JP6618985B2 - 改良された結合剤組成物およびその使用 - Google Patents

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Description

本発明は、結合剤組成物、より具体的には、アセンブルされていないか、または緩くアセンブルされた物質の集合体から製品を製造するのに使用するための硬化性結合剤組成物に関する。例えば、これらの結合剤組成物は、織られたか、または不織の繊維から作製され得る繊維製品を製作するのに用いることができる。例示的な一実施形態では、結合剤組成物は、ガラス繊維を結合させて繊維ガラスを作製するのに使用される。別の例示的な実施形態では、結合剤組成物は、ミネラルウール繊維、例えば、絶縁製品などのマット層(matted layer)中のグラスウールまたは石綿などを結合させるのに使用される。さらなる実施形態では、結合剤は、セルロース系組成物を作製するのに使用される。セルロース系組成物に関して、結合剤は、セルロース系物質を結合させて、例えば、望ましい物理的性質(例えば、機械的強度)を有する木材繊維板または削片板を製作するのに使用することができる。本発明は、本発明の結合剤によって結合された緩くアセンブルされた物質から作製される製品にさらに広がる。
公知の熱硬化性結合剤は、様々なフェノール−アルデヒド、尿素−アルデヒド、メラミン−アルデヒド、ならびに他の縮合重合材料、例えば、フラン(furane)樹脂およびポリウレタン樹脂などを含む。アルデヒドベース結合剤、より特定すれば、ホルムアルデヒドベースまたはホルムアルデヒドから生成される結合剤が広く使用されている。
代替のホルムアルデヒドフリー結合剤組成物は、ポリカルボン酸ポリマーおよびポリオールの反応によって得られるポリエステルベース結合剤があり、これは、熱硬化されるとき熱硬化性物質を形成する。より最近、ホルムアルデヒドフリー結合剤が、熱硬化性物質として、持続可能な材料から、例えば、アミン基含有化合物の還元糖との縮合などから作製されている。これらの代替の化学反応は、先のホルムアルデヒドベース技術と比較して利点を示すが、ある特定の弱点も示し、代替の結合剤化学反応の必要性が依然として存在する。これらの公知の結合剤化学反応のいくつかは、縮合反応中に水の相対的に高い喪失を示し、それは、製品の内部結合強度および/または膨潤性に対して悪影響を有し得る。
A. Faureらは、Progress in Polymer Science、38巻(2013年)、236〜270頁に公開された彼らの総説「Catechols as versatile platforms in polymer chemistry」において、カテコール単位含有化合物は、湿潤条件下でも表面の大きい範囲への強い接着を示すことを開示している。著者らは、複雑な官能性分子中にカテコール単位を組み込むための方法を総説している。
A. Faureら、「Catechols as versatile platforms in polymer chemistry」、Progress in Polymer Science、38巻(2013年)、236〜270頁
本発明は、物質が分離しにくい様式で接着するように、粘着を生じさせるか、または促進し、物質の集合体を一緒に保持し得る結合剤を提供しようとするものである。本発明の目的は、高い結合強度を示す結合剤を提供することである。
本発明の別の目的は、大量適用にとって費用効果的な結合剤組成物を提供することである。
別の目的は、再生可能かつ/または持続可能な資源に基づく結合剤組成物を提供することである。
さらに、本発明は、強い結合剤に急速に硬化する結合剤組成物を提供しようとするものである。
本発明のさらに別の目的は、本発明の結合剤と結合した物質のアセンブリを提供することである。
特定の実施形態では、例えば以下が提供される:
(項目1)
(i)多数のフェノールもしくはポリヒドロキシベンゼンラジカル、例えば、カテコールラジカル(ジヒドロキシベンゼン)などを持つポリフェノール性高分子化合物、好ましくはリグノスルホン酸塩、および縮合型タンニン、ならびにこれらの混合物、ならびに(ii)第一級および/もしくは第二級および/もしくは第三級および/もしくは第四級アミン官能基を含むポリアミン官能性化合物、ならびに/または(i)および(ii)の反応生成物を含み、ポリフェノール性高分子化合物とポリアミン官能性化合物の比は、98:2〜50:50、好ましくは98:2〜70:30w%、より好ましくは95:5〜80:20w%の範囲である、水性硬化性結合剤組成物。
(項目2)
前記リグノスルホン酸塩が、リグノスルホン酸カルシウム、リグノスルホン酸ナトリウム、リグノスルホン酸アンモニウム、リグノスルホン酸マグネシウム、およびこれらの混合物から選択される、項目1に記載の水性硬化性結合剤組成物。
(項目3)
前記ポリアミン官能性化合物が、ジアミン、トリアミン、テトラミン、ペンタミン、ならびにポリマーポリアミンまたはポリイミン、例えば、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリビニルアミン、ポリエーテルアミン、ポリリシン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、カダベリン、スペルミジン、スペルミン、プトレシン、テトラエチルメチレンジアミン、およびトリエチレンテトラミン、異なるタイプのポリエチレンイミン、例えば、直鎖状ポリエチレンイミン、分枝状ポリエチレンイミン、およびデンドリマー型ポリエチレンイミン、ならびに直鎖状形態および分枝状形態にあるポリエーテルアミンから選択される、項目1または2に記載の水性硬化性結合剤組成物。
(項目4)
リグノスルホン酸塩、好ましくはリグノスルホン酸アンモニウムまたはリグノスルホン酸カルシウムもしくはマグネシウム、およびヘキサメチレンジアミン(HMDA)などのジアミンを含む、項目2に記載の水性硬化性結合剤組成物。
(項目5)
天然由来ポリマー、例えば、多糖、例えば、セルロース、デンプン、アルギネート、ヒアルロン酸、およびこれらの誘導体、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、2−ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、オリゴ糖など、合成由来ポリマー、例えば、ポリビニル(PVA、PVAc、PAN)、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリウレタン、ポリエステル、脂肪族イソシアネートオリゴマー、アゼチジニウム含有ポリマー、キトサンおよびその誘導体、これらのコポリマーおよびこれらの混合物から選択されるマトリックスポリマーをさらに含む、項目1から4に記載の水性硬化性結合剤組成物。
(項目6)
前記ポリフェノール性高分子化合物が、前記3種の成分の合計に対して50〜最大で98w%を構成し、前記ポリアミン官能性化合物が、前記3種の成分の合計に対して1〜最大で40w%を構成し、前記ポリマーの含有量が、前記3種の成分の合計に対して1〜20w%の範囲である、項目5に記載の水性硬化性結合剤組成物。
(項目7)
色素、抗真菌剤、抗菌剤、疎水物質、シランなどのシリコーン含有カップリング剤および/もしくは他の添加剤、除塵用オイル、疎水性ポリマー、ならびに/またはこれらの組合せをさらに含む、前記項目のいずれかに記載の水性硬化性結合剤組成物。
(項目8)
前記項目のいずれかに記載の水性結合剤組成物を用いて、または前記項目のいずれかに記載の結合剤組成物の硬化から生じる結合剤を用いて結合された繊維または粒子のアセンブリ。
(項目9)
ミネラルウールマットなどの断熱材製品である、項目8に記載の繊維のアセンブリ。
(項目10)
複合木板、例えば、木材繊維板、木材削片板、合板、または同様の板である、項目8に記載の粒子のアセンブリ。
(項目11)
繊維または粒子のアセンブリを製造するための方法であって、(i)多数のフェノールもしくはポリヒドロキシベンゼンラジカル、例えば、カテコールラジカル(ジヒドロキシベンゼン)を持つポリフェノール性高分子化合物、好ましくはリグノスルホン酸塩、および縮合型タンニン、ならびにこれらの混合物の水性組成物、ならびに(ii)第一級および/もしくは第二級および/もしくは第三級および/もしくは第四級アミン官能基を含むポリアミン官能性化合物の水性組成物の組合せを、ポリフェノール性高分子化合物とポリアミン官能性化合物の比が、98:2〜50:50、好ましくは98:2〜70:30w%、より好ましくは95:5〜80:20w%の範囲であるように繊維もしくは粒子の集合体に順次もしくは同時に塗布し、または項目1から6のいずれかに記載の水性結合剤組成物を繊維もしくは粒子の集合体に塗布することを特徴とし、コーティングされた繊維または粒子をアセンブリとして集め、硬化条件に付し、それによって前記ポリフェノール性高分子化合物および前記ポリアミン官能性化合物を反応させて高分子結合剤を形成し、水を蒸発させることを特徴とする、方法。
(項目12)
前記ポリアミン官能性化合物が、ジアミン、トリアミン、テトラミン、ペンタミン、ならびにポリマーポリアミンまたはポリイミン、例えば、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリビニルアミン、ポリエーテルアミン、ポリリシン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、カダベリン、スペルミジン、スペルミン、プトレシン、テトラエチルメチレンジアミン、およびトリエチレンテトラミン、異なるタイプのポリエチレンイミン、例えば、直鎖状ポリエチレンイミン、分枝状ポリエチレンイミン、およびデンドリマー型ポリエチレンイミン、ならびに直鎖状形態および分枝状形態でのポリエーテルアミンから選択される、項目11に記載の方法。
(項目13)
硬化が、90℃〜200℃の範囲、好ましくは140℃超、より好ましくは190℃未満、典型的には160から180℃の間の温度で実施されることを特徴とする、項目11または12に記載の方法。
(項目14)
前記水性結合剤組成物が、繊維または粒子の前記集合体に噴霧によって塗布される、項目11から13のいずれかに記載の方法。
(項目15)
前記アセンブリが、木材繊維板もしくは木材削片板、または同様の木板であり、硬化中に加圧形成に付される、項目11から13のいずれかに記載の方法。
リグニンは、様々な植物の木質細胞壁に強度および剛性を提供するフェノールポリマーの複雑な群から構成される木質植物の構成要素である。リグニン分子は、複雑であり、まだ完全には理解されていない。リグノスルホネートは、例えば、木材パルプ化プロセスにおいて、より具体的には重亜硫酸/亜硫酸の塩を用いてスルホン化によってリグニンから得られる。スルホネート錯体は、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、またはナトリウムと会合している場合がある。リグニンおよびその誘導体は、いくつかの利点、例えば、再生可能性、生分解性、低コスト、利用可能な供給源などを有する。リグノスルホネートは、分散剤として、かつコンクリートの凝固を遅延させるためにコンクリート産業において使用されている。これらは、石油採掘における添加剤、染料の分散剤、洗浄剤として、および接着剤の製造におけるフェノールの部分的代替品として使用される場合がある。リグノスルホン酸ナトリウムは、再循環冷却水システムにおける浸食およびスケール形成を阻害することにおいて潜在的に有用である。一部の用途では、リグノスルホン酸塩は、ある特定のアミンと反応させられて色素(例えば、US−5989299を参照)または分散剤を形成する。US−4130515には、リグノスルホン酸塩のメラミンおよびホルムアルデヒドとの共重合によって生成されるリグニンベース樹脂結合剤が開示されている。
本発明は、ここで、特許請求の範囲による、ポリフェノール性分子化合物およびポリアミン官能性化合物、ならびに/またはこれらの反応生成物を含む水性硬化性結合剤組成物を提供する。用語ポリフェノール性分子化合物は、本明細書では、多数のフェノールラジカルまたはポリヒドロキシベンゼンラジカル、例えば、カテコールラジカル(ジヒドロキシベンゼン)を持つ分子化合物、好ましくは本質的に天然の分子化合物、または天然分子化合物に由来する分子化合物を示す。このようなポリフェノール性分子化合物の例は、リグノスルホン酸塩および縮合型タンニン、ならびにこれらの混合物である。
リグノスルホン酸塩は、有利には、リグノスルホン酸カルシウム、リグノスルホン酸ナトリウム、リグノスルホン酸アンモニウム、リグノスルホン酸マグネシウム、およびこれらの混合物から選択され得る。
タンニンは、植物中に一般に見いだされる。本発明による目的の化合物は、ポリフェノール性分子化合物を含み、したがって本質的に縮合型タンニンであり得る。
本発明によれば、ポリアミン官能性化合物は、第一級および/または第二級および/または第三級および/または第四級アミン官能基を含み、ジアミン、トリアミン、テトラミン、ペンタミン、およびポリマーポリアミン(plolyamines)またはポリイミンから選択され得る。例は、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリビニルアミン、ポリエーテルアミン、ポリリシン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、カダベリン、スペルミジン、スペルミン、プトレシン、テトラエチルメチレンジアミン、およびトリエチレンテトラミンである。当業者に公知であるように、いくつかの異なるタイプのポリエチレンイミン、例えば、直鎖状ポリエチレンイミン、分枝状ポリエチレンイミン、およびデンドリマー型ポリエチレンイミンなどが利用可能である。同様に、ポリエーテルアミンは、直鎖状形態および分枝状形態を示すことができ、すべてが結合剤組成物、したがって本発明の結合剤の生成に適していると考えられる。
ポリフェノール性分子化合物とポリアミン官能性化合物の比は、98:2〜70:30w%、好ましくは95:5〜80:20w%の範囲である。
好ましくは、分子(macromelules)上の反応基とアミン成分中の反応性アミノ基の比は、10:1〜1:1の範囲内であり得る。
好適な結合剤組成物は、リグノスルホン酸塩、好ましくはリグノスルホン酸アンモニウムまたはリグノスルホン酸カルシウムもしくはリグノスルホン酸マグネシウム、およびヘキサメチレンジアミン(HMDA)などのジアミンを含む。
好ましくは、このような結合剤組成物は、天然および/または合成起源のポリマーなどのマトリックスポリマーをさらに含む。これらのポリマーは、結合剤配合物中の活性充填剤として作用することができ、分子内および分子間鎖相互作用を形成し得る。天然由来ポリマーは、有利には、セルロースおよびその誘導体、例えば、セルロースエーテルおよびエステル誘導体などから選択され得る。セルロースエーテル誘導体は、カルボキシメチル化、カルボキシエチル化、およびカルボキシプロピル化によって調製することができる。好適なセルロースエーテル誘導体の例は、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、トリチルセルロースなどである。セルロースエステル誘導体は、セルロースのエステル化によって調製することができる。エステル誘導体としては、セルロースの酢酸エステル、酪酸エステル、安息香酸エステル、フタル酸エステル、およびアントラニル酸エステル、好ましくは、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、酢酸酪酸セルロース(CAB)、酢酸トリメリト酸セルロース(CAT)、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、スクシノイルセルロース、フオロ酸セルロース(cellulose fuoroate)、カルバニリド酸セルロース(cellulose carbanilate)、およびこれらの混合物が含まれる。いくつかの結合剤組成物では、カチオン性セルロース誘導体が使用され得る。いくつかの結合剤組成物は、他の多糖、例えば、アルギネート、デンプン、キチンおよびキトサン、アガロース、ヒアルロン酸、ならびにこれらの誘導体もしくはコポリマー(例えば、グラフトコポリマー、ブロックコポリマー、ランダムコポリマー)、またはこれらの混合物を含み得る。
合成由来ポリマーとして、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリビニル、および/もしくはこれらのコポリマー、ならびに脂肪族イソシアネートオリゴマー、1つもしくは複数のアゼチジニウム基を含有する化合物、またはこれらの混合物を挙げることができる。
一実施形態では、結合剤配合物は、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、もしくはポリアクリルアミド、またはこれらの混合物を含み得、これらは、異なる量で存在し得る1種または複数の、典型的には2種または3種のモノマーの重合から形成することができ
る。好ましくはモノマーの1種は、置換アルキルメタクリレートまたはアクリレートモノマーである。置換アルキル官能基のアルキル基は、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有することができ、置換基は、メトキシ基などの1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、またはジメチルアミノなどのジアルキルアミノ基であり得る。特に好適なアクリレートモノマーは、2−メトキシアクリレート(MEA)、3,5,5−トリメチルヘキシルアクリレート(TMHA)、エチレングリコールアクリレート(EGA)、2−エトキシエチルアクリレート(EOEA)、エチレングリコールジアクリレート(EGDA)、エチル2−エチルアクリレート(EEA)、(エチル−シアノ)アクリレート(ECA)、エチル2−プロピルアクリレート(EPA)、エチル2−(トリメチルシリルメチル)アクリレート(ETMSMA)、アクリル酸ブチル(BA)、ブチルシクロヘキシルアクリレート(BCHA)、ベンジル2−プロピルアクリレート(BPA)、カルボキシエチルアクリレート(CEA)、2−(ジエチルアミノ)エチルアクリレート(DEAEA)、2−(ジエチルアミノ)プロピルアクリレート(DEAPA)である。好適なメタクリレート(metharcylate)モノマーの例は、メチルメタクリレート(MMA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、2−メトキシメタクリレート(MEMA)、2−(ジエチルアミノ)エチルメタクリレート(DEAEMA)、2−アミノエチルメタクリレート(AEMA)、メタクリル酸ベンジル(BMA)、2−ブトキシエチルメタクリレート(BEMA)、2−(tert−ブチルアミノ)エチルメタクリレート(TBAEMA)、メタクリル酸シクロヘキシル(CHMA)、エチレングリコールメタクリレート(EGMA)、2−(ジイソプロピルアミノ)エチルメタクリレート(DIPAEMA)である。好適なアクリルアミド/メタクリルアミドモノマーは、アルキルアクリルアミド(AAAm)、ブチルアクリルアミド(BAAm)、ジエチルアクリルアミド(DEAAm)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAm)、エチルアクリルアミド(EAAm)、ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAAm)、ヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAAm)、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)、N,N−ジエチルメタクリルアミド(DEMAAm)、N−ジフェニルメタクリルアミド(DPMAAm)である。好適なポリマーは、2種またはそれ超のモノマー、典型的には、30:70〜80:20の重量比でMEMAまたはMEA、およびDEAEMAの混合物を含む。MEMAまたはMEAとDEAEMAの好適な比は、70:30、より好ましくは55:45または50:50である。任意選択でさらなるモノマー、例えば、1〜10重量パーセント、好ましくは約5重量パーセントの重量比でアクリル酸(AA)またはメタクリル酸(MAA)などが存在し得る。適当なポリマーは、55:40:5〜75:20:5の比でMEMA、DEAEMA、およびAAを含む。このようなポリマーは、スチレン(St)などのアリール基、ならびに任意選択でジアルキルアクリルアミド基(1〜4個の炭素原子を表すアルキル)、例えば、ジメチルアクリルアミド(DMAA);およびジエチルアクリルアミド(DEAA)などを含む1種または複数のモノマーを含み得る。好ましくは、ポリマーは、スチレンおよびジアルキルアクリルアミドから選択される2種のモノマーを含む。好適なポリマーは、以下のモノマー:St:DMAAおよびSt:DEAAを含み、またはこれらからなり、これらは、以下の比40:60〜95:5、例えば、50:50〜90:10、例えば、50:50、70:30、または90:10などで存在し得る。結合剤配合物中に使用され得る追加のポリマーは、MEA(2−メトキシアクリレート)、ならびにジアルキルアクリルアミド基(1〜4個の炭素原子を表すアルキル)、例えば、ジメチルアクリルアミド(DMAA);およびジエチルアクリルアミド(DEAA)などを含み得る。好適なポリマーは、MEA:DMAAおよびMEA:DEAAを含み、またはこれらからなり、これらは、それぞれ以下の比30〜80:70〜20%、例えば、50〜70:50〜30%などで存在し得る。特に好適なポリマーは、MEA(45%):DEAA(55%)およびMEA(65%):DMAA(35%)である。
本発明の別の実施形態によれば、結合剤組成物は、結合強度およびより速い硬化をもたらすポリウレタンマトリックスポリマーを含み得る。ポリウレタンポリマーは、ポリジオールをジイソシアネートおよび任意選択でジオールなどの伸長剤分子と重合することによって形成され得る。伸長剤分子は、ポリマーの物理的特徴、例えば、ポリマー形状、粘度、およびポリマー状態を改変する効果を有する。ポリジオールは、それだけに限らないが、ポリ(ポリプロピレングリコール)−ポリ(エチレングリコール)(PPG−PEG)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(カプロラクトン)−ジオール(PCL−ジオール)、ポリ(乳酸)−ジオール(PLA−ジオール)、ポリ(グリコール酸)−ジオール(PGA−ジオール)、ポリ(ブチレングリコール)としても公知のポリ(テトラメチレングリコール)(PTMG)、ポリ[1,6−ヘキサンジオール/ネオペンチルグリコール−alt−(アジピン酸)]ジオール(PHNAD)、ポリ[1,6−ヘキサンジオール/ネオペンチルグリコール/ジエチレングリコール−alt−(アジピン酸)]ジオール(PHNDGAD)、ポリ(ジメチルシロキサン)−ジオール(PDMS)からなる群から選択することができる。ポリジオールの分子量は、M=200〜M=7000の範囲であり得、それは、ポリマーの20〜50重量%などの15〜55重量%の量で存在し得る。ジイソシアネートは、それだけに限らないが、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、1,4−フェニレンジイソシアネート(PDI)、1,1’−メチレンビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)(HMDI)、2,4−トルエンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(1,3-bis(isocynanatomethyl) cyclohexane;BICH)からなる群から選択することができる。典型的には、ジイソシアネートは、ポリマーの45〜55重量%の量で存在する。適当な伸長剤としては、1,4−ブタンジオール(BD)、エチレングリコール(EG)、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−ヘキサンジオール(OFHD);および3−ジメチルアミノ−1,2−プロパンジオール(DMAPD)がある。存在するとき、伸長剤は、ポリマーの10〜30mol%、典型的には10〜25%の量で存在し得る。
さらに別の実施形態では、結合剤組成物は、ポリエステル、これらのコポリマーまたは混合物(ブレンド)を含み得る。好適なポリエステルの非限定的な例は、ポリグリコリドもしくはポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンスクシネート(PBS)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレレート)(PHBV)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ベクトラン、および/またはこれらのコポリマー、例えば、PCL−PLA、PCL−PGA、PLA−PGAなどである。
さらに、本発明の結合剤組成物は、ビニルポリマーを含み得る。好ましくはこれらとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリビニルブチラール(PVB)、およびポリビニルトルエン(PVT)を挙げることができる。上記の前記ポリマーは、均質な(水溶液)または不均質な(エマルジョン)システムで結合剤配合物中に組み込むことができる。溶液またはエマルジョンポリマーは、全固体に対して0.5〜最大で50重量%の範囲の量で組成物中に存在し得る。
代替の実施形態では、本発明の結合剤組成物は、1つまたは複数のアゼチジニウム基を含有する化合物を含み得る。このような材料は、それ自体公知であり、アミノ官能性基質のエピクロロヒドリンとの反応によって得ることができる。アゼチジニウム基は、ポリマー構造中に組み込まれた1つまたは複数の非アゼチジニウムモノマー単位を含むポリマー鎖の一部であり得る。
前記ポリマー、より具体的には上記に例示したポリマーは、500ダルトン(Da)〜2×10Da、好ましくは1×10〜5×10Da、より好ましくは5×10Da〜3×10Daの範囲の分子量を示し得る。
1種または複数の予め形成されたポリマー、またはモノマーは、場合により開始剤と一緒に、結合剤組成物中に分散され、または可溶化されたエマルジョンであり得る。
このような結合剤組成物は、通常の硬化条件、特に60〜280℃、有利には80℃超、好ましくは100℃超、かつ有利には250℃未満、好ましくは200℃未満、好ましくは120〜180℃の範囲の温度下で速い硬化速度を伴って高い結合強度および性能を示す硬化された結合剤を生じさせることが示された。硬化目的でエネルギーを印加する継続時間は、特に制限されず、1〜240分、好ましくは200分未満、より好ましくは120分またはさらには60分未満で変動し得る。最大で40分、30分、または20分の硬化継続時間が可能である。
このような発明組成物において、ポリフェノール性分子化合物は、3種の成分の合計に対して60〜最大で96重量%を構成し得、ポリアミン官能性化合物は、3種の成分の合計に対して2〜最大で20w%を構成し得、マトリックスポリマーの含有量は、3種の成分の合計に対して2〜20w%の範囲であり得る。例として、リグノスルホン酸アンモニウムもしくはリグノスルホン酸ナトリウム、HMDAおよびPVA、またはカルボキシメチルセルロースナトリウムもしくはヒドロキシプロピルセルロースの組成物は、有利には、70/15/15の重量比を示す。
本発明の硬化性結合剤組成物の別の利点は、これらが硬化時に実質的にまったく、またはほんの少ししか水を生じないことである。これは、特に興味深く、その理由は、このような硬化された結合剤を含有する製品の製造に要求されるエネルギーが、硬化中に生成される水の蒸発のためのエネルギーが低減され、またはもはや必要とされないので、著しく低減され得るためである。硬化中の水生成の低減は、結合強度および膨潤性に関して最終製品に対して正の影響を有する。
上記の結果として、結合剤組成物は、繊維板、木板、削片板などの生産において使用するのに特に適している。
代替の実施形態によれば、ポリアミン官能性化合物は、キトサンを含む。キトサンは、グルコサミン単位を含む直鎖状多糖であり、第一級および/または第二級アミン官能基を持つ。これは、甲殻類の殻およびエビに由来し得る再生可能かつ/または持続可能なクラスの化合物である。これは、農業、特に種子処理において使用されている。キトサンは、500〜2×10ダルトンの範囲の重量平均分子量を示し得る。
ポリフェノール性分子化合物とキトサンとの比は、有利には、98:2〜80:20w%、好ましくは95:5〜85:15w%またはさらには90:10w%の範囲である。
この代替の結合剤組成物の場合では、硬化は、好ましくは周囲温度(特に10℃〜25℃の範囲内)またはわずかに高温で、水溶液中で有利には行うことができる。150℃未満、130℃、またはさらには約80℃などの100℃未満の温度が好適である。触媒または表面活性剤は、要求されないが、いくつかの特定の用途では添加されてもよい。好ましくは、pHは、8または8超で、好ましくは約pH=8.5で維持される。このような好適な結合剤組成物は、ほんのわずかしか、または実質的にまったく水形成を伴わずに硬化し、それは、これらをミネラルウールベース断熱材製品、およびセルロースベース板、
例えば、木材繊維板または木材削片板などの生産において選択の結合剤にする。このような製品の製造に要求されるエネルギーは、特に低減され、その理由は、硬化が低温で行われるためであり、さらに、実質的にまったく追加のエネルギーが製品の水蒸発または乾燥に要求されないためである。硬化中の水生成の低減は、関連する結合剤組成物を用いて作製される製品の少なくとも膨潤性に正に影響する。
本発明の結合剤組成物、およびこれらから生成される結合剤は、本質的にホルムアルデヒドフリーであり(すなわち組成物の重量に対して約1ppm未満のホルムアルデヒドを含む)、実質的なホルムアルデヒドを遊離しない。これらは好ましくは、ホルムアルデヒドフリーである。さらに、これらは好ましくは、天然の、したがって再生可能な資源に基づく。
組成物は、例えば、結合剤固体の0.1〜15重量%の範囲の量で、色素、抗真菌剤、抗菌剤、除塵用オイル、疎水性剤、および他の添加剤、またはこれらの混合物をさらに含み得る。ケイ素含有カップリング剤が、一般に結合剤組成物中の固体の重量に対して約0.1〜約5重量%の範囲内で、このような結合剤中に存在してもよい。除塵用オイルは、最大で10wt.%で存在し得る。
理論によって束縛されることなく、硬化により、高架橋高分子量ポリマーが生成されると考えられる。これらは、ゾル−ゲル法、レオロジー、および他の公知の技法によって分析することができる。
本発明の水性結合剤組成物を硬化させることによって生成される好適な結合剤は、環境に優しく、その理由は、これらが、天然産物に基づき、ホルムアルデヒドを本質的に含まないためである。さらに、一部の実施形態では、硬化は、公知の結合剤組成物と比較して低減された温度下で行うことができ、それも、好都合には、結合剤の環境的な関連した側面に加わる。
本発明によれば、用語「結合剤組成物」は、それ自体で、または硬化時に緩くアセンブルされた物質を結合させることができるポリフェノール性分子化合物およびポリアミン官能性化合物を含む任意の組成物を含む。
本明細書では、用語「水性」は、溶媒として水を含む溶液および/または分散液を意味する。この用語は、水および1種または複数の追加の溶媒を含有する組成物または混合物をさらに含む。本発明の「水性結合剤組成物」は、前記結合剤成分の1種もしくは複数の溶液もしくは部分的溶液であり得、または分散液、例えば、エマルジョンもしくは懸濁液などであり得る。
水性結合剤組成物の固形分は、全水性結合剤組成物の重量に対して2〜95w%、有利には8〜90w%、好ましくは10〜85w%の範囲であり得る。より具体的には、ミネラルウール断熱材の結合剤として使用されるとき、水性結合剤組成物の固形分は、全水性結合剤組成物の重量に対して2〜25w%、好ましくは8〜20w%、より好ましくは10〜20w%、またはさらには12〜18w%の範囲内であり得る。木板中の結合剤として使用されるとき、水性結合剤組成物の固形分は、全水性結合剤組成物の重量に対して50〜95w%、好ましくは50〜90w%、より好ましくは55〜85w%、またはさらには60〜80w%の範囲であり得る。
結合剤組成物の成分は、別個に輸送し、関連する製造プラントで使用する直前に組み合わせることができる。結合剤組成物をそれ自体で輸送することも可能である。
本発明の結合剤は、アセンブルされていないまたは緩くアセンブルされた物質の集合体を結合させるのに使用することができる。物質の集合体としては、鉱物繊維、スラグウール繊維、石綿繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、セラミック繊維、金属繊維、炭素繊維、ポリイミド繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、およびセルロース繊維から選択される繊維を含む物質の任意の集合体がある。物質の集合体のさらなる例としては、粒状物、例えば、石炭、砂、セルロース繊維、木屑、鋸屑、木材パルプ、砕木、木片、木材ストランド、木の層、他の天然繊維、例えば、ジュート、アマ、麻、わら、ウッドベニヤ、フェーシング材(facing)、および他の粒子など、織られた、または不織の材料などがある。本発明の具体的な実施形態によれば、物質の集合体は、木材粒子および鉱物繊維から選択される。
例示的な一実施形態では、本発明の結合剤組成物は、鉱物繊維を含む断熱材製品を作製するのに使用することができる。このような用途では、繊維は、これらが繊維ガラスマット中で組織化された状態になるように互いに結合され、次いでこれらを加工して断熱材製品にすることができる。このような用途では、繊維は、一般に、断熱材製品の総重量によって70〜99%、特に80〜99%または85〜99%の範囲の量で存在する。
本発明の別の実施形態によれば、結合剤は、繊維板、削片板、配向ストランドボード、合板などを含めた複合木板を製造するのに一般に使用されるセルロース粒子、例えば、セルロース繊維、木屑、木材パルプ、および他の材料などを結合させるのに使用することができる。このような木板は、6〜30mmの範囲の公称厚さ、および少なくとも約1000N/mmの弾性率、少なくとも約5N/mmの曲げ強さ、および/または少なくとも0.10N/mmの内部結合強度を示す。このような用途では、最終の木板中の結合剤含有量は、木板の総重量に関して約5〜30%wt、特に9〜20%の範囲であり得る。水性未硬化結合剤組成物の主成分、すなわち、ポリフェノール性分子化合物およびポリアミン官能性化合物は、水中で少なくとも部分的に可溶性であり得る。
水性結合剤組成物は、噴霧塗布によって繊維または特定の材料に塗布することができる。他の可能な技法としては、ロール塗布、または物質の集合体の結合剤組成物との混合および/もしくはタンブリングがある。水が蒸発するにつれて、結合剤組成物は、望ましいアセンブリに配列されたとき粒状材料を互いに結合させるゲルを形成し得る。硬化しているとき、ポリフェノール性分子化合物およびポリアミン官能性化合物が反応させられて本質的に不水溶性の分子結合剤を形成する。したがって硬化は、未硬化の結合剤と比較して増大した接着、耐久性、および耐水性を付与する。硬化は、周囲から最大で280℃の間の温度で行うことができる。
別の態様によれば、本発明は、繊維性材料または粒状材料のアセンブリを調製するためのプロセスであって、(i)多数のフェノールもしくはポリヒドロキシベンゼンラジカル、例えば、カテコールラジカル(ジヒドロキシベンゼン)などを持つポリフェノール性分子化合物、好ましくはリグノスルホン酸塩、および縮合型タンニン、ならびにこれらの混合物の水性組成物、ならびに(ii)第一級および/もしくは第二級および/もしくは第三級および/もしくは第四級アミン官能基を含むポリアミン官能性化合物の水性組成物の組合せを、ポリフェノール性分子化合物とポリアミン官能性化合物の比が、98:2〜70:30w%、好ましくは95:5〜80:20w%の範囲であるように繊維もしくは粒子の集合体に順次もしくは同時に塗布し、または上記に定義した水性結合剤組成物を繊維もしくは粒子の集合体に塗布し、コーティングされた繊維または粒子をアセンブリとして集め、硬化条件に付し、それによってポリフェノール性分子化合物およびポリアミン官能性化合物を反応させて分子結合剤を形成し、水を蒸発させる、プロセスに及ぶ。次いで得られた生成物を、適当なプロセスステップでさらに加工して、それだけに限らないが、断熱材製品または木板を含めた中間製品または最終製品を作製することが
できる。
さらなるポリマーを、繊維または粒子の集合体に同時にまたは連続的に塗布してもよく、硬化を、100℃〜200℃の範囲、好ましくは140℃超、より好ましくは190℃未満、典型的には160から180℃の間の温度で実施してもよい。
述べたように、ポリアミン官能性化合物は、ジアミン、トリアミン、テトラミン、ペンタミン、およびポリマーポリアミンまたはポリイミンから選択され得る。例は、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリビニルアミン、ポリエーテルアミン、ポリリシン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、カダベリン、スペルミジン、スペルミン、プトレシン、テトラエチルメチレンジアミン、およびトリエチレンテトラミンである。当業者に公知であるように、いくつかの異なるタイプのポリエチレンイミン、例えば、直鎖状ポリエチレンイミン、分枝状ポリエチレンイミン、およびデンドリマー型ポリエチレンイミンなどが利用可能である。同様に、ポリエーテルアミンは、直鎖状形態および分枝状形態を示すことができ、すべてが結合剤組成物、したがって本発明の結合剤の生成に適していると考えられる。
ポリフェノール性分子化合物とポリアミン官能性化合物の比は、98:2〜70:30w%、好ましくは95:5〜80:20w%の範囲である。
好ましくは、分子上の反応基とアミン成分中の反応性アミノ基の比は、10:1〜1:1の範囲内であり得る。
好適な結合剤組成物は、リグノスルホン酸塩、好ましくはリグノスルホン酸アンモニウムまたはリグノスルホン酸カルシウムもしくはリグノスルホン酸マグネシウム、およびヘキサメチレンジアミン(HMDA)などのジアミンを含む。
ポリアミン官能性化合物が、500〜2×10ダルトンの範囲の重量平均分子量を示すキトサンから選択されるとき、硬化は、酸化条件およびアルカリ性条件下で、周囲〜180℃の範囲、好ましくは160℃未満、より好ましくは140℃未満、さらにより好ましくは120℃または100℃未満の温度で実施され得る。
本発明を添付の図面を参照して以下の実施例でより詳細に説明する。
図1は、様々なリグノスルホン酸アンモニウム組成物についての160℃での硬化速度を示す。 図2〜4は、様々な結合剤組成物のそれぞれ180℃、160℃、および140℃での硬化速度を示す。 図2〜4は、様々な結合剤組成物のそれぞれ180℃、160℃、および140℃での硬化速度を示す。 図2〜4は、様々な結合剤組成物のそれぞれ180℃、160℃、および140℃での硬化速度を示す。 図5〜10は、いくつかの結合剤組成物の機械的強度を示す。 図5〜10は、いくつかの結合剤組成物の機械的強度を示す。 図5〜10は、いくつかの結合剤組成物の機械的強度を示す。 図5〜10は、いくつかの結合剤組成物の機械的強度を示す。 図5〜10は、いくつかの結合剤組成物の機械的強度を示す。 図5〜10は、いくつかの結合剤組成物の機械的強度を示す。 図11〜12は、オートクレーブされた、およびオートクレーブされていない複合結合剤組成物の比較による風化安定性の指摘を示す。 図11〜12は、オートクレーブされた、およびオートクレーブされていない複合結合剤組成物の比較による風化安定性の指摘を示す。
(実施例1)
リグノスルホネート、ポリアミン、およびポリマーを含む結合剤組成物の調製
リグノスルホン酸カルシウム(Borrement、CA、2120)は、Borregaard LignoTechによって提供された。リグノスルホン酸ナトリウムは、Aldrichから購入し、リグノスルホン酸アンモニウムは、TemBacから得た。
カルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、およびヒドロキシエチルセルロース(HEC)は、Aldrichから得、それぞれおよそ250kDa、100kDa、および100kDaのMwを示した。
ヘキサメチレンジアミン(HMDA)およびジエチレントリアミン(DETA)などのアミン官能性材料は、Aldrichから得た。異なるタイプのポリエチレンイミン(Lupasol(登録商標)EO、Lupasol(登録商標)PS、Lupasol(登録商標)P、およびLupasol(登録商標)G100)、ポリビニルアミン(Luredur(登録商標)VM、Luredur(登録商標)VH、およびLuredur(登録商標)VI)は、BASF Chemical Companyから得、ポリエーテルアミン(ジェファーミンED600、ジェファーミンEDR148、ジェファーミンT403)は、Huntsman Holland BVから得た。
必要量のポリマーおよびリグノスルホネート(LS)を個々に、水中に溶解させた。必要量のポリアミン官能性化合物をLS溶液に添加し、その後均質化した。次いでポリマー溶液およびLS−アミン溶液を周囲温度で組み合わせ、500rpmで30分間撹拌した。
(実施例2)
結合剤重量損失判定。
2〜5%(固形分)の結合剤溶液を上述したように調製し、ペトリ皿に注いだ。重量を判定した。次いでペトリ皿を140℃のオーブン内に2時間保持し、再び秤量した。重量損失を判定し、結果を以下の表に示す。
表1:結合剤重量損失の評価、140℃で2時間
(実施例3)
硬化速度スタディ
結合剤溶液の50μlの画分をガラスマイクロファイバーフィルター(Whatman(商標))表面のスポットに塗布した。試料を、適切なオーブン内で異なる温度で1分〜最大で20分硬化させた。硬化後、各ガラスフィルター試料を切断し、150mlのガラスビーカーに入っている冷水50ml中に完全に浸漬させ、室温で15分間超音波処理した。抽出液を濾過し、抽出物の吸光度を、分光計を用いて470nmで測定した。次いで吸光度を硬化時間の関数としてプロットした。
160℃での硬化速度を、アンモニウム−LSおよびHMDAを含む(10〜20w%)様々な組成物について判定した。結果を図1に示す。
試験を、本発明の様々な結合剤組成物について3つの異なる硬化温度(140℃、160℃、および180℃)で繰り返した。結果を図2〜4に示す。結果から、三つの方法の組成物は、より速い硬化を示すと思われる。
(実施例4)
結合強度分析。
結合剤の結合強度を判定するために、A4サイズの最初に含浸させたガラスベール(不織のガラス繊維)を600℃で30分間マッフル炉内に置くことによって含浸材料の焼尽を保証し、その後30分間冷却した。調製した結合剤溶液およそ400gを別個のディップトレイに注ぎ、焼尽したベールを関連する結合剤溶液中に慎重に完全に浸漬させた。次いでこうして含浸させたベールを、所望の温度(例えば、180℃)で、関連する時間(最大で20分)の間硬化させた。
結合剤含浸硬化ベールの結合強度分析を、testometric装置(M350−10CT)を使用して実施した。各試験について硬化した結合剤含浸A4ベールを8つの等しい細片に切断した。各細片を、10mm/分の試験スピードで、winTest分析ソフトウェアによって制御して50Kgロードセル(DBBMTCL−50kg)を使用して別個に試験した。ガラスベール引張プレートをtestometric装置に取り付けてプレート同士間の100mmのギャップを保証した。試料を、ゴムグリップエリア内で、グリッパー中に垂直に配置し、力を、風袋を差し引いてゼロにした。さらに、画面に表
示された指示に従い、生成されたデータを以下で本明細書の通り報告した。様々なパラメータ、例えば、ピーク時の最大荷重、ピーク時の応力、およびピーク時の弾性率などを、ソフトウェアによって評価し、データを標準偏差とともに8つの試料の平均として提示した。平均のピーク時の最大荷重/ピーク時の応力を結合強度と見なす。
機械的強度、ピーク時の力を、リグノスルホン酸アンモニウム(AmLS)自体、AmLS/HMDA/HPC(70/15/15)、AmLS/HMDA/CMC(70/15/15)、AmLS/HMDA/PVA(70/15/15)、AmLS/HMDA/HPC(65/15/20)、および2% HDI(ヘキサメチレンジイソシアネートオリゴマー)を含むAmLS/HMDA/HPC(65/15/20)について図5に提示する。
機械的強度、ピーク時の力を、リグノスルホン酸カルシウム(CaLS)自体、CaLS/HMDA/HPC(70/15/15)、CaLS/HMDA/CMC(70/15/15)、CaLS/HMDA/PVA(70/15/15)、およびCaLS/HMDA/HEC(70/15/15)について図6に提示する。
対応するデータを、Na−リグノスルホネート(NaLS)自体、NaLS/HMDA/HPC(70/15/15)、およびNaLS/HMDA/CMC(70/15/15)について図7に、リグノスルホン酸マグネシウム(MgLS)自体およびMgLS/HMDA/NaCMC(70/15/15)について図7に示す。
さらなるデータを、CaLS、ジエチレントリアミン、ポリエチレンイミン、およびポリビニルアミン(PVAm)から選択される様々なポリアミン、ならびにポリマー、より具体的にはCaLS/DETA/NaCMC(70/15/15)、CaLS/DETA/PVA(70/15/15)、CaLS/PEI−EO/NaCMC(70/15/15)、CaLS/PEI−EO/PVA(70/15/15)、およびCaLS/PVAm/PVA(70/15/15)を用いて生成した。図9を参照。
図10は、AmLS/ジェファーミンED600/NaCMC(70/15/15)、AmLS/ジェファーミンEDR148/NaCMC(70/15/15)、AmLS/ジェファーミンT403/NaCMC(70/15/15)、AmLS/PLL/NaCMC(70/15/15)、およびAmLS/PLL/PVA(70/15/15)について生成されたさらなるピーク時の力のデータを示す。
(実施例5)
風化安定性
乾燥した、風化させた引張強度は、ガラス繊維マットの耐久性の目安をもたらす。結合剤含浸硬化ベール(不織のガラス繊維)をオートクレーブ(J8341、Vessel:PVO2626)内に置いた。試料を、90%の湿度雰囲気に、40℃〜110℃(フルサイクル)の温度範囲内で、最大で2.62バールの圧力下で3時間付した。試料を引き続いて、ベール試料に水分が残らないように完全に乾燥させた。これらのオートクレーブ処理した試料を、結合強度分析のためにtestometric装置(M350−10CT)を使用して試験し(上記実施例4を参照)、結果を湿度処理(オートクレーブ)に付されなかった試料からの結果と比較した。
図11は、滅菌前後のAmLS/HMDA/HPC(65/15/20)、およびオートクレーブ前後のAmLS/HMDA/HPC(65/15/20)+HDI(2%)についてのピーク時の力のデータを比較する。
図12は、滅菌前後のCaLS/HMDA/HPC(70/15/15)、オートクレーブ前後のCaLS/HMDA/NaCMC(70/15/15)についてのピーク時の力のデータを比較し、オートクレーブ前後のAmLS/HMDA/HPC(65/15/20)およびオートクレーブ前後のCaLS/HMDA/PVA(70/15/15)についてのピーク時の力のデータを比較する。
機械的強度の有意な損失は認められなかった。一部の試料は、オートクレーブ風化後の機械的強度の増大さえ示す。
興味深いことに、重合反応は、ほとんどまたはまったく水を生成せず、したがって最終断熱材製品の生産に要求されるエネルギーを低減する。
(実施例6)
複合木板の調製
分類されたマツの木屑の形態での木材を購入し、受け取ったままで使用した。木材をプラスチック容器内に置き、80w%の固体(140℃で2時間乾燥させた後のベークアウトした固体として判定した)で、実施例6に従って調製した結合剤溶液を木材試料に噴霧し、その間に、木材を穏やかにタンブリングすることによって均一にコーティングされた状態にした。樹脂加工した木材の試料を折りたためるフレーム内に置き、およそ2000kPaで、25〜30分の間加熱可能なプレート間で圧縮し、約80℃で維持した。得られた板試料は、主結合剤成分以外の任意の疎水性添加剤または他の添加剤の非存在下で、内部で十分結合され、滑らかに表面化され、機械的に強く、相対的に耐水性であった。推定結合剤含有量:およそ13w%。

Claims (17)

  1. (i)リグノスルホン酸塩、縮合型タンニン、またはこれらの混合物である本質的に天然または天然由来のポリフェノール性高分子化合物、ならびに(ii)第一級および/もしくは第二級および/もしくは第三級および/もしくは第四級アミン官能基を含むポリアミン官能性化合物、ならびに/または(i)および(ii)の反応生成物を含み、ポリフェノール性高分子化合物とポリアミン官能性化合物の比は、98:2〜50:50の範囲である、水性硬化性結合剤組成物であって、前記結合剤組成物は、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、2−ヒドロキシエチルセルロース(HEC)から選択されるマトリックスポリマーをさらに含む、水性硬化性結合剤組成物。
  2. 記リグノスルホン酸塩が、リグノスルホン酸カルシウム、リグノスルホン酸ナトリウム、リグノスルホン酸アンモニウム、リグノスルホン酸マグネシウム、およびこれらの混合物から選択される、請求項1に記載の水性硬化性結合剤組成物。
  3. 前記ポリアミン官能性化合物が、ジアミン、トリアミン、テトラミン、ペンタミン、ならびにポリマーポリアミンまたはポリイミンから選択される、請求項1または2に記載の水性硬化性結合剤組成物。
  4. 前記ポリアミン官能性化合物がヘキサメチレンジアミン、ジエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、ポリビニルアミン、ポリリシン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、カダベリン、スペルミジン、スペルミン、プトレシン、テトラエチルメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、直鎖状ポリエチレンイミン、分枝状ポリエチレンイミン、デンドリマー型ポリエチレンイミン、ならびに直鎖状形態および分枝状形態にあるポリエーテルアミンから選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性硬化性結合剤組成物。
  5. リグノスルホン酸塩およびジアミンを含む、請求項2に記載の水性硬化性結合剤組成物。
  6. 前記マトリックスポリマーが、天然由来ポリマー、合成由来ポリマーおよびこれらの混合物から選択される、請求項1から5のいずれかに記載の水性硬化性結合剤組成物。
  7. 前記ポリフェノール性高分子化合物が、前記3種の成分の合計に対して50〜最大で98w%を構成し、前記ポリアミン官能性化合物が、前記3種の成分の合計に対して1〜最大で40w%を構成し、前記ポリマーの含有量が、前記3種の成分の合計に対して1〜20w%の範囲である、請求項に記載の水性硬化性結合剤組成物。
  8. 色素、抗真菌剤、抗菌剤、疎水物質、シリコーン含有カップリング剤および/もしくは他の添加剤をさらに含む、請求項1〜のいずれかに記載の水性硬化性結合剤組成物。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の水性結合剤組成物を用いて、または請求項1〜のいずれかに記載の結合剤組成物の硬化から生じる結合剤を用いて結合された繊維または粒子のアセンブリ。
  10. 断熱材製品である、請求項に記載の繊維のアセンブリ。
  11. 複合木板である、請求項に記載の粒子のアセンブリ。
  12. 繊維または粒子のアセンブリを製造するための方法であって、(i)リグノスルホン酸塩、縮合型タンニン、またはこれらの混合物である本質的に天然または天然由来のポリフェノール性高分子化合物の水性組成物、(ii)第一級および/もしくは第二級および/もしくは第三級および/もしくは第四級アミン官能基を含むポリアミン官能性化合物の水性組成物、ならびに(iii)カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、2−ヒドロキシエチルセルロース(HEC)から選択されるマトリックスポリマーの組合せを、ポリフェノール性高分子化合物とポリアミン官能性化合物の比が、98:2〜50:50の範囲であるように繊維もしくは粒子の集合体に順次もしくは同時に塗布し、または請求項1からのいずれかに記載の水性結合剤組成物を繊維もしくは粒子の集合体に塗布することを特徴とし、コーティングされた繊維または粒子をアセンブリとして集め、硬化条件に付し、それによって前記ポリフェノール性高分子化合物および前記ポリアミン官能性化合物を反応させて高分子結合剤を形成し、水を蒸発させることを特徴とする、方法。
  13. 前記ポリアミン官能性化合物が、ジアミン、トリアミン、テトラミン、ペンタミン、ならびにポリマーポリアミンまたはポリイミンから選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記ポリアミン官能性化合物が、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、ポリビニルアミン、ポリリシン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、カダベリン、スペルミジン、スペルミン、プトレシン、テトラエチルメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、直鎖状ポリエチレンイミン、分枝状ポリエチレンイミン、デンドリマー型ポリエチレンイミン、ならびに直鎖状形態および分枝状形態でのポリエーテルアミンから選択される、請求項12または13に記載の方法。
  15. 硬化が、90℃〜200℃の範囲の温度で実施されることを特徴とする、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記水性結合剤組成物が、繊維または粒子の前記集合体に噴霧によって塗布される、請求項12から15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記アセンブリが、木板であり、硬化中に加圧形成に付される、請求項12から15のいずれかに記載の方法。
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