以下、図面を参照して、本発明の画像形成装置の実施の形態について説明する。
<本実施の形態の画像形成装置の構成例>
図1は、本実施の形態の画像形成装置の一例を示す構成図、図2は、本実施の形態のトナー捕集部の一例を示す構成図である。画像形成装置1Aは、例えば複写機といった電子写真方式の画像形成装置であり、本例では、複数の感光体を一本の中間転写ベルトに対面させて縦方向に配列することによりフルカラーの画像を形成する、いわゆる、タンデム型カラー画像形成装置である。
画像形成装置1Aは、原稿読取部10と、画像形成部11と、用紙搬送部2と、定着部3と、トナー捕集部4を備える。
原稿読取部10は、走査露光装置の光学系により原稿の画像を走査露光し、その反射光をラインイメージセンサにより読み取り、これにより、画像信号を得る。なお、画像形成装置1Aは、原稿を給紙する図示しない自動原稿搬送装置が上部に備えられる構成でも良い。
画像形成部11は画像形成手段の一例で、イエロー(Y)の画像を形成する画像形成部11Yと、マゼンダ(M)の画像を形成する画像形成部11Mと、シアン(C)の画像を形成する画像形成部11Cと、ブラック(BK)の画像を形成する画像形成部11BKを備える。
画像形成部11Yは、感光体ドラムY及び現像装置12Yと、図示しない帯電部、光書込部及びドラムクリーナ等を備える。同様に、画像形成部11M,11C,11BKは、感光体ドラムM,C,BK及び現像装置12M,12C,12BKと、図示しない帯電部、光書込部及びドラムクリーナ等を備える。
感光体ドラムYは、走査露光により潜像が形成される。現像装置12Yは、トナーで現像することによって感光体ドラムY上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムY上には、イエローに対応する所定色の画像(トナー画像)が形成される。
同様に、感光体ドラムMは、走査露光により潜像が形成される。現像装置12Mは、トナーで現像することによって感光体ドラムM上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムM上には、マゼンダに対応する所定色のトナー画像が形成される。
感光体ドラムCは、走査露光により潜像が形成される。現像装置12Cは、トナーで現像することによって感光体ドラムC上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムC上には、シアンに対応する所定色のトナー画像が形成される。
感光体ドラムBKは、走査露光により潜像が形成される。現像装置14BKは、トナーで現像することによって感光体ドラムBK上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムBK上には、ブラックに対応する所定色のトナー画像が形成される。
感光体ドラムY,M,C、BK上に形成された画像は、1次転写ローラ17Y,17M,17C,17BKにより、ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト16上の所定位置へと逐次転写される。
中間転写ベルト16上に転写された各色よりなる画像は、用紙搬送部2により所定のタイミングで搬送される用紙Pに対して、2次転写部18で転写される。2次転写部18は、2次転写ローラ18aが中間転写ベルト16と圧接して配置されることにより転写ニップ部19を形成し、用紙Pを搬送しながら当該用紙Pに画像を転写する。
2次転写部18では、用紙Pにトナー像を転写させるため、2次転写ローラ18aで用紙Pの裏面側から正の電圧を印加する。これにより、2次転写部18を通過した用紙Pは、トナーが転写される画像形成面側が負極に、裏面が正極に帯電する。
用紙搬送部2は、用紙Pが収納される本例では複数の給紙トレイ21と、給紙トレイ21に収納された用紙Pを繰り出す給紙部21aを備える。また、用紙搬送部2は、給紙トレイ21から繰り出された用紙Pが搬送される主搬送路23と、用紙Pの表裏を反転させる反転搬送路24を備える。
主搬送路23は、給紙トレイ21から排紙トレイ25までの間の搬送経路を構成する。手差しトレイと称す外部給紙トレイ22を開いて使用する場合、外部給紙トレイ22からの搬送経路は、主搬送路23と反転搬送路24との合流箇所より上流側で主搬送路23と合流する。
用紙搬送部2は、主搬送路23を搬送される用紙Pに対し、スキューと称す用紙Pの傾き、及び、搬送方向に直交した用紙Pの幅方向の位置の片寄りを補正するレジストローラ26を備える。また、用紙搬送部2は、レジストローラ26に用紙を突き当てるループローラ27を備える。
レジストローラ26は、主搬送路23を搬送される用紙Pを挟んで対向する一対のローラで構成され、用紙Pの搬送方向に対して直交する軸を備え、用紙Pの搬送方向に沿って回転する。
ループローラ27は、主搬送路23を搬送される用紙Pを挟んで対向する一対のローラで構成され、用紙Pの搬送方向に対してレジストローラ26の上流側に設けられる。ループローラ27は、用紙Pの搬送方向に対して直交する軸を備え、用紙Pの搬送方向に沿って回転することで、用紙Pを搬送する。
レジストローラ26を停止させた状態として、ループローラ27により用紙Pが搬送され、一対のローラの当接部で構成されるニップ部26aに用紙Pの先端が突き当てられて、ループと称す湾曲した状態となるまで用紙Pが搬送されることで、用紙Pの面に沿った方向の傾きが補正される。
用紙Pの傾きが補正された後、レジストローラ26が用紙Pの搬送方向に沿って回転駆動されることで、用紙Pが挟持されて搬送される。更に、レジストローラ26を用紙Pの搬送方向と直交する用紙Pの幅方向に移動させることで、用紙Pの幅方向の位置が補正される。上述したように、用紙Pを搬送しながら幅方向の位置の片寄りを補正する一連の用紙位置補正動作をレジスト揺動と称す。
反転搬送路24は、定着部3の下流側で主搬送路23から分岐し、主搬送路23と反転搬送路24の分岐箇所に切換ゲート23aを備える。反転搬送路24は、主搬送路23から分岐し、主搬送路23の下側で略水平方向に延在する第1の反転搬送路24aを備える。第1の反転搬送路24aでは、用紙Pの搬送方向が矢印D1方向から矢印D2方向に反転される。
反転搬送路24は、矢印D2で示す搬送方向に対して第1の反転搬送路24aから上方に分岐し、略U形状に曲がる第2の反転搬送路24bと、第2の反転搬送路24bから、第1の反転搬送路24aに沿って延在する第3の反転搬送路24cを備える。更に、反転搬送路24は、第3の反転搬送路24cから略U形状に曲がり、主搬送路23と合流する第4の反転搬送路24dを備える。
画像形成装置1Aでは、主搬送路23を搬送され、転写ニップ部19及び定着部3を通過した用紙Pは、上側を向いた面に画像が形成される。用紙Pの両面に画像を形成する場合、上側を向いた一の面に画像が形成された用紙Pが主搬送路23から反転搬送路24の第1の反転搬送路24aに搬送されることで、画像形成面が下側を向く。
第1の反転搬送路24aへ搬送された用紙Pが、第2の反転搬送路24bから第3の反転搬送路24cへ搬送されることで、画像形成面が上側を向く。そして、第3の反転搬送路24cへ搬送された用紙Pが、第4の反転搬送路24dから主搬送路23へ搬送されることで、画像形成面が下側を向く。これにより、用紙Pが表裏反転され、上側を向いた他の面に画像を形成することが可能となる。
定着部3は定着手段の一例で、画像が転写された用紙Pに対して、画像を定着させる定着処理を行う。定着部3は、互いに圧接して配置される一対の定着部材として定着ローラ31と定着ローラ32を備え、定着ローラ31と定着ローラ32が圧接されることで定着ニップ部33が形成される。
また、定着部3は、定着部材を加熱する加熱手段として、定着ローラ31を加熱する定着ヒータ34を備える。定着ヒータ34は通電によって点灯し、例えばハロゲンランプを用いることができる。定着部3は、用紙Pを搬送するとともに、一対の定着ローラ31,32による圧力定着、定着ヒータ34による熱定着を行うことで、画像を用紙Pに定着させる。
トナー捕集部4は、画像形成装置1Aに取り付けられたダクト40と接続される。ダクト40は、各画像形成部11Y,11M,11C,11BKに対応して設けた第1のダクト40aと、各第1のダクト40aを1つの風路に集合させる第2のダクト40bを備える。各第1のダクト40aは、画像形成部11Y,11M,11C,11BKで飛散したトナーを吸引可能な位置に設けられる。
トナー捕集部4は、サイクロン部41と、回収部42と、フィルタ部43と、送風部44と、風速センサ45を備える。サイクロン部41は遠心分離手段の一例で、トナー含有空気からトナーを分離する空気の流れを発生させる分離部41aと、分離部41aと回収部42を連通させたトナー回収路41bと、分離部41aとフィルタ部43を連通させたサイクロン部排出風路41cを備える。
分離部41aは、第2のダクト40bと連通し、ダクト40を介して画像形成部11Y,11M,11C,11BKから吸引されたトナー含有空気からトナーを遠心分離する。分離部41aは、回転する空気の流れを発生させると共に、遠心分離されたトナーを重力方向に落下させるため、円筒状の軸方向を上下方向に沿わせた風路形成部材を備える。
サイクロン部41は、送風部44による吸引で旋回する空気の流れを分離部41aで発生させる。旋回するトナー含有空気中のトナーは、遠心力により半径方向の外側に向けて移動するため、大部分のトナーが空気から遠心分離される。分離されたトナーは、自重によって下方に落下し、トナー回収路41bを通り回収部42内に貯留される。
サイクロン部排出風路41cは、トナーが分離された空気の流れる方向を、本例では上下反転させる反転部を備え、トナーが分離された空気をフィルタ部43に導入する。
フィルタ部43は、複数枚のフィルタ、本例では5枚のフィルタ43a1〜43a5が、サイクロン部排出風路41cと連通する排出風路43bに着脱可能に構成される。フィルタ部43は、トナーが遠心分離された空気中に残留するトナーをフィルタ43a1〜43a5で捕集すると共に、空気を透過させる。
送風部44は送風手段の一例で、排出風路43bを通る空気の流れに対し、フィルタ43a1〜43a5の下流側の排出風路43bに設けられる。送風部44は、ファン44aと、ファン44aを駆動するモータを備え、サイクロン部41の分離部41aで旋回する空気の流れを発生させると共に、フィルタ43a1〜43a5を透過した空気を装置外に排出する。
風速センサ45は風量検知手段の一例で、フィルタ43a1〜43a5と送風部44の間の排出風路43bに設けられ、フィルタ43a1〜43a5を通過した空気の風量を算出するための風速を検知する。
トナー捕集部4は、画像形成装置1Aに対して着脱可能に構成される。また、サイクロン部41は、図2に示すように、分離部41a、トナー回収路41b及びサイクロン部排出風路41cが1つのユニットとして構成され、トナー捕集部4のサイクロン取付部41dに対して着脱可能に構成される。
画像形成装置1Aにトナー捕集部4が取り付けられ、トナー捕集部4にサイクロン部41が取り付けられると、サイクロン部41の分離部41aの吸込口41eが、ダクト40の第2のダクト40bと連通する。また、サイクロン部41のサイクロン部排出風路41cがフィルタ部43と連通する。
更に、フィルタ部43は、複数のフィルタ43a1〜43a5を1つのフィルタユニット43cとして、フィルタ部43のフィルタ取付部43dに着脱可能な構成としても良い。また、フィルタ部43は、複数のフィルタ43a1〜43a5が独立してトナー捕集部4に対して着脱可能な構成としても良い。
<本実施の形態の画像形成装置の制御機能例>
図3は、本実施の形態の画像形成装置の制御機能の一例を示す機能ブロック図である。ここで、図3では、フィルタ43a1〜43a5を通過した空気の風量等に基づき、フィルタ43a1〜43a5の交換時期とサイクロン部41の交換時期を判断する動作に関連する制御機能について説明する。
画像形成装置1Aは、用紙Pを給紙し、画像を形成して排紙する一連の制御を行う制御部100を備える。制御部100は制御手段の一例で、CPU、MPUと称されるマイクロプロセッサと、記憶手段としてRAM、ROM等のメモリを備える。
また、画像形成装置1Aは、各種操作、用紙Pの坪量、サイズ、紙種等の選択が行われる操作手段としての操作部101aを備える。
画像形成装置1Aで用紙Pに画像を形成する通常の動作ついて説明すると、制御部100は、用紙搬送部2を制御して用紙Pを搬送する。制御部100は、原稿読取部10で原稿から取得した画像データ、あるいは、外部から取得した画像データに基づき画像形成部11を制御して、感光体ドラムY,M,C,BKに画像に合わせて静電潜像を形成し、各感光体ドラムY,M,C,BKの静電潜像に現像装置12Y,12M,12C,12BKでトナー像を付着させて、トナー像を形成する。各感光体ドラムY,M,C,BKに形成されトナー像を、中間転写ベルト16に一次転写し、中間転写ベルト16から用紙Pに二次転写して、用紙Pに画像を形成する。そして、制御部100は、定着部3を制御して画像を用紙Pに定着させ、画像が形成された用紙Pを排紙する。
制御部100は、各フィルタ43a1〜43a5を通過した後の空気が通る排出風路43bにおける風量情報を取得し、各フィルタ43a1〜43a5の交換が必要か否かを判断する。また、制御部100は、各フィルタ43a1〜43a5を交換した動作の後に、排出風路43bにおける風量情報を取得し、サイクロン部41の交換が必要か否かを判断する。
トナー捕集部4では、サイクロン部41においてトナー含有空気から全てのトナーを分離することはできず、一部のトナーはサイクロン部排出風路41cに吸引され、フィルタ43a1〜43a5に吸着される。
サイクロン部41の分離効率は、以下の(1)式に示される。
分離できたトナー量/吸引したトナー量・・・(1)
サイクロン部41では、遠心力でトナー含有空気からトナーを分離するため、遠心力が低下すると分離効率が低下し、フィルタ43a1〜43a5に吸着されるトナー量が増える。
サイクロン部41でトナーに働く遠心力は、以下の(2)式で示される。
遠心力=粒子(トナー)の重さ×粒子(トナー)速度の2乗/半径・・・(2)
上述したように、サイクロン部41においてトナー含有空気から分離することができないトナーは、フィルタ43a1〜43a5に吸着される。フィルタ43a1〜43a5に吸着されるトナー量の増加に伴い、排出風路43bでの圧損が増加して、トナー捕集部4における風速が低下する。
ここで、粒子の速度は風速と見なせることから、(2)式より、風速が低下すると遠心力が低下して、サイクロン部41での分離効率が低下することが判る。
そして、サイクロン部41での分離効率が低下すると、サイクロン部41で分離できずにサイクロン部排出風路41cに吸引されるトナーの量が増え、フィルタ43a1〜43a5に吸着されるトナー量が更に増加する。また、サイクロン部排出風路41c内の壁面に付着するトナー量が増加し、サイクロン部排出風路41cでの圧損が増加して、トナー捕集部4における風速が低下する。これにより、サイクロン部41での分離効率が更に低下する。
図4は、複数枚のフィルタとトナーの回収量の関係を示すグラフである。サイクロン部41においてトナー含有空気から分離することができないトナーは、1枚目のフィルタ43a1に吸着して回収され、1枚目のフィルタ43a1で回収できずに通過したトナーが、2枚目のフィルタ43a2に吸着していく。このように、トナー含有空気から分離することができないトナーは、上流側のフィルタから付着していくため、サイクロン部41で分離できずにサイクロン部排出風路41cに吸引されるトナーの量が増えると、図4に示すように、上流側のフィルタからトナーの付着量が増加していく。
本例のフィルタ部43の構成では、サイクロン部41での分離効率が低下し、フィルタ43a1〜43a5に吸着されるトナー量が増加して、5枚目のフィルタ43a5に付着したトナーの量が回収許容量を超えると、風速が更に低下すると共に、トナー捕集部4から装置外へトナーが排出される。
そして、フィルタ43a1〜43a5を交換しても、サイクロン部排出風路41c内の壁面等、サイクロン部41の風路内に付着するトナー量の増加に伴い、トナー捕集部4における風速が所期の値に回復せず、サイクロン部41での分離効率が十分に向上しない。
そこで、各フィルタ43a1〜43a5を通過した後の空気が通る排出風路43bで取得する風量情報において、フィルタ43a1〜43a5に付着するトナー量の増加に伴い、フィルタの交換の有無を判断するフィルタ交換閾値Th1が設定される。また、サイクロン部41の風路内に付着するトナー量の増加に伴い、サイクロン部41の交換の有無を判断するサイクロン交換閾値Th2が設定される。
排出風路43bでの風量情報の取得は、例えば、風速センサ45で検出した風速情報から算出される。風速センサ45で検出した風速に、排出風路43bの断面積を乗算した値が風量となる。なお、風速センサ45の配置場所が決まっている場合は、風速センサ45で検出した風速自体で判断しても良い。
また、排出風路43bでの風量情報の取得は、送風部44によるファン44aの回転数でも検知可能である。すなわち、サイクロン部41の風路内へのトナーの付着による汚れ、フィルタ43a1〜43a5へのトナーの付着による汚れにより圧損が増加すると、上述したように風速が低下することで風量が低下する。
風量が低下すると、ファン44aの羽根に掛かる負荷が減少することで、モータ44bを定電圧、あるいは定電流で制御しても、ファン44aの回転数が上昇する。そこで、回転数検知手段の一例である回転数検知センサ44cでファン44aの回転数を検知することで、フィルタ43a1〜43a5及び各風路での圧損の増加に伴う風量の変化を風量情報として取得可能である。
従って、フィルタ交換閾値Th1及びサイクロン交換閾値Th2は、風量または風速の値で設定される。あるいは、フィルタ交換閾値Th1及びサイクロン交換閾値Th2は、ファン44aの回転数の値で設定される。
<本実施の形態の画像形成装置の制御機能例>
図5は、本実施の形態の画像形成装置の動作の一例を示すフローチャート、図6は、サイクロン部及びフィルタの汚れと風量の変化を示すグラフであり、以下に、各図を参照して、本実施の形態の画像形成装置1Aの動作例について説明する。
制御部100は、図5のステップSA1で、風速センサ45で検知した風速から算出した風量が、フィルタ交換閾値Th1を下回るか判断する。各フィルタ43a1〜43a5を通過した後の空気が通る排出風路43bで取得する風量が、フィルタ交換閾値Th1を下回ると判断すると、制御部100は、図5のステップSA2で、操作部101aでの表示出力、音声での出力等により、フィルタの交換を促すフィルタ交換指示を出力する。
制御部100は、図5のステップSA3で、図示しないセンサでのフィルタ交換の検知、あるいは、操作部101aでのフィルタ交換完了の情報入力等により、フィルタ43a1〜43a5の交換動作が行われたと判断する。
制御部100は、フィルタ43a1〜43a5の交換動作が行われたと判断すると、図5のステップSA4で、風速センサ45で検知した風速から算出した風量が、サイクロン交換閾値Th2を下回るか判断する。
図6に示すように、画像形成装置1Aでの画像形成動作に伴うプリント数の増加により、フィルタ43a1〜43a5に付着するトナーの増加、サイクロン部41の各風路に付着するトナーの増加に従い、排出風路43bでの風量が低下する。排出風路43bで取得する風量がフィルタ交換閾値Th1を下回り、フィルタ43a1〜43a5を交換すると、排出風路43bでの風量が増加する。
但し、サイクロン部41の各風路に付着するトナーによる圧損が生じるため、プリント数の増加に伴うサイクロン部41の各風路に付着するトナーの増加に従い、フィルタ43a1〜43a5の交換後の風量が徐々に低下していく。
そして、フィルタ43a1〜43a5の交換後であっても、風量が回復しない場合、サイクロン部41の各風路にトナーが付着した状態であり、サイクロン部41の寿命であると判断する。
そこで、フィルタ43a1〜43a5の交換後の風量を取得することで、サイクロン部41を交換するタイミングになったか否かを判断する。
制御部100は、フィルタ43a1〜43a5の交換後の排出風路43bで取得する風量が、サイクロン交換閾値Th2を下回ると判断すると、図5のステップSA5で、操作部101aでの表示出力、音声での出力等により、サイクロン部41の交換を促すサイクロン部交換指示を出力する。
制御部100は、図5のステップSA6で、図示しないセンサでのサイクロン部41の交換の検知、あるいは、操作部101aでのサイクロン部交換完了の情報入力等により、サイクロン部41の交換動作が行われたと判断する。
図7は、本実施の形態の画像形成装置の動作の他の例を示すフローチャート、図8は、サイクロン部及びフィルタの汚れとファン回転数の変化を示すグラフであり、以下に、各図を参照して、本実施の形態の画像形成装置1Aの他の動作例について説明する。
制御部100は、図7のステップSB1で、送風部44のファン44aの回転数が、フィルタ交換閾値Th1を上回るか判断する。ファン44aの回転数がフィルタ交換閾値Th1を上回ると判断すると、制御部100は、図7のステップSB2で、操作部101aでの表示出力、音声での出力等により、フィルタの交換を促すフィルタ交換指示を出力する。
制御部100は、図7のステップSB3で、図示しないセンサでのフィルタ交換の検知、あるいは、操作部101aでのフィルタ交換完了の情報入力等により、フィルタ43a1〜43a5の交換動作が行われたと判断する。
制御部100は、フィルタ43a1〜43a5の交換動作が行われたと判断すると、図7のステップSB4で、ファン44aの回転数がサイクロン交換閾値Th2を上回るか判断する。
図8に示すように、画像形成装置1Aでの画像形成動作に伴うプリント数の増加により、フィルタ43a1〜43a5に付着するトナーの増加、サイクロン部41の各風路に付着するトナーの増加に従い、ファン44aの回転数が上昇する。ファン44aの回転数がフィルタ交換閾値Th1を上回り、フィルタ43a1〜43a5を交換すると、ファン44aの回転数が低下する。
但し、サイクロン部41の各風路に付着するトナーによる圧損が生じるため、プリント数の増加に伴うサイクロン部41の各風路に付着するトナーの増加に従い、ファン44aの回転数が徐々に上昇していく。
そして、フィルタ43a1〜43a5の交換後であっても、ファン44aの回転数が回復しない場合、サイクロン部41の各風路にトナーが付着した状態であり、サイクロン部41の寿命であると判断する。
そこで、フィルタ43a1〜43a5の交換後のファン44aの回転数を取得することで、サイクロン部41を交換するタイミングになったか否かを判断する。
制御部100は、フィルタ43a1〜43a5の交換後のファン44aの回転数が、サイクロン交換閾値Th2を上回ると判断すると、図7のステップSB5で、操作部101aでの表示出力、音声での出力等により、サイクロン部41の交換を促すサイクロン部交換指示を出力する。
制御部100は、図7のステップSB6で、図示しないセンサでのサイクロン部41の交換の検知、あるいは、操作部101aでのサイクロン部交換完了の情報入力等により、サイクロン部41の交換動作が行われたと判断する。
図9は、本実施の形態の画像形成装置の動作の他の例を示すフローチャートであり、以下に、各図を参照して、本実施の形態の画像形成装置1Aの更に他の動作例について説明する。
制御部100は、図9のステップSC1で、風速センサ45で検知した風速から算出した風量が、フィルタ交換閾値Th1を下回るか判断する。各フィルタ43a1〜43a5を通過した後の空気が通る排出風路43bで取得する風量が、フィルタ交換閾値Th1を下回ると判断すると、制御部100は、図9のステップSC2で、操作部101aでの表示出力、音声での出力等により、フィルタの交換を促すフィルタ交換指示を出力する。
なお、フィルタの交換タイミングをファン44aの回転数から判断する場合は、ファン44aの回転数がフィルタ交換閾値Th1を上回ると判断すると、フィルタの交換を促すフィルタ交換指示を出力する。
制御部100は、図9のステップSC3で、図示しないセンサでのフィルタ交換の検知、あるいは、操作部101aでのフィルタ交換完了の情報入力等により、フィルタ43a1〜43a5の交換動作が行われたと判断する。
制御部100は、図9のステップSC4で、前回のフィルタ43a1〜43a5の交換から今回のフィルタ43a1〜43a5の交換までの期間のカウント値を、用紙1枚当たり等の所定の区間の平均印字率で除算して、フィルタの交換サイクルTを算出する。
制御部100は、フィルタ43a1〜43a5の交換動作が行われたと判断すると、図9のステップSC5で、印字率あたりのプリント枚数をサイクロン交換閾値Th2として、フィルタの交換サイクルTが印字率あたりのプリント枚数を下回るか判断する。
図6に示すように、画像形成装置1Aでの画像形成動作に伴うプリント数の増加により、フィルタ43a1〜43a5に付着するトナーの増加、サイクロン部41の各風路に付着するトナーの増加に従い、排出風路43bでの風量が低下する。排出風路43bで取得する風量がフィルタ交換閾値Th1を下回り、フィルタ43a1〜43a5を交換すると、排出風路43bでの風量が増加する。
また、図8に示すように、画像形成装置1Aでの画像形成動作に伴うプリント数の増加により、フィルタ43a1〜43a5に付着するトナーの増加、サイクロン部41の各風路に付着するトナーの増加に従い、ファン44aの回転数が上昇する。ファン44aの回転数がフィルタ交換閾値Th1を上回り、フィルタ43a1〜43a5を交換すると、ファン44aの回転数が低下する。
但し、サイクロン部41の各風路に付着するトナーによる圧損が生じるため、プリント数の増加に伴うサイクロン部41の各風路に付着するトナーの増加に従い、フィルタの交換サイクルTが短くなる。そこで、フィルタの交換サイクルTを取得することで、サイクロン部41を交換するタイミングになったか否かを判断する。
制御部100は、フィルタの交換サイクルTがサイクロン交換閾値Th2を下回ると判断すると、図9のステップSC5で、操作部101aでの表示出力、音声での出力等により、サイクロン部41の交換を促すサイクロン部交換指示を出力する。
制御部100は、図9のステップSC6で、図示しないセンサでのサイクロン部41の交換の検知、あるいは、操作部101aでのサイクロン部交換完了の情報入力等により、サイクロン部41の交換動作が行われたと判断する。
以上の各動作例で説明したように、フィルタ交換閾値Th1に基づきフィルタ43a1〜43a5の交換動作が行われることで、フィルタ43a1〜43a5の汚れに応じた適切なタイミングでフィルタ43a1〜43a5が交換される。また、サイクロン交換閾値Th2に基づきサイクロン部41の交換動作が行われることで、サイクロン部41の汚れに応じた適切なタイミングでサイクロン部41が交換される。そして、フィルタ43a1〜43a5とサイクロン部41の両方が交換されることで、排出風路43bで取得する風量が、所期の値に回復する。
これにより、トナーの分離効率が低下した状態での使用を抑制することができる。また、フィルタのみの交換が必要な場合、サイクロン部とフィルタの交換が必要な場合を適正に判断でき、運用コストを低減することができる。更に、トナーの分離効率の低下に伴うフィルタの交換頻度の増加を抑制して、フィルタの交換頻度を減らすことができ、運用コストを低減することができる。