いる。例えば、複数の無線通信部(2.4GHzまたは5GHzの無線通信部、60GHzの無線通信部)を1つの機器が備えるようにしてもよく、1つの無線通信部が複数種類の通信方式(2.4GHzまたは5GHz、60GHz)を実現するようにしてもよい。
情報処理装置650は、無線通信部651を備える。無線通信部651は、1または複数種類の通信方式(例えば、2.4GHzまたは5GHz、60GHz)により無線通信を行うものとする。
また、情報処理装置660は、無線通信部661を備える。無線通信部661は、1または複数種類の通信方式(例えば、2.4GHzまたは5GHz、60GHz)により無線通信を行うものとする。
図10では、情報処理装置680が、情報処理装置650の無線通信部651に対してGO(グループオーナー)として動作する場合における各装置間の関係を点線の矢印682で模式的に示す。また、情報処理装置680が、情報処理装置660の無線通信部661に対してGOとして動作する場合における各装置間の関係を、実線の矢印681で模式的に示す。なお、グループオーナーは、Wi−Fi DirectのGOの動作に限らず、アクセスポイント機能の一部としても、NAN(Neighbor Awareness Network)Master機能の一部として機能してもよい。
また、情報処理装置670が、情報処理装置650の無線通信部651に対してP2Pクライアントとして動作する場合における各装置間の関係を、点線の矢印671で模式的に示す。
例えば、実線の矢印681、点線の矢印682に示すように、1つのソース機器(情報処理装置680)は、複数のシンク機器(情報処理装置650、660)に同一の画像データを同時に送信することができる。この場合には、情報処理装置680は、一方のシンク機器(例えば、情報処理装置650)に送信した画像データをコピーして、他方のシンク機器(例えば、情報処理装置660)に送信することができる。ただし、送信対象となる画像データは同一のものに限らない。例えば、複数のシンク機器(情報処理装置650、660)に異なる画像データを同時(または、別々)に送信するようにしてもよい。また、図11には、1つのソース機器(情報処理装置670)が、複数のシンク機器(情報処理装置650、660)に同一の画像データを同時または別々に送信する例を示す(実線の矢印672、点線の矢印673に示す)。
また、例えば、図10に示す例では、1つのソース機器(情報処理装置680)と、複数のシンク機器(情報処理装置650、660)とが1つのネットワークを構成する。また、図10に示す例では、1つのソース機器(情報処理装置670)と、1つのシンク機器(情報処理装置650)とが1つのネットワークを構成する。
また、例えば、図11に示す例では、1つのソース機器(情報処理装置670)と、複数のシンク機器(情報処理装置650、660)とが1つのネットワークを構成する。また、図11に示す例では、1つのソース機器(情報処理装置680)と、1つのシンク機器(情報処理装置650)とが1つのネットワークを構成する。これらのネットワークは、NAN(Neighbor Awareness Network)として把握することができる。また、これらのネットワークにおいてやりとりされる各情報については、他の情報処理装置(例えば、アクセスポイント)を経由してやりとりするようにしてもよい。また、上述したアクセスポイントが、1つのネットワークのグループオーナーを代用し、もう1つのネットワークの設定を構築するようにしてもよいものとする。
ここで、1つのソース機器(情報処理装置680)が、複数のシンク機器(情報処理装置650、660)に同一の画像データを同時に送信するトポロジ設定について説明する。
ここでは、図10および図11に示す情報処理装置650、660、670、680と同等の情報処理装置を例にして説明する。すなわち、ソース機器およびシンク機器の何れにも対応する情報処理装置の例を示す。この情報処理装置は、例えば、インフラストラクチャモード、または、ダイレクト通信モードで動作する。また、情報処理装置は、インフラストラクチャモードで動作する場合、アクセスポイントを介して他の情報処理装置と通信する。一方、情報処理装置は、ダイレクト通信モードで動作する場合、アクセスポイントを介さずに、周囲の情報処理装置とダイレクト通信を行う。
ダイレクト通信モードは、例えば、Wi−Fi Allianceで策定されたWi−Fiダイレクトとすることができる。このダイレクト通信モードでは、例えば、Device Discovery処理、Formation処理等により情報処理装置間の接続を確立した後に、通信が開始される。
ここで、Device Discovery処理は、周囲の情報処理装置を発見するための処理である。このDevice Discovery処理では、スキャン、応答待ち、および、検索のため、ビーコン、Probe Request、Probe Responseが通信される。
また、Formation処理は、無線通信による装置間の直接接続を確立し、情報処理装置のグループを形成するための処理である。このFormation処理は、何れの情報処理装置がGOになるかを決定する処理や認証処理(Provisioning)等を含む。
また、ダイレクト通信モードでは、情報処理装置間の接続が確立されてグループが形成された後に、Invitation処理により、そのグループに他の情報処理装置が加入する。このInvitation処理は、周囲の情報処理装置をグループへ加入させるための処理である。このInvitation処理では、情報処理装置間で設定のための情報の交換等が行われる。
また、情報処理装置間の接続が確立されてグループが形成された後に、Provision Discovery処理により、そのグループに他の情報処理装置が加入する。Provision Discovery処理は、形成されているグループへ加入するための処理である。
また、ダイレクト通信モードでは、情報処理装置は、例えば、グループオーナー(GO(Group Owner))、P2Pクライアント、または、P2P未設定(P2P Device)の何れかの状態になる。
例えば、GO(P2P GO)は、無線通信による装置間の直接接続により形成される情報処理装置のグループにおいて各情報処理装置(P2Pクライアント)との間で直接接続を確立する。また、GOは、例えば、ビーコンの発信、グループに参加する情報処理装置の認証、グループに参加する情報処理装置への接続設定情報(Credential)の提供等を行う。すなわち、GOは、そのグループにおいてアクセスポイントのような役割を担う。また、例えば、P2Pクライアントは、無線通信による装置間の直接接続により形成される情報処理装置のグループにおいて、GOとの間で直接接続を確立する。すなわち、P2Pクライアントは、GOと通信し、または、GOを介して、他のP2Pクライアントと通信する。また、P2P未設定の情報処理装置は、無線通信による装置間の直接接続を確立しない。
なお、GOは、Persistent GOおよびTemporary GOを含む。Persistent GOは、P2P接続セッション終了後も接続先の接続設定情報を保持し、Invitaion Requestおよびその接続先からのProvision Discovery Requestに応じて再接続可能なGOである。また、Temporary GOは、P2P接続セッション中のみ接続設定情報を保持し、P2P接続セッションの終了後にはその接続設定情報を破棄するGOである。
情報処理装置の制御部(例えば、図2に示す制御部240、図3に示す制御部370に相当)は、この情報処理装置の動作全般を制御する。例えば、情報処理装置の制御部は、情報処理装置の無線通信部によるDevice Discovery処理、Formation処理、Invitation処理、Provision Discovery処理等を制御する。なお、情報処理装置の無線通信部は、例えば、図2に示す無線通信部220、図3に示す無線通信部320、図10、図11に示す無線通信部651、661に相当する。
また、情報処理装置の制御部は、無線通信による装置間の直接接続に関する各情報処理装置の状態を示す状態情報を取得する。ここでは、無線通信により直接接続される第1情報処理装置および第2情報処理装置のそれぞれの状態情報を第1状態情報、第2状態情報として説明する。なお、第1情報処理装置は、例えば、ソース機器(図10に示す情報処理装置680に相当)であり、第2情報処理装置は、例えば、シンク機器(図10に示す情報処理装置650に相当)である。この場合に、第1情報処理装置の制御部は、第1状態情報および第2状態情報に基づいて、上述した無線通信による第1情報処理装置および第2情報処理装置の接続を確立させることができる。同様に、第2情報処理装置の制御部は、第1状態情報および第2状態情報に基づいて、上述した無線通信による第1情報処理装置および第2情報処理装置の接続を確立させることができる。
例えば、その無線通信は、無線ローカルエリアネットワーク(LAN)通信であり、上述した直接接続は、Wi−Fi Directに準拠した直接接続である。また、第1状態情報および第2状態情報のうちの少なくとも一方は、P2Pグループ(第1のP2Pグループ)のダイレクト通信モードにおけるリンクを介して取得される。例えば、第1状態情報および第2状態情報のうち、第1情報処理装置の第1状態情報は、第1情報処理装置に内蔵する記憶部から取得される。また、第1状態情報および第2状態情報のうち、第2情報処理装置の第2状態情報は、その第2状態情報を受信した第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクから取得される。
例えば、図10および図11に示す例において、情報処理装置650がGOとして機能し、情報処理装置680がP2Pクライアントとして機能する場合を想定する。この場合に形成されるグループを第1のP2Pグループとする。この環境において、既に形成されている第1のP2Pグループとは異なる新たなP2Pグループ(第2のP2Pグループ)を生成する場合の例について説明する。
例えば、図10および図11に示す例では、情報処理装置650は、情報処理装置680の第1状態情報を第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介して取得することができる。同様に、情報処理装置680は、情報処理装置650の第2状態情報を第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介して取得することができる。
ここで、新たなP2Pグループ(第2のP2Pグループ)を生成する場合には、情報処理装置680の制御部(図2、図3に示す制御部240または制御部370に相当)は、情報処理装置650の状態(GO)を変化させる。このように、情報処理装置の状態をどのように変化させるかを決める処理を、第2のP2Pグループ状態変更処理と称して説明する。
この状態は、第1の状態(すなわち、GO)、第2の状態(すなわち、P2Pクライアント)、第3の状態(すなわち、P2P未設定)のうちのいずれかである。第1の状態は、例えば、ダイレクト通信モードにより形成される複数の情報処理装置との直接接続を確立している状態(すなわち、GO)である。また、第2の状態は、第1の状態の情報処理装置と直接接続を確立している状態(すなわち、P2Pクライアント)である。また、第3の状態は、第1の状態の情報処理装置と直接接続を確立していない状態(すなわち、P2P未設定)である。
例えば、ある情報処理装置は、他の情報処理装置の状態を、GO、P2PクライアントおよびP2P未設定のうちの何れかの状態から、GO、P2PクライアントおよびP2P未設定のうちの他の状態へ変化させることができる。例えば、GOの状態を変化させることにより、直接接続の機能を有する装置間の接続を確立することが可能になる。なお、その状態がGOまたはP2Pクライアントである場合には、その状態を示す状態情報に、属するグループの情報(例えば、グループID)を含めるようにする。
例えば、情報処理装置680(P2Pクライアント)は、情報処理装置650(GO)の第2のP2Pグループにおける状態を、GOから、P2PクライアントまたはP2P未設定に変化させることができる。
また、例えば、情報処理装置Aの第1のP2Pグループにおける状態がGOまたはP2Pクライアントであり、かつ、情報処理装置Aおよび情報処理装置Bが、P2Pグループにおいて互いに通信可能ではない場合を想定する。この場合には、情報処理装置Bは、情報処理装置Aの第2のP2Pグループにおける状態を、GOまたはP2Pクライアントから、P2P未設定に変化させることができる。
また、例えば、Formation処理、Invitation処理、Provision Discovery処理等によって両装置間で直接接続を確立することができない場合も想定される。このような場合であっても、そのような状態の変化の後に、Formation処理、Invitation処理、Provision Discovery処理等により直接接続を確立することが可能になる。
なお、情報処理装置をGOまたはP2PクライアントからP2P未設定に変化させることを、情報処理装置を切断する(または、Dropする)と称して説明する。
また、例えば、情報処理装置680の第2のP2Pグループにおける状態は、GOまたはP2Pクライアントとなることが可能である。
すなわち、情報処理装置680は、concurrent operationが可能である。なお、以降では、concurrent operationが可能であることを、「concurrent operation=1」とも記載することもある。
この前提で、例えば、情報処理装置680は、情報処理装置650の状態が、第1のP2PグループではGOとなり、かつ、第2のP2PグループではP2Pクライアントとなるように、情報処理装置650の状態を変化させることができる。
このような状態の変化により、情報処理装置650を既存のP2PグループではGOを維持した状態で、情報処理装置650および情報処理装置680の接続を確立することが可能になる。また、情報処理装置680は、情報処理装置680の状態が、第1のP2PグループではP2Pクライアントとなり、かつ、第2のP2PグループではGOとなるように、情報処理装置680の状態を変化させることができる。
このような状態の変化により、情報処理装置680を既存のP2PグループではP2Pクライアントを維持した状態で、情報処理装置650および情報処理装置680の接続を確立することが可能になる。
なお、concurrent operationは、P2P concurrentおよびWLAN concurrentを含む。P2P concurrentは、P2PグループにおいてGOであり、かつ、他のP2PグループにおいてP2Pクライアントであることを可能にする機能である。また、WLAN concurrentは、ダイレクト通信モードとインフラストラクチャモードとが共存して動作することを可能にする機能である。
また、例えば、情報処理装置680は、直接接続に関する情報処理装置680の制約を示す制約情報(第1制約情報)と、直接接続に関する情報処理装置650の制約を示す制約情報(第2制約情報)とをさらに取得する。
第1状態情報および第1制約情報の組合せと、第2状態情報および第2制約情報の組合せとのうちの少なくとも一方の組合せは、第1のP2Pグループにおけるダイレクト通信におけるリンクを介して取得される。例えば、第1状態情報および第1制約情報の組合せと、第2状態情報および第2制約情報の組合せとのうち、自装置の組合せは、内部の記憶部から取得される。また、第1状態情報および第1制約情報の組合せと、第2状態情報および第2制約情報の組合せとのうちの他の装置の組合せは、その状態情報を受信した第1のP2Pグループにおけるダイレクト通信におけるリンクから取得される。
ここで、第1制約情報は、例えば、情報処理装置680が、あるP2PグループではGOとなり、他のP2PグループではP2Pクライアントとなることが可能であるかを示す情報を含む。すなわち、制約情報は、concurrent operationの可否を示す情報を含む。言い換えると、状態情報は、第2のP2Pグループの役割を決定する際に用いられる情報であり、第1のP2Pグループに属する各情報処理装置の役割を示す情報である。
また、第2制約情報は、例えば、情報処理装置650の状態が、P2PグループにおいてGOである場合に、そのP2Pグループに新たな情報処理装置が加わることが可能であるかを示す情報を含む。すなわち、制約情報は、Group Limitを示す情報を含む。ここで、Group Limit=1である場合には、自装置のP2Pグループに新たな情報処理装置を参加させることができない状態を示す。言い換えると、制約情報は、各情報処理装置の制約に関する情報である。
また、第2制約情報は、情報処理装置650がアクセスポイントと同等な機器として動作可能であるかを示す情報を含む。すなわち、第2制約情報は、Intra−BssのON/OFF状態を示す情報を含む。また、第2制約情報は、例えば、情報処理装置650が、他の情報処理装置およびアクセスポイント間の接続を確立させることが可能であるかを示す情報を含む。すなわち、第2制約情報は、外部レジストラの機能の有無を示す情報を含む。また、第2制約情報は、情報処理装置650におけるダイレクト通信機能のON/OFF状態を示す情報(例えば、Wi−Fi P2P Power state)を含む。また、第2制約情報は、情報処理装置650における無線通信による直接接続のための認証および接続設定情報の提供の実行可否を示す情報(例えば、WPS(Wi−Fi Protected Setup) Capability)を含む。また、第2制約情報は、情報処理装置650における直接接続の可否を示す情報(P2P Capability)を含む。また、第2制約情報は、情報処理装置650におけるチャネル情報(例えば、listen/operating channel)を含む。また、第2制約情報は、情報処理装置650における無線通信インターフェースに関する情報(例えば、無線通信インターフェースのMACアドレス、インターフェース数)を含む。
また、例えば、情報処理装置680は、情報処理装置650および情報処理装置680を接続可能な、情報処理装置650の状態および情報処理装置680の状態の目標ペアを選択する。そして、情報処理装置680は、情報処理装置650の状態および情報処理装置680の状態がその選択された目標ペアになるように、情報処理装置680の状態を変化させる。
ここで、情報処理装置680は、情報処理装置650の状態および情報処理装置680の状態の両方を変化させてもよい。また、例えば、情報処理装置680は、複数の目標ペアのうち、より優先度の高い目標ペアを選択する。例えば、情報処理装置650および情報処理装置680には、GOになる優先度を示すGO Intentが与えられているものとする。この場合に、GO Intentに適合する目標ペアが選択される。例えば、情報処理装置650が情報処理装置680よりも高いGO Intentを有する場合を想定する。この場合には、情報処理装置650の状態がGOであり、情報処理装置680の状態がP2Pクライアントである目標ペアが、情報処理装置680により選択される。
このような状態変化によれば、情報処理装置650および情報処理装置680間の接続を確立するだけではなく、情報処理装置650の状態および情報処理装置680の状態を所望の状態に変化させることが可能になる。例えば、情報処理装置650の状態および情報処理装置680のうちの何れか一方をGOとして、情報処理装置650および情報処理装置680間の直接接続を確立することが可能になる。また、情報処理装置650および情報処理装置680のうちの何れか一方をGOとして指定することも可能になる。
また、例えば、情報処理装置680は、情報処理装置650および情報処理装置680を接続可能な、情報処理装置650の状態および情報処理装置680の状態の目標ペアを取得するようにしてもよい。この場合に、情報処理装置680は、情報処理装置650の状態および情報処理装置680の状態が目標ペアになるように、情報処理装置650の状態を変化させてもよい。
このような状態変化によれば、所望の状態を予め与えておけば、情報処理装置650の状態および情報処理装置680の状態を所望の状態に変化させることが可能になる。
また、例えば、情報処理装置680は、第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介して、情報処理装置650の第2状態情報および目標ペアを取得するようにしてもよい。そして、情報処理装置680は、情報処理装置680の第1状態情報が情報処理装置650に送信される前に、その取得された目標ペアに基づいて、情報処理装置680の状態を変化させてもよい。
このような状態変化によれば、状態情報の共有前に、一方の情報処理装置での状態が予め変化するため、状態情報の共有後の処理ステップ数を削減することができる。
また、例えば、情報処理装置680は、無線通信による情報処理装置650および情報処理装置680の接続の確立後に、情報処理装置650および情報処理装置680間でのサービスを開始するための処理を制御するようにしてもよい。例えば、そのサービスは、DLNA(Digital Living Network Alliance)サービス、映像および/または音声のミラーリングサービス等の、無線通信の接続確立後に利用可能なサービスである。
このような処理の制御により、無線通信の接続確立のすぐ後にサービスを利用することが可能になる。また、情報処理装置680は、そのサービスの開始に用いる情報を、第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介して取得し、その取得された情報に基づいて、そのサービスを開始するための処理を制御するようにしてもよい。
そのサービスに用いる情報は、例えば、そのサービスに関わる装置の機器情報、そのサービスに関するサービス情報である。
このような第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介した情報の取得により、例えば、ミラーリングのようなサービスの開始の際に行われる、情報の取得のための処理を省略することができる。その情報の取得のための処理は、例えば、情報処理装置間の接続の切断、装置の検索、情報処理装置間の接続の再確立等である。すなわち、ユーザの操作を少なくし、処理を簡略化し、処理時間を短縮化することができる。
また、そのサービスの開始に用いる情報は、各状態情報のうちの少なくとも一方が第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介して取得される際に、第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介して取得されてもよい。
なお、情報処理装置は、直接接続の機能を有さなくてもよく、また、情報処理装置の状態は、直接接続の機能を有しない第4の状態(以降では、「レガシー装置(Legacy装置)状態」と呼ぶ)であってもよい。この場合には、他の情報処理装置の状態がP2PクライアントまたはP2P未設定である場合に、他の情報処理装置の状態を、P2PクライアントまたはP2P未設定からGOへ変化させることができる。このような状態変化によれば、直接接続の機能を有する装置およびレガシー装置(Legacy装置)間の接続を確立することが可能になる。
また、情報処理装置650および情報処理装置680は、直接接続の機能を有さず、情報処理装置650の状態および情報処理装置680の状態は、直接接続の機能を有しないレガシー装置状態であってもよい。この場合には、第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを利用するときには、情報処理装置650および情報処理装置680に、同一のアクセスポイントとの接続を確立させてもよい。このような処理により、レガシー装置間の接続を確立することが可能になる。
以上で示したように、接続しようとする情報処理装置間で状態情報および制約情報を第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介して共有することができる。また、無線LAN通信が困難であると判定された場合には、情報処理装置の状態を変化させて、情報処理装置間の接続を確立することができる。これにより、ユーザは、情報処理装置の状態を意識することなく、第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを利用する操作のみで、所望の接続形態を得ることが可能になる。
また、直接接続の機能を有しない情報処理装置(例えば、レガシー装置)であっても、接続を確立することができる。すなわち、直接接続の確立のための所定の処理によって情報処理装置間の接続を確立できない場合であっても、その情報処理装置間の接続を確立することが可能になる。
以上では、各機器が1つの無線通信部を備える場合の通信例を示した。ただし、各機器が1または複数の無線通信部を備える場合についても本技術の実施の形態を適用することができる。そこで、図12および図13では、1つのシンク機器が複数の無線通信部を備える場合の通信例を示す。
[通信システムの構成例]
図12および図13は、本技術の第2の実施の形態における通信システム640のシステム構成例を示すブロック図である。
図12および図13では、複数のシンク機器(情報処理装置650、情報処理装置660)と、複数のソース機器(情報処理装置670、情報処理装置680)との間で通信を行う場合の例を示す。なお、図12および図13は、図10および図11の一部を変形したものである。具体的には、図10および図11に示す情報処理装置650に無線通信部652を追加した通信システムの一例(通信システム640)を示す。このため、以下では、図10および図11と共通する部分についての説明の一部を省略する。
ここで、メイン画像に用いるIEEE802.11adは、最大で数Gbpsの高速伝送を行えるため、解像度としてHDに限らず、4K(4K解像度)伝送も行うことができ、高品位画像伝送に適している。しかしながら、上述したように、IEEE802.11adは、アンテナに指向性をもたせて距離を稼ぐ技術を採用しているため、人による遮断等のように、リンクを確保することができないような環境も想定される。そこで、図12および図13では、そのような環境において、マルチ受信ダイバーシティを適切に設定する例(トポロジ変化に対応する例)を示す。
具体的には、情報処理装置650は、2つの無線通信部651、652を備える。例えば、無線通信部651、652は、60GHzに代表される、IEEE802.11ad規格準拠の無線通信部であるものとする。なお、図12および図13では、1つの周波数帯域を使用する例を示すが、本技術はこれに限定されない。上述したように、無線通信部を2.4GHzまたは5GHzと、60GHzとで分けて使用するようにしてもよく、各無線通信部で複数の周波数帯域を時分割で使用するようにしてもよい。
このように、図12および図13では、シンク機器(情報処理装置650)の無線インターフェース(60GHzの無線通信部651、652)を2つ備えるようにする。すなわち、シンク機器(情報処理装置650)は、マルチ受信ダイバーシティを利用した受信を行うための複数の受信部(60GHzの無線通信部651、652)を備える。そして、マルチ受信ダイバーシティを利用する場合には、その複数の受信部(60GHzの無線通信部651、652)を用いる。これにより、例えば、情報処理装置680および無線通信部651間(点線682で示す)に障害物が入り、リンク切断が生じたような場合でも、情報処理装置680および無線通信部652間(実線684で示す)にリンクを回避することができる。すなわち、情報処理装置650および情報処理装置680間の画像伝送を途切れないようにすることができる。
このように、情報処理装置680から情報処理装置650にマルチ受信ダイバーシティを利用した送信を行う場合、情報処理装置680は、無線通信部651に送信する画像データと同じ画像データをコピーして無線通信部652にパケット送信する。
また、情報処理装置650は、無線通信部651により受信した画像データについてロスしたパケットを、無線通信部652により受信した画像データから補間することができる。このように補間を行うことにより、情報処理装置680が送信した画像データに極力近付けることができる。また、情報処理装置650は、その補間処理が施された画像データに基づいてメイン画像を生成して表示部に表示する。
また、情報処理装置670は、無線通信部651と接続し、画像データを無線通信部651に送信することができる。この場合には、情報処理装置650は、無線通信部651により受信された画像データに基づいてサブ画像を生成して表示部に表示する。
このように、例えば、情報処理装置680が情報処理装置650にメイン画像を高品位画像伝送する場合には、情報処理装置650および情報処理装置680間の接続を1対2(点線682、実線684で示す)とすることができる。また、例えば、情報処理装置670が情報処理装置650にサブ画像を標準画質画像伝送する場合には、情報処理装置650および情報処理装置670間の接続を1対1(点線671で示す)とすることができる。また、図13には、1つのソース機器(情報処理装置670)が、複数のシンク機器(情報処理装置650、660)に同一の画像データを同時に送信する例を示す(実線の矢印672、674、点線の矢印673に示す)。
[通信例]
図14は、本技術の第2の実施の形態における通信システム640を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。なお、図14では、情報処理装置650、情報処理装置660および情報処理装置680間における通信処理例を示す。
この処理は、情報処理装置650および情報処理装置680間で第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを確立することにより開始される(441)。
続いて、情報処理装置680は、第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介して、情報処理装置680の第1状態情報を情報処理装置650に送信する(442、443)。この状態情報は、上述したように、GO、P2Pクライアント、P2P未設定、または、レガシー装置の何れかを示す情報である。例えば、状態情報が、GO、P2PクライアントまたはP2P未設定を直接的に示す情報を含む場合には、その情報が示す状態を示し、その情報を含まなければ、レガシー装置を意味するものとする。
また、情報処理装置680は、第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介して、情報処理装置680の第1制約情報を情報処理装置650に送信する(442、443)。この制約情報は、上述したように、concurrent operationの可否を示す情報、Group Limitを示す情報、Intra−BssのON/OFF状態を示す情報、または、外部レジストラの機能の有無を示す情報を含む。
第1状態情報および第1制約情報を受信した情報処理装置650は、第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介して、情報処理装置650の第2状態情報および第2制約情報を情報処理装置680に送信する(444、445)。
続いて、情報処理装置650および情報処理装置680は、情報処理装置650および情報処理装置680の状態情報に基づいて、情報処理装置650および情報処理装置680の第2のP2Pグループ状態変更処理を実行する(446、447)。すなわち、情報処理装置650および情報処理装置680は、情報処理装置650および情報処理装置680間の接続が確立可能になるように、情報処理装置650および情報処理装置680の状態をどのように変化させるかを決定する(446、447)。
この場合に、情報処理装置650および情報処理装置680は、双方が自律的に第2のP2Pグループ状態変更処理を実行するようにしてもよい。また、情報処理装置650および情報処理装置680は、主導権を有する一方の情報処理装置が第2のP2Pグループ状態変更処理を実行するようにしてもよい。
ただし、例えば、双方の装置の動作モードが、自律的に第2のP2Pグループ状態変更処理を実行するモードであることも想定される。この場合には、双方の装置がともにGOになるような競合が発生することも想定される。そこで、双方の装置の動作モードが、自律的に第2のP2Pグループ状態変更処理を実行するモードである場合には、双方の装置のうちの一方により第2のP2Pグループ状態変更処理が行われるモードに切り替えるようにしてもよい。
続いて、情報処理装置650および情報処理装置680が、第2のP2Pグループ利用目的で無線LAN通信を行える場合には、無線LANを利用した通信が行われる(448)。または、無線通信部をONとすること等によって無線LAN通信を行えるようになった後に、無線LANを利用した通信が行われる(448)。また、情報処理装置650および情報処理装置680は、他の情報処理装置660との間でも、無線LANを利用して通信を行う(448)。
具体的には、情報処理装置650、情報処理装置660および情報処理装置680間で、Formation処理、Invitation処理、Provision Discovery処理等の直接接続の確立のための処理が行われる(448)。
続いて、情報処理装置650、情報処理装置660および情報処理装置680のそれぞれが、ダイレクト通信(Operation)を開始する(449、450)。
例えば、情報処理装置650が機器管理情報(図4に示す各情報)を保持するとともに、ユーザがその指を表示面に接触または近接することにより操作入力を行うことが可能なインターフェースを備える場合を想定する。この場合に、情報処理装置650が、情報処理装置680をGOとして、新たなグループを生成し、マルチシンクトポロジの生成を所望する使われ方をユーザから受け付けたものとする。
この場合には、情報処理装置650は、情報処理装置680を第2のP2PグループのGOとして機能させるため、情報処理装置680の状態情報(第1状態情報)および制約情報(第1制約情報)を確認する。この確認の結果、第2のP2PグループのGOとして機能させることに問題が存在しない場合には、情報処理装置650は、情報処理装置680を第2のP2PグループのGOとして設定し、自装置は第2のP2PグループのP2Pクライアントに設定する。
ここで、第2のP2Pグループとして、GOおよびP2Pクライアント間の接続を行うため、情報処理装置680から情報処理装置650にInvitation Request処理を行う必要がある。または、情報処理装置650から情報処理装置680にProvision Discovery処理を行う必要がある。ただし、第2のP2Pグループにおける情報処理装置650および情報処理装置680間のリンクは、第1のP2Pグループにおいて、やりとりが行われている。このため、第2のP2Pグループとして、GOおよびP2Pクライアント間の接続シーケンスの一部を省略することができる。これらの処理(一部を省略可能)により、新規のグループが生成される。
また、情報処理装置660を第2のP2Pグループに参加させる必要がある。そこで、情報処理装置680は、情報処理装置660に対し、Invitation Request処理を行う(448)。ここで、情報処理装置660が、第1のP2Pグループとして情報処理装置650と接続していることも想定される。この場合には、情報処理装置660は、情報処理装置680をGOとして新たなグループを生成し、マルチシンクトポロジの生成を所望する旨をユーザから受け付けたことを把握することができる。このため、情報処理装置660が、情報処理装置680に対して、Provision Discovery処理を行うようにしてもよい(448)。
[情報処理装置の動作例]
図15は、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置680による通信処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この通信処理は、例えば、情報処理装置680が、情報処理装置650をGOとする第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを利用することにより開始される。
最初に、情報処理装置680の制御部は、第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを利用して、情報処理装置680の状態情報(第1状態情報)および制約情報(第1制約情報)を情報処理装置650に送信する(ステップS801)。
続いて、情報処理装置680の制御部は、第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを介して情報処理装置650の状態情報(第2状態情報)および制約情報(第2制約情報)を受信したか否かを判断する(ステップS802)。第2状態情報および第2制約情報を受信していない場合には(ステップS802)、監視を継続して行う。
第2状態情報および第2制約情報を受信した場合には(ステップS802)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置680の第1状態情報に基づいて、情報処理装置680が既存のP2PグループのGOであるか否かを判断する(ステップS803)。情報処理装置680が既存のP2PグループのGOである場合には(ステップS803)、マルチシンクのGO時の処理が行われる(ステップS810)。この処理については、図16を参照して詳細に説明する。
例えば、情報処理装置650が、情報処理装置680をGOとして、新たなグループを生成し、マルチシンクトポロジを生成してほしい旨をユーザから受け付けている場合には、これ以降の処理を省略してもよい。この場合には、情報処理装置680の制御部は、第2のP2PグループのGOとして自装置を設定することができる。このように、情報処理装置680の制御部が、第2のP2PグループのGOとして自装置を内部で設定することもできる。ただし、情報処理装置650の制御部は、通常処理をそのまま行い、GOに優先的になるためのパラメータ(例えば、GOになる優先度を示すGO Intent)を設定することにより、自装置をGOとして設定するようにしてもよい。
既存のP2PグループのGOでない場合には(ステップS803)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置680の第1状態情報に基づいて、情報処理装置680が既存のP2PグループのP2Pクライアントであるか否かを判断する(ステップS804)。情報処理装置680が既存のP2PグループのP2Pクライアントである場合には(ステップS804)、P2Pクライアント時の処理が行われる(ステップS805)。
既存のP2PグループのP2Pクライアントでない場合には(ステップS804)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置680の第1状態情報に基づいて、情報処理装置680がレガシー装置であるか否かを判断する(ステップS806)。情報処理装置680がレガシー装置である場合には(ステップS806)、レガシー装置時の処理が行われる(ステップS807)。
レガシー装置でない場合には(ステップS806)、P2P未設定時の処理が行われる(ステップS808)。
図16は、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置680による通信処理の処理手順のうちのマルチシンクのGO時の処理手順(図15に示すステップS810の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
最初に、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置650の第2状態情報に基づいて、情報処理装置650がP2P未設定であるか否かを判断する(ステップS811)。情報処理装置650がP2P未設定である場合には(ステップS811)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置650に対してInvitation処理を行う(ステップS812)。すなわち、情報処理装置680の制御部は、通信インターフェースを介してInvitation Requestを情報処理装置650に送信することにより、Invitation処理を実行する(ステップS812)。なお、通信インターフェースは、情報処理装置680が備える無線通信部、または、第1のP2Pグループのダイレクト通信モードにおけるリンクを意味するものとする。また、以降でも通信インターフェースを同様の意味で使用する。
例えば、情報処理装置650が、情報処理装置680をGOとして、新たなグループを生成し、マルチシンクトポロジを生成してほしい旨をユーザから受け付けている場合には、これ以降の処理を省略してもよい。この場合には、情報処理装置680の制御部は、第2のP2PグループのP2Pクライアントとして情報処理装置650を設定することができる。このように、情報処理装置680の制御部が、第2のP2PグループのP2Pクライアントとして情報処理装置650を内部で設定することもできる。
情報処理装置650がP2P未設定でない場合には(ステップS811)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置650が既存のP2PグループのGOであるか否かを判断する(ステップS813)。情報処理装置650が既存のP2PグループのGOである場合には(ステップS813)、接続先がGO時の処理が行われる(ステップS820)。この処理については、図17を参照して詳細に説明する。
情報処理装置650がGOでない場合には(ステップS813)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置650の第2状態情報に基づいて、情報処理装置650が既存のP2PグループのP2Pクライアントであるか否かを判断する(ステップS814)。
情報処理装置650がP2Pクライアントである場合には(ステップS814)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置650および情報処理装置680の双方が同一のP2Pグループに属するか否かを判断する(ステップS815)。そして、双方が同一のP2Pグループに属する場合には(ステップS815)、マルチシンクのGO時の処理の動作を終了する。
双方が同一のP2Pグループに属しない場合には(ステップS815)、情報処理装置680の制御部は、自装置へのInvitation処理を行い、双方が既存のP2Pグループから切断後にFormation処理を行う(ステップS816)。
情報処理装置650がP2Pクライアントでない場合には(ステップS814)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置650の第2状態情報に基づいて、情報処理装置650がレガシー装置であるか否かを判断する(ステップS817)。
情報処理装置650がレガシー装置である場合には(ステップS817)、情報処理装置680の制御部は、In−BandまたはOOB(Out of Band)で、WPS(Wi-Fi Protected Setup)処理を実行する(ステップS818)。そして、マルチシンクのGO時の処理の動作を終了する。なお、WPS処理は、認証および接続設定情報(Credential)の共有を含む処理である。また、WPSは、WSC(Wi−Fi Simple Config)またはWSC exchangeとも称される。
図17は、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置680による通信処理の処理手順のうちの接続先がGO時の処理手順(図16に示すステップS820の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
最初に、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置650の第2制約情報に基づいて、Concurrent Operation=1であるか否かを判断する(ステップS821)。すなわち、情報処理装置650は、concurrent operationが可能であるか否かが判断される。また、情報処理装置650が、P2PグループにおいてGOであり、かつ、他のP2PグループにおいてP2Pクライアントであることが可能であるか否かが判断される。
Concurrent Operation=1である場合には(ステップS821)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置680の第1制約情報に基づいて、Group Limit=1であるか否かを判断する(ステップS822)。すなわち、情報処理装置680のP2Pグループに新たな情報処理装置が加わることが可能であるか否かが判断される。
Group Limit=1である場合には(ステップS822)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置680を既存のP2Pグループから切断する(ステップS823)。続いて、情報処理装置680の制御部は、通信インターフェースを介してProvision Discovery Requestを情報処理装置650に送信することにより、Provision Discovery処理を実行する(ステップS823)。このProvision Discovery処理により、情報処理装置680は、情報処理装置650がGOであるP2PグループのP2Pクライアントとなる。
または、情報処理装置680の制御部は、通信インターフェースを介して、情報処理装置650を既存のP2Pグループから切断させるようにしてもよい(ステップS823)。この場合には、情報処理装置680の制御部は、Invitation Requestを情報処理装置650に送信することにより、Invitation処理を実行する(ステップS823)。このInvitation処理により、情報処理装置650は、情報処理装置680がGOであるP2PグループのP2Pクライアントとなる。
ここで、Group Limit=1である場合には(ステップS822)、第1のP2Pグループからの切断を行う前に、第1のP2Pグループでやりとりを行ったCapability情報を情報処理装置650に送信することが好ましい。すなわち、Group Limit=1である場合には(ステップS822)、情報処理装置680の制御部は、第1のP2Pグループからの切断を行う前に、第1のP2Pグループでやりとりを行ったCapability情報を情報処理装置650に送信する。このCapability情報は、例えば、Miracast規格のM3メッセージ(get_parameter)によって得ることができた情報や、図4に示す各情報である。
例えば、2つ以上のMiracastグループが存在する環境においても、Miracastグループの全ての機器のCapability情報を管理するGOが、他のMiracastグループのGOへ情報を提供することができる。これにより、各機器がGO毎にCapability Negotiationを行う手間を削減させることができる。
Group Limit=1でない場合には(ステップS822)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置650に対してInvitation処理を実行する(ステップS824)。すなわち、情報処理装置680の制御部は、通信インターフェースを介して、Invitation Requestを情報処理装置650に送信することにより、Invitation処理を実行する。このInvitation処理により、情報処理装置650は、既存のP2PグループのGOであるとともに、情報処理装置680がGOであるP2PグループのP2Pクライアントとなる。
Concurrent Operation=1でない場合には(ステップS821)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置650の第2制約情報に基づいて、Group Limit=1であるか否かを判断する(ステップS825)。すなわち、情報処理装置650のP2Pグループに新たな情報処理装置が加わることが可能か否かかが判断される。Group Limit=1である場合には(ステップS825)、ステップS823に進む。
Group Limit=1でない場合には(ステップS825)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置680の第1制約情報に基づいて、Concurrent Operation=1であるか否かを判断する(ステップS826)。すなわち、情報処理装置680が、P2PグループにおいてGOであり、かつ、他のP2PグループにおいてP2Pクライアントであることが可能であるか否かが判断される。
Concurrent Operation=1である場合には(ステップS826)、情報処理装置680の制御部は、情報処理装置680の状態を変化させる(ステップS826)。具体的には、情報処理装置680の制御部は、既存のP2PグループのGOから、その既存のP2PグループのGO、かつ、P2P未設定へ変化させる(ステップS826)。
続いて、情報処理装置680の制御部は、通信インターフェースを介して、Provision Discovery Requestを情報処理装置650に送信することにより、Provision Discovery処理を実行する(ステップS827)。このProvision Discovery処理により、情報処理装置680は、既存のP2PグループのGOであるとともに、情報処理装置650がGOであるP2PグループのP2Pクライアントとなる。
このように、各種の情報処理装置のパラメータ環境においても、その状況に応じた接続方法を実現することができる。これにより、ユーザに手間をかけない接続を行うことができる。
[グループの遷移例]
図18は、本技術の第2の実施の形態における通信システム640を構成する各情報処理装置により形成されるグループの遷移例を示す図である。
図18では、上述したように、情報処理装置650および情報処理装置680により第1のP2Pグループが形成されている状態で、第2のP2Pグループを形成する場合の例を示す。
図18のaには、情報処理装置650および情報処理装置680により形成される第1のP2Pグループ700を点線の矩形で模式的に示す。
図18のbには、情報処理装置650、情報処理装置660および情報処理装置680により形成される第2のP2Pグループ701を点線の矩形で模式的に示す。
図18のaおよびbに示すように、第1のP2Pグループ700では、情報処理装置680がP2Pクライアントであるのに対し、第2のP2Pグループ701では、情報処理装置680がP2P GOとなる。また、第1のP2Pグループ700では、情報処理装置650がP2P GOであるのに対し、第2のP2Pグループ701では、情報処理装置650がP2Pクライアントとなる。
[新たなグループを形成する場合の通信例]
図19乃至図22は、本技術の第2の実施の形態における通信システム640を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。
図23乃至図26は、本技術の第2の実施の形態における通信システム640を構成する各装置間においてやりとりされるフレームフォーマットの一例を示す図である。
図19では、第1のP2Pグループ700のP2P GO(情報処理装置650)の仲介によりマルチシンクトポロジを形成する例を示す。すなわち、第1のP2Pグループ700のP2P GO(情報処理装置650)の仲介により、第2のP2Pグループ701のP2P GO(情報処理装置680)およびP2Pクライアント(情報処理装置660)を接続し、マルチシンクトポロジを形成する例を示す。これにより、第2のP2Pグループ701のGO(情報処理装置680)を介した処理ではなく、第1のP2Pグループ700のGO(情報処理装置650)の仲介により第2のP2Pグループ701のトポロジを構築することが可能となる。
図18に示す例において、第2のP2Pグループ701の無線リンクを立ち上げる場合には、情報処理装置650、680、660のやりとり方法が異なる。そこで、図19では、第2のP2Pグループ701の情報処理装置650、680が、第1のP2Pグループ700として既に接続されている場合に、ソース機器またはシンク機能が新たに追加される場合の例を示す。
図19において、最初は、情報処理装置660が、情報処理装置650および情報処理装置680と未接続状態であるものとする。また、この環境において、情報処理装置650および情報処理装置680は、concurrent operationが可能であるが、情報処理装置660は、concurrent operationが不可である場合を想定する。
ここで、情報処理装置660は、第2のP2Pグループ701を形成した後には、GOとなる情報処理装置680と接続することができる。しかしながら、第2のP2Pグループ701を形成する前の状態では、情報処理装置680は、未だ第1のP2Pグループ700のP2Pクライアントとして機能している。
そこで、情報処理装置660は、Discoverability Request処理を、第1のP2Pグループ700のGO(情報処理装置650)に対して行う(702)。すなわち、情報処理装置660は、Discoverability Request処理を情報処理装置650に送信する(702)。なお、Discoverability Requestについては、図26に示す。
ここで、情報処理装置650は、情報処理装置680を第2のP2Pグループ701のGOとして、新たなグループ(第2のP2Pグループ701)を生成し、マルチシンクトポロジを生成するための使われ方をユーザから受け付けた場合を想定する。この場合には、情報処理装置650は、自装置が第1のP2Pグループ700ではGOとして動作しつつ、第2のP2Pグループ701ではP2Pクライアントとして動作することを把握する。このため、情報処理装置650は、Discoverability Requestを情報処理装置680に送信する(703)。
このDiscoverability Requestは、次の(1)、(2)を実行させるための処理コマンドとする。このため、そのDiscoverability Requestには、次の(1)、(2)を実行させるための情報を含める。
(1)第2のP2Pグループ701ではGOとして動作すること
(2)情報処理装置650との第2のP2Pグループ701に関する接続は省略すること(Invitation省略フラグ=1を記載(図25に示す))
このように、Discoverability Requestを受信した情報処理装置650は、Discoverability Requestを情報処理装置680に送信する(703)。また、情報処理装置650は、Discoverability Responseを情報処理装置660に送信する(704)。なお、Discoverability Responseについては、図26に示す。
ここで、情報処理装置650および情報処理装置680間のInvitationシーケンスは、省略することができる。ただし、concurrent operationが可能である情報処理装置の場合には、処理毎に異なるMACアドレスを使用することがある。このように、使用するMACアドレスが異なる場合には、情報処理装置650および情報処理装置680間では、4way−handshakeのみが実施される。ただし、同一のMACアドレスを使用する場合には、情報処理装置650および情報処理装置680間での4way−handshakeを省略することができる。
続いて、情報処理装置680は、情報処理装置650との接続は確立できたものとして、情報処理装置660との間でGroup Formation処理を開始する(705)。この処理では、グループ間の情報を交換することができる。
図19では、情報処理装置660が、concurrent operationが不可である場合の例を示した。ただし、情報処理装置660が、concurrent operationが可能である場合であっても、例えば、一時的に情報処理装置680との周波数チャネルが不安定な場合等には、図19に示す例を適用することができる。
次に、第1のP2Pグループに属する情報処理装置、または、第1のP2Pグループに属しない新規の情報処理装置が、第2のP2Pグループを新規形成する場合の例を、図20、図21に示す。
図20には、第1のP2Pグループと第2のP2Pグループとが同一周波数帯(例えば、5GHzのみ)の別チャネルでコンカレント・オペレーションを行う場合の例を示す。または、図20には、第1のP2Pグループと第2のP2Pグループとが別周波数帯(例えば、2.4GHzおよび5GHz)を用いる場合の例を示す。
最初に、ユーザが、情報処理装置650を用いて、情報処理装置680、情報処理装置660の表示形態を変更させ、情報処理装置680の表示内容を情報処理装置650および情報処理装置660に送信する指示を出す操作を行った場合を想定する。すなわち、ユーザが、情報処理装置680、情報処理装置660の使われ方を変化させた場合を想定する。
なお、情報処理装置680から情報処理装置650または情報処理装置660に送信されて表示されるコンテンツは、同じコンテンツ(画像)でもよく、異なるコンテンツ(画像)でもよい。例えば、情報処理装置650には、情報処理装置680に表示された画像をそのまま送信し、情報処理装置660には、情報処理装置680の記憶部に保存されているコンテンツを送信することもできる。
このように、情報処理装置660の使われ方が変化された場合には、情報処理装置650は、第2のP2Pグループ形成を要求するコマンド(グループ変更要求)を情報処理装置660に送信する(711)。
ここで、第1のP2Pグループ710において、情報処理装置650は、Capability Negotiationを既に行っている。また、情報処理装置650は、第1のP2Pグループ710のGOであるため、自装置に接続されている各ソース機器の使用伝送帯域の空き状況を予め把握することができる。そこで、情報処理装置650は、情報処理装置660の利用可能周波数、利用可能伝送帯域を、そのグループ変更要求により指定することができる(711)。すなわち、情報処理装置650は、第2のP2Pグループを形成するための情報(例えば、情報処理装置650が要求する周波数チャネル、データ伝送帯域、第2のP2PグループのGOに関する情報)を、そのグループ変更要求に含めて送信することができる。
情報処理装置660は、情報処理装置650から受信したグループ変更要求(第2のP2Pグループを形成するための情報)に基づいて、情報処理装置680と接続するための処理を開始する。
具体的には、情報処理装置660は、情報処理装置650が要求する周波数チャネルまたはデータ伝送帯域で接続するため、Discoverability Requestを情報処理装置650に送信する(712)。このDiscoverability Requestにおけるパケットフォーマットには、周波数チャネルまたはデータ伝送帯域の記載フィールドが存在する。
また、情報処理装置650は、情報処理装置660から受信したDiscoverability Requestに基づいて、Discoverability Requestを情報処理装置680に送信する(713)。このDiscoverability Requestは、情報処理装置650が情報処理装置680に第2のP2Pグループ形成を要求するものであり、第2のグループ要求情報を含む。この第2のグループ要求情報は、例えば、使用周波数、コンカレントの有無、伝送速度等である。
また、情報処理装置650は、Discoverability Requestに対するResponse(Discoverability Response)を情報処理装置660に送信する(714)。情報処理装置650は、そのDiscoverability Responseを送信することにより、情報処理装置680および情報処理装置660間のGroup Formation(715)を促す。これにより、情報処理装置680および情報処理装置660間でGroup Formation処理が開始される(715)。
また、情報処理装置650は、情報処理装置680との接続処理を行う。なお、情報処理装置650および情報処理装置680間の接続処理は、通常のGroup Formationの処理を行わず、WPS(Wi−Fi Protected Setup)のみの処理を実行する。
これにより、情報処理装置650をP2P GOとする第2のP2Pグループ716と、情報処理装置680をP2P GOとする第3のP2Pグループ717とが形成される。
なお、図20では、情報処理装置660は、第1のP2Pグループ710に接続されている環境において、やりとりをする例を示した。ただし、第1のP2Pグループ710に情報処理装置650および情報処理装置680のみが接続されている環境(すなわち、情報処理装置660が未接続である環境)において、やりとりをする場合についても適用することができる。すなわち、図20に示す例は、第1のP2Pグループ710に情報処理装置660が未接続である環境において、情報処理装置660を新たなP2Pグループ(第3のP2Pグループ717)のシンク機器として接続する場合についても適用することができる。
このような環境では、例えば、情報処理装置660は、第1のP2PグループのGO(情報処理装置650)に接続し、第2のP2Pグループを形成してもらうことを示唆するメッセージを送信する。このメッセージは、Discoverability Requestに含めるようにしてもよく、Probe Requestに含めるようにしてもよい。
そのメッセージを受信した場合には、情報処理装置650は、第1のP2Pグループが使用している周波数チャネルまたはデータ伝送帯域を情報処理装置660に通知する。この通知により、情報処理装置660は、第2のP2Pグループの周波数チャネルまたはデータ伝送帯域を判断することができる。なお、情報処理装置660は、情報処理装置680経由で情報処理装置650にそれらの要求を行うようにしてもよい。
また、第2のP2Pグループを形成する上で、情報処理装置650および情報処理装置680の別周波数チャネルでのリンクと、情報処理装置680および情報処理装置660の別周波数チャネルでのリンクとの接続制御の順序については限定されない。また、情報処理装置650および情報処理装置680間の接続処理は、通常のGroup Formationの処理を行うようにしてもよい。
図21には、第1のP2Pグループと同一リンクを用いて共存する場合の例を示す。すなわち、第2のP2PグループのP2Pクライアントが、第1のP2PグループのGOと同一周波数チャネルを用いて接続している場合の例を示す。
最初に、ユーザが、情報処理装置650を用いて、情報処理装置680、情報処理装置660の表示形態を変更させ、情報処理装置680の表示内容を情報処理装置650および情報処理装置660に送信する指示を出す操作を行った場合を想定する。すなわち、ユーザが、情報処理装置680、情報処理装置660の使われ方を変化させた場合を想定する。
この場合には、情報処理装置650は、第2のP2PグループのGOとして機能してもらうため、2nd GO Setup Requestを情報処理装置680に送信する(721)。また、その2nd GO Setup Requestには、同一のリンクを使用するか否かを示す情報を含める(図23、図24に示す)。
その2nd GO Setup Requestを受信した情報処理装置680は、その2nd GO Setup Requestに対する応答(2nd GO Setup Response)を情報処理装置650に送信する(722)。
2nd GO Setup Responseを受信した情報処理装置650は、情報処理装置680がGOになったことを確認する。そして、その確認後に、情報処理装置650は、Disassociationを情報処理装置660に送信する(723)。
また、情報処理装置680は、情報処理装置660との間で、P2P Invitation Request/Responseのやりとりを行う(724、725)。なお、P2P Invitation Request/Responseについては、図26に示す。そして、情報処理装置680は、情報処理装置660との間でGroup Formation処理を行う(726)。
また、図21に示す環境における情報処理装置650および情報処理装置680は、既にリンク接続済であるため、第1のP2Pグループ720の無線リンクをそのまま流用することができる。このため、第2のP2Pグループの接続を省略し、情報処理装置650はP2Pクライアント処理を行い、情報処理装置680はGOの機能を立ち上げる処理を行う。
これにより、情報処理装置650をP2P GOとする第2のP2Pグループ727と、情報処理装置680をP2P GOとする第3のP2Pグループ728とが形成される。
なお、図19乃至図21では、情報処理装置650、680が、concurrent operationとして、P2P concurrent(点線の矩形706、707、718、719、729、730)により動作する例を示した。ただし、上述したように、情報処理装置650、680は、concurrent operationとして、WLAN concurrentにより動作するようにしてもよい。すなわち、情報処理装置650、680は、ダイレクト通信モードとインフラストラクチャモードとを共存させて動作するようにしてもよい。
なお、図19乃至図21は、一例であり、本技術はこれらに限定されない。図19乃至図21の適用例を図22に示す。
例えば、図22に示すように、レイヤ2レベルのネゴシエーションを全て終了した後に、各グループが形成される(741乃至745)。そして、各情報処理装置間で画像伝送が行われる(746)。この画像伝送は、IP、UDP、RTPでも可能である。また、画像伝送をしながら、制御信号(例えば、MACアドレス、TCP)のやりとりを行うことができる。
また、レイヤ2レベルのネゴシエーションが全て終了し、画像伝送が行われている間に(746)、図21に示す接続方法と同様の処理を、レイヤ3以上の接続制御シーケンスにより行うようにしてもよい(747乃至750)。
また、図22に示す例において、第1のP2Pグループとして、無線リンクを全て接続させ、その接続後に、P2P GOまたはP2Pクライアント等の情報処理装置の役割を変更させるようにしてもよい。
また、図21、図22に示す各処理については、図19、図20に示すグループ生成後に行うようにしてもよい。また、図22に示す画像伝送(746)後に行われる各処理(747乃至750)の代わりに、図19に示す各処理(702乃至705)、または、図20に示す各処理(711乃至715)を行うようにしてもよい。
[新たなグループを形成する場合の他の例]
以上では、第2のP2Pグループを形成する際に、第1のP2PグループのP2Pクライアント(ソース機器)を、第1のP2PグループのGOに切り替える例を示した。ただし、本技術は、これに限定されない。例えば、第2のP2Pグループを生成する際に、第1のP2PグループのP2Pクライアント(ソース機器)を、第2のP2PグループでもP2Pクライアントとすることができる。そこで、以下では、この例を示す。
[グループの遷移例]
図27は、本技術の第2の実施の形態における通信システム640を構成する各情報処理装置により形成されるグループの遷移例を示す図である。
図27のaおよびbでは、第1のP2Pグループ760が形成されている状態で、第2のP2Pグループ780を形成する場合の遷移例を示す。すなわち、図27のaには、第1のP2Pグループ760を示す。また、図27のbには、第2のP2Pグループ780を示す。
第1のP2Pグループ760は、複数のソース機器(情報処理装置670、680)から1つのシンク機器(情報処理装置650)への画像伝送を行うP2Pグループである。また、第2のP2Pグループ780は、複数のソース機器(情報処理装置670、680)から1つのシンク機器(情報処理装置660)への画像伝送を行うP2Pグループである。
また、図27では、通信システム640を構成する各機器のうち、各機器(ソース機器、シンク機器)を管理する機器管理サービスを行う機器(機器管理サービス機器)を1つのみ設ける例を示す。この機器管理サービス機器は、例えば、システム全体における制御装置として機能する。
また、図27では、機器管理サービス機器をシンク機器(情報処理装置650)とする例を示す。また、機器管理サービス機器(情報処理装置650)以外の他のシンク機器は、機器管理サービス機器に無線または有線で接続するものとする。また、各シンク機器は、起動時のタイミングで、機器管理サービス機器として起動するか、他のシンク機器として起動するかを指定することができるものをする。
また、図27では、機器管理サービス機器(情報処理装置650)からの指示に基づいて、各ソース機器(情報処理装置670、680)が、接続先のシンク機器を切り替える例を示す。
図27のaには、情報処理装置650、情報処理装置670および情報処理装置680により形成される第1のP2Pグループ760を点線の矩形で模式的に示す。ここで、機器管理サービス機器(情報処理装置650)は、機器管理リスト850を保持するものとする。なお、機器管理リスト850については、図28を参照して詳細に説明する。
図27のbには、情報処理装置660、情報処理装置670および情報処理装置680により形成される第2のP2Pグループ780を点線の矩形で模式的に示す。
図27のaおよびbに示すように、第1のP2Pグループ760では、情報処理装置650がP2P GOであるのに対し、第2のP2Pグループ780では、情報処理装置660がP2P GOとなる。なお、第1のP2Pグループ760および第2のP2Pグループ780におけるP2Pクライアントには変更がないものとする。
[機器管理リストの保持内容例]
図28は、本技術の第2の実施の形態における機器管理リスト850の保持内容の遷移例を模式的に示す図である。
機器管理リスト850は、無線通信を利用して情報処理装置650に接続される各機器を管理するための情報(管理情報)を保持するテーブルである。例えば、機器管理リスト850には、端末識別情報851と、機器名852と、通信方式853とが関連付けて保持される。
端末識別情報851には、無線通信を利用して情報処理装置650に接続される各機器を識別するための識別情報(固有のID(例えば、物理アドレス))が格納される。
機器名852には、無線通信を利用して情報処理装置650に接続される各機器に関する名称が格納される。
通信方式853には、無線通信を利用して情報処理装置650に接続される各機器が実際に使用する通信方式が格納される。この通信方式として、例えば、有線無線(情報処理装置650と、各々の端末識別情報を持つ端末との接続形態)、最大伝送速度、周波数チャネルが格納される。
なお、図28に示す機器管理リスト850の各内容については、図4に示す管理情報保持部390に含めて管理するようにしてもよい。
[通信例]
図29は、本技術の第2の実施の形態における通信システム640を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。なお、図29では、上述した各通信例と異なる点を中心に示し、共通する部分の一部を省略する。
最初に、複数のソース機器(情報処理装置670、680)が、1つのシンク機器(情報処理装置650)に接続することにより、第1のP2Pグループ760が形成されているものとする。また、シンク機器(情報処理装置650)は、複数のソース機器(情報処理装置670、680)を機器管理リスト850(図28のaに示す)により管理しているものとする。また、複数のソース機器(情報処理装置670、680)から、シンク機器(情報処理装置650)に画像伝送が行われているものとする(761、762)。
この環境において、第1のP2Pグループ760に属していないシンク機器(情報処理装置660)がサービスを開始する(763)。この場合には、機器管理サービス機器であるシンク機器(情報処理装置650)が、そのサービスを開始したシンク機器(情報処理装置660)を機器発見処理により発見する(764)。このように、シンク機器(情報処理装置650)は、シンク機器(情報処理装置660)を発見すると、機器管理リスト850にシンク機器(情報処理装置660)を登録する(767)。
具体的には、例えば、そのサービスを開始したシンク機器(情報処理装置660)は、機器管理サービス機器であるシンク機器(情報処理装置650)にassociateコマンドを送信する(765)。このassociateコマンドには、例えば、図28に示す機器管理リスト850に格納される各情報(一部または全部)が含まれる。
シンク機器(情報処理装置650)は、そのassociateコマンドを受信した場合には、その内容を確認した旨の確認情報(例えば、OK、NGを示す情報)をシンク機器(情報処理装置660)に送信する(766)。この場合に、機器管理サービス機器であるシンク機器(情報処理装置650)、または、そのシンク機器(情報処理装置650)をリモートにより制御可能な他の機器から接続可能か否かを確認することも可能とする。
このように、シンク機器(情報処理装置650)およびシンク機器(情報処理装置660)間での情報のやりとりを行うことにより、機器管理リスト850にシンク機器(情報処理装置660)に関する各情報が格納される(767)。この格納例を図28のbに示す。
続いて、各ソース機器(情報処理装置670、680)は、シンク機器(情報処理装置650)が管理している機器管理リスト850にアクセスし、機器管理リスト850に格納されている機器管理情報を取得する(768、769)。この場合には、シンク機器(情報処理装置650)の制御に基づいて、各ソース機器(情報処理装置670、680)は機器管理リスト850にアクセスすることができる。
続いて、各ソース機器(情報処理装置670、680)は、その取得された機器管理情報に基づいて、サービスを開始したシンク機器(情報処理装置660)への画像伝送に切り替える(770、771)。これにより、複数のソース機器(情報処理装置670、680)が、新たなシンク機器(情報処理装置660)に接続することにより、第2のP2Pグループ780が形成される。また、複数のソース機器(情報処理装置670、680)から、新たなシンク機器(情報処理装置660)に画像伝送が行われる(781、782)。
ここで、各ソース機器(情報処理装置670、680)が、画像伝送の送信先をシンク機器(情報処理装置650)に切り替える場合(元の送信先に戻す場合)を想定する。この場合には、各ソース機器(情報処理装置670、680)は、シンク機器(情報処理装置660)とのリンクを切断し、シンク機器(情報処理装置650)への接続を開始するようにする。このように切り替えが行われた場合には、その切替後において、シンク機器(情報処理装置660)は、シンク機器(情報処理装置650)に対し、画像伝送状態(例えば、停止、切断、再生)を通知することが好ましい。
このように、各情報処理装置の無線通信部は、自装置を含む複数の情報処理装置が属する第1グループにおいて、その第1グループに属するシンク機器から画像情報を出力させるためのストリームを無線通信を利用してやりとりする。また、図10および図11で示したように、各情報処理装置の無線通信部は、その第1グループにおいて、その第1グループに属するシンク機器から画像情報を出力させるためのストリームを無線通信装置を経由してやりとりするようにしてもよい。この無線通信装置は、例えば、アクセスポイント等の無線機器である。
また、各情報処理装置の制御部は、新たなグループ(第2グループ)を形成する場合に、第1グループのグループオーナーが、第2グループのグループオーナーに、各情報処理装置に関するCapability情報を通知するための制御を行う。この場合には、第2グループオーナーは、複数の情報処理装置に関するCapability情報に基づいて第2グループを形成する。また、各情報処理装置の制御部は、シンク機器の使われ方または第1グループオーナーの使われ方に基づいて、第2グループを形成するための制御を行うことができる。なお、Capability情報は、例えば、使用される周波数に関する情報と、使用される伝送レートに関する情報と、コンカレント機能の有無に関する情報とのうちの少なくとも1つを含む。
また、各情報処理装置の制御部は、第1グループに属する各情報処理装置に関する状態情報および各情報処理装置に関する制約情報を第1グループに属する情報処理装置間でやりとりするための制御を行う。このように、トポロジ構築前に、接続可能か否か等を事前に把握することができるため、ユーザに対処方法を事前にメッセージすることができる。
また、各情報処理装置の制御部は、シンク機器の表示形態とその使われ方との少なくとも1つに基づいて、第2グループに推奨する使用周波数、伝送速度に関する情報を第1グループオーナーから第2グループオーナーに通知するための制御を行うことができる。これにより、第2グループ形成において、第1グループの周波数利用状況、各機器のコンカレント搭載状況、伝送速度状況に応じて、第1グループのサービスの安定させたまま、第2グループを形成することができる。
また、第1グループオーナーは、第1グループに属する少なくとも1つのクライアントが第2グループオーナーとなるように、第2グループオーナーおよび第2グループのクライアントを決定することができる。そして、第1グループオーナーは、その決定内容を第2グループに属することになる各情報処理装置に通知することができる。この場合に、第2グループオーナーは、第2グループのクライアントとなる各情報処理装置にInvitation処理を行うことにより第2グループを形成することができる。これにより、第2グループが生成された後に、各P2PクライアントへInvitatinが送信されるため、ユーザの手間を煩わせることなく、自動で接続することができる。
または、第2グループオーナーは、第2グループのクライアントとなる情報処理装置から受信した情報に基づいてProvision Discovery処理を行うことにより第2グループを形成することができる。これにより、画像伝送モードが動作途中であるような状態においても、P2Pクライアントからアクセスを開始することにより、GOの負荷を削減させることができる。
また、第1グループオーナーは、第1グループに新たに参加する情報処理装置に第1グループオーナーが管理する機器管理情報(例えば、図4に示す各情報)を通知して第1グループに参加するためのモードを設定させることができる。これにより、事前に把握できる機能を設定することができ、トポロジ接続の時間を削減させることができる。
また、各情報処理装置の制御部は、第1グループ経由で第2グループオーナーおよび第2グループのクライアントを設定することにより第2グループを形成するための制御を行うことができる。
また、各情報処理装置の制御部は、第2グループの形成に必要なCapability情報を、第2グループに属することになる各情報処理装置に送信するための制御を行うことができる。
また、第1グループオーナーがコンカレント機能を備えない場合には、第1グループオーナーは、第1グループオーナーが管理するCapability情報を第2グループオーナーに送信して第1グループから切断することができる。
また、これらの各制御例については、図27乃至図29に示すように、第1グループに属する情報処理装置以外の情報処理装置を第2グループのグループオーナーとする場合についても適用することができる。
また、これらの各制御例を行う場合には、図10および図11で示したように、第1グループまたは第2グループにおいてやりとりされる各情報については、他の情報処理装置(例えば、アクセスポイント)を経由してやりとりするようにしてもよい。例えば、各情報処理装置の制御部は、第2グループを形成する場合に、第1グループのグループオーナーが、第2グループのグループオーナーに、各情報処理装置に関するCapability情報を無線通信装置を経由して通知するための制御を行うことができる。
また、第1グループに属する各情報処理装置のうち、第2グループに属することになる情報処理装置間のリンクについては、グループを形成するための一部の処理を省略することができる。例えば、スキャン、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)、TCPパート設定の処理を省略することができる。これにより、例えば、接続を高速化してマルチシンクトポロジを構築することができる。すなわち、マルチシンクトポロジ構築のセットアップ時間を短縮させることができる。
ここで、ソース機器およびシンク機器間のやりとりがMiracast規格として定義されている。例えば、Wi−Fi P2P Technical Specification v1.1(Wi−Fi Direct)を参照することができる。また、例えば、Wi−Fi Simple Configuration Technical Specification v2.0.1(WPS)を参照することができる。
また、これらの技術を参照して、複数のソース機器と1台のシンク機器とを接続するマルチソーストポロジにおいて、ソース機器およびシンク機器間のやりとりを行うことができる。
また、1つのP2Pクライアントが同時に複数のGOに接続できない状況においては、コンカレント・オペレーションを駆使して、2つ以上のグループに参加することが可能となる。そこで、新規グループを形成させるための効率的な制御を行うことが重要である。特に、マルチソース・トポロジやマルチ・シンクトポロジにおいては、機器の数が多いため、P2P接続制御の時間が長くなってしまうため、その時間を短縮させることが重要である。また、コンカレント・オペレーション機能に関し、マルチソース・トポロジやマルチ・シンクトポロジにおいては、共通した周波数チャネルの設定や伝送帯域の効率化を進めることが重要である。
そこで、本技術の第2の実施の形態では、1つのP2Pクライアントが複数のGOに接続できない状況においても、ユーザの手間なく、マルチソース・トポロジとマルチシンク・トポロジを共存させることが可能となる。すなわち、第1のP2Pグループと第2のP2Pグループを共存させることが可能となる。このため、接続時間を短縮させることができる。
また、2つ以上のMiracastグループが存在する環境において、Miracastグループの全ての機器のCapability情報を管理する必要がある。すなわち、複数のソース機器が接続する場合には、ソース機器の数分のCapability NegotiationまたはService Discoveryを行う必要がある。しかしながら、Miracastグループ毎にCapability Negotiationを行うと、グループに属する機器の数の増加に応じて接続に時間がかかる。
そこで、本技術の第2の実施の形態では、第1のMiracastグループの情報を流用し、第2のP2PグループのGOが複数のP2Pクライアントの共通Capablity候補または共通Service候補を把握することができる。このため、接続時間を短縮することができる。また、2つ以上のMiracastグループに関し、コンカレントデバイス情報、周波数チャネル情報、伝送帯域情報等のやりとりを行うため、無線帯域として効果的なシステムを提供することができる。
このように、本技術の実施の形態によれば、第2のトポロジ形成におけるP2PプロトコルまたはMiracastプロトコルを実現することができる。これにより、グループ形成に関する処理を迅速に行うことができる。
なお、本技術の第2の実施の形態では、複数のソース機器を接続するトポロジにおいて、シンク機器であるグループオーナーの使われ方に基づいて、第2のP2Pグループを生成する例を示した。ただし、第1のP2Pグループがマルチシンク環境である場合には、ソース機器であるグループオーナーの使われ方に基づいて、第2のP2Pグループの接続に役立てるようにしてもよい。
なお、図10および図11では、1つのGO(情報処理装置680)に接続されるP2Pクライアントを最大で2台(情報処理装置650、情報処理装置660)とする例を示した。ただし、P2Pクライアントが3台以上の場合についても本技術の第2の実施の形態を適用することができる。
また、図10および図11では、複数のシンク機器(情報処理装置650、情報処理装置660)と、複数のソース機器(情報処理装置670、情報処理装置680)との間で通信を行う場合の例を示した。ただし、複数のシンク機器と、1つのソース機器との間で通信を行う場合についても本技術の第2の実施の形態を適用することができる。すなわち、情報処理装置670が存在するケースと、情報処理装置670が存在しないケースとの何れについても本技術の第2の実施の形態を適用することができる。
また、図14では、情報処理装置660がトポロジを構築する(708)例を示したが、これに限定されない。例えば、情報処理装置660が複数のソース機器と接続可能なシンク機器の専用装置である場合を想定する。この場合には、情報処理装置650が管理するCapability情報(例えば、図4に示す各情報)と、情報処理装置660が管理するCapability情報とを整合させることが重要となる。そこで、例えば、情報処理装置660の起動時に、情報処理装置650が管理するCapability情報をマスター情報として動作するモードを情報処理装置660において設定する。これにより、第2のP2PグループのGOが第1のP2PグループのGOから受け取るCapability情報に不都合が発生することを防止することができる。
また、上述したように、シンク機器またはソース機器のうちの少なくとも1つが複数の無線通信部を備える場合についても本技術の実施の形態を適用することができる。そこで、図30では、複数の無線通信部を備える1つのシンク機器と、複数のソース機器間の通信例を示す。
[通信システムの構成例]
図30は、本技術の第2の実施の形態における通信システム600のシステム構成例を示すブロック図である。
通信システム600は、情報処理装置610と、情報処理装置620と、情報処理装置630とを備える。なお、通信システム600は、図1に示す通信システム100に対応するものである。例えば、情報処理装置610は、シンク機器である情報処理装置300に対応し、情報処理装置620は、ソース機器である情報処理装置200に対応し、情報処理装置630は、ソース機器である情報処理装置400に対応する。このため、以下では、通信システム100と共通する部分についての説明の一部を省略する。
また、図30では、図5に示すように、メイン画像の表示面積がサブ画像よりも大きい場合を例にして説明する。この場合には、メイン画像はサブ画像よりも解像度が大きいため、メイン画像については高品位画像伝送を行い、サブ画像については標準画質画像伝送を行うことが望ましい。
また、図30では、2.4GHz、5GHz、60GHzの3種類の周波数チャネルのうちの複数の周波数チャネルを同時に利用することが可能なコンカレント・オペレーションが可能な情報処理装置を用いる例を示す。このコンカレント・オペレーションでは、同一周波数チャネル、または、複数(2つ以上)の異なる周波数チャネルにおいて、複数の機器との間で切り替えながら接続処理を行うことができる。また、同一周波数チャネル、または、異なる複数の周波数チャネルにおいて、複数のMAC(Media Access Control)層を備え、同時接続するようにしてもよい。
例えば、メイン画像を高品位画像伝送するためには、高速なデータ伝送レートを行うことが可能な通信方式を選択する必要がある。そこで、図30では、60GHzに代表される、IEEE802.11ad規格準拠の無線通信部(例えば、図30に示す無線通信部611、612)を用いる例を示す。一方、サブ画像を標準画質画像伝送する場合には、2.4GHzまたは5GHzの無線通信部(例えば、図30に示す無線通信部613)を用いる。
ここで、メイン画像に用いるIEEE802.11adは、最大で数Gbpsの高速伝送を行えるため、解像度としてHDに限らず、4K(4K解像度)伝送も行うことができ、高品位画像伝送に適している。しかしながら、上述したように、IEEE802.11adは、アンテナに指向性をもたせて距離を稼ぐ技術を採用しているため、人による遮断等のように、リンクを確保することができないような環境も想定される。そこで、本技術の第2の実施の形態では、そのような環境において、マルチ受信ダイバーシティを適切に設定する例(トポロジ変化に適切に対応する例)を示す。
具体的には、情報処理装置610は、3つの無線通信部611乃至613を備えるものとする。上述したように、無線通信部611、612は、60GHzに代表される、IEEE802.11ad規格準拠の無線通信部であるものとする。また、無線通信部613は、2.4GHzまたは5GHzの無線通信部であるものとする。なお、本技術の実施の形態では、複数の周波数帯域を使用する例を示すが、本技術はこれに限定されない。また、ここでは、無線通信部が2.4GHzまたは5GHzと、60GHzとで分かれる例を示すが、無線通信部がそのように分かれていなくてもよく、また、どれか1つの周波数帯域のみを時分割で使用するようにしてもよい。
このように、図30では、シンク機器(情報処理装置610)の無線インターフェース(60GHzの無線通信部611、612)を2つ備えるようにする。すなわち、シンク機器(情報処理装置610)は、マルチ受信ダイバーシティを利用した受信を行うための複数の受信部(60GHzの無線通信部611、612)を備える。そして、マルチ受信ダイバーシティを利用する場合には、その複数の受信部(60GHzの無線通信部611、612)を用いる。これにより、例えば、情報処理装置620および無線通信部611間(実線622で示す)に障害物が入り、リンク切断が生じたような場合でも、情報処理装置620および無線通信部612間(実線621で示す)にリンクを回避することができる。すなわち、情報処理装置610および情報処理装置620間の画像伝送を途切れないようにすることができる。
このように、情報処理装置620から情報処理装置610にマルチ受信ダイバーシティを利用した送信を行う場合、情報処理装置620は、無線通信部611に送信する画像データと同じ画像データをコピーして無線通信部612にパケット送信する。
また、情報処理装置610は、無線通信部611により受信した画像データについてロスしたパケットを、無線通信部612により受信した画像データから補間することができる。このように補間を行うことにより、情報処理装置620が送信した画像データに極力近付けることができる。また、情報処理装置610は、その補間処理が施された画像データに基づいてメイン画像を生成して表示部に表示する。
また、情報処理装置630は、無線通信部613と接続し、画像データを無線通信部613に送信することができる。この場合には、情報処理装置610は、無線通信部613により受信された画像データに基づいてサブ画像を生成して表示部に表示する。
このように、例えば、情報処理装置620が情報処理装置610にメイン画像を高品位画像伝送する場合には、情報処理装置610および情報処理装置620間の接続を1対2(実線621、622で示す)とすることができる。また、例えば、情報処理装置630が情報処理装置610にサブ画像を標準画質画像伝送する場合には、情報処理装置610および情報処理装置630間の接続を1対1(点線631で示す)とすることができる。また、例えば、情報処理装置620が情報処理装置610にサブ画像を標準画質画像伝送する場合には、情報処理装置610および情報処理装置620間の接続を1対1(点線623で示す)とすることができる。
また、例えば、ソース機器およびシンク機器のうちの少なくとも1つがNFCのタグ機能またはReader/Writer機能を備えるようにしてもよい。この場合には、NFCを利用したタッチ動作により、機器を既存のグループに参加させることができる。また、NFCを利用したタッチ動作により、新たなグループのグループオーナーを決定することができる。例えば、既存のグループのグループオーナー(または、シンク機器)にタッチをした機器を、新たなグループのグループオーナーとして決定することができる。このように、NFCを利用したタッチ動作が行われた場合には、そのタッチによる無線通信により、上述した各情報の流用をすることができる。
なお、情報処理装置650や情報処理装置660の使われ方は、上述したものに限定されない。例えば、情報処理装置650または情報処理装置660の表示状態を操作してマルチディスプレイとして表示するための指示を出すことも、情報処理装置650または情報処理装置660の使われ方として把握することができる。また、例えば、情報処理装置650または情報処理装置660の表示状態を操作して各装置の表示状態を拡張ディスプレイのように変更することも、情報処理装置650または情報処理装置660の使われ方として把握することができる。また、例えば、情報処理装置650または情報処理装置660に対してGOを変更するための操作を他の情報処理装置を介して行うことも、情報処理装置650または情報処理装置660の使われ方として把握することができる。なお、他の情報処理装置は、例えば、有線通信や無線通信を利用して、情報処理装置650または情報処理装置660と接続してこれらを操作することが可能な情報処理装置(例えば、リモートコントロール、タブレット端末、スマートフォン)である。
このように、各情報処理装置の制御部は、他の情報処理装置に関するCapability情報と、情報処理装置の使われ方とに基づいて、他の情報処理装置に関するストリームのマルチ受信を設定するための制御を行うことができる。
また、本技術の実施の形態では、接続形態によって、高品位画像伝送が必要なリンクについて、ロバスト耐性を高めるためにマルチ受信ダイバーシティを適切に設定または切り替えをすることができる。このように、その設定やその切り替えを制御することにより、高品位な映像を安定的に送受信することができる。
また、本技術の実施の形態によれば、複数のソース機器からのストリームに基づく出力を行うシンク機器において、ストリームの解像度の調整や送信停止、周波数チャネルの変更等を行うことにより不要な消費電力を削減することができる。これにより、モバイル機器に適した通信を実現することができる。また、周波数チャネルの帯域利用効率を向上させ、ロバスト性を高めた通信を実現することができる。
すなわち、例えば、複数のソース機器を1つの纏まったモニタ(例えば、80インチのような大画面のモニタや、小さいモニタが複数束ねられているモニタ)に接続する場合に、各トポロジに応じて適切な設定を行うことができる。
なお、無線通信機能を備える他の装置についても本技術の実施の形態を適用することができる。例えば、無線通信機能を備える撮像装置(例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ(例えば、カメラ一体型レコーダ))について本技術の実施の形態を適用することができる。また、例えば、無線通信機能を備える表示装置(例えば、テレビジョン、プロジェクタ、パーソナルコンピュータ)や携帯型の情報処理装置(例えば、スマートフォン、タブレット端末)について本技術の実施の形態を適用することができる。
<3.応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、情報処理装置200、300、400、610、620、630、650、660、670、680は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、テレビジョン受像機、プリンタ、デジタルスキャナ若しくはネットワークストレージなどの固定端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、情報処理装置200、300、400、610、620、630、650、660、670、680は、スマートメータ、自動販売機、遠隔監視装置又はPOS(Point Of Sale)端末などの、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、情報処理装置200、300、400、610、620、630、650、660、670、680は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
[3−1.第1の応用例]
図31は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース913、アンテナスイッチ914、アンテナ915、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース913は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース913は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース913は、アドホックモード又はWi−Fi Direct等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。なお、Wi−Fi Directでは、アドホックモードとは異なり2つの端末の一方がアクセスポイントとして動作するが、通信はそれら端末間で直接的に行われる。無線通信インタフェース913は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF(Radio Frequency)回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース913は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース913は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ914は、無線通信インタフェース913に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ915の接続先を切り替える。アンテナ915は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース913による無線信号の送信及び受信のために使用される。また、IEEE802.16、3GPP仕様(例えば、W−CDMA、GSM、WiMAX、WiMAX2、LTE、LTE−A)等の公衆回線に接続するための無線通信インターフェースの機能を有し、公衆回線と通信し得る。
なお、図31の例に限定されず、スマートフォン900は、複数のアンテナ(例えば、無線LAN用のアンテナ及び近接無線通信方式用のアンテナ、公衆回線通信用アンテナなど)を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ914は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース913及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図31に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図31に示したスマートフォン900において、図2を用いて説明した制御部240、図3を用いて説明した制御部370は、無線通信インタフェース913において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。
なお、スマートフォン900は、プロセッサ901がアプリケーションレベルでアクセスポイント機能を実行することにより、無線アクセスポイント(ソフトウェアAP)として動作してもよい。また、無線通信インタフェース913が無線アクセスポイント機能を有していてもよい。
[3−2.第2の応用例]
図32は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、アンテナスイッチ934、アンテナ935及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インタフェース933は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース933は、アドホックモード又はWi−Fi Direct等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。無線通信インタフェース933は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース933は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ934は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路の間でアンテナ935の接続先を切り替える。アンテナ935は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送信及び受信のために使用される。
なお、図32の例に限定されず、カーナビゲーション装置920は、複数のアンテナを備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ934は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図32に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図32に示したカーナビゲーション装置920において、図2を用いて説明した制御部240、図3を用いて説明した制御部370は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)
自装置を含む一以上の情報処理装置が属する第1グループにおいて、前記第1グループに属する第1情報処理装置から画像情報を出力させるためのストリームを無線通信を利用してやりとりする無線通信部と、
前記第1グループ以外の新たなグループである第2グループを形成する場合に、前記第2グループに属する第2情報処理装置との間で、前記一以上の情報処理装置に関するCapability情報を交換するための制御を行う制御部と
を具備する情報処理装置。
(2)
前記制御部は、前記第2情報処理装置との間で、利用可能な周波数チャネルまたはデータ伝送帯域の情報を含むRequestおよびResponseの交換処理を行うよう制御する、前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記制御部は、前記第2のグループを形成する際に、前記RequestおよびResponseの交換処理に先立って、所定の帯域情報を含むグループ変更要求を前記第2情報処理装置に送信するよう制御する、前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記制御部は、前記RequestおよびResponseの交換処理を、Provision Discoveryによって実現するよう制御する、前記(2)または(3)に記載の情報処理装置。
(5)
前記第2情報処理装置は、前記一以上の情報処理装置に関するCapability情報に基づいて前記第2グループを形成する前記(1)から(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6)
前記制御部は、前記第1情報処理装置の使われ方に基づいて、前記第2グループを形成するための制御を行う前記(1)から(5)のいずれかに記載の情報処理装置。
(7)
前記制御部は、前記第2グループの役割を決定する際に用いられる情報であって前記第1グループに属する各情報処理装置の役割を示す状態情報および前記各情報処理装置の制約に関する制約情報を前記第1グループに属する情報処理装置間でやりとりするための制御を行う前記(1)から(6)のいずれかに記載の情報処理装置。
(8)
前記制御部は、前記第1情報処理装置の表示形態と前記第1情報処理装置の使われ方とのうちの少なくとも1つに基づいて、前記第2グループに推奨する使用周波数および伝送速度に関する情報を前記第2情報処理装置に通知するための制御を行う前記(1)から(7)のいずれかに記載の情報処理装置。
(9)
前記第1情報処理装置は、前記第1グループに属する各情報処理装置の機器管理情報を管理する前記(1)から(8)のいずれかに記載の情報処理装置。
(10)
前記第1情報処理装置は、前記第1グループに属する少なくとも1つのクライアントが前記第2情報処理装置となるように、前記第2グループのグループオーナーおよび前記第2グループのクライアントを決定して当該決定内容を前記第2グループに属することになる各情報処理装置に通知する前記(1)から(9)のいずれかに記載の情報処理装置。
(11)
前記第2グループのグループオーナーは、前記第2グループのクライアントとなる各情報処理装置にInvitation処理を行うことにより前記第2グループを形成する前記(10)に記載の情報処理装置。
(12)
前記第2グループのグループオーナーは、前記第2グループのクライアントとなる情報処理装置から受信した情報に基づいてProvision Discovery処理を行うことにより前記第2グループを形成する前記(10)に記載の情報処理装置。
(13)
前記第1情報処理装置は、前記第1グループに新たに参加する情報処理装置に前記第1情報処理装置が管理する機器管理情報を通知して前記第1グループに参加するためのモードを設定させる前記(1)から(12)のいずれかに記載の情報処理装置。
(14)
前記制御部は、前記第1グループ経由で前記第2グループのグループオーナーおよび前記第2グループのクライアントを設定することにより前記第2グループを形成するための制御を行う前記(1)から(13)のいずれかに記載の情報処理装置。
(15)
前記制御部は、前記第2グループの形成に必要なCapability情報を、前記第2グループに属することになる各情報処理装置に送信するための制御を行う前記(1)から(14)のいずれかに記載の情報処理装置。
(16)
前記第1情報処理装置がコンカレント機能を備えない場合には、前記第1情報処理装置は、前記第1情報処理装置が管理するCapability情報を前記第2情報処理装置に送信して前記第1グループから切断する前記(1)から(15)のいずれかに記載の情報処理装置。
(17)
前記Capability情報は、使用される周波数に関する情報と、使用される伝送レートに関する情報と、コンカレント機能の有無に関する情報とのうちの少なくとも1つを含む前記(1)から(16)のいずれかに記載の情報処理装置。
(18)
一以上の情報処理装置が属する第1グループにおいて、前記第1グループに属する第1情報処理装置から画像情報を出力させるためのストリームを無線通信を利用してやりとりする通信手順と、
前記第1グループ以外の新たなグループである第2グループを形成する場合に、前記第2グループに属する第2情報処理装置との間で、前記一以上の情報処理装置に関するCapability情報を交換するための制御を行う制御手順と
を具備する情報処理方法。
(19)
一以上の情報処理装置が属する第1グループにおいて、前記第1グループに属する第1情報処理装置から画像情報を出力させるためのストリームを無線通信を利用してやりとりする通信手順と、
前記第1グループ以外の新たなグループである第2グループを形成する場合に、前記第2グループに属する第2情報処理装置との間で、前記一以上の情報処理装置に関するCapability情報を交換するための制御を行う制御手順と
をコンピュータに実行させるプログラム。