JP6616302B2 - ホットスポット位置特定のためのロックインサーモグラフィ方法およびシステム - Google Patents

ホットスポット位置特定のためのロックインサーモグラフィ方法およびシステム Download PDF

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Description

本発明は、ロックインサーモグラフィ(LIT)を用いて異常を位置特定する、より具体的には、様々な検出された異常の空間のおよび深さの位置を検出するための技術に関する。具体的な例は、半導体集積回路(技術的には被検査デバイス(DUT)と称される)における異常を、該DUTに埋設された電気回路における異常により引き起こされるホットスポットを検出することによって位置特定するための方法およびシステムに関する。
国際公開第2011/156527A1号は、ロックインサーモグラフィを用いる3次元ホットスポット位置特定に言及している。ロックインサーモグラフィは、画素デュアルチャネルロックイン相関と組み合わせたIR感知カメラを用いて、直接赤外線画像により試料の全域でごく僅かな温度変動を検出することができる。定量的LIT解析および埋没した熱源の3次元位置のために、熱波伝搬の基本原理、並びに、ホットスポット領域上方の1つまたは複数の材料層の熱的および幾何学的な特性の依存関係を理解する必要がある。国際公開第2011/156527A1号のシステムおよび方法では、様々なロックイン周波数での位相ずれ値を測定するために、複数の様々なロックイン周波数で検査信号が試料に印加される。位相ずれは、材料における熱伝搬の結果であり、それゆえ、ホットスポットが発生した深度を示している。また、周波数対位相曲線が得られる。この周波数対位相曲線から、試料における欠陥の深度が特定されてもよい。このような周波数対位相曲線は、ホットスポットを引き起こす欠陥の正確な3次元位置を、DUTの構造の数学的なモデルを用いて計算するのに役立つ。欠陥のこの正確な位置特定は、欠陥を引き起こす回路素子の特定にも役立つ可能性がある。
Fernando Lopez Rodriguez et al "NON-DESTRUCTIVE EVALUATION OFCOMPOSITES MATERIALS BY PULSED-PHASE THERMOGRAPHY: DEPTH INVERSION"、Proceedings ofCOBEM 2011、28 October 2011 (2011-10-28)、pages 1 -11, XP055082429、インターネット: URL:http://emc.ufsc.br/labtermo/publica/ac 19_C0B25761_211 TIR.pdfから検索(検索日 2013-10-03* Introduction、2.2 Principles of Pulsed Phase Thermography、2.3 Dataacquisition and processing in PPT; figures 1, 2, 7, 8*は、複合材料の非破壊評価へのパルス位相サーモグラフィ(PPT)の適用に関連している。この手法では、複合試料が熱パルスによって短期間加熱され、表面温度減衰が赤外線カメラによって記録される。データ処理および深さ反転は熱刺激パルスを抽出することにより実施される。様々な周波数の抽出は、ロックインサーモグラフィにおけるのと同様に離散的1次元拡散長式によって行われる。したがって、逆問題は、周波数スペクトル上で検出される位相コントラストとなる。
CHRISTIAN SCHMID et al: “Non-destructive defect depth determination at fully packaged andstacked die devices using Lock-in Thermography”、PHYSICAL AND FAILURE ANALYSIS OFINTEGRATED CIRCUITS (IPFA, 2010)、proceedings 17th IEEE International Symposium on the IEEE、NJ、USA、July 5, 2010(2010-07-05)、pages 1 to 5、XP 031720074、ISBN 978-1-4244-5596-6の文献に、単一チップおよび積層ダイアーキテクチャにおける熱活性埋没欠陥を、ロックインサーモグラフィ(LIT)を使用して3D位置特定するための非破壊的な手法が示されている。この文献は、位相ずれを使用して熱活性埋没欠陥の深度を推定することも記載している。基本の主要関心事項は、異なる材料層を通る熱波伝搬および生じる位相ずれである。これに基づき、3D欠陥位置特定へのLIT適用が説明され、完全密封の単一チップおよび積層ダイデバイスの双方が、理論的および実験的データ(結果)と比較しながら考察される。
米国特許第6812468B1号明細書によると、電気的に変調可能な熱光源の2つまたはそれ以上の個別周波数による同時のマルチ周波数励起により、種々異なった制御周波数に相応する並列な評価が可能になる。これにより、マルチレイヤ系の測定の際の測定時間が著しく短縮されると考えられる。制御周波数の個別周波数成分の適当な選択によって、これらを測定課題に整合させることができる。
Maldague X et al:PULSE PHASE INFRARED THERMOGRAPHY、 JOURNAL OFAPPLIED PHYSICS、 AMERICAN INSTITUTE OF PHYSICS. New York、US、vol. 79、No. 5、1 March 1996(1996-03-01)、pages 2694-2698、XP 000593846、ISSN: 0021-8979、DOI: 10.1063/1.362662は、パルス(PT)と変調された赤外線サーモグラフィ(MT)との双方を組み合わせる。非破壊評価の観点では、試料は、PTにおけるようにパルス加熱されており、試料に進入した熱波の周波数の混合体は、視野全体の温度発展のフーリエ変換を行うことにより分解される。重要なのは、多くの魅力的な特性、すなわち、より深い検証、表面赤外線および光学特性のより少ない影響、迅速な画像記録(パルス加熱、表面全体の検査)、および、高熱伝導性試料の検査の可能性を有する最大位相画像である。複数の結果が示されており、理論も考察されている。
DUTの検査および試験の際に、ホットスポットを引き起こす欠陥の一般的な深度位置を特定すればよく、この情報を使用してDUTの更なる検査および解析を設計することができる。例えば、イオンミリングなどの方法を使用して、DUTの層構造の部分を除去することで、さらなる撮像および/または編集のために欠陥を露出してもよい。ミリングの適切な位置および深度を、ホットスポット位置特定によって決めることができる。さらに、欠陥のおよその深度位置を知ることにより、欠陥の特徴および/または原因、および、欠陥が発生した回路の部分をおおまかに想定することもできる。
上記考察されたような従来技術に鑑み、比較的短い期間でロックインサーモグラフィ(LIT)を用いて、被検査デバイス(DUT)などの試料のホットスポットを位置特定するための方法およびシステムの絶対的な必要性がある。
以下の発明の概要は、本発明のいくつかの局面と特徴の基本を理解するためのものである。当該概要は、本発明の外延的概要ではなく、したがって本発明の要点および決定的要素を具体的に特定したり、本発明の範囲を詳述したりする意図はない。後述の詳細な説明への導入として本発明のいくつかの概念を簡略化した形態で提示するに過ぎない。
本発明の形態によると、ロックインサーモグラフィ(LIT)を用いて試料におけるホットスポットを位置特定するための請求項1に係る方法が提供される。
本発明の形態において、非調波検査信号は、試料に対するエネルギー供給のオンおよびオフの切り替えを最もよく表す方形パルス検査信号である。非調波検査信号は、単一の選択された周波数で提供され、この周波数は、DUTからの応答を生成することが期待される最低周波数であってもよい。選択された最低周波数は、例えば、0.5Hzまたは1.0Hzに設定されてもよい。
本発明の形態では、フーリエ変換は、高速フーリエ変換(FFT)であり、これにより、1試料当たりの測定プロセスがさらに短縮される。なぜなら、FFTの出力は、事前選択可能な周波数の既に個別の周波数固有の応答信号であるからである。
本方法は、周波数対位相ずれ曲線の傾斜を平方根関数により平滑化して、個々の測定された周波数対位相ずれ点の前記平滑化された周波数対位相ずれ曲線からの偏差を評価することにより、深度位置の特定を向上することを含んでいてもよい。
本発明の形態では、本方法は、熱波伝搬の解析解により理論的な試料固有の周波数対位相ずれ曲線を計算し、前記計算した試料固有の周波数対位相ずれ曲線を検出した周波数対位相ずれ曲線に相関させて前記試料における前記熱源の深度位置を特定してもよい。代替として、本発明の形態は、熱波伝搬の有限要素モデリングにより、理論的な試料固有の周波数対位相ずれ曲線を計算し、前記計算した材料固有のパラメータに関連する周波数対位相ずれ挙動を検出した材料固有のパラメータの位相ずれに相関させることで試料における熱源の深度位置を特定することを含んでいてもよい。理論的な試料固有の周波数対位相ずれ曲線が測定された試料固有の周波数対位相ずれ曲線に近いほど、測定の精度がよいと考えられる。
本発明の様々な形態では、本方法は、従来の自動試験装置(ATE)などの前記検査信号を外部ソースから取得し、赤外線センサとしてのIRカメラを前記外部ソースからの前記信号に同期することで検査信号を印加してもよい。IRカメラは、2次元IRセンサを含んでいてもよく、FFTは、2次元IRセンサの各画素からの出力信号に個々に適用されてもよい。IRセンサの画素の各信号へのFFTの適用に続いて、生じる信号から複数の画像が生成されてもよく、各画像は、1つの選択された周波数の応答に対応している。
本発明の形態は、ロックインサーモグラフィ(LIT)を用いて試料のホットスポットを位置特定するための請求項7に係るシステムを含んでいてもよい。
本発明のシステムおよび方法の利点は、非調波検査信号に対して試料を反応させるための励起エネルギーとして一周波数で1つの非調波検査信号を用いる単回の測定実行中に、特定周波数対位相ずれ曲線の位相ずれ測定点を複数のロックイン周波数について取得できることである。ただし、各1つの単一応答信号は、周波数対位相ずれ曲線における位相ずれ測定点を取得するために、さらに処理される。言い換えると、各タイプの試料について必要な測定は1つの周波数で1回だけであり、生じるデータが複数の周波数に相当する。
本発明の有利な形態は、従属請求項において特徴付けられる。
本発明の形態はカプセル化された集積回路に関するものであるが、本発明は、バッテリ、太陽電池、電力デバイス、LEDなどの電気的刺激によりホットスポットを生成する他のデバイスの検査にも適用可能である。したがって、ここではDUTに関して提供された考察を、これらのデバイスにも適用することができる。
本発明のさらなる利点、特徴、および潜在的な用途は、図面に記載の形態に関連して、以下の説明から得られる。明細書、請求項、および図面を通して、これらの用語および関連する参照符号は、添付の参照符号リストの通りに使用される。この明細書に組み込まれ、且つ、明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の形態を例示し、説明と共に、本発明の原理を説明し例示する役割を果たす。図面は、図表形式で実施例の主な特徴を説明するものである。図面は、実際の形態の全ての特徴を記載することも、記載した要素の相対的な寸法を記載することも意図しておらず、したがって、縮尺通りではない。
図1は、国際公開第2011/156527A1号に示すような、試料が埋没した欠陥を有する実験構成の断面図である。 図2は、国際公開第2011/156527A1号に示すようなシリコンとモールド化合物との1ミリメートルの材料層の下の予測される欠陥から生じる印加されたロックイン周波数の関数として生じる位相ずれのプロットである。 図3は、本発明の方法を実施するためのシステムの一般的概要を示す図である。 図4は、入力された方形波検査信号と、時間分解された応答信号との図表を示すプロット図であって、図表は異常の深度を示す応答信号の遅延を示す。 図5は、方形波信号を複数のサイン信号に翻訳するため、および、時間領域におけるプロットを周波数領域におけるプロットへ変換するためのFFTの使用を示す図であり、周波数領域における振幅は1に標準化されている。 図6は、高速フーリエ変換(FFT)による補足された信号の分解の結果を示す概略図である。 図7は、周波数0.5Hzの方形波信号により励起された試料に対するFFTの適用後の補足された応答信号の周波数領域におけるプロットを示す図である。 図8は、図7に示す結果の位相解析の結果生じる周波数対位相ずれ曲線を示す図である。 図9は、それぞれ1つの選択された刺激周波数に対応する複数の応答周波数を構成するために、単一周波数の刺激信号を用いて撮影された応答画像の各画素に対するFFTの適用を示す図である。
以下では、本発明は、DUTを参照して説明される。DUTは、本発明を適用してもよい試料の具体例である。
電子デバイス、例えばシステムインパッケージ(SiP)の3次元アーキテクチャはいくつかの集積回路ダイ、ダイ取り付け層、相互接続再分配層などから構成されており、これらは全て垂直に積層され、ともに密封されている。そのような密封された電子デバイスは、シリコン、ポリマ、および酸化Si絶縁体、金属線および配線、接着剤および/または粘着剤、密封モールドなどの異種材料が積層されている。それゆえ、ホットスポット位置から始まる内部の熱伝搬は非常に複雑である。したがって、z方向、すなわち、試料の深さ方向のホットスポット欠陥の位置を特定することはむしろ難しい。さらに、複雑な欠陥、または、試料タイプによって、ホットスポット位置での電力変換の観点から非理想的なホットスポット活動が生じることがある。ここでは、そのようなデバイスにおける熱源(例えば、熱活動構造体または欠陥)の位置を正確に特定することができるさまざまな実施形態を開示する。
本発明の実施形態は、電気的刺激と熱応答および自動および半自動データ解析用に測定した波形の形状との間の位相ずれ/時間遅延を定量的に測定する。波形形状解析は、測定結果と所定の関数との間の相互相関に基づいて行うことができ、印加されたロックイン周波数ごとの単なる単一位相値ではなく相関マトリックスを生成する。
一般的に、DUTは、光学試験に対しては透過でない材料内に密封されている。しかしながら、IR波長(通常は3μm〜5μm)の熱波は、この材料に伝搬することができ、埋没したホットスポット上方のデバイスの表面において温度を上昇させる。この温度の上昇を、IRカメラによって撮影でき、LITによって測定できる。熱拡散過程の基礎である時定数により励振信号と熱応答との間の位相ずれが決まる。熱遅延の主原因はモールド化合物、ダイ接着剤、ポリマ、および酸化Si絶縁体のような低い熱伝導性の材料層であり、より高い熱伝導性を有するSiダイまたは金属層は主原因ではない。簡単に言うと、ホットスポットとデバイス表面との間の距離が長いほどより大きな位相ずれが生じる。したがって、ホットスポット上の材料の熱特性がわかれば、位相ずれを測定することでホットスポットの未知の深度を特定することができる。
材料層の熱特性の影響度を表すパラメータをここではバルク材料内部の熱波のダンピングを表す熱拡散長(μ)と呼ぶ。熱拡散長μ(単位mm)は、熱波が伝搬する材料ごとに固有である。これは熱波の振幅をe−1に落としたときの固有長として定義される。これは、以下の式に示したように、熱伝導性(λ、単位W/mK)、比熱容量(c、単位J/gK)、密度(ρ、単位g/cm)、および印加されるロックイン周波数(flock−in、単位Hz)といった熱パラメータにより計算することができる。熱パラメータは、熱拡散性(a=λ/Cρ、単位mm/s)としてまとめることができる。
熱拡散長μは熱波が伝搬する材料ごとに固有であるため、DUT内において異常が深いほど、熱波が表面へ伝搬するまでにより長い時間がかかる。したがって、励振信号の周波数を下げることで、熱波が表面へ伝搬しIRカメラにより撮影されるために十分な時間を与え、これにより、たとえ数百ミクロンのIR非透過材料層であっても熱源の位置を特定する。熱拡散長は、熱波に対するダンピングファクタとみなせるため、振幅だけではなく生じる位相にも影響を及ぼす。ロックイン周波数が高くなるほど、ホットスポット位置の励振信号とデバイス表面の熱応答との間の時間遅延がより大きくなる。それゆえ、ロックイン周波数の増大に応じて位相ずれが増大することが予想される。
位相Φの位相ずれとホットスポットの深度zとの間の関係は次のように表される。
ここで、μは、熱拡散長を表す。
LIT法を用いて、下記の故障解析工程とよく適合して、図1に示す、完全密封の単一チップデバイス内のホットスポットの位置を非破壊で特定することができる。図1は、パッケージ20の内側に在り、絶縁体24により覆われたICチップ22を示す。チップ22を電流が流通すると、異常23、例えば、欠陥が熱波26を引き起こし、熱波26は絶縁体24の表面へ伝搬してホットスポット27として現れる。ホットスポットを、IRカメラにより撮像することで、異常の空間的な位置特定を提供することができる。電流の流通と表面におけるホットスポットの発現との間の時間遅延、すなわち、位相ずれを使用して異常の深度を特定することができる。
ホットスポットの深度、印加されるロックイン周波数、および生じる位相ずれの間の関係は、定点熱源を持つ検査構造体を用いて調査した。検査構造体は、蛇行する銅線を含む単一チップデバイスを用いて作成した。蛇行は集束イオンビーム(FIB)技術により局所的に修正され、はっきりした局所熱源23が生成された。局所的な高抵抗領域が生成された後、単一チップデバイスを、1.2Vの電源電圧および5Hzのロックイン周波数のLITで、消費電力が14mWである局所熱源を生成して測定した。次に、デバイスをモールド化合物24で密封し、ホットスポットとデバイス表面との間に材料層を形成した。この場合、ホットスポットの深度はデバイスおよび単一チップの寸法から知ることができ、950μmと特定された。図1に示したように、生成された欠陥23を有する単一チップ22は、デュアルセラミックインラインパッケージ(DCIP)20で覆われている。チップ22の表面上の厚さが950μmとなるようにチップ22上をモールド化合物24で埋めた。
上記で説明した理論に基づいて、0.1Hzから7Hzの周波数範囲でDUTを調査し、生じる位相ずれを測定した。図2は、印加したロックイン周波数と生じる位相ずれとの間の関係の調査結果を示す。理論曲線に重ねて測定したデータ点をプロットしている。0.1Hzから3Hzのロックイン周波数範囲では曲線が論理データに一致することがはっきりと分かる。5Hzおよび7Hzではわずかにずれがあるが、これは熱波の高ダンピングによる低い信号対ノイズ比(S/N)により説明がつく。この影響は、検出器の確率的雑音が測定時間の平方根に従って減少するため、測定時間を長くすることにより排除することができる。
図2において分かる通り、論理データと高い相関があるモールド化合物材料について位相ずれとロックイン周波数との間の関係を実験的に特定した。結果は、完全密閉のデバイス内の熱活性構造体または欠陥の3D位置特定にロックインサーモグラフィ調査が有効であることを示すものである。
例えばシステムインパッケージなどのダイ積層デバイスの内部の3Dホットスポット位置特定のために、影響の第2の要因を考慮しなければならない。ホットスポット位置に生成される熱波は、シリコン、モールド化合物、ダイ接着テープなどのさまざまな厚さおよび材料特性のさまざまな材料層に伝搬する。結果として、欠陥デバイスのさまざまなダイにおける軸方向ホットスポット位置に応じて、デバイス表面までの距離だけではなく熱拡散長までもが変化する。それゆえ、積層のより下層のダイのホットスポットで生成された熱波は、デバイス表面近くのホットスポットで生成される熱波と比較して多くの材料層を通ることとなる。単一チップデバイスに関する前節と同様に、この挙動を用いて、さまざまなホットスポット位置についてある周波数範囲の理論的な位相ずれを算出することでホットスポットの深度を特定することができる。単一チップデバイスの調査とは異なり、ホットスポットは離散モデルの材料システムを用いることができる状況に変化する特定のダイに関連することを前提としている。それゆえ、少なくとも1次オーダーまで、全体の熱拡散長は各材料層の単独の熱拡散長の総和である。また、ホットスポットの全体の深度は、単独の材料層の厚さの総和である。
図3はLITを実施するためのシステムを概略的に示し、このシステムは以下で説明するような発明の方法を実施するために使用されてもよい。被検査デバイス(DUT)12は、励振源14により生成されたロックイン周波数で励振信号22により刺激される。励振信号のロックイン周波数は、中央処理装置18により設定される。一般的にサーモグラフィーは正弦曲線の信号を用いて実施されてもよいが、DUTはデジタルデバイスであるため、励振信号22は、DUT内の様々な活性素子、例えば、トランジスタをオンおよびオフするために設計された電気的な矩形波信号または方形波信号である。矩形波信号および方形波信号の双方において、振幅は、周波数が1周期当たりの遷移の数、例えば、1秒当たりの遷移の数であるように、固定された最大値及と最小値との間で瞬間的に交代する。したがって、本質的に、検査信号22は任意の周波数でのパルス列と考えられる。
同期信号24は、中央処理装置18から出力され、励振源14へ送信される。励振源14が同期信号24を用いて所望のロックイン周波数の励振信号22を生成できるようであれば、同期信号24を所望のロックイン周波数に設定することがもっとも簡単であるが、同期信号24は別の周波数に設定されてもよい。励振信号がDUT12へ流入する電流を引き起こすと、DUT12の内部の異常が局所的ホットスポットを引き起こす。次に、ホットスポットからの熱は、IRカメラ16に対向するDUT12の表面に到達するまでDUT12の内部を伝搬する。IRカメラは、2次元配列センサであってもよい。DUR12の表面からIRカメラ16へ出力された熱線28を使用して、DUTの表面のIR画像を撮影し、プロセッサ30を含む中央処理ユニット18へ画像信号26を出力する。カメラ16のフレームレートは、通常、ロックイン周波数を考慮して選択される。デュアルチャネルIRカメラでは、カメラのフレームレートは、ロックイン周波数の4倍である。図3の構成では、DUT12内部のホットスポットの空間のおよび深さの位置特定を確認できる。図3の構成のプロセッサ30は、以下で説明するように本発明において必要とされる処理を行うように構成されている。
図4は、方形波励振信号およびIR応答信号のプロット図を示す。励振信号の終了と応答信号との間の時間遅延は、位相ずれであり、Φによって示される。上述のとおり、生じる位相ずれは、印加される励振信号の周波数に応じて異なるであろう。したがって、深度を正確に測定するため、図2に示すプロット図を得るためには異なる周波数で測定を何回も繰り返す必要がある。他方では、以下で説明する実施形態によると、調査を、単一周波数での単回の測定によって、しかしながら、複数の周波数の複数の励振信号に対応する位相ずれを取得することによって、正確に結論付けることができる。
図5の表は、フーリエ変換の背景の基本を示す(https://en.wikipedia.org/wiki/Fourier_transformも参照)。フーリエ変換によると、各方形波を複数の正弦波の重畳により近似することができ、異なる周波数でより多くの調波の正弦波が重畳されるにつれて、方形波パルスへの波形の近似が向上される。言い換えると、任意の方形波を、図5に示すような異なる周波数を有する正弦波に分解することができる。
図5の欄(a)に、様々な正弦曲線が振幅対時間の表で示されている。これらの正弦曲線は、欄(a)の表から分かるように異なる周波数を有している。欄(b)は、列(A)に正弦波を示す。この正弦波は、欄(a)、列(A)にも示されている基本波と考えられてもよい。追加の比較的高い調波の正弦波が欄(b)の基本正弦波に重畳して示されている。欄(b)、列(B)の表は、第1線の正弦波と欄(a)、列(B)の表の正弦波とを組み合わせた表で示す。欄(c)、列(B)の表は、欄(a)、列(A)および列(B)の曲線を重畳、すなわち、加算することにより生成される波形を示す。方形波が欄(c)、列(B)の表において既に近似されていることが分かる。欄(c)、列(C)の表は、欄(a)、列(A)、(B)、および(C)の正弦波を重畳することにより生じる曲線を示し、正弦波は、欄(c)、列(B)の波形よりも良好に近似されている。欄(c)、列(D)の表は、欄(a)の全ての4つの正弦波の重畳を示し、方形波パルスに対するより良好な近似であり得る。以上から分かるとおり、基本正弦波に加算される比較的高い調波の正弦波が多いほど、非調波の方形波はより良好に近似される。
上記説明から分かるとおり、任意の方形波を、図5に示すような異なる周波数を有する正弦波に分解することができる。フーリエ変換は、任意の原信号を、該原信号が正弦形状を有していない場合、つまり、信号が非調波信号である場合のみ分解することができる。したがって、定義によると、非調波信号は正弦形状以外の任意の形状を有していてもよい。非調波信号の例は、正弦波、三角波、鋸歯状波などである。以下の実施形態は、この手法を利用して、単一周波数のみでの励起により埋没したホットスポットを位置特定する。
なお、ICの調査のための非調波励振信号、特に、方形波または矩形波励振信号の使用は、障害となるものではなくむしろ自然なものである。ICは、印加される二値信号に応じて異なる二進状態をとるように設計された能動素子、すなわち、トランジスタを備える。したがって、二値の方形信号または矩形信号を使用してICを検査することは実際に有利である。
したがって、以下の実施形態によると、DUTは、非調波の、すなわち、単一周波数のみでの方形波信号によって励起される。単一周波数は、調査されることが望まれる最低周波数として選択される。次に、生じる応答信号にフーリエ変換を適用して、全ての所望の励起周波数に対応する応答信号を抽出する。これは、以下のことから理解されてもよい。図6は、方形波励起パルスTSと生じる応答信号RSの一例を時間対励起強度の図で示す。図6には1つの励起パルスおよび1つの単一応答パルスだけが示されているが、励振信号およびIR応答信号は、複数の周期に亘って収集されてもよい。一例では、励振信号の周波数は、0.5Hzとして選択されている。開始点として、このような方形波励振信号は、非調波検査信号としてDUTの電気回路に印加される。検査信号がDUTへ印加されている間に、DUTは赤外線カメラによって撮影されて試料のIR画像が取得され、その結果、図6に示す応答信号RSとなる。この熱応答信号RSは、IRカメラの撮影から得られ、DUT内部の熱伝搬に相関している。
次に、熱応答信号RSに、高速フーリエ変換(FFT)が行われ(https://en.wikipedia.org/wiki/Fast_Fourier_transform参照)、熱応答信号を図6に示すような少なくとも個々の周波数1からxを有する周波数固有のスペクトルに分解する。ただし、周波数1からxはそれぞれ具体的な位相ずれΦ1からΦxを示す。次に、このような位相ずれΦ1からΦxを周波数に対してプロットすることで周波数対位相ずれ曲線が得られる。FFTにより、1試料当たりの測定プロセスがさらに短縮される。なぜなら、FFTの結果は、事前選択可能な周波数の既に個別の周波数固有の応答信号であるからである。
高速フーリエ変換(FFT)の効果は図7にも示されており、図7は高速フーリエ変換(FFT)の結果の周波数対振幅の表を示す。つまり、FFTは、情報を時間領域(すなわち、振幅対時間のプロット)から周波数領域(すなわち、振幅対周波数)へ変更する。図7は、熱応答信号RSのFFTによる分解が個々の周波数に関連する振幅における多数の個々の具体的なピークという結果になることを示す。信号の振幅は試料と各周波数とにより引き起こされる位相ずれにも関連しているため、図7の表から得られた結果を、図8に示すような周波数対位相ずれの表としてプロットすることができる。
なお、図7の表におけるピークに関連する周波数は、図6に示す周波数1から周波数xである。このような周波数は、基本調波信号(正弦波または余弦波)と関連付けられた調波信号に対応する。言い換えると、周波数固有の応答信号の位相ずれは、複数の特定周波数で測定され、周波数対位相ずれ曲線は、熱源により生成されるホットスポットの深度位置に関連する周波数固有の応答信号(周波数1から4および周波数xでの応答信号)の位相ずれから得られる。
図8の表は、DUTについての周波数対位相ずれ曲線である。図8に示す曲線は、0.5Hzから50Hzの周波数範囲に含まれる多数の測定点から得られ、図7の表におけるピークに基づいている。なお、周波数範囲は図7に示す測定範囲に比べて拡大されている。しかしながら、実際には、測定方法の十分な結果についての基準に達するには、図7の表におけるピークに対応する多くとも4つまたは5つの測定点で十分である。
また、図8の表は、本発明のシステムおよび方法の利点、すなわち、非調波検査信号に対して試料を反応させるための励起エネルギーとして一周波数で1つの非調波検査信号を用いる単回の測定実行中に、特定周波数対位相ずれ曲線を複数のロックイン周波数について取得できるということを示す。ただし、各1つの単一応答信号は、周波数対位相ずれ曲線を取得するために、さらに処理される。言い換えると、各タイプの試料について必要な測定は1つの周波数で1回だけである。
CHRISTIAN SCHMIDT et al、および国際公開第2011/156527A1号は、周波数対位相ずれ曲線からどのように欠陥の深度位置を得るかを教示している。したがって、図8の周波数対位相ずれ曲線を、欠陥の深度位置を特定するための基本情報として使用することができる。
図9は、本発明の他の特徴を示す。図9において、単一周波数での一連の励起の終了時に得られた画像がIRセンサの画素90として示されている。この画像は、信号対ノイズ比(S/N)が低減された画像を得るためにライブ画像を連続的に平均化することによって得られてもよい。この特徴によると、先行する時間間隔の終了時に生成されたDUTの表面の画像は、後続の時間間隔の終了時に撮影されたDUTの表面の画像によって平均化される。より多くの画像が各後続の間隔で撮影されるため、これらの画像は連続的にまとめられ少しずつ平均化される。応答信号が同じままであるため、ノイズはこの平均化処理により時間とともに取り消される。その結果、生じる画像90は向上した信号対ノイズ比を有している。
吹き出し91により示されているように、各画素は、DUT上の対応する位置の個々の応答信号を含んでいる。この実施形態によると、多数の周波数での応答信号が各画素について取得されるように、高速フーリエ変換を各画素に適用する。これらの画像は、格納されるか、または使用者に表示されてもよい。すなわち、ユーザは、いくつかの特定周波数を任意に選択することができ、これらの周波数に対応している画像を生成することができ、単一非調波周波数での励起により生成された単一画像90を用いて表示することができる。図9において、このことを、3つの画像92、94、および96として例示する。画像92、94、および96は、各画素が吹き出し93、95、および97によってそれぞれ例示される周波数のホットスポット応答を示すように、それぞれ異なる周波数、例えば、0.5Hz、1Hz、および3Hzに対応する。
具体例を参照して本発明を開示したが、これらは例示であってこれらにより本発明は限定されない。当業者であれば、ハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェアの多くのさまざまな組み合わせにより本発明が適当に実施されることが理解できるであろう。また、当業者であれば、ここに開示した本発明の明細書および実施を考慮して本発明の別実施例が理解できるであろう。明細書および実施例は例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示される。
12 DUT
14 励振源
16 カメラ
18 中央処理装置
20 パッケージ
22 励振信号
23 局所熱源
24 同期信号
26 画像信号
27 ホットスポット
30 プロセッサ

Claims (12)

  1. 電気回路の少なくとも1つの熱源(23)が内部に埋没している試料(12)である密封された被検査デバイス(DUT)において前記電気回路に電流が流れた時に生成されたホットスポット(27)をロックインサーモグラフィ(LIT)により位置特定するための方法であり、ロックイン周波数で非調波励起検査信号を前記試料(12)の前記電気回路へ印加して前記ホットスポット(27)を生成するための前記熱源(23)を活性化し、前記非調波励起検査信号を電気回路に印加しながら赤外線センサ(16)を用いて前記試料(12)を撮影して前記試料(12)のIR画像を取得し、前記試料(12)内部の熱伝搬に相関している、前記撮影により取得された熱応答信号を検出する方法において、
    単一の選択された周波数で非調波信号を印加することで前記非調波励起検査信号を印加し、前記熱応答信号にフーリエ変換(FT)を行って前記熱応答信号を基本の調波信号と高調波信号とを含む周波数スペクトルに分解することで複数の特定周波数で周波数固有の複数の応答信号を取得し、
    前記周波数固有の応答信号の各々の位相ずれを測定し、
    前記周波数固有の応答信号の前記位相ずれから周波数対位相ずれ曲線を取得する、ことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記フーリエ変換は高速フーリエ変換(FFT)である方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、
    方形パルス検査信号の印加することで前記非調波励起検査信号を印加する方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、さらに、
    前記熱源(23)の深度位置の特定を向上させるように、前記周波数対位相ずれ曲線の傾斜を平方根関数により平滑化する方法。
  5. 請求項1に記載の方法において、さらに、
    熱波伝搬の解析解により、または、熱波伝搬の有限要素モデリングにより、理論的な試料固有の周波数対位相ずれ曲線を計算し、
    前記理論的な試料固有の周波数対位相ずれ曲線を測定した周波数対位相ずれ曲線に相関させて前記試料(12)における前記熱源(23)の深度位置を特定する方法。
  6. 請求項1に記載の方法において、
    検査信号を外部ソースから取得し、前記赤外線センサ(16)としてのIRカメラを前記外部ソースから取得した信号に同期させることで前記非調波励起検査信号を印加する方法。
  7. 試料(12)である密封された被検査デバイス(DUT)内部の欠陥の位置特定のためのシステムであって、
    記試料(12)にロックイン周波数で非調波励起検査信号を印加するための励振源と、
    前記非調波励起検査信号を電気回路に印加しながら、前記試料(12)を撮影して前記試料(12)のIR画像を取得するための赤外線センサ(16)としての赤外線カメラと、
    前記撮影により取得された熱応答信号を受信するプロセッサ(30)とを備え、
    前記プロセッサ(30)は、
    単一の選択された周波数で前記非調波励起検査信号を印加し、
    前記熱応答信号にフーリエ変換(FT)を行って前記熱応答信号を基本の調波信号と高調波信号とを含む周波数スペクトルに分解することで複数の特定周波数で周波数固有の複数の応答信号を取得し、
    前記周波数固有の複数の応答信号の各々の位相ずれを測定し、
    前記試料(12)の深度位置にそれぞれ関係する前記周波数固有の複数の応答信号または周波数固有の画像の測定された位相ずれから周波数対位相ずれ曲線を取得し、
    前記特定周波数の1つにそれぞれ対応する複数の画像を表示する
    ことによって前記赤外線センサ(16)からデータを読み取り、前記赤外線センサ(16)の赤外線画像を使用して熱波形を生成するように構成されている、システム。
  8. 請求項7に記載のシステムにおいて、
    前記プロセッサ(30)は、前記熱応答信号に高速フーリエ変換(FFT)を行うように構成されているシステム。
  9. 請求項7のシステムにおいて、
    前記励振源は、前記試料(12)に前記非調波励起検査信号として方形パルス検査信号を印加するように構成されているシステム。
  10. 請求項7に記載のシステムにおいて、
    ホットスポット(27)を生成するための熱源(23)を活性化するために前記試料(12)の前記電気回路に印加される前記非調波励起検査信号に対応する同期信号を受信するように構成された同期信号入力部を備え、
    前記プロセッサ(30)は、前記同期信号を受信し、前記赤外線センサ(16)を操作して前記同期信号に相関する時間周期で前記試料(12)の一連の赤外線画像を撮影するようにさらに構成されているシステム。
  11. 請求項7のシステムにおいて、
    前記赤外線センサ(16)は、2次元配列センサを備え、
    前記プロセッサ(30)は、前記2次元配列センサの各画素に前記フーリエ変換(FT)を適用して前記画素の各々の周波数固有の応答信号を取得するように構成されているシステム。
  12. 請求項1に記載の方法において、さらに、
    前記特定周波数の1つにそれぞれが対応する複数の画像を表示することを特徴とする方法。
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