医療分野において、どのような医療処置の前にも、医療器具が殺菌されていることが最重要である。このことは、抜本的に、感染性物質のまん延を防ぐのに役立つ。蒸気などの殺菌剤の使用により医療機器を殺菌する多種多様な装置が、市場に出回っている。器具用トレイは、フィルタの機能を果たす布または紙で包み、そのトレイを殺菌し、次いで手術室に配達することができる。あるいは、剛性容器が器具用トレイを収容しても差し支えない。一般に、その装置(例えば、剛性容器)は、装置の内容物を殺菌するために使用される蒸気を排出するためのベントを含む。通常、使い捨てフィルタがこれらのベントを覆う。それらのフィルタには、2つの重要な目的がある。第一に、それらは、殺菌サイクルの最中およびその後に、異物が殺菌装置に入るのを防ぐ。第二に、それらは、殺菌蒸気を殺菌装置に出入りさせることができる。
しかしながら、その殺菌サイクルの完全性が維持されてきたことを調べるために、人(通常は、医療技術者)が、そのフィルタに孔や他のタイプの裂け目がないことを確認しなければならない。これは、殺菌装置からフィルタを取り外し、そのフィルタを目視検査することによって行われる。これにより、殺菌された機器が、今では開いて覆われていないベントを通じて殺菌装置に入る異物によって汚染され得る固有期間が生じる。本開示の例示の実施の形態の目的は、この問題に対する解決策を提供することにある。
図1aを参照すると、殺菌キャビネット100の正面図が示されている。本発明の実施の形態は、殺菌キャビネット100の特定の構造に限定されないことを留意すべきである。
殺菌キャビネット100という用語は、殺菌できるどのような装置も包含する。この用語は、医療機器、手術器具などを殺菌するための殺菌キャビネットも含む。
殺菌キャビネット100は、1つまたは複数のドア102、ベント104、フィルタホルダ106、一次フィルタ108、二次フィルタ110、殺菌キャビネットフレーム112、および脚部114を備える。ドア102は、殺菌キャビネット100の内部にアクセスするために開閉できる。ドア102は、殺菌キャビネットフレーム112に物理的に接続されている。ドア102は、ドアを前後にゆらして開けられるヒンジを使用して取り付けることができる。あるいは、ドア102は、クランプの使用により(図1に示されていない)殺菌キャビネット100から取り外しできても差し支えない。ドア102の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット100の内部へのアクセスを提供するための開放位置から閉鎖位置にドア102を動かせるどのような機構も含むことを認識すべきである。
この実施の形態における殺菌キャビネット100は、4つのベント104を提供する。しかしながら、殺菌キャビネット100の例示の実施の形態は、4つのベントに限定されないことを認識すべきである。殺菌キャビネット100の例示の実施の形態は、1つ以上のベントを備え得る。殺菌キャビネット100の上部の2つのベント104および殺菌キャビネット100の底部の2つのベント104。ベント104は、殺菌蒸気が通過するための多数の小さい開口を提供する。ベント104の小さい開口は、孔またはスリットであり得る。あるいは、ベント104は有窓であっても差し支えない。
一次フィルタ108はフィルタホルダ106と共にベント104を覆う。一次フィルタ108はフィルタホルダ106と共に、殺菌サイクルの作動中、ベント104を通過するどのような殺菌蒸気も一次フィルタ108を通過しなければならないように、殺菌キャビネット100の隣接部分とシールを形成する。一次フィルタ108は非常に薄い紙から作ることができる。例示の実施の形態は、一次フィルタ108は、(1)殺菌キャビネット100からの殺菌蒸気の通過を可能にし、(2)異物が一次フィルタ108を通過して、ベント104に入るのを防ぐどのような多孔質材料からも作ることができると定める。一次フィルタ108は、殺菌キャビネット100から取り外しでき、一般に、各殺菌サイクル後に新しいフィルタと交換される。
二次フィルタ110が、フィルタホルダ106内の一次フィルタ108の上にある。二次フィルタ110は、一次フィルタ108を覆い、ベント104を通過するどのような殺菌蒸気も一次フィルタ108および二次フィルタ110を通過しなければならないように、フィルタホルダ106を通じて一次フィルタ108とシールを形成する。二次フィルタ110は非常に薄い紙から作ることができる。二次フィルタ110は、(1)殺菌キャビネット100および一次フィルタ108からの殺菌蒸気の通過を可能にし、(2)異物が二次フィルタ110を通過するのを防ぐどのような多孔質材料からも作ることができる。
本開示の例示の実施の形態は、一次フィルタ108と密封周囲を形成するための二次フィルタ110を提供する。別の例示の実施の形態において、一次フィルタ108と殺菌キャビネット100の隣接部分の間の密封界面は、二次フィルタ110と一次フィルタ108の間の界面とは独立している。例示の実施の形態の1つは、同一の外延を持つ一次フィルタ108と二次フィルタ110を提供する。別の例示の実施の形態において、一次フィルタ108および二次フィルタ110は、異なるフィルタ特性を有する。例えば、一次フィルタ108および二次フィルタ110は、殺菌サイクル中に殺菌キャビネット100を出る殺菌剤の異なる要素を濾過することがある。代わりの例示の実施の形態において、一次フィルタ108および二次フィルタ110は、類似のフィルタ特性を有する。別の例示の実施の形態は、一次フィルタ108および二次フィルタ110は色が異なると定める。
さらに別の例示の実施の形態において、一次フィルタ108は、ベント104を覆う唯一のフィルタであることがある。ここで、一次フィルタ108は、フィルタホルダ106によって、ベント104上の適所に取り外し可能に保持または維持されている。この実施の形態において、二次フィルタはない。一次フィルタ108は、殺菌サイクルの作動中、ベント104を通過するどのような殺菌蒸気も一次フィルタ108を通過しなければならないように、殺菌キャビネット100の隣接部分とシールを形成する。重ねて、この実施の形態において、一次フィルタ108は、(1)殺菌キャビネット100からの殺菌蒸気の通過を可能にし、(2)異物が一次フィルタ108を通過して、ベント104に入るのを防ぐどのような多孔質材料からも作ることができる。一次フィルタ108は、殺菌キャビネット100から取り外しでき、一般に、各殺菌サイクル後に新しいフィルタと交換される。
脚部114は、殺菌キャビネット100の底部にあり、殺菌キャビネット100が置かれる表面と、底部の一次フィルタ108、二次フィルタおよびフィルタホルダ106との間に間隔を与える。
図1bは、フィルタホルダ106、一次フィルタ108、二次フィルタ110により覆われたベント104、殺菌キャビネットフレーム112、およびフィルタホルダ106のヒンジ116を示す殺菌キャビネット100の上面図を与える。ヒンジ116は、フィルタホルダ106と共に、一次フィルタ108および二次フィルタ110が互いから独立して取り外せるように、フィルタホルダ106の一部をヒンジ116の周りでゆらして開くことができる。言い換えると、フィルタホルダ106は、二次フィルタ110を解放し、フィルタホルダ106から取り外せるのと同時に、ベント104上で、一次フィルタ108の殺菌キャビネット100とのシールを維持することができる。
図1cは、殺菌キャビネットフレーム112、ベント104、一次フィルタ108、二次フィルタ110、フィルタホルダ106、およびヒンジ116を備えた殺菌キャビネット100の側面図を示す。
例示の実施の形態において、殺菌キャビネット100は、殺菌キャビネット100からの蒸気がフィルタの一方を通過したときを示す蒸気暴露インジケータを、一次フィルタ108または二次フィルタ110のいずれかの上に備えることがある。そのような蒸気暴露インジケータの一例は、蒸気に暴露されたときに色を変えるテープである。
図2aは、殺菌キャビネット100の上部に2つのベント104を、その底部に2つのベント104を備えた殺菌キャビネット100の斜視図を与える。図2aは、ベント104を塞ぐ一次フィルタ108および一次フィルタ108に重なる二次フィルタ110も含み、一次フィルタ108および二次フィルタ110の各々はフィルタホルダ106内にある。
図2bは、フィルタホルダ106の代わりの例示の実施の形態による殺菌キャビネット100の上面図を与える。図2bには、一次フィルタ108により塞がれ、また二次フィルタ110によっても覆われている2つのベント104が示されている。この例示の実施の形態において、フィルタホルダ106は、一次フィルタ108と二次フィルタ110の個別の取付けおよび解放を可能にする揺動ヒンジを持っていない。この例示の実施の形態において、フィルタホルダ106は、スライディング機構を利用して一次フィルタ108と二次フィルタ110を独立して取り外せる。二次フィルタ110は、それをフィルタホルダ106から外に滑らせることにより取り外せるのと同時に、一次フィルタ108のベント104周りの殺菌キャビネット100とのシールを維持することができる。
別の代わりの例示の実施の形態において、フィルタホルダ106は、再び、揺動ヒンジを含まないが、スライディング機構によって、一次フィルタ108のみを配置し、取り外すことができる。この実施の形態において、二次フィルタ110はない。一次フィルタ108のみが、フィルタホルダ106と共に、ベント104を塞ぐ殺菌キャビネット100との密封界面を形成する。次に、一次フィルタ108は、フィルタホルダ106に出し入れするように滑らせることによって、配置または取り外しすることができる。
実際には、一次フィルタ108および二次フィルタ110を配置する過程の例示の実施の形態は、一次フィルタ108を配置して殺菌キャビネット100のベント104を塞ぐ工程および殺菌キャビネット100と第1の密封界面を形成する工程を含む。この過程は、一次フィルタ108の一部に二次フィルタ110の一部が重なった状態で、二次フィルタ110(または確認フィルタ)と、殺菌キャビネット100および一次フィルタ108の一方の少なくとも一部との間に第2の密封界面を形成することにより続く。その過程は、殺菌剤(一般に、蒸気)が一次フィルタ108と二次フィルタ110およびベント104を通過することにより継続し得る。
また、実際には、一次フィルタ108のみを配置する過程の例示の実施の形態は、一次フィルタ108をフィルタホルダ106と共に配置して、殺菌キャビネット100のベント104を塞ぎ、殺菌キャビネット100と密封界面を形成する工程を含む。その過程は、殺菌剤(一般に、蒸気)が一次フィルタ108およびベント104を通過することにより継続し得る。次に、その過程は、フィルタホルダ106内でベント104を覆っている間、またはフィルタホルダ106から取り外された後のいずれかに、一次フィルタ108を検査することによって、一次フィルタ108の完全性を確認することにより終わることができる。殺菌過程中に一次フィルタ108の完全性が損なわれたと決定された場合、その過程を繰り返してもよい。
一次フィルタ108および/または二次フィルタ110を検査する例示の実施の形態は、医療または非医療いずれかの人材による目視検査、電子機器または機械による検査、または機械的手段による検査を含み得る。電子機器または機械による検査の例示の実施の形態は、一次フィルタ108および/または二次フィルタ110の走査または画像化写真が、殺菌サイクルの完全性に影響を与えるであろう裂け目または切れ目などの欠陥について、デジタル処理で見られるまたは観察できるように、一次フィルタ108および/または二次フィルタ110を走査または画像化できるどのタイプの装置も含む。機械的検査の例示の実施の形態は、一次フィルタ108および/または二次フィルタ110の完全性が維持されたことを物理的に試験するどのタイプの検査手段も含む。
殺菌剤の例示の実施の形態は、生命体の破壊または除去を与えるどのような物質も含み、それは、大抵、熱、蒸気、圧力、ガス、プラズマ、照射、化合物、および薬品蒸気を含むことを留意すべきである。
この過程の例示の実施の形態は、第1の密封界面は第2の密封界面とは別であると定める。それに加え、第2の密封界面の破損は、第1の密封界面には関係ない。例えば、第2の密封界面が破損し、殺菌サイクル中に殺菌蒸気を漏らした場合、第1の密封界面は、無傷なままであるべきであり、第2の密封界面の破損により影響を受けるべきではない。
図3aを参照すると、例示のベント104の上面図が示されている。有窓表面に、殺菌サイクル中の殺菌キャビネット100からの蒸気などの殺菌剤を通過させられる多数の開口が設けられている。図3aは、ベント104の1つの実施の形態を示すに過ぎず、ベント104の例示の実施の形態は、殺菌剤を通過させられる孔または開口のどのような配置も含むことが認識できる。
図3bは、ベント104を覆うフィルタ配置の上面図を与える。図3bには、二次フィルタ110、ヒンジ116とピン118を備えたフィルタホルダ106の上部が示されている。この配置の例示の実施の形態は、フィルタホルダ106と一次フィルタ108の間、フィルタホルダ106と二次フィルタ110と殺菌キャビネット100の間に、シリコンシールを与える。このシールは2つの主要目的を果たす。第一に、そのシールは、殺菌キャビネット100に出入りする殺菌剤の全てをフィルタに通過させる。第二に、そのシールは、異物が、一次フィルタ108および二次フィルタ110により覆われたベント104を通って殺菌キャビネット100に入るのを防ぐ。
一次フィルタ108と殺菌キャビネット100の間の密封界面の例示の実施の形態は、一次フィルタ108と殺菌キャビネット100の間の直接接触、並びにコーキングまたは接着剤などのシール剤の使用による一次フィルタ108と殺菌キャビネット100の間の間接接触の両方を含むことが認識できる。同様に、二次フィルタと一次フィルタ108またはフィルタホルダ106の間の密封界面は、二次フィルタと一次フィルタ108またはフィルタホルダ106の間の直接接触、並びにコーキングまたは接着剤などのシール剤の使用による間接接触の両方を含む。
図4aを参照すると、本発明の例示の実施の形態における、様々な要素およびフィルタホルダ106に可能なタイプの動作の側面図が与えられている。図4aには、殺菌キャビネット100の外面、ベント104、一次フィルタ108、二次フィルタ110、ヒンジ116、フィルタホルダ106の一次フィルタ108を固定する部分402、およびフィルタホルダ106の二次フィルタ110を固定する部分404が示されている。この例示の実施の形態において、部分402および404は、ヒンジ116の周りで回転することができ、互いに独立して、閉鎖位置(ベント104を覆う)から開放位置(ベント104を覆わない)に移動することができる。例えば、部分404は、部分402が閉鎖位置のままである間に、開放位置に動かせられる。しかしながら、部分402が開放位置に動くためには、部分404は部分402に重なっているので、これも開放位置になければならない。図4aには、部分402、部分404、および殺菌キャビネット100の孔406も示されている。部分402および404が閉鎖位置にあるときに、孔406は、ピン118または固定鍵を孔406に挿入できるように一列に並ぶ。これにより、部分402および404が、殺菌サイクル中、または開放が望ましくないであろういずれの他の時点でも、開放されるのが防がれる。
代わりの例示の実施の形態において、部分402および404は、クランプまたはラッチを使用して閉鎖位置に維持または固定される。これらの教示の例示の実施の形態は、フィルタホルダ106の部分402および404を閉鎖位置にしっかりと維持し、次いで、所望のときに、開けられる任意の機構を提供することが認識できる。
図4bは、本発明の例示の実施の形態の実施に使用される殺菌キャビネットの代わりのフィルタ配置の動作の側面図を与える。図4bには、殺菌キャビネット100の外面、ベント104、一次フィルタ108、ヒンジ116、およびフィルタホルダ106の一次フィルタ108を固定する部分402が示されている。この例示の実施の形態において、ただ1つのフィルタ(すなわち、一次フィルタ108)および1つのフィルタホルダ106の部分402しかないことを留意すべきである。ここでは、フィルタホルダ106の部分402は、ヒンジ116の周りで回転することができる。その部分は、閉鎖位置(ベント104を覆う)から開放位置(ベント104を覆わない)に移動することができる。図4bには、部分402の孔406も示されている。部分402が閉鎖位置にあるときに、孔406は、ピン118または固定鍵を孔406に挿入できるように一列に並ぶ。これにより、部分402が、殺菌サイクル中、または開放が望ましくないであろういずれの他の時点でも、開放されるのが防がれる。
代わりの例示の実施の形態において、部分402は、クランプまたはラッチを使用して閉鎖位置に維持または固定される。これらの教示の例示の実施の形態は、フィルタホルダ106の部分402を閉鎖位置にしっかりと維持し、次いで、所望のときに、開けられる任意の機構を提供することが認識できる。
図5aは、殺菌キャビネット100の側面にベント104を備えたキャビネットの代わりの配置の斜視図を与える。この実施の形態において、フィルタホルダ106は、一次フィルタ108および二次フィルタ110と共に、殺菌キャビネット100の側面に配置されている。図5aには、フィルタホルダ106、一次フィルタ108および二次フィルタ110がそこから殺菌キャビネット100に取り付けられているハンガー502も示されている。殺菌キャビネット100の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット100の側面にあるベント104、一次フィルタ108、二次フィルタ110、およびフィルタホルダ106を備えることが認識できる。
図5bは、フィルタホルダ106が殺菌キャビネット100のベント104と重なっている、ベント104の前面図を示す。この実施の形態において、フィルタホルダ106は、そのエッジがベント104の周りの部分を完全に覆うようなサイズである。図5cは、ベント104と重なっている一次フィルタ108およびフィルタホルダ106を示す。図示された一次フィルタ108は、ハンガー502から吊り下がり、クランプ504によってフィルタホルダ106に取り付けられている。
図5dは、一次フィルタ108およびベント104と重なっているフィルタホルダ106内の二次フィルタ110を示す。この実施の形態において、二次フィルタ110を保持するフィルタホルダ106の部分は、二次フィルタ110を保持するフィルタホルダ106の部分を維持するピン118が、孔406から一旦外されたら、ヒンジ付きガスケット504を使用して、開閉することができる。これにより、ベント104上の一次フィルタ108の位置とシールを維持しつつ、二次フィルタ110をフィルタホルダ106から取り外すことができる。
図6aは、代わりの殺菌キャビネット100の斜視図を与える。図6aには、殺菌キャビネットフレーム112、棒602およびフック604が示されている。この実施の形態において、棒602の前に、殺菌キャビネット100の前側はない。殺菌キャビネット100の例示の実施の形態は、棒602を含まない殺菌キャビネット100の実施の形態も含むことを認識すべきである。殺菌キャビネット100のさらに別の例示の実施の形態において、棒602は、所望のときに、棒602を取り外し可能に殺菌キャビネット100に取り付けられるように、取り外し可能である。図6bは、一次フィルタ108を収容するフィルタドア606を示す。例示の実施の形態において、フィルタドア606は、図6aにおける殺菌キャビネット100の前面開口を覆う。フィルタドア606は、クランプ608により殺菌キャビネット100に固定される。棒602は、殺菌キャビネット100の内容物(一般に、殺菌する機器を収容するトレイ)が、一次フィルタ108および二次フィルタ110を引き裂いたり壊したりするのを防ぐ。
図6cは、クランプ608を用いてフィルタドア606および殺菌キャビネット100に取り付けられたフィルタドア610を示す。この実施の形態において、フィルタドア610のクランプ608が、フィルタドア606のクランプ608の間の空間に嵌まることが認識できる。この配置により、フィルタドア606のクランプ608が、フィルタドア610のクランプ608と干渉するのが防がれる。それに加え、フィルタドア610はフィルタドア606から独立して取り付けられるので、殺菌サイクルが完了した後、フィルタドア606の殺菌キャビネット100とのシールを阻害せずに、二次フィルタ110を、フィルタドア610と共に取り外すことができる。この実施の形態において、フィルタドア606は、殺菌キャビネットフレーム112の開放部分のエッジで殺菌キャビネット100とシールを形成し、よって、殺菌サイクル中に殺菌キャビネット100に出入りするどのような殺菌蒸気も、フィルタドア606および一次フィルタ108を通過しなければならない。同様に、フィルタドア610は、殺菌キャビネット100および一次フィルタ108を出るどのような殺菌蒸気も、フィルタドア610および二次フィルタ110を通過しなければならないように、フィルタドア606とシールを形成する。
図7aは、図6a、6bおよび6cからの殺菌キャビネット100の代わりの配置の構造の斜視図を示す。図示されるように、クランプ608を備えたフィルタドア606は、殺菌キャビネット100のフレームの周りに取り付けられる。一次フィルタ108が、フィルタドア606の上に配置され、フック604で殺菌キャビネット100に取り付けられる。二次フィルタ110が、一次フィルタ108の上に配置され、これも、フック604で殺菌キャビネット100に取り付けられる。次に、フィルタドア610が、二次フィルタ110の上に配置され、クランプ608で殺菌キャビネット100に取り付けられる。図7aに示されるように、フィルタドア606および610の例示の実施の形態は、その表面に沿って多数の孔または開口を含み、殺菌蒸気を通過させることができる。フィルタドア606および610の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット100から完全にまたは部分的に分離することができる。フィルタドア606および610は、殺菌キャビネット100上のフィルタドア606および610を取り外し、交換するための機構として、ヒンジ、クランプ、締め具などを必要に応じて使用できることも認識すべきである。
図7bは、殺菌キャビネット100の別の代わりの配置の構造の代わりの斜視図を示す。図示されるように、クランプ608を備えたフィルタドア606は、殺菌キャビネット100のフレームの周りに取り付けられる。一次フィルタ108が、フィルタドア606の上に配置され、フック604で殺菌キャビネット100に取り付けられる。この実施の形態において、ただ1つのフィルタしかなく、二次フィルタはない。一次フィルタ108は、異物が殺菌キャビネット100に入れないように、フィルタドア606と密封界面を形成する。次に、フィルタドア610が、一次フィルタ108の上に配置され、クランプ608で殺菌キャビネット100に取り付けられる。別の例示の実施の形態において、一次フィルタ108は、フィルタドア610が一次フィルタ108およびフィルタドア606の上に配置されるまで、フィルタドア606と密封界面を形成しない。この実施の形態において、フィルタドア610と一次フィルタ108の間の密封界面、並びにフィルタドア606または殺菌キャビネット100と一次フィルタ108の間の密封界面は、フィルタドア610が殺菌キャビネット100に取り付けられてまたは設置されて始めて形成される。図7bに示されるように、フィルタドア606および610の例示の実施の形態は、その表面に沿って多数の孔または開口を含み、それは、殺菌蒸気を通過させることができる。
図7bの例示の実施の形態は、フィルタドア610は、一次フィルタ108とフィルタドア606の間の密封界面を破らずにまたは乱さずに、殺菌キャビネット100、一次フィルタ108、およびフィルタドア606から取り外せると定めることを留意すべきである。これにより、一次フィルタ108およびフィルタドア606を同様に除去できるようにするか、または一次フィルタ108を、殺菌サイクル中にその完全性を維持したことを確認するために検査できるようにするいずれかのために、フィルタドア610が取り外されたときに、殺菌サイクル後に異物が殺菌キャビネット100に入る可能性を防ぐ。
代わりの例示の実施の形態において、フィルタドア610と一次フィルタ108の間の密封界面、並びにフィルタドア606または殺菌キャビネット100と一次フィルタ108の間の密封界面は、フィルタドア610が、殺菌キャビネット100、一次フィルタ108、およびフィルタドア606から取り外されたときに、壊れる、または壊れ得る。さらに別の例示の実施の形態において、フィルタドア610と一次フィルタ108の間の密封界面、並びにフィルタドア606または殺菌キャビネット100と一次フィルタ108の間の密封界面は、殺菌キャビネット100が、フィルタドア610、フィルタドア606および一次フィルタ108と共に、殺菌サイクルに暴露されたときに、はじめて作られ、その後、維持される。図7bに示されたような殺菌キャビネット100の例示の実施の形態は、殺菌蒸気などの殺菌サイクルに暴露された後の長期間に亘り、フィルタドア610と一次フィルタ108の間の密封界面、並びにフィルタドア606または殺菌キャビネット100と一次フィルタ108の間の密封界面を維持することができる。例えば、その密封界面は、30〜90日間ほど長く、無傷のままでいられるであろう。他の例示の実施の形態において、その密封界面は、数時間しか無傷のままでいられないことがある。
図8a、8bおよび8cを参照すると、殺菌キャビネット100の例示の実施の形態に使用するスペーサ802の異なる図が与えられている。この実施の形態において、スペーサ802は、ワイヤフレームを有し、殺菌キャビネット100内に配置されたときに、移動しないようなサイズである。スペーサ802の長さと幅は、殺菌キャビネット100の内部の寸法(すなわち、深さと幅)に厳密に一致する。これにより、殺菌サイクル中、または殺菌キャビネット100が動かされている間、スペーサ802がキャビネット100内で滑るまたは動くのが防がれる。スペーサ802は、スペーサ802のエッジに沿って、かつスペーサ802の中央部に仕切またはリップ804があるような形状であることを認識すべきである。仕切またはリップ804が、図8bおよび8cに最も明白に示されている。実際には、殺菌サイクル前に、殺菌トレイをスペーサ802の上に配置することができる。殺菌キャビネット100の内容物の全てが殺菌されることを確実にするために、殺菌トレイに触れられないことが都合よい。これは、殺菌トレイまたはそれらの内容物の一部を殺菌蒸気から遮り得る。このように、仕切またはリップ804は、殺菌トレイ間の物理的障壁を与え、トレイ間に最小の分離を作り出す。これにより、殺菌キャビネット100の至る所に、殺菌サイクル中に殺菌蒸気を通過させることができる。それに加え、スペーサ802の仕切またはリップ804は、それらが、殺菌トレイの形状およびサイズのための空間を空け、それゆえ、殺菌サイクルの前、最中、または後に、望ましくないときに、殺菌トレイの横の動き(例えば、滑り)を実質的に防ぐようなサイズである。
図9a、9bおよび9cは、殺菌キャビネット100の例示の実施の形態の内部に使用するための代わりのスペーサ902を示す。この実施の形態において、スペーサ902は、薄いシート(例えば、金属またはアルミニウム合金)から作られ、シートの長さに亘り孔906がある。この実施の形態において、スペーサ902は、殺菌キャビネット100内に配置されたときに、移動しないようなサイズである。スペーサ902の長さと幅は、殺菌キャビネット100の内部の寸法(すなわち、深さと幅)に厳密に一致する。これにより、殺菌サイクル中、または殺菌キャビネット100が動かされている間、スペーサ902がキャビネット100内で滑るまたは動くのが防がれる。スペーサ902は、スペーサ902のエッジに沿って、かつスペーサ902の中央部に亘り仕切またはリップ904があるような形状である。仕切またはリップ904を、図9bおよび9cに最も明白に見ることができる。実際には、殺菌サイクル前に、殺菌トレイをスペーサ902の上に配置することができる。殺菌キャビネット100の内容物の全てが殺菌されることを確実にするために、殺菌トレイに触れられないことが都合よい。これは、殺菌トレイまたはそれらの内容物の一部を殺菌蒸気から遮り得る。このように、仕切またはリップ904は、殺菌トレイ間の物理的障壁を与え、トレイ間に最小の分離を作り出す。これにより、殺菌キャビネット100の至る所に、殺菌サイクル中に殺菌蒸気を通過させることができる。孔906は、殺菌サイクル中に殺菌蒸気の通過を可能にするが、それでも、スペーサ902の構造的完全性を維持して、殺菌トレイおよびその内容物の質量を担持する開口のどのような変種も包含する。
スペーサ802および902の例示の実施の形態は、有窓にすべきスペーサを与える。別の例示の実施の形態において、スペーサ802および902は、再利用できず、使い捨てであり、一回しか殺菌できない。別の例示の実施の形態において、スペーサ802および902は、少なくとも0.1から5インチ(約2.5から125mm)だけトレイの間に垂直間隔を与える。さらに別の例示の実施の形態において、スペーサ802および902は、少なくとも10から26インチ(約25から65cm)だけ、トレイの間に垂直間隔を与える。
図10は、本開示の例示の実施の形態を実施するための殺菌トレイの例示の実施の形態を与える。本開示の目的のために、トレイおよび受け皿という用語は、交換可能であり、閉じた剛性底部と側面および開いた上部を有する器具を称する。図10には、開いた上部および閉じた剛性底部と側面を有する殺菌トレイ1000が示されている。殺菌トレイ1000は、殺菌することができ(殺菌可能であり)、殺菌すべき物品を保持できるほど十分に剛性であるどのような材料からも作ることができる。例えば、殺菌トレイ1000は、金属または金属合金から製造することができる。殺菌トレイ1000の例示の実施の形態は、スペーサ802および902並びに殺菌キャビネット100に使用するのに適したものとする寸法を有するトレイを与える。殺菌トレイ1000の例示の実施の形態は、殺菌サイクル中に殺菌剤を通過させることができる孔、スリット、窓または他の開口を有するトレイも含む。
本開示による例示の実施の形態において、スペーサ802または902は、殺菌サイクル中に殺菌キャビネット100および1つ以上の殺菌トレイ1000と共に使用できる。この実施の形態において、その1つ以上の殺菌トレイ1000は、殺菌キャビネット100内に保持でき、スペーサ902内の仕切904の間に嵌まるような形状とサイズのものである。
実際には、図11に示されるように、第1のトレイが、殺菌キャビネット100内にスペーサ902上に配置される。次いで、第1のトレイ1000の上に、スペーサ902が置かれる。次に、第2のトレイ1000が、殺菌キャビネット100内にスペーサ902の上に配置される。スペーサ902は、殺菌キャビネット100内で第2のトレイ1000から第1のトレイ1000を垂直に隔てる。スペーサ902は、仕切およびリップ904を用いて、第1と第2のトレイ1000の横変位の阻止もする。それらのスペーサ902は、殺菌サイクル中に殺菌トレイ1000間に殺菌蒸気を通過させるという重要な役割を果たす。例示の実施の形態は、記載された第1と第2の殺菌トレイにしたがって配列されたより多くの殺菌トレイ1000およびスペーサ902の追加を含むことが認識できる。スペーサ902の例示の実施の形態は、少なくとも10から26インチ(約25から65cm)だけ第1と第2のトレイ1000の間に間隔を与える。
これらの教示の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット100内の殺菌のための殺菌可能な受け皿アセンブリも提供する。図12に示されたような殺菌可能な受け皿アセンブリは、開いた上部および閉じた底部を有する第1の殺菌可能な受け皿1202を示す。第1の殺菌可能な受け皿1202の上部から、4つの脚部1204が突出している。第1の殺菌可能な受け皿1202の例示の実施の形態は、第1の殺菌可能な受け皿1202の底部から突出した脚部1204も含む。これらの脚部は、第2の殺菌可能な受け皿1206の一部に解放可能に取り付けられるように構成されている。脚部1204は、第2の殺菌可能な受け皿1206に取り付けられたときに、第1の殺菌可能な受け皿1202の底部と第2の殺菌可能な受け皿1206の上部の間の垂直間隔を維持する。1つの例示の実施の形態において、その垂直間隔は少なくとも0.1から5インチ(約2.5から125mm)である。別の例示の実施の形態において、その垂直間隔は、殺菌キャビネット100の殺菌サイクルからの殺菌蒸気の通過を可能にするようなものである。この受け皿アセンブリの例示の実施の形態は、殺菌サイクル中に殺菌キャビネット100内に使用できるように構成されている。
図13aを参照すると、本開示の例示の実施の形態に好適なフィルタの例示の実施の形態が提供される。図13aには、ビード付きエッジ1304を持つフィルタ1302が示されている。フィルタ1302は、どのタイプの多孔性紙またはセルロース系材料からも作ることができる。他の実施の形態において、フィルタ1302は、ポリプロピレンなどの高分子物質から作られる。フィルタ1302は、その膜を通じて、蒸気などの殺菌剤が通過できるほど十分に多孔性かつ緻密であるだけでなく、殺菌サイクル中、またはフィルタホルダへの挿入/固定中に破れたり裂けたりしないほど十分に弾性である必要がある。別の実施の形態において、フィルタ1302は、フィルタ1302が殺菌サイクルにおいてまたはフィルタホルダ106との使用中に破れるまたは裂けるように、多孔性かつ弾性が低い。ビード付きエッジ1304は、図13bに示されるように、フィルタ1302のエッジに沿って隆起部分を形成する。これにより、フィルタ1302が、ベント104上で殺菌キャビネット100およびフィルタホルダ106と共に使用されたときに、密封界面を作ることができる。代わりの実施の形態において、ビード付きエッジ1304は、フィルタ1302のエッジとビード付きエッジ1304の間に空間があるように、フィルタ1302のエッジ上ではなく、フィルタ1302のエッジの内部に配置される。
フィルタ1302の例示の実施の形態は、フィルタ1302の面の所定の断面に沿って異なる密度を有するフィルタ1302を提供する。例えば、フィルタ1302は、周囲に沿ってより高い密度を有し、中心に向かってより低い密度を有することがある。フィルタ1302の例示の実施の形態は、断面に亘り異なる厚さを有するフィルタ1302も提供する。フィルタ1302の異なる厚さは、フィルタ1302を通過する殺菌剤が移動する異なる長さも与える。
フィルタ1302の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット100のベント104およびフィルタホルダ106のサイズに対応する長さと幅を有する。それに加え、ビード付きエッジ1304の厚さは、殺菌キャビネット100とフィルタホルダ106の間、またはフィルタホルダ106の異なる部分の間に嵌まることができるようなサイズに対応する。ビード付きエッジ1304の厚さは、殺菌キャビネット100とフィルタホルダ106の間、またはフィルタホルダ106の異なる部分の間の密封界面が、異物が殺菌キャビネット100に入るのを防ぎ、殺菌キャビネット100に出入りする殺菌剤の全てをフィルタ1302に通過させるようなものでもある。
ビード付きエッジ1304は、シリコーン系材料、もしくは殺菌キャビネット100またはフィルタホルダ106とフィルタ1302の間に密封界面を形成できる任意の他の材料から作ることができる。ビード付きエッジ1304は、構造的または化学的完全性を損なわずに、275度を超える高温に耐えられる必要もある。フィルタ1502の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット100のベント104およびフィルタホルダ106のサイズに対応する長さと幅を有する。
図14aは、本開示の例示の実施の形態の実施に好適なフィルタの代わりの例示の実施の形態を与える。図14aには、折り返しエッジ1404を備えたフィルタ1402が示されている。フィルタ1402は、どのタイプの多孔性紙またはセルロース系材料からも作ることができる。他の実施の形態において、フィルタ1402は、ポリプロピレンなどの高分子物質から作られる。フィルタ1402は、その膜を通じて、蒸気などの殺菌剤が通過できるほど十分に多孔性であるだけでなく、殺菌サイクル中、またはフィルタホルダ106への挿入/固定中に破れたり裂けたりしないほど十分に弾性である必要がある。別の実施の形態において、フィルタ1402は、フィルタ1402が殺菌サイクルにおいてまたはフィルタホルダ106との使用中に破れるまたは裂けるように、多孔性かつ弾性が低い。
折り返しエッジ1404は、それ自体の上に折り返されたフィルタ1402のエッジによって作られ、それにより、図14bに示されるように、フィルタ1402のエッジに沿ってより厚い膜が形成される。折り返しエッジ1404のより厚い膜は、殺菌キャビネット100とフィルタホルダ106の間により良好な密封界面を与える。何故ならば、殺菌蒸気または異物が通過できるであろう空間が、フィルタ1402と殺菌キャビネット100の間に形成され得る可能性が少ないからである。フィルタ1402の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット100のベント104およびフィルタホルダ106のサイズに対応する長さと幅を有する。
それに加え、折り返しエッジ1404の厚さは、殺菌キャビネット100とフィルタホルダ106の間、またはフィルタホルダ106の異なる部分の間に嵌まることのできるサイズに対応する。エッジ1404の厚さは、殺菌キャビネット100とフィルタホルダ106の間、またはフィルタホルダ106の異なる部分の間の密封界面が、異物が殺菌キャビネット100に入るのを防ぎ、殺菌キャビネット100に出入りする殺菌剤の全てをフィルタ1402に通過させるようなものでもある。
図15aを参照すると、本開示の例示の実施の形態に好適なフィルタの別の例示の実施の形態が与えられる。図15aには、フィルタ1502、フィルタのエッジ1504およびフィルタの中央1506が示されている。フィルタ1502は、どのタイプの多孔性紙またはセルロース系材料からも作ることができる。他の実施の形態において、フィルタ1502は、ポリプロピレンなどの高分子物質から作られる。フィルタ1502は、その膜を通じて、蒸気などの殺菌剤が通過できるほど十分に多孔性であるだけでなく、殺菌サイクル中、またはフィルタホルダ106への挿入/固定中に破れたり裂けたりしないほど十分に弾性である必要がある。別の実施の形態において、フィルタ1502は、フィルタ1502が殺菌サイクルにおいてまたはフィルタホルダ106との使用中に破れるまたは裂けるように、多孔性かつ弾性が低い。
フィルタのエッジ1504は、図15bに示されるように、フィルタ1502のより厚い部分を与える。フィルタのエッジ1504の厚さにより、フィルタ1502が、殺菌キャビネット100およびフィルタホルダ106とのよりよく圧縮された密封界面を作ることができる。フィルタ1502の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット100のベント104およびフィルタホルダ106のサイズに対応する長さと幅を有する。それに加え、エッジ1504の厚さは、殺菌キャビネット100とフィルタホルダ106の間、またはフィルタホルダ106の異なる部分の間に嵌まることのできるサイズに対応する。エッジ1504の厚さは、殺菌キャビネット100とフィルタホルダ106の間、またはフィルタホルダ106の異なる部分の間の密封界面が、異物が殺菌キャビネット100に入るのを防ぎ、殺菌キャビネット100を出る殺菌剤の全てをフィルタ1502の中央1506に通過させるようなものでもある。
フィルタ1502の中央1506は、殺菌蒸気を通過させるが、他の異物の通過を防ぐフィルタの通常のまたは慣例の厚さのものである、エッジ1504以外のフィルタ1502の区域の全てを含む。
図16には、本開示の例示の実施の形態の実施に好適な例示のフィルタカートリッジ1600が示されている。図16は、異なる要素が分離されている、フィルタカートリッジ1600の分解図および側面図を含む。フィルタカートリッジ1600は、フレーム1602およびフィルタ1604を含む。フレーム1602は、破れまたは裂けに対して実質的に抵抗性である実質的に剛性のフレームを提供する。フレーム1602は、一般に、厚紙などの材料から作られる。フレーム1602は、実質的に剛性であり、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持できるどのタイプの材料からも作ることができる。フレーム1602の例示の実施の形態は、高分子系材料またはセルロース系材料から作ることができる。他の例示の実施の形態において、フレーム1602は、可撓性であり、それほど剛性ではなく、殺菌サイクル中に変形または収縮することがある。別の例示の実施の形態において、フレーム1602は、可撓性であり、それほど剛性ではなく、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持できるどのタイプの材料からも作ることができる。1つの例示の実施の形態において、フレーム1602は、医療グレードの軽量板材でできている。別の例示の実施の形態において、フレーム1602は、シリコーン材料でできている。フィルタ1604は、どのタイプの多孔性紙またはセルロース系材料からも作ることができる。他の実施の形態において、フィルタ1604は、ポリプロピレンなどの高分子物質から作られる。フィルタ1604は、その膜を通じて、蒸気などの殺菌剤が通過できるほど十分に多孔性であるだけでなく、殺菌サイクル中に破れたり裂けたりしないほど十分に弾性である必要がある。フィルタカートリッジ1600の例示の実施の形態は、殺菌キャビネットおよび/または1つまたは複数のフィルタドアなどの対向面と密封界面を形成するほど十分な完全性を提供することができ、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持できる。
フィルタカートリッジ1600の例示の実施の形態は、フレーム1602およびフィルタ1604が、接着剤を用いて互いに取り外し可能に結合されると定める。別の例示の実施の形態において、フレーム1602およびフィルタ1604は、取り外し可能に結合されておらず、互いに永久的に取り付けられているか、または互いに一体となっている。さらに別の例示の実施の形態において、フレーム1602およびフィルタ1604は、両面テープなどの中間接着剤を用いて互いに取り外し可能に結合されている。例示の接着剤は、フレーム1602とフィルタ1604の間に密封界面を形成し、殺菌サイクルの前、最中および後にフレーム1602とフィルタ1604の間の密封界面を維持することができる。フィルタカートリッジ1600に好適な例示の接着剤の1つは、米国特許第3691140号明細書に見られるものである。フレーム1602とフィルタ1604の間の例示の接着剤は、フレーム1602とフィルタ1604の間の界面を異物が通過できないように、フレーム1602とフィルタ1604の間にシールを形成する。フレーム1602とフィルタ1604の間の例示の接着剤により、フィルタ1604の実質的に全てが単体で取り外せるように、所望のときに、一般には殺菌サイクルを経験した後に、フィルタ1604を取り外すことができる。すなわち、接着剤およびフレーム1602とフィルタ1604の材料は、フレーム1602とフィルタ1604の非破壊的分離ができるように選択される。
図17を参照すると、本開示の例示の実施の形態の実施に好適な例示のフィルタカートリッジ1700が示されている。図17は、異なる要素が分離されている、フィルタカートリッジ1700の分解図および側面図を含む。フィルタカートリッジ1700は、フレーム1702、フィルタ1704、およびフィルタ1706を含む。フレーム1702は、破れまたは裂けに対して実質的に抵抗性である実質的に剛性のフレームを提供する。他の例示の実施の形態において、フレーム1702は、可撓性であり、それほど剛性ではなく、殺菌サイクル中に変形または収縮することがある。フレーム1702は、一般に、厚紙などの材料から作られる。フレーム1702は、実質的に剛性であり、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持できるどのタイプの材料からも作ることができる。フレーム1702の例示の実施の形態は、高分子系材料またはセルロース系材料から作ることができる。別の例示の実施の形態において、フレーム1702は、可撓性であり、それほど剛性ではなく、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持できるどのタイプの材料からも作ることができる。1つの例示の実施の形態において、フレーム1702は、医療グレードの軽量板材でできている。別の例示の実施の形態において、フレーム1702は、シリコーン材料でできている。
フィルタ1704およびフィルタ1706は、どのタイプの多孔性紙またはセルロース系材料からも作ることができる。他の実施の形態において、フィルタ1704およびフィルタ1706は、ポリプロピレンなどの高分子物質から作られる。フィルタ1704およびフィルタ1706は、その膜を通じて、蒸気などの殺菌剤が通過できるほど十分に多孔性であるだけでなく、殺菌サイクル中に破れたり裂けたりしないほど十分に弾性である必要がある。フィルタカートリッジ1700の例示の実施の形態は、殺菌キャビネットおよび/または1つまたは複数のフィルタドアなどの対向面と密封界面を形成するほど十分な完全性を提供することができ、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持できる。
フィルタカートリッジ1700の例示の実施の形態は、フレーム1702が、フィルタ1704およびフィルタ1706に、接着剤を用いて互いに取り外し可能に結合されると定める。別の例示の実施の形態において、フレーム1702、フィルタ1704、およびフィルタ1706は、取り外し可能に結合されておらず、互いに永久的に取り付けられているか、または互いに一体となっている。さらに別の例示の実施の形態において、フレーム1702は、フィルタ1704およびフィルタ1706に、両面テープなどの中間接着剤を用いて取り外し可能に結合されている。図17に示されるように、フィルタ1704およびフィルタ1706は、それらがフレーム1702の反対側に位置するように、フレーム1702に取り外し可能に結合されている。例示の接着剤は、フレーム1702とフィルタ1704の間、およびフレーム1702とフィルタ1706の間に密封界面を形成することができる。フィルタカートリッジ1700に好適な例示の接着剤の1つは、米国特許第3691140号明細書に見られるものである。例示の接着剤は、殺菌サイクルの前、最中および後にフレーム1702とフィルタ1704の間の密封界面を維持し、殺菌サイクルの前、最中および後にフレーム1702とフィルタ1706の間の密封界面を維持することもできる。フレーム1702とフィルタ1704の間、およびフレーム1702とフィルタ1706の間の例示の接着剤は、フレーム1702とフィルタ1704の間、またはフレーム1702とフィルタ1706の間を異物が通過できないように、フレーム1702とフィルタ1704の間、およびフレーム1702とフィルタ1706の間にシールを形成する。フレーム1702とフィルタ1704の間、およびフレーム1702とフィルタ1706の間の例示の接着剤により、フィルタ1704およびフィルタ1706の実質的に全てが単体で取り外せるように、所望のときに、一般には殺菌サイクルを経験した後に、フィルタ1704およびフィルタ1704をフレーム1702から取り外すことができる。
図18を参照すると、本開示の例示の実施の形態の実施に好適な例示のフィルタカートリッジ1800が示されている。図18は、異なる要素が分離されている、フィルタカートリッジ1800の分解図および側面図を含む。フィルタカートリッジ1800は、フレーム1802、フレーム1804、およびフィルタ1806を含む。フレーム1802およびフレーム1804は、破れまたは裂けに対して実質的に抵抗性である実質的に剛性のフレームを提供する。フレーム1802および1804は、一般に、厚紙などの材料から作られる。フレーム1802および1804は、実質的に剛性であり、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持することができるどのタイプの材料からも作ることができる。フレーム1802および1804の例示の実施の形態は、高分子系材料またはセルロース系材料から作ることができる。他の例示の実施の形態において、フレーム1802および1804は、可撓性であり、それほど剛性ではなく、殺菌サイクル中に変形または収縮することがある。別の例示の実施の形態において、フレーム1802および1804は、可撓性であり、それほど剛性ではなく、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持できるどのタイプの材料からも作ることができる。1つの例示の実施の形態において、フレーム1802および1804は、医療グレードの軽量板材でできている。別の例示の実施の形態において、フレーム1802および1804は、シリコーン材料でできている。フィルタ1806は、どのタイプの多孔性紙またはセルロース系材料からも作ることができる。他の実施の形態において、フィルタ1806は、ポリプロピレンなどの高分子物質から作られる。フィルタ1806は、その膜を通じて、蒸気などの殺菌剤が通過できるほど十分に多孔性であるだけでなく、殺菌サイクル中に破れたり裂けたりしないほど十分に弾性である必要がある。フィルタカートリッジ1800の例示の実施の形態は、殺菌キャビネットおよび/または1つまたは複数のフィルタドアなどの対向面と密封界面を形成するほど十分な完全性を提供することができ、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持できる。
フィルタカートリッジ1800の例示の実施の形態は、フレーム1802および1804が、フィルタ1806に、接着剤を用いて互いに取り外し可能に結合されると定める。別の例示の実施の形態において、フレーム1802および1804、並びにフィルタ1806は、取り外し可能に結合されておらず、互いに永久的に取り付けられているか、または互いに一体となっている。さらに別の例示の実施の形態において、フレーム1802および1804は、フィルタ1806に、両面テープなどの中間接着剤を用いて取り外し可能に結合されている。例示の接着剤は、フレーム1802とフィルタ1806の間、およびフレーム1804とフィルタ1806の間に密封界面を形成することができ、殺菌サイクルの前、最中、および後に、フレーム1802とフィルタ1806の間、およびフレーム1804とフィルタ1806の間の密封界面を維持することができる。フィルタカートリッジ1800に好適な例示の接着剤の1つは、米国特許第3691140号明細書に見られるものである。例示の接着剤は、フレーム1802とフィルタ1806の間、またはフレーム1804とフィルタ1806の間を異物が通過しないように、フレーム1802とフィルタ1806の間、およびフレーム1804とフィルタ1806の間にシールを形成する。フレーム1802とフィルタ1806の間、およびフレーム1804とフィルタ1806の間の例示の接着剤により、フィルタ1806の実質的に全てが単体で取り外せるように、所望のときに、一般には殺菌サイクルを経験した後に、フィルタ1806を取り外すことができる。
図19を参照すると、本開示の例示の実施の形態の実施に好適な例示のフィルタカートリッジ1900が示されている。図19は、異なる要素が分離されている、フィルタカートリッジ1900の分解図および側面図を含む。フィルタカートリッジ1900は、フレーム1902、フレーム1904、フィルタ1906、およびフィルタ1908を含む。フレーム1902およびフレーム1904は、破れまたは裂けに対して実質的に抵抗性である実質的に剛性のフレームを提供する。フレーム1902および1904は、一般に、厚紙などの材料から作られる。フレーム1902および1904は、実質的に剛性であり、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持することができるどのタイプの材料からも作ることができる。他の例示の実施の形態において、フレーム1902および1904は、可撓性であり、それほど剛性ではなく、殺菌サイクル中に変形または収縮することがある。フレーム1902および1904の例示の実施の形態は、高分子系材料またはセルロース系材料から作ることができる。別の例示の実施の形態において、フレーム1902および1904は、可撓性であり、それほど剛性ではなく、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持できるどのタイプの材料からも作ることができる。1つの例示の実施の形態において、フレーム1902および1904は、医療グレードの軽量板材でできている。別の例示の実施の形態において、フレーム1902および1904は、シリコーン材料でできている。フィルタ1906および1908は、どのタイプの多孔性紙またはセルロース系材料からも作ることができる。他の実施の形態において、フィルタ1906および1908は、ポリプロピレンなどの高分子物質から作られる。フィルタ1906および1908は、その膜を通じて、蒸気などの殺菌剤が通過できるほど十分に多孔性であるだけでなく、殺菌サイクル中に破れたり裂けたりしないほど十分に弾性である必要がある。フィルタカートリッジ1900の例示の実施の形態は、殺菌キャビネットおよび/または1つまたは複数のフィルタドアなどの対向面と密封界面を形成するほど十分な完全性を提供することができ、殺菌サイクルを行っている最中またはその後に完全性を維持できる。
フィルタカートリッジ1900の例示の実施の形態は、フレーム1902および1904が、フィルタ1906および1908に、接着剤を用いて互いに取り外し可能に結合されると定める。別の例示の実施の形態において、フレーム1902および1904、並びにフィルタ1906および1908は、取り外し可能に結合されておらず、互いに永久的に取り付けられているか、または互いに一体となっている。さらに別の例示の実施の形態において、フレーム1902および1904は、フィルタ1906および1908に、両面テープなどの中間接着剤を用いて取り外し可能に結合されている。例示の接着剤は、フレーム1902とフィルタ1906の間、フレーム1904とフィルタ1906の間、およびフレーム1904とフィルタ1908の間に密封界面を形成することができ、殺菌サイクルの前、最中、および後に、フレーム1902および1904、並びにフィルタ1906および1908の間の密封界面を維持することができる。フィルタカートリッジ1900に好適な例示の接着剤の1つは、米国特許第3691140号明細書に見られるものである。フレーム1902および1904、並びにフィルタ1906および1908の間の例示の接着剤は、フレーム1902および1904、並びにフィルタ1906および1908の間を異物が通過しないように、フレーム1902および1904、並びにフィルタ1906および1908の間にシールを形成する。フレーム1902および1904、並びにフィルタ1906および1908の間の例示の接着剤により、フィルタ1906または1908の実質的に全てが単体で取り外せるように、所望のときに、一般には殺菌サイクルを経験した後に、フィルタ1906および1908をフレーム1902および1904から取り外すことができる。
図20を参照すると、本開示の例示の実施の形態の実施に好適なフィルタカートリッジの例示のフィルタドアが示されている。図20には、例示の外側フィルタドア2002が示されている。フィルタドア2002はタブまたはキャッチ2004を備え、これは、フィルタドア2002の背面から垂直に突出している。図20に示されたようなフィルタドア2002は、その表面に沿って多数の孔または開口を含み、これにより、殺菌蒸気が通過することができる。図20に示された実施の形態において、タブまたはキャッチ2004は、フィルタドア2002の4つの角の各々に位置している。しかしながら、他の例示の実施の形態において、タブまたはキャッチ2004の数が、4つより多くても少なくても差し支えないことを留意すべきである。それに加え、タブまたはキャッチ2004は、異なる配置で位置していても差し支えない。例示のタブまたはキャッチ2004は、フィルタドア2002の上にフィルタカートリッジを取り外し可能に位置付けるまたは配置するための機構を提供し、よって、フィルタカートリッジは、タブまたはキャッチ2004の間に配置されることができ、フィルタカートリッジを曲げたり、折り返したりせず、その完全性を他に損なわずに、タブまたはキャッチ2004と接触している。
図21を参照すると、本開示の例示の実施の形態の実施に好適な例示の殺菌キャビネットおよびフィルタドアの拡大断面図が示されている。図21には、トラフ部分2104を有する殺菌キャビネット2102、およびトラフ部分2108を有するフィルタドア2106の断面図が示されている。トラフ部分2104およびトラフ部分2108の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット2102およびフィルタドア2106の全縁に沿って延びている。トラフ部分2104およびトラフ部分2108は、トラフ部分2104とトラフ部分2108の間に1つのフィルタ、多数のフィルタ、またはフィルタカートリッジが配置されたときに、トラフ(すなわち、トラフ部分2104とトラフ部分2108の間)に亘り密封界面が維持されるような形状である。トラフ部分2104およびトラフ部分2108の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット2102とフィルタドア2106の間の密封界面を通る異物の動きが実質的に妨げられるようなサイズと深さを有する。実際には、フィルタカートリッジは、そのフィルタカートリッジが、押し込まれるトラフの形状に変形するように、殺菌キャビネット2102とフィルタドア2106の間に配置され、押し込まれることがある。
図22を参照すると、本開示の例示の実施の形態の実施に好適な例示の殺菌キャビネットおよびフィルタドアの斜視図が示されている。図22には、殺菌キャビネット2202、フィルタドア2204、トラフ部分2206、殺菌キャビネットのタブ2208、フィルタドアのピン2210、ピンホール2212、およびクランプ2214が示されている。フィルタドアのピン2210の例示の実施の形態は、フィルタドア2204の上部の2つの角に位置している。他の例示の実施の形態において、フィルタドアのピン2210は、フィルタドア2204の4つの角全てに位置している。フィルタドアのピン2210は、ピンホール2212に嵌まるサイズと形状のものである。フィルタドアのピン2210およびピンホール2212の例示の実施の形態は、フィルタドア2204が殺菌キャビネット2202の開いた前面に適切に揃い、それを覆うように配置される。フィルタドアのピン2210およびピンホール2212の例示の実施の形態は、フィルタドア2204を、殺菌キャビネット2202にゆるく取り付けられた位置に維持する。
他の例示の実施の形態において、フィルタドアのピン2210を有するフィルタドア2204は、殺菌キャビネット2202のエッジ2216とフィルタドア2204の間に小さい間隙があるように、殺菌キャビネット2202上のピンホール2212と揃う。ピンホール2212が殺菌キャビネットのタブ2208上に位置していることが認識できる。殺菌キャビネットのタブ2208の例示の実施の形態は、エッジ2216に沿って殺菌キャビネット2202の少なくとも4つの角に位置している。他の例示の実施の形態において、殺菌キャビネットのタブ2208は、殺菌キャビネットのタブ2208が8つあるように、殺菌キャビネット2202の垂直および水平エッジ2216の中央部に位置してもいる。別の例示の実施の形態において、殺菌キャビネット2202は殺菌キャビネットのタブ2208を1つ以上備えている。殺菌キャビネットのタブ2208の例示の実施の形態は、フィルタドア2204がピンホール2212に揃えられているときに、フィルタドア2204が殺菌キャビネット2202の内部に落ちるまたはその中に移動するのが防がれるように、殺菌キャビネット2202の前方開口に置かれたときに、フィルタドア2204と重なる。
図22は、クランプ2214も示す。クランプ2214の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット2202の垂直面に位置している。しかしながら、クランプ2214の例示の実施の形態は、クランプ2214が、殺菌キャビネット2202の開放前面を覆う密封位置にフィルタドア2204を留めて維持できるように、殺菌キャビネット2202の側面に沿って多くの異なる置き方で配置することができる。クランプ2214の例示の実施の形態は、フィルタドア2204および外側のフィルタドアを留め、殺菌キャビネット2202から解放することができる。クランプ2214の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット2202、1つまたは複数のフィルタ、およびフィルタドアの間に密封界面が形成されるようなサイズである。その密封界面は、フィルタドアと殺菌キャビネット2202の間に異物が通過するのを防ぐ。
図23を参照すると、本開示の例示の実施の形態の実施に好適な例示の殺菌キャビネットおよびフィルタドアの斜視図が示されている。図23には、殺菌キャビネット2302、フィルタドア2304、フィルタカートリッジ2306、クランプトラフ2308、およびクランプ2310が示されている。図に示すように、フィルタドア2304は、フィルタドア2304の外縁の周りにクランプトラフ2308を備えている。クランプトラフ2308の例示の実施の形態は、フィルタドア2304が殺菌キャビネット2302の開口を覆うときに、殺菌キャビネット2302のトラフ部分と揃う。それに加え、クランプトラフ2308は、クランプ2310がクランプトラフ2308を通じてフィルタドア2304を掛ける、締めるまたは他の様式で留めることができるようなサイズで、そのようにできる位置にある。クランプトラフ2308の例示の実施の形態は、クランプ2310がフィルタドア2304を固定するときに、クランプ2310が滑るのを実質的に防ぐリップまたはトラフを提供する。
図24を参照すると、本開示の例示の実施の形態の実施に好適な例示の殺菌キャビネットの底面斜視図が示されている。図24には、殺菌キャビネット2402、殺菌キャビネットのタブ2404、クランプ2406、および脚部2408が示されている。脚部2408の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット2402の底部にあり、殺菌キャビネット2402を表面に置くための安定な土台を提供する。脚部2408の例示の実施の形態は、孔2410をさらに備える。孔2410は、脚部2408を、それゆえ、殺菌キャビネット2402を表面に取り付けるための手段を提供する。例えば、殺菌キャビネット2402は、脚部2408の孔2410を通じて、殺菌キャビネット2402を保持するのに十分に大きく、構造的に頑丈なテーブル、カウンター、または他の平らな表面に、ネジ留め、ボルト留め、取り付ける、または釘付けすることができる。
図25を参照すると、本開示の例示の実施の形態の実施に好適な殺菌キャビネットの代わりの実施の形態の斜視図が示されている。図25には、殺菌キャビネット2502、フレーム2504、フィルタドア2506、ラッチ2508、およびフィルタ2510が示されている。図に示すように、殺菌キャビネット2502はフレーム2504内に保持されている。フレーム2504は、殺菌キャビネット2502のための構造的補強フレームを提供する。フレーム2504の例示の実施の形態は、殺菌キャビネット2502の側面/角の全てがフレーム2504により支持されるように、殺菌キャビネット2502をしっかりと保持することができる。フレーム2504の例示の実施の形態は、いずれのタイプの金属、プラスチック、複合体、アルミニウム合金からも作られる。フレーム2504の例示の実施の形態は、殺菌サイクル(例えば、蒸気殺菌サイクル)を繰り返し経験し、その構造的完全性を維持することができる。
フィルタドア2506は、ラッチ2508を用いてフレーム2504に取り付けられる。しかしながら、ラッチ2508は、フィルタドア2506と殺菌キャビネット2502の間に密封界面が形成されるように、フィルタドア2506をフレーム2504に解放可能に取り付けることのできる、当該技術分野に公知のどのタイプの締め付け装置、ラッチ装置または留め金装置も含み得ることを認識すべきである。
図26を参照すると、本開示の例示の実施の形態の実施に好適な殺菌キャビネットの分離された代わりの実施の形態の斜視図が示されている。図26には、殺菌キャビネット2602、フレーム2604、フィルタドア2606、フィルタカートリッジ2608、およびラッチ2610が示されている。いくつかの実施の形態において、図26に示されるように、殺菌キャビネット2602は、フィルタドア2606がラッチ2610により取り外し可能なフレーム2604から解放されたときに、フレーム2604から取り出すことができる。他の例示の実施の形態において、フレーム2604は、殺菌キャビネット2602から取り外せず、殺菌キャビネット2602に固定して取り付けられている。図示されたようなフィルタドア2606は、その中央に亘り有窓格子を含む。しかしながら、フィルタドア2606の例示の実施の形態は、殺菌蒸気がフィルタドア2606の中央部分を自由に通過するような、孔、間隙、または格子のどのタイプの配列も含む。
殺菌サイクル中、フィルタカートリッジ2608がフィルタドア2606と殺菌キャビネット2602の間に保持されている。先に述べたように、フィルタカートリッジ2608は、フィルタドア2606と殺菌キャビネット2602の間に配置されて、殺菌蒸気が密封界面を通過できず、フィルタカートリッジ2608の中央しか通過できないように、そのエッジの周りに密封界面を形成する。
図27を参照すると、オートクレーブ10内にある殺菌キャビネットの実施の形態の側面図が示されている。図27には、底部2704、前脚2706、および後脚2708を備えた殺菌キャビネット2702が示されている。図27に示されるような前脚2706および後脚2708は、殺菌キャビネット2702の底部2704に固定して取り付けられたペグまたはスタンドであり、それは、実質的な平坦な表面に置かれたときに、殺菌キャビネット2702を支持する。図27に示されるように、前脚2706が2つ、後脚2708が2つある。しかしながら、前脚2706および後脚2708の例示の実施の形態は、前脚2706が後脚2708より短く、これにより、底部2704を殺菌キャビネット2702の前方に向かって傾けるまたはある角度に向けるという条件で、1つまたは複数の脚部または支持部を含み得ることを認識すべきである。言い換えると、前脚2706および後脚2708は、水平面ではなく、殺菌キャビネット2702のベントポートに向かって、斜めに傾いている底部2704をもたらすどのような配置も含む。底部2704が、ベントポートにそれを通して凝縮物を流すように十分に傾斜していることが好ましい。
別の例示の実施の形態において、殺菌キャビネット2702は、殺菌キャビネット2702の前方幅に亘るまたは実質的に亘る1つの前脚2706および殺菌キャビネット2702の後方幅に亘るまたは実質的に亘る1つの後脚2708を備える。さらに別の実施の形態において、殺菌キャビネット2702は、殺菌キャビネット2702の底部2704の反対の前方角に位置する2つの前脚2706、および殺菌キャビネット2702の底部の後方の中央または実質的に中央に位置する1つの後脚2708を備える。
さらなる例示の実施の形態において、前脚2706および後脚2708は、それらの長さまたは高さが手動で変えられるように調節可能である。殺菌キャビネット2702が、底部2704を傾けて、底部に沿ったベントポートへの流動を選択的に生じさせるように遠隔で連動させられるサーボ、ピストン、またはリフトなどの作動装置を含むことができると考えられる。
底部2704の例示の実施の形態は、傾けられたときに、ベントポートおよびフィルタを収容する殺菌キャビネット2702の前方に向かって、凝縮物などの液体を底部2704に沿ってフィルタへとその中を通して殺菌キャビネット2702から流出させられる平面を提供する。実際には、殺菌キャビネット2702に殺菌サイクルを行うときに、殺菌キャビネット2702は、オートクレーブまたは他の公知の殺菌装置内に置かれる。次に、オートクレーブを閉じ、殺菌蒸気が前方ベントポートに重なった1つまたは複数のフィルタを殺菌キャビネット2702の内部へと通過し、その時点で、殺菌蒸気は、殺菌キャビネット2702の内部にあるどの物品または材料とも接触する。この過程は、殺菌キャビネット2702の内部に相当な量の凝縮物を生じ得、これは、殺菌キャビネット2702の底部2704に集めることができる。例えば、オートクレーブの殺菌サイクル中に、殺菌キャビネット2702内に維持される15ポンド(約6.8kg)の負荷毎に約12オンス(0.34kg)の凝縮物が生じるであろう。底部2704の例示の実施の形態は、その凝縮物が殺菌キャビネット2702の内部から出られるように、キャビネットの前方などの殺菌キャビネット2702上のフィルタに向かって凝縮物を自由に流がすまたは移動させる表面を提供する。殺菌キャビネット2702の例示の実施の形態はさらに、殺菌キャビネット2702内の凝縮物の少なくとも相当な部分、選択された構成においては全てを、オートクレーブ10または他の殺菌装置が開く前に、殺菌キャビネット2702から排出させる。さらに別の例示の実施の形態において、殺菌キャビネット2702は、オートクレーブが開けられたときに、殺菌サイクル後に業界で許容される量の凝縮物を含んでいる。
底部2704の例示の実施の形態は、実質的に平坦ではなく、凝縮物または蓄積した凝縮物をフィルタを通じて殺菌キャビネット2702のベントポート、もしくは殺菌キャビネット2702の内部を出る別の所定の出口または濾過後の排出管に移動させるまたは移動させることのできる通路、特徴構造またはわずかな曲面を有する表面も含む。
図28には、オートクレーブ10内にある殺菌キャビネット2802、底部2804、前脚2806、後脚2808、および上げ床2810が示されている。この実施の形態において、前脚2808および後脚2810は、底部2804並びに殺菌キャビネット2802が、水平の平面に置かれたときに水平であるように同じ長さまたは高さである。図示されたような上げ床2810が、殺菌キャビネット2802の内部の底部2804上に位置している。
1つの実施の形態における上げ床2810は、実質的に平坦である。上げ床2810の例示の実施の形態は、凝縮物の流れを殺菌キャビネット2802の前面に配置されたベントポートに向かって、そのベントポートに重なったフィルタに通すのを可能にするまたは移動させる表面を提供する。別の例示の実施の形態において、上げ床2810は、実質的に平坦ではなく、湾曲しているか、もしくは凝縮物または蓄積した凝縮物の流れを殺菌キャビネット2802のベントポート、もしくは殺菌キャビネット2802の内部を出る別の所定の出口または濾過後の排出管に移動させるまたは移動させることのできるわずかな曲面、または流路を有する。
図29には、オートクレーブ10内にある、底部2804、上げ床2810を有する殺菌キャビネット2802の内部が示されている。図が示すように、上げ床2810は、底部2804の上にあり、凝縮物の流れが殺菌キャビネット2802のベントポートに向けられるように底部2804に対して角度が付けられている。上げ床2810の例示の実施の形態は、実質的に平坦な実施の形態と、凝縮物を殺菌キャビネット2802のベントポートに、または凝縮物を殺菌キャビネット2802の内部から流すまたは出すことのできる別の出口に向ける湾曲したまたは特徴のある(通路を有する)実施の形態との両方を含み得ることを認識すべきである。
図30には、オートクレーブ10内にある殺菌キャビネット2802、底部2804、上げ床2810、上げ床の支持体2812、およびベントポート2814が示されている。上げ床の支持体2812は、殺菌キャビネット2802に関する上げ床2810の位置の支持を与える。図30に示されるように、上げ床の支持体2812は、上げ床2810の位置を維持するために上げ床2810および底部2804に接続された上げ床2810の下に位置する梁である。上げ床の支持体2812は、予測される荷重された殺菌キャビネット2802の質量に関して上げ床2810の位置を維持することができる任意の公知の梁または支持体を含み得、その質量は、250ポンド(約113kg)までの荷重またはそれより多いことがあり得ることを認識すべきである。
図30に示されるように、上げ床2810は、ベントポート2814の底部と同一平面にある。上げ床2810の例示の実施の形態は、上げ床2810がベントポート2814の底部と同一平面にある、またはほぼ同一平面にある例を含む。上げ床2810の例示の実施の形態は、上げ床2810に沿った凝縮物の流れが移動し、ベントポート2814を通って進むことができるようにベントポート2814の底部に対して配置されている。図示された実施の形態における上げ床2810は、上げ床2810上のどのような流体または凝縮物もベントポート2814に向けて動かされるように、ベントポート2814に向けて底部2804に対して傾けられている、または角度が付けられている。
動作中、前記オートクレーブは、前記殺菌キャビネットを受け入れ、その殺菌キャビネットに殺菌サイクルを施す。上述したように、殺菌としては、以下に限られないが、熱、蒸気、圧力、ガス、プラズマ、照射、化学成分、薬品蒸気、またはそれらの組合せが挙げられる。
このように、前記殺菌キャビネットは前記オートクレーブ内に保持され、そのオートクレーブの内部環境は、殺菌サイクルを提供するように制御される。そのオートクレーブは、一般に、保持された殺菌キャビネットにそのように施される密封環境を作り出す。そのオートクレーブは、そのようにして、殺菌キャビネットおよびその殺菌キャビネットの内部に殺菌サイクルを施す。
前記フィルタと前記殺菌キャビネットの間の界面は、殺菌サイクルの前、またはその最中、もしくはその完了時のいずれかに効果的に密封されている。すなわち、少なくともオートクレーブが開けられる前に、前記シールと殺菌キャビネットの間に密封界面が形成されている。フィルタと殺菌キャビネットの間のシールは、殺菌サイクル中に転換を経るかもしれないことが理解されよう。フィルタが最初に、殺菌キャビネットに対して動作可能に位置している場合、シールを形成することができる。しかしながら、殺菌キャビネットに対するシールの初期の動作可能な位置がシールを形成しなくてもよく、密封界面は、殺菌サイクル中または殺菌サイクルの完了時に形成されることが考えられる。
そのシールは、殺菌サイクル(選択された場合、蒸気の形態にある熱、および圧力)に暴露されると、シール構造のわずかな転換を受け、シール面区域に対してより形態が適合するか、またさらにはシールを形成することがある。殺菌サイクル中のシールのこの変化は、最初に置かれたときよりも強固なシールを形成することがある。フィルタ(またはカートリッジ)と殺菌キャビネットの間のシールを強化するまたは形成するために、以下に限られないが、カード用紙、熱可塑性物質、熱可塑性エラストマー、高分子および蝋などの多種多様な材料を使用できると考えられる。
このように、フィルタと殺菌キャビネットの間の界面は、動的であり、殺菌サイクル中にシールを形成するか、または静的であり、密封界面で殺菌サイクルに入り、その密封界面を殺菌サイクル中ずっと維持することができる。
オートクレーブが開けられる前に、すなわち、オートクレーブの殺菌環境が周囲環境に暴露される前に、殺菌キャビネットの内部は、特定量の水分以下しか含まないべきであり、どのフィルタまたはカートリッジと殺菌キャビネットの間にもシールが存在する。このように、殺菌キャビネットが、オートクレーブの通常の、または規定または所定の殺菌サイクル中、もしくは殺菌後の冷却期間中、オートクレーブにより追い出せるまたは蒸発させられる量しか凝縮物を含まないことが都合よい。
凝縮物を除去するための任意のサイクル時間と共に、殺菌キャビネット内の傾斜面は、凝縮物の流れをフィルタなどのポートに向けてそこに通すように仕向ける。そのサイクル時間は、殺菌サイクル中の殺菌キャビネットからの凝縮物の除去を促進することによって、減少させることができる。すなわち、殺菌サイクル中に殺菌キャビネットから凝縮物を排出させることによって、殺菌サイクル中、または殺菌後の冷却期間中に殺菌キャビネット内から蒸発させるべき凝縮物の量が減少し、それにより、その過程の効率が上昇する。
本開示によるさらなる例示の実施の形態は、以下の実施の形態を含む。
実施形態1:殺菌アセンブリにおいて、(a)殺菌キャビネット、(b)前記キャビネット内に保持されるサイズの第1のトレイと第2のトレイ、および(c)該第1のトレイと該第2のトレイの中間にある少なくとも1つの取り外せるスペーサであって、殺菌可能であり、所定の高さだけ該第1のトレイと該第2のトレイを垂直に隔て、該第2のトレイに対する該第1のトレイの横変位を阻止するスペーサを備え、前記所定の高さが、十分な量の殺菌剤を所定の時間に亘り前記第1のトレイと前記第2のトレイとの間に通過させるのに十分である、殺菌アセンブリ。
実施形態2:前記少なくとも1つの取り外せるスペーサが有窓である、実施形態1に記載の殺菌アセンブリ。
実施形態3:殺菌可能であり、前記第1のトレイおよび前記第2のトレイの一方と前記殺菌キャビネットの中間に位置する第2の取り外せるスペーサをさらに備える、実施形態1に記載の殺菌アセンブリ。
実施形態4:前記所定の高さが少なくとも0.1インチ(約2.5mm)である、実施形態1に記載の殺菌アセンブリ。
実施形態5:前記所定の高さが、殺菌剤を通過させるのに十分である、実施形態1に記載の殺菌アセンブリ。
実施形態6:前記少なくとも1つの取り外せるスペーサが、成形ワイヤを含む、実施形態1に記載の殺菌アセンブリ。
実施形態7:前記第1のトレイが開いた上部を画成し、前記少なくとも1つの取り外せるスペーサが、該開いた上部に亘るサイズである、実施形態1に記載の殺菌アセンブリ。
実施形態8:前記第1のトレイに蓋がない、実施形態1に記載の殺菌アセンブリ。
実施形態9:前記少なくとも1つの取り外せるスペーサおよび前記第2の取り外せるスペーサが一度だけ殺菌可能である、実施形態3に記載の殺菌アセンブリ。
実施形態10:殺菌キャビネットに装着する方法において、(a)前記殺菌キャビネット内に殺菌可能な第1の受け皿および殺菌可能な第2の受け皿を装着する工程、および(b)前記第1の受け皿と前記第2の受け皿の間に取り外せる殺菌可能なスペーサを配置する工程を有してなり、前記スペーサが、(i)前記第1の受け皿と前記第2の受け皿の間の所定の垂直間隔の少なくとも1つを提供し、(ii)前記第2の受け皿に対する前記第1の受け皿の水平変位を阻止する、方法。
実施形態11:前記第1の受け皿および前記第2の受け皿の少なくとも一方に蓋がない、実施形態10に記載の方法。
実施形態12:前記垂直間隔が、殺菌剤を通過させるのに十分である、実施形態10に記載の方法。
実施形態13:前記所定の垂直間隔が少なくとも0.1インチ(約2.5mm)である、実施形態10に記載の方法。
実施形態14:前記殺菌キャビネット内に殺菌可能な第3の受け皿および殺菌可能な第4の受け皿を装着する工程、前記殺菌可能な第3の受け皿に対して前記殺菌可能な第2受け皿を個別に垂直に間隔を空けるために第2の殺菌可能なスペーサを配置する工程、および前記第1の受け皿および前記第2の受け皿とは独立して、前記第4の受け皿に対して前記殺菌可能な第3の受け皿を個別に垂直に間隔を空けるために第3の殺菌可能なスペーサを配置する工程をさらに含む、実施形態10に記載の方法。
実施形態15:前記第1の受け皿と前記第2の受け皿の間の前記殺菌可能なスペーサが、該第1の受け皿と該第2の受け皿の間の所定の垂直間隔を与える、実施形態10に記載の方法。
実施形態16:殺菌方法において、(a)殺菌キャビネット内に手術器具を保持するトレイを装着する工程、(b)前記殺菌キャビネットにおいて一次フィルタでベントポートを密封する工程、(c)前記一次フィルタとは独立した二次フィルタで前記ベントポートを密封する工程、および(d)殺菌剤を前記二次フィルタおよび前記一次フィルタに通過させる工程を有してなる方法。本開示の目的に関して、その手術器具は、埋め込み可能な材料または装置、並びに手術および医療処置を行うために使用される器具を含む。
実施形態17:前記二次フィルタを取り外して、密封された前記一次フィルタおよび殺菌キャビネットを維持する工程をさらに含む、実施形態16に記載の方法。
実施形態18:殺菌可能な受け皿アセンブリにおいて、(a)開いた上部、閉じた底部、および一対の突出したスペーサ脚部を有する第1の殺菌可能な受け皿と、(b)開いた上部および閉じた底部を有する第2の殺菌可能な受け皿とを備え、(c)前記スペーサ脚部が、前記第2の受け皿の一部と解放可能に係合し、前記第1の受け皿の底部と該第2の受け皿の上部の間に所定の垂直間隔を維持するように構成されている、殺菌可能な受け皿アセンブリ。
実施形態19:前記第1の受け皿の底部と前記第2の受け皿の上部の間の前記所定の垂直間隔が少なくとも0.1インチ(約2.5mm)である、実施形態18に記載の殺菌可能な受け皿アセンブリ。
実施形態20:前記第1の受け皿の底部と前記第2の受け皿の上部の間の前記所定の垂直間隔が、殺菌剤を通過させるのに十分である、実施形態18に記載の殺菌可能な受け皿アセンブリ。
実施形態21:濾過アセンブリにおいて、(a)ベントポートを覆う一次フィルタを保持し、殺菌キャビネットと密封界面を形成するための一次フィルタ保持部分、および(b)一次フィルタ保持部分を覆うためにその一次フィルタ保持部分に可動に取り付けられた、二次フィルタを保持する二次フィルタ保持部分であって、その一次フィルタ保持部分と密封界面を形成する二次フィルタ保持部分を備える、濾過アセンブリ。
実施形態22:前記一次フィルタおよび前記二次フィルタの色が異なる、実施形態21に記載の濾過アセンブリ。
実施形態23:前記一次フィルタ保持部分および前記二次フィルタ保持部分がヒンジで取り付けられている、実施形態21に記載の濾過アセンブリ。
実施形態24:前記二次フィルタおよび前記一次フィルタが同一の外延を持つ、実施形態21に記載の濾過アセンブリ。
実施形態25:前記二次フィルタおよび前記一次フィルタが、異なるフィルタ特性を有する、実施形態21に記載の濾過アセンブリ。
実施形態26:前記二次フィルタおよび前記一次フィルタが、類似のフィルタ特性を有する、実施形態21に記載の濾過アセンブリ。
実施形態27:フィルタにおいて、(a)所定の密度を有する多孔性材料の中央部、および(b)多孔性材料のエッジ部を有するフィルタ。
実施形態28:前記エッジ部が、隆起したシリコーンビードをさらに含む、実施形態27に記載のフィルタ。
実施形態29:前記エッジ部が前記中央部より厚い、実施形態27に記載のフィルタ。
実施形態30:前記エッジ部が、折り返し材料の少なくとも二層を含む、実施形態27に記載のフィルタ。
実施形態31:前記中央部の所定の密度により、殺菌剤が該中央部を通って通過でき、非ガス状作用物質の通過が妨げられる、実施形態27に記載のフィルタ。
実施形態32:フィルタカートリッジにおいて、(a)剛性または可撓性エッジ部を備え、中空中央部を画成するフレーム、および(b)多孔性材料から作られ、前記フレームに固定されたフィルタであって、該多孔性材料がガス状材料のみをその表面に通過させることができるフィルタを備え、対向面と密封界面を形成するのに十分な完全性を与えるフィルタカートリッジ。
実施形態33:多孔性材料から作られ、前記フレームに固定された第2のフィルタであって、該多孔性材料がガス状材料のみをその表面に通過させることができる第2のフィルタをさらに備える、実施形態32に記載のフィルタカートリッジ。
実施形態34:剛性または可撓性エッジ部を含み、中空中央部を画成する第2のフレームであって、前記フィルタに固定された第2のフレームをさらに備える、実施形態32に記載のフィルタカートリッジ。
実施形態35:多孔性材料から作られ、前記第2のフレームおよび前記フィルタに固定された第2のフィルタであって、該多孔性材料がガス状材料のみをその表面に通過させることができる第2のフィルタをさらに備える、実施形態34に記載のフィルタカートリッジ。
実施形態36:前記フィルタが前記フレームに取り外し可能に固定されている、実施形態32に記載のフィルタカートリッジ。
実施形態37:前記フレームおよび前記フィルタが同一の外延を持つ、実施形態32に記載のフィルタカートリッジ。
実施形態38:前記フレームおよび前記フィルタが一体である、実施形態32に記載のフィルタカートリッジ。
先に開示された特徴と機能、および他の特徴と機能の変形、またはそれらの代わりを多くの他の異なるシステムまたは用途に組み合わせられることが認識されよう。様々な現在予測不可能なまたは予期できない代わり、変更、変種、またはそれらの改善は、その後、当業者により行われるかもしれず、それらも、付随の特許請求の範囲により包含されることが意図される。