JP6614104B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
例えば、フッ素系樹脂の表層からなる定着ローラー(加熱部材)と、加圧ローラー(加圧部材)とを備え、トナー像が形成された状態で搬送される媒体に、定着ベルトと加圧ローラーとで、トナー像を定着させる定着装置が知られている(特許文献1参照)。また、定着ローラーにフッ素系の樹脂を用いることは、トナーの離型性を持たせるために一般的である。
特開2006−133624号公報
ところで、上記の定着装置の場合、定着ローラーの表層がフッ素系樹脂であること、すなわち、定着ローラーの表層が絶縁性を有することから、一度定着ローラーが帯電すると静電気が抜け難く、いわゆる静電オフセットが発生する場合がある。そこで、導電性粒子をフッ素樹脂と混合して表層を定着ローラーの表層に用いることで定着ローラーの帯電を抑えることができる。しかしながら、フッ素樹脂に対する導電性粒子の混合比を高くすることに伴い定着ローラーの表面の硬度が高くなることで、定着ローラーの表層が紙などの媒体の微小な凹凸に対して追従しなくなり、画像光沢斑が発生し得る。
本発明は、加熱部材への静電オフセットの発生を抑制しつつ、画像光沢斑の発生を抑制することができる定着装置の提供を目的とする。
本発明の定着装置は、無端状の多層構造とされ、熱を付与されつつ軸周りに回転しながらトナー像が形成された媒体に接触して、前記媒体を加熱する加熱部材と、軸周りに回転して前記加熱部材とで前記媒体を加圧する加圧部材と、を備え、前記加熱部材の表層の材質は、絶縁性樹脂と導電性粒子とを含み、前記導電性粒子の含有率が2wt%以上5wt%以下とされ、前記加熱部材のマルテンス硬さは、前記表層の温度が100℃である場合に0.49N/mm以上0.74N/mm以下とされ、前記加熱部材を0.5秒間負帯電させて所定時間経過した時点における、前記表層の最小表面電位は、−0.478kV以上−0.041kV以下である。
本発明の画像形成装置は、媒体にトナー像を形成するトナー像形成部と、前記定着装置であって、前記トナー像形成部により媒体に形成されたトナー像を媒体に定着する定着装置と、を備えている。
本発明の定着装置は、加熱部材への静電オフセットの発生を抑制しつつ、画像光沢斑の発生を抑制することができる。
本発明の画像形成装置は、加熱部材への静電オフセットの発生及び画像光沢斑の発生に伴う画像形成不良が抑制される。
本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)の画像形成装置の斜視図である。 本実施形態の画像形成装置を正面側から見た概略図である。 本実施形態の画像形成装置を構成する制御部と、定着装置を構成する各構成要素との関係を示すブロック図である。 本実施形態の画像形成装置を構成する定着装置を正面側から見た概略図(断面図)である。 本実施形態の定着装置を構成する加熱ローラーの被覆層の部分断面図(縦断面図)である。 定着装置についての評価試験の条件及び結果を示す表である。 変形例の定着装置を正面側から見た概略図(断面図)である。
≪概要≫
以下、本実施形態の画像形成装置10(図1及び図2参照)の全体構成及び画像形成装置10による画像形成動作、本実施形態の要部である定着装置60(図4参照)の構成並びに本実施形態の効果について、これらの記載順で説明する。
本明細書では、図中における矢印Fr及び矢印Rrで示す方向をそれぞれ装置奥行き方向手前側及び奥側、矢印R及び矢印Lで示す方向をそれぞれ装置幅方向右側及び左側、矢印U及び矢印Loで示す方向をそれぞれ装置高さ方向上側及び下側とする。また、本明細書では、画像形成装置10を装置奥行き方向手前側から見た側を画像形成装置10の正面側として説明する。
≪画像形成装置の全体構成≫
画像形成装置10の全体構成については、図1及び図2を参照しつつ説明する。画像形成装置10は、本体20と、給紙カセット30と、搬送装置40と、トナー像形成部50と、定着装置60と、制御部CUとを含んで構成される電子写真方式の装置とされている。
本体20は、その内部に給紙カセット30と、搬送装置40と、トナー像形成部50と、定着装置60と、制御部CUとを収容する機能を有する。本体20は、箱状の外装とされている。本体20の上面の一部は、トナー像が定着された(画像が形成された)媒体Sが排出される排出トレイ22とされている。なお、正面側から見た本体20の左端面には蓋24が設けられており、本体20には、蓋24が倒れた状態で(図1参照)、後述する定着装置60が着脱可能とされている。
給紙カセット30は、本体20の下側に配置され、画像が形成される媒体Sを重ねて収容するようになっている。搬送装置40は、給紙カセット30に収容されていた媒体Sを、給紙カセット30から排出トレイ22まで搬送経路Pに沿って搬送する機能を有する。搬送装置40は、複数の従動ローラー及び駆動ローラーと、複数の駆動ローラーを駆動する駆動源(図示省略)とを備えている。ここで、図中の矢印Yの指す方向は、媒体Sの搬送方向とされている。
トナー像形成部50は、搬送装置40により搬送される媒体Sにトナー像を形成する機能を有する。トナー像形成部50は、正面側から見て本体20内の中央に配置されている。トナー像形成部50は、感光体51と、帯電装置52と、露光装置53と、現像装置54と、転写ローラー55とを含んで構成されている。
トナー像形成部50は、帯電装置52により軸周りに回転する感光体51を帯電し、露光装置53により感光体51を露光して潜像を形成し、現像装置54により潜像をトナー像として現像し、転写ローラー55により媒体Sにトナー像を転写するようになっている。以上のようにして、トナー像形成部50は、媒体Sにトナー像を形成するようになっている。
定着装置60は、トナー像形成部50によりトナー像が転写された媒体S(トナー像が形成された媒体)にトナー像を定着する機能を有する。定着装置60は、正面側から見て本体20内の左側に配置されている。定着装置60は本実施形態の要部であることから、定着装置60の具体的な構成については後述する。
制御部CUは、外部装置(図示省略)から画像データを受け取り、当該画像データに基づいて画像形成装置10を構成する各要素を制御する機能を有する。制御部CUの具体的な機能については、後述する画像形成動作及び定着動作の説明の中で説明する。
≪画像形成動作≫
次に、本実施形態の画像形成装置10による画像形成動作について図2及び図3を参照しながら説明する。
まず、外部装置(図示省略)から画像データを受け取った制御部CUは、トナー像形成部50を作動させる。そして、帯電装置52が感光体51を帯電し、露光装置53が感光体51を露光して潜像を形成し、現像装置54が潜像をトナー像として現像することで、感光体51にトナー像が形成される。
また、制御部CUは、搬送装置40を作動させて、感光体51に形成されたトナー像が感光体51の軸周りの回転により転写位置(感光体51と転写ローラー55とが接触する部分)に到達するタイミングに合わせて、媒体Sを転写位置に送り込む。そして、転写ローラー55が感光体51に形成されたトナー像を媒体Sに転写させて、媒体Sにトナー像が形成される。
次いで、制御部CUは、定着装置60を作動させて、転写ローラー55により媒体Sに転写されたトナー像を媒体Sに定着させる。そして、トナー像が定着された媒体S、すなわち、画像が形成された媒体Sは、搬送装置40により更に搬送方向下流側に搬送され、本体20の排出トレイ22に排出されて、画像形成動作が終了する。
≪要部(定着装置)の構成≫
次に、本実施形態の要部である定着装置60の構成について図4及び図5(主に図4)を参照しながら詳しく説明する。
定着装置60は、加熱ローラー61(加熱部材の一例)と、加圧ローラー62(加圧部材の一例)と、熱源63と、温度センサー66と、ハウジングHGと、一対の側板(図示省略)とを含んで構成されている。加熱ローラー61、加圧ローラー62、及び熱源63は、それぞれ長尺とされており、互いにそれらの長手方向を(装置奥行き方向に)沿わせた状態で、一対の側板に位置決めされている。そして、定着装置60は、長尺とされており、その長手方向を装置奥行き方向に沿わせた状態で、画像形成装置10の本体20に取り付けられている(図1参照)。なお、定着装置60を構成するハウジングHG以外の構成要素は、ハウジングHG内に収容されている。
<加熱ローラー>
加熱ローラー61は、トナー像形成部50により媒体Sに形成されたトナー像(を構成するトナー)及び媒体Sを加熱する機能を有する。加熱ローラー61は、長尺のパイプ61Aと、パイプ61Aの外周を覆う弾性層61Bと、弾性層61Bの外周を覆う表層61Cを含んで構成されたローラーとされている。すなわち、加熱ローラー61は、無端状とされている。
加熱ローラー61は、後述する熱源63により熱を付与されつつ、後述する加圧ローラー62に従動して軸周りに回転するようになっている。ここで、図3における符号Oは加熱ローラー61の軸(回転中心)を示しており、矢印Aは加熱ローラー61の回転方向を示している。そして、加熱ローラー61は、搬送装置40により搬送されるトナー像が形成された媒体Sを、後述するニップNにおいて加圧ローラー62とで加圧するようになっている。その結果、加熱ローラー61は、軸周りに回転しながらトナー像が形成された媒体Sに接触して、媒体Sを加熱し、加圧ローラー62とでニップNを通過する媒体Sを加圧して、媒体Sにトナー像を定着させるようになっている。
加熱ローラー61の両端の部分にはフランジ(図示省略)が嵌め込まれており、加熱ローラー61は各フランジに接着されて固定されている。そして、各フランジは、それぞれに嵌め込まれたシャフト(図示省略)を介して一対の側板に回転可能に支持されている。
次に、加熱ローラー61の構成について詳しく説明する。
パイプ61Aは、一例として、外径φ35mm、厚み0.7mmのアルミ素管とされている。また、弾性層61Bは、一例として、厚み100μmのシリコーンゴムとされている。
表層61Cは、フッ素樹脂(以下、PFAと記載する。絶縁性樹脂の一例)と、導電性カーボンブラック(以下、CBと記載する。導電性粒子の一例)とで構成されている、一例として厚み20μmの層とされている。ここで、表層61Cについて別の見方をすると、表層61Cは、PFAにCBを分散させた厚み20μmの層といえる。なお、表層61CにおけるCBの含有率は、一例として、2wt%以上5wt%以下とされている。
加熱ローラー61のマルテンス硬さは、表層61Cの温度が100℃である場合に、0.49N/mm以上0.74N/mm以下とされている。ここで、加熱ローラー61のマルテンス硬さは、ISO14577規格に基く超微小硬度計HM2000(株式会社フィッシャー・インスツルメンツ製)を用いて、100℃に加熱した加熱ローラー61に対し、最大試験荷重20mN、荷重アプリケーション時間20秒の試験条件で測定したものである。
なお、前述のとおり、加熱ローラー61の硬さについて本明細書では「マルテンス硬さ」を用いて特定しているが、その技術的意味は、以下のとおりである。すなわち、前述のとおり、表層61Cは、その厚みが一例として20μmの薄膜であることから、マイクロビッカーズ硬さでの特定は適さず、マルテンス硬さで特定することが適していることによる。また、マイクロ領域とナノ領域との試験では、押し込み量が非常に小さいため、試験片の表面粗さは測定精度に大きく影響することによる。さらに、表層61Cの表面(外周)の凹凸が媒体Sの画像光沢斑の発生に関連することによる。以上の3つの理由により、本明細書では、加熱ローラー61の硬さについて「マルテンス硬さ」を用いて特定している。
加熱ローラー61は、コロナ放電を0.5秒間行い負極性に帯電させた場合に、所定時間経過後の最小表面電位が−0.478kV以上−0.041kV以下となる。ここで、所定時間とは、一例として30秒とされている。また、最小表面電位とは帯電量の大きさを意味する。また、最小表面電位の値は、JIS61340−2−1規格(国際機関IEC61340−2−1)に基く静電気拡散測定機NS−D100(株式会社ナノシーズ製)を用いて、加熱ローラー61をアースに設置した金属板上に置き、測定環境25℃、湿度50%のもと、コロナ放電時間0.5秒、帯電電極を負極性として測定したものである。
<加圧ローラー>
加圧ローラー62は、トナー像形成部50により媒体Sに形成されたトナー像(を構成するトナー)及び媒体Sを、加熱ローラー61とともに加圧する機能を有する。加圧ローラー62は、長尺のシャフトと、当該シャフトの外周を覆う被覆層(一例としてシリコンゴム製)とを含んで構成されたローラーとされている。加圧ローラー62は、装置奥行き方向から見て、加熱ローラー61の下側に配置されている。また、加圧ローラー62の上側の部分には、加圧ローラー62の外周に沿って凹んだ状態の加熱ローラー61の下側の部分が接触している。そして、前述のニップNとは、加圧ローラー62と加熱ローラー61とにより形成される、加圧ローラー62と加熱ローラー61との接触部分を意味する。
加圧ローラー62のシャフトの一端には、駆動源(図示省略)が連結されている。そして、加圧ローラー62は、駆動源により駆動され、軸周りに回転して、加熱ローラー61を周回させるようになっている。ここで、図3における矢印Bは、加圧ローラー62の回転方向を示している。
<熱源>
熱源63は、加熱ローラー61が媒体Sを加熱するための熱を、加熱ローラー61に付与する機能を有する。熱源63は、一例として、棒状のハロゲンランプとされている。熱源63は、加熱ローラー61内に配置され、自身の軸を軸Oに重ねた状態で加熱ローラー61の内周に対向している。そして、熱源63は、電源(図示省略)から電圧が印加されると、発光して加熱ローラー61に熱を付与するようになっている。
<温度センサー>
温度センサー66は、加熱ローラー61の温度を検知する機能を有する。温度センサー66は、一例として、加熱ローラー61の外周に対向して配置されている。なお、温度センサー66に検知された温度(温度に関するデータ)は、定められた周期で制御部CUに送信されるようになっている。
≪効果≫
次に、本実施形態の効果について図6の表を参照しながら説明する。本実施形態の効果は、後述する2つの評価実験から導かれる総合評価から得られたものである。
<各サンプルの説明>
図6の表に示されるように、サンプルとして、サンプル1〜8の加熱ローラーを用意し、各サンプルに対して、マルテンス硬さと、最小表面電位とを測定した。これらの測定方法は、前述のとおりである。なお、各サンプルは、表層61CにおけるCBの含有率が異なっている。その結果、マルテンス硬さと、最小表面電位との測定結果が異なっている。
<評価方法の説明>
各サンプルの評価実験として、画像光沢斑についての評価実験と、静電オフセットについての評価実験とを行った。
画像光沢斑についての評価実験では、各サンプルの加熱ローラーを備えた定着装置60をプリンタFS−4300DN(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)に搭載したうえで、媒体Sに画像を形成し(媒体Sに画像サンプルを印字し)、試験者により画像光沢斑の発生の有無を評価した。その結果、画像光沢斑が発生していない場合を「良好」とし、発生している場合を「発生」と評価し、やや発生している場合を「やや発生」とした。そして、画像光沢斑についての評価実験では、「良好」であれば合格とした。
また、静電オフセットについての評価実験では、各サンプルの加熱ローラーを備えた定着装置60をプリンタFS−4300DN(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)に搭載したうえで、媒体Sを500枚通紙させた後、媒体Sに画像サンプルを印字した。そして、試験者により各サンプルの加熱ローラーに静電オフセットが発生しているかを確認した。当該確認は、各サンプルの加熱ローラーにトナーが付着しているか否かで確認した。その結果、静電オフセットが発生していない場合を「良好」とし、発生している場合を「発生」と評価し、やや発生している場合を「やや発生」とした。そして、静電オフセットについての評価実験では、「良好」であれば合格とした。
本評価実験では、画像光沢斑についての評価実験と、静電オフセットについての評価実験とにおいて、何れの場合も「良好」の場合を「合格」とした。
<画像光沢斑についての評価試験の結果>
図8の表に示されるように、サンプル1〜5では、「良好」であった。サンプル6では「やや発生」であった。サンプル7及び8では、「発生」であった。すなわち、CB含有率が5wt%以下の場合、加熱ローラーのマルテンス硬さが0.74N/mm以下の場合、及び、最小表面電位が−0.041kV以下の場合は、画像光沢斑について「良好」であった。
<静電オフセットについての評価試験の結果>
図8の表に示されるように、サンプル3〜8では、「良好」であった。サンプル2では「やや発生」であった。サンプル1では、「発生」であった。すなわち、CB含有率が2wt%以上の場合、加熱ローラーのマルテンス硬さが0.49N/mm以上の場合、及び、最小表面電位が−0.478kV以上の場合は、静電オフセットについて「良好」であった。
<総合評価の結果>
前述のとおりであるから、総合評価では、サンプル3〜5のみが「合格」であった。
<考察>
CB含有率が高いほど、加熱ローラーのマルテンス硬さの値が大きくなる。そして、加熱ローラーのマルテンス硬さの値が0.8N/mmの当たりから、画像光沢斑が発生し始める。これは、加熱ローラーの表面の硬度が高くなることで、加熱ローラーの表層が媒体Sの微小な凹凸に対して追従できなくなったためと考えられる。しかしながら、加熱ローラーのマルテンス硬さの値が0.8N/mmを超えている場合であっても、静電オフセットは発生していない。これは、CB含有率が高いことで加熱ローラーの静電気がリークし易いためと考えられる。
サンプル3〜5の加熱ローラーは、サンプル1及び2の加熱ローラーに比べて、静電オフセットの発生の点で優位である。また、サンプル3〜5の加熱ローラーは、サンプル6〜9の加熱ローラーに比べて、画像光沢斑の発生の点で優位である。以上より、サンプル3〜5の加熱ローラーは、サンプル1、2、6〜8の加熱ローラーに比べて、静電オフセットの発生の点及び画像光沢斑の発生の点で優位である。なお、サンプル3〜5の加熱ローラーは本発明の技術的範囲に含まれる形態であり、サンプル1、2、6〜8の加熱ローラーは本発明の技術的範囲に含まれない形態である。
以上の総合評価によれば、本実施形態の加熱ローラー61は、定着装置60に用いた場合に、静電オフセットの発生を抑制しつつ、画像光沢斑の発生を抑制することができる。これに伴い、本実施形態の定着装置60は、加熱ローラー61への静電オフセットの発生を抑制しつつ、画像光沢斑の発生を抑制することができる。また、本実施形態の画像形成装置10は、加熱ローラー61への静電オフセットの発生及び画像光沢斑の発生に伴う画像形成不良が抑制される。
以上のとおり、本発明について本実施形態を例として説明したが、本発明の技術的範囲は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明の技術的範囲には、下記のような形態も含まれる。
例えば、本実施形態の説明では、表層61Cを構成する絶縁性樹脂の一例をPFAであるとして説明したが、絶縁性樹脂はPFAでなくてもよい。例えば、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂その他の絶縁性の樹脂であってもよい。
また、本実施形態の説明では、表層61Cを構成する導電性粒子の一例をCBであるとして説明したが、導電性粒子はCBでなくてもよい。例えば、鉄の粒子、アルミニウムの粒子その他の導電性の粒子であってもよい。
また、本実施形態の定着装置60では、加熱部材の一例を加熱ローラー61として説明した。しかしながら、加熱部材はローラー状でなくてもよい。例えば、図7の変形例の定着装置60Dのように、加熱部材は、加熱ベルト61Dであってもよい。
10 画像形成装置
50 トナー像形成部
60 定着装置
61 加熱ローラー(加熱部材の一例)
61C 表層
62 加圧ローラー(加圧部材の一例)
S 媒体

Claims (2)

  1. 無端状の多層構造とされ、熱を付与されつつ軸周りに回転しながらトナー像が形成された媒体に接触して、前記媒体を加熱する加熱部材と、
    軸周りに回転して前記加熱部材とで前記媒体を加圧する加圧部材と、
    を備え、
    前記加熱部材の表層の材質は、フッ素樹脂と導電性カーボンブラックとを含み、前記導電性カーボンブラックの含有率が2wt%以上5wt%以下とされ、
    前記加熱部材のマルテンス硬さは、前記表層の温度が100℃である場合に0.49N/mm2以上0.74N/mm2以下とされる
    定着装置。
  2. 媒体にトナー像を形成するトナー像形成部と、
    請求項1に記載の定着装置であって、前記トナー像形成部により媒体に形成されたトナー像を媒体に定着する定着装置と、
    を備えた画像形成装置。
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