JP6613477B2 - 樹脂成形体を製造する装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂成形体を製造する装置及び方法に関する。
従来、加飾用のフィルムをパリソンに貼り付けて樹脂成形を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、シート状パリソンの外側に装飾シートを対向させ、これら装飾シート及びシート状パリソンを分割型間でブロー成形し、これにより、装飾シートによって加飾された樹脂中空成形品を得る成形技術が開示される。
しかしながら、特許文献1の成形技術では、樹脂中空成形品の仕上がり時に、装飾シートとパリソンの貼り合わせのパラツキが生じやすく、装飾シートとパリソンの間のエア溜りや、熱量不足による装飾シートの伸び不足が生じるおそれがあり、改善が望まれている。
特許4270624号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、装飾用のフィルムと樹脂成形体の間のエア溜りや、装飾用のフィルムの熱量不足による伸び不足を解消でき、外観品質を向上させることができる樹脂成形体を製造する装置及び方法を提供することにある。
本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明は、樹脂成形体を製造する装置であって、前記樹脂成形体となるべき第1樹脂シートに加飾用の第1フィルムを供給する第1フィルムユニットを備え、前記第1フィルムユニットが、前記第1フィルムが巻回された第1フィルム原反ローラと、前記第1フィルム原反ローラから送り出された前記第1フィルムに張力を付与する一対の第1ガイドローラと、前記第1ガイドローラを経た前記第1フィルムを前記第1樹脂シートに貼り合わせる一対の第1貼り合せローラと、を備えることを特徴とする。
(2)本発明は、上記(1)の構成において、前記第1フィルムユニットが、前記一対の第1ガイドローラの下流側であって前記一対の第1貼り合せローラの上流側に、前記第1フィルムを送り出す第1送り出しローラをさらに備えることを特徴とする。
(3)本発明は、上記(2)の構成において、前記第1フィルムユニットが、前記一対の第1貼り合せローラの上流側に、前記第1樹脂シートの加飾に必要な範囲で前記第1フィルムを切断する第1切断機構をさらに備えることを特徴とする。
(4)本発明は、上記(3)の構成において、前記第1切断機構が前記一対の第1貼り合せローラの近傍に配置されることを特徴とする。
(5)本発明は、上記(3)又は(4)の構成において、前記第1切断機構が前記一対の第1貼り合せローラよりも高い位置に配置されることを特徴とする。
(6)本発明は、上記(3)から(5)のいずれかの構成において、前記第1送り出しローラが、前記第1切断機構により切断された前記第1フィルムの端部を、前記一対の第1貼り合せローラの側方から前記一対の第1貼り合せローラの上方に向けて斜め上方に送り出し、前記第1フィルムが、前記第1送り出しローラ側から見て手前側の前記第1貼り合せローラを乗り越え、前記一対の第1貼り合せローラの間に自重により垂下することを特徴とする。
(7)本発明は、上記(3)から(6)のいずれかの構成において、前記一対の第1貼り合せローラと前記第1切断機構との間に設けられ、前記第1切断機構により切断された前記第1フィルムの端部を、前記一対の第1貼り合せローラの間に導くガイドをさらに備えることを特徴とする。
(8)本発明は、上記(1)から(7)のいずれかの構成において、前記樹脂成形体となるべき第2樹脂シートに加飾用の第2フィルムを供給する第2フィルムユニットをさらに備え、前記第2フィルムユニットが、前記第2フィルムが巻回された第2フィルム原反ローラと、前記第2フィルム原反ローラから送り出された前記第2フィルムに張力を付与する一対の第2ガイドローラと、前記第2ガイドローラを経た前記第2フィルムを前記第2樹脂シートに貼り合わせる一対の第2貼り合せローラと、を備えることを特徴とする。
(9)本発明は、上記(8)の構成において、前記第2フィルムユニットが、前記一対の第2ガイドローラの下流側であって前記一対の第2貼り合せローラの上流側に、前記第2フィルムを送り出す第2送り出しローラをさらに備えることを特徴とする。
(10)本発明は、上記(9)の構成において、前記第2フィルムユニットが、前記一対の第2貼り合せローラの上流側に、前記第2樹脂シートの加飾に必要な範囲で前記第2フィルムを切断する第2切断機構をさらに備えることを特徴とする。
(11)本発明は、上記(10)の構成において、前記第2切断機構が前記一対の第2貼り合せローラの近傍に配置されることを特徴とする。
(12)本発明は、上記(10)又は(11)の構成において、前記第2切断機構が前記一対の第2貼り合せローラよりも高い位置に配置されることを特徴とする。
(13)本発明は、上記(10)から(12)のいずれかの構成において、前記第2送り出しローラが、前記第2切断機構により切断された前記第2フィルムの端部を、前記一対の第2貼り合せローラの側方から前記一対の第2貼り合せローラの上方に向けて斜め上方に送り出し、前記第2フィルムが、前記第2送り出しローラ側から見て手前側の前記第2貼り合せローラを乗り越え、前記一対の第2貼り合せローラの間に自重により垂下することを特徴とする。
(14)本発明は、上記(10)から(13)のいずれかの構成において、前記一対の第2貼り合せローラと前記第2切断機構との間に設けられ、前記第2切断機構により切断された前記第2フィルムの端部を、前記一対の第2貼り合せローラの間に導くガイドをさらに備えることを特徴とする。
(15)本発明は、樹脂成形体を製造する方法であって、前記樹脂成形体となるべき第1樹脂をダイから押し出すステップ(1A)と、前記ダイから押し出された前記第1樹脂を一対の第1延伸ローラによって第1樹脂シートに延伸するステップ(1B)と、加飾用の第1フィルムが巻回された第1フィルム原反ローラから前記第1フィルムを送り出し、前記第1フィルムの端部を一対の第1貼り合わせローラの間に配置するステップ(1C)と、前記第1フィルム原反ローラから送り出された前記第1フィルムに一対の第1ガイドローラによって張力を付与するステップ(1D)と、前記第1樹脂シートが前記一対の第1延伸ローラから送り出されるタイミングに同期させて、前記一対の第1貼り合せローラを開位置から近接させて閉位置に移動させることにより、前記一対の第1ガイドローラを経た前記第1フィルムを前記第1樹脂シートに貼り合わせるステップ(1E)と、を備えることを特徴とする。
(16)本発明は、上記(15)の構成において、前記樹脂成形体となるべき第2樹脂をダイから押し出すステップ(2A)と、前記ダイから押し出された前記第2樹脂を一対の第2延伸ローラによって第2樹脂シートに延伸するステップ(2B)と、加飾用の第2フィルムが巻回された第2フィルム原反ローラから前記第2フィルムを送り出し、前記第2フィルムの端部を一対の第2貼り合わせローラの間に配置するステップ(2C)と、前記第2フィルム原反ローラから送り出された前記第2フィルムに一対の第2ガイドローラによって張力を付与するステップ(2D)と、前記第2樹脂シートが前記一対の第2延伸ローラから送り出されるタイミングに同期させて、前記一対の第2貼り合せローラを開位置から近接させて閉位置に移動させることにより、前記一対の第2ガイドローラを経た前記第2フィルムを前記第2樹脂シートに貼り合わせるステップ(2E)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、装飾用のフィルムと樹脂成形体の間のエア溜りや、装飾用のフィルムの熱量不足による伸び不足を解消でき、外観品質を向上させることができる樹脂成形体を製造する装置及び方法が提供される。
本発明の第1実施形態に係る装置の構成を説明する図である。 第1実施形態に係る製造方法の説明図であり、切断機構が待機している状態を示す図である。 第1実施形態において第1フィルムの端部を一対の第1貼り合せローラの間に良好に配置するための構成の説明図であり、(a)は構成A及び構成Bを示す図、(b)は(a)の作用図である。 (a)は、構成A及び構成Bをさらに詳しく説明する図であり、(b)は(a)の状態から第1送り出しローラを閉位置に動作させた状態を示す図、(c)は(b)の状態から第1送り出しローラを回転させた状態を示す図、(d)は(c)の状態から第1貼り合せローラの間に第1のフィルムを垂下させた状態を示す図である。 第1実施形態において第1フィルムの端部を一対の第1貼り合せローラの間に良好に配置するための構成の説明図であり、構成C及び構成Dを説明する図である。 第1実施形態に係る方法の説明図であり、(a)は第1貼り合せローラが開位置にある状態を示す図、(b)は第1貼り合せローラが閉位置にある状態を示す図である。 図1のA部拡大図である。 第1実施形態に係る方法の説明図であり、切断機構が動作している状態を示す図である。 第1実施形態に係る方法の説明図であり、切断機構が動作をした状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る中空パネルの一部を破断して示す斜視図である。 第2実施形態に係る装置の構成を説明する図である。 第2実施形態に係る方法の説明図であり、一対の分割型の間にシートを押し出す状態を示す図である。 第2実施形態に係る方法の説明図であり、成形金型を型締めした状態を示す図である。 第2実施形態に係る方法の説明図であり、成形金型を型開きした状態を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
(第1実施形態)
まず、本発明に係る第1実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1に示すように、第1実施形態に係る第1成形装置10は、ダイ1、一対の第1延伸ローラ10a,10b及び第1フィルムユニット100により構成される。
ダイ1は、その下端部の押出スリットから、溶融混練した熱可塑性樹脂(第1樹脂)を単位時間当たり所定押出量で間欠的に押し出す。
一対の第1延伸ローラ10a,10bは、ダイ1の下方において、各々の回転軸を水平に向け、かつ、互いに平行に並んだ状態で配置される。一対の第1延伸ローラ10a,10bは、一方が回転駆動ローラであり、他方が被回転駆動ローラである。より詳細には、一対の第1延伸ローラ10a,10bは、下方に垂下する第1樹脂シートP1に対して、線対称になるように配置される。
一対の第1延伸ローラ10a,10bの軸方向長さは、形成すべき第1樹脂シートP1の押出速度、第1樹脂シートP1の押出方向長さ、第1樹脂シートP1の幅、樹脂の種類等に応じて適宜設定される。ただし、一対の第1延伸ローラ10a,10bの間に第1樹脂シートP1を挟み込んだ状態で、一対の第1延伸ローラ10a,10bの回転により第1樹脂シートP1を円滑に下方に送り出す観点から、回転駆動ローラの直径を被回転駆動ローラの直径よりも若干大きく設定することが好ましい。また、一対の第1延伸ローラ10a,10bの曲率が大きすぎる、あるいは、小さすぎると、第1樹脂シートP1が一対の第1延伸ローラ10a,10bに巻き付く不具合が生じるため、一対の第1延伸ローラ10a,10bの直径は、50〜300mmの範囲であることが好ましい。
なお、第1樹脂シートP1の材料は、オレフィン系樹脂やエンジニアリングプラスチックスなどの熱可塑性樹脂によって形成される。より詳細には、第1樹脂シートP1において、ドロ一ダウン、ネックインなどにより肉厚のバラツキが発生することを防止する観点から、第1樹脂シートPには溶融張力の高い樹脂材料を用いることが好ましく、一方で成形金型への転写性、追従性を良好とするため流動性の高い樹脂材料を用いることが好ましい。
より具体的には、第1樹脂シートP1は、エチレン、プロピレン、ブテン、イソプレン、ペンテン、メチルペンテンなどのオレフィン類の単独重合体あるいは共重合体であるポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、高密度ポリェチレン)であって、230℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度230℃、試験荷重2.16kgにて測定)が3.0g/分以下、さらに好ましくは0.3〜1.5g/10分以下のもの、又はアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン(HIPS樹脂)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)などの非晶性樹脂であって、200℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度200℃、試験荷重2.16kgにて測定)が3.0〜60g/10分、さらに好ましくは30〜50g/10分でかつ、230℃におけるメルトテンション(株式会社東洋精機製作所製メルトテンションテスタ一を用い、余熱温度230℃、押出速度5.7mm/分で、直径2.095mm、長さ8mmのオリフィスからストランドを押し出し、このストランドの直径50mmのローラに巻き取り速度100rpmで巻き取ったときの張力を示す)が50mN以上、好ましくは120mN以上のものを用いて形成される。
第1樹脂シートP1には、添加剤が含まれていてもよく、その添加剤としては、シリカ、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、ガラス繊維、力一ボン繊維等の無機フイラ一、可塑剤、安定剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤などが挙げられる。具体的には、シリカ、マイカ、ガラス繊維などを成形樹脂に対して50wt%以下、好ましくは10〜30wt%以下添加する。
第1フィルムユニット100は、加飾用の第1フィルムF1を供給する装置であり、第1フィルム原反ローラ105と、一対の第1ガイドローラ103a,103bと、一対の第1貼り合せローラ101a,101bと、一対の第1送り出しローラ102a,102bと、第1切断機構106とを備える。
第1フィルム原反ローラ105は、第1フィルムF1が巻回された第1フィルムロール104を保持するローラである。第1フィルムF1には、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS樹脂及びこれらの混合物、又は、ラミネートあるいは共押出しにて積層させたものでもよいが、第1樹脂シートP1と強固に融着させることが好ましく、後に説明する方法において、第1樹脂シートP1の持つ熱量で第1フィルムF1の表面が軟化・溶融することで第1樹脂シートP1に溶着され、冷却されることにより強固に第1樹脂シートP1に固着されることを可能にするため、第1フィルムF1の、少なくとも第1樹脂シートP1と接する面は、第1樹脂シートP1と同一の材料とすることが好適である。
一対の第1ガイドローラ103a,103bは、第1フィルム原反ローラ105から送り出された第1フィルムF1に張力を付与する。一対の第1貼り合せローラ101a,101bは、第1ガイドローラ103a,103bを経た第1フィルムF1を第1樹脂シートP1に貼り合わせる。第1送り出しローラ102a,102bは、一対の第1ガイドローラ103a,103bの下流側であって一対の第1貼り合せローラ101a,101bの上流側に、第1フィルムF1を送り出し、開状態の一対の第1貼り合せローラ101a,101b間に、後述する第1切断機構106にて切断された第1フィルムF1の端部E(図3参照)を移送する。
第1切断機構106は、一対の第1貼り合せローラ101a,101bの上流側直近に配置される。第1切断機構106は、第1樹脂シートP1の加飾に必要な範囲で第1フィルムF1を切断する。
図2に示すように、この例では、第1切断機構106は、第1フィルムF1の下側に配置される下側フィルム押さえ110aと、第1フィルムF1の上側に配置されて下側フィルム押さえ110aに上から合わさる上側フィルム押さえ110bと、を備える。下側フィルム押さえ110a及び上側フィルム押さえ110bのそれぞれには、第1フィルムF1の幅方向に沿って延びる横長の穴112が形成される。下側フィルム押さえ110aの穴112には、穴112の長手方向に沿って移動可能なカッター111が上方に突出して設けられる。
第1フィルムユニット100においては、第1フィルムF1を第1送り出しローラ102a,102bで送り出し、第1切断機構106により切断した第1フィルムF1の端部E(図3参照)を、一対の第1貼り合せローラ101a,101bの間に配置する。そして、以下の構成Aから構成Dのうち1つ又は2以上を組み合わせた構成により、第1フィルムF1の端部Eを一対の第1貼り合せローラ101a,101bの間に良好に配置することができる。なお、これらの構成Aから構成Dは、後述する第2フィルムユニット200(図11参照)においても、同様に適用することができる。
構成Aでは、図3(a)及び(b)に示すように、第1切断機構106が一対の第1貼り合せローラ101a,101bの近傍に配置される。図3(a)及び(b)では、第1切断機構106を一対の第1貼り合せローラ101a,101bの斜め上方の近傍に配置した構成を例示する。
構成Bでは、図3(a)及び(b)に示すように、第1切断機構106が一対の第1貼り合せローラ101a,101bよりも高い位置に配置される。
ここで、図4(a)〜(d)に基づいて、第1貼り合せローラ101b、第1切断機構106、一対の第1送り出しローラ102a,102bの相互の位置関係をより具体的に説明することにより、構成A及び構成Bをより詳細に説明する。
図4(a)に示すように、第1貼り合せローラ101b及び下側フィルム押さえ110aは、第1貼り合せローラ101bの上面の接線101b1と、下側フィルム押さえ110aの、フィルムF1が通過する天面とが重なるように配置されることが好ましい。また、第1貼り合せローラ101bと第1切断機構106とはできるだけ接近させて配置する(距離L1を小さくする)、より好ましくは、距離L1が第1貼り合せローラ101bの直径以下とすることが望ましい。また、一対の第1送り出しローラ102a,102bと第1切断機構106についても、できるだけ接近させて配置する(距離L2を小さくする)、より好ましくは、距離L2が200mm以下であることが望ましい。
また、フィルムF1と第1樹脂シートP1とを貼り合せている間に、フィルムF1の動きが阻害されないよう、上側の第1送り出しローラ102aの下面をフィルムF1に対して数mm程度、好ましくは5〜20mm程度の隙間Qを有して上方に位置するように設置の上、上側の第1送り出しローラ102aを固定側の回転ローラとし、さらに、下側の第1送り出しローラ102bを上昇させて第1送り出しローラ102aに近接させることでフィルムF1を押し上げ(図4(b)参照)、この状態で上側の第1送り出しローラ102aを回転させることにより、フィルムF1を送り出す(図4(c)参照)。
このようにフィルムF1を送り出すことにより、送り出されたフィルムF1の端部Eは、第1貼り合せローラ101bの上面を乗り越え、開位置にある一対の第1貼り合せローラ101a,101bの間に自重により垂下する。フィルムF1の貼り合せ開始に必要な長さを、閉位置にある一対の第1送り出しローラ102a,102bで送り出した後、一対の第1送り出しローラ102a,102bが回転を停止し、開位置へ移動する(図4(d)参照)。
構成Cでは、図5に示すように、第1送り出しローラ102a,102bが、第1切断機構106により切断された第1フィルムF1の端部Eを、一対の第1貼り合せローラ101a,101bの側方から一対の第1貼り合せローラ101a,101bの上方に向けて、斜め上方(水平方向に対し傾斜角度θをもって)に送り出す。送り出された第1フィルムF1は、第1送り出しローラ102a,102bから見て手前側の第1貼り合せローラ101bの上面を乗り越えた後、一対の第1貼り合せローラ101a,101bの間に自重により垂下する。図5では、第1切断機構106及び第1送り出しローラ102a,102bが、第1貼り合せローラ101a,101bと同一水準に配置される場合における構成Cを例示している。なお、構成Cには、図4(b)で示したように、第1切断機構106及び第1送り出しローラ102a,102bが第1貼り合せローラ101a,101bよりも高い位置に配置した場合において、フィルムF1の端部Eが一対の第1貼り合せローラ101a,101bの側方から第1貼り合せローラ101bの上方に向けて斜め上方に送り出される構成も含まれる。
構成Dは、図5に示すように、ガイドG(例えば、板状の部材など)を備える。ガイドGは、一対の第1貼り合せローラ101a,101bと第1切断機構106との間に設けられ、第1切断機構106により切断された第1フィルムF1の端部Eを、一対の第1貼り合せローラ101a,101bの間へ導く。また、図4(b)で示したように、第1切断機構106及び第1送り出しローラ102a,102bが第1貼り合せローラ101a,101bよりも高い位置に配置された場合においても、構成Dを適用することができる。すなわち、図4(b)において、フィルムF1の端部Eを第1貼り合せローラ101bの上面まで誘導するガイドGを設けることができる。
なお、一対の第1送り出しローラ102a,102bは、シリンダユニットS1(図3(a)参照)により互いに近接・離間するように動作させることができる。また、下側フィルム押さえ110aと上側フィルム押さえ110bは、シリンダユニットS2(図3(a)参照)により互いに近接・離間するように動作させることができる。また、一対の第1貼り合せローラ101a,101bは、シリンダユニットS3(図3(a)参照)により互いに近接・離間するように動作させることができる。
(第1実施形態に係る樹脂成形体を製造する方法)
次に、第1実施形態に係る樹脂成形体を製造する方法について説明する。この方法は、以下のステップ(1A)からステップ(1G)を含む。
図1に示すように、ステップ(1A)では、ダイ1から、溶融混練した熱可塑性樹脂を単位時間当たり所定押出量で間欠的に押し出す。これにより、熱可塑性樹脂は、スウェルして溶融状態で下方に垂下する。
ステップ(1B)では、押し出された溶融状態の樹脂を一対の第1延伸ローラ10a,10bによってシート状に延伸する。より具体的には、第1延伸ローラ10a,10bを開位置に移動し、一対の第1延伸ローラ10a,10bの間隔を第1樹脂シートP1の厚みより広げることにより、下方に押し出された第1樹脂シートP1の最下部を一対の第1延伸ローラ10a,10bの間に、円滑に供給させる。なお、一対の第1延伸ローラ10a,10bの間隔を第1樹脂シートP1の厚みより広げるタイミングは、押し出し開始後でなく、ワンショット毎に二次成形が終了した時点で行ってもよい。次いで、一対の第1延伸ローラ10a,10b同士を互いに近接させて閉位置に移動し、第1樹脂シートP1を挟み込み、第1延伸ローラ10a,10bの回転により第1樹脂シートP1を下方に送り出す。
ステップ(1C)では、第1切断機構106にて切断した加飾用の第1フィルムF1を一対の送り出しローラ102a,102bにて挟み込み、一対の第1貼り合せローラ101a,101bの間に加飾用の第1フィルムF1の端部E(先端部)を移送し、配置(セット)する。
より具体的には、ステップ(1C)では、第1切断機構106の動作後に、図3(b)に示すように、上側フィルム押さえ110bが上昇し、第1フィルムF1の端部Eを開放した後、第1送り出しローラ102bが上昇し、一対の第1送り出しローラ102a,102bにより第1フィルムF1が挟み込まれ、第1送り出しローラ102a,102bが回転することにより、第1フィルムF1の端部Eを一対の第1貼り合せローラ101a,101bの間に供給する。このステップ(1C)では、第1フィルムF1の端部Eを前述したガイドGで誘導してもよい。
なお、第1送り出しローラ102a,102bの表面は、第1フィルムF1と第1送り出しローラ102a,102bとの間にて滑りが発生して第1フィルムF1を送り出せないことを防止するため、ゴム材料を含む滑りにくい材質、滑りにくい表面形状とすることが好ましい。また、第1送り出しローラ102a,102bの回転速度は、第1フィルムF1の種類や硬さによって適宜設定することができ、第1送り出しローラ102a,102bの直径も適宜設定することができる。第1送り出しローラ102a,102bの直径は、50mm以上300mm以下の範囲から設定することが好ましい。
ステップ(1D)では、第1フィルム原反ローラ105から送り出された第1フィルムF1に一対の第1ガイドローラ103a,103bによって張力を付与する。
ステップ(1E)では、第1ガイドローラ103a,103bを経た第1フィルムF1を一対の第1延伸ローラ10a,10bから送り出された第1樹脂シートP1に同期させて、一対の第1貼り合せローラ101a,101bを開位置から近接させて閉位置に移動させることによって、第1フィルムF1を第1樹脂シートP1に貼り合わせながら、一対の第1貼り合せローラ101a,101bを回転させて第1樹脂シートP1と第1フィルムF1を同時に送り出すことにより、第1フィルムF1で加飾された第1樹脂シートP1を得る(図6(a),(b)及び図7参照)。
より具体的には、第1貼り合せローラ101a,101bを開位置に移動し、一対の第1貼り合せローラ101a,101bの間隔を第1樹脂シートP1の厚みより広げることにより、一対の第1延伸ローラ10a,10bにより、下方に押し出された第1樹脂シートP1の最下部を一対の第1延伸ローラ10a,10bの間に、円滑に供給させる。ここで、一対の第1貼り合せローラ101a,101bの間隔を第1樹脂シートP1の厚みより広げるタイミングは、押し出し開始後でなく、ワンショット毎に二次成形が終了した時点で行ってもよい。次いで、第1樹脂シートP1が一対の第1延伸ローラ10a,10bに送り出されるタイミングに同期させて、一対の第1貼り合せローラ101a,101b同士を互いに近接させて閉位置に移動し、第1樹脂シートP1と加飾用の第1フィルムF1を共に挟み込み、第1貼り合せローラ101a,101bの回転により第1樹脂シートP1と加飾用の第1フィルムF1を貼り合せながら下方に送り出す。第1貼り合せローラ101a,101bの回転速度は適宜設定すればよいが、加飾用の第1フィルムF1を第1樹脂シートP1にムラやシワ無く貼り合せるためには、第1延伸ローラ10a,10bの回転速度と同じ又は少し速い方が好ましい。
また、一対の第1延伸ローラ10a,10bから送り出される第1樹脂シートP1の鉛直方向の長さに応じて、一対の第1貼り合せローラ101a,101bの閉位置への移動を遅らせることにより、第1樹脂シートP1において第1フィルムF1を貼り合せる部分を、第1樹脂シートP1の流れ方向において規制することが可能になる。これにより、二次成形には必要であるが成形品とはならない部分に対し、第1フィルムF1を貼り合せる部分を最小限とすることが可能である。
この例では、第1貼り合せローラ101a,101b間に、第1フィルムF1の端部E(次のステップ(1G)にて切断された第1フィルムF1の端部E)を一対の第1送り出しローラ102a,102bで送り出して供給する(ステップ(1F))。また、一対の第1貼り合せローラ101a,101bの上流側において、第1樹脂シートP1の加飾に必要な範囲で第1フィルムF1を切断する(ステップ(1G))。
より具体的には、ステップ(1G)では、図8に示すように、第1フィルムF1を下側フィルム押さえ110aと上側フィルム押さえ110bで挟み、この状態で、カッター111を第1フィルムF1の幅方向一側から他端側に向けて穴112に沿って移動させ、図9に示すように、必要な長さの第1フィルムF1を切断し、下側フィルム押さえ110aから上側フィルム押さえ110bを離間させて、切断し1枚の第1フィルムF1を開放する。
以上のステップ(1A)から(1G)を繰り返し行うことにより、一面側が第1フィルムF1によって加飾された1枚の第1樹脂シートP1(樹脂成形体)を連続的に製造することができる。このような第1樹脂シートP1を1枚以上製造し、成形金型を用いて樹脂製の各種パネル(二次樹脂成形体)を製造することができる。また、加飾されていない一般の第1樹脂シートP1と、第1フィルムF1で加飾された第1樹脂シートP1とを、直接又は中空部を介して積層することにより、片側の表面のみが加飾されたパネルを製造することができる。
(第1実施形態の効果)
以上、説明した第1実施形態の効果について述べる。第1実施形態によれば、第1樹脂シートP1と第1フィルムF1の間のエア溜りや、熱量不足による第1フィルムF1の伸び不足を解消でき、第1樹脂シートP1及びパネルの外観品質を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態を図10〜図14に基づいて説明する。図10に示すように、第2実施形態における製造対象である樹脂製の中空パネル60は、中空部を介して対向する一対の壁6a,6bを有する。中空パネル60の外周部には、一対の壁6a,6bの端部同士がパーティングラインPLを挟んで突き合わさることで形成される周壁6cが設けられる。
なお、中空パネル60の中空部に発泡体などのコア材となるものを挟み込んでもよく、発泡体は、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂及びこれらの混合物、さらにフェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタンなどの熱硬化性樹脂を用いることができる。発泡体の発泡倍率あるいはその厚みは、使用用途において必要とされる断熱性能や防音・吸音性能の観点から定めればよく、例えば、発泡倍率5〜50倍、厚み10〜100mm程度が好適である。発泡剤としては、物理発泡剤、化学発泡剤及びその混合物のいずれを用いてもよい。物理発泡剤としては、空気、炭酸ガス、窒素ガス、水などの無機系物理発泡剤、及びブタン、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどの有機系物理発泡剤、さらにはそれらの超臨界流体を用いることができる。
図11に示すように、第2実施形態に係る第2成形装置20は、第1及び第2樹脂シートP1,P2をそれぞれ押し出し可能な複数のダイ1,1と、一対の第1延伸ローラ10a,10b及び1対の第2延伸ローラ20a,20bと、第1フィルムユニット100及び第2フィルムユニット200と、成形金型3とにより構成される。なお、第2実施形態では、複数(この例では、2枚)の第1及び第2樹脂シートP1,P2のそれぞれに対応して、前述した第1実施形態と同様の一対の第1延伸ローラ10a,10b及び1対の第2延伸ローラ20a,20bと、第1フィルムユニット100及び第2フィルムユニット200が複数組(この例では、左右二組)設けられる。
第2フィルムユニット200は、第1フィルムユニット100と同様に、第2フィルムF2が巻回された第2フィルム原反ローラ205と、第2フィルム原反ローラ205から送り出された第2フィルムF2に張力を付与する一対の第2ガイドローラ203a,203bと、第2ガイドローラ203a,203bを経た第2フィルムF2を第2樹脂シートP2に貼り合わせる一対の第2貼り合せローラ201a,201bとを備えている。さらに、一対の第2ガイドローラ203a,203bの下流側であって一対の第2貼り合せローラ201a,201bの上流側には、第2フィルムF2を送り出す第2送り出しローラ202a,202bを、一対の第2貼り合せローラ201a,201bの上流側直近には、第2樹脂シートP2の加飾に必要な範囲で第2フィルムF2を切断する第2切断機構206を備えている。
ダイ1は、その下端部の2つの押出スリットから、溶融混練した熱可塑性樹脂(第1樹脂及び第2樹脂)を単位時間当たり所定押出量で間欠的に押し出す、あるいは、円筒状のパリソンを半分にカットすることにより2枚のシート状の溶融樹脂を押し出す機能を有する。
成形金型3は、分割形式であり、分割型3aと、この分割型3aに合わさる分割型3bとを備える。これら分割型3a,3bは、それぞれの成形面を対向させた状態で配置され、成形面が略鉛直方向に沿うように配置される。一対の分割型3a,3bは、金型駆動装置(図示省略)により、溶融状態の第1及び第2樹脂シートP1,P2の供給方向に対して略直交する方向において開位置と閉位置との間を移動する。
分割型3a,3bのそれぞれの周りには、ピンチオフ部9が形成される。これらピンチオフ部9は、成形面を囲うように環状に形成され、対向する分割型3a,3bに向けて突出する。これにより、分割型3a,3bを型締めする際、それぞれのピンチオフ部9の先端部が当接し、2枚の第1及び第2樹脂シートP1,P2の周縁にパ一ティングラインPLが形成されるように溶着される。
分割型3a,3bのそれぞれの外周部には、型枠3a1,3b1が密接状態で摺動可能に嵌合される。型枠3a1,3b1は、型枠移動装置(図示省略)により、分割型3a,3bに対して相対的に移動可能である。より詳細には、型枠3a1,3b1は、分割型3a,3bから内向きに突出することにより、分割型3a,3bの間に配置された第1及び第2樹脂シートP1,P2の外表面に当接可能である。
分割型3a,3bは、それぞれ金型駆動装置により駆動され、開位置において、分割型3a,3bの間に第1及び第2樹脂シートP1,P2を配置させる一方、閉位置において、分割型3a,3bのピンチオフ部9が互いに当接することにより、分割型3a,3b内にキャビティ8(図12参照)を形成する。
分割型3a,3bの閉位置、すなわちピンチオフ部9同士が互いに当接する位置は、第1及び第2樹脂シートP1,P2の間の中間位置(第1及び第2樹脂シートP1,P2から等距離の位置)に設定される。なお、この閉位置に対して、第1樹脂シートP1側の一対の第1延伸ローラ10a,10bと第2樹脂シートP2側の一対の第2延伸ローラ20a,20bは、左右対称に配置され、第1樹脂シートP1側の一対の第1貼り合せローラ101a,101bと第2樹脂シートP2側の一対の第2貼り合せローラ201a,201bは、左右対称に配置され、第1樹脂シートP1側の第1フィルムユニット100と第2樹脂シートP2側の第2フィルムユニット200とは、左右対称に配置される。
また、分割型3a,3bのそれぞれには、真空室4が設けられる。真空室4は、真空穴5を介して成形面に連通しており、真空室4から真空穴5を介して吸引することにより、第1及び第2樹脂シートP1,P2を成形面に吸着する。これにより、第1及び第2樹脂シートP1,P2をキャビティ8に沿った形状に賦形する。
(第2実施形態に係る樹脂成形体を製造する方法)
次に、第2実施形態に係る樹脂成形体を製造する方法について説明する。この方法では、第1及び第2樹脂シートP1,P2のそれぞれについて、第1実施形態と同様に前述したステップ(1A)から(1G)に対応するステップ(2A)から(2G)を行うことにより、一面側が第1及び第2フィルムF1,F2によって加飾された2枚の第1及び第2樹脂シート(樹脂成形体)P1,P2が連続的に製造可能である。
さらに、第2実施形態では、ステップ(2H)において、押出方向に一様な厚みに形成された第1及び第2樹脂シートP1,P2を分割型3a,3bの間に配置する。このとき、ピンチオフ部9の周りからはみ出す形態で、第1及び第2樹脂シートP1,P2を位置決めする。以上のようにして、2つの壁6a,6b(図10参照)のそれぞれの材料である第1及び第2樹脂シートP1,P2を互いに間隔を隔てた状態で、分割型3a,3bの間に配置する。なお、押出スリットの間隔、あるいは第1延伸ローラ10a,10b及び第2延伸ローラ20a,20bの回転速度を、第1及び第2樹脂シートP1,P2それぞれに対して個別に調整することにより、分割型3a,3bの間に配置される第1及び第2樹脂シートP1,P2の厚みを個別に調整することができる。
(ステップ(2I))
次に、ステップ(2I)では、図13に示すように、第1及び第2樹脂シートP1,P2の外表面に当たるまで分割型3a,3bから型枠3a1,3b1を移動させる。すると、型枠3a1,3b1の内周面、第1及び第2フィルムF1,F2、成形面により囲われたキャビティ8(密閉空間)が形成される。さらに、真空室4に通じる真空穴5を介して、キャビティ8を吸引することにより、第1及び第2樹脂シートP1,P2をキャビティ8に沿った形状に形成する。これにより、2つの壁6a,6bが形成される。
ここで、芯材を2つの壁6a,6bの間(第1及び第2樹脂シートP1,P2の間)に設ける場合、予め所定の形状に形成された芯材を第1及び第2樹脂シートP1,P2の間に配置する。芯材を第1及び第2樹脂シートP1,P2の間に配置するための手段には、例えば、周知の吸着式マニュピレータを用いることができる。すなわち、吸着式マニュピレータで芯材を吸着保持しながら第1及び第2樹脂シートP1,P2の一方に押し付けた後、吸着式マニュピレータを芯材から取り外して分割型3a,3bの間から抜くようにする。
(ステップ(2J))
ステップ(2J)では、図13に示すように、第1及び第2樹脂シートP1,P2を吸引保持しつつ、それぞれのピンチオフ部9同士が当接するまで分割型3a,3bを互いに近づく向きに移動させ、分割型3a,3bを型締めする。すなわち、第1樹脂シートP1の外側に配置される分割型3a及び第2樹脂シートP2の外側に配置される分割型3bによって、第1及び第2樹脂シートP1,P2を挟む。
(ステップ(2K))
ステップ(2K)では、型締めした成形金型3内において、ピンチオフ部9が突き合わさることにより、2つの壁6a,6bの端部同士を溶着して一体化させる。その結果、パーティングラインPLで端部同士が溶着された2つ壁6a,6bによって構成される中空パネル60が形成される。
(ステップ(2L))
ステップ(2L)では、2つの壁6a,6bが一体化され、所定の温度以下に冷却された中空パネル60を、型開きした分割型3a,3bから取り出し、ピンチオフ部9の外側のバリ部分を切断する。これにより、バリ部分が切除された中空パネル60(図14参照)が得られる。
以上のステップ(2A)〜(2L)を繰り返すことにより、一次成形(押出成形)において溶融樹脂を間欠的に押し出すたびに、加飾された2枚の第1及び第2樹脂シートP1,P2を次々に形成することが可能であり、押し出された2枚の第1及び第2樹脂シートP1,P2を二次成形(ブロー成形あるいは真空成形)により、成形金型3を用い、二次樹脂成形体として中空パネル60(図14参照)を連続的に形成することが可能である。
(第2実施形態の効果)
以上、説明した第2実施形態によれば、第1及び第2樹脂シートP1,P2と第1及び第2フィルムF1,F2の間のエア溜りや、熱量不足による第1及び第2フィルムF1,F2の伸び不足を解消でき、しかも、2つの壁6a,6bのそれぞれの表面が加飾され、かつ、外観品質の高い中空パネル60を製造することができる。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またそのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば、ダイより押し出した溶融状態の2枚の樹脂シートを直接成形に用いることに代えて、予め用意した2枚の樹脂シートを成形前に予備加熱し、溶融状態としたうえで、上下方向に配置した複数の分割型により、各種パネルを製造する成形技術(いわゆるツインコンポジット成形)を用いてもよい。
1…ダイ、10…第1成形装置(装置)、10a,10b…第1延伸ローラ、100…第1フィルムユニット、101a,101b…第1貼り合せローラ、102a,102b…第1送り出しローラ、103a,103b…第1ガイドローラ、105…第1フィルム原反ローラ、106…第1切断機構、P1…第1樹脂シート、F1…第1フィルム、60…中空パネル(樹脂成形体)、20…第2成形装置(装置)、20a,20b…第2延伸ローラ、200…第2フィルムユニット、201a,201b…第2貼り合せローラ、202a,202b…第2送り出しローラ、203a,203b…第2ガイドローラ、205…第2フィルム原反ローラ、206…第2切断機構、P2…第2樹脂シート、F2…第2フィルム、E…端部、G…ガイド

Claims (6)

  1. 樹脂成形体を製造する装置であって、
    前記樹脂成形体となるべき第1樹脂シートに加飾用の第1フィルムを供給する第1フィルムユニットを備え、
    前記第1フィルムユニットが、
    前記第1フィルムが巻回された第1フィルム原反ローラと、
    前記第1フィルム原反ローラから送り出された前記第1フィルムに張力を付与する一対の第1ガイドローラと、
    前記第1ガイドローラを経た前記第1フィルムを前記第1樹脂シートに貼り合わせる一対の第1貼り合せローラと、
    前記一対の第1ガイドローラの下流側であって前記一対の第1貼り合せローラの上流側に、前記第1フィルムを送り出す一対の第1送り出しローラと、
    前記一対の第1貼り合せローラの上流側に、前記第1樹脂シートの加飾に必要な範囲で前記第1フィルムを切断する第1切断機構と、を備え、
    前記一対の第1送り出しローラが、前記第1切断機構により切断された前記第1フィルムの端部を、前記一対の第1貼り合せローラの側方から前記一対の第1貼り合せローラの上方に向けて斜め上方に送り出し、
    前記第1フィルムが、前記一対の第1送り出しローラ側から見て手前側の前記第1貼り合せローラを乗り越え、前記一対の第1貼り合せローラの間に自重により垂下することを特徴とする装置。
  2. 前記一対の第1貼り合せローラと前記第1切断機構との間に設けられ、前記第1切断機構により切断された前記第1フィルムの端部を、前記一対の第1貼り合せローラの間に導くガイドをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記樹脂成形体となるべき第2樹脂シートに加飾用の第2フィルムを供給する第2フィルムユニットをさらに備え、
    前記第2フィルムユニットが、
    前記第2フィルムが巻回された第2フィルム原反ローラと、
    前記第2フィルム原反ローラから送り出された前記第2フィルムに張力を付与する一対の第2ガイドローラと、
    前記第2ガイドローラを経た前記第2フィルムを前記第2樹脂シートに貼り合わせる一対の第2貼り合せローラと、
    前記一対の第2ガイドローラの下流側であって前記一対の第2貼り合せローラの上流側に、前記第2フィルムを送り出す一対の第2送り出しローラと、
    前記一対の第2貼り合せローラの上流側に、前記第2樹脂シートの加飾に必要な範囲で前記第2フィルムを切断する第2切断機構と、を備え、
    前記一対の第2送り出しローラが、前記第2切断機構により切断された前記第2フィルムの端部を、前記一対の第2貼り合せローラの側方から前記一対の第2貼り合せローラの上方に向けて斜め上方に送り出し、
    前記第2フィルムが、前記一対の第2送り出しローラ側から見て手前側の前記第2貼り合せローラを乗り越え、前記一対の第2貼り合せローラの間に自重により垂下することを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記一対の第2貼り合せローラと前記第2切断機構との間に設けられ、前記第2切断機構により切断された前記第2フィルムの端部を、前記一対の第2貼り合せローラの間に導くガイドをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の装置。
  5. 樹脂成形体を製造する方法であって、
    前記樹脂成形体となるべき第1樹脂をダイから押し出すステップ(1A)と、
    前記ダイから押し出された前記第1樹脂を一対の第1延伸ローラによって第1樹脂シートに延伸するステップ(1B)と、
    加飾用の第1フィルムが巻回された第1フィルム原反ローラから前記第1フィルムを送り出し、前記第1フィルムの端部を一対の第1貼り合わせローラの間に配置するステップ(1C)と、
    前記第1フィルム原反ローラから送り出された前記第1フィルムに一対の第1ガイドローラによって張力を付与するステップ(1D)と、
    前記第1樹脂シートが前記一対の第1延伸ローラから送り出されるタイミングに同期させて、前記一対の第1貼り合せローラを開位置から近接させて閉位置に移動させることにより、前記一対の第1ガイドローラを経た前記第1フィルムを前記第1樹脂シートに貼り合わせるステップ(1E)と
    前記一対の第1貼り合せローラの上流側において、前記第1樹脂シートの加飾に必要な範囲で前記第1フィルムを第1切断機構で切断するステップ(1G)と、
    前記第1切断機構により切断された前記第1フィルムの端部を一対の第1送り出しローラで前記一対の第1貼り合せローラの側方から前記一対の第1貼り合せローラの上方に向けて斜め上方に送り出して供給するステップ(1F)と、を備え、
    前記第1フィルムが、前記一対の第1送り出しローラ側から見て手前側の前記第1貼り合せローラを乗り越え、前記一対の第1貼り合せローラの間に自重により垂下することを特徴とする方法。
  6. 前記樹脂成形体となるべき第2樹脂をダイから押し出すステップ(2A)と、
    前記ダイから押し出された前記第2樹脂を一対の第2延伸ローラによって第2樹脂シートに延伸するステップ(2B)と、
    加飾用の第2フィルムが巻回された第2フィルム原反ローラから前記第2フィルムを送り出し、前記第2フィルムの端部を一対の第2貼り合わせローラの間に配置するステップ(2C)と、
    前記第2フィルム原反ローラから送り出された前記第2フィルムに一対の第2ガイドローラによって張力を付与するステップ(2D)と、
    前記第2樹脂シートが前記一対の第2延伸ローラから送り出されるタイミングに同期させて、前記一対の第2貼り合せローラを開位置から近接させて閉位置に移動させることにより、前記一対の第2ガイドローラを経た前記第2フィルムを前記第2樹脂シートに貼り合わせるステップ(2E)と、を備えることを特徴とする請求項5に記載の方法。
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