JP6617519B2 - 補助スーツ - Google Patents
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Description
本発明において「補助ベルト」は、「補助スーツ」がこれを具備していてもよいしこれを具備していなくてもよい。したがって、「補助ベルト」を具備する「補助スーツ」が生産・譲渡・使用されることもあるし、「補助ベルト」を具備しない「補助スーツ」が生産・譲渡され別途用意される「補助ベルト」と組み合わせて使用されることもある。
本発明において「案内部」は、スーツ外面の複数個所に形成されるループ(ベルトループ)であってもよいし、スーツ表面に形成される専用通路であってもよいし、これらの組合せであってもよい。ループや専用通路は、スーツに縫合されていてもよいし、着脱可能に装着(例えば、貼付)されていてもよい。
本発明において「右連絡部」は、補助ベルトと装着者の右腕との間で一方にかかる力を他方に伝達する。同様に「左連絡部」は、補助ベルトと装着者の左腕との間で一方にかかる力を他方に伝達する。
補助ベルトが伸縮部分を備える場合には、伸縮部分が胸部上に位置するように、補助ベルトが配されることが好ましい。
よって、本発明によれば、両腕の挙上を補助しながら上半身の姿勢を矯正することが可能になる。
本実施形態は、人の上半身に装着され両腕の挙上を補助しながら上半身の姿勢を矯正する補助スーツに関する。両腕を挙げた姿勢が続く作業(例えば、内視鏡手術や眼科手術などの医療行為,VDT(Visual Display Terminals)作業,車両運転,農作業,建設作業など)に従事する人がその作業中に装着することが主として想定されている。
主要な特徴は、両腕の挙上を補助する力の反力を利用して肩甲骨を背中心方向に引き寄せ胸を開かせる点である。
図1乃至図3に示すように、補助スーツ10は、可撓性を有する補助ベルト20を装着者の右肩,背部,左脇下,胸部,右脇下,背部,左肩を同順に又は逆順に通るように案内する案内部30と、右肩から前方に向かう補助ベルト20の右端側部分に補助ベルト20上の右連結位置で連結され装着者の右腕を支持する右連絡部41と、左肩から前方に向かう補助ベルト20の左端側部分に補助ベルト20上の左連結位置で連結され装着者の左腕を支持する左連絡部42と、を具備する。
右連絡部41は、補助ベルト20の右端側部分内で任意に指定される右連結位置で右端側部分に連結される。同様に、左連絡部42は、補助ベルト20の左端側部分内で任意に指定される左連結位置で左端側部分に連結される。
補助スーツ10は、十分な伸縮性を有する素材で構成するとよい。本実施形態では、前後の身頃と前腕まで届く左右の袖とを少なくとも含む上衣(シャツ)である。
補助ベルト20は、帯状の非伸縮部材を用いて構成される。本実施形態では、バッグ等に実装されている肩紐(ショルダーストラップ)を用いている。また、補助ベルト20の略中央に伸縮部分が設けられている。伸縮部分は、弾性部材(ゴム)を介して帯状の非伸縮部材を連結する部分であり、装着時に装着者の胸部中央付近にくる。これにより、補助スーツ10を装着した状態で両腕の可動範囲が相応に確保される。
なお、案内部30の機能は、スーツ外面に縫合される複数のループ(ベルトループ)により実現することも可能である。また、案内部30の機能は、専用通路とループの組合せにより実現することも可能である。
右連結位置及び左連結位置の位置は、それぞれ任意に指定可能である。本実施形態では、バッグ等において肩紐(ショルダーストラップ)の長さを調整する既存の連結具(調整具)を介して、補助ベルト20を右連絡部41及び左連絡部42にそれぞれ連結している。
右連絡部41は、装着者の右前腕に取り付けられる。同様に、左連絡部42は、装着者の左前腕に取り付けられる。
下記の手順で、補助スーツ10を準備し装着する。
(1)案内部30に補助ベルト20を通す
(2)補助ベルト20の両端を右連絡部41及び左連絡部42にそれぞれ連結する。
(3)補助スーツ10を上半身に装着する。
(4)右連絡部41を右前腕に、左連絡部42を左前腕に、それぞれ取り付ける。
(5)右連結位置及び左連結位置を調整する。
補助スーツ10は、人の上半身に装着された状態で、補助ベルト20と伸縮部分(弾性材)の張力により装着者の両腕の挙上を補助する。加えて、補助スーツ10は、両腕の挙上を補助する力の反力を利用して肩甲骨を背中心方向に引き寄せ胸を開かせる。
これらの作用により、補助スーツ10は、装着者による両腕の挙上を補助しながら上半身の姿勢を矯正することが可能になる。
上述の実施形態では、補助ベルト20の長さを調整する連結具(調整具)が左右の上腕のあたりにある。そのため、腕を上げた状態のまま、ベルトの長さを調整することができる。
これに対し、右連結位置及び左連結位置を固定として、上記連結具(調整具)に相当する部材を装着時に胸部のあたりにくる位置(上述の実施形態において、補助ベルト20の伸縮部分が存在する位置)に配置してもよい。より具体的には、伸縮部分と帯状部材との上記連結具(調整具)により連結するとよい。
本発明の一態様に係る「ベルトの装着方法」は、可撓性を有するベルトを装着者の右肩,背部,左脇下,胸部,右脇下,背部,左肩を同順に又は逆順に通るように案内し、右肩から前方に向かうベルトの右端側部分を装着者の右腕に取り付け、左肩から前方に向かうベルトの左端側部分を装着者の左腕に取り付ける、ことを特徴とする。
なお、装着者の右腕にベルトを直接取り付けて(例えば、縛り付けて)もよいし、右連絡部41に相当する部材を介して間接的に取り付けてもよい。同様に、装着者の左腕にベルトを直接取り付けて(例えば、縛り付けて)もよいし、左連絡部42に相当する部材を介して間接的に取り付けてもよい。
すなわち、上記「ベルトの装着方法」によりベルトが人の上半身に装着されると、ベルトの張力が装着者の両腕の挙上を補助する。加えて、両腕の挙上を補助する力の反力により肩甲骨が背中心方向に引き寄せられ胸が開く。これらの作用により、両腕の挙上を補助しながら上半身の姿勢を矯正することが可能になる。
20 補助ベルト
30 案内部
41 右連絡部
42 左連絡部
Claims (4)
- 長手方向に伸縮する、又は、帯状の非伸縮部材と前記非伸縮部材に連結された伸縮部分とを備える、補助ベルトと、
前記補助ベルトを、装着者の右肩,背部,左脇下,胸部,右脇下,背部,左肩を同順に又は逆順に通るように案内する案内部と、
前記右肩から前方に向かう前記補助ベルトの右端側部分に連結され、前記装着者の右前腕に取り付けられる右連絡部と、
前記左肩から前方に向かう前記補助ベルトの左端側部分に連結され、前記装着者の左前腕に取り付けられる左連絡部と、
を具備する補助スーツ。 - 前後の身頃を備え、
前記案内部は前記身頃に設けられている請求項1に記載の補助スーツ。 - 前記身頃と前腕まで届く左右の袖とを有する上衣を備え、
前記右連絡部と前記左連絡部とは、前記左右の袖に取り付けられる請求項2に記載の補助スーツ。 - 前記補助ベルトが前記伸縮部分を備える場合には、前記伸縮部分が前記胸部上に位置するように前記補助ベルトは配される請求項1ないし3のいずれか1項に記載の補助スーツ。
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