JP6607460B2 - 椅子カバー及び折り畳み椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、椅子フレームに着脱可能な椅子カバー及び折り畳み椅子に関する。
従来、特許文献1に示されるように、パイプからなる椅子フレームと、この椅子フレームに固定された背もたれ部と座面部を有する椅子カバーと、を具備する折り畳み椅子が存在する。
折り畳み椅子は、小さく折り畳むことが可能なので、キャンプや釣りなど屋外レジャー用途で使用されることが多く、それ故、椅子カバーは汚れやすい。しかしながら、従来の折り畳み椅子は、椅子カバーが椅子フレームから着脱できないように取り付けられているため、これを新品に交換又は椅子フレームから取り外して洗うことが困難である。また、使用者が椅子カバーの意匠に飽きた場合であっても、これを他の意匠の椅子カバーに交換することも困難である。
従って、椅子カバーが著しく汚れた場合、又は、使用者が椅子カバーの意匠に飽きた場合、椅子フレームがまだ十分に使用できる状態であっても、椅子フレームごと折り畳み椅子を破棄して新品の折り畳み椅子を購入しなければならず、非常に経済性が悪いという問題がある。
特開2001−070077
本発明の課題は、椅子フレームから着脱可能な椅子カバー、及びこの椅子カバーが取り付けられた折り畳み椅子を提供することである。
本発明の椅子カバーは、座面枠体と前記座面枠体の後縁部から上方に立ち上げられる背もたれ枠体とを有する折り畳み式の椅子フレームに取り付けられる椅子カバーであって、前記背もたれ枠体に着脱可能な第1係止部であって前記背もたれ枠体の上縁部に係止可能な第1係止部を有する背もたれカバー部と、前記座面枠体に着脱可能な第2係止部であって前記座面枠体の前縁部に係止可能な第2係止部を有し且つ前記背もたれカバー部と連結された座面カバー部と、前記座面カバー部と前記背もたれカバー部の連結部から延設され且つ前記座面枠体の後縁部に設けられた棒状部材に着脱可能な第3係止部と、前記第1係止部と第3係止部との間、又は、前記第1係止部と前記座面カバー部の裏面との間に架設され、前記座面カバー部を前記背もたれカバー部側に引き寄せる引張部材と、を有する。
本発明の別に局面によれば、折り畳み椅子が提供される。
本発明の折り畳み椅子は、座面枠体と前記座面枠体の後縁部から上方に延設された背もたれ枠体を有する折り畳み式の椅子フレームと、上記に記載の椅子カバーと、を有し、前記椅子フレームに前記椅子カバーが取り付けられている。
本発明の椅子カバーは、背もたれカバー部が椅子フレームの背もたれ枠体に着脱可能な第1係止部を有し、且つ、座面カバー部が椅子フレームの座面枠体に着脱可能な第2係止部を有する。そのため、第1係止部及び第2係止部をそれぞれ背もたれ枠体及び座面枠体に着脱することにより椅子カバーを椅子フレームに簡単に着脱することができる。
さらに、本発明の椅子カバーは、引張部材を有するため、優れた使用感を実現できる。
椅子フレームの斜視図。 図1の一点鎖線で囲われた部分を示す一部拡大側面図。 第1実施形態に係る椅子カバーの正面図。 同背面図。 同右側面図。 同平面図。 同底面図。 第3係止部の雄面ファスナー領域と雌面ファスナー領域を連結した状態を示す第1実施形態に係る椅子カバーの背面図。 図8のIX−IX線拡大断面図。 図8のX−X線拡大断面図。 中間状態にある折り畳み椅子を示す断面図。 閉状態にある折り畳み椅子を示す斜視図。 閉状態から開状態に変形させる状態を示す折り畳み椅子の斜視図。 折り畳み椅子の斜視図。 折り畳み椅子の後方且つ下方からの斜視図。 図14のXVI−XVI線断面図。 第2実施形態に係る椅子カバーを示す背面図。 第3実施形態に係る椅子カバーを示す背面図。 第4実施形態に係る椅子カバーを示す背面図。 第5実施形態に係る椅子カバーを示す背面図。 第6実施形態に係る椅子カバーを示す背面図。 第7実施形態に係る椅子カバーを示す背面図。 第8実施形態に係る椅子カバーを示す背面図。
本発明の椅子カバーについて説明する前に、本発明の椅子カバーが取り付けられる対象である折り畳み式の椅子フレームの構成について図1及び図2を参照しつつ説明する。
なお、椅子フレームは折り畳んだ状態と広げた状態に変形させることができるが、本明細書では、便宜上、前者の状態を「閉状態」とし、後者の状態を「開状態」とする。
また、本明細書において、椅子フレーム及び椅子カバーが取り付けられた折り畳み椅子について言及する場合、開状態で設置された椅子フレーム又は折り畳み椅子の設置面に向かう方向を「下」とし、下と反対方向を「上」とし、開状態で設置された折り畳み椅子に腰掛けた際、使用者の視線が向かう方向を「前」とし、前と反対方向を「後」とし、上下方向及び前後方向と直交する方向を「側方」とする。図2に示す椅子フレーム20の部分拡大側面図を例にすると、紙面の右側が「前」であり、紙面の左側が「後」であり、紙面の上側が「上」であり、紙面の下側が「下」である。他方、椅子フレームに取り付けられる前の椅子カバーについて言及する場合、扁平に広げた椅子カバーを基準に、背もたれカバー部から座面カバー部に向かう方向を「下」とし、下と反対方向を「上」とし、上下方向と直交し且つ背もたれカバー部及び座面カバー部が延びる方向を「側方」とする。図3及び図4に示す椅子カバー10の正面図及び背面図を例にすると、紙面の上側が「上」であり、紙面の下側が「下」であり、紙面の左右側が「側方」である。また、扁平に広げられた椅子カバー10を基準に、第3係止部が設けられた側を「裏面側」とし、裏面側と反対側を「正面側」とする(図6及び図7参照)。
[椅子フレーム]
図1及び図2に示すように、椅子フレーム20は、座面枠体1と背もたれ枠体2を有する。
座面枠体1は、本発明の椅子カバー10が取り付けられることで折り畳み椅子の座面を構成する部材であり、本例では、前後方向に延びる2つの第1側縁部11と、2つの第1側縁部11の前端部に架設された前縁部12と、を有する平面視コの字状の枠体である。本例では、第1側縁部11と前縁部12は、1本のパイプを折り曲げ加工することにより、連結手段を用いることなく一体的に形成されているが、両者は別体で構成され且つ適当な連結手段によって一体化されていてもよい(図示せず)。
背もたれ枠体2は、開状態において座面枠体1の後縁部から上方に立ち上げられていると共に、本発明の椅子カバー10が取り付けられることで折り畳み椅子30の背もたれ面を構成する部材である。本例では、背もたれ枠体2は、開状態において、座面枠体1の後縁部から上方に延びる2つの第2側縁部21と、2つの第2側縁部21の上端部に架設された上縁部22と、を有する正面視コの字状の枠体である。座面枠体1と同様、第2側縁部21と上縁部22は、本例のように一体的に形成されてもよく、別体で構成され且つ適当な連結手段を用いて一体化されてもよい(図示せず)。
座面枠体1の後縁部には、棒状部材3が設けられている。具体的には、本例では、座面枠体1の2つの第1側縁部11の後端部に棒状部材3が架設されている。なお、棒状部材3は、背もたれ枠体2の第2側縁部21の下端部に架設されていてもよい(図示せず)。また、本例では、座面枠体1と棒状部材3は別体であり、連結手段(本例ではネジ)を用いて両者が一体化されているが、座面枠体1と棒状部材3は1本のパイプを折り曲げ加工することにより一体的に形成されていてもよい(図示せず)。
座面枠体1には、前脚枠体4が連結されている。前脚枠体4は、座面枠体1の2つの第1側縁部11の前方寄り中途部から上下方向に延びる2つの前脚部41と、2つの前脚部41の下端部に架設された第1接地部42と、を有する正面視コの字状の枠体である。座面枠体1と同様、2つの前脚部41と第1接地部42は、本例のように一体的に形成されてもよく、別体で構成され且つ適当な連結手段を用いて一体化されてもよい(図示せず)。
前脚枠体4と座面枠体1は、互いに枢動可能な状態で連結されている。つまり、座面枠体4の前脚部41の中途部と座面枠体1の第1側延部11の中途部に、第1軸部材A1が挿通されており、この第1軸部材A1を支点として前脚枠体4と座面枠体1は互いに枢動可能である。
なお、本例では、前脚枠体4と第1側縁部11の間において、第1軸部材A1の周面が円筒状のスペーサー13に覆われているが、このスペーサー13は適宜省略することができる。
座面枠体1には、後脚枠体5が連結されている。後脚枠体5は、座面枠体1の2つの第1側縁部11の後方寄り中途部から上下方向に延びる2つの後脚部51と、2つの後脚部51の下端部に架設された第2接地部52と、を有する正面視コの字状の枠体である。座面枠体1と同様、2つの後脚部51と第2接地部52は、本例のように一体的に形成されてもよく、別体で構成され且つ適当な連結手段を用いて一体化されてもよい(図示せず)。
図2に示すように、座面枠体1、後脚枠体5及び背もたれ枠体2は、側面視くの字状の連結金具23及び第2乃至第4軸部材A2〜A4を介して一体化されている。
具体的には、背もたれ枠体2の後脚部51の下端部及び連結金具23の上端部に第2軸部材A2が挿通されており、座面枠体1の第1側縁部11の後端部及び連結金具23のくの字の屈曲部に第3軸部材A3が挿通されており、後脚枠体5の後脚部51の中途部及び連結金具23の下端部に第4軸部材A4が挿通されている。背もたれ枠体2は第2軸部材A2を支点として枢動可能であり、座面枠体1は第3軸部材A3を支点として枢動可能であり、後脚枠体5は第4軸部材A4を支点として枢動可能である。
また、本例では、図1に示すように、前脚枠体4と後脚枠体5の上端部に肘掛け部43が架設されている。肘掛け部43の前端部及び前脚枠体4の前脚部41の上端部には第5軸部材A5が挿通されており、肘掛け部43の中途部及び後脚枠体5の後脚部51の上端部には第6軸部材A6が挿通されており、肘掛け部43の後端部及び背もたれ枠体2の第2側縁部21の中途部には第7軸部材A7が挿通されている。第5軸部材A5を支点として肘掛け部43と前脚枠体4は互いに枢動可能であり、第6軸部材A6を支点として肘掛け部43と後脚枠体5は互いに枢動可能であり、第7軸部材A7を支点として肘掛け部43と背もたれ枠体2は互いに枢動可能である。
このように、本例では、座面枠体1、背もたれ枠体2、前脚枠体4、後脚枠体5、肘掛け部43が、第1乃至第7軸部材A1〜A7及び連結金具43を介して一体化されている。そのため、図1のように開状態にある椅子フレーム20の背もたれ枠体2を前方に倒れ込ませると、椅子フレーム20を構成する各部材は、背もたれ枠体2の動きに伴って枢動し、その結果、椅子フレーム20は、背もたれ枠体2と座面枠体1が対面した扁平な閉状態に変形する(図12参照)。背もたれ枠体2以外の部材を枢動させた場合も同様に開状態から閉状態へ変形させることができる。開状態の椅子フレーム20は嵩張るため持ち運び難いが、閉状態にすることで椅子フレーム20は嵩張らなくなり、比較的容易に持ち運ぶことができる。
椅子フレーム20を構成する、座面枠体1、背もたれ枠体2、棒状部材3、前脚枠体4、後脚枠体5、及び肘掛け部43などの形成材料は、折り畳み椅子30としての強度を担保できるものであれば特に限定されず、任意の材料を用いることができる。形成材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、又は真鍮などの金属、木材又は竹材などの天然素材、ポリ塩化ビニル又はPETなどの合成樹脂などが挙げられる。これらの形成材料は、中空状に成形されてもよく中実状に成形されてもよいが、好ましくは、椅子フレームの軽量化を図って中空状に成形される。一般的には、金属又は合成樹脂を中空状に成形されたパイプが用いられる。
なお、椅子フレーム20の形態は本例に限定されず、本発明の意図する範囲で適宜変更することができる。例えば、本例では、前脚枠体4及び後脚枠体5の上端部に肘掛け部43が架設されているが、この肘掛け部43は省略することができる。また、本例では、前脚枠体4の2つの前脚部41は、座面枠体1の2つの第1側縁部11の中途部から上下方向に延びるように設けられているが、前脚部41は、座面枠体1の第1側縁部11の前端部に設けられていてもよい(後脚部51についても同様である)。さらに、本例では、二人掛けの折り畳み椅子30を構成する椅子フレーム20を例示しているため、座面枠体1の前縁部12及び棒状部材3の長さが、成人の肩幅の約2倍の長さとされている。しかし、座面枠体1の前縁部12及び棒状部材3の長さを成人の肩幅と略同じとすることで、一人掛け用の椅子フレーム20を構成することもでき、成人の肩幅の3倍以上の長さとすることで、3人以上が腰掛け可能な椅子フレーム20を構成することもできる。
以下、図3乃至図16を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る椅子カバー10について説明した後、この椅子カバー10を椅子フレーム20に取り付ける手順について説明するが、第1実施形態に係る椅子カバー10は、上記に例示した椅子フレーム20に取り付ることを想定して各部の寸法が定められている。椅子フレーム20の形態を変更した場合、椅子カバー10各部の寸法もそれに合わせて適宜変更される。後述する第2乃至第8実施形態に係る椅子カバー10についても同様である。
[第1実施形態]
図3乃至図7に示すように、本発明の椅子カバー10は、少なくとも背もたれカバー部7と、座面カバー部6と、を有する。
背もたれカバー部7は、上述した椅子フレーム20の背もたれ枠体2と共に折り畳み椅子30の背もたれ面を構成する部分であり、座面カバー部6は、上述した椅子フレーム20の座面枠体1と共に折り畳み椅子30の座面を構成する部分である。
背もたれカバー部7は、背もたれ枠体2に着脱可能な第1係止部71を有する。この第1係止部71を背もたれ枠体2に係止することにより、背もたれカバー部7が背もたれ枠体2に取り付けられる。
本実施形態では、第1係止部71は、開状態において、椅子フレーム10の背もたれ枠体2の前側を覆う前面部711と、背もたれ枠体2の後ろ側を覆う後面部712と、を有する。
前面部711及び後面部712は、共にコの字状の背もたれ枠体2を覆うため、全体的に略長方形状とされている。前面部711及び後面部712の幅(側方における長さ)は、背もたれ枠体2の上縁部22の長さと略同じである。また、前面部711の上下方向における長さは、背もたれ枠体2の第2側縁部21の長さと略同じである。他方、後面部712の上下方向における長さは、第2側縁部21の長さよりも短い。従って、図4に示すように、扁平な椅子カバー10を背面視した場合、後面部712の下方に前面部711の下部が露出する。
もっとも、後面部712の上下方向における長さは、前面部711と同じであってもよい(図示せず)。この場合、扁平な椅子カバー10を背面視した場合、前面部711は後面部712に隠れて観察できない。
また、本実施形態では、前面部711の下部は、全体的にその幅が背もたれ枠体2の上縁部22よりも若干短い。そのため、本実施形態の椅子カバー10を椅子フレーム20に取り付けると、背もたれ枠体2の第2側縁部21の下端部が露出する(図14参照)。もっとも、前面部711の下部の幅は、背もたれ枠体2の上縁部22の長さと略同じであってもよい。この場合、第2側縁部21の下端部は露出しない(図示せず)。
本実施形態において、第1係止部71は、左右一対の第1切欠部72を有している。この第1切欠部72によって、前面部711及び後面部712の幅は、その上端部において背もたれ枠体2の上縁部22よりも短くされている。後面部712は、その下縁部と第1切欠部72を除いて、その周縁部が前面部711と接着剤によって接着及び/又は縫い糸により縫合されている(以下、両者を「固着」と総称する)。
後面部712の下縁部は前面部711と固着されておらず、それにより第1開口部73が形成されている。また、後面部712と前面部711は、その第1切欠部72においても固着されておらず、それにより左右一対の第1枠体露出孔74が形成されている。そのため、本実施形態の椅子カバー10を椅子フレーム20に取り付けると、背もたれ枠体2が左右一対の第1枠体露出孔74から露出する(図14参照)。
なお、第1切欠部72には、帯状の補強帯が固着されていてもよい(図示せず)。第1切欠部72は、背もたれカバー部7を背もたれ枠体2に係止させる際、負荷が大きくかかる部分であるが、補強帯によって第1切欠部72を補強することにより、背もたれカバー部7を背もたれ枠体2に係止させる際、椅子カバー10が第1枠体露出孔74から破断し難くなる。後述する第2切欠部64についても同様である。
このように、本実施形態では、第1係止部71は、前面部711及び後面部712からなる袋状に形成されている。本実施形態では、後面部712の下縁部と第1切欠部72は固着されていないため、第1係止部71は、3つの穴(第1開口部73及び左右一対の第1枠体露出孔74)を有する袋状に形成されている。後述するように、背もたれ枠体2を第1開口部73から袋状の第1係止部71に押し入れることにより、背もたれカバー部7を背もたれ枠体2に係止することができる。即ち、本実施形態では、第1係止部71は、前面部711と後面部712の協働により、背もたれ枠体2に係止される。
座面カバー部6は、座面枠体1に着脱可能な第2係止部61を有する。この第2係止部61を座面枠体1に係止することにより、座面カバー部6が座面枠体1に取り付けられる。
本実施形態では、第2係止部61は、開状態において、椅子フレーム10の座面枠体1の上側を覆う上面部611と、座面枠体1の下側を覆う裏面部612と、を有する。
上面部611及び裏面部612は、共にコの字状の座面枠体1を覆うため、全体的に略長方形状とされている。上面部611及び裏面部612の幅(側方における長さ)は、座面枠体1の前縁部12の長さと略同じである。また、上面部611の上下方向における長さは、座面枠体1の第1側縁部11の長さと略同じである。他方、裏面部612の上下方向における長さは、第1側縁部11の長さよりも短い。従って、図4に示すように、扁平な椅子カバー10を背面視した場合、裏面部612の上方に上面部611の上部が露出する。
本実施形態において、座面カバー部6は、左右一対の第2切欠部62を有している。この第2切欠部62によって、上面部611及び裏面部612の幅は、その下端部において座面枠体1の前縁部12よりも短くされている。
裏面部612は、その上縁部と第2切欠部62を除いて、その周縁部が上面部611と固着されている。裏面部612の上縁部は上面部611と固着されておらず、それにより第2開口部63が形成されている。また、上面部611と裏面部612は、その第2切欠部62においても固着されておらず、それにより第2枠体露出孔64が形成されている。そのため、本実施形態の椅子カバー10を椅子フレーム20に取り付けると、座面枠体1が左右一対の第2枠体露出孔64から露出する(図14参照)。
このように、本実施形態では、第2係止部61は、上面部611及び裏面部612からなる袋状に形成されている。本実施形態では、裏面部612の上縁部と第2切欠部62は固着されていないため、第2係止部61は、3つの穴(第2開口部63及び左右一対の第2枠体露出孔64)を有する袋状に形成されている。後述するように、座面枠体1を第2開口部63から袋状の第2係止部61に押し入れることにより、座面カバー部6を座面枠体1に係止することができる。即ち、本実施形態では、第2係止部61は、上面部611と裏面部612の協働により、座面枠体1に係止される。
なお、本実施形態では、第2係止部61には、上面部611と裏面部612を連結する第1連結手段65が設けられており、この第1連結手段65により上面部611と裏面部612が着脱可能に連結される。図4において、第1連結手段65が設けられた部分を破線で囲っている。
第1連結手段65としては、例えば、面ファスナーを用いることができる。本実施形態では、裏面部612の正面側に設けられた側方に延びる雄面ファスナー領域651を上面部611の裏面側に設けられた側方に延びる雌面ファスナー領域652に押し当てることにより、上面部611と裏面部612を着脱可能に連結できる(図9及び図10参照)。
第1連結手段65を第2係止部61に設けることにより、第2係止部61が座面枠体1から抜け落ち難くなり、その結果、より強固に座面カバー部6を座面枠体1に取り付けることができる。もっとも、第1連結手段65を省略することも可能である。
また、本実施形態では、座面カバー部6は、上面部611の側縁部から側方に延設された左右一対の耳部66を有する。耳部66は、上述した座面枠体1の2つの第1側縁部11に巻き付かせて使用される部分である。
耳部66と上面部611は、第2連結手段67によって連結可能であり、本実施形態では第2連結手段67として面ファスナーを用いている。具体的には、第2連結手段67は、耳部66の裏面側における側縁部に設けられた上下方向に延びる雄面ファスナー領域671と、上面部611の裏面側における側縁部に設けられた上下方向に延びる雌面ファスナー領域672と、を有する。耳部66を丸めて雄面ファスナー領域671を雌面ファスナー領域672ファスナー領域に押し付けることにより、耳部66と上面部611を着脱可能に連結できる。
このように、本実施形態では、座面カバー部6に耳部66を設けることにより、より強固に座面カバー部6を座面枠体1に取り付けることができるが、耳部66及び第2連結手段67を省略することも可能である。
本実施形態では、椅子カバー10は、その背面側において、背もたれカバー部7と座面カバー部6の連結部から延設された第3係止部8を有する。第3係止部8は、椅子カバー10を椅子フレーム20の棒状部材3に係止させる部分である。なお、背もたれカバー部7と座面カバー部6の連結部は、背もたれカバー部7の前面部711と座面カバー部6の上面部611の境界部分である。
本実施形態では、棒状部材3に巻き付くことにより椅子カバー10と椅子フレーム20を係止する第3係止部8を用いている。具体的には、第3係止部8は、背もたれカバー部7と座面カバー部6の連結部から下方に延びた巻着部81と、巻着部81に設けられた第3連結手段82と、を有する。巻着部81は、椅子フレーム20の棒状部材3に巻き付く部分であり、第3連結手段82は巻き付いた巻着部81が棒状部材3から脱落しないように保つ部材である。
本実施形態では、巻着部81は、背もたれカバー部7の後面部712の下縁部と略同じ長さの長辺を有する長方形状に形成されている。図4に示すように、巻着部81は座面カバー部6の上面部611と重なり合うように(即ち、下方に延びるように)設けられているが、巻着部81は背もたれカバー部7の前面部711と重なり合うように(即ち、上方に延びるように)設けられていてもよい(図示せず)。また、本実施形態では、巻着部81の短辺の長さは、座面カバー部6の耳部66の2/3程度の長さとされている。もっとも、巻着部81の短辺の長さは、椅子フレーム20の棒状部材3の太さを考慮して適宜変更することができる。
本実施形態では、第3係止部8の第3連結手段82として面ファスナーを用いている。具体的には、巻着部81の裏面側における下縁部には、側方に延びる雄面ファスナー領域821が設けられており、巻着部81の裏面側における上縁部には、側方に延びる雌面ファスナー領域822が設けられている。
雄面ファスナー領域821を雌面ファスナー領域822に押し付けることにより、巻着部81の上縁部と下縁部を着脱可能に連結される(図8乃至図10参照。なお、図9及び図10については、層構成を分かりやすくするため、便宜上、袋状の背もたれカバー部7及び座面カバー部6の内側に空隙を設けている。)。そのため、後述するように、第3係止部8の巻着部81を棒状部材3に巻き付けたうえで両面ファスナー領域821,822を連結することで、第3係止部8の形状が筒状に保たれ、第3係止部8が棒状部材3から脱落し難くなる。
本実施形態では、椅子カバー10は、椅子フレーム20に取り付けられた際、第1係止部71と第3係止部8との間に架設される引張部材9をさらに有する。引張部材9の形態は、第1係止部71と第3係止部8に架設可能であれば特に限定されないが、本実施形態では、第3係止部8から延設された帯状体91と、背面側における第1係止部71の下縁部(即ち、後面部712の下縁部)に設けられたコキ92を有する引張部材9が用いられている。
帯状体91は、第3係止部8の巻着部81の正面側から下方に延びており、側方に等間隔を空けて複数(本実施形態では3つ)設けられている。コキ92は、後面部712の下縁部から下方に延びる帯状部921と帯状部921の先端に設けられたコキ本体922を有しており、側方に等間隔を空けて複数(本実施形態では3つ)設けられている。帯状体91及びコキ92の帯状部921の長さは特に限定されず、椅子カバー10を取り付ける椅子フレーム20の形態に合わせて適宜変更することができる。本実施形態では、帯状体91は帯状部921の約3倍の長さを有する。
後述するように、椅子フレーム20に椅子カバー10を取り付けた後、帯状体91を後方に引っ張ることにより第3係止部8が引っ張られ、それに伴い、第3係止部8と繋がった座面カバー部6を後方(即ち、背もたれカバー部7の側)に引き寄せることができる。そして、帯状体91をコキ92に連結することで、座面カバー部6が後方に引き寄せられた状態を保つことができる。
本実施形態において、椅子カバー10は、コキ本体922を除いて、柔軟なシート体から形成されている。柔軟なシート体としては、例えば、天然繊維、合成繊維又はこれらの混合繊維などからなる織り布又は編み布、合成樹脂シート、天然皮革又は合成皮革などが挙げられる。この中でも特に、比較的廉価且つ耐久性に優れることから、合成繊維を用いることが好ましい。
シート体の厚みは特に限定されず、シート体の材料及び椅子カバー10の部分に応じて適宜変更することができる。例えば、座面シート部6及び背もたれカバー部7を構成するシート体の厚みは、0.3mm〜3mmであることが好ましく、0.3mm〜1mmであることがより好ましく、0.5mm〜1mmであることがさらに好ましい。他方、帯状体91及びコキ92の帯状部921を構成するシート体の厚みは、0.5mm〜3mmであることが好ましく、0.5mm〜2mmであることがより好ましい。
また、椅子カバー10を構成する各部分は、全て同一材料のシート体から構成されていてもよく、各部分毎に異なる材料のシート体から構成されていてもよい。例えば、座面カバー部6は、折り畳み椅子30の使用時に最も荷重がかかる部分であることから、比較的強度の高い合成繊維を含むシート体から構成される一方、座面カバー部6に比して荷重のかかり難い部分である背もたれカバー部7は高級感のある天然皮革又は合成皮革を含むシート体から構成されていてもよい。
コキ本体922は、帯状体91を連結し得る機械的強度を有する材料から形成されており、このような材料としては、鉄、アルミニウム、銅、及びこれらの合金などを含む金属、合成樹脂、又は金属を混入させた合成樹脂などが挙げられ、一般的には、金属又は合成樹脂が用いられる。
次に、本実施形態に係る椅子カバー10の取り付け方法(折り畳み椅子30の組み立て方法)について図11乃至図16を参照しつつ説明する。
まず、図11に示すように、閉状態にある椅子フレーム20を開状態に至る中間状態に変形させる。中間状態は、座面枠体1の前縁部12と背もたれ枠体2の上縁部22を若干離間させた状態である。この中間状態において、椅子カバー10の背もたれカバー部7の第1開口部73に背もたれ枠体2を上縁部22から挿入する。背もたれ枠体2を、その上縁部22が第1係止部71の最上部(前面部711と後面部712の境界部)に至るまで押し入れ、第1枠体露出孔74から背もたれ枠体2を露出させる。そうすると、第1係止部71の最上部に背もたれ枠体2の上縁部22が当接するため、背もたれ枠体2をそれ以上第1係止部71に押し入れることができない。このようにして、背もたれカバー部7は、第1係止部71によって背もたれ枠体2の上縁部22に係止可能である。
なお、背もたれカバー部7を背もたれ枠体2に係止させる際、第1枠体露出孔74から手を入れて背もたれ枠体2の上縁部22を掴むことにより、背もたれ枠体2を第1係止部71の最上部まで押し入れ易くなり、背もたれカバー部7を容易に背もたれ枠体2に係止させることができる。
続いて、中間状態において、椅子カバー10の座面カバー部6の第2開口部65に座面枠体1を前縁部12から挿入する。座面枠体1を、その前縁部12が第2係止部61の最前部(上面部611と裏面部612の境界部)に至るまで押し入れ、第2枠体露出孔64から座面枠体1を露出させる。そうすると、第2係止部61の最前部に座面枠体1の前縁部12が当接するため、座面枠体1をそれ以上第2係止部61に押し入れることができない。このようにして、座面カバー部6は、第2係止部61によって座面枠体1の前縁部12に係止可能である。
なお、座面カバー部6を座面枠体1に係止させる際、第2枠体露出孔64から手を入れて座面枠体1の前縁部12を掴むことにより、座面枠体1を第2係止部61の最前部まで押し入れ易くなり、座面カバー部6を容易に座面枠体1に係止させることが可能である。
本実施形態では、上述したように座面カバー部6が2組の連結手段(裏面部612に設けられた雄面ファスナー領域651と上面部611に設けられた雌面ファスナー領域652からなる第1連結手段65、及び、耳部66に設けられた雄面ファスナー領域671と上面部611に設けられた雌面ファスナー領域672からなる第2連結手段67)を有する。そのため、座面カバー部6を座面枠体1に係止させた後、座面カバーの耳部66を座面枠体1の第1側縁部11に巻き付けつつ耳部66に設けられた雄面ファスナー領域671と上面部611の背面側に設けられた雌面ファスナー領域672を連結し、さらに、座面カバー部6の裏面部612の正面側に設けられた雄面ファスナー領域651と上面部611の裏面側に設けられた雌面ファスナー領域652を連結することにより、座面カバー部6はより強固に座面枠体1に係止される。
続いて、中間状態にある折り畳み椅子30を閉状態に変形させた後、図12に示すように、座面枠体1を下にして設置面上に折り畳み椅子30を載置する。そして、第3係止部8の巻着部81を椅子フレーム20の棒状部材3に巻き付けつつ、巻着部81の下縁部に設けられた雄面ファスナー領域821とその上縁部に設けられた雌面ファスナー領域822(即ち、第3連結手段82)を連結することにより、第3係止部8が椅子フレーム20の棒状部材3に着脱可能に係止される。
続いて、背もたれ枠体2を立ち上げることにより、折り畳み椅子30が開状態となる。この際、図13に示すように、椅子フレーム20の後脚枠体5を足で設置面に押さえつけると、背もたれ枠体2を比較的容易に立ち上げることができる。
本実施形態では、椅子カバー10は帯状体91及びコキ92を有する引張部材9を備えているが、帯状体91はこの段階でコキ92と連結してもよく、後述するように、使用者が座面に座ってから連結してもよい。
上記のような手順で、本発明の椅子カバー10を椅子フレーム20に取り付けることができる。また、本発明の椅子カバー10は、上述した手順を逆に辿ることにより、容易に椅子フレーム20から取り外すことができる。つまり、折り畳み椅子30を閉状態にした後、第3係止部8を棒状部材3から取り外し、その後、折り畳み椅子30を中間状態にした後、座面カバー部6及び背もたれカバー部7をそれぞれ座面枠体1及び背もたれ枠体2から取り外すことにより椅子カバー10を椅子フレーム20から取り外すことができる。
もっとも、折り畳み椅子30の組み立て方法は上述の手順に限定されない。例えば、背もたれカバー部7よりも先に座面カバー部6を係止させてもよく、折り畳み椅子30を開状態とする際、背もたれ枠体2を設置面に載置せずに背もたれ枠体2と座面枠体1を離反させてもよく、折り畳み椅子30を開状態とした後に第3係止部8を棒状部材3に係止させてもよい。このような手順であっても、椅子カバー10を椅子フレーム20に着脱可能に取り付けることができる。
このように、本発明の椅子カバー10は、椅子フレーム20に着脱可能に取り付けることができる。そのため、椅子カバー10が著しく汚れた場合又は使用者が椅子カバー10の意匠に飽きた場合、椅子フレーム20ごと折り畳み椅子30を買い換えることなく、椅子カバー10だけを交換することができる。
さらに、本実施形態に係る椅子カバー10は、引張部材9を有するため、従来の折り畳み椅子30に比して優れた使用感を実現できる。
具体的には、上述のように開状態とされた折り畳み椅子30の座面に使用者が座ると、座面カバー部6が使用者の体重によって下方に沈み込む。折り畳み椅子30の使用感は、この座面カバー部6の沈み込み具合によって大きく左右される。即ち、使用者が座面に座った際、座面カバー部6が大きく沈み込むと、使用者の重心が後方へ移動し過ぎることにより、使用者が折り畳み椅子30から立ち上がり難くなる。従って、理想的な折り畳み椅子30は、座面カバー部6が適度に沈み込むことが求められる。
しかしながら、座面カバー部6の沈み込み具合は、使用者の体重に大きく依存する。そのため、座面カバー部6の沈み込み具合を調整できない従来の折り畳み椅子30では、快適な使用感を特定の体重を有する使用者にしか提供することができない。
この点、本実施形態の椅子カバー10は、椅子フレーム20に取り付けた後、第1係止部71と第3係止部8との間に架設された引張部材9によって座面カバー部6の緊張状態を調整することができ、その結果、使用者に合わせて適度に座面カバー部6を沈み込ませることができる。
具体的には、折り畳み椅子30に腰掛けた使用者Aが、座面カバー部6の沈み込みが大き過ぎると感じた場合、第3係止部8に設けられた帯状体91を後方に引っ張ることにより、第3係止部8と連なった座面カバー部6を背もたれカバー部7の側に引き寄せることができる。座面カバー部6を背もたれカバー部7の側に引き寄せることにより、座面カバー部6は緊張状態となり、座面カバー部6の沈み込みを低減させることができる。そして、座面カバー部6を引き寄せつつ帯状体91を背もたれカバー部7に設けられたコキ92に連結することにより、使用者Aが腰掛けている間、座面カバー部6の緊張を保つことができる。また、使用者Aの後に使用者Aよりも体重の軽い使用者Bが折り畳み椅子30に腰掛ける場合、帯状体91とコキ92の連結を緩めることにより座面カバー部6を弛緩させ、使用者Bに適した沈み込み具合を実現することができる(図14乃至図16参照)。
このように、本実施形態の椅子カバー10は、引張部材9により座面カバー部6の沈み込み具合を調整できるため、多くの使用者に快適な使用感を提供することができる。
本発明の椅子カバー10は、上記第1実施形態に限られず、本発明の意図する範囲で様々に設計変更できる。以下、本発明の第2乃至第8実施形態に係る椅子カバー10について説明するが、第2乃至第8実施形態に係る椅子カバー10については、これまでに説明した椅子カバー10との相違点について説明し、共通する構成及び作用・効果については説明を適宜省略し、用語及び符号をそのまま援用する場合がある。
[第2実施形態]
図17に示す第2実施形態では、第1枠体露出孔74及び第2枠体露出孔64の位置を第1実施形態から変更している。
本実施形態では、第1枠体露出孔74は背もたれカバー部7の上縁部の中央部に設けられており、第2枠体露出孔64は座面カバー部6の下縁部の中央部に設けられている。
上述のように、椅子カバー10を椅子フレーム20に取り付ける際、第1枠体露出孔74から手を入れて背もたれ枠体2を掴むことにより、背もたれ枠体2を背もたれカバー部7に押し入れ易くなる。本実施形態では、背もたれカバー部7の上縁部の中央部に第1枠体露出孔74が設けられているため、背もたれ枠体2の上縁部22の中央を掴むことができ、それ故、背もたれ枠体2を左右に偏りなく背もたれカバー部7に押し入れ易くなる。そのため、より素早く背もたれカバー部7を背もたれ枠体2に係止させることができる。第2枠体露出孔64についても同様のことが言える。
なお、特に図示しないが、本実施形態に対し、第1実施形態で示した第1及び第2枠体露出孔74,64をさらに加えてもよい(即ち、第1及び第2枠体露出孔74,64をそれぞれ3カ所設けてもよい)。この場合、背もたれカバー部7を背もたれ枠体2に係止させる際、背もたれ枠体2の上縁部22の中央部及び側端部を掴むことができるため、さらに素早く背もたれカバー部7を背もたれ枠体2に係止させることができる。第2枠体露出孔64についても同様のことが言える。
さらに、第1及び第2枠体露出孔74,64の形状は、本実施形態及び第1実施形態では、背面視半月状とされているが、この形状は特に限定されず、背面視正方形状、背面視長方形状、背面視逆三角形状など任意の形状とすることも可能である(図示せず)。
[第3実施形態]
図18に示す第3実施形態では、引張部材9の形態を第1実施形態から変更している。
本実施形態では、引張部材9は、第3係止部8の巻着部81の正面側から下方に延びる長方形状の第1シート部93と、後面部712の下縁部から下方に延びる長方形状の第2シート部94を有する。第1シート部93の裏面側には、雄面ファスナー領域931が設けられており、第2シート部94の裏面側には、雌面ファスナー領域941が設けられている。雄面ファスナー領域931は、第1シート部93の側方に連続的に延びるように設けられており、雌面ファスナー領域941は、第2シート部の側方に連続的に延びるように設けられている。
本実施形態でも、椅子カバー10を椅子シートに取り付けた後、第1シート部93を後方に引っ張ることにより座面カバー部6を後方に引き寄せることができ、その結果、座面カバー部6の緊張状態を調整することができる。そして、座面カバー部6を緊張させたまま、第1シート部93の雄面ファスナー領域931と第2シート部94の雌面ファスナー領域941を連結することで座面カバー部6の緊張状態を保つことができる。
なお、特に図示しないが、雄ファスナー領域931及び雌面ファスナー領域941は、それぞれ第1シート部93及び第2シート部94の側方に断続的に延びるように設けられていてもよい。両シート部93,94の形成材料は特に限定されないが、上述したシート体を用いることが好ましい。
[第4実施形態]
図19に示す第4実施形態では、引張部材9の形態を第1実施形態から変更している。
本実施形態では、引張部材9は、第3係止部8から延設された複数の(本実施形態では3つの)帯状体91と、後面部712の下縁部に設けられた複数の(本実施形態では3つの)ピンバックル95を有する。第1実施形態の帯状体91と同様に、本実施形態においても帯状体91は、第3係止部8の巻着部81の正面側から下方に延びており、側方に等間隔を空けて設けられている。また、本実施形態では、ピンバックル95のピンが挿通される複数の孔部911が帯状体91に穿設されている。ピンバックル95は、後面部712のの下縁部から下方に延びる帯状部951と帯状部951の先端に設けられたピンバックル本体952を有しており、側方に等間隔を空けて複数(本実施形態では3つ)設けられている。
本実施形態では、孔部911を有する帯状体91をピンバックル本体952に通し、ピンバックル本体952のピンを帯状体91の孔部911に挿通させることにより、帯状体91とピンバックル95を連結することができる。なお、特に図示しないが、ピンバックル本体952の位置を帯状体91の下端部に変更することもできる。この場合、帯状部921に孔部911が設けられる。
[第5実施形態]
図20に示す第5実施形態では、引張部材9の形態を第1実施形態から変更している。
本実施形態では、引張部材9は、第3係止部8から延設された複数の(本実施形態では3つの)帯状体91と、後面部712の上下方向における中途部から延設されたシート96を有する。本実施形態では、帯状体91にそれぞれ複数の(本実施形態では3つの)ボタン912が設けられている。シート96は、後面部712よりも小さな長方形状であり、複数のボタン孔961を有する。
本実施形態では、帯状体91のボタン912をシート96に設けられたボタン孔961に係合させることにより、帯状体91とシート96を連結することができる。なお、特に図示しないが、シート96にボタン912を設け且つ帯状体91にボタン孔961を設けることも可能である。
[第6実施形態]
図21に示す第6実施形態では、第3係止部8の形態を第1実施形態から変更している。
第1実施形態では、第3係止部8は、側方に連続的に延びるように設けられているが、本実施形態では、第3係止部8は、側方に断続的に延びるように設けられている。即ち、背もたれカバー部7と座面カバー部6の連結部には、第3係止部8が設けられていない空隙がある。第3係止部8は、巻着部81と、巻着部81の下縁部に設けられた雄面ファスナー領域821及び巻着部81の上縁部に設けられた雌面ファスナー領域822からなる第3連結手段82を有しているが、本実施形態では、巻着部81が分割されているため、連結手段82も巻着部81と同様に分割されている。
なお、図21に示すように、本実施形態では、2つの空隙により第3係止部8が3つに分割されているが、空隙の数及び幅は特に限定されず、適宜変更することができる。もっとも、あまりに第3係止部8の総幅(分割された複数の第3係止部8の幅を総合した長さ)が短くなれば、第3係止部8を棒状部材3に強固に係止させることができない虞がある。そのため、本実施形態のように第3係止部8を側方に断続的に設ける場合、第3係止部8の総幅を空隙の総幅よりも長くすることが好ましく、より好ましくは、第3係止部8の総幅W1と空隙の総幅W2の比率(W1/W2)は、3/2〜7/2である。
[第7実施形態]
図22に示す第7実施形態では、引張部材9の配置を第1実施形態から変更している。
本実施形態では、引張部材9は、椅子カバー10を椅子フレーム20に取り付けた際、第1係止部71と座面カバー部6との間に架設される。具体的には、本実施形態では、引張部材9は、座面カバー部6の上面部611の背面側に設けられた帯状体91と、後面部712の上縁部に設けられたコキ92を有する。
帯状体91は、上面部611の背面側から下方に延びており、側方に等間隔を空けて複数(本実施形態では3つ)設けられている。コキ92は、後面部712の上縁部から下方に延びており、側方に等間隔を空けて複数(本実施形態では3つ)設けられている。本実施形態では、帯状体91の基端部とコキ92の間隔が第1実施形態に比して長いため、帯状体91の長さは第1実施形態よりも長く設定されている。
本実施形態でも、椅子カバー10を椅子シートに取り付けた後、帯状体91を後方に引っ張ることにより座面カバー部6を後方に引き寄せることができ、その結果、座面カバー部6の緊張状態を調整することができ、さらに帯状体91をコキ92に連結することで座面カバー部6の緊張状態を維持することができる。
[第8実施形態]
図23に示す第8実施形態では、第1係止部71の後面部712の形態を第1実施形態から変更している。
第1実施形態では、後面部712は全体的に略長方形状であるが、本実施形態では、図23に示すように、後面部712の形状は、略逆台形状である。本実施形態でも後面部712の周縁部は、その下縁部及び第1切欠部72を除いて、前面部711と固着されている。従って、本実施形態でも、第1係止部71は、3つの穴(左右一対の枠体露出孔74及び第1開口部73)を有する袋状に形成されている。従って、本実施形態でも、第1実施形態と同様に背もたれ枠体2に係止させることができる。
また、本実施形態では、後面部712の下端縁部の中央部には、1つのコキ92が設けられており、これに対応して、第3係止部8には1つの帯状体91が設けられている。もっとも、コキ92及び帯状体91の数は2以上であってもよい。
なお、本発明の椅子カバー10は、第1乃至第8実施形態で示した具体的な構成に限定されず、本発明の意図する範囲内で、各実施形態の構成を組み合わせるなど、適宜設計変更することができる。
例えば、第6実施形態で示した第3係止部に第4実施形態で示した引張部材を適用してもよいし、第2乃至第8実施形態の椅子カバー10に第2実施形態で示した第1及び第2枠体露出孔を適用してもよい。
また、第1乃至第8実施形態で示した椅子カバー10から耳部を除くことや、座面カバー部の裏面部の正面側に設けられた雄面ファスナー領域及び上面部の裏面側に設けられた雌面ファスナー領域を除くことも可能である。さらに、雄面ファスナー領域と雌面ファスナー領域を入れ替えることも可能である。
1 座面枠体
2 背もたれ枠体
3 棒状部材
4 前脚枠体
5 後脚枠体
6 座面カバー部
61 第2係止部
611 上面部
612 裏面部
63 第2係止部
7 背もたれカバー部
71 第1係止部
711 前面部
712 後面部
8 第3係止部
9 引張部材
10 椅子カバー
20 椅子フレーム
30 折り畳み椅子

Claims (2)

  1. 座面枠体と前記座面枠体の後縁部から上方に立ち上げられる背もたれ枠体とを有する折り畳み式の椅子フレームに取り付けられる椅子カバーであって、
    前記背もたれ枠体に着脱可能な第1係止部であって前記背もたれ枠体の上縁部に係止可能な第1係止部を有する背もたれカバー部と、
    前記座面枠体に着脱可能な第2係止部であって前記座面枠体の前縁部に係止可能な第2係止部を有し且つ前記背もたれカバー部と連結された座面カバー部と、
    前記座面カバー部と前記背もたれカバー部の連結部から延設され且つ前記座面枠体の後縁部に設けられた棒状部材に着脱可能な第3係止部と、
    前記第1係止部と第3係止部との間、又は、前記第1係止部と前記座面カバー部の裏面との間に架設され、前記座面カバー部を前記背もたれカバー部側に引き寄せる引張部材と、を有することを特徴とする、椅子カバー。
  2. 座面枠体と前記座面枠体の後縁部から上方に延設された背もたれ枠体を有する折り畳み式の椅子フレームと、請求項1に記載の椅子カバーと、を有し、
    前記椅子フレームに前記椅子カバーが取り付けられた、折り畳み椅子。
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