JP6610183B2 - 既製杭 - Google Patents
既製杭 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6610183B2 JP6610183B2 JP2015220040A JP2015220040A JP6610183B2 JP 6610183 B2 JP6610183 B2 JP 6610183B2 JP 2015220040 A JP2015220040 A JP 2015220040A JP 2015220040 A JP2015220040 A JP 2015220040A JP 6610183 B2 JP6610183 B2 JP 6610183B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ready
- pile
- outer shell
- protrusion
- piles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Piles And Underground Anchors (AREA)
Description
SC杭は、例えばプレボーリング工法の一種であるセメントミルク工法によって、予め掘られた杭孔に沈設される。SC杭の外周面と杭孔の壁面との間にはソイルセメントによって杭周部が構成され、SC杭は、地震時にソイルセメントを介して水平方向の力を受ける。
これに対し、特許文献2は、鋼管杭やSC杭の外周面に異形鉄筋を溶接することによって、これら鋼管杭やSC杭の外周面に突起を形成することを開示している。
一方、特許文献2が開示するように、SC杭の外周面に異形鉄筋を溶接すると当該SC杭の強度に影響を及ぼすおそれがあるとともに、溶接作業は煩雑であるためコストがかかる。
金属製の筒形状の外殻と、
前記外殻の内部に遠心力を利用して成形され、コンクリートによって構成された筒形状の本体部と、
前記外殻の外周面に圧延によって一体に成形され、前記外殻の周方向に沿って延びる突条と
を備える。
更に、上記構成(1)の既製杭は、外殻の外周面に突条を有するので、既製杭が杭孔内に沈設されたとき、既製杭と周囲との一体性、例えばソイルセメントとの一体性を向上させることができる。
一方、上記構成(1)では、突条が外殻に対し圧延により一体に成形されているので、既製杭を簡単に製造することができる。
金属製の筒形状の外殻であって、圧延によって一体に成形され、前記外殻の周方向に沿って延びる突条を外周面に有する外殻を用意する外殻準備工程と、
前記外殻の内部に遠心力を利用してコンクリートによって構成された筒形状の本体部を成形するプレキャスト工程と
を備える。
更に、上記構成(2)の既製杭製造方法では、用意される外殻が外周面に突条を有するので、得られる既製杭の周囲との一体性、例えばソイルセメントとの一体性が高い。なおここで、突条は、外殻に対し圧延により一体に成形されているので、簡単に形成することができる。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
複数の既製杭2は、例えば、鉛直方向に配列されて列をなし、複数の既製杭2によって構成される列が水平方向に離間して並列に配置されている。各列において、既製杭2同士は、図示しない杭継手や溶接によって相互に連結されている。
本体部12は、コンクリートによって構成されて筒形状を有し、外殻10の内部に遠心力を利用して成形されたものである。従って、本体部12は外殻10に対し密着している。
そして、既製杭2A,2B,2Cは、少なくとも1つの突条14を備えている。
更に、上記構成の既製杭2A,2B、2Cは、外殻10の外周面16に突条14を有するので、既製杭2A,2B、2Cが杭孔内に沈設されたとき、既製杭2A,2B、2Cと周囲との一体性、例えばソイルセメントとの一体性を向上させることができる。
一方、上記構成では、突条14が外殻10に対し圧延により一体に成形されているので、既製杭2A,2B、2Cを簡単に製造することができる。
幾つかの実施形態では、突条14を含まない既製杭2A,2B,2Cの外径Dp(即ち軸部。図2乃至図4参照)は400mm以上1600mm以下である。
幾つかの実施形態では、外殻10の外周面16に対する突条14の側面20の傾斜角度θ(図2乃至図4参照)は45°以上75°以下である。また、幾つかの実施形態では、外殻10の径方向に沿った、外殻10の外周面16からの突条14の突出高さh(図2乃至図4参照)は、2.5mm以上15mm以下である。
対象の建築物等が受けるであろう過去、将来にわたって最強と考えられる大地震時(例えば、レベル2相当)であっても、軸部の径の大小にかかわらず、突条14の傾斜角度θを45°以上75°以下とし、且つ突出高さhを2.5mm以上15mm以下とすることで、既製杭2A,2B,2Cに軸力が作用しても突条14の傾斜部に当接するコンクリート部の局部破壊を確実に防止し、ソイルセメントとの一体性を維持することができる。例えば、突条14の傾斜角度θを75°以上90°以下で突出高さhを15mm以上とした場合に上記大地震が発生すると、突条14の傾斜部に当接するコンクリート部分が局部破壊してしまうおそれがある。
幾つかの実施形態では、図2及び図4に示したように、既製杭2A,2Cは、外殻10の周方向に沿って螺旋形状に延びる1以上の突条14A,14Cを有している。
幾つかの実施形態では、複数の突条14A,14Cのピッチp(図2及び図4参照)は、20mm以上40mm以下である。
上記大地震時であっても、軸部の径の大小にかかわらず、突条14の幅Wを3mm以上50mm以下とし、且つピッチpを20mm以上40mm以下とすることで、既製杭2A,2Cに軸力が作用しても突条14の頂部位置で軸方向にせん断破壊(すべり破壊)が発生することを確実に防止し、ソイルセメントとの一体性を維持することができる。
幾つかの実施形態では、突条14A,14CのリードL(図2及び図4参照)は、20mm以上120mm以下である。すなわち、突条14A,14Cは、1〜3条ねじと同様のリードLとなるように設定される。
幾つかの実施形態では、複数の突条14Bのピッチp(図3参照)は、20mm以上
40mm以下である。既製杭2A,2Cの場合と同様に、突条14Bのピッチpを20mm以上40mm以下とすることで、既製杭2Bに軸力が作用しても突条14の頂部位置でせん断破壊が発生することを確実に防止することができる。
ここで、典型的な値として、1/βは3m以上10m以下である。従って、幾つかの実施形態では、突条14Cは、既製杭2Cの上端から10m以下の範囲内にのみ形成されている。既製杭2Cの1本の全長が例えば15mの場合には、当該既製杭2Cの上端から10m以下の範囲に突条14Cが形成されている。また、既製杭2の1本の全長が例えば6mの場合には、パイルキャップ4aの直下に既製杭2Aを1本使用し、当該既製杭2Aの直下に既製杭2Cを1本連結して、突条14の範囲を10m以下にする。
幾つかの実施形態では、突条14Cは、既製杭2Cの上端から3m以下の範囲内にのみ形成されている。
幾つかの実施形態では、外殻10及び本体部12は、筒形状の一種として円筒形状を有していたけれども、断面形状が多角形の角筒形状を有していてもよい。
幾つかの実施形態では、図示しないけれども、本体部12には、ストレート鉄筋や異形鉄筋等の補強筋が埋設されていてもよい。
図5に示したように、既製杭製造方法は、外殻準備工程S1と、プレキャスト工程S3とを備えている。
外殻準備工程S1では、金属製の筒形状の外殻10であって、圧延によって一体に成形され、外殻10の周方向に沿って延びる突条14(14A,14B,14C)を外周面に有する外殻10を用意する。
そして、外殻10内にコンクリート5を充填する。この充填は外殻10内に挿入可能な径のスクリューフィーダー等によって行う。スクリューフィーダーはある程度コンクリートが充填されてきた段階で、徐々に引き抜きながらコンクリートを充填する。
ここで用いる外殻10は、外周面に複数の凹部を有し、銅合金素材から成る円柱状のロールで圧延することにより製造される。即ち、ロールの凹部によって外殻10の突条14(14A,14B,14C)が形成される。
プレキャスト工程S3では、コンクリート5が充填された外殻10を遠心成形装置の型枠8内に入れ、型枠8の回転によりコンクリート5の遠心成形を行う。遠心成形装置の型枠8内面と外殻10との間にはガスケット(パッキン)7が介在されている。
コンクリート5がある程度強度を発現する段階で、遠心成形装置の型枠8から外し、蒸気養生を行うことにより筒形状の本体部12が成形される。
なお、本発明の実施形態に係る既製杭2A,2B,2Cは必ずしも中空でなければならないというわけではなく、遠心成形法によらない中実の複合杭であってもよい。
2,2A,2B,2C 既製杭
3 上部構造
4a パイルキャップ
4b 基礎梁
5 コンクリート
6 杭基礎
7 ガスケット
8 型枠
10 外殻
12 本体部
14,14A,14B,14C 突条
16 外周面
18 端板
20 側面
22 内周面
24 突条
Claims (2)
- 金属製の筒形状の外殻と、
前記外殻の内部に遠心力を利用して成形され、コンクリートによって構成された筒形状の本体部と、
前記外殻の外周面に圧延によって一体に成形され、前記外殻の周方向に沿って延びる突条と
を備える既製杭において、
前記突条は、前記既製杭の一端から1/βの範囲内にのみ設けられている
ことを特徴とする既製杭。 - 前記突条の側面の傾斜角度は45°以上75°以下であり、
前記突条の突出高さは2.5mm以上15mm以下であることを特徴とする既製杭。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015220040A JP6610183B2 (ja) | 2015-11-10 | 2015-11-10 | 既製杭 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015220040A JP6610183B2 (ja) | 2015-11-10 | 2015-11-10 | 既製杭 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017089210A JP2017089210A (ja) | 2017-05-25 |
JP6610183B2 true JP6610183B2 (ja) | 2019-11-27 |
Family
ID=58768198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015220040A Active JP6610183B2 (ja) | 2015-11-10 | 2015-11-10 | 既製杭 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6610183B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020051064A (ja) * | 2018-09-25 | 2020-04-02 | ジャパンパイル株式会社 | 地盤改良複合杭基礎、地盤改良複合杭併用独立フーチング基礎、及び、地盤改良複合杭併用独立フーチング基礎の設計方法 |
JP2022012839A (ja) * | 2020-07-02 | 2022-01-17 | 日本コンクリート工業株式会社 | 外殻鋼管コンクリート杭 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS537905U (ja) * | 1976-07-02 | 1978-01-24 | ||
JPS5844812B2 (ja) * | 1979-04-11 | 1983-10-05 | 川崎製鉄株式会社 | 縞鋼管用三層クラツド縞目付き鋼板 |
JPS5821045U (ja) * | 1981-07-29 | 1983-02-09 | 上武産業株式会社 | 複合パイル |
JPS6397711A (ja) * | 1986-10-14 | 1988-04-28 | Nkk Corp | ソイルセメント合成杭 |
JP3719795B2 (ja) * | 1996-11-12 | 2005-11-24 | 株式会社ジオトップ | 複合節杭およびその製造方法 |
JPH11172669A (ja) * | 1997-12-17 | 1999-06-29 | Nkk Corp | ねじ込み式鋼管杭 |
JP4517233B2 (ja) * | 2004-09-24 | 2010-08-04 | 三谷セキサン株式会社 | 既製コンクリート杭、既製コンクリート杭の製造方法、基礎杭構造 |
JP5239609B2 (ja) * | 2007-08-17 | 2013-07-17 | Jfeスチール株式会社 | 摩擦杭 |
-
2015
- 2015-11-10 JP JP2015220040A patent/JP6610183B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017089210A (ja) | 2017-05-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6703307B2 (ja) | 鋼管の接合方法及び接合構造 | |
JP6610183B2 (ja) | 既製杭 | |
JP2009068326A (ja) | 摩擦杭 | |
JP5616625B2 (ja) | Sc杭及びその製造方法 | |
JP2024009337A (ja) | 二重鋼管付きコンクリート杭、その製造装置、及び、杭頭接合構造 | |
JP2006257710A (ja) | 場所打ちコンクリート杭と基礎との接合構造 | |
JP7304248B2 (ja) | 杭頭接続構造及び杭頭接続構造の施工方法 | |
JP2006249808A (ja) | 杭とフーチングの接合構造 | |
JP5133650B2 (ja) | 柱と鋼管杭の接合構造 | |
JP5545351B2 (ja) | 杭と躯体の接合構造、杭と躯体の接合方法、プレキャストコンクリート部材、鋼管 | |
JP2017120018A (ja) | 杭 | |
JP2011069057A (ja) | 既製コンクリート杭 | |
JP5656156B2 (ja) | 外殻鋼管付コンクリート杭 | |
JP4828397B2 (ja) | 杭頭接合構造及びそれに用いる接合材 | |
JP6006274B2 (ja) | 支圧板付き折曲げ加工鉄筋 | |
JP4828450B2 (ja) | 杭の設計方法 | |
JP2016223092A (ja) | 杭基礎構造 | |
JP4708236B2 (ja) | 内面突部付き既製コンクリート杭及びその製造方法 | |
JP6986646B1 (ja) | 鉄塔基礎及びその構築方法 | |
JP7229068B2 (ja) | パイルキャップの構造 | |
JP6870019B2 (ja) | アンカーボルト及びアンカーボルトの施工方法 | |
JP2007321400A (ja) | 杭頭接合構造及びそれに用いる接合材 | |
JP5233796B2 (ja) | 杭と躯体の接合構造、杭と躯体の接合方法、pc部材、鋼管 | |
JP5660876B2 (ja) | 原子炉容器支持構造および原子炉容器支持構造の施工方法 | |
JP6575422B2 (ja) | ジャケット式構造物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20170221 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181031 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190731 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190813 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190906 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191001 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191014 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6610183 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |