JP6613100B2 - 電動アシスト台車 - Google Patents

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Description

本発明は、人力で動作可能であって、電気動力により走行を補助する電動アシスト台車に関する。
人力で運ぶのが大変である大きな荷物や重い荷物を(あるいは多くの荷物を)運ぶ必要があることがある。業務において(例えば、工場や配送施設など)で、このような人力で運ぶのが困難な荷物を運ぶ必要があったり、個人の必要に応じて(例えば、空港や駅などで)、荷物を運ぶ必要があったりする。
人力で運ぶのが大変である荷物を運ぶのに、自身が走行する自走台車や操作者が運転する自動台車などが用いられることがある。自走台車や自動台車は、フォークリフトのような電気やガソリンなどのエンジンと駆動機構を備えており、自動でもしくは操作者の運転によって、荷物を運びつつ移動できる。
ここで、自走台車は、完全な自動走行を行うために、予め定められた走行ルートを走行する。例えば、走行ルートに沿って設けられた柵や走行ルートに沿ってセンサーが設けられており、自走台車はこの走行ルートに沿って走行する。このため、自走台車は、使用におけるフレキシビリティが低い。
一方、自動台車は、操作者が運転席に搭乗して操作する必要がある。このため、運転席を設けることによって大型化したりコスト高になったりする問題がある。また、運転に熟練する必要があるなど、誰でも簡単に使用するのが難しい問題がある。
これら自走台車や自動台車は、専用の装置や専用の走行路に限定されることになり、空港や駅などの交通施設、工場や集荷場などの事業場で、フレキシブルに導入して使用することが難しい問題がある。
このように、人力で運ぶのが困難な荷物を運ぶのに、フォークリフトや自走運搬車などに代表される、人が人力を加えることなく移動できる機器があり、この機器の開発がなされている方向性がある。
一方で、人力で運ぶのが大変な荷物を運ぶのに、人力が加えられることを前提とする台車が用いられることもある。空港や駅などにおいて荷物を運ぶのに台車が用いられたり、工場や集荷場で物品が運搬されるのに台車が用いられたりする。このような台車において、人力だけで動作する(走行する)台車が用いられることもある。台車は、一般的に、荷物や物品を載せる台があり、台の底面に車輪がついている。更に、人が押したり戻したり方向変化したりさせるためのハンドル部が備わっている。
操作する人は、ハンドル部の操作で、次のような台車の動作を実現する。
(1)ハンドル部を前に押すことで、台車を前進させる。
(2)ハンドル部を後ろに引き戻すことで、台車を後退させる。
(3)ハンドル部において左手を右手よりも強く押すことで、台車を右側に方向を変化させる。
(4)ハンドル部において右手を左手よりも強く押すことで、台車を左側に方向を変化させる。
(5)ハンドル部を止めることで、台車を停止させる。
(6)(1)〜(5)を組み合わせて、希望するルートを走行させる。
台車は、このようにハンドル部を操作する操作者の動作によって、走行等の動作を行う。
特に、台車は、操作者の人力を受けて走行する。すなわち、台車の動作には、操作者が加える力が反映されている。この加える力が、前進、後退、方向変換などを生じさせている。
すなわち、操作者が方向操作をおこなうだけの自動台車などとは異なり、操作者が力を加えることを前提とする機器があり、この方向で技術開発が発展する方向がある。
更に、人力だけで動作する台車と同様の構造を有して、電気動力によって動作する電動台車や電動アシスト台車も導入されている。
電動台車や電動アシスト台車は、台車に備わる車輪にモータが備わっており、人力による台車を押す動作などに加えてモータが車輪を駆動する。この結果、電動台車は、人力よりも強い力で走行し、操作者の負担を軽減できる。
このような電動台車や電動アシスト台車についてのいくつかの技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
特開平8−268286号公報 特開平10−109647号公報 特開2012−148611号公報
特許文献1は、歩行操舵者が手押しするハンドルを車体に取り付けると共に、車体を走行可能に支持する車輪を電動モータで駆動可能に構成し、ハンドルにおける押圧状態を検出する検出手段を設け、検出手段により設定以上の力で押圧されることに連動して電動モータをハンドル押圧方向側に駆動制御する電動手押し作業車を開示する。
特許文献1の技術は、手押しハンドルを操作者が押して押圧すると、この押圧状態を検出して、走行を補助するモータをこの押圧状態に合わせて動作させる。この技術によって、電動による走行補助を行い、人力の負担軽減を実現する。
しかしながら、特許文献1の技術は、押圧状態を検出する押圧検出手段が一か所のみである。特許文献1の技術は、手押し作業者(台車)を操作する操作者の押圧は、前方への押圧のみであって、これを検出すれば、モータの駆動を制御できると考えている。このため、特許文献1の技術は、前方もしくは後方への押圧のみしか検出しない。結果として、手押し作業車の前進もしくは後退のみを、モータで補助することしかできない問題がある。
上述したように、手押し作業車などの台車は、(1)〜(6)のように、前後への押圧による動作だけでなく、左右に力の異なる押圧による方向変化の動作も行う。この(1)〜(6)の全ての操作に対応して動作することで、操作者は、台車を自在に走行させることができる。
しかしながら、特許文献1の技術は、押圧検出手段は、台車の中央であって下部に一つしか設けられていない。このため、方向変化の操作を操作者が行っても、この左右で異なる押圧状態(押圧の差など)を検出できない。この結果、モータは、方向変化の際に、駆動を補助することができない。このため、特許文献1の技術では、方向変化の走行での補助が無く、人力負担が軽減できない。更には、操作者は人力のみの台車との操作性と異なった操作性で操作しなければならないので、操作性も悪い。操作性が悪いことで、様々な人に使用される際に適合性が低い問題もある。
特許文献2は、特許文献1と同様の電動アシスト台車であって、押圧検出を、ばねによって水平維持される検出バーで行う技術を開示する。
特許文献2も、特許文献1と同様に、中央であって下部に一つの押圧検出手段を備えるだけである。このため、特許文献2も特許文献1と同様の問題を有している。
特許文献3は、荷台3を介して荷物を載置可能な車体フレーム1と、作業者によって押圧操作される操作ハンドル5と、操作ハンドル5の押圧操作に応じてアシスト力を付与する電動アシストユニット50とを備え、電動アシストユニット50は、車体フレーム1の下面に取り付けられる本体部20と、左右に間隔をあけて本体部20に設けられる一対の駆動輪11と、操作ハンドル5に連結されるとともに本体部20に取り付けられ車体フレーム1の左右二箇所に作用する駆動トルクを検出する一対のトルクセンサ6と、本体部20に取り付けられトルクセンサ6によって検出された駆動トルクに応じて駆動輪11に付与するアシスト力を演算するコントローラ30と、コントローラ30によって演算されたアシスト力を各々の駆動輪11に付与する一対の電動モータ15とを備える電動アシスト台車を、開示する。
特許文献3の技術は、左右の駆動輪に対応する2つのセンサーとそれぞれでのモータを備えている。このため、特許文献3は、操作ハンドルの押圧において、右側で検出される右側押圧に応じた右側モータの駆動と、左側で検出される左側押圧に応じた左側モータの駆動とが、生じる。この左右の独立した押圧に応じたモータの駆動により、特許文献3の電動アシスト台車は、電動モータによって、前後左右の移動動作を行うことができる。
しかしながら、特許文献3は、検出された押圧を電動モータの駆動力に反映する際の制御の詳細を開示していない。ただし、特許文献3の(0035)〜(0036)段の記載には、駆動トルクに応じたアシスト力を左右の電動モータに発生させる制御を行い、電動アシスト台車を前進または後退させる、との記載がある。すなわち、電動モータは、制御されたアシスト力で動作して、この電動モータの動作によってのみ、電動アシスト台車が走行する。
すなわち、特許文献3の技術は、速度制御で走行する。速度制御は、速度を一定に保つ制御であり、特許文献3の電動アシスト台車は、押圧を基準として、左右それぞれの駆動輪が所定の速度となるようにモータが制御される。
この速度制御では、電動モータのそれぞれは、離散値である第1速度、第2速度での走行を行わせる。例えば、左押圧が低い場合には、左側モータは第1速度で動作する。右押圧も同じく低い場合には、右側モータも第1速度で動作し、左右の駆動輪のそれぞれは第1速度を維持するように走行して前進する。
一方で、右側に旋回したい場合には、操作者は左側を強く押す。このとき、左押圧が高くなり左側モータは第2速度で動作する、右側モータは第1速度のままであるから、左右の速度差によって右旋回する。
しかしながら、特許文献3の技術は、このような速度制御が行われることで、左右の方向展開の際に、操作者が思い描く軌道で移動しない問題がある。上述のように、第1速度、第2速度は離散値であり、右旋回する際には、第2速度と第1速度の速度差による軌道を描くことしかできない。このため、操作者は、自身の思い描く軌道に合わせて電動アシスト台車を操作することが困難である問題がある。第1速度と第2速度の速度差での回転半径は一定であり、思い描く軌道に合わないことも多いからである。これを合わせるには、左右の操作を細かく行わなければならない問題がある。
また、速度制御の場合には、検出された操作者の押圧によって動作する電動モータのみで走行する。すなわち、操作者が台車のハンドルを押す動作は、走行には反映されない。すなわち、特許文献3の電動アシスト台車は、操作者が台車を押す力での走行は行わず、押す力を電動モータの回転にすべて変えて、電動モータの駆動力のみで走行する。
このため、操作者は、自身が押している圧力のみでの走行が無いことで、違和感がある。押圧がすべてモータ動作に変換されることで、電動駆動の無い一般的な台車を動作させる感覚と異なり、荷物の重さの違いによって、操作に面倒を感じる問題がある。一般の台車であれば、このくらいの押圧で前進すると思っている押圧と、特許文献3の台車での前進する押圧との大きさや感触が大きく異なり、操作性に不安を感じるからである。
以上のように、従来技術においては、上述した(1)〜(6)の全ての押圧状態を検出して、この押圧に対応して前進、後退、方向変化を、一般の台車と同じ操作性で行うことが困難である問題を有していた。
本発明は、これらの問題に鑑み、前進、後退、方向変化の全てにおいて、人力での動作に加えて電動の補助を加えつつ、駆動力の補助等が無い従来の台車を空荷で操作する時と同じ操作性を、空荷の状態から積載最大量まで搭載した状態まで、実現する電動アシスト台車を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明の電動アシスト台車は、物品を載置する台車部と、
台車部の底面に設けられる左側駆動車輪および右側駆動車輪と、
台車部の底面に設けられると共に左側駆動車輪および右側駆動車輪と対になる回動車輪と、
左側駆動車輪の走行力を電気動作で補助する左側駆動部と、
右側駆動車輪の走行力を電気動作で補助する右側駆動部と、
台車部後方の一方から上方に延伸する第1フレームと、一方と逆側の他方から上方に延伸する第2フレームと、
第1フレームおよび第2フレームに取り付けられると共に、操作者が操作を行うハンドル部と、
ハンドル部の左側に設けられて、操作者によるハンドル部への左側押圧を検出する左側押圧検出部と、
ハンドル部の右側に設けられて、操作者によるハンドル部への右側押圧を検出する右側押圧検出部と、
左側押圧に基づいて、左側駆動部を制御する左側制御部と、
右側押圧に基づいて、右側駆動部を制御する右側制御部と、を備え、
左側制御部は、左側押圧の増減に対応して、左側駆動部への供給電流を増減させ、
右側制御部は、右側押圧の増減に対応して、右側駆動部への供給電流を増減させ、
左側駆動車輪は、操作者による押圧と左側駆動部の駆動力との加算によって動作し、
右側駆動車輪は、操作者による押圧と右側駆動部の駆動力との加算によって動作し、
左側制御部および右側制御部のそれぞれは、左側押圧および右側押圧のそれぞれに基づいて、
(1)台車部の前進に用いる前進トルク制御信号、
(2)台車部の後退に用いる後退トルク制御信号
(3)台車部の左側移動に用いる左側トルク制御信号
(4)台車部の右側移動に用いる右側トルク制御信号
の、少なくとも一つを生成し、
左側制御部および右側制御部は、台車部に物品が載置されていない状態の変数値を除いて、前進トルク信号、後退トルク信号、左側トルク信号および右側トルク信号を生成する。
本発明の電動アシスト台車は、ハンドル部の左右のそれぞれで押圧状態を検出できる。この検出により、前方への押圧、後方への押圧、左右のいずれかに傾いた力の差分のある押圧の全てを検出できる。この検出によって、本発明の電動アシスト台車は、前進、後退、方向転換(しながらの前進や後退)の全てにおいて、モータによる駆動補助を行える。結果として、操作者の人力負担を軽減できる。
また、すべての動作に対応して補助できるので、操作者は、人力のみの台車と同じ操作性で操作できる。結果として、誰にでもどこででもフレキシブルに使用できる。特に、トルク制御によって、操作者の押圧がそのまま電動アシスト台車の走行に活かされつつ、補助も加わり、操作が楽になると共に操作性も従来と変わらない。
本発明の実施の形態1における電動アシスト台車の模式図である。 本発明の実施の形態1における電動アシスト台車の走行状態を説明する模式図である。 本発明の実施の形態1における電動アシスト台車の駆動力の発生を示す模式図である。 本発明の実施の形態1におけるハンドル部の斜視図である。 本発明の実施の形態1におけるハンドル部の構造を横から見た模式図である。 本発明の実施の形態1におけるハンドル部の傾きを検出する説明図である。 本発明の実施の形態2における電動アシスト台車の駆動を説明するブロック図である。
本発明の第1の発明における電動アシスト台車は、物品を載置する台車部と、
台車部の底面に設けられる左側駆動車輪および右側駆動車輪と、
台車部の底面に設けられると共に左側駆動車輪および右側駆動車輪と対になる回動車輪と、
左側駆動車輪の走行力を電気動作で補助する左側駆動部と、
右側駆動車輪の走行力を電気動作で補助する右側駆動部と、
台車部後方の一方から上方に延伸する第1フレームと、一方と逆側の他方から上方に延伸する第2フレームと、
第1フレームおよび第2フレームに取り付けられると共に、操作者が操作を行うハンドル部と、
ハンドル部の左側に設けられて、操作者によるハンドル部への左側押圧を検出する左側押圧検出部と、
ハンドル部の右側に設けられて、操作者によるハンドル部への右側押圧を検出する右側押圧検出部と、
左側押圧に基づいて、左側駆動部を制御する左側制御部と、
右側押圧に基づいて、右側駆動部を制御する右側制御部と、を備え、
左側制御部は、左側押圧の増減に対応して、左側駆動部への供給電流を増減させ、
右側制御部は、右側押圧の増減に対応して、右側駆動部への供給電流を増減させ、
左側駆動車輪は、操作者による押圧と左側駆動部の駆動力との加算によって動作し、
右側駆動車輪は、操作者による押圧と右側駆動部の駆動力との加算によって動作する。
この構成により、電動アシスト台車は、人力と人力の押圧に基づく電動力を合わせて走行できる。更に、前進、後退、左右変化などのそれぞれに左右両方の検出と駆動で対応するので、人力で操作する従来の台車と同じ感覚で操作できる。
本発明の第2の発明における電動アシスト台車では、第1の発明に加えて、左側制御部は、左側押圧に比例して、左側駆動部への供給電力を変化させ、
右側制御部は、右側押圧に比例して、右側駆動部への供給電力を変化させる。
この構成により、押圧に基づく電流値の変化で、駆動車輪の走行力が変化する。
本発明の第3の発明における電動アシスト台車では、第1または第2の発明に加えて、左側駆動車輪は、操作者の左側押圧に左側駆動部の電気動作が加わった状態で回転し、
右側駆動車輪は、操作者の右側押圧に右側駆動部の電気動作が加わった状態で回転し、
左側駆動車輪および右側車輪の回転によって、前進、後退、方向変化を生じさせる。
この構成により、電流値の変化によって、前後左右動作を電気動作で補助できる。
本発明の第4の発明における電動アシスト台車では、第1から第3のいずれかの発明に加えて、ハンドル部は、第1フレームおよび第2フレームの上部に取り付けられ、台車部の固定車輪を結ぶ方向に沿っており、操作者が前方もしくは後方に傾けることが可能である。
この構成により、ハンドル部の傾きに基づく角度変化を、押圧の量として検出することができる。
本発明の第5の発明における電動アシスト台車では、第1から第4のいずれかの発明に加えて、左側押圧検出部および右側押圧検出部のそれぞれは、ハンドル部を、押圧が無い状態の位置で床面に対して略垂直となる位置(定常位置)に維持する、前方弾性体と後方弾性体を有し、
前方弾性体および後方弾性体は、ハンドル部の前後を挟む。
この構成により、弾性体により定常位置に維持されている状態から、押圧で傾いて押圧の量を検出できる。
本発明の第6の発明における電動アシスト台車では、第1から第5のいずれかの発明に加えて、左側押圧検出部は、ハンドル部の左側を、前方弾性体と後方弾性体で挟持し、
ハンドル部に加わる押圧によって、ハンドル部が定常位置に対して傾く左側傾き角度を検出し、
右側押圧検出部は、ハンドル部の右側を、前方弾性体と後方弾性体で挟持し、
ハンドル部に加わる押圧によって、ハンドル部が定常位置に対して傾く右側傾き角度を検出する。
この構成により、弾性力により定常位置に維持されるハンドル部が、傾きによって傾き角度を生じさせることができる。
本発明の第7の発明における電動アシスト台車では、第6の発明に加えて、左側押圧検出部および右側押圧検出部は、第1フレームおよび第2フレームの上部に設けられ、
左側押圧検出部および右側押圧検出部のそれぞれは、ハンドル部の左右の端部に接続される接続部材と、接続部材の逆端部に取り付けられるポテンションメーターとを有し、
接続部材の傾きから、ポテンションメーターは、左側傾き角度および右側傾き角度のそれぞれを検出する。
この構成により、傾き角度を数値化して押圧力を数値として検出できる。
本発明の第8の発明における電動アシスト台車では、第7の発明に加えて、ポテンションメーターは、台車部の表面より高い位置に設けられる。
この構成により、ハンドル部の傾き角度が相対的に大きくなり、押圧の検出精度が向上する。
本発明の第9の発明における電動アシスト台車では、第7または第8の発明に加えて、左側押圧検出部は、左側傾き角度に基づいて、左側押圧を検出し、
右側押圧検出部は、右側傾き角度に基づいて、右側押圧を検出する。
この構成により、ハンドル部の左右の傾きのそれぞれから、それぞれの押圧を検出できる。
本発明の第10の発明における電動アシスト台車では、第1から第9のいずれかの発明に加えて、左側制御部および右側制御部のそれぞれは、左側押圧および右側押圧のそれぞれに基づいて、
(1)台車部の前進に用いる前進トルク制御信号、
(2)台車部の後退に用いる後退トルク制御信号
(3)台車部の左側移動に用いる左側トルク制御信号
(4)台車部の右側移動に用いる右側トルク制御信号
の、少なくとも一つを生成する。
この構成により、それぞれの駆動車輪を、トルク制御によって動作させることができる。トルク制御であることで、操作者が操作性において不便を感じにくい。
本発明の第11の発明における電動アシスト台車では、第10の発明は、左側制御部および右側制御部は、台車部に物品が載置されていない状態の変数値を除いて、前進トルク制御信号、後退トルク制御信号、左側トルク制御信号および右側トルク制御信号を生成する。
この構成により、人力での走行力を確保した状態で、電動力も加わって電動アシスト台車が走行できる。
本発明の第12の発明における電動アシスト台車では、第10の発明に加えて、
左側駆動部および右側駆動部のそれぞれは、
前進トルク制御信号に基づいて、左側駆動車輪および右側駆動車輪の前進動作を補助し、
後退トルク制御信号に基づいて、左側駆動車輪および右側駆動車輪の後退動作を補助し、
左側トルク制御信号に基づいて、左側駆動車輪および右側駆動車輪の左側移動動作を補助し、
右側トルク制御信号に基づいて、左側駆動車輪および右側駆動車輪の右側移動動作を補助する
この構成により、前後左右の自由な走行動作が実現できる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
(全体概要)
図1は、本発明の実施の形態1における電動アシスト台車の模式図である。電動アシスト台車1は、図1に示されるように、電動機構のない一般的な台車と同様の外観を有している。すなわち、電動アシスト台車1は、すでに使用されている人力のみで操作する台車からの発展系としてとらえることができ、使用者は、従来からある一般的な台車と同様の感覚で操作することができる。
電動アシスト台車1は、台車部2と、左側駆動車輪3と、右側駆動車輪4と、回動車輪5と、を備える。台車部2は、電動アシスト台車1が運搬する物品を載置する。左側駆動車輪3、右側駆動車輪4、回動車輪5のそれぞれは、台車部2の底面に設けられる。また、図1に示されるように、左側駆動車輪3は、台車部2の底面左側に設けられる。これと対になるように右側駆動車輪4は、台車部2の底面右側に設けられる。回動車輪5は、左側駆動車輪3と右側駆動車輪4のそれぞれに対応する左側回動車輪と右側回動車輪を有する。
このように、台車部2の底面には、左右のそれぞれの前後(電動アシスト台車1の進行方向を基準とする前後)に、駆動車輪と回動車輪が設けられる。左側駆動車輪3と右側駆動車輪4のそれぞれは、後述するように電動による駆動力と人力による駆動力とを受けて回転して電動アシスト台車1を動作させる。
電動アシスト台車1は、左側駆動車輪3の走行力を電気動作で補助する左側駆動部31を備える。同様に、右側駆動車輪3の走行力を電気動作で補助する右側駆動部41を備える。左側駆動車輪3は、人力による駆動力に加えて、左側駆動部31による駆動力によって動作する(回転する)。右側駆動車輪4は、人力による駆動力に加えて、右側駆動部41による駆動力によって動作する(回転する)。
電動アシスト台車1は、台車部2の後方の一方から上方に延伸する第1フレーム6と、逆側の他方から上方に延伸する第2フレーム7と、を備える。更に、第1フレーム6と第2フレーム7とを結ぶように取り付けられて、操作者が操作を行うハンドル部8を、備える。操作者は、ハンドル部8を押す、引く、止める、左右に向ける、などの操作を行うことで、電動アシスト台車1を動作させる。
電動アシスト台車1は、更に、左側押圧検出部32、右側押圧検出部42、左側制御部33と、右側制御部43を備える。
左側押圧検出部32は、ハンドル部8の左側に設けられ、操作者によるハンドル部8への左側押圧を検出する。操作者がハンドル部を押したり引いたりすることで、ハンドル部8に圧力が加わる。ハンドル部8の左側(電動アシスト台車1の左側)に左側押圧検出部32が設けられることで、この左側押圧が検出される。
右側押圧検出部42は、ハンドル部8の右側に設けられ、操作者によるハンドル部8への右側押圧を検出する。操作者がハンドル部を押したり引いたりすることで、ハンドル部8に圧力が加わる。ハンドル部8の右側(電動アシスト台車1の右側)に右側押圧検出部32が設けられることで、この右側押圧が検出される。
左側制御部33は、検出された左側押圧に基づいて、左側駆動部31を制御する。右側制御部43は、検出された右側押圧に基づいて、右側駆動部41を制御する。ここで、左側制御部33は、左側押圧の増減に対応して、左側駆動部31への供給電流を増減させる。左側駆動部31には、電動アシスト台車1に備わる電源(バッテリーなど)からの電流が供給されて、この供給電流の量によって、駆動力を変える機構が含まれているからである。
同様に、右側制御部43は、右側押圧の増減に対応して、右側駆動部41への供給電流を増減させる。右側駆動部41には、電動アシスト台車1に備わる電源からの電流が供給されて、この供給電流の量によって、駆動力を変える機構が含まれているからである。
左側駆動車輪3は、操作者による人力での押圧と左側駆動部31の駆動力の加算によって動作する。右側駆動車輪4は、操作者による人力での押圧と右側駆動部41の駆動力の加算によって動作する。
ここで、供給電流が大きいほど、左側駆動部31および右側駆動部41における電気動作による駆動力が高まる。供給電流が小さくなれば、左側駆動部31および右側駆動部41における電気動作による駆動力が低下する。また、左側押圧および右側押圧のいずれかが後退方向の圧力を受ける場合には、左側駆動部31および右側駆動部41が後退方向となるように電気動作の駆動力が生じる。
このとき、ハンドル部8には、操作者自身の押圧も加わっている。例えば、操作者が電動アシスト台車1を前進させようと思う場合には、ハンドル部8を前に押す。この前方向の人力での押圧は、当然に左側駆動車輪3および右側駆動車輪4に加わる。更に、人力の押圧が左側押圧検出部32および右側押圧検出部42のそれぞれで検出される。この押圧が、所定の変換関数で変換されて、左側制御部33および右側制御部43への供給電流が制御される。この制御された供給電流による電気動作も加わって、電動アシスト台車1が前進動作する。
このように、実施の形態1における電動アシスト台車1は、人力による押圧と、この押圧に基づく電気動作の駆動力との合算駆動力により走行動作する。この結果、電動アシスト台車1は、人力に電動力も加わって、思い荷物を載せても操作者は容易に走行動作させることができる。更に、人力による走行力に電動力による走行力が加算される状態で走行動作するので、操作者は、一般的な人力の台車操作との違和感を持つことなく操作できる。
(動作説明)
電動アシスト台車1の動作について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1における電動アシスト台車の走行状態を説明する模式図である。電動アシスト台車1のハンドル部8には、操作者による左側押圧と右側押圧が加わる。ハンドル部8に備わる左側押圧検出部31は、左側押圧を検出し、右側押圧検出部41は、右側押圧を検出する。
電動アシスト台車1は、前進、左斜め前進、右斜め前進、後退、左斜め後退、右斜め後退のそれぞれの動作およびこれらの組み合わせの動作を行う。操作者は、前進をさせたい場合には、ハンドル部8を前に押す。この時、左右をバランスよく押すことで、ハンドル部8の左側押圧と右側押圧のバランスが合う。この状態では、人力による直進方向への押圧に、左側押圧に基づく左側駆動部31と右側押圧に基づく右側駆動部41による駆動力が加わって、まっすぐ前進する。
左側前進の場合には、操作者は、ハンドル部8の右側を左側よりも強く押す。結果として、左側押圧よりも右側押圧が高くなる。この押圧の差分は、人力そのもの押圧の差分と、左側駆動部31と右側駆動部41の駆動力との差分を生じさせる。後者の差分は、左側制御部33による左側駆動車輪3への供給電流と右側制御部43による右側駆動車輪4への供給電流の差により生じる。このように、左側駆動車輪3よりも右側駆動車輪4の駆動力が、人力および電動力の加算で差が生じ、左斜め前進を行うことができる。
右斜め前進は、逆の動作である。
また、後退、左斜め後退および右斜め後退も、同様の押圧および左側押圧と右側押圧との差分によって実行される。
図3は、本発明の実施の形態1における電動アシスト台車の駆動力の発生を示す模式図である。操作者は、ハンドル部8に前進方向もしくは後退方向(左右差も含めて)の押圧を加える。ハンドル部8は、第1フレーム6および第2フレーム7によって台車部2に接続されている。この接続により、ハンドル部8に加えられた人力の押圧は、左側駆動車輪3、右側駆動車輪4のそれぞれに加わる。
図3の矢印Bは、ハンドル部8の左側に加わる人力の左側押圧が左側駆動車輪3に伝達される状態を示す。同様に、図3の矢印Dは、ハンドル部8の右側に加わる人力の右側押圧が右側駆動車輪4に伝達される状態を示す。
また、ハンドル部8に加わった左側押圧は、左側押圧検出部32で検出される。左側押圧検出部32は、検出した左側押圧を所定関数に基づいて数値を算出し、左側制御部33に出力する。左側制御部33は、この数値に基づく供給電流を左側駆動部31に出力する。矢印Aは、左側押圧に基づく数値が左側制御部33に出力される経路を示す。左側制御部33からは、矢印Eの経路で、供給電流が供給される。
この矢印Bによる人力の左側押圧と、矢印Eによる供給電流とが加算されて、左側駆動車輪3が駆動される(左側駆動部31は、矢印Eによる供給電流に基づいて、電動力により左側駆動車輪3を駆動する)。このように、左側駆動車輪3は、人力による左側押圧および左側押圧に基づく電動力での駆動とを合算した駆動力によって、回転動作する。
図3の矢印Dは、ハンドル部8の右側に加わる人力の右側押圧が右側駆動車輪4に伝達される状態を示す。
ハンドル部8に加わった右側押圧は、右側押圧検出部42で検出される。右側押圧検出部42は、検出した右側押圧を所定関数に基づいて数値を算出し、右側制御部43に出力する。右側制御部43は、この数値に基づく供給電流を右側駆動部41に出力する。矢印Cは、右側押圧に基づく数値が右側制御部43に出力される経路を示す。右側制御部43からは、矢印Fの経路で、供給電流が供給される。
この矢印Dによる人力の右側押圧と、矢印Fによる供給電流とが加算されて、右側駆動車輪4が駆動される(右側駆動部41は、矢印Fによる供給電流に基づいて、電動力により右側駆動車輪4を駆動する)。このように、右側駆動車輪4は、人力による右側押圧および右側押圧に基づく電動力での駆動とを合算した駆動力によって、回転動作する。
なお、左側制御部33は、左側押圧に比例して左側駆動部31への供給電流を変化させ、右側制御部43は、右側押圧に比例して右側駆動部41への供給電流を変化させる。押圧に比例して供給電流を変化させることで、押圧の高い場合に、高い供給電流に基づいて、左側駆動部31や右側駆動部41がより強い駆動力を加算できるからである。
これらの制御によって、左側駆動車輪3は、操作者の左側押圧に左側駆動部31の電気動作が加わった状態で回転する。同様に、右側駆動車輪4は、操作者の右側押圧に右側駆動部41の電気動作が加わった状態で回転する。この左側駆動車輪3と右側駆動車輪4の回転によって、前進、後退、方向変化が生じる。
(ハンドル部における押圧検出)
ハンドル部8は、操作者が電動アシスト台車1を操作するための部位である。図1に示されるように、ハンドル部8は、第1フレーム6および第2フレーム7の上部に取り付けられる。第1フレーム6および第2フレーム7のそれぞれは、台車部2から上方に延伸している。この第1フレーム6と第2フレーム7の上部にハンドル部8が取り付けられることで、ハンドル部8は、電動アシスト台車1の上部に位置するようになる。この位置は、操作者が立位で電動アシスト台車1を操作する際に、手で操作しやすい位置になる。
ハンドル部8は、台車部2の回動車輪を結ぶ方向に沿っている。更に、操作者が、ハンドル部8を前方もしくは後方に傾けることが可能である。
図4は、本発明の実施の形態1におけるハンドル部の斜視図である。図5は、本発明の実施の形態1におけるハンドル部の構造を横から見た模式図である。
ハンドル部8は、第1フレーム6と第2フレーム8の上部に渡されるように取り付けられている。ハンドル部8は、前方弾性体81と後方弾性体82とを備えている。前方弾性体81は、電動アシスト台車1の前進方向側に設けられ、後方弾性体82は、電動アシスト台車1の後退側に設けられる。すなわち、前方弾性体81と後方弾性体82とが、電動アシスト台車1の前後方向から、ハンドル部8を支えている構造を有している。すなわち、前方弾性体81と後方弾性体82のそれぞれは、ハンドル部8の前後を挟む。
前方弾性体81および後方弾性体82は、押圧が無い状態の位置で、ハンドル部8を床面に対して略垂直となる位置(定常位置)に維持する。図5は、この定常位置である状態を示している。
操作者はハンドル部8を押すと、ハンドル部8が前方に傾く。同様に、操作者がハンドル部8を引くと、ハンドル部8が後方に傾く。前方弾性体81と後方弾性体82は、弾性力によってハンドル部8を定常位置に維持しようとしている。このため、ハンドル部8は、弾性力に対応して前後に傾く。
左側押圧検出部32は、ハンドル部8の左側を前方弾性体81と後方弾性体82で挟持している状態である。操作者がハンドル部8に押圧を付与すると、ハンドル部8は、定常位置から前方もしくは後方に傾く。前方弾性体81と後方弾性体82がバランスを取るようにハンドル部8を定常位置に維持している状態で、押圧が加わることで、ハンドル部8が前方もしくは後方に傾くからである。
左側押圧検出部32は、このハンドル部8の傾きである左側傾き角度を検出する。図6は、本発明の実施の形態1におけるハンドル部の傾きを検出する説明図である。このような左傾き角度を検出して、左側押圧検出部32は、左側押圧を数値化するように算出する。図6の数字は、傾き角度を示している。
右側押圧検出部42は、ハンドル部8の左側を前方弾性体81と後方弾性体82で挟持している状態である。操作者がハンドル部8に押圧を付与すると、ハンドル部8は、定常位置から前方もしくは後方に傾く。前方弾性体81と後方弾性体82がバランスを取るようにハンドル部8を定常位置に維持している状態で、押圧が加わることで、ハンドル部8が前方もしくは後方に傾くからである。
右側押圧検出部42は、このハンドル部8の傾きである右側傾き角度を検出する。右側押圧検出部42は、右側押圧を数値化するように算出する。
ここで、左側押圧検出部32および右側押圧検出部42のそれぞれは、ハンドル部8の左右に接続される接続部材85を備える。更に、図5には図示していないが、接続部材85に接続されるポテンションメーター85を備える。ポテンションメーター85は、左側押圧検出部32および右側押圧検出部42のそれぞれに設けられている。左側のポテンションメーター85は、左側傾き角度に基づいて、数値としての左側押圧を算出する。右側のポテンションメーター85は、右側傾き角度に基づいて、数値としての右側押圧を算出する。
このようなポテンションメーター85の算出を通じて、左側押圧検出部32は、左側傾き角度に基づいて、左側押圧を検出する。同様に、ポテンションメーター85の算出を通じて、右側押圧検出部42は、右側傾き角度に基づいて、右側押圧を検出する。いずれにおいても、操作者がハンドル部8を前方もしくは後方に傾けることに基づいて、左側押圧と右側押圧が検出される。
上述したように、左側押圧に基づいて、左側制御部33は、左側駆動部31に電流を供給する。右側押圧に基づいて、右側制御部43は、右側駆動部41に電流を供給する。この供給される電流の値は、左側傾きと右側傾きに基づいて定まるので、操作者の押圧状態を高い精度で反映している。
また、ポテンションメーター85は、台車部2の表面より高い位置に設けられる。また、接続部材85も高い位置に設けられる。すなわち、図1のように、前後に傾くハンドル部8は、台車部2の表面より高い位置に設けられる。高い位置であることで、押圧の強さに応じて傾き角度が十分に生じる。このため、押圧と傾き角度との対応関係が高くなり、傾き角度に基づく左側押圧と右側押圧の検出値が、操作者の押圧をより反映したものとなる。
以上のように、実施の形態1における電動アシスト台車1は、操作者の人力による押圧と押圧に基づく電気動作との加算がなされた駆動力で動作する。また、押圧を検出する検出部は、左側押圧検出部32および右側押圧検出部42のそれぞれを備え、駆動車輪を駆動させる駆動部および制御部も、左側駆動部31、左側制御部33、右側駆動部41、右側制御部43のそれぞれを備えている。
このため、左右での操作者の押圧のそれぞれを受けて(それぞれの差分も受けて)、左右で独立した駆動を行わせることができる。この検出と制御が左右のそれぞれに独立して設けられることで、電動アシスト台車1は、図2のように、前進、後退、斜め前進、斜め後退のそれぞれにおいて、人力と電気動作の加算によって動作する。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。
実施の形態1で説明したように、左側制御部33は、左側押圧に基づいて左側駆動部31を制御する。右側制御部43は、右側押圧に基づいて右側駆動部41を制御する。
このとき、左側制御部33および右側制御部43のそれぞれは、左側押圧および右側押圧のそれぞれに基づいて、
(1)台車部2の前進に用いる前進トルク制御信号、
(2)台車部2の後退に用いる後退トルク制御信号
(3)台車部2の左側移動に用いる左側トルク制御信号
(4)台車部2の右側移動に用いる右側トルク制御信号
の、少なくとも一つを生成する。
左側制御部33および右側制御部43のそれぞれが、少なくともこの4種類を出力することで、電動アシスト台車1を、従来の人力のみの台車と同様の走行を行わせることができる。すなわち、操作者は、従来の人力の台車と同じ感覚で、電動アシスト台車1を操作することができる。
図7は、本発明の実施の形態2における電動アシスト台車の駆動を説明するブロック図である。実施の形態1で説明した要素が示されている。図7に示される要素において、図示の都合上、左側駆動車輪を左車輪などとして簡略して示している部分がある。また、見易さのために符号を省略しているが、実施の形態1で説明したものと同じ要素は、実施の形態1で使用した同じ符号である。
図7に記載のように、左側制御部33および右側制御部43のそれぞれは、左側駆動車輪3および右側駆動車輪4のそれぞれに、制御信号を出力する。このとき、制御信号は、駆動車輪のそれぞれで利用する電流を出力する。この電流値は、左側駆動車輪3および右側駆動車輪4のそれぞれでのトルクの大小を制御している。すなわち、トルク制御信号が出力されている。
ここで、制御トルク信号は、上述のように、前進トルク制御信号、後退トルク制御信号、左側トルク制御信号および右側トルク制御信号を含む。これらの少なくとも一つ以上のトルク制御信号の組み合わせにより、左側駆動車輪3および右側駆動車輪が回転動作する。この回転動作によって、電動アシスト台車1は、走行動作する。
ここで、左側駆動車輪3は左側駆動部31によって動作され、右側駆動車輪4は、左側駆動部41によって動作される。また、電動アシスト台車1は、この左側駆動車輪3および右側駆動車輪4のそれぞれの動作の組み合わせで(いずれか一方もしくは両方の停止も含めて)走行する。
左側駆動部31および右側駆動部41のそれぞれは、左側制御部33および右側制御部43が出力する上述の前進トルク制御信号、後退トルク制御信号、左側トルク制御信号および右側トルク制御信号によって、左側駆動車輪3および右側駆動車輪4を動作させる。
すなわち、左側駆動部31および右側駆動部41のそれぞれは、前進トルク制御信号に基づいて、左側駆動車輪3および右側駆動車輪4の前進動作を補助する。左側駆動部31および右側駆動部41のそれぞれは、後退トルク制御信号に基づいて、左側駆動車輪3および右側駆動車輪4の後退動作を補助する。左側駆動部31および右側駆動部41のそれぞれは、左側トルク制御信号に基づいて、左側駆動車輪3および右側駆動車輪4の左側移動動作を補助する。左側駆動部31および右側駆動部41のそれぞれは、右側トルク制御信号に基づいて、左側駆動車輪3および右側駆動車輪4の右側移動動作を補助する。
また、左側制御部33および右側制御部43は、台車部2に物品が載置されていない状態の変数値を除いて、前進トルク制御信号、後退トルク制御信号、左側トルク制御信号、右側トルク制御信号を生成する。物品が載置されていない状態の変数値を除くことで、電動力が、人力に追加された状態のみでの補助となる。この結果、実施の形態1で説明したように人力と電動力の合算により、電動アシスト台車が走行する。
なお、実施の形態1、2で説明された電動アシスト台車は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 電動アシスト台車
2 台車部
3 左側駆動車輪
31 左側駆動部
32 左側押圧検出部
33 左側制御部
4 右側駆動車輪
41 右側駆動部
42 右側押圧検出部
43 右側制御部
5 回動車輪
6 第1フレーム
7 第2フレーム
8 ハンドル部

Claims (10)

  1. 物品を載置する台車部と、
    前記台車部の底面に設けられる左側駆動車輪および右側駆動車輪と、
    前記台車部の底面に設けられると共に前記左側駆動車輪および前記右側駆動車輪と対になる回動車輪と、
    前記左側駆動車輪の走行力を電気動作で補助する左側駆動部と、
    前記右側駆動車輪の走行力を電気動作で補助する右側駆動部と、
    前記台車部後方の一方から上方に延伸する第1フレームと、前記一方と逆側の他方から上方に延伸する第2フレームと、
    前記第1フレームおよび前記第2フレームに取り付けられると共に、操作者が操作を行うハンドル部と、
    前記ハンドル部の左側に設けられて、前記操作者による前記ハンドル部への左側押圧を検出する左側押圧検出部と、
    前記ハンドル部の右側に設けられて、前記操作者による前記ハンドル部への右側押圧を検出する右側押圧検出部と、
    前記左側押圧に基づいて、前記左側駆動部を制御する左側制御部と、
    前記右側押圧に基づいて、前記右側駆動部を制御する右側制御部と、を備え、
    前記左側制御部は、前記左側押圧の増減に対応して、前記左側駆動部への供給電流を増減させ、
    前記右側制御部は、前記右側押圧の増減に対応して、前記右側駆動部への供給電流を増減させ、
    前記左側駆動車輪は、前記操作者による押圧と前記左側駆動部の駆動力との加算によって動作し、
    前記右側駆動車輪は、前記操作者による押圧と前記右側駆動部の駆動力との加算によって動作し、
    前記左側制御部および前記右側制御部のそれぞれは、前記左側押圧および前記右側押圧のそれぞれに基づいて、
    (1)前記台車部の前進に用いる前進トルク制御信号、
    (2)前記台車部の後退に用いる後退トルク制御信号
    (3)前記台車部の左側移動に用いる左側トルク制御信号
    (4)前記台車部の右側移動に用いる右側トルク制御信号
    の、少なくとも一つを生成し、
    前記左側制御部および前記右側制御部は、前記台車部に物品が載置されていない状態の変数値を除いて、前記前進トルク信号、前記後退トルク信号、前記左側トルク信号および前記右側トルク信号を生成する、電動アシスト台車。
  2. 前記左側制御部は、前記左側押圧に比例して、前記左側駆動部への供給電力を変化させ、
    前記右側制御部は、前記右側押圧に比例して、前記右側駆動部への供給電力を変化させる、請求項1記載の電動アシスト台車。
  3. 前記左側駆動車輪は、前記操作者の左側押圧に前記左側駆動部の電気動作が加わった状態で回転し、
    前記右側駆動車輪は、前記操作者の右側押圧に前記右側駆動部の電気動作が加わった状態で回転し、
    前記左側駆動車輪および前記右側車輪の回転によって、前進、後退、方向変化を生じさせる、請求項1また2記載の電動アシスト台車。
  4. 前記ハンドル部は、前記第1フレームおよび前記第2フレームの上部に取り付けられ、
    前記台車部の回動車輪を結ぶ方向に沿っており、前記操作者が前方もしくは後方に傾けることが可能である、請求項1から3のいずれか記載の電動アシスト台車。
  5. 前記左側押圧検出部および前記右側押圧検出部のそれぞれは、前記ハンドル部を、押圧が無い状態の位置で床面に対して略垂直となる位置(定常位置)に維持する、前方弾性体と後方弾性体を有し、
    前記前方弾性体および前記後方弾性体は、前記ハンドル部の前後を挟む、請求項1から4のいずれか記載の電動アシスト台車。
  6. 前記左側押圧検出部は、前記ハンドル部の左側を、前記前方弾性体と前記後方弾性体で挟持し、
    前記ハンドル部に加わる押圧によって、前記ハンドル部が前記定常位置に対して傾く左側傾き角度を検出し、
    前記右側押圧検出部は、前記ハンドル部の右側を、前記前方弾性体と前記後方弾性体で挟持し、
    前記ハンドル部に加わる押圧によって、前記ハンドル部が前記定常位置に対して傾く右側傾き角度を検出する、請求項1から5のいずれか記載の電動アシスト台車。
  7. 前記左側押圧検出部および前記右側押圧検出部は、前記第1フレームおよび前記第2フレームの上部に設けられ、
    前記左側押圧検出部および前記右側押圧検出部のそれぞれは、前記ハンドル部の左右の端部に接続される接続部材と、前記接続部材の逆端部に取り付けられるポテンションメーターとを有し、
    前記接続部材の傾きから、前記ポテンションメーターは、前記左側傾き角度および前記右側傾き角度のそれぞれを検出する、請求項6記載の電動アシスト台車。
  8. 前記ポテンションメーターは、前記台車部の表面より高い位置に設けられる、請求項7記載の電動アシスト台車。
  9. 前記左側押圧検出部は、前記左側傾き角度に基づいて、前記左側押圧を検出し、
    前記右側押圧検出部は、前記右側傾き角度に基づいて、前記右側押圧を検出する、請求項7または8記載の電動アシスト台車。
  10. 前記左側駆動部および前記右側駆動部のそれぞれは、
    前記前進トルク制御信号に基づいて、前記左側駆動車輪および前記右側駆動車輪の前進動作を補助し、
    前記後退トルク制御信号に基づいて、前記左側駆動車輪および前記右側駆動車輪の後退動作を補助し、
    前記左側トルク制御信号に基づいて、前記左側駆動車輪および前記右側駆動車輪の左側移動動作を補助し、
    前記右側トルク制御信号に基づいて、前記左側駆動車輪および前記右側駆動車輪の右側移動動作を補助する、
    請求項記載の電動アシスト台車。
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