JP6616721B2 - 包装品搬入システム - Google Patents
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Description
[1]物品を清浄度の低い空間から清浄度の高い空間へ搬入するシステムであって、物品に付着した微粒子を除去する微粒子除去部、物品に付着した微生物を除去する微生物除去部、および物品の清浄度を測定する清浄度測定部を備え、前記清浄度測定部における清浄度が、前記清浄度の高い空間の清浄度と同等である、前記システム。
[2]清浄度測定部における清浄度が、ISO、Class1〜9である、上記[1]に記載のシステム。
[3]所定の高い清浄度の空気が、微粒子除去部、微生物除去部および清浄度測定部からなる群から選択される少なくとも1つで使用可能である、上記[1]または[2]に記載のシステム。
[4]所定の高い清浄度の空気が、清浄度の高い空間から清浄度の低い空間へ向けて流れる、上記[1]〜[3]のいずれか一つに記載のシステム。
[5]所定の高い清浄度の空気が、清浄度の高い空間の空気である、上記[3]または[4]に記載のシステム。
[6]清浄度の高い空間が、バイオクリーンルームである、上記[1]〜[5]のいずれか一つに記載のシステム。
[7]物品を清浄度の低い空間から清浄度の高い場所空間へ搬入する方法であって、物品に付着した微粒子を除去する工程、物品に付着した微生物を除去する工程、および物品の清浄度を測定する工程を含み、前記各工程が連続的かつ自動的に行われる、前記方法。
[8]各工程が、上記[1]〜[6]のいずれか一つに記載のシステムを用いて行われる、上記[7]に記載の方法。
[10]清浄度測定部における清浄度が、ISO、Class1〜9である、上記[9]に記載のシステム。
[11]所定の高い清浄度の空気が、清浄度の高い空間から清浄度の低い空間へ向けて流れる、上記[9]または[10]に記載のシステム。
[12]微粒子除去部と、微生物除去部と、解凍部とで、微粒子除去を行うことができる、上記[9]〜[11]のいずれか一つに記載のシステム。
[13]清浄度の高い空間が、バイオクリーンルームである、上記[9]〜[12]のいずれか一つに記載のシステム。
[14]凍結品を清浄度の低い空間から清浄度の高い空間へ搬入する方法であって、凍結品に付着した微粒子を除去する工程、凍結品に付着した微生物を除去する工程、凍結品を解凍する工程、および、凍結品の清浄度を測定する工程を含み、前記各工程が連続的かつ自動的に行われる、前記方法。
[15]凍結品が凍結細胞であり、凍結品を解凍する工程において、解凍温度36〜38℃、解凍時間2分以内で、凍結細胞を解凍する、上記[14]に記載の方法。
[16]各工程が、上記[9]〜[13]のいずれか一つに記載のシステムを用いて行われる、上記[14]または[15]に記載の方法。
[18]清浄度測定部における清浄度が、ISO、Class1〜9である、上記[17]に記載のシステム。
[19]包装品の密封度の測定が最初に行われる、上記[17]または[18]に記載のシステム。
[20]所定の高い清浄度の空気が、清浄度の高い空間から清浄度の低い空間へ向けて流れる、上記[17]〜[19]のいずれか一つに記載のシステム。
[21]不良品を搬送することができる不良品搬送部をさらに備える、上記[17]〜[20]のいずれか一つに記載のシステム。
[22]各部がモジュール構造を備え、相互に連結および分離できるように構成されている、上記[17]〜[21]のいずれか一つに記載のシステム。
[23]包装品を清浄度の低い空間から清浄度の高い空間へ搬入する方法であって、包装品の密封度を測定する工程、包装品に付着した微粒子を除去する工程、包装品に付着した微生物を除去する工程、および包装品の清浄度を測定する工程を含み、前記各工程が連続的かつ自動的に行われる、前記方法。
[24]各工程が、上記[17]〜[22]のいずれか一つに記載のシステムを用いて行われる、上記[23]に記載の方法。
以下、本発明を、図面を参照しつつ、好適な実施態様に基づき、詳細に説明する。なお、図中の各構成の大きさは説明のために適宜強調されており、実際の比率、大きさを示すものではない。また、以下において、物品は下流側から上流側に向けて搬送され、清浄度の高い空間は上流側に位置するものとして説明する。また、各部の下流側を入口、上流側を出口という場合がある。
まず、本発明の第1実施態様に係るシステムについて説明する。図1は、本発明の第1実施態様に係るシステムを概略的に示す図である。本実施態様において、システムは、微粒子除去部1、消毒剤噴霧部2と消毒剤除去部3とから構成される微生物除去部4、ならびに清浄度測定部5を備える。
「風圧発生装置11」は、風圧により物品に付着した微粒子を除去することができる装置をいう。風圧発生装置11は、空気を一側から他側へ強力に押し出すエアノズルのような構造を備えており、かかる空気は、システム内を循環している空気を使用しても、外部の空気をそのままもしくは浄化して使用してもよい。エアノズルは微粒子がシステムの下流方向に押し出されるような向きに設定するのが好ましい。また、風が物品全体に行き渡るように、エアノズルを可動式にしたり、物品を回転可能にしたりしてもよく、両者を組み合わせてもよい。
本発明のシステムは、清浄度の高い空間に接続して使用しても、清浄度の高い空間の外、例えば、クリーンルームの前室で使用して、作業者が物品をクリーンルームに搬入するようにしてもよい。本発明のシステムを、バイオクリーンルームなどで使用する場合は、微生物の消毒剤として、過酢酸系消毒剤、過酸化水素、エタノールなど、安全性の高いものを使用するのが好ましい。各部、各部に設けられた装置、各部間を仕切るためのドア、搬送手段などの各種操作を操作者が手動で行えるように、入力部や表示部を設けてもよい。微粒子除去部、消毒剤噴霧部、消毒剤除去部および清浄度測定部は、1つのエリアに統合して、一連の作業を同一の空間で行うように構成してもよい。この場合、風圧発生装置、微粒子計測装置、空気循環装置などを各部で共有することができる。
本発明において、「解凍部」は、凍結品を解凍し、凍結品の解凍の度合いを確認するための部分をいう。したがって、本発明において、「凍結品を解凍する」は、凍結品の解凍の度合いが所定の基準値に達するまで、凍結品を加熱することを意味する。
次に、本発明の第2実施態様に係るシステムについて説明する。図2は、本発明の第2実施態様に係るシステムを概略的に示す図である。本実施態様において、システムは、微粒子除去部1、消毒剤噴霧部2と消毒剤除去部3とから構成される微生物除去部4、解凍部6、ならびに清浄度測定部5を備える。なお、以下の説明では、第1実施態様に係るシステムの構成と同じ部分については、同じ符号を付してそれらの説明は省略する。本実施態様において、便宜上、凍結されている物品、解凍される前の物品および解凍された後の物品を、すべて凍結品または物品と表現する場合がある。
「温度検知装置62」は、凍結品の表面や内部の温度を検知し、凍結品の凍結の度合いを確認する装置をいう。温度検知装置62は、サーモグラフィーなどの、物体の表面温度を画像として視覚的に表示する装置と、超音波温度計など、物体内部の温度を視覚的に表示する装置と、これらの温度を解析する解析装置とで構成することができる。
「温風発生装置61」は、温風を発生させて凍結品を解凍する装置をいう。温風発生装置61は、ヒーターによって空気を温めて、温められた空気を一側から他側へ送り出すエアノズルを備えており、かかる空気は、システム内を循環している空気を使用しても、外部の空気を使用しても、清浄した空気を使用してもよい。
本発明のシステムにおいては、例えば、解凍部6、微粒子除去部1、消毒剤噴霧部2、消毒剤除去部3および清浄度測定部5を、この順番で下流から配置してもよい。この場合、例えば、凍結品を覆った霜などをシステムの下流側で除去することで、霜に付着している可能性のある微粒子や微生物を除去しておくことができる。したがって、解凍部6は、凍結品の解凍時に生じる虞のある水分などを回収するための機構や、解凍部6内の湿度を測定するための湿度測定装置を備えていてもよい。
本発明において、「密封度測定部」は、包装品の密封の度合いを確認するための部分をいう。したがって、本発明において、「包装品の密封度を測定する」は、密封度測定部内に物品を収容した状態で、包装品の密封度を測定することを意味する。
〔第3実施態様〕
次に、本発明の第3実施態様に係るシステムについて説明する。図3は、本発明の第3実施態様に係るシステムを概略的に示す図である。本実施態様において、システムは、密封度測定部7、微粒子除去部1、消毒剤噴霧部2と消毒剤除去部3とから構成される微生物除去部4、ならびに清浄度測定部5を備え、さらに、不良品搬送部8を備える。なお、以下の説明では、第1実施態様または第2実施態様に係るシステムの構成と同じ部分については、同じ符号を付してそれらの説明は省略する。本実施態様において、便宜上、包装された物品を包装品、不良が発見された包装品を不良品と表現する場合がある。
「圧力調節装置71」は、密封度測定部7内の空気を吸引したり、空気を送り込んだりすることで、密封度測定部7内を陰圧または陽圧にすることができる装置をいう。「圧力測定装置72」は、密封度測定部7内の圧力変化を測定し、包装品にピンホールなどが存在するかどうかを確認できる装置をいう。すなわち、密封度測定部7は、密封度測定部7内を加圧(負圧または正圧)し、ピンホールなどが存在しない包装品(良品)と、ピンホールなどが存在する包装品(不良品)との圧力変化を比較して、包装品の漏れ検査を行うことができる。
システムは、包装品の存在を赤外線センサーSで検知すると、密封度測定部7の入口側および出口側ドアを閉じて、密封度測定部7を密閉する。密閉状態を気密試験装置で確認すると、圧力調節装置71を起動させて、例えば、密封度測定部7内を陰圧にする。そして、圧力測定装置72により、密封度測定部7内の圧力を測定する。システムは、測定された圧力変化と、良品の圧力変化との差圧を計算して、包装品の密封の度合いを確認する。差圧が、所定の基準値以上であれば、包装品を上流方向に搬送する。差圧が、所定の基準値未満である場合は、包装品内の無菌性を保証することができないため、不良品として不良品搬送部8に搬送する。このように、密封度測定部7を下流側に設けることで、無駄な作業の発生を防止することができる。
不良品搬送部8は、例えば、清浄度測定部5において不良品と判定された物品を回収して、密封度測定部7、微粒子除去部1、消毒剤噴霧部2などに搬送し、作業をやり直すように設定することもできる。
本発明のシステムは、微粒子除去部1、消毒剤噴霧部2、消毒剤除去部3、解凍部6、密封度測定部7、清浄度測定部5のすべてを備えていてもよい。この場合、例えば、凍結細胞容器を包装した包装品の密封度の確認や、凍結細胞の解凍などの一連の作業を行うことができる。かかるシステムにおいては、物品に合わせて、一部の機能を使用せずに搬入作業を行うこともできる。例えば、非凍結品の搬入においては、解凍部6の機能を使用せずに解凍部6を素通りさせてもよい。このように、本発明のシステムは、物品に合わせて、微粒子除去部1、消毒剤噴霧部2、消毒剤除去部3、清浄度測定部5、解凍部6、密封度測定部7および不良品搬送部8を、適宜選択および組み合わせて使用することができる。また、各部をモジュール構造にして、これらを簡単に連結、分離できるように構成してもよい。
本発明においては、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成を付加することもできる。
1 微粒子除去部
11 風圧発生装置
12 微粒子計測装置
2 消毒剤噴霧部
21 消毒剤噴霧装置
22 温度検知装置
3 消毒剤除去部
31 風圧発生装置
32 湿度測定装置
4 微生物除去部
5 清浄度測定部
51 空気循環装置
52 微粒子計測装置
6 解凍部
61 温風発生装置
62 温度検知装置
7 密封度測定部
71 圧力調節装置
72 圧力測定装置
8 不良品搬送部
T 搬送手段
D ドア
S 赤外線センサー
Claims (8)
- 包装品を清浄度の低い空間から清浄度の高い空間へ搬入するシステムであって、包装品の密封度を測定する密封度測定部、包装品に付着した微粒子を除去する微粒子除去部、包装品に付着した微生物を除去する微生物除去部および包装品の清浄度を測定する清浄度測定部を備え、前記清浄度測定部における清浄度が、前記清浄度の高い空間の清浄度と同等である、前記システム。
- 清浄度測定部における清浄度が、ISO、Class1〜9である、請求項1に記載のシステム。
- 包装品の密封度の測定が最初に行われる、請求項1または2に記載のシステム。
- 所定の高い清浄度の空気が、清浄度の高い空間から清浄度の低い空間へ向けて流れる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
- 不良品を搬送することができる不良品搬送部をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
- 各部がモジュール構造を備え、相互に連結および分離できるように構成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシステム。
- 包装品を清浄度の低い空間から清浄度の高い空間へ搬入する方法であって、包装品の密封度を測定する工程、包装品に付着した微粒子を除去する工程、包装品に付着した微生物を除去する工程、および包装品の清浄度を測定する工程を含み、前記各工程が連続的かつ自動的に行われる、前記方法。
- 各工程が、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステムを用いて行われる、請求項7に記載の方法。
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